JP2002507464A - ゴルフボールのための新規な2重コア - Google Patents
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Abstract
Description
,439号に基づく優先権を主張する。
造を備える改良型ゴルフボールに関連する。改良型ゴルフボールは、向上した距
離および耐久性特性を提供する。
フボール、および3ピース(液状中心または中実中心、中心付近のエラストマー
巻きつけ物、および成形されたカバー)ゴルフボールが、提供されてきた。これ
らボールのコア、カバーなどを構成するために利用される異なるタイプの材料は
、ボールの全体的特性を劇的に変える。これに加えて、1種またはそれを超える
アイオノマー樹脂を含有する多層カバーはまた、所望される全体的な距離、プレ
イ可能性、および耐久性特性を有するゴルフボールを製造しようとする試みで構
成されてきた。
かかわらず、より優れた特性を示す改良型ゴルフボールの必要性がまだある。
、図面、および特許請求の範囲から明らかとなる。
たコア層とを備える2重コアを含むゴルフボールを提供する。中心構成要素は、
熱可塑性材料を含み、そしてコア層は、熱硬化性材料を含む。
れたコア層とを含む、2重コア構成要素を備える多層ゴルフボールを提供する。
中心構成要素は、熱硬化性材料を含み、そしてコア層は、熱可塑性材料を含む。
る二重コア(その両方が熱可塑性材料を含む)を含む多層ゴルフボールを提供す
る。
発明のゴルフボールは、多層カバーを利用する。しかし、その代わりに、このゴ
ルフボールは、例えばバラタ、またはエラストマー材料またはプラスチック材料
とバラタのブレンドのような従来のカバー材料を利用し得る。多層ゴルフボール
カバーは、高酸性(16重量%の酸より高い)アイオノマーブレンドの、または
より好ましくは、低酸性(16重量%の酸またはそれより低い)アイオノマーブ
レンドの第1層または内側層(または皮殻)と、比較的柔軟な低弾性率アイオノ
マー、アイオノマーブレンド、または他の非アイオノマー熱可塑性エラストマー
または熱硬化性エラストマーであって、ポリウレタンまたはポリエステルエラス
トマーなどから構成される第2層または外側層(または皮殻)とを含む。本発明
の多層ゴルフボールは、標準寸法または拡大寸法のものであり得る。好ましくは
、内側層または内側皮殻は、低酸性アイオノマーのブレンドを含み、かつ、ショ
アーD硬度が70またはそれを越え、外側カバー層はポリウレタンから成り、か
つ、ショアーD硬度が約45(すなわち、約65のショアーC硬度)を有する。
、(i)熱硬化性材料、熱可塑性材料、またはそれらの組み合わせから形成され
る内部球状中心構成要素と、(ii)球状中心構成要素の周囲に配置されたコア
層であって、熱硬化性材料、熱可塑性材料、またはそれらの組み合わせから形成
されるコア層とを備える。コアは、(iii)コア層の周囲に配置された任意の
外側コア層を更に備え得る。外側コア層は、熱硬化性材料、熱可塑性材料、また
はそれらの組み合わせから形成され得る。
層カバーと組合せて備えるゴルフボールに主として関しているが、本発明はまた
、2重コア構成要素と、バラタ、多様な熱可塑性材料、鋳造ポリウレタン、また
は他の公知のカバー材料を含む従来型カバーとを有するゴルフボールを含む。
O.R.値を提示し、かつ、単一カバー層から作られたボールと比較して、より
長い飛行距離を有することが、解っている。これに加えて、低酸性(すなわち、
16重量%の酸またはそれより低い)アイオノマー樹脂のブレンドから構成され
る内側カバー層の使用は、高酸性アイオノマー樹脂から構成される内側カバー層
よりも柔軟な圧縮と高いスピン率を生じることが、解っている。これは、柔軟な
ポリウレタン外側層がかなりの弾性を維持しながら、所望の「感触」と高スピン
率を増すという事実により、折り合いをつけられる。柔軟な外側層は、衝撃期間
中にカバーがより変形するのを許容し、かつ、クラブ面とカバーとの間の接触面
積を増大させ、それにより、より一層のスピンをボールに付与する。結果的に、
柔軟なポリウレタンカバーは、バラタに似た感触と、改良された距離および耐久
性を備えたプレイ可能性特性とをボールに提供する。
えば低酸性アイオノマー樹脂とポリウレタンとのブレンドなどから作られる内側
カバー層および外側カバー層の多層カバー構造との全体的組み合わせの結果、ボ
ールのプレイ可能性特性を維持し、かつ、大抵の場合はそれを強化しながら、向
上した弾性(強化された飛行距離)特性および耐久性(すなわち、耐切断性など
)特性を有する、標準サイズまたは特大サイズのゴルフボールを生じる。
イオノマーのポリウレタン系エラストマーの外側カバー層との組み合わせは、良
好な全体的反発係数(すなわち、向上した弾性)を供与する一方で、同時に、改
良した圧縮およびスピンを展開する。外側カバー層は一般に、特に、ハーフウエ
ッジショットのような高傾斜を付けたクラブを用いた低いスイング速度の場合に
、より望ましい感触およびスピンに寄与する。
に関しており、多層カバーを構成するためにコアの周囲に各層を成形すると同時
に、逆効果なく向上した距離(すなわち、弾性)を呈し、多くの場合、ボールの
プレイ可能性(硬度/柔軟性)特性および/または耐久性(すなわち、耐切断性
、耐疲労性など)特性を強化した、ゴルフボールを製造する。
する。参照された図面のいずれもが同一縮尺率を適用していないと、理解される
だろう。よって、多様な層の厚さと割合、および多様なコア構成要素の直径は必
ずしも描かれた通りである必要はない。ゴルフボール5は、コア10の周囲に配
置された多層カバー12を備える。ゴルフボールのコア10は、中実の物質、液
状の物質、または本明細書中に記載される新規な2重コアを形成するために利用
され得る他のあらゆる物質から形成され得る。好ましくはこのコア10は、本明
細書に記載のような2重コアである。多層型カバー12は2層を備え、すなわち
、第1層または内側層(皮殻)14および第2層または外側層(皮殻)16であ
る。内側層14はアイオノマー、アイオノマーブレンド、非アイオノマー、非ア
イオノマーブレンド、またはアイオノマーと非アイオノマーのブレンドであり得
る。外側層16は、内側層よりも柔軟で、かつ、アイオノマー、アイオノマーブ
レンド、非アイオノマー、非アイオノマーブレンド、またはアイオノマーと非ア
イオノマーのブレンドであり得る。
量%の酸より高い)アイオノマー樹脂または高酸性アイオノマーブレンドからな
る。内側層は、異なる金属カチオンにより多様な程度まで中和された、2種また
はそれ以上の高酸性(すなわち、少なくとも16重量%の酸)アイオノマー樹脂
のブレンドから成るのが、好ましい。内側カバー層は、金属ステアリン酸塩(た
とえば、ステアリン酸亜鉛)または他の金属脂肪酸塩を含んでもよいし、あるい
は含まなくともよい。金属ステアリン酸塩または他の金属脂肪酸塩の目的は、完
成したゴルフボールの全体的性能に影響を及ぼさずに、製造コストを低下させる
ことである。第2の実施態様においては、内側層14は、低酸性(すなわち、1
6重量%の酸またはそれより低い)アイオノマーブレンドから成る。内側層は、
異なる金属カチオンにより多様な程度まで中和される、2種またはそれよりも多
い低酸性(すなわち、16重量%の酸またはそれより低い)アイオノマー樹脂の
ブレンドから成るのが、好ましい。内側カバー層は、金属ステアリン酸塩(たと
えば、ステアリン酸亜鉛)または他の金属脂肪酸塩を含んでもよいし、含まなく
ともよい。金属ステアリン酸塩または他の金属脂肪酸塩の目的は、完成したゴル
フボールの全体的性能に影響を及ぼさずに、製造コストを低減することである。
、反発係数(C.O.R.)定数「e」により決定され、定数「e]は、直接衝
撃後の弾性球の相対速度の、衝撃前の相対速度に対する比である。結果的に、反
発係数(「e」)は0から1まで変化し得るが、1は完全弾性衝突に等しく、0
は完全非弾性衝突に等しい。
形状(すなわち、へこみのパターン)などの追加要因と共に、一般に、打撃時に
ボールが飛行する距離を決定する。クラブヘッド速度および飛翔経路の角度は、
製造業者により容易に制御可能ではない因子であるので、製造業者の間での関心
事の要因は、ボールの反発係数(C.O.R.)と表面形状である。
の関数である。2重コアを含むボール(すなわち、内部球状中心構成要素、球状
中心構成要素の周囲に配置されたコア層、およびカバーを備えるボール)におい
ては、反発係数はカバーの組成のみならず、内部球状中心構成要素およびコア層
の組成および物理的特性の関数でもある。2重コアとカバーの双方が、本発明の
ゴルフボールの反発係数に寄与する。
の速度で推進させ、かつ、ボールの入来速度と退出速度を電子的に測定すること
により測定される。上述のように、反発係数は入来速度に対する退出速度の比で
ある。反発係数は、米国ゴルフ協会(U.S.G.A.)により規定された仕様
書の範囲にボールが入るようにするために、あらゆる商業用ゴルフボールについ
て注意深く管理されねばならない。この線に沿って、U.S.G.A.標準は、
