JP2002506894A - 官能基を有するオレフィン性の不飽和のモノマーと非極性のオレフィン性の不飽和の化合物とのコポリマーの製造 - Google Patents

官能基を有するオレフィン性の不飽和のモノマーと非極性のオレフィン性の不飽和の化合物とのコポリマーの製造

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JP2002506894A
JP2002506894A JP2000536760A JP2000536760A JP2002506894A JP 2002506894 A JP2002506894 A JP 2002506894A JP 2000536760 A JP2000536760 A JP 2000536760A JP 2000536760 A JP2000536760 A JP 2000536760A JP 2002506894 A JP2002506894 A JP 2002506894A
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ゲプレグス,ミヒャエル
ミュールハウプト,ロルフ
ハイネマン,ヨハネス
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F210/00Copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond
    • C08F210/02Ethene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 出発モノマーが式(Ia)または式(Ib) 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、オレフィン性に不飽和の官能基を有する(functionali
zed)モノマーと非極性でありオレフィン性に不飽和の化合物とのコポリマー
の製造方法に関する。
【0002】 非極性のオレフィンとオレフィン性不飽和化合物、特にアクリレートとのコポ
リマーは、特にアクリレートは、以前から知られており、広い様々な用途が見出
されている。例えば、熱可塑性エラストマーへの用途である。コポリマー中に取
り入れられた極性のアクリレート単位のために、これらのコポリマーは、ポリブ
チレン、テレフタレートまたはポリアミドのような極性のポリマーマトリックス
との良好な相溶性とこれらと結合する能力を有しており、このためこれらのコポ
リマーはエンジニアプラスチックの耐衝撃性改良剤として用いられている。これ
らのコポリマーは未だ工業的にフリーラジカルを経て製造されている(K.W.Doak
in Encyclopedia of polymer Science and Engineering,H.F.mark,Ed.,John Wi
ley and Sons,New York,1986,Vol.6,pp386-429)。しかし、これは一般に均一の
構造と、広い分子量分布の生成物を与える。
【0003】 これに対し、狭い範囲の分子量分布をもったホモおよびコポリマーのどちらも
、遷移金属触媒による重合(H.Deng,K.soga,Macromolecules,1996,29,pp.1847-1
848 およびBrookharら,J.Am.Chem.Soc.,1996,118,pp.267-268)により、官能基 を有するオレフィン性不飽和モノマーから得られる。
【0004】 しかし、エテンやプロペンのような非極性のオレフィンの共重合と異なり、例
えば、エテンと、官能基化されたモノマー例えばアクリル酸メチルとの共重合は
、公知のチーグラー−ナッタまたは関連する若い(原子番号の)遷移金属の触媒
(Kaminsky ら,Angew.Chem.,Int.Ed.Engl.,1985,24,pp507-508も参照。)では成功
しない。重合した生成物が早期の遷移金属の遷移金属錯体の存在中で製造され得
るのは官能基が直接ビニル単位に隣接していないが、いくぶんそれらから離れて
、そのうえ保護された形であるか、4級アミンである場合のみである(cf.Kesti
ら,J.Am.Chem.Soc.,1992,114,pp9679-9680)。しかし、この経路ではホモポリ マーしか得ることができない。T.C.Chung,Macromolecules,1988,21,pp865-869で
は、ポリマー類似の反応を用いて、末端がヒドロキシル基の側鎖を有するコポリ
マーを得ている。末端にオレフィンを持つ適当なジオレフィンの選択的モノヒド
ロホウ素化が、まず必要であり、その後これをチーグラー-ナッタ錯体によりプ ロペンまたは高級α−オレフィンと共重合する点が不利である。得られた非極性
ポリボランは、最終的に所望のポリオールにまで酸化しなければならない。この
方法は、モノマーとコポリマーのどちらの製造にも非常に多くの工程が必要であ
り、初めから大規模の工業的方法には著しく適していない。
【0005】 Drent等は、順番が後の遷移金属に基づき、ビスホスフィン配位子でキレ
ート化された錯体を使用して、エチレンとアクリル酸メチルのコポリマーを得て
いる(EP−A0589527)。しかし、モル質量Mnは4100g/mol 以下である。
【0006】 Brookhart等は非極性オレフィン、例えばエテンまたはプロペンが、
極性モノマー、例えばアクリル酸アルキルまたはビニルエーテルと、順番が後の
遷移金属錯体の存在下で、反応させ得、比較的高分子量(ただし、カチオンの形
で存在する遷移金属は、[(Ar)N=C(R)−C(R)=N(Ar)]のタイ
プの2座のビスイミン配位子とキレートしており、ジアニオンとして弱くアニオ
ンと結合している場合)のコポリマーを与え得ることを証明した(J.Am.Chem.So
c.,1996,118,pp267-268)。イミン窒素上のアリール基Arはさらにかさ高い基 を有しているべきである。この触媒組成物は、エテンとアクリル酸メチル、プロ
ぺンとアクリル酸メチル、エテンとメチルビニルケトンそしてアクリル酸tert- ブチルとメチルビニルケトンに使用し得る。分子量Mnは触媒系、配位子、およ びコモノマー、反応条件によって、0.3から88000g/molの範囲で変
化する。触媒の生産性は、対応するホモ重合よりも多数倍低い。
【0007】 上記の遷移金属触媒のコポリマーの製造は、官能基を有するオレフィン化合物
のコポリマー生産物の不純物であるホモポリマー部分が常に生産されるという点
が他の欠点である。一般に、反応混合物中の官能基を有するオレフィン成分の開
始濃度が大きくなるほど、ホモポリマー部分が多くなる。とくに大きな工業的工
程への適用では、この部分は無視できず、取り除くために多くのコストがかかる
。どんなバッチの大きさでも、重合生成物のホモポリマーの部分は、コモノマー
の特性を変化させる。例えば、ホモ(アクリル酸アルキル)の、10から105
℃までの範囲の高いガラス転移点により、これらのポリマーが混入したコポリマ
ーの、エラストマーの性能が損なわれる。いくつかのケースでは、得られた共重
合生成物の、脆性のために、所望とする用途に使用できなくなる場合がある。W
O96/23010では、フェノチアジン及び/またはフェノチアジンとハイド
ロキノンとの混合物により安定化された極性オレフィン成分が、極性オレフィン
成分のフリーラジカル副反応を減少させるため、または完全に抑圧するために、
反応混合物に加えられている(WO96/23010の実施例99,124,1
25,135,137,217および227参照)。しかし、この開示は,記述 された化合物に限られ、官能基を有するオレフィン性の不飽和化合物に対して2
0から200ppmの量で使用される。しかし、WO96/23010で提示さ
れた添加剤は潜在的に発色団であり、しばしば完全には除去できないために、特
に短い間の光の照射のあとでも、重合生成物は変色する。フェノチアジンは、光
を照射したときにオリーブ緑色を呈することが知られている(Penguin Dictiona
ry of Chemistry, ,D.W.A. Sharp,Ed.,Penguin Books Ltd.,1983,P.304参照)。
