JP2002510352A - 自己安定化された架橋ラテックスによる水性塗料組成物 - Google Patents

自己安定化された架橋ラテックスによる水性塗料組成物

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、塗料組成物の重量に基づいて約40〜90重量%の水性担体、および塗料組成物の重量に基づいて10〜60重量%のバインダを含有する水性塗料組成物であって、このバインダは、(a)バインダの重量に基づいて約50から98%が、架橋されたグラフト共重合体であって、(i)グラフト共重合体の重量に基づいて2から98%の、重合したモノエチレン性不飽和なモノマーからなり、骨格の重量に基づいて0.5〜10.0重量%の、重合した2官能性エチレン性不飽和架橋モノマーを含有するポリマー骨格と、(ii)グラフト共重合体の重量98から2%の、各マクロモノマーの単一の末端点で前記ポリマー骨格に結合するマクロモノマーであって、重合したエチレン性不飽和モノマーを含有し、マクロモノマーの重量に基づいて約10から90%の、アミンで中和されたときマクロモノマーを水に分散可能にするようなカルボキシル官能基を全て含有する、重合したエチレン性不飽和モノマーを含有し、重量平均分子量約1,000〜30,000を有する、マクロモノマーとを含む、安定化された架橋ラテックスの形のグラフト共重合体と;(b)バインダの重量に基づいて2から50%が、組成物が硬化するとき、前記グラフト共重合体と反応して架橋する架橋剤とからなり;このような組成物が、非架橋ラテックスから形成される従来の塗装と比較して耐衝撃性が改良されるなど、改良された諸性質を持つ自動車塗装を提供する、水性塗料組成物を対象とする。

Description

【発明の詳細な説明】 自己安定化された架橋ラテックスによる水性塗料組成物 技術分野 本発明は、種々の基板を塗装するための改良された水性組成物に関する。特に 本発明は、自動車およびトラックの外部塗装に使用されるカラーコート/クリア コート上塗り塗料のうち、顔料使用カラーコートとして特に有用な、グラフト共 重合体からなる架橋された自己安定化ラテックスによる水性塗料組成物を対象と する。 発明の背景 自動車およびトラックには、いくつかの周知の理由により外部塗装が施される 。第一に、このような塗装は腐食に対する障壁保護体となる。第二に、消費者は 、高度なつやがあり優れたイメージ明確性(DOI、distinctness of image)を含む、魅力的で美的感覚のある仕上がりが得られる外部 塗装を好む。 典型的な自動車またはトラックの外部表面には、数層の塗装または塗料の層が ある。その基板が鋼の場合、典型的には最初に無機性の防さび用リン酸亜鉛また は鉄の層が塗布され、その上に、電着塗装されたプライマーまたは修繕用プライ マーでよいプライマーが施される。任意選択で、外観をより良くし、および/ま たは密着性を改善するため、プライマーサーフェサを塗布することができる。次 に、プライマーの上に、顔料使用ベースコートまたはカラーコートが塗布される 。典型的なベースコートまたはカラーコートは顔料混合物を含有し、メタリック 塗料の場合、その顔料混合物はメタリックフレーク顔料を含有できる。車両塗装 の美的品質を守り、保全するため、クリア(顔料不使用)トップコートまたはク リアコートをカラー(顔料使用)のベースコート上に配し、環境または風化作用 に、より長く暴露されても、ベースコートが影響されず残るよう備えることは周 知である。 グラフト共重合体からなる自己安定化ラテックスによる水性塗料組成物であり 、 顔料使用可能で、自動車およびトラックのためのクリアコート/ベースコート上 塗り塗料におけるベースコートとして使用可能なものは、1995年11月30 日発行のWO特許出願第95/3229号に記載されている。その明細書におい て開示された塗料組成物は妥当ではあるが、このような塗料から形成される塗装 の耐衝撃性について改良が必要である。自動車塗装のチッピングは、運転中の自 動車に破片が当たる場合に発生し、通常この破片は石、砂利、および/または砂 の形態のものである。本発明の塗料組成物は、従来の技術による塗装と比較して 耐衝撃性が改良された塗装を提供するものである。 発明の概要 本発明は、塗料組成物の重量に基づいて約40〜90重量%の水性担体、およ び塗料組成物の重量に基づいて10〜60重量%のバインダを含有する水性塗料 組成物であって、そのバインダが (a)バインダの重量に基づいて約50から98%が、架橋されたグラフト共 重合体であって、 (i)グラフト共重合体の重量に基づいて2から98%の、重合したモノエ チレン性不飽和モノマーからなるポリマー骨格であって、骨格の重量に基づいて 0.5〜10重量%の、重合した2官能性エチレン性不飽和架橋モノマーを含有 するポリマー骨格と、 (ii)グラフト共重合体の98から2重量%の、各マクロモノマーの単一 の末端点で前記ポリマー骨格に結合するマクロモノマーであって、重合したエチ レン性不飽和モノマーを含有し、マクロモノマーの重量に基づいて約10から9 0重量%の、アミンで中和したときマクロモノマーが水に分散可能となるような カルボキシル官能基を全て含有する、重合したエチレン性不飽和モノマーを含有 し、重量平均分子量約1,000〜30,000を有する、マクロモノマーとを 含む、安定化された、架橋ラテックスの形のグラフト共重合体と; (b)バインダの重量に基づいて2から50%の、組成物が硬化したとき、前 記グラフト共重合体と反応して架橋する架橋剤とからなる、水性塗料組成物を対 象とする。発明の詳細な説明 本発明の水性塗料は、水性担体中のアクリルポリマーおよび架橋剤からなるラ テックスのバインダを含む。このバインダは、アクリルマクロモノマーの存在下 でα、β位不飽和モノマーのフリーラジカル開始共重合によって生成される、水 に分散可能なアクリルグラフト共重合体の、架橋したラテックスを含む。アクリ ルマクロモノマーは、重量平均分子量(MW)約1,000から30,000で 、少なくとも10%の重合した酸基官能性α、β位不飽和モノマーを有する。例 えばアミンでカルボキシル基を少なくとも部分的に中和させた後、これらのアク リルグラフト共重合体は架橋し、水中で安定な分散体、すなわちラテックスを生 成する。これらの共重合体は、相互に、および組成物中の他の樹脂と集合して粒 子を生成する。グラフト共重合体を生成するため使用されるマクロモノマーは、 比較的親水性で、したがって水性担体中に可溶または分散可能であり、(マクロ モノマーが結合する)ポリマー骨格は比較的水に不溶性である。これらの粒子は 、ジ(メタ)アクリル酸エステルのモノマー単位によって骨格中に架橋され、平 均粒径50から1000nm(ナノメートル)、好ましくは100から250n mを有する。 塗料組成物に適合する架橋剤は、メラミンホルムアルデヒドもしくはアルキル 化されたメラミンホルムアルデヒド化合物、または、1液系のブロックのもしく はアンブロックのイソシアネート化合物、または2液系のイソシアネート化合物 、水に分散可能なポリイソシアネート、あるいはグラフト共重合体上の官能基と 反応可能なエポキシ類、シラン類、カルボジイミド類などの他の架橋剤である。 本発明の塗料組成物は、自動車およびトラックの外部と、それらの部品の塗装 に特に有用である。塗料組成物は、顔料および他の従来の成分の存在に応じて、 プライマー、プライマーサーフェサ、ベースコート、および/またはクリアコー トとして使用できる。特に、水性の顔料使用ベースコートとして使用するのが有 利である。本発明はまた、上記の塗料組成物により基板を塗装する方法を含む。 本発明の塗料組成物は、従来の水性塗料組成物に勝るいくつかの有意義な利点 を提供する。塗料組成物に使用されるグラフト共重合体は、酸基が1つのセグメ ントに集中しているため、安定な分散体を得るのに要する酸がより少なくて済み 、したがって最終塗装物中に残存する、湿分に敏感なカルボキシル基が少ない。 標準的なエマルションは表面活性剤によって安定化されるが、その表面活性剤が 湿分に敏感な残渣として塗膜中に残るだけでなく、塗装の界面に混入して、弱い 境界層を作り、それが付着を弱くし薄層の剥離を起こす。表面活性剤はまた、吹 付け塗装中にトラップされた空気によって形成される泡を安定化して、ピンホー ルを作る。本発明の組成物は、より少量の表面活性剤で、好ましくは表面活性剤 なしで作成することができる。水を溶媒としない標準のエマルションでは、表面 に塗布した後、合体(被膜形成)させるためかなりの溶媒を要する。これによっ てVOC(volatile organic content揮発性有機物含 量)が高くなる。本発明では、自己安定化された格子面上にある親水性のマクロ モノマーが水によって可塑化され、僅かの溶媒または無溶媒で塗膜形成を可能と し、したがって極めて低いVOCで塗料組成物が形成されることを可能とする。 本発明の塗料組成物による塗装は、優れた諸性質を有し、特に、従来の水性組成 物で形成される塗装に比較して、耐衝撃性が改善される。 本発明の塗料組成物は、上に記載したグラフト共重合体と共に、硬化可能な直 鎖または分枝鎖の膜形成ポリマーまたはバインダ材料を、種々の比率で使用でき る。例えば、組成物は、直鎖または分枝鎖のヒドロキシ基官能性のアクリル、ポ リエステル、またはポリウレタン共重合体を含むことができる。追加のバインダ 材料として、例えば濃化剤、付着増強剤などを比較的少量含むことができる。 一般に、塗料組成物の全ポリマー成分は従来「バインダ」または「バインダ固 形分」と呼ばれ、水性の液状担体中に溶解され、エマルション化され、または他 の方法で分散される。バインダ固形分は、一般に組成物における通常では固体の 全てのポリマー成分を含む。一般に、触媒、顔料、または安定剤などの化学的添 加物は、バインダ固形分の一部分とはみなさない。通常、顔料以外の非バインダ 固形分は、組成物の約10重量%を超える量にはならない。本発明の塗料組成物 は、好適には約40〜90重量%、より典型的には50〜70重量%のバインダ 、および約10〜60重量%、より典型的には30〜50重量%の水性担体を含 有する。 本組成物は、バインダの重量に基づいて約50から98重量%、好ましく好適 には40から80重量%のグラフト共重合体を含有する。 グラフト共重合体は、マクロモノマー約2〜98重量%、好ましくは5〜40 重量%、最も好ましくは15〜40重量%と、これに対応してポリマー骨格約9 8〜2重量%、好ましくは60〜95重量%、最も好ましくは60〜85重量% とを含有する。グラフト共重合体の側鎖は、比較的水に可溶なマクロモノマーか ら形成され、そのマクロモノマーは重量平均分子量約1,000〜30,000 、好ましくは3,000〜10,000を有し、またマクロモノマーの重量に基 づいて約10〜90重量%、好ましくは20〜50重量%の、酸性であるが、そ の後少なくとも部分的に中和されるエチレン性不飽和重合したモノマーを含有す る。