JP2002506093A - ペンダントフルオロアルキルスルフィド基を有するポリマー類 - Google Patents

ペンダントフルオロアルキルスルフィド基を有するポリマー類

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Abstract

(57)【要約】 基材に撥油性および撥水性ならびに防汚特性を提供するペンダントフルオロアルキルスルフィド側鎖を有するポリマー、および予め生成したポリマー中のハロゲン化物をフルオロアルキルチオールで求核置換することによるそれらの調製方法を開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、予め生成したポリマー系において、フルオロアルキルチオールを用
いてハロゲン化物を求核置換することによって調製される、フルオロアルキル側
鎖を有するポリマーに関する。
【0002】 (発明の背景) パーフルオロアルキル基を含む、ある種の(メタ)アクリル酸およびポリウレ
タンポリマーおよびオリゴマーは、コンクリート、紙、ポリマー、および繊維な
どの様々な基材に撥水性/撥油性および防汚特性を付与することが知られている
。通常、これらのポリマーまたはオリゴマーは、パーフルオロアルキル(メタ)
アクリレートのフリーラジカル重合、あるいはオリゴマー性/ポリマー性のイソ
シアネートとパーフルオロアルキルアルコールまたはアミンとの反応によって製
造される。
【0003】 パーフルオロアルキル(メタ)アクリレートコポリマーの組成および分子量は
、それらの様々な反応性比率によって制限を受ける。パーフルオロアルキルアル
コールまたはアミンでキャップされたポリウレタンの分子量は、利用可能なアル
コール/アミンの一官能基性によって制限を受ける。したがって、(メタ)アク
リル酸またはポリウレタン主鎖によって付与されるより広範囲な特性を有するパ
ーフルオロアルキル置換ポリマーの開発が望まれる。フッ素化側鎖を有する他の
モノマーをベースとする、強靱性かつエラストマー性のポリマーが特に望ましい
が、(メタ)アクリル酸またはポリウレタン系によっては提供されない。
【0004】 ある種のハロゲン化ポリマーを、例えば、相間移動触媒作用の条件の下でチオ
ールと反応させ、ペンダントアルキルチオエーテル側鎖を有するポリマーを生成
してきた。塩基の存在下でハロゲン化ネオペンチルグリコール化合物をパーフル
オロアルキルチオールで置換することにより調製したパーフルオロアルキル末端
のネオペンチルグリコール化合物は、Falk他により、米国特許第4,898
,981号および米国特許第4,946,992号に記載されている。得られる
化合物は、出発グリコールの二量体または三量体である。ペンダントフルオロア
ルキルスルフィド基を有するポリマーは、ポリマーの本来の特性を保持すること
が望ましい。本発明は、望ましいエラストマー特性および強靱特性を保持し、一
方でフッ素含有ペンダント基によって撥油性および撥水性および防汚特性の付与
もするようなポリマーを提供する。
【0005】 (発明の概要) 本発明は、ペンダントフルオロアルキルスルフィド基およびペンダントアルキ
ルスルフィド基を有するポリマーであって、 a)式Iで示されるチオールと、 Rf−(A)d−B−S−H I [式中、 Rfは、約3から約14個の炭素原子を有し、必要に応じて少なくとも1つの エーテル酸素原子によって分断されている完全フッ素化直鎖または分枝脂肪族基
であり、 Aは、−SO2N(R)−、−CON(R)−、−S−、および−SO2−から
なる群から選択される二価の基であり、式中Rは、Hまたは1から約6個の炭素
原子のアルキル基であり、 dは、0または1であり、 Bは、二価の線状炭化水素基−Cn2n−であり、式中nは、約2から約12 である] b)式IIで示されるチオールと、 X−R′−S−H II [式中、 Xは、H、OH、−COOM、および−SO3Mであり、 Mは、H、Na、K、またはNH4であり、 R′が、−(CH2m−、−CH(COOH)−、および−CH2−CH(C OOH)−からなる群から選択される二官能性アルキル基、二官能性芳香族基−
64−、または二官能性複素環基−C5NH3−であり、 mは、1から18である] c)炭素上に置換した塩素または臭素を含むポリマー、または最大12個の炭
素および少なくとも250の分子量を有する塩素化または臭素化パラフィンと、
からなる反応生成物を含有するポリマーを含む。
【0006】 本発明はさらに、ペンダントフルオロアルキルスルフィド基を有するポリマー
であって、 a)式Iで示されるチオールと、 Rf−(A)d−B−S−H I [式中、 Rfは、約3から約14個の炭素原子を有し、必要に応じて少なくとも1つの エーテル酸素原子によって分断されている完全フッ素化直鎖または分枝脂肪族基
であり、 Aは、−SO2N(R)−、−CON(R)−、−S−、および−SO2−から
なる群から選択される二価の基であり、式中Rは、Hまたは1から約6個の炭素
原子のアルキル基であり、 dは、0または1であり、 Bは、二価の線状炭化水素基−Cn2n−であり、式中nは、約2から約12 である] b)炭素上に置換した塩素または臭素を含むポリマー、または最大12個の炭
素および少なくとも250の分子量を有する塩素化または臭素化パラフィンと、
からなる反応生成物を含有するポリマーを含む。
【0007】 本発明はさらに、上記式Iの少なくとも1つのチオールを、または共に式Iの
チオールと式IIのチオールとを、塩基の存在下で、前述の塩素化または臭素化
ポリマーまたはパラフィンと反応させることによる上記ポリマーの調製方法を含
む。
【0008】 本発明はさらに、炭素上に置換された塩素または臭素を有するポリマー、また
は最大12個の炭素および少なくとも250の分子量を有する塩素化または臭素
化パラフィンの撥油性および撥水性または防汚特性を改良する方法であって、塩
素または臭素の少なくとも5モルパーセントを、下式で示されるペンダントフル
オロアルキルスルフィド基で置換することを伴う方法を含む。
【0009】 Rf−(A)d−B−S− [式中、 Rfは、約3から約14個の炭素原子を有し、必要に応じて少なくとも1つの エーテル酸素原子によって分断されている完全フッ素化直鎖または分枝脂肪族基
であり、 Aは、−SO2N(R)−、−CON(R)−、−S−、および−SO2−から
なる群から選択される二価の基であり、式中Rは、Hまたは1から約6個の炭素
原子のアルキル基であり、 dは、0または1であり、 Bは、二価の線状炭化水素基−Cn2n−であり、式中nは、約2から約12 である]。
【0010】 本発明はさらに、基材の撥油性および撥水性または防汚特性を改良する方法で
あって、有効量の、ペンダントフルオロアルキルスルフィド基を有するポリマー
の溶液またはエマルションを基材の表面に塗布すること、および基材を乾燥する
ことを伴う方法を含む。
【0011】 本発明はさらに、非フッ素化ポリマーまたはパラフィンの撥油性および撥水性
または防汚特性を改良する方法であって、ポリマーまたはパラフィンを、ペンダ
ントフルオロアルキルスルフィド基を有するポリマーと溶融ブレンドまたは粉末
ブレンドすることを伴う方法を含む。
【0012】 (発明の詳細な説明) 本発明は、フッ素化チオールと予め生成したクロロもしくはブロモ置換ポリマ
ーまたは塩素化もしくは臭素化パラフィンとの反応生成物を含む新規なポリマー
組成物を含む。生成物は、ペンダントフルオロアルキルスルフィド基を有するポ
リマーであって、このようなペンダント基は、末端水素を除いた後述の式Iで表
される。本発明で使用されるフッ素化チオール反応物質は、式Iの構造を有する
【0013】 Rf−(A)d−B−S−H (式I) [式中、 Rfは、必要に応じて少なくとも1つの酸素原子によって分断されている完全 フッ素化直鎖または分枝脂肪族基であり、 Aは、−SO2N(R)−、−CON(R)−、−S−、または−SO2−から
なる群から選択される二価の基であり、式中Rは、Hまたは1から約6個の炭素
原子を有するアルキル基であり、 dは、0または1であり、 Bは、二価の線状炭化水素基−Cn2n−であり、式中nは、約2から約12 、好ましくは2である]。
【0014】 Rfは、少なくとも3個で14個以下の炭素原子を含むことが好ましい。Rf
、少なくとも5個で12個以下の炭素原子を含むことがより好ましく、少なくと
も7個で10個以下の炭素原子を含むことが最も好ましい。
【0015】 本発明で使用するのに適当である式Iの代表的なフッ素化チオールは、以下の
構造を有する。 Cm(2m+1)−CON(R)−(CH2q−S−H [式中、Rは、水素または1から6個の炭素原子を有するアルキル基であり、m
