JP2002504911A - 有機塩化物で前処理した担持銀触媒を用いるエポキシ化法 - Google Patents

有機塩化物で前処理した担持銀触媒を用いるエポキシ化法

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Abstract

(57)【要約】 担持された銀触媒を用いるプロピレンのエポキシ化法は、該触媒を有機塩化物と分子状酸素を含む処理流に高温で接触させるという条件で、供給流中に有機塩化物を存在させなくとも高効率で実施することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 有機塩化物で前処理した担持銀触媒を用いるエポキシ化法 発明の利用分野 本発明は、分子状酸素を用いて気相中でプロピレンをプロピレンオキシドに直 接酸化するための方法に関するものてある。特に、本発明は、不活性耐火固体上 に担持された銀からなる組成物を用いて、エポキシドの生成を選択的に触媒する ことに関する。該触媒の性能は気相中にC1−C10有機塩化物および分子状酸素 を含むコンディショニング流に暴露することで向上する。この方法で該触媒を前 処理すると、有機塩化物の非存在下に高い選択率で上記エポキシ化法を実施する ことが可能である。 発明の背景 分子状酸素によるエチレンのエチレンオキシドへの直接酸化は周知であり、実 際にエチレンオキシドの商業生産のために現在使用されている方法である。かか る目的のための典型的な触媒は、場合により促進剤や活性化剤で改質された、金 属性またはイオン性の銀を含有する。この種の大部分の触媒はαアルミナのよう な担休またはキャリアーを含み、その上に銀と促進剤が付着されている。担持銀 触媒の存在下でのエチレンの直接酸化の概要については、Sachtlerら,Catalyst Reviews:Science and Engineering,23(1&2),127-149(1981)を参照されたい。 しかしながら、エチレンオキシドの製造に最も適合する触媒および反応条件が プロピレンなどの比較的高級なオレフィンの直接酸化においては同等の結果をも たらさない、ということも周知である。それゆえに、現在得られるよりも高い収 率で気相直接酸化によりプロピレンオキシドを提供できる方法の開発が最も望ま れている。 カナダ特許第1,282,772号は、アルケンのエポキシ化のための炭酸塩-担持触媒 系を開示している。この方法の供給流は、アルケンと酸素含有ガスに加えて、ハ ロゲン化アルキルのような気相ハロゲン化合物を含む必要がある。ハロゲン化 合物は触媒の性能を高めるために供給流に添加される。この特許によれば、ハロ ゲン化合物の適切な濃度範囲は、アルケンがプロピレンであるとき、約5〜約2 000ppmである。この特許に記載されたプロピレンエポキシ化の実施例は、す べてが200ppmの塩化エチルを使用している。 他の多くの文献が、アルケンのアルケンオキシドへの銀触媒による直接酸化の 効率を向上させるために、供給流添加物としてハロゲン化合物を使用することを 提案している。例えば、上記カナダ特許の「背景技術」の章および米国特許第2, 279,469号(Lawら)中の説明を参照されたい。一般的に、銀触媒による直接酸化法 におけるプロピレンオキシドに対する最適選択率は、供給流がハロゲン化合物を 含むときだけ達成できると考えられている。しばしば提唱されている科学的理論 は、この種の化合物が触媒の酸化活性をある程度阻害することによって「抑制剤 」または「抗触媒」として機能し、その結果プロピレンの不要な副生物(例えば 、二酸化炭素)への過剰酸化が抑制される、というものである。しかし、エポキ シ化におけるハロゲン化合物の使用を最小限に止めるか全然使用しない直接プロ ピレンエポキシ化法を開発することが非常に望ましいだろう。かかる物質は、p pmレベルでさえも、プロピレンオキシドの製造に関連した原料コストに顕著に 反映してくる。さらに、供給流中にハロゲン化合物が存在すると、このプロセス の回収段階てイオン性の塩化物種が生成される傾向にある。このような塩化物種 は回収装置の金属部品の腐食を促進させる。加えて、エポキシ化プロセスを出て いく生成物流中のハロゲン化合物は、一般環境へのハロゲン汚染物質の放出を避 けるために、ことごとく取り除く必要がある。 発明の概要 今回、予期せざることに、プロピレンの直接酸化の触媒として用いる担持銀触 媒を、最初に有機塩化物化合物と分子状酸素の両方を含む気相流に高温でさらす 場合には、供給流中に有機塩化物を全く存在させなくとも長時間にわたってプロ ピレンオキシドの比較的高い収率を維持することが可能であると判明した。