JP2002510188A - 一体パッケージになっておりサージ保護とともに差動コモンモードフィルターをする対になった多層誘電体独立受動部品アーキテクチャー - Google Patents

一体パッケージになっておりサージ保護とともに差動コモンモードフィルターをする対になった多層誘電体独立受動部品アーキテクチャー

Info

Publication number
JP2002510188A
JP2002510188A JP2000540610A JP2000540610A JP2002510188A JP 2002510188 A JP2002510188 A JP 2002510188A JP 2000540610 A JP2000540610 A JP 2000540610A JP 2000540610 A JP2000540610 A JP 2000540610A JP 2002510188 A JP2002510188 A JP 2002510188A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
electrode
common
plates
common ground
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000540610A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002510188A5 (ja
JP4078804B2 (ja
Inventor
アンスォニ,アンスォニ,エイ
Original Assignee
エクストゥーワイ、アテニュエイタズ、エル、エル、シー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US09/008,769 external-priority patent/US6097581A/en
Priority claimed from US09/056,379 external-priority patent/US6018448A/en
Application filed by エクストゥーワイ、アテニュエイタズ、エル、エル、シー filed Critical エクストゥーワイ、アテニュエイタズ、エル、エル、シー
Publication of JP2002510188A publication Critical patent/JP2002510188A/ja
Publication of JP2002510188A5 publication Critical patent/JP2002510188A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4078804B2 publication Critical patent/JP4078804B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02HEMERGENCY PROTECTIVE CIRCUIT ARRANGEMENTS
    • H02H9/00Emergency protective circuit arrangements for limiting excess current or voltage without disconnection
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/35Feed-through capacitors or anti-noise capacitors
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H1/00Constructional details of impedance networks whose electrical mode of operation is not specified or applicable to more than one type of network
    • H03H1/0007Constructional details of impedance networks whose electrical mode of operation is not specified or applicable to more than one type of network of radio frequency interference filters
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H7/00Multiple-port networks comprising only passive electrical elements as network components
    • H03H7/42Networks for transforming balanced signals into unbalanced signals and vice versa, e.g. baluns
    • H03H7/425Balance-balance networks
    • H03H7/427Common-mode filters
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/14Structural association of two or more printed circuits
    • H05K1/141One or more single auxiliary printed circuits mounted on a main printed circuit, e.g. modules, adapters
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/16Printed circuits incorporating printed electric components, e.g. printed resistor, capacitor, inductor
    • H05K1/162Printed circuits incorporating printed electric components, e.g. printed resistor, capacitor, inductor incorporating printed capacitors
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
    • H05K3/34Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by soldering
    • H05K3/341Surface mounted components
    • H05K3/3431Leadless components
    • H05K3/3436Leadless components having an array of bottom contacts, e.g. pad grid array or ball grid array components