しかし、ポリマー材料そしてポリマー添加剤に対する要求は、それらが使用する
期間のすべてにおいて中間色であり、さらに容易に着色することができるという
ことである。
【0008】 それゆえに、官能基を有するオレフィン性不飽和モノマーと、非極性のオレフ
ィンの不飽和化合物の合成方法の開発および、反応混合物中の、官能基を有する
オレフィン成分が高い濃度である場合においてさえホモポリマー部分を含まず進
行し、同時に高い触媒生産性を可能とする合成方法の開発が求められている。
【0009】 本発明の目的は、官能基を有するオレフィンモノマーおよび非極性オレフィン
のコポリマーを遷移金属触媒により製造する方法の開発および、全く、またはご
く微量の、ホモポリマー部分しか生成せず、変色の傾向のない生成物を提供する
ことを目的とする。
【0010】 本発明者らは、この目的が、開始のモノマーを式(Ia)または式(Ib)
【0011】
【化2】 [但し、 R1からR4までは、水素、C1〜C10アルキル、部分的にハロゲン化されたまた は過ハロゲン化されたC1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C6〜C1 4 アリール、部分的に周期表の第IVA、VA,VIAおよびVIIA族の原子 に基づく官能基により置換されたまたは過置換されたC6〜C14アリール、C4
13ヘテロアリール、アルキル基に1から10個の炭素原子を有し、且つアリー
ル基に6から14個の炭素原子を有するアルキルアリールまたはSi(R63
を表し、但し、R1とR4が水素ではなく、または R1とR2が、CaとNaと共にまたはR3とR4がCbとNbとともに、5、6、7員
の芳香族または脂肪族の、飽和または非飽和の複素環を形成するか、 R2およびR3が、CaおよびCbと共に5、6、7員の脂肪族または芳香族の、置
換または無置換の、炭素環または複素環を形成し、 R5が水素、C1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C6〜C14アリール
、アルキル基に1から10個の炭素原子を有し、且つアリール基に6から14の
炭素原子を有するアルキルアリールまたはSi(R63を表し、 R6がC1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C6〜C14アリール、アル
キル基に1から10個の炭素原子を有し、且つアリール基に6から14個の炭素
原子を有するアルキルアリールを表し、 mが0または1を表し、 Mが周期表の第VIIIB族の原子を表し、 Qが、アセトニトリル、ベンゾニトリル、直鎖のC1〜C4アルキルエステル、直
鎖または環状のアルキルエーテル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミ
ド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、またはハライドを表し、 Tが、クロリド、ブロミド、ヨージド、または中心金属Mに対してβ位に水素を
持たないC1〜C20アルキル基、必要により、C1〜C4アルキルエステル末端基 またはニトリル末端基、またはQとTが一緒になって、C1〜C4アルキルエステ
ル末端基またはニトリル末端基を有するC3アルキレン鎖を形成し、 Aが、非配位、または弱配位アニオンを表し、 nが0、1、2、または3を表す。] の遷移金属化合物および、 かさ高い基によって保護された芳香族モノヒドロキシ化合物 またはかさ高い基によって保護されたN−オキシルフリーラジカル化合物 の存在下で反応させる、官能基を有するオレフィン性不飽和モノマーと、非極性
オレフィン化合物とのコポリマーの製造方法により達成できることを見出した。
【0012】 使用可能な官能基を有するオレフィン性の不飽和モノマーとしては、一置換ま
たは多置換のオレフィンであり、分子内に少なくとも1の官能基を持つ、末端が
二重結合かまたは内部に二重結合を持つオレフィンである。例えば、適当な官能
基は、カルボン酸、カルボン酸エステル、カルボキシアミド、無水カルボン酸、
ヒドロキシル、エーテル、チオエーテル、ケト、チオケト、アルデヒド、アミノ
、イミノ、ニトリル、ホスフィノ、スルホン酸およびハロゲンである。特に好ま
しい官能基は、カルボン酸単位に基づくもの、カルボン酸エステルに基づくもの
、カルボキサミドまたは無水カルボン酸、またはエーテルもしくはケト基に基づ
くものである。
【0013】 好ましい開始モノマーは、式(II)の官能基を有するオレフィン性の不飽和
モノマーである。
【0014】 CH2=C(R7)(R8) (II) 但し、上式で、R7が水素、−CN、−CF3、C1〜C6アルキルたとえばメチル
、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチルまたはtert-ブチ ル、C6〜C14アリール例えばフェニルまたはナフチル、特にアルキル基に1か ら6個の炭素原子を有し、且つアリール基に6から10個の炭素原子を有するア
ルキルアリール、例えばベンジルを表し、 R8が−CN、−C(=X)NR1011、−O−C(=X)R9、−O−C(R 1029または、α−アニオンを安定化することのできる複素環を表し、ただし
、XがC1〜C20イミノアルキル、C6〜C14イミノアリール、酸素または硫黄を
表し、 R9がヒドロキシル、無置換または置換されたC1〜C20アルキル、−O−C1 〜C20アルキル、エポキシ基も含んだ−O−C3〜C20アルキル、3から15個 の炭素原子を含んだ−O−シクロアルキル、−O−C2〜C12アルケニル、−O −R’−R’’または−O−R’−NR’’R’’’を表し、但しR’は炭素原
子が2から10個のアルキレン鎖であり、C6〜C14アリールエン単位または少 なくとも鎖に一のエーテル単位を有するアルキレン鎖を表し、R’’がC1〜C1 0 アルキル、C6〜C14アリール、またはC3〜C10シクロアルキル及びR’’’ が水素C1〜C10アルキル、C6〜C14アリール、C3〜C10シクロアルキルまた は−S−C1〜C20アルキルを表し、 R10とR11が、互いに独立して水素、C1〜C20アルキル、C6〜C14アリール
、C2〜C12アルケニル、またはC3〜C12シクロアルキルを表し、またはR10
11が結合して炭素原子が2から8個の、周期表の第VA族またはVIA族のヘ
テロ原子を含んでいてもよい環を形成している。
【0015】 好ましく用いられる官能基を有するオレフィン性不飽和化合物は、末端二重結
合を持ったものである。これらはとくに、メタクリル酸およびアクリル酸のエス
テルおよびアミド誘導体である。好ましいのは、アクリル酸(メタクリル酸)C 1 〜C10アルキルであり、特にアクリル酸(メタクリル酸)C1〜C6アルキル、 すなわち、アクリル酸(メタクリル酸)メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘ
キシル、ジシクロペンタジエニル及び2−エチルヘキシルであり、アルキル基が
直鎖または分枝であってもよい。アクリレートがとくに好ましい。とくに適当な
化合物は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n-ブチル、アクリ
ル酸tert-ブチル、アクリル酸ジシクロペンタジエニル、アクリル酸グリシジル 、アクリル酸エチルヘキシル及びアクリル酸である。アクリル酸メチルとアクリ
ル酸グリシジルが特に好ましい。同様に、メタクリロニトリルまたはアクリロニ
トリルも使用することができる。もちろん、上記のモノマーを混合して使用する
ことも可能である。上記のモノマーは、公知であり、市販されている。
【0016】 記載した官能基を有するモノマー開始濃度は、広範囲にわたっていてもよい。
新規な方法は、困難なしに、3から6mol/lの濃度で良好に実施できる。1
1を超える濃度、さらには15mol/lの濃度でさえも、この新規な方法は満
足に進行する。
【0017】 使用可能である非極性のオレフィン性の不飽和化合物は、式IIIで表される
【0018】 (R12)(H)C=C(R13)(R14) (III) 但し、上記式中R12からR14は互いに独立して水素、フッ素、直鎖のまたは分
枝のC1からC10アルキル、好ましくはC1〜C6アルキル、例えばメチル、エチ ル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、またはtert- ブチル、C6〜C14アリール好ましくはC6〜C10アリール、例えばフェニルまた
はナフチル特にフェニル、またはアルキル基に1から10個の炭素原子を有し且
つアリール基に1から10個の炭素原子を有するアルキルアリール例えばベンジ
ルを表す。
【0019】 適当な非極性のオレフィン性不飽和化合物は、末端または内部に1個、2個、
またはそれ以上の二重結合を有している。オレフィン性不飽和化合物が、1個の
末端二重結合、例えばエテン、プロペン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキ
セン、1−ヘプテンまたは1−オクテンを有している場合が好ましい。エテン、
プロペンおよび1−ブテンが好ましく、エテンが特に好ましい。
【0020】 環状オレフィン、例えばシクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセンまた
はノルボルネンもしくは置換ノルボルネンも用いることができる。シクロペンテ
ンとノルボルネンが好ましい。過フッ素化されたオレフィン、例えばテトラフル
オロエチレンも、非極性の出発モノマーとして適している。
【0021】 この新規な方法では、遷移金属化合物は、式(IVa)または式(IVb)の
キレート化二座配位子との錯体が用いられる。
【0022】
【化3】 上記式中、R1およびR4は互いに独立して、水素、直鎖または分枝のC1〜C10 アルキル、好ましくはC1〜C6アルキル、例えば、メチル、エチル、n-プロピル
、イソプロピル、n-ブチル、イソブチルまたはtert-ブチル、部分的にまたは過 ハロゲン化されたC1〜C10アルキル、特にC1〜C6アルキル、例えばトリフル オロまたはトリクロロメチルまたは2,2,2−トリフルオロエチル、置換また
は無置換の、C3〜C10シクロアルキル、好ましくはC3〜C6シクロアルキル、 たとえばシクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−メチルシクロ
ヘキシルまたは4−tert-ブチルシクロヘキシル、C6〜C14アリール、好ましく
はC6〜C10アリール、例えばフェニルまたはナフチル、特にフェニル、C6〜C 14 アリール、好ましくは周期表の第IVA、VA、VIA及びVIIA族の原子
に基づいた官能基によってまたは直鎖または分枝のC1〜C10アルキルによって 置換または過置換されているC6〜C10アリール、好ましくはC1〜C6アルキル 、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチルま
たはtert-ブチル、部分的にハロゲン化されたまたは過ハロゲン化されたC1〜C 10 アルキル、好ましくはC1〜C6アルキル、例えばトリフルオロメチルまたはト
リクロロメチルまたは2,2,2−トリフルオロエチル、トリオルガノシリル、
例えばトリメチル、トリエチル、トリ-tert-ブチル、トリフェニルまたはtert- ブチルジフェニルシリル、アミノ、例えばNH2、ジメチルアミノ、ジイソプロ ピルアミノ、ジ-n-ブチルアミノ、ジフェニルアミノまたはジベンジルアミノ、 C1〜C10アルコキシ好ましくはC1〜C6アルコキシ、例えばメトキシ、エトキ シ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、tert-ブトキシ、またはハロゲン例えばフ ッ素、塩素、臭素またはヨウ素;C4〜C13ヘテロアリール、好ましくはC4〜C 9 ヘテロアリール、例えばピリジル、ピリミジル、キノリルまたはイソキノリル 、またはアルキル基に1から10個の好ましくは1〜6個の炭素原子を有し且つ
アリール基に6から14個の好ましくは6から10個の炭素原子を有するアルキ
ルアリール、例えばベンジル、またはSi(R63を表し、R1とR4が水素では
なく、または R1とR2が、CaとNaと共にまたはR3とR4がCbとNbと共に、5、6、7員
の芳香族または脂肪族の、飽和または非飽和の複素環を形成するか、 R2およびR3が、CaおよびCbと共に5、6、7員の脂肪族または芳香族の、
置換または無置換の、炭素環または複素環を形成し、 R5が、互いに独立して水素、直鎖のまたは分枝のC1〜C10アルキル、好まし
くはC1〜C6アルキル例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブ
チル、イソブチルまたはtert-ブチル、特にメチル、置換の又は無置換のC3〜C 10 シクロアルキル、好ましくはC3〜C6シクロアルキル、例えばシクロプロピル
、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−メチルシクロヘキシルまたは4−tert
-ブチルシクロヘキシル、特にシクロヘキシル、C6〜C14アリール、好ましくは
6〜C10アリール、例えばフェニルまたはナフチル、特にフェニル、アルキル 基に1から10個の炭素原子(好ましくは1から6個の炭素原子)を有し且つア
リール基に6から14個の炭素原子(好ましくは6から10個の炭素原子)を有
するアルキルアリール、例えばベンジル、またはSi(R63、特に好ましくは
水素もしくはメチルを表し、 R6が、互いに独立して直鎖または分枝のC1〜C10アルキル、好ましくはC1 〜C6アルキル例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチルま たはtert-ブチル、特にメチルまたはtert-ブチル、C3〜C10シクロアルキル、 好ましくはC3〜C6シクロアルキル、例えばシクロプロピル、シクロペンチルま
たはシクロヘキシル、特にシクロヘキシル、置換のまたは無置換のC6〜C14ア リール、好ましくはC6〜C10アリール、例えばフェニルまたはナフチル、特に フェニル、アルキル基に1から10個の炭素原子(好ましくは1から6個の炭素
原子)を有し且つアリール基に6から14個の炭素原子(好ましくは6から10
個の炭素原子)を有するアルキルアリール、例えばベンジルを表し、 mが0または1、特に0を表す。
【0023】 記載したように、配位子化合物(IVa)及び(IVb)において近接基R1 とR2それぞれが、NaおよびCbと共にまたは近接基R3とR4がNbとCbと共に 、リンとCbと共に置換または無置換の5,6または7員の芳香族または脂肪族
複素環を形成してもよい。可能な環系の例としては5または6員の脂肪族系、例
えばピロリジル、ピペリジルまたはオキサゾリルをもとにしたもの、5または6
員の芳香族環系、例えばピラゾリルまたはピリジルをもとにしたもの 、縮環し た芳香族複素環、例えばキノリルまたはイソキノリルをもとにしたものである。
上述した環系は無置換であっても置換されているものでもよく、例えば、アルキ
ル、例えばメチル、エチル、イソプロピルまたはtert-ブチル、特にハロゲン化 または過ハロゲン化されたアルキル、例えばトリフルオロメチルまたは2,2,
2−トリフルオロエチル、アリール、例えばフェニルまたはナフチル、置換アリ
ール、例えばトルイルまたは2−もしくは4−トリフルオロメチルフェニル、ア
ルコキシ、例えばメトキシ、エトキシ、イソプロポキシまたはtert-ブトキシ、 アミノ、例えばジメチルアミノ、ジフェニルアミノまたはジベンジルアミノ、ト
リオルガノシリル、例えばトリメチルシリル、トリイソプロピルシリル、トリ-n
-ブチルシリル、トリフェニルシリル、またはtert-ブチルジフェニルシリル、ま
たはハロゲン、例えばフッ素、塩素、臭素またはヨウ素により置換されていても
よい。好ましいものは6員の芳香族で、置換又は無置換の複素環である。これら
の複素環は、メチルのようなアルキル基により置換されていてもよく、ベンゼン
のような芳香族環系と縮合環を形成していてもよい。
【0024】 好ましいR2とR3は、水素、メチル、エチル、イソプロピル,tert-ブチル メ トキシ、エトキシ、イソプロポキシ、tert-ブトキシ、トリフルオロメチル、フ ェニル、ナフチル、トルイル、2−イソプロピルフェニル、2−tert-ブチルフ ェニル、2,6−ジイソプロピルフェニル、2−トリフルオロメチルフェニル、
4−メトキシフェニル、ピリジルおよびベンジル、および特に水素、メチル、エ
チル、イソプロピル及びtert-ブチルである。これらの基を持つ配位子化合物は 、K.Vrieze and G.van Koten, Adv.Organomet.Chem.,1982,21,pp151-239に記載 されている。J.Matei and T.Lixandru, Bul.Inst.Politeh.Iasi, 1967,13,p8-24
5に記載されているように、R2とR3がCaおよびCbと共に、フェナントレンま たはカンファー系の構成要素となっていることが好ましい。
【0025】 特に適当なR1およびR4は、かさ高い脂肪族または芳香族の置換基、例えばte
rt-ブチル、ネオペンチル、シクロヘキシル、置換シクロヘキシル、例えば1− メチルシクロヘキシルまたは4−tert-ブチルシクロヘキシル、フェニル、置換 フェニル、例えば2−イソプロピルフェニル、2−tert-ブチルフェニル、2, 6−ジイソプロピルフェニル、2−トリフルオロメチルフェニル、4−メトキシ
フェニル、ピリジル、ピリミジル、キノリル、イソキノリル、ベンジル、または
置換もしくは無置換のナフチル、例えば1−もしくは2−ナフチル、シクロプロ
ピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−メチルシクロヘキシル、4−tert
-ブチルシクロヘキシルまたはフェロセニルを持っている場合である。特に好ま しい基は、シクロヘキシル、1−または2−ナフチル、2−イソプロピルフェニ
ル、2−tert−ブチルフェニル、2,6−ジ-tert-ブチルフェニル、2,6−ジ
ネオペンチルフェニル、2,6−ジイソプロピルフェニルまたは2−トリフルオ
ロメチルフェニル、特に2,6−ジイソプロピルフェニルである。
【0026】 好ましい配位子(IVa)および(IVb)は式(IVa)の化合物である。
化合物(IVb)の配位子はC2対称であっても非対称であってもよい:即ち、 R1とR2は、R3とR4と、各々異なっていてもよい。ここでは特に好ましい化合
物は、R1とR4が同じ置換基を有する化合物である。いくつかの好ましい配位子
化合物(VIa)を以下に例として示す。 bis−N,N’−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−1,4−ジアザ−1
,3−ブタジエン、 bis−N,N’−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−1,4−ジアザ−2
,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、 bis−N,N’−(2,6−ジメチルフェニル)−1,4−ジアザ−1,3−
ブタジエン、 bis−N,N’−(2,6−ジメチルフェニル)−1,4−ジアザ−2,3−
ジメチル−1,3−ブタジエン、 bis−N,N’−(1−ナフチル)−1,4−ジアザ−1,3−ブタジエンお
よびbis−N,N’−(1−ナフチル)−1,4−ジアザ−2,3−ジメチル
−1,3−ブタジエンである。
【0027】 二座配位子(IVa)は、例えば第一級アミン、例えばn-ブチルアミン、イソ
ブチルアミン、tert-ブチルアミン、シクロヘキシルアミン、2−トリフルオロ メチルアニリン、2−イソプロピルアニリン、2−tert-ブチルアニリン、1− ナフチルアミンまたは2,6−ジイソプロピルアニリンと、グリオキサルまたは
ジアセチルとの反応によって、得てもよい(G.Van Koten および K.Vrieze, Adv
ances in Organometallic Chemistry, Vol.21, pp152-234, Academic press, 19
82, New York参照)。
【0028】 (Ia)または(Ib)中の金属として用いることができるものは、周期表の
第VIIIB族の原子、即ち鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、
パラジウム、オスミウム、イリジウムまたはプラチナである。ニッケル、ロジウ
ム、パラジウムまたはプラチナが好ましく使用される。ニッケルおよびパラジウ
ム、特にパラジウムが好ましい。鉄とコバルトは、金属化合物(I)において、
一般に2価又は3価の正の電荷をもった状態で存在する。パラジウム、プラチナ
及びニッケルは2価、ロジウムは3価の正の電荷をもっている。
【0029】 (I)中の置換基Tは、塩素、臭素またはヨウ素であってもよく、中心金属M
に対してβ位に水素を有していないC1〜C20アルキルが好ましい。C1〜C20
ルキル基は、C1〜C4アルキルエステル末端基またはニトリル末端基を有してい
てもよい。ハライドとして好ましいものは塩素および臭素であり、アルキル基と
して好ましいものはメチルである。
【0030】 置換基Qは、アセトニトリル、ベンゾニトリルまたは直鎖または環状のアルキ
ルエーテルであってもよく、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル
またはテトラヒドロフラン、特にジエチルエーテルが好ましい。Qは直鎖C1〜 C4アルキルエステル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドまたはヘ キサメチルホスホリックトリアミドであってもよく、またニッケル錯体(Ia)
または(Ib)の場合にはハライド、例えば臭素であってもよい。
【0031】 置換基T及びQは、連結して直鎖C1〜C4アルキルエステル末端基またはニト
リル末端基を有するC3アルキレン鎖を形成してもよい。TおよびQは、連結し て−(CH2CH2CH2C(O)OMe)単位(Meはメチル)を形成するのが 好ましい。これは、TとQが中心金属Mと結合して、6員環部分を与えることを
意味する。
【0032】 ニッケルの錯体(Ia)および(Ib)(M=Ni)好ましくはジハロゲン化
ニッケル(n=0)特に二臭化ニッケル錯体においては、通常は開環または閉環
のアルミノキサン化合物から、例えばMAOから作製されたものが活性化添加剤
として使用される。これらのオリゴマー化したアルミノキサン化合物は通常トリ
アルキルアルミニウムと水とを反応させることにより調製される(例えば、EP
−A284708及びUSA4794096の記載を参照)。
【0033】 本発明の目的のために、配位していないかまたは弱く配位しているアニオンA
は、そのアニオン中心の電荷密度が電気的に陰性の基によって減少し、及び/ま
たはアニオン中心を立体的に保護するような置換基を有しているようなアニオン
である。好ましいアニオンAは、ボラート、例えばB[C63(CF32]4 -(テ
トラ(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボラート)、B[C65] 4 - またはBF4 -、またはSbF6 -、AlF4 -、AsF6 -、PF6 -またはCF3S O3 -、特にB[C63(CF32]4 -、SbF6 -またはPF6 -である。 適当なアニオンとそれらの調製法は、例えばS.H.Strauss, Chem.Rev.1993,93,pp
927-942及びW.Beck and K.suekel, Chem. Rev. 1988,88, pp. 1405-1421に記載 されている。
【0034】 好ましい遷移金属化合物は、 [N,N’−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)−1,4−ジアザ−2, 3−ジメチル−1,3−ブタジエン](アセトニトリル)(メチル)パラジウム テトラ(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボラート、 [N.N’―ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)−1,4−ジアザ−2, 3、−ジメチル−1,3−ブタジエン](ジエチルエーテル)(メチル)パラジ ウムテトラ(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボラート、 [N、N’−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)−1,4−ジアザ−2, 3−ジメチル−1,3−ブタジエン](η1−O−メチルカルボキシプロピル)パ
ラジウムテトラ(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボラート、 [N,N’−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)−1,4−ジアザ−1, 3ブタジエン](η1−O−メチルカルボキシプロピル)パラジウムテトラ(3,
5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボラート及び、 [N,N’−ビス(1−ナフチル)−1,4−ジアザ−2,3−ジメチル−1, 3−ブタジエン](η1−O−メチルカルボキシプロピル)パラジウムテトラ(3
,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボラートである。
【0035】 遷移金属化合物(Ia)および(Ib)は、例えば、Qがハライド、特にクロ
リドにより置換された錯体から得られることもできる。例えば、[N,N’−ビ ス(2,6−ジイソプロピルフェニル)−1,4−ジアザ−2,3−ジメチル−
1,3−ブタジエン](メチル)パラジウムクロリド及び[N,N’−ビス(2,
6−ジイソプロピルフェニル)−1,4−ジアザ−1,3−ブタジエン](メチ ル)パラジウムクロリドが挙げられる。これらの錯体は、一般にアセトニトリル
、ベンゾニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ヘキサメチ
ルリン酸トリアミドまたは直鎖エーテルもしくは環状エーテル例えばジエチルエ
ーテルの存在下で、アルカリ金属塩または銀塩(M’)+-で処理する。ただし
、上記Aは配位していないか、弱く配位しているアニオンと定義され、M’は、
例えばナトリウム、カリウム、リチウム、セシウムまたは銀であり、即ち、例え
ばナトリウム テトラ(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボラー
トまたはシルバー ヘキサフルオロアンチモナートである。調製方法は、Meckin
g ら,J.Am.Chem.Soc.1998, 120,pp888-899を参照することができる。出発化合物
、但しQがハライドにより置換されているものは、対応するシクロオクタジエン
錯体と、式(IVa)または(IVb)とを、配位能力のない溶媒中、例えばジ
クロロメタンで処理することで得ることができる。この種の調製方法は、当業者
に知られており、例えば、Johnson ら, J.Am.Chem.Soc.1995,117,p.6414や、J .H.Groen ら, Organometallics, 1997,17,p68に記載されている。これらのシ クロオクタジエン錯体の調製は、例えば、H.Tom Dieck ら,Z Naturforschng, 19
81, 36b,p823 およびD.Drew and J.R.Doyle, Inorganic Synthesis,1990,28,p34
8、およびドイツ特許公報19730867.8も参照することができる。
【0036】 遷移金属化合物(Ia)および(Ib)は(TMEDA)MMe2(TMED A=N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン;Me=メチル)のよ うな化合物から得てもよい。TMEDA錯体は、例えば、de Graafら、Rec. tra
v.Chim. pay-bas, 1988,107,299の詳細を参照してまた対応するジクロリド錯体 より得ることができる。
【0037】 遷移金属錯体(Ia)と(Ib)の調製の開始点は、適当な金属塩であり、例
えば塩化コバルト(II)、臭化コバルト(II)および塩化鉄(III)、特
に塩化ニッケル(II)、塩化ロジウム(III)、臭化パラジウム(II)、
塩化パラジウム(II)及び塩化白金(II)である。臭化ニッケル(II)お
よび塩化パラジウム(II)が特に好ましい。これらの塩とその調製は、文献で
よく知られており、これらの多くが市販されている。
【0038】 かさ高い基によって保護された適当な芳香族モノヒドロキシ化合物と適当な保
護フェノールは、原則として以下のフェノール構造をもったいずれかである。即
ち、OH基が隣接するフェノール環上に、少なくとも1個のかさ高い置換基、好
ましくは少なくとも2個のかさ高い置換基を有しており、少なくとも1個のかさ
高い置換基は、好ましくは、フェノールの水酸基に対してオルトに位置している
。これらのフリーラジカル阻害剤は、例えばDE−A2702661(US43
60617)に記載されている。
【0039】 本発明によれば、以下の複数化合物は、一般にフェノール性化合物として適し
ている。即ち、アルキルフェノール、プロピオン酸ヒドロキシフェニル、アミノ
フェノール、ビスフェノール及びアルキリデンビスフェノールが適する。他の適
当なフェノールは、ベンゼンカルボン酸が置換したもの、特にベンゼンプロピオ
ン酸が置換したものから誘導されたものである。
【0040】 上記の立体障害フェノール類は、例えばビス(2,6−tert−ブチル)−4−
メチルフェノール(BHT)、4−メトキシメチル−2,6−ジ−tert-ブチル フェノール、2,6−ジ−tert-ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール、1 ,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)ベンゼン、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert-ブ
チル)フェノール、2,4−ジ−tert-ブチルフェニル 3,5−ジtert-ブチル
−4−ヒドロキシベンゾアート、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン(ビスフェノールA)、4,4’-ジヒドロキシビフェニル(DOD)、2 ,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert-ブチルフェノール)、1,6− ヘキサンジオールビス−3−(3,5−ジ−tert-ブチル−4−ヒドロキシフェ ニル)プロピオナート、オクタデシル−3−(3,5−ビス(tert−ブチル)−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート、3,5−ジ-tert-ブチル−4−ヒド
ロキシベンジルジメチルアミン、2,6,6−トリオキシ−1−ホスファビシク
ロ[2.2.2]オクタ−4−イルメチル 3,5−ジ-tert−ブチル−4−ヒド ロキシヒドロシンナマートおよびN,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−
tert-ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナムアミド)である。上記立体障害フ ェノールのうち好ましいのは、ビス(2,6−(C1〜C10アルキル))−4− (C1〜C10アルキル)フェノールであり、特にビス(2,6−tert-ブチル)−
4−メチルフェノール、ビス(2,6−メチル)−4−メチルフェノールである
。ビス(2,6−tert-ブチル)−4−メチルフェノールが特に好ましい。
【0041】 立体障害フェノールの代わりに使用されるか又はそれらに添加して使用されう
るフリーラジカル阻害剤は、テトラアルキルピペリジンN−オキシル基である。
適当な置換基の例は、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ
(TEMPO)、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニ
ルオキシ(4−オキソ−TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テト
ラメチル−1−ピペリジニルオキシ、2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロ
リジニルオキシ、3−カルボキシ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニル
オキシおよびジ−tert-ブチルニトロキシドである。以下の基、即ち2,6−ジ フェニル−2,6−ジメチル−1−ピペリジニルオキシおよび2,5−ジフェニ
ル−2,5−ジメチル−1−ピロリジニルオキシも用いることができる。もちろ
ん異なったN−オキシル基の混合物も用いることができる。
【0042】 記載したフリーラジカル阻害剤は、そのまま、または適当な不活性溶媒、例え
ばトルエンまたはジクロロメタンやクロロホルム等に溶解して添加してよい。
【0043】 かさ高い基によって保護された芳香族モノヒドロキシ化合物またはかさ高い基
によって保護されたN−オキシルのフリーラジカル化合物を使用した新規な方法
が満足に進行することを保証するために必要な量は、一般に官能基を有するオレ
フィン性不飽和モノマーの初期の量に対して、200ppm以下または100p
pm以下、または20ppm以下でもよい。10ppm未満の量、5ppmや2
ppmの量で得られることができる。一方、フリーラジカル阻害剤の濃度が、反
応混合物中の遷移金属化合物の濃度の、2倍、3倍、または4倍であっても使用 には差し支えない。
【0044】 本発明によれば、官能基を有するオレフィン性不飽和化合物と、非極性のオレ
フィンモノマーとのコポリマーの製造は、一般に非プロトン性極性溶媒中で行わ
れる。適当な溶媒は、ハロゲン化炭化水素、例えばジクロロメタン、クロロホル
ム、四塩化炭素またはクロロベンゼン、直鎖のまたは環状エーテル、例えばジエ
チルエーテルまたはテトラヒドロフラン、加えてアセトン、ジメチルスルホキシ
ド、ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドおよびアセトニトリ
ルである。もちろん、上記溶媒のいかなる所望の混合物でも使用し得る。特に、
ジクロロメタン、クロロホルムおよびアセトニトリル、およびこれらの混合物が
好ましい。
【0045】 反応の開始時に、出発化合物が溶解した状態になっているように、使用する溶
媒量は通常調節される。
【0046】 しかし、もちろん新規な方法は大量生産で行うことも可能である。
【0047】 金属化合物(Ia)または(Ib)と、官能基を有するオレフィン性不飽和モ
ノマーと、非極性のオレフィン性不飽和化合物と、かさ高い基により保護された
芳香族モノヒドロキシ化合物またはかさ高い基によって保護された脂肪族フリー
ラジカル化合物とを、通常非プロトン性極性溶媒中、−80〜160℃、好まし
くは−20〜100℃、特に好ましくは0〜80℃で攪拌する。反応条件にもよ
るが、反応時間は一般に1から2時間から数日の間である。気体の反応成分、例
えばエテンは、加圧下で反応混合物へ導入される。
【0048】 新規な共重合反応は、1×105から100×105Paの範囲、好ましくは1×105 から70×105Paの範囲の圧力で通常行われる。 遷移金属化合物(Ia)または(Ib)の濃度は一般に10-6から0.1mol
/l、好ましくは10-5から10-2mol/l、特に好ましくは5×10-5から10 -3 mol/1に設定する。
【0049】 反応溶液中の官能基を有するオレフィン性のモノマーの出発濃度は一般には1
-5から15mol/l、好ましくは10-2から12mol/l、特に好ましく
は10-1から11mol/lである。非極性のオレフィン性不飽和化合物の出発
濃度は、一般に、10-3から10mol/l、好ましくは10-2から5mol/
lである。
【0050】 開始混合物中の官能基を有するモノマーと非極性モノマーのモル比は、通常1
-3:1から1000:1、好ましくは10-1:1から100:1、特に好まし
くは0.1:1から20:1である。
【0051】 立体障害フェノールまたはN−オキシルフリーラジカルと、官能基を有するモ
ノマーの出発のモル比は、一般に、10-8:10-1まで:1、好ましくは10-7 :1から10-2:1、特に好ましくは5×10-7:1から10-3:1である。
【0052】 新規な方法の一つの実施の形態は、上述した溶媒に溶解されるか、純粋な物質
としてのコモノマーを、保護のガス、例えば窒素またはアルゴン下に、初期充填
溶媒中にまず加える。それから立体障害フェノールを加え、保護ガスを吸引によ
り取り除く。その後反応混合物を攪拌しながら、これに非極性オレフィンを加え
る。その後溶解した遷移金属化合物を加えることにより、重合を開始させること
ができる。
【0053】 重合は遷移金属化合物が不活性化することによって次第に停止するであろう。
これは、例えば反応混合物にトリフェニルホスフィンのようなホスフィン化合物
を溶液で添加することにより起こり得る。コモノマーは、反応混合物をプロトン
性極性媒体、例えばメタノールまたはエタノールに注ぐことにより沈殿させるこ
とができる。沈殿物は、好ましくは数時間、濾別による単離の前にプロトン性極
性媒体中で攪拌することが好ましい。
【0054】 官能基を有するモノマー成分のコポリマーに導入された割合は一般に非常に高
い。2%、7%または8%ものモル比であることも普通でなくはない。新規な発
明の特徴は、官能基を有するオレフィン性モノマー由来のホモポリマーの部分は
形成されないということである。それゆえ、新規な方法で得られたコモノマーは
単モード分布(monomodal distribution)と単一のガラス転移点をもつ。そして、
副生成物の煩雑な除去なしで、単離することができる。官能基を有するモノマー
成分が11mol/lの初期濃度であっても、副反応は見受けられず、純粋なコ
ポリマーが得られる。新規な方法はそれゆえ遷移金属触媒の機構でのみ進行して
いる。別の利点は、生成物のなかに、エステルの分枝点が多く存在しても再現で
きるということである。エステルの分枝点は、一般的にメチルカルボキシエチル
、メチルカルボキシブチルまたはメチルカルボキシプロピルの分枝点である。コ
ポリマー中の1000の炭素原子に対してエステルの分枝点の数は、特に6を超
え、14,35、または40でさえも超えるかも知れない。新規な方法で得られ
たコポリマーの分枝点の総数は、即ちアルカンとエステルの分枝点(branching p
oint)の総数は、一般にコポリマー中の1000の炭素原子に対して70から1 30である。特に頻繁に得られた値はコポリマー中の1000の炭素原子に対し
て80から120の分枝点である。
【0055】 官能基を有するオレフィン性の不飽和モノマーと非極性オレフィン化合物から
得られた記載されたコポリマーは、10000g/molを超える、それでなけ
れば60000g/molまたは80000g/molを超える分子量Mnおよ び分子量分布Mw/Mn1.1から2.5の範囲好ましくは1.1から1.8の範
囲を有することができる。分子量Mnと分子量分布は、Knasser Mikrogsz A14カ ラムで、クロロホルムを溶離液として、ポリエチレンを基準としたゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー(WaterのStyragel)により測定された。
【0056】 記載したコポリマーは、一般に−40℃より低い、好ましくは−50℃より低
い、特に好ましくは−60℃より低いガラス転移点を有している。もちろん、コ
ポリマーのガラス転移点が−70℃より低い場合もあり得る。得られたコポリマ
ーのTgの値は、示差熱分析、例えばパーキンエルマー(シリーズ7)機器を用 いて測定してもよい。
【0057】 新規な方法により得られるコモノマー生成物は熱可塑性エラストマーであり、
例えば、様々な種類のエンジニアリングプラスチック例えばポリアミド、ポリエ
ステル、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリケトンおよびスチレンコポリ
マーの耐衝撃性改良剤として適している。それらのエステル分枝点数が大きいた
めに、それらは特に極性ポリマーマトリックス、例えばポリアミド、ポリケトン
およびポリ(スチレン−co−アクリロニトリル)のようなスチレンのコポリマ
ーの相溶化剤として特に適している。得られたコポリマーは長期間の保存下であ
ってさえも変色しない。そのため、コポリマーは、繊維製品およびフィルム製品
のポリマー添加剤として使用され、プラスチックの成型の添加剤としても使用さ
れる。コポリマーは、極性および非極性のポリマーマトリックスからなるポリマ
ー混合物の相溶剤として、または被覆成分としても使用されうる。
【0058】 本発明を更に詳細に以下の実施例を用いて説明する。
【0059】 実施例 共重合は、0.5lのビュッチ(Buechi)のガラス反応器をもちいて、
不活性な反応条件下で行った。不活性ガスとして、アルゴンを使用した。ジクロ
ロメタンは水素化カルシウム上で蒸留し、各々の共重合の前に新しく蒸留したも
のをもちいた。
【0060】 アクリル酸メチルとアクリル酸グリシジルは、RothまたはPolysci
ences Incより入手し、反応混合物に添加する前に蒸留した。
【0061】 ナトリウムテトラ(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボラート
、ビス(2,6−tert-ブチル)−4−メチルフェノール(BHT)、テトラメ チルピペリジン−N−オキシル(TEMPO)およびベンゾキノン(BQ)はフ
ルカまたはアルドリッチから、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5 −ビス(トリフルオロメチル)フェニル)プロピオナート](Irganox(登録商標
)1010)はチバガイギーから入手した。
【0062】 遷移金属化合物、[N,N’−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)−1 ,4−ジアザ−2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン](アセトニトリル)( メチル)パラジウムテトラ(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボ
ラートおよび[N,N’−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)−1,4− ジアザ−2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン](η1−O−メチルカルボキシ
プロピル)パラジウムテトラ(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)
ボラートは、brookhartら、J. Am. Chem. Soc., 1996, 118,pp888-898に記載の 方法に従い調製した。 コポリマーの分子量Mnおよび分子量分布は、Knasser Mikrogsz A14カラムで、 クロロホルムを溶離液として、ポリエチレンを基準としたゲルパーミエーション
クロマトグラフィー(WaterのStyragel)により測定した。 得られたコポリマーのTgの値は、パーキンエルマー(シリーズ7)機器を用
いて示差熱分析により測定した。
【0063】 分枝の範囲と、コポリマーの中に組み込まれたモノマー成分は、1H NMR(
Bruker ARX 300 machine)により測定された。
【0064】 I. エテンと官能基を有するオレフィン性不飽和化合物との共重合一般の手 順 アルゴン雰囲気下、まず官能基を有するオレフィン性不飽和化合物(実験7は
大量生産法で行われた)をまず200mlのジクロロメタンに加え、次いでフリ
ーラジカル阻害剤を3mlのジクロロメタンに溶解して加えた。アルゴンを吸引
により除去し、反応器をエテンで満たした。真空排気と充満の操作はアルゴンを
完全に取り除くために、合計3回繰り返した。攪拌速度は1000rpmまで上
昇させ、エテンの圧力が6×105Paに達し、温度が35℃に達するまで必要 な時間安定化させた。重合混合物中のエテンの濃度は1mol/lである。使用
した遷移金属化合物は10mlのジクロロメタン中の[N,N’−ビス(2,6 −ジイソプロピルフェニル)−1,4−ジアザ−2,3−ジメチル−1,3−ブ
タジエン](アセトニトリル)(メチル)パラジウムテトラ(3,5−ビス(ト リフルオロメチル)フェニル)ボラートであり、反応容器の中に0.5×105 Paの若干過剰な圧力下で移した。遷移金属化合物の量は、反応混合物での濃度
が0.25mmol/lとなるように選択した。共重合は脱気により、さらに2
0mlのジクロロメタン中の0.5gのトリフェニルホスフィンの添加によって
終了した。反応混合物は、メタノール1l中で沈殿し、2時間攪拌した。濾取に
より得られたコポリマーの生成物は、減圧下で60℃で24時間乾燥することに
より最後に残った溶媒を取り除いた。
【0065】 本発明に従わない共重合は、コポリマーに加えて、フリーラジカル経路により
形成したホモポリマーアクリレートを与え、これは抽出により取り除かれる(表
1、実験C3を参照)。抽出はソックスレー抽出器で行われた。使用した溶媒は
n-ヘプタンであった。抽出は、130℃で、72時間かけて行われた。コポリマ
ーはn-ヘプタン相に濃縮され、減圧下で溶媒を除くことによって得ることができ
た。
【0066】 エテンとアクリル酸メチルのビス(2,6−tert-ブチル)−4−メチルフェ ノール(BHT)の存在下または非存在下での、反応時間、コモノマーの量、収
率、触媒活性、分子量Mn、分子量分布、Tg、コモノマーの組み込み、分枝の程
度は以下の表1で示される。
【0067】 表2は、ビス(2,6−tertブチル)−4−メチルフェノール(BHT)の存
在下におけるエテンとアクリル酸グリシジルとの共重合の結果を示している。
【0068】 表3は、様々なフリーラジカル阻害剤の存在下におけるエテンとアクリル酸メ
チルの共重合の結果の比較を示している。
【0069】 表1 エテン−メチル アクリレートの、BHT存在下と非存在下での共重合
【0070】
【表1】
【表2】 a)使用したアクリル酸メチルの体積に対して、1ppmのBHTの存在下で共
重合を行った。 b)反応混合物中のBHTの濃度は0.5mmol/lであった。 c)比較実験;フリーラジカル阻害剤なしで共重合を行った。 d)使用した触媒は、[N,N’−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)−1
,4−ジアザ−2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン](η1−O−メチルカル
ボキシプロピル)パラジウムテトラ(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェ
ニル)ボラート(=[N,N’−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)−1 ,4ジアザ−2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン](CH2CH2CH2C(O
)OMe)パラジウムテトラ(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルボ
ラートであり、濃度は0.1mmol/lである。 e)生成したポリメチルアクリレートを取り除くために、Iに記載した一般的手