1秒あたり255フィートを超える初速度(すなわち、クラブの速度)を「規定
」ボールが有し得ないことを示す。ボールの反発係数はボールの初速度に関連す
るので、初期速度についてのU.S.G.A.制限に極めて接近するのに十分な
高反発係数を有する一方で、向上したプレイ可能性(すなわち、スピンなど)を
生じるように、十分な柔軟度(すなわち、硬度)を有するボールを製造すること
は、大いに望ましい。
ルの硬さは、打撃中のボールのプレイ可能性と生じる音または「打撃音」に影響
を与え得る。硬さは、ボールの直径にわたって付与される多様な負荷条件の下で
のボールの変形(すなわち、圧縮)により決定される(すなわち、圧縮値が低い
ほど、材料はより硬い)。米国特許第4,674,751号に示されるように、
より柔軟なカバーは優れたゴルファーが増加したスピンを付与できるようにする
。これは、より柔軟なカバーが、「より硬度のある」アイオノマー樹脂カバーを
有するボールよりも、衝撃の瞬間に著しく変形するためである。結果的に、より
優れたプレイヤーはフェード、ドロー、またはバックスピンをボールに付与でき
、それにより、プレイ可能性を向上させる。かかる特性は、多様なスピン率試験
により判定され得る。
わち、強化された距離)を付与することが、解っている。より柔軟な外側カバー
層は、著しい弾性を維持しながら、望ましい「感触」と高スピン率を提供する。
柔軟な外側層は、カバーが衝撃時により変形できるようにし、クラブ面とカバー
との間の接触面積を増大させることにより、ボールに一層のスピンを付与する。
結果的に、柔軟なカバーはボールにバラタのような感触と、強化した距離および
耐久性を備えたプレイ可能特性を供与する。その結果として、内側カバー層と外
側カバー層および特有の2重コア構造の全体的組み合わせは、ボールのプレイ可
能性特性を維持し、かつ、多くの場合はそれを改善しながら、ゴルフボールが向
上した弾性(強化した飛行距離)特性と耐久性(すなわち、耐切断性など)特性
を有する結果となる。
ノマー、アイオノマーブレンド、または他の非アイオノマー熱可塑性エラストマ
ー外側カバー層との組み合わせは、内側カバー層より生じる強化した弾性のため
に、優れた全体的反発係数(すなわち、優れた弾性)を供与する。さらに、2重
コア構成要素の構造、および2重コア構成要素に使用する材料を選択できること
によって、調合者は、得られるゴルフボールの最終の特質および特性を容易に合
わせることが可能である。ある程度の弾性強化は外側カバー層によっても生じら
れるが、外側カバー層は一般に、特に、ハーフウエッジショットのような高度に
傾斜を付けたクラブを用いたより低速のスイング速度における場合に、より望ま
しい感触と高スピンを供与する。
ついては、0.01インチから0.10インチの範囲の、好ましくは、0.03
インチから0.07インチの範囲の厚さを有し、1.72インチ(またはそれを
超える)ボールについては、0.05インチから0.10インチの範囲の厚さを
有する。コアと内側カバー層とが共に、0.780またはそれを超える、またよ
り好ましくは、0.790またはそれを超える反発係数と、1.68インチのボ
ールについては1.48インチから1.66インチの範囲の、1.72インチ(
またはそれを超える)ボールについては1.50インチから1.70インチの範
囲の直径とを有する内側ボールを形成する。内側カバー層は、60またはそれを
超えるショアーD硬度を有する。本発明のゴルフボールが、65またはそれを超
えるショアーD硬度を備える内側層を有する場合は、これは特に有利である。内
側カバー層の上述の特性は、100またはそれより低いPGA圧縮を有する内側
ボールを提供する。内側ボールが90またはそれより低いPGA圧縮を有する時
は、優れたプレイ可能性を結果として生じることが、解る。
panyにより商標「Surlyn(登録商標)」の元で開発されたもの、また
、Exxon Corporationにより商標「Escor(登録商標)」
または商品名「Iotek」の元で開発されたもの、またはそれらのブレンドの
ような、高酸性アイオノマーを含む。本明細書中において内側層として使用され
得る組成物の具体例は、1991年10月15日に出願された米国特許出願第0
7/776,803号の継続出願である、米国特許出願第08/174,765
号の継続出願と、第07/981,751号の継続出願である出願第08/49
3,089号に詳細に明示されるが、第07/981,751号は今度は、19
92年6月19日に出願された出願第07/901,660号の継続出願であり
、これら全ては、本明細書中に参考として援用されている。もちろん、内側層の
高酸性アイオノマー組成物は、上記各出願に明示された組成には、いかなる態様
ででも限定されない。
はイオン性コポリマーであり、これらは、約2個から8個の炭素原子を有するオ
レフィンと、約3個から8個の炭素原子を有する不飽和モノカルボン酸との反応
生成物の、ナトリウム、亜鉛、マグネシウムなどの、金属塩である。アイオノマ
ー樹脂はエチレンおよびアクリル酸またはメタクリル酸いずれかのコポリマーで
あるのが、好ましい。ある状況においては、アクリレートエステルのような追加
のコモノマー(すなわち、イソブチルアクリレートまたはn−ブチルアクリレー
トなど)はまた、より柔軟なターポリマーを生成するために含まれ得る。コポリ
マーのカルボン酸基は、金属イオンにより、部分的に中和される(すなわち、お
よそ10%から100%、好ましくは、30%から70%)。本発明の内側層カ
バー組成物に含まれ得る高酸性アイオノマー樹脂の各々は、約16重量%より多
くのカルボン酸、好ましくは、約17重量%から約25重量%までのカルボン酸
、より好ましくは、約18.5重量%から約21.5重量%までのカルボン酸を
含有する。
を含むのが好ましいが、本特許の範囲は、先に明示されたパラメータ内に入る、
あらゆる公知の高酸性アイオノマー樹脂を包含する。比較的限定された数のこれ
らの高酸性アイオノマー樹脂のみが、現在、市場で利用可能となっている。
で入手可能な高酸性アイオノマー樹脂は、「Surlyn(登録商標)」商標の
元で入手可能な高酸性アイオノマー樹脂に幾分類似する。しかしながら、Esc
or(登録商標)/Iotekアイオノマー樹脂はポリ(エチレン−アクリル酸
)のナトリウム塩または亜鉛塩であり、「Surlyn(登録商標)」樹脂はポ
リ(エチレン−メタクリル酸)の亜鉛塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩などで
あり、特性に著しい差異が存在する。
ノマーの具体例は、Surlyn(登録商標)8220および8240(その両
方がSurlyn AD−8422の形態として従来公知である)、Surly
n(登録商標)9220(亜鉛カチオン)、Surlyn(登録商標)SEP−
503−1(亜鉛カチオン)、およびSurlyn(登録商標)SEP−503
−2(マグネシウムカチオン)を含む。DuPontによると、これらアイオノ
マーの全てが、約18.5重量%から約21.5重量%のメタクリル酸を含有す
る。
ntからメルトインデックスの差に基づく多数の異なる等級で(すなわち、AD
−8422−2、AD−8422−3、AD−8422−5など)、市場で入手
可能である。DuPontによれば、Surlyn(登録商標)8422は、8
220および8240として登録されていると最近信じられているが、低酸性等
級にある全てのうちで最も剛性が高くて最も硬いSurlyn(登録商標)89
20(米国特許第4,884,814号においては「硬い」アイオノマーと言及
される)と比較した場合に、以下の一般的特性を提示する。すなわち、
およびSurlyn(登録商標)8422−3と比較すると、高酸性Surly
n(登録商標)8422−2およびSurlyn(登録商標)8422−3アイ
オノマーはより高い張力降伏、低い伸び率、わずかに高いショアーD硬度、およ
び遥かに高い曲げ係数を有することが、認識されている。Surlyn(登録商
標)8920は15重量%のメタクリル酸を含有し、かつ、ナトリウムで59%
中和される。
)およびSurlyn(登録商標)SEP−503−2(マグネシウムカチオン
)は、Surlyn(登録商標)AD 8422高酸性アイオノマーの高酸性亜
鉛およびマグネシウム版である。Surlyn(登録商標) AD8422高酸
性アイオノマーと比較した場合、Surlyn(登録商標)SEP−503−1 およびSurlyn(登録商標)SEP−503−2 アイオノマーは、以下
のように規定され得る。すなわち、
およそ20重量%(すなわち、18.5重量%から21.5重量%)メタクリル
酸コポリマーを含有する亜鉛カチオンアイオノマー樹脂である。Surlyn(
登録商標)8162は、DuPontから目下、市場で入手可能である。
Ex 1001、1002、959、960、989、990、1003、10
04、993、994のようなExxonにより製造されたEscor(登録商
標)またはIotek高酸性エチレンアクリル酸アイオノマーをも含む。この点
