JP2002514558A - 薄板、特に印刷回路板を移送するための装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 非常に薄い、フィルム状の印刷回路板に対してさえも適用することができる、薄板、特に印刷回路板を移送するための装置を提供する。 【解決手段】 間隙を設けて配置されたグリッパー（２）の列を有し、前記列は互いに対向して位置し、また一本のロッド（３）上に配置された、薄板、特に被覆された印刷回路板を移送するための装置であって、移送されるときの前記薄板の撓みを防ぐため、把持された前記印刷回路板を引っ張るために、印刷回路板（１）の少なくとも片側で、弾性装置（１５，２０）により、一本のロッド（３）に張力が付される装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本発明は、互いに対向するグリッパー列の間に保持され、そして種々の処理ゾ
ーンを通って移送される薄板、特に非常に薄い印刷回路板を移送するための装置
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】

ＵＳ４９２６７８９には、一枚の印刷回路板を収納するために、グリッパーが
、先ず駆動装置により開かれた後、グリッパーが、一枚の印刷回路板の対向する
、被覆されていないエッジを保持する移送装置が開示されている。この設計は、
移送される場合にグリッパー列の間で撓まず、その結果、前記板に塗布された被
膜が損傷を受けない、比較的堅い印刷回路板に適する。しかしながら、非常に薄
い、フィルム状の印刷回路板を、このような装置を使用して移送する場合には、
前記の薄い印刷回路板が撓み、そしてその結果、キャスティング(casting) 装置
により予め塗布され且つまだ固化していない前記被膜を損なう危険がある。

【０００３】

【課題を解決するための手段】

本発明は、非常に薄い、フィルム状の印刷回路板に対してさえも適するように
、前述の種類の装置を設計する目的に基づいている。

【０００４】 本発明に従って、前記目的は、少なくとも一つのグリッパー列が、バネによる
負荷を与えられて(spring-loaded) おり、その結果、把持位置において、前記印
刷回路板は、用いられた張力に起因して緊張して保持され、且つ撓み得ないとい
う事実により達成される。

【０００５】

【発明の実施の形態、実施例及び発明の効果】

本発明を、図面を参照して、実施例により、一層詳細に説明する。

【０００６】 図１において、１は印刷回路板を示し、前記印刷回路板は、例えば、０．１ｍ
ｍの厚さを有し、そして片側又は両側にエナメルの被膜を備えており、前記被膜
は、印刷回路板１が図で説明される本装置に収納される前に、キャスティング装
置（図示せず）により塗布されたものであり、そして、この塗布の後に、前記板
は、本装置により乾燥炉を通り、次いで更に処理ステーションに移送するために
、矢印の方向に移送装置に導入される。

【０００７】 前記印刷回路板１の互いに対向した、被膜を有しないエッジは、グリッパー２
により把持されており、前記グリッパー２は、ロッド３（ネジ込みスピンドルと
して設計されてよい）上に、所定間隔で配置されており、その結果、個々のグリ
ッパー２は、ネジ込みスピンドルの軸方向に関して回転することにより、移動す
ることができる。図２及び図３は各々、把持位置及び開口位置におけるグリッパ
ー２を示す。グリッパー２は、グリッパー・アーム４を有する洗濯ばさみのよう
に設計されてよく、グリッパー２は、バネ５により、中央連結点の片側の把持方
向にバネによる負荷を与えられている。しかしながら、前記グリッパー２の他の
態様も可能である。

【０００８】 図で説明される実施態様において、前記グリッパー・アーム４は、外側の角度
が設けられていないエクステンション６に取り付けられており、例えば、作動シ
リンダー９がレバー１０を回転させる場合に、作動装置８の作動ジョー７が前記
エクステンション６を支持し、この手段により、二つのジョー７は、図３に示さ
れるように、グリッパー２の前記駆動エクステンション６を一緒に押圧し且つ前
記グリッパー端部を開くために、一緒に押圧される。

【０００９】 図１に記載された平面図に示されるように、前記作動装置８の作動ジョー７は
、延伸設計のものであり、その結果、一列中の全てのグリッパー２は、同時に駆
動され得る。１１はピンを示し、これを支軸として、レバー１０が回転し得る。
前記印刷回路板１の両側の作動装置８は、静止フレーム（これは、図中、１２で
示される）に配置されており、例えば、空気シリンダー、固定ガイド２３上のオ
ーバー・ロール２２により、前記印刷回路板１に関して側面に前記ジョー７を支
持する部材を転置させることが可能である。

