JP2002515602A - マルチチャンネル光検出装置 - Google Patents

マルチチャンネル光検出装置

Info

Publication number
JP2002515602A
JP2002515602A JP2000549941A JP2000549941A JP2002515602A JP 2002515602 A JP2002515602 A JP 2002515602A JP 2000549941 A JP2000549941 A JP 2000549941A JP 2000549941 A JP2000549941 A JP 2000549941A JP 2002515602 A JP2002515602 A JP 2002515602A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
chamber
detector
filters
excitation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000549941A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002515602A5 (ja
JP3957457B2 (ja
Inventor
リー・エイ・クリステル
エム・アレン・ノースラップ
カート・イー・ピーターセン
ウィリアム・エイ・マクミラン
グレゴリー・ティ・エイ・コバックス
スティーブン・ジェイ・ヤング
ロナルド・チャン
ダグラス・ビー・ドリティ
レイモンド・ヘバート
グレゴリー・ジェイ・キンツ
Original Assignee
シーフィード
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by シーフィード filed Critical シーフィード
Publication of JP2002515602A publication Critical patent/JP2002515602A/ja
Publication of JP2002515602A5 publication Critical patent/JP2002515602A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3957457B2 publication Critical patent/JP3957457B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/01Arrangements or apparatus for facilitating the optical investigation
    • G01N21/03Cuvette constructions
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/01Arrangements or apparatus for facilitating the optical investigation
    • G01N21/03Cuvette constructions
    • G01N21/0303Optical path conditioning in cuvettes, e.g. windows; adapted optical elements or systems; path modifying or adjustment
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/01Arrangements or apparatus for facilitating the optical investigation
    • G01N21/03Cuvette constructions
    • G01N21/0332Cuvette constructions with temperature control