これらの側鎖は、比較的親水性であり、得られた塗料組成物中でグラフト重 合体を良好に分散させておく。 グラフト共重合体の骨格は、側鎖に対し相対的に疎水性であり、重合したエチ レン性不飽和モノマー、好ましくは(メタ)アクリル酸エステルまたはスチレン を含有する。(メタ)アクリル酸エステルの用語は、アクリル酸およびメタクリ ル酸両方のエステルを意味する。このようなモノマーには、本明細書で後出する 表に示すように、(メタ)アクリル酸アルキル、環式脂肪族の(メタ)アクリル 酸エステル、および(メタ)アクリル酸アリールが含まれる。骨格は、最高50 重量%の、不飽和非疎水性であり、酸基以外の反応性の官能基を含有できる重合 したエチレン性モノマーを含有できる。このようなモノマーの例は、アクリル酸 ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロ ピル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシブチルなどの (メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、アクリルアミド、アクリル酸ニトロフ ェノール、メタクリル酸ニトロフェノール、アクリル酸フタルイミドメチル、お よびメタクリル酸フタルイミドである。 グラフト共重合体の骨格は、2官能性エチレン性不飽和架橋モノマーの重合体 約0.5〜10重量%を含有し、そのモノマーは、典型的には、1,4ブチレン グリコールジアクリレート、1,4ブチレングリコールジメタクリレート、1, 3プロピレングリコールジアクリレート、1,3プロピレングリコールジメタク リレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリ レート、ヘキサンジオールジアクリレートなどのアルキレングリコールジ(メタ )アクリレートである。これらのモノマーは反応し、架橋されたラテックス粒子 が得られる。 先に示したように、グラフトポリマーは、ポリマー骨格に結合するマクロモノ マー側鎖を含む。理想的には、各マクロモノマーは、1つの末端にエチレン結合 を有する不飽和基を含有し、この基がグラフト共重合体の骨格と重合する。この 基は、典型的には、重合したメタクリル酸もしくはアクリル酸、それらのエステ ル、ニトリル、アミド、またはこれらモノマーの混合物を含有する。 アクリルマクロモノマーは、好ましくはフリーラジカル開始剤を使用して、C o(II)またはCo(III)キレートの連鎖移動剤を含む溶剤中で調製され 、10から90重量%、好ましくは20から50重量%の官能性モノマー、例え ばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、およびイタコン酸、またはそれらの 無水物(重合後、酸に加水分解され得るもの)を含有する。 酸に加えて、マクロモノマーの重量に基づいて最高90重量%の他の重合した エチレン性不飽和モノマーを、マクロモノマー中に存在させることができ、例え ば、それだけ限定されるものではないが、炭素原子数が1から20で直鎖または 分枝鎖の1価アルコールの(メタ)アクリル酸エステルがある。これらの大部分 、すなわちマクロモノマーの50%を超え、好ましくは60〜80%、はメタク リル酸エステルとすべきであり、例えば、アルキル基中に1〜12個の炭素原子 を有するメタクリル酸アルキルが使用でき、メタクリル酸メチル、メタクリル酸 エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブチ ル、メタクリル酸ペンチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチル 、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸ラウリルなどが使用できる。メタクリル酸 トリメチルシクロヘキシル、メタクリル酸−t−ブチルシクロヘキシル、メタク リル酸イソボルニル、メタクリル酸−2−エチルヘキシルなどの環式脂肪族のメ タクリル酸エステルが使用できる。メタクリル酸ベンジルなどのメタクリル酸ア リールも使用できる。 ヒドロキシ基官能性を含有するエチレン性不飽和モノマーは、マクロモノマー の重量で最高40重量%まで、好ましくは5〜30重量%を重合させることがで き、このモノマーはアルキル基の炭素原子が1から12個である(メタ)アクリ ル酸ヒドロキシアルキルを含む。好適なモノマーには、アクリル酸ヒドロキシエ チル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸ヒドロキシイソプロピル、ア クリル酸ヒドロキシブチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒド ロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシイソプロピル、メタクリル酸ヒドロキ シブチルなど、およびそれらの混合物が含まれる。反応活性のある官能基は、例 えばポリマー中のメタクリル酸グリシジル単位のエポキシ基のような、モノマー 前駆体から得ることもできる。このようなエポキシ基は、重合後の水または少量 の酸との反応でヒドロキシ基に変換でき、またはアンモニアおよび/または第1 級アミンとの反応でヒドロキシアミンができる。 適当な、他のオレフィン結合が不飽和なコモノマーには下記のものが含まれる :アクリルアミドおよびメタクリルアミドと、メタクリルアミド、N−イソブト キシメチルメタクリルアミドおよびN−メチルオールメタクリルアミドなどのア ルコキシメチル(メタ)アクリルアミドモノマーのような誘導体;マレイン酸、 イタコン酸およびマレイン酸の無水物と、その1/2および2エステル;スチレ ン、アルキルスチレンおよびビニルトルエンなどの芳香族ビニル類;ポリエチレ ングリコールモノアクリレートおよびモノメタクリレート;例えばメタクリル酸 ジエチルアミノエチル、メタクリル酸−t−ブチルアミノエチルのようなアミノ 官能基(メタ)アクリレート;メタクリル酸グリシジルのようなグリシジル官能 基(メタ)アクリレート。 各々がグラフト化のための、末端エチレン性不飽和結合を有するマクロモノマ ーの存在下で、エチレン性不飽和モノマーを重合させてグラフト共重合体を調製 できる。生成するグラフト共重合体は、複数のマクロモノマー「アーム」が結合 した骨格からなると考えられる。この組成物では、マクロモノマーアームおよび 骨格がともに、架橋剤と反応することができる反応活性のある官能基を持つこと ができるが、任意選択でこのような反応活性のある官能基をマクロモノマーだけ が持つこともできる。カルボキシル官能基を持つとしたマクロモノマーが、その 一部分がカルボキシル官能基の反応性を全く持たない、または可変量のカルボキ シ官能基を持つマクロモノマーの混合物の一部であってもよいことを理解された い。どんなマクロモノマーを調製する際にも、通常は官能基の正規分布を示すこ とも理解されたい。 生成するマクロモノマーが、骨格モノマーと重合してグラフト共重合体を形成 するための、末端エチレン性不飽和基を1つだけ有することを確実にするため、 触媒性連鎖移動剤を用いてマクロモノマーを重合させる。典型的には、マクロモ ノマーを調製するプロセスの第1段階として、モノマーは、水と混和可能なまた は水に分散可能な、不活性な有機溶媒およびコバルト連鎖移動剤とブレンドされ 、通常は反応混合物の環流温度まで加熱される。その後の段階では、追加のモノ マーおよびコバルト触媒と、従来の重合触媒とを添加し、所望の分子量でマクロ モノマーが生成されるまで重合が継続される。 好ましいコバルト連鎖移動剤または触媒は、参照によって全文を本明細書に組 み入れたJanowiczらの米国特許第4680352号、Janowicz の米国特許第4722984号およびWO87/03605号に記載されている 。最も好ましいものは、ペンタシアノコバルテート(IIまたはIII)、ジア クアビス(ホウ素ジフルオロジメチル−グリオキシマト)コバルテート(IIま たはIII)およびジアクアビス(ホウ素ジフルオロフェニルグリオキシマト) コバルテート(IIまたはIII)である。スチレンスルホン酸、アクリルアミ ドメチルプロパンスルホン酸、ビニルホスホン酸、およびそれらのエステルなど のエチレン性不飽和スルホン酸、スルフィン酸、リン酸またはホスホン酸および それらのエステルも使用できる。典型的には、これらの連鎖移動剤は、使用され るモノマーに基づいて約5〜1000ppmの濃度で使用される。 ビニル基が末端となるマクロモノマーを提供する、他の連鎖移動剤には、例え ば硫化アリル、マロネートなどが含まれる。 マクロモノマーは、例えばジアクアビス(ホウ素ジフルオロジメチル−グリオ キシマト)コバルテート(IIまたはIII)を使用する場合は水溶液またはエ マルション中で生成できるが、フリーラジカル開始剤およびCo(IIまたはI II)キレート連鎖移動剤を使用して、溶媒または混合溶媒中で生成させること が好ましい。 アゾ開始剤(モノマーに対して0.5〜5重量%)は、Co(IIまたはII I)キレート2〜5000ppm(全モノマーに対して)の存在下で温度範囲3 0〜180℃で、マクロモノマーの合成に使用することができる。好ましいアゾ 型開始剤は、例えば、2,2’−アゾビス(2,4ジメチルペンタンニトリル) 、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパンニトリル)、2,2’−アゾビス( 2−メチルブタンニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニト リル)、および4,4’−アゾビス(4シアノペンタノン)酸である。 マクロモノマー共重合体を生成するため使用できる典型的な溶媒は、芳香族化 合物、脂肪族化合物、メチルエチルケトン、イソブチルケトン、エチルアミルケ トン、アセトンなどのケトン類、メタノール、エタノール、n−ブタノール、イ ソプロパノールなどのアルコール類、酢酸エチルなどのエステル類、エチレング リコール、プロピレングリコールなどのグリコール類、テトラヒドロフラン、エ チレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテル類など、ならびに上述のよ うに水、および水と水に混和可能な溶媒との混合物である。 上記のようにマクロモノマーが生成された後、任意選択で溶媒を除去し、マク ロモノマーを中和し、重合触媒とともに骨格モノマーをマクロモノマーに加える 。使用されるマクロモノマーの酸のための中和剤は、アミノメチルプロパノール 、アミノエチルプロパノール、ジメチルエタノールアミン、トリエチルアミンジ メチルエタノールアミンなどのアミン類、または水酸化アンモニウムなどの無機 塩基である。 