【００１０】 図１に示される態様において、引張装置１３は、互いに対向するロッド３に作
用し、前記ロッド３は、入口側と反対の端部においてグリッパー２を支持し、本
引張装置はガイド・バー１４を有し、前記ガイド・バー１４は、前記ロッド３に
対して横になっており、そして前記ガイド・バー１４の上にバネ１５，１５’が
配置されており、前記バネ１５，１５’は各々、キャリッジ１６に対して作用し
、前記キャリッジ１６は、二本のロッド３を互いに押しやるようになっており、
前記ロッド３の端部に結合している。入口側では、二つのグリッパー２は不作動
位置で示されており、この場合、前記ロッド３は、互いに大きく離れて位置して
おり、そして、キャリッジ１６を介するバネ１５，１５’により離れるように押
圧されており、前記キャリッジ１６は、この位置で、引張装置１３のストップ１
７で保持され得る。

【００１１】 グリッパー２が開かれるとき、印刷回路板１は、図示されない装置によりロッ
ド３の間に導入され、次いでロッド３は、バネ１５，１５’の力に抗して、作動
装置８の上のストップ２６及び本装置により開口して保持されているグリッパー
２が、グリッパー・アーム４の把持端部が印刷回路板１の塗装されていないエッ
ジの領域に位置するまで、一緒に移動する。作動ジョー７は、次いで、作動装置
８のレバー１０を回し戻すことにより離れ、その結果、把持端部は、バネ５によ
り印刷回路板１に支えられるようになる。次いで、作動装置８は外側に戻り、そ
の結果、図１に示されるように、グリッパー２が暴露され、ストップ２６はロッ
ド３から一定距離に位置する。グリッパー２が前記板１を保持した後、ロッド３
は、このようにして、キャリッジ１６を介してバネ１５，１５’の力により別々
に押圧され、その結果、印刷回路板１はグリッパー２の間に緊張して保持される
。

【００１２】 キャリッジ１６は、ロール２４により、ガイド・ロッド２５に沿って転置され
てよく、そして付加的な調節装置を取り付けてもよい。

【００１３】 その後、図１の態様において、ロッド３はキャリッジ１６により、一端部のみ
で別々に押圧され、他方、入口側のロッド３の端部は暴露され、不作動位置にあ
る二本のロッド３は互いにわずかな角度で配列し、その結果、入口側のそれらの
端部は、引張装置１３の側の端部よりもわずかに更に離れて位置する。作動装置
８が一緒に移動する場合、ストップ２６は、二本のロッド３が互いに平行となり
、次いで互いの方向に移動するまで、上述の傾斜した位置から押し出されるよう
に、入口側で一緒に、ロッド３を押圧する。一枚の板１がロッド３（前述のよう
に、平行に配置されている）のグリッパーの間に収納された後、ストップ２６は
、作動装置８が戻ることにより、連結ロッド３から離れ、その結果、前記ロッド
３は再び外側に弾発戻り(spring back) 可能であり、そして、このようにして、
入口側の板１に予備応力も適用され、他方、引張装置１３の側においては、バネ
１５，１５’は二つのキャリッジ１６を別々に押圧する。

【００１４】 印刷回路板１が把持された後、図１の移送装置は、２７で作動するコンベヤー
装置（例えば、鎖）を動かすことにより、処理ステーションに、例えば、ベンテ
ィング(venting) 及び乾燥のための炉内に、冷却炉などの中に、引張装置１３と
一緒に移動するが、バネによる負荷を与えられた(spring-loaded) グリッパー２
により引張を付与することにより、印刷回路板１は水平な平面内に保持されるの
で、その結果、被膜（これは、初期には、まだ液体状であるか又は柔らかい）は
、前記印刷回路板が撓んだ場合に生じるであろう損傷を受けない。