した かって、本発明は、次の工程: (a) 担持銀触媒に、気相中にC1−C10有機塩化物および分子状酸素を含む処 理流を、担持銀触媒中に塩化物を取り込ませて塩化物含有触媒を形成するのに有 効 な時間にわたり150〜350℃の温度で接触させること、ただし、担持銀触媒 は(i)不活性な耐火固相担体、(ii)触媒として有効な量の銀、および(iii)促進量 の、カリウムカチオンと窒素オキシアニオンまたはその前駆体を含むカリウム塩 から誘導されるカリウム促進剤を含むものである;および (b) 該塩化物含有触媒に、プロピレンと分子状酸素を含むが実質的にC1−C1 0 有機塩化物を含まない供給流を、プロピレンオキシドを形成するのに有効な時 間および温度で接触させること; を含んでなるプロピレンエポキシ化法の実施方法を提供する。 本発明の特に好ましい実施形態においては、担体がアルカリ土類金属の炭酸塩 を含むものである。 発明の詳細な説明 本発明は、プロピレンをプロピレンオキシドへ気相酸化するための方法、すな わち、酸素含有ガスと、C1−C10有機塩化物(例えば、塩化エチル)で前処理 した特定の種類の担持銀触媒の存在下で実施されるエポキシ化法に関する。 銀含有オレフィン酸化触媒の効果的な担体としては、どのような不活性耐火固 体材料を使用してもよく、例えば、アルミナ(αアルミナを含む)、炭化ケイ素 、シリカ、ジルコニア、チタニアなどがある。しかし、本発明で使用するのに最 適な担体材料はアルカリ土類金属の炭酸塩である。使用に適した炭酸塩には、ア ルカリ土類金属イオン、特にカルシウム、ストロンチウム、マグネシウムまたは バリウムのカチオンを有する無機炭酸塩が含まれ、炭酸カルシウムが最も好まし いものである。アルカリ土類金属炭酸塩の担体は例えばカナダ特許第1,282,772 号に記載されている。 このような担休材料は非常に高いプロピレンオキシド選択率を提供することが でき、この点に関して他の担体材料より驚くほど優れていることが見出された。 本発明の担体はさまざまな形態で存在することかできる。ある実施形態において 、担体はアルカリ土類金属化合物か主要量(すなわち、50重量%以上)を占め るもの、好ましくは、担体の実質上独占的成分であるもの(すなわち、担体が実 質的に1種以上のアルカリ土類金属化合物から成るもの)である。本発明の他の 実施形態では、アルカリ土類金属炭酸塩が固相支持体と共に用いられ、すなわち 、 アルミナ(好ましくは、αアルミナ)などの慣用の担体材料を含む下層担体また は下部構造休と共に用いられる。しかしながら、アルカリ土類金属化合物の担体 材料は通常、完成した触媒の少なくとも25重量%(たいていの実施形態では、 少なくとも35重量%)を占めるだろう。 担体材料の表面積は一般に少なくとも0.6m2/g、好ましくは少なくとも1. 5m2/gである。しかし、比較的高い表面積(例えば、50〜100m2/g)を有す るアルカリ土類金属化合物の担体材料も本発明の目的に適している。直接オレフ ィン酸化の分野ては一般的に低表面積担体(典型的には、0.03〜10m2/g) のほうが好ましいとされていたことを考慮すると、こうした結果は驚くべきこと であった。表面積は、Brunauer,EmmettおよびTeller,J.Am.Chem.Soc.60, 309-16(1938)に記載される窒素またはクリプトンを用いた通常のB.E.T.法によ り測定される。 本発明で用いる担体材料は一般的に多孔質または微孔質であると記載すること もでき、典型的には約0.05〜0.80cc/gの水孔体積(water pore volume) を有する。 本発明で用いる担持触媒は、担体に可溶性形態の銀および/または促進剤を導 入するための公知のどのような方法でも調製することができる。適当な方法は例 えばカナダ特許第1,282,772号および米国特許第5,625,084号に記載されている。 銀を担体に導入する好適な方法は含浸法によるものであり、この方法では、担体 上に所望量の銀を付着させるのに有効な量の銀化合物(銀の塩または錯体であり うる)の溶液を適当な溶剤または「錯生成/可溶化剤」中に溶解する。この溶液 を用いて担体に含浸させるには、銀化合物含有含浸用溶液中に担体を浸漬し、ペ ースト状の混合物またはスラリーを形成させる。次に、該スラリーを乾燥し、こ の混合物を約100〜120℃のオーブンまたは炉に0.5〜6時間入れておき 、その後この混合物を約250〜600℃の温度でさらに1〜6時間加熱して焼 成する。この手順により担体/銀混合物を乾燥し、揮発性成分を除去し、存在す る銀をその元素状態にまで還元する。 カリウム塩と任意の金属促進剤化合物は、1以上の別個の含浸工程で含浸溶液 として、同時にまたは別々に触媒に導入することができる。この場合も多孔質材 料に含浸させる公知のどのような方法で行ってもよい。これを簡便に実施するに は、触媒材料を容器に入れ、該容器を排気した後で該溶液を導入する。あるいは また、担体に含浸用溶液をスプレーしたり、振りかけてもよい。その後、過剰の 溶液を排出させるか、適当な温度で減圧下に蒸発させて溶剤を除去する。次いで 、触媒をオーブンに入れて適切な温度(例えば、120℃)で乾燥させる(典型 的には、30分〜5時間で十分である)。