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Filters And Equalizers (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
  • Coils Of Transformers For General Uses (AREA)
  • Emergency Protection Circuit Devices (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は種々の誘電体16および誘電体材料の組み合わせと一緒に用いられて、電磁放射の抑制とサージ保護のできる1つまたはそれ以上の差動コモンモードフィルター12を提供する受動電子部品アーキテクチャー10に関する。このアーキテクチャーによって、単一あるいは多数の部品22を集積回路あるいはコネクターのような単一のパッケージ10のなかに組み立てることができる。この部品アーキテクチャーは誘電的に独立していて、種々の電気特性を一つの部品のなかに組み込むことができて、それだけあるいは他との組み合わせで、フィルター、非結合、解消およびサージ抑制の機能を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願は、1997年4月8日出願の出願番号08/841,940号の部分継続出願である
1998年1月19日出願の出願番号09/008,769号の部分継続出願である1998年4月7日 出願の出願番号09/056,379号の部分継続出願である。本発明は電子回路を電磁干
渉(EMI)及び過電圧から保護し、電磁放射を防止するフィルターに関する。
特に本発明は多機能電子部品に関し、その物理的アーキテクチャーが望ましくな
い電磁放射、他のソースから受けるもの及び差動コモンモード電流によって電子
回路内部で生じるものの両方を抑制することができる。加えて、電子部品の物理
的アーキテクチャーと材料組成によって、過電圧サージ保護と磁気特性を差動コ
モンモードフィルターに一体に組み合わせられている。
【0002】
【従来の技術】
今日生産されている電子機器の多く、特にコンピュータ、通信システム、車、
軍事監視機器、ステレオや家庭用娯楽機器、テレビジョンその他の電子機器には
新しい機能を高速で行うために小さな部品や電気的な内部接続を持っている。そ
れらが作られている材料やその小さなサイズのためにそれらは電磁干渉によって
生じる迷走電気エネルギーや電力ラインに過渡的に生じる電圧の影響を受けやす
い。過渡電圧はマイクロ電子部品や接点に大きな被害を生じたり、破壊すること
があって、そのために電子機器が働かなくなったり、大きな修理あるいは取り替
えに非常に費用を要することがある。
【0003】 EMIあるいはRFIの形の電気的干渉はラジオ放送アンテナや他の電磁波発
生器のようなソースから電気ラインに誘起される。EMIはまた、EMIをシー
ルドしておくことの望ましい電気回路からも生じる。差動コモンモード電流は典
型的にはケーブルや回路板のトラックの上に生じる。多くの場合、電磁界はアン
テナとして働くこれらの導体から放出される。これらの伝導及び放出される放射
を制御するには、不必要なノイズを発生したり、それに感受性のある他の回路や
回路の他の部品との干渉をなくす必要がある。干渉を生じる他のソースは、コン
ピュータやスイッチング電源や種々の他のシステムのような電気ラインと組み合
わせられている機器からのものであり、それらは国際的な放射及び/あるいは感 受規格に合わせるにはなくすことが好ましいものである。
【0004】 電気ラインに生じる過渡電圧は非常に短い時間に極めて大きな電位を生じるよ
うな発光によって引き起こされることがある。同様に核電磁パルス(EMP)は
広い周波数帯域においてより早い立ち上がり時間のパルスを持った更に大きな電
圧スパイクを生じ、それはほとんどの電子機器にとって有害なものである。大き
な過渡電圧の他のソースは、ある種の電子電源機器のスイッチを入れたり切った
りする際に生じるサージ電圧及び接地電位を変えることで生じる接地ループ干渉
と関係していることがわかっている。現在ある機器では、まずそれらのアーキテ
クチャー及び基礎的材料のために一体になったパッケージの中では十分な保護の
できないものとなっている。
【0005】 電磁放射や過渡電圧サージについての知られている現象を基にして、従来技術
から知られるように種々のフィルターやサージ抑制回路構成が作られてきた。従
来技術の種々の発明についての詳しい記述は、米国特許第5,142,430号に開示さ れており、ここではそれを参考文献とする。
【0006】 その430特許自体は電源ラインフィルター及びサージ保護部品に関係するもの で、それは電気装置の保護機器を構成するのに用いられるものである。その回路
部品はバリスターやキャパシター特性など望ましい電気特性を有するウェファー
あるいは板状の材料をしたものである。その板はその表面上に電極パターン及び
絶縁帯を持っていて、それらはそこに形成された孔とともに、システムの電気導
体に部品を容易に効果的に電気的に接続できるようにしている。これらの電極パ
ターンはお互いの間に入れられた材料とともに共通電極を形成している。430特 許は基本的には対になったラインフィルターとして働くものであった。本発明は
その対になったライン概念を改良して、その概念を低電圧低電流データ通信ライ
ン及び3相電源ライン、電動モータノイズフィルター、LANおよび他のコンピ
ュータ及び電子機器のような高電圧工業及び家庭用電気器具に合うような構成と
するものである。
【0007】 それ故に、従来技術の欠点を考慮して、本出願人の発明をここに提案する。
【0008】 上記のことから、電子回路、1つのライン、対になったライン及び沢山ねじら
れた対の中を流れる差動コモンモード電流によって生じる電磁放射を弱めるよう
な多機能電子部品を提供する必要があることがわかった。電子技術は影響を受け
やすいので、また外部ソースからの高電圧及び放射を感受しないようにサージ保
護と電磁フィルターを組み合わせる必要がある。今日の電子産業には激しい競合
があるので、その差動コモンモードフィルター及びサージ保護器は安価で小型化
されたもので、原価が低く、複数の電子製品の中に一体に組み合わさったもので
ある必要がある。
【0009】 それ故に本発明の主な目的は、差動コモンモード電流によって発生する電磁放
射をフィルターすることができて、製造が容易であって、融通のきく多機能電子
部品を提供することである。
【0010】 本発明の他の目的は、大量生産することが出来て、過渡的電圧、過電圧及び電
磁干渉に対する保護を持っている1つの部品パッケージ中に1つ以上の保護回路
を持つことが出来るようになった保護回路構成を提供することである。
【0011】 本発明の他の目的は、そのハイブリッド電子部品を回路や接地と組み合わさな
くてもEMIや過電圧を小さくする通路を持っている固有の接地を有する保護回
路を提供することである。
【0012】 これら及び他の目的や利点は、予め決められた電気特性のどれか1つあるいは
多くの組み合わせを示す材料によって分けられた対応する電極板を囲んでいる複
数の共通接地導体板を用いることで成し遂げられる。導体対を複数の共通接地導
体板と接続し、導体を電極板と選択的に接続することによって、ライン間とライ
ンと接地間で部品接続が出来て、差動コモンモード電磁干渉フィルター及び/あ るいはサージ保護ができる。その回路構成は板状に作られた少なくとも1つのラ
イン条件回路部品(line conditioning circuit component)を有している。そ の板の1つの表面には電極パターンが形成されていて、その電極表面は回路の電
気導体と電気的に接続されている。その電極パターンに使われている誘電材料及
び共通接地導体板は電気導体の電極間に中点となって、それによって電気導体間
でライン間及び個々の電気導体からラインと接地間に接続されている電気部品を
持った平衡した(等しいが反対極性の)回路構成となっている。
【0013】 その差動コモンモードフィルターの特定の電気的効果は、電極板間の材料及び
1つ以上のファラデーケージ内で電極板を入れている接地シールドを用いること
によって決まってくる。もしある特定の誘電体材料が選ばれると、そのフィルタ
ーは原理的に容量構成となる。その誘電体材料は電極板や共通接地導体板と組み
合わさって、各々の電気導体からライン間キャパシターやラインと接地間キャパ
シターとなる。金属酸化物バリスター(MOV)材料が使われていると、そのフ
ィルターはそのMOVタイプ材料によって過電流やサージ保護特性を持った容量
フィルターとなる。その共通接地導体板や電極板はライン間及びラインと接地間
容量板を形成し、高い過渡電圧条件の場合に差動コモンモードフィルターとなる
ようになる。これらの条件の間、MOVタイプのバリスター材料、それは基本的
に高い過渡電圧を制御するのに用いられる非線形レジスターであるが、電気導体
間に生じる電圧を制限する効果がある。
【0014】 更なる実施例においては、フェライト材料が使われていて、更なる固有インダ
クタンスを差動コモンモードフィルター構成に加える。前に述べたように、共通
接地導体と電極板はフェライト材料を持ったライン間とライン接地間容量板とな
って、その構成のインダクタンスを増す。フェライト材料を用いることはまた過
渡電圧保護にもなる。それはある電圧しきい値において導体となって過剰な過渡
電圧を共通接地導体板に逃がすので、電気導体上の電圧を効果的に制限する。
【0015】 本発明の上記目的及び利点を実現する多くの他の構成及び形がまた開示されて
いて、本発明の範囲内で差動コモンモードフィルター(differential and commo
n mode filter)の用途の広さと広い応用のあることを示している。
【0016】
【好適な実施例の詳細な説明】
日常生活においてエレクトロニクスが常に使用されていてその使用が増大し、
電磁干渉(EMI)と放射が増えているので、家庭、病院、車、航空機及び衛星
産業のような広いデジタル及びアナログ応用において新しい世界的な電磁障害防
止(EMC)規則が日々細かく規定されている。本発明は、1つの組立品の中で
のEMIの抑制、高帯域入出力ラインフィルター、EMI不整合ノイズ減少およ
びサージ保護をする電子部品に用いられる物理的アーキテキチャーに関する。
【0017】 電磁エネルギーを伝播するには2つの場、電気と磁気が必要である。電界は2
つ以上の点の電位差のある回路にあるエネルギーと関係している。磁界は誘導の
関係でもって回路の中のエネルギーと関係している。磁界はワイヤのループから
なる通路の中を流れる電流から生じる。そのようなループにある両方の場は印刷
回路板の上にある回路トレースの中にもある。これらの場は1MHz以上の周波
数で分かれはじめる。
【0018】 前に述べたように、伝播される電磁エネルギーは電界と磁界の交わったもので
ある。特にDCから高周波ノイズまでを伝える回路導体からEMIをフィルター
することが重要である。これは2つの理由から説明できる。その第一は、電界を
自由空間の中で変化させることは磁界を生じ、第二には磁気フラックスを変化さ
せるときには電界を生じる。結果として、単に電気や磁気だけの場を変えること
は出来ない。場が単に電気や磁気のものであっても他のものを除くことは出来な
い。
【0019】 放射を生じる主な原因は2種類の流れる電流、差動とコモンモードによる。こ
れらの電流によって生じる場はEMI放射を生じる。差動モード(DM)電流は
、ワイヤ、回路板トレースおよび他の導体中の周回通路を流れて、これらの電流
に関係する場が導体で作られたループから生じるような電流である。
【0020】 コモンと差動モード電流はそれらが違った回路通路を流れることで違っている
。コモンモードノイズ電流は接地に対して表面現象であり、例えば、シャーシー
に接地が良くされているケーブルの表皮を流れる。ノイズを小さく、最小にある
いは抑制するには接地に低いインピーダンスパスを付けるとともに同時に全体の
ノイズ電流ループを短くする必要がある。
【0021】 ここで図1には差動コモンモードフィルター10の物理的アーキテクチャーの
展開斜視図が示されている。フィルター10は複数の共通接地導体板14,少な
くとも2つの電極板16aと16bを持ち、そこで各電極板16は2つの共通接
地導体板14の間に挟まれている。少なくとも1対の電気導体12aと12bは
複数の共通接地導体板14および電極板16aと16bに設けられた絶縁孔18
あるいは結合孔20を通して設けられていて、電気導体12aと12bはまた電
極板16aと16bの結合孔20に選択的に接続されている。共通接地導体板1
4は全体がこの実施例では金属のような導電材料から出来ている。少なくとも1
対の絶縁孔18が各共通接地導体板14の中に作られていて、電気導体12を通
すことができるとともに、共通接地導体板14と電気導体12の間の電気的絶縁
を維持している。その複数の共通接地導体板14には必要により固定孔22が設
けられていて、複数の共通接地導体板14を互いに標準の固定手段例えばねじや
ボルトなどで固定することができる。固定孔22は、差動コモンモードフィルタ
ー10を電子部品フィルター10の箱やシャーシーのような他の面に固定するの
にも使うことができる。
【0022】 電極板16aと16bは共通接地導体板14と同様なもので、それらは導電材
料で出来ており、孔に通して設けられている電気導体12aと12bを持つ。共
通接地導体板14とは違って、電極板16aと16bは2つの電気導体12の1
つと選択的に接続されている。図1では電極板16は共通接地導体板14よりも
小さく描かれているがこれは必ずしも必要ではなく、この図では電極板16と固
定孔22の物理的結合手段とが干渉しないように描いている。
【0023】 電気導体12は図1に示すように電気導体12の一端に示す矢印で示す方向に
流れる電流通路を形成している。電気導体12aは電気信号を運ぶ通路を示し、
電気導体12bは信号の戻る通路を示す。ただ1対の電気導体12aと12bが
示されているが差動コモンモードフィルター10は、高密度多導体差動コモンモ
ードフィルターとなるように複数対の電気導体のフィルターをすることを本出願
人は想定している。
【0024】 差動コモンモードフィルター10を形成している最後のエレメントは材料28
であって、それは1つあるいは多くの電気特性を有し、それは中心にある共通接
地導体板14,両方の電極板16aと16bおよび2つの外側にある共通接地導
体板の間を通っている電気導体12aと12bの部分を囲んでいて、すべての板
と導体をお互いから、導体12aと12bおよび結合孔20によって作られた接
続を除いて、完全に絶縁している。差動コモンモードフィルター10の電気特性
は材料28の選択で決まる。誘電体を選んだ場合、フィルター10は原理的に容
量特性を持つ。材料28はまた容量およびサージ保護特性を持つように金属酸化
物バリスター材料とすることができる。フェライトや焼結多結晶体のような他の
材料も使うことができ、フェライト材料は互いに結合した相殺効果のためにより
優れたコモンモードノイズ消去に加えてサージ保護特性のある固有インダクタン
スを持っている。焼結多結晶材料は導電性と誘電特性と磁気特性を示す。焼結多
結晶体は米国特許第5,500,629号に詳しく述べられており、ここではそれを参 考文献とする。
【0025】 使うことのできる他の材料は米国特許第5,512,196号に開示されているよう な高誘電率の強誘電材料と高透磁率の強磁性材料の複合品であり、それをここで
は参考文献とする。そのような強誘電強磁性複合材料は圧密した一体品に形成す
ることができ、それはLCタイプの電気フィルターのように働く誘導と容量特性
の両方を示す。その部品のコンパクトさ、作り易さ及びフィルター性能は電磁干
渉を抑制するのに有用である。その強誘電強磁性複合体の容量及び誘電特性は1
GHzという高い周波数でも低下しない減衰性能を示す。その強誘電強磁性複合
体の寸法は、その複合体を用いている電気フィルターの大きな容量的及び誘導的
性質に影響を与える。その複合体はその製造過程で、フィルターの特定の性質を
特定の応用や環境に適した減衰を生じるように合わせることができる。
【0026】 図1を更に参照して、共通接地導体板14,電極板16aと16b、電気導体
12aと12bおよび材料28の物理的な関係をもっと詳しく述べる。最初は中
央の共通接地導体板14である。中央の板14はその各の絶縁孔18を通して設
けられている対になった電気導体12を有し、その孔は共通接地導体板14と電
気導体12aと12b両方の間の電気的絶縁を保っている。中央接地導体板14
の上下の両側に、対になった電気導体12aと12bを持っている電極板16a
と16bが設けられている。中央接地導体板14とは違って、ただ1つの電気導
体12aまたは12bが絶縁孔18で各電極板16aまたは16bから絶縁され
ている。対になった電気導体の1つ、12aまたは12bが結合孔20を介して
対応する電極板16aまたは16bと接続している。結合孔20は、堅くきっち
りとした電気接触をするように、半田、きつく入れたりあるいは他の方法など標
準の接続によって対になって電気導体12の一方とのインターフェースとなって
いる。差動コモンモードフィルター10が適切に働くために、上側の電極板16
aは、下側の電極板16bが電気的に接続しているものすなわち電気導体12b
に対するよりも、反対側の電気導体12aと電気的に接続していなければならな
い。差動コモンモードフィルター10は必要により複数の外側の共通接地導体板
14を持つことができる。これらの外側共通接地導体板14は非常に大きな接地
面を持ち、電磁放射を出すのを減衰し、より大きな表面積を持つので、過電圧や
サージを減少させる。共通接地導体板14が回路や地面接地と電気的に結合され
ていないで、固有接地がされている場合には、これは特に本当である。前に述べ
たように、共通接地導体板14と両方の電極板16aと16bの間に挿入保持さ
れている材料28として、違った電気特性を持った1つまたはそれ以上の複数の
材料とすることができる。
【0027】 図1Aはフィルター10の他の実施例を示していて、そこでは電気導体あるい
は回路板端子を別のやり方でフィルター10に結合している。基本的に複数の共
通接地導体板14が外側端の導電帯あるいは表面14aに電気的に接続されてい
る。また、各電極板16aと16bはそれぞれそれ自体の外側端の導電帯すなわ
ち表面40aと40bを持つ。フィルター10の他の部分では電気絶縁を保ちな
がら、電極板16aと16bおよびそれらそれぞれの導電帯40aと40bの間
で電気的接続をするために、各電極板16は長く延びていて、電極板16aのそ
の長く延びた部分は電極板16bが向いているのとは反対に向いて設けられてい
る。複数の共通接地導体板14が外側端の導電帯40aと40bから別の材料2
8によって離されている距離だけ更に伸びている距離よりも、電極板16の長い
部分は延びている。各バンドとその対応する板の間の電気的接続は、各バンドと
その対応する共通接地導体板あるいは電極板の間での物理的な接触をすることで
なされている。
【0028】 図2は差動コモンモードフィルター10の2つの回路を示す。図2Aは、電気
導体12aと12bの間に接続されているライン間キャパシター30と、対にな
った電気導体12の1つと固有接地34の間に接続されている2つのライン接地
間キャパシター32を持ったフィルター10を示している図である。また破線で
示しているのはインダクタンス36で、後でもっと詳しく述べるように、材料2
8がフェライト材料で出来ている場合に設けられている。
【0029】 図2Bはフィルター10の物理的実施例を示す似た図で、図2Aに示す容量部
品とそれがいかなる関係であるかを示している。ライン間キャパシター30は電
極板16aと16bを有していて、そこで電極板16aは対になった電気導体1
2aの一方と結合されていて、他の電極板16bは反対側の電気導体12bと結
合されていて、その2枚の平行板は必然的にキャパシターを形成している。中央
共通接地導体板14は固有接地34として働くとともに、各ライン接地キャパシ
ター32の2枚の平行板の一方となっている。
【0030】 各ライン接地キャパシター32に必要となる第二の平行板は対応する電極板1
6で与えられる。図1と図2Bを注意深く参照することで、その容量板の関係が
明らかである。中央共通接地導体板14を各電極板16a又は16bから電気特
性を有する材料28で隔離することで、電気導体12aと12bの間に延びてい
るコモンモードバイパスキャパシター30と、各電気導体12aと12bと固有
接地34とを結合しているライン接地間非結合キャパシター32を持った容量ネ
ットワークとなる。
【0031】 固有接地34は後で詳しく述べるが、ここでは地面あるいは回路接地と同様な
ものと直感的に仮定しておく。中央の別な共通接地導体板14が形成されている
固有接地34に結合するのに、1枚以上の共通接地導体板14は、電気機器の筐
体又は接地されたシャーシーに接続されている固定孔を通してハンダあるいは組
み立てねじなど普通のやり方で、回路あるいは地面接地と結合されている。差動