【００１５】 図４は、矩形パイプ製移送フレーム３０内の本移送装置の別の態様の平面図を
示し、互いに対向するロッド３は両端部でバネによる負荷を与えられている。こ
の目的のために、前記ロッドの前記端部はラム１８に接続されており、ラム１８
は、ほぼ直角に突出しており、そして、ガイド１９内に強制的に案内され、ガイ
ド１９は、例えば、Ｕ字形レール（これは、移送フレーム３０に確り取り付けら
れ、互いに重なりあって配置されているラム１８を収納するための、間隙を設け
て配置された孔を有している）として設計されてもよい。ガイド１９の内側で、
バネ２０〔これは、前記ラムのカラー(collar)及びガイド１９に対して支えられ
ている〕は、図４において、ラム１８がロッド３と一緒に外側に押圧されるよう
に、ラム１８に作用する。図５は、戻ったグリッパー２を有する、不作動位置の
ラム１８を示す。図６は、印刷回路板１のエッジにおける把持位置のグリッパー
２を有するラム１８を示し、グリッパー２を支持するロッド３は、印刷回路板１
を緊張して保持するために、バネ２０により、外側に押圧されている。

【００１６】 図面を明確にするために、グリッパー２のための作動装置８は図４に示さない
。作動装置８により、グリッパー２を有するロッド３は、ストップ２６により、
バネ２０の力に抗して把持位置に移動し（図１）、次いでグリッパー２により、
印刷回路板１のエッジが保持された後、作動装置８が戻り、その結果、グリッパ
ー２を有するロッド３は、次いで、バネ２０によってのみ引っ張られる。

【００１７】 図４において、２１は更に、純粋に図中、印刷回路板１が被膜を塗布するため
のキャスティング装置から図４の移送装置に移送される手段である、拡張された
グリッパー要素を示す。

【００１８】 図２及び図３に記載されたものと同じ作動装置８が、グリッパー２を有するロ
ッド３を転置するために、図４の装置で使用されてよい。水平移動のために、例
えば、二つの空気シリンダーにより、二つの異なる別のパス(path)が、水平方向
についている。第一転置パスの後、作動装置８は、図５及び図２に示されるよう
に、グリッパー２が保持及び開口され得る位置で、ジョー７の所に配置される。
ジョー７により、駆動エクステンション６を一緒に押圧することにより（図３）
、グリッパーが開口された後、グリッパー２は、ロッド３と一緒に、例えば、図
２の空気シリンダー（例えば、２９）の形態にある、第二転置ドライブにより、
ストップ２６を介して、印刷回路板１の方向に転置される。図６で説明するよう
に、グリッパーの制限位置に到達した場合は、作動装置８はジョー７を開き、そ
の結果、グリッパー２は、印刷回路板１のエッジを強固に把持する。図４の態様
において、作動装置８が戻ると、その結果、グリッパー２は、バネ２０により引
っ張られ、それ故、印刷回路板１も引っ張られる。固定ロッド３及びグリッパー
２を備えた全移送フレーム３０が、上昇装置（図示せず）により、１サイクルで
、図７において、持ち上げられる前に、側面に配置された作動装置８は、それら
が前記移送フレームの持ち上げを妨げない通常位置に移動する。

【００１９】 図７は、移送フレーム１２中に互いに重なり合って配置された多数のグリッパ
ー列を有する、図４の本装置の右手側の端面図を示し、移送フレーム１２は、印
刷回路板１（これは、被覆装置から、予め決められたレベルに到着する）をグリ
ッパーの個々の列内に連続して挿入するために、持ち上げ装置（図示せず）によ
り、例えば上方に、周期的に移動する。図７中、一番上のグリッパー２は、それ
が印刷回路板１を把持する位置で示され、他方、その下のグリッパーは、開口位
置〔その中に、図３に従って、印刷回路板１は、作動装置８（図示せず）により
移動される〕で示され、その後、開口グリッパーは、一番上のグリッパーが現在
保っている位置に供給される次の印刷回路板１の上に前駆される。グリッパーが
閉じられた後、上方への移送フレームの更なる周期的移動の後に第三グリッパー
を作動させるために、作動装置８は戻る。図７中、前記第三グリッパーは、他の
グリッパーと一緒に、不作動位置にあり、この場合、作動装置８は、グリッパー
を作動させていない。図７に示す説明において、先端から二番目のグリッパーは
、作動装置８のレベルに位置している。