順の抽出のあとに測定した。 f)得られたポリマーは、純粋な、ラジカル重合のポリメチルアクリレート(表
2も参照)ものに対応する特性を有していた;コポリマーは生成しなかった。収
率と活性度のデータはそのためもっぱら形成したポリメチルアクリレートに基づ
くものである。 g)共重合は、大量生産法で行われた。 表2:BHTの存在下でのエテンとアクリル酸グリシジルとの共重合
【0071】
【表3】 a)反応混合物中のBHTの濃度は0.5mmol/lであった。 b)使用した触媒は、[N,N’−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)− 1,4−ジアザ−2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン](η1−O−メチルカ
ルボキシプロピル)パラジウムテトラ(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フ
ェニル)ボラートであり、濃度は0.1mmol/lであった。 表3:様々なフリーラジカル阻害剤の存在下でのエテンとアクリル酸メチルとの
共重合
【0072】
【表4】 a)反応混合物中のフリーラジカル阻害剤の濃度は、0.5mmol/lであった。 b)BHT=ビス(2,6−tert-ブチル)−4−メチルフェノール、TENP O=テトラメチルピペリジン−N−オキシル、IN=ペンタエリスリトールテト
ラキス[3−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルプロピオナート) (Irganoxa(登録商標)1010)、BQ=ベンゾキノン、HM=ヒドロキノン
モノメチルエーテル c)得られたポリマーは、フリーラジカル重合したポリメチルアクリレートと対
応する特性を持っていた。収率と活性度のデータはそのためもっぱら形成したポ
リメチルアクリレートに基づくものである。 d)比較実験
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハイネマン,ヨハネス ドイツ、D−79098、フライブルク、オー バーリンデン、21 Fターム(参考) 4J002 BB072 BC041 CD192 CF001 CH091 CL001 CN031 4J028 AA01A AB00A AC45A AC46A AC47A AC48A BA00A BA01B BB00A BB00B BC13B EB02 EB04 EB05 EB09 EB21 EB25 EC02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】出発モノマーを式(Ia)または式(Ib) 【化1】 [但し、 R1からR4までは、水素、C1〜C10アルキル、部分的にハロゲン化されたま たは過ハロゲン化されたC1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C6〜 C14アリール、周期表の第IVA、VA,VIAおよびVIIA族の原子に基づ
    く官能基により部分的に置換されたまたは過置換されたC6〜C14アリール、C4 〜C13ヘテロアリール、アルキル基に1から10個の炭素原子を有し、且つアリ
    ール基に6から14個の炭素原子を有するアルキルアリールまたはSi(R63 (但し、R1とR4が水素ではない)を表し、または R1とR2が、CaとNaと共にまたはR3とR4がCbとNbと共に、5、6、7員
    の芳香族または脂肪族の、飽和または非飽和の複素環を形成するか、 R2およびR3が、CaおよびCbと共に5、6、7員の脂肪族または芳香族の、
    置換または無置換の、炭素環または複素環を形成し、 R5が水素、C1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C6〜C14アリー
    ル、アルキル基に1から10個の炭素原子を有し且つアリール基に6から14個
    の炭素原子を有するアルキルアリールまたはSi(R63を表し、 R6がC1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C6〜C14アリール、ア
    ルキル基に1から10個の炭素原子を有し且つアリール基に6から14個の炭素
    原子を有するアルキルアリールを表し、 mが0または1を表し、 Mが周期表の第VIIIB族の原子を表し、 Qが、アセトニトリル、ベンゾニトリル、直鎖のC1〜C4アルキルエステル、
    直鎖または環状のアルキルエーテル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムア
    ミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、またはハライドを表し、 Tが、クロリド、ブロミド、ヨージド、または中心金属Mに対してβ位に水素
    を持たないC1〜C20アルキル基、必要により、C1〜C4アルキルエステル末端 基またはニトリル末端基、またはQとTが一緒になって、C1〜C4アルキルエス
    テル末端基またはニトリル末端基を有するC3アルキレン鎖を形成し、 Aが、非配位、または弱配位アニオンを表し、 nが0、1、2、または3を表す。] の遷移金属化合物および、 かさ高い基によって保護された芳香族モノヒドロキシ化合物 またはかさ高い基によって保護されたN−オキシルフリーラジカル化合物 の存在下に反応させることを特徴とする、官能基を有するオレフィン性の不飽和
    のモノマー及び非極性のオレフィン化合物のコポリマーの製造方法。
  2. 【請求項2】使用される官能基を有するオレフィン性の不飽和モノマーが、
    アクリル酸C1〜C10アルキル、アクリル酸グリシジルまたはアクリル酸ジシク ロペンタジエニルである、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】非極性のオレフィン性の不飽和化合物が、式(III) (R12)(H)C=C(R13)(R14) (III) [但し、 R12からR14が、互いに独立して水素、フッ素、直鎖のまたは分枝のC1〜C1 0 アルキル、C6〜C14アリールまたはアルキル基に1から10個の炭素原子を有
    し、且つアリール基に1〜10個の炭素原子を有するアルキルアリールを表す。
    ]で表される請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】使用されるかさ高い基によって保護された芳香族モノヒドロキ
    シ化合物が、ビス(2,6−(C1〜C10アルキル)−4−(C1〜C10アルキル
    ))フェノールである、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】請求項1から4のいずれかに記載の方法により得られるコポリ
    マーの、エンジニアプラスチックの耐衝撃性改良剤としての使用。
  6. 【請求項6】、請求項1から4のいずれかに記載の方法で得られるコポリマ
    ーの、極性ポリマーマトリックスのカップリング剤としての使用。
  7. 【請求項7】請求項1から4のいずれかに記載の方法で得られるコポリマー
    の、繊維製品、フィルム製品またはプラスチック成形品のポリマー添加剤として
    の使用。
  8. 【請求項8】請求項1から4のいずれかに記載の方法で得られるコポリマー
    の被覆成分としての使用。
  9. 【請求項9】請求項1から4のいずれかに記載の方法で得られるコポリマー
    の、極性および非極性ポリマーマトリックスのポリマー混合物の相溶化剤として
    の使用。
JP2000536760A 1998-03-19 1999-03-06 官能基を有するオレフィン性の不飽和のモノマーと非極性のオレフィン性の不飽和の化合物とのコポリマーの製造 Withdrawn JP2002506894A (ja)

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