コモンモードフィルター10は地面又は回路接地と結合されている固有接地34
を持って同様によく作動するが、フィルター10の物理的アーキテクチャーの一
つの利点は物理的な接地接続の必要がないことである。
【0032】 図1を再度参照して、差動コモンモードフィルター10の他の特徴は時計回り
と反時計回りのフラックス場であり、それぞれ24と26で示されている。個々
のフラックス場の方向はアンペアの法則を適用し、右手の法則を用いて決まり、
描くことができる。その時、導体端部にある矢印で示すように電気導体12aあ
るいは12bの中の電流の方向に各人がその親指を平行に向ける。親指が電流と
同じ方向を向いたときに、その人の手の残りの指が曲がっている方向がフラック
ス場の回転方向を指す。多くの入出力およびデータライン配置にあるように、電
気導体12aと12bはお互いに隣り合って配置されていて、ただ1つの電流ル
ープを示しているために、差動コモンモードフィルター10に入ったり出たりす
る電流は反対向きであり、そのために反対向きのフラックス場を生じ互いにうち
消し合いインダクタンスも小さいものである。現代の装置にある早いスイッチン
グスピードや早いパルス立ち上がり時間はただ低いインダクタンスのサージ機器
でのみ取り扱うことができるので、低いインダクタンスであるということは現代
の入出力および高速データラインにおいて利益のあることである。
【0033】 従来技術にあるバラバラの部分を組み合わせるのと比較して、差動コモンモー
ドフィルター10を用いることは労働集約の観点から、製造が容易で費用効率の
良いものであるということも明らかである。差動モード結合キャパシターや2つ
のコモンモード非結合キャパシターを作るのに電気導体12の端部にのみ接続を
すればよいので、時間と場所の節約となる。
【0034】 図3は、挿入損失の周波数変化を従来技術におけるいくつかのチップキャパシ
ターと本発明の差動コモンフィルター10を比較して示す。このグラフは、ライ
ン間で82pFの値を持って測定したチップキャパシター50と82pFの値である
がライン接地間で測定したチップキャパシター56は両方とも非線形特性で変化
していることを示している。他方、次のいずれかの方法で測定したフィルター1
0は100MHzの周波数において極めて低く線形挿入損失を示す。(1)ライ
ン間キャパシター54は82pFであるが、同じ値の従来のキャパシター50と比
較して低い。(2)ライン接地間キャパシター58は82pFの値であるが、同じ
値の従来のキャパシター56と比較して低い。(3)ライン接地間キャパシター
52は41pFの値であるが、従来のキャパシター50および56よりも低い。
【0035】 本発明の他の実施例は図4に示す差動コモンモード多導体フィルター110で
ある。フィルター110は図1および1Aのフィルター10と同様なものである
が、それは複数の共通接地導体板112と複数の導体電極118aから118h
を持っていて、差動モード結合キャパシターとコモンモード非結合キャパシター
構成を形作っており、図4には示されていない複数対の電気導体であって図1や
1Aに示している電気導体12aと12bと同様なものの上でそれらは作動する
。図1に示した単一対の導体フィルター10について前に説明したように、共通
接地導体板112と導体電極118と複数の電気導体はお互いから予め決められ
た電気的性質を持っている予め選択された材料122によって隔離されている。
その材料は誘電体材料やフェライト材料やMOVタイプ材料や焼結多結晶体材料
などである。その複数の共通接地導体板112の各々は、電気導体をその中に通
している複数の絶縁孔114を持っていて、それらは各共通接地導体板112か
ら電気的絶縁をしている。複数の電気導体対を受け入れるために、その差動コモ
ンモードフィルター110では、図1や1Aで述べたものから修正した電極板を
用いなければならない。
【0036】 電気導体対毎に多数の独立した導体電極を設けるのに、支持材料116として
好ましい電気特性をした材料122の1つが用いられる。支持板116aは、板
116aの一面にプリントした複数の導体電極118b、118c、118eお
よび118hを持ち、各電極毎に1つの結合孔120を持つ。支持板116bは
また板116bの一面にプリントした複数の導体電極118a、118d、11
8fおよび118gを持つ。支持板116aと116bとは離れていて、複数の
共通接地導体板112で囲まれている。その入って来る電気導体の各対はフィル
ター10内に対応する電極対を持つ。示していないが、その電気導体は共通接地
導体板112とそれぞれの導体電極の中を通っている。結合孔120と絶縁孔1
14によって結合されたりされなかったりしている。共通接地導体板112は導
体電極118aから118hとともに働いて、図1と1Aの電極板16aと16
bと基本的に同じ働きをする。
【0037】 図5は、従来技術の多キャパシター部品と本発明の差動コモンモード多導体フ
ィルター110の回路図を示す。図5Aは従来技術のキャパシター列130の図
である。基本的に多キャパシター132はお互いに結合されて形成されており、
列130に共通接地136を設け、各キャパシター132に電気導体を接続でき
るように開端子134が設けられている。これらの従来技術のキャパシター列は
各キャパシター132の開端子134が個々の電気導体と電気的に接続されてい
るときにのみ、個々の電気導体とコモンモード非結合となる。
【0038】 図5Bは、4つの差動コモンモードフィルターピン対のあるパック配置を持っ
た差動コモンモード多導体フィルター110の回路図を示す。各対の電極を通っ
て延びている水平線は、その対を囲んでいる線が隔離バー112aと成っている
共通接地導体板112を示す。その隔離バー112aは共通接地導体板112と
電気的に結合していて、各電極板118aから118hをお互いから分けている
固有接地グリッドとなっている。その対応する導体電極118aから118hは
中央共通接地導体板112の上と下両方にある支持材料板116aと116bの
上に位置していて、ライン接地間コモンモード非結合キャパシターを形成してい
る。各板と共通接地板112と支持材料板116aと116bはお互いから誘電
体材料122によって分けられている。フィルター110が対になった電気導体
に、電極板118aと118cにあるような結合孔120を介して接続されてい
るときには、フィルター110はライン間差動モードフィルターキャパシターを
形成する。
【0039】 図4を再度参照して、中央共通接地導体板112だけでなく外側共通接地導体
板112も有している多導体フィルター110が示されている。図1と1Aに関
して説明したように、これらの外部共通接地導体板112はフィルター110に
極めて大きな接地面を与えているので、出てくる電磁放射を減衰するのに役立ち
、過電圧、サージおよびノイズを散らしあるいは/または吸収するより広い表面
積を提供し、またファラデーシールドとして効果的に働く。複数の共通接地導体
板112が回路あるいは地面接地に電気的に接続されていないでその代わりに固
有接地に頼っているときには、これは特にその通りである。
【0040】 本発明の他の変形例は図22に示す差動コモンモード多導体フィルター680
である。フィルター680はコンピュータや電話通信装置とともに用いられるの
に適したものとなっていて、RJ45コネクターとともに用いることを考えてい
る。フィルター効率を向上させるために、フィルター680は、複数の差動コモ
ンモードフィルターの他に、作りつけのシャーシーおよび回路板低周波数ノイズ
阻止キャパシターを持っている。図22Aに示すように、フィルター680の物
理的構成は図4に示しているフィルター110と基本的に同じであり、それは複
数の共通接地導体板112と、複数の導体電極を持った第一と第二の電極板67
6と678を持って、シャーシーとボード阻止キャパシターを持った多差動コモ
ンモードフィルターとなっている。前にあった実施例で述べたように、共通接地
導体板112と導体電極686,688,690および692と阻止電極682
および684と、いろんな板の中を通っている電気導体(図示せず)すべては材
料22によって隔離されている。フィルター680に予め決めてある特定の電気
特性を実現するために、本発明の他のすべての実施例にあるのと同じように、材
料122は誘電体やフェライトやMOVタイプ材料や焼結多結晶体とすることが
できる。各共通接地導体板112は複数の絶縁孔114を有し、その中に電気導
体が通されていて、共通接地導体板112からは電気的に離されている。その更
なるシャーシーとボードノイズ阻止キャパシターを得るために、フィルター68
0は図1のものから修正した電極板を用いている。
【0041】 図4について述べたように、電気導体の多くの対に多くの独立部品を付けるた
めに、材料122は、また第一と第二の電極板676と678を作るのに使われ
ている支持材料116として機能する。第一の電極板676は第一と第二の導体
電極682と686および阻止電極688を有していて、それらすべては支持材
料116の一面にプリントされている。第二の電極板678は第一と第二の導体
電極684と690および阻止電極692を有していて、それらすべてはまた支
持電極116の一面にプリントされている。第一と第二の電極板676と678
はそして共通接地導体板112で分離されているとともに囲まれている。差動コ
モンモードフィルターの組み合わせで作りつけられたシャーシーやボードノイズ
阻止キャパシターを有するようにしているフィルター680が前に書いた実施例
と違っているのは、第一と第二の電極板676と678の上に作られた第一と第
二の導体電極と阻止電極の構成である。第一の電極板676の第一と第二の導体
電極686と688の各々は電極に設けられた1つの結合孔120を持っている
。阻止電極682は第一と第二の導体電極686と688を部分的に囲むように
形成されていて、複数の絶縁孔114と結合孔120を持っている。第二の電極
板678は第一の電極板676と同じで、第一と第二の導体電極686と688
に対応して第一と第二の導体電極690と692を、阻止電極682に対応して
阻止電極684を持っている。図22Aに明らかに示されているように、種々の
共通接地導体板112の間で結合されたときに、第一と第二の電極板676と6
78とはお互いに反対方向に並んでいる。第一と第二の電極板676と678が
このような特定の配置をしているので、コネクターに用いられたときには、フィ
ルター680は従来のRJ45ピン出力配列を持つことができる。好ましいピン
出力あるいは結線配列に応じて他の配置をした導体および阻止電極も出願人は予
定していて、第一と第二の電極板676と678とを逆さまにした配置は必要な
ものではないことに注意すべきである。
【0042】 他の実施例にあるように、多くの電気導体は共通接地導体板112および第一
と第二の電極板676と678を通っている。電気導体を示していないが、図2
2Bは、このフィルター680の実施例ではRJ45標準コネクターの8本の導
体を受け取ることが出来るようになっていることを示している。フィルター68
0の中の種々の導体電極の相互作用を図22Aから22Dを参照しながら説明す
る。図22Cはフィルター680の物理的な実施例として電気回路を示している
。図22Dはフィルター680の他の電気回路で必要により参照する。フィルタ
ー680の信号接地(SG)は固有接地として働く共通接地導体板の組み合わせ
によって得られる。第一と第二の電極板676と678の種々の導体電極が共通
接地導体板112の導体面から分かれていることによってフィルター680に極
めて大きな接地面を作ることになり、それは実質的に接地として働き放射された
電磁波を受けて減衰する助けをするとともに、より大きな表面積を提供し過電圧
、サージおよびノイズを消しおよび/あるいは吸収し、そしてファラデーシール ドとして効果的に働いて、そのフィルターを外部電気ノイズから保護し、フィル
ター680から同じものを放射するのを防ぐ。
【0043】 図22B、22Cおよび22Dに示しているように、番号1から8で種々の電
気導体(図示せず)を参照して、電気導体3と5は結合孔120を介して各々第
一と第二の導体電極686と688に接続されている。電気導体4と6は結合孔
120を介して各々導体電極690と692に接続されている。導体1と7は結
合孔120を介して阻止電極684と接続されていて、電気導体2と8は同様に
結合孔120を介して阻止電極682に接続されている。図22Dを参照して、
電気導体3と6は第一と第二の導体電極686と692の相互作用によって差動
的にフィルターされて、それらの電極は対向する板となって電気導体3と6の間
にライン間キャパシターを形成する。同じ電気導体それぞれは、第一と第二の導
体電極686と692と共通接地導体板112との相互作用によって作られたラ
イン接地間キャパシターを介してコモンモードフィルターとなることを受けて、
それは各電気導体と複数の共通接地導体板112による固有接地の間にライン接
地間キャパシターを形成している。
【0044】 第一と第二の導体電極690と688に各々接続されている電気導体4と5に
ついても同じ関係が存在する。第一と第二の導体電極690と688はライン間
キャパシターとなり、各々は共通接地導体板112と相互作用をして、各電気導
体に個々のコモンモードフィルターキャパシターを形成する。種々の導体電極と
共通接地導体板の間での相互作用によって作られたその複数の差動コモンモード
フィルター以外に、シャーシーとボードノイズ阻止キャパシターがまた共通接地
導体板112と阻止電極682と684との相互作用で形成される。例えば、シ
ャーシー接地は電気導体1と7に接続されて、それらの両方は結合孔120を介
して阻止電極682に電気的に接続されている。その阻止電極682はノイズ阻
止キャパシターの一方の板となっている。ノイズ阻止キャパシターの他の板は阻
止電極682と相互作用をする共通接地導体板112で形成されている。互いに
取り替えることが出来るけれども、電気導体2と8はまた共通接地導体板112
と阻止電極682の相互作用によってボードノイズ阻止キャパシターを形成する
。そのシャーシーとボードの阻止ノイズキャパシターの両方によって共通接地導
体板112で形成された固有接地を容量的に非結合とすることが出来て、それに
よって信号を運ぶ導体からの低周波数電気ノイズを阻止することができる。この
ことで、共通接地導体板112で形成されている固有接地を基本的に電気的に奇
麗なものとするので、差動コモンモードフィルターの働きを改善する。
【0045】 図6は本発明の更なる実施例で、それは今日の高密度情報データバスの典型で
ある非常に多くの電気導体対について、入出力データライン対でフィルターする
ものである。差動コモンモード高密度フィルター150は、複数の絶縁孔114
を持った複数の共通接地導体板112と、電極パターン118と絶縁孔114と
結合孔120を持った導体電極板116aおよび116bとを有している。図6
に反映している積層順序は、前の実施例で述べたように誘電体材料が各個々の板
を囲んでいることを前提にしている。
【0046】 図6Aは他のアプローチを示し、ここでは差動コモンモード高密度フィルター
150は三重結合している電極を用いており、接地とライン間により大きな容量
となっている。ここでもフィルター150は複数の絶縁孔114を持った複数の
共通接地電極板112と、それぞれの電極パターン117aから117cを持っ
た導体電極板119aから119cを有している。各導体電極板119aから1
19cは予め決まった場所に複数の絶縁孔114と結合孔120を持って、対に
なった電気導体をそこに通すことが出来、その電気導体と選択的に結合されて好
ましいフィルターアーキテクチャーを形成している。図6Aに示されている板の
積層順序はここでも図1,1A、4および6に示したものと同様であり、ここで
も予め決めた誘電体材料122が厚さを変えて個々の板を囲んでいる。
【0047】 図7,8および9は1つ孔の電極板70と、本発明の差動コモンモードフィル
ターの他の実施例にその板を複数枚用いることを示している。図7は電極板70
の両面を示しており、図7Aは正面で図7Bは背面である。電極板70は、前に
述べた誘電体や他の材料のような予め決められている電気特性を持った材料72
からできていて、材料72は希望する形に成形されていて、ここではディスクで
ある。孔78は電極板70を通って設けられていて、そこに電気導体を通してい
る。電極板70の正面は部分的に導体表面74で被われていて、電極板70の外
周に沿って隔離帯82が作られている。孔78を囲んでハンダ帯80があり、一
度温められると孔78を通って設けられている電気導体にくっついて、その導体
を導体表面74に電気的に接続する。図7Bにおいて、電極板70の背面は正面
と同じで導体表面74が材質72にくっついていて、その外周に隔離帯82を作
っている。正面と違っているのは、孔78は隔離帯76で囲まれていて、電気導
体と、電極板70の背面にある導体表面とが電気的に接続しないようになってい
る。
【0048】 図28と29は多数の板70がどのように用いられて差動コモンモードフィル
ター90を作っているかを示している。フィルター90の構成は前の実施例と同
様で、共通接地導体板98が少なくとも2枚の電極板70の間に挟まれて、複数
の容量エレメントを形成するのに必要な平行板配置となっている。図9に示すよ
うに、1枚の電極板70は共通接地導体板98の一方側に結合していて、第二の
電極板70は板98の反対側に結合していて、それらは、共通接地導体板98の
反対側と結合している他の電極板70と干渉しないで、電気導体92aと92b
が1つの電極板70を通ることができるだけ十分な距離離れている。あまりはっ
きりとは示していないが、共通接地導体板98には、図8に示しているように、
電気導体92aと92bが通るように電極板70にある対応する孔に相当する予
め決められた位置に孔が開いていることは明らかである。
【0049】 共通接地導体板98は固有接地96となって、必要ならばそれを地面あるいは
信号接地と接続することができる。固定孔22によってフィルター90を構造物
に機械的に結合することができる。電極板70を共通接地導体板98に物理的に
結合している1つの方法が図8に示されている。共通接地導体板98と電極板7
0の背面の間に挟まれてハンダ溶接84があり、それは加熱されたときに電極板
70の背面にある導体表面74と共通接地導体板98の対応する面にくっつく。
電極板70を共通接地導体板98に接続している時、電極板70の背面はいつも
共通接地導体板98の対応する側に向いている。同じ機械的な接続のやり方が両
方の電極板に使われている。ハンダ帯80が各電極板70のところに示されてい
て、それは2つの電気導体92aと92bの一方だけをその対応する電極板に結
合している。共通接地導体板98と電極板70を持った配置によって、電気導体
間にライン間差動モードフィルターを形成し、またラインと接地間非結合を形成
している。電気導体92aと92b間すなわちライン間で結合しているキャパシ
ターの平行板として働く両電極板70の表側にある導体表面74によって差動モ
ードフィルターが形成されている。一方の容量板として働く各電極板70の導体
表面74と、他の容量板として働く共通接地導体板98によって、ライン接地間
非接合が形成されている。固有接地96として働くものであるが、共通接地導体
板98による平行容量板によって、各電気導体92aと92bに接地非接合接続
が出来ている。
【0050】 図8と9に示す差動コモンモードフィルター90は、その構造が比較的単純な
ものであるとともに、その処理できる電圧と電流の容量がその物理的構造のみで
決まってくるので、希望する特性に応じて容易に大きくしたり小さくしたりする
ことができるという利点がある。
【0051】 図26,27および28は2つ孔のある電極板600であり、その板の複数枚
を本発明の差動コモンモードフィルターの更に別の実施例に用いていることを示
している。図26Aで、電極板600は予め決まった電気特性をした材料616
からできていて、材料616はここではディスクで示されているような希望する
形に成形されている。2つ孔のある電極板600の第一の側面が図26Aに示さ
れていて、それは隔離帯606を持った第一と第二の孔602と604を持ち、
その隔離帯でその孔を第一の導体表面608から離している。2つ孔のある電極
板600の第二の側面が図26Cに示されていて、隔離帯606のある第一の孔6 02と第二の導体表面610に直接接続している第二の孔604を持つ。その第
二の導体表面は、板600の外周に沿って走っている隔離帯612を除いて、2
つ孔のある電極板600の第二の側面のほとんどを覆っている。図26Bは、2
つ孔のある電極板600を丸く取り巻いている側面導体表面614に第一の導体
表面608が電気的に接合していることを示している。2つ孔のある電極板60
0の第二の側面の外周に沿って位置している隔離帯612は第一と第二の導体表
面608と610を互いに物理的に分けて、電気的に隔離している。
【0052】 2本の電気導体を第一と第二の孔602と604の中に通したときに、孔60