で、Escor(登録商標)またはIotek 959は、ナトリウムイオン中
和エチレン−アクリル中和エチレン−アクリル酸コポリマー(sodium i
on neutralized ethylene−acrylic neut
ralized ethylene−acrylic acid copoly
mer)である。Exxonによると、Ioteks 959および960は、
ナトリウムイオンおよび亜鉛イオンでそれぞれ中和されるおよそ30%から約7
0%の酸基を有する約19.0重量%から21.0重量%のアクリル酸を含有す
る。これら高酸性アクリル酸系アイオノマーの物理的特性は、以下の表1および
表2に明示される。
ンのようないくつかの異なるタイプの金属カチオンにより多様な程度に中和され
た、多数の新たな高酸性アイオノマーと、ナトリウム、亜鉛、およびマグネシウ
ムの高酸性アイオノマーまたはアイオノマーブレンドの他に、いくつかの新たな
高酸性アイオノマーおよび/または高酸性アイオノマーブレンドとが、本願譲渡
人による開発の結果、ゴルフボールカバー製造について目下入手可能である。こ
れら新規な、カチオンにより中和された高酸性アイオノマーブレンドは、処理期
間中に起こる相乗効果(synergies)のために、向上した硬度および弾
性を呈する内側カバー層組成物を製造することが、解っている。結果として、近
年製造されている、金属カチオンにより中和された高酸性アイオノマー樹脂は、
現在市場で入手可能な低酸性アイオノマー内側カバー組成物により製造されるも
のよりも、実質的に高いC.O.R.のものを製造するようにブレンドされ得る
。
イオノマー樹脂は、広範な異なる金属カチオン塩で、アルファオレフィンおよび
アルファ,ベータ−不飽和カルボン酸の高酸性コポリマーを、多様な程度まで中
和することにより、本願発明者により製造されている。この発見は、本明細書中
に参考として援用された、米国特許出願第08/493,089号の主題である
。多数の新規な金属カチオン中和高酸性アイオノマー樹脂は、高酸性コポリマー
(すなわち、16重量%よりも高い酸、好ましくは、約17重量%から25重量
%までの酸、より好ましくは、約20重量%の酸を含むコポリマー)を、所望の
程度まで(すなわち、約10%から90%まで)コポリマーをイオン化または中
和することが可能な金属カチオン塩と反応させることにより、得られ得ることが
、解っている。
ボン酸およびアルファオレフィンから作られる。任意で、軟化コモノマーはコポ
リマー中に含まれ得る。一般に、アルファオレフィンは2個から10個の炭素原
子を有し、エチレンであるのが好ましく、不飽和カルボン酸は、約3個から8個
の炭素を有するカルボン酸である。かかる酸の具体例としては、アクリル酸、メ
タクリル酸、エタクリル酸、クロロアクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマ
ル酸、およびイタコン酸が挙げられるが、アクリル酸が好ましい。
ーは、酸が2個から10個の炭素原子を含む脂肪族カルボン酸のビニルエステル
、アルキル基が1個から10個の炭素原子を含有するビニルエーテル、および、
アルキル基が1個から10個の炭素原子を含有するアルキルアクリレートまたは
メタクリレートからなる群から選択され得る。好適な軟化コモノマーとしては、
ビニルアセテート、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリ
レート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレートな
どが挙げられる。
な多数のコポリマーの具体例としては、エチレン/アクリル酸コポリマー、エチ
レン/メタクリル酸コポリマー、エチレン/イタコン酸コポリマー、エチレン/
マレイン酸コポリマー、エチレン/メタクリル酸/ビニルアセテートコポリマー
、エチレン/アクリル酸/ビニルアルコールコポリマーなどの高酸性実施態様が
挙げられるが、これらに限定されない。ベースコポリマーは、16重量%より高
い不飽和カルボン酸、約39重量%から約83重量%のエチレン、および、0重
量%から40重量%の軟化コモノマーを広く含有する。コポリマーは、約20重
量%の不飽和カルボン酸および約80重量%のエチレンを含有するのが、好まし
い。コポリマーは、約20%のアクリル酸を含有し、残余がエチレンであるのが
、最も好ましい。
ーの具体例は、一連のエチレン−アクリル酸コポリマーであるが、これらは、M
ichigan州MidlandのDow Chemical Company
から「Primacor」の名称で市場で入手可能である。これら高酸性ベース
コポリマーは、表3で以下に明示される典型的特性を提示する。
大きいので、このコポリマーは、本発明で利用されるより好ましい等級である。
多様な程度まで、中和することが可能な金属カチオンを提供する塩である。これ
らとしては、リチウム、カルシウム、亜鉛、ナトリウム、カリウム、ニッケル、
マグネシウム、およびマンガンのアセテート、酸化物、または水酸化物の各種塩
が挙げられる。
m hydroxide monohydrate)、水酸化リチウム、酸化リ
チウム、および酢酸リチウムである。カルシウムイオンの源としては、水酸化カ
ルシウム、酢酸カルシウム、および酸化カルシウムが挙げられる。好適な亜鉛イ
オン源は、酢酸亜鉛二水和物(zinc acetate dihydrate
)、酢酸亜鉛、酸化亜鉛と酢酸のブレンドである。ナトリウムイオン源の具体例
は、水酸化ナトリウムおよび酢酸ナトリウムである。カリウムイオンの源として
は、水酸化カリウムおよび酢酸カリウムが挙げられる。好適なニッケルイオン源
は、酢酸ニッケル、酸化ニッケル、および水酸化ニッケルである。マグネシウム
の源としては、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酢酸マグネシウムが挙
げられる。マンガン源としては、酢酸マンガンおよび酸化マンガンが挙げられる
。
0゜Fの、好ましくは、約250゜Fから約350゜Fの温度などのコポリマー
結晶融点を越えて、高いせん断条件下で、約10psiから10,000psi
の圧力で、多様な量の金属カチオン塩と高酸性ベースコポリマーを反応させるこ
とにより、生成される。他の周知のブレンド技術も採用され得る。新たな金属カ
チオンで中和した高酸性系アイオノマー樹脂の生成に用いられる金属カチオン塩
の量は、高酸性コポリマーで所望の百分率のカルボン酸基を中和させるために十
分な量の金属カチオンを提供する量である。中和の程度は一般に、約10%から
約90%までである。
93,089号の具体例1におけるように、多数の新規なタイプの、金属カチオ
ンにより中和された高酸性アイオノマーが、上述の工程から得られ得る。これら
は、マンガン、リチウム、カリウム、カルシウム、およびニッケルのカチオンで
多様な程度まで中和される、新規な高酸性アイオノマー樹脂を含む。これに加え
て、高酸性エチレン/アクリル酸コポリマーが本発明のベースコポリマー成分と
して利用される場合、また、この成分が引き続いて、ナトリウム、カリウム、リ
チウム、亜鉛、マグネシウム、マンガン、カルシウム、およびニッケルのような
カチオンで中和されるアクリル酸系高酸性アイオノマー樹脂を生成する金属カチ
オン塩と、多様な程度まで中和される場合は、いくつかの新規なカチオン中和ア
クリル酸系高酸性アイオノマー樹脂が生成される。
チオン中和高酸性アイオノマー樹脂は、向上した硬度、弾性率、および弾性特性
を提示する。これらは、ゴルフボール製造の分野を含め、多数の熱可塑材料の分
野で特に所望される特性である。
酸性アイオノマーは、硬度の範囲を以前に獲得可能であった硬度範囲よりも超え
ると同時に、米国特許第4,884,814号および同第4,911,451号
に開示された低酸性アイオノマーを利用して製造されるボールのような、より柔
軟な低酸性アイオノマー被覆型ボールの有利な特性(すなわち、耐久性、打撃音
、感触など)を維持することが、解っている。
ンのようないくつかの異なる種類の金属カチオンにより、多様な程度まで中和さ
れる、多数の新規なアクリル酸系高酸性アイオノマー樹脂の開発の結果として、
いくつかの新規なアイオノマーまたはアイオノマーブレンドが、多層ゴルフボー
ルの内側カバー層の製造について、目下入手可能である。上記高酸性アイオノマ
ー樹脂を利用することにより、より硬度のある、より剛性の内側カバー層が、よ
り高いC.O.R.と従ってより長い距離を有して、得られ得る。
マーの、特に、ナトリウムおよび亜鉛の高酸性アイオノマーのブレンドが処理さ
れて、多層ゴルフボールのカバー(すなわち、本明細書中における内側カバー層
)を生成する場合は、結果として生じるゴルフボールは、ボールの反発係数値が
向上しているため、低酸性アイオノマー樹脂カバーで製造される先行技術で公知
の多層ゴルフボールよりも更に遠く飛行することが、解っている。
となり得る低酸性アイオノマーは、約2個から8個の炭素原子を有するオレフィ
ンと約3個から8個の炭素原子を有する不飽和モノカルボン酸との反応生成物の
