JP2002508338A - レンチウィルスベクターの治療使用 - Google Patents

レンチウィルスベクターの治療使用

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Abstract

(57)【要約】 レンチウィルスベクターは、細胞におけるレンチウィルスの増殖を阻害する。

Description

【発明の詳細な説明】
発明の分野 本発明は、レンチウィルス(lentivirus)に起因するか又は関連す
る疾病の処理へのレンチウィルスベクター(lentivirus vecto
r)の使用に関する。 発明の背景 レトロウィルスベクターは、遺伝子供給のための通常の手段である(Mill
er,Nature(1992)357:455−460)。転移されていない
(unrearvanged)一本鎖のコピー遺伝子を、広範囲の囓歯動物、霊
長類及びヒト体細胞中に供給するレトロウィルスベクターの能力のために、レト
ロウィルスベクターは、細胞への遺伝子のトランスファーのために十分に適切で
ある。 レトロウィルスは、通常のレトロウィルス遺伝子gag,pol及びenvの
他に、調節的又は構造的機能を有する他の遺伝子を含む複合レトロウィルスであ
る。そのより高度の複合性は、潜伏性感染の間におけるように、レトロウィルス
の生活環の調節を可能にする。 典型的なレントウィルスは、ヒト免疫不全ウィルス(HIV)、すなわちAI
DSの病因物質である。インビボで、HIVは、めったに分裂しない、終局的に
分化された細胞であるマクロファージを感染することができる。インビトロで、
HIVは、単球−由来のマクロファージ(MDM)、及びアフィジコリン又はγ
線照射による処理により細胞周期において抑制されるHeLa−Cd4又はTリ
ンパ球様細胞の一次培養物に感染することができる。 発明の要約 本発明は、治療的に有益なレンチウィルスベクター自体の使用に関する。前記
ベクターは、抗ウィルス活性を有するトランスジーンを含む必要はない。 発明の特定の記載 本発明は、レンチウィルスベクターの使用を提供する。このベクターは、抗−
ウィルス活性を有するが、しかしながら、本発明の実施において必要条件ではな
い外来性遺伝子を担持するベクターであり得る。従って、ベクター自体が使用さ
れ得る。 レンチウィルスゲノム及びプロウィルスDNAは、レトロウィルスに見出され
る次の3種の遺伝子を有する:2種の長い末端反復(LTR)配列を端に有する
、gag,pol及びenv。前記gag遺伝子は、内部構造(マトリックス、
キャプシド及びヌクレオキャプシド)をコードし;pol遺伝子はRNAに指令
されるDNAポリメラーゼ(逆転写酵素)、プロテアーゼ及びインテグラーゼを
コードし;そしてenv遺伝子はエンベロープ糖タンパク質をコードする。5’
及び3’側LTRは、ビリオンRNAの転写及びポリアデニル化を促進するよう
作用する。LTRは、ウィルス複製のために必要なすべてのほかのシス−作用配
列を含む。レンチウィルスは、追加の遺伝子、たとえばvif,vpr,tat
,rev,vpu,nef及びvpx(HIV−1,HIV−2及び/又はSI
Vにおいて)を有する。 ゲノムの逆転写のために必要な配列(tRNAプライマー結合部位)、及び粒
子中へのウィルスRNAの効果的なキャプシド化のために必要な配列(Psi部
位)が、5’側LTRに隣接する。キャプシド化(又は感染性ビリオン中へのレ
トロウィルスRNAのパッケージング)のために必要な配列がウィルスゲノムか
ら欠失する場合、そのシス欠損は、ゲノムRNAのキャプシド化を妨げる。しか
しながら、その得られる変異体は、すべてのビリオンタンパク質の合成を指図す
ることができる。 興味あるベクターは、損なわれていない(intact)5’及び3’レンチ
ウィルスLTRを有するベクターである。興味あるベクターは、LTRの下流の
リーダー配列及びgag遺伝子の開始までを含んで成るパッケージングシグナル
配列を含む。ベクターはまた、パケージングを増強するためにgag遺伝子の追
加の部分も含むことができる。興味あるベクターはまた、Rev応答要素(RR
E)を含むenv遺伝子の一部も含み、そしてそれは、RREの下流のスプライ
ス受容体部位を含んでも又は含まなくても良い。興味あるベクターは、1又は複
数のトランスジーン、又は外来性核酸、及び好ましくは、抗−ウィルス活性を有
するトランスジーンを含むことができる。しかしながら、興味あるベクターは、
異種遺伝子を含む必要はない。 異種(heterologous)又は外来性(foreign)核酸配列、
すなわちトランスジーンは、調節核酸配列に操作用可能に連結される。本明細書
において使用される場合、用語“異種”核酸配列とは、外来性種に起因する配列
を意味し、又は同じ種からである場合、それは元の形から実質的に修飾され得る
。他方では、細胞において通常発現されない未変化の核酸配列は、異種核酸配列
である。 用語“操作用可能に連結される”とは、調節配列と異種核酸配列との間の機能
的結合を意味し、後者の発現をもたらす。好ましくは、異種配列は、プロモータ
ーに結合され、キメラ遺伝子をもたらす。異種核酸配列は、好ましくは、ウィル
スLTRプロモーターエンハンサーシグナル又は内部プロモーターのいずれかの
制御下にあり、そしてレトロウィルスLTR内部の保持されたシグナルはまだ、
トランスジーンの効果的な発現を引き起こすことができる。 外来性遺伝子は、興味あるいずれかの転写可能核酸であり得る。一般的に、外
来性遺伝子は、ポリペプチドをコードする。好ましくは、ポリペプチドは、いく
らかの治療有益性を有する。ポリペプチドは、宿主細胞における内因性タンパク
質の欠失性又は非存在性発現を補充することができる。ポリペプチドは、宿主細
胞、たとえばキメラ性シグナル化受容体に対して新規の性質を付与することがで
きる(アメリカ特許第5,359,046号を参照のこと)。当業者は、本明細
書に教示され、そして当業界において知られている技法を用いて、外来性遺伝子
の適性を決定することができる。たとえば当業者は、外来性遺伝子がキャプシド
化のために適切なサイズのものであるか、及び外来性遺伝子生成物が正しく発現
されているかどうかを知るであろう。 本発明の方法による分子の導入により細胞における遺伝子調節分子の発現を調
節することが所望される。用語“調節する”とは、遺伝子が過剰発現される場合
、その遺伝子の発現の抑制、又は遺伝子が過少発現される場合、発現の増大を意
味する。細胞増殖障害が遺伝子の発現に関連する場合、翻訳レベルでの遺伝子の
発現を妨げる核酸配列が使用され得る。そのアプローチは、アンチセンス核酸又
はトリプレックス剤によりmRNAをマスキングすることによって、又はリボザ
イムによりmRNAを切断することによって、特定のmRNAの転写又は翻訳を
阻止するためにアンチセンス核酸、リボザイム又はトリプレックス剤を使用する
ことができる。それらの分子の標的物は、レンチウィルスRNAである。さらに
、RNAは、ベクターに存在しないか、又はベクターにより突然変異誘発されて
いるウィルスの配列であり得る。 アンチセンス核酸は、特定のmRNA分子の少なくとも一部に対して相補的で
あるDNA又はRNA分子である(Weintraub,Soc.Am.(19
90)262:40)。細胞において、アンチセンス核酸は、その対応するmR
NAにハイブリダイズし、二本鎖分子を形成する。アンチセンス核酸は、細胞は
二本鎖であるmRNAを翻訳しないので、mRNAの翻訳を妨げる。約15個又
はそれ以上のヌクレオチドのアンチセンスオリゴマーは、容易に合成され、そし
てたぶん、標的細胞中に導入される場合、より大きな分子よりも問題を引き起こ
さないので、そのようなオリゴマーが好ましい。遺伝子のインビトロ翻訳を阻害
するためへのアンチセンス方法の使用は、当業界においてよく知られている(M
arous−Sakura,Anal.Biochem.(1988)172:
289)。 アンチセンス核酸は、ウィルスタンパク質又は優先的活性遺伝子生成物、たと
えばアルツハイマー病において蓄積するアミロイド前駆体タンパク質の発現を阻
止するために使用され得る。そのような方法はまた、ハンチントン病、遺伝的な
パーキンソン病及び他の疾病の処理のためにも有用である。アンチセンス核酸は
また、毒性に関連するタンパク質の発現の阻害のためにも有用である。 転写を阻害するためへのオリゴヌクレオチドの使用は、オリゴマーは二本鎖ヘ
リックスDNAのまわりに巻きつき、三本鎖ヘリックスを形成するので、トリプ
レックス方法として知られている機構によることができる。従って、トリプレッ
ト化合物は、選択された遺伝子上のユニーク部位を認識するよう企画され得る(
Maherなど.,Antisense Res.And Dev.(1991
)1(3):227;Helene,Anticancer Drug Dis
.(1991)6(6):569)。 リボザイムは、DNA制限エンドヌクレアーゼに類似する態様で他の一本鎖R
NAを特異的に切断する能力を有するRNA分子である。それらのRNAをコー
ドするヌクレオチド配列の修飾を通して、RNA分子における特定のヌクレオチ
ド配列を認識し、そして切断する分子を構築することが可能である(Cech,
J.Amer.Med.Assn.(1988)260:3030)。このアプ
ローチの主要な利点は、特定配列を有するmRNAのみが不活性化されることで
ある。 生物学的応答モディファイアーをコードする核酸を移送することが所望される
。免疫増強物質、たとえば“インターロイキン”、たとえばインターロイキン1
〜12として分類される多くのサイトカインをコードする核酸が、このカテゴリ
ーに包含される。必ずしも同じ機構に従って作動するわけではないが、インター
フェロン、及び特にγインターフェロン(γ−IFN)、腫瘍壊死因子(TNF
)及び顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)もまた、この
カテゴリーに包含される。生来の酵素不全又は免疫欠陥を処理するために骨髄細
胞又はマクロファージにそのような核酸を供給することが所望される。成長因子
、毒性ペプチド、リガンド、受容体又は他の生理学的に重要なタンパク質をコー
ドする核酸がまた、細胞中に導入され得る。トランスジーンはまた、誘発性毒性
分子でもあり得る。 本発明の方法はまた、本発明の組換えレンチウィルスにより感染された細胞の
エクスビボ移植、あるいは中枢神経、又は宿主脳の脳室腔中にもしくは脳表面上
の硬質膜下へのインビボ感染を包含する、ニューロン、グリア、繊維芽細胞又は
間葉細胞移植又は“グラフティング”のためにも有用である。グラフティングす
るためのそのような方法は、当業者に知られており、そしてNeural Gr
afting in the Mammalian CNS,Bjorklun
d & Stenevi,eds.(1985)に記載されている。 タンパク質生成物の欠損による疾病に関しては、遺伝子移送(transfe
r)により、置換療法のために、及びアンチセンス突然変異を用いての疾病のた
めの動物モデルを作出するために、影響された組織中に正常な遺伝子を導入する
ことができる。たとえば、筋肉、脾臓又は肝臓細胞の感染のためにレンチウィル
ス中に第VIII又はIX因子コードの核酸を挿入することが所望され得る。 プロモーター配列は、所望する遺伝子配列に対して同種(homologau
s)でも又は異種(heterologaus)でもあり得る。広範囲のプロモ
ーター、たとえばウィルス又は哺乳類プロモーター、及び誘導性プロモーターが
使用され得る。細胞又は組織特異的プロモーターが、特定細胞集団において遺伝
子配列の発現を標的化するために使用され得る。本発明のための適切な哺乳類及
びウィルスプロモーターは、当業界において入手できる。 任意には、クローニング段階の間、パッケージングシグナル及び異種クローニ
ング部位を有する、トランスファーベクターとして言及される核酸構造体はまた
、選択マーカー遺伝子も含む。マーカー遺伝子は、ベクターの存在についてアッ
セイするために、及び従って、感染及び組み込みを確保するために使用される。
マーカー遺伝子の存在は、挿入体を発現するそれらの宿主細胞のみの選択及び増
殖を確かにする。典型的な選択遺伝子は、抗生物質及び他の毒性物質、たとえば
ヒスチジノール、プロマイシン、ヒグロマイシン、ネオマイシン、メトトレキサ
ート、等、及び細胞表面マーカーに対する耐性を付与するタンパク質をコードす
る。 本発明の組換えウィルスは、核酸配列を哺乳類細胞中に移送することができる
。用語“核酸配列”とは、本明細書において詳細に論じられるように、いずれか
の核酸分子、好ましくはDNAを言及する。核酸分子は、種々の源、たとえばD
NA,cDNA,合成DNA,RNA又はそれらの組み合わせから誘導され得る
。そのような核酸配列は、天然に存在するイントロンを含んでも又は含まなくて
もよいゲノムDNAを含むことができる。さらに、そのようなゲノムDNAは、
プロモーター領域、ポリA配列又は他の関連する配列に関連して得られる。ゲノ
ムDNAは、当業界において良く知られている手段により、適切な細胞から抽出
され、そして精製され得る。他方では、メッセンジャーRNA(mRNA)は、
細胞から単離され、そして逆転写又は他の手段によりcDNAを生成するために
使用され得る。 好ましくは、本発明の方法により生成される組換えレンチウィルスは、ヒト免
疫欠損ウィルス(HIV)の誘導体である。 興味あるベクターは、既知の方法を用いて生成される。興味あるベクターは、
核酸として細胞中に導入され、又はウィルス粒子としてキャプシド化され得る。
当業者は、興味あるレンチウィルスベクターをキャプシド化するための方法を良
く知っている。そのベクターは、当業者に知られている方法を用いて、標的細胞
中に導入される。 従って、ベクターは、リン酸カルシウムトランスフェクション、リポフェクシ
ョン又はエレクトロポレーションにより、一般的に、優性選択マーカー、たとえ
ばneo,DHFR,Glnシンターゼ又はADAと共に、ヒト細胞系中に導入
され、続いて、適切な薬物の存在下で選択され、そしてクローンが選択される。
選択マーカー遺伝子は、トランスジーンであり得る。 興味あるベクターにより宿主細胞を形質転換するための適切な手段は、興味あ
るベクターを担持するウィルス粒子により細胞を感染することによるものである
。したがって、本発明のベクターは、既知のパッケージングシステム、たとえば
アメリカ特許第5,686,279号及びNaldiniなど.Science
(1996)272:263−267に教示されるシステムを用いてキャプシド
化され得る。手短には、安定したパッケージング細胞系を用いて、又は過度的ト
ランスフェクションにより、興味あるベクターが、その興味あるベクターをウィ
ルス粒子中にパッケージングする細胞中に導入される。ウィルス粒子が、培養培
地から得られ、当業界において知られているようにして処理され、ウィルス調製
物が提供される。 次に、標的細胞が、そのウィルス調製物に暴露される。それはインビボ投与手
段を通してあり、ここでウィルス調製物は、たとえば非経口形で、宿主に投与さ
れる。他方では、宿主からの細胞が回収され、そして培養物において維持され、
ここでそれらの細胞ウィルス調製物に暴露される。安定して形質転換されても又
はされなくてもすぐに、細胞は宿主に戻され得る。 本発明の治療的有益性はベクター自体により得られるが、ベクターはトランス
ジーンを担持することが好ましい。好ましくは、そのトランスジーンは、それ自
体治療効果を有するトランスジーンである。従って、興味あるベクターは、レン
チウィルスに関連する疾病の現在の治療に存在すべきである。 ベクター及び同様のものを構成するために使用される技法は、特定の条件及び
方法を記載する標準の資料に提供されているが、便利さのために、次の文章がガ
イドラインとして提供され得る。 本発明のベクターの構成は、当業者に良く理解されている標準の連結及び制限
技法を使用する(Maniatisなど.,Molecular Clonin
g: A Laboratory Manual,Cold Spring H
arbor Laboratory,N.Y.,1982を参照のこと)。単離
されたプラスミド、DNA配列又は合成されたオリゴヌクレオチドは、切断され
、調整され、そして所望する形で再連結される。 部位特異的DNA切断は、当業界において理解されている条件及び、市販の制
限酵素の製造業者により特定される条件下で、適切な制限酵素(又は複数の酵素
)により処理することによって行われる;たとえばNew England B
iolabs,Product Catalogを参照のこと。一般的に、約1
μgのプラスミド又はDNA配列が、約20μlの緩衝溶液において1単位の酵
素により切断される。典型的には、過剰の制限酵素が、DNA基質の完全な消化
を確保するために使用される。約37℃での約1〜2時間のインキュベーション
時間が適切であるが、但し、少々の変動も許容できる。個々のインキュベーショ
ンの後、タンパク質は、フェノール/クロロホルムによる抽出により除去され、
続いてエーテル抽出が行われ、そして核酸がエタノールによる沈殿により水性画
分から回収される。所望には、切断された画分のサイズ分離が、標準の技法を用
いて、ポリアクリルアミドゲル又はアガロースゲル電気泳動により行われ得る。
サイズ分離の一般的な説明は、Methods of Enzymology
65: 499−560(1980)に見出される。 制限切断されたフラグメントは、50mMのトリス(pH7.6)、50mM
のNaCl,6mMのMgCl,6mMのDTT及び5〜10μMのdNTP
の溶液において20℃で約15〜25分間のインキュベーション時間を用いて、
4種のデオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP)の存在下で、E.コリDNA
ポリメラーゼI(クレノウ)の大きなフラグメントにより処理することによって
、ブラント末端化され得る。クレノウフラグメントは、5’付着端でフィルイン
するが、しかし4種のdNTPが存在する場合でさえ、突出する3’一本鎖を消
化する。所望には、選択的修復が、わずか1つのdNTPの供給により、又は選
択されたdNTPにより、付着端の性質により意図される制限内で実施され得る
。クレノウによる処理の後、その混合物は、フェノール/クロロホルムにより抽
出され、そしてエタノール沈殿される。S1ヌクレアーゼ又はBal−31によ
る適切な条件下での処理が、いずれかの一本鎖部分の加水分解をもたらす。 連結は、次の標準条件及び温度下で、15〜50μlの体積で行われ得る:2
0mMのトリス−HCl、pH7.5,10mMのMgCl,10mMのDT
T,33mg/mlのBSA,10mM〜50mMのNaCl,及び40μMの
ATP,0.01〜0.02(Weiss)単位のT4DNAリガーゼ(0℃で
の)(“付着端”連結に関して)又は1mMのATP,0.3〜0.6(Wei
ss)の単位のT4 DNAリガーゼ(14℃での)(“ブラント末端”連結に
関して)のいずれか。分子間“付着端”連結は通常、33〜100μg/mlの
合計DNA濃度(5〜100mMの合計末端濃度)で行われる。分子間ブラント
末端連結(通常、10〜30倍のモル過剰のリンカーを用いる)が、1μMの合
計末端濃度で行われる。 レンチウィルスベクター(Naldiniなど.,前記、及びProc.Na
tl.Acad.Sci.(1996)93: 11382−11388)は、
インビトロで阻止されるヒト細胞増殖を感染し、そして成熟ラットの脳中への直
接的な注入の後、ニューロンをトランスダクトするために使用されて来た。ベク
ターは、ニューロン中へのマーカー遺伝子のインビボ トランスファーで効果的
であり、そして検出できる病理学の不在下で長期発現が達成された。動物が、ベ
クターの1回の注入後、10ヶ月、分析され、最長時間がこれまで試験され、そ
れは、平均的レベルのトランスジーン発現の低下を示さず、そして組織病理学又
は免疫反応の徴候を示さなかった(Blomerなど.,J.Virol.(1
997)71: 6641−6649)。HIVビルレンス遺伝子env,vi
f,vpr,vpu及びnefが、非分裂性細胞をトランスダクトするベクター
の能力を低めないで、欠失されているレンチウィルスベクターの改良されたバー
ジョンが開発されて来た。多数の弱毒化されたバージョンは、ベクターの生物安
全性において実質的な改良性を示す(Zuffereyなど.,Nat.Bio
tech.(1997)15: 871−875)。 ウィルス上清液が、トランスフェクションの48時間後、標準の技法、たとえ
ば上清液の濾過により収穫される。ウィルス力価が、8μg/mlのポリブレン
(Sigma Chemical Co.,St.Louis,MO)の存在下
で、適切な量のウィルス上清液による、10個のNIH 3T3細胞又は10
個のHeLa細胞の感染により決定される。48時間後、トランスダクション
効率がアッセイされる。 いずれかの仮説に結びつけられることを所望しないが、耐性の機構は、後−組
込み段階に位置づけられ、そしてベクターにおける損なわれていないHIV L
TRに依存することが示されると思われる。トランスダクトされた細胞のHIV
感染に基づいて、ベクターLTVからの転写が強く増強され、トランスジーンの
高められた発現がもたらされる。想定するには、ベクターRNAがトランス活性
化因子を結合するために及び発芽するウィルス粒子によりパッケージングするた
めにウィルスRNA粒子と効果的に競争し、ウィルス複製の阻害、及びベクター
の移動化及び拡張をもたらす。感染された、トランスダクトされた細胞から集め
られたウィルス粒子は、感染された、トランスダクトされていない細胞から集め
られたウィルスよりも低い感染性であり、そして純粋な細胞中にトランスジーン
を効果的にトランスファーした。 従って、同じ細胞におけるベクター及びウィルスの両者の発現は、ウィルス複
製に対して有害であり、そしてHIVの選択された標的細胞中へのトランスジー
ンの移動化及び拡張をもたらす。HIVにより誘発されるトランスジーン発現の
その効果及び強い増強は、抗−HIV遺伝子治療用途のHIV−由来のベクター
の有意な利点である。 従って、本発明のベクターは、トランスジーンを含んで又は含まないで、単独
で使用され、そして好ましくは、トランスジーンは抗ウィルス活性を有し;また
は抗ウィルス活性と共にトランスジーンを担持するもう1つのベクターと組合し
て使用され、ここで本発明のベクターはトランスジーンを含んでも又は含まなく
ても良い。 ウィルス粒子はさらに、当業界において知られているように、ウィルス上清液
から精製され得る。 ウィルス粒子又はベクター核酸は、既知の技法を用いて、レンチウィルスに関
連する疾病又はレンチウィルスにより引き起こされる疾病を有する宿主に投与さ
れ得る。 ベクター又は粒子の実際の供給は、宿主中に及び標的細胞中に前記のものを輸
送するであろういずれかの物理的方法を用いることによって達成される。本明細
書において使用される場合、“ベクター”とは、裸の組換えレンチウィルスベク
ター及び組換えレンチウィルス粒子の両者を意味する。ハンクス溶液又はリン酸
緩衝液にベクターを単純に溶解することが、注射のために有用な溶液を提供する
ために十分である。ベクターと共に同時に投与され得るキャリヤー又は他の成分
に対する既知の制限は存在しない(但し、ビリオン又はそのポリヌクレオチドを
分解する組成物は、ベクターと共に正常な態様では回避されるべきである)。 医薬組成物は、筋肉内供給されるべき注入可能配合物、たとえば移植可能なポ
ンプとして調製さえ得る(当業者に知られており、そしてたとえばアメリカ特許
第5,474,552号に記載されている)。注入のための多くの配合物は、知
られており、そして本発明の実施において使用され得る。ベクターは、投与及び
取り扱いの容易さのために、いずれかの医薬的に許容できるキャリヤーと共に使
用され得る。 そのような水溶液は、所望には、緩衝され得、そして液体希釈剤がまず、塩溶
液又はグルコースにより等張にされる。遊離酸としてのベクター(DNAは、酸
性リン酸基を含む)又は薬理学的に許容できる塩の溶液は、水中において調製さ
れ、適切には、界面活性剤、たとえばヒドロキシプロピルセルロースと共に混合
され得る。ウィルス粒子の分散液はまた、グリセロール、液体ポリエチレングリ
コール及びその混合物において、及び油において調製され得る。貯蔵及び使用の
通常の条件下で、調製物は、微生物の増殖を妨げるために保存剤を含む。使用さ
れる無菌水性媒体は、当業者に良く知られている標準技法により得られる。 注射使用のために適切な医薬形は、無菌水溶液又は分散液、及び無菌注射用溶
液又は分散液の現場調製のための無菌粉末を包含する。すべての場合、その形は
無菌であるべきであり、そして注射器による投与が可能である程度まで流体であ
るべきである。配合物は、製造及び貯蔵の条件下で安定性であるべきであり、そ
して微生物、たとえば細菌及び菌類の汚染作用に対して保存されるべきである。
キャリヤーは、水、エタノール、ポリオール(たとえば、グリセロール、プロピ
レングリコール、液体ポリエチレングリコール及び同様のもの)、それらの適切
な混合物及び植物油を含む溶媒又は分散液媒体であり得る。適切な流動性は、た
とえば被膜、たとえばレシチンの使用により、分散液の場合、必要とされる粒子
サイズの維持により、及び界面活性剤の使用により維持され得る。微生物の作用
の防止は、種々の殺菌剤及び抗菌剤、たとえばパラベン、クロロブタノール、フ
ェノール、ソルビン酸、チメロサール及び同様のものによりもたらされ得る。多
くの場合、等張剤、たとえば糖又は塩化ナトリウムを含むことが好ましいであろ
う。注射用組成物の延長された吸収性は、吸収を遅延する剤、たとえばアルミニ
ウムモノステアレート及びゼラチンの使用によりもたらされ得る。 無菌注射用溶液は、上記に列挙された種々の他の成分と共に、適切な溶媒にお
いて、ベクターを、必要とされる量、組み込むことによって調製され、必要な場
合、続いて濾過殺菌が伴う。一般的に、分散液は、基本的な分散液媒体及び上記
に列挙されるそれらの必要とされる他の成分を含む無菌ビークル中に殺菌された
活性成分を導入することによって調製される。無菌注射用溶液の調製のための無
菌粉末の場合、調製のための好ましい方法は、前もって殺菌濾過された活性成分
の溶液から、活性成分の粉末、及びいずれかの追加の所望する成分の粉末を生成
する真空乾燥及び凍結乾燥である。 本発明の治療用化合物は、単独で、又は医薬的に許容できるキャリヤーと一緒
に、宿主に投与され得る。上記で示されたように、活性成分及びキャリヤーの相
対的割合は、化合物の溶解性及び化学的性質、投与の選択された経路、及び標準
の医薬的実施により決定される。 予防又は処理のために最も適切であろう本発明の治療剤の用量は、投与の形、
選択された特定の組換えベクター、及び処理下での特定患者の生理学的特徴によ
り変化するであろう。一般的に、少ない用量が最初に用いられ、そして必要なら
、その環境下での最適な効果に達するまで、少しづつ高められるであろう。典型
的な用量は、3〜10mlの合計体積において、10〜約5×1015個の範
囲内の粒子である。 詳細に記載されて来た本発明は、本発明の種々の態様を示す非制限的な例によ
り、下記に提供される。
【実施例】
例1 レンチウィルスベクターの構成 レンチウィルス トランスファーベクタープラスミドを、Naldiniなど
.,Science(1996)272: 263−267において、前に記載
されたプラスミドpHR’−CMV−LacZから誘導した。プラスミドpHR
’−CMV−Neoを、E.コリのネオマイシンホスホトランスフェラーゼ遺伝
子を含むBamHI−XhoIフラグメントにより、E.コリLacZ遺伝子を
含むpHR’−CMV−LacZのBamHI−XhoIフラグメントを置換す
ることによって誘導した(Backなど.,Gene(1982)19: 32
7−336)。 pHR2は、pHRにおける3’LTRの上流のnef配列の124個の塩基
対(bp)が、HIV−1配列を減じ、そしてトランスジーンクローニングを促
進するためにポリリンカーにより置換されているレンチウィルストランスファー
ベクターである。鋳型としてのpHR’−CMV−LacZ,及びオリゴヌクレ
オチドプライマー:5’−CCATCGATCACGAGACTAGTCCTA
CGTATCCCCGGGGACGGGATCCGCGGAATTCCGTTT
AAGAC−3’(配列番号_____)及びプライマー:5’−TTATAA
TGTCAAGGCCTCTC−3’(配列番号_____)を用いて、pHR
’−CMV−LacZからの4.4kbのStuI−NcoIフラグメント及び
4.5kbのNcoI−ClaIフラグメントによる三部分連結でのPCRによ
り生成された828bpのClaI−StuIフラグメントにより、4.6kb
のClaI−StuIフラグメントを置換することによって、pHR2を、pH
R’−CMV−LacZから誘導した。 プラスミドpHR2−PGk−GFPを、ヒトPGKプロモーター(GenB
ank受託番号#M11958ヌクレオチド2−516)を含むpRT43.3
PGKF3(WO97/07225号)のXhoI−BamHIフラグメント、
及びA.ビクトリア(A.Victoria)の緑色蛍光タンパク質(GFP)
のコドン使用−最適化され、そして改良されたバージョン及びNotI−Sac
lIリンカーを含むpEGFP1(Clontech)のプラスミドのBamH
I−NotIフラグメントを、pHR2のXhoI及びSacII部位中にクロ
ーン化することによって誘導した。 例2 レンチウィルスベクターによりトランスダクトされたリンパ球のH
IV−1複製の阻害 ヒトSupT1 T−リンパ芽球細胞を、ATCCから得た。ヒトCD4
次血液リンパ球(PBL)をドナーからの軟膜から分離し、OKT3及びCD2
8抗体により被覆された2.5μg/mlの植物球凝集素又はDynalビーズ
により2日間、刺激し、次に洗浄し、そしてAIM−V培地(Gibco)にお
いて100U/mlのインターロイキン2(Chiron)と共に培養した。S
upT1細胞又はPBLを、同じトランスジーンを担持するレンチベクター又は
ネズミ白血病ウィルス(MLV)ベクターのいずれかにより、2μg/mlのポ
リブレインの存在下で一晩トランスダクトし、次に洗浄し、48時間後、トラン
スジーン発現について選択した。 すべてのベクターを、前に記載されたようにして(Naldiniなど.,P
roc.Natl.Acad.Sci.(1996)93.11382−88)
、293T細胞の一時的な横断により生成し、そしてVSV.Gエンベロープに
より擬似分類した。ネオマイシン耐性遺伝子を担持するベクターによりトランス
ダクトされた細胞を、1mg/mlのG418を含む培地において選択し、次に
、ウィルス攻撃のために正常な培地において培養した。トランスジーンとして緑
色蛍光タンパク質(GFP)を担持するベクターによりトランスダクトされた細
胞を、細胞分類により選択した。 細胞を、上昇する量のHIVウィルスにより攻撃した。HIV−1ビリオンを
、プロウィルス感染分子クローンR8によりトランスフェクトされた293T細
胞により、又はR8ウィルスにより慢性的に感染されたSupT1細胞により生
成した。R8は、すべてのHIV読み取り枠を発現する、HXB2−D及びNL
43単離物のリンパ球向性HIV−1ハイブリッドである(Gallayなど.
,Cell(1995)83.569−576)。ウィルス貯蔵物が、HeLa
P4細胞に対して滴定され、そして1,000〜3,000感染単位/ng
P24の感染度を有した。細胞を、2μ/mlのポリブレンの存在下でウィルス
と共に一晩インキュベートした後、2度洗浄し、そしてさらに、3週間までの間
、培養した。3〜4日ごとに、ならし培地を集め、そしてHIV複製を、市販の
ELISAキット(DuPont)により、培地におけるHIV−1 Gag
p24の蓄積により決定した。 最初の実験(図1を参照のこと)においては、ネオマイシン耐性遺伝子、すな
わちpHR’−CMV−Neoを担持するレンチウィルスベクターによりトラン
スダクトされたSupT1細胞を試験した。HIVは、対照のトランスダクトさ
れていない培養において蓄積した。他方では、レンチウィルスベクター、すなわ
ちpHR2によりトランスダクトされた細胞においては、HIV複製は、高い量
のHIVに関してのみ検出され、そしてp24蓄積は劇的に低められ、そして遅
延された。類似する結果が、感染の異なった多重度(M.O.I.)でのレンチ
ウィルスベクターによるトランスダクションの後に選択された3種の異なったS
puT1集団により得られた。さらに、細胞変性効果は、10ngまでのHIV
により感染された、レンチベクタートランスダクトされた細胞において観察され
なかった。対照的に、トランスダクトされていない培養物は、すべての試験され
た量のHIVによる細胞変性効果を進行せしめた。 一次細胞に対するHIV増殖に対する障害効果の適用性及びレンチウィルスベ
クターに対するその特異性を、もう1つの実験において試験した(図2を参照の
こと)。CD4PBLを、ヒトPGKプロモーターにより駆動される同じGF
Pトランスジーンを担持する、レンチベクター(pHR2−PGK−GFP)又
はMLVレトロベクターのいずれかによりトランスダクトし、そしてトランスジ
ーン発現について分類した。次に、選択された集団を、上記のようにして、HI
Vウィルスにより攻撃した。トランスダクトされていない細胞(図において、菱
形により示される)、及びMLVレトロベクターによりトランスダクトされた、
分類された細胞(四角により示される)は、培養培地において、類似するレベル
のp24抗原を生成した。しかしながら、レンチウィルスによりトランスダクト
された細胞(三角により示される)は、高い用量のHIV(100ngのp24
に等しい量のウィルス)による接種の場合でさえ、強く低められたp24を生成
した。さらに、レトロベクターによりトランスダクトされているか又はトランス
ダクトされていない細胞よりも、感染後13日で生存するレンチベクターにより
トランスダクトされた細胞は、2倍多かった。レンチベクターによりトランスダ
クトされた細胞においては、トランスジーン発現は、HIVウィルスによる感染
の後、有意に増大された。 本明細書に引用されるすべての出版物及び特許出願は、それぞれ個々の出版物
又は特許出願が、引用により組み込まれていることを、特別に及び個々に示して
ているかのように、引用により本明細書に組み込まれる。 本発明が関与する当業者に明らかなように、本発明は、本発明の範囲内で、他
の哺乳類細胞型をトランスフェクトし、そしてトランスダクトするために、上記
に特別に開示される形以外の形で包含され得る。従って、上記に記載される本発
明の特定の態様は、例示的として見なされ、そして制限的ではない。本発明の範
囲は、前述に包含される実施例に制限されるよりもむしろ特許請求の範囲に示さ
れる通りである。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は異なった感染の多重度(M.O.I.;四角、三角、楕円)でレンチウ
ィルスベクターによりトランスダクトされたヒトSupT1リンパ球における、
又は異なった量のHIVによる感染の後、トランスダクトされていない対照の細
胞(菱形)におけるGag p24抗原発現の4種のグラフを示す。
【図2】 図2は、レンチウィルスベクター(三角)又はネズミ白血病ウィルスに基づく
ベクター(四角)のいずれかによりトランスダクトされたヒト一次CD4リン
パ球又はトランスダクトされていない細胞(菱形)のHIV感染後のGag p
24抗原の発現及び生存する細胞。
【手続補正書】
【提出日】平成12年6月22日(2000.6.22)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 レンチウィルス ベクターの治療使用
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、レンチウィルス(lentivirus)に起因するか又は関連する疾病の処
理へのレンチウィルスベクター(lentivival vector )の使用に関する。
【0002】 発明の背景 レトロウィルスベクターは、遺伝子供給のための通常の手段である(Miller,
Nature (1992) 357: 455-460)。転移されていない(unreavranged)一本鎖のコ
ピー遺伝子を、広範囲の囓歯動物、霊長類及びヒト体細胞中に供給するレトロウ
ィルスベクターの能力のために、レトロウィルスベクターは、細胞への遺伝子の
トランスファーのために十分に適切である。
【0003】 レトロウィルスは、通常のレトロウィルス遺伝子gag, pol及びenv の他に、調
節的又は構造的機能を有する他の遺伝子を含む複合レトロウィルスである。その
より高度の複合性は、潜伏性感染の間におけるように、レトロウィルスの生活環
の調節を可能にする。 典型的なレントウィルスは、ヒト免疫不全ウィルス(HIV )、すなわちAIDSの
病因物質である。インビボで、HIV は、めったに分裂しない、終局的に分化され
た細胞であるマクロファージを感染することができる。インビトロで、HIV は、
単球−由来のマクロファージ(MDM )、及びアフィジコリン又はγ線照射による
処理により細胞周期において抑制されるHeLa-Cd4又はTリンパ球様細胞の一次培
養物に感染することができる。
【0004】 発明の要約 本発明は、治療的に有益なレンチウィルスベクター自体の使用に関する。前記
ベクターは、抗ウィルス活性を有するトランスジーンを含む必要はない。
【0005】 発明の特定の記載 本発明は、レンチウィルスベクターの使用を提供する。このベクターは、抗−
ウィルス活性を有するが、しかしながら、本発明の実施において必要条件ではな
い外来性遺伝子を担持するベクターであり得る。従って、ベクター自体が使用さ
れ得る。
【0006】 レンチウィルスゲノム及びプロウィルスDNA は、レトロウィルスに見出される
次の3種の遺伝子を有する:2種の長い末端反復(LTR )配列を端に有する、ga
g, pol及びenv 。前記 gag遺伝子は、内部構造(マトリックス、キャプシド及び
ヌクレオキャプシド)をコードし;pol 遺伝子はRNA に指令されるDNA ポリメラ
ーゼ(逆転写酵素)、プロテアーゼ及びインテグラ−ゼをコードし;そしてenv
遺伝子はエンベロープ糖タンパク質をコードする。5’及び3’側LTR は、ビリ
オンRNA の転写及びポリアデニル化を促進するよう作用する。LTR は、ウィルス
複製のために必要なすべてのほかのシスー作用配列を含む。レンチウィルスは、
追加の遺伝子、たとえばvif, vpr, tat, rev, vpu, nef及びvpx (HIV-1, HIV-2
及び/又はSIV において) を有する。
【0007】 ゲノムの逆転写のために必要な配列(tRNAプライマー結合部位)、及び粒子中
へのウィルスRNA の効果的なキャプシド化のために必要な配列(Psi 部位)が、
5’側LTR に隣接する。キャプシド化(又は感染性ビリオン中へのレトロウィル
スRNA のパッケージング)のために必要な配列がウィルスゲノムから欠失する場
合、そのシス欠損は、ゲノムRNA のキャプシド化を妨げる。しかしながら、その
得られる変異体は、すべてのビリオンタンパク質の合成を指図することができる
【0008】 興味あるベクターは、損なわれていない(intact)5’及び3’レンチウィル
スLTR を有するベクターである。興味あるベクターは、LTR の下流のリーダー配
列及びgag 遺伝子の開始までを含んで成るパッケージングシグナル配列を含む。
ベクターはまた、パケージングを増強するためにgag 遺伝子の追加の部分も含む
ことができる。興味あるベクターはまた、Rev 応答要素(RRE )を含むenv 遺伝
子の一部も含み、そしてそれは、RRE の下流のスプライス受容体部位を含んでも
又は含まなくても良い。興味あるベクターは、1又は複数のトランスジーン、又
は外来性核酸、及び好ましくは、抗−ウィルス活性を有するトランスジーンを含
むことができる。しかしながら、興味あるベクターは、異種遺伝子を含む必要は
ない。
【0009】 異種(heterologous)又は外来性(foreign )核酸配列、すなわちトランスジ
ーンは、調節核酸配列に操作用可能に連結される。本明細書において使用される
場合、用語“異種”核酸配列とは、外来性種に起因する配列を意味し、又は同じ
種からである場合、それは元の形から実質的に修飾され得る。他方では、細胞に
おいて通常発現されない未変化の核酸配列は、異種核酸配列である。
【0010】 用語“操作用可能に連結される”とは、調節配列と異種核酸配列との間の機能
的結合を意味し、後者の発現をもたらす。好ましくは、異種配列は、プロモータ
ーに結合され、キメラ遺伝子をもたらす。異種核酸配列は、好ましくは、ウィル
スLTR プロモーターエンハンサーシグナル又は内部プロモーターのいずれかの制
御下にあり、そしてレトロウィルスLTR 内部の保持されたシグナルはまだ、トラ
ンスジーンの効果的な発現を引き起こすことができる。
【0011】 外来性遺伝子は、興味あるいずれかの転写可能核酸であり得る。一般的に、外
来性遺伝子は、ポリペプチドをコードする。好ましくは、ポリペプチドは、いく
らかの治療有益性を有する。ポリペプチドは、宿主細胞における内因性タンパク
質の欠失性又は非存在性発現を補充することができる。ポリペプチドは、宿主細
胞、たとえばキメラ性シグナル化受容体に対して新規の性質を付与することがで
きる(アメリカ特許第5,359,046 号を参照のこと)。当業者は、本明細書に教示
され、そして当業界において知られている技法を用いて、外来性遺伝子の適性を
決定することができる。たとえば当業者は、外来性遺伝子がキャプシド化のため
に適切なサイズのものであるか、及び外来性遺伝子生成物が正しく発現されてい
るかどうかを知るであろう。
【0012】 本発明の方法による分子の導入により細胞における遺伝子調節分子の発現を調
節することが所望される。用語“調節する”とは、遺伝子が過剰発現される場合
、その遺伝子の発現の抑制、又は遺伝子が過少発現される場合、発現の増大を意
味する。細胞増殖障害が遺伝子の発現に関連する場合、翻訳レベルでの遺伝子の
発現を妨げる核酸配列が使用され得る。
【0013】 そのアプローチは、アンチセンス核酸又はトリプレックス剤によりmRNAをマス
キングすることによって、又はリボザイムによりmRNAを切断することによって、
特定のmRNAの転写又は翻訳を阻止するためにアンチセンス核酸、リボザイム又は
トリプレックス剤を使用することができる。それらの分子の標的物は、レンチウ
ィルスRNA である。さらに、RNA は、ベクターに存在しないか、又はベクターに
より突然変異誘発されているウィルスの配列であり得る。
【0014】 アンチセンス核酸は、特定のmRNA分子の少なくとも一部に対して相補的である
DNA 又はRNA 分子である(Weintraub, Soc. Am. (1990) 262: 40)。細胞におい
て、アンチセンス核酸は、その対応するmRNAにハイブリダイズし、二本鎖分子を
形成する。アンチセンス核酸は、細胞は二本鎖であるmRNAを翻訳しないので、mR
NAの翻訳を妨げる。約15個又はそれ以上のヌクレオチドのアンチセンスオリゴマ
ーは、容易に合成され、そしてたぶん、標的細胞中に導入される場合、より大き
な分子よりも問題を引き起こさないので、そのようなオリゴマーが好ましい。遺
伝子のインビトロ翻訳を阻害するためへのアンチセンス方法の使用は、当業界に
おいてよく知られている(Marous-Sakura, Anal. Biochem. (1988) 172: 289 )
【0015】 アンチセンス核酸は、ウィルスタンパク質又は優先的活性遺伝子生成物、たと
えばアルツハイマー病において蓄積するアミロイド前駆体タンパク質の発現を阻
止するために使用され得る。そのような方法はまた、ハンチントン病、遺伝的な
パーキンソン病及び他の疾病の処理のためにも有用である。アンチセンス核酸は
また、毒性に関連するタンパク質の発現の阻害のためにも有用である。
【0016】 転写を阻害するためへのオリゴヌクレオチドの使用は、オリゴマーは二本鎖ヘ
リックスDNA のまわりに巻きつき、三本鎖ヘリックスを形成するので、トリプレ
ックス方法として知られている機構によることができる。従って、トリプレット
化合物は、選択された遺伝子上のユニーク部位を認識するよう企画され得る(Ma
her など., Antisense Res. And Dev. (1991) 1 (3): 227; Helene, Anticancer
Drug Dis. (1991) 6 (6): 569)。
【0017】 リボザイムは、DNA 制限エンドヌクレアーゼに類似する態様で他の一本鎖RNA
を特異的に切断する能力を有するRNA 分子である。それらのRNA をコードするヌ
クレオチド配列の修飾を通して、RNA 分子における特定のヌクレオチド配列を認
識し、そして切断する分子を構築することが可能である(Cech, J. Amer. Med.
Assn. (1988) 260: 3030)。このアプローチの主要な利点は、特定配列を有する
mRNAのみが不活性化されることである。
【0018】 生物学的応答モディファイアーをコードする核酸を移送することが所望される
。免疫増強物質、たとえば“インターロイキン”、たとえばインターロイキン1
〜12として分類される多くのサイトカインをコードする核酸が、このカテゴリー
に包含される。必ずしも同じ機構に従って作動するわけではないが、インターフ
ェロン、及び特にγインターフェロン(γ−IFN )、腫瘍壊死因子(TNF )及び
顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF )もまた、このカテゴリー
に包含される。生来の酵素不全又は免疫欠陥を処理するために骨髄細胞又はマク
ロファージにそのような核酸を供給することが所望される。成長因子、毒性ペプ
チド、リガンド、受容体又は他の生理学的に重要なタンパク質をコードする核酸
がまた、細胞中に導入され得る。トランスジーンはまた、誘発性毒性分子でもあ
り得る。
【0019】 本発明の方法はまた、本発明の組換えレンチウィルスにより感染された細胞の
エクスビボ移植、あるいは中枢神経、又は宿主脳の脳室腔中にもしくは脳表面上
の硬質膜下へのインビボ感染を包含する、ニューロン、グリア、繊維芽細胞又は
間葉細胞移植又は“グラフティング”のためにも有用である。グラフティングす
るためのそのような方法は、当業者に知られており、そしてNeural Grafting in
the Mammalian CNS, Bjorklund & Stenevi, eds. (1985)に記載されている。
【0020】 タンパク質生成物の欠損による疾病に関しては、遺伝子移送(transfer)によ
り、置換療法のために、及びアンチセンス突然変異を用いての疾病のための動物
モデルを作出するために、影響された組織中に正常な遺伝子を導入することがで
きる。たとえば、筋肉、脾臓又は肝臓細胞の感染のためにレンチウィルス中に第
VIII又はIX因子コードの核酸を挿入することが所望され得る。
【0021】 プロモーター配列は、所望する遺伝子配列に対して同種(homologous)でも又
は異種(heterologous)でもあり得る。広範囲のプロモーター、たとえばウィル
ス又は哺乳類プロモーター、及び誘導性プロモーターが使用され得る。細胞又は
組織特異的プロモーターが、特定細胞集団において遺伝子配列の発現を標的化す
るために使用され得る。本発明のための適切な哺乳類及びウィルスプロモーター
は、当業界において入手できる。
【0022】 任意には、クローニング段階の間、パッケージングシグナル及び異種クローニ
ング部位を有する、トランスファーベクターとして言及される核酸構造体はまた
、選択マーカー遺伝子も含む。マーカー遺伝子は、ベクターの存在についてアッ
セイするために、及び従って、感染及び組み込みを確保するために使用される。
マーカー遺伝子の存在は、挿入体を発現するそれらの宿主細胞のみの選択及び増
殖を確かにする。典型的な選択遺伝子は、抗生物質及び他の毒性物質、たとえば
ヒスチジノール、プロマイシン、ヒグロマイシン、ネオマイシン、メトトレキサ
ート、等、及び細胞表面マーカーに対する耐性を付与するタンパク質をコードす
る。
【0023】 本発明の組換えウィルスは、核酸配列を哺乳類細胞中に移送することができる
。用語“核酸配列”とは、本明細書において詳細に論じられるように、いずれか
の核酸分子、好ましくはDNA を言及する。核酸分子は、種々の源、たとえばDNA,
cDNA,合成DNA, RNA又はそれらの組み合わせから誘導され得る。そのような核酸
配列は、天然に存在するイントロンを含んでも又は含まなくてもよいゲノムDNA
を含むことができる。さらに、そのようなゲノムDNA は、プロモーター領域、ポ
リA配列又は他の関連する配列に関連して得られる。ゲノムDNA は、当業界にお
いて良く知られている手段により、適切な細胞から抽出され、そして精製され得
る。他方では、メッセンジャーRNA (mRNA)は、細胞から単離され、そして逆転
写又は他の手段によりcDNAを生成するために使用され得る。
【0024】 好ましくは、本発明の方法により生成される組換えレンチウィルスは、ヒト免
疫欠損ウィルス(HIV )の誘導体である。 興味あるベクターは、既知の方法を用いて生成される。興味あるベクターは、
核酸として細胞中に導入され、又はウィルス粒子としてキャプシド化され得る。
当業者は、興味あるレンチウィルスベクターをキャプシド化するための方法を良
く知っている。そのベクターは、当業者に知られている方法を用いて、標的細胞
中に導入される。
【0025】 従って、ベクターは、リン酸カルシウムトランスフェクション、リポフェクシ
ョン又はエレクトロポレーションにより、一般的に、優性選択マーカー、たとえ
ばneo, DHFR, Glnシンターゼ又はADA と共に、ヒト細胞系中に導入され、続いて
、適切な薬物の存在下で選択され、そしてクローンが選択される。選択マーカー
遺伝子は、トランスジーンであり得る。
【0026】 興味あるベクターにより宿主細胞を形質転換するための適切な手段は、興味あ
るベクターを担持するウィルス粒子により細胞を感染することによるものである
。したがって、本発明のベクターは、既知のパッケージングシステム、たとえば
アメリカ特許第5,686,279 号及びNaldini など. Science (1996) 272: 263-267
に教示されるシステムを用いてキャプシド化され得る。手短には、安定したパッ
ケージング細胞系を用いて、又は過度的トランスフェクションにより、興味ある
ベクターが、その興味あるベクターをウィルス粒子中にパッケージングする細胞
中に導入される。ウィルス粒子が、培養培地から得られ、当業界において知られ
ているようにして処理され、ウィルス調製物が提供される。
【0027】 次に、標的細胞が、そのウィルス調製物に暴露される。それはインビボ投与手
段を通してあり、ここでウィルス調製物は、たとえば非経口形で、宿主に投与さ
れる。他方では、宿主からの細胞が回収され、そして培養物において維持され、
ここでそれらの細胞ウィルス調製物に暴露される。安定して形質転換されても又
はされなくてもすぐに、細胞は宿主に戻され得る。
【0028】 本発明の治療的有益性はベクター自体により得られるが、ベクターはトランス
ジーンを担持することが好ましい。好ましくは、そのトランスジーンは、それ自
体治療効果を有するトランスジーンである。従って、興味あるベクターは、レン
チウィルスに関連する疾病の現在の治療に存在すべきである。 ベクター及び同様のものを構成するために使用される技法は、特定の条件及び
方法を記載する標準の資料に提供されているが、便利さのために、次の文章がガ
イドラインとして提供され得る。
【0029】 本発明のベクターの構成は、当業者に良く理解されている標準の連結及び制限
技法を使用する(Maniatisなど., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, C
old Spring Harbor Laboratory, N.Y., 1982を参照のこと)。単離されたプラス
ミド、DNA 配列又は合成されたオリゴヌクレオチドは、切断され、調整され、そ
して所望する形で再連結される。
【0030】 部位特異的DNA 切断は、当業界において理解されている条件及び、市販の制限
酵素の製造業者により特定される条件下で、適切な制限酵素(又は複数の酵素)
により処理することによって行われる;たとえばNew England Biolabs, Product
Catalogを参照のこと。一般的に、約1μg のプラスミド又はDNA 配列が、約20
μl の緩衝溶液において1単位の酵素により切断される。典型的には、過剰の制
限酵素が、DNA 基質の完全な消化を確保するために使用される。約37℃での約1
〜2時間のインキュベーション時間が適切であるが、但し、少々の変動も許容で
きる。
【0031】 個々のインキュベーションの後、タンパク質は、フェノール/クロロホルムに
よる抽出により除去され、続いてエーテル抽出が行われ、そして核酸がエタノー
ルによる沈殿により水性画分から回収される。所望には、切断された画分のサイ
ズ分離が、標準の技法を用いて、ポリアクリルアミドゲル又はアガロースゲル電
気泳動により行われ得る。サイズ分離の一般的な説明は、Methods of Enzymolog
y 65: 499-560 (1980)に見出される。
【0032】 制限切断されたフラグメントは、50mMのトリス(pH7.6 )、50mMのNaCl, 6mM
のMgCl2, 6mMのDTT 及び5〜10μM のdNTPの溶液において20℃で約15〜25分間の
インキュベーション時間を用いて、4種のデオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP
)の存在下で、E.コリDNA ポリメラーゼI(クレノウ)の大きなフラグメントに
より処理することによって、ブラント末端化され得る。
【0033】 クレノウフラグメントは、5’付着端でフィルインするが、しかし4種のdNTP
が存在する場合でさえ、突出する3’一本鎖を消化する。所望には、選択的修復
が、わずか1つのdNTPの供給により、又は選択されたdNTPにより、付着端の性質
により意図される制限内で実施され得る。クレノウによる処理の後、その混合物
は、フェノール/クロロホルムにより抽出され、そしてエタノール沈殿される。
S1ヌクレアーゼ又はBal −31による適切な条件下での処理が、いずれかの一本鎖
部分の加水分解をもたらす。
【0034】 連結は、次の標準条件及び温度下で、15〜50μl の体積で行われ得る:20mMの
トリス−HCl 、pH7.5, 10mM のMgCl2, 10mM のDTT, 33mg/mlのBSA, 10mM 〜50mM
のNaCl, 及び40μM のATP, 0.01 〜0.02 (Weiss)単位のT4 DNAリガーゼ(0℃で
の)(“付着端”連結に関して)又は1mMのATP, 0.3〜0.6 (Weiss)の単位のT4
DNAリガーゼ(14℃での)(“ブラント末端”連結に関して)のいずれか。分子
間“付着端”連結は通常、33〜100 μg/mlの合計DNA 濃度(5〜100mM の合計末
端濃度)で行われる。分子間ブラント末端連結(通常、10〜30倍のモル過剰のリ
ンカーを用いる)が、1μM の合計末端濃度で行われる。
【0035】 レンチウィルスベクター(Naldini など.,前記、及びProc. Natl. Acad. Sci.
(1996) 93: 11382-11388 )は、インビトロで阻止されるヒト細胞増殖を感染し
、そして成熟ラットの脳中への直接的な注入の後、ニューロンをトランスダクト
するために使用されて来た。ベクターは、ニューロン中へのマーカー遺伝子のイ
ンビボ トランスファーで効果的であり、そして検出できる病理学の不在下で長
期発現が達成された。動物が、ベクターの1回の注入後、10ヶ月、分析され、最
長時間がこれまで試験され、それは、平均的レベルのトランスジーン発現の低下
を示さず、そして組織病理学又は免疫反応の徴候を示さなかった(Blomerなど.,
J. Virol. (1997) 71: 6641-6649 )。
【0036】 HIV ビルレンス遺伝子env, vif, vpr, vpu及びnef が、非分裂性細胞をトラン
スダクトするベクターの能力を低めないで、欠失されているレンチウィルスベク
ターの改良されたバージョンが開発されて来た。多数の弱毒化されたバージョン
は、ベクターの生物安全性において実質的な改良性を示す(Zuffereyなど., Nat
. Biotech. (1997) 15: 871-875 )。 ウィルス上清液が、トランスフェクションの48時間後、標準の技法、たとえば
上清液の濾過により収穫される。ウィルス力価が、8μg/mlのポリブレン(Sigm
a Chemical Co., St. Louis, MO )の存在下で、適切な量のウィルス上清液によ
る、106 個のNIH 3T3 細胞又は105 個のHeLa細胞の感染により決定される。48時
間後、トランスダクション効率がアッセイされる。
【0037】 いずれかの仮説に結びつけられることを所望しないが、耐性の機構は、後−組
込み段階に位置づけられ、そしてベクターにおける損なわれていないHIV LTRに
依存することが示されると思われる。トランスダクトされた細胞のHIV 感染に基
づいて、ベクターLTV からの転写が強く増強され、トランスジーンの高められた
発現がもたらされる。
【0038】 想定するには、ベクターRNA がトランス活性化因子を結合するために及び発芽
するウィルス粒子によりパッケージングするためにウィルスRNA 粒子と効果的に
競争し、ウィルス複製の阻害、及びベクターの移動化及び拡張をもたらす。感染
された、トランスダクトされた細胞から集められたウィルス粒子は、感染された
、トランスダクトされていない細胞から集められたウィルスよりも低い感染性で
あり、そして純粋な細胞中にトランスジーンを効果的にトランスファーした。
【0039】 従って、同じ細胞におけるベクター及びウィルスの両者の発現は、ウィルス複
製に対して有害であり、そしてHIV の選択された標的細胞中へのトランスジーン
の移動化及び拡張をもたらす。HIV により誘発されるトランスジーン発現のその
効果及び強い増強は、抗−HIV 遺伝子治療用途のHIV −由来のベクターの有意な
利点である。
【0040】 従って、本発明のベクターは、トランスジーンを含んで又は含まないで、単独
で使用され、そして好ましくは、トランスジーンは抗ウィルス活性を有し;また
は抗ウィルス活性と共にトランスジーンを担持するもう1つのベクターと組合し
て使用され、ここで本発明のベクターはトランスジーンを含んでも又は含まなく
ても良い。
【0041】 ウィルス粒子はさらに、当業界において知られているように、ウィルス上清液
から精製され得る。 ウィルス粒子又はベクター核酸は、既知の技法を用いて、レンチウィルスに関
連する疾病又はレンチウィルスにより引き起こされる疾病を有する宿主に投与さ
れ得る。
【0042】 ベクター又は粒子の実際の供給は、宿主中に及び標的細胞中に前記のものを輸
送するであろういずれかの物理的方法を用いることによって達成される。本明細
書において使用される場合、“ベクター”とは、裸の組換えレンチウィルスベク
ター及び組換えレンチウィルス粒子の両者を意味する。ハンクス溶液又はリン酸
緩衝液にベクターを単純に溶解することが、注射のために有用な溶液を提供する
ために十分である。ベクターと共に同時に投与され得るキャリヤー又は他の成分
に対する既知の制限は存在しない(但し、ビリオン又はそのポリヌクレオチドを
分解する組成物は、ベクターと共に正常な態様では回避されるべきである)。
【0043】 医薬組成物は、筋肉内供給されるべき注入可能配合物、たとえば移植可能なポ
ンプとして調製さえ得る(当業者に知られており、そしてたとえばアメリカ特許
第5,474,552 号に記載されている)。注入のための多くの配合物は、知られてお
り、そして本発明の実施において使用され得る。ベクターは、投与及び取り扱い
の容易さのために、いずれかの医薬的に許容できるキャリヤーと共に使用され得
る。
【0044】 そのような水溶液は、所望には、緩衝され得、そして液体希釈剤がまず、塩溶
液又はグルコースにより等張にされる。遊離酸としてのベクター(DNA は、酸性
リン酸基を含む)又は薬理学的に許容できる塩の溶液は、水中において調製され
、適切には、界面活性剤、たとえばヒドロキシプロピルセルロースと共に混合さ
れ得る。ウィルス粒子の分散液はまた、グリセロール、液体ポリエチレングリコ
ール及びその混合物において、及び油において調製され得る。貯蔵及び使用の通
常の条件下で、調製物は、微生物の増殖を妨げるために保存剤を含む。使用され
る無菌水性媒体は、当業者に良く知られている標準技法により得られる。
【0045】 注射使用のために適切な医薬形は、無菌水溶液又は分散液、及び無菌注射用溶
液又は分散液の現場調製のための無菌粉末を包含する。すべての場合、その形は
無菌であるべきであり、そして注射器による投与が可能である程度まで流体であ
るべきである。配合物は、製造及び貯蔵の条件下で安定性であるべきであり、そ
して微生物、たとえば細菌及び菌類の汚染作用に対して保存されるべきである。
キャリヤーは、水、エタノール、ポリオール(たとえば、グリセロール、プロピ
レングリコール、液体ポリエチレングリコール及び同様のもの)、それらの適切
な混合物及び植物油を含む溶媒又は分散液媒体であり得る。
【0046】 適切な流動性は、たとえば被膜、たとえばレシチンの使用により、分散液の場
合、必要とされる粒子サイズの維持により、及び界面活性剤の使用により維持さ
れ得る。微生物の作用の防止は、種々の殺菌剤及び抗菌剤、たとえばパラベン、
クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサール及び同様のものによ
りもたらされ得る。多くの場合、等張剤、たとえば糖又は塩化ナトリウムを含む
ことが好ましいであろう。注射用組成物の延長された吸収性は、吸収を遅延する
剤、たとえばアルミニウムモノステアレート及びゼラチンの使用によりもたらさ
れ得る。
【0047】 無菌注射用溶液は、上記に列挙された種々の他の成分と共に、適切な溶媒にお
いて、ベクターを、必要とされる量、組み込むことによって調製され、必要な場
合、続いて濾過殺菌が伴う。一般的に、分散液は、基本的な分散液媒体及び上記
に列挙されるそれらの必要とされる他の成分を含む無菌ビークル中に殺菌された
活性成分を導入することによって調製される。無菌注射用溶液の調製のための無
菌粉末の場合、調製のための好ましい方法は、前もって殺菌濾過された活性成分
の溶液から、活性成分の粉末、及びいずれかの追加の所望する成分の粉末を生成
する真空乾燥及び凍結乾燥である。
【0048】 本発明の治療用化合物は、単独で、又は医薬的に許容できるキャリヤーと一緒
に、宿主に投与され得る。上記で示されたように、活性成分及びキャリヤーの相
対的割合は、化合物の溶解性及び化学的性質、投与の選択された経路、及び標準
の医薬的実施により決定される。 予防又は処理のために最も適切であろう本発明の治療剤の用量は、投与の形、
選択された特定の組換えベクター、及び処理下での特定患者の生理学的特徴によ
り変化するであろう。一般的に、少ない用量が最初に用いられ、そして必要なら
、その環境下での最適な効果に達するまで、少しづつ高められるであろう。典型
的な用量は、3〜10mlの合計体積において、108 〜約5×1015個の範囲内の粒子
である。
【0049】 詳細に記載されて来た本発明は、本発明の種々の態様を示す非制限的な例によ
り、下記に提供される。 実施例 例1レンチウィルスベクターの構成 レンチウィルス トランスファーベクタープラスミドを、Naldini など., Sci
ence (1996) 272: 263-267において、前に記載されたプラスミドpHR'-CMV-LacZ
から誘導した。プラスミドpHR'-CMV-Neoを、E.コリのネオマイシンホスホトラン
スフェラーゼ遺伝子を含むBamHI-XhoIフラグメントにより、E.コリLacZ遺伝子を
含むpHR'-CMV-LacZ のBamHI-XhoIフラグメントを置換することによって誘導した
(Backなど., Gene (1982) 19: 327-336)。
【0050】 pHR2は、pHR における3’LTR の上流のnef 配列の124 個の塩基対(bp)が、
HIV-1 配列を減じ、そしてトランスジーンクローニングを促進するためにポリリ
ンカーにより置換されているレンチウィルストランスファーベクターである。鋳
型としてのpHR'-CMV-LacZ,及びオリゴヌクレオチドプライマー:5’-CCATCGATC
ACGAGACTAGTCCTACGTATCCCCGGGGACGGGATCCGCGGAATTCCGTTTAAGAC-3’ (配列番号 )及びプライマー:5’-TTATAATGTCAAGGCCTCTC-3’ (配列番号 )を用いて、pHR'-CMV-LacZ からの4.4kb のStuI-NcoI フラグメント及び4.5k
b のNcoI-ClaI フラグメントによる三部分連結でのPCR により生成された828bp
のClaI-StuI フラグメントにより、4.6kb のClaI-StuI フラグメントを置換する
ことによって、pHR2を、pHR'-CMV-LacZ から誘導した。
【0051】 プラスミドpHR2-PGk-GFPを、ヒトPGK プロモーター(GenBank 受託番号#M1195
8 ヌクレオチド2−516 )を含むpRT43.3PGKF3 (WO97/07225号)のXhoI-BamHIフ
ラグメント、及びA.ビクトリア(A. Victoria )の緑色蛍光タンパク質(GFP )
のコドン使用−最適化され、そして改良されたバージョン及びNotI-SacIIリンカ
ーを含むpEGFP1(Clontech)のプラスミドのBamHI-NotIフラグメントを、pHR2の
XhoI及びSacII 部位中にクローン化することによって誘導した。
【0052】 例2レンチウィルスベクターによりトランスダクトされたリンパ球のHI V-1 複製の阻害 ヒトSupT1 T-リンパ芽球細胞を、ATCCから得た。ヒト CD4+ 一次血液リンパ球
(PBL )をドナーからの軟膜から分離し、OKT3及びCD28抗体により被覆された2.
5 μg/mlの植物球凝集素又はDynal ビーズにより2日間、刺激し、次に洗浄し、
そしてAIM-V 培地(Gibco )において100U/ml のインターロイキン2(Chiron)
と共に培養した。SupT1 細胞又はPBL を、同じトランスジーンを担持するレンチ
ベクター又はネズミ白血病ウィルス(MLV )ベクターのいずれかにより、2μg/
mlのポリブレインの存在下で一晩トランスダクトし、次に洗浄し、48時間後、ト
ランスジーン発現について選択した。
【0053】 すべてのベクターを、前に記載されたようにして(Naldini など., Proc. Nat
l. Acad. Sci. (1996) 93: 11382-88 )、293T細胞の一時的な横断により生成し
、そしてVSV. Gエンベロープにより擬似分類した。ネオマイシン耐性遺伝子を担
持するベクターによりトランスダクトされた細胞を、1mg/mlのG418を含む培地に
おいて選択し、次に、ウィルス攻撃のために正常な培地において培養した。トラ
ンスジーンとして緑色蛍光タンパク質(GFP )を担持するベクターによりトラン
スダクトされた細胞を、細胞分類により選択した。
【0054】 細胞を、上昇する量のHIV ウィルスにより攻撃した。HIV-1 ビリオンを、プロ
ウィルス感染分子クローンR8によりトランスフェクトされた293T細胞により、又
はR8ウィルスにより慢性的に感染されたSupT1 細胞により生成した。R8は、すべ
てのHIV 読み取り枠を発現する、HXB2-D及びNL43単離物のリンパ球向性HIV-1 ハ
イブリッドである(Gallayなど., Cell (1995) 83: 569-576)。ウィルス貯蔵物
が、HeLa P4 細胞に対して滴定され、そして1,000 〜3,000 感染単位/ng P24 の
感染度を有した。細胞を、2μ/ml のポリブレンの存在下でウィルスと共に一晩
インキュベートした後、2度洗浄し、そしてさらに、3週間までの間、培養した
。3〜4日ごとに、ならし培地を集め、そしてHIV 複製を、市販のELISA キット
(DuPont)により、培地におけるHIV-1 Gag p24 の蓄積により決定した。
【0055】 最初の実験(図1を参照のこと)においては、ネオマイシン耐性遺伝子、すな
わちpHR'-CMV-Neoを担持するレンチウィルスベクターによりトランスダクトされ
たSupT1細胞を試験した。HIV は、対照のトランスダクトされていない培養にお
いて蓄積した。他方では、レンチウィルスベクター、すなわちpHR2によりトラン
スダクトされた細胞においては、HIV 複製は、高い量のHIV に関してのみ検出さ
れ、そしてp24 蓄積は劇的に低められ、そして遅延された。
【0056】 類似する結果が、感染の異なった多重度(M.O.I.)でのレンチウィルスベクタ
ーによるトランスダクションの後に選択された3種の異なったSpuT1集団により
得られた。さらに、細胞変性効果は、10ngまでのHIV により感染された、レンチ
ベクタートランスダクトされた細胞において観察されなかった。対照的に、トラ
ンスダクトされていない培養物は、すべての試験された量のHIV による細胞変性
効果を進行せしめた。
【0057】 一次細胞に対するHIV 増殖に対する障害効果の適用性及びレンチウィルスベク
ターに対するその特異性を、もう1つの実験において試験した(図2を参照のこ
と)。 CD4+ PBL を、ヒトPGK プロモーターにより駆動される同じGFP トランス
ジーンを担持する、レンチベクター(pHR2-PGK-GFP)又はMLV レトロベクターの
いずれかによりトランスダクトし、そしてトランスジーン発現について分類した
。次に、選択された集団を、上記のようにして、HIV ウィルスにより攻撃した。
トランスダクトされていない細胞(図において、菱形により示される)、及びML
V レトロベクターによりトランスダクトされた、分類された細胞(四角により示
される)は、培養培地において、類似するレベルのp24 抗原を生成した。
【0058】 しかしながら、レンチウィルスによりトランスダクトされた細胞(三角により
示される)は、高い用量のHIV (100ng のp24 に等しい量のウィルス)による接
種の場合でさえ、強く低められたp24 を生成した。さらに、レトロベクターによ
りトランスダクトされているか又はトランスダクトされていない細胞よりも、感
染後13日で生存するレンチベクターによりトランスダクトされた細胞は、2倍多
かった。レンチベクターによりトランスダクトされた細胞においては、トランス
ジーン発現は、HIV ウィルスによる感染の後、有意に増大された。
【0059】 本明細書に引用されるすべての出版物及び特許出願は、それぞれ個々の出版物
又は特許出願が、引用により組み込まれていることを、特別に及び個々に示して
ているかのように、引用により本明細書に組み込まれる。 本発明が関与する当業者に明らかなように、本発明は、本発明の範囲内で、他
の哺乳類細胞型をトランスフェクトし、そしてトランスダクトするために、上記
に特別に開示される形以外の形で包含され得る。従って、上記に記載される本発
明の特定の態様は、例示的として見なされ、そして制限的ではない。本発明の範
囲は、前述に包含される実施例に制限されるよりもむしろ特許請求の範囲に示さ
れる通りである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は異なった感染の多重度(M.O.I.; 四角、三角、楕円)でレンチウィルス
ベクターによりトランスダクトされたヒトSupT1 リンパ球における、又は異なっ
た量のHIV による感染の後、トランスダクトされていない対照の細胞(菱形)に
おけるGag p24 抗原発現の4種のグラフを示す。
【図2】 図2は、レンチウィルスベクター(三角)又はネズミ白血病ウィルスに基づく
ベクター(四角)のいずれかによりトランスダクトされたヒト一次 CD4+ リンパ
球又はトランスダクトされていない細胞(菱形)のHIV 感染後のGag p24 抗原の
発現及び生存する細胞。
【手続補正2】
【補正対象書類名】要約書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【要約】 レンチウィルスベクターは、細胞におけるレンチウィルスの増殖を阻害する。
【手続補正書】
【提出日】平成12年8月2日(2000.8.2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07K 14/16 C12N 15/00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,U A,UG,US,UZ,VN,YU,ZW Fターム(参考) 4B024 AA01 BA35 CA04 DA02 EA04 FA02 GA14 HA01 HA17 4C084 AA13 NA14 ZB332 ZC552 4C087 AA01 AA02 AA03 BC83 NA14 ZB33 ZC55 4H045 AA10 AA11 BA10 CA05 CA40 DA86 EA29 FA74

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レンチウィルスにより感染された宿主を治療するための方法
    であって、前記宿主を、レンチウィルス ベクター及び生物学的に許容できるキ
    ャリヤー、賦形剤及び希釈剤に暴露することを含んで成る方法。
  2. 【請求項2】 前記ベクターが、損なわれていない5’LTR(長い末端反
    復体)を有する請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記レンチウィルスが、ヒト免疫欠損ウィルス(HIV)で
    ある請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記HIVが、HIV−1である請求項3記載の方法。
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