4を通っている電気導体だけが第二の導体表面610と電気的に接続することに
なる。2つ孔を持った電極板600の機能は図7に示した1つ孔を持った電極板
70と同じである。その違いは、図9に示し述べたように反対の電気導体を通す
ことが出来るように、電極板600を食い違わせておく必要がないことである。
【0053】 図27は、どのように2つ孔のある電極板600を多く用いて、2つ孔を持っ
た電極板600を2枚電気的に接続して差動コモンモードフィルター626を作
っているかを示している。図26Aに示すように各電極板600の第一の側面が
反対側の電極板600の第一の側面と向かい合っていて、各電極板600の第一
の導体表面608が2枚の導体表面608の間で溶けたハンダ622のようなそ
の技術で知られているやり方で電気的に接続されている。2本の電気導体618
と620は各2つ孔のある電極板600の並んだ孔を通っていて、電気導体61
8は電極板600bの第二の導体表面610bと電気的に接続していて、電気導
体620は電極板600aの第二の導体表面610aと電気的に接続している。
本発明の差動コモンモードアーキテクチャーについて述べた同じ原理に従って、
第一の導体表面608aと608bは差動コモンモードフィルター626の固有
接地となる共通接地導体板を形成している。各電極板600aと600bの第二
の導体表面610aと610bは、電気導体618と620間を結合している差
動キャパシターを形成している2枚の板となっている個々の導体電極として働く
。第二の導体表面610aと610bはまた、固有接地として働く第一の導体表
面608aと608bとの関係で考えると、コモンモード非接合キャパシターを
形成している。2つ孔のある電極板600の一つの利点は、図7に示した1つ孔
電極板と比較して、共通接地導体板が要らないことである。第一の導体表面60
8aと608bが共通接地導体板として働く。必要により、絶縁孔を並べて作ら
れている別の共通接地導体板624を図28に示すように、2つ孔電極板600
aと600bの間に置いて、電気ノイズや熱を放散させるためにより大きな導体
面積を持った優れた固有接地を設けることができる。
【0054】 現在電子機器全般に見られる1つのトレンドは、機器と、機器を構成している
電子部品の絶え間のない小型化である。キャパシター、それは差動コモンモード
フィルター構造でのキー部品であるが、それも例外ではなく、絶え間なく小さく
なってきて、それはシリコンのなかに形成されて、顕微鏡を使ってだけ見ること
ができるような集積回路のなかに組み込まれるようになってきた。よく普及して
いる1つの小型化したキャパシターはチップキャパシターであって、それは標準
のスルーホールあるいはリードの付いたキャパシターと比較してはるかに小さな
ものである。チップキャパシターは、回路板上の電気導体やトレースに物理的に
電気的に接続するのに表面実装技術が使われている。本発明の差動コモンモード
フィルターのアーキテクチャーを図10に示すような表面実装技術に適用するこ
とができる。表面実装差動コモンモードフィルター400は図10Aに示されて
いて、その内部構造は図10Bにしめされている。図10Bにおいて、共通接地
導体板412は第一の差動板410と第二の差動板414の間に挟まれている。
共通接地導体板412と第一と第二の差動板410と414の各々は、選んだ材
料に応じて、好ましい電気特性を持った材料430でできている。本発明のすべ
ての実施例と同じように、出願人は種々の材料、誘電体材料、MOVタイプ材料
、フェライト材料、マイラーのようなフィルム、焼結多結晶体のようなエキゾチ
ック材料など、これらに限定するものではないが、を使うことができる。
【0055】 第一の差動板410は、第一の差動板410の外周を囲んでその4辺のうち3
辺に沿っている隔離帯418を残して、材料430の上表面に結合した導体電極
416を持っている。隔離帯418は導体電極416で覆われていない材料43
0の端の部分である。第二の差動板414は基本的には第一の差動板と同じであ
るが、第一の差動板410と向きが反対となっている。第二の差動板414は、
第二の差動板414の外周を囲んでその4辺のうち3辺に沿っている隔離帯42
8を残して、材料430の上表面に結合した導体電極426を持った材料430
から成っている。第一と第二の差動板410と414の物理的な互いの方向につ
いて注意しなければならない重要なことは、隔離板418と428が囲んでいな
い各板の一方側が互いに180°反対を向いていることである。このような向き
のために、電気導体が各板410または414のどちらかと結合することができ
る、しかし両方ではない。
【0056】 共通板412は第一と第二の差動板410と414と構造上は似ていて、それ
はその上表面に付けられた共通導体電極428のある材料430からできている
。図10Bからわかるように、共通板412は両端にある2つの隔離帯420お
よび422を持つ。共通板412は第一と第二の差動板410と414の間に並
べられていて、隔離帯420と422が第一と第二の差動板410と414の隔
離帯を持たない側の端と並んでいる。3枚の板すべて、共通板412と第一と第
二の差動板410および414は各板の下側にどのような導体表面をも持ってい
ない、そのために、その板をお互いに重ねたときに、導体電極426は共通板4
12の背面によって共通導体電極424から隔離される。同様な形で、共通導体
電極424は、材料430を持っている第一の差動板410の背面によって導体
電極416から隔離されている。
【0057】 ここで図10Aを参照して、表面実装差動コモンモードフィルター400の構
造を更に説明する。共通板412と第一および第二の差動板410および414
が図10Bに示した配置で互いに積層したときに、電気導体を別の電極に結合す
る手段を付ける必要がある。電気導体は、帯402,404および406の間に
位置している隔離帯408によって共通導体帯404から隔離されている第一の
差動導電帯404と第二の差動導電帯406によって、表面実装差動コモンモー
ドフィルター400に結合している。共通導電帯402と隔離帯408はフィル
ター400全体の周り360°を取り巻いていて、その4側面すべてを隔離して
いる。第一と第二の差動導電帯404と406はフィルター400の周り360
°に延びているだけでなく、それぞれ端432と434を覆って延びている。
【0058】 図10Aと10Bを互いに参照して、帯と板の間の結合がわかる。端434を
持っている第一の差動導電帯404は、第一の差動板410の端まで延びている
隔離帯418を持たない導体電極416と電気的接合をしている。第二の差動導
電帯406は、隔離帯422および428それぞれによって、共通板412と第
一の差動板410から電気的に隔離されている。ここで述べたのと同様に、端4
32を持っている第二の差動導電帯406は第二の差動板414の導体電極42
6と電気的に結合している。共通板412と第一の差動板410の隔離帯420
および418のために、第二の差動導電体406は第一の差動板410と共通板
412から電気的に隔離している。
【0059】 共通導電帯402を共通板412に電気的に結合することは、共通板412の
周りに沿った隔離帯を持っていない共通導体電極424に共通導電帯402の側
面436を物理的に結合することでなされる。共通導体電極424を第一と第二
の差動導電帯404および406から電気的に隔離しておくために、共通板41
2の隔離帯420および422は、第一と第二の差動導電帯404および406
が共通導体電極424と物理的に結合するのを防いでいる。
【0060】 本発明の差動モードフィルターの他の実施例におけるのと同様に、電気導体を
第一と第二の差動導電帯404および406に結合したときに、第一と第二の差
動板410および414の導体電極416および426はライン間差動モードキ
ャパシターとして働く。ライン接地間非接合キャパシターは、各導体電極416
,426それぞれと、固有接地となっている共通導体電極424の間で形成され
る。
【0061】 図11は、図10に示したフィルターの他の実施例である表面実装差動コモン
モードフィルター438を示している。カットして示す斜視図によって、第一と
第二の差動導電帯446および450が電極板448および452にどのように
電気的接続をしているかをもっとはっきりと示している。共通導電帯442と共
通接地導体板440の間の電気的接続も示している。違いは、図10に示したよ
うに、表面実装フィルター438の周り360°に、共通導電帯442が連続し
ていないことである。
【0062】 図11のフィルター438と図10のフィルター400との間にある他の大き
な違いは、フィルター438が複数の電極および共通接地導体板448,452
および440を有していることである。複数の共通接地導体および電極板を用い
ていることの利点は、表面実装フィルター438の大きさを最小に保ちながら、
より大きな容量値の得られることである。キャパシターは、レジスターと同様に
、直列および並列に接続できる。直列になった複数のレジスター全体の抵抗はそ
れら個々の値の合計であるが、キャパシターでは反対の関係になっている。加算
効果を得るのに、キャパシターは互いに並列に並べなければならないので、フィ
ルター438は、第一と第二の差動導電帯446および450および共通導電帯
442と結合した複数の板を持つことでそのようになっている。前の実施例にお
けるのと同じように、好ましい電気特性を有する材料454が複数の電極板44
8と452および共通接地導体板440を取り囲んで互いから隔離しながら、そ
の差動コモンモードフィルター構成になるように適した電気特性を生じている。
図11Bは、表面実装差動コモンモードフィルター438の等価図であり、複数
の共通接地導体板440と複数の電極板448および452の関係を示している
【0063】 電極板448と452それぞれはそれぞれの導電帯450と446に電気的結
合されている。電気導体はそして第一と第二の差動導電帯446と450に結合
されていて、複数の電極板448と452は平行になってライン間差動モード結
合をしている電気導体の間に結合されていて、全体として1つの容量値を作るよ
うになっている。その複数の共通接地導体板440は電極板448と452と一
緒になって、各電気導体と共通導電帯442の間にラインと接地間非接合キャパ
シターとなる。その複数の共通接地導体板440は、共通導電帯を介して信号あ
るいは地面接地と接続することのできる固有接地として働く。また、本発明の物
理的アーキテクチャーは多くの変形を取ることができ、板の数あるいは/または その寸法を変えることで、広い範囲の容量値とフィルター特性を得ることができ
る。
【0064】 図12は、個々の2個のフィルターを1つの電子部品のなかに組み合わせてい
る別の多部品表面実装差動コモンモードフィルターを示している。個々のフィル
ターをいくつでも単一の電子部品のなかに組み込むことができて、本発明は2つ
の個々のフィルターに限定されないことを理解すべきである。図12Aは、1つ
の相互接続配置であり、図12Bから12Eは内部電極と共通接地導体層を示し
ている。第一と第二の差動導電帯154と156はそれぞれ電極板153と15
5に結合されていて、帯154′と156′は同様に電極板153′と155′
に結合されている。多部品表面実装フィルター160はまた、前に述べたように
、予め決められた電気特性を持った材料166を持ち、それはその複数の電極お
よび共通接地導体層の間にある。共通接地導電帯164は共通接地導体板163
と電気的に接続されている。注意すべきことは、出願人は単一の電子パッケージ
のなかに多部品を入れることを考えているだけでなく、第一と第二の差動導電帯
154と156および共通導電帯164の形、配置および/または長さや幅も、
必要とするいかなるタイプのプリント回路板の足の形をも持つことができるよう
に変えることができることである。その導電および共通帯で必要なことは、互い
の間の電気的隔離を維持しながら、対応する電極板と共通接地導体板163と電
気的に接続されていることである。図12に示す考え方を、必要により10,2
0あるいは100個の差動コモンモードフィルターを組み合わせることに拡大す
るのは容易である。多部品表面実装差動コモンモードフィルター160は典型的
な32あるいは64本のデータラインからなる大きなデータバスをフィルターす
るのに特に有用である。このデータバスは大量の電磁エネルギーを放出する特に
高い周波数でデジタル情報を取り扱い、回路に損傷を与えたりデータを壊すよう
な過電流や電圧サージの影響を特に受けやすいものである。
【0065】 図23と24は、図11に示した前に述べた表面実装フィルターの応用および
その応用したものの電気回路を示している。図23は差動コモンモードMOVフ
ィルター400aを差動コモンモード容量フィルター400bと並列に結合組み
合わせたものであり、それはMOV機器だけでは通常得ることの出来ないような
大容量を持って、差動コモンモードサージ保護をするものである。図23Bはフ
ィルター400aと400bを物理的に重ね合わせたものを示しており、そこで
は第一の差動導電帯446aと446bは互いに電気的結合をしていて、第二の
差動導電帯450aと450bは互いに電気的結合をしていて、共通導体接地帯
442aと442bは互いに電気的結合をしており、それは443として示され
ている。フィルター400aと400bの物理的構成は同じで、種々の導体電極
を分けるのに用いられている各材料の電気特性が違うだけであり、両フィルター
の隔離帯444aと444bもまた並んでいる。示してはいないが、物理的に同
じではない本発明による部品を、その部品が使われる特定の用途に合わせて、積
層したりあるいは組み合わせることを出願人は考えている。本発明の表面実装フ
ィルターや部品の物理的形状による利点は、現在の電子部品の小型化トレンドに
合致して回路内で、それらを積層しているので場所の節約となる。
【0066】 その結果を図23Aに示しており、そこでは電気導体(図示せず)は第一の差
動導電帯446aと446bおよび第二の差動導電帯450aと450bの間に
結合されていて、そのことで差動コモンモードフィルターとサージ抑制をするよ
うになっている。この組み合わせによって、過電圧とサージ保護とともに容量が
大きくなるので全体としてのフィルター応答が改善される。図24は他の用途を
示していて、そこでは表面実装キャパシター720が、差動コモンモードMOV
サージフィルター400aの第一と第二の差動導電帯446と450間に結合さ
れていて、できあがった電気回路がキャパシター720で表示されているライン
間容量を示している。この回路構成もまた差動コモンモードMOVサージ/フィ
ルター400aの実効容量を増やす。図23におけるように、第一の差動導電帯
446と第一の導電帯724の組み合わせと、第二の差動導電帯450と第二の
導電帯722の組み合わせとの間に電気導体(図示せず)が結合されている。
【0067】 図38から40は、図23と24に示した部品積層から1つの工程を取りだし
て、2つ以上の差動コモンモードフィルターを単一の部品パッケージのなかに積
層することを示している。図38に示す多部品フィルター806は本発明の多く
の他の実施例と同様であり、違いは多くの板が2重、3重または多重にして積層
して単一の部品パッケージにしていることである。図38は、多部品フィルター
806の第一と第二のフィルター814と816を構成している種々の板を示し
ており、その2つのフィルター間に破線818の分割点を示している。第一と第
二のフィルター814と816は同様に構成されている。各フィルターは種々の
共通接地導体板808の間に挟まれていて、フィルター814には違った第一と
第二の電極板810と812,フィルター816には811と813とを有して
いる複数の共通接地導体板を持っている。予め決められた電気特性を持っている
支持材料上に、この技術で知られているいろんな技術を用いて、各共通接地導体
板808および第一と第二の電極板810から813はプリントされあるいはエ
ッチされて付けられている。その種々の層を積層したときに、予め決められた電
気特性を持った他の材料(図示せず)がその接地および電極板の間に入れられて
互いを電気的に隔離している。
【0068】 図39に示しているように、第一と第二のフィルター814と816を内部で
積層することによって、2つ以上の差動コモンモードフィルターが並列に結合さ
れている。図39と40に示している多部品フィルター806は第一と第二のフ
ィルター814と816からできていて、各フィルターの第一の電極板810と
811はともに第一の差動導電帯822に結合していて、各フィルターの第二の
電極板812と813はともに第二の差動導電帯824に結合していて、またい
ろんな共通接地導体板はともに共通接地導電帯820に結合している。図40は
、多部品フィルター806をその中に有している標準表面実装部品パッケージの
平面図である。そのパッケージは絶縁外ケース826で、フィルター806を外
部回路と電気的に接合するのに用いられる種々の導電帯の部分を除いて覆われて
いる。
【0069】 単一の部品パッケージのなかに内部に積層した2つだけのフィルターが示され
ているが、出願人は他の部品も内部に積層することを考えており、図38から4
0に示す実施例に限定することを意図していない。内部積層技術の1つの特殊な
用途は、大容量フィルターを低容量フィルターと組み合わせて、広い周波数範囲
でフィルター性能を改善した広帯域フィルターとすることである。図38におい
て、第二のフィルター816の第一と第二の差動板811と813は、第一のフ
ィルター814にある導体表面828よりも小さな導体表面830を持つ。第一
と第二の差動板の導体表面の大きさを変えることで、フィルターの実効容量値を
変えることができる。多部品フィルター806は大容量フィルター814と低容
量フィルター816の組み合わせであり、その組み合わせによって単一の多部品
フィルター806となって、高周波特性を改善した大容量フィルターとすること
ができる。
【0070】 図41Aから41Dは、図38から40に示した単一の部品パッケージのなか
に入れた積層差動コモンモードフィルターの他の実施例である。図41Aに示し
た多部品フィルター900は図38の積層差動コモンモードフィルターと同じよ
うに構成されているが、別の共通接地導体板912を追加している。図41Aは
種々の金属を付けた層あるいは板を示しており、それらは、多部品フィルター9
00の第一と第二のフィルター914と916を形成している。その2個のフィ
ルター間に破線の分割点を示している。第一と第二のフィルター914と916
は同じように作られている。各フィルターは、種々の共通接地導体板902の間
に挟まれていて、別の第一と第二の電極板、フィルター914には904と90
6で、フィルター916には905と907,とともに、複数の共通接地導体板
902を持っている。予め決められている電気特性を持っている支持材料上に、
この技術分野では知られている種々の技術を用いて、各共通接地導体板902と
第一と第二の電極板904から907をプリントあるいはエッチして形成してい
る。種々の層を積層したときに、予め決められている電気特性を持った他の材料
(図示せず)を種々の接地と電極の間に入れて互いに電気的に隔離をする。
【0071】 前の実施例および図41Bに示すように、第一と第二のフィルター914と9
16を内部で積層することで、2つ以上の差動コモンモードフィルターを並列に
結合できる。前の実施例の多部品フィルター900として図40に示したように
、フィルター900は第一と第二のフィルター914と916でできていて、各
フィルターの第一の電極板904と905はともに第一の差動導電帯918に結
合し、各フィルターの第二の電極板906と907はともに第二の差動導電帯9
20に結合し、すべての種々の共通接地導体板はともに共通接地導電帯924に
結合されている。種々の導電帯は、図41Bに示す回路図に示されているだけで
ある。示されていないが、多部品フィルター900の表面実装パッケージは、フ
ィルター806で図40に示したものと同じであり、そこで第一の差動導電帯8
22は帯918に相当し、第二の差動導電帯824は帯920に相当し、共通接
地導電帯820は帯924に相当する。
【0072】 図41Cと41Dは本発明による単一の差動コモンモードフィルターと、図4
1Aと41Bに示している多部品フィルター900の両方についての減衰特性の
リストおよびグラフを示しているものである。図41Cにあるチャートの第一欄
は両フィルターの減衰特性を測定した試験周波数を1MHzから2000MHz
までの範囲で示している。図41Cの第二と第三欄は単一の差動コモンモードフ
ィルターを0.1μFで測定した減衰を示している。図41Aで単一の0.1μ
F差動コモンモードフィルターは916で示している。図41Cの第四と第五欄
は0.1μFフィルター916と4.8nFフィルター914を並列に積層結合
してフィルター900としたものからなる多部品フィルターの減衰特性を示す。
図41Cの第二から第五欄に示す数字はデシベルでの減衰値である。第二欄は、