上記に示したように、グラフト共重合体は直接水中へ生成され、水中ではマク ロモノマーは最初に中和されて、水に分散または溶解される。マクロモノマー水 溶液または分散液の存在下で、残りのモノマー混合物が共重合してグラフト共重 合体を生成する。この手順によると、全体のプロセスで使用される助溶媒がより 少なくなり、溶媒のストリッピングも排除できる利点がある。他の利点は、溶媒 重合におけるよりも高分子量のグラフト重合体が得られることである。 好適に相容性のマクロモノマーの混合物は、水中で全てアニオン性である限り 使用できる。 前述のどんなアゾ型触媒も使用でき、過酸化物およびヒドロペルオキシドなど の他の好適な触媒も同様に使用できる。これらの触媒で典型的なものは、ジータ ーシャリーブチルペルオキシド、ジークミルペルオキシド、ターシャリーアミル ペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ジ(n−プロピル)ペルオキシジカ ーボネート、およびアミルペルオキシアセテートなどのパーエステルなどである 。所望の分子量でグラフト共重合体が得られるまで、指定された温度で重合が継 続される。 水溶性のフリーラジカル開始剤が、好適には20〜98℃の温度範囲で使用で き、例えば、過硫酸アンモニウムなどの過酸化物、またはt−ブチルヒドロペル オキシド/アスコルビン酸などの酸化還元開始剤がある。モノマーをマクロモノ マーと共重合を行う際、任意選択でコバルトキレート以外の連鎖移動剤を、例え ばメルカプタン類:メルカプトエタノール、t−ドデシルメルカプタン、N−ド デシルメルカプタンを使用することができる。 全体としてのグラフト共重合体水性ラテックスは、酸価10から約150(m gKOH/g樹脂固形物)、より好ましくは15から約70、さらに好ましくは 15から約35を、また水酸基数約0から約250(mgKOH/g樹脂固形物 )、より好ましくは40から150を特徴とすべきである。 ラテックスの中和度は、酸基全量の10から150%、好ましくは80〜10 5%とすることができる。したがって、ラテックスの最終pHは、約4〜10、 好ましくは7〜10とすることができる。 上記のバインダは、通常の塗料形成技術に従って、他の適当な成分とブレンド することにより、水性塗料の製造に利用される。 本発明のグラフト共重合体ラテックスは、例えば、自動車での塗布に有用なク リアコートまたはベースコート組成物などの水性塗料組成物における、塗膜形成 バインダとして有用である。得られた塗料組成物はVOCが低く、好ましくは最 高値3.50ポンド/ガロン(約0.419g/ml)である。 本発明の塗料組成物を調製する際、グラフト共重合体は、バインダの2から5 0重量%、好ましくは10から40重量%の量の架橋剤と結合する。 高いベーキング温度約60〜180℃、約5〜60分間で架橋する組成物を生 成するには、バインダの重量に基づいて約2から50重量%、好ましくは10か ら40重量%の、アルキル化した基に炭素原子1〜4個を有する、水溶性で水に 分散可能なアルキル化メラミンホルムアルデヒド架橋剤が好ましい。 一般に、これらの架橋剤は、部分的または全体的にアルキル化された、メラミ ンホルムアルデヒド化合物であり、モノマーまたはポリマーでよく、ポリマーな らば重合度は約1〜3である。これらの樹脂をアルキル化するため使用される典 型的なアルコール類は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、 イソブタノールなどである。特に好ましいものはヘキサメトキシメチルオールメ ラミンである。市販の好ましいアルキル化メラミン架橋剤には、Cyme1〜3 01、373、385、1161、350、または1168(モンサント社)、 またはResimine〜714、Resimine〜730および731、R esimine〜735および745(シアナミド社)が含まれる。 メラミン架橋剤を含有する本発明の塗料組成物は、硬化温度を低下させ時間を 短縮するため、バインダの重量に基づいて約0.1から3.0%の強酸触媒また はその塩を含有することができる。パラトルエンスルホン酸、またはそのアンモ ニウム塩が好ましい触媒である。使用できる他の触媒は、ドデシルベンゼンスル ホン酸、リン酸、およびこれらの酸のアミン、またはアンモニウム塩である。 グラフト共重合体分散液は、ポリイソシアネートで硬化するバインダ配合物に 使用することができる。水に分散可能なポリイソシアネートを、塗布に先立って 水性グラフト共重合体分散液に添加する。水に分散可能なポリイソシアネートの 例としては、ビウレット、およびヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロン ジイソシアネート、およびテトラメチルキシリレンジイソシアネートのシクロト リマーが含まれる。これらのイソシアネートは、水に分散し易くするためイオン 性の基を含むような程度まで、変性させることができる。 典型的には、硬化促進触媒が、イソシアネート架橋剤と共に使用される。好ま しい触媒は有機金属化合物、好適にはジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジ− 2−エチルヘキソエート、亜鉛オクトエート、亜鉛ナフテネート、バナジウムア セチルアセトネート、またはジルコニウムアセチルアセトネートであり、有効な 硬化を起こす量は、典型的には、バインダの約0.1から2重量%である。この ような触媒は、任意選択であり、例えば、高い温度および/または時間の延長は 組成物を硬化するのに適している。 組成物の硬化に使用できる典型的なイソシアネート架橋剤には、ブロックまた はアンブロックの化合物およびポリマーの両方が含まれる。好適なポリイソシア ネート類の例には、トルエンジイソシアネートおよび4,4’−メチレン−ビス (シクロヘキシルイソシアネート)などのポリイソシアネートモノマー、イソホ ロンジイソシアネート、ならびにポリエステルまたはポリエーテルポリオールと して上述したものなどポリイソシアネートモノマーの反応生成物などのNCO− プレポリマーが含まれる。特に有用なイソシアネートは、イソホロンジイソシア ネート、およびバイヤ一社から「Desmodur」Nなどとして市販のビウレ ット形1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートである。他の架橋剤には、4, 4’−ビフェニレンジイソシアネート、テトラメチルジイソシアネート、エチル エチレンジイソシアネート、1,3−シクロペンチレンジイソシアネート、1, 3−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ビス (4−イソシアネートシクロヘキシル)メタンなどが含まれる。 3官能性のイソシアネートが使用でき、例えば、トリフェニルメタントリイソ シアネート、1,3,5−ベンゼントリイソシアネート、2,4,6−トルエン トリイソシアネート、「Cythane 3160」の商品名で販売されるトリ メチルオールおよびテトラメチルキシレンジイソシアネートの付加生成物、ヘキ サメチレンジイソシアネートのトリマーである「Desmodur」N3390 などである。任意に、イソシアネートエチルメタクリレート(TMIとして市販 されている)等から誘導されたポリイソシアネートアクリル酸コポリマーを使用 することができる。 上に示したように、ポリイソシアネートは任意選択でブロック化できる。好適 なブロック剤の例は、高い温度でアンブロックできる材料、例えば、低位脂肪族 であるメタノールなどのアルコール類、メチルエチルケトンオキシムなどのオキ シム類、エプシロンカプロラクタムなどのラクタム類である。ブロック化された イソシアネートは、安定な1液系を形成するのに使用することができる。遊離の イソシアネート基を有する多官能性イソシアネートは、2液の室温硬化系を形成 するのに使用することができる。これらの2液系では製品とイソシアネート硬化 剤を塗布の直前に混合する。 他の塗膜形成ポリマーも、バインダの重量に基づいて、好ましくは0から55 重量%(かつ付随的に、グラフト共重合体の45から100重量%)を、グラフ ト共重合体と共に使用できる。他の塗膜形成ポリマーには、直鎖または分枝鎖で 、グラフトポリマーと相容性のアクリル、アクリロウレタン、ポリエステル、ポ リエステルウレタン、ポリエーテルおよびポリエーテルウレタン類がある。 本組成物中には有機性の助溶媒も、典型的に、好ましくは最小量、担体の20 重量%未満で、本発明の塗料組成物の形成および塗布を容易にするため、使用さ れる。本組成物の成分と相容性の有機溶媒が使用される。 グラフト共重合体、硬化剤、および触媒の量は、多くの因子、とりわけ本組成 物の特定の成分および本組成物の所期の用途に応じて広く変動する。 さらに、本発明による組成物は、種々の他の任意選択の、顔料、真珠光沢のあ るフレーク、フィラー、可塑剤、酸化防止剤、表面活性剤、および流動性制御剤 を含む成分を含有することができる。 本塗料組成物で作られる塗装の耐候性を改良するため、紫外光安定剤、または 紫外光安定剤の組合せを、バインダ重量に基づいて約0.1〜5重量%の量で添 加することができる。このような安定剤には、紫外光吸収剤、遮蔽剤、消光剤、 および特定のヒンダードアミン光安定剤が含まれる。酸化防止剤も、バインダ重 量に基づいて約0.1〜5重量%の量で添加することができる。 有用な、典型的な紫外光安定剤は、ベンゾフェノン、トリアゾール、トリアジ ン、ベンゾエート、ヒンダードアミン類、およびその混合物を含む。紫外光安定 剤の特定の例は、米国特許第4591533号に開示されている。 本組成物は、従来の配合物添加剤、例えばResiflow\S(ポリブチル アクリレート)、BYK320および325(高分子量ポリアクリレート)など の流動性制御剤;フューム状シリカ、ミクロゲルおよび非水分散ポリマーなどの レオロジ制御剤;テトラシリケート、トリメチルオルソフォルメート、トリエチ ルオルソフォルメートなどの水清掃剤などを含むことができる。 カラーコート/クリアコート上塗り塗装とするため、顔料使用カラーコート( ベースコート)の上のクリアコート(トップコート)として組成物を使用する場 合 は、クリアコートに少量の顔料を添加し、スペシャルカラーまたは淡彩色付けな どの美的効果を出すことができる。 本組成物は、顔料使用で、カラーコート、モノコート、プライマー、またはプ ライマーサーフェサとして使用することが好ましい。組成物は、既に塗装された 基板、冷延鋼、リン酸塩処理鋼、および従来のプライマーを電着塗装した鋼など の種々のメタリック、またはノンメタリックの基板への密着性が優れている。組 成物は、ポリエステル強化ファイバーガラス、リアクション射出成形ウレタン、 および半結晶性ポリアミドなどのプラスチックの基板を塗装するために使用でき る。 