、ナトリウム、亜鉛、マグネシウムなどの、金属塩であるイオン性コポリマーで
ある。アイオノマー樹脂は、エチレンおよびアクリル酸またはメタクリル酸いず
れかのコポリマーであるのが好ましい。ある状況では、アクリレートエステルの
ような追加のコモノマー(すなわち、イソブチルアクリレート、n−ブチルアク
リレートなど)も、より柔軟なターポリマーを生成するために含まれ得る。コポ
リマーのカルボン酸基は、金属イオンにより部分的に中和される(すなわち、お
よそ10%から100%、好ましくは,30%から70%)。本発明の内側層カ
バー組成物に含まれ得る低酸性アイオノマー樹脂の各々は、16重量%またはそ
れより少ないカルボン酸を含有する。
panyにより商標「Surlyn(登録商標)」の元で、また、Exxon
Corporationにより商標「Escor(登録商標)」または商品名「
Iotek」の元で、開発および販売されるもの、またはそれらのブレンドのよ
うな、低酸性アイオノマーを含む。
」の元で入手可能な、低酸性アイオノマー樹脂は、「Surlyn(登録商標)
」商標の元で入手可能な低酸性アイオノマー樹脂に幾分類似する。しかし、Es
cor(登録商標)/Iotekアイオノマー樹脂はポリ(エチレン−アクリル
酸)のナトリウムまたは亜鉛の塩であり、「Surlyn(登録商標)」樹脂は
、ポリ(エチレン−メタクリル酸)の亜鉛、ナトリウム、マグネシウムなどの塩
であるので、特性における著しい差異が存在する。
ンドは圧縮率およびスピン率の範囲を、先行技術で獲得可能であった範囲より超
越させることが、解っている。より好ましくは、2種またはそれを超える低酸性
アイオノマーが、特に、ナトリウムおよび亜鉛のアイオノマーのブレンドが多層
ゴルフボールのカバー(すなわち、本明細書中における内側カバー層)を製造す
るように処理された場合は、結果として生じるゴルフボールは、従来公知の多層
ゴルフボールよりも遠くへ、向上したスピン率で飛行することが、解っている。
かかる改良は、拡大型または特大ゴルフボールでは特に注目に値する。
た圧縮率とスピン率とを有する多層ゴルフボールを生む。これらは、より熟練し
たゴルファーによって望まれる特性である。
ー樹脂のブレンドが使用される。これらは、高酸性アイオノマー樹脂と低酸性ア
イオノマー樹脂の部分重量比が10:90から90:10の範囲内にあるのが好
ましい重量比で組み合わされた、上述のアイオノマー樹脂であり得る。
熱可塑性材料の使用に基づく。好適な非アイオノマー材料は、メタロセン触媒作
用されたポリオレフィンまたはポリアミド、ポリアミド/アイオノマーブレンド
、ポリフェニレンエーテル/アイオノマーブレンドなどを含み、これらは、≧6
0のショアーD硬度および約30,000psiよりも大きい曲げ係数、または
上述のアイオノマーの特性に匹敵する他の硬度および曲げ係数の値を有する。他
の好適な材料としては、熱可塑性または熱硬化性のポリウレタン、DuPont
により商標Hytrel(登録商標)の元で市場に出されているもののようなポ
リエステルエラストマー、または、Elf Atochem S.A.により商
標Pebax(登録商標)の元で市場に出されているもののようなポリエステル
アミド、2種またはそれを超える非アイオノマー熱可塑性エラストマーのブレン
ド、あるいは、1種またはそれを超えるアイオノマーおよび1種またはそれを超
える非アイオノマーの熱可塑性エラストマーのブレンドが挙げられるが、これら
に限定されない。上記材料は、より大量のアイオノマーを使用することに関して
コストを低減するために、上述のアイオノマーとブレンドされ得る。
は、多層ゴルフボールにパワーと距離を与えるが、外側カバー層16は、内側カ
バー層よりも比較的柔軟である。この柔軟性は、バラタまたはバラタブレンドボ
ールと関連するのが典型的である、感触特性とプレイ可能性特性とを供与する。
外側カバー層または皮殻は、比較的柔軟な低弾性率(約1,000psiから約
10,100psi)から成り、かつ、別の実施態様においては、低酸性(16
重量%より低い酸)アイオノマー、アイオノマーブレンド、非アイオノマー熱可
塑性材料または熱硬化性材料から成り、これらの具体例としては、Exxonか
ら入手可能なものと厳密に一致する材料(EXACT material)のよ
うなメタロセン触媒作用されたポリオレフィン、ポリウレタン、DuPontに
より商標Hytrel(登録商標)の元で市場に出されているようなポリエステ
ルエラストマー、またはElf Atochem S.A.により商標Peba
x(登録商標)の元で市場に出されているもののようなポリエステルアミド、2
種またはそれを超える非アイオノマー熱可塑性材料または熱硬化性材料のブレン
ド、または1種またはそれを超えるアイオノマーおよび1種またはそれを超える
非アイオノマーの熱可塑性材料のブレンドが挙げられるが、これらに限定されな
い。外側層はかなり薄い(すなわち、約0.010インチから約0.10インチ
の厚さで、より望ましくは、1.680インチボールについては0.03インチ
から0.06インチの厚さであり、1.72インチまたはそれより大きいボール
については0.04インチから0.07インチの厚さ)が、経費を最小限にしな
がら所望のプレイ可能性特性を達成するには十分に厚い。厚さは、外側カバー層
のへこみ加工されていない領域の平均厚さとして規定される。層16のような外
側カバー層16は、55またはそれより小さいショアーD硬度を有し、より好ま
しくは、50またはそれより小さいショアーD硬度を有する。
エステル含有イオン性コポリマー、またはアクリレートエステル含有イオン性コ
ポリマーのブレンドを構成するアイオノマーから形成されるのが、好ましい。上
述のコアおよび内側カバー層と組み合わさった、このタイプの外側カバー層は、
耐久性およびスピン率の好ましい組み合わせを有するゴルフボールカバーを生じ
る結果となる。1種またはそれを超えるアクリレートエステル含有イオン性コポ
リマーは各々が、オレフィン、アクリレートエステル、および酸を含有する。2
種またはそれを超えるアクリレートエステル含有イオン性コポリマーのブレンド
においては、各コポリマーは、他のコポリマーに含有されるのと同一の、または
異なるオレフィン、アクリレートエステル、および酸を含有していてもよい。1
つまたは複数のアクリレートエステル含有イオン性コポリマーは、ターポリマー
であるのが好ましいが、モノマーがカバーの耐擦り傷性または他の良好なプレイ
可能性特性を実質的に低減しないのならば、追加のモノマーがコポリマーに組み
入れられ得る。
レン、プロピレン、ブテン−1、へキセン−1などを含む、2個から8個の炭素
原子を有するオレフィンから成る群から選択される。オレフィンはエチレンであ
るのが、好ましい。
子を有する不飽和モノマーである。アクリレートエステルは、メチル、エチル、
n−プロピル、n−ブチル、n−オクチル、2−エチルへキシルまたは2−メト
キシエチル1−アクリレートであるのが好ましく、メチルアクリレートまたはn
−ブチルアクリレートであるのが最も好ましい。別な好適なタイプの軟化コモノ
マーは、n−ブチル、n−へキシル、2−エチルへキシル、および2−メトキシ
エチルビニルエーテルからなる群から選択されたアルキルビニルエーテルである
。
ル酸、エタクリル酸、α−クロロアクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸など、およびマレイン酸、フマル酸、およびイタコン酸の半エス
テルなどからなる群から選択されるのが好ましい。コポリマーの酸基は、例えば
亜鉛、ナトリウム、マグネシウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マンガン
、ニッケル、クロム、スズ、アルミニウムなどの任意の好適なカチオンで10%
から100%中和される。特に良好な結果は、中和レベルが約50%から100
%である場合に得られることが、解っている。
は、約5から64の個別のショアーD硬度を有する。外側カバーの全ショアーD
硬度は55またはそれより低く、一般には、40から55である。外側カバーの
全ショアーD硬度は、ボールに特に良好なプレイ可能性特性を付与するためには
、40から50の範囲にあるのが、好ましい。
とも0.780の、そして最も好ましくは、少なくとも0.790の反発係数を
有するゴルフボールを生じるように、コア上に形成される。ボールの反発係数は
、コアとカバーの両方の特性に依存する。ゴルフボールのPGA圧縮率は100
またはそれより低く、好ましくは90またはそれより低い。
性コポリマーは、ESCOR ATX(Exxon Chemical Com
pany)を含むポリエチレン−メチルアクリレート−アクリル酸ターポリマー
、または、NUCREL(DuPont Chemical Company)
を含むポリ(エチレン−ブチルアクリレート−メタクリル酸)ターポリマーのよ
うな、市場で入手可能なアクリレートエステル含有酸性コポリマーを中和するこ
とにより得られ得る。特に好ましい市場で入手可能な材料としては、ATX 3