ライン接地間すなわち図41Bに示しているXと接地間で測定した減衰特性であ
る。第三欄は図41BのXとYの点を短絡したときのXと接地間で測定した減衰
特性である。第四欄と第五欄は、第四欄と同様にして測定したもので、第四欄は
ライン接地間であり、第五欄はXとYの点を短絡したときの、Xすなわちライン
と接地間で測定した減衰である。
【0073】 図41Dは両フィルターの減衰曲線を示すグラフを示す。図41Dからわかる
ように、第一と第二のフィルター914と916およびフィルター900の上と
底に別の共通接地導体板912を組み合わせることによって、フィルター900
の共鳴点をより高い周波数にする。その共通接地導体板912によって別の隔離
をすることで、フィルター900はクロストークおよび地面反射特性が良くなる
。とともにフィルター900の両側でその接地からフィルター900が結合され
ているプリント回路板へ漏れる場をなくす。フィルター900の底と上面層に設
けた別の共通接地導体板912によって、ファラデーケージ効果を生じて、板9
12のなかに差動コモンモード場を閉じこめる。
【0074】 図25は、図1に示すような差動コモンモードフィルター10を2枚のMOV
電極板700と結合した更に他の用途を示していて、そのMOV電極板の1枚は
フィルター10の上820に、1枚はフィルター10の底822にあって、図2
3を参照しながら示したような差動コモンモードサージ保護と容量フィルターを
組み合わせているフィルターを形成している。図25Aに示す組み合わせによっ
て、電気導体12aと12bをスルーホール結合することができるとともに、フ
ィルターとMOV部品の両方を組み合わせることができるという別の利点がある
。図23に示す実施例は、本発明では表面実装技術によることを予定しているの
で別のMOVなどを必要としていなかった。MOVに設ける孔はその働き全般お
よびコスト特性面で有害なものなので、スルーホール結合孔を持ったMOV部品
は一般にはないので、図25Aに示している実施例は必要とするものである。M
OV部品700を図1に示すような差動コモンモードフィルター10の内部にあ
る電極板に電気的結合することができるために、フィルター10の表面にいくつ
かの修正が必要となる。差動コモンモードフィルター10の上面820と底面8
22に図25Cに示すような修正を加えて、一方の絶縁孔18をメッキの付いた
スルーホール結合孔718とする。上面820と底面822のメッキの付いたス
ルーホール結合孔718それぞれは反対側の電気導体12aあるいは12bに対
応する位置にある。図示していないが、各メッキをしたスルーホール結合孔71
8は差動コモンモードフィルター10に埋められている2枚の電極板の1枚と電
気的接続をしているので、それによって導体12aと12b間にライン間差動キ
ャパシターを形成している電極板それぞれに電気導体12aと12bを電気的に
接続できるようにしている。MOV700を差動コモンモードフィルター10の
上面と底面に結合できるように、メッキの付いたスルーホール結合孔718は導
電材料からできた細片824を持っていて、その細片にMOV700各々の2つ
の接点の1つが電気的接続されている。各MOV700は2つの端子828と8
30を有し、MOV700はそれを他の回路に電気的に結合している。図25A
に示すように、両方のMOV700の端子830は、ハンダ710を付けるよう
な標準のやり方で、差動コモンモードフィルター10の導体表面826に物理的
電気的結合している。差動コモンモードフィルター10の導体表面826は図1
に示すように共通接地導体板14に電気結合している。MOV700それぞれの
端子828は、その端子828を各電気導体12aと12bに接続している導電
細片824とハンダ710で物理的電気的に結合していて、その導体は次に差動
コモンモードフィルター10の内部電極板と接続している。できあがったものを
図25Bに示していて、電気導体12aと12bを電気結合している端子716
aと716b間にある差動コモンモード容量フィルターと並列に組み合わせられ
ている差動コモンモードMOVサージ保護を持つ。
【0075】 図29と30は、いろんな用途のあるストリップ状のフィルターを持っている
更に別の多部品表面実装差動コモンモードフィルターを示している。本発明の他
の実施例におけるのと同様に、ストリップフィルター642は複数の共通接地導
体板656と、いろんな共通接地導体板656の間に挟まれている第一と第二の
電極板662と664を持っている。図29に示すストリップフィルター642
は4組の差動コモンモードフィルターを持っている。各共通接地導体板656は
、この明細書全般にわたって書いているように、予め決められた電気特性を持っ
た支持材料616の上にエッチして作られていて、各共通接地導体板656の側
面上に現れている材料616の部分は絶縁の働きがあって、接地の延長660が
支持材料616の端まで延びている。種々の第一と第二の電極板662と664
もまたストリップ状の支持材料616の上に形成されていて、各電極板は、支持
材料616の端まで延びている電極の延長666を除いて、材料616で囲まれ
ている。図29からわかるように、各第一の電極板662の電極の延長666は
、対応する第二の電極板664の電極の延長666とは反対方向に延びている。
接地の延長660と電極の延長666との構成は、電気導体が結合できるやり易
いレイアウトとなる限り、いろんなパターンに作り変えることができる。本発明
の他のいろんな実施例にあるように、ストリップフィルター642にある各差動
コモンモードフィルターは、共通接地導体板656で挟まれた第一と第二の電極
板662と664と、種々の接地と電極板の間に入れられ互いを電気的に隔離し
ている予め決められた電気特性を持った別の材料(図示せず)とからなっている
。図30はストリップフィルター642の上面、底面および側面図を示していて
、ストリップフィルターは支持材料616の長さに垂直になっているとともに、
図30Aに示しているようにストリップフィルター642の上面に少し重なって
いる第一と第二の差動導電帯652と654を持っている。ストリップフィルタ
ー642の底面は図30Dにあるように、上面と同じでストリップフィルター6
42を表面実装できるようにしている。共通接地導電帯650は端部で垂直に延
びていて、図30Aと30Dで650として示した部分で示しているように、ス
トリップフィルターの上面と底面に延びている。別の共通接地導電帯650もま
たストリップフィルター642の上面と底面に見られるが、この構成ではそれら
は側面では下に延びていない。第一と第二の差動導電帯652と654はストリ
ップフィルター642の対応する側面を下に延びていて、各第一と第二の電極板
662と664の電極の延長666をその対応している導電帯と電気結合してい
て、外部電気導体をストリップフィルター642の内部電極板と接続できるよう
になっている。明瞭にするために、対応する第一と第二の電極板662と664
および第一と第二の差動導電帯652と654はaからdまでの添え字を付けて
いて、それらはストリップフィルター642の中にある4つの差動コモンモード
フィルターの各々を示している。図31はストリップフィルター642の別の例
であって、それは別の第一電極板662eを持っている。別の電極板を付け加え
ることによって、ストリップフィルター642は奇数の電気導体を受け入れるこ
とができるようになる。奇数個の電気導体を必要とする用途の例は、典型的に9
または15の導体を持っているDサブコネクターのフィルターをすることである
。図に示していないが、図31にあるストリップフィルター642の上面、底面
および側面図にある違いは、別の導電帯652と1つ以上の共通接地導電帯65
0を付け加えて、他の導体と結合できることである。対応する第二の電極板を付
けないで第一の電極板662eを付け加えることで、電極板662eはそれ自体
と複数の共通接地導体板656の間にライン接地間キャパシターを形成する。第
一の電極板662eに対応する第二の電極板はないけれども、第一の電極板66
2eと接続している電気導体と、第二の電極板664a〜dと結合している電気
導体のどれか1つとの間に差動コモンモードフィルターすることが生じる。
【0076】 図32から37は、図29から31に示している多部品表面実装差動コモンモ
ードストリップフィルターの多くの変形を示している。図32と33を参照して
、ストリップフィルター800は、複数の共通接地導体板656と、いろんな共
通接地導体板656の間に挟まれている第一と第二の電極板662と664を持
っている。前の実施例と同様に、ストリップフィルター800は同じ差動コモン
モードフィルターに4対の接点、すなわち電極662には1A、4A、5Aおよ
び8Aと、電極板664には2B、3B、6Bおよび7Bを持つ。各共通接地導
体板656は、本明細書全体に亘って示しているように、予め決められた電気特
性を持った支持材料616の上にエッチして設けられていて、各共通接地導体板
656の側部にある部分の材料616は絶縁として働く。図29から31に示し
た実施例とは違って、各共通接地導体板656は、共通接地導体板656の側部
に長く延びた部分の材料616を持っている。第一と第二の電極板662と66
4はストリップ状になった支持材料616の上に形成されていて、電極板は、支
持材料616の端部に延びている電極の延長を除いて、材料616で囲まれてい
る。予め決められた電気特性を持った別の材料(図示せず)がいろんな共通接地
導体板656と電極板662と664の間に入れられていて、互いに電気的に隔
離している。ストリップフィルター800は低いインダクタンスでよりいろんな
接続ができるという利点がある。
【0077】 図33は第一と第二の差動導電帯652と654を持ったストリップフィルタ
ー800の上面、底面および側面図を示し、それらは支持材料616の長さ方向
と垂直になっているとともに、図33Aに示すようにストリップフィルター80
0の上面で少し重なっている。ストリップフィルター800の底面は図33Dに
示すように上面と同じで、ストリップフィルター800を表面実装できるように
なっている。共通接地導電帯650は、図33A、33Dおよび33Eに示すよ
うに、ストリップフィルター800の端で縦にそして上面と下面まで延びている
。第一と第二の差動導電帯652と654はストリップフィルター800の対応
する側面で下に延びていて、第一と第二の電極板662と664の各電極の延長
666をそれらの導電帯に電気結合していて、それによって外部電気導体を第一
と第二の内部電極板と接続できるようになっている。
【0078】 図34と35はストリップフィルター802における本発明の更なる実施例で
あり、違いは第一と第二の電極板662と664各々の電極の延長の実際の配置
と向きだけである。図32から35に明確に示しているように、ストリップフィ
ルターの接続すなわちピン取り出し配置はどのような用途にも適したようにする
ことができる。図36と37に示すようなストリップフィルター804は共通接
地接続を強調している更なる実施例である。図36を参照して、各共通接地導体
板656はこの技術分野で知られている技術によって予め決められた電気特性を
持っている支持材料616の上にプリントあるいはエッチして作ることができて
、長く延びたストリップ状の材料616は共通接地導体板656の1つの側面に
沿って絶縁を形成する。第一と第二の電極板662と664は前の実施例にある
ものと基本的に同じであるが、第一と第二の電極板662と664両方にある電
極延長666が電極板の同じ側から延びていることと、絶縁ストリップ616が
各共通接地導体板656の上に延びていることが違っている。図37は、第一と
第二の差動導電帯652と654を持ったストリップフィルター804の上面、
底面および側面図を示し、それらは支持材料616の長さ方向と垂直に延びてい
るとともに、図37Aに示すように、ストリップフィルター804の上面で少し
重なっている。図37Dに示すように、ストリップフィルター804の底面は上
面と同じで、ストリップフィルター804を表面実装できるようになっている。
この実施例では、共通接地導電帯650は、ストリップフィルター804の端部
で縦に延びていて、上面と底面の上に延びており、図37Cに示すように、スト
リップフィルター804の1つの側面全体を覆っている。第一と第二の差動導電
帯652と654についてと同様に、共通接地導電帯650もまた、そのカバー
している全側面長さに沿って、ストリップフィルター804の上面と底面にまで
延びている。この構成をしたストリップフィルター804は、シールドとして働
いて、非常に多くの熱と電磁干渉を吸収しまた消してしまうことのできる大きな
接地面を必要とするような用途に特に有用である。
【0079】 図14と15は、フィルムすなわちマイラーのような媒体上に形成した差動コ
モンモードフィルターの更なる実施例を示す。この実施例はフィルム媒体を持ち
、共通接地導体板480,第一の電極差動板460,他の共通接地導体板480
,第二の電極差動板500そして他の共通接地導体板480からできている。各
板は基本的にフィルム472を持ち、それ自体はマイラーに限定されないが多く
の材料から作ることができて、そのフィルム472はその一面に金属を付けて金
属化した板とすることのできるものである。レーザを用いて、金属化した材料を
部分的に予め決められたパターンに取り除き(非金属化して)隔離障壁を作る。
第一の差動板460はレーザで付けられた隔離障壁462と466を2ヶ所持っ
ていて、それによって、第一の差動板460を3つの導体領域に分けている。す
なわち、電極464,隔離電極468および共通電極470である。第二の差動
板500は第一の差動板460と同様で、それは2つの隔離障壁506と504
を有し、それで第二の差動板500を3つの導体領域、電極510,隔離電極5
02および共通電極508に分けている。第一と第二の差動板460と500の
両方で、隔離障壁462と506は基本的にU形をしていて、第一と第二の板4
60と500の大きな面積を占めている電極464と510を形成している。U
形隔離障壁462と506によって、電極464と510はそれぞれ端部476
と514まで完全に延びている。隔離障壁462と506から延びているのはメ
ンバー474と512であり、隔離障壁466と504から延びているのはメン
バー473と513である。メンバー474と512はU形隔離障壁462と5
06に垂直になっていて、端部476や514に最も近い点でその端部から外に
延びている。また、共通電極470と508を端部576と514から完全に隔
離するために、メンバー473と513は隔離障壁466と504それぞれに垂
直となっているとともにそれから外に延びている。また、第一と第二の差動板4
60と480は、端部476と514の反対側に隔離障壁466と504で形成
された隔離電極468と502を持っている。
【0080】 共通接地導体板480は隔離障壁482と492を持ち、それは共通接地導体
板480を3つの導体表面、共通電極488,隔離電極484および隔離電極4
94,に分ける。示すように、隔離障壁482と492は共通接地導体板480
の右と左の端部の近くで縦で平行に通っている。隔離障壁482と492の両方
はまたメンバー496を有し、それは隔離障壁482と492の縦の部分から外
方へ直角に延びている。また、板460,480および500を積層したときに
、隔離障壁は第一と第二の差動板460と500のU形をした隔離障壁462と
506の水平部分と並ぶような位置にある。
【0081】 他の特徴は、共通接地導体板480はACやDC信号をフィルターする用途に
用いられるようにすることができることである。上に述べたような隔離障壁49
2と482はDC信号をフィルターする用途に適している。DCでの働きでは、隔
離電極484と494は共通接地導体板480の中では極めて小さな面積しか必
要としない。フィルターがフィルム媒体を持って、AC信号をフィルターするの
に用いられるときには、隔離電極484と494は隔離電極をエッチングで修正
して作られたより大きな面積を必要とする。縦に通っている隔離障壁484と4
94は互いにより近く、また共通接地導体板480の近くにより近くエッチして
作られる。この修正を加えることができるように、縦の部分から外に垂直に延び
ているメンバー496はDC用のものよりも長くしている。どちらの形状でも両
方のタイプの電流をフィルターするが、より大きな面積を持った隔離電極484
と494はより良いACフィルター特性を持つ。
【0082】 図15は、図14に示したものに似た多くの板を持ったフィルム媒体差動コモ
ンモードフィルター540の断面である。図11に示した表面実装チップの実施
例と同様に、フィルム差動コモンモードフィルター540は、全体の容量を増す
のに、並列にキャパシターを結合している効果を持った5枚以上の板から成るこ
とができる。
【0083】 フィルター540の上面と底面は保護カバー層555からできている。上面保
護カバー層555の下には共通接地導体板480があり、続いて電極板460,
続いて他の共通接地導体板480,続いて次の電極板500そして他の共通接地
導体板480がある。交互に接地と電極板を並べている前に述べた順序を、別の
容量を付けるのに繰り返すことができる。断面で示しているように各層すなわち
板は導体金属を付けた上面556を持ったフィルムからできていて、それは金属
面にレーザで形成した隔離パターン554を切り込んだ隔離パターンを持ってい
る。端子導体ブロック550と552は純アルミニウムでできていて、それは端
面に付けられていてフィルム延長まで侵入していて、金属状の良い導電性を持っ
た端子となっている。述べている延長部は違った板を順に積層して作られており
、その板は図15に描いている共通接地導体板480で囲まれた電極板460あ
るいは500を持っている。電極板460と500は互いにまた共通接地導体板
から食い違って設けられていて、端部端子を付けられるようになっている。
【0084】 図16から19は電動モータに用いられることを考えていて、それに適した差
動コモンモードフィルターの実施例に関する。電動モータは電磁放出の大きな源
である。このことは、稼働しているテレビジョンの前で真空掃除機を働かせると
スクリーン上に「雪」が付いたようになることをほとんどの人が経験するように
、素人にも明らかなことである。テレビジョンへのこの干渉はモータからの電磁
放出によるものである。真空掃除機は電磁放出のまさに源であることは疑いのな
いことである。電動モータは洗濯機、乾燥機、皿洗い機、混合器、ヘアドライア
のような多くの家庭用電気機器で広く用いられている。加えて、ほとんどの車は
多くのモータを持っていて、窓ガラスワイパー、電動ウインドウ、電動ミラー、
格納アンテナおよびその他の動きの中心となるものを制御している。電動モータ
が普及していることと、電磁放出基準の強化のために、差動コモンモードフィル
ターを付ける必要がある。
【0085】 電動モータフィルター180はいろんな形に作ることができるが、図16の好
ましい実施例ではそれは、多くの予め決められた電気特性の1つを持った材料1
82からできた長方形ブロックと基本的にはなっている。図16Aは、フィルタ
ー180の外部構造を示し、それはフィルター180の中心を通って設けられた
絶縁孔188を持った長方形ブロックの材料182と、導電帯184と194お
よび共通導電帯186からなる。図16Bはフィルター180の側面図で、導電
帯184と194および共通導電帯186の配置は、各帯の間にある材料182
の部分で互いに電気的物理的に隔離されたものである。図16Cは図16Aの線
Aでの断面図を示す。前にあったすべての実施例と同じように、本発明の物理的
アーキテクチャーは導体電極181と185およびそれらの間に挟まれている共
通導体電極183から成っている。予め決められている電気特性を持っている材
料182がすべての電極の間に挿入されていて、種々の導体電極181と185
と共通導体電極183の間の電気接続を防いでいる。本発明の表面実装実施例の
ものと同様に、フィルター180は導電帯184と194を用いて、フィルター
180の内部電極を電気導体に電気的接続をしている。導体電極181は導電帯
184まで完全に延びていて接続をしていて、必要な電気的インターフェースと
なっている。図16Cに示すように、導体電極181は導体電極185と結合し
ている導電帯194とは、接触するまで完全には延びていない。示していないが
、導体電極183は共通導電帯186の間で、導電帯184と194と接触をし
ないで、完全に延びている。また、共通導電帯186は信号または地面接地に結
合することで、共通導体電極183で与えられている固有接地よりもむしろ「本
当の」接地を用いることができる。
【0086】 図16Dはライン間差動モード結合キャパシターとなる2枚の必要な平行板を
持っている導体電極181と185を示している差動コモンモード電動モータフ
ィルター180の回路図であり、それは同時に共通導体電極183とともに働い
て、固有接地として働く共通導体電極183とともに、ライン接地間コモンモー