この種の方法は「逐次」または「連続 」調製法として知られている。アルカリ土類金属化合物-担持触媒は「同時」調 製法によっても調製することができる。この方法によると、カリウム塩と任意の 金属促進剤化合物が担体への含浸に用いられる銀化合物含有溶液中に加えられる 。また別の実施形態においては、担体に銀化合物を(場合により、1種以上の金 属促進剤化合物も)含浸させ、焼成し、カリウム塩を含浸させ、その後焼成せず に乾燥する。 溶剤または錯生成/可溶化剤中の銀含有含浸用溶液を調製するために用いる銀 化合物の選択は特に限定的なものではなく、溶剤または錯生成/可溶化剤に溶解 しかつそれと反応しない当分野で一般的に知られたどのような銀化合物を使用し てもよい。したがって、銀は酸化物または硝酸塩、炭酸塩、カルボン酸塩などの 塩として、例えば、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩 、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、フタル酸塩、脂肪酸塩など 、またはそれらの組合せとして、溶剤または錯生成/可溶化剤に導入することが できる。ある実施形態においては、酸化銀(I)が用いられる。 銀化合物含有含浸用溶液を調製するためには、多数の溶剤または錯生成/可溶 化剤を適切に用いることができる。銀化合物を十分に溶解したり、それを可溶性 形態に変換したりすることに加えて、適切な溶剤または錯生成/可溶化剤はその 後の工程で、洗浄法、揮発法、酸化法などのいずれかにより、簡単に除去できる ものでなければならない。また、錯生成/可溶化剤は溶液が完成触媒中に触媒の 全量に基づいて好ましくは約2〜70%の程度の銀を供給できるようにすべきで ある。さらに、溶剤または錯生成/可溶化剤は水と容易に混和するものが好まし い。というのは、水溶液を使用することが便利であるからである。銀化合物含有 含浸用溶液を調製するための溶剤または錯生成/可溶化剤として適していること が分かった物質として、アルコール(エチレングリコールなどのグリコールを含 む)、アミン(エタノールアミンなどのアルカノールアミンおよびエチレンジア ミンなどのアルキルジアミンを含む)、カルボン酸(例えば、乳酸、シュウ酸) およひこれらの物質の水性混合物がある。 典型的には、銀化合物含有溶液を調製するには、銀化合物を、例えば水、エチ レンジアミン、シュウ酸、酸化銀およびモノエタノールアミンの混合物のような 適当な溶剤または錯生成/可溶化剤中に溶解する。次に、この溶液を担体粒子と 混合し、排水する。その後粒子を適切に乾燥させる。 先に示したように、含浸後、銀化合物含浸担体粒子を処理して銀化合物を銀金 属に変換し、それにより担体の表面に銀を付着させる。本明細書中で担体に対し て用いる「表面」なる用語は、担体の外表面だけでなく内表面、すなわち、担体 粒子の細孔または内部を画定する表面をも含むものである。これを行うには、含 浸粒子を水素またはヒドラジンのような還元剤で処理するか、および/または高 温で焼いて銀化合物を分解し、銀をその遊離金属状態にまで還元する。ある種の 可溶化剤、例えば、アルカノールアミン、アルキルジアミンなども還元剤として 機能しうる。 完成した触媒中には少なくとも触媒として有効な量(プロピレンのプロピレン オキシドへの測定可能な変換をもたらす量をさす)の銀が存在しなければならな いが、銀濃度は触媒の全量に基づいて約2〜70重量%とするのが好ましい。よ り好ましくは、銀濃度は約10〜60重量%の範囲である。 予期せざることに、担持銀触媒の調製の際にカリウムを存在させると、プロピ レン酸化触媒としての該触媒の効率が著しく向上することが見出された。驚いた ことには、エチレンオキシドの分野で促進剤として周知であるセシウムなどの他 のアルカリ金属は認めうる程度に触媒の性能を改善できない。カリウムはカリウ ム塩として導入されるが、カリウムカチオンに対する対イオンとしての特定のア ニオンの選択は、最適な触媒性能を得るうえで重要であることが分かった。アニ オンは窒素オキシアニオン(すなわち、硝酸イオンや亜硝酸イオンのような窒素 と酸素の両原子を含むアニオンつまり陰イオン)またはその前駆体でなければな らない。こうして、触媒調製またはエポキシ化の条件のもとで窒素オキシアニオ ンに変換され得る化学種を含むカリウム化合物(すなわち、窒素オキシアニオン 前駆体)も使用するのに適している。例えば、炭酸塩や重炭酸塩のような炭素オ キシアニオンを使用してもよい。 効率を向上させるカリウム塩はどのような公知方法で触媒に導入されてもよい 。すなわち、銀とカリウム塩の含浸および付着を同時にまたは逐次行うことがで きる。例えば、担体にカリウム塩と銀化合物の1以上の溶液を含浸させ、乾燥し 、その後焼成して銀化合物を還元することによって、活性な担持銀触媒を生成さ せることができよう。