20、ATX 325、ATX 310、ATX 350、およびこれら材料の
NUCREL 010およびNUCREL 035とのブレンドが挙げられる。
これら材料およびブレンドの酸基は、亜鉛、ナトリウム、マグネシウム、リチウ
ム、カリウム、カルシウム、マンガン、ニッケルなどを含む1種またはそれを超
える多様なカチオン塩で中和される。中和の程度は10%から100%の範囲で
ある。一般に、より高い程度の中和の結果として、より硬度と耐性のあるカバー
材料を生じる。本発明のゴルフボール外側カバー層を形成するために使用され得
る、市場で入手可能な非中和酸性ターポリマーの非制限的具体例の特性は、以下
に表5で提示される。
エステル含有酸性コポリマーを多様な量の金属カチオン塩と、約200゜Fから
約500゜Fの、好ましくは、約250゜Fから約350゜Fの温度のような、
コポリマーの結晶融点より高い温度で、約100psiから10,000psi
の圧力の高せん断条件下で反応させることにより、生成され得る。他の周知のブ
レンド技術も、利用され得る。中和されたイオン性コポリマーを生成するために
利用される金属カチオン塩の量は、高酸性コポリマーで所望の百分率のカルボン
酸基を中和するのに十分な量の金属カチオン提供する量である。2種またはそれ
以上の異なるコポリマーが使用され得る場合は、コポリマーは、中和の前または
後にブレンドされ得る。一般に、コポリマーを中和前にブレンドして、最適混合
に備えるのが好ましい。
適合性は、外側カバー層の所与の硬度について、驚異的に良好な耐擦り傷性を有
する、ゴルフボール外側カバー層を生成する。本発明に従ったゴルフボールは、
3.0よりも高くない耐擦り傷性を有する。ゴルフボールは約2.5より高くな
い耐擦り傷性を有して、特に傾斜させられた結果としてゴルフボールカバーに擦
り傷を生じる、先鋭な溝加工型アイアンを含め、多様なタイプのクラブと関連し
て使用した場合に、ゴルフボールが耐擦り傷性であることを確保するのが、好ま
しい。本発明に従った最良の結果は、外側カバー層が約2.0を超えない耐擦り
傷性を有する場合に得られる。
り、本発明の内側カバー層および外側カバー層に添加され得る。かかる材料とし
ては、染料(たとえば、New Jersey州South Plainsfi
eldのWhitaker,Clark,and Danielsより販売され
ているUltramarine Blueなど)(米国特許第4,679,79
5号参照)、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、硫酸亜鉛などの顔料、U
V吸収剤、抗酸化剤、帯電防止剤、蛍光増白剤、および安定剤が挙げられる。更
に、本発明のカバー組成物はまた、本発明のゴルフボールカバーにより生じられ
る所望の特性を損なわない限りにおいて、可塑剤、金属ステアリン酸塩、処理用
酸などを含め、米国特許第5,312,857号および第5,306,760号
に開示されるもののような軟化剤、ならびに、グラスファイバーおよび無機充填
剤のような補強材を含有していてもよい。
硬い(高酸性)アイオノマー樹脂とのブレンドを含む。外側層ブレンドにおける
用途に好適な低弾性率アイオノマーは、約1,000psiから約10,000
psiまでの測定値の曲げ係数を有し、ショアーDスケールに関して約20から
約40の硬度を伴う。本明細書中の高弾性率アイオノマーは、ASTM法D−7
90に従って測定して、約15,000psiから約70,000psiを示す
ものである。この硬度は、ASTM法D−2240に従って測定すれば、ショア
ーDスケールに関して少なくとも50と規定される。
用される。これらアイオノマーは、アクリル酸およびメタクリル酸系軟質アイオ
ノマーを含む。これらは一般に、約2個から8個の炭素原子を有するオレフィン
、メタクリル酸、アクリル酸、または別なα,β−不飽和カルボン酸、および、
1個から21個の炭素原子を有するアクリレートエステル類の不飽和モノマーの
ターポリマーの、ナトリウム、亜鉛、または一価または二価金属カチオン塩から
構成されると特徴づけられる。軟質アイオノマーはアクリル酸系ポリマーから作
られ、アクリレートエステル類の不飽和モノマーであるのが、好ましい。
で開発された特定のエチレンアクリル酸系軟質アイオノマー樹脂(中和およびメ
ルトインデックスの差により、実験的にLDX195、LDX196、LDX2
18、およびLDX219と称される)は、上述のもののような公知の硬質アイ
オノマーと組み合わされ得、内側カバー層および外側カバー層を生成する。この
組み合わせは、等しいまたはより柔軟な硬度、より高いメルトフローにおけるよ
り高いC.O.R.(改善されたより効率的な成形処理、すなわち、より少ない
不合格品に呼応する)ばかりか、より低い全未加工材料経費および向上した歩留
まりの結果として、他の公知の硬軟アイオノマーブレンドにより生成される多数
層ボールの外側層に対する著しいコスト節約を生じる。
化学組成は、Exxonは秘密であり、独占情報であると考えているが、Exx
onの実験的製品データシートは、Exxonにより開発されたエチレンアクリ
ル酸亜鉛アイオノマーの以下の物理的特性をリスト化している。
0樹脂が約32から36(ASTM D−2240による)のショアーD硬度、
3±0.5g/10min(190℃において、ASTM D−1288 によ
る)のメルトフローインデックス、および約2500psiから3500psi
(ASTM D−790による)の曲げ係数を有することを示す。更に、熱分解
質量分光分析による独立した試験実験室による試験は、Iotek7520樹脂
は一般にエチレン、アクリル酸、およびメチルアクリレートのターポリマーの亜
鉛塩であることを、示している。
で入手可能な、新規に開発された等級のアクリル酸系軟質アイオノマーも、公知
の硬軟アイオノマーブレンドにより生成されたものに等しいかまたはそれより柔
軟な硬度で、より高いC.O.R.値を呈するゴルフボールカバーを生成する際
に、先に示された硬質アイオノマーと組み合わされた場合にも、有効であること
を、本件発明者は見出している。この点で、Iotek7510は、当該技術で
公知のメタクリル酸系軟質アイオノマー(米国特許第4、8884,814号に
開示されたSurlyn(登録商標)8625とSurlyn(登録商標)86
29との組み合わせなど)と比較した場合に、Iotek7520樹脂により生
じられる利点(すなわち、等しい硬度、強化された明瞭度などでの、改良された
フロー値、より高いC.O.R.値)を有する。
、Iotek 7510のより高い硬度および中和のために、等しい軟度/硬度
においてわずかにより高いC.O.R.値を生じる。同様に、Iotek751
0は、そのIotek7520よりわずかにより高い硬度とより低いフローのた
めに、より良好な解放特性(鋳型空洞からの)を生じる。これは、柔軟被覆型ボ
ールが鋳型内へのくっつきと、その後の叩き出しからのパンチ式ピンマークとに
より、より低い歩留まりを有する傾向がある製造に際して、重要となる。
学組成からなる(すなわち、エチレン、アクリル酸、およびメチルアクリレート
のターポリマーの亜鉛塩)が、より高度に中和される。FTIR分析に基づくと
、Iotek7520は約30重量%から40重量%中和されると査定され、そ
してIotek7510は約40重量%から60重量%中和されると査定される
。Iotek7520の典型的特性と比較した場合のIotek7510の典型
的特性は、以下に明示される。
イオノマー樹脂は、2個から8個の炭素原子を有するオレフィンと3個から8個
の炭素原子を有する不飽和モノカルボン酸との反応生成物の、ナトリウム、亜鉛
、マグネシウム、リチウムなどの塩であるイオン性コポリマーを含む。コポリマ
ーのカルボン酸基は、全体的または部分的に(すなわち、およそ15%から75
%)中和され得る。
とのコポリマーである可能性があり、エチレンおよびアクリル酸のコポリマーが
最も好ましい。2種またはそれを超えるタイプの硬質アイオノマー樹脂は、結果
として生じるゴルフボールの所望の特性を生じるために、外側カバー層組成物へ
とブレンドされ得る。
入され、そして名称「Iotek」の元で販売される硬質アイオノマー樹脂は、
Surlyn(登録商標)商標の元で販売される硬質アイオノマー樹脂に幾分類
似する。しかしながら、「Iotek」アイオノマー樹脂は、ポリ(エチレン−
アクリル酸)のナトリウム塩または亜鉛塩であり、そしてSurlyn(登録商
標)樹脂は、ポリ(エチレン−メタクリル酸)の亜鉛塩またはナトリウム塩であ
るので、特性においてある顕著な差異がある。以下に明示されたデータにより特
定して示されるように、硬質「Iotek」樹脂(すなわち、アクリル酸系硬質
アイオノマー樹脂)は、本発明における用途のための外側層ブレンドを処方する
際に使用するための、より好ましい硬質樹脂である。これに加えて、「Iote
k」およびSurlyn(登録商標)硬質アイオノマー樹脂はもとより、他の入
手可能なアイオノマー樹脂の多様なブレンドが、本発明において類似の態様で利
用され得る。
可能な硬質アイオノマー樹脂の具体例は、商標Surlyn(登録商標)894
0の元で販売される硬質ナトリウムイオン性コポリマー、および商標Surly
n(登録商標)9910の元で販売される硬質亜鉛イオン性コポリマーを含む。
Surlyn(登録商標)8940は、エチレンの、メタクリル酸、およびナト
リウムイオンで約29%中和された約15重量%の酸とのコポリマーである。こ
の樹脂は、約2.8の平均メルトフローインデックスを有する。Surlyn(
登録商標)9910は、エチレンと、亜鉛イオンで約58%中和された約15重
量%の酸を含むメタクリル酸とのコポリマーである。Surlyn(登録商標)
9910の平均メルトフローインデックスは、約0.7である。Surlyn(
登録商標)9910および8940の典型的特性は、以下に表8で明示される。
されている本願の外側カバー組成物における用途に好適な、より適切なアクリル
酸系硬質アイオノマー樹脂の具体例としては、Iotek8000、8010、
8020、8030、7030、7010、7020、1002、1003、9
59、および960が挙げられる。Iotek959および960の物理的特性
は、上に示されている。外側層カバー組成物を処方する際の用途に好適なこれら
Iotekおよび他のIotekの硬質アイオノマーの残余のものの典型的特性
は、以下に表9に明示される。
果は、相対的組み合わせが約3%から25%の硬質アイオノマーと約75%から
97%の軟質アイオノマーの範囲にある場合に、達成されると、判定されている
。
ich CompanyのEstane(登録商標)ポリエステルポリウレタン
X−4517のようなポリエステルポリウレタンを含む、100重量%までの軟
質の低弾性率非アイオノマー熱可塑性材料を含んでいてもよい。この非アイオノ
マー熱可塑材料は、軟質アイオノマーとブレンドされ得る。たとえば、ポリアミ
ドは軟質アイオノマーとよくブレンドされる。B.F.Goodrichによる
と、Estane(登録商標)X−4517は以下の特性を有する。
アイオノマー熱可塑性エラストマーが、高酸性アイオノマー樹脂組成物により生
じる向上した飛行距離特性に逆影響を及ぼすことなく、所望のプレイ可能性特性
および耐久性特性を生じる限り、外側カバー層を生成するように利用され得る。
これらの例としては、Mobay Chemical Co.からのTexin
熱可塑性ポリウレタンおよびDow Chemical Co.からのPell
ethane熱可塑性ポリウレタンのような熱可塑性ポリウレタンが挙げられる
が、これらに限定されず、非アイオノマー熱硬化性ポリウレタンとしては、米国
特許第5,334,673号に開示されたもの、橋かけメタロセン触媒作用を受
けたポリオレフィン、Spaldingの米国特許第4,986,545号、第
5,098,105号、および第5,187,013号のもののようなアイオノ
マー/ラバーブレンド、ならびに、DuPontからのHytrelポリエステ
ルエラストマーおよびElf Atochem S.A.からのPebaxポリ
エステルアミドが挙げられるが、これに限定されない。
アは、(i)熱硬化材料、熱可塑材料、またはそれらの組み合わせから形成され
た内部球状中心構成要素と、(ii)球状中心構成要素の周囲に配置されたコア
層であって、コア層が熱硬化材料、熱可塑材料、またはそれらの組み合わせから
形成されるものを備えるのが、好ましい。最も好ましくは、コア層は、中心構成
要素にすぐ隣接して、それと密接に接触して配置される。コアは、(iii)コ
ア層の周囲に配置された任意の外側コア層をさらに備え得る。最も好ましくは、
外側コア層は、コア層にすぐ隣接して、それと密接に接触して配置される。外側
コア層は、熱硬化性材料、熱可塑性材料、またはそれらの組み合わせから形成さ
れ得る。
くつかの追加の好ましい実施態様のゴルフボールを提供する。図3を参照すると
、好ましい実施態様のゴルフボール35は、熱可塑性材料から形成されたコア層
32により包囲された熱硬化材料から形成されたコア30を備えて例示される。
多層カバー34は、コア30およびコア層32を包囲する。多層カバー34は、
先に記載された多層カバー12に対応するのが好ましい。
ル45が例示される。好ましい実施態様のゴルフボール45は、コア層42によ
り包囲された熱可塑性材料から形成されたコア40を備える。コア層42は、熱
硬化性材料から形成される。多層カバー44は、コア40およびコア層42を包
囲する。再び、多層カバー44は、先に記載された多層カバー12に対応するの
が、好ましい。
例示する。好ましい実施態様のゴルフボール55は、熱可塑性材料から形成され
たコア50を備える。コア層52は、コア50を包囲する。コア層52は、コア
50に利用された材料と同一である熱可塑性材料か、または、1種またはそれを
超える他のまたは異なり得る熱可塑性材料から形成される。好ましい実施態様の
ゴルフボール55は、コア構成要素50およびコア層52を包囲する、任意の外
側コア層54を利用する。外側コア層54は、コア50およびコア層52により
利用されるあらゆる熱可塑性材料と同一でも、異なっていてもよい熱可塑性材料
から形成される。ゴルフボール55は、上述の多層カバー12に類似するのが好
ましい多層カバー56を更に備える。
する。好ましい実施態様のゴルフボール65は、熱可塑性材料、熱硬化性材料、
または熱硬化性材料と熱可塑性材料とのあらゆる組み合わせから形成されたコア
60を備える。コア層62は、コア60を包囲する。コア層62は、熱硬化性材
料から形成される。好ましい実施態様のゴルフボール65もまた、熱可塑性材料
から形成された任意の外側コア層64を備える。先に記載された多層カバー12
に類似するのが好ましい多層カバー66は、コア60、コア層62、および外側
コア64の周囲に配置され、一般にはこれらを包囲する。
好適な熱硬化性材料の具体例としては、ブタジエン、もしくは、メタロセンポリ
オレフィン、ポリウレタン、シリコン、ポリアミド、ポリウレア、または事実上
どのような非可逆性橋かけ結合樹脂システムをも含めた、天然または合成エラス
トマーを含む。エポキシ、フェノール、および不飽和ポリエステル樹脂の配列が
利用され得ることも、思量されている。
可塑性材料は、おおよそいかなる熱可塑性材料であってもよい。本発明のゴルフ
ボールへの組み入れのための典型的な熱可塑性材料の具体例としては、アイオノ
マー、ポリウレタン熱可塑性エラストマー、およびそれらの組み合わせが挙げら
れるが、これらに限定されない。ポリスルホン、フルオロポリマー、ポリアミド
−イミド、ポリアリレート(polyarylate)、ポリアリールエーテル
ケトン、ポリアリールスルホン/ポリエーテルスルホン、ポリベンズイミダゾー
ル、ポリエーテル−イミド、ポリイミド、液晶ポリマー、ポリフェニレンスルフ
ィド、ならびに、フルオロポリマー、ポリベンズイミダゾール、および超高分子
量ポリエチレンを含む、特に高性能の樹脂などの、他の熱可塑性材料の広い配列
が利用され得ることも思量される。
クリロニトリル−ブタジエン−スチレン、アクリル、スチレン−アクリロニトリ
ル、スチレンマレイン酸無水物、ポリアミド(ナイロン)、ポリカーボネート、
ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンエ
ーテル/ポリフェニレンオキサイド、補強ポリプロピレン、およびハイインパク
トポリスチレンが挙げられる。
的高融点を有する。これら好ましい熱可塑性材料の、市場で入手可能な、いくつ
かの具体例としては、Capron(ナイロンとアイオノマーのブレンド)、L
exanポリカーボネート、Pebax、およびHytrelが挙げられるが、
これらに限定されない。ポリマーまたは樹脂システムは、過酸化物剤、硫黄剤、
放射線、または他の橋かけ結合技術によるような多様な手段により、橋かけ結合
され得る。
は全てが、かかる態様で形成され得るか、または、好適な充填剤が追加され得て
、それらの結果として生じる密度が減少または増大される。たとえば、2重コア
におけるこれら構成要素のいずれもが、重量が軽くなるように形成、または別な
態様で生成される。たとえば、構成要素は、別々にまたはインサイチュで発泡加
工され得る。これに関連して、発泡加工された軽量充填剤が添加され得る。対比
してみると、これら構成要素のいずれもが、それらの質量または重量を増大させ
るために、多様な高密度充填剤、もしくは、比較的高密度のファイバーまたは微
粒子剤のような他の増量成分と混合され得るか、そうでなければそれらを受容し
得る。
される、すでに注目した2重コアにおける用途に特に好適である。すなわち、C
apron 8351(Allied Signal Plasticsから入
手可能)、Lexan ML5776(General Electricから
)、Pebax 3533(Elf Atochemからのポリエーテルブロッ
クアミド)、およびHytrel G4074(DuPontから)。これら4
種の好ましい熱可塑材料の特性は、以下に表10から表13で明示される。本発
