JP2002505829A - 無線通信システムとそのための基地局および移動加入者端末 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 基地局が、信号データ、たとえばページングチャネル上のページングメッセージを、信号チャネルを介して移動加入者端末にを送信する無線通信システムが知られている。本発明によれば、信号データに加えてユーザデータが信号チャネル（ＰＣＨ）上で少なくとも断続的に送信され、前記ユーザデータは移動加入者端末（ＭＸ、ＭＹ）に宛てられる。これにより移動加入者端末は、まだトラフィックチャネルが割り振られていない場合であってもユーザデータを受信することが可能になる。これは、発呼加入者の端末と通信システム（ＣＴＳ）の加入者端末（ＭＸ）との間で呼が確立されるときに特に有利である。ユーザデータを使用すると、たとえば複数の加入者端末（ＭＸ、ＭＹ）を備えたページンググループを形成することが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】 無線通信システムとそのための基地局および移動加入者端末 本発明は、請求の範囲第１項のプリアンブルに記載の少なくとも１つの基地局 と少なくとも１つの移動加入者端末とを備えた無線通信システム、および独立ク レームのいずれか一項のプリアンブルに記載の基地局ならびに加入者端末に関す る。 ＵＳ−Ａ−５３７１７８１は、移動加入者端末と基地局とが互いに無線通信を 行っている無線通信システムを開示している。基地局は、ページング段階（ペー ジング）時に、いわゆるＴＣＬＩＤ（ｔｅｒｍｉｎａｔｉｎｇ ｃａｌｌｅｄ ｐａｒｔｙｉｄｅｎｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ（着信被呼側識別））を被呼加入者端 末に送信する。この識別は、どの加入者が呼び出されているかを示す情報データ である。この文献の第２欄第１段落に示されているように、ＴＣＬＩＤが信号デ ータ、すなわちリング信号（呼出しメッセージ）と共に送信される場合がある。 したがって情報データすなわちＴＣＬＩＤは、少なくとも時々、信号データ送信 用に提供された信号チャネル上で送信される。 呼が加入者端末に到達したとき、このＴＣＬＩＤはどの加入者が呼び出されてい るかを決定することを可能にする。これによって、単一の加入者端末を介して複 数の加入者を個別に呼び出すことができる。 ＷＯ−Ａ−９４／０５０９５は、情報データがいわゆるオーガニゼーションチ ャネルを介した、すなわち信号チャネルを介したパケットデータ形式で送信され る、無線通信システムを開示している。このパケットデータ送信により、直通接 続は不要である。逆に、情報データは信号データによってネストされ、既存の信 号チャネルを介して共に送信することができる。 Ｍ．ＭｏｕｌｙとＭ．Ｂ．Ｐａｕｔｅｔが共著で個人的に出版した「Ｔｈｅ ＧＳＭ，Ｇｌｏｂａｌ Ｓｙｓｔｅｍ ｆｏｒ Ｍｏｂｉｌｅ Ｃｏｍｍｕｎｉ ｃａｔｉｏｎｓ」１９９２年、Ｐａｌａｉｓｅａｕ、Ｆｒａｎｃｅの第６．１． ２章、３１７〜３２１頁に、こうしたページング信号の無線通信システムでの送 信が記載されている。ここに記載されている通信システムは、いわゆる「ページ ングチャネル」である信号チャネル上で、いわゆる「移動局」である移動加入者 端末に無線信号を送信する基地局を備えた、ＧＳＭ移動電話システムである。信 号チャネル上で送信される無線信号は、「ページングメッセージ」と「初期割当 てメッセージ」を含む。すなわち、ページング手順および初期化手順を実行する ためのメッセージが、信号チャネル上で送信されるということである。したがっ てこれらのメッセージは信号データである。前述の通信システムは、情報データ を送信するためにいわゆる「トラフィックチャネル」を提供している。 本発明は、少なくとも時々は情報データが送信されるこの信号チャネルを使用 すれば、発呼加入者に関する情報を被呼加入者に送信することもできるという事 実を見出したことに基づくものである。これによって、被呼加入者がまだトラフ ィックチャネルを割り当てられていない場合でも、この情報を受信することがで きる。 本発明の無線通信システムは、信号データおよび発呼加入者に関する情報を含 む情報データを、呼接続確立のために信号チャネル上で通信端末の１つに送信す る少なくとも１つの基地局を備える。 