塗料組成物をベースコートとして使用する場合、顔料は、顔料/バインダの重 量比約1/100〜150/100で添加される。組成物に添加できる典型的な 顔料には、二酸化チタン、酸化亜鉛、種々な色の酸化鉄などの金属酸化物、カー ボンブラック、タルク、チャイナクレイ、重晶石、炭酸塩、ケイ酸塩などのフィ ラー顔料、キナクリドン、銅フタロシアニン、ペリレン、アゾ染料、インダント ロンブルー、カルバゾルバイオレットなどのカルバゾル、イソインドリノン、イ ソインドロン、チオインディゴレッド、ベンズイミドアゾリノンなどの多種多様 の有機カラー顔料、アルミニウムフレークなどのメタリックフレーク顔料などが 含まれる。 まず塗料組成物に使用される前述のポリマーのいずれか、または他の相容性ポ リマーまたは分散剤に、高速ミキシング、サンド粉砕、ボールミル粉砕、磨砕機 粉砕または2ロール粉砕など従来の技術で顔料を分散させたミルベースまたは分 散液を形成することにより、顔料を塗料組成物中に導入することができる。次い でミルベースを塗料組成物に使用される他の成分とブレンドし、本塗料組成物を 得る。 塗料組成物は吹付け塗り、静電吹付け塗り、浸し塗り、はけ塗り、流し塗りな ど従来の技術で塗布するこができる。好ましい技術は、吹付け塗り、および静電 吹付け塗りである。組成物は、特に再塗装では常温硬化で、または高い温度で硬 化させ、使用できる。OEM塗布では、組成物は、典型的には、100〜150 ℃で約15〜30分間ベーキングし、厚さ約0.1〜3.0ミル(0.0025 〜 0.076mm)の塗装を形成する。組成物をクリアコートとして使用する場合 、クリアコート塗布の前に半硬化乾燥状態まで乾燥、硬化し、または好ましくは フラッシュドライヤで短時間乾燥したカラーコートの上に塗布する。次いで、カ ラーコート/クリアコート塗装を、上述のようにベーキングして、乾燥硬化した 塗装が得られる。 クリアトップコートはベースコートの上に、「ウェット−オン−ウェット」塗 布で塗布するのが慣例である。すなわち、ベースコートを硬化または完全に乾燥 することなく、ベースコートにトップコートを塗布する。次いで、塗装された基 板を、予め設定した時間の間加熱し、ベースコートおよびクリアコートを同時に 硬化させる。 下記の実施例は本発明を例示するものである。全ての部および百分率は、他の 方法が示されない限り重量基準による。本明細書に開示される全ての分子量は、 ポリスチレン標準を使用してゲルパーミエーションクロマトグラフィにより測定 される。 実施例 マクロモノマーを生成し、次いでそのマクロモノマーをモノマー骨格と重合さ せてグラフト共重合体ラテックスを生成して、自己安定化された架橋ラテックス を調製した。 下記の成分を、攪拌装置、熱源、温度計、還流冷却器、および窒素入口を装備 した重合容器中に装入し、窒素雰囲気下で重合させて、マクロモノマーの溶液を 調製した。部分1 重量部 メタクリル酸モノマー(MAA) 61.600 メタクリル酸−2−ヒドロキシエチルモノマー(HEMA) 47.000 メタクリル酸メチルモノマー(MMA) 4.610 メタクリル酸ブチルモノマー(BMA) 89.300 イソプロピルアルコール 259.800部分2 メチルエチルケトン 9.000 イソプロピルアルコール 17.800 DMG COBALT3触媒[ジアクアビス(ホウ素ジフル 0.014 オロジメチルグリオキシモト)コバルテート(III)] VAZO52重合開始剤[2,2−アゾビス−(2,4ジメ 0.202 チルバレロニトリル)]部分3 イソプロピルアルコール 15.600部分4 メチルエチルケトン 24.060 イソプロピルアルコール 56.140 DMG COBALT3触媒(上に記載) 0.0280 VAZO52重合開始剤(上に記載) 2.200部分5 メタクリル酸モノマー 92.400 メタクリル酸−2−ヒドロキシエチルモノマー 30.000 メタクリル酸メチルモノマー 3.082 メタクリル酸ブチルモノマー 57.000 合計 769.836 部分1は、重合容器に混合しながら添加し、還流温度まで加熱し、この温度に 保った。部分2は、添加直前に前混合し、一度に添加して5分間保持し、部分3 を添加した。部分4および5は前混合し、各々同時に反応容器に添加した。部分 4の54.6%は90分間かけて、また残部は240分間かけて添加した。部分 5の67%は120分間かけて添加し、また残部は120分間かけて添加した。 次いで、得られた反応混合物を、還流しながら45分間保持した。得られたマク ロモノマー溶液を、室温まで冷却した。マクロモノマーはBMA/HEMA/M AAを重量比で40/20/40含有する。 下記成分を、上記の装備をもつ重合容器中に装入することにより自己安定化さ れた架橋ラテックスを調製した。部分1 重量部 脱イオン水 430.00 1−アミノ1−メチルプロパノール 14.91 マクロモノマー溶液(上記で調製) 67.27部分2 T−ブチルヒドロペルオキシド 6.00部分3 重量部 アクリル酸ブチルモノマー(BA) 76.17 アクリル酸メチルモノマー(MA) 30.47 メタクリル酸メチルモノマー(MMA) 36.57 スチレンモノマー(STY) 91.42 アクリル酸−2−ヒドロキシエチルモノマー(HEA) 60.95 1,4−ブチレングリコールジアクリレート 9.13部分4 脱イオン水 51.30 重亜硫酸ナトリウム 4.70 合計 878.89 部分1を重合容器中に装入し、容器から窒素を排除しながら30℃で40分間 保持した。部分2を一度に添加し、反応混合物を上記温度で5分間保持した。次 いで、部分3および4の40%を同時に添加した。発熱反応がある場合、混合物 は20分間保持し、発熱反応が起こらない場合は、混合物を1時間保持する。部 分3および4の残部は、反応温度を50℃以下に維持しながら、4時間かけて添 加した。部分3および4を全部添加したとき、得られた反応混合物を40℃で1 時間保持し、次いで、室温に冷却し、150ミクロンのフィルタで濾過した。得 られたラテックスは固体含量約39.5%を有し、グラフト共重合体の骨格は、 BA/MA/HEA/STY/MMA/1,4−ブチレングリコールジアクリレ ート(重量比25/10/20/30/12/3)を含有し、側鎖は、BMA/ HEMA/MAA(重量比40/20/40)を含有する。 下記の成分を合わせてブレンドすることにより、塗料組成物Iを調製した: 重量部 水性白色顔料スラリ(二酸化チタン顔料固体68%) 27.540 脱イオン水 15.294 触媒溶液(ドデシルベンセンスルホン酸0.24部、ジイソ 0.960 プロパノールアミン0.102部、メタノール0.514部 およびイソプロパノール0.102部) 「Cymel」301(ヘキサメトキシメチルオールメラミ 4.590 ン) UV遮蔽剤(「Tinuvin」384 0.225部およ 0.237 びキシレン0.011部) 自己安定化された架橋ラテックス(上記で調製) 44.450 1−アミノ1−メチルプロパノール溶液(水4%を含有) 0.286 ミネラルスピリッツ 2.889 2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイ 0.455 ソブチレート エチレングリコールブチルエーテル 1.919 水分散性ポリエステル樹脂 1.380 合計 100.000 上記成分を、示された順序で合わせブレンドして、塗料組成物Iを形成した。 塗料組成物Iはベースコート/クリアコート試験板のベースコートとして使用 し、耐衝撃性を試験した。灰色ポリエステルメラミンのプライマーサーフェサ1 層をプライマー塗りし、イソシアネートで架橋されたカソード性エポキシ系樹脂 を、厚さ0.9〜1.2ミル(約0.023〜0.030mm)で電着塗装した リン酸塩処理冷延鋼試験板に、上記で調製した塗料組成物Iを吹付け塗りで2回 塗りし、各塗りの間は室温で約3分間フラッシュドライヤ乾燥し、次いで約82 ℃で10分間ベーキングして、厚さ約0.8〜1.0ミル(約0.020〜0. 025mm)の塗装を得、次いでメラミン架橋剤(米国特許第5532027号 の実施例1に記載される)を含有するアクリロシランから成るクリア塗料組成物 を、吹付け塗りで2回塗りし、約130℃で30分間ベーキングし、厚さ約1. 6〜1.8ミル(約0.041〜0.046mm)のクリアコート層を得た。得 られた試験板は、密着性および湿度抵抗性が良好であった。 上記で調製した試験板1組について、室温で試験機中の試験板に対し石2パイ ント(約1.11)を投げ入れる衝撃試験(米国自動車技術協会規格J400) を行った。試験板は0〜10の形態で評価し、10が最良の評価で、0が最悪の 評価である。6未満の評価は、商業的に受容し難いとみなされる。上記で調製し た試験板は7.5の評価を有し、自動車およびトラック用の商用塗装として受容 可能とみなされる。 上記で調製した、架橋された自己安定化ラテックスと、架橋をつくる1,4ブ チレングリコールジアクリレートモノマーを省き、アクリル酸ブチルモノマーで 置き換えた点を除いて、同一の成分を使用して、架橋されない自己安定化ラテッ クスを調製した。架橋されたラテックスの代わりに架橋されない自己安定化ラテ ックスを使用した点を除いて、上記で調製した塗料組成物Iと同一成分を用いて 塗料組成物IIを調製し、塗料組成物IIを、上記のように塗布し、ベーキング し、試験した。試験結果は、以下の通りである:密着性および湿度抵抗性は受容 できたが、衝撃試験の評価は、5.5であり、商業的な自動車およびトラックの 塗装として受容できないものとみなされる。 これらの試験の結果は、商業的に受容可能なベースコート組成物を得るには、 本発明の架橋されたラテックスを使用しなければならないことを示している。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年8月10日(1999.8.10) 【補正内容】 発明の概要 本発明は、塗料組成物の重量に基づいて40〜90重量%の水性担体、および 塗料組成物の重量に基づいて10〜60重量%のバインダを含有する水性塗料組 成物であって、そのバインダが (a)バインダの重量に基づいて50から98%が、架橋されたグラフト共重 合体であって、 (i)グラフト共重合体の重量に基づいて2から98%の、重合したモノエ チレン性不飽和モノマーからなるポリマー骨格であって、骨格の重量に基づいて 0.5〜10重量%の、重合した2官能性エチレン性不飽和架橋モノマーを含有 するポリマー骨格と、 (ii)グラフト共重合体の98から2重量%の、各マクロモノマーの単一 の末端点で前記ポリマー骨格に結合するマクロモノマーであって、重合したエチ レン性不飽和モノマーを含有し、マクロモノマーの重量に基づいて10から90 重量%の、アミンで中和したときマクロモノマーが水に分散可能となるようなカ ルボキシル官能基を全て含有する、重合したエチレン性不飽和モノマーを含有し 、重量平均分子量1,000〜30,000を有する、マクロモノマーと を含む、安定化された、架橋ラテックスの形のグラフト共重合体と; (b)バインダの重量に基づいて2から50%の、組成物が硬化したとき、前 記グラフト共重合体と反応して架橋する架橋剤とからなる、水性塗料組成物を対 象とする。 