明に従ってゴルフボールを形成する場合は、2重コアの内部中心構成要素が熱可
塑性材料を含む予定であるのならば、Pebax熱可塑性樹脂を利用するのが、
最も好ましい。
しくは0.770またはそれを超える反発係数と、約90またはそれより低い、
より好ましくは70またはそれより低いPGA圧縮率を有するのが典型的である
。コアは、25グラムから40グラムの、好ましくは30グラムから40グラム
の重量を有する。コアは、高シス含有量のポリブタジエンおよびα、β、エチレ
ン型不飽和カルボン酸の金属塩で、たとえば、亜鉛モノアクリレートまたはジア
クリレートまたはメタクリレートなどを含んだ、硬化処理していない、または軽
く硬化処理されたエラストマー組成物のスラグから成形された圧縮物であり得る
。より高い反発係数を達成すること、および/または、コアにおける硬度を増大
させることを目的とし、製造業者は酸化亜鉛のような少量の金属酸化物を含み得
る。これに加えて、コア重量を増大させて、仕上がったボールが1.620オン
スのU.S.G.A.重量上限により間近に接近するようにするために、所望の
弾性率を達成するのに必要とされるより大量の金属酸化物が含まれ得る。コア組
成物において使用され得る他の材料の無制限の具体例としては、適合性ラバーま
たはアイオノマー、およびステアリン酸のような低分子量脂肪酸が挙げられる。
過酸化物のような遊離基重合開始剤触媒は、熱と圧力を付与した場合に、硬化ま
たは橋かけ結合反応が起こるように、コア組成物と混合される。
弾性糸を巻きつけることにより生成される。弾性糸は、一般に中心付近に巻きつ
けられて、直径がほぼ1.4インチから1.6インチの仕上がりコアを生成する
。しかし、本発明の好ましい実施態様のゴルフボールは、中実コアを利用するの
が好ましく、あるいはむしろ、巻きつけコアとは対照的に、中実の2重コア構造
を採用するのが好ましい。
の内側カバー層をコア(中実コアが好ましく、2重コアが最も好ましい)の周囲
に(射出成形または圧縮成形により)成形する。比較的より軟質の外側層を、内
側カバー層の上に成形する。
がら、液体射出成形技術またはトランスファー成形技術を利用し得ることが、十
分に考えられる。
方法は、以下のとおりである。特に、熱硬化材料、すなわち、コア層42を、以
下のような熱可塑性材料を含む内側コア構成要素40の周囲に形成する。すなわ
ち、図7を参照すると、熱硬化材料の、すなわち、コア層42を形成するために
利用するプレフォーム75を、オーブン内で半時間、約170゜Fで予備加熱し
、成形アセンブリ70の底部73に設置する。テフロン被覆されたプレート76
は、2つの半球77および78の各々が約0.840インチの直径を有するが、
プレフォームの頂部に設置される。追加のプレフォームは、上述のように予備過
熱するが、頂部鋳型72の対応するキャビティに設置する。底部鋳型73を頂部
鋳型72と係合させ、アセンブリをひっくり返し、もしくは反転させる。成形ア
センブリ70の底部半分は、ここで成形アセンブリの頂部半分となる。次いで、
成形アセンブリ70をプレスにかけ、蒸気プレスでおよそ10トンの圧力を用い
て、室温で冷却成形処理する。成形アセンブリ70を約2分間閉鎖して、圧力抜
きする。次に、成形アセンブリ70を開け、テフロンプレート76を除去するこ
とにより、熱硬化材料中に、1つまたはそれを超える、本質的に完璧に成形され
た半分殻またはキャビティーが残る。先に成形した熱可塑性コア中心を、ここで
、底部キャビティに設置し、成形アセンブリ70の頂部72を底部73上に置き
、それらの間に配置した材料を、硬化加工する。この方法により製造したゴルフ
ボールは、直径0.840インチの内側コア直径を有した。外側コア直径は1.
470インチの最終直径を有し、1.490インチの予備成形直径を有した。次
いで、比較的硬質の内側カバー層を、結果として生じる2重コア構成要素の周囲
に成形する。内側カバーの直径は、1.570インチであった。比較的より軟質
の外側カバー層を、ここで、内側カバー層の周囲に成形する。外側カバー直径は
、1.680インチであった。内側カバーおよび外側カバーの成形の詳細は、以
下に明示される。
して、好ましい、市場で入手可能な高融点熱可塑性材料を利用する。以下に明示
される表14は、これらボールについて略記する。
ー層は、厚さが約0.01インチから約0.10インチであり、好ましくは約0
.03インチから0.07インチ厚さである。コアおよび内側カバー層を含む内
側ボールは、1.25インチから1.60インチの範囲の直径を有するのが好ま
しい。外側カバー層は、厚さが約0.01インチから約0.10インチである。
共に、コア、内側カバー層、および外側カバー層が組み合わさって、1.680
インチまたはそれを超える、米国ゴルフ協会の規則で認可される最小直径を有し
、1.62オンスきりの重みのボールを形成する。
寸法を有する。
を超える被覆を設けるへこみパターンを有する。ゴルフボールは、耐久性のある
耐摩耗性の、比較的黄ばみを防止する仕上げ皮膜で被覆されるのが、典型的であ
る。
され得る。一般に、コポリマー樹脂は、Banbury型ミキサー、2ロールミ
ル、または押し出し加工機で中和前にブレンドされる。ブレンド処理後、次いで
Banbury型ミキサーで溶融物または融成物状態で中和する。混合処理の問
題は極小であり、というのも、好ましくは75重量%を超える、より好ましくは
少なくとも80重量%を超える混合物中のイオン性コポリマーがアクリレートエ
ステルを含有し、この点で、混合物中のポリマー鎖の大半は互いに類似するから
である。ここで、ブレンドした組成物をスラブ、ペレットなどに形成し、成形が
所望されるまで、かかる状態を維持させる。代替例として、所望の程度まで先に
中和した造粒加工(pelletized)または粒状処理済み(granul
ated)の樹脂および色添加したマスターバッチの単純な乾燥ブレンドを調製
し得、射出成形機に直接給送し、同成形機では、鋳型への注入前にバレルの混合
セクションで同一化を行う。必要ならば、無機充填剤などのようなさらなる添加
剤を添加し、成形処理工程の開始前に、均一に混合し得る。類似処理工程を、内
側カバー層を生成するために使用する高酸性アイオノマー樹脂組成物を処方する
ために利用する。本発明の一実施態様においては、非アクリレートエステル含有
アイオノマーとそこに組み入れられる顔料および他の添加物とのマスターバッチ
を、約1重量%から7重量%マスターバッチと93重量%から99重量%アクリ
レートエステル含有コポリマーの比で、アクリレートエステル含有コポリマーと
混合する。
、これらに限定されない、成形処理工程により製造され得る。例えば、巻きつけ
式コアまたは中実成形コアの周囲に新規なカバー組成物を射出成形または圧縮成
形して、約1.50インチから1.67インチの直径を有するのが典型的である
内側ボールを生成することにより、ゴルフボールを製造し得る。2重コア構造か
ら成るのが好ましいコアは、上述のように形成され得る。続いて、外側層を内側
層上に成形し、1.620インチまたはそれを超える、好ましくは約1.680
インチまたはそれを超える直径を有するゴルフボールを製造する。中実コアまた
は巻きつけ式コアのいずれかが本発明において使用され得るが、これらのより低
いコストとより優れた性能の結果、中実成形されたコアが巻きつけ式コアよりも
好ましい。ボールの最小直径と最大重量の両方についての標準は、米国ゴルフ協
会(U.S.G.A.)により確立される。
で、平滑表面処理された半球状殻への注入により形成するが、同殻を、ここで、
所望の内側カバー厚さを有する鋳型内でコアの周囲に位置決めし、約2分から1
0分の間、200゜Fから300゜Fで圧縮成形し、これに続いて、50゜Fか
ら70゜Fで約2分から7分間、冷却して、殻を一緒に溶着させ、単体の中間ボ
ールを形成する。これに加えて、中間ボールは射出成形処理により製造し得、こ
こでは、内側カバー層を、50゜Fから約100゜Fの成形温度で、ある期間、
中間ボール鋳型の中央に設置したコアの周囲に直接注入する。続いて、類似する
圧縮成形技術または射出成形技術により、外側カバー層をコアおよび内側層の周
囲に成形し、1.680インチまたはそれを超える直径のへこみ加工されたゴル
フボールを形成する。
開示されたようなバフ仕上げ、塗装、およびマーキングのような多様な更なる処
理工程を施し得る。
ゴルフボールは、所望の反発係数および耐久性特性を供与すると共に、同時に、
先行技術の軟質のバラタカバーおよびバラタ様カバーと関連する感触特性および
スピン特性を提供する、特有の2重コア構造を有する、改良型多層ゴルフボール
をもたらす。
読んで理解すれば、修正および変更による他の態様が起こることは明らかである
。本発明は、全てのかかる修正例および変更例が添付の特許請求の範囲またはそ
の均等物の範囲に入る限りにおいて、それらを全て含むように構成されることが
、意図されている。
、本発明に従った好ましい実施態様のゴルフボールの断面図である。
らなるカバーとを有する、図1に描かれた好ましい実施態様のゴルフボールの直
径方向断面図である。
ゴルフボールの断面図である。