Landscapes

  • Immunology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
  • Optical Communication System (AREA)
  • Optical Measuring Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 反応混合物を熱的に制御すると共に上記混合物に応答指令信号を光学的に送る装置は、混合物を保持するためのチャンバ(10)を有する容器(2)を含む。上記装置は、また、熱交換モジュール(37)を含む。この熱交換モジュール(37)は、間に容器(2)を収容すると共に容器内に入っている混合物を加熱および/または冷却するための1対の対向する熱プレート(34A,34B)を有する。上記モジュール(37)は、また、光学励起アセンブリと光学検出アセンブリ(46,48)を含む。上記アセンブリは上記混合物に応答指令信号を光学的に送るように配置されている。上記励起アセンブリ(46)は、多重励起波長範囲における励起光線を用いて混合物内の標識付分析物を逐次照らすために、多重光源(100)と一組のフィルタを含んでいる。検出アセンブリ(48)は、上記チャンバ(10)から放出された光を多重放出波長範囲において検出するために、多重検出器(102)と第2の組のフィルタを含んでいる。こうして、上記光学アセンブリ(46,48)は、混合物内の複数の異なる標的分析物を検出するためのマルチチャンネル装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、一般的に光検出装置に関し、特に流体試料における複数の異なる分
析物の実時間検出のためのマルチチャンネル検出装置に関する。
【0002】 (背景技術) 化学処理の分野には、反応混合物(例えば、化学薬品あるいは試薬と混合され
た生物学的試料)の温度を正確に制御し、上記混合物内に急速な温度の推移を引
き起こして、混合物中の標的分析物を検出するのが望ましい適用例が多く存在す
る。このような熱交換化学反応に対する適用例には、有機反応、無機反応、生物
学的反応および分子反応などが含まれる。熱化学反応の例には、核酸増幅、熱サ
イクル増幅、例えばポリメラーゼ連鎖反応(PCR)やリガーゼ連鎖反応(LC
R)、自己維持される配列複製、酵素反応速度研究、同種配位子結合検定、複雑
な温度変化を必要とするさらに複雑な生化学的機構の研究が含まれている。
【0003】 化学的または生物学的な分析のための好ましい検出技術は、光学的インターロ
ゲーション(光学的な応答指令信号の発信)であり、典型的には蛍光または化学
ルミネッセンス測定法を用いる。配位子結合検定には、時間分解蛍光または蛍光
偏光または光吸収がしばしば用いられる。PCR検定には、蛍光化学反応がしば
しば用いられる。
【0004】 熱反応をもたらして反応生産物を光学的に検出する従来の機器は、典型的には
、96個もの円錐形の反応管を有する金属ブロックを組み込んでいる。この金属
ブロックは、ペルチエ加熱冷却装置または閉ループ液体加熱冷却装置のいずれか
によって加熱および冷却され、上記装置では機械加工されたチャンネルを通って
液体が金属ブロックの内部へと流れる。金属ブロックを組み込んだこのような機
器は、ジョンソン氏のアメリカ合衆国特許第5,038,852号、ミュリス氏の
アメリカ合衆国特許第5,333,675号、アトウッド氏のアメリカ合衆国特許
第5,475,610号に記載されている。
【0005】 これらの従来の機器は幾つかの欠点を有する。第一に、金属ブロックの大きな
熱容量のために、これらの機器における加熱速度および冷却速度は略1℃/秒に
限定されて、処理時間が長くなる。例えば、PCRへの代表的な適用例において
は、15サイクルを完了するのに2時間以上が必要となる。これらの比較的遅い
加熱速度および冷却速度のために、正確な温度制御を要する幾つかの処理は非能
率的であると見られてきた。例えば、反応が中間温度で起こって、必要とされず
妨げとなる副産物を生み出す。これらの副産物は、PCR中の『プライマー・二
量体』あるいは異常なアンプリコン(amplicons)のようなもので、分析処理に
とって障害となる。劣悪な温度制御によって、意図された反応に必要な試薬が過
剰に消費される。
【0006】 これら従来機器のもう1つの欠点は、典型的には、機器によって化学反応の実
時間光検出あるいは連続光学測定ができないことである。例えば、パーキン・エ
ルマー7700(ATC)機器では、光学的蛍光検出は、金属ブロックの96個
の反応部位の各々に光ファイバーを導入することによって行われる。中央高パワ
ーレーザー装置が、各反応部位を連続的に励起し、光ファイバーを通して蛍光信
号を捕らえる。すべての反応部位は単一のレーザーによって連続的に励起され、
蛍光は単一の分光計と光電子増倍管によって検出されるので、各反応部位の同時
測定は不可能である。
【0007】 化学反応の実時間光測定を要する新処理用の機器の内あるものは、ごく最近入
手可能となっている。このような機器の1つは、ノースロップらによってアメリ
カ合衆国特許第5,589,136号に開示されているMATCI装置である。こ
の装置は、PCR熱サイクルに対するモジュール式アプローチと光学的分析を用
いている。各化学反応は、それ自体のシリコンスリーブ内でなされ、各スリーブ
はそれ自体に連結された光学的励起源と蛍光検出器とを有している。発光ダイオ
ード(LED)および半導体検出器を用いて、実時間光学データが小型で低出力
のモジュールから得られる。この装置は各モジュールに対して唯1つの光源と1
つの検出器とを含んでいるが、その結果、複数の分析物の同時検出は不可能であ
る。
【0008】 別の分析機器はアイダホ・テクノロジーから入手でき、1997年1月発行の
バイオ技術第22巻176〜181頁のウィットナーらによる『ザ・ライトサイ
クラー(商標);急速な温度制御によるミクロ体積複数試料蛍光計』に記載され
ている。この機器は、24の試料まで保持するための、また各試料を光学アセン
ブリ上に連続的に配置するためのステッパーモーターを有する環状回転式コンベ
ヤを含んでいる。試料の温度は、回転式コンベヤの中央のチャンバに配置された
セントラルヒーティングカートリッジおよびファンによって制御される。
【0009】 作動中、試料は回転式コンベヤによって保持された細管に配置され、各試料は
、外部照明(epi-illumination)によって応答指令信号が細管の先端を通って発せ
られる。光源は青色発光ダイオードであり、青色発光ダイオードの光は第1の2
色性フィルタから試料に向かって反射される。光は、外部照明レンズによって細
管の先端から焦点が合わされ集束される。細管の先端から放出された光は、第1
の2色性フィルタを通過して、1つ以上の追加2色性フィルタによって濾光され
(フィルタが掛けられ)、検出のためにフォトダイオードに集束される。
【0010】 この機器によって、化学反応をしている試料内の複数の分析物を検出できるが
、この機器は幾つかの欠点を有している。第一に、照明光線および放出光線は、
試料容積を貫く比較的短い光路長を有し、細管の先端の下において同じ距離を共
有している。このことにより、試料からの蛍光の放出は弱くなり、光検出感度が
悪くなる。第二に、この機器は、1つの励起波長範囲において照明光線を提供す
るだけである。異なる蛍光染料は、異なる最適励起波長範囲を有するが、その結
果、この機器は、反応流体内の複数の各蛍光染料に対して最適励起波長範囲にお
いて励起光線を提供することができない。第三に、2色性フィルタの使用は、こ
の機器の光感度を重大に減じる。各2色性フィルタは、放出光線の強度を略半分
まで減じ、その結果、放出光線は、検出器に到達するときまでに弱くなる。これ
らの理由のため、この機器は、試料内の蛍光で標識された分析物を検出するとき
に、劣悪な感度を示す。
【0011】 ペントニーらに発行されたアメリカ合衆国特許第5,675,155号は、複数
の試料容積を連続的かつ反復的に走査して各試料から放出される放線を検出する
ために、もう1つの検出装置を開示している。この装置は複数の共面並立型細管
を含み、上記細管はそれぞれ一試料容積を入れる。この装置は、また、電磁放線
源と、電磁放線を受けて反射するように位置調整されたミラーと、ミラーを移動
するためのスキャナーと、試料から集められた電磁放線を濾光するフィルタホイ
ールと、濾光された放線を受けるように位置調整された検出器とを含んでいる。
各細管コラム内の試料容積は、電気泳動媒体上に分離された蛍光で標識付けされ
た試料を含んでいる。
【0012】 作動中、放線源は、好ましくはレーザー装置は、励起光線をミラー上へと向け
る。反射された励起光線は、集束レンズを通って、細管配列内の第1細管の試料
容積へと向かう。試料からの蛍光放出放線は集められてフィルタホイールの第1
フィルタを通る。フィルタホイールの第1フィルタは、レーザー源の波長におけ
る光を阻止するべく、また、試料容積における第1蛍光染料によって放出された
蛍光を透過するべく選択される。第1フィルタを通って透過された蛍光は、次に
検出器によって検出される。次に、モーターはフィルタホイールを回転させて、
第2フィルタを蛍光放線の中に持って来る。第2フィルタは、第2蛍光染料によ
って放出された蛍光を透過し、その蛍光は検出器によって測定される。同一の処
理がフィルタホイールの第3および第4フィルタを用いて繰り返されて、試料容
積内の第3および第4染料の蛍光放出を測定する。次に、4段階の全ての動作は
、配列中の各細管コラムを用いて、連続的かつ反復的に実行される。
【0013】 この装置によって試料容積中の複数の蛍光染料を検出できるのだが、この装置
は、移動式ミラーおよび回転フィルタホイールの使用において幾つかの欠点を有
する。これらの移動部品は、典型的には、光学装置のコストの高騰、維持の必要
性の増大、低い信頼性、電力消費量の増大、光学測定に対する潜在的振動性障害
とかになる。
【0014】 (概要) 本発明は、反応混合物(例えば、化学薬品あるいは試薬と混合された生物学的
試料)を熱的に制御したり反応混合物に応答指示信号を光学的に発したりするよ
うに改善された装置を提供することによって、先行技術の欠点を克服する。上述
した先行技術の装置とは対照的に、本発明の装置は、複数の異なる励起波長範囲
において、各混合物に励起光を与える。これによって確実になることは、異なる
蛍光標識または燐光標識または化学ルミネッセンス標識または電気化学ルミネッ
センス標識を有する混合物中の複数の分析物のそれぞれに対して、最適な励起波
長範囲が提供されることである。さらに、この装置によって、例えば回転式コン
ベヤまたは光学フィルタホイールなどのいかなる移動部品をも必要とせずに、混
合物中の複数の分析物の同時実時間検出が可能となる。この装置は移動部品を持
たないため、本発明の装置は、上記の先行技術の装置よりも、典型的には、コス
トは安くなり、維持の必要性も小さくなり、信頼性はより高く、電力消費量はよ
り少なくなる。
【0015】 本発明の装置は、反応混合物の非常に急速かつ正確な温度変化を提供すること
によって、先行技術の欠点を克服する。このような温度の厳しい制御は、不要な
気泡の形成や、あるいは或る温度での成分の劣化のような副反応を抑制する。こ
のような温度の厳しい制御がなければ、光学的な検出や分析が妨げられるであろ
う。それゆえ、この装置は熱に敏感な化学処理において有用であり、それらの化
学処理は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ連鎖反応(LCR)、自
己維持される配列複製、酵素反応速度研究、同種配位子結合検定や、複雑な温度
変化を必要とするさらに複雑な生化学的機構の研究などである。
【0016】 好ましい実施形態において、本発明は、複数の反応混合物を独自に熱制御した
り、複数の反応混合物に応答指令信号を光学的に送るための装置を提供する。こ
の装置は複数の反応容器を含んでおり、各容器は混合物の1つを保持するための
反応チャンバを有している。各容器は、チャンバの一部を形成する第1および第
2の光学的に透過な壁を含んでいる。光学的に透過な壁は、角度的に互いにオフ
セットして(互いに角度をなして)、第1壁を通して混合物の光学的励起と、第
2壁を通して標識分析物の光学的検出とを可能にしている。
【0017】 この装置は、容器を収容するために、対応する複数の熱交換モジュールも含ん
でいる。各モジュールは一対の対向する熱プレートを含み、熱プレートはその間
に容器の1つを収容するように配置されている。プレートの少なくとも一枚は、
好ましくはそのプレートの両方は、プレートに結合された加熱要素を有して、容
器に含まれる反応混合物を加熱する。各モジュールは、また、第1および第2光
学アセンブリを含み、第1および第2の光学アセンブリは、容器がプレートの間
に配置されるとき、第1および第2の光学アセンブリがそれぞれ容器の第1およ
び第2の光学的に透過な壁と光学的に情報伝達するように配置されている。
【0018】 第1光学アセンブリは、第1光学的窓を有する第1ハウジングと、少なくとも
2つの光源とを有して、上記第1窓を通って励起光線を反応混合物に送る。第1
光学アセンブリは、また、励起光線を濾光するための第1組のフィルタを含んで
おり、反応混合物に送られた各光線は、実質上異なった励起波長範囲を有してい
る。作動中、光源は、反応混合物内の異なる蛍光標識、燐光標識、化学ルミネッ
センス標識あるいは電気化学ルミネッセンス性標識を励起するために、連続的に
点灯されている。光源および第1組のフィルタは、第1ハウジング内に堅く固定
される。
【0019】 第2光学アセンブリは第2ハウジングを含み、第2ハウジングは容器から放出
される光を受け取るために第2光学的窓を有する。第2光学アセンブリは、また
、放出光および第2組のフィルタを検出するために、少なくとも2つの検出器を
好ましくはフォトダイオードを含み、放出された光を少なくとも2つの放出波長
範囲内に分離するために、且つ、放出された光を各放出波長範囲において検出器
のそれぞれ1つに導くために、第2組のフィルタとを含んでいる。検出器および
第2組のフィルタは、第2ハウジングに堅く固定される。
【0020】 好ましい実施形態において、各モジュールの第1光学アセンブリは少なくとも
4つの光源を含んでおり、その4つの光源は第1組のフィルタとともに配置され
ており、第1組のフィルタは励起光線を少なくとも4つの励起波長範囲において
送り、各モジュールの第2光学アセンブリは少なくとも4つの検出装置を含んで
おり、その4つの検出装置は、少なくとも4つの放出波長範囲内で放出された光
を検出するために、第2組のフィルタとともに配置されている。それゆえ、この
装置は、各反応混合物内の4つまでの異なる分析物を検出するために、少なくと
も4つの分離した光学チャンネルを有する。好ましい実施形態においても、この
装置は、熱交換モジュールを収容するために基本機器を含んでいる。基本機器は
、各モジュールの作動を独自に制御するために、処理電子機器(プロセッシング
エレクトロニクス)を含んでいる。この装置は、好ましくは、基本機器内の処理
電子機器を制御するためにプログラミングされたコンピュータも含んでいる。
【0021】 現在、全ての光源を第1光学アセンブリ内に配置し、全ての検出器を第2光学
アセンブリ内に配置することが好ましいが、光学アセンブリのそれぞれに、1つ
以上の光源と1つ以上の検出器とを含むことも可能である。本発明の第2実施形
態によると、第1光学アセンブリは、第1光学的窓を有する第1ハウジングを備
えている。第1光学アセンブリは、また、第1窓を通って反応混合物に第1励起
光線を送るために第1光源を含み、そして、第1窓を通ってチャンバから放出さ
れる光を受け取るために第1検出器を含んでいる。第1光学アセンブリは、さら
に、第1ハウジング内に配置された第1組のフィルタを含んでおり、そのフィル
タは、第1励起波長範囲以外の第1励起光線の部分を濾光するためのものであり
、第1放出波長範囲以外の放出された光の部分を濾光するためのものであり、ま
た、第1放出波長範囲で放出された光を第1検出器へと導くためのものである。
第1光源と第1組のフィルタと第1検出器とは、第1ハウジング内に堅く固定さ
れる。
【0022】 第2実施形態によっても、第2光学アセンブリは、第2光学的窓を有する第2
ハウジングを備えている。第2光学アセンブリは、第2励起光線を第2窓を通し
て反応混合物へと送るために第2光源を含み、そして、第2窓を通してチャンバ
から放出された光を受け取るために第2検出器を含んでいる。第2光学アセンブ
リは、さらに第2ハウジングに第2組のフィルタを含んでおり、第2組のフィル
タは、第1励起波長範囲とは異なった第2励起範囲以外の第2励起光線の部分を
濾光するため、および第2放出波長範囲内で放出された光を第2検出器へと導く
ためのものである。第2光源と第2組のフィルタと第2検出器とは、第2ハウジ
ングに堅く固定され、その結果、光学装置は移動部品を有しない。第2実施形態
において、各光学アセンブリは、4つの光検出チャンネルを提供するために追加
の検出器とフィルタとを選択的に含んで、各反応混合物内の異なる分析物を4つ
まで検出してもよい。
【0023】 本発明の装置のより完全な理解は、以下の説明および添付図面の考慮に基づい
て得られる。
【0024】 (本発明の詳細な説明) 本発明は、反応混合物、例えば化学薬品あるいは試薬と混合された流体試料を
熱的に制御したり、応答指令信号を光学的に送るための装置を提供する。『流体
試料』という用語は、ここで使用されるとき、気体と液体とを両方とも含んでい
るが、好ましくは液体である。試料は、粒子、細胞、微生物、イオンあるいはた
んぱく質や核酸などの大小の原子を含んだ水溶液であってもよい。特定の用途で
は、試料は、血液や尿などの体液あるいは微粉食品のような浮遊物であってもよ
い。
【0025】 好ましい実施形態において、装置は、混合物を保持するための反応容器と、そ
の容器を収容するための熱交換モジュールとを含んでいる。各熱交換モジュール
は、容器の1つが熱処理のために間に挿入された一対の対向する熱プレートと、
混合物を冷却するためにプレートに近接して配置されたファンと、プレートの温
度を測定するための1つ以上の温度センサーと、混合物に応答指令信号を光学的
に送るための一対の光学アセンブリとを含んでいる。この装置は、熱交換モジュ
ールを収容すると共に独自に各モジュールを制御するために、プロセッシングエ
レクトロニクスを有する基本ユニットを含んでいる。この装置は、さらにパソコ
ンまたはネットワークコンピュータのような制御装置を含んでおり、制御装置は
ユーザーにインターフェイスを提供し、プロセッシングエレクトロニクスの作動
を制御する。
【0026】 図1〜図22は、本発明の好ましい実施形態を示している。図1は、反応容器
2の部分的な分解図で、図2は、容器2の前面図を示している。容器2は、反応
混合物を保持するための反応チャンバ10を含んでいる。容器2は、反応混合物
への最適な熱伝導および反応混合物からの最適な熱伝導と、混合物の効率的な光
学的観察とが可能なように設計されている。容器のほっそりとした形状は、熱伝
導のために熱プレートと接触するために大きな面を提供することによって、最適
な熱動力学に役立っている。さらに、容器2の壁はチャンバ内への光学的窓を設
け、その結果、反応混合物に応答指令信号が光学的に発せられることができる。
【0027】 図1〜図2に関してさらに詳細には、反応容器2は、反応チャンバ10の周囲
を定める剛性フレーム16を含んでいる。フレーム16は、また、ポート4とチ
ャンネル8とを含み、チャンネル8はポート4を反応チャンバ10に接続する。
薄い可撓性壁18(フレーム16から分解されて図1に示されている)は、チャ
ンバ10の側壁を形成するためにフレーム16の両端に連結される。
【0028】 壁18はチャンバ10に含まれる反応混合物への最適な熱伝導を容易にする。
壁18の可撓性によって、熱プレートとの最大接触が可能となる。壁は、表面間
のギャップを防いだり最小化するためにプレートの表面に一致させることができ
る。さらに、可撓性壁は、たとえ表面形状が熱交換中に変化しても、熱表面と一
致し続ける。
【0029】 図3は、一対の対向する熱プレート34A,34Bと反応容器との間の接触を
示している。プレートの少なくとも1つ、好ましくは両方のプレートは、容器内
の反応混合物を加熱するための抵抗器のような加熱要素を含んでいる。プレート
34A,34Bは、好ましくは、サーミスター36A,36Bのような温度センサ
ーも含んでいる。容器2がプレートの間に挿入されとき、プレートの内部面は壁
18に接触する。この位置において、プレート表面と反応チャンバの壁18との
間には空隙がごく僅か見られるか全く見られないかである。良好な熱伝導のため
に、各壁18の厚さは、好ましくは、約0.003mmから0.5mmの間であ
り、より好ましくは、0.01mmから0.15mmの間で、最も好ましくは、
0.025mmから0.08mmの間である。各壁18は、フィルム、シート、
または型成形品、機械加工品、押出成形品、鋳造品、あるいはその他の都合のよ
い薄くて可撓性の構造物であってもよい。
【0030】 壁18を構成する材料は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、お
よびその他のポリマーを含むポリアルコール、積層ポリマーまたは同種ポリマー
、金属または金属の積層板、あるいは薄く可撓性で順応性があり、熱伝導が可能
で、好ましくはフィルム状またはシート状であるその他の材料であってもよい。
容器のフレーム16がポリプロピレンなどの特定の材料であるとき、壁の熱膨張
および冷却速度がフレームと同一であるように、好ましくは、側壁はポリプロピ
レンのような同一材料である。
【0031】 熱プレート34A,34Bは、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化ベ
リリウムおよび窒化シリコンのようなセラミックスや金属を含む様々な材料から
作られていてもよい。使用され得るその他の材料は、例えばガリウム砒化物、シ
リコン、窒化シリコン、二酸化シリコン、水晶、ガラス、ダイアモンド、ポリア
クリル酸樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリイミド、ビ
ニルポリマー、およびポリテトラフルオロエチレンのようなハロゲン化ビニルポ
リマーを含んでいる。その他の可能な材料は、クロム/アルミニウムのような熱
電対材料、超合金、ジルカロイ、アルミニウム、鋼、金、銀、銅、タングステン
、モリブデン、タンタル、真鍮、サファイア、あるいは当該技術において利用可
能なあらゆる数多くのセラミックスや金属や合成ポリマー材料を含んでいる。
【0032】 セラミックプレートが目下のところ好まれるのは、その内部表面が好都合にも
非常に滑らかに機械加工されて高い耐摩耗性があり、高い化学耐性と、反応容器
に対して良好な熱接触があるからである。セラミックプレートは、低い熱容量に
対して極端に急速な熱変化を与えるように非常に薄く作られてもよく、例えば0
.635mmおよび1.25mmの間に作られる。アルミニウムまたは銅から作
られた熱交換プレートは高い熱伝導性を有してもいるが、より大きな熱容量を有
している。
【0033】 プレート34A,34Bに結合された加熱要素(好ましくは抵抗器)は、プレ
ート上、特に窒化アルミニウムおよび酸化アルミニウムのようなセラミックの材
料を備えたプレート上に、直接スクリーン印刷され得る。スクリーン印刷は高い
信頼性と低い断面を提供して、反応チャンバ内への効率的な熱伝導を行う。加熱
要素は、セラミックプレートの内部に焼き固められてもよい。また、幾何学模様
を変化させる厚いフィルム抵抗器または薄いフィルム抵抗器は、例えば、末端部
により厚い抵抗器を備え、中間部により薄い抵抗器を備えることによって、より
均一な加熱を提供するためにプレート壁上に配置される。加熱要素は、電圧が材
料に印加されたときに加熱する金属、タングステン、ポリシリコン、あるいはそ
の他の材料を備えていてもよい。熱プレートは、また、プレートの表面に連結さ
れた、例えばエッチングされた箔状の加熱要素(ミネソタ州ミネアポリス所在の
ミンコ・プロダクト(Minko Products)製)のような積層熱源を用いて加熱されて
もよい。
【0034】 再び図1〜図2を参照すると、反応容器2は、また、好ましくはシールキャッ
プ12を含んでいる。キャップ12は、可撓性のアーム14によってフレーム1
6に好都合に連結されていてもよい。キャップ12はピストンまたはプラグ22
を含み、ピストンまたはプラグ22はキャップ12が容器2上に配置されるとき
チャンネル8内に挿入される。ピストン22は、チャンネル8内へ挿入されると
き、チャンバ10を加圧し、それによって可撓性壁18を膨張させる。壁18の
膨張によって、壁18と熱プレートの表面との間は一致するようになる。
【0035】 反応容器2の使用中、試料は、ポート4を通って反応チャンバ10へと加えら
れる。これは、ピペットの先端をチャンネル8を通してチャンバ10の内部へと
挿入し、チャンバ10を底部から充填させることによって行われる。代わりに、
試料は、自動化された流体噴射装置を通して、或いは選択的に反応容器の一体部
品となる流体マニホールドを通して、追加されてもよい。試料を手で追加するた
めに、容器2は好ましくはフィンガーグリップ6を含む。
【0036】 試料は、チャンバ10に追加されるよりも先に、試薬および蛍光染料と混合さ
れ得る。代わりに、試料は、チャンバ10内で試薬および染料に導入されてもよ
い。図3で示されているように、容器2は熱プレート34A,34Bの間に配置
されて、容器の壁18はプレートの内部表面を押圧して合致する。反応混合物は
、プレート34A,34B上の加熱要素を起動することによって、温度の変化に
さらされる。次に反応混合物には、図2に示されているように、好ましくはフレ
ーム16の光透過底壁32A,32Bを通して、応答指令信号が光学的に発せら
れる。図2の矢印Aは、壁32Aを通ってチャンバ10に入る照明光線を示し、
矢印Bは、壁32Bを通ってチャンバ10を励起する放出光を示している。
【0037】 壁32A,32Bは、互いに角度的にオフセットされていて、第1壁32Aを
通して反応混合物内の標識分析物の光学的励起を可能し、また、第2壁32Bを
通して標識分析物の光学的検出を可能にする。通常、壁32A,32Bは、略9
0°の角度でオフセットされていることが好ましい。励起路と検出路との間の角
度が90°であることは、壁32Aを通って入る励起放線の最小量が壁32Bを
通って出ていくことを確実にしている。また、90°の角度によって、例えば蛍
光のような放出された放線の最大量が、壁32Bを通って収集できる。代替の実
施形態において、光学壁の間の角度は、励起検出光学器械の効率と感度次第で、
90°以上にも以下にもなり得る。例えば、検出装置が励起光と放出光とを有効
に識別する場合、壁の間の角度は90°以下が望まれる。逆に、検出装置が励起
光と放出光とを有効に識別しない場合、90°以上の角度であることが重要であ
る。
【0038】 壁32A,32Bは、チャンバ10の底面で『V』字形の尖端を形成するよう
に接続され得る。代わりに、角度付きの壁の接触面は、接続して尖端を形成する
必要はなく、中間部分によって分離されてもよい。上記中間部分とは、例えば、
もう1つの壁や、さまざまな機械的に特徴のあるもの或いは流体的に特徴のある
ものであって、容器の熱的性能および光学的性能を妨げないものである。例えば
角度付きの壁は、一体型細管の電気泳動領域のような別の処理領域に通じてチャ
ンバ10と連通しているポートで、交わってもよい。目下の好ましい実施形態で
は、位置決めタブ17は壁32A,32Bの交点の下に延在している。位置決め
タブ17は、図4を参照して以下に記述される熱交換モジュール内に、容器2を
正確に配置するために使用される。
【0039】 最適な光学感度は、次の方程式によって表されているように、反応混合物内の
標識分析物を励起する光線と、検出される放出光との両方の光学的サンプリング
路長を最大化することによって達成される。 Io/Ii=C・L・A Ioはボルトやフォトン等で示される放出光の照明出力であり、Cは検出されるべ
き分析物の濃度であり、Iiは入力照度であり、Lは路長であり、Aは分析物に標
識を付けるために使用された染料の固有の吸収率である。
【0040】 本発明の薄くて平坦な反応容器2は、単位分析物容積当り最大光路長を与える
ことによって検出感度を最適化する。特に、容器2は、チャンバ10の各側面が
1mmから15mmの範囲の長さを有し、チャンバが0.5mmから5mmの範
囲の厚さを有し、チャンバの各側面の長さとチャンバの厚さとの割合が少なくと
も2:1であるように、好ましくは構成される。これらのパラメータは、目下の
ところ、チャンバを通る比較的大きな光路長すなわち平均的に1mmから15m
mの長さを有する容器を設けることが好ましいが、一方では、チャンバ内に含ま
れる反応混合物の極端に急速な加熱及び冷却を可能にするのに十分な薄さになお
もチャンバを保つことが好ましい。
【0041】 より好ましくは、容器2は、チャンバ10の各側面が5mmから12mmの範
囲の長さを有し、チャンバが0.5mmから2mmの範囲の厚さを有し、チャン
バの各側面とチャンバの厚さの割合が少なくとも5:1であるように構成されて
いる。これらの範囲がより好ましいのは、大きな光路長(すなわち平均して5m
mから12mm)と、大きな容積(12マイクロリットルから100マイクロリ
ットルの範囲内)との両方を有するが、なおも反応混合物の極端に急速な加熱及
び冷却を可能にするのに十分な薄さにチャンバを保つ容器をそれらが提供するか
らである。大きな容積は、核酸のような低濃度の分析物の検出において感度を増
加させる。
【0042】 目下のところ好ましい実施形態では、反応容器2は、側面の長さ10mm、厚