ド非結合キャパシターとなるものである。とともに、電動モータフィルター18
0を外部電気導体に接続することができる導電帯184,194と共通導電帯1
86を示している。図16の好ましい実施例ではただ1つの共通導体電極183
と2つの導体電極181と185を示しているだけであるが、出願人は前の実施
例に述べたものと同じように並列に容量を加えることで容量値を変えることがで
きるように、複数の電極を用いることを考えている。
【0087】 図17は電動モータ200に電気的物理的に結合した差動コモンモード電動モ
ータフィルター180を示している。図17Aに示しているように、電動モータ
フィルター180は電動モータ200の上に設けられて、そこから外部にモータ
軸202が延びている。モータ軸202はフィルター180の軸孔188を通っ
て設けられていて、そこで導電帯184と194は接続端子196と電気的に接
続している。それらは互いからまた、電動モータ200の回転子から隔離されて
いる。その接続端子196は図示していないが、電動モータ200に接続あるい
は結合されると、モータ正面板208はモータ200とフィルター180両方の
上面に取り付けられて、モータ軸202はモータ正面板208の中央にある同じ
ような孔を通される。正面板208はその上でクランプ206を用いてモータ2
00本体に物理的に取り付けられる。図示していないが、フィルター180は共
通導電帯186をモータ外筒に結合することでその固有接地と一緒に用いること
ができ、あるいは共通導電帯186を回路あるいは地面接地に直にワイヤで結び
つけることができる。
【0088】 図18は電動モータ200の電磁放出を周波数の関数とした比較を示す対数グ
ラフで、標準フィルターを持った電動モータの場合を220で、差動コモンモー
ド電動モータフィルター180の場合を222で示している。このグラフによる
と、0.01MHzと約10MHzの間全範囲で最低20dB電磁放出の抑制が
あり、0.1から1MHz範囲では更に大きな低下がある。10〜20MHzの
高い周波数およびそれ以上では、電磁放出の減少は低周波ほど大きくないことが
わかるが、これは特に問題とならない。というのは、ほとんどの電動モータはこ
の周波数範囲よりもずっと低いところで働くので、ほとんどの用途においては電
磁放出を減少しているので電動モータフィルター180の働きが改善されたこと
になる。
【0089】 図19に示す差動コモンモード電動モータフィルター230は、図16のフィ
ルターの他の実施例である。図19の多板実施例は図1に示し述べたフィルター
実施例とほとんど同じであり、例外はその複数の板の形であり、各板はモータ軸
孔242を持っていて、その複数の板とフィルター230自体を、モータ軸やそ
の回転との干渉なしで、電動モータの上面と結合できるようになっている。図1
9Aはフィルター230の個々の板を示していて、それは共通接地導体板232
と複数の導体板246であり、3枚の板すべてはモータ軸孔242を持っている
。共通接地導体板232は導電材料からできており、好ましい実施例においては
それは金属片から出来ている。3枚の板すべては図19Bに示すように電気導体
244を容れるための少なくとも2つの孔252を持つ。図19Aの2枚の導体
板246は板246の反対側を示している。既に述べた他の実施例にあるように
、導体板246は予め決められた電気特性を持った材料254で作られており、
板246の一方側は導電表面236で覆われており、板246の他の側は非導電
表面234を持っている。各電気導体244と各導体板246の適当な導電表面
236との間に電気結合をするために、2つの孔252の一方は結合孔240で
あり、他の孔252は絶縁リングで囲まれている。共通接地導体板232にある
2つの孔252は絶縁リング238で囲まれていて、共通接地導体板232と電
気導体244との電気接続を防いでいる。
【0090】 図19Bは共通接地導体板232と導体板246の物理的結合の様子を示して
いる。共通接地導体板232は導体板246の間に挟まれていて、各導体板24
6の非導電表面234が共通接地導体板232の2つの側面の一方に向いて接触
している。2つの電気導体244のただ1つが導体板246の導電表面236と
結合するように各板246の絶縁リング238が設けられているように、導体板
246は構成されている。共通接地導体板232と複数の導体板246が物理的
に結合されたときに、差動コモンモード電動モータフィルター230を作ってい
る全体構成が電動モータの上に配置され、モータ軸は各板の軸孔242を通って
延びているようになる。
【0091】 図19Cはフィルター部品の回路図で、複数の板の個々の導電表面がどのよう
に相互作用をして、フィルター230を形成しているライン間およびライン接地
間キャパシターを作っているかを示している。その複数の導体板246は基本的
に同じで、共通接地導体板232に対して違ったように配置されているだけなの
で、図19Cの回路図は個々の導体板246の導電表面236を示すのにプライ
ムを付けた参照番号を用いている。
【0092】 図20と21は本発明の差動コモンモードフィルターで大電力実施例を示して
いる。図20Aは、図20Bに示しているフィルターを構成している板の物理的
配置を擬似的に示すものである。図20Aと20Bを参照して、共通接地導体板
292は2枚の導体電極板270と270′で挟まれていて、それらは個々に電
気導体275aおよび275bと接続/結合されている。各導体電極板270と 270′は特定の予め決められている特性を持った材料264から成り、各板は
電気接続がされている導体表面を持っている。電気導体275aと275bが導
体電極板270と270′に接続された後で、その導電表面は絶縁物で被覆され
る。導体電極板270と270′はこの技術で知られている典型的な接着剤を用
いて、共通接地導体板292に物理的結合がなされている。大電力差動コモンモ
ードフィルター260を図21によって明瞭に示している。図21Aは物理的構
成を示していて、図21Bは回路図である。フィルター260は、図21Aに示
すように、予め決められた電気特性を持っている材料264でできたホイールの
間に挟まれている共通接地導体板262を持っている。材料のホイール264は
導体電極270と270′によってその場所に保持されており、結合軸278は
図示していない複数の孔266を通って設けられ、それはホイール264と共通
接地導体板262を通っている。フィルター260は波より大きい電流と電圧条
件を取り扱うように設計されているので、共通接地導体板262、.導体板27 0と270′および材料のホイール264は、本発明の今までの実施例よりもは
るかに大きなサイズとなっている。フィルター260を外部電気導体に接続する
ために、導体電極270はそこから延びている接続メンバー284を有し、それ
は締め付けねじやワッシャーのような普通のやり方で接続端子275aと275
bに機械的に結合されている。接続端子275aと275bは外筒の蓋282の
上に載せられており、外筒の蓋282,共通接地導体板262,導体電極270
と270′および材料のホイール264からなる一体の組立品となっている。こ
の単一の部品はその上で部品外筒276のなかに収められて、それは外筒を取り
付けている孔280に結合している共通接地導体板262が延びているフランジ
272を持っている。この構成にすることによって、共通接地導体板262で作
られた固有接地を必要により回路または地面接地に結合する手段ができる。図2
1Bは、フィルター260を構成している図21Aと違った物理的部品の関係を
図で示すものである。本発明のすべての他の実施例にあるように、別の表面を示
すのにプライムを用いたり用いなかったりして示しているが、導体電極270は
、接続端子274の間に結合されているライン間キャパシターに必要な2枚の平
行板を形成している。導体電極270は別個にそして、共通導体電極262と結
びついていて、固有接地として働いている共通導体電極262を持ったライン接
地間コモンモード非結合キャパシターを形成する。
【0093】 図42Aと42BはT相ネットワークフィルター940を示していて、それは
前に示した種々の表面実装差動コモンモードフィルターの別の応用である。T相
ネットワークフィルター940は、共通接地導電帯944と、差動コモンモード
フィルター942の一方端に位置している第一と第二の差動導電帯(図示せず)
を持っている差動コモンモードフィルター942から成っている。共通接地導電
帯944の各々に結合されているのは共通接地導電端子950であり、それは希
望する外部回路にハンダ接続をすることができる。差動コモンモードフィルター
942の各々には誘導フェライト外筒952と954それぞれが結合されている
。各誘導フェライト外筒952と954はハンダ付けのできるフェライト材料か
らできていて、そこに差動コモンモードフィルター942の第一と第二の差動導
電帯(図示せず)が内部でそれぞれの誘導フェライト外筒にハンダ付けで接続さ
れている。外筒954(とともに952)は、孔960に通して容れられている
部分を持っている電極板端子948(946)を各外筒の側面に物理的に結合し
て有していて、端子946と948はフィルター942の第一と第二の差動導電
帯と電気接触をしている。この構成は、外筒954(952)を逆方向から見た
図を破線966で示していることからより理解できるであろう。図42BはT相
ネットワークフィルター940の回路であり、差動コモンモードフィルター94
2の第一と第二の電極板端子946と948に結合している多くのインダクター
958であって、図42Aに示しているT相ネットワークフィルター940を作
っている。
【0094】 T相ネットワークフィルター940は高信号電流で高周波ノイズの用途で利点
がある。というのは、この実施例はノイズを接地に短絡することができ、高信号
電流を機器の端末を通して流すことができて、よりノイズを減少させる。第一と
第二の電極板端子946と948は、その用途に必要な大電流を運ぶ導体のある
フィルター940となって、誘導フェライト外筒952と954は磁界を出す。
この組み合わせは高周波フィルター効率を改善して、フィルター940の減衰特
性を10当たり40〜60dBの傾きに近づける。T相ネットワークフィルター
940は特に低インピーダンス回路に用いるのに適している。
【0095】
【発明の効果】
明らかなように、差動コモンモードフィルターアーキテクチャーの多くの違っ
た用途が可能であり、すべての実施例に共通しているいくつかの特徴をレビュー
することが必要である。第一に、予め決められている電気特性を持った材料は、
どの実施例においても、誘電体材料、金属酸化物バリスター材料、フェライト材
料およびマイラーフィルムや焼結多結晶体のような他の多くのエキゾチック物質
を含み、それらに限定するものではないが、多くのものの1つとすることができ
る。どの材料を用いるかに関係なく、共通接地導体板と電極導体板の組み合わせ
は、1対の電気導体間でライン間差動結合キャパシターを形成し、それらから2
つのライン接地間非結合キャパシターを形成する、複数のキャパシターを形成し
ている。電気特性を持っている材料は容量値および/または過電圧およびサージ 保護、大きくなったインダクタンス、抵抗あるいはそれらのすべての組み合わせ
のような別の特性を変えることができる。
【0096】 第二に、示しているかどうかに関係なくすべての実施例において、板の数、複
数導体や電極板の数を多くすることができて、並列になった容量エレメントを多
く作り出してそれによって容量値を増すことができる。
【0097】 第三に、中央導体板と複数の導体電極の組み合わせたものを取り囲んでいる別
の共通接地導体板を用いることで、すべての実施例で固有接地およびサージを解
消する面積を増やして、本当のファラデーシールドを形成することができる。別
の共通接地導体板を示したどの実施例にも用いることができて、このことは出願
人がまさに考えていることである。
【0098】 最後に、多くの実施例をレビューすることで、共通接地導体板および導体板の
配置から出てくる物理的アーキテクチャーのために、好ましい電気特性に応じて
、またフィルターが用いられるべき応用に応じて、形、厚さあるいは寸法を変え
ることができることも明らかであろう。
【0099】 事実図示していないが、差動コモンモードフィルターはシリコンのなかに容易
に作ることができて、通信チップのような用途に用いるのに、集積回路のなかに
直接に組み付けることができる。差動コモンモードフィルターを埋め込むことが
出来て、それらの回路板端子接続から直にフィルター通信またはデータラインを
取っているので、回路板の場所を占める面積を小さくして、全体の回路寸法を小
さくするので、必要とする生産が単純なものとなる。集積回路はシリコン基礎の
なかにエッチして付く多キャパシターを持って予め作ることができるので、本発
明のアーキテクチャーに今日利用できる技術を組み込むことができる。
【0100】 本発明の原理、好ましい実施例および好ましい働きをここで詳細に説明したが
、これは説明した特定の図示した形に限定して解釈すべきことではない。個々の
好ましい実施例の種々の変形が添付した特許請求の範囲で定義している発明の精
神や範囲から離れないで行うことができることは、当業者には明らかなことであ
ろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による差動コモンモードフィルターの展開斜視図である。
【図1A】 図1に示すフィルターの他の実施例の展開斜視図である。
【図2】 図1に示すフィルターの回路図で、図2Aは単純な図で、図2Bは物理的アー
キテクチャー図である。
【図3】 図1のフィルターと従来技術のチップを持ったフィルターとを比較して示す対
数グラフであって、挿入損失を信号周波数の関数として示す図である。
【図4】 接続器に応用した多導体差動コモンモードフィルターの展開斜視図である。
【図5】 本発明の差動コモンモードフィルターと従来技術のフィルターの回路図で、図
5Aは従来技術にある多キャパシター部品であり、図5Bは図4の差動コモンモ
ードフィルターの物理的実施例の電気回路図である。
【図6】 高密度多導体差動コモンモードフィルターの実施例を構成している複数の共通
接地導体板と電極板の上平面図である。
【図6A】 図6に示すような、他の高密度多導体フィルターを構成している複数の共通接
地導体板と電極板の上平面図である。
【図7】 電極板の平面図で、図7Aと図7Bは各々電極板の平面と背面図である。
【図8】 図7の電極板を用いている、図1の差動コモンモードフィルターの他の実施例
の側面図である。
【図9】 図8のフィルターの正面図である。
【図10】 差動コモンモードフィルターの表面実装チップの実施例で、図10Aは斜視図
で、図10Bは同じものの展開斜視図である。
【図11】 図10に示すフィルターの更なる実施例で、図11Aはフィルターのカットし
た斜視図で、図11Bは同じものの回路図である。
【図12】 多フィルター表面実装部品で、図12Aはフィルターの上平面図、図12Bか
ら12Dは内部電極層の上平面図、図12Eは図12Aに示すフィルターの断面
を示す立面図である。
【図13】 含まれていない。
【図14】 差動コモンモードフィルターの更なる実施例における各々のフィルム板の展開
斜視図である。
【図15】 共同で作動するようになっている図14のフィルム板の断面を示す立面図である
【図16】 基本的に電気モータに使われるように作られた差動コモンモードフィルターの
更に他の実施例で、図16Aはモータフィルター実施例の上平面図、図16Bは
同じものの側面図、図16Cは同じものの断面の側面図、図16Dは図16Aに
示すフィルターの物理的実施例の回路図である。
【図17】 電気モータと電気的に物理的に接続されているモータ差動コモンモードフィル
ターの実施例であり、図17Aはモータに接続されているフィルターの上平面図で
、図17Bは同じものの側面図である。
【図18】 標準フィルターを持った電気モータと、図17の電気モータ差動コモンモード
フィルターを持った電気モータとの放射レベル(dBμV/m)を周波数の関数
として比較して示す対数グラフである。
【図19】 モータ差動コモンモードフィルターの更に他の実施例で、図19Aは複数の電
極板の上平面図、図19Bは複数の電気導体と電気的に接続されている電極板の
展開斜視図で、図19Cはモータ差動コモンモードフィルターの物理的実施例の
回路図である。
【図20】 差動コモンモードフィルターの大電力実施例で、図20Aはフィルターの回路
図で、図20Bは同じものの部分回路/ブロック図である。
【図21】 大電力差動コモンモードフィルターを示し、図21Aは一部組み立てた斜視図
で、図21Bは同じものの回路図である。
【図22】 本発明の更に他の実施例で、図22Aはコネクターに用いられる他の多導体差
動コモンモードフィルターの展開斜視図で、図22Bは図22Aに示したフィル
ターの正面図で、図22Cは図22Aに示したフィルターの物理的実施例の電気
回路図で、図22Dは図22Aに示したフィルターの物理的実施例の他の電気回
路図である。
【図23】 本発明のフィルターの一応用を示し、図23Aは図23Bと組み合わせた独立
したサージ電磁干渉(EMI)機器の物理的実施例の電気回路である。
【図24】 本発明のフィルターの他の応用を示し、図24Aは図24Bに示したキャパシ
ターと組み合わせたサージ保護機器の物理的実施例の電気回路図である。
【図25】 本発明のフィルターの他の応用を示し、図25Aは複数のサージ保護機器と組
み合わせた差動モードスルーホールフィルターの物理的実施例で、図25Bは図
25Aに示す組み合わせの電気回路である。
【図26】 電極板の他の実施例の平面図で、図26Aと26Cは各々電極板の正面と背面
図で、図26Bは同じ電極板の断面の側面図である。
【図27】 図26に示すような2つの電極板が電子回路に使われている応用の断面を側面
から示す図である。
【図28】 図26に示すような2つの電極板と接地板が電子回路に使われている他の応用
の断面を側面から示す図である。
【図29】 多部品ストリップフィルターを形成している個々の内部層の展開図であり、そ
こで示されている各内部層は層の底面図で示されている。
【図30】 図29に示した多部品ストリップフィルターを示し、図30Aは上面図、図3
0Bは正面側面図、図30Cは背面側面図、図30Dは底面図である。
【図31】 他の多部品ストリップフィルターを形成している個々の内部層の展開図であり
、ここで示されている各内部層は層の底面図で示されている。
【図32】 他の多部品ストリップフィルターを形成している個々の内部層の展開図であり
、ここで示されている各内部層は層の底面図で示されている。
【図33】 図32に示されている多部品ストリップフィルターを示し、図33Aは上面図
、図33Bは正面側面図、図33Cは背面側面図、図33Dは底面図、図33E
は端面図である。
【図34】 他の多部品ストリップフィルターを形成している個々の内部層の展開図であり
、ここで示されている各内部層は層の底面図で示されている。
【図35】 図34に示した多部品ストリップフィルターを示し、図35Aは上面図、図3
5Bは正面側面図、図35Cは背面側面図、図35Dは底面図、図35Eは端面
図である。
【図36】 他の多部品ストリップフィルターを形成している個々の内部層の展開図であり
、ここで示されている各内部層は層の底面図で示されている。
【図37】 図36に示した多部品ストリップフィルターを示し、図37Aは上面図、図3
7Bは正面側面図、図37Cは背面側面図、図37Dは底面図、図37Eは端面
図である。
【図38】 多部品ストリップフィルターを形成している個々の内部層の展開図であり、こ
こで示されている各内部層は層の底面図で示されている。
【図39】 図38に示した多部品フィルターの回路図である。
【図40】 図38に示した多部品フィルターの同じ大きさの図で、図40Aはフィルター
の上面図、図40Bはフィルターの正面図、図40Cはフィルターの側面図であ
る。
【図41】 図38に示す多部品フィルターで性能を改良するために接地板を付けてあるも
のの他の実施例で、図41Aは多部品フィルターの個々の内部層の展開図、図4
1Bはその多部品フィルターの回路図、図41Cは種々の試験周波数におけるそ
の多部品フィルターの減衰値の表で、図41Dは図41Cで表にした種々の試験
周波数におけるその多部品フィルターの減衰値を示すグラフである。
【図42】 差動モードフィルターの表面実装チップ実施例の更なる実施例で、図42Aは
T相ネットワークの一体化した受動フィルターを一部展開して示す更なる応用の
斜視図で、図42BはT相ネットワークの一体化した受動フィルターの回路図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW Fターム(参考) 5E043 AA06 AB02 AB09 5E082 BB02 BC14 EE02 EE23 EE27 FF05 FG08 FG22 GG08 JJ05 JJ06 5G013 BA02 CB30 DA09 DA11 DA12 5J024 AA01 DA35 EA09