発明の詳細な説明 本発明の水性塗料は、水性担体中のアクリルポリマーおよび架橋剤からなるラ テックスのバインダを含む。このバインダは、アクリルマクロモノマーの存在下 でα、β位不飽和モノマーのフリーラジカル開始共重合によって生成される、水 に分散可能なアクリルグラフト共重合体の、架橋したラテックスを含む。アクリ ルマクロモノマーは、重量平均分子量(MW)1,000から30,000で、 少なくとも10%の重合した酸基官能性α、β位不飽和モノマーを有する。例え ばアミンでカルボキシル基を少なくとも部分的に中和させた後、これらのアクリ ルグラフト共重合体は架橋し、水中で安定な分散体、すなわちラテックスを生成 する。これらの共重合体は、相互に、および組成物中の他の樹脂と集合して粒子 を生成する。グラフト共重合体を生成するため使用されるマクロモノマーは、比 較的親水性で、したがって水性担体中に可溶または分散可能であり、(マクロモ ノマーが結合する)ポリマー骨格は比較的水に不溶性である。これらの粒子は、 ジ(メタ)アクリル酸エステルのモノマー単位によって骨格中に架橋され、平均 粒径50から1000nm(ナノメートル)、好ましくは100から250nm を有する。 塗料組成物に適合する架橋剤は、メラミンホルムアルデヒドもしくはアルキル 化されたメラミンホルムアルデヒド化合物、または、1液系のブロックのもしく はアンブロックのイソシアネート化合物、または2液系のイソシアネート化合物 、水に分散可能なポリイソシアネート、あるいはグラフト共重合体上の官能基と 反応可能なエポキシ類、シラン類、カルボジイミド類などの他の架橋剤である。 本発明の塗料組成物は、自動車およびトラックの外部と、それらの部品の塗装 に特に有用である。塗料組成物は、顔料および他の従来の成分の存在に応じて、 プライマー、プライマーサーフェサ、ベースコート、および/またはクリアコー トとして使用できる。特に、水性の顔料使用ベースコートとして使用するのが有 利である。本発明はまた、上記の塗料組成物により基板を塗装する方法を含む。 本発明の塗料組成物は、従来の水性塗料組成物に勝るいくつかの有意義な利点 を提供する。塗料組成物に使用されるグラフト共重合体は、酸基が1つのセグメ ントに集中しているため、安定な分散体を得るのに要する酸がより少なくて済み 、したがって最終塗装物中に残存する、湿分に敏感なカルボキシル基が少ない。 標準的なエマルションは表面活性剤によって安定化されるが、その表面活性剤が 湿分に敏感な残渣として塗膜中に残るだけでなく、塗装の界面に混入して、弱い 境界層を作り、それが付着を弱くし薄層の剥離を起こす。表面活性剤はまた、吹 付け塗装中にトラップされた空気によって形成される泡を安定化して、ピンホー ルを作る。本発明の組成物は、より少量の表面活性剤で、好ましくは表面活性剤 なしで作成することができる。水を溶媒としない標準のエマルションでは、表面 に 塗布した後、合体(被膜形成)させるためかなりの溶媒を要する。これによって VOC(volatile organic content揮発性有機物含量 )が高くなる。本発明では、自己安定化された格子面上にある親水性のマクロモ ノマーが水によって可塑化され、僅かの溶媒または無溶媒で塗膜形成を可能とし 、したがって極めて低いVOCで塗料組成物が形成されることを可能とする。本 発明の塗料組成物による塗装は、優れた諸性質を有し、特に、従来の水性組成物 で形成される塗装に比較して、耐衝撃性が改善される。 本発明の塗料組成物は、上に記載したグラフト共重合体と共に、硬化可能な直 鎖または分枝鎖の膜形成ポリマーまたはバインダ材料を、種々の比率で使用でき る。例えば、組成物は、直鎖または分枝鎖のヒドロキシ基官能性のアクリル、ポ リエステル、またはポリウレタン共重合体を含むことができる。追加のバインダ 材料として、例えば濃化剤、付着増強剤などを比較的少量含むことができる。 一般に、塗料組成物の全ポリマー成分は従来「バインダ」または「バインダ固 形分」と呼ばれ、水性の液状担体中に溶解され、エマルション化され、または他 の方法で分散される。バインダ固形分は、一般に組成物における通常では固体の 全てのポリマー成分を含む。一般に、触媒、顔料、または安定剤などの化学的添 加物は、バインダ固形分の一部分とはみなさない。通常、顔料以外の非バインダ 固形分は、組成物の10重量%を超える量にはならない。本発明の塗料組成物は 、好適には40〜90重量%、より典型的には50〜70重量%の水性担体、お よび10〜60重量%、より典型的には30〜50重量%のバインダを含有する 。 本組成物は、バインダの重量に基づいて50から98重量%、好ましく好適に は40から80重量%のグラフト共重合体を含有する。 グラフト共重合体は、マクロモノマー2〜98重量%、好ましくは5〜40重 量%、最も好ましくは15〜40重量%と、これに対応してポリマー骨格98〜 2重量%、好ましくは60〜95重量%、最も好ましくは60〜85重量%とを 含有する。グラフト共重合体の側鎖は、比較的水に可溶なマクロモノマーから形 成され、そのマクロモノマーは重量平均分子量1,000〜30,000、好ま しくは3,000〜10,000を有し、またマクロモノマーの重量に基づいて 10〜90重量%、好ましくは20〜50重量%の、酸性であるが、その後少な くとも部分的に中和されるエチレン性不飽和重合したモノマーを含有する。これ らの側鎖は、比較的親水性であり、得られた塗料組成物中でグラフト重合体を良 好に分散させておく。 グラフト共重合体の骨格は、側鎖に対し相対的に疎水性であり、重合したエチ レン性不飽和モノマー、好ましくは(メタ)アクリル酸エステルまたはスチレン を含有する。(メタ)アクリル酸エステルの用語は、アクリル酸およびメタクリ ル酸両方のエステルを意味する。このようなモノマーには、本明細書で後出する 表に示すように、(メタ)アクリル酸アルキル、環式脂肪族の(メタ)アクリル 酸エステル、および(メタ)アクリル酸アリールが含まれる。骨格は、最高50 重量%の、不飽和非疎水性であり、酸基以外の反応性の官能基を含有できる重合 したエチレン性モノマーを含有できる。このようなモノマーの例は、アクリル酸 ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロ ピル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシブチルなどの (メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、アクリルアミド、アクリル酸ニトロフ ェノール、メタクリル酸ニトロフェノール、アクリル酸フタルイミドメチル、お よびメタクリル酸フタルイミドである。 グラフト共重合体の骨格は、2官能性エチレン性不飽和架橋モノマーの重合体 0.5〜10重量%を含有し、そのモノマーは、典型的には、1,4ブチレング リコールジアクリレート、1,4ブチレングリコールジメタクリレート、1,3 プロピレングリコールジアクリレート、1,3プロピレングリコールジメタクリ レート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレ ート、ヘキサンジオールジアクリレートなどのアルキレングリコールジ(メタ) アクリレートである。これらのモノマーは反応し、架橋されたラテックス粒子が 得られる。 先に示したように、グラフトポリマーは、ポリマー骨格に結合するマクロモノ マー側鎖を含む。理想的には、各マクロモノマーは、1つの末端にエチレン結合 を有する不飽和基を含有し、この基がグラフト共重合体の骨格と重合する。この 基は、典型的には、重合したメタクリル酸もしくはアクリル酸、それらのエステ ル、ニトリル、アミド、またはこれらモノマーの混合物を含有する。 アクリルマクロモノマーは、好ましくはフリーラジカル開始剤を使用して、C o(II)またはCo(III)キレートの連鎖移動剤を含む溶剤中で調製され 、10から90重量%、好ましくは20から50重量%の酸基官能性モノマー、 例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、およびイタコン酸、またはそれ らの無水物(重合後、酸に加水分解され得るもの)を含有する。 酸に加えて、マクロモノマーの重量に基づいて最高90重量%の他の重合した エチレン性不飽和モノマーを、マクロモノマー中に存在させることができ、例え ば、それだけ限定されるものではないが、炭素原子数が1から20で直鎖または 分枝鎖の1価アルコールの(メタ)アクリル酸エステルがある。これらの大部分 、すなわちマクロモノマーの50%を超え、好ましくは60〜80%、はメタク リル酸エステルとすべきであり、例えば、アルキル基中に1〜12個の炭素原子 を有するメタクリル酸アルキルが使用でき、メタクリル酸メチル、メタクリル酸 エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブチ ル、メタクリル酸ペンチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチル 、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸ラウリルなどが使用できる。メタクリル酸 トリメチルシクロヘキシル、メタクリル酸−t−ブチルシクロヘキシル、メタク リル酸イソボルニル、メタクリル酸−2−エチルヘキシルなどの環式脂肪族のメ タクリル酸エステルが使用できる。メタクリル酸ベンジルなどのメタクリル酸ア リールも使用できる。 生成するマクロモノマーが、骨格モノマーと重合してグラフト共重合体を形成 するための、末端エチレン性不飽和基を1つだけ有することを確実にするため、 触媒性連鎖移動剤を用いてマクロモノマーを重合させる。典型的には、マクロモ ノマーを調製するプロセスの第1段階として、モノマーは、水と混和可能なまた は水に分散可能な、不活性な有機溶媒およびコバルト連鎖移動剤とブレンドされ 、通常は反応混合物の環流温度まで加熱される。その後の段階では、追加のモノ マーおよびコバルト触媒と、従来の重合触媒とを添加し、所望の分子量でマクロ モノマーが生成されるまで重合が継続される。 好ましいコバルト連鎖移動剤または触媒は、参照によって全文を本明細書に組 み入れたJanowiczらの米国特許第4680352号、Janowicz の米国特許第4722984号およびWO87/03605号に記載されている 。最も好ましいものは、ペンタシアノコバルテート(IIまたはIII)、ジア クアビス(ホウ素ジフルオロジメチル−グリオキシマト)コバルテート(IIま たはIII)およびジアクアビス(ホウ素ジフルオロフェニルグリオキシマト) コバルテート(IIまたはIII)である。スチレンスルホン酸、アクリルアミ ドメチルプロパンスルホン酸、ビニルホスホン酸、およびそれらのエステルなど のエチレン性不飽和スルホン酸、スルフィン酸、リン酸またはホスホン酸および それらのエステルも使用できる。典型的には、これらの連鎖移動剤は、使用され るモノマーに基づいて5〜1000ppmの濃度で使用される。 ビニル基が末端となるマクロモノマーを提供する、他の連鎖移動剤には、例え ば硫化アリル、マロネートなどが含まれる。 マクロモノマーは、例えばジアクアビス(ホウ素ジフルオロジメチル−グリオ キシマト)コバルテート(IIまたはIII)を使用する場合は水溶液またはエ マルション中で生成できるが、フリーラジカル開始剤およびCo(IIまたはI II)キレート連鎖移動剤を使用して、溶媒または混合溶媒中で生成させること が好ましい。 アゾ開始剤(モノマーに対して0.5〜5重量%)は、Co(IIまたはII I)キレート2〜5000ppm(全モノマーに対して)の存在下で温度範囲3 0〜180℃で、マクロモノマーの合成に使用することができる。好ましいアゾ 型開始剤は、例えば、2,2’−アゾビス(2,4ジメチルペンタンニトリル) 、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパンニトリル)、2,2’−アゾビス( 2−メチルブタンニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニト リル)、および4,4’−アゾビス(4シアノペンタノン)酸である。 マクロモノマー共重合体を生成するため使用できる典型的な溶媒は、芳香族化 合物、脂肪族化合物、メチルエチルケトン、イソブチルケトン、エチルアミルケ トン、アセトンなどのケトン類、メタノール、エタノール、n−ブタノール、イ ソプロパノールなどのアルコール類、酢酸エチルなどのエステル類、エチレング リコール、プロピレングリコールなどのグリコール類、テトラヒドロフラン、エ チレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテル類など、ならびに上述のよ うに水、および水と水に混和可能な溶媒との混合物である。 上記のようにマクロモノマーが生成された後、任意選択で溶媒を除去し、マク ロモノマーを中和し、重合触媒とともに骨格モノマーをマクロモノマーに加える 。使用されるマクロモノマーの酸のための中和剤は、アミノメチルプロパノール 、アミノエチルプロパノール、ジメチルエタノールアミン、トリエチルアミンジ メチルエタノールアミンなどのアミン類、または水酸化アンモニウムなどの無機 塩基である。 上記に示したように、グラフト共重合体は直接水中へ生成され、水中ではマク ロモノマーは最初に中和されて、水に分散または溶解される。マクロモノマー水 溶液または分散液の存在下で、残りのモノマー混合物が共重合してグラフト共重 合体を生成する。この手順によると、全体のプロセスで使用される助溶媒がより 少なくなり、溶媒のストリッピングも排除できる利点がある。他の利点は、溶媒 重合におけるよりも高分子量のグラフト重合体が得られることである。 好適に相容性のマクロモノマーの混合物は、水中で全てアニオン性である限り 使用できる。 前述のどんなアゾ型触媒も使用でき、過酸化物およびヒドロペルオキシドなど の他の好適な触媒も同様に使用できる。これらの触媒で典型的なものは、ジ−タ ーシャリーブチルペルオキシド、ジ−クミルペルオキシド、ターシャリーアミル ペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ジ(n−プロピル)ペルオキシジカ ーボネート、およびアミルペルオキシアセテートなどのパーエステルなどである 。所望の分子量でグラフト共重合体が得られるまで、指定された温度で重合が継 続される。 水溶性のフリーラジカル開始剤が、好適には20〜98℃の温度範囲で使用で き、例えば、過硫酸アンモニウムなどの過酸化物、またはt−ブチルヒドロペル オキシド/アスコルビン酸などの酸化還元開始剤がある。モノマーをマクロモノ マーと共重合を行う際、任意選択でコバルトキレート以外の連鎖移動剤を、例え ばメルカプタン類:メルカプトエタノール、t−ドデシルメルカプタン、N−ド デシルメルカプタンを使用することができる。 全体としてのグラフト共重合体水性ラテックスは、酸価10から150(mg KOH/g樹脂固形物)、より好ましくは15から70、さらに好ましくは15 から35を、また水酸基数0から250(mgKOH/g樹脂固形物)、より好 ましくは40から150を特徴とすべきである。 ラテックスの中和度は、酸基全量の10から150%、好ましくは80〜10 5%とすることができる。したがって、ラテックスの最終pHは、約4〜10、 好ましくは7〜10とすることができる。 上記のバインダは、通常の塗料形成技術に従って、他の適当な成分とブレンド することにより、水性塗料の製造に利用される。 本発明のグラフト共重合体ラテックスは、例えば、自動車での塗布に有用なク リアコートまたはベースコート組成物などの水性塗料組成物における、塗膜形成 バインダとして有用である。得られた塗料組成物はVOCが低く、好ましくは最 高値419.4グラム/l(3.50ポンド/ガロン)である。 本発明の塗料組成物を調製する際、グラフト共重合体は、バインダの2から5 0重量%、好ましくは10から40重量%の量の架橋剤と結合する。 高いベーキング温度60〜180℃、5〜60分間で架橋する組成物を生成す るには、バインダの重量に基づいて2から50重量%、好ましくは10から40 重量%の、アルキル化した基に炭素原子1〜4個を有する、水溶性で水に分散可 能なアルキル化メラミンホルムアルデヒド架橋剤が好ましい。 一般に、これらの架橋剤は、部分的または全体的にアルキル化された、メラミ ンホルムアルデヒド化合物であり、モノマーまたはポリマーでよく、ポリマーな らば重合度は1〜3である。これらの樹脂をアルキル化するため使用される典型 的なアルコール類は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イ ソブタノールなどである。特に好ましいものはヘキサメトキシメチルオールメラ ミンである。市販の好ましいアルキル化メラミン架橋剤には、Cymel〜30 1、373、385、1161、350、または1168(モンサント社)、ま たはResimine〜714、Resimine〜730および731、Re simine〜735および745(シアナミド社)が含まれる。 メラミン架橋剤を含有する本発明の塗料組成物は、硬化温度を低下させ時間を 短縮するため、バインダの重量に基づいて0.1から3.0%の強酸触媒または その塩を含有することができる。パラトルエンスルホン酸、またはそのアンモニ ウム塩が好ましい触媒である。使用できる他の触媒は、ドデシルベンゼンスルホ ン酸、リン酸、およびこれらの酸のアミン、またはアンモニウム塩である。 グラフト共重合体分散液は、ポリイソシアネートで硬化するバインダ配合物に 使用することができる。水に分散可能なポリイソシアネートを、塗布に先立って 水性グラフト共重合体分散液に添加する。水に分散可能なポリイソシアネートの 例としては、ビウレット、およびヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロン ジイソシアネート、およびテトラメチルキシリレンジイソシアネートのシクロト リマーが含まれる。これらのイソシアネートは、水に分散し易くするためイオン 性の基を含むような程度まで、変性させることができる。 典型的には、硬化促進触媒が、イソシアネート架橋剤と共に使用される。好ま しい触媒は有機金属化合物、好適にはジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジ− 2−エチルヘキソエート、亜鉛オクトエート、亜鉛ナフテネート、バナジウムア セチルアセトネート、またはジルコニウムアセチルアセトネートであり、有効な 硬化を起こす量は、典型的には、バインダの0.1から2重量%である。このよ うな触媒は、任意選択であり、例えば、高い温度および/または時間の延長は組 成物を硬化するのに適している。 組成物の硬化に使用できる典型的なイソシアネート架橋剤には、ブロックまた はアンブロックの化合物およびポリマーの両方が含まれる。好適なポリイソシア ネート類の例には、トルエンジイソシアネートおよび4,4’−メチレン−ビス (シクロヘキシルイソシアネート)などのポリイソシアネートモノマー、イソホ ロンジイソシアネート、ならびにポリエステルまたはポリエーテルポリオールと して上述したものなどポリイソシアネートモノマーの反応生成物などのNCO− プレポリマーが含まれる。特に有用なイソシアネートは、イソホロンジイソシア ネート、およびバイヤー社から「Desmodur」Nなどとして市販のビウレ ット形1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートである。他の架橋剤には、4, 4’−ビフェニレンジイソシアネート、テトラメチルジイソシアネート、エチル エチレンジイソシアネート、1,3−シクロペンチレンジイソシアネート、1, 3−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ビス (4−イソシアネートシクロヘキシル)メタンなどが含まれる。 3官能性のイソシアネートが使用でき、例えば、トリフェニルメタントリイソ シアネート、1,3,5−ベンゼントリイソシアネート、2,4,6−トルエン トリイソシアネート、「Cythane 3160」の商品名で販売されるトリ メチルオールおよびテトラメチルキシレンジイソシアネートの付加生成物、ヘキ サメチレンジイソシアネートのトリマーである「Desmodur」N3390 などである。任意に、イソシアネートエチルメタクリレート(TMIとして市販 されている)等から誘導されたポリイソシアネートアクリル酸コポリマーを使用 することができる。 上に示したように、ポリイソシアネートは任意選択でブロック化できる。好適 なブロック剤の例は、高い温度でアンブロックできる材料、例えば、低位脂肪族 であるメタノールなどのアルコール類、メチルエチルケトンオキシムなどのオキ シム類、エプシロンカプロラクタムなどのラクタム類である。ブロック化された イソシアネートは、安定な1液系を形成するのに使用することができる。遊離の イソシアネート基を有する多官能性イソシアネートは、2液の室温硬化系を形成 するのに使用することができる。これらの2液系では製品とイソシアネート硬化 剤を塗布の直前に混合する。 他の塗膜形成ポリマーも、バインダの重量に基づいて、好ましくは0から55 重量%(かつ付随的に、グラフト共重合体の45から100重量%)を、グラフ ト共重合体と共に使用できる。