JP2002513042A - 新規ポリメチリデンマロネート微小球、調製方法、及び、それらを含む医薬組成物 - Google Patents

新規ポリメチリデンマロネート微小球、調製方法、及び、それらを含む医薬組成物

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Abstract

(57)【要約】 本発明の目的は、生物活性物質、特に親水性物質(ペプチド又はタンパク質)の輸送のための微小球ベクターとして医薬分野で使用される、特に有用な経口投与のための新規微小球である。本発明は、物質が支持体中任意に分散されたものであり、前記支持体の連続網状組織から構成される微小球であって、上記支持体が、一般式(I): 【化1】 式中:Rは、炭素原子数1〜6のアルキル基、又は、式中mが1〜5の整数であり、Rが炭素原子数1〜6のアルキル基を表す(CH−COOR;Rは、炭素原子数1〜6のアルキル基を表し;nは、1〜5の整数を表す;で表される繰り返し単位から構成されるホモポリマーを少なくとも70重量%含有する微小球で特徴付けられる。本発明は、医薬分野に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明の目的は、生物活性物質、特に親水性物質(ペプチド又はタンパク質)の
輸送を目的とした微小球ベクターとして医薬分野で著しく有用な、経口投与のた
めの新規微小球である。 発明の別の目的は、本微小球の調製方法及び本微小球を含有する医薬組成物であ
る。 本記載の範疇において、「微小球」と言う用語は、おおよそ球状で平均直径1μ
m〜100μm、好ましくは5〜100μmであり、支持体が多少密集した連続
マトリックスから形成される重要な粒子として理解される。 本微小球は、空洞を囲む壁から構成された微小カプセルと異なる。しかし、複合
乳化物中で調製された微小球は、それを構成する連続網状組織中に拡散された小
球体の集まりからなりうることを留意すべきである。 この後者の場合、本小球体の総体積は、一般に微小球の総体積の1:20〜1:
2の割合に相当する。 近年、多くの研究により、ポリマーに基づいた微小球系が治療上の活性物質の解
離概要を改良するのに使用できることが示された。 ポリ乳酸、乳酸−グリコール酸共重合体、ポリスチレン、ポリエプシロンカプロ
ラクトン、ポリメチルメタクリレート等の人工ポリマーに基づいた、又は、メチ
ルセルロース若しくはエチルセルロースに基づいた微小球が様々な技術で調製さ
れてきた。
【0002】 しかしながら、このように得られた微小球は一般に非分解性であり、そのような
場合、微小球の分解時間は非常に遅くなる。 また、ポリ乳酸に基づく微小球の場合、例えば分解は連続的でなく、いったんか
なりの時間を経た後生じる。 さらに、乳酸ポリマーは、ポリマー分解の自己触媒を誘導するだけでなく封入さ
れた物質に対する不親和性の誘導の発端となる高酸性の生成物を解離して、分解
する。 その他のポリマーを使用した場合、微小球の分解速度は非常に遅くなり、分解し
ないことさえある。 このような粒子の生物中における滞留期間により、ヒトの微小球の反復使用が制
限される場合もある。 特に封入された物質がタンパク質又はペプチド性のものである場合には、既知の
微小球は、その物質に対する強い相互作用、及び、しばしば変性相互作用を促進
する著しい疎水性により、大抵特徴付けられる。
【0003】 現状技術の微小球の欠点を改善することができる新規微小球の調製が可能であっ
たことが発見され、このことが本発明の基礎を構成する。 すなわち、本願の目的は、第一の側面によれば、物質が支持体中任意に分散して
いるものであり、前記支持体の連続網状組織から構成される微小球であって、上
記支持体が、以下の一般式(I):
【0004】
【化2】
【0005】 式中: −Rは、炭素原子数1〜6のアルキル基、又は、式中mが1〜5の整数であり
、Rが炭素原子数1〜6のアルキル基を表す(CH−COOR基を表
し; −Rは、炭素原子数1〜6のアルキル基を表し;及び −nは、1〜5の整数を表す; で表される繰り返し単位から構成されるホモポリマーを少なくとも70重量%含
有することを特徴とする微小球である。 そのマトリックスを形成するポリマーの化学的性質により、本新規微小球は、 −連続的で調節された分解速度を有し; −高効率で、親水性物質、特に生物由来の物質を封入できる; ことが示された。
【0006】 さらに、非常に驚くべく意外なことに、本微小球は: −抗原と結合する場合、免疫応答刺激を誘導でき; −経口経由で投与される場合、場合により過敏症異常反応の抑制(耐性誘導)が
可能 である。 また、微小球のマトリックスを形成する重合性物質の性質が、本発明の独自性を
構成する。 本重合性物質は、一般式(I)の繰り返し単位から構成されるホモポリマーより
基本的に形成される。 このようなポリマーは、生物学的許容性があり生分解性であるという顕著な性質
を有す、すなわち、それは側鎖置換基の解離により化学的又は生物的に分解でき
る。 本発明による微小球の浸食速度は、支持体の分子量に依存し、それゆえ速度は、
単に所望の浸食速度に応じた分子量を有する支持体を使用することにより調節で
きる。
【0007】 本発明による微小球は、このように、例えば支持体中に分散された生物活性物質
につき生物中でその作用が最も効果的な場所までの輸送が可能な、連続的で調節
された生物浸食を行う。 微小球の生物浸食は、生物中でのその蓄積を阻害することにもなる;ゆえにその
使用は制限されることない。 ある特定の特徴によると、上記ホモポリマーは、式中: Rは、炭素原子数1〜6のアルキル基を表し; Rは、炭素原子数1〜6のアルキル基を表し;そして nは、1に等しい数であり、 好ましくは、R及びRがCH−CH基である一般式(I)の繰り返し単
位から構成される。
【0008】 本ポリメチリデン−マロネートポリマーの様々な型が、特に親水性物質、著しく
は生物由来の物質、及び、任意の生物活性物質の封入に適する。 「生物活性物質」は限定されず、試験管内若しくは生体内の予防又は治療の生物
作用を有する何かしらの分子、著しくは抗感染剤、特に、防腐剤、抗生物質、抗
ウイルス剤、抗寄生虫剤又は細胞分裂阻止剤、著しくは抗ガン剤を意味すると解
される。 使用できる抗生物剤又は防腐剤として、例えば、リファンピシン及びコリスチン
が挙げられる。 ディダノシン(didanosine)、リバビリン(ribavirine)
、ジゾブジン(zidovudine)、アシクロビア、ガンシクロビア、フォ
スカーネット(foscarnet)、ビダラビン(vidarabine)、
ザルシタビン(zalcitabine)が、抗ウイルス剤の例として、限定さ
れず挙げられる。 シス−プラスチン及びタキソールは、例えば、抗ガン剤として使用できる。 本発明の現時点で好ましい実施形態として、微小球の支持体は: −上記定義したホモポリマー90〜99.5重量%;並びに −親水性を示す少なくとも1つの配列及び疎水性を示す少なくとも1つの配列か
らなるコポリマーであって、 上記疎水性を示す配列は、好ましくは少なくとも1つの一般式(I)の繰り返し
単位を有するものであるコポリマー0.5〜10重量% を含有する。
【0009】 有利なものとして、上記コポリマーの親水性を示す配列は、ポリオキシエチレン
、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリN−2−ヒドロキシプロ
ピルメタクリルアミド、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリリシン等の
親水性ポリアミノ酸、多糖から選択され、好ましくはポリオキシエチレンである
。 コポリマーは、ブロック構造、好ましくは2−ブロック構造若しくは3−ブロッ
ク構造、又は、グラフト構造を有する。 このようなコポリマーの支持材料中への添加により、めいめいの微小球内で封入
された物質の均一な分散を得ることができる。 添加により、微小球表面の親水性/疎水性割合を調節することもでき、また封入
される物質との、強力で、しばしば変性の相互作用を阻害又は制限することがで
きる。
【0010】 さらに、本コポリマーの疎水性配列の化学的性質が微小球を基本的に構成するホ
モポリマーの疎水性配列と同一であると、そのコポリマーは以下より詳細に説明
するように、現時点で好ましい微小球の調製方法の実施形態にとって特に有利で
ある。 一般に、本発明による微小球は: −中間層が揮発性有機溶媒中で支持体を構成するポリマーの溶液で構成される3
層を有する複合乳化物を調製し、 −内相を構成する液滴周囲のポリマーの沈殿を生じさせうる条件下で、上記有機
溶媒を蒸発させる ことからなる方法を実行することにより得ることができる。 本複合乳化物は、安定化剤を含有する第2水相中でウォーターインオイル型の第
1乳化物を分散させることによる従来の方法で得ることができる。 本複合乳化物は、ウォーターインオイル型の第1乳化物中に水溶液を注ぐことか
らなる「逆」方法でも得ることができる。全く予期せず、本「逆」方法により、
非常に優れた、時には上記従来の技術で得られるもの以上に良い結果を得ること
ができた。
【0011】 また、第2の側面に従えば、本発明は上述の微小球の取得方法であって: a)界面活性剤薬剤を任意に含有する揮発性有機溶媒中に、支持体を構成する上
記ポリマーの第1溶液を調製し、 b)分散される上記物質及び界面活性剤薬剤を任意に含有する、a)で得られた
溶液と非混和性である第2溶液の調製し、 c)第1溶液中で第2溶液を分散することにより、連続相がポリマー溶液で構成
される第1乳化物を調製して、 d)−安定化剤を任意に含有し上記第1乳化物と非混和性である分散溶媒中に、 c)で得られた第1乳化物を攪拌して分散させるか;又は、 −安定化剤を任意に含有し上記第1乳化物と非混和性である溶媒から構成される
溶液を、上記第1乳化物中へ攪拌しながら注ぐ; ことにより、第2乳化物を調製し: e)上記有機溶媒を攪拌しながら蒸発させる ことからなる取得方法に関する。 本発明の特定の性質によれば、上記方法はさらに: f)遠心分離で微小球を単離して、 g)上記微小球を1回又は複数回連続して洗浄して h)上記微小球を凍結乾燥する ことからなる。
【0012】 よって、本発明による微小球調製方法の第1工程は、好ましくは適当な界面活性
剤薬剤、及び、上記微小球の支持体を構成するためのポリマーを含有する油状若
しくは有機相の存在下にあるウォーターインオイル型乳化物の調製からなる。 第一に、支持体を構成するポリマー溶液は、任意の界面活性剤薬剤の存在下、適
当な揮発性有機溶媒を使用して調製される。 仮調製されたポリマーは、微小球の支持体を基本的に構成するホモポリマーがモ
ル質量及び質量分散の点で良い特徴を有することができる条件下で得られる限り
、本工程で使用されるのが有利である。 一般式(I)の繰り返し単位から構成されるホモポリマーは、例えばUS4,9
31,584特許に相当するEP283346特許、及び引例により本願に包含
されるUS5,142,098特許に記載の方法に従い、重合阻害剤(SO
を除去するために、パドルポンプにより真空下で通常脱気して一定重量にしたモ
ノマーより調製される。
【0013】 しかしながら、本ホモポリマーは、例えばアセトン中モノマーを分散し、攪拌し
て水酸化ナトリウムを添加し、アセトンを蒸発させ、このようにして得られたポ
リマーを乾燥することにより、非プロトン溶媒中、アニオンで調製するのが有利
である。 アセトニトリル、ジオキサン及びテトラヒドロフラン等、その他の非プロトン溶
媒がアセトンの代わりに使用できる。 本方法を実行して得られるホモポリマーの分子質量は、実施形態の条件、特に有
機相中のモノマー濃度、pH、及び重合開始剤(水酸化ナトリウム)中の質量モ
ル濃度を適宜選択することにより、完全に調節できる。 一般に、平均モル質量1000〜100000、好ましくは5000〜8000
0を有するホモポリマーが、本発明の範疇において使用できる。 支持体を構成するポリマーを含有する第1溶液の調製に使用される揮発性有機溶
媒として、一般に沸点が水より低くなるようなものが選択できる。ゆえに、本溶
媒は、ポリマーの沈殿を可能にする最終蒸発工程時に、容易に除去することが可
能となる。
【0014】 酢酸エチルは、本目的に特に適当な揮発性有機溶媒を構成する。 第1乳化物の安定化に使用できる界面活性剤は様々な性質のものでよく、ポリマ
ーを構成する有機相(第1溶液)及び/又は分散相を構成する水相(第2溶液)
へ添加される。 例えば、プルロニック(Pluronic)(登録商標)F68という商品名で
市販されている製品等のポロキサマー(poloxamer)、モビール(Mo
wiol)(登録商標)40−88という商品名で市販されている製品等のポリ
ビニルアルコール、ポリソルビン酸、又は、一般式(I)の繰り返し単位から構
成されるホモポリマーと同一の化学的性質を有する疎水性配列の界面活性剤コポ
リマーが挙げられる。 このような界面活性剤コポリマー、特にポリメチリデンマロネート及びポリオキ
シエチレンのコポリマーは、一方で非常に安定な第1乳化物を得ることができ、
他方で溶媒蒸発後のマトリックス中で界面活性剤をよく固定できるものである限
り、特に好ましい。
【0015】 上記界面活性剤コポリマーは、当業者に良く知られている従来の重合技術により
調製することができる。 この技術の中でも、アニオン重合、ラジカル重合、又は、配列の鎖末端を予め充
分官能基化したコポリマー前駆物質のカップリング技術を用いるのが好ましい。
アニオン重合は、ブロックコポリマーを調製するのにさらに特別に適している。
アニオン重合はモノマーの連続付加からなるものであり、完全に決定した構造の
コポリマーを得ることを可能にするが、使用する開始剤とモノマーの量により各
自のモノマー配列の重合度を調節することができる。 ブロックコポリマーは: −第1モノマーのアニオン重合及び第2モノマーの成長鎖上の反応:又は −第2モノマー重合の開始剤として供される前駆物質ポリマーの活性化 からでも得られる。 本アニオン重合の範疇において使用できる開始剤薬剤: −ブチルリチウム、特にジフェニルヘキシルリチウム等の有機金属誘導体である
一方、 −他方でアルコキシド、特に、クミルカリウム、ジフェニルメチルカリウム、ナ
フタレンカリウムを用いて水酸基を活性化することにより生じるPOEアルコキ
シド等の巨大分子アルコキシドであるもの が一般に使用される。
【0016】 アニオン重合は、一般に様々なコポリマー配列と相溶性のある溶媒中で実行でき
る。 親水性を示す配列がポリオキシエチレンから構成され、疎水性を示す配列がポリ
メチリデンマロネートである場合、ブロックコポリマーは、エチレンオキサイド
、続いてメチリデンマロネートの連続アニオン重合によって、又は、市販のモノ
ヒドロキシ化されポリオキシエチレン化された前駆物質の活性化と、それに続く
ポリメチリデンマロネート配列のアニオン重合によって調製されるのが好ましい
。 一般に、テトラヒドロフランを重合溶媒として使用するのが好ましく、この生成
物は均一溶媒に作用し、重合速度に良い影響を与えることができる。 親水性配列の調製に使用されるモノマーは、一般に市販の製品である。 カップリング技術は、ブロックコポリマーを調製するのにも、さらに特別に適し
ている。
【0017】 本反応は、一般にカップリング剤及び任意の活性化剤の存在下、適当な溶媒中で
仮合成され官能基化されたホモポリマーから行われる。 親水性配列がポリオキシエチレンから構成され、疎水性配列がポリメチリデンマ
ロネートから構成された本発明による好ましいコポリマーの調製の場合、α−カ
ルボキシ基化されたポリオキシエチレンホモポリマー及びα−ヒドロキシ基化さ
れたポリメチリデンマロネートホモポリマーが有利に使用される。 α−カルボキシ基化されたポリオキシエチレンホモポリマーは、例えば、市販の
α−ヒドロキシ基化されたポリオキシエチレンを無水コハク酸で変換することに
より得ることができる。 α−ヒドロキシ基化されたポリメチリデンマロネートホモポリマーは、水性溶媒
中のアニオン合成又は重合開始剤として水酸化ナトリウム水溶液を用いた溶媒中
でのアニオン合成により直接得ることができる。 ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCCI)は、本重合に特に適したカップリ
ング剤として有利に使用される。 カップリング反応は、特に本発明の好ましいコポリマーの場合、塩基性触媒によ
り任意に活性化され、特にジクロロメタン等のホモポリマーと相溶性のある溶媒
中で一般に行われる。
【0018】 ラジカル重合は、グラフトコポリマーを調製するのにさらに特別に適している。
本重合は、一般に巨大分子、すなわち、ラジカル重合可能なエチレン性基であっ
て、モノマーと反応してグラフト構造を有するコポリマーを形成することが可能
なエチレン性基を一方の末端に有するオリゴマーにより行われる。 本重合は、一般に適当な溶媒中、開始剤の存在下で行われる。 その親水性配列がポリオキシエチレンから構成される好ましいコポリマーを調製
する場合、様々な官能基化された巨大分子を使用することができる。 メタクリロイル基化されたポリオキシエチレン巨大分子を使用することが、さら
に特別に好ましい。 そのような製品は、例えば市販のもの(アルドリッチ(Aldrich))でよ
く、308〜440g/molのモル質量であるポリオキシエチレン鎖により構
成されるか、又は、市販のポリエチレングリコールモノメチルエーテルよりジク
ロロメタン中でメタクリル酸とカップリングしてメトキシ末端基を形成すること
により調製できる。 このような巨大モノマーは、ポリオキシエチレンの活性化、続いてメタクリロイ
ルクロライドで反応することにより調製できる。 グラフト構造を有するコポリマーは、ポリオキシエチレンモノメチルエーテルを
仮合成されたポリメチリデンマロネートのエステル側鎖でエステル交換すること
により調製される。
【0019】 本エステル交換は、一般に、触媒存在下、アルコールを用いて高温で行われる。
疎水性を示す配列の総モル質量が1000〜80000g/mol、好ましくは
1000〜50000g/molであるコポリマーは、本発明の範疇において特
に適している。 一般に、本発明による微小球調製に供される第1乳化物は、ウルトラタラッスク
(Ultraturrax)型(13500rpm−5分)の剪断ホモジナイザ
ーで得られる。 封入される物質は、一般に第1乳化物の分散された水相に添加される。 本発明に従った微小球の調製方法の第2工程は: −第1工程で得られた第1乳化物を、上記第1乳化物に対し非混和性である分散
溶媒中に攪拌して分散するか:又は −安定化剤を任意に含有する第1乳化物と非混和性の溶媒から構成される溶液を
、上記第1乳化物へ攪拌して注入する ことによる第2乳化物の調製からなる。 一般に、第1乳化物と非混和性の分散溶媒は、第1乳化物が好ましくは滴下して
導入された水相であり、乳化物も例えばウルトラタラッスク型(8000rpm
;5分)の剪断ホモジナイザーを用いて調製される。 ポリビニルアルコールは第2乳化物の調製に特に適した安定化剤を構成する。 本第2工程より有機溶媒を置換する補助工程を続けることが、任意に可能である
【0020】 本発明に従った微小球調製の方法の第3の基本的工程は、ポリマー溶液の調製に
供された揮発性有機溶媒を蒸発させることからなる。 特に本溶媒が酢酸エチルである場合、本蒸発は、室温で、約12時間、スターラ
ーで攪拌して(1400rpm)行われる。 当業者は、所望の微小球の物理化学的及び形態学的性質に応じて、本発明に従っ
た方法における第3の基本的工程実施の種々の条件を適宜選択することが可能で
ある。 本微小球は、一般に医薬分野でのベクターとして適用するため、平均直径1μm
〜100μm、好ましくは5μm〜50μmを有する。 一般に、第3工程の終了時に得る微小球は、遠心分離、洗浄及び任意の凍結乾燥
により単離される。 第3の側面によれば、本発明は直前に述べた微小球を含有する医薬組成物にも関
する。本組成物は一般に経口投与に適しており、例えば、錠剤、ゼラチンカプセ
ル、散剤、顆粒剤の形態にすることができる。
【0021】 本発明は、以下の実施例により詳述されるが、この実施例により制限されること
はない。 本実施例中、以下の略符を使用した: EO:エチレンオキサイド POE:ポリオキシエチレン MM2.1.2:1−エトキシカルボニル−1−エトキシカルボニルメチレン−
オキシカルボニルエテンとも称される、式:
【0022】
【化3】
【0023】 のメチリデンマロネート、 PMM2.1.2:式:
【0024】
【化4】
【0025】 の繰り返しモノマー単位からなるポリマー。 さらに、本実施例では: −粗調製微小球又は凍結破壊後の微小球につき、微小球サイズはコールターカウ
ンター技術により測定し、形状実験は掃引電子顕微鏡により行った: −ポリマーの分子質量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)に
より決定した。
【0026】実施例1 100mgメチリデンマロネート2.1.2を、10mlアセトン中にスターラ
ーで攪拌した。100μlの0.1N水酸化ナトリウムを、スターラーで攪拌し
ながら連続的に添加した。重合を5分間続け、それから、100μlの0.1N
塩酸を常にスターラーで攪拌しながら添加した。アセトンを全て真空除去した。
そして、得られたポリマーを約100ml蒸留水で真空乾燥した。本ポリマーの
分子質量は、30000であった。 280mgポリメチリデンマロネートを10ml酢酸エチル中に溶解した。60
mg卵白アルブミンを含有する1ml水相を、速度13500rpmで5分間、
ウルトラタラッスクで攪拌して有機相中で乳化した。本乳化物を100mlの2
%ポリビニルアルコール水溶液へ添加して、速度8000rpmで5分間、ウル
トラタラッスクで攪拌した。酢酸エチルの蒸発を、速度1400rpmで機械攪
拌(回転羽根)して一晩室温で行った。4000rpm、10分間の遠心分離後
、微小球を回収して、そして毎回新たに遠心分離して蒸留水で6回洗浄した。最
後の遠心分離後、微小球を3ml体積の蒸留水中に入れ懸濁して、それから凍結
乾燥した。
【0027】 このように得られた微小球の平均直径は6ミクロンであり、調製に使用した卵白
アルブミンの14.2%がPMM2.1.2微小球中に封入されていたが、これ
は2.5%封入に相当する。 本調製物を、封入卵白アルブミン投与量100μg(マウス1匹当たり、1日分
)で、連続5日間以上C3Hマウスへ経口投与した。 0日、14日に遊離卵白アルブミンの皮下注射(マウス1匹当たり、100μg
)により行った卵白アルブミンに対する動物の感作を行う7日前に、最終経口投
与を行った。90%のマウスが第2回の注入で生き残ったが、卵白アルブミンを
含有しない微小球又は同量の非封入の卵白アルブミンを投与したマウスは30%
未満しか生き残らなかった。
【0028】実施例2 実施例1に従い行ったが、2%濃度で卵白アルブミンを含有する水相中にプルロ
ニックF68を添加した。実施例3 実施例1に従い行ったが、20mgPOE−PMMコポリマーをポリマーを含有
する水相中に添加した。 本実施例において、POE−PMM2.1.2ブロックコポリマーを使用した。
以下の実験手順に従い実行する際、POEブロックの調製で開始して2つのモノ
マーを連続重合により本コポリマーを得た。 重合を実行した反応容器(250ml)を、高真空下で作用しプロトン性不純物
を除去することのできる真空ラインに接続した。 わずかな水分を全て取り除いた溶媒(THF,150ml)は、反応器中−70
℃で凍結蒸留した。
【0029】 開始剤(カリウムtert−ブトキシド(0.1N/THF);10ml)を、
隔膜を介したシリンジを用いて添加した。 そして、エチレンオキサイド(5g)を凍結蒸留で導入した。 重合を室温で48時間行った。この後、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ーで、サンプルのモル質量(4000g/mol)、多分散性指数(1.13)
を示すことができた。 それから、新たに真空下で脱気し重合阻害剤として使用したSOを除去したM
M2.1.2(0.5ml)を、室温で一度に素早く添加した。 5時間後、コポリマーをメタノールを添加して不活性化して、ジエチルエーテル
中に沈殿させた。 MM2.1.2由来の5単位がPOE上に固定されたが、これはMM2.1.2
1150g/molのモル質量に相当する。 コポリマー末端分析から、ガラス転移温度が−16℃で、融点が45℃(ΔH=
117J/g)であることが判った。
【0030】実施例4 実施例1に記載の方法に従い行ったが、卵白アルブミン(60mg)をHIVの
gp120のV3BRUループ(配列NNTRKSIHIGPGRAFYATG
DIIGDIRQA)由来のV3 28ペプチド2mgに変えた。得られた微小
球は平均サイズ5.8ミクロンであって、使用したV3 28ペプチドの70%
が微小球中に封入されたが、これは0.48%w/w封入に相当する。掃引電子
顕微鏡により成した試験から、球は滑らかで球状であることが判った。実施例5 実施例4の方法に従ったが、ペプチドを含有する水相へプルロニックF68を2
%濃度で添加した。得られた微小球はサイズ7.0ミクロンであって、使用した
V3 28ペプチドの70%が微小球中に封入された。実施例6 実施例4の方法に従い行ったが、ペプチドを含有する水相へPOE−PMMコポ
リマー20mgを添加した。
【0031】実施例7 実施例4の方法に従い行ったが、ポリマーを含有する有機相へPOE−PMMコ
ポリマー20mgを添加した。実施例8 実施例1の方法に従い行ったが、内側の水相は3mgII型コラーゲンを含有す
る0.5M酢酸1mlから構成されるものとした。このようにして得られた微小
球は平均直径6ミクロンで、調製に使用したコラーゲンの66.6%がPMM2
.1.2の微小球中に封入されたが、これは0.7%(w/w)封入に相当する
ものである。実施例9 実施例1の方法に従い行ったが、内側の水相は1ml蒸留水から構成されるもの
とした。このようにして得られた微小球は、生物活性物質を何ら含有しない。こ
の平均直径は7.0ミクロンであった。
【0032】実施例10 実施例1に記載の方法に従い行ったが、卵白アルブミン(60mg)をプラスミ
ドpCDNA3(5mg)に変えた。 得られた微小球は、平均サイズ7.0ミクロンであり、使用したプラスミドの9
.8%が微小球中に封入されたが、これは0.17%(w/w)封入に相当する
ものである。 掃引電子顕微鏡で行った試験で、球は滑らかで球状であることが判った。実施例11 実施例10の方法に従い行ったが、プラスミドを含有する水相へプルロニック(
登録商標)を2%濃度で添加した。このように得られた微小球は平均直径7μm
であって、使用したプラスミドの12%が微小球中に封入されたが、これは0.
22%(w/w)封入に相当するものである。
【0033】実施例12 実施例1記載の方法に従い行ったが、卵白アルブミン(60mg)をオリゴヌク
レオチド(pdT16)(2mg)に変えた。 得られた微小球は、平均サイズ4.8μmであって、0.19%(w/w)封入
に相当する使用したオリゴヌクレオチドの20.6%が微小球中に封入された。実施例13 実施例12の方法に従い行ったが、オリゴヌクレオチドを含有する水相へ2%濃
度のプルロニック(登録商標)を添加した。得られた微小球は、平均直径5.7
μmであって、0.21%(w/w)封入に相当する使用したオリゴヌクレオチ
ドの23%が微小球中に封入された。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年6月15日(2000.6.15)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 式中: −Rは、炭素原子数1〜6のアルキル基、又は、式中mが1〜5の整数であり
、Rが炭素原子数1〜6のアルキル基を表す(CH−COOR基を表
し; −Rは、炭素原子数1〜6のアルキル基を表し; −nは、1〜5の整数を表す; で表される繰り返し単位から構成されるホモポリマーを少なくとも70重量%含
有することを特徴とする微小球。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/34 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 エリアス・ファタル フランス国 エフ−75012 パリ 224, ル デュ フォブール サン アントワー ヌ (72)発明者 パトリック クーヴロール フランス国 エフ−91440 ヴィルボ シ ュール イヴェト 1 ビス リュ ドュ ラク レマン (72)発明者 パスカル ブルトン フランス国 エフ−45510 ティジー ラ タイユ オート, アール・デ 13 Fターム(参考) 4C076 AA31 AA61 BB01 CC27 CC32 CC35 EE06 EE08 EE12 EE16 EE23 EE26 EE30 EE41 EE48 EE49 EE50 FF16 FF34 FF43 FF67 4C084 AA03 BA09 BA18 BA24 CA62 DA43 MA05 MA41 MA52 NA06 NA11 NA13 ZB212 ZB262 ZB332 ZB352 ZB372 4J100 AL46P BA20P CA01 EA05 JA53

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物質が支持体中任意に分散しているものであり、前記支持体の連
    続網状組織から構成される微小球であって、前記支持体が、以下の一般式(I)
    : 【化1】 式中: −Rは、炭素原子数1〜6のアルキル基、又は、式中mが1〜5の整数であり
    、Rが炭素原子数1〜6のアルキル基を表す(CH−COOR基を表
    し; −Rは、炭素原子数1〜6のアルキル基を表し; −nは、1〜5の整数を表す; で表される繰り返し単位から構成されるホモポリマーを少なくとも70重量%含
    有することを特徴とする微小球。
  2. 【請求項2】 前記ホモポリマーが、 式中: Rは、炭素原子数1〜6のアルキル基を表し; Rは、炭素原子数1〜6のアルキル基を表し;そして nは、1に等しい数である; 一般式(I)の繰り返し単位から構成されることを特徴とする請求項1記載の微
    小球。
  3. 【請求項3】 前記ホモポリマーは、式中、R及びRがCH−CH基で
    ある一般式(I)の繰り返し単位から構成されることを特徴とする請求項1記載
    の微小球。
  4. 【請求項4】 前記支持体は −請求項1,2又は3で定義したホモポリマー90〜99.5重量%;並びに −親水性を示す少なくとも1つの配列及び疎水性を示す少なくとも1つの配列か
    らなるコポリマーであって、 前記疎水性を示す配列は、少なくとも1つの一般式(I)の繰り返し単位を有す
    るものであるコポリマー0.5〜10重量% を含有することを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の微小球。
  5. 【請求項5】 前記コポリマーの親水性を示す配列は、ポリオキシエチレン、ポ
    リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリN−2ヒドロキシプロピルメ
    タクリルアミド、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリリシン等の親水性
    ポリアミノ酸、多糖から選択されることを特徴とする請求項4記載の微小球。
  6. 【請求項6】 前記コポリマーは、ブロック構造、好ましくは2−ブロック構造
    若しくは3−ブロック構造、又は、グラフト構造を有することを特徴とする請求
    項4又は5記載の微小球。
  7. 【請求項7】 物質が前記支持材料中に有効に分散しており、前記物質は任意に
    生物活性であることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載の微小球。
  8. 【請求項8】 前記分散物質がペプチドであることを特徴とする請求項1〜7い
    ずれか1項記載の微小球。
  9. 【請求項9】 前記分散物質がタンパク質であることを特徴とする請求項1〜8
    いずれか1項記載の微小球。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9いずれか1項記載の微小球を調製する方法であっ
    て、 a)界面活性剤薬剤を任意に含有する揮発性有機溶媒中に、支持体を構成する前
    記ポリマーの第1溶液を調製し、 b)分散される前記物質及び界面活性剤薬剤を任意に含有する、a)で得られた
    溶液と非混和性である第2溶液を調製し、 c)第1溶液中で第2溶液を分散することにより、連続相がポリマー溶液で構成
    される第1乳化物を調製して、 d)−安定化剤を任意に含有し前記第1乳化物と非混和性である分散溶媒中に、 c)で得られた第1乳化物を攪拌して分散させるか;又は、 −安定化剤を任意に含有し前記第1乳化物と非混和性である溶媒から構成される
    溶液を、前記第1乳化物中へ攪拌しながら注ぐ: ことにより第2乳化物を調製し; e)前記有機溶媒を攪拌しながら蒸発させる ことからなる調製方法。
  11. 【請求項11】 さらに前記有機溶媒の置換をする工程e’)を、工程d)及び
    工程e)間で行うことを特徴とする請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 さらに: f)遠心分離で微小球を単離して、 g)前記微小球を1回又は複数回連続して洗浄して h)前記微小球を凍結乾燥する ことからなることを特徴とする請求項10又は11記載の方法。
  13. 【請求項13】 第1乳化物の調製に使用される界面活性剤薬剤は、ポロキサマ
    ー(poloxamer)、ポリソルビン酸、ポリビニルアルコール及び請求項
    4〜6のいずれか1項で定義したコポリマーより選択されることを特徴とする請
    求項10〜12いずれか1項記載の方法。
  14. 【請求項14】 第2乳化物調製に使用される前記安定化剤はポリビニルアルコ
    ールであることを特徴とする請求項10〜13いずれか1項記載の方法。
  15. 【請求項15】 請求項1〜9いずれか1項で定義した微小球、又は、請求項1
    0〜14いずれか1項記載の調製方法を行い得られる微小球を含有することを特
    徴とする経口投与のための医薬組成物。
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