様のゴルフボールの断面図である。
ましい実施態様のゴルフボールの断面図である。
の好ましい実施態様のゴルフボールの断面図である。
用されるアセンブリの概略図である。
Claims (28)
- 【請求項1】 ゴルフボールであって、以下: 中心構成要素、および該中心構成要素の周囲に配置されたコア層を有する中実
2重コア を備え、 ここで、該中心構成要素は、約0.500インチから約1.250インチの直
径を有し、かつ熱可塑性材料を含み、そして該コア層は、熱硬化性材料を含み;
そして 該2重コアが、79と99との間のRiehle圧縮を有する、 ゴルフボール。 - 【請求項2】 請求項1に記載のゴルフボールであって、さらに以下: 前記2重コアの周囲に配置されたカバー層 を備え、 ここで、該カバー層が、(i)65またはそれを超えるショアーD硬度を有す
る内側カバー層、および65またはそれ未満のショアーD硬度を有する外側カバ
ー層(該内側カバー層は、該外側カバー層よりも硬い)、(ii)65またはそ
れ未満のショアーD硬度を有する内側カバー層、および65またはそれを超える
ショアーD硬度を有する外側カバー層(該内側カバー層は、該外側カバー層より
も柔軟)、ならびに(iii)約40〜80のショアーD硬度を有する単一外側
カバー層、の少なくとも1つを含む、 ゴルフボール。 - 【請求項3】 請求項1に記載のゴルフボールであって、ここで、前記熱硬
化性材料は、以下:(i)ジエン含有ポリマー、(ii)橋かけメタロセン触媒
作用を受けたポリオレフィン、(iii)ポリウレタン、(iv)シリコーン、
(v)ポリアミド、(vi)ポリウレア、および(vii)それらの組合せ、か
らなる群から選択される材料を含み、そして前記熱可塑性材料は、以下:(i)
アイオノマー、(ii)ポリウレタン、(iii)エラストマー、(iv)ポリ
エーテルアミド、(v)ポリエーテルエステル、(vi)メタロセン触媒作用を
受けたポリオレフィン、(vii)スチレンブタジエンブロックコポリマー、お
よび(viii)それらの組合せ、からなる群から選択される材料を含む、 ゴルフボール。 - 【請求項4】 前記コア層が、1層を超える層を含む、請求項1に記載のゴ
ルフボール。 - 【請求項5】 前記熱硬化性材料が、ポリブタジエンゴムを含む、請求項1
に記載のゴルフボール。 - 【請求項6】 前記熱硬化性材料が、ポリウレタンを含む、請求項1に記載
のゴルフボール。 - 【請求項7】 請求項1に記載のゴルフボールであって、前記熱可塑性材料
が以下:(i)ポリウレタン、(ii)ポリエステル、(iii)ポリアミド、
(iv)アイオノマー、(v)ポリカーボネイト、(vi)ポリエーテルブロッ
クアミド、および(vii)それらの組合せからなる群から選択される材料を含
む、 ゴルフボール。 - 【請求項8】 前記2重コアが、約1.25〜約1.600インチの外側直
径を有する、請求項1に記載のゴルフボール。 - 【請求項9】 前記コア層および前記2重コアの前記中心構成要素の少なく
とも1つが、密度増加剤を含む、請求項1に記載のゴルフボ−ル。 - 【請求項10】 前記コア層および前記2重コアの前記中心構成要素の少な
くとも1つが、泡加工させる試薬、そうでなければ密度を減少させる試薬を含む
、請求項1に記載のゴルフボール。 - 【請求項11】 ゴルフボールであって、以下: 中心構成要素、および該中心構成要素の周囲に配置されたコア層を有する中実
2重コア を備え、 ここで、該2重コアが、79と99の間のRiehle圧縮を有し、該中心構
成要素が、約0.500インチ〜約1.250インチ未満の外側直径を有し、か
つ熱硬化材料を含み、そして該コア層は、熱可塑性材料を有する、 ゴルフボール。 - 【請求項12】 請求項11に記載のゴルフボールであって、さらに以下: 前記2重コアの周囲に配置されたカバー層 を備え、 ここで、該カバー層が、(i)65またはそれを超えるショアーD硬度を有す
る内側カバー層、および65またはそれ未満のショアーD硬度を有する外側カバ
ー層(該内側カバー層は、該外側カバー層よりも硬い)、(ii)65またはそ
れ未満のショアーD硬度を有する内側カバー層、および65またはそれを超える
ショアーD硬度を有する外側カバー層(該内側カバー層は、該外側カバー層より
も柔軟)、ならびに(iii)約40〜80のショアーD硬度を有する単一外側
カバー層、の少なくとも1つを含む、 ゴルフボール。 - 【請求項13】 請求項11に記載のゴルフボールであって、ここで、前記
熱硬化性材料は、以下:(i)ジエン含有ポリマー、(ii)橋かけメタロセン
触媒作用を受けたポリオレフィン、(iii)ポリウレタン、(iv)シリコー
ン、(v)ポリアミド、(vi)ポリウレア、および(vii)それらの組合せ
、からなる群から選択される材料を含み、そして前記熱可塑性材料は、以下:(
i)アイオノマー、(ii)ポリウレタン、(iii)エラストマー、(iv)
ポリエーテルアミド、(v)ポリエーテルエステル、(vi)メタロセン触媒作
用を受けたポリオレフィン、(vii)スチレンブタジエンブロックコポリマー
、および(viii)それらの組合せ、からなる群から選択される材料を含む、
ゴルフボール。 - 【請求項14】 前記コア層が、1層を超える層を含む、請求項11に記載
のゴルフボール。 - 【請求項15】 前記熱硬化性材料が、ポリブタジエンゴムを含む、請求項
11に記載のゴルフボール。 - 【請求項16】 前記熱硬化性材料が、ポリウレタンを含む、請求項11に
記載のゴルフボール。 - 【請求項17】 請求項11に記載のゴルフボールであって、前記熱可塑性
材料が以下:(i)ポリウレタン、(ii)ポリエステル、(iii)ポリアミ
ド、(iv)アイオノマー、(v)ポリカーボネイト、(vi)ポリエーテルブ
ロックアミド、および(vii)それらの組合せからなる群から選択される材料
を含む、 ゴルフボール。 - 【請求項18】 前記2重コアが、約1.25〜約1.600インチの外側
直径を有する、請求項11に記載のゴルフボール。 - 【請求項19】 前記コア層および前記2重コアの前記中心構成要素の少な
くとも1つが、密度増加剤を含む、請求項11に記載のゴルフボ−ル。 - 【請求項20】 前記コア層および前記2重コアの前記中心構成要素の少な
くとも1つが、泡加工させる試薬、そうでなければ密度を減少させる試薬を含む
、請求項11に記載のゴルフボール。 - 【請求項21】 ゴルフボールであって、以下: 中心構成要素、および該中心構成要素の周囲に配置されたコア層を有する中実
2重コア を備え、 ここで、該2重コアが、79と99との間のRiehle圧縮を有し、該中心
構成要素が、約0.500インチから約1.250インチの外側直径を有し、そ
して該中心構成要素と該コア層の両方が、熱可塑性材料を含む、 ゴルフボール。 - 【請求項22】 請求項21に記載のゴルフボールであって、さらに以下: 前記2重コアの周囲に配置されたカバー層 を備え、 ここで、該カバー層が、(i)65またはそれを超えるショアーD硬度を有す
る内側カバー層、および65またはそれ未満のショアーD硬度を有する外側カバ
ー層(該内側カバー層は、該外側カバー層よりも硬い)、(ii)65またはそ
れ未満のショアーD硬度を有する内側カバー層、および65またはそれを超える
ショアーD硬度を有する外側カバー層(該内側カバー層は、該外側カバー層より
も柔軟)、ならびに(iii)約40〜80のショアーD硬度を有する単一外側
カバー層、の少なくとも1つを含む、 ゴルフボール。 - 【請求項23】 請求項21に記載のゴルフボールであって、ここで、前記
熱可塑性材料は、以下:(i)アイオノマー、(ii)ポリウレタン、(iii
)エラストマー、(iv)ポリエーテルアミド、(v)ポリエーテルエステル、
(vi)メタロセン触媒作用を受けたポリオレフィン、(vii)スチレンブタ
ジエンブロックコポリマー、ならびに(viii)それらの組合せ、からなる群
から選択される材料を含む、 ゴルフボール。 - 【請求項24】 前記コア層が、1層を超える層を含む、請求項21に記載
のゴルフボール。 - 【請求項25】 請求項21に記載のゴルフボールであって、前記熱可塑性
材料が以下:(i)ポリウレタン、(ii)ポリエステル、(iii)ポリアミ
ド、(iv)アイオノマー、(v)ポリカーボネイト、(vi)ポリエーテルブ
ロックアミド、および(vii)それらの組合せからなる群から選択される材料
を含む、 ゴルフボール。 - 【請求項26】 前記2重コアが、約1.25〜約1.600インチの外側
直径を有する、請求項21に記載のゴルフボール。 - 【請求項27】 前記コア層および前記2重コアの前記中心構成要素の少な
くとも1つが、密度増加剤を含む、請求項21に記載のゴルフボ−ル。 - 【請求項28】 前記コア層および前記2重コアの前記中心構成要素の少な
くとも1つが、泡加工させる試薬、そうでなければ密度を減少させる試薬を含む
、請求項21に記載のゴルフボール。
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