あるいはまた、担体に銀化合物を含浸させ、乾燥し、焼成 した後でカリウム塩を再含浸させてもよい。 同時含浸を行うためには、カリウム塩が銀含浸用溶液に用いられるのと同じ溶 剤または錯生成/可溶化剤中に可溶性でなければならない。銀が最初に添加され る逐次法の場合は、塩を溶解することができるが、銀と反応せずかつ担体から銀 を浸出させないどのような溶剤も使用できる。一般的に水溶液が好適であるが、 アルコールのような有機液体も使用できる。カリウム塩を固相担体に導入するた めの適切な手法は当技術分野で周知である。 カリウム塩は、カリウム促進剤を含まない触媒と比較して、担持銀触媒の1以 上の触媒特性(例えば、選択率、活性、転化率、安定性、収率)を向上させるカ リウム促進剤濃度を提供するのに十分な量で用いられる。正確な量は、供給流の 組成、触媒に含まれる銀の量、担体の表面積、工程条件、例えば、空間速度およ び温度、担体の形態といった様々な要因により変化するだろう。しかしながら、 触媒がカリウム促進剤を含まない同様の触媒と比べて格別の効果を示すためには 、触媒の全量に基づいて、カチオンとして計算して、最低でも少なくとも0.5 重量%のカリウム促進剤を存在させる必要があると判明した。10重量%ほどの 高いカリウム濃度も利用できるが、一般には5重量%の濃度を越えても更なる効 果はほとんど認められない。より好ましくは、カリウム促進剤のレベルは約1〜 3重量%のKに相当する量である。 本発明で用いられる担持銀触媒の任意成分は促進量の1種以上の金属促進剤で ある。好ましい金属促進剤としては、Re、Mo、Wなどが挙げられ、単独でも 他の金属促進剤と組み合わせてもよい。「促進量」とは、金属促進剤を含まない 触媒と比較して触媒の1以上の触媒特性を向上させるように効率的に作用する量 のことである。エポキシ化実施条件下での金属促進剤の正確な形態は不明である 。金属促進剤は元素の形で触媒上に存在するのではないと考えられる。なぜなら ば、該促進剤は化合物(イオン、塩および/または錯体を含む)の形で触媒に添 加され、銀化合物を金属銀へ還元するのに一般的に用いられる還元条件は、金属 促進剤化合物を元素の形態にまで還元するには通常十分なものではないからであ る。 担体上に付着した、または触媒上に存在する金属促進剤は化合物の形態、たい ていは酸素含有化合物またはオキシド化合物の形をしていると考えられる。現在 のところ好適な実施形態において、金属促進剤はオキシアニオンの形、すなわち 、酸素を含むアニオンつまり陰イオンの形で触媒に導入される。適切に添加でき る金属のアニオンの例はモリブデン酸イオン、タングステン酸イオン、過レニウ ム酸イオンなどである。アニオンは各種の非アニオン性金属化合物、例えば、酸 化物(例:MoO3、WO3、Re27)、および金属の酸、炭酸塩、硫酸塩、ハ ロゲン化物、オキシハロゲン化物、ヒドロキシハロゲン化物、ヒドロキシド、ス ルフィドなどの他の物質の反応性溶解により調製することができる。金属促進剤 化合物中のアニオンに対する対イオンを形成するカチオンは最も適切にはアンモ ニウムであるが、アルカリ金属またはアルカリ土類金属カチオンも使用できる。 場合により、担体に1種以上の金属促進剤化合物を含浸させる。これは触媒の 他の成分を添加するのと同時に、または前に、および/または後で行うことがで きる。本発明の一つの有利かつ便利な実施形態では、任意の1種以上の金属促進 剤化合物、カリウム塩および銀が触媒に同時に導入される。 触媒性能をある程度改善するのに必要とされる担体もしくは触媒上に存在する または付着した金属促進剤の最小量は、限定的なものではないが、一般的に、担 持銀触媒の全量に基づいて約0.1重量%の金属(促進剤が存在する形に関係な く元素として測定)であることが見出された(ただし、金属はW、Mo、Reお よびこれらの組合せよりなる群から選択される)。一般的に言えば、金属促進剤 の最大量は10重量%であろう。0.2〜2.5重量%の金属促進剤の範囲内で 実施することが特に有利である。 上で規定した範囲内で得られる効果の程度は特定の性質および特徴、例えば、 反応条件、触媒の調製法、用いる担体の表面積および細孔構造および表面の化学 的性質、触媒の銀含有量、触媒のカリウム含有量などにより変化するだろう。 本発明および請求の範囲において示した量の任意の金属促進剤の存在は他の活 性化剤、促進剤、増強剤、安定剤、改良剤などの使用を排除するものではない。 本発明の触媒の調製の際に場合により用いられる金属促進剤化合物は、好まし くは、適切な溶剤中で可溶化され得る化合物である。好ましくは、該溶剤は水含 有溶剤てある。より好ましくは、溶剤は銀化合物とカリウム塩の付着のために用 いた溶剤と同じものである。 上述したとおりに調製した担持銀触媒は、1種以上のC1−C10有機塩化物と 分子状酸素の両方を含む気体流に少なくとも150℃(好ましくは、少なくとも 200℃、最も好ましくは、少なくとも220℃で350℃より低い(好ましく は、300℃より低い、最も好ましくは、280℃より低い)温度で暴露するこ とにより前処理することが不可欠である。