は3から14であり、qは1から12である]、 Cm(2m+1)−SO2N(R)−(CH2q−S−H [式中、R、m、およびqは前記の通りである]、 F(CF2p(CH2nS−H [式中、nは、約2から約12であり、pは、3から14であり、5から12が
好ましく、7から10が最も好ましい]、 (CF32CF(CF2r(CH2nS−H、または (CF32CF−O−(CF2r(CH2nS−H [式中、nは、前記定義の通りであり、rは、0から11であり、2から9が好
ましく、4から7が最も好ましい]、 (CF32CF−O−[CF(CF3)CF2−O−]t(CH2nS−H [式中、nは、前記定義の通りであり、tは、0から5であり、1から4が好ま
しく、2から3が最も好ましい]、 (CF32CF−O−[CF(CF3)CF2O]uCF(CF3)CF2−C ONH(CH22S−H [式中、nは、前記定義の通りであり、uは、0から4であり、1から3が好ま
しい]、および F(CF2nCON(R)CH2CH2S−H、または F(CF2nSO2N(R)CH2CH2S−H [式中、nおよびRは、前記定義の通りである]。
【0016】 好ましい高度にフッ素化されたチオールは、パーフルオロアルキルエチルチオ
ールの同族列の構成要素、例えば、パーフルオロヘキシルエチルチオールあるい
はパーフルオロオクチルエチルチオール、またはこのようなパーフルオロアルキ
ルエチルチオールの混合物である。
【0017】 本発明に有用なパーフルオロアルキルチオールの調製は知られており、多くは
市販されている。例えば、式Rf−X−SHのチオールは、Kleinerおよ びKnellにより、米国特許第3,655,732号、米国特許第3,884
,879号および米国特許第4,584,143号に記載されている。本発明の
実施において特に好ましいのは、Ciba−Geigy社(Ardsley、N
ew York)からLODYNE921A(C613−CH2−CH2−SH) およびLODYNE921B(C817−CH2−CH2−SH)として市販され ている式Rf−CH2−CH2−SHのチオールである。
【0018】 予め生成したクロロもしくはブロモ置換ポリマーまたはクロロもしくはブロモ
置換パラフィンは、本発明のフルオロアルキルスルフィド置換生成物の主鎖を提
供する。予め生成したクロロもしくはブロモ置換ポリマーまたはパラフィンの重
要な特徴は、塩素または臭素で置換された炭素原子の存在、反応溶媒に対する溶
解性、および所与の用途に向けて好ましいポリマーの物理的性質である。ポリマ
ー主鎖の基本的特性は、パーフルオロチオール置換によってほとんど影響されな
いままである。例えば、ポリ(エピクロロヒドリン)のエラストマー特性は、フ
ルオロアルキルスルフィド置換生成物において保持されており、このようなエラ
ストマー特性は、木材などの寸法的に不安定な基材を被覆するのに望ましい。同
様に、ポリ(塩化ビニル)の硬さおよび強靱性は、フルオロアルキルスルフィド
置換生成物において保持され、石またはコンクリートなどの基材に対し望ましい
被覆特性を提供する。パーフルオロチオール置換は主に、撥油性および撥水性ま
たは防汚特性としてこのような表面特性に影響を及ぼす。
【0019】 本発明のポリマーを調製する際に反応物質として用いるブロモまたはクロロ置
換ポリマーは、縮合、付加、フリーラジカル、カチオン性、アニオン性または配
位タイプの重合によって調製され、少なくとも800の分子量を有する塩素また
は臭素含有ホモポリマーまたはコポリマーである。クロロまたはブロモパラフィ
ンをベースとする出発材料は、少なくとも12個の炭素原子を含み、少なくとも
250の分子量を有する。
【0020】 アルキレンまたはアリーレンモノマー、エピクロロヒドリン、塩素化または臭
素化アルキルエポキシド(オキシラン)、塩素化または臭素化アルキルオキセタ
ン、塩素化または臭素化アルキルシロキサン、塩素化または臭素化ポリエステル
、および塩素化または臭素化パラフィンまたはポリオレフィンの塩素または臭素
含有ホモポリマーまたはコポリマーが本発明での使用に適当である。このような
ポリマーの例をほんの少数挙げると、塩化ビニル、塩化ビニリデン、2−クロロ
アクリロニトリル、2−クロロアクリル酸、3−クロロアクリル酸、2−クロロ
エチルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、
ビニルベンジルクロリド、2−クロロスチレン、3−クロロスチレン、または4
−クロロスチレン、2−クロロエチルビニルエーテル、エピクロロヒドリン、お
よびビス(クロロメチル)オキセタンなどのホモまたはコポリマーである。ある
いは、予め生成したクロロもしくはブロモ置換ポリマーは、塩素化または臭素化
二塩基酸またはグリコール、例えば、2,3−ジブロモコハク酸、または2,3
−ジブロモ−1,4−ブタンジオールから生成されたポリエステルである。本発
明で有用な塩素化または臭素化ポリマーはまた、塩素化または臭素化ポリエチレ
ンのように炭化水素ポリマーの塩素化または臭素化によっても生成される。また
、少なくとも12個の炭素原子および少なくとも250の分子量を有する塩素化
または臭素化パラフィンも本発明では有用である。
【0021】 所望であれば、オキシラン、またはオキセタンから得られたフルオロスルフィ
ド置換ポリエーテルグリコールを、引き続き、さらにイソシアネートと反応させ
、高分子量のポリウレタンを生成する。
【0022】 さらに、1種以上の塩素化または臭素化モノマーと1種以上の非ハロゲン化モ
ノマーとのコポリマーが反応物質ポリマーを構成する。ただし、反応物質ポリマ
ーは少なくとも0.2重量%のハロゲンを含むこととする。
【0023】 チオールによるハロゲンの置換の程度は、完全である必要はなく、通常は1%
から100%の範囲である。置換度は、低ハロゲン含量の反応物質ポリマーの場
合には高いことが好ましいであろう。高ハロゲン含量の反応物質ポリマーの場合
には、より低い置換度が好ましい。なぜなら、このような場合の高置換レベルは
、溶解特性に乏しいフルオロアルキルスルフィド置換ポリマー生成物を生じる可
能性があるためである。置換度は、フルオロアルキルスルフィド置換ポリマー生
成物のフッ素含量が1.5%から70%の間、好ましくは5%から50%の間に
あるようにする。
【0024】 本発明の別の実施形態は、ペンダントフルオロアルキルスルフィド基およびペ
ンダントアルキルスルフィド基を有し、前述の式Iのチオールと、前述の炭素原
子上に置換された塩素または臭素を含むポリマーまたは塩素化または臭素化パラ
フィンと、第2の非フッ素化チオールとからなる反応生成物であるポリマーを含
む。第2のチオールは、式IIの構造のアルキルまたはアリールチオールである
【0025】 X−R′−S−H (II) [式中、 Xは、−H、−OH、−CO2M、または−SO3Mであり、 Mは、H、Na、K、またはNH4であり、 R′は、二官能性アルキル基−(CH2s−、−CH(COOH)−、または
−CH2−CH(COOH)−、二官能性芳香族基−C64−、または二官能性 複素環基−C5NH3−であり、 sは、1から18である]。
【0026】 非フッ素化チオールは、フッ素化チオールと同時に塩素化または臭素化ポリマ
ーまたはパラフィンと反応させるか、あるいは各チオールを連続して反応させる
。非フッ素化チオールの割合は、使用する全チオールの約70モル%までである
。非フッ素化チオールの割合は、使用する全チオールの約5%から約50%の間
が好ましい。
【0027】 このような非フッ素化チオールの例は、オクタデシルメルカプタン、チオフェ
ノール、2−メルカプトピリジン、2−メルカプトエタノール、メルカプト酢酸
、メルカプトコハク酸、またはそれの混合物である。
【0028】 本発明はさらに、ペンダントフルオロアルキルスルフィド基を有するポリマー
を調製する方法であって、前述の予め生成した塩素化または臭素化ポリマーまた
はパラフィンと式Iのフッ素化チオールとを反応させることを伴う方法を含む。
この反応は、塩基の存在下、例えば、不均一または均一反応によって行う。塩基
はチオールと反応してチオール塩を生成し、引き続きチオール塩がポリマー中の
ハロゲンと置換する。反応は、適当な溶媒中、または移動触媒を用いる二相系で
行う。典型的な塩基は、アンモア、ナトリウムあるいはカリウムの水素化物、水
酸化物、あるいは炭酸塩、またはアルキルアミンである。置換の好ましい方法は
、C.M.Starks、C.L.Liotta、およびM.Halpern著
「Phase Transfer Catalysis」(Chapman&H
all刊、1994年、NY)に記載されているような相間移動触媒作用による
ものであり、四級アンモニウム塩またはクラウンエーテルを用いる。
【0029】 相間移動触媒作用は、2以上の相で2以上の試薬間の反応を行うための技術で
あり、この技術を用いなければ、反応物質が容易に近づけないために反応が阻害
されるか顕著に遅くなる。相間移動剤または触媒を添加し、1つの試薬を、別の
試薬と好都合にかつ迅速に反応する場所に移動させる。移動した分子種は、移動
した際に高度の活性状態にあることが必要でもあり、さもないと、大量の相間移
動剤が必要になってしまう。この活性化機能、加えて移動機能により、触媒量の
みの相間移動剤で相間移動触媒作用が生じる。相間移動触媒作用は、水相から有
機相へのチオールアニオンの移動を必要とする、本発明が関連する反応のような
アニオン性移動反応に特に用いられる。
【0030】 アルカリ金属水酸化物などの強塩基の過剰な理論量は、塩化水素または臭化水
素の脱離を引き起こし、望ましくない不飽和化をもたらす可能性があるために避
けなければならない。使用条件があまりにも激しく不飽和化の発生を引き起こし
ているという徴候は、反応物の色の増加である。赤外スペクトル分析は、このよ
うな過度に激しい反応条件による不飽和化を検出するための、より特異的な方法
を提供する。
【0031】 反応に適当な溶媒は、メチルイソブチルケトン(MIBK)およびシクロヘキ
サノンなどのケトン、トルエンなどの芳香族化合物、およびテトラヒドロフラン
などのエーテルである。ある場合、例えば、高ハロゲン含量の反応物質ポリマー
をフルオロチオールで高度に置換する場合には、通常の溶媒における高度のフル
オロスルフィド置換ポリマー生成物の溶解度が不十分である可能性があり、塩基
の簡単な除去、それに続く基材への塗布に向けて生成物ポリマーを溶かすために
ヘキサフルオロベンゼンなどのフッ素化溶媒が必要である。
【0032】 例えば、パーフルオロアルキルエチルチオールによって行われる、予め生成し
たハロゲン化ポリマーまたはハロゲン化パラフィン中の塩素または臭素の置換は
、不均一系として炭酸カリウムと共にMIBK中において高温で行う。MIBK
の場合、温度は65℃から105℃である。不均一系においては比較的遅い反応
が24から48時間にわたって生じる。反応の進行は、ガスクロマトグラフィに
よって追跡する。移動触媒を用いて反応を促進することが好ましい。このような
塩の例は、塩化もしくは臭化ベンジルトリエチルアンモニウムまたはテトラブチ
ルアンモニウムである。加圧下でまたは他の溶媒を使用して、より高温を用いる
が、過度に高い温度は、塩化水素または臭化水素の脱離を引き起こし、望ましく
ない不飽和化をもたらす可能性があるために避けなければならない。上記の過剰
な強塩基による不飽和化の発生の場合と同様、着色現象および赤外スペクトル分
析が過度に激しい反応条件を検出するための技術を提供する。脱離反応および不
飽和化の結果をもたらす過度に激しい反応条件は、出発ポリマーの塩素化または
臭素化の程度が高いときに非常に懸念される。
【0033】 本発明はさらに、ペンダントフルオロアルキルスルフィド基およびペンダント
アルキルスルフィド基を有するポリマーを調製するための方法であって、炭素上
に置換した塩素または臭素を有するポリマー、または最大12個の炭素原子およ
び少なくとも250の分子量を有する塩素化または臭素化パラフィンを、塩基の
存在下で、前述の式Iのフッ素化チオールおよび前述の式IIの非フッ素化チオ
ールと反応させることを伴う方法を含む。2つのチオールは、同時または連続し
て反応させる。反応条件、適当な塩基、適当な触媒、適当な溶媒、および反応物
質の量は、単一のチオールを用いる対応反応に関して上述したとおりである。
【0034】 いずれの置換方法でも、得られる生成物は、ろ過または遠心分離した溶液のス
トリップ、または水性メタノールに注加することにより直接単離する。元素分析
で確認する前に、生成物は時としてケトンから再結晶し、10Paから30Pa
、80℃から90℃において、真空オーブン中で乾燥される。
【0035】 本発明はさらに、炭素上に置換された塩素または臭素を有するポリマー、また
は最大12個の炭素および少なくとも250の分子量を有する塩素化または臭素
化パラフィンの撥油性および撥水性または防汚特性を改良する方法であって、塩
素または臭素の少なくとも5モルパーセントを、下式で示されるペンダントフル
オロアルキルスルフィド基で置換することを伴う方法を含む。
【0036】 Rf−(A)d−B−S− [式中、 Rfは、約3から約14個の炭素原子を有し、必要に応じて少なくとも1つの エーテル酸素原子によって分断されている完全フッ素化直鎖または分枝脂肪族基
であり、 Aは、−SO2N(R)−、−CON(R)−、−S−、および−SO2−から
なる群から選択される二価の基であり、式中Rは、Hまたは1から約6個の炭素
原子のアルキル基であり、 dは、0または1であり、 Bは、二価の線状炭化水素基−Cn2n−であり、式中nは、約2から約12 である]。
【0037】 置換は、本発明の前述方法を使用して行う。置換度は、100%までの範囲で
可能である。置換度は、フルオロアルキルスルフィド置換ポリマー生成物のフッ
素含量が1.5%から70%の間となるようにする。
【0038】 本発明はさらに、ポリマーまたはパラフィン、具体的には非フッ素化ポリマー
またはパラフィンの撥油性および撥水性ならびに防汚特性を、本発明のフルオロ
スルフィド置換ポリマーをこのような非フッ素化ポリマーまたはパラフィンと溶
融ブレンドまたは粉末ブレンドすることによって向上させる方法を含む。非フッ
素化ポリマーまたはパラフィンは、対応する非置換ポリマーもしくはパラフィン
または異なる非フッ素化ポリマーもしくはパラフィンである。適当な非フッ素化
ポリマーには、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリイソブチレンなどのポ
リアルキレン、ポリアセタール、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメタク
リレート、ポリエステル、ナイロン6またはナイロン66などのポリアミド、ま
たはポリブタジエンを含む熱可塑性ポリマーまたはエラストマーが含まれる。次
いで、混合物を従来のように紡糸、押出し、または吹き込み、撥油性および撥水
性ならびに防汚特性が向上した繊維、フィルム、または型に合わせて作ったプラ
スチック部品とする。溶融ブレンド、紡糸、押出し、吹込み、および成形の技術
は、当業界において公知である。粉末ブレンドの組成物も有用であり、物体(o
bject)に噴霧または被覆し、続いて熱溶融ステップを施して、やはり被覆
された物体に向上した撥油性および撥水性ならびに防汚特性を付与する。
【0039】 例えば、前者の場合、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデカンスルフィ
ド置換ポリ(塩化ビニル)をポリ(塩化ビニル)と溶融ブレンドすると、撥油性
および撥水性が向上した溶融ブレンド物が得られる。第2の非置換ポリマーの選
択で重要な因子は、フルオロスルフィド置換ポリマーとの相容性すなわち相互の
混和性の程度である。高い相容性は、混合物全体により均一な組成ならびに撥油
性および撥水性をもたらし、押出品を機械加工、切断、または研磨する場合に有
利である。低い相容性は、表面にフルオロスルフィド基の「ブルーミング」を招
き、撥油および撥水特性の利用率を高める。
【0040】 フルオロスルフィド置換ポリマーの非フッ素化ポリマーに対する比は、0.5
%から70%、好ましくは1.5%から30%の間のフッ素含量を有するブレン
ド物が得られるように選択する。
【0041】 本発明はさらに、本発明のフルオロスルフィド置換ポリマーの表面塗布と、そ
れに続く乾燥によって、基材の撥油性および撥水性ならびに防汚特性を向上させ
る方法を含む。このような塗布は、吹付け、はけ塗り、浸し塗、押出しまたは他
の従来型技術による。
【0042】 従来技術のパーフルオロ置換ポリマーは、パーフルオロアルキルエチル(メタ
)アクリレートモノマーの重合に基づくもので、使用可能なコモノマーをフッ素
化(メタ)アクリレートに匹敵する反応性を有するモノマーに限定している。パ
ーフルオロアルキルエチル(メタ)アクリレートから調製できるポリマーの分子
量も制限されることが多い。対照的に、本発明の方法は、ポリ(塩化ビニル)、
ポリ(エピクロロヒドリン)、ポリ(2−クロロエチルビニルエーテル)、ポリ
[ビス(クロロメチル)オキセタン]、ポリ(4−クロロスチレン)、ポリ[(
クロロプロピル)メチル−ジメチルシロキサン]などの任意の塩素または臭素含
有ポリマーまたはエラストマーにフルオロアルキルスルフィド基を組み込むこと
ができる。塩素または臭素の100%までの任意の置換度が可能である。塩素ま
たは臭素は、フルオロアルキルスルフィド基によって置換され、フッ素を70%
まで含有するポリマーが得られる。
【0043】 例えば、ポリパーフルオロアルキルエチル(メタ)アクリレートポリマーの欠
陥は、それらが軟質から脆い仕上がりとなることである。反応物質ポリマーのタ
イプおよび分子量を選択することにより、本発明のフルオロスルフィド置換生成
物ポリマーは様々な強靱性、硬さ、またはエラストマー性となる。このような特
性は、フッ素化(メタ)アクリレートを用いるコポリマーでは得られない。さら
に、フッ素化(メタ)アクリレートは、フリーラジカル重合によって調製される
。本発明のフルオロスルフィド置換ポリマー生成物は、ポリエチレン、ポリスチ
レン、またはポリ(エピクロロヒドリン)などの、より広範囲なポリマー主鎖を
ベースとする。
【0044】 本発明の置換ポリマーおよびコポリマーの別の利点は、パーフルオロアルキル
アルコールまたはアミンでキャップされたポリウレタンと異なり、それらが通常
、ケトンおよびエステルを含む通常の溶媒に可溶なことである。そのような溶液
を蒸発させると、強靱性またはエラストマー性の被覆または仕上げが得られ、こ
のようにしてカーペット、織物、および建築材料に向けた、かかる被覆および仕
上げは広範囲な特性を提供する。パーフルオロチオール置換度が高い場合には、
完全な溶液を得るためにヘキサフルオロベンゼンなどのフッ素化共溶媒が必要で
ある。
【0045】 本発明のフルオロスルフィド置換生成物は、基材に直接塗布する。例えば、フ
ルオロスルフィド置換生成物の溶液または水性分散液を調製し、次いで、パジン
グ、被覆、浸し塗、吹付けおよび他の従来方法により基材に塗布することによっ
て生成物を塗布する。フルオロスルフィド置換生成物の乾燥重量、または乾燥し
た織物中のフッ素濃度は、塗布する溶液または分散液の濃度および体積によって
慣用的に制御する。適当な塗布溶媒は、ケトン、芳香族性溶媒、およびエーテル
で、反応媒体として用いる溶媒も含まれる。フルオロスルフィド置換生成物の水
性分散液もまた、アニオン性またはカチオン性界面活性剤を用いて慣用的に製造
する。
【0046】 本発明のフルオロスルフィド置換ポリマーは、天然または合成織物および繊維
、コンクリート、ガラス、石、金属、木材、紙、皮、ポリマー、およびポリマー
フィルムなどの多種多様な基材に撥油性および撥水性ならびに防汚特性を付与す
るのに有用である。適当な織物および繊維には、ナイロンなどのポリアミド、ポ
リエステル、毛、絹、および綿が含まれる。
【0047】 (試験法) 後に詳述する実施例では、以下の試験法を用いた。
【0048】 (試験法1−接触角測定) 清浄な顕微鏡用ガラススライドを希釈ポリマー溶液に浸し、24時間にわたっ
て風乾させた。次いで、前進および後退接触角を23℃で測定した。
【0049】 (試験法2−撥油性:炭化水素抵抗試験) 撥油性は、AATCC試験法118−1992に従って測定した。この試験法
は、あらゆるタイプの基材について、フルオロケミカル仕上げ、または低エネル
ギー表面を与える能力を有する他の化合物の存在を、異なる表面張力を有する選
ばれた一連の液体炭化水素による湿潤に対する基材の抵抗を評価することによっ
て検出する。0〜8の評価尺度を用い、8の評価は、油の浸透が最も少ない表面
(最も撥油性)ついて付与される。
【0050】 (試験法3−モーター油汚染試験) モーター油による石の汚染を、Pennzoil Motor Oil数滴を
石の表面に1分間にわたって放置することによって測定した。次いで過剰の油を
ふき取り、汚染があれば、そのように記録した。
【0051】 (試験法4−撥水試験) 撥水性は、織物および他の基材を試験するために当業界で広く用いられている
DuPont社(Wilmington、Delaware)のテフロン(登録
商標)の標準試験法第311.56号に従って測定した。標本を平坦な表面上に
置く。選ばれた水/イソプロパノール混合物の3滴を表面に置き、10秒間わた
って放置する。浸透が起こらなければ、標本は、このレベルの撥性に「合格」と
判断され、続いて次に大きな番号の試験液体が試験される。基材評価は、基材を
濡らさない最も大きな番号の試験液体である。評価0は撥水性が無いことを示し
、評価8は最大の撥水性を示す。
【0052】
【0053】 (試験法5−コンクリートパティオブロックの吸水性) 吸水性は、撥水性で無色のシリコン樹脂下塗り用の連邦規格試験(Feder
al Specification Test)SS−W−110Cに従って測
定した。使用する基材はコンクリートパティオブロックとした。
【0054】 (試験法6−撥水性調合物の膨潤防止効果および未処理の木材を液体の水環
境下に暴露した場合との膨潤差) ASTM法D4446−84を用い、水に浸した木材の寸法変化を遅延させる
ことに関する撥水性保存調合物の有効性を測定した。この試験法に合格するため
には、最小限60%の撥水性効率が必要である。%効率が高ければ高いほど、よ
り効果的な撥性である。
【0055】 (材料) 実施例では、以下の材料を用いた。 LODYNE921AおよびLODYNE921Bは、それぞれパーフルオロ
ヘキシルエチルチオール(1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロオクタン
−1−チオール)およびパーフルオロオクチルエチルチオール(1H,1H,2
H,2H−ヘプタデカフルオロデカン−1−チオール)であり、Ciba−Ge
igy社(Ardsley、New York)から購入した。
【0056】 ポリマーは、Dover Chemical社、Dover、Ohio(「P
aroil」)、DuPont Dow Elastomers、Wilmin
gton、Delaware(「Tyrin」)、およびZeon Chemi
cals社、Rolling Meadows、Illinois(「Hydr
in」)から購入した。他のポリマーは、Polyscience社、Warr
ington、OhioおよびScientific Polymer Pro
ducts、Ontario、New Yorkから購入した。
【0057】 別途記載のない限り、他のすべての化学物質はAldrich Chemic
al社(Milwaukee、Wisconsin)から購入した。
【0058】 (実施例) 実施例1〜3および12〜16は、ポリ(塩化ビニル)中の塩素をパーフルオ
ロアルキルスルフィドで置換するための様々なプロセス条件(不均一、均一、お
よび相間移動触媒)について記載する。実施例4および11は、塩化ビニルのコ
ポリマー中の置換について記載する。実施例5〜10および19〜25は、ポリ
(塩化ビニル)以外の塩素化ポリマーとの反応について記載する。実施例26は
、臭素化オリゴマーエステルとの反応について記載する。実施例17および18
は、ポリ(塩化ビニル)中の塩素を置換する場合のパーフルオロアルキルチオー
ルに加え他のチオールの使用について記載する。実施例27〜31は、フルオロ
スルフィド置換ポリマーの様々な基材への塗布について記載する。
【0059】 (実施例1) 内部粘度0.55で塩素57.4%を含有するポリ(塩化ビニル)(6.2g
)を、撹拌しながら105℃でメチルイソブチルケトン80gに溶かした。この
透明溶液に、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデカンチオール24g(0
.05モル)および無水炭酸カリウム6.9g(0.05モル)を加えた。10
5℃で4日間にわたって加熱した後、反応混合物を室温まで冷却し、遠心分離し
て固体を分離した。次いで、透明な黄色溶液を真空中(5から10Pa)、80
℃から90℃でストリップして乾固させると、塩素11.8%およびフッ素48
.6%を含有する黄色の弾性のある固体が得られた。
【0060】 (実施例2) 内部粘度0.55で塩素57.4%を含有するポリ(塩化ビニル)(9.3g
)を、撹拌しながら90℃でメチルイソブチルケトン100gに溶かした。この
透明溶液に、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデカンチオール24g(0
.05モル)および無水炭酸カリウム6.9g(0.05モル)を加えた。10
5℃で3日間にわたって加熱した後、反応混合物を室温まで冷却し、遠心分離し
て固体を分離した。次いで、得られた透明な黄色溶液を、メタノール250gを
含むブレンダーに注加した。沈殿したポリマーを集め、真空オーブン中、80℃
で乾燥した。この褐色をおびたポリマーは、フッ素43.3%を含有していた。
【0061】 (実施例3) 内部粘度1.20で塩素55.9%を含有するポリ(塩化ビニル)(6.2g
)を、撹拌しながら95℃でメチルイソブチルケトン80gに溶かした。この透
明溶液に、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデカンチオール12g(0.
025モル)、1−ドデカンチオール5.06g(0.025モル)および無水
炭酸カリウム6.9g(0.05モル)を加えた。105℃で2.5日間にわた
って加熱した後、反応混合物を室温まで冷却し、遠心分離して固体を分離した。
次いで、得られた透明な黄色溶液を、メタノール250gを含むブレンダーに注
加した。沈殿したポリマーを集め、真空オーブン中、80℃で乾燥した。黄色の
強靱なポリマーは、塩素10.90%およびフッ素46.3%を含有していた。
【0062】 (実施例4) カルボキシル含量1.8%を有し、塩素53.8%を含有するカルボキシル化
ポリ(塩化ビニル)(5.0g)を、撹拌しながら95℃でメチルイソブチルケ
トン80gに溶かした。この溶液に、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオ
クタンチオール12.8g(0.0337モル)および無水炭酸カリウム4.6
5g(0.0337モル)を加えた。105℃で2日間にわたって加熱した後、
遠心分離により固体から生成物を分離し、ポリマーの沈殿が生じるメタノール2
50mlに注加した。ポリマーをろ過によって集め風乾すると、塩素15.58
%およびフッ素40.6%を含有する琥珀色の固体になった。
【0063】 (実施例5) 密度1.36で塩素37.4%を含有するポリ(エピクロロヒドリン)エラス
トマー(5.0g)を、撹拌しながら80℃でメチルイソブチルケトン80gに
溶かした。この透明溶液に、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデカンチオ
ール25.9g(0.054モル)および無水炭酸カリウム7.46g(0.0
54モル)を加えた。105℃で4日間にわたって加熱すると、二相の液体生成
物が生成した。70℃でヘキサフルオロベンゼン50gを加えた後、二相が均一
になった。次いで、遠心分離により固体から反応生成物を分離し、得られた透明
溶液を、メタノール250gを含むブレンダーに注加した。得られたポリマーを
ろ過によって分離し、真空オーブン中、80℃で乾燥すると、塩素4.3%およ
びフッ素50.2%を含有する強靱なエラストマーが得られた。生成物は、ヘキ
サフルオロベンゼンおよびメチルイソブチルケトンの混合物に可溶であった。
【0064】 (実施例6) 2−クロロエチルビニルエーテル(42.4g、0.4モル)をトルエン15
0mlに溶かした。この溶液をドライアイス/メタノール浴中で−60℃まで冷
却し、三フッ化ホウ素エーテラート1gのトルエン5ml溶液を、撹拌しながら
20分かけてゆっくりと加えた。ある時点で発熱が生じ、温度が0℃まで上昇し
た。反応混合物を−60℃でさらに1時間にわたって撹拌した後、温度を25℃
まで上昇させた。ジエタノールアミンを4滴添加した後、溶液をメタノール30
0mlに注加した。黄色味をおびた得られたポリマーをメチルイソブチルケトン
100gに溶かし、脱イオン水で2回洗浄し、最後に真空中(10Paから20
Pa)、80℃から90℃でストリップして乾固させると、粘り気のある黄色の
ポリマーが得られた。ポリ(2−クロロエチルビニルエーテル)は、塩素32.
0%を含有し、テトラヒドロフラン中のゲル浸透クロマトグラフィではMw/M
n比が1.93で、20,100の数平均分子量Mnを有していた。
【0065】 ポリ(2−クロロエチルビニルエーテル)(12.1g)を、メチルイソブチ
ルケトン80gに溶かした。この溶液に、1H,1H,2H,2H−パーフルオ
ロデカンチオール24.0g(0.05モル)および無水炭酸カリウム6.9g
(0.05モル)を撹拌しながら加え、105℃で約2日間にわたって加熱した
。反応生成物を室温まで冷却し、遠心分離により固体から分離し、減圧下80℃
から90℃でストリップして乾固させると、塩素1.19%およびフッ素55.
6%を含有する琥珀色の脆いポリマーが得られた。
【0066】 (実施例7) ビス(クロロメチル)オキセタン(20g、0.13モル)をトルエン100
mlに溶かした。撹拌したこの溶液に、三フッ化ホウ素エーテラート0.5gの
トルエン2g溶液を加え、溶液を95℃までゆっくりと加熱した。白色の固体が
生成し始めた。95℃で5時間にわたって加熱した後、固体をろ過し、アセトン
で1回洗浄し風乾した。ポリ[ビス(クロロメチル)オキセタン]は、147℃
から160℃の間で溶融し、塩素44.9%を含有し、ゲル浸透クロマトグラフ
ィにではMw/Mn比1.62で2,640の数平均分子量Mnを有してた。
【0067】 ポリ[ビス(クロロメチル)オキセタン](5g)を、撹拌しながら90℃で
メチルイソブチルケトン90gに溶かした。この溶液に、1H,1H,2H,2
H−パーフルオロデカンチオール31.2g(0.065モル)および無水炭酸
カリウム9.0(0.065モル)を加えた。反応物質を撹拌しながら2日間に
わたって加熱した。次いで生成物を冷却し、遠心分離により固体から分離し、メ
タノール250mlに注加した。得られた琥珀色の粉末を集め、風乾すると、5
3℃から62℃で溶融し、塩素5.2%およびフッ素54.9%を含有する生成
物が得られた。
【0068】 (実施例8) 塩素25.05%を含有するポリ(4−クロロスチレン)(4.5g)を、ト
ルエン35gに溶かした。この溶液に、メチルイソブチルケトン23gに溶かし
た1H,1H,2H,2H−パーフルオロデカンチオール15.6g(0.03
26モル)および無水炭酸カリウム4.5g(0.0326モル)を撹拌しなが
ら90℃で加えた。1.5日間にわたって加熱した後、生成物を遠心分離により
固体から分離し、メタノール150ml中で沈殿させ、ろ過により集めて風乾す
ると、137℃から145℃で溶融し、塩素6.09%およびフッ素38.4%
を含有する黄褐色のポリマーが得られた。
【0069】 (実施例9) United Chemical Technologies社(Brist
ol、Pennsylvania)の、塩素6.45%を含有するジメチル(8
4%から86%)−(クロロプロピル)メチル(14〜16%)−シロキサンコ
ポリマー(41.6g)を、メチルイソブチルケトン50gに溶かした。この溶
液を撹拌し、90℃で1H,1H,2H,2H−パーフルオロデカンチオール3
6g(0.075モル)および無水炭酸カリウム10.4g(0.075モル)
を加えた。2日後、反応生成物を室温まで冷却し、遠心分離により固体から分離
し、メタノール150mlに注加した。重い方のオイル層を分離し、真空中(1
0Paから15Pa)、80℃から90℃で乾燥すると、塩素2.28%および
フッ素21.1%を含有する黄色で粘性のオイルが得られた。
【0070】 実施例1〜9について接触角を測定し、以下の表1に示す。それぞれの場合に
おいて、本発明のフッ素含有ポリマーについて大きな接触角を示す結果となった
【0071】
【表1】
【0072】 * それぞれの組において、これはフルオロチオール置換のない反応物質ポリマ
ーであり、組について対照としての役割を果たす。
【0073】 (実施例10) 密度1.23で塩素37.8を含有するポリクロロプレン(5.0g)を、8
0℃でメチルイソブチルケトン80gに溶かした。わずかに濁ったこの溶液に、
撹拌しながら1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクタンチオール21.6
g(0.057モル)および無水炭酸カリウム7.85g(0.057モル)を
加えた。不均一な反応混合物を、2.5日間にわたって90℃に保った。次いで
、室温における遠心分離により固体を分離し、溶媒および未反応のチオールを真
空中(5Paから10Pa)、90℃で除去すると、塩素9.3%およびフッ素
43.7%を含有する暗褐色の弾性のあるポリマーが得られた。
【0074】 (実施例11) 密度1.690で塩素58.9%を含有するポリ(塩化ビニリデン−共−塩化
ビニル)(5.0g)を、105℃でトルエン100gおよびメチルイソブチル
ケトン40gの混合物に溶かした。わずかに濁ったこの溶液に、撹拌しながら1
H,1H,2H,2H−パーフルオロオクタンチオール12.8g(0.033
7モル)および無水炭酸カリウム4.65g(0.0337モル)を加えた。不
均一な反応混合物を、2日間にわたって105℃に保った。次いで、室温におけ
る遠心分離により固体を分離し、溶媒および未反応のチオールを真空中(5Pa
から10Pa)、90℃で除去すると、塩素29.0%およびフッ素26.5%
を含有する暗褐色のポリマーが得られた。
【0075】 (実施例12) 1H,1H,2H,2H−パーフルオロデカンチオール(12.0g、0.0
25モル)を乾燥メチルイソブチルケトン30gに溶かした。撹拌したこの溶液
に、窒素中、室温で、60%水素化ナトリウム1.1g(0.0275モル)を
加え、30分後、ポリ(塩化ビニル)9.3gの乾燥メチルイソブチルケトン7
0g溶液を加えた。次いで、反応物質を撹拌しながら80℃で加熱した。まず黄
色に、その後、緑色をおびた褐色に変化した反応物を、32時間にわたって80
℃に保ち、水10gを含むメタノール200gに注加した。黄色の固体ポリマー
を分離し、これを真空オーブン中、80℃から90℃で乾燥すると、フッ素34
.3%を含有していた。
【0076】 (実施例13) 内部粘度0.55のポリ(塩化ビニル)(9.3g)を、テトラヒドロフラン
100gに溶かした。撹拌したこの液体に、窒素中、1H,1H,2H,2H−
パーフルオロデカンチオール12.0g(0.025モル)ならびに水酸化カリ
ウム1.4g(0.025モル)および臭化テトラブチルアンモニウム0.02
gの脱イオン水3.6ml溶液を加えた。反応物質を、撹拌しながら1日間にわ
たって60℃に保った。時間経過と共に白色の固体が分離した。次いで反応物を
メタノール250gおよび水10gに注加した。得られた固体を集め、真空オー
ブン中、80℃から90℃で乾燥すると、フッ素28.7%を含有する黄色味を
おびたポリマーが得られた。
【0077】 (実施例14) 内部粘度0.55のポリ(塩化ビニル)(9.3g)を、撹拌しながら90℃
でシクロヘキサノン100gに溶かした。撹拌したこの液体に、1H,1H,2
H,2H−パーフルオロデカンチオール12.0g(0.025モル)ならびに
無水炭酸カリウム3.5g(0.025モル)および臭化テトラブチルアンモニ
ウム0.05gの脱イオン水28g溶液を加えた。反応物質を、撹拌しながら2
日間にわたって90℃に保った。次いで、反応物を、メタノール250gおよび
水10gを含むブレンダーに注加した。黄色のポリマーを分離し、これを真空オ
ーブン中、80℃から90℃で乾燥した。ポリマーは、フッ素34.8%を含有
していた。
【0078】 (実施例15) 内部粘度0.55のポリ(塩化ビニル)(9.3g)を、撹拌しながら90℃
でメチルイソブチルケトン100gに溶かした。この溶液を60℃まで冷却し、
1H,1H,2H,2H−パーフルオロデカンチオール12.0g(0.025
モル)、イソプロパノール20gおよび水酸化ナトリウム1g(0.025モル
)の脱イオン水5ml溶液を加えた。反応物質を、撹拌しながら2日間にわたっ
て60℃に保った。次いで、反応物をメタノール250gに注加すると、黄色味
をおびたポリマーが生成し、これを真空オーブン中、80℃から90℃で乾燥し
た。ポリマーは、フッ素31.0%を含有していた。
【0079】 (実施例16) 内部粘度0.55のポリ(塩化ビニル)(9.3g)を、撹拌しながら80℃
でメチルイソブチルケトン100gに溶かした。次いで、この溶液に、1H,1
H,2H,2H−パーフルオロデカンチオール12.0g(0.025モル)な
らびに無水炭酸カリウム3.45g(0.025モル)および臭化テトラブチル
アンモニウム0.3gの脱イオン水14ml溶液を加えた。反応物質を、撹拌し
ながら20時間にわたって90℃で加熱し、メタノール200gおよび水10g
に注加した。固体を分離し、これを集め、真空オーブン中、80℃から90℃で
乾燥すると、フッ素35.4%を含有する黄色味をおびたポリマーが得られた。
【0080】 (実施例17) 内部粘度0.55のポリ(塩化ビニル)(9.3g)を、撹拌しながら80℃
でメチルイソブチルケトン100gに溶かした。次いで、この溶液に、1H,1
H,2H,2H−パーフルオロデカンチオール6.0g(0.0125モル)、
n−オクタデシルメルカプタン3.6g(0.0125モル)ならびに無水炭酸
カリウム3.45g(0.025モル)および臭化テトラブチルアンモニウム0
.03gの脱イオン水14ml溶液を加えた。反応物質を、撹拌しながら15時
間にわたって90℃で加熱し、メタノール200gおよび水10gに注加した。
固体を分離し、これを集め、真空オーブン中、80℃から90℃で乾燥すると、
塩素27.8%、フッ素21.8%および硫黄3.7%を含有する黄色味をおび
たポリマーが得られた。これは、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデカン
チオール5.6gおよびn−オクタデシルメルカプタン2.4gがポリマーに組
み込まれたことを示していた。
【0081】 (実施例18) 内部粘度0.55のポリ(塩化ビニル)(9.3g)を、撹拌しながら80℃
でメチルイソブチルケトン100gに溶かした。次いで、この溶液に、1H,1
H,2H,2H−パーフルオロデカンチオール6.0g(0.0125モル)、
メルカプト酢酸1.15g(0.0125モル)ならびに無水炭酸カリウム5.
2g(0.0376モル)および臭化テトラブチルアンモニウム0.03gの脱
イオン水15.6ml溶液を加えた。反応物質を、撹拌しながら18時間にわた
って90℃で加熱し、メタノール200gおよび水10gに注加した。固体を分
離し、これを集め、真空オーブン中、80℃から90℃で乾燥すると、塩素27
.6%、フッ素24.8%および硫黄5.0%を含有する黄色味をおびたポリマ
ーが得られた。これは、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデカンチオール
6.0gおよびメルカプト酢酸1.0gがポリマーに組み込まれたことを示して
いた。
【0082】 (実施例19) エピクロロヒドリン49.25g(0.535モル)およびエチレングリコー
ル0.143g(0.0023モル)のトルエン58.6g溶液に、三フッ化ホ
ウ素エーテラート0.6gのトルエン5g溶液を、撹拌しながら50℃で15分
かけてゆっくりと加えた。反応物質を2時間にわたって撹拌した後、ガスクロマ
トグラフィにより分析した試料は、0.1%未満の残留エピクロロヒドリンモノ
マーを示した。次いで、90℃および5Paの圧力で、すべての揮発性成分をロ
ータリエバポレータで除去すると、塩素36.4%を含有する褐色で極めて粘り
気のある液体が得られた。水酸基数測定による数平均分子量は、2474であっ
た。
【0083】 上記のエピクロロヒドリンオリゴマー(6.04g、0.0656モル)を、
メチルイソブチルケトン72gに溶かした。次いで、撹拌したこの溶液に、10
5℃で1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクタンチオール24.9g(0
.0655モル)および無水炭酸カリウム9.05g(0.0655モル)を加
えた。反応物質を、撹拌しながら28時間にわたって105℃に保った。遠心分
離により固体を分離した後、減圧下にすべての揮発性成分を除去すると、塩素1
.8%およびフッ素53.6%を含有する褐色味をおびた極めて粘性のある液体
が得られた。
【0084】 (実施例20) 塩素43%を含有し、華氏210度で149セイボルトユニバーサルセコンド
(Saybolt universal second)(99℃で31.45
×10-62/s)の粘度を有する塩素化パラフィンである「Paroil」1 40(12.0g)を、90℃でメチルイソブチルケトン150gに溶かした。
撹拌したこの溶液に、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクタンチオール
20.9g(0.0436モル)ならびに無水炭酸カリウム6.0g(0.04
36モル)および臭化テトラブチルアンモニウム0.04gの脱イオン水7g溶
液を加えた。反応物質を、撹拌しながら44時間にわたって90℃に保った。次
いで、減圧下(2Paから5Pa)85℃で揮発性物質をストリップすると透明
で褐色をおびた粘性のある液体が得られ、これは、フッ素51.6%および塩素
13.7%を含有する室温で蝋状の物質になった。
【0085】 (実施例21) 概算分子量1000で塩素70%を含有する固体クロロパラフィン(10.0
g)を、50℃でメチルイソブチルケトン100gに溶かした。次いで、この溶
液に、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデカンチオール48.0g(0.