他の塗膜形成ポリマーには、直鎖または分枝鎖で 、グラフトポリマーと相容性のアクリル、アクリロウレタン、ポリエステル、ポ リエステルウレタン、ポリエーテルおよびポリエーテルウレタン類がある。 本組成物中には有機性の助溶媒も、典型的に、好ましくは最小量、担体の20 重量%未満で、本発明の塗料組成物の形成および塗布を容易にするため、使用さ れる。本組成物の成分と相容性の有機溶媒が使用される。 グラフト共重合体、硬化剤、および触媒の量は、多くの因子、とりわけ本組成 物の特定の成分および本組成物の所期の用途に応じて広く変動する。 さらに、本発明による組成物は、種々の他の任意選択の、顔料、真珠光沢のあ るフレーク、フィラー、可塑剤、酸化防止剤、表面活性剤、および流動性制御剤 を含む成分を含有することができる。 本塗料組成物で作られる塗装の耐候性を改良するため、紫外光安定剤、または 紫外光安定剤の組合せを、バインダ重量に基づいて0.1〜5重量%の量で添加 することができる。このような安定剤には、紫外光吸収剤、遮蔽剤、消光剤、お よび特定のヒンダードアミン光安定剤が含まれる。酸化防止剤も、バインダ重量 に基づいて0.1〜5重量%の量で添加することができる。 有用な、典型的な紫外光安定剤は、ベンゾフェノン、トリアゾール、トリアジ ン、ベンゾエート、ヒンダードアミン類、およびその混合物を含む。紫外光安定 剤の特定の例は、米国特許第4591533号に開示されている。 本組成物は、従来の配合物添加剤、例えばResiflow\S(ポリブチル アクリレート)、BYK320および325(高分子量ポリアクリレート)など の流動性制御剤;フューム状シリカ、ミクロゲルおよび非水分散ポリマーなどの レオロジ制御剤;テトラシリケート、トリメチルオルソフォルメート、トリエチ ルオルソフォルメートなどの水清掃剤などを含むことができる。 カラーコート/クリアコート上塗り塗装とするため、顔料使用カラーコート( ベースコート)の上のクリアコート(トップコート)として組成物を使用する場 合は、クリアコートに少量の顔料を添加し、スペシャルカラーまたは淡彩色付け などの美的効果を出すことができる。 本組成物は、顔料使用で、カラーコート、モノコート、プライマー、またはプ ライマーサーフェサとして使用することが好ましい。組成物は、既に塗装された 基板、冷延鋼、リン酸塩処理鋼、および従来のプライマーを電着塗装した鋼など の種々のメタリック、またはノンメタリックの基板への密着性が優れている。組 成物は、ポリエステル強化ファイバーガラス、リアクション射出成形ウレタン、 および半結晶性ポリアミドなどのプラスチックの基板を塗装するために使用でき る。 塗料組成物をベースコートとして使用する場合、顔料は、顔料/バインダの重 量比1/100〜150/100で添加される。組成物に添加できる典型的な顔 料には、二酸化チタン、酸化亜鉛、種々な色の酸化鉄などの金属酸化物、カーボ ンブラック、タルク、チャイナクレイ、重晶石、炭酸塩、ケイ酸塩などのフィラ ー顔料、キナクリドン、銅フタロシアニン、ペリレン、アゾ染料、インダントロ ンブルー、カルバゾルバイオレットなどのカルバゾル、イソインドリノン、イソ インドロン、チオインディゴレッド、ベンズイミドアゾリノンなどの多種多様の 有機カラー顔料、アルミニウムフレークなどのメタリックフレーク顔料などが含 まれる。 まず塗料組成物に使用される前述のポリマーのいずれか、または他の相容性ポ リマーまたは分散剤に、高速ミキシング、サンド粉砕、ボールミル粉砕、磨砕機 粉砕または2ロール粉砕など従来の技術で顔料を分散させたミルベースまたは分 散液を形成することにより、顔料を塗料組成物中に導入することができる。次い でミルベースを塗料組成物に使用される他の成分とブレンドし、本塗料組成物を 得る。 塗料組成物は吹付け塗り、静電吹付け塗り、浸し塗り、はけ塗り、流し塗りな ど従来の技術で塗布するこができる。好ましい技術は、吹付け塗り、および静電 吹付け塗りである。組成物は、特に再塗装では常温硬化で、または高い温度で硬 化させ、使用できる。OEM塗布では、組成物は、典型的には、100〜150 ℃で15〜30分間ベーキングし、厚さ2.54〜76ミクロン(0.1〜3. 0ミル)の塗装を形成する。組成物をクリアコートとして使用する場合、クリア コート塗布の前に半硬化乾燥状態まで乾燥、硬化し、または好ましくはフラッシ ュ ドライヤで短時間乾燥したカラーコートの上に塗布する。次いで、カラーコート /クリアコート塗装を、上述のようにベーキングして、乾燥硬化した塗装が得ら れる。 クリアトップコートはベースコートの上に、「ウェット−オン−ウェット」塗 布で塗布するのが慣例である。すなわち、ベースコートを硬化または完全に乾燥 することなく、ベースコートにトップコートを塗布する。次いで、塗装された基 板を、予め設定した時間の間加熱し、ベースコートおよびクリアコートを同時に 硬化させる。 下記の実施例は本発明を例示するものである。全ての部および百分率は、他の 方法が示されない限り重量基準による。本明細書に開示される全ての分子量は、 ポリスチレン標準を使用してゲルパーミエーションクロマトグラフィにより測定 される。 実施例 マクロモノマーを生成し、次いでそのマクロモノマーをモノマー骨格と重合さ せてグラフト共重合体ラテックスを生成して、自己安定化された架橋ラテックス を調製した。 下記の成分を、攪拌装置、熱源、温度計、還流冷却器、および窒素入口を装備 した重合容器中に装入し、窒素雰囲気下で重合させて、マクロモノマーの溶液を 調製した。部分1 重量部 メタクリル酸モノマー(MAA) 61.600 メタクリル酸−2−ヒドロキシエチルモノマー(HEMA) 47.000 メタクリル酸メチルモノマー(MMA) 4.610 メタクリル酸ブチルモノマー(BMA) 89.300 イソプロピルアルコール 259.800部分2 メチルエチルケトン 9.000 イソプロピルアルコール 17.800 DMG COBALT3触媒[ジアクアビス(ホウ素ジフル 0.014 オロジメチルグリオキシモト)コバルテート(III)] VAZO52重合開始剤[2,2−アゾビス−(2,4ジメ 0.202 チルバレロニトリル)]部分3 イソプロピルアルコール 15.600部分4 メチルエチルケトン 24.060 イソプロピルアルコール 56.140 DMG COBALT3触媒(上に記載) 0.0280 VAZO52重合開始剤(上に記載) 2.200部分5 メタクリル酸モノマー 92.400 メタクリル酸−2−ヒドロキシエチルモノマー 30.000 メタクリル酸メチルモノマー 3.082 メタクリル酸ブチルモノマー 57.000 合計 769.836 部分1は、重合容器に混合しながら添加し、還流温度まで加熱し、この温度に 保った。部分2は、添加直前に前混合し、一度に添加して5分間保持し、部分3 を添加した。部分4および5は前混合し、各々同時に反応容器に添加した。部分 4の54.6%は90分間かけて、また残部は240分間かけて添加した。部分 5の67%は120分間かけて添加し、また残部は120分間かけて添加した。 次いで、得られた反応混合物を、還流しながら45分間保持した。得られたマク ロモノマー溶液を、室温まで冷却した。マクロモノマーはBMA/HEMA/M AAを重量比で40/20/40含有する。 下記成分を、上記の装備をもつ重合容器中に装入することにより自己安定化さ れた架橋ラテックスを調製した。部分1 重量部 脱イオン水 430.00 1−アミノ1−メチルプロパノール 14.91 マクロモノマー溶液(上記で調製) 67.27部分2 T−ブチルヒドロペルオキシド 6.00重量部 UV遮蔽剤(「Tinuvin」384 0.225部およ 0.237 びキシレン0.011部) 自己安定化された架橋ラテックス(上記で調製) 44.450 1−アミノ1−メチルプロパノール溶液(水4%を含有) 0.286 ミネラルスピリッツ 2.889 2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイ 0.455 ソブチレート エチレングリコールブチルエーテル 1.919 水分散性ポリエステル樹脂 1.380 合計 100.000 上記成分を、示された順序で合わせブレンドして、塗料組成物Iを形成した。 塗料組成物Iはベースコート/クリアコート試験板のベースコートとして使用 し、耐衝撃性を試験した。灰色ポリエステルメラミンのプライマーサーフェサ1 層をプライマー塗りし、イソシアネートで架橋されたカソード性エポキシ系樹脂 を、厚さ0.9〜1.2ミル(約0.023〜0.030mm)で電着塗装した リン酸塩処理冷延鋼試験板に、上記で調製した塗料組成物Iを吹付け塗りで2回 塗りし、各塗りの間は室温で3分間フラッシュドライヤ乾燥し、次いで82℃で 10分間ベーキングして、厚さ20.3〜25.4ミクロン(0.8〜1.0ミ ル)の塗装を得、次いでメラミン架橋剤(米国特許第5532027号の実施例 1に記載される)を含有するアクリロシランから成るクリア塗料組成物を、吹付 け塗りで2回塗りし、約130℃で30分間ベーキングし、厚さ40.6〜45 .7ミクロン(1.6〜1.8ミル)のクリアコート層を得た。得られた試験板 は、密着性および湿度抵抗性が良好であった。 上記で調製した試験板1組について、室温で試験機中の試験板に対し石2パイ ント(約1.1L)を投げ入れる衝撃試験(米国自動車技術協会規格J400) を行った。試験板は0〜10の形態で評価し、10が最良の評価で、0が最悪の 評価である。6未満の評価は、商業的に受容し難いとみなされる。上記で調製し た試験板は7.5の評価を有し、自動車およびトラック用の商用塗装として受容 可能とみなされる。 上記で調製した、架橋された自己安定化ラテックスと、架橋をつくる1,4ブ チレングリコールジアクリレートモノマーを省き、アクリル酸ブチルモノマーで 置き換えた点を除いて、同一の成分を使用して、架橋されない自己安定化ラテッ クスを調製した。架橋されたラテックスの代わりに架橋されない自己安定化ラテ ックスを使用した点を除いて、上記で調製した塗料組成物Iと同一成分を用いて 塗料組成物IIを調製し、塗料組成物IIを、上記のように塗布し、ベーキング し、試験した。試験結果は、以下の通りである:密着性および湿度抵抗性は受容 できたが、衝撃試験の評価は、5.5であり、商業的な自動車およびトラックの 塗装として受容できないものとみなされる。 これらの試験の結果は、商業的に受容可能なベースコート組成物を得るには、 本発明の架橋されたラテックスを使用しなければならないことを示している。 請求の範囲 1.