特許請求した本方法の前処理工程は、 エポキシ化工程を実施するのと同じ装置または反応器内で、例えば、プロピレン オキシドプラントの始動部分として、または所望により、適当な形状の別の容器 内で行うことが便利である。一般的には、未処理触媒を固定床の形に配置して、 その固定触媒床の中に有機塩化物含有気体流を実質的に連続的に通過させること が有利であろう。典型的には、約100〜10,000hr-1の気体毎時空間速度 が好適である。こうした接触を、触媒に所望量の塩化物を蓄積させるのに十分な 時間にわたり継続する。塩化物が取り込まれる正確なメカニズムは不明であるが 、有機塩化物はなぜか、たぶん有機塩化物からの塩化物を金属銀のような触媒の 無機成分に転移することによって、比較的非揮発性で水不溶性の形態に変換され るようである。塩化物の少なくとも一部は塩化銀(I)(AgCl)の形で取り 込まれると考えられる。 一般的に言えば、コンディショニング工程のパラメーターを、塩化物含有触媒 中に少なくとも0.1重量%のCl、より好ましくは少なくとも約0.5重量% のClが導入されるように調整することが望ましいだろう。典型的には、触媒の 全量に基づいて2重量%以上にCl含有量を増加させても追加の効果はほとんど 現れない。処理流中の有機塩化物の濃度は、限定的なものではないが、適切には 25〜2000ppmの範囲であり、それより低いまたは高い濃度も使用できる。 処理時間は、とりわけ、温度、用いる有機塩化物の濃度および反応性に応じて、 一般に約1〜24時間の範囲である。 有機塩化物は1〜10個の炭素原子と少なくとも1個の塩素原子を含む有機化 合物から選択される。他の元素、例えば、水素、酸素、窒素、硫黄、塩素以外の ハロゲンが存在してもよいが、好ましくは有機塩化物は水素と炭素と塩素原子の み、または炭素と塩素原子のみからなるものである。一般的に飽和有機塩化物を 使用するのが好適である。有機塩化物の例としては、塩化メチル、塩化エチル( 特に好適な有機塩化物)、塩化プロピル、塩化ブチル、塩化メチレン、クロロホ ルム、四塩化炭素、二塩化エチレン、塩化ビニル、クロロシクロヘキサン、クロ ロベンゼンなどがあるが、これらに限らない。 驚くべきことに、処理流中に分子状酸素を存在させることは触媒の性能を向上 させるうえて不可欠であることが見出された。有機塩化物のみによる前処理はほ とんどまたは全く有利な効果を及ぼさない。すなわち、処理流は適切には少なく とも1体積%のO2を含む。処理流中の分子状酸素の異常に高いレベルは一般的 に安全性または経済的理由で望ましくない。典型的には、約10体積%以下のO2 を利用する。処理流の残部は窒素などの不活性ガスでありうるが、プロピレン やメタンのような非塩素化炭化水素も存在しうる。しかし、一般的に、プロピレ ンや他の反応性オレフィンを実質的に含まない処理流を用いることで、前処理が 最も迅速かつ効率的に達成される。したがって、一つの望ましい実施形態におい ては、処理流が本質的に有機塩化物と分子状酸素と不活性のバラストガスからな る。 担持銀触媒は、その触媒性能をさらに改善または最適化するために、有機塩化 物に加えて他の物質で、有機塩化物前処理工程の前、間または後にさらに処理す ることができる。例えば、触媒を二酸化炭素および/または窒素酸化物種と接触 させる。適当な二酸化炭素処理条件は、触媒を5〜60体積%のCO2を含有す る気体流と150〜350℃の温度で接触させることを含む。一般に、二酸化炭 素と共に分子状酸素を存在させることが好ましい。CO2とO2の両方を含む気体 流て処理した触媒は、CO2単独で処理した触媒よりも長期間にわたって高い 選択性、活性、生産性を維持する傾向がある。この目的には1〜10体積%の酸 素濃度が一般に適している。好ましい実施形態においては、二酸化炭素処理流中 にプロピレンを存在させない。使用に適した窒素酸化物種の例にはNO、NO2 、N24、N23またはそれらの混合物が含まれ、NOが最適な窒素酸化物種で ある。典型的には、担持銀触媒の処理に用いる気体流中の窒素酸化物種の濃度は 約10〜2000ppmの範囲である。通常このためには150〜350℃の温度 で十分である。 本発明のエポキシ化工程においては、プロピレンと分子状酸素を含む供給流を 、少なくともプロピレンの対応エポキシドへの部分的酸化を達成するのに有効な 条件下で反応器内の上記の有機塩化物処理触媒と接触させる。典型的なエポキシ 化条件は約180〜350℃(より好ましくは200〜300℃)ほどの反応器 の反応ゾーン内温度、および約1〜60気圧の圧力を含む。本方法の重要な利点 は、供給流が高効率を達成するために有機塩化物や他の塩化物またはハロゲン含 有物質を含む必要がないということである。すなわち、供給流が気体の塩化物種 を実質的に含まない場合でさえ、プロピレンオキシドへの高選択率が観察される 。本発明の特に好ましい実施形態では、供給流が1ppm未満の有機塩化物を含み 、0ppmの有機塩化物でも操業可能である。しかし、有機塩化物(好ましくは1 〜2000ppm)を供給流と同時供給して、長期エポキシ化後の触媒を定期的に 再活性化つまり再生することが望ましいかもしれない。例えば、使用している触 媒の塩化物含有量が触媒性能の所望レベルを得るのに十分なレベルよりも低下し たら、有機塩化物処理工程を使用済み触媒に対して繰り返してもよい。供給流は また二酸化炭素を含んでいてもよく、これは一般にエポキシドの選択率を高める ように作用する。また、気体の窒素酸化物種は、プロピレン(新鮮および/また は再循環プロピレン)と分子状酸素を含む供給流に該酸化物種を導入することに よって、反応器内の反応ゾーンに供給することができる。 気体窒素酸化物種の導入は、強制的ではないが、それがプロピレンオキシド選 択率を犠牲にすることなく、比較的高レベルの触媒活性を促進するように作用す るので、エポキシ化の性能にとってきわめて有利である。最適量は、一部には、 用いる特定のカリウム塩と金属促進剤化合物(存在する場合)およびそれらの濃 度により、さらにはカリウム塩と金属促進剤の最適量に影響を及ぼす上記の他の 要因により決定される。典型的には、プロピレンのエポキシ化に適した窒素酸化 物種の濃度は約0.1〜2,000体積ppmである。 この反応に用いる「酸素」は、純粋な分子状酸素、原子状酸素、エポキシ化条 件下で存在可能な原子状または分子状酸素から誘導される一過性のラジカル種、 前記の少なくとも1種と他の気体との混合物、およびエポキシ化条件下で前記物 質の1つを生成できる物質を含むものとして定義される。酸素は典型的には空気 、市販の純酸素、またはエポキシ化条件下で気体状態で存在しかつ分子状酸素を 生成する他の物質として反応器に導入される。 反応ゾーン、つまり反応体と触媒がエポキシ化条件下で一緒にされる反応器の 領域、に供給される気体成分は、一般的には、反応器に導入する前に混ぜ合わせ る。しかし、これとは別に、所望により、この種の成分を別々にまたは種々の組 合せ物として導入してもよい。したがって、上記の特定組成を有する供給流は個 々の成分が反応ゾーンに入る前または入るときに形成され得る。供給流は反応器 からの再循環流を利用したり導入したりしてもよい。かくして、本明細書中で用 いる「供給流」なる用語の使用は、本方法を、気体成分の全部を該成分の反応ゾ ーンへの導入に先立って一緒にする実施形態に限定することを意味しない。本発 明の方法および触媒を使用する反応器は当技術分野で公知のどのようなタイプの ものであってもよい。 供給流はまた、特に酸素源として空気を用いる場合には、窒素や他の不活性ガ スのようなバラストまたは希釈剤を含むことができる。さまざまな量の水蒸気が 存在してもよい。 供給流の成分は最適には次の表に示した量で存在する。 成分 プロピレン酸化用の体積%(またはppm) プロピレン 約2〜50% 酸素 約2〜10% 有機塩化物 <1ppm、より好ましくは0 窒素酸化物種 0〜約2,000ppm 二酸化炭素 0〜60%、より好ましくは5〜50% 窒素または他のバラスト気体 残部 本発明では、当技術分野で公知の固定床および流動床反応器をはじめとして、 どのようなサイズおよびタイプの気相エポキシ化反応器も使用できるが、本発明 は標準的な固定床の多管型反応器、例えば、エチレンオキシド反応器として現在 使用されているもの、を最も広く適用しうると予想される。これらは一般に壁面 冷却型および断熱型つまり非壁面冷却型の反応器を含む。一般的に各工程につい て異なる装置を使用する必要がないので、コンディショニング工程とエポキシ化 工程とは同一の反応器で実施することが便利である。これはエポキシ化装置を始 動および作動させる(有機塩化物による触媒の定期的再活性化を含む)のに要す る時間量を最小限に抑えるだろう。管の長さは典型的には約5〜60フィートの 範囲であるが、多くの場合は約15〜45フィートの範囲である。管は内径が約 0.5〜2.5インチであり得、典型的には約0.8〜1.5インチであると予 想される。適当なシェルの内部に平行に配置された複数の触媒充填管が用いられ る。GHSVは一般に約500〜10,000hr-1の範囲である。典型的には、 GHSV値は約1〜60気圧、通常は約1.1〜30気圧の圧力で約800〜3 ,000hr-1の範囲である。接触時間はプロピレンの0.5〜70%、好ましく は5〜30%を変換するのに十分なものとすべきである。実施例 実施例1(比較) 本実施例では、塩化エチルを含むが分子状酸素を含まない処理流を使用すると 、プロピレン供給流中の窒素酸化物種と有機塩化物の非存在下でプロピレンをプ ロピレンオキシドに変換できる担持銀触媒が得られないことを実証する。 51重量%のAg、17重量%のCa、0.53重量%のMo((NH4)2Mo2O7 から)、1.7重量%のK(KNO3から、担体に銀化合物を含浸させて焼成した後 で逐次添加)、0.68重量%のN、および0.05重量%未満のClを含有す る炭酸カルシウム上に担持された触媒を、米国特許第5,625,084号に記載される 方法に従って調製した。約5ccの触媒を外径0.5インチの316ステンレス鋼 製管型反応器に装填し、次のように20時間かけて前処理した。すなわち、25 0℃、30psig、処理流中の塩化エチル500ppm(残部は窒素)、GHSV1 200hr-1とした。その後、4.0体積%のプロピレン、8.0体積%のO2、 および14.9体積%のCO2を含む供給流を232℃、100psig、1200h r-1のGHSVで触媒を通過させた。前記の条件下で19.5時間後に、プロピ レンの転化率は5.0%であったが、プロピレンオキシドに対する選択率は0% であった。使用済み触媒は0.05重量%未満のClを含むことが分かった。実施例2 本実施例では、担持銀触媒を塩化エチルと分子状酸素の混合物で前処理するこ との有利な効果を実証する。 米国特許第5,625,084号に記載される方法に従って、次の元素組成を有する担 持銀触媒を調製した。すなわち、48重量%のAg、15重量%のCa(炭酸カ ルシウム担体から)、0.59重量%のMo((NH4)2Mo2O7から)、1.8重量 %のK(KNO3から、実施例1と同様に焼成した後で添加)、0.67重量%のN 、5.5重量%のC(炭酸カルシウム担体から)、および0.05重量%未満の Cl。約10ccの触媒を外径0.75インチの316ステンレス鋼製管型反応器 に装填し、5.21体積%のO2と500ppm(体積)の塩化エチルを含む処理流 (残部はN2)(GHSV=1200hr-1)に250℃、30psigで20時間暴 露した。その後塩化エチル処理をやめ、4.6体積%のプロピレンと7.6体積 %のO2を含む供給流を216℃、300psig、4800hr-1のGHSVで触媒 床を通過させた。前記の条件下で16時間後に、前処理した触媒はプロピレン転 化率3.8%、プロピレンオキシドに対する選択率59%を示した。この触媒を 様々な作動条件下(全てが0ppmの塩化エチル、0〜10ppmのNO)で123. 5時間後に分析したところ、0.5重量%のClをまだ含んでいることが分かっ た。実施例3 本実施例では、本発明に従って有機塩化物で処理した担持触媒を用いるエポキ シ化法の供給流に二酸化炭素を加えることの効果を実証する。 米国特許第5,625,084号に記載される方法に従って炭酸カルシウム上に担持さ れた銀触媒を調製した。触媒の元素組成は次のとおりであった。すなわち、44 重量%のAg、18重量%のCa、0.44重量%のMo((NH42Mo2O7から) 、1.7重量%のK(KNO3から、焼成後に添加)、1.28重量%のN、および 0.05重量%未満のCl。塩化エチルによる前処理を、5.1体積%のO2と 500ppmの塩化エチルを含む処理流(1200hr-1のGHSV、残部はN2)を 用いて250℃、30psigで21時間行った。その後プロピレンのエポキシ化を 、外径0.5インチの316ステンレス鋼製管型反応器中の約5ccの触媒を用い て232℃、100psigで行った。供給流はさまざまな量の二酸化炭素、プロピ レンおよび酸素を含んでいたが、NOまたは塩化エチルは含んでいなかった。G HSVを2400hr-1とした。観察された結果を以下の表にまとめてある。 実施例4 実施例3を繰り返した。ただし、新たに調製した担持銀触媒を塩化エチルで1 8時間前処理し、処理流は5.2体積%のO2を含んでいた。前処理した触媒は 、8.15体積%のプロピレンと6.35休積%のO2と14.8体積%のCO2 を含む供給流(GHSV=1200hr-1、残部はN2)を用いて250℃、10 0psigで評価した。 これらのエポキシ化条件下で45時間実施した後に、プロピレン転化率6.5 %およびプロピレンオキシド選択率52%(0.5lb PO/hr・ft3)が得られた。使 用済み触媒は1.0重量%のCl(150ppm未満の水溶性塩化物)を含んでい た。実施例5 本実施例では、有機塩化物処理工程の間に、酸素、有機塩化物および窒素に加 えて他の気体が存在しうることを示す。実施例3の新たに調製した触媒を、10 .7体積%のプロピレン、5.2体積%のO2、200ppmのNOおよび500pp mの塩化エチルを含む処理流(GHSV=1200hr-1、残部はN2)を用いて2 50℃、30psigで30時間、塩化エチルで前処理した。プロピレンオキシド選 択率42.6%およびプロピレン転化率10.6%(0.66 lbPO/hr・ft3)が得 られた。この方法で触媒を前処理した後、塩化エチルを含まない供給流を用いて 232℃、100psigでエポキシ化触媒として評価した。供給流は次の組成を有 していた。すなわち、9.3体積%のプロピレン、6.4体積%のO2、380p pmのNOおよび13.8体積%のCO2(GHSV=2840hr-1)。