Claims (51)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2つの絶縁孔を持っている少なくとも1枚の共通
    接地導体板と、 各々が少なくとも1つの絶縁孔と少なくとも1つの結合孔を持っている少なく
    とも2つの電極板であって、前記第一の電極板は前記共通接地導体板の下に積層
    されていて、前記第二の電極板は前記共通接地導体板の上に積層されていて、前
    記少なくとも2枚の電極板は前記少なくとも1枚の中央共通接地導体板を挟んで
    いる電極板と、 前記共通接地導体板と前記少なくとも2枚の電極板の前記孔を通して設けられ
    ている少なくとも2つの電気導体であって、前記少なくとも2つの導体は別の電
    極板に電気接続されている電気導体と、 予め決められた電気特性を持った材料であって、前記材料は前記共通接地導体
    板と前記少なくとも2枚の電極板の間に保持されていて、前記板間の直接電気接
    続を防ぎ、前記少なくとも2つの電気導体間で結合している容量エレメントを生
    じ、2つの容量エレメントを生じ、その1つは1つの電気導体と前記共通接地導
    体板の間に結合していて、その他のものは他側の電気導体と前記共通接地導体板
    間に結合している材料と、 を有するライン条件電子部品。
  2. 【請求項2】 予め決められた電気特性を持っている前記材料は、誘電体材
    料、金属酸化物バリスター材料、フェライト材料、焼結多結晶体および強誘電・
    強磁性複合材料から選ばれていて、 その特定の材料はフィルターおよびサージ保護機能両方での特定の性能を決め
    る 請求項1記載のライン条件電子部品。
  3. 【請求項3】 少なくとも2つの絶縁孔を持った少なくとも2枚の共通接地
    導体板を更に有し、 前記第一の共通接地導体板は前記第一の電極板の下に積層されていて、 前記第二の共通接地導体板は前記第二の電極板の上に積層されていて、 予め決められた電気特性を持った前記材料は、前記電極板と前記少なくとも2
    枚の共通接地導体板の間に保持されていて、 前記少なくとも2つの電気導体は前記第一と第二の共通接地導体板の前記孔を
    通して設けられている 請求項1記載のライン条件電子部品。
  4. 【請求項4】 複数の外部導電表面をを更に有し、 前記少なくとも2枚の電極板と前記共通接地導体板は個々にまた独立して別に
    なった外部導電表面に電気結合している 請求項1記載のライン条件電子部品。
  5. 【請求項5】 前記少なくとも2枚の電極板の各々は複数の電極パターンを
    持ち、 前記電極パターンの各々は少なくとも1つの絶縁孔と少なくとも1つの結合孔
    を持っていて、 前記少なくとも1枚の共通接地導体板は、前記少なくとも2枚の電極板のそれ
    ぞれにある前記電極パターンのそれぞれに関係する2つの絶縁孔を持っていて、 複数の電気導体が前記孔を通って設けられていて、前記電極パターンのそれぞ
    れを通って設けられている1対の電気導体が、前記電気導体の各対間に結合して
    いる容量エレメントを生じ、また前記電気導体の1つと前記共通接地導体板間に
    それぞれ結合している2つの容量エレメントを生じている 請求項1記載のライン条件電子部品。
  6. 【請求項6】 前記電極板に形成された前記電極パターンのそれぞれは少な
    くとも1つの結合孔と少なくとも2つの絶縁孔を持つ 請求項5記載のライン条件電子部品。
  7. 【請求項7】 前記少なくとも2枚の電極板は等しくまた釣り合った電気特
    性を有し、前記少なくとも2つの電気導体は互いに電気的に反対極性となってい
    て、 前記等しくまた釣り合った電気特性と、前記電気的に反対極性をしている少な
    くとも2つの電気導体がともになって、前記ライン条件電子部品のライン接地間
    容量値の約半分の、ライン間容量値となっている 請求項1記載のライン条件電子部品。
  8. 【請求項8】 前記少なくとも2枚の電極板と前記少なくとも1枚の共通接
    地導体板との3枚の組み合わせが前記少なくとも2つの電気導体を囲み分離して
    いるファラデーシールドを生じるとともに、前記少なくとも2つの電気導体間の
    相互誘導結合を減少している 請求項1記載のライン条件電子部品。
  9. 【請求項9】 前記材料の予め決められた電気特性は、容量フィルター、過
    電圧サージ抑制、容量と誘導フィルターおよび容量、誘導と抑制特性の組み合わ
    せから選ばれ、前記材料と構成している特定の材料によってフィルターとサージ
    保護機能の両方の特別な性能が決まる 請求項1記載のライン条件電子部品。
  10. 【請求項10】 複数の絶縁孔を持っている少なくとも1枚の共通接地導体
    板と、 少なくとも2枚の電極板で、前記第一の電極板が前記共通接地導体板の下に積
    層されていて、前記第二の電極板が前記共通接地導体板の上に積層されていて、
    前記少なくとも2枚の電極板が前記少なくとも1枚の中央共通接地導体板を挟ん
    でいて、前記少なくとも2枚の電極板各々が少なくとも1つの結合孔を持ってい
    る少なくとも2つの導体電極と、複数の結合していて絶縁している孔を持ってい
    る少なくとも1つの阻止電極を有しているものと、 前記少なくとも1枚の共通接地導体板と前記少なくとも2枚の電極板の前記孔
    を通して設けられている複数の電気導体であって、複数の予め決められた電気導
    体は前記導体電極の各々に電気的に接続されていて、複数の予め決められた電気
    導体は前記阻止電極の各々に電気接続されていて、そして 予め決められた電気特性を有する材料で、前記材料は前記共通接地導体板と前
    記少なくとも2枚の電極板間に保持されていて前記板の間の直接電気接続を防い
    でいるものとを有していて、 前記組み合わせで複数の差動コモンモードフィルターと複数の阻止キャパシタ
    ーを形成している ライン条件電子部品。
  11. 【請求項11】 予め決められた電気特性を持っている前記材料は、誘電体
    材料、金属酸化物バリスター材料、フェライト材料、焼結多結晶体および強誘電
    ・強磁性複合材料から選ばれていて、 その特定の材料はフィルターおよびサージ保護機能両方での特定の性能を決め
    る 請求項10記載のライン条件電子部品。
  12. 【請求項12】 複数の絶縁孔を持った少なくとも2枚の共通接地導体板を
    更に有し、 前記第一の共通接地導体板は前記第一の電極板の下に積層されていて、 前記第二の共通接地導体板は前記第二の電極板の上に積層されていて、 予め決められた電気特性を持った前記材料は、前記電極板と前記少なくとも2
    枚の共通接地導体板の間に保持されていて、 前記複数の電気導体は前記第一と第二の共通接地導体板の前記孔を通して設け
    られている 請求項10記載のライン条件電子部品。
  13. 【請求項13】 少なくとも2つの絶縁孔を持っている少なくとも1枚の共
    通接地導体板と、 少なくとも2枚の電極板で、 前記少なくとも2枚の電極板の各々は予め決められた電気特性を持った材料
    から成り、 前記少なくとも2枚の電極板の各々は結合孔を持った導電表面を有し、 前記少なくとも2枚の電極板の各々は前記少なくとも1枚の共通接地導体の
    反対面と結合していて、前記電極難の前記導体表面は前記少なくとも1枚の共通
    接地導体から反対を向いているものと、 少なくとも1対の電気導体で、 前記電気導体の各々は前記電極板の前記結合孔の1つを通って設けられて接
    続していて、前記少なくとも1つの共通接地導体板のそれぞれの絶縁孔を通って
    いて、 前記対になった電気導体間に結合している容量エレメントを作り、 前記電気導体の各々と前記共通接地導体板の間に結合している2つの容量エ
    レメントを作っている ものを有するライン条件電子部品。
  14. 【請求項14】 予め決められた電気特性を持っている前記材料は、誘電体
    材料、金属酸化物バリスター材料、フェライト材料、焼結多結晶体および強誘電
    ・強磁性複合材料から選ばれていて、 その特定の材料はフィルターおよびサージ保護機能両方での特定の性能を決め
    る 請求項13記載のライン条件電子部品。
  15. 【請求項15】 その板に設けられた第一と第二の孔を持った2側面のある
    板で、 前記板は予め決められた電気特性のある材料からできていて、 前記板の前記第一の側面には第一の導電表面を有し、前記第一の孔は前記第
    一の導電表面と電気結合をしていて、前記第二の孔は前記第一の導電表面から電
    気的に隔離されていて、 前記板の前記第二の側面は第二の導電表面を持ち、前記第一と第二の孔は前
    記第二の導電表面から電気的に隔離されていて、そして 前記第一と第二の導電表面は互いに電気的に隔離されている ものを有するライン条件電子部品。
  16. 【請求項16】 予め決められた電気特性を持っている前記材料は、誘電体
    材料、金属酸化物バリスター材料、フェライト材料、焼結多結晶体および強誘電
    ・強磁性複合材料から選ばれていて、 その特定の材料はフィルターおよびサージ保護機能両方での特定の性能を決め
    る 請求項15記載のライン条件電子部品。
  17. 【請求項17】 第一と第二の板で、 前記板のそれぞれはその板に設けられた第一と第二の孔を有する2つの側面
    を持ち、前記第一と第二の板は予め決められた電気特性のある材料からできてい
    て、 前記第一と第二の板の前記第一の側面は第一の導電表面を有し、前記第一の
    孔は前記第一の導電表面と電気結合していて、前記第二の孔は第一の導電表面か
    ら電気的に隔離していて、 前記第一と第二の板の前記第二の側面は第二の導電表面を有し、前記第一と
    第二の孔は前記第二の導電表面から電気的に隔離していて、 前記第一と第二の板それぞれの第一と第二の導電表面は互いに電気的に隔離
    されていて、 前記第一と第二の板は互いに近くで前記第一と第二の板の前記第二の側面と
    積層されていて、互いに電気結合されていて、そして 前記第一と第二の板の前記孔は並んでいて複数の電気導体を受け容れること
    ができる ものを有するライン条件電子組立品。
  18. 【請求項18】 前記共通接地導体板に設けられた第一と第二の孔を持った
    共通接地導体板を更に有し、 前記共通接地導体板は前記第一と第二の板の前記第二の側面の間に位置して
    いて電気的に結合していて、 前記共通接地導体板の前記第一と第二の孔は、前記第一と第二の板の第一と
    第二の孔と並んでいて、複数の電気導体を受け容れることができる 請求項17記載のライン条件電子組立品。
  19. 【請求項19】 共通導体電極と少なくとも1枚の共通接地板の幅に延びて
    いる隔離帯をその端部に持っている少なくとも1枚の共通接地板と、 共通電極と前記差動板の4辺のうち3辺に沿って隔離帯を持っている少なくと
    も2枚の差動板で、 前記第一の差動板は前記共通接地導体板の下に積層されていて、 前記第二の差動板は前記共通接地導体板の上に積層されていて、 前記第一と第二の差動板は、隔離帯を持たない辺が反対向きに置かれていて
    、前記共通接地板の前記隔離帯と並んでいるものと、 予め決められた電気特性を持った材料で、 前記材料は前記少なくとも1枚の共通接地導体板と前記少なくとも2枚の差
    動板の間に保持されているものと、そして 第一の差動帯と、第二の差動帯とそして共通帯を有し、 前記第一の差動板の前記導体電極は前記第一の差動帯と結合しており、 前記第二の差動板の前記導体電極は前記第二の差動帯と結合しており、 前記共通接地板の前記導体電極は前記共通帯と結合していて、 前記第一と第二の差動帯の間に結合している容量エレメントと、前記第一と第二
    の差動帯のそれぞれと前記共通帯の間に結合している2つの容量エレメントを生
    じている ライン条件電子部品。
  20. 【請求項20】 予め決められた電気特性を持っている前記材料は、誘電体
    材料、金属酸化物バリスター材料、フェライト材料、焼結多結晶体および強誘電
    ・強磁性複合材料から選ばれていて、 その特定の材料はフィルターおよびサージ保護機能両方での特定の性能を決め
    る 請求項19記載のライン条件電子部品。
  21. 【請求項21】 複数の差動板と複数の共通接地板を更に有し、 前記複数の差動板の各々と前記共通接地板の各々がともになって、前記差動帯
    の各対の間に結合している容量エレメントを形成して、前記差動帯の各々と前記
    共通帯の間に結合している容量エレメントを生じている 請求項19記載のライン条件電子部品。
  22. 【請求項22】 前記少なくとも2枚の電極板は等しくまた釣り合った電気
    特性を有し、前記少なくとも2つの電気導体は互いに電気的に反対極性となって
    いて、 前記等しくまた釣り合った電気特性と、前記電気的に反対極性をしている少な
    くとも2つの電気導体がともになって、前記ライン条件電子部品のライン接地間
    容量値の約半分の、ライン間容量値となっている 請求項19記載のライン条件電子部品。
  23. 【請求項23】 前記少なくとも2枚の差動板と前記少なくとも1枚の共通
    接地板との組み合わせが前記第一と第二の差動帯の各々を囲み分離しているファ
    ラデーシールドを生じるとともに、前記第一と第二の差動帯間の相互誘導結合を
    減少している 請求項19記載のライン条件電子部品。
  24. 【請求項24】 前記材料の予め決められた電気特性は、容量フィルター、
    過電圧サージ抑制、容量と誘導フィルターおよび容量、誘導と抑制特性の組み合
    わせから選ばれ、前記材料と構成している特定の材料によってフィルターとサー
    ジ保護機能の両方の特別な性能が決まる 請求項19記載のライン条件電子部品。
  25. 【請求項25】 共通導体電極と少なくとも1枚の共通接地板の幅に延びて
    いる隔離帯をその端部に持っている少なくとも1枚の共通接地板と、 共通電極と前記差動板の4辺のうち3辺に沿って隔離帯を持っている少なくと
    も2枚の差動板で、 前記第一の差動板は前記共通接地導体板の下に積層されていて、 前記第二の差動板は前記共通接地導体板の上に積層されていて、 前記第一と第二の差動板は、隔離帯を持たない辺が反対向きに置かれていて
    、前記共通接地板の前記隔離帯と並んでいるものと、 予め決められた電気特性を持った材料で、 前記材料は前記少なくとも1枚の共通接地導体板と前記少なくとも2枚の差
    動板の間に保持されているものと、そして 第一の差動帯と、第二の差動帯とそして共通帯を有し、 前記第一の差動板の前記導体電極は前記第一の差動帯と結合しており、 前記第二の差動板の前記導体電極は前記第二の差動帯と結合しており、 前記共通接地板の前記導体電極は前記共通帯と結合していて、 前記第一と第二の差動帯の間に結合している容量エレメントと、前記第一と第二
    の差動帯のそれぞれと前記共通帯の間に結合している2つの容量エレメントを生
    じている ライン条件電子部品。
  26. 【請求項26】 前記第一と第二のライン条件電子部品は互いに積層されて
    いて、 前記第一と第二のライン条件電子部品の前記第一の差動帯は互いに電気的に結
    合していて、 前記第一と第二のライン条件電子部品の前記第二の差動帯は互いに電気的に結
    合していて、 前記第一と第二のライン条件電子部品の前記共通帯は互いに電気的に結合して
    いて、 前記第一と第二のライン条件電子部品は並列に電気結合している 請求項25記載の少なくとも2つのライン条件電子部品を有するライン条件電子
    組立品。 【請求項26】 少なくとも2枚の別な共通接地板を更に有し、 前記第一の別な共通接地板は前記ライン条件電子組立品の上に積層されていて
    、 前記第二の別な共通接地板は前記ライン条件電子組立品の下に積層されている
    、 請求項26記載のライン条件電子組立品。
  27. 【請求項27】 前記少なくとも2つのライン条件電子部品の間に別な共通
    接地板が更に設けられていて、 前記第一と第二のライン条件電子部品間の電気的距離を増している 請求項26記載のライン条件電子組立品。
  28. 【請求項28】 前記ライン条件電子部品とキャパシターが互いに積層され
    ていて、 前記キャパシターは前記ライン条件電子部品の前記第一と第二の差動帯間に電気
    結合している 請求項25記載のライン条件電子部品を有するライン条件電子組立品。
  29. 【請求項29】 予め決められた電気特性を持っている支持材料上に形成さ
    れた少なくとも1枚の共通接地導体板と、 複数の第一と第二の電極板で、前記複数の第一の電極板は予め決められた電気
    特性を持っている第一の支持材料の上に形成されていて、 前記複数の第二の電極板は予め決められた電気特性を持っている第二の支持材
    料の下に形成されているものを有し、 前記複数の第一の電極板は前記少なくとも1枚の共通接地導体板の上に積層さ
    れていて、 前記複数の第二の電極板は前記少なくとも1枚の共通接地導体板の下に積層さ
    れていて、 前記複数の第一の電極板と前記複数の第二の電極板は前記少なくとも1枚の中
    央共通接地導体板を挟んでいて、 前記支持材料は前記共通接地導体板と前記複数の第一の電極板と前記複数の第
    二の電極板とを隔離していて、前記板の間の直接電気接触を防いでおり、 前記少なくとも1枚の共通接地導体板と前記複数の第一の電極板と前記複数の
    第二の電極板と前記支持材料が、複数の差動コモンモードフィルターを形成して
    いる ライン条件電子部品。
  30. 【請求項30】 予め決められた電気特性を持っている前記支持材料は、誘
    電体材料、金属酸化物バリスター材料、フェライト材料、焼結多結晶体および強
    誘電・強磁性複合材料から選ばれていて、 その特定の材料はフィルターおよびサージ保護機能両方での特定の性能を決め
    る 請求項29記載のライン条件電子部品。
  31. 【請求項31】 予め決められた電気特性を持っている材料を更に有し、 前記材料は前記少なくとも1枚の共通接地導体板と前記複数の第一と第二の電
    極間に保持されていて、前記板間の直接電気接続を防いでいる 請求項29記載のライン条件電子部品。
  32. 【請求項32】 複数の第一の差動帯と複数の第二の差動帯と複数の共通帯
    を更に持ち、 前記複数の第一の電極板は、前記複数の第一の差動帯の1つと電気的接続をし
    ていて、 前記複数の第二の電極板は、前記複数の第二の差動帯の1つと電気的接続をし
    ていて、 そして 前記少なくとも1枚の共通接地導体板は前記複数の共通帯のそれぞれと電気的接
    続をしていて、前記第一と第二の差動帯のそれぞれの間に容量エレメントを形成
    し、前記第一と第二の差動帯のそれぞれと前記複数の共通帯の間に2つの容量エ
    レメントを形成している 請求項29記載のライン条件電子部品。
  33. 【請求項33】 少なくとも2枚の共通接地導体板を更に有し、 前記第一の共通接地導体板は前記複数の第一の電極板の上に積層されていて、 前記第二の共通接地導体板は前記複数の第二の電極板の下に積層されている、
    請求項29記載のライン条件電子部品。
  34. 【請求項34】 予め決められた電気特性を持っている支持材料上に形成さ
    れた少なくとも1枚の共通接地導体板と、 第一と第二の電極板で、前記第一の電極板は予め決められた電気特性を持って
    いる第一の支持材料の上に形成されていて、 前記第二の電極板は予め決められた電気特性を持っている第二の支持材料の下
    に形成されているものを有し、 前記第一の電極板は前記少なくとも1枚の共通接地導体板の上に積層されてい
    て、 前記第二の電極板は前記少なくとも1枚の共通接地導体板の下に積層されてい
    て、 前記第一の電極板と前記第二の電極板は前記少なくとも1枚の中央共通接地導
    体板を挟んでいて、 前記支持材料は前記共通接地導体板と前記第一の電極板と前記第二の電極板と
    を隔離していて、前記板の間の直接電気接触を防いでおり、 前記少なくとも1枚の共通接地導体板と前記第一の電極板と前記第二の電極板
    と前記支持材料が、複数の差動コモンモードフィルターを形成している ライン条件電子部品。
  35. 【請求項35】 予め決められた電気特性を持っている前記支持材料は、誘
    電体材料、金属酸化物バリスター材料、フェライト材料、焼結多結晶体および強
    誘電・強磁性複合材料から選ばれていて、 その特定の材料はフィルターおよびサージ保護機能両方での特定の性能を決め
    る 請求項34記載のライン条件電子部品。
  36. 【請求項36】 複数の第一の差動帯と複数の第二の差動帯と少なくとも1
    つの共通帯を更に持ち、 前記第一の電極板は、前記複数の第一の差動帯の1つと電気的接続をしていて
    、 前記第二の電極板は、前記複数の第二の差動帯の1つと電気的接続をしていて
    、 そして 前記少なくとも1枚の共通接地導体板は前記少なくとも1つの共通帯と電気的接
    続をしていて、前記第一と第二の差動帯の間に容量エレメントを形成し、前記第
    一と第二の差動帯のそれぞれと前記少なくとも1つの共通帯の間に2つの容量エ
    レメントを形成している 請求項34記載のライン条件電子部品。
  37. 【請求項37】 少なくとも2枚の共通接地導体板を更に有し、 前記第一の共通接地導体板は前記第一の電極板の上に積層されていて、 前記第二の共通接地導体板は前記第二の電極板の下に積層されている、 請求項34記載のライン条件電子部品。
  38. 【請求項38】 前記第一と第二のライン条件電子部品は互いに積層されて
    いて、 前記第一と第二のライン条件電子部品は並列に電気結合している 請求項37記載の少なくとも第一と第二のライン条件電子部品を有するライン条
    件電子組立品。
  39. 【請求項39】 少なくとも1枚の共通導体板の幅に広がっている隔離障壁
    を一端面に持っている少なくとも1枚の共通導体板で、 前記共通導体板はフィルム上に付着された導電表面を持っているフィルムを
    持ち、 前記隔離障壁は前記導電表面の予め決められた部分を取り除いて形成されて
    いるものと、 各々が第一の隔離障壁と第二の隔離障壁を持っている少なくとも2枚の電極板
    で、 前記第一の隔離障壁と第二の隔離障壁は前記電極板のそれぞれを3つの電気
    的に隔離した領域に分けていて、前記第一の隔離障壁を有する領域を最初の電極
    パターンにしていて、 前記第一の電極板を前記共通導体板の下に積層し、 前記第二の電極板を前記共通導体板の上に積層し、 前記第一と第二の電極板はそれらの第一の隔離障壁が互いに反対を向いてい
    るように並べられていて、 前記少なくとも2枚の電極板が前記少なくとも1枚の共通導体板を挟んでい
    るものと、そして 少なくとも2つの導電端子から成り、 前記第一の端子は前記第一の電極板の前記最初の電極パターンと接続し、 前記第二の端子は前記第二の電極板の前記最初の電極パターンと接続してい
    て、 前記第一と第二の端子間で結合している容量エレメントを形成し、前記第一
    と第二の端子のそれぞれと前記共通導体板の間で結合している2つの容量エレメ
    ントを形成している ライン条件電子部品。
  40. 【請求項40】 前記少なくとも2枚の電極板は等しくまた釣り合った電気
    特性を有し、前記少なくとも2つの導電端子は互いに電気的に反対極性となって
    いて、 前記等しくまた釣り合った電気特性と、前記電気的に反対極性をしている少な
    くとも2つの電気導体が一緒になって、前記ライン条件電子部品のライン接地間
    容量値の約半分の、ライン間容量値となっている 請求項39記載のライン条件電子部品。
  41. 【請求項41】 前記少なくとも2枚の電極板と前記少なくとも1枚の共通
    導体板との組み合わせが前記少なくとも2つの電気導体の各々を囲んでいるファ
    ラデーシールドを生じるとともに、前記少なくとも2つの電気導体間の相互誘導
    結合を減少している 請求項39記載のライン条件電子部品。
  42. 【請求項42】 前記フィルムの前記導電表面の予め決められた電気特性は
    、容量フィルター、過電圧サージ抑制、容量と誘導フィルターおよび容量、誘導
    と抑制特性の組み合わせから選ばれ、前記材料と構成している特定の材料によっ
    てフィルターとサージ保護機能の両方の特別な性能が決まる 請求項39記載のライン条件電子部品。
  43. 【請求項43】 少なくとも1つの共通導体電極と、 少なくとも2つの導体電極で、 前記第一の導体電極は前記共通導体電極の下に積層されていて、 前記第二の導体電極は前記共通導体電極の上に積層されていて、 前記少なくとも2つの導体電極は、前記少なくとも1つの共通導体電極を挟
    んでいるものと、 予め決められた電気特性を持った材料で、 前記材料は前記少なくとも1枚の共通導体電極と前記少なくとも2つの導体
    電極の間に保持されているものと、そして 第一の導電帯と、第二の導電帯とそして共通帯を有し、 前記第一の導電帯は前記第一の導体電極と結合しており、 前記第二の導電帯は前記第二の導体電極と結合しており、 前記共通導体電極は前記共通帯と結合していて、 前記第一と第二の導電帯の間に結合している容量エレメントと、前記第一と第二
    の導電帯のそれぞれと前記共通帯の間に結合している2つの容量エレメントを生
    じている ライン条件電子部品。
  44. 【請求項44】 予め決められた電気特性を持っている前記材料は、誘電体
    材料、金属酸化物バリスター材料、フェライト材料、焼結多結晶体および強誘電
    ・強磁性複合材料から選ばれていて、 その特定の材料はフィルターおよびサージ保護機能両方での特定の性能を決め
    る 請求項43記載のライン条件電子部品。
  45. 【請求項45】 少なくとも1つの共通導体板と、 予め決められた電気特性を持っている少なくとも2枚の材料板と、そして 少なくとも2枚の導体電極板であって、 前記第一の導体電極板は前記共通導体板の下に積層されていて、 前記第二の導体電極板は前記共通導体板の上に積層されていて、 予め決められた電気特性を持っている前記材料板は前記第一と第二の共通導
    体板の間に保持されていて、それらから前記導体電極板を物理的に分離している
    ものとを有するライン条件電子部品。
  46. 【請求項46】 少なくとも2つの絶縁孔を持っている少なくとも1枚の共
    通接地導体板と、 少なくとも1つの絶縁孔と少なくとも1つの結合孔を持っている少なくとも2
    枚の電極板で、 前記第一の電極板は前記共通接地導体板の下に積層されていて、 前記第二の電極板は前記共通接地導体板の上に積層されていて、 前記少なくとも2枚の電極板は前記少なくとも1枚の中央共通接地導体板を
    挟んでいるものと、 前記共通接地導体板と前記2枚の電極板の前記孔を通って設けられている少な
    くとも2つの電気導体で、 前記少なくとも2つの導体のそれぞれは違った電極板に電気接続されている
    ものと、そして 予め決められた電気特性を持っている材料であって、 前記材料は前記共通接地導体板と前記少なくとも2枚の電極板の間に保持さ
    れていて、 前記板の間の直接電気接続を防いでいて、 前記少なくとも2つの電気導体間に結合している容量エレメントを形成し、 2つの容量エレメントを形成し、 その1つは1つの電気導体と前記共通接地導体板間を結合していて、 他の1つは他の電気導体と前記共通接地導体板間を結合している、 ものを有するライン条件電子部品。
  47. 【請求項47】請求項46記載のライン条件電子部品と第一のMOV部品を
    有し、 前記第一のMOV部品は前記ライン条件電子部品上に積層されていて、 前記第一のMOV部品は前記第一の電極板と前記共通接地導体板の間に電気
    結合されている ライン条件電子組立品。
  48. 【請求項48】 更に第二のMOV部品を有し、 前記第二のMOV部品は前記ライン条件電子部品上に積層されていて、 前記第二のMOV部品は前記第二の電極板と前記共通接地導体板の間に電気
    結合されている 請求項47記載のライン条件電子組立品。
  49. 【請求項49】 更に第一と第二の誘導外筒であって、 前記第一の誘導外筒は前記第一の差動帯と結合していて、 前記第二の誘導外筒は前記第二の差動帯と結合しているものと、 前記共通帯に結合している少なくとも1つの導電端子と、 複数の端子であって、 前記複数の端子の少なくとも1つは前記第一の誘導外筒に結合されていて、
    前記複数の端子の少なくとも1つは前記第二の誘導外筒と結合されている ものとを有する請求項25記載の
  50. 【請求項50】 前記外筒各々は少なくとも1つの孔を有し、前記複数の端
    子の少なくとも1つはその孔に設けられていて、前記対応する差動帯と電気接触
    をしている 請求項49記載のライン条件電子組立品。
  51. 【請求項51】 前記第一と第二の誘導外筒はフェライト材料でできている
    請求項49記載のライン条件電子組立品。
JP2000540610A 1998-01-19 1999-01-16 一体パッケージになっておりサージ保護とともに差動コモンモードフィルターをする対になった多層誘電体独立受動部品アーキテクチャー Expired - Fee Related JP4078804B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/008,769 US6097581A (en) 1997-04-08 1998-01-19 Paired multi-layered dielectric independent passive component architecture resulting in differential and common mode filtering with surge protection in one integrated package
US09/008,769 1998-01-19
US09/056,379 US6018448A (en) 1997-04-08 1998-04-07 Paired multi-layered dielectric independent passive component architecture resulting in differential and common mode filtering with surge protection in one integrated package
US09/056,379 1998-04-07
PCT/US1999/001040 WO1999037008A1 (en) 1998-01-19 1999-01-16 Paired multi-layered dielectric independent passive component architecture resulting in differential and common mode filtering with surge protection in one integrated package