塗料組成物の重量に基づいて40〜90重量%の水性担体、および塗料組 成物の重量に基づいて10〜60重量%のバインダを含有する水性塗料組成物で あって、前記バインダが (a)バインダの重量に基づいて50から98%の、架橋されたグラフト共重 合体であって、 (i)グラフト共重合体の重量に基づいて2から98%の、重合したモノエ チレン性不飽和モノマーからなるポリマー骨格であって、骨格の重量に基づいて 0.5〜10.0重量%の、アルキレングリコールジ(メタ)アクリレートから なる重合した2官能性エチレン性不飽和架橋モノマーを含有するポリマー骨格と 、これに応答して (ii)グラフト共重合体の重量の98から2%の、各マクロモノマーの単 一の末端点で前記ポリマー骨格に結合するマクロモノマーであって、重合したエ チレン性不飽和モノマーからなり、マクロモノマー重量に基づいて10から90 %の、アミンで中和されたときマクロモノマーが水に分散可能となるようなカル ボキシル官能基を含有する、重合したエチレン性不飽和モノマーを含有し、重量 平均分子量1,000〜30,000を有する、マクロモノマーとからなり; 前記骨格が、(メタ)アクリル酸アルキル、環式脂肪族の(メタ)アクリル酸 エステル、(メタ)アクリル酸アリル、スチレン、アルキルスチレン、および( メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、ならびにそれらのどんな混合物からもな るグループから選択した、重合したエチレン性不飽和モノマーからなり;前記ア ルキル基、環式脂肪族基、およびアリル基が炭素原子1から12個を有し;前記 マクロモノマーが、アルキル基中に炭素原子1〜4個を有する(メタ)アクリル 酸ヒドロキシアルキルの、重合したエチレン性不飽和モノマーと、アクリル酸お よびメタクリル酸からなるグループから選択した、カルボン酸官能基を含有する 重合したエチレン性不飽和モノマーと、アルキル基中に炭素原子1〜12個を有 する(メタ)アクリル酸アルキルからなるグループ、およびスチレンから選択し た重合したモノマーとからなり;前記グラフト共重合体の骨格が、マクロモノマ ー に対して相対的に疎水性で、マクロモノマーは親水性であり、 安定化された架橋ラテックスの形のグラフト共重合体と; (b)バインダの重量に基づいて2から50%の、組成物が硬化するとき、前 記グラフト共重合体と反応して架橋するアルキル化されたメラミン樹脂からなる 架橋剤と を含むことを特徴とする水性塗料組成物。 2.顔料/バインダの重量比が1/100から150/100である顔料を含 有することを特徴とする請求項1に記載の塗料組成物。 3.架橋剤がアルキル化されたメラミン架橋剤であることを特徴とする請求項 1に記載の塗料組成物。 4.マクロモノマーが、重合した(メタ)アクリル酸アルキルモノマー、(メ タ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、および、エチレン性不飽和カルボン酸モノ マーを含むことを特徴とする請求項1に記載の塗料組成物。 5.前記マクロモノマーが、カルボン酸官能基を含有する、重合したエチレン 性不飽和モノマーを、前記マクロモノマーの重量に基づいて、20および50重 量%の間で含むことを特徴とする請求項4に記載の塗料組成物。 6.前記マクロモノマーがさらに、重合した(メタ)アクリル酸ヒドロキシア ルキルモノマーを、前記マクロモノマーの重量に基づいて、5および30重量% の間で含むことを特徴とする請求項5に記載の組成物。 7.グラフト共重合体が実質的に、アクリル酸ブチル、アクリル酸メチル、ア クリル酸ヒドロキシエチル、スチレン、メタクリル酸メチル、およびブチレング リコールジアクリレートから成る骨格からなり、マクロモノマーが実質的にメタ クリル酸ブチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸からなり、架橋 剤が、ヘキサメトキシメチルオールメラミンであることを特徴とする請求項1に 記載の塗料組成物。 8.請求項1の塗料組成物の層で塗装されることを特徴とする基板。 9.請求項2の組成物の層で塗装され、それに重ね合わせて密着されたクリア コート塗装を有することを特徴とする基板。 10.複数のマクロモノマーアームが結合しているポリマー骨格を有し、前記 マクロモノマーアームが、グラフト重合体を水溶液中で安定化できるカルボン酸 を有する、請求項1のグラフト共重合体を含む塗料組成物の調製方法であって、 (a)触媒的連鎖移動剤を使用し溶媒中で、エチレン性不飽和モノマー混合物 の重合によってマクロモノマーを調製し、前記混合物が、前記マクロモノマーア ーム重量に基づいて10から90重量%のエチレン性不飽和モノマーを含み、重 量平均分子量1,000〜30,000を有するマクロモノマーを生成するため 、すべてカルボン酸官能基を含有すること;および (b)水性担体中に分散させる前にマクロモノマーを中和し、前記マクロモノ マーの2〜98重量%を、エチレン性不飽和モノマー98〜2重量%および2官 能性エチレン性不飽和架橋モノマー0.5〜10重量%のブレンドと、前記マク ロモノマーが前記マクロモノマーの単一の末端点で骨格中に取り込まれるように 、共重合させ、このような前記骨格への結合が、各前記マクロモノマー末端のエ チレン結合不飽和点と、重合して前記骨格を形成するモノマーとの反応によって 起こること、および2官能性モノマーが架橋して、架橋されたポリマー粒子を生 成し、それによってグラフト共重合体ラテックスを生成し、架橋剤をグラフト共 重合体ラテックスとブレンドして塗料組成物を形成することを含むことを特徴と する方法。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.塗料組成物の重量に基づいて約40〜90重量%の水性担体、および塗料 組成物の重量に基づいて10〜60重量%のバインダを含有する水性塗料組成物 であって、前記バインダが (a)バインダの重量に基づいて約50から98%の、架橋されたグラフト共 重合体であって、実質的に、 (i)グラフト共重合体の重量に基づいて2から98%の、重合したモノエ チレン性不飽和モノマーからなり、骨格の重量に基づいて約0.5〜10.0重 量%の、重合した2官能性エチレン性不飽和架橋モノマーを含有するポリマー骨 格と、 (ii)グラフト共重合体の重量の98から2%の、各マクロモノマーの単 一の末端点で前記ポリマー骨格に結合するマクロモノマーであって、実質的に、 重合したエチレン性不飽和モノマーからなり、マクロモノマー重量に基づいて約 10から90%の、アミンで中和されたときマクロモノマーが水に分散可能とな るようなカルボキシル官能基を含有する、重合したエチレン性不飽和モノマーを 含有し、重量平均分子量約1,000〜30,000を有する、マクロモノマー とからなり; 安定化された架橋ラテックスの形のグラフト共重合体と; (b)バインダの重量に基づいて2から50%の、組成物が硬化するとき、前 記グラフト共重合体と反応して架橋する架橋剤とを含むことを特徴とする水性塗 料組成物。 2.マクロモノマーが、コバルトキレート連鎖移動剤の存在下ですでに反応し ているモノマーを含み、2官能性エチレン性不飽和モノマーが、アルキレングリ コールジ(メタ)アクリレートであることを特徴とする請求項1に記載の塗料組 成物。 3.顔料/バインダの重量比が約1/100から150/100である顔料を 含有することを特徴とする請求項1に記載の塗料組成物。 4.架橋剤がアルキル化されたメラミン架橋剤であることを特徴とする請求項 3に記載の塗料組成物。 5.マクロモノマーが、重合した(メタ)アクリル酸アルキルモノマー、(メ タ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、および、エチレン性不飽和カルボン酸モノ マーを含むことを特徴とする請求項2に記載の塗料組成物。 6.前記マクロモノマーが、カルボン酸官能基を含有する、重合したエチレン 性不飽和モノマーを、前記マクロモノマーの重量に基づいて、20および50重 量%の間で含むことを特徴とする請求項5に記載の塗料組成物。 7.前記マクロモノマーがさらに、重合した(メタ)アクリル酸ヒドロキシア ルキルモノマーを、前記マクロモノマーの重量に基づいて、5および30重量% の間で含むことを特徴とする請求項6に記載の組成物。 8.前記骨格が、(メタ)アクリル酸アルキル、(メタ)アクリル酸の脂環式 エステル、(メタ)アクリル酸アリール、スチレン、アルキルスチレン、および それらの混合物から成るグループから選択した、重合したエチレン性不飽和モノ マーを含み;カルボン酸官能基を含有するエチレン性不飽和モノマーが、上述の アルキル基、環式脂肪族基、およびアリール基が炭素原子1から12個を有する アクリルおよびメタクリル酸と、アルキル基中に炭素原子2〜4個を有するアル キレングリコールジ(メタ)アクリレートとからなるグループから選択したモノ マーを含み、マクロモノマーが、アルキル基中に炭素原子1〜4個を有する(メ タ)アクリル酸ヒドロキシアルキルの、重合したエチレン性不飽和モノマーと、 アルキル基中に炭素原子1〜12個を有する(メタ)アクリル酸アルキル、およ びスチレン、メタクリル酸、またはアクリル酸から成るグループから選択したモ ノマーとを含むことを特徴とする請求項2に記載の組成物。 9.グラフト共重合体が実質的に、アクリル酸ブチル、アクリル酸メチル、ア クリル酸ヒドロキシエチル、スチレン、メタクリル酸メチル、およびブチレング リコールジアクリレートから成る骨格からなり、マクロモノマーが実質的にメタ クリル酸ブチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸からなり、架橋 剤が、ヘキサメトキシメチルオールメラミンであることを特徴とする請求項2に 記載の塗料組成物。 10.複数のマクロモノマーアームが結合しているポリマー骨格を有し、前記 マクロモノマーアームが、グラフト重合体を水溶液中で安定化できるカルボン酸 を有する、グラフト共重合体を含む塗料組成物の調製方法であって、 (a)触媒的連鎖移動剤を使用し溶媒中で、エチレン性不飽和モノマー混合物 の重合によってマクロモノマーを調製し、前記混合物が、前記マクロモノマーア ーム重量に基づいて約10から90重量%のエチレン性不飽和モノマーを含み、 すべてカルボン酸官能基を含有すること;および (b)水性担体中に分散させる前にマクロモノマーを中和し、前記マクロモノ マーの2〜98重量%を、エチレン性不飽和モノマー98〜2重量%および2官 能性エチレン性不飽和架橋モノマー0.5〜10重量%のブレンドと、前記マク ロモノマーが前記マクロモノマーの単一の末端点で骨格中に取り込まれるように 、共重合させ、このような前記骨格への結合が、各前記マクロモノマー末端のエ チレン結合不飽和点と、重合して前記骨格を形成するモノマーとの反応によって 起こること、および2官能性モノマーが架橋して、架橋されたポリマー粒子を生 成し、それによってグラフト共重合体ラテックスを生成し、架橋剤をグラフト共 重合体ラテックスとブレンドして塗料組成物を形成することを含むことを特徴と する方法。
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