さ1mm、および容積100マイクロリットルを有するダイアモンド形状のチャ
ンバを有する。この反応容器は、チャンバ10を通って10mmの比較的大きな
光路長を提供する。さらに、この薄いチャンバは、その内部に含まれている反応
混合物の極めて急速な加熱およびまたは冷却を可能にする。
【0043】 フレーム16は、例えばポリカーボネートあるいはポリプロピレンなどの光学
的に透過な材料から作られている。図2に示されているように、チャンバ10の
頂部を形成するフレーム部分は、好ましくは反射面20を含んでおり、反射面2
0はチャンバ10の頂部を通って出ようとするバックライトを跳ね返し、信号の
検出を増大させる。さらに、1つ以上の光学要素は、光学的に透過な壁32A,
32B上に存在してもよい。上記光学要素は、例えば、光源によって照明される
溶液の総容積を最大化するように、またはチャンバ10の特定域に励起光を集束
させるように、またはできるだけ大きなチャンバ容積部分からのできるだけ多く
の蛍光信号を集めるように設計されている。光学要素は、特定の波長を選択する
ための格子や、ある波長のみを濾光することのできるフィルタや、あるいはフィ
ルタの機能を提供する色付きレンズを備えている。壁の表面は被覆されるか、或
いはある波長の吸収を高めるために液晶のような材料を備え得る。目下のところ
好ましい実施形態では、光学的に透過な壁32A,32Bは単に透明で平坦な窓
である。
【0044】 反応容器2は、剛性フレーム16を最初に鋳造することによって製造されて、
開放側面を有するチャンバを形成する。フレーム16は、好ましくは、標準の射
出成形工程によって形成される。フレームが形成された後、側壁18は、例えば
ポリプロピレンの薄いフィルムまたはシート等の材料をチャンバ領域上に配置し
たり、好ましくは引き伸ばすことによって製造される。壁18は、次にフレーム
16の対向側面に連結される。壁がフィルムまたはシートである場合、壁は加熱
密封、接着剤接結、超音波接結などによって連結され得る。
【0045】 図4は、反応容器2を収容するための熱交換モジュール37を示している。熱
交換モジュール37は、好ましくは、モジュールのさまざまな構成部品を保持す
るためのハウジング38を含んでいる。モジュール37は、上述された熱プレー
ト34A,34B(図4において見られるのはプレート34Aのみ)を含んでい
る。プレートは、ブラケットまたは支持部または保持器40によって互いに対向
する関係に保持され得る。さらに、1998年11月24日に出願された米国出
願番号第09/194,374号に記載されているように、プレートは互いに向
かってばねで付勢されており、この出願の開示は、この参照により本明細書に包
含される。ハウジング38はプレート34A,34Bの上にスロット(細長い穴
)を含んでいて、容器2はこのスロットを通ってプレート間に挿入され得る。
【0046】 熱交換モジュール37は、好ましくは、容器2内の反応混合物を冷却するため
に、例えばファン42のような冷却装置も含んでいる。容器2がプレート34A
,34B間に配置されるとき、容器のチャンバは、ファン42から循環する空気
によって冷却される。代わりに、冷却装置は、冷媒または反応容器を通過する圧
縮流体を運搬するために、ペルチエ装置またはその他の冷凍装置を備え得る。こ
れらおよびその他の冷却装置は、当該技術分野においてよく知られている。
【0047】 熱交換モジュール37は、さらに、容器2内に含まれる反応混合物に応答指令
信号を光学的に送るために、光学的励起アセンブリ46と光学的検出アセンブリ
48とを含んでいる。上記励起アセンブリ46は、励起アセンブリ46の電子部
品を保持するための第1回路基板50を含み、検出アセンブリ48は、検出アセ
ンブリ48の電子部品を保持するための第2回路基板52を含んでいる。励起ア
センブリ46は、容器2内の蛍光で標識付けされた分析物を励起するために、発
光ダイオード(LED)のような複数の光源を含んでいる。励起アセンブリ46
は、光源からの光を視準する(すなわち、平行にする)ために1つ以上のレンズ
も含み、また、重要な励起波長範囲を選択するためにフィルタも含んでいる。検
出アセンブリ48は、容器2から放出された光を測定するためのフォトダイオー
ドのような複数の検出器を含んでいる。検出アセンブリ48は放出された光を集
束させたり平行にしたりするために1つ以上のレンズも含んでおり、また、重要
な放出波長範囲を選択するためにフィルタも含んでいる。光学アセンブリ46,
48の特定の部品は、図6〜図9を参照して以下により詳細に記述される。
【0048】 光学アセンブリ46,48は、容器2がプレート34A,34B間に配置される
とき、第1光学アセンブリ46が容器の第1光透過底壁32Aと光学的に情報伝
達し、第2光学アセンブリ48が容器の第2光透過底壁32Bと光学的に情報伝
達するように、ハウジング38内に配置される(図2参照)。好ましい実施形態
では、光学アセンブリ46,48は、単に光学アセンブリを熱プレート34A,3
4Bの隣に配置することによって、容器2の底壁と光学的に情報伝達するように
配置されていて、その結果、容器がプレートの間に配置されると、光学アセンブ
リ46,48は、それぞれ容器の第1底壁および第2底壁に物理的に隣接するよ
うになる。
【0049】 さらに、光学アセンブリ46,48の縦軸は、互いに角度が、好ましくは約9
0°の角度だけオフセットしており、容器2がプレート間に配置されるとき、好
ましくは、光学アセンブリ46の縦軸が第1底壁に直角であるように、また、光
学アセンブリ48の縦軸が第2底壁に直角であるように、アセンブリ46,48
が配置される。励起路と検出路との間の角度が90°であることによって、容器
の第1底壁を通って入る励起放線の最小量が、第2底壁を通って出ることが保証
される。また、90°の角度により、放出される最大量の放線が第2壁を通って
集められることができる。
【0050】 選択的に、ゲルまたは流体が、各光学アセンブリと容器2との間の光学的な情
報伝達を確立したり改善したりするために使用され得る。ゲルまたは流体は、そ
れが結合する要素の屈折率に近い屈折率を有するべきである。代替の実施形態に
おいては、光学的な情報伝達は、光ファイバーまたは光ガイドまたは導波管また
は同様の装置を介して、光学アセンブリと容器の壁との間で形成される。これら
装置の利点の1つは、光学アセンブリ46,48を熱プレート34A,34Bに物
理的に近接して配置する必要がこれらの装置によってなくなることである。この
ことにより、プレートの周りに多くの空間ができ、その中において冷気または冷
媒は冷却され、その結果、冷却は改善される。
【0051】 好ましい実施形態においては、容器2は位置決めタブ17を備え(図2を参照
)、上記タブ17は、光学アセンブリ46,48の間に形成されたスロット内に
嵌合されて、光検出のための容器2が正確に配置されるのを保証している。改善
された検出のために、モジュール37は、好ましくは、耐光性の蓋(図示せず)
を含んでおり、上記耐光性の蓋は、容器2の頂部上に配置され、容器がプレート
34A,34Bの間に挿入された後、ハウジング38に密封される。
【0052】 ハウジング38は、堅く高性能なプラスチックあるいはその他の従来の材料か
ら射出成形されてもよい。ハウジング38の主要な機能は、プレート34A,3
4Bと光学アセンブリ46,48とを保持するためのフレームを提供することで
あり、また、例えば空気またはフレオンなどの冷却流体を導くと共にプレート3
4A,34Bの表面と反応容器2とを横切る流体流を効率的に案内するためのフ
ローチャンネルおよびポートを提供することである。
【0053】 熱交換モジュール37は、また、図10を参照して以下に記載されるように、
モジュールの電子構成部品を保持するためのPC基板54と、基本機器にモジュ
ール37を接続するためのエッジコネクタ58とを含んでいる。プレート34A
,34B上の加熱要素およびサーミスター36A,36Bは、光学基板50および
52と同様に、可撓性ケーブル(図を明瞭にするために図4には示されていない
)によって、PC基板54に接続されている。モジュール37は、光検出回路を
シールドするための接地路56も含んでいる。モジュール37は、好ましくは、
発光ダイオード44のような表示装置を含み、その表示装置は、ユーザーにモジ
ュールの現在の状況を、「試料装填準備完了」、「試薬装填準備完了」、「加熱
中」、「冷却中」、「完了」または「故障」などとユーザーに表示する。
【0054】 図5Aおよび図5Bは、それぞれ、重要な4つの蛍光染料の蛍光励起スペクト
ルおよび蛍光放出スペクトルを示している。これらの染料は、タックマン(TaqMa
n:登録商標)の化学作用を用いた標準蛍光染料であり(タックマンはカリフォ
ルニア州フォスターシティーのパーキン‐エルマー・コーポレーションから入手
可能)、染料はそれらの頭字語であるFAM、TET、TAMRA、ROXによ
ってよく知られている。好ましい実施形態は、これらの4つの染料に関して記述
されているが、理解されるべきことは、本発明の装置が、これら特定の染料すな
わちタックマン(登録商標)の化学作用に限定されるものではないということで
ある。この装置はどのような発蛍光団によっても使用されるが、この発蛍光団は
、限定はされないが、ビーコンズの化学作用を用いた蛍光染料と、サンライズ(
登録商標)の化学作用を用いた染料と、臭化エチジウムのような挿間(intercula
ting)染料とを含んでいる。反応混合物内の分析物を標識付けするための蛍光染
料および標識付け化学薬品は、当該技術分野においてよく知られており、さらに
ここで議論される必要性はない。さらに、蛍光検出が現在のところ好まれている
が、本発明の検出装置は蛍光標識に基づいた検出に限定されない。この装置は、
燐光標識または化学ルミネッセンス標識または電気化学ルミネッセンス標識に基
づく検出に利用されてもよい。
【0055】 図5Aに示されているように、FAMとTETとTAMRAとROXの励起ス
ペクトル曲線は、典型的には、底部で非常に幅広くなり、頂部でより鋭くなって
いる。図5Bに示されているように、同じ染料の相対的な放出スペクトル曲線も
、底部では幅広く頂部ではより鋭い。1つの重大な問題は、これらの染料が、そ
れらの励起スペクトルおよび放出スペクトルの両方で強く重なり合う特性を持っ
ているということである。この重なり合う特性のために、従来、複数の染料が反
応混合物内の異なる分析物を標識付けするのに使用されるとき、1つの染料の蛍
光信号を別の染料の蛍光信号と区別するのが困難であった。
【0056】 本発明によると、複数の光源が、複数の励起波長範囲において励起光線を染料
に与えるのに使用される。各光源は、染料の内のそれぞれ1つの最大励起範囲に
合致した波長範囲において、励起光を与える。好ましい実施形態では、光源は青
色と緑色の発光ダイオード(LED)である。図5Cは青色と緑色の発光ダイオ
ードの出力を濾光する効果を示し、実質上異なる励起波長範囲となっている。典
型的な青色と緑色の発光ダイオードは、約480nmから530nmまでの範囲
で実質上重なり合う。本発明の濾光管理によって、青色発光ダイオードの光は、
FAMの相対的な励起ピークに合致するように、約450nmから495nmの
範囲に濾光される。緑色発光ダイオードの光は、TETの励起ピークに対応する
495nmから527nmまでの第1範囲と、TAMRAの励起ピークに対応す
る527nmから555nmまでの第2範囲と、ROXの励起ピークに対応する
555nmから593nmまでの第3範囲とに濾光される。
【0057】 図5Dは、異なる放出波長範囲を形成するために、4つの染料のそれぞれから
放出された光(蛍光出力)を濾光する効果を示している。以前に図5Bにおいて
示されたように、濾光前の染料の蛍光放出は、スペクトルの帯域幅が重ね合わせ
さって塊状に放散しており、そのことによって、1つの染料の蛍光出力を別の染
料の蛍光出力と区別するのが極端に難しくなっている。図5Dに示されているよ
うに、染料の蛍光出力を濾光して実質上異なる波長範囲にすることによって、一
連の比較的狭いピーク(検出窓)が得られ、そのことによって、異なる染料の蛍
光出力を区別することができ、それゆえ、反応混合物内の多数の異なる蛍光で標
識付けされた分析物の検出が可能となる。
【0058】 図6は、熱交換モジュールの光学的励起アセンブリ46の概略平面図である。
上記アセンブリ46は、チャンバ10に含まれる反応混合物に励起光線を送るよ
うに、反応容器2に隣接して配置される。図7は、励起アセンブリ46の分解図
である。図6〜図7に示されているように、アセンブリ46は、アセンブリの様
々な構成部品を保持するためのハウジング219を含んでいる。ハウジング21
9は、好ましくは、1つ以上のプラスチックの成形部品を備えている。好ましい
実施形態においては、ハウジング219は、3つのハウジング要素220A,2
20Bおよび220Cより成る多数部ハウジングである。上部ハウジング要素2
20Aおよび下部ハウジング要素220Cは、好ましくは、一対になる相補的な
部品であって、ハウジング要素220Bにスナップフィットする。この実施形態
では、ハウジング要素220Aおよび220Cは、ネジ214によって結合され
る。代替の実施形態においては、ハウジング全体219は、スライド式光学パッ
ケージを保持するワンピースのハウジングであってもよい。
【0059】 下部ハウジング要素220Cは、光学的窓235を備えており、その中には円
筒上の棒形レンズ215が配置されて、励起光線をチャンバ10内に集束させる
。通常、光学的窓235はハウジング内に開口を単に備えて、開口を通って励起
光線はチャンバ10に送られてもよい。光学的窓は、選択的に、窓ガラスとして
機能する光透過性すなわち透明なガラス片またはプラスチック片を含んでいても
よく、または、好ましい実施形態におけるように、励起光線を集束するためのレ
ンズを含んでいてもよい。
【0060】 光学アセンブリ46は、また、窓235を通して励起光線をチャンバ10に含
まれる反応混合物に送るために、4つの光源、好ましくは、発光ダイオード10
0A,100B,100Cおよび100Dも含んでいる。通常、各光源は、レーザ
ーまたはライトバルブまたは発光ダイオードを備える。好ましい実施形態におい
ては、各光源は、一対の指向性発光ダイオードを備えている。特に、図6〜図7
に示された4つの光源は、好ましくは、第1の緑色発光ダイオード100Aの対
と、第2の緑色発光ダイオード100Bの対と、青色発光ダイオード100Cの
対と、第3の緑色発光ダイオード100Dの対である。これらの発光ダイオード
は、電源(図6〜図7には図示されず)に接続されたリード線201を通して、
電力を受ける。発光ダイオードは光学回路基板50に取り付けられ、上記光学回
路基板50は、発光ダイオードがハウジングに堅く固定されるように、ハウジン
グ要素220Bの後部に連結されている。光学回路基板50は、可撓性ケーブル
51を介して、(図4に示されている)熱交換モジュールのメインのPC基板に
接続されている。
【0061】 光学アセンブリ46は、さらに発光ダイオードによって生成された励起光線を
濾光するために、ハウジング219に配置された1組みのフィルタとレンズを含
み、その結果、チャンバ10に送られる各光線は、異なる励起波長範囲を有する
。図7に示されているように、下部ハウジング要素220Cは、好ましくは、ハ
ウジング内で分離された励起チャンネルを形成する壁202を含んで、異なる対
の発光ダイオード間における潜在的な混信を減じる。壁202は、好ましくは、
フィルタとレンズを収容してしっかりと保持するために、スロットを含む。フィ
ルタとレンズは、接着剤だけ用いて、より好ましくは、ハウジングのスロットと
組み合わせて使用される接着剤によって、ハウジング内にしっかりと固定されて
もよい。
【0062】 通常、所望の励起波長範囲内においてチャンバ10内の反応混合物に励起光線
を提供するように、光学アセンブリ46内のフィルタが選択される。それゆえ、
光学アセンブリ46は、当該蛍光標識または燐光標識または化学ルミネッセンス
標識または電気化学ルミネッセンス標識のいかなるものとも、使用され得る。例
証のために、アセンブリ46の特定の一実施形態が今ここに記載される。その実
施形態では、アセンブリは、ピーク励起波長範囲のFAM,TAMRA,TET,
ROXに対応する励起光線を与えるように設計されている。
【0063】 この実施形態では、593nmの低透過フィルタ203の対は、緑色発光ダイ
オード100Aの前部に配置され、555nmの低透過フィルタ204の対は、
緑色発光ダイオード100Bの前部に配置され、495nmの低透過フィルタ2
05の対は、青色発光ダイオード100Cの前部に配置され、527nmの低透
過フィルタ206の対は、緑色発光ダイオード100Dの前部に配置される。現
在のところ、励起光線を二重濾光するために1対の低透過フィルタを各発光ダイ
オードの対の前部に配置することが好まれているが、代替実施形態では、単一の
フィルタが使用されてもよい。さらに、好ましくは、濾光された励起光線を平行
にするために、レンズ207が各フィルタ対の前に配置される。光学アセンブリ
46は、また、495nmmの高透過レフレクター(反射体)208と、527
nmの高透過レフレクター209と、ミラー210と、555nmの低透過レフ
レクター211と、593nmの低透過レフレクター212とを含んでいる。反
射フィルタとミラー208〜212とは、低透過フィルタ203〜206から3
0°まで角度的にオフセットしている。
【0064】 励起アセンブリ46は、以下のような4つの異なる波長範囲内のチャンバ10
に励起光線を送る。緑色発光ダイオード100Aが起動されるとき、それらは励
起光線を発生させ、上記励起光線は593nmの低透過レフレクター203の対
およびレンズ207を通過する。次に、上記励起光線は、593nmの低透過レ
フレクター212で反射され、555nmの低透過レフレクター211を通過し
、527nmの高透過レフレクター209で反射され、レンズ215を通って反
応チャンバ10内へと入る。発光ダイオード100Aからの励起光線は、次に、
ROXのピーク励起範囲に対応する555nmから593nmまでの波長範囲に
濾光される。
【0065】 緑色発光ダイオード100Bが起動されるとき、それらは励起光線を生成し、
その励起光線は、555nmの低透過フィルタ204の対を通過し、555nm
の低透過レフレクター211で反射され、527nmの高透過レフレクター20
9で反射され、レンズ215を通って反応チャンバ10内へと入る。発光ダイオ
ード100Bからの励起光線は、次にTAMRAのピーク励起範囲に対応する5
27nmから555nmまでの波長に濾光される。
【0066】 青色発光ダイオード100Cが起動されるとき、それらは励起光線を生成し、
その励起光線は、495nmの低透過フィルタ205の対を通過し、495nm
の低透過レフレクター208を通過し、527nmの高透過レフレクター209
を通過し、レンズ215を通って反応チャンバ10内へと入る。発光ダイオード
100Cからの励起光線は、次にFAMのピーク励起範囲に対応する495nm
以下の波長に濾光される。
【0067】 緑色発光ダイオード100Dが起動されるとき、それらは励起光線を生成し、
その励起光線は、527nmの低透過フィルタ206の対を通過し、ミラー21
0で反射され、495nmの高透過レフレクター208で反射され、527nm
の高透過レフレクター209を通過し、レンズ215を通って反応チャンバ10
内へと入る。発光ダイオード100Dからの励起光線は、次にTETのピーク励
起範囲に対応する495nmから527nmまでの波長に濾光される。以下によ
り詳細に記述されるように、作動中、発光ダイオード100A,100B,100
C,100Dは連続的に起動されて、実質上異なる波長範囲における励起光線を
用いて、チャンバ10に含まれる異なる蛍光染料を励起する。
【0068】 図8は、熱交換モジュールの光検出アセンブリ48の概略平面図である。アセ
ンブリ48は、チャンバ10から放出される光を受けるように、反応容器2に隣
接して配置される。図9は、検出アセンブリ48の分解図である。図8〜図9に
示されているように、アセンブリ48は、アセンブリのさまざまな構成部品を保
持するためのハウジング221を含んでいる。ハウジング221は、好ましくは
、1つ以上のプラスチックの成形品を備えている。好ましい実施形態では、ハウ
ジング221は、上部ハウジング要素234Aおよび下部ハウジング要素234
Bよりなる多数部ハウジングである。ハウジング要素234A,234Bは、ネ
ジ214によって結合される相補的なつがい品である。代替の実施形態において
、ハウジング全体221は、スライド式光学パッケージを保持するワンピースの
ハウジングであってもよい。
【0069】 下部ハウジング要素234Bは、光学的窓237を含んでおり、その内部には
チャンバ10から放出された光を視準するための円柱状の棒形レンズ232が配
置されている。通常、光学的窓は、単にハウジング内に開口を備え、その開口を
通って放出光は受け取られる。光学的窓は、窓ガラスとして機能する光透過性す
なわち透明なガラス片またはプラスチック片を選択的に含んでいてもよく、或い
は、好ましい実施形態においてのように、チャンバ10から放出される光を視準
するためのレンズ232を選択的に含んでいてもよい。
【0070】 光学アセンブリ48は、また、チャンバ10から放出されて窓237を通って
受け取られる光を検出するために、4つの検出器102A,102B,102C,
102Dを含んでいる。通常、各検出器は、光電子増倍管、CCD、SMOS検
出器、フォトダイオード、またはその他のソリッドステート検出器であってもよ
い。好ましい実施形態においては、各検出器はPINフォトダイオードである。
検出器102A,102B,102C,102Dは、好ましくは、下部ハウジング
要素234Bに形成された凹部に堅く固定される。検出器は、リード線245に
よって光学回路基板52(図4を参照)に電気的に接続され、光学回路基板52
は、好ましくは、下部ハウジング要素234Bの下側に取り付けられている。
【0071】 光学アセンブリ48は、さらに、ハウジング221に配置された1組のフィル
タとレンズを備えて、チャンバ10から放出された光を異なる放出波長範囲へと
分岐し、且つ、各放出波長範囲の光を検出器のそれぞれ1つに導く。図9に示さ
れているように、下部ハウジング要素234Bは、好ましくは、ハウジング内で
分離した検出チャンネル(溝)を形成している壁247を含み、各チャンネルの
端部には検出器が1つづつ配置されている。上記壁247は、好ましくは、フィ
ルタとレンズを収容し、固定して保持するために、スロットを含んでいる。フィ
ルタとレンズは、また、接着剤だけを用いて、より好ましくは、ハウジングのス
ロットと組み合わせて使用される接着剤を用いて、ハウジング221にしっかり
と固定される。
【0072】 通常、光学アセンブリ48内のにフィルタは、いかなる所望の放出波長範囲以
外のチャンバ10から放出される光を遮断するために選択さる。光学アセンブリ
48は、それゆえ、いかなる当該蛍光標識または燐光標識または化学ルミネッセ
ンス標識または電気化学ルミネッセンス標識とともに使用されてもよい。例証の
ために、アセンブリ48の特定の一実施形態が今ここに記述され、その実施形態
では、アセンブリは、FAM,TAMRA,TET,ROXのピーク放出波長範囲
において、チャンバ10から放出される光を検出するよう設計されている。
【0073】 この実施形態においては、好ましくは、1組のフィルタは、第1検出器102
Aの前部に配置された515nmのショットガラス(登録商標)フィルタ222
Aと、第2検出器102Bの前部に配置された550nmのショットガラス22
2Bと、第3検出器102Cの前部に配置された570nmのショットガラス2
22Cと、第4検出器102Dの前部に配置された620nmのショットガラス
222Dとを含んでいる。これらのショットガラスフィルタは、ペンシルベニア
州ヂュリアのショットガラス・コーポレーションから商業的に入手できる。光学
アセンブリ48は、また、第1検出器102Aの前部に配置された505nmの
一対の高域フィルタ223と、第2検出器102Bの前部に配置された537n
mの一対の高域フィルタ224と、第3検出器102Cの前部に配置された56
5nmの一対の高域フィルタ225と、第4検出器102Dの前部に配置された
605nmの一対の高域フィルタ226とを含んでいる。
【0074】 (発明を実施するための最良の形態) 現在の所、光を2重に濾光するために各検出器のの前に一対の高透過フィルタ
を配置することが好まれるが、代替えの実施形態では、単一フィルタを使用して
もよい。さらに、レンズ242は、好ましくは、濾光された光を視準するための
ショットガラスフィルタと一対の高透過フィルタとの間の各検出チャンネルの中
に配置される。光学アセンブリ48は、605nm高透過レフレクター227と
、ミラー228と、565nm低透過レフレクター229と、537nm高透過
レフレクター230と、505nm高透過レフレクター231とをさらに含んで
いる。これらの反射フィルタとミラー227〜231は、好ましくは、角度が3
0度だけ高透過フィルタ223〜226からオフセットされている。図9に示す
ように、検出アセンブリ48は、好ましくは、各検出器とショットガラスフィル
タ222の間に配置された第1開口部238と、各レンズ242とショットガラ
スフィルタ222の間に配置された開口部240とを含んでいる。上記開口部2
38、240は、検出器102A,102B,102C,102Dに到達する迷
光すなわち離軸光の量を減少させる。
【0075】 検出アセンブリ48は、以下に示すように、4つの放出波長においてチャンバ
10から放出された光を検出する。図8に示すように、放出された光はレンズ2
32を通過し、565nm低透過レフレクター229に当たる。(FAMのピー
ク放出波長範囲に対応している)約505〜537nmの範囲の波長を持つ光の
部分は、565nm低透過レフレクター229で反射し、537nm高透過レフ
レクター230を通過し、505nm高透過レフレクター231で反射し、50
5nm高透過フィルタ223を通過し、レンズ242を通過し、515nmショ
ットガラスフィルタ222Aを通過し、第1レフレクター102Aによって検出
される。
【0076】 一方、(TETのピーク放出波長範囲に対応している)約537〜565nm
の範囲にある波長を持つ光の部分は、565nm低透過レフレクター229で反
射し、537nm高透過レフレクター230で反射し、一対の537nm高透過
フィルタ224を通過し、レンズ242を通過し、550nmショットガラスフ
ィルタ222Bを通過し、第2検出器102Bによって検出される。
【0077】 同様に、(TAMRAのピーク放出波長範囲に対応している)約565〜60
5nmの範囲にある波長を持つ光の部分は、565nm低透過レフレクター22
9を通過し、605nm高透過レフレクター227を通過し、一対の565nm
高透過レフレクター225を通過し、レンズ242を通過し、570nmショッ
トガラスフィルタ222Cを通過し、第3検出器102Cによって検出される。
(ROXのピーク放出波長範囲に対応している)605nm以上の波長を持つ光
の部分は、565nm低透過レフレクター229を通過し、605nm高透過レ
フレクター229で反射し、ミラー228で反射し、605高透過フィルタ22
6を通過し、レンズ242を通過し、620nmショットガラスフィルタ222
Dを通過し、第4検出器102Dによって検出される。以下に詳細に示すように
、稼動中に、検出器102A,102B,102C,102Dの出力が解析され
て、チャンバ10に含まれる種々の染料の各濃度を決定する。
【0078】 図10は、本発明による多重サイト反応装置の斜視図である。反応装置60は
、熱サイクラー62と、パーソナルコンピューター64のような制御装置を備え
ている。熱サイクラー62は、基本機器66と、(図4に言及して記載されてい
る)多重熱交換器モジュール37とを備えている。基本機器66は、モジュール
68を収容するために、エッジコネクタ68付きのメイン論理ボードを有してい
る。基本機器66は、また、好ましくは、電子部品を冷却するためのファン70
を含んでいる。基本機器66は、ユニバーサルシリアルバス(USB)やイーサ
ネットやシリアルライン等の適当なデータ接続器を用いて、制御装置64に接続
される。現在、コンピューター64のシリアルポートに接続するUSBを使用す
るのが好まれる。図10にはラップトップ型のコンピューター64が示されてい
るが、制御装置は、プロセッサーを持つデバイスなら如何なる種類のデバイスを
備えてもよい。さらに、熱サイクラーは単一のコンピューターよりもむしろコン
ピューターネットワークに接続される。
【0079】 「熱サイクリング」という用語は、ここでは、反応混合物における少なくとも
1つの温度変化すなわち温度上昇あるいは温度下降を意味している。したがって
、熱サイクルを受ける化学薬品は、1つの温度から別の温度に変化し、次に、そ
の温度で安定するか、別の温度への移行するか、あるいは始め温度に戻る。温度
サイクルは、1度のみ行なわれるか或いは必要とされる回数だけ繰返されて、注
目の特定の化学反応を研究または完遂させる。
【0080】 図10の具体的な実施形態においては、熱サイクラー62は、独立して制御可
能な16台の熱交換器モジュール37を含み、上記熱交換器モジュール37は、
それぞれ8台のモジュールを2列にして配置されている。しかしながら、熱サイ
クラーは、1ないし4つのサイトの手持ち型機器から数百サイトの医療用あるい
は研究用の機器までほろい範囲に及ぶことを理解しなければならない。1台ある
いは複数の独立して制御されるモジュールと、各モジュールに対して個々にプロ
グラムされた独立した温度や時間のプロファイル(形態)を作動させるための制
御装置とは、これらの実施形態全てに共通している。核酸増幅またはその他の反
応に対する熱の時間的推移は、特定の目標値に対して、細かく調整される。そし
て、個々のモジュール37を独立して制御することによって、反応を異なる熱プ
ロファイルで同時に起こすことができる。
【0081】 熱サイクラー62は、最適な使用および処理が可能となるなるように、様々な
時間に個々のサイトに独立して負荷を掛けたり、周期的に負荷を掛けたり、負荷
を除去させたりするように配慮されている。熱サイクラー62はモジュール方式
になっていて、点検や補修や交換のために、各熱交換モジュール37は基本機器
66から個々に取り外される。このモジュール方式では、補修するために全ての
モジュール37がラインから外されるということがないので、中断時間が減少し
、必要に応じて、機器66は、アップグレードできると共に、サイトをさらに付
加して増大できる。熱サイクラー62のモジュール方式は、また、個々のモジュ
ール37が正確に較正され得ることを意味し、モジュールの特定な計画や補正は
、モジュールの特定的な較正または調整チャートとして、制御プログラムの中に
含むことができる。
【0082】 本発明の熱サイクル装置60は、電力の制御という点において際立った利点が
ある。制御装置64は、各独立したモジュール37の熱プロファイルをインター
リーブすることができて、単一のブロックヒーターに比べて電力を節約すること
ができる。例えば、1つのモジュールを加熱(高出力)し、もう1つのモジュー
ルが冷却(低出力)するように制御することによって、電流は半減できる。こう
して、反応物を持つモジュール37に対してのみパルス電力をインターリーブす
ることによって、基本機器66の瞬間電流要求値は最小化され、1機器当たりよ
り多くのモジュール37が、110V、15アンペアの標準回路から電力供給さ
れる。モジュール37を独立して制御することによって可能になるこの精巧な電
力管理システムの爲に、機器66は、バッテリーで作動される掌サイズの装置に
形成され得る。
【0083】 基本機器66が例えば交流110Vの外部電力に基づいて作動するような実施
形態では、好ましくは、上記機器は2つの電力接続部76,78を含んでいる。
電力は第1接続部76を通して受け取られ、第2接続部78を通して出力される
。同様に、機器66は、好ましくはネットワークインターフェイスの入口ポート
72と出口ポート74を含んでいて、入口ポート72を通してデータ接続を受け
取り、出口ポート74を通してデータを別の基本機器に出力する。図11に概略
示すように、この装置によって多重熱サイクラー62A,62B,62C,62
Dが1つの制御装置から1つの外部出力源80に順次接続(デージーチェーン)
される。USBを使用して、熱サイクラーを単一の制御装置に接続することは論
理的に可能であるが、計算能力が限界に達するために、機器を制御するためには
幾つかのコンピューターを使用しなければならない。
【0084】 図12は、基本機器66の概略のブロックダイヤグラムを示す。基本機器は、
電力を機器と各モジュール37とに供給する電力供給装置86を含んでいる。電
力供給装置86は、外部電源からの電力を受けてそれを直流に変換するために、
例えば110Vの交流を受けてそれを12Vの直流に変換するために、AC/D
Cコンバータを備えている。或いはその代わりに、電源86は例えば12Vのバ
ッテリーを備えてもよい。
【0085】 また、基本機器66は、ファームウェアを有するマイクロプロセッサーまたは
マイクロコントローラ82を含んで、基本機器66とモジュール37の動作を制
御する。マイクロコントローラ82はUSBを介してユーザーのインターフェイ
スコンピューターに情報伝達する。処理電力の電流制限のために、現在の所、1
6個のモジュール37につき、少なくとも1つのマイクロコントローラを基本機
器内に含むことが好ましい。したがって、もしも基本機器が32個のモジュール
収容能力を有するならば、モジュールを制御するために、少なくとも2つのマイ
クロコントローラを機器66に設置しなければならない。 基本機器66は、さらに、ヒーター電源制御回路88と、電力分配器90と、
データバス92と、モジュール選択制御回路94とを含む。特許図面のスペース
の制限によって、制御回路88と電力分配器90とデータバス92と制御回路9
4とは、図12の概略図に一度のみ示されている。しかしながら、実際には、基
本機器66は、各熱交換モジュール37に対して4つの機能部品88,90,9
2,94を1組含んでいる。したがって、図12の実施形態においては、基本機
器66は16個の制御回路88と電力分配器90とデータバス92と制御回路9
4とを含んでいる。
【0086】 同様に、基本機器66は、各モジュールに対して1つのエッジコネクタ68も
含み、図12に示す実施形態においては、機器は16個のエッジコネクタを含ん
でいる。エッジコネクタは、好ましくは、120ピンのエッジコネクタである。
120ピンのエッジコネクタは、ケーブルを必要としないで基本機器66から各
モジュール37へ接続できる。制御回路88と電力分配器90とデータバス92
と制御回路94の各々は、エッジコネクタの1つとマイクロコントローラ82と
に接続される。
【0087】 各ヒーター電源制御回路88はそれぞれ1つのモジュール37の加熱要素に供
給される電力量を調整するための電力調整器である。電源制御回路88は、好ま
しくは、電力供給装置86から+12Vの入力を受け取って0と−24Vの間の
可変電圧を出力するDC/DC変換器である。この電圧は、マイクロコントロー
ラ82から受け取った信号にしたがって変化する。
【0088】 各電力分配器90は、各モジュール37に−5V,+5V,+12V,GND
を与える。上記電力分配器は、このように、モジュールの電子部品に電力を供給
する。各データバス92は、マイクロコントローラ82とそれぞれ1つのモジュ
ール37のデジタル装置との間に、平行且つ連続した接続を提供する。各モジュ
ール選択制御装置94によって、マイクロコントローラ82が個々のモジュール
37にアドレスして、制御情報や状態情報を読み書きする。
【0089】 図13は、熱交換モジュール37の電子部品の概略ブロック図である。各モジ
ュールはエッジコネクタ58を含んで、基本機器の対応するエッジコネクトタに
ケーブル不用な接続を行う。モジュールは、また、ヒータプレート34A,34
Bを含み、ヒータプレート34A,34Bの各々は、上述した抵抗加熱要素を有
する。ヒータプレート34A,34Bは平行に配線されていて、基本機器からの
電力入力98を受け取る。また、ヒータプレート34A,34Bは、アナログ温
度信号をアナログデジタル変換器108に出力するサーミスター36A,36B
を含んでいる。変換器108は、アナログ信号をデジタル信号に変換して、それ
らをエッジコネクタ58を介して基本機器内のマイクロコントローラに送る。
【0090】 熱交換モジュールは、また、例えばファン96のような冷却装置を含み、プレ
ート34A,34Bと、プレート間に挿入された容器内の反応混合物とを冷却す
る。上記ファン96は、基本機器から電力を受け取り、電力スイッチ118を入
れることによって作動する。次に、上記電力スイッチ118は、基本機器内のマ
イクロコントローラからの制御信号を受け取る制御論理ブロック116によって
、制御される。
【0091】 上記モジュールは、反応混合物内の標識分析物を励起するために、発光ダイオ
ード(LED)のような4つの光源を含み、さらに、反応混合物からの蛍光放出
を検出するために、4つの検出器好ましくはフォトダイオード102を含んでい
る。モジュールは調整可能な電流源104を含んでいて、各発光ダイオードに可
変な電流(例えば、0から30mAの範囲)を供給し、発光ダイオードの明るさ
を変化させる。デジタルアナログ変換器106は、調整可能電流源104と基本
機器のミクロコントローラーとの間に接続されていて、ミクロコントローラーが
デジタル式に電流源を調整する。
【0092】 調整可能な電流源104は、好ましくは、作動時に各発光ダイオードが略同じ
明度を確実に持つために使用される。製造時のばらつきによって、多くの発光ダ
イオードは、同じ電流が供給された時でも異なる光度を持っている。したがって
、現在の所、熱交換モジュールの製造中に各発光ダイオードの光度を試験して、
較正データをモジュールのメモリ114に保存することがすることが望ましい。
上記較正データは、各発光ダイオードに供給すべき電流の正しい量を示す。マイ
クロコントローラーは、メモリ114から較正データを読み、それによって電流
源104を制御する。下記に詳細に述べるように、マイクロコントローラーは、
また、検出器102から受け取った光学的なフィードバックに応答して、電源を
制御し、発光ダイオード100の光度を調整する。
【0093】 上記モジュールは、増幅器と電子フィルタとデジタルアナログ変換器とから成
る信号調整/ゲイン選択/オフセット調節ブロック110を付加的に含んでいる
。ブロック110は、検出器102からの信号を調整して、ゲイン(利得)を増
大させ、オフセットし、ノイズを減少させる。基本機器のマイクロコントローラ
ーは、デジタル出力レジスタ112を介して、ブロック110を制御する。上記
出力レジスター112は、マイクロコントローラーからデータを受け取り、制御
電圧をブロック110に出力する。上記ブロック110は、アナログデジタル変
換器(A/Dコンバータ)108およびエッジコネクタ58を介して、調整され
た検出器信号をマイクロコントローラーに出力する。上記モジュールは、また、
メモリ114、好ましくは、シリアルな電気的消去可能なプログラマブルROM
(EEPROM)を含んで、例えば発光ダイオード100や熱プレート34A,
34Bや熱プレート36A,36Bの較正データなどの上記モジュールに特定な
データを記憶し、また、下記に詳述するデコンヴォルーションアルゴリズムのた
めの較正データを記憶する。
【0094】 図14は、ユーザーのインターフェイスコンピューターにおいて、および/ま
たは熱サイクラー62のマイクロコントローラー82において、ソフトウェアま
たはファームウェアとして典型的に常駐する制御装置のアーキテクチャーを示す
。理解しておくべきことは、これらの機能の中から選択された幾つかの機能が、
必要に応じて、例えば掌サイズのフィールドユニットの場合にはマイクロコント
ローラー82内に配置されたり、或いは、マイクロコントローラーと情報伝達す
る別のコンピューター内に配置されたりすることである。制御機能の分配は、意
図された使用に最も効率的に適合させるべく、様々なハードウェア要素やソフト
ウェア要素において常駐させように、当業者によって選択される。したがって、
大実験室や臨床的形態における制御機能分配は、掌サイズのフィールドユニット
或いは中間サイズの移動可能ユニットにおけるものとは、まったく異なっている
。さらに、これらの機能は、特定の目的に対して選択されて、上記特定の目的は
、例えば質的な同定から単一あるいは限定された数のサイトプログラムまで、或
いは、プログラムの拡張されたライブラリを経由して広範な反応に関する十分な
量の評価に至るまで、選択され得る。
【0095】 図14について続けると、制御装置プログラムアーキテクチャーはユーザーイ
ンターフェイス機能152を含むソフトウェアーであり、上記ユーザーインター
フェイス機能152は、モニター上のグラフィック表示(見本表示は図15〜1
8に示す)と、入力キーボードと、マウス等を含んでいる。温度プロファイルは
、メモリ160内のプロファイルデータベース154内に記憶される。個々の反
応サイトに対する個々の実行結果も、結果データベース156に記憶される。
【0096】 ユーザー出力装置(例えばマウスまたはキーボード)によって、ユーザーはコ
ムポート162を介してプロファイルインタープリター170と情報伝達するこ
とができる。ユーザーの選定時に、選定された1モジュール上で実行される熱サ
イクルプロファイルは、ユーザーインターフェイス152から選択され、プロフ
ァイルデータベース154から検索され、プロファイルインタープリター170
に入力される。加えて、装置ドライバー180を介して熱サイクラー62から得
られた温度信号は、プロファイルインタープリター170から出力され、ユーザ
ーインターフェイス152に出力される。
【0097】 それぞれ特定の熱変換モジュールに対して選択された熱プロファイルを完成さ
せるために、プロファイルインタープリター170は、選択された熱プロファイ
ルを、1組のヒーター出力レベルとファンのオンオフ回数とを示す信号に変換す
る。入出力制御ポート174は目標温度を出力し、上記目標温度は装置ドライバ
ー180の入力値となる。同様に、装置ドライバー180は、熱交換モジュール
の温度検知器によって検知されたその時点の温度をデータとして出力し、そのデ
ータはプロファイルインタープリター170に対して入力値となる。装置ドライ
バー180は、シリアルバス65を介して、熱サイクラー62内のマイクロコン
トローラー82に適切なデジタル信号を提供する。そして次に、マイクロコント
ローラー82は温度プロファイルサイクルを実施する。
【0098】 図15〜18は、一連の見本ディスプレーを示し、上記ディスプレーはユーザ
ーのインナーフェイス上でユーザに表示される。当業者が理解するように、装置
を初期化し、ユーザー識別の入力とパスワード防護許可の入力がなされると、型
通りの開始画面が現れる。これに、図15のプログラムメニュー画面120が続
く。左の指示メニューボタン122を選択すると、付加的な画面が随時呼び出さ
れる。各画面が表示されると、テキストボックスとボタンで装置オペレーション
に対するオプションを表示し、その際、ユーザーに各オプションの選定の仕方を
示すテキスト情報あるいはアイコン情報も一緒に表示する。選定ボタンやチェッ
クボックスやグラフ表示を含むこれらの画面は、当該技術分野において通常の技
術を有するコンピュータープログラマーによって作成される。
【0099】 ライブラリーボタン124は、熱プロファイルプログラムと、メモリに記憶さ
れた過去の熱サイクルの実施結果とにアクセスする。結果ボタン126は、過去
の結果を調査するためのメニューにアクセスする。この報告ボタン128は、過
去の熱サイクル実施結果から、実際の時間温度形跡記録の印刷ができる。優先ボ
タン130によって、ユーザーは、頻繁に使用される入力実行をセットすること
ができ、一方、維持ボタン132によってデータ構造を調整できる。サインオフ
ボタン134はプログラムを閉じる。
【0100】 図16は、見本プログラムメニュー画面を示し、この画面を通してサイトプロ
グラムまたは熱プロファイル(一連の1つ以上の加熱および冷却ステップ)が作
成される。新しいプロファイルは、新規ボタンによって作成される。図示された
温度によって、ユーザーは特定のユーザー形成プログラムを作り、そのプログラ
ムはメモリー内に記憶される。画面に示されたデータは、消去ボタンを選択しス
クラッチする(掻き消す)ことによって、全て削除される。小さなウィンドウ1
40に現れる数は消え、次に、ユーザーが「温度」および「時間」というコラム
の下にある上下の矢印を切りかえることによって、適当な値を入れることができ
る。プラスマイナスキー144はステップを加えたり消去するために使用される
。下部ケース「x」キー146を選択することによって、全フィールドが消去さ
れる。プログラムは「保持」を単一ステップとして解釈する。多重ステップは1
つのサイクルと解釈される。そして、中央のコラム148に注目すると、サイク
ル数がユーザーによって書き入れられる。プログラム名149は中央左のウィン
ドウにあり、実行されるプログラムの簡単な説明151が下部左ウィンドウにあ
る。次に、プログラムは、以前から知られた名称で「セーブ」するか、或いはウ
ィンドウ149に入れられた名称の下にプログラムを保存するために「セーブア
ズ」して、保存することができる。そのとき、この新しいプログラムは、例えば
図14のプロファイルデータベース154のような熱プロファイルライブラリに
自動的に保管される。「実行」ボタンを押すことによって、利用可能な反応サイ
ト(熱交換モジュール)が、特定アドレスによってコラム131に表示される。
1以上のサイトが選択され、再度「実行」ボタンを押すことによって、プログラ
ムは実行する。
【0101】 図17は、現在の熱サイクル状態を表示する見本の機器メニュー画面を示す。
1,2,3,4で分類された4つのウィンドウの各々は、4モジュール機器にお
ける4つの反応サイト(モジュール)の1つを識別する。サイト数3が選択され
たとして注目すると、それは55度Cの設定温度で運転するための全時間を示し
ている。それは、また、特定のステップでの残り時間以外に、プロファイル設定
温度と現在の温度を示す。また、この画面は、3ステップ中のステップ1かつ5
0サイクル中のサイクル3にあって、そのサイクルは残り20秒であることを示
している。この画面は、反応の進行に関する実時間の形跡を表示し、また、画面
下半分に渡って表示装置155に曲線を表示している。個々のサイトは、単に特
定のサイト1,2,3,4...Nを数字で選択することによって登録される。
【0102】 付加的な命令は「一時停止」と「継続」と「停止」を含み、これらは選択され
た特定の反応サイトに影響する。「全停止」という命令は、目下作動中の全ての
熱交換モジュールを停止させる。「停止」または「全停止」が選択されるとき、
それが不注意に選択されなかったことを確実にするために、警告プロンプトが現
れる。反応が一度終了すると、特定のサイクルの実時間表示155が、グラフの
底部に沿ってスクロールバーボタン157を移動させることによって、この特定
のサイト内で選択される。
【0103】 図18は、見本のライブラリメニュー画面を示す。図14を参照して上述した
ように、以前保存されたプログラムはプロファイルデータベース154に記憶さ
れている。前の実行結果は結果データベース156に記憶されている。図18を
見ると、プログラムは、画面の上半分にあるプログラム「名称」を下方にスクロ
ールすることによって選択される。次に、「実行」を押圧することによって特定
の反応サイト(熱交換モジュールの1つ)が割り当てられる。個々のプログラム
に関する詳細な情報は、画面の左下四半分159上に表示される。そして、以前
に実行されたプログラムは、「ビュー/編集」ボタンを押圧することによって呼
び戻される。「削除」ボタンは、飛出式警告文の後に、プログラムをライブラリ
から取り除くのに使用される。画面の右下にあるプレビュー表示161は、選択
された熱プロファイルの棒グラフを示す。
【0104】 ユーザーインターフェイスプログラムは、また、好ましくは、結果メニュー画
面を含み、特定の実行結果はプログラム名称と日付とオペレーターとサイトとに
よって表示される。この結果は、プログラムのオペレーションの実時間結果であ
るか、或いはメモリ(図14における結果データベース156)からの呼び出さ
れる。表示される情報は、好ましくは、選択された熱プログラムに対する全実行
サイクルの温度の形跡と、収集された光学データとを含む。また、表示された情
報は、好ましくは、プログラムの開始時間および終了時間と、使用された特定の
熱交換モジュール(反応サイト)と、最終プログラムの状態(例えば、終了して
いるか、作動不能か、またはユーザーによって停止されているか)を含む。
【0105】 図19は全ソフトウェア制御のアプリケーションにおける段階を概略的に示す
流れ図であって、上記アプリケーションは多重サイト反応器装置の制御装置によ
って実施される。このアプリケーションはロードされ、ステップ402で始まり
実行される。ステップ402では、ユーザーが望む温度プロファイルが存在する
かどうかを決定する。もしも、プロファイルが存在するならば、制御装置はステ
ップ306に進む。もしも、所望のプロファイルが存在しないなら、それをユー
ザーがステップ404で作る。
【0106】 このプロファイルは、好ましくは、図11に示す機器制御装置の画面を通して
作られる。ユーザーまたはオペレーターはプロファイルの変数を初期化する。す
なわち、キーボードを介しておよび/またはプログラムグラフィクスディスプレ
イ上のボタンやチェックボックスの選定を介して、サイクル数と、所定プロファ
イルの温度段階の各々に対する設定温度とを入力する。例えば、図11に示すよ
うに、ユーザーは特定のアプリケーションを選択して、95度Cで5分間保持す
る導入部から始め、次に95度Cで30秒間、55度Cに冷却して30秒間、次
に温度を75度Cに上昇させて60秒間を35サイクル行う(反復する)。完了
信号を出す前には、72度Cで7分間の最終的な保持が選択される。そして、こ
の温度プロファイルはプロファイルデータベースに記憶される。
【0107】 406のステップでは、選択されたモジュールで所望の温度プロファイルを実
施するというユーザーの希望に応じて、上記プロファイルがプロファイルデータ
ベースからロードされる。ステップ408では、制御装置は、ユーザーインター
フェイスを介してユーザーに、反応混合物の入った反応器を選択されたモジュー
ルの中に負荷することを促す。図4を参照すると、次に、ユーザーは、反応混合
物の入った反応容器2を、選択されたモジュール37の熱プレート34Aと34
Bの間に設置する。当業者は、このステップは例えばロボットによって自動化さ
れ得ることを認識する。ステップ410では、制御装置は、選択されたモジュー
ルの反応混合物上で選択された温度プロファイルを実行する。ステップ410は
、図20を参照して下記に詳細に記載されている。簡単に言えば、選択された温
度プロファイルは、プロファイルインタープリター170によって、中間形態に
コンパイルされる。この中間形態は装置ドライバー180によって使用されて、
熱サイクラー機62のマイクロコントローラー82に信号を供給する(図14参
照)。
【0108】 選択された温度プロファイルの実行は、一般に、温度センサーのデータを登録
したりピンジング(pinging)したり或いはサンプリングしたりする反復ループ
を含み、また、クロック時間が進行するときに、上記データを予め決められた設
定温度と関連させることを含んでいる。同時に、制御装置は、熱サイクラーが実
行しているときに、選択されたプロファイルと、選択された熱交換モジュールの
熱プレートの現在の温度との双方を、画面上に実時間で表示する。サイクルカウ
ンターjは始めにj0=0に初期化される。それは各サイクルにおいて選ばれた
サイクル数まで繰返す。サイクルの選択数が終了した後には、プログラムは特定
の実行が「実行済」という信号を発し、タイマーカウンターはサイクルに対して
全時間に到達する。ステップ412では、制御装置は実行結果を表示し、すなわ
ち反応混合物における標的分析物の検出を示す光学データを表示し、結果データ
ベースにその結果を保存する。
【0109】 図20は、熱交換モジュールにおける反応混合物に対して、選択された温度プ
ロファイル(図19のステップ410)の実行において実施されるステップを示
す。ステップ420では、モジュール内の熱プレートの温度は登録される。プレ
ート温度の登録は、好ましくは、温度プロファイルの実行に渡って100ミリ秒
毎に起こる。図3に示すように、サーミスター36A,36Bのような温度セン
サーは、プレートの温度を示すアナログ信号を出力する。アナログ信号はデジタ
ル信号に変換され、制御装置によって受信される。制御装置は2つのプレートの
温度を平均化してプレートの温度を決定する。
【0110】 ステップ422では、制御装置は、プロファイル目標温度すなわちプロファイ
ル内での特定時間に対してユーザーが定めた設定温度と、プレート温度との差(
デルタ)を決定する。決定ステップ424では、上記差が閾値たとえば10℃よ
りも大きいかどうかが決定される。もしも、その差が閾値よりも大きいと、制御
装置はステップ426に進んで、プレートの温度を上昇させる。プレート温度を
上昇させるときに含まれるステップは、図21を参照して下記に詳細に記載され
ている。
【0111】 差が閾値よりも大きくないならば、制御装置は、ステップ428において、プ
レート温度が現行の設定温度よりも高い予め決められた量たとえば10℃以上で
あるかどうかを決定する。もしもそうであるなら、制御装置はステップ430に
進み、プレートの温度を下げる。プレートの温度を下げるときに含まれるステッ
プは、図22を参照して下記に詳細に記載されている。ステップ430の続いて
、制御装置はステップ432に進む。
【0112】 ステップ432では、制御装置は、現行の設定温度に熱プレートを維持するた
めに標準的な比例微積分制御(PID制御)を行う。比例制御は、「オン」の時
間と「オフ」の時間との比を変化させることによって行われるか、或いは、好ま
しくは、プレートの実際の温度が設定温度に近づくにつれてヒーターまたはファ
ンに供給される平均電力を減少させるといった当該分野において既知の比例アナ
ログ出力を用いて行われる。PID制御は比例モードを自動リセット機能(時間
に関して偏差信号を積分する)および比率処理(積分信号と微分信号とを合計し
て比例帯を移動させる)と組合せている。標準PID制御は当該技術分野では周
知であり、ここにおいてさらに説明する必要はない。
【0113】 ステップ434では、反応容器の中に入っている反応混合物は、上記混合物が
標的分析物を含んでいるかどうかを決定するために、応答指令信号が光学的に送
られる。これは、再び図6と図8を参照して、発光ダイオード100A,100
B,100C,100Dとを続いて作動させて混合物内の異なる蛍光標識分析物
を励起させ、検出器102A,102B,102C,102Dを用いてチャンバ
10から発する光(蛍光出力)を検出することによって行われる。現在のところ
好ましい実施形態では、蛍光染料FAM,TAMRA,TET,ROXが、例え
ば、反応混合物内の標的ヌクレオチド配列、核酸、蛋白質、病原体、有機体など
の標的分析物に標識を付けるために使用される。
【0114】 好ましい実施形態においては、発光ダイオードと検出器の対の合計16の組合
せに対して、4つの発光ダイオードの対と4つの検出器の対とが存在する。理論
的には、全16の組合せに対して検出器から出力信号を収集することは可能であ
る。しかしながら、これら16の組合せの中から、4つの主要検出チャンネルの
みが存在する。各主要検出チャンネルは、発光ダイオードの励起光線が特定染料
のピーク励起波長範囲内にある光学アセンブリ46内の発光ダイオード対によっ
て、また、上記同一染料のピーク放出波長範囲内で放出される光を検出すべく指
定された光学アセンブリ46内の検出チャンネルに対応するものによって形成さ
れる。
【0115】 好ましい実施形態では、第1主要検出チャンネルは、発光ダイオード100A
と第4検出器102D(ROXチャンネル)との第1の対によって形成される。
第2主要検出チャンネルは、発光ダイオード100Bと第3検出器102C(T
AMRAチャンネル)との第2の対によって形成される。第3主要検出チャンネ
ルは、発光ダイオード100Cと第1検出器102A(FAMチャンネル)との
第3の対によって形成される。第4主要検出チャンネルは、発光ダイオード10
0Dと第2検出器102B(TETチャンネル)との第4の対によって形成され
る。好ましい実施形態では、反応混合物は、これらの4つの主要検出チャンネル
を用いて随意に応答指令信号が発せられる。しかしながら、代替の実施形態では
、1つ或いはそれ以上の代替えの検出チャンネルが使用されて、検出器の出力信
号における潜在的変化を修正するためのデータを与える。その潜在的変化は、例
えば、反応容器内の気泡や、容器の形状の変化や、熱プレートの間にある容器位
置の僅かな変化によって引き起こされる。上記代替の実施形態は、以下に詳細に
記載される。
【0116】 反応混合物に光学的に応答指令信号を送るための好ましい方法、また、得られ
た光学データを解くための好ましい方法は、図6と図8とを参照して記載される
。第1に、発光ダイオードのいずれかを作動させる前に、「暗読(ダークリーデ
ィング)」が行われて、発光ダイオードのどれもが点灯しないときに、4つの検
出器の各々の出力信号を測定する。各検出器によって出力された「暗読」信号は
、続いて、検出器によって出力された対応の「光読(ライトリーディング)」信
号から減ぜられて、光学的検出回路における電子的なオフセット(偏り)を修正
する。この「暗読」信号を得て、対応する「光読」信号から暗信号を減ずる手順
は、好ましくは、較正データ(下記に詳細に記載)の展開中に容器に応答指令が
発せられる時をも含めて、容器に応答指令が発せられる毎に行われる。しかしな
がら、説明を明確且つ簡単にするために、「暗読」を得るステップと、対応する
「光読」信号から暗信号を減ずるステップは、この説明では繰返さない。
【0117】 暗読に続いて、「光読」は、4つの主要な光学的検出チャンネルの各々におい
て、下記のように行われる。第1の対の発光ダイオード100Aが作動され、こ
の発光ダイオードが励起光線を発生させる。上記励起光線は、593nm低透過
フィルタ203の対を透過し、593nm低透過フィルタ212で反射し、55
5nm低透過フィルタ211を透過し、527nm高透過フィルタ209で反射
し、レンズ215を透過して、反応チャンバ10に入る。このようにして、発光
ダイオード100Aからの励起光線は濾光されて、ROXのピーク励起範囲に対
応する555〜593nmの波長範囲となる。図8に示すように、チャンバ10
から放出される光(蛍光放出放線)は検出アセンブリ48のレンズ232を透過
し、565nm低透過レフレクター229に打ち当たる。(ROXのピーク放出
波長範囲に対応する)605nm以上の波長を持つ光の部分は、565nm低透
過レフレクター229を通過し、1対の605nm高透過レフレクター227で
反射し、ミラー228で反射し、1対の605nm高透過フィルタ226を通過
し、レンズ242を通過し、620nmショットガラス(登録商標)フィルタ2
22Dを通過して、第4検出器102Dによって反射される。第4検出器102
Dは、対応する信号を出力し、上記信号はデジタル値に変換されて記録される。
【0118】 次に、図6に示すように、第2の対発光ダイオード100Bは作動され、上記
発光ダイオードは励起光線を発生する。この光線は、555nm低透過フィルタ
204を通過し、555nm低透過フィルタ211で反射し、527nm高透過
フィルタ209で反射し、レンズ215を通過し、反応チャンバ10に入る。こ
のようにして、発光ダイオード100Bからの励起光線は、濾光されて、TAM
RAのピーク励起範囲に対応する527〜555nmの波長範囲になる。図8に
示すように、次に、チャンバ10から放出される光は、検出アセンブリ48のレ
ンズ232を通過し、565nm低透過レフレクター229に打ち当たる。(T
AMRAのピーク放出波長範囲に対応する)約565〜605nmの範囲の波長
を持つ光の部分は、565nm低透過レフレクター229を通過し、605nm
高透過レフレクター227を通過し、1対の565nm高透過フィルタ225を
通過し、レンズ242を通過し、570nmショットガラスフィルタ222Cを
通過して、第3検出器102Cによって検出される。この第3検出器102Cは
対応する信号を出力し、上記信号はデジタル値に変換されて記録される。
【0119】 次に、図6に示されるように、青色発光ダイオード100Cの対が作動されて
上記発光ダイオードは励起光線を発生させる。上記励起光線は、495nm低透
過フィルタ205の対を通過し、495nm高透過レフレクター208を通過し
、527nm高透過レフレクター209を通過し、レンズ215を通過して反応
チャンバ10に入る。発光ダイオード100Cからの励起光線は、このようにし
て濾光されて、FAMのピーク励起範囲に対応する約450〜495nmの波長
範囲になる。図8に示すように、チャンバ10から放出された光は、次に、検出
アセンブリ48のレンズ232を通過し、565nm低透過レフレクター229
に打ち当たる。(FAMのピーク放出波長範囲に対応する)約505〜537n
mの範囲の波長を持つ光の部分は、565nm低透過レフレクター229で反射
し、537nm高レフレクター230を通過し、505nm高レフレクター23
1で反射し、505nm高透過フィルタ223の対を通過し、レンズ242を通
過し、515nmショットガラスフィルタ222Aを通過し、第1検出器102
Aによって検出される。この第1検出器102Aは、対応する信号を出力し、上
記信号はデジタル値に変換されて記録される。
【0120】 次に、図6に示すように、第4の対の発光ダイオード100Dが作動され、上
記発光ダイオードは励起光線を発生させる。上記励起光線は、527nm低透過
フィルタ206の対を通過し、ミラー210で反射し、495nm高透過レフレ
クター208で反射し、527nm高透過レフレクター209を通過し、レンズ
215を通過して、チャンバ10に入る。発光ダイオード100Dからの励起光
線は、このようにして、濾光されて、TETに対するピーク励起範囲に対応した
495〜527nmの波長範囲になる。図8に示すように、チャンバ10から放
出された光は、次に、検出アセンブリ48のレンズ232を通過して、565n
m低透過レフレクター229に打ち当たる。(TFTのピーク放出波長範囲に対
応する)537〜565nmの範囲にある波長を持つ光の部分は、565nm低
透過レフレクター229で反射し、537nm高透過レフレクター230で反射
し、537nm高透過フィルタ224の対を通過し、レンズ242を通過し、5
50nmショットガラスフィルタ222Bを通過し、第2検出器102Bによっ
て検出される。この第2検出器102Bは対応する信号を出力し、上記信号はデ
ジタル値に変換されて記録される。4つの発光ダイオードの各々を連続して作動
し、4つの対応する検出器測定値を収集するために必要な時間は、典型的には5
秒以内である。
【0121】 検出用の染料によって放出される蛍光のスペクトルは、全く広範囲である。そ
の結果、個々の染料(例えば、FAM,TAMRA,TET,ROX)は、反応
容器から蛍光を放出するとき、蛍光は幾つかの主要検出チャンネルにおいて検出
される。すなわち幾つかの検出器102A,102B,102C,102Dが蛍
光を検出して、出力信号を発生する。しかしながら、各染料はそれ自身の「サイ
ン(署名)」を持っていて、すなわち、各検出チャンネルにおける光学信号の比
は各染料に対して独特なものとなっている。また、染料の混合物からの蛍光の放
出が検出チャンネルの各々において単に加算的であり、したがって、線形幾何学
を用いて、個々の染料濃度を混合された信号から抽出できるというのは、合理的
な仮定である。
【0122】 好ましい実施形態では、線形幾何学および較正マトリックスを使用して、検出
器の出力信号を反応混合物内の各染料の真の濃度を示す値に変換するように、制
御装置はプログラムされている。較正マトリックスを展開するための好ましい方
法が、好ましい実施形態の4チャンネル装置を用いて、一例としていまここに説
明される。
【0123】 まず、反応緩衝材のみが入った反応容器が、光学アセンブリ46,48を使用
して、光学的に読み込まれる。反応緩衝材は、反応混合物に類似した或いは殆ど
同一の流体であり、試料をテストするために装置を実生産で使用する間に、光学
アセンブリによって光学的に読み込まれる。反応緩衝材は染料を含まなく、した
がって、全染料の濃度が零になる。4つの主要な検出チャンネルにおける反応緩
衝材の光学的な読みは、4つの出力信号を発生し、これらの信号は対応するデジ
タル値に変換される。これらの4つの部材はBuffer(I)と呼ばれ、Iは1,2
,3または4であって、それらの数値に基づいて検出チャンネルが読み込まれる
。この緩衝材の値は、染料からの蛍光信号を加えることなく、各主要検出チャン
ネルにおいて検出されるバックグラウンド信号の測定値あるいは散乱光の測定値
である。
【0124】 次に、既知の濃度たとえば100nMの染料番号1が入った反応混合物が、容
器の中に配置される。そして、再び、4つのチャンネルが読み込まれる。生み出
された4つの番号は、Netdye(I,1)と呼ばれる。4つの番号の同様のセット
が、他の3つの染料に対しても得られて、Rawdye(I,2)とRawdye(I,3)
とRawdye(I,4)とになる。次に、この緩衝値はRawdyeから差し引かれて、以
下に示す正味の染料の値となる。 Netdye(I,J)=Rawdye(I,J)−Buffer(I);(I=1〜4) ここで、Iは検出チャンネルを示し、Jは染料番号を示す。
【0125】 次に、標準数値法(例えばガウス消去法)を使用して、マトリックスNetdye(
I,J)が変換されて、較正マトリックス Cal(I,J)と呼ばれる新たなマト
リックスを得る。注意すべきことは、マトリックスの積、Netdye(I,J)×Ca
l(I,J)が単位マトリックスになることである。さて、反応混合物が読み込
まれると、4つの検出チャンネルにおける検出器の出力信号は、混合物の染料の
真の濃度を代表する値に変換される。混合物の光学的な読みは、RawMix(I)と
呼ばれる4つの番号を生じる。反応緩衝値は、生の混合値から差し引かれて、以
下のMix(I)と呼ばれる4つの数値を得る。 Mix(I)=RawMix(I)−Buffer(I)
【0126】 次に、染料の真の濃度は、以下のようにマトリックスの掛け算によって得られ
る。 Truedye(I)=100nM × Cal(I,J)× Mix(I) 上記等式において、100という係数は、初期の較正の測定として、100nM
の濃度が使用されたからである。100nMの濃度は、例示目的のためのみに使
用され、本発明の範囲を限定する意図はない。一般的に、較正測定用の染料の濃
度は、染料の蛍光効率(強さ)によって、25〜1000nMの範囲内のいずれ
かにある。
【0127】 再び図12〜13を参照して、マトリックスCal(I,J)とBuffer(I)と
は、好ましくは、各熱交換モジュール37の作成中に作られ、メモリ114に記
憶される。モジュール37が基本機器66に接続されると、基本機器または外部
コンピューターの制御ソフトウェアアプリケーションが、マトリックスをメモリ
に読み込み、マトリックスを使用して、検出器102の出力信号を、反応混合物
内の各染料の濃度を示す値に変換する。構成マトリックスCal(I,J)とBuffe
r(I)とが、較正された特定の組の染料および反応容器の容積に依存している
ので、染料と反応容器容積の様々な組合せに対して、多重組のマトリックスを生
産し貯蔵することが好ましい。このことは、この装置を使用する際に、最終ユー
ザーに一層融通性を与える。
【0128】 一例として、較正マトリックスは、異なる大きさ(例えば、25ml、50ml、
100ml)の反応容器を使用して、合計9つの異なる組の較正マトリックスに対
して、3つの異なる染料の組に貯えられる。勿論、これは単なる一例に過ぎなく
、他の多くの組合せが可能なことは当業者には明らかである。さらに、代替えの
実施形態では、最終ユーザーが染料および反応容器サイズの所望の組合せに対し
て較正データを貯えたり使用したりすることができるように、制御ソフトウェア
は較正要領を通して最終ユーザーを指導する機能を含む。
【0129】 上述した好ましい実施形態を実施する際に、4つの主要な検出チャンネルのみ
が読み込まれて、4つの出力信号が生じる。上記信号は解読されて、反応混合物
内の個々の染料濃度を代表する染料濃度値に変換される。しかしながら、別の実
施形態においては、1つまたはそれ以上の代替の検出チャンネルが、検出器の出
力信号における電位の変化を修正するデータを提供するために使用される。上記
変化は、例えば、反応容器内の気泡や、容器の形状の変化や、熱プレート間の容
器の位置における僅かな変化によって引き起こされる。これらの変化はいずれも
がバックグラウンド信号を引き起こし、これらは各検出器によって検出されるが
、マトリックスBuffer(I)において緩衝値を生成するときに検出されるバックグ
ラウンドや散逸された光とは異なる。これらの変化を修正するために、制御装置
がプログラムされて、代替えの(主要でない)検出チャンネルを使用して1以上
の検出器から較正信号を受け取り、且つ、受け取った較正信号に依って、主要検
出チャンネルから受け取った後続の出力信号を調整する。制御装置は、以下に述
べる仕方で、主要検出チャンネルからの出力信号を調整するようにプログラムさ
れている。
【0130】 再度、図6と図8とを参照して、較正データは、対になった発光ダイオードと
検出器を使用して作られる。上記発光ダイオードは励起波長範囲内で励起光線を
発生させ、上記励起波長範囲は検出器によって検出された放出波長範囲と重複す
る。例えば、緑色発光ダイオード100Dと第1検出器102Aの対は、緑色発
光ダイオード100Dからの励起光線が濾光されて495〜527nmの波長範
囲になり、検出器102Aが505〜537nmの重複波長範囲内の放出光を検
出するので、この目的に適合している。較正データを作るために、発光ダイオー
ド100Dおよび検出器102Aを使用して、較正緩衝物の入った反応容器には
随意に応答指令信号が送られる。発光ダイオード100Dが作動されて、検出器
102Aが対応する出力信号を発し、信号はデジタル値に変換されて記録される
【0131】 検出器102Aに過負荷が掛からないように、発光ダイオード100Dの輝度
は、意味深長に、較正中に通常の作動輝度より減少さればならない。これは、可
変電流源(図13に既述)により発光ダイオードに供給する電流の量を減少させ
て行われる。この較正手続き中においては、典型的には、1〜5mAの電流が発
光ダイオードに供給される。この較正手続きは、発光ダイオードと検出器の対を
用いて、好ましくは、数回繰り替えされる。また、この較正手続きは、随意に発
光ダイオードと検出器の対を用いて繰り替えされ、発光ダイオードと検出器の対
では、検出器によって検出された放出波長範囲と重複する励起波長範囲内で発光
ダイオードが励起光線を発生させる。次に、公称散乱値SNは、検出器の出力信
号の平均値として計算される。
【0132】 再び、図12と図13とを参照すると、公称散乱値SNは、好ましくは、各熱
交換モジュール37の製作中に作成され、メモリ114に記憶される。モジュー
ル37が基本機器66に接続されると、基本機器あるいは外部コンピューターの
中の制御ソフトウェアアプリケーションが、散乱値SNをメモリの中に読み込み
、この値を使用して主要検出チャンネルの出力信号を下記のように修正する。
【0133】 再び、図6と図8とを参照して、好ましい実施形態において記載した様に主要
検出チャンネルを読む前に、制御装置は、オプションとして、公称散乱値SN
展開するために使用された同じ代替えのチャンネル発光ダイオードと検出器の対
を使用して、反応混合物に応答指令信号を送る。上述したように、意味深長に減
少された電流値(例えば1〜5mA)で、発光ダイオードは作動される。検知器
に供給される電流を削減することは、反応容器から蛍光信号が放出するのを有効
に防止して、検出器からの出力信号が、バックグランウンドあるいは容器からの
散乱光の正確な指標となる。1つあるいはそれ以上の検出器からの較正信号は平
均化されて、実際の散乱値SAを得る。
【0134】 実際の散乱値SAの生成に続いて、上記好ましい実施形態に記載されているよ
うに、4つの主要な検出チャンネルが読み込まれて、4つの生の混合値 RawMix(
I)を得る。次に、これらの生の混合値は、実際の散乱値SAの公称散乱値SN
対する比(SA/SN)によって調整されて、例えば反応容器の形状または位置の
変化や、反応混合物における気泡によって生じるバックグラウンドまたは散乱光
の変化を修正する。これは、好ましくは、実際の散乱値SAの公称散乱値SNに対
する比により、緩衝値 Buffer(I) を増加することによって達成されて、以下の
ようにして、調整された緩衝値 AdjBuffer(I) を作成する。 AdjBuffer(I)=(SA/SN)× Buffer(I)
【0135】 次に、調整された緩衝値は生の混合値から引かれて、以下のように、Mix(I)と
呼ばれる4つの数値を得る。 Mix(I) = RawMix(I)- AdjBuffer(I)
【0136】 次に、好ましい実施形態において説明したように、染料の真の濃度は以下のマ
トリックス乗算によって得られる。 Truedye(I) = 100nM × Cal(I,J) × Mix(I)
【0137】 その代わりに、散乱値SAとSNとは、他の方法で、例えば、実際の散乱値SA
の公称散乱値SNに対する比によって出力値を乗ずることによって、主要検出チ
ャンネルの出力信号を調整するために使用される。
【0138】 再度図20を参照して、光学的検出に続いて、制御装置はステップ436に進
み、ステップ436では、制御装置は、プロファイルが完全かどうかを、例えば
全ての熱サイクルが完了したかどうかを決定する。また、制御装置はプロファイ
ルが完全であることを決定するようにプログラムされていて、適当な染料濃度が
光学的に検出されたなら、反応混合物内の標的分析物の存在を示す。もしもプロ
ファイルが完全であると決定されると、プロファイルの実行は終了する。そうで
なければ、制御装置はステップ420に戻り、熱プレートの実際の温度を登録し
て、プロファイルが完了する迄ループは再実行する。
【0139】 目下の所、一熱サイクルにつき一度、反応混合物の光学的な読取りが行われる
ことが好まれる。あるいはその代わりに、反応混合物は、ユーザーによって希望
されるよりもより多い頻度あるいはより少ない頻度で、光学的に監視される。光
学的な監視を頻繁に行う利点は、実時間光学データが反応の進行を示すために使
用されることである。例えば、特定の予め決められた蛍光閾値が、熱交換モジュ
ール内の反応混合物において検出されると、そのモジュールの温度サイクルが停
止される。さらに、色の変化などの染料活性の光学的な検出は、サイクルパラメ
ータを制御するのために、また、熱的な予定のみならず、反応物および製品の状
態や状況或いは大量生産を制御するために有効である。例えば、反応の進行や終
了点や試薬の添加時期や変性(溶解)やアニーリング等を決定するために、多重
放出波長がサンプリングされる。実時間監視法において得られたデータは、制御
装置にフィードバックされて、光学的な「読み」のパラメータを変化させたり調
整させたりする。光学的な読みのパラメータの例としては、読みの長さとか、発
光ダイオードに対する電力の入力値または周波数とか、どの波長が何時監視され
るか等がある。
【0140】 好ましい実施形態の光学装置の一つの利点は、励起光を多重励起波長範囲にお
いて各反応混合物に供給することにある。これは、混合物において複数の異なる
蛍光標識分析物の各々に対して最適な励起波長範囲が提供されることを確実にす
る。4つのチャンネル装置の典型的な実施では、3つの光学的なチャンネルが、
標的分析物(例えば、増幅された核酸配列)を検出するために使用される。一方
、第4チャンネルは、内部制御を監視して、装置の性能をチェックするためにす
るために使用される。例えば、ベータアクチンが、しばしば核酸増幅反応におけ
る内部制御として使用される。何故なら、予知可能な増幅応答を有し、容易に標
識付けができ、増幅が適切に起こっているのを確かめるために監視され得るから
である。
【0141】 4つのチャンネルの装置の別の可能な実行では、2つの光学チャンネルが、標
的分析物を検出するために使用される。チャンネルの1つは、上述したように内
部制御を監視するために使用される。そして、第4のチャンネルは受動標準化体
(passive normalizer)を監視するために使用される。受動標準化体は、単に、
既知の濃度で且つ自由な形態で反応混合物内に配置された染料であり、したがっ
て、如何なる分析物をも標識付けしない。例えば、100〜500nMの濃度の
ROXは、適当な標準化体である。標準化体の濃度は、反応中を通して監視され
、他の3つの光学チャンネルから収集された光学データを標準化するために用い
られる。もしも、蒸発とか反応容器の変形とか容器内の気泡とかのために、受動
標準化体の計算濃度が変化するならば、他の3つの光学チャンネルにおいて作成
されたデータはこれらの変化に対して標準化される。
【0142】 反応混合物における受動染料を配置するもつ1つの利点は、染料からの蛍光信
号が、幾つかの異なる反応パラメータを監視するために使用され得ることである
。これらのパラメータの例としては、pHとイオン力と反応混合物の温度とが含
まれる。染料から受け取られた吸収や蛍光等の光学信号は、これらのパラメータ
とともに変化して、受動染料が、これらの反応パラメータについての実時間デー
タを提供するべく使用される。
【0143】 熱交換モジュール37(図4に示されている)に関連して、光学的励起アセン
ブリおよび検出アセンブリ46,48を使用することが現在のところ好ましいが
、理解されなければならないのは、光学アセンブリは、反応混合物に応答指令信
号を送るために、単独で使用され得るということである。例えば、代替えの実施
形態では、光学アセンブリは、反応チャンバを収容するためのスロットがある掌
サイズの装置に組み込まれている。好ましい実施形態の熱交換モジュール37の
ように、容器がスロット内に配置されたときに、光学的励起検出アセンブリがそ
れぞれ容器の第1と第2の光学伝達壁に情報伝達して配置されるように、光学ア
センブリがスロットの隣りに配置される。このような装置は、加熱要素や冷却要
素のない熱交換モジュール37に似ている。
【0144】 図21〜22は、本発明の反応装置における反応混合物を熱的に制御するため
のコンピューターPID制御に対する重要な改善を示している。好ましい実施形
態では、制御装置は、反応容器内に含まれた反応混合物と熱プレートとの間の熱
的な遅延を補償するようにプログラムされている。この熱的な遅延は、加熱中に
熱がプレートから容器の壁を通って反応混合物に移動する必要があるから、或い
は、冷却中に熱が反応混合物から容器の壁を通ってプレートおよび/または外気
に移動する必要があるから、引き起こされる。
【0145】 標準のPID制御では、ヒーターへ供給される電力は、実際に測定された装置
の温度と望まれる設定温度との間の差(誤差)に依存する。したがって、ヒータ
ーあるいはファンのいずれかに供給される平均電力は、実際の温度が設定温度に
近づくにつれて減少する。設定温度に到達する前に、ヒーターあるいはファンに
供給される電力が減少するので、反応混合物は設定温度に極めて迅速には到達し
ない。この温度の遅延は、不本意な副次的反応とか不本意な気泡の生成とか或る
温度での反応成分の劣化等とかを引き起こす。
【0146】 図21〜22は、好ましい実施形態において使用される改善されたPID制御
のプログラムのステップを示す。図21は、反応混合物の温度を上昇させるため
に行われるステップを示す。ステップ502において、制御装置は、初期には所
望の設定温度を越える可変目標温度を設定する。例えば、設定温度が95℃であ
るならば、可変目標温度の初期値は、2〜10℃高く設定される。
【0147】 ステップ504では、制御装置は、プレート温度を可変目標温度に上げるため
に加熱要素に供給される電力のレベルを決定する。制御装置は、可変目標温度を
標準PID制御アルゴリズムに入力することによって、電力のレベルを決定する
。したがって、ヒーターに供給される電力のレベルは、実際のプレート温度と目
標温度との間の差(誤差)に依って決定される。高い目標温度は、高レベルの電
力がヒーターに供給されてプレートを加熱し、したがって設定温度に向かってよ
り速く反応混合物を加熱する。ステップ506では、制御装置は、基本機器の電
源制御回路に制御信号を送り、決められたレベルでヒーターに電力を供給する。
【0148】 決定ステップ508では、制御装置は、プレートの測定された実際の温度が予
め決められた閾値よりも大きい或いは等しいかどうかを決定する。適切な閾値と
は、所望の設定温度そのものであるか、設定温度よりも1、2度低い温度であっ
て、例えば95℃の設定温度に対しては93〜94℃である。もしも、実際のプ
レート温度が予め決められた閾値を越えなければ、そのときは、制御装置はステ
ップ504に戻って、プレート温度が閾値に等しいか或いは越える迄、ループを
繰返す。
【0149】 プレートの測定された実際の温度が閾値に等しいか或いは越えたとき、制御装
置はステップ510において可変目標温度を減少させる。制御装置は、好ましく
は、可変目標温度が設定温度を越えた量を指数関数的に減衰させることによって
、可変目標温度を減少させる。例えば、可変目標温度が所望の設定温度を越えた
量は、以下の等式にしたがって時間の関数として指数関数的に減衰される。 Δ=(Δmax)×e(-t/tau) ここで、Δは可変目標温度が設定温度を越えた量に等しく、Δmaxは可変目標
温度の初期値と所望の設定温度との間の差に等しく、tは減衰開始からの10分
の1秒単位の経過時間に等しく、tauは減衰時間係数に等しい。本発明の装置に
おいて、tauは、好ましくは1〜4秒の範囲の中の値である。現在のところ、各
熱交換モジュールに対しては試験および較正中に経験的にtauを決定し、tauの値
をモジュールメモリ114(図13)に貯えることが好ましい。
【0150】 上に記した指数関数式が目下好ましいが、他の多くの指数関数減衰式が使用さ
れ得て、それらは本発明の範囲に入ると理解されるべきである。さらに、可変目
標温度は他の技法によって、例えば線形的に、減少される。
【0151】 ステップ512では、制御装置は加熱要素に供給される電力の新しいレベルを
決定して、プレートの温度を増加された目標温度に上昇させる。制御装置は、上
記増加された目標温度をPID制御アルゴリズムに入力することによって、電力
のレベルを決定する。ステップ514では、制御装置は、決定された新しいレベ
ルでヒーターに電力を供給するために、基本機器内の電源制御回路に制御信号を
送る。
【0152】 決定ステップ516では、制御装置は、可変目標温度が設定温度以下であるか
どうかを決定する。もしもそうでないならば、制御装置はステップ510に戻っ
て、目標温度を減少させ、可変目標温度が設定温度以下になるまで、ループは継
続する。可変目標温度が設定温度以下であるとき、上昇温度ルーチンが終了して
標準PID制御が再開される。
【0153】 図22は、反応混合物の温度を所望の設定温度に低下させるために制御装置に
よって行われるステップを示した流れ図である。ステップ602では、制御装置
は、初期には所望の設定温度よりも低い可変目標温度をセットする。例えば、設
定温度が60℃であるならば、可変目標温度の初期値は、2〜10℃低くすなわ
ち50〜58℃にセットされる。
【0154】 ステップ604では、制御装置は、プレートの測定された実際の温度が、閾値
以下になるまで、好ましくは可変目標温度以下になるまで、ファンを作動させる
。ステップ606では、制御装置はファンを停止して、目標温度を上昇させる。
好ましくは、これは、可変目標温度が設定温度と異なっている量を、上記指数減
衰式を用いて指数関数的に減衰させることによって行われる。冷却に対して、ta
uは好ましくは、1〜5秒の範囲内にあり、好適値は約3秒である。上記加熱例
におけるように、tauは、試験中あるいは較正中に各熱交換モジュールに対して
経験的に決定され、モジュールメモリに記憶される。この代わりに、可変目標温
度が線形に増加してもよい。
【0155】 ステップ608では、制御装置は、プレートの温度を増加された目標温度にま
で上昇させるために、加熱要素に供給される電力のレベルを決定する。制御装置
は、増加された目標温度をPID制御アルゴリズムに入力することによって、電
力のレベルを決定する。ステップ610では、制御装置は、決められたレベルで
電力をヒーターに供給するために、基本機器の電源制御回路に制御信号を送る。
【0156】 決定ステップ612では、制御装置は、可変目標温度が設定温度以上であるか
どうかを決定する。もしもそうでないなら、制御装置はステップ606に戻って
、目標温度を上昇させ、可変目標温度が設定温度以上になる迄、ループが継続す
る。可変目標温度が設定温度以上であると、低下温度ルーチンが終了して、定常
状態のPID制御が始まる。
【0157】 図4を参照して、好ましい実施形態では、各熱交換モジュール37は1対の光
学アセンブリ46,48を含み、全光源が第1光学アセンブリ46に配置され、
全検出器が第2光学アセンブリ48に配置されている。しかしながら、光学アセ
ンブリの各々に、1以上の光源と1以上の検出器を含むことも可能である。図2
3A〜図23Bは、本発明の第2実施形態による1対の光学アセンブリを示す。
各光学アセンブリは、反応混合物内の標識分析物を励起するための光源と、混合
物から放出された光を検出するための検出器とを含む。
【0158】 図23Aは、第2実施形態による第1光学アセンブリ250の概略平面図であ
る。アセンブリ250は、反応容器2に隣接して配置されて、チャンバ10内に
入っている反応混合物に励起光線を送る。アセンブリ250は、アセンブリの様
々な構成部品を保持するためにハウジング252を含む。ハウジング252は、
好ましくは、1以上のプラスチック成形品を備えている。ハウジング252は、
好ましくは、相補的な底部部品と頂部部品とからなるハウジングであり、それら
は、例えばネジやボルトのような締付け部品を用いて結合される。図23Aにお
いて、光学アセンブリ250の内部部品を示すために、ハウジングの頂部部品は
取り除かれている。代替えの実施形態においては、スライド式の光学装置を保持
するために、ハウジング252はワンピースのハウジングであってもよい。
【0159】 ハウジング252は光学的窓254を含む。一般に、光学的窓254は、ハウ
ジング内に開口部を備え、上記開口部を通して光が送られ得る。好ましい実施形
態では、光学的窓254は、随意に、ガラスまたはプラスチック製の光学的に透
過な部品すなわち透明部品を含んで、窓ガラスとして或いはレンズとして機能す
る。
【0160】 光学アセンブリ250は、光源を、好ましくは青色発光ダイオード256を含
んで、窓254を通して励起光線をチャンバ10に送る。発光ダイオード256
は、調整可能な電源(図23Aには図示せず)に接続されたリード線253を介
して、電力を受け取る。発光ダイオード256は、ハウジング252の背面に固
定された光学回路板257に取り付けられていて、発光ダイオード256がハウ
ジング252にしっかりと固定されている。光学回路基板257は、ネジやボル
トや接着プラグなどの締付け具を用いて、ハウジング252に固定されている。
検出器258は、好ましくは、PINフォトダイオードは、光学回路基板に25
7に取り付けられ、ハウジング252にしっかりと固定されている。好ましい実
施形態におけるように、光学回路基板は、好ましくは、可撓ケーブルを経て熱交
換モジュール37(図4には図示せず)のメインPCボード54に接続されてい
る。
【0161】 光学アセンブリ250は、さらに、ハウジング252に配置されたフィルタと
レンズとを含んでいて、発光ダイオード256によって作られた励起光線を濾光
するとともに、チャンバ10から放出された光を濾光し、放出された光を検出器
258に方向付けている。ハウジング252は、好ましくは、フィルタおよびレ
ンズを受け入れてしっかりと固定するために窪みまたは細長穴(スロット)を含
んでいる。フィルタおよびレンズは、接着剤を単独で用いて、或いは、接着剤と
ハウジングのスロットと組合せて用いて、ハウジング252にしっかりと固定さ
れる。
【0162】 一般的に、光学アセンブリ250のフィルタは、励起光線を所望の励起波長範
囲内において反応混合物に提供するように、また、所望の放出波長範囲以外にあ