情報データは、要求された呼接続に関する情報、特に発呼加入者の加入者番号 、または発呼加入者に要求された通信サービ スを提供する、テキスト、画像、または音声データであることが好ましい。こう した無線通信システム用の基地局および移動加入者端末も提案されている。 情報データが、複数の加入者端末を共通のページング信号を受信する１つのペ ージンググループに結合するのに使用されていれば、特に有利である。これは、 情報データがこれらの加入者端末の識別を含み、基地局が対応するページング信 号をこれらの加入者端末に送信し、次いでこれらの端末がページンググループを 形成することで達成される。 本発明の特に有利な実施形態は、サブクレームに記載されている。 以下で、例示的な実施形態および以下の図を用いて、本発明についてさらに詳 細に説明する。 第１図は、無線通信網の確立を示す概略図である。 第２図は、信号チャネル上の無線送信を示す概略図である。 第３図は、信号チャネル上で送信されるデータの構造および内容を示す図であ る。 第１図は、複数の基地局を備え、その中でＢＳ１とＢＳ２の２つが例示的に示 されている、無線通信システムＣＴＳを示す 概略図である。この無線通信システムは、複数の移動加入者端末をさらに含み、 その中でＭＸ、ＭＹ、およびＭＺの３つが例示的に示されている。各基地局がセ ルを提供するため、この通信システムはセルラ無線システムである。セル内にあ る加入者端末は、基地局からの信号チャネルＰＣＨ上の無線信号を受信する。加 入者端末ＭＸおよびＭＹは、基地局ＢＳ１が提供するセル内に登録されているた め、この基地局ＢＳ１からの無線信号を受信する。その後加入者端末が、たとえ ば他方の基地局ＢＳ２が提供するセル内に登録すると、この基地局ＢＳ２からの 無線信号を受信することになる。第１図で記号を使って表されている信号チャネ ルは、基地局が移動加入者端末へ呼を確立するために同報通信信号を送信する同 報通信信号チャネルＰＣＨである。移動加入者端末のいずれか１つへの呼接続（ いわゆる「移動着信呼」）が確立される場合は必ず、同報通信信号が送信される 。そのため、従来の信号データが送信される。本発明によれば、少なくとも時々 はこの信号チャネルＰＣＨ上で情報データも送信される。 第１図に例示的に示された実施形態で、移動加入者端末ＭＸおよびＭＹは、基 地局ＢＳ１から同じ同報通信信号を受信する。 他方の基地局ＢＳ２の無線フィールドレンジ内にもある移動加入者端末ＭＸは、 この基地局ＢＳ２からの同報通信信号もさらに受信する。加入者端末ＭＺは、こ の加入者端末に向けて送信される同報通信信号がないため、呼び出されることは ない。 第２図は、基地局ＢＳ１と加入者端末ＭＸおよびＭＹとの間の信号チャネル上 での、無線送信を示した概略図である。無線信号はＴＤＭＡ手順により、すなわ ちこの場合は５２個のＴＤＭＡフレームを備えたマルチフレームＭＦである、予 め定められたタイムパターンの範囲内で送信される。マルチフレームＭＦは、複 数の時間間隔、この場合は３つの時間間隔ＩＤＬ１からＩＤＬ３を備え、これら はページング手順を実行するために確保されている。マルチフレームＭＦは、登 録手順を実行するために確保されている第１の時間間隔ＲＥＧをさらに備えてい る。マルチフレームＭＦの分割は、フレーム番号ＦＮの情報によって示されてお り、この場合は１から５２までである。 基地局は、以下に記載する論理チャネルＰＣＨおよびＡＧＣＨの範囲内にある ダウンチャネルＤＬ上で送信を行っている。加入者端末は、以下に記載する別の 論理チャネルＲＡＣＨの範囲内にあるアップチャネルＵＬ上で送信を行っている 。第１の 無線周波数は、ダウンチャネルＤＬ上での送信に使用され、第２の無線周波数は 、アップチャネル上での送信に使用される。たとえばこの場合、２つの無線周波 数間のデュプレックス距離は４５ＭＨｚである。 ＦＮ＝１と番号付けられたタイムフレーム内のマルチフレームＭＦの開始点で 、基地局は、セル内にあるすべての加入者端末に関する情報を含む同報通信信号 を同報通信チャネルＢＣＨ上で送信する。たとえばこの情報は、基地局の識別、 ならびに加入者端末を基地局の時間の基準と同期させるための同期化データであ る。タイムフレームＦＮ＝１内で同報通信信号を送信すると、時間間隔ＲＥＧ、 すなわちその中で加入者端末が基地局に登録できる登録段階が開始される。登録 用の時間間隔ＲＥＧの後に、ページング手順を実行するための複数の時間間隔が 続く。この例では、３つの時間間隔ＩＤＬ１からＩＤＬ３がこの目的で提供され ている。したがって、３つの異なる加入者端末または３つの異なるページンググ ループをアドレスすることができる。これらの時間間隔ＩＤＬ１からＩＤＬ３に ついて、時間間隔ＩＤＬ１での無線送信が例示的にさらに詳しく記載されている 。 第１に基地局はダウンチャネルＤＬ上で、ページングチャネルＰＣＨ上の４つ の連続するページングバーストを送信する。これらのページングバーストは、信 号データと情報データの両方を含み、これによって一定の加入者端末が個々に、 またはページンググループとしてアドレスされる。この例では、加入者端末ＭＸ およびＭＹはまとめて１つのページンググループとしてアドレスされる。ページ ングバーストを受信した後、処理された加入者端末は、４つの連続するアクセス バーストＲＡをアクセスチャネルＲＡＣＨ上で基地局に返信することによって、 アップチャネルＵＬ上で応答する。続いて基地局は、４つのアクセス許可バース トをアクセス許可チャネルＡＧＣＨ上で送信することによって、受信を確認する 。これにより、時間間隔ＩＤＬ１は終結し、ページング自体が終了する。続く時 間間隔ＩＤＬ２およびＩＤＬ３では、追加の加入者端末が他のページング信号に よってアドレスされる。 第３図は、信号チャネルＰＣＨ上で送信されるデータ構造の概略図である。デ ータは８ビット値の信号データおよび情報データで、前述のページングバースト 形式で送信される。こうしたワードが合計８個、すなわちＯＣＴ１からＯＣＴ８ までの８ オクテットが送信される。その内容は以下のとおりである。第１のオクテットＯ ＣＴ１は、被呼加入者端末の識別を与える第１の信号データＩＥＩを含む。第２ のオクテットＯＣＴ２は、識別のコンテンツの長さを与える第２の信号データＬ ＭＩＣを含む。第３のオクテットＯＣＴ３は、識別ディジットＩＤＣ、チェック ビットインジケータＯＥＩ、および識別タイプ情報ＴＩＤを含む第３の信号デー タに対応する。オクテットＯＣＴ４およびＯＣＴ５は、被呼加入者端末の一時識 別に関する情報を含む。この情報ＴＭＳＩは、ＧＳＭ標準から知られているＴＭ ＳＩ（一時移動加入者アイデンティティ）の短縮形に対応する。短縮形はＢＣＤ 符号化によって作成される。 上記信号データに加えて、ページングチャネル上ではすなわちオクテットＯＣ Ｔ６からＯＣＴ８の形式で、情報データも送信される。この情報データＤＡＴは 、それ自体は呼の確立に必要ではないが純粋に情報文字だけを有する情報を含む 。情報データＤＡＴは、加入者端末によって受信時に評価され、テキスト、画像 、または音声の形式で出力される。たとえば、所与の情報データは加入者番号お よび発呼加入者の名前である。この情報データは、テキストデータとして加入者 端末ディスプレイ 上に出力される。したがって加入者は、呼の確立中であっても、発呼加入者に関 する広範囲にわたる情報を受信する。この例では、送信が、発呼加入者によって どの通信サービスが要求されているかを示す情報データも含んでいる。したがっ て被呼加入者は、呼の確立中であっても、発呼加入者がたとえばファックスサー ビスまたはショートメッセージサービスを要求しているかどうかを知ることがで きる。情報データは、共同で１つのページンググループを形成する加入者端末の 識別も含む。この例では、加入者端末ＭＸおよびＭＹ（第１図を参照）が共同で 、ページングチャネルＰＣＨ上でアドレスされる。 第３図には、第１のオクテットＯＣＴ１の異なるビットパターンＡ、Ｂ、Ｃ、 およびＤも例示的に示されている。これらの異なるビットパターンは、ページン グ信号のタイプを示すためのものである。第１のビットパターンＡは、ページン グそれ自体に関する信号データだけが送信されることを示している。第２のビッ トパターンＢは、ＢＣＤ符号化ワード形式の信号データが送信されることを示し ている。第３のビットパターンＣは、たとえばショートメッセージサービスなど 、特定の通信サービスに関する情報データも送信されることを示している。第４ の ビットパターンＤは、加入者端末がいわゆる「アイドルモード」のままを維持し 、後続のマルチフレームで送信される情報データの受信まで待機することを示し ている。 本発明は、オフィスおよび家庭、すなわちいわゆるＳＯＨＯシステム（ＳＯＨ Ｏ：スモールオフィスおよびホームオフィス）で使用される無線通信に特に適し ている。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．少なくとも１つの移動加入者端末（ＭＸ、ＭＹ）と少なくとも１つの基地局 （ＢＳ１、ＢＳ２）とを備え、信号データ（ＩＥＩ、ＬＭＩＣ）および少なくと も時々は情報データ（ＤＡＴ）を、少なくとも１つの移動加入者端末（ＭＸ、Ｍ Ｙ）によって受信されるように信号チャネル（ＰＣＨ）上で送信する、無線通信 システム（ＣＴＳ）であって、 基地局（ＢＳ１）が信号データ（ＩＥＩ、ＬＭＩＣ）と情報データ（ＤＡＴ） とを呼接続確立のために発呼加入者から通信端末（ＭＸ）へ送信し、情報データ が発呼加入者に関する情報を含むことを特徴とする無線通信システム。 ２．情報データ（ＤＡＴ）が、発呼加入者の加入者番号および／または発呼加入 者が要求した通信サービスを示すことを特徴とする請求の範囲第１項に記載の無 線通信システム（ＣＴＳ）。 ３．情報データ（ＤＡＴ）が、加入者端末（ＭＸ）により受信されてディスプレ イフィールド上に表示される英数字データであることを特徴とする請求の範囲第 １項に記載の無線通信システム（ＣＴＳ）。 ４．少なくとも１つの基地局（ＢＳ１、ＢＳ２）によって送信された信号データ （ＩＥＩ、ＬＭＩＣ）が、情報データ（ＤＡＴ）がテキスト、画像、または音声 データであるかどうかを示すことを特徴とする請求の範囲第１項に記載の無線通 信システム（ＣＴＳ）。 ５．基地局（ＢＳ１）が、信号データ（ＩＥＩ、ＬＭＩＣ）および情報データ（ ＤＡＴ）を、少なくとも１つの移動加入者端末（ＭＸ、ＭＹ）によって監視され る周波数でページング信号として送信することを特徴とする請求の範囲第１項に 記載の無線通信システム（ＣＴＳ）。 ６．基地局（ＢＳ１）によってページング信号内で送信された信号データ（ＩＥ Ｉ、ＬＭＩＣ）および／または情報データ（ＤＡＴ）が、少なくとも１つの加入 者端末（ＭＸ、ＭＹ）の識別を含み、少なくとも２つの加入者端末（ＭＸ、ＭＹ ）がページンググループを形成するように、基地局（ＢＳ１）がその１つのペー ジング信号をこれらの少なくとも２つの加入者端末（ＭＸ、ＭＹ）に送信するこ とを特徴とする請求の範囲第１項に記載の無線通信システム（ＣＴＳ）。 ７．複数の時間間隔（ＩＤＬ１、ＩＤＬ２、ＩＤＬ３）を備え た予め定められたタイムフレーム（ＭＦ）範囲内で、基地局（ＢＳ１）が、これ らの時間間隔（ＩＤＬ１、ＩＤＬ２、ＩＤＬ３）において呼信号を異なるページ ンググループに送信することを特徴とする請求の範囲第６項に記載の無線通信シ ステム（ＣＴＳ）。 ８．基地局（ＢＳＩ）によって送信された情報データ（ＤＡＴ）が、ページング グループに属する加入者端末（ＭＸ、ＭＹ）に関する情報、特にその識別および ／または対応する加入者の名前を含むことを特徴とする請求の範囲第６項に記載 の無線通信システム（ＣＴＳ）。 ９．信号チャネル（ＰＣＨ）上で信号データ（ＩＥＩ、ＬＭＩＣ）を少なくとも １つの移動加入者端末（ＭＸ、ＭＹ）に送信し、少なくとも１つの移動加入者端 末（ＭＸ、ＭＹ）によって受信されるように信号チャネル（ＰＣＨ）上で情報デ ータ（ＤＡＴ）を少なくとも時々は送信する無線通信システム（ＣＴＳ）用の基 地局（ＢＳ１）であって、基地局（ＢＳ１）が、信号データ（ＩＥＩ、ＬＭＩＣ ）および情報データ（ＤＡＴ）を呼接続確立のために発呼加入者から通信端末（ ＭＸ）の１つに送信し、情報データが発呼加入者に関する情報を含むことを特徴 と する基地局。 １０．少なくとも１つの基地局（ＢＳＩ、ＢＳ２）を備えた無線通信システム用 の移動加入者端末（ＭＸ）であって、少なくとも１つの基地局（ＢＳ１）によっ て送信された信号データ（ＩＥＩ、ＬＭＩＣ）を信号チャネル（ＰＣＨ）上で受 信し、少なくとも１つの基地局（ＢＳ１、ＢＳ２）によって少なくとも時々は送 信される情報データ（ＤＡＴ）を信号チャネル（ＰＣＨ）上で受信し、 基地局（ＢＳ１）が、信号データ（ＩＥＩ、ＬＭＩＣ）および情報データ（Ｄ ＡＴ）を呼接続確立のために発呼加入者から通信端末（ＭＸ）の１つに送信し、 情報データが発呼加入者に関する情報を含むことを特徴とする移動加入者端末。