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007316468A Division JP2008099326A (ja) 1998-01-19 2007-12-07 一体パッケージになっておりサージ保護とともに作動コモンモードフィルターをする対になった多層誘電体独立受動部品アーキテクチャー

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2002510188A true JP2002510188A (ja) 2002-04-02
JP2002510188A5 JP2002510188A5 (ja) 2006-03-02
JP4078804B2 JP4078804B2 (ja) 2008-04-23

Family

ID=26678599

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000540610A Expired - Fee Related JP4078804B2 (ja) 1998-01-19 1999-01-16 一体パッケージになっておりサージ保護とともに差動コモンモードフィルターをする対になった多層誘電体独立受動部品アーキテクチャー
JP2007316468A Pending JP2008099326A (ja) 1998-01-19 2007-12-07 一体パッケージになっておりサージ保護とともに作動コモンモードフィルターをする対になった多層誘電体独立受動部品アーキテクチャー

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007316468A Pending JP2008099326A (ja) 1998-01-19 2007-12-07 一体パッケージになっておりサージ保護とともに作動コモンモードフィルターをする対になった多層誘電体独立受動部品アーキテクチャー

Country Status (6)

Country Link
EP (1) EP1050093A4 (ja)
JP (2) JP4078804B2 (ja)
KR (1) KR100385302B1 (ja)
CN (1) CN1293831A (ja)
AU (1) AU2234799A (ja)
WO (1) WO1999037008A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007503732A (ja) * 2003-01-31 2007-02-22 エックストゥーワイ アテニュエイターズ,エル.エル.シー. 遮蔽エネルギー調整器
JP2008099326A (ja) * 1998-01-19 2008-04-24 X2Y Attenuators Llc 一体パッケージになっておりサージ保護とともに作動コモンモードフィルターをする対になった多層誘電体独立受動部品アーキテクチャー
JP2010267977A (ja) * 1998-01-14 2010-11-25 Tai-Her Yang 蓄放電装置の低内部抵抗の接続構造

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7321485B2 (en) 1997-04-08 2008-01-22 X2Y Attenuators, Llc Arrangement for energy conditioning
US20020122286A1 (en) * 2000-10-17 2002-09-05 X2Y Attenuators, Llc Energy pathway arrangement
US7336468B2 (en) 1997-04-08 2008-02-26 X2Y Attenuators, Llc Arrangement for energy conditioning
US9054094B2 (en) 1997-04-08 2015-06-09 X2Y Attenuators, Llc Energy conditioning circuit arrangement for integrated circuit
FR2808135B1 (fr) 2000-03-30 2002-07-05 Valeo Systemes Dessuyage Dispositif de filtrage et d'antiparasitage d'un moteur electrique
IL152488A0 (en) * 2000-04-28 2003-05-29 X2Y Attenuators Llc Predetermined symmetrically balanced amalgam with complementary paired portions comprising shielding electrodes and shielded electrodes and other predetermined element portions for symmetrically balanced and complementary energy portion conditioning
WO2005015719A2 (en) * 2003-07-21 2005-02-17 X2Y Attenuators, Llc Filter assembly
US7356050B2 (en) 2003-12-17 2008-04-08 Siemens Aktiengesellschaft System for transmission of data on a bus
JP2008535207A (ja) 2005-03-01 2008-08-28 エックストゥーワイ アテニュエイターズ,エルエルシー 共平面導体を有する調整器
FR2998727B1 (fr) * 2012-11-27 2015-01-09 Hager Electro Sas Dispositif limiteur de perturbations d'ordre electrique.
US9976507B2 (en) * 2015-06-20 2018-05-22 General Electric Company Systems for filtering a voltage signal
CN108174565B (zh) * 2018-01-05 2020-03-06 郑州云海信息技术有限公司 一种服务器电源线缆去耦装置以及去耦方法
US11457524B2 (en) * 2019-04-29 2022-09-27 Nxp B.V. Integrated filter for de-sense reduction

Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3842374A (en) * 1973-03-09 1974-10-15 Allen Bradley Co Feedthrough filter with non-linear resistive dielectric
US4494092A (en) * 1982-07-12 1985-01-15 The Deutsch Company Electronic Components Division Filter pin electrical connector
JPH01120805A (ja) * 1987-11-04 1989-05-12 Mitsubishi Mining & Cement Co Ltd 複合型積層貫通コンデンサの製造方法
JPH01212415A (ja) * 1988-02-19 1989-08-25 Matsushita Electric Ind Co Ltd 複合インダクタンス素子および複合インダクタンス素子を用いた複合電子部品
JPH01300512A (ja) * 1988-05-30 1989-12-05 Murata Mfg Co Ltd サージ吸収―ノイズ除去複合部品
JPH0371614A (ja) * 1989-08-10 1991-03-27 Marcon Electron Co Ltd 面実装形複合部品
JPH0653075A (ja) * 1992-07-27 1994-02-25 Mitsubishi Materials Corp 平衡線路用積層セラミックコンデンサ
JPH0697610A (ja) * 1992-09-14 1994-04-08 Fuji Xerox Co Ltd プリント配線板
JPH06208870A (ja) * 1992-09-23 1994-07-26 Whitaker Corp:The 過電圧防止装置
JPH06325977A (ja) * 1993-05-14 1994-11-25 Mitsubishi Materials Corp π型LCフィルタ及びπ型LCフィルタアレイ
JPH0786863A (ja) * 1993-06-29 1995-03-31 Taiyo Yuden Co Ltd ノイズ除去部品
JPH087622Y2 (ja) * 1992-09-03 1996-03-04 株式会社村田製作所 貫通型積層コンデンサ
JPH09232185A (ja) * 1996-02-26 1997-09-05 Nitsuko Corp 面実装型金属化フィルムコンデンサ

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4335417A (en) * 1978-09-05 1982-06-15 General Electric Company Heat sink thermal transfer system for zinc oxide varistors
US4262317A (en) * 1979-03-22 1981-04-14 Reliable Electric Company Line protector for a communications circuit
JPH02268506A (ja) * 1989-04-11 1990-11-02 Mitsubishi Materials Corp Emiフィルター
US5420553A (en) * 1991-01-16 1995-05-30 Murata Manufacturing Co., Ltd. Noise filter
US5224878A (en) * 1992-03-31 1993-07-06 Amp Incorporated Connector filter with integral surge protection
JPH05283284A (ja) * 1992-03-31 1993-10-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd チップ型ノイズ対策用フィルタおよびその製造方法
JP3204085B2 (ja) * 1996-04-24 2001-09-04 株式会社村田製作所 積層型ノイズフィルタ
WO1999037008A1 (en) * 1998-01-19 1999-07-22 X2Y Attenuators, L.L.C. Paired multi-layered dielectric independent passive component architecture resulting in differential and common mode filtering with surge protection in one integrated package

Patent Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3842374A (en) * 1973-03-09 1974-10-15 Allen Bradley Co Feedthrough filter with non-linear resistive dielectric
US4494092A (en) * 1982-07-12 1985-01-15 The Deutsch Company Electronic Components Division Filter pin electrical connector
JPH01120805A (ja) * 1987-11-04 1989-05-12 Mitsubishi Mining & Cement Co Ltd 複合型積層貫通コンデンサの製造方法
JPH01212415A (ja) * 1988-02-19 1989-08-25 Matsushita Electric Ind Co Ltd 複合インダクタンス素子および複合インダクタンス素子を用いた複合電子部品
JPH01300512A (ja) * 1988-05-30 1989-12-05 Murata Mfg Co Ltd サージ吸収―ノイズ除去複合部品
JPH0371614A (ja) * 1989-08-10 1991-03-27 Marcon Electron Co Ltd 面実装形複合部品
JPH0653075A (ja) * 1992-07-27 1994-02-25 Mitsubishi Materials Corp 平衡線路用積層セラミックコンデンサ
JPH087622Y2 (ja) * 1992-09-03 1996-03-04 株式会社村田製作所 貫通型積層コンデンサ
JPH0697610A (ja) * 1992-09-14 1994-04-08 Fuji Xerox Co Ltd プリント配線板
JPH06208870A (ja) * 1992-09-23 1994-07-26 Whitaker Corp:The 過電圧防止装置
JPH06325977A (ja) * 1993-05-14 1994-11-25 Mitsubishi Materials Corp π型LCフィルタ及びπ型LCフィルタアレイ
JPH0786863A (ja) * 1993-06-29 1995-03-31 Taiyo Yuden Co Ltd ノイズ除去部品
JPH09232185A (ja) * 1996-02-26 1997-09-05 Nitsuko Corp 面実装型金属化フィルムコンデンサ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010267977A (ja) * 1998-01-14 2010-11-25 Tai-Her Yang 蓄放電装置の低内部抵抗の接続構造
JP2008099326A (ja) * 1998-01-19 2008-04-24 X2Y Attenuators Llc 一体パッケージになっておりサージ保護とともに作動コモンモードフィルターをする対になった多層誘電体独立受動部品アーキテクチャー
JP2007503732A (ja) * 2003-01-31 2007-02-22 エックストゥーワイ アテニュエイターズ,エル.エル.シー. 遮蔽エネルギー調整器

Also Published As

Publication number Publication date
KR20010034149A (ko) 2001-04-25
EP1050093A1 (en) 2000-11-08
WO1999037008A1 (en) 1999-07-22
CN1293831A (zh) 2001-05-02
EP1050093A4 (en) 2004-11-17
JP2008099326A (ja) 2008-04-24
AU2234799A (en) 1999-08-02
KR100385302B1 (ko) 2003-05-23
JP4078804B2 (ja) 2008-04-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6018448A (en) Paired multi-layered dielectric independent passive component architecture resulting in differential and common mode filtering with surge protection in one integrated package
US6097581A (en) Paired multi-layered dielectric independent passive component architecture resulting in differential and common mode filtering with surge protection in one integrated package
US7443647B2 (en) Paired multi-layered dielectric independent passive component architecture resulting in differential and common mode filtering with surge protection in one integrated package
US5909350A (en) Paired multi-layered dielectric independent passive component architecture resulting in differential and common mode filtering with surge protection in one integrated package
JP2008099326A (ja) 一体パッケージになっておりサージ保護とともに作動コモンモードフィルターをする対になった多層誘電体独立受動部品アーキテクチャー
US6603646B2 (en) Multi-functional energy conditioner
US6373673B1 (en) Multi-functional energy conditioner
US6650525B2 (en) Component carrier
US6498710B1 (en) Paired multi-layered dielectric independent passive component architecture resulting in differential and common mode filtering with surge protection in one integrated package
US7042703B2 (en) Energy conditioning structure
JP4418613B2 (ja) エネルギー調節器
JP2002543661A (ja) エネルギー調整回路アセンブリ
KR100488303B1 (ko) 다기능 에너지 컨디셔너
KR940011697B1 (ko) 전자파 잡음 제거용 칩형 캐패시터
JPH0922831A (ja) 積層複合電子部品

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20040330

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040608

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060113

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060113

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070104

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070116

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20070329

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20070405

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070712

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071207

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080122

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110215

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110215

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120215

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130215

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140215

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees