JP2002511587A - 生物学的分子を支持体表面に固定する方法 - Google Patents

生物学的分子を支持体表面に固定する方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、シリカ製又は金属酸化物製の支持体表面において、特異的結合部位と関連させて、生物学的分子を固定する方法に関する。また、その方法により官能化された表面、及びそのような表面の使用にも関する。少なくとも一の溶媒、又は酸素プラズマを使用して洗浄するか、或いはアルコール基を支持体表面に形成する他の何れかの方法により、支持体の表面を官能化して、当該表面を親水性にし、当該生物学的分子を当該表面と直接的に接触させ、そして当該生物学的分子の当該特異的結合部位を、支持体表面に保持された少なくとも一の当該アルコール基に取り付けることにより、当該支持体を官能化する。本発明は、バイオメディカル分野において特に有益である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生物学的分子、例えば抗原に由来する組換体蛋白質、抗体や酵素、
更には合成ペプチドやPNA(ペプチド核酸)を、シリカ又は金属酸化物からな
る支持体表面に取り付ける方法に関する。本発明はまた、そのように作製された
支持体、及びそのような支持体の使用にも関する。
【0002】
【従来の技術】
生物学的分子をシリカ製支持体へ取り付ける多くの方法が存在する。これれは
全て、シリカのシラン処理工程を含むものであるが、この工程は表面に所望の特
徴又は機能を付与するものである。この官能化により、化合物を吸着、共有カッ
プリング、複合体化(complexation)で取り付けることが可能になる。
【0003】 第一には、吸着技術がある。この場合、蛋白質は複数の相互作用経路を介して
支持体へ吸着することができる(1)。主なものは、疎水性、極性、及びイオン
性の相互作用である。これらの相互作用は、支持体、蛋白質及び考慮する媒体の
いずれにも依存する。 疎水性の吸着は、実験室で使用される、平坦なシリカ支持体への吸着方法によ
り行われるが(2)、ここでは長鎖アルキル基を有するシラン処理済表面と、蛋
白質の一以上の疎水性領域との間の相互作用を利用する。 しかしながら、アルキル鎖上の要素の向きに関しては、取り付けは全く均一で
はなく、当該要素の一部のみが実際には、引き続く反応にかけることができ、そ
のため感度が制限される。
【0004】 第二には、カップリング技術がある。この点においては、共有結合方法も存在
するが、この方法ではシランで官能化されたシリカであって、アミン、チオール
、又はエポキシ基でシランを終結させたものを使用する。これらの基は、蛋白質
中のアクセス可能なアミノ酸の化学反応性基上で反応する。この共有結合は、直
接的に又はカップリング剤を介して起こる。 蛋白質の支持体への共有結合は、不可逆であって、一般的には蛋白質上の複数
のアクセス可能な基上で起こる。この結果、時として分子の活性の阻害が起こる
ことがある。 例えば、特許出願EP-A-0,874,242は、生物学的分子が完全にラン
ダムに支持体(酸化シリカ)に取り付けられたもののシラン処理に関するもので
ある。この取り付けは、複数の工程で行われる。まず、酸素のブリッジを加水分
解してシラノールを活性化し、次に、このシラノールと、リガンドを受け入れる
ことが可能な中間体付着分子との間での結合を行う。
【0005】 従って少なくとも二つの工程があるが、これらは反応時間を長くし、必ずしも
良好な結果と適合せず、これらは生物学的なもの又はその他のものであり、リガ
ンドの取り付けをより複雑なものにし、またリガンドに配向をもたせることがで
きない。この中間体付着分子への付着はランダムである。
【0006】 特許出願EP-A-0,272,792は、明らかに上記の出願と同じ欠点を有
しているが、それは抗原を粒子に対して、いまだにランダムな方法で結合するこ
とを提案しているからである。繰り返すが、共有結合を介して、粒子と抗原を間
接的に連結するであろう臭化シアンを準備する、第二の中間工程がある。 従って、二つの特許出願EP-A-0,874,242及びEP-A-0,272
,792は本発明の主要な目的のうちの一つからはかなり離れているものである
。この目的は、支持体へ取り付けられた生物学的分子に向きを与えることからな
る。 しかしながら、「タグ」、例えば本出願人の1997年6月20日の特許出願
FR97/08055において開示されているリジンを有する蛋白質を、方向づ
けて選択的に取り付けることが可能である。 いうまでもなくこの資料には、シリカ又は金属酸化物からなる支持体への単一
工程による取り付けについての言及はない。
【0007】 第三には、キレート化技術がある。この場合、生物学的分子は、当業者らに知
られる原理、例えばIMAC(固定化金属イオンアフィニティークロマトグラフ
ィー)法を使用した、レジン上の蛋白質の精製に使用されるものによるキレート
化により、支持体へ選択的に取り付けることも可能である(3、4)。このよう
な蛋白質は、ヒスチジン豊富な、「タグ」と呼ばれる標識を有している。この方
法の困難な点は、二価のイオンであってキレート化に必要とされるものを有する
支持体を作製することにある。このような方法は、1997年4月16日に本出
願人により出願された特許出願FR97/04923に開示されている。本発明
によれば、生物学的物質を取り付ける方法により、この物質を金属錯体と複合体
化することを最適化することが可能になり、同時に当該物質の当該金属錯体への
吸着についての副反応のいずれをも減少又は消失させることを可能にしさえもす
る。このため、生物学的物質を取り付ける本発明の方法においては、配位リガン
ド化合物、又は後者より得られる錯体化合物が使用されるが、当該リガンド化合
物はミクロ粒子の形態、又は線状の形態をとり、少なくとも一の粒子又は線状の
ポリマーからなっていて、露出された疎水性表面と共有結合した錯体化フリーな
基とを有している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の主題は、生物学的分子、例えば抗原から誘導される組換体蛋白質、抗
体や、酵素、更には合成ペプチドやPNA(ペプチド核酸)を、シリカ又は金属
酸化物の支持体へ取り付けることを可能にすることである。この固定には、シリ
カのシラノール又は金属酸化物のアルコール基と、蛋白質に特異的な領域との間
の相互作用を利用する。このように作られた生物特異的支持体の特異性は主とし
て、表面にある当該生物学的分子又はリガンドの良好な向きと、非常に良好なシ
グナル対バックグラウンドノイズの比率とにより起因している。更にこのタイプ
の固定化は単純で経時安定性がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そのため本発明は、生物学的分子を、シリカ又は金属酸化物からなる支持体表
面へ取り付ける方法に関するが、ここで当該分子は特異的結合部位を含み、この
方法は、 -少なくとも一の溶媒、又は酸素プラズマを使用して、或いはアルコール基を支
持体表面に形成する他の何れかの方法により、支持体の表面を官能化して、当該
表面を親水性にし、 -当該生物学的分子を当該表面と直接的に接触させ、そして -当該生物学的分子の当該特異的結合部位を、支持体表面に保持された少なくと
も一の当該アルコール基に取り付けることにより、当該支持体を官能化し、これ
により当該分子がより良好な反応性を有するように差し向けられる ことからなることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
一の好ましい態様によれば、本方法は、接触させる前に、前記の官能化された
表面をクロム硫酸混合物(sulfochromic mixture)中に浸漬する工程を含んでい
る。 全ての場合、生物学的分子の特異的結合部位は、以下の特徴を有している: -付加アミノ酸配列、即ち当該生物学的分子の元の配列に付加されたものである
こと; -この配列は、元の配列中の好ましい部位に導入され、そこでその機能又はその
特徴に関して適切に露出されること;そして -所望の機能に関して有益である特定のアミノ酸を含むこと。
【0011】 一の態様によれば、生物学的分子の特異的結合部位は、ヒスチジン及びその誘
導体に富む部位であり、例えば十分な、具体的には25%以上、好ましくは33
%以上のヒスチジン密度を有する部位である。 より具体的には、別の態様によれば生物学的分子及び特異的結合部位は、「タ
グ」と呼ばれる、少なくとも二つの隣接ヒスチジンを含む組換体蛋白質を構成す
る。
【0012】 更に別の態様によれば生物学的分子の特異的結合部位は、少なくとも4つの、
好ましくは6つの隣接ヒスチジンを含んでいる。 どのような場合でも、特異的部位は組換体蛋白質内、又は好ましくはそのN末
端若しくはC末端に位置している。 接触は、30乃至60分間行われる。 より具体的には接触は45分間行われる。
【0013】 浸漬する工程は、5乃至30分間行われる。 より具体的には、浸漬する工程は15分間行われる。
【0014】 本方法は、生物学的分子と、特異的結合部位との物理化学的特徴の関数である
水素ポテンシャル(pH)の最適値、好ましくは6乃至7.5において実施され
る。
【0015】 本発明はまた、支持体表面であって、上記の方法により官能化されたものにも
関する。 好ましい態様においては、当該表面は平らである。 別の態様においては、当該表面はビーズからなる。
【0016】 本発明はまた、支持体についての、上記したように官能化された、又は上記の
方法で製造された表面の使用であって、分析用の液体中において、特異的結合部
位を介して当該支持体へ付着することのできる何れかの生物学的分子の存在を検
出するアッセイを行うことからなることを特徴とする使用に関する。 好ましい態様においては、支持体についての、上記のように官能化された、又
は上記の方法で製造された表面は、分析用の液体中において、天然の蛋白質、例
えばP24蛋白質に特異的な抗体の存在を、天然の蛋白質と同じようにして、少
なくとも一の組換体蛋白質、例えばRH24又はR24蛋白質への特異的結合に
より検出する免疫学的アッセイを行うために使用される。 このP24蛋白質は、1型のヒト免疫不全ウイルス(HIV-1)のカプシド
の組換体蛋白質である。
【0017】 添付の図面は、実施例を例示するためのものであり、本発明の正確な範囲につ
いて制限するものではない。
【0018】 酸化ケイ素製又はシリカ製の平らな支持体、及び1型ヒト免疫不全ウイルス(
HIV-1)カプシドの組換体蛋白質をモデルとして使用する。このシステムに
より、原子間力顕微鏡を、免疫学的分析方法又はSFMIA(2)として利用す
ることが可能になる。
【0019】 ここで考慮する蛋白質は、RH24である。これは通常の分子生物学的方法及
び真核性の発現を使用して入手される(5)。この蛋白質は、RH24と実質的
に同じである(同一の免疫原性である)が、付加アミノ酸からなる短い配列の存
在のために、より簡単に精製される。「タグ」と呼ばれる一連のアミノ酸には、
具体的には6つの連続するヒスチジンが含まれている。金属イオンに対するこの
ような分子モチーフの親和性は、非常に高い。この性質のため、IMAC(固定
化金属イオン親和性クロマトグラフィー)法を使用した精製が容易になる。対照
の、「タグ」なし蛋白質はR24である。これはRH24と同様にして得られる
が、免疫親和性により精製される。
【0020】 特異的結合部位は、このように連続するアミノ酸の形態とすることができるが
、このアミノ酸は同一でも異なっていても、接近していても接近していなくても
よいが、近傍にある。
【0021】 「タグ」についての定義は以下の通りである: 1)アミノ酸の付加配列、即ち元の配列(蛋白質、ペプチド、PNA)に付加さ
れたものである; 2)この配列は、元の配列中の好ましい部位に導入され、そこでその機能(又は
その特徴、例えばキレーション、カップリング、特定の支持体との相互作用等)
に関して適切に露出され、特には組換体蛋白質、又は合成ペプチド若しくはPN
AのN末端及びC末端において露出されている;そして 3)所望の機能に関して有益である特定のアミノ酸、本願の場合にはヒスチジン
であって、配列内において、接近して(特には二つ、好ましくは6つの接近した
ヒスチジン)、十分な(具体的には25%、好ましくは33%以上)密度で分布
しているものを含む。
【0022】 有益には当該結合部位は、3乃至10のアミノ酸であって、接近しているか又
は接近していないものを、少なくとも30アミノ酸を含む蛋白質物質の一次構造
が規定されるようにして含んでいる。好ましい変異としてはこれは、少なくとも
2つ、好ましくは少なくとも3つ、より好ましくは少なくとも6つのヒスチジン
残基からなるが、更に好ましくはこれらの残基は近接している。 上記の部位は、蛋白質物質の一次構造中の何れかの部位において見いだすこと
ができる。好ましくは当該蛋白質物質のN末端又はC末端に位置する。
【0023】 シリカは種々の形態(平らな表面、ビーズ、繊維など)で入手可能であるが、
これは超小型電子技術において広く使用されている化合物である。しかしながら
、医学診断の研究においてはますます、生体分子に対して感受性のあるチップを
含んだ、いわゆる「統合」システム(DNAチップ、バイオチップ等)に焦点が
置かれている。このような技術は感度、迅速性、及びミニチュア化と結びつけら
れるであろう。 更に、2、3オングストロームを越えない粗さを有するシリカ表面を得ること
も可能である。この特徴により、非常に強力な検出及び分析の手段である、原子
間力顕微鏡(AFM)の使用が可能になる。原子間値から顕微鏡は、生物学的分
子で官能化された表面の観察、及び非常に感度のより免疫アッセイ(2)を提供
する。
【0024】 RH24は、シリカ製支持体に対する天然の親和性を有することが分かった。
この特徴は、支持体表面とポリ(ヒスチジン)配列との間の強力な直接的相互作
用によるものである。 よって本発明は、組換体蛋白質を、ヒスチジン配列を介してシリカへ取り付け
ることに関する。この技術はまた、このような蛋白質を当該表面に差し向けるこ
とをも可能にする。具体的には、当該分子の露出領域が認識部位であるならば、
より反応性となる(例えば酵素活性部位や免疫優性エピトープ等)。 更に具体的には本発明は、RH24と何れかの組換体蛋白質の、シリカに対す
る配向性の取り付けに関する。従って本発明はこのようなラインに沿ったもので
ある。R24蛋白質及びその組換体であるRH24とRH24Kについての完全
な情報は、本出願人により、1997年6月20出願の先行特許出願FR97/
08055に見いだすことができる。この出願の内容は、本願に組み込まれる。
【0025】 本発明は、シリカと組換体蛋白質との間の結合のための、シリカのシラン処理
を必要としない、直接的な取り付け方法に関する。 この方法は、疎水性シリカに対する、RH24「タグ」の特異的親和性を利用
している。この取り付け技術は新規のものであり、非常に簡単で強力である。こ
れが本発明の、保護を求めている主題である。 第二の方法によるこの固定化の利点は、二つの主要な技術において見いだされ
る;一つにはELISAにおける簡潔性と強力さであり、もう一つはAFM(S
FMIA)における適合性と感度についてである。
【0026】 実施例1:生体特異的支持体の製造 比較のため、各種のシリカ支持体へのR24及びRH24の吸着を試験した。
3種のタイプの平坦シリカ支持体を使用した: − 清浄化もスルホクロム酸混液で加水分解もされていないため、部分的に疎水
性である剥き出しのシリカ、 − 清浄化されスルホクロム酸混液で加水分解されているため、非常に親水性の
シリカ、並びに − n-オクタデシルジメチルメトキシシランで官能化された非常に疎水性のシリ
カ。
【0027】 ここで使用される支持体は、シリコンウェハー(ACM(フランス)から得た4
”研磨ウェハー、P-doped N-type、厚さ525マイクロメーター、配向<100
>)である。
【0028】 初めに、該ウェハーを0.64cm2の四角いブロックに切断する。
【0029】 1)部分的に疎水性の剥き出しのシリカ: 清浄化ブロックは、天然のまたは当業者に周知の各種の方法で得られる酸化ケ
イ素の層をその表面に有する。この酸化物層は、とりわけ疎水性のシロキサン架
橋を有し、それは環境の混在物で汚染されるであろう。
【0030】 このタイプのシリカは、部分的に疎水性である。
【0031】 2)非常に親水性であるシリカ: 清浄化され所望のサイズを有する親水性シリカ支持体を得るために、ブロック
を以下の処理にかける: − 表面清浄化:シリカブロックを多様な溶媒で洗浄する;以下の順序で以下の
溶媒が使用される:水、エタノール、アセトン、ジクロロメタン、及びトルエン
、そして − シロキサン架橋のシラノールへの加水分解:シリカ支持体を、スルホクロム
酸混液(95%硫酸中で酸化クロム(VI)で飽和したPROLABO溶液)。表面を
水で徹底的にリンスし、超音波バスに移す;ブロックを窒素ガスで乾燥させて、
迅速な再混在化を制限するためにそれらを迅速に使用する。
【0032】 清浄化シリカの主な特性は、その高い親水性度である。これは、接触の角度(
水滴の端に沿った接線と支持体の表面の間の角度)を測定することによって確認
でき、それは10度以下である。
【0033】 3)疎水性シリカ: ブロックを上述のように清浄化する(パラグラフ2)。
【0034】 次いで、室温で3時間、アルキル長鎖を有するシランである、n-オクタデシル
ジメチルメトキシシランをトルエン中で2%で接触させることによって、シリカ
を疎水性にする。次いで該ブロックを水で徹底的に洗浄し、超音波によって清浄
化し、120℃で2時間安定化させる。
【0035】 4)記載された各種の支持体へのタンパク質の吸着: R24またはRH24の場合、親水性支持体(パラグラフ2に記載された支持
体)または疎水性支持体(パラグラフ1及び3に記載された支持体)への吸着を
実施することが可能である。
【0036】 親水性支持体への吸着の場合、事前に処理されたシリカ表面を官能化する必要
はない;それは既に官能化されていると考慮される。
【0037】 この方法は従来、親水性の剥き出しのシリカに対しては決して使用されていな
い。特に、これらの相互作用は、一般的に非常に微弱である(pHおよびイオン
強度の変化に非常に敏感である)。しかしながら、RH24、若しくは上述のい
ずれかの他の「リガンド」の場合において、実施するのが非常に容易であるため
、「タグ」の存在は、この吸着を非常に有利にする。
【0038】 PBS中に希釈された40マイクロリットルのRH24(またはコントロー
ルとしてのR24)を、親水性シリカに対して室温で45分インキュベーション
する。
【0039】 RH24は、シリカに対して強力な親和性を有する。この親和性の利点は、R
24と比較してRH24に対しての特異性にある。これより先、以下の分析は、
「タグ」の役割をより明確に理解することを試みている。
【0040】 PBS中の40マイクロリットルのタンパク質溶液を、シラン化ブロックに
対して室温で2時間インキュベーションする。次いでそれらを、PBS−Twe
en(PBS中に0.05%Tween)でリンスする。
【0041】 実施例2:生体特異的支持体試験: R24とRH24の配向の存在が、二つのタイプのイムノアッセイ:ELIS
A及びSFMIAで明らかにされる。
【0042】 支持体の表面でのR24またはRH24の存在を、抗体を使用して評価する。
ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体溶液を使用する。所望の濃度でP
BS−TWEEN−BSA[PBS−TWEEN中に0.05%のBSA(w/
w)]混合物中に溶液の抗体の40μlの水滴を、37℃で1時間ブロックに配
置する。TWEENと同様にBSAにより、非特異的な相互作用を制限すること
が可能である。次いで支持体に吸着するが、タンパク質には吸着しない抗体の最
大量を除去するために、ケイ素スクエアーをPBS−TWEEN−BSAで洗浄
する。ブロックを圧縮空気で乾燥する。
【0043】 1)酵素アッセイ(ELISA): 組換えタンパク質によって捕捉されたビオチン化抗体の量を、酵素アッセイで
評価する。アルカリホスファターゼ(ALP)−ストレプトアビジン複合体を、
最初に結合する。このために、PBS−TWEEN−BSA中の4g/mlのス
トレプタビジン−ALPの溶液40μlを、37℃で45分反応させる。
【0044】 次いで、酵素の存在を、発色基質、p-ニトロフェニルホスファターゼ(pnP
P)を添加することによって明らかにする。ブロックを、その緩衝液中の2mg
/mlのpnPP溶液0.8mlに浸す。酵素を37℃で45分その基質と反応
させる。次いで、0.8mlの1N水酸化ナトリウムを添加することによって、
反応を停止する。
【0045】 AXIAリーダーミクロプレートにおいて、100μlの溶液について405
nmで発色アッセイを実施する。得られたODは、表面のタンパク質の濃度と相
関する。
【0046】 2)SFMIAアッセイ: 支持体表面上に組換えタンパク質によって捕捉されたビオチン化抗体の量を、
AFMトポグラフィックラベルによって評価する。
【0047】 ストレプタビジンで被覆され、50nmの直径を有する磁性ビーズの5%(v
/v)溶液40μlを、1時間支持体に沈着させる。表面での反応を補助する
ために、支持体を希土類金属より成る強力な磁石上に配置する。次いでブロック
を水でリンスし、圧縮空気で乾燥する。
【0048】 表面での磁性ビーズの数は、支持体上に残存するタンパク質の量と比例する。
ビーズの数をAFMによって定量する。
【0049】 実施例3:R24とRH24の付着法の比較: 図1の結果は、標準的な条件の下で1μg/mlの抗体13B5を使用するE
LISAによって明らかにされた、10μg/mlのタンパク質濃度について得
られたものである。
【0050】 この抗体は、本特許出願と同日に出願された本出願人による仏国特許出願の主
題である。この別の出願の名称は、"Ligand peptidique presentant une affini
te specifique vis a vis de la protein p24 du retrovirus HIV" [HIVレト
ロウイルスのP24タンパク質について特異的な親和性を有するペプチドリガン
ド]である。
【0051】 親水性シリカ製支持体のみが、R24とRH24の間のシグナルの顕著な差異
を示す。このことは、RH24「タグ」が、親水性吸着において特異的な役割を
果たすことを示す。
【0052】 他方で、シグナル/ノイズ比のグラフをプロットした場合に得られる結果が、
図2に示される。
【0053】 親水性支持体への吸着の特異性に加えて、この支持体は、優れたシグナル/ノ
イズ係数を得ることが可能である。これはおそらく、親水性支持体への抗体の吸
着がほとんどないという事実から生ずる(抗体のFcはむしろ疎水性である)。
【0054】 バックグランドノイズを制限することは、感度のよい検出系を生産するための
必須の因子である。そのため、得られた生のシグナルが疎水性表面のそれよりわ
ずかに低いものであっても、バックグランドノイズの増分は、それを潜在的によ
り有利な系にする。
【0055】 1)pH及びイオン強度: 環境の媒体のイオン強度に対して比較的非感受性であるため、シリカに対する
RH24の親和性は優れている。かくして、水または9M NaIの溶液でのリ
ンスは、表面に何の効果も有さない。かくして、一度結合するとRH24は、支
持体に強力に結合する。
【0056】 RH24を、そのpHが4から11の間で変化する各種のリン酸緩衝液中に1
μg/mlで希釈する。次いで、それを吸着させ、1μg/mlのウサギポリク
ローナル抗体を使用する標準的なELISAアッセイで明らかにする。得られた
最適な吸着条件は、6から7の間で存在する(図3参照)。
【0057】 そのタンパク質の等電点は6.05であり、ポリヒスチジン配列のpKaは6
であり、シラノールのpKaは4から7の間であることが周知であるため、この
結果は相互作用のいくつかの考え得る方法(ヒスチジンの芳香環とシラノールの
間で生ずる結合、シラノールと電子ドナーまたはアクセプター基の間での水素結
合、脱プロトン化シラノール(−SiO-)と6以下のpHで正に荷電するイミ
ダゾール核の間での静電気的結合)と一致する。「タグ」は、これらの各種のタ
イプの相互作用の局在的な過剰濃度を有するため、これにより結合の親和性及び
強固性を説明することが可能である。
【0058】 2)結合強度: 「タグ」が支持体に対して高い親和性を効率的に有することを示すために、「
タグ」と等しい配列(MRGSHHHHHHSVDES)を有するポリペプチドと競合させて、R
H24を吸着させた。このために、3.7×10−7mol/lのRH24(1
0μg/ml)と3.7×10−4mol/lのポリペプチドの溶液を調製する
(1000分子のポリペプチド当たり1分子のRH24)。次いで、ブロックを
この混合物とインキュベーションし、1μg/mlのモノクローナル抗体13B
5D10を使用してELISAで明らかにする。以下の結果が得られる:
【0059】
【表1】
【0060】 表I:「タグ」/TH24混合物について得られた密度 シグナルはポリペプチドの存在下で85%より多くまで減少し、このことは、
結合部位を占めることによって、配列がその支持体へのRH24の結合を妨げる
ことを示唆する。
【0061】 この結果は、ピリジンで競合することによっても得られたが、70%より多く
までシグナルを減少するために、0.11 mol/lの溶液が必要であった(
300,000分子のピリジン当たり1分子のRH24)。シリカの表面に対す
るピリジンの親和性は非常に高いと解されることが周知であるため、RH24「
タグ」は、支持体に対して優れた親和性を有することが明らかである。上記結果
は、イミダゾールを使用しては得ることができなかった。このことは、RH24
と表面の間の強力な相互作用が、考慮される基の性質だけでなく「タグ」中のそ
れらの数からも生ずることを示す。この複数の結合した共同的な効果は、この結
合の強度を説明する。
【0062】 全てのこれらの結果により、シリカに対するRH24の親和性が高いことを結
論付けることが可能である。「タグ」とシラノールの間の複数の結合のモデルが
、競合によって間接的に示された。
【0063】 3)配向: シリカ支持体上でRH24を検出するための系の感度を、SFMIAによって
評価する。
【0064】 10μg/mlタンパク質溶液を、ブロック上でインキュベーションする。こ
れらのブロックを、磁性粒子でラベルされたポリクローナル抗体及びモノクロー
ナル抗体(15F8C7)を使用するSFMIAによって明らかにする。表面を
被覆する磁性粒子の量を、イメージプロセッシング系を使用して評価する。使用
された抗体の濃度の関数である被覆のパーセントの曲線を、図4及び5において
プロットする。
【0065】 SFMIAによって得られた結果は、モノクローナル抗体を使用した場合のR
24とRH24の間のシグナルの顕著な差異を示す。
【0066】 使用されたモノクローナル抗体は、「タグ」に対して向けられていないので、
それらはR24とRH24に関して本質的に同じ反応性を有する。RH24に関
するシグナルの増大は、二つの現象から生ずるであろう。RH24はR24より
表面でより濃縮されている、またはRH24はその支持体上で配向を有する。
【0067】 もしRH24がその支持体上で配向を有しているのであれば、モノクローナル
抗体の結合のためのエピトープは、より高い頻度で接近しているであろう。
【0068】 実際、配向を有する結合の場合、モノクローナル抗体によって認識されるエピ
トープは、常に接近しているか全く接近しておらず、一方でランダムな結合の場
合には、それは場合により接近しているのみであろう。かくしてこの結果により
、このモノクローナル抗体に対するイムノアッセイによるシグナルの増大が生ず
る。このシグナルの増幅は、ポリクローナル抗体がイムノドミナントのエピトー
プを有さないため、RH24に対するこのポリクローナル抗体では生じないであ
ろう。かくして、支持体上で上記タンパク質を配向することは、ポリクローナル
抗体溶液に関しては何の価値をも有さない。
【0069】 もしこの効果が表面濃縮のためのであるならば、これは「タグ」によって引き
起こされる特異的な相互作用から生じるに違いない。この相互作用はタンパク質
上に幾何学的に配置されるため、配向の効果と分離して考えることはできない。
【0070】 4)結論: 実施された実験により、シリカとRH24の間の相互作用の特異性が、特異的
結合部位または「タグ」から生ずることが明確に示される。
【0071】 得られた固定化は、イオン強度の変化に対して比較的敏感ではなく、長期間に
わたり免疫学的特性を保存する。さらに、この支持体は、疎水性支持体への吸着
による系より、顕著に優れたシグナル/ノイズ比を与える。
【0072】 抗RH24抗体の酵素的アッセイのための標準的なアッセイは通常は、タンパ
ク質が疎水性相互作用によって吸着された支持体(ポリスチレンウェル)で実施
されている。親水性シリカに対する吸着によって得られた検出限界は、これらの
イムノアッセイと匹敵する。
【0073】 さらに、使用される平坦な支持体は、原子間力顕微鏡の使用に適合する。本出
願人の名で1997年1月30日に出願された特許出願FR 97/01313に記載された、磁性
ビーズを使用して実施されたSFMIAアッセイは、高感度イムノアッセイを実
施することを可能にする。
【0074】 RH24とR24の間の系統的な比較により、イムノアッセイの場合において
、ポリクローナル抗体に関して挙動の類似性、並びにモノクローナル抗体に関し
て顕著な差異が示された。表面でのRH24の配向は、その最適な説明である。
【0075】
【参考文献1】
【0076】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この図は、種々の支持体へ吸着されたRH24(■)、及びR2
4(□)のELISAアッセイで得られた光学密度(OD)の比較グラフを示す
ものである。(A)は非常に疎水性の支持体、(B)は相対的に非疎水性の支持
体、そして(C)は非常に親水性の支持体を示す。
【図2】 この図は、種々の支持体上の蛋白質系に吸着されたRH24及び
R24のシグナル/ノイズ係数の比較グラフを示すものである。(A)は非常に
疎水性の支持体、(B)は相対的に非疎水性のシリカ製支持体、そして(C)は
非常に親水性の支持体を示す。
【図3】 この図は、pHがRH24のシリカ上への吸着へ与える影響を示
す曲線を表したものである。
【図4】 この図は、SFMIA(スキャニングフォース顕微鏡免疫アッセ
イ(Scanning Force Microscopic ImmunoAssay))による、15F8C7モノク
ローナル抗体のアッセイの曲線を示すものである。R24(-●-)、RH24(
-▲-)。
【図5】 この図は、SFMIAによる、ウサギポリクローナル抗体のアッ
セイの曲線を示すものである。R24(-●-)、RH24(-▲-)。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年4月10日(2000.4.10)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】 第一には、吸着技術がある。この技術は、例えば特許出願EP-0,368,20
8及びWO-A-91/02980に記載されている。この場合、蛋白質は複数の相互作用経
路を介して支持体へ吸着することができる(1)。主なものは、疎水性、極性、
及びイオン性の相互作用である。これらの相互作用は、支持体、蛋白質及び考慮
する媒体のいずれにも依存する。 疎水性の吸着は、実験室で使用される、平坦なシリカ支持体への吸着方法によ
り行われるが(2)、ここでは長鎖アルキル基を有するシラン処理済表面と、蛋
白質の一以上の疎水性領域との間の相互作用を利用する。 しかしながら、アルキル鎖上の要素の向きに関しては、取り付けは全く均一で
はなく、当該要素の一部のみが実際には、引き続く反応にかけることができ、そ
のため感度が制限される
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 クリスティーヌ・エブラール フランス・F−69540・イリニィ・ルー ト・ドゥ・ヴェルネソン・74・レ・セレッ ト Fターム(参考) 4B033 NA42 NB04 NB24 NB62 NC04 NC12 ND06 4H045 AA10 BA63 CA40 EA50 EA61 FA82

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリカ又は金属酸化物からなる支持体の表面に、生物学的分
    子を取り付ける方法であって、当該分子が特異的結合部位を有するものであり、
    -少なくとも一の溶媒、又は酸素プラズマを使用して洗浄するか、或いはアルコ
    ール基を支持体表面に形成する他の何れかの方法により、支持体の表面を官能化
    して、当該表面を親水性にし、 -当該生物学的分子を当該表面と直接的に接触させ、そして -当該生物学的分子の当該特異的結合部位を、支持体表面に保持された少なくと
    も一の当該アルコール基に取り付けることにより、当該支持体を官能化し、これ
    により当該分子がより良好な反応性を有するように差し向けられる ことからなる ことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 接触させる前に、前記の官能化された表面をクロム硫酸混合
    物(sulfochromic mixture)中に浸漬する工程を含むことを特徴とする請求項1
    に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記の生物学的分子の特異的結合部位が、以下の特徴: -付加アミノ酸配列、即ち当該生物学的分子の元の配列に付加されたものである
    こと; -この配列は、元の配列中の好ましい部位に導入され、そこでその機能又はその
    特徴に関して適切に露出されること;そして -所望の機能に関して有益である特定のアミノ酸を含むこと を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記の生物学的分子の特異的結合部位が、ヒスチジン及びそ
    の誘導体に富む部位、例えば十分な、特には25%以上、好ましくは33%以上
    のヒスチジン密度を有する部位であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか
    一項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記の生物学的分子及び前記の特異的結合部位が、少なくと
    も二つの隣接ヒスチジンを含む、「タグ」と呼ばれる組換体蛋白質を構成するこ
    とを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記の生物学的分子の特異的結合部位が、少なくとも4つ、
    好ましくは6つの隣接ヒスチジンを含むことを特徴とする請求項1乃至5の何れ
    か一項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記の特異的部位が、前記の組換体蛋白質内、又は好ましく
    はそのN末端若しくはC末端に位置することを特徴とする請求項6に記載の方法
  8. 【請求項8】 前記の接触が、30乃至60分間行われることを特徴とする
    請求項1乃至7の何れか一項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記の接触が、45分間行われることを特徴とする請求項1
    乃至8の何れか一項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記の浸漬する工程が、5乃至30分間行われることを特
    徴とする請求項2に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記の浸漬する行程が、15分間行われることを特徴とす
    る請求項2又は10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記の生物学的分子及び前記の特異的結合部位の物理化学
    的特徴の関数である、水素ポテンシャル(pH)の最適値で行われることを特徴
    とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の方法。
  13. 【請求項13】 請求項1又は12に記載の方法により官能化された支持体
    表面。
  14. 【請求項14】 平らであることを特徴とする請求項13に記載の表面。
  15. 【請求項15】 ビーズからなることを特徴とする請求項13に記載の表面
  16. 【請求項16】 請求項13乃至15の何れか一項に記載の、又は請求項1
    乃至12の何れか一項に記載の方法により製造される、官能化された支持体表面
    の使用であって、分析用の液体中において、特異的結合部位を介して当該支持体
    へ付着することのできる何れかの生物学的分子の存在を検出するアッセイを行う
    ことからなることを特徴とする使用。
  17. 【請求項17】 請求項13又は15の何れか一項に記載の、又は請求項1
    乃至12の何れか一項に記載の方法により製造される、官能化された支持体表面
    の使用であって、分析用の液体中において、天然の蛋白質、例えばP24蛋白質
    に特異的な抗体の存在を、天然の蛋白質と同じようにして、少なくとも一の組換
    体蛋白質、例えばRH24又はR24蛋白質への特異的結合により検出する免疫
    学的アッセイを行うことからなることを特徴とする使用。
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