1モル)ならびに無水炭酸カリウム13.8g(0.1モル)および臭化テトラ
ブチルアンモニウム0.03gの脱イオン水35g溶液を加えた。反応物質を、
撹拌しながら24時間にわたって90℃に保った。この間に、溶液は濃い暗褐色
になった。室温まで冷却した後、溶液を、メタノール200mlおよび脱イオン
水10mlを含むブレンダーに注加した。ろ過により沈殿物を集め、乾燥すると
、55℃から60℃で溶融し、フッ素55.0%を含有する暗褐色の固体が得ら
れた。
【0086】 (実施例22) 実施例20に記載の塩素化パラフィン、「Paroil」140(10.0g
)を、メチルイソブチルケトン100gに溶かした。撹拌したこの溶液に、1H
,1H,2H,2H−パーフルオロオクタンチオール10.6g(0.023モ
ル)、2−メルカプトエタノール0.7g(0.009モル)、ならびに無水炭
酸カリウム4.4g(0.032モル)および臭化テトラブチルアンモニウム0
.04gの脱イオン水7g溶液を加えた。反応物質を、撹拌しながら90℃に保
った。20時間後、ガスクロマトグラフィによって検出されたメルカプタンは全
くなかった。次いで、真空中(2Paから5Pa)、85℃から90℃ですべて
の揮発性成分をストリップすると、フッ素31.8%を含有する褐色をおびた蝋
状の物質が得られた。
【0087】 (実施例23) 塩素25.27%を含有するエピクロロヒドリン/エチレンオキシドエラスト
マー、「Hydrin」C−2000(10.8g)を、90℃でメチルイソブ
チルケトン150mlに溶かした。このポリマー溶液に、1H,1H,2H,2
H−パーフルオロ−オクタンチオール18.5g(0.038モル)ならびに無
水炭酸カリウム5.3g(0.038モル)および臭化テトラブチルアンモニウ
ム0.034gの脱イオン水7g溶液を加えた。反応物質を、撹拌しながら20
時間にわたって90℃に保ち、メタノール200mlに注加した。黄色味をおび
たエラストマーが分離され、これを真空オーブン中、80℃から90℃で乾燥す
ると、フッ素41.5%および塩素5.0%を含有していた。
【0088】 (実施例24) 塩素約36%を含有し、溶融粘度約8,000ポアズを有する塩素化ポリエチ
レンエラストマー、「Tyrin」3611P(10.0g)を、90℃でメチ
ルイソブチルケトン100gに溶かした。わずかに濁ったこの溶液に、1H,1
H,2H,2H−パーフルオロオクタンチオール24.0g(0.05モル)な
らびに無水炭酸カリウム6.9g(0.05モル)および臭化テトラブチルアン
モニウム0.04gの脱イオン水13g溶液を加えた。反応物質を、撹拌しなが
ら44時間にわたって90℃に保った。60℃まで冷却した後、生成物をメタノ
ール200mlおよび脱イオン水10mlを含むブレンダーに注加した。分離し
たポリマー物質を、真空オーブン中、80℃から90℃で乾燥すると、塩素11
.1%およびフッ素34.6%を含有する黄色味をおびたエラストマーが得られ
た。
【0089】 (実施例25) スチレン10.4g(0.1モル)、塩化4−ビニルベンジル15.3g(0
.1モル)およびt−ブチルパーオキシド1.1gのキシレン20ml溶液を、
133℃から135℃の撹拌したキシレン70gに2時間かけて加えた。反応物
質を、撹拌しながら20時間にわたって135℃に保った。次いで、反応生成物
をメタノール300mlに注加した。固体を分離し、これを真空オーブン中、8
0℃から90℃で乾燥したところ、80℃から87℃で溶融し、塩素11.1%
を含有し、ゲル浸透クロマトグラフィでは数平均分子量7,135を有する、琥
珀色の脆い樹脂が得られた。
【0090】 上記のスチレン/塩化4−ビニルベンジルのコポリマー(15.0g)を、9
0℃でメチルイソブチルケトン100gに溶かした。撹拌したこの溶液に、1H
,1H,2H,2H−パーフルオロオクタンチオール13.0g(0.027モ
ル)ならびに無水炭酸カリウム3.7g(0.027モル)および臭化テトラブ
チルアンモニウム0.04gの脱イオン水7g溶液を加えた。反応物質を、撹拌
しながら20時間にわたって90℃に保ち、メタノール200mlに注加した。
固体を分離し、これを真空オーブン中、80℃から90℃で乾燥すると、92℃
から100℃で溶融し、塩素2.6%およびフッ素32.4%を含有する琥珀色
の脆い樹脂が得られた。
【0091】 (実施例26) テレフタル酸ジメチル48.5g(0.25モル)、2,3−ジブロモ−1,
4−ブタンジオール31.0g(0.25モル)および1,4−ブタンジオール
14.6g(0.163モル)を、E.I.du Pont de Nemou
r社(Wilmington,Delaware)からTYZOR TPTとし
て販売されているチタン酸テトライソプロピルを3滴存在させ、150℃から1
60℃で反応させることにより、オリゴマーのポリエステルグリコールを調製し
た。粗生成物をアセトンから再結晶したところ、118℃から126℃で溶融し
、臭素8.5%を含有し、テトラヒドロフラン中のゲル浸透クロマトグラフィ(
GPC)では数平均分子量727を有する、白色の粉末が得られた。
【0092】 上記のオリゴマーエステル(4.1g)を、メチルイソブチルケトン30gに
溶かし、撹拌しながら65℃に加熱し、1H,1H,2H,2H−パーフルオロ
オクタンチオール0.2g(0.5モル)および無水炭酸カリウム0.07g(
0.5モル)を加えた。65℃で24時間にわたって加熱した後、温かい溶液を
ろ過し、110℃および2Paから5Paの圧力でロータリエバポレータにより
すべての揮発性成分を除去すると、フッ素1.4%を含有する白色の固体が得ら
れた。
【0093】 (実施例27) 実施例5および16のアセトン溶液を、乾燥カーペットに表2に示すフッ素濃
度をもたらすのに十分な量をパジングすることにより、4つの異なる椅子張り生
地に塗布した。 綿:織物重量:7.4oz/yd2(0.25kg/m2)、白色 ナイロン:織物重量:9.6oz/yd2(0.33kg/m2)、黄褐色 ポリエステル:織物重量:9.5oz/yd2(0.32kg/m2)、黄褐色 ポリプロピレン:織物重量:7.5oz/yd2(0.25kg/m2)、プリ
ント 撥油性/撥水性およびフッ素充填(loading)は、周囲温度で1日間にわたっ て乾燥させた後、それぞれ試験法2および4に従って測定し、以下の表2に示す
【0094】
【表2】
【0095】 (実施例28) 実施例5、16および18の水性分散液を、乾燥カーペットに表3に示すフッ
素濃度をもたらすのに十分な量をパジングすることにより、実施例27に列挙し
た4つの異なる椅子張り生地にパジングした。使用した界面活性剤は、実施例5
および18のアニオン性分散液の場合は、「SUL−FON−ATE」AA−1
0(Tennessee Chemical社、Atlanta、Georgi
a)として市販されているドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、実施例16
のカチオン性分散液の場合は、「ARQUAD」12−50(Akzo Nob
el Chemicals社、Chicago、Illinois)として市販
されている70%水性イソプロパノールに溶かしたN,N,N−トリメチル 1 −ドデカナミニウムクロリド(dodecanaminium)(50%)とし
た。処理した織物を120℃で5分間にわたって乾燥させ、表3に示すようにフ
ッ素およびそれぞれ試験法2および4に従って撥油性/撥水性を試験した。
【0096】
【表3】
【0097】 (実施例29) 砂岩ブロック(1×2×3インチ、2.5×5.1×7.6cm)を、実施例
5および16のフルオロポリマーのアセトン溶液に30秒間にわたって浸した。
それぞれの溶液は、フッ素濃度が1.615%となるように調製した。ポリ(塩
化ビニル)(PVC)2.16%を含有する等しいモル濃度の溶液を対照として
用いた。処理した砂岩ブロックを周囲温度で24時間にわたって乾燥させ、表4
に示すように、撥油性および撥水性はそれぞれ試験法2および4に従い、モータ
ー油汚染は試験法3に従って試験した。
【0098】
【表4】
【0099】 (実施例30) コンクリートパティオブロック(95×95×25mm)を、実施例5および
16のフルオロポリマーのアセトン溶液に1分間にわたって浸した。それぞれの
溶液は、フッ素濃度が0.8%となるように調製した。ポリ(塩化ビニル)(P
VC)1.08%を含有する等しいモル濃度の溶液を対照として用いた。処理し
たコンクリートブロックを周囲温度で3日間にわたって乾燥させた。次いで、連
邦規格法(Federal Specification Method)SS
−W−110C(試験法5)に従い、ブロックを水に浸すことにより水の吸収を
測定した。様々な時間の後での吸収データを表5に示す。
【0100】
【表5】
【0101】 * 未処理のブロックは、コンクリートの無機成分が浸出することにより、液浸 中に減量し、濁りを生じる。処理した試料では浸出が抑えられる。
【0102】 (実施例31) 細長い羽根板の形のポンデローザ松材試料を、実施例5および16のフルオロ
ポリマーのアセトン溶液に30秒間にわたって浸すことにより処理した。それぞ
れの溶液は、フッ素濃度が0.8%となるように調製した。ポリ(塩化ビニル)
(PVC)1.08%を含有する等しいモル濃度の溶液を対照として用いた。そ
れぞれ5つのポリマー処理および未処理の標本を用い、ASTM試験法D444
6−84(試験法6)に従って、処理、調整および試験を行った。それぞれの処
理標本を水に暴露した後の膨張とこれに対応する未処理対照標本の膨張との差を
、未処理対照標本の膨張で除し、100を乗じた。この試験法に合格するには、
最小限60%の撥水効率が必要である。表6に示すように、いずれのフルオロポ
リマーも試験に合格した。
【0103】
【表6】
【0104】 (実施例32) ポリ(塩化ビニル)粉末(50g)を実施例16のフルオロチオール修飾ポリ
(塩化ビニル)(2.5g)と混合し、単軸押出機の中で、約175℃において
溶融ブレンドした。得られたチップを170℃で押出してフィルムにすると、対
照試料と比較して改良された撥性を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J031 CD11 CD25 CD28 4J100 AB07P AC03P AC04P AE09P AJ03P AM03P BA02H BA03H BA17H BA35H BA51H BA56H BA58H BA59H BB01P BB12H BB13H BB18H HA25 HA61 HB37 HC70 HE05 HE41 JA20

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペンダントフルオロアルキルスルフィド基およびペンダント
    アルキルスルフィド基を有するポリマーであって、 a)式Iで示されるチオールと、 Rf−(A)d−B−S−H I [式中、 Rfは、約3から約14個の炭素原子を有し、必要に応じて少なくとも1つの エーテル酸素原子によって分断されている完全フッ素化直鎖または分枝脂肪族基
    であり、 Aは、−SO2N(R)−、−CON(R)−、−S−、および−SO2−から
    なる群から選択される二価の基であり、式中Rは、Hまたは1から約6個の炭素
    原子のアルキル基であり、 dは、0または1であり、 Bは、二価の線状炭化水素基−Cn2n−であり、式中nは約2から約12で ある] b)式IIで示されるチオールと、 X−R′−S−H II [式中、 Xは、H、OH、−COOM、および−SO3Mであり、 Mは、H、Na、K、またはNH4であり、 R′は、−(CH2m−、−CH(COOH)−、および−CH2−CH(C OOH)−からなる群から選択される二官能性アルキル基、二官能性芳香族基−
    64−、または二官能性複素環基−C5NH3−であり、 mは、1から18である] c)炭素上に置換した塩素または臭素を含むポリマー、または最大12個の炭
    素および少なくとも250の分子量を有する塩素化または臭素化パラフィンと、
    からなる反応生成物を含むことを特徴とするポリマー。
  2. 【請求項2】 ペンダントフルオロアルキルスルフィド基を有するポリマー
    であって、 a)式Iで示されるチオールと、 Rf−(A)d−B−S−H I [式中、 Rfは、約3から約14個の炭素原子を有し、必要に応じて少なくとも1つの エーテル酸素原子によって分断されている完全フッ素化直鎖または分枝脂肪族基
    であり、 Aは、−SO2N(R)−、−CON(R)−、−S−、および−SO2−から
    なる群から選択される二価の基であり、式中Rは、Hまたは1から約6個の炭素
    原子のアルキル基であり、 dは、0または1であり、 Bは、二価の線状炭化水素基−Cn2n−であり、式中nは、約2から約12 である] b)炭素上に置換した塩素または臭素を含むポリマー、または最大12個の炭
    素および少なくとも250の分子量を有する塩素化または臭素化パラフィンと、
    からなる反応生成物を含むことを特徴とするポリマー。
  3. 【請求項3】 さらに、式IIで示されるチオール X−R′−S−H II [式中、 Xは、H、OH、−COOM、および−SO3Mであり、 Mは、H、Na、K、またはNH4であり、 R′は、−(CH2m−、−CH(COOH)−、および−CH2−CH(C OOH)−からなる群から選択される二官能性アルキル基、二官能性芳香族基−
    64−、または二官能性複素環基−C5NH3−であり、 mは、1から18である] と反応させ、ペンダントフルオロアルキルスルフィド基およびペンダントアルキ
    ルスルフィド基を有するポリマーを生成することを特徴とする、請求項2に記載
    のポリマー。
  4. 【請求項4】 炭素上に置換された塩素または臭素を有する前記ポリマー
    が、塩素または臭素含有アルキレンまたはアリーレンモノマー、エピクロロヒド
    リン、塩素化または臭素化アルキルエポキシド、塩素化または臭素化アルキルオ
    キセタン、塩素化または臭素化アルキルシロキサン、塩素化または臭素化ポリエ
    ステル、および塩素化または臭素化ポリオレフィンのホモポリマーまたはコポリ
    マーからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1、2または3に記載
    のポリマー。
  5. 【請求項5】 炭素上に置換された塩素を有する前記ポリマーが、ポリ塩化
    ビニルまたはエピクロロヒドリンであることを特徴とする、請求項4に記載のポ
    リマー。
  6. 【請求項6】 前記ペンダントフルオロアルキルスルフィドが、式F(CF 2p(CH2nS−(式中、pは3から18であり、nは2である)で表されるか
    、それの混合物であることを特徴とする、請求項1、2または3に記載のポリマ
    ー。
  7. 【請求項7】 前記ペンダントアルキルスルフィドが、オクタデシルメルカ
    プタン、チオフェノール、2−メルカプトピリジン、2−メルカプトエタノール
    、メルカプト酢酸およびメルカプトコハク酸、またはそれの混合物からなる群か
    ら選択されることを特徴とする、請求項1または3に記載のポリマー。
  8. 【請求項8】 ペンダントフルオロアルキルスルフィド基およびペンダント
    アルキルスルフィド基を有するポリマーを調製するための方法であって、 炭素上に置換した塩素または臭素を含むポリマー、または最大12個の炭素お
    よび少なくとも250の分子量を有する塩素化または臭素化パラフィンを、 a)式Iで示されるチオール、および Rf−(A)d−B−S−H I [式中、 Rfは、約3から約14個の炭素原子を有し、必要に応じて少なくとも1つの エーテル酸素原子によって分断されている完全フッ素化直鎖または分枝脂肪族基
    であり、 Aは、−SO2N(R)−、−CON(R)−、−S−、および−SO2−から
    なる群から選択される二価の基であり、式中Rは、Hまたは1から約6個の炭素
    原子のアルキル基であり、 dは、0または1であり、 Bは、二価の線状炭化水素基−Cn2n−であり、式中nは、約2から約12 である] b)式IIで示されるチオール X−R′−S−H II [式中、 Xは、H、OH、−COOM、および−SO3Mであり、 Mは、H、Na、K、またはNH4であり、 R′は、−(CH2m−、−CH(COOH)−、および−CH2−CH(C OOH)−からなる群から選択される二官能性アルキル基、二官能性芳香族基−
    64−、または二官能性複素環基−C5NH3−であり、 mは、1から18である] と反応させ、ペンダントフルオロアルキルスルフィド基およびペンダントアルキ
    ルチオ基を有するポリマーを生成することを含むことを特徴とする方法。
  9. 【請求項9】 ペンダントフルオロアルキルスルフィド基を有するポリマー
    を調製するための方法であって、 炭素上に置換した塩素または臭素を含むポリマー、または最大12個の炭素お
    よび少なくとも250の分子量を有する塩素化または臭素化パラフィンを、式I
    で示されるチオール Rf−(A)d−B−S−H I [式中、 Rfは、約3から約14個の炭素原子を有し、必要に応じて少なくとも1つの エーテル酸素原子によって分断されている完全フッ素化直鎖または分枝脂肪族基
    であり、 Aは、−SO2N(R)−、−CON(R)−、−S−、および−SO2−から
    なる群から選択される二価の基であり、式中Rは、Hまたは1から約6個の炭素
    原子のアルキル基であり、 dは、0または1であり、 Bは、二価の線状炭化水素基−Cn2n−であり、式中nは、約2から約12 である] と、塩基の存在下で反応させ、ペンダントフルオロアルキルスルフィド基を有す
    るポリマーを生成することを含むことを特徴とする方法。
  10. 【請求項10】 相間移動触媒の存在下で実施することを特徴とする、請求
    項8または9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記触媒が、ベンジルトリエチルアンモニウム塩およびテ
    トラブチルアンモニウム塩からなる群から選択されることを特徴とする、請求項
    10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 炭素上に置換された塩素または臭素を有するポリマー、ま
    たは最大12個の炭素および少なくとも250の分子量を有する塩素化または臭
    素化パラフィンの撥油性および撥水性または防汚特性を改良する方法であって、 塩素または臭素の少なくとも5モルパーセントを、下式で示されるペンダント
    フルオロアルキルスルフィド基 Rf−(A)d−B−S− [式中、 Rfは、約3から約14個の炭素原子を有し、必要に応じて少なくとも1つの エーテル酸素原子によって分断されている完全フッ素化直鎖または分枝脂肪族基
    であり、 Aは、−SO2N(R)−、−CON(R)−、−S−、および−SO2−から
    なる群から選択される二価の基であり、式中Rは、Hまたは1から約6個の炭素
    原子のアルキル基であり、 dは、0または1であり、 Bは、二価の線状炭化水素基−Cn2n−であり、式中nは、約2から約12 である] で置換することを含むことを特徴とする方法。
  13. 【請求項13】 基材の撥油性および撥水性または防汚特性を改良する方法であ
    って、有効量の、請求項1、2または3に記載のポリマーの溶液またはエマルシ
    ョンを基材の表面に塗布すること、および基材を乾燥することを含むことを特徴
    とする方法。
  14. 【請求項14】 非フッ素化ポリマーまたはパラフィンの撥油性および撥水
    性または防汚特性を改良するための方法であって、 前記ポリマーまたはパラフィンを、請求項1、2または3に記載のペンダント
    フルオロアルキルスルフィド基を有するポリマーと溶融ブレンドまたは粉末ブレ
    ンドすることによって達成することを特徴とする方法。
JP2000535681A 1998-03-10 1999-03-10 ペンダントフルオロアルキルスルフィド基を有するポリマー類 Withdrawn JP2002506093A (ja)

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