【００２０】 図１及び図４は各々、互いに対向するグリッパー列が、例えばバネ１５及び２
０のような弾性装置により、外側に離れるように押圧される態様を示す。グリッ
パー２が、印刷回路板１の片側に固定的に配置され、他方、反対側のグリッパー
のみが、引張方向に予め引っ張られる態様を使用することも可能である。この場
合も、結果として、印刷回路板１に対する応力は、印刷回路板１を平面に保ち、
そして印刷回路板１がフィルム状の設計である場合でさえも、印刷回路板１の損
傷を防ぐ。

【図面の簡単な説明】

【図１】 図１は、対向するグリッパー列を有する移送装置の平面図を示す。

【図２】 図２は、把持位置にあるグリッパーを有する、図１の線Ｂ−Ｂに沿った断面図
を示す。

【図３】 図３は、開口位置にあるグリッパーを有する、図１の線Ａ−Ａに沿った断面図
を示す。

【図４】 図４は、本移送装置の別の態様の平面図を示す。

【図５】 図５は、引張装置を有する、戻り位置にあるグリッパーの平面図を示す。

【図６】 図６は、把持位置にあるグリッパーの同様な図を示す。

【図７】 図７は、図４の本装置の半分の端面図を示す。

【手続補正書】特許協力条約第３４条補正の翻訳文提出書

【提出日】平成１２年２月９日（２０００．２．９）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項１

【補正方法】変更

【補正内容】

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項５

【補正方法】変更

【補正内容】

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００１

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００１】

【産業上の利用分野】 本発明は、請求項１の前文の薄板を移送するための装置に関するものである。 このような装置は、ＤＥ４３３９０９２Ａから既知であり、この場合、グリッ パーは、案内レール内を案内される鎖要素に設けられる。前記グリッパーは、こ のグリッパーにより移送される前記板に張力が付与され得るように、バネにより 片寄せられている。

【手続補正４】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００４

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００４】 本発明に従って、前記目的は、請求項１の特徴付け部分における特徴により達
成される。

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 間隙を設けて配置されたグリッパー（２）の列を有し、前記
   列は互いに対向して位置する、薄板、特に被覆された印刷回路板を移送するため
   の装置であって、前記グリッパーは一本のロッド（３）上に配置され、また把持
   された前記印刷回路板を引っ張るために、印刷回路板（１）の少なくとも片側で
   、弾性装置（１５，２０）により、一本のロッド（３）に張力が作用し得る装置
   。
2. 【請求項２】 引張装置（１３）が前記ロッド（３）の少なくとも一端部に
   作用する請求項１記載の装置。
3. 【請求項３】 引張装置（１８，２０）が、前記グリッパー（２）を支持す
   る前記ロッド（３）の各端部に設けられている請求項１記載の装置。
4. 【請求項４】 前記引張装置が、ラム（１８）を有し、該ラムは前記ロッド
   （３）の端部に配置され、且つガイド（１９）内で案内され、そして少なくとも
   一つのスプリング（２０）が引張方向に作用する請求項３記載の装置。
5. 【請求項５】 ロッド（３）を備えた前記引張装置（１８〜２０）が一つの
   移送フレーム（３０）に配置され、前記印刷回路板（１）が、取り外されて再び
   取り付けられずに、例えば、ベンティング(venting) ，乾燥，焼付け及び冷却の
   ための種々の処理ステーションを通って移動し得る請求項５記載の装置。
6. 【請求項６】 駆動装置により段階的に移動させられ得る一つの部材を有す
   る一つの作動装置（８）が設けられ、前記部材は、一本のロッド（３）に配置さ
   れた複数の前記グリッパー（２）を同時に作動させるための作動ジョー（７）を
   備えている、請求項１ないし５の何れか一つに記載の装置。
7. 【請求項７】 前記作動装置（８）の前記作動ジョー（７）が、前記グリッ
   パー（２）の遊離端部（６）を支持するようになっており、前記グリッパー（２
   ）は洗濯ばさみのように設計されている請求項６記載の装置。
8. 【請求項８】 前記ロッド（３）を把持位置に転置させるためのストップ（
   ２６）が、前記作動装置（８）上に配置されている請求項６記載の装置。