るチャンバ10から放出される光を遮るように、選択される。それ故に、光学ア
センブリ250は、蛍光標識または燐光標識または化学ルミネセンス標識または
電子化学ルミネセンス標識とともに使用される。例証のために、アセンブリ25
0の特定の実施形態が記載される。上記実施形態では、アセンブリ250は、F
AMのピーク励起波長範囲において励起光線を与えるように設計され、また、T
AMRAのピーク放出波長範囲においてチャンバ10から放出された励起光線を
検出するように設計されている。
【0163】 この実施形態において、2つの590nmバンドパスフィルタ260,264
は、検出器258と窓254との間に配置されて、チャンバ10から放出される
約575〜605nmの放出波長範囲以外の光を遮る。レンズ262は、フィル
タ260と264との間に配置されていて、検出器258への光を視準し且つ焦
点を合わせる。光学アセンブリ250は、570nm高透過レフレクター268
と500nm高透過レフレクター270とを含む。レフレクター268と270
とは、バンドパスフィルタ260,264から、45度の角度でオフセットされ
ている。レンズ251は、発光ダイオード256の前に随意に配置されて、発光
ダイオードからの励起光線の焦点を合わせ、励起光線を視準する。現在のところ
好ましいとされているように、もしも発光ダイオード256が指向性のある発光
ダイオードならば、レンズ251は必要でない。光学アセンブリ250は、デバ
イダー(分割器)272を、好ましくは黒のポリカーボネイトシートを含み、発
光ダイオード256からの励起光線を検出器258から遠ざける。
【0164】 図23Bは、第1光学アセンブリ250を補完する第2光学アセンブリ274
の概略平面図を示す。このアセンブリ274は、好ましくは1つ以上のプラスチ
ック製の成形部品を備えているハウジング276を含む。このハウジング276
は、好ましくは、2つのハウジングであって補完的な底部部品と頂部部品とを備
え、それらの部品は、例えばネジやボルトのような締付具を用いて結合される。
図23Bにおいて、アセンブリ274の内部構成部品を示すために、ハウジング
の頂部部品は取り除かれている。代替えの実施形態においては、ハウジング27
6は、スライド式光学装置を保持するワンピースのハウジングである。
【0165】 ハウジング276は光学的窓278を含む。一般に、上記光学的窓278は、
ハウジング内に開口部を備え、上記開口部を通して光が送られる。光学的窓27
8は、随意に、窓ガラスとして機能するガラス製またはプラスチック製の光学的
に透過または透明な部品を含む。
【0166】 光学アセンブリ274は、また、光源を好ましくは緑色発光ダイオード280
を含んで、窓278を通して励起光線をチャンバ10に送る。発光ダイオード2
80は、調整可能な電源(図23Bに図示せず)に接続されたリード線281を
通して、電力を受け取る。発光ダイオード280は、ハウジング276の背面に
固定された光学回路基板282に取り付けられていて、発光ダイオード280は
、ハウジング276内にしっかりと固定されている。光学回路基板282は、ネ
ジやボルトや接着プラグなどの締付具を用いて、ハウジング276に固定されて
いる。検出器284、好ましくはPINフォトダイオードは、光学回路基板に2
82に取り付けられ、ハウジング276にしっかりと固定されている。好ましい
実施形態におけるように、光学回路基板は、好ましくは、可撓ケーブルを経て熱
交換モジュール37(図4には図示せず)のメインPCボード54に接続されて
いる。
【0167】 光学アセンブリ274は、さらに、ハウジング276内に配置されたフィルタ
とレンズとを含んでいて、発光ダイオード280によって作られた励起光線を濾
光するとともに、チャンバ10から放出された光を濾光し、放出された光を検出
器284に方向付けている。ハウジング276は、好ましくは、フィルタおよび
レンズを収容してしっかりと固定するために、窪みまたはスロットを含んでいる
。フィルタおよびレンズは、接着剤を単独で用いて、或いは、接着剤とハウジン
グのスロットとを組合せて、ハウジングにしっかりと固定される。
【0168】 一般的に、光学アセンブリ250内のフィルタは、励起光線を所望の励起波長
範囲内において反応混合物に与えるように、また、所望の放出波長範囲以外にあ
るチャンバ10から放出される光を遮るように、選択されている。例証のために
、アセンブリ274の特定の実施形態を説明する。上記実施形態では、アセンブ
リ274が、TAMRAのピーク励起波長範囲において励起光線を与えるように
設計され、また、FAMのピーク放出波長範囲においてチャンバ10から放出さ
れた励起光線を検出するように設計されている。
【0169】 この実施形態において、2つの525nmバンドパスフィルタ286,290
は、検出器284と窓278との間に配置されていて、チャンバ10から放出さ
れる約510〜540nmの放出波長範囲以外の光を遮る。レンズ288は、フ
ィルタ286と290との間に配置されていて、検出器284への光を視準し且
つ焦点を合わせる。光学アセンブリ274は、500nm高透過レフレクター2
96と、50/50ビームスプリッター297と、525nm高透過レフレクタ
ー292とを含む。レフレクター296とビームスプリッター297とは、バン
ドパスフィルタ286,290から、45度の角度でオフセットされている。光
学アセンブリ274は、分割器272を、好ましくは黒のポリカーボネイトシー
トを含んで、発光ダイオード280からの励起光線を検出器284から遠ざける
【0170】 作動中には、1対の光学アセンブリ250,274が、以下のようにチャンバ
10内の反応混合物に光学的に応答指令信号を送るために使用される。図23A
に示されるように、青色発光ダイオード256が作動されて、発光ダイオードは
励起光線を発生し、上記励起光線は500nm高透過レフレクター270を通過
し、窓254を通過し、反応チャンバ10の中に入る。発光ダイオードからの励
起光線は、このようにして、濾光されて、FAMに対する励起範囲に対応した5
00nm以下の波長範囲になる。
【0171】 図23Bに示すように、放出された光(例えば、FAM染料からの蛍光放線)
は、チャンバ10から光学アセンブリ274の窓278を通って送られ、ビーム
スプリッター297に打ち当たる。放出された光線の部分は、ビームスプリッタ
ー297から500nm高透過レフレクター296に反射する。(FAMのピー
ク放出波長範囲に対応している)約510〜540nmの範囲の波長を持つ上記
放出された光線の部分は、500nm高透過レフレクター296から、525n
mバンドパスフィルタ290を通過し、レンズ288を通過し、525nmバン
ドパスフィルタ286を通過し、検出器284によって検出される。検出器28
4は、対応する信号を出力し、上記信号はデジタル値に変換されて記録される。
【0172】 次に、緑色発光ダイオード280が作動されて、この発光ダイオードは励起光
線を発生し、励起光線は525nmバンドパスフィルタ292を通過し、ビーム
スプリッター297を通過し、窓278を通過し、反応チャンバ10に入る。発
光ダイオード280からの励起光線はこのようにして濾光され、TAMRAの励
起範囲に対応した510〜540の波長範囲になる。
【0173】 図23Aに示すように、放出された光(例えば、TAMRA染料からの蛍光放
線)は、チャンバ10から光学アセンブリ252の窓254を通って送られ、5
00nm高透過レフレクター270に打ち当たる。(TAMRAのピーク放出波
長範囲に対応している)575〜605nmの範囲の波長を持つ放出された光の
部分は、500nm高透過レフレクター270で反射し、570nm高透過レフ
レクター268で反射し、590nmバンドパスフィルタ264を通過し、レン
ズ262を通過し、590nmバンドパスフィルタ260を通過して、検出器2
58によって検出される。この検出器258は対応する信号を出力し、上記信号
はデジタル値に変換されて記録される。
【0174】 第2実施形態の残りの過程は、上記好ましい実施形態に類似している。検出器
の出力信号は、線形代数と較正マトリックス(この実施形態では、上記好ましい
実施形態の4列マトリックスよりもむしろ2列マトリックス)を用いて、反応混
合物における各染料の真の濃度を示す値に変換される。しかしながら、もしも検
出に使用された2つの染料の放出スペクトルが十分に明瞭であるならば、線形代
数学を用いて、光学データをデコンヴォルーション(簡略化)する必要はない。
例えば、FAMとTAMRAは、通常十分に明瞭な放出スペクトルを持っている
。第2実施形態の光学アセンブリ250,270の1つの利点は、それらが好ま
しい実施形態のアセンブリよりもより小さくより密に作られることである。
【0175】 図24A〜24Bは、本発明の第3実施形態の光学アセンブリ300,340
を示す。反応混合物内の異なって標識付けされた4つの分析物をも検出可能であ
るように光学アセンブリ300,340の各々が追加の検知器および追加のフィ
ルタを含んでいる以外、第3実施形態の光学アセンブリ300,340は第2光
学アセンブリと同じである。
【0176】 図24Aは、第3実施形態による第1光学アセンブリ300を概略平面図を示
す。光学アセンブリ300は、上述した第2実施形態の第1光学アセンブリ25
0(図23A)と多くの同一部品を備えている。図24Aにおいて、これらの部
品は同じ参照番号を用いて分類されている。上記アセンブリ300は、これらの
部品に加えて、付加的な検出器308を、好ましくはPINフォトダイオードを
備えていて、光学回路基板257に取り付けられ、ハウジング252内にしっか
りと固定されている。
【0177】 光学アセンブリ300は、さらに、ハウジング252内に配置されたフィルタ
とレンズを含んでいて、発光ダイオード256によって発生された励起光線を濾
光し、チャンバ10から放出された光を2つの異なる放出波長範囲に分離し、各
々の放出波長範囲において放出された光を、検出器258,308のそれぞれに
方向付ける。一般的に、光学アセンブリ300のフィルタは、励起光線を所望の
励起波長範囲においてチャンバ10内の反応混合物に提供するように選択される
。また、光学アセンブリ300のフィルタは、チャンバ10から放出された光の
うち、所望の放出波長範囲以外の光を遮断する。したがって、光学アセンブリ3
00は、蛍光標識または燐光標識または化学ルミネセンス標識または電子化学ル
ミネセンス標識とともに使用される。例証のために、アセンブリ300の特定の
実施形態が記載され、上記実施形態では、アセンブリが、FAMおよびHEXの
励起波長範囲において励起光線を与えるように設計され、また、TAMRAおよ
びROXのピーク放出波長範囲においてチャンバ10から放出された光線を検出
するように設計されている。
【0178】 この実施形態において、2つの590nmバンドパスフィルタ260,264
は、検出器258と窓254との間に配置されて、チャンバ10から放出される
約575〜605nmの放出波長範囲外の光を遮る。レンズ262は、フィルタ
260と264との間に配置されていて、検出器258への光を視準し且つ焦点
を合わせる。2つの600nm高透過フィルタ314,322は、検出器308
と窓254の間に配置されている。レンズ318は、フィルタ314と322の
間に配置されていて、検出器308への光を視準し且つ焦点を合わせる。光学ア
センブリ300は、また、ミラー324,330と、500nm高透レフレクタ
ー326と、600nm高透過レフレクター328とを含む。ミラーとレフレク
ター324,326,328,330は、フィルタ260,264,314,3
22から45度の角度でオフセットされている。光学アセンブリ300は、デバ
イダー332を、好ましくは黒色ポリカーボネイトシートを含んで、発光ダイオ
ード256によって発生した光を検出器258,308から遠ざける。
【0179】 図24Bは、第3実施形態による第2光学アセンブリ340の概略平面図を示
す。この光学アセンブリ340は、上述した第2実施形態の第2光学アセンブリ
274(図23B)と多くの同一部品を含む。これらの部品は、図24Bと同じ
参照番号を用いて分類されている。アセンブリ340は、これらの部品に加えて
、付加的な検出器を、好ましくはPINフォトダイオードを含み、これは光学回
路基板282に取り付けられてハウジング276にしっかりと固定されている。
【0180】 光学アセンブリ340は、さらに、フィルタとレンズを含んでハウジング27
6内に配置され、発光ダイオード280によって発生した励起光線を濾光する。
チャンバ10から放出された光を2つの異なる放出波長範囲に分離し、各々の放
出波長範囲において放出された光を、検出器284,348のそれぞれに方向付
ける。一般的に、光学アセンブリ340のフィルタは、励起光線を所望の励起波
長範囲においてチャンバ10内の反応混合物に供与するように、選択される。ま
た、光学アセンブリ340のフィルタは、チャンバ10から放出された光のうち
、所望の放出波長範囲外の光を遮断する。したがって、光学アセンブリ340は
、蛍光標識または燐光標識または化学ルミネセンス標識または電子化学ルミネセ
ンス標識とともに使用される。例証のために、アセンブリ340の特定の実施形
態が記載される。上記実施形態では、アセンブリは、TAMRAおよびROXの
励起波長範囲において励起光線を与えるように設計され、また、FAMおよびH
EXのピーク放出波長範囲においてチャンバ10から放出された光線を検出する
ように設計されている。
【0181】 この実施形態において、2つの555nmバンドパスフィルタ352,356
は、検出器284と窓274との間に配置されて、チャンバ10から放出される
約540〜570nmの放出波長範囲外の光を遮る。レンズ360は、フィルタ
352と356との間に配置されていて、検出器284への光を視準し且つ光の
焦点を合わせる。2つの525nmバンドパスフィルタ354,362は、検出
器348と窓278の間に配置されていて、チャンバ10から放出される約51
0〜540nmの放出波長範囲以外の光を遮る。レンズ358は、フィルタ35
4と362の間に配置されていて、検出器348への光を視準し且つ光の焦点を
合わせる。光学アセンブリ340は、また、ミラー364,370と、50/5
0光線スプリッタ366と、537nm低透レフレクター368とを含む。ミラ
ーとレフレクター364,366,368,370は、フィルタ352,354
,356,362から45度の角度でオフセットされている。光学アセンブリ3
40は、デバイダー372を、好ましくは黒色ポリカーボネイトシートを含んで
、発光ダイオード280によって発生した光を検出器284,348から遠ざけ
る。
【0182】 作動中に、1対の光学アセンブリ300,340が、以下のように、チャンバ
10内の反応混合物に光学的に応答指令信号を送信するべく使用される。図24
Aに示すように、青色発光ダイオード256が作動されて、発光ダイオードが励
起光線を発生する。上記励起光線は、500nm高透過レフレクター326を通
過し、600nm高透過レフレクター328を通過し、窓254を通過し、チャ
ンバ10内に入る。発光ダイオード256からの励起光線は、このようにして、
濾光されて500nm以下の波長範囲になって、反応混合物においてFAMおよ
びHEXを励起する。
【0183】 図24Bに示すように、放出された光(例えば、FAM染料およびHEX染料
からの蛍光放線)は、チャンバ10から光学アセンブリ340の窓278を通っ
て送られ、537nm低透過レフレクター368に打ち当たる。(FAMのピー
ク放出波長範囲に対応する)波長が510〜537nmの範囲の放出された光の
部分は、537nm低透過レフレクター368で反射し、ミラー370で反射し
、525nmバンドパスフィルタ362を通過し、レンズ358を通過し、53
5nmバンドパスフィルタ354を通過し、検出器348によって検出される。
検出器348は、対応する信号を出力し、上記信号はデジタル値に変換されて記
録される。
【0184】 一方、(HEXのピーク放出波長範囲に対応する)540〜570nmの放出
された光の部分は、537nm低透過レフレクター368を通過し、ビームスプ
リッタ366で反射し、ミラー364で反射し、555nmバンドパスフィルタ
352を通過し、レンズ360を通過し、555nmバンドパスフィルタ356
を通過し、検出器284によって検出される。検出器284は対応する信号を出
力し、上記信号はデジタル値に変換されて記録される。
【0185】 次に、緑色発光ダイオード280が作動されて、発光ダイオードが励起ビーム
を発生し、上記励起ビームはビームスプリッタ366を通過し、537nm低透
過レフレクター368を通過し、窓278を通過し、反応チャンバ10に入る。
発光ダイオード280からの励起光線は、このようにして、濾光されて537n
m以上の波長範囲になって、反応混合物内のTAMRAおよびROXを励起する
【0186】 図24Aに示すように、放出された光(例えば、TAMRA染料およびROX
染料からの蛍光放線)は、チャンバ10から光学アセンブリ300の窓254を
通って送られ、600nm高透過レフレクター328に打ち当たる。(TAMR
Aのピーク放出波長範囲に対応する)575〜600nmの波長範囲を持つ放出
された光の部分は、600nm高透過レフレクター328を通過し、500nm
高透過レフレクター326で反射し、ミラー324で反射し、590nmバンド
パスフィルタ260を通過し、検出器258によって検出される。検出器258
は対応する信号を出力し、上記信号はデジタル値に変換されて記録される。
【0187】 一方、(ROXのピーク放出波長範囲に対応する)600nm以上の波長を持
つ放出された光の部分は、600nm高透過レフレクター328で反射し、ミラ
ー330で反射し、600nm高透過レフレクター322を通過し、レンズ31
8を通過し、600nm高透過フィルタ314を通過し、検出器308によって
検出される。検出器308は対応する信号を出力し、上記信号はデジタル値に変
換されて記録される。
【0188】 第3実施形態の残りの過程は、上述した好ましい実施形態の過程と類似してい
る。検出器の出力信号は、上述したように、線形代数学および較正マトリックス
を使用して、反応混合物内の各分析物を標識付ける染料の真の濃度を示す値に変
換される。第3実施形態の光学アセンブリ300,340の利点は、好ましい実
施形態のアセンブリよりも小さく作られることである。
【0189】 熱交換モジュール37(図4参照)と共に、図23A〜23Bまたは図24A
〜24Bの光学アセンブリを使用することが目下の所好ましいが、理解されるべ
きことは、反応混合物と光学的に応答指令信号を単独で送るために、1対の光学
アセンブリが使用され得ることである。例えば、代替えの実施形態では、1対の
光学アセンブリが、反応容器を収容するスロットを持つ掌サイズの装置内に組み
込まれる。好ましい実施形態におけるように、光学アセンブリの対は、それぞれ
容器の第1と第2の光学的な透過な壁と光学的に情報伝達するように、配置され
ている。このような装置は、加熱要素および冷却要素のない熱交換モジュール3
7に似ている。
【0190】 本発明の装置の様々な実施形態は、多くの用途に使用されうることがわかる。
この装置は、例えば核酸増幅等の試料に化学反応を行うために、また、増幅され
た標的配列を光学的に発見するために使用される。例えば、試料は、ポリヌクレ
オチドと、タックポリメラーゼのようなポリメラーゼと、ヌクレオシド三燐酸塩
と、試料のポリヌクレオチドに交雑可能な第1プライマーと、ポリヌクレオチド
に補完する配列に交雑可能な第2プライマーとに混合される。必要とされる試薬
の一部あるいは全部は、出荷時に反応容器内に存在しもよい。或いは、それらは
、容器の入口ポートを通って送られる試料や反応混合物に追加されてもよい。そ
れの代わりに、試薬および染料は、試料とは無関係に、容器の反応チャンバに配
送されてもよい。ポリメラーゼ連鎖反応は、当該技術分野において周知の方法に
よってなされる。
【0191】 ポリメラーゼ連鎖反応による増幅がここに記載されているが、本発明の装置と
方法は、他の様々なポリヌクレオチド増幅反応および配位子結合分析に使用され
る。このような付加的な反応は、熱的にサイクルするか、または、単一温度で行
われる。例えば、核酸配列ベース増幅(NASBA)の場合である。さらに、こ
のような反応には、とりわけDNAリガーゼやT7RNAポリメラーゼおよび/
または転換酵素を含む実に様々な増幅試薬と酵素が用いられている。本発明の装
置において実施されるポリヌクレオチド増幅反応は以下のものを含む。しかし、
以下のものに限定するものではない。すなわち、(1)例えば自立配列複製(3
SR)およびストランド変位増幅(SDA)などの標的ポリヌクレオチド増幅方
法、(2)「有枝鎖」DNA増幅のような標的ポリヌクレオチドに付着した信号
の増幅に基づく方法、(3)リガーゼ連鎖反応(LCR)およびQBレプリカ増
幅(QBR)のようなプローブDNAの増幅に基づく方法、(4)結紮活性転写
および核酸配列に基づく増幅(NASBA)のような転写に基づく方法、(5)
修復連鎖反応(RCR)および循環プローブ反応(CPR)他の様々な増幅法で
ある。この装置の他の適用は、本発明の範囲内に入るように意図され、これらの
適用は、反応混合物の熱エネルギーおよび/または反応混合物と反応生成物の光
学的応答を必要とする。
【0192】 概要と結果と範囲 上記説明は多くの特異性を含んでいるが、多くの異なる修正および代用が、本
発明の広範な範囲から逸脱することなく、記載された装置および方法に対してな
されることは理解されねばならない。例えば、各熱交換モジュールまたは基本機
器は、光学的検出器からの信号を受信するために、また、例えば950〜105
0Mzの予め決められた周波数範囲以外の信号を拒絶するために、電子フィルタ
を含んでいる。この実施形態では、各光源は、予め決められた範囲の周波数で光
源にパルスを送ることによって作動される。そして、その範囲内の検出器信号の
みが記録される。この検出回路の利点は、電子ノイズを拒絶し、光学的なドリフ
ト(移動)を遅らせることある。
【0193】 光学アセンブリにおいて使用されるフィルタは、上述の特定の波長範囲に限ら
ず、当該波長範囲において励起光および放出光を供給するように設計され得る。
上述の特定のフィルタ波長は、好ましい実施形態の典型的な染料に対して有用で
あるが、本発明の範囲を限定するものではない。所定の適用例に対する蛍光染料
の選択は、当該分析物に左右される。選択された染料の異なるピーク励起および
放出のスペクトルに適合させるために、光源やフィルタやフィルタ波長の異なる
組合せが使用され得ることは、当業者には理解される。さらに、青色および緑色
の光源が目下の所好まれるが、この装置では、異なる色の光源の使用が可能であ
る。
【0194】 さらに、蛍光励起および放出の検出は好ましい一実施形態であるが、直接吸収
および/または軸上ジオメトリ(構造)を持つ伝達で使用される光学的検出方法
は、本発明のマルチチャンネル検出装置に適用され得る。光源と検出器の軸上ア
ラインメントのような代替えのジオメトリは、照明の吸収を測定することによっ
て、染料の濃度および反応の物理的条件(温度やpHなど)における変化を監視
するように使用される。この装置は、時間減衰する蛍光発光を測定するのに使用
される。その上、マルチチャンネル検出装置は、蛍光標識に基づく検出に限定さ
れない。この検出装置は、燐光性標識または化学ルミネセンス標識または電子化
学ルミネセンス標識に基づく検出に適用できる。
【0195】 したがって、本発明の範囲は、以下のクレームおよび法的に同等のものによっ
て決定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による反応容器の分解斜視図であり、この図において、反
応チャンバの側壁は、チャンバの内部を示すために移動されている。
【図2】 図1の容器の正面図である。
【図3】 対向する熱プレートによって形成された熱スリーブに挿入された
図1の容器の側面図である。
【図4】 熱スリーブと、一対の光学アセンブリと、冷却装置とを有する本
発明による熱交換モジュールの側面図である。図1の反応容器は、熱スリーブ内
に挿入されている。
【図5A】 図5Aは強度対波長のグラフである。図5Aは、熱反応におい
て典型的に用いられる4つの染料のそれぞれの励起スペクトルを示している。
【図5B】 図5Bは強度対波長のグラフである。図5Bは、熱反応におい
て典型的に用いられる4つの染料のそれぞれの放出スペクトルを示している。
【図5C】 図5Cは強度対波長のグラフである。図5Cは、異なる励起波
長範囲を提供するために緑色発光ダイオードおよび青色発光ダイオードの出力を
濾光する結果を示している。
【図5D】 図5Dは強度対波長のグラフである。図5Dは、異なる放出波
長範囲を形成するために4つの染料のそれぞれから放出された光を濾光する結果
を示している。
【図6】 図4のモジュールの光学的励起アセンブリの概略平面図である。
【図7】 図6の励起アセンブリの分解図である。
【図8】 図4のモジュールの光検出アセンブリの概略平面図である。
【図9】 図8の検出アセンブリの分解図である。
【図10】 各反応部位の動的かつ独立したコンピュータ実行制御を有する
多数部位反応装置の概略図である。
【図11】 コンピュータと電源とにデイジーチェーン化された複数熱サイ
クル機器を有する別の多数部位反応装置の概略ブロック図である。
【図12】 図10の装置の基本機器の概略ブロック図である。
【図13】 図4の熱交換モジュールの電子構成部品の概略ブロック図であ
る。
【図14】 図10の装置の制御、診断、プログラミング、操作機能のため
のコンピュータ制御装置の構造を示す概略ブロック図である。
【図15】 好ましくは、ユーザーによる機能の選択のためのグラフを用い
たユーザーインターフェイス上に再生された図14の構造を示すブロック図であ
る。
【図16】 ユーザーのコンピュータモニター上で見ることができる本発明
によるグラフィック表示の一連の見本である。図16は、プログラムメニュー画
面を示しており、それを通してサイトのプロファイルが作られ実行される。
【図17】 ユーザーのコンピュータモニター上で見ることができる本発明
によるグラフィック表示の一連の見本である。図17は、熱サイクル状態を表示
する器械メニュー画面を示している。
【図18】 ユーザーのコンピュータモニター上で見ることができる本発明
によるグラフィック表示の一連の見本である。図18は、ライブラリーメニュー
画面を示しており、それを通して、所望の温度プロファイルがメモリから検索さ
れて実行され、結果が表示され、別のコンピュータに送られおよびまたは印刷さ
れる。
【図19】 図10の装置の全体的な制御と動作を示す流れ図である。
【図20】 図10の装置上の選択された温度プロファイルを実行するため
の段階を示す流れ図である。
【図21】 本発明の好ましい実施形態による本能混合物の温度を上昇させ
るための段階を示す流れ図である。
【図22】 本発明の好ましい実施形態による反応混合物の温度を低下させ
るための段階を示す流れ図である。
【図23A】 図23Aは、本発明の第2実施形態による図4のモジュール
において使用するための一対の光学アセンブリの概略平面図である。
【図23B】 図23Bは、本発明の第2実施形態による図4のモジュール
において使用するための一対の光学アセンブリの概略平面図である。
【図24A】 図24Aは、本発明の第3実施形態による図4のモジュール
において使用するための別の一対の光学アセンブリの概略平面図である。
【図24B】 図24Bは、本発明の第3実施形態による図4のモジュール
において使用するための別の一対の光学アセンブリの概略平面図である。
【手続補正書】
【提出日】平成12年11月22日(2000.11.22)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,Z W (72)発明者 カート・イー・ピーターセン アメリカ合衆国95148カリフォルニア州サ ンノゼ、バレー・リッジ・レイン3655番 (72)発明者 ウィリアム・エイ・マクミラン アメリカ合衆国95014カリフォルニア州ク ペルティノ、プレシディオ・ドライブ8051 番 (72)発明者 グレゴリー・ティ・エイ・コバックス アメリカ合衆国94305カリフォルニア州ス タンフォード、ピーター・クーツ・サーク ル105番 (72)発明者 スティーブン・ジェイ・ヤング アメリカ合衆国95030カリフォルニア州ロ ス・ガトス、ミラニ・コート105番 (72)発明者 ロナルド・チャン アメリカ合衆国94063カリフォルニア州レ ッドウッド・シティ、フーバー・ストリー ト3312番 (72)発明者 ダグラス・ビー・ドリティ アメリカ合衆国94941カリフォルニア州ミ ル・バレー、キャッスル・ロック・ドライ ブ25番 (72)発明者 レイモンド・ヘバート アメリカ合衆国95030カリフォルニア州ロ ス・ガトス、オールド・サミット・ロード 17550番 (72)発明者 グレゴリー・ジェイ・キンツ アメリカ合衆国94043カリフォルニア州マ ウンテン・ビュー、エミリー・ドライブ 680番 Fターム(参考) 2G043 AA03 CA03 DA02 EA01 EA02 EA13 GA04 GA07 GB03 GB07 GB19 GB21 HA01 HA02 HA05 JA03 KA02 KA05 KA09 LA01 NA01 NA05 2G057 AA04 AB01 AC01 BA01 BA03 BB06 BB08 EA06 2G059 AA05 BB04 BB13 DD03 DD13 DD17 EE01 EE07 GG01 GG02 HH02 JJ03 JJ11 JJ13 JJ17 KK01 MM01 MM09 【要約の続き】 チャンネル装置を提供する。

Claims (50)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応混合物を熱的に制御すると共に応答指示信号を上記反応混
    合物に光学的に送るための装置において、 上記装置は、 a) 上記混合物を保持するためにチャンバを有する反応容器であって、第1と
    第2の光学的に透過な壁を含む上記容器と、 b) 間に上記容器を収容するように配置された対向するプレートと、 c) 上記加熱混合物を加熱するために上記プレートの内の少なくとも1つに連
    結された少なくとも1つの加熱要素と、 d) 上記容器が上記プレートの間に配置されたときに、上記第1と上記第2の
    光学的に透過な壁にそれぞれ光学的に情報を伝達する第1と第2の光学アセンブ
    リとを備え、 上記第1光学アセンブリは、 i) 第1光学アセンブリを有する第1ハウジングと、 ii) 上記第1窓を通して上記反応混合物に励起光線を送るための少なくとも2
    つの光源と、 iii) 上記光源と第1組のフィルタが上記第1ハウジングにしっかりと固定さ
    れ、上記反応混合物に送られた上記光線の各々が実質的に異なる励起波長範囲を
    有するように励起光線を濾光するための第1組のフィルタとを備え、 上記第2光学アセンブリは、 i) 上記チャンバから放出された光を受け取るための第2光学的窓を有する第
    2ハウジングと、 ii) 放出された光を検出するための少なくとも2つの検出器と、 iii) 放出された光を少なくとも2つの放出波長範囲に分離すると共に、放出
    波長範囲の各々において放出された光を上記検出器のそれぞれ1つに方向付ける
    ための第2組のフィルタであって、上記第2ハウジングに上記検出器とともにし
    っかりと固定されている上記第2組のフィルタとを備えていることを特徴とする
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の装置において、上記第1光学アセンブリは
    、少なくとも4つの励起波長範囲内の上記励起光線を送るために上記第1組のフ
    ィルタと共に配置された少なくとも4つの光源を含み、上記第2光学アセンブリ
    は、少なくとも4つの放出波長範囲において放出された光を検出するために上記
    第2組のフィルタと共に配置された少なくとも4つの検出器を含むことを特徴と
    する装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の装置において、変化する量の電力を上記光
    源に供給するために調整可能な電源を備えていることを特徴とする装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の装置において、上記検出器からの信号を受
    け取るために、また、上記信号の利得またはオフセットを調整するために電子機
    器をさらに備えていることを特徴とする装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の装置において、上記光学アセンブリの動作
    を制御するために制御装置をさらに備えていることを特徴とする装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の装置において、上記制御装置は、較正マト
    リックスを用いて、上記検出器からの出力信号を反応混合物における個々の染料
    の濃度を表す値に変換するようにプログラムされていることを特徴とする装置。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の装置において、励起波長範囲の少なくとも
    1つは放出波長範囲の1つと重複し、上記制御装置は、上記重複した放出波長範
    囲内の光を受け取る検出器からの較正信号を受信するように、また、上記較正信
    号に依って上記検出器から受け取った2次出力信号を調整するように、プログラ
    ムされていることを特徴とする装置。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の装置において、上記チャンバを形成する上
    記容器の部分は、上記反応混合物から放出される光を反射するために、逆反射壁
    を含んでいることを特徴とする装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の装置において、上記チャンバは実質的にダ
    イヤモンド形状をしていて、上記光学的に透過な壁は上記チャンバの底部を形成
    すると共に、上記逆反射壁は上記チャンバの頂部を形成することを特徴とする装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の装置において、上記容器の上記第1と上
    記第2の光学的に透過な壁は、約90度の角度で互いにオフセットされているこ
    とを特徴とする装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の装置において、上記光学アセンブリの
    上記縦軸は約90度の角度で互いにオフセットされ、上記容器が上記プレート間
    に置かれたときに、上記第1光学アセンブリの縦軸が上記第1の光学的に透過な
    壁に対して実質的に直角であるように、また、上記第2光学アセンブリの縦軸が
    上記第2の光学的に透過な壁に対して実質的に直角であるように、上記アセンブ
    リが配置されていることを特徴とする装置。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載の装置において、上記チャンバの各側部は
    5〜15mmの範囲の長さを有し、上記チャンバは0.5〜5mmの範囲の厚み
    を有していることを特徴とする装置。
  13. 【請求項13】 請求項1に記載の装置において、上記チャンバの各側部は
    5〜12mmの範囲の長さを有し、上記チャンバは0.5〜2mmの範囲の厚み
    を有していることを特徴とする装置。
  14. 【請求項14】 請求項1に記載の装置において、上記チャンバの各側部の
    長さと上記チャンバの厚みとの比は、少なくとも2:1であることを特徴とする
    装置。
  15. 【請求項15】 請求項1に記載の装置において、上記チャンバの各側部の
    長さと上記チャンバの厚みとの比は、少なくとも5:1であることを特徴とする
    装置。
  16. 【請求項16】 複数の反応混合物を熱的に制御すると共に上記反応混合物
    に応答指令信号を光学的に送る装置において、 上記装置は、 a) 複数の反応容器を備え、上記容器の各々は上記混合物の1つを保持するた
    めに反応チャンバを有し、上記容器の各々は、チャンバの一部分を形成する第1
    と第2の光学的に透過な壁を含み、 b) 上記容器を収容するために、対応する複数の熱交換モジュールを備え、 上記モジュールの各々は、 i) 間に上記容器を収容するように配置された対向するプレートと、 ii) 上記容器に入っている反応混合物を加熱するために、上記プレートの少な
    くとも1つに連結された少なくとも1つの加熱要素と、 iii) 上記容器が上記プレートの間に置かれたとき、上記容器の上記第1と上
    記第2の光学的に透過な壁と応答指令信号をそれぞれ光学的に伝達する第1と第
    2の光学アセンブリとを備え、 上記第1光学アセンブリは、 第1光学的窓を有する第1ハウジングと、 上記第1窓を通して励起光線を上記反応混合物に送るための少なくとも2つの
    光源と、 上記反応混合物に送られた光線の各々が実質的に異なる励起波長範囲を有する
    ように上記励起光線を濾光する第1組のフィルタとを備え、上記光源と上記第1
    組のフィルタとは上記第1ハウジングにしっかりと固定され、 上記第2光学アセンブリは、 i) 上記容器から放出された光を受け取るために第2光学的窓を有する第2ハ
    ウジングと、 ii) 上記放出された光を検出するための少なくとも2つの検出器と、 iii) 上記放出された光を少なくとも2つの放出波長範囲に分離するための、
    また、上記放出波長範囲の各々において上記放出された光を上記検出器の各々1
    つに方向付けるための第2組のフィルタとを備え、上記検出器と上記第2組のフ
    ィルタとは上記第2ハウジングにしっかりと固定され、 c) 熱交換モジュールを収容するための基本機器を備え、上記基本機器は各モ
    ジュールの動作を制御するために処理電子機器を含んでいることを特徴とする装
    置。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の装置において、各モジュールの第1光
    学アセンブリは、少なくとも4つの励起波長範囲内の上記励起光線を送るために
    、上記第1組のフィルタと共に配置された少なくとも4つの光源を含み、各モジ
    ュールの第2光学アセンブリは、少なくとも4つの放出波長範囲において放出さ
    れた光を検出するために、上記第2組のフィルタと共に配置された少なくとも4
    つの検出器を含んでいることを特徴とする装置。
  18. 【請求項18】 請求項16に記載の装置において、基本機器における処理
    電子機器を制御するために、コンピュータをさらに備えていることを特徴とする
    装置。
  19. 【請求項19】 請求項16に記載の装置において、熱交換モジュールの各
    々は、上記反応混合物の1つを冷却するために冷却装置をさらに含んでいること
    を特徴とする装置。
  20. 【請求項20】 第1と第2の光学的に透過な壁を有する反応容器内に入っ
    ている反応混合物に応答指令信号を光学的に送るための装置において、 上記装置は、 a) 上記容器を収容するためのスロットと、 b) 上記容器が上記スロット内に置かれたときに、上記容器の上記第1と上記
    第2の光学的に透過な壁と情報を光学的に伝達するようにそれぞれ配置された上
    記第1と上記第2の光学アセンブリとを備え、 上記第1光学アセンブリは、 i) 第1光学的窓を有する第1ハウジングと、 ii) 励起光線を上記第1の窓を通して上記反応混合物に送るための少なくとも
    2つの光源と、 iii) 上記反応混合物に送られた上記励起光線の各々が実質的に異なる励起波
    長範囲を有するように上記励起光線を濾光する第1組のフィルタとを備え、上記
    光源と上記第1組のフィルタはしっかりと上記第1ハウジングに固定されていて
    、 上記第2光学アセンブリは、 i) 上記混合物から放出された光を受け取るために第2光学的窓を有する第2
    ハウジングと、 ii) 上記放出光を検出するための少なくとも2つの検出器と、 iii) 上記放出光を少なくとも2つの放出波長範囲に分離するために、また、
    放出波長範囲の各々において上記放出された光を上記検出器のそれぞれ1つに方
    向付けるために、第2組のフィルタとを備え、上記検出器と上記第2組のフィル
    タとはしっかりと上記第2ハウジングに固定されていることを特徴とする装置。
  21. 【請求項21】 請求項20に記載の装置において、上記第1光学アセンブ
    リは、少なくとも4つの励起波長範囲内の上記励起光線を上記第1組のフィルタ
    と共に配置された少なくとも4つの光源を含み、上記第2光学アセンブリは、少
    なくとも4つの放出波長範囲において放出光を検出するために、上記第2組のフ
    ィルタと共に配置された少なくとも4つの検出器を含んでいることを特徴とする
    装置。
  22. 【請求項22】 請求項20に記載の装置において、変化する量の電力を上
    記光源に供給するために調整可能な電源をさらに備えていることを特徴とする装
    置。
  23. 【請求項23】 請求項20に記載の装置において、上記検出器からの信号
    を受け取るために、また、上記信号の利得とオフセットを調整するために、さら
    に電子機器を備えていることを特徴とする装置。
  24. 【請求項24】 請求項20に記載の装置において、上記光学アセンブリの
    動作を制御するために、制御装置をさらに備えていることを特徴とする装置。
  25. 【請求項25】 請求項24に記載の装置において、上記制御装置は、較正
    マトリックスを用いて、上記検出器からの出力信号を、上記反応混合物における
    個々の染料の濃度を表す値に変換するように、プログラムされていることを特徴
    とする装置。
  26. 【請求項26】 請求項24に記載の装置において、上記励起波長範囲の少
    なくとも1つは上記放出波長範囲の1つに重複し、上記制御装置は、上記重複し
    た放出波長範囲内の光を受ける検出器からの較正信号を受信するように、また、
    上記較正信号に依って上記検出器から受け取った2次出力信号を調整するように
    、プログラムされていることを特徴とする装置。
  27. 【請求項27】 請求項20に記載の装置において、上記容器の上記第1と
    上記第2の光学的に透過な壁は約90度の角度だけ互いにオフセットされ、上記
    光学アセンブリの上記縦軸は約90度の角度だけ互いにオフセットされ、上記容
    器が上記スロット内に置かれたときに、上記第1光学アセンブリの縦軸は実質的
    に上記第1光学的に透過な壁に直角であると共に、上記第2光学アセンブリの縦
    軸は実質的に上記第2光学的に透過な壁に直角であるように、上記アセンブリが
    配置されていることを特徴とする装置。
  28. 【請求項28】 請求項20に記載の装置において、上記第1光学アセンブ
    リは、上記励起光線の焦点を合わせるために、上記第1光学的窓内に配置された
    第1レンズをさらに備え、上記第2光学アセンブリは、上記チャンバから放出さ
    れた光を視準するために、上記第2光学的窓内に配置された第2レンズをさらに
    備えていることを特徴とする装置。
  29. 【請求項29】 反応混合物を熱的に制御すると共に上記反応混合物に応答
    指令信号を光学的に送る装置において、 上記装置は、 a) 上記混合物を保持するためのチャンバを有する反応容器を備え、上記容器
    は第1と第2の光学的に透過な壁を含み、 b) 間に上記容器が収容されるように配置された対向するプレートを備え、 c) 上記反応混合物を加熱するために上記プレートの少なくとも1つに結合さ
    された少なくとも1つの加熱要素を備え、 d)上記容器が上記プレートの間に配置されたときに、上記第1と上記第2の光
    学アセンブリが上記第1と上記第2の光学的に透過な壁と光学的に情報伝達する
    ように配置されており、 上記第1光学アセンブリは、 i) 第1光学的窓を有する第1ハウジングと、 ii) 上記第1窓を通して第1励起光線を上記反応混合物に送るための第1光源
    と、 iii) 上記第1窓を通して上記チャンバから放出された光を受け取るための第
    1検出器と、 iv) 第1励起波長範囲以外の第1励起光線の部分を濾光するために、また、第
    1放出波長範囲以外の放出された光の部分を濾光するために、また、上記第1放
    出波長範囲内の放出された光を上記第1検出器に方向付けるために、上記第1ハ
    ウジングに配置された第1組のフィルタとを備え、上記第1光源と上記第1組の
    フィルタと上記第1検出器とは上記第1ハウジングにしっかりと固定され、 上記第2光学アセンブリは、 i) 第2光学的窓を有する第2ハウジングと、 ii) 上記第2窓を通して第2励起光線を上記反応混合物に送るための第2光源
    と、 iii) 上記第2窓を通して上記チャンバから放出された光を受け取るための第
    2検出器と、 iv) 第2励起波長範囲以外の第2励起光線の部分を濾光するために、また、第
    1放出波長範囲と異なる第2放出波長範囲以外の放出された光の部分を濾光する
    ために、また、上記第2放出波長範囲内の放出された光を上記第2検出器に方向
    付けるために、上記第2ハウジングに配置された第2組のフィルタとを備え、上
    記第2光源と上記第2組のフィルタと上記第2検出器とは上記第2ハウジングに
    しっかりと固定されていることを特徴とする装置。
  30. 【請求項30】 請求項29に記載の装置において、上記第1光学アセンブ
    リは、上記第1と上記第2の放出波長範囲と異なる第3放出波長範囲において上
    記チャンバから放出された光を受け取るために、上記第1ハウジングにしっかり
    と固定された第3検出器をさらに含み、上記第1組のフィルタは、上記第3放出
    波長範囲以外の放出された光を濾光するために、また、上記第3放出波長範囲内
    の放出された光を上記第3検出器に方向付けるために、少なくとも1つのフィル
    タをさらに含んでいることを特徴とする装置。
  31. 【請求項31】 請求項30に記載の装置において、上記第2光学アセンブ
    リは、上記第1と上記第2と上記第3の放出波長範囲と異なる第4放出波長範囲
    において上記チャンバから放出された光を受け取るために、上記第2ハウジング
    にしっかりと固定された第4検出器をさらに含み、上記第2組のフィルタは、上
    記第4放出波長範囲以外の放出された光を濾光するために、また、上記第4放出
    波長範囲内の放出された光を上記第4検出器に方向付けるために、少なくとも1
    つのフィルタをさらに含んでいることを特徴とする装置。
  32. 【請求項32】 請求項29に記載の装置において、上記チャンバを形成す
    る上記容器の部分は、上記反応混合物から放出された光を反射するために逆反射
    壁を含んでいることを特徴とする装置。
  33. 【請求項33】 請求項32に記載の装置において、上記チャンバは実質的
    にダイヤモンド形状をしていて、上記光学的に透過な壁は上記チャンバの底部を
    形成すると共に、上記逆反射壁は上記チャンバの頂部を形成することを特徴とす
    る装置。
  34. 【請求項34】 請求項29に記載の装置において、上記容器の上記第1と
    上記第2の光学的に透過な壁は、約90度の角度で互いにオフセットされている
    ことを特徴とする装置。
  35. 【請求項35】 請求項34に記載の装置において、上記光学アセンブリの
    上記縦軸は互いに約90度の角度でオフセットされ、上記容器が上記プレート間
    に置かれたときに、上記第1光学アセンブリの縦軸が上記第1の光学的に透過な
    壁に対して実質的に直角であるように、また、上記第2光学アセンブリの縦軸が
    上記第2の光学的に透過な壁に対して実質的に直角であるように、上記アセンブ
    リが配置されていることを特徴とする装置。
  36. 【請求項36】 請求項29に記載の装置において、上記チャンバの各側部
    は5〜15mmの範囲の長さを有し、上記チャンバは0.5〜5mmの範囲の厚
    みを有していることを特徴とする装置。
  37. 【請求項37】 請求項29に記載の装置において、上記チャンバの各側部
    は5〜12mmの範囲の長さを有し、上記チャンバは0.5〜2mmの範囲の厚
    みを有していることを特徴とする装置。
  38. 【請求項38】 請求項29に記載の装置において、上記チャンバの各側部
    の長さと上記チャンバの厚みとの比は、少なくとも2:1であることを特徴とす
    る装置。
  39. 【請求項39】 請求項29に記載の装置において、上記チャンバの各側部
    の長さと上記チャンバの厚みとの比は、少なくとも5:1であることを特徴とす
    る装置。
  40. 【請求項40】 複数の反応混合物を熱的に制御すると共に上記反応混合
    物に応答指令信号を光学的に送る装置において、 上記装置は、 a) 複数の反応容器を備え、上記容器の各々は上記混合物の1つを保持するた
    めに反応チャンバを有し、上記容器の各々は、チャンバの一部分を形成する第1
    と第2の光学的に透過な壁を含み、 b) 上記容器を収容するために、対応する複数の熱交換モジュールを備え、 上記モジュールの各々は、 i) 間に上記容器を収容するように配置された対向するプレートと、 ii) 上記容器に入っている反応混合物を加熱するために、上記プレートの少な
    くとも1つに連結された少なくとも1つの加熱要素と、 iii) 上記容器が上記プレートの間に置かれたとき、上記容器の上記第1と上
    記第2の光学的に透過な壁と応答指令信号をそれぞれ光学的に伝達する第1と第
    2の光学アセンブリとを備え、 上記第1光学アセンブリは、 第1光学的窓を有する第1ハウジングと、 上記第1窓を通して第1励起光線を上記容器内に入っている上記反応混合物に
    送るために第1光源と、 上記第1窓を通して上記チャンバから放出された光を受け取る第1検出器と、 上記第1励起波長範囲以外の上記第1励起光線の部分を濾光するために、また
    、第1放出波長範囲以外の放出された光の部分を濾光するために、また、上記第
    1放出波長範囲内の放出光を上記第1検出器に方向付けるために、上記第1ハウ
    ジングに配置された第1組のフィルタとを備え、上記第1光源と上記第1組のフ
    ィルタと上記第1検出器とは上記第1ハウジングにしっかりと固定され、 上記第2光学アセンブリは、 第2光学的窓を有する第2ハウジングと、 上記第2光学的窓を通して第2励起光線を上記励起混合物に送るための第2光
    源と、 上記第2窓を通して上記チャンバから放出された光を受け取るための第2検出
    器と、 第1励起波長範囲と異なる第2励起波長範囲以外の第2励起光線の部分を濾光
    するために、また、第1放出波長範囲と異なる第2放出波長範囲以外の放出され
    た光の部分を濾光するために、また、上記第2放出波長範囲内の放出光を上記第
    2検出器に方向付けるために、上記第2ハウジング内に配置された第2組のフィ
    ルタとを備え、 上記第2光源と上記第2組のフィルタと上記第2検出器とは上記第2ハウジン
    グにしっかりと固定され、 c) 上記熱交換モジュールを収容するための基本機器を備え、上記基本機器は
    各モジュールの動作を制御するために処理電子機器を含んでいることを特徴とす
    る装置。
  41. 【請求項41】 請求項40に記載の装置において、各熱交換モジュールの
    第1光学アセンブリは、上記第1および第2放出波長範囲と異なる第3放出波長
    範囲において上記チャンバから放出された光を受け取るために、第1ハウジング
    に固定された第3検出器をさらに含み、上記第1組のフィルタは、上記第3放出
    波長範囲以外の放出された光を濾光するために、また、上記第3放出波長範囲に
    おいて放出された光を上記第3検出器に方向付けるために、少なくとも1つのフ
    ィルタを含んでいることを特徴とする装置。
  42. 【請求項42】 請求項41に記載の装置において、各熱交換モジュールの
    第2光学アセンブリは、上記第1,第2および第3放出波長範囲と異なる第4放
    出波長範囲において上記チャンバから放出された光を受け取るために、第2ハウ
    ジングに固定された第4検出器をさらに含み、上記第2組のフィルタは、上記第
    4放出波長範囲以外の放出された光を濾光するために、また、上記第4放出波長
    範囲において放出された光を上記第4検出器に方向付けるために、少なくとも1
    つのフィルタを含んでいることを特徴とする装置。
  43. 【請求項43】 請求項40に記載の装置において、基本機器における処理
    電子機器を制御するために、コンピューターをさらに備えていることを特徴とす
    る装置。
  44. 【請求項44】 反応容器内に入っている反応混合物に応答指令信号を光学
    的に送るための装置において、上記容器は第1と第2の光学的に透過な壁を含み
    、上記装置は、 a) 上記容器を収容するためのスロットと、 b) 上記容器が上記スロット内に置かれたときに、上記容器の上記第1と上記
    第2の光学的に透過な壁と情報を光学的に伝達するようにそれぞれ配置された上
    記第1と上記第2の光学アセンブリとを備え、 上記第1光学アセンブリは、 i) 第1光学的窓を有する第1ハウジングと、 ii) 上記第1窓を通して第1励起光線を上記励起混合物に送るための第1光源
    と、 iii) 上記第1窓を通して上記チャンバから放出された光を受け取るための第
    1検出器と、 iv) 第1励起波長範囲以外の第1励起光線の部分を濾光するために、また、第
    1放出波長範囲以外の放出された光の部分を濾光するために、また、上記第1放
    出波長範囲内の放出光を上記第1検出器に方向付けるために、上記第1ハウジン
    グ内に配置された第1組のフィルタとを備え、 上記第1光源と上記第1組のフィルタと上記第1検出器とは上記第1ハウジン
    グにしっかりと固定され、 上記第2光学アセンブリは、 i) 第2の光学的窓を有する第2ハウジングと、 ii) 上記第2窓を通って上記第2励起光線を上記反応混合物に送るための第2
    光源と、 iii) 上記第2窓を通って上記チャンバから放出される光を受け取るための第
    2検出器と、 iv) 第1励起波長範囲と異なる第2励起波長範囲以外の第2励起光線の部分を
    濾光するために、また、第1放出波長範囲と異なる第2放出波長範囲以外の放出
    された光の部分を濾光するために、また、上記第2放出波長範囲における放出光
    を上記第2検出器に方向付けるために、上記第2ハウジング内に配置された第2
    組のフィルタとを備え、 上記第2光源と上記第2組のフィルタと上記第2検出器とは上記第2ハウジン
    グにしっかりと固定されていることを特徴とする装置。
  45. 【請求項45】 請求項44に記載の装置において、上記第1光学アセンブ
    リは、上記第1および第2放出波長範囲と異なる第3放出波長範囲において上記
    チャンバから放出された光を受け取るために、第1ハウジングにしっかりと固定
    された第3検出器をさらに含み、上記第1組のフィルタは、上記第3放出波長範
    囲以外の放出された光を濾光するために、また、上記第3放出波長範囲において
    放出された光を上記第3検出器に方向付けるために、少なくとも1つのフィルタ
    を含んでいることを特徴とする装置。
  46. 【請求項46】 請求項45に記載の装置において、上記第2光学アセンブ
    リは、上記第1,第2および第3放出波長範囲と異なる第4放出波長範囲におい
    て上記チャンバから放出された光を受け取るために、第2ハウジングにしっかり
    と固定された第4検出器をさらに含み、上記第2組のフィルタは、上記第4放出
    波長範囲以外の放出された光を濾光するために、また、上記第4放出波長範囲に
    おいて放出された光を上記第4検出器に方向付けるために、少なくとも1つのフ
    ィルタを含んでいることを特徴とする装置。
  47. 【請求項47】 請求項44に記載の装置において、変化する量の電力を上
    記光源に供給するために調整可能な電源をさらに備えていることを特徴とする装
    置。
  48. 【請求項48】 請求項44に記載の装置において、上記検出器からの信号
    を受け取るために、また、上記信号の利得とオフセットを調整するために、さら
    に電子機器を備えていることを特徴とする装置。
  49. 【請求項49】 請求項44に記載の装置において、上記光学アセンブリの
    動作を制御するために、制御装置をさらに備えていることを特徴とする装置。
  50. 【請求項50】 請求項44に記載の装置において、上記容器の上記第1と
    上記第2の光学的に透過な壁は互いに約90度の角度でオフセットされ、上記光
    学アセンブリの縦軸は互いに約90度の角度でオフセットされ、上記容器が上記
    スロット内に置かれたときに、上記第1光学アセンブリの縦軸が上記第1の光学
    的に透過な壁に対して実質的に直角であるように、また、上記第2光学アセンブ
    リの縦軸が上記第2の光学的に透過な壁に対して実質的に直角であるように、上
    記アセンブリが配置されていることを特徴とする装置。
JP2000549941A 1998-05-19 1999-05-19 マルチチャンネル光検出装置 Expired - Lifetime JP3957457B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US8126098A 1998-05-19 1998-05-19
US09/081,260 1998-05-19
PCT/US1999/011182 WO1999060380A1 (en) 1998-05-19 1999-05-19 Multi-channel optical detection system

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2002515602A true JP2002515602A (ja) 2002-05-28
JP2002515602A5 JP2002515602A5 (ja) 2005-12-22
JP3957457B2 JP3957457B2 (ja) 2007-08-15

Family

ID=22163078

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000549941A Expired - Lifetime JP3957457B2 (ja) 1998-05-19 1999-05-19 マルチチャンネル光検出装置

Country Status (9)

Country Link
EP (1) EP1080364B1 (ja)
JP (1) JP3957457B2 (ja)
KR (1) KR100840949B1 (ja)
AT (1) ATE228242T1 (ja)
AU (1) AU746069B2 (ja)
CA (1) CA2331678C (ja)
DE (1) DE69904043T2 (ja)
ES (1) ES2183563T3 (ja)
WO (1) WO1999060380A1 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003287491A (ja) * 2002-01-28 2003-10-10 Sysmex Corp 粒子分析装置および粒子分析方法
WO2004038350A1 (ja) 2002-10-25 2004-05-06 Arkray, Inc. 光源ユニット、受光ユニット及びこれらを用いたマルチチャンネル光検出装置
JP2006521092A (ja) * 2003-04-04 2006-09-21 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー マルチカラーリアルタイムpcr用の改良されたシステム
JP2007502430A (ja) * 2003-05-28 2007-02-08 スミス ディテクション インコーポレーテッド ポリメラーゼ連鎖反応のための装置
JP2008164621A (ja) * 2002-01-28 2008-07-17 Sysmex Corp 粒子分析装置
JP2017527822A (ja) * 2014-06-27 2017-09-21 パルス ヘルス エルエルシー 蛍光検出アセンブリ
JP2018511786A (ja) * 2015-02-06 2018-04-26 ライフ テクノロジーズ コーポレーション 結合性染料を較正するためのシステム及び方法
WO2020183595A1 (ja) * 2019-03-12 2020-09-17 株式会社島津製作所 分光光度計

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6660228B1 (en) 1998-03-02 2003-12-09 Cepheid Apparatus for performing heat-exchanging, chemical reactions
US6707555B1 (en) * 1998-10-15 2004-03-16 Sysmex Corporation Optical information measuring apparatus
US6403037B1 (en) 2000-02-04 2002-06-11 Cepheid Reaction vessel and temperature control system
KR20010008151A (ko) * 2000-11-13 2001-02-05 정두락 유니버설 시리얼 버스를 이용한 방사선 디지탈센서 연결보드
GB0209329D0 (en) * 2002-04-24 2002-06-05 Imp College Innovations Ltd A device
DE102008025865A1 (de) * 2008-05-29 2009-12-03 Lumitech Produktion Und Entwicklung Gmbh LED-Modul mit integrierten elektronischen Bauteilen für die Farbort- und Intensitätssteuerung
DE102010003365A1 (de) * 2010-03-26 2011-09-29 Micropelt Gmbh Vorrichtung zur Durchführung der PCR und PCR-Verfahren
DE102010048443B4 (de) * 2010-10-15 2015-05-21 Technische Universität Braunschweig Carolo-Wilhelmina Verfahren zur durchführung von zeitaufgelösten untersuchungen an zellproben
CN106353295A (zh) * 2016-11-11 2017-01-25 中国科学院生物物理研究所 一种蛋白质热稳定分析仪
TWI715997B (zh) * 2019-06-13 2021-01-11 新加坡商克雷多生物醫學私人有限公司 一種可即時偵測一種以上螢光訊號之聚合酶鏈式反應裝置
CN110806491B (zh) * 2019-11-15 2024-03-29 成都宜乐芯生物科技有限公司 一种全自动poct多重检测液相芯片系统
KR102412464B1 (ko) * 2020-05-29 2022-06-22 중앙대학교 산학협력단 피씨알 장치
CN111812215B (zh) * 2020-07-22 2021-06-29 南京航空航天大学 一种飞行器结构损伤的监测方法
DE102020216541A1 (de) 2020-12-23 2022-06-23 Robert Bosch Gesellschaft mit beschränkter Haftung Vorrichtung und Verfahren für eine Fluoreszenzmessung für eine Analyse einer biochemischen Probe
DE102022201532A1 (de) 2022-02-15 2023-08-17 Robert Bosch Gesellschaft mit beschränkter Haftung Verfahren zur Kalibrierung eines Analysesystems für Lab-on-Chip-Kartuschen

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07163394A (ja) * 1993-08-27 1995-06-27 Becton Dickinson & Co 複数の培養バイアル内におけるバクテリアの成長検知装置
JPH08510562A (ja) * 1994-04-29 1996-11-05 パーキン‐エルマー コーポレイション 核酸増幅生成物のリアルタイム検出装置
WO1997008523A1 (en) * 1994-11-01 1997-03-06 Vivorx Pharmaceuticals, Inc. Method and apparatus for determining characteristics of a sample in the presence of ambient light
JPH1010049A (ja) * 1996-06-19 1998-01-16 Olympus Optical Co Ltd 分析方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4074939A (en) * 1973-12-19 1978-02-21 Max-Planck-Gesellschaft Zur Foerderung Der Wissenschaften E.V. Apparatus for investigating fast chemical reactions by optical detection
US5073029A (en) * 1990-02-16 1991-12-17 Eqm Research, Inc. Multisource device for photometric analysis and associated chromogens
JPH04348258A (ja) * 1991-05-27 1992-12-03 Kowa Co 多チャンネル光学測定装置
DE4140411A1 (de) * 1991-12-07 1993-06-09 Hoechst Ag, 6230 Frankfurt, De Messeinrichtung zur bestimmung der konzentration von anorganischen und organischen verbindungen in einer probe
JPH05258784A (ja) * 1992-03-09 1993-10-08 Toshiba Lighting & Technol Corp 電気器具および端子装置
JPH09503854A (ja) * 1993-07-26 1997-04-15 バイオテクトロニックス インコーポレイテッド 比色滴定方法および装置
US5589136A (en) * 1995-06-20 1996-12-31 Regents Of The University Of California Silicon-based sleeve devices for chemical reactions
EP0928416A4 (en) * 1996-03-19 2000-03-29 Univ Utah Res Found LENS AND RELATED FLOW CELL

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07163394A (ja) * 1993-08-27 1995-06-27 Becton Dickinson & Co 複数の培養バイアル内におけるバクテリアの成長検知装置
JPH08510562A (ja) * 1994-04-29 1996-11-05 パーキン‐エルマー コーポレイション 核酸増幅生成物のリアルタイム検出装置
WO1997008523A1 (en) * 1994-11-01 1997-03-06 Vivorx Pharmaceuticals, Inc. Method and apparatus for determining characteristics of a sample in the presence of ambient light
JPH1010049A (ja) * 1996-06-19 1998-01-16 Olympus Optical Co Ltd 分析方法

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003287491A (ja) * 2002-01-28 2003-10-10 Sysmex Corp 粒子分析装置および粒子分析方法
JP4616360B2 (ja) * 2002-01-28 2011-01-19 シスメックス株式会社 粒子分析装置
JP2010266472A (ja) * 2002-01-28 2010-11-25 Sysmex Corp 粒子分析装置
JP2008164621A (ja) * 2002-01-28 2008-07-17 Sysmex Corp 粒子分析装置
US7304723B2 (en) 2002-10-25 2007-12-04 Arkray, Inc. Light source unit, photoreceptive unit and multichannel photodetector using the same
WO2004038350A1 (ja) 2002-10-25 2004-05-06 Arkray, Inc. 光源ユニット、受光ユニット及びこれらを用いたマルチチャンネル光検出装置
JP2009232871A (ja) * 2003-04-04 2009-10-15 F Hoffmann La Roche Ag マルチカラーリアルタイムpcr用の改良されたシステム
JP2006521092A (ja) * 2003-04-04 2006-09-21 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー マルチカラーリアルタイムpcr用の改良されたシステム
JP2007502430A (ja) * 2003-05-28 2007-02-08 スミス ディテクション インコーポレーテッド ポリメラーゼ連鎖反応のための装置
JP4764341B2 (ja) * 2003-05-28 2011-08-31 スミス ディテクション インコーポレーテッド ポリメラーゼ連鎖反応のための装置
JP2017527822A (ja) * 2014-06-27 2017-09-21 パルス ヘルス エルエルシー 蛍光検出アセンブリ
JP2018511786A (ja) * 2015-02-06 2018-04-26 ライフ テクノロジーズ コーポレーション 結合性染料を較正するためのシステム及び方法
WO2020183595A1 (ja) * 2019-03-12 2020-09-17 株式会社島津製作所 分光光度計
CN113348345A (zh) * 2019-03-12 2021-09-03 株式会社岛津制作所 分光光度计
JPWO2020183595A1 (ja) * 2019-03-12 2021-11-11 株式会社島津製作所 分光光度計
JP7021717B2 (ja) 2019-03-12 2022-02-17 株式会社島津製作所 分光光度計
CN113348345B (zh) * 2019-03-12 2023-04-18 株式会社岛津制作所 分光光度计及液相色谱仪

Also Published As

Publication number Publication date
EP1080364B1 (en) 2002-11-20
WO1999060380A1 (en) 1999-11-25
CA2331678A1 (en) 1999-11-25
AU4194099A (en) 1999-12-06
EP1080364A1 (en) 2001-03-07
AU746069B2 (en) 2002-04-11
KR20010034860A (ko) 2001-04-25
DE69904043D1 (de) 2003-01-02
DE69904043T2 (de) 2003-07-31
KR100840949B1 (ko) 2008-06-24
CA2331678C (en) 2009-09-15
ATE228242T1 (de) 2002-12-15
ES2183563T3 (es) 2003-03-16
JP3957457B2 (ja) 2007-08-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6369893B1 (en) Multi-channel optical detection system
JP3957457B2 (ja) マルチチャンネル光検出装置
US10724084B2 (en) Systems and methods for fluorescence detection with a movable detection module
US8303895B2 (en) Apparatus for performing heat-exchanging chemical reactions
US6942971B2 (en) Apparatus for analysis of a nucleic acid amplification reaction
US6403037B1 (en) Reaction vessel and temperature control system
CN109957506B (zh) 通过试剂容器以热对流进行定量聚合酶链式反应的装置
JP2002507815A (ja) 個々の反応サイトの動的かつ独立な制御を行なうマルチサイト反応器システム
AU1357102A (en) Multi-site reactor system with dynamic independent control of indvidual reaction sites

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040914

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040914

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070410

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070508

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110518

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120518

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130518

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250