このよう な条件下で13.5時間実施した後、プロピレンオキシド選択率は53.2%、 プロピレン転化率は2.8%、そしてプロピレンオキシド生産性は0.58lb P O/hr・ft3であった。供給流中に0〜10ppmの塩化エチルと50〜731ppmの NOを加えて異なる条件下で合計170時間実施した後に、触媒は0.2重量% のCl(元素分析による)を含んでいた。実施例6 本実施例では、エポキシ化用の触媒として使用する前に担持銀触媒を塩化エチ ルで、次に二酸化炭素で連続して処理する方法を示す。 米国特許第5,625,084号に記載される方法に従って次の元素組成を有する触媒 を調製した。すなわち、51重量%のAg、17重量%のCa(炭酸カルシウム から)、0.51重量%のMo((NH4)2Mo2O7から)、2.1重量%のK(硝酸 カリウムから、焼成後に順次添加)、および0.94重量%のN。最初に触媒を 、5.0体積%のO2と500ppmの塩化エチルを含む処理流(GHSV=120 0hr-1)を用いて逆混合型反応器内で250℃、30psigにて20時間処理した 。その後触媒を5.0体積%のO2と50.0体積%のCO2を含む処理流(GH SV=1200hr-1)を用いて250℃、30psigでさらに4.2時間処理した 。次に、4.0体積%のプロピレンと8.0体積%のO2を含む供給流(NOと 塩化エチルを含まない)を同一の温度、圧力およびGHSVで前処理済み触媒を 通過させた。20.8時間後、プロピレンオキシド選択率は54%、プロピレン 転化率は10%、そしてプロピレンオキシド生産性は0.45lb PO/hr・ft3で あった。使用済み触媒は0.85重量%のCl(元素分析による)を含んでいた 。 比較のため、同様の組成の触媒を上記のように塩化エチルで前処理したが、二 酸化炭素による前処理を行わなかった。得られた触媒は最大プロピレン転化率3 .5%および最大プロピレンオキシド選択率50%を示したが、その活性の実質 的に全部が数日以内に失われた。実施例7 実施例6の方法を繰り返した。ただし、二酸化炭素前処理工程において、処理 流は10.0体積%のCO2を含むが酸素を含まず、そして4.2時間ではなく 3.0時間前処理した。プロピレンのエポキシ化は4体積%のプロピレンと8体 積%のO2を含む供給流(残部はN2、GHSV=1200hr-1)を用いて232 ℃、30psigで行った。70.0時間後、プロピレンオキシド選択率は48%、 プロピレン転化率は7.5%、そしてプロピレンオキシド生産性は0.24lb P O/hr・ft3であった。使用済み触媒は0.8重量%のCl(元素分析による)を 含んでいた。実施例8 本実施例では、本発明に従って塩化エチルと酸素で前処理した、タングステン で促進された担持銀触媒の使用を示す。 炭酸カルシウムに酸化銀(I)と(NH4)10W12O44の溶液を含浸させ、焼成し、 次に硝酸カリウムを含浸させて触媒を調製した。元素分析によると、この触媒は 次の組成:39重量%のAg、0.6重量%のWおよび2.3重量%のKを有し ていた。約5ccの触媒を外径0.5インチの316ステンレス鋼製管型反応器に 装填し、5.0体積%のO2と500ppmの塩化エチルを含む処理流(GHSV= 1200hr-1)を用いて250℃、30psigで20時間処理した。4.0体積% のプロピレン、8.0体積%のO2、および15.0体積%のCO2を含む供給流 を232℃、100psig(GHSV=2400hr-1)で前処理済み触媒上を通過 させた。前記の条件下で93.3時間実施した後に、プロピレンオキシド選択率 は55%、プロピレン転化率8%、そしてプロピレンオキシド生産性は0.26 lb PO/hr・ft3であった。使用済み触媒は0.9重量%のClを含んでいた。実施例9 本実施例では、担持銀触媒を最初にNOとO2で処理し、次に塩化エチルとO2 で処理する本発明の実施態様を示す。 触媒は米国特許第5,625,084号に記載される方法に従って調製し、次の初期元 素組成を有していた。すなわち、52重量%のAg、20重量%のCa(炭酸カ ルシウム担体から)、0.55重量%のMo((NH4)2Mo2O7から)、1.8重量 %のK(硝酸カリウムから、焼成後に添加)、1.04重量%のN、および0. 05重量%未満のCl。外径0.5インチの316ステンレス鋼製管型反応器を 使って、約5ccの触媒を、5.0体積%のO2と200ppmのNOを含む処理流( GHSV=1200hr-1)に250℃、30psigで暴露した。20時間後、処理 流の組成を5.0体積%のO2と500ppmの塩化エチルに変えた(他の全ての条 件は同一にした)。さらに23.3時間後、プロピレンのエポキシ化を開始させ た。異なるエポキシ化条件(30psig、4.0体積%のプロピレン、8.0体積 %のO2、1200hr-1のGHSV、NOと塩化エチルは不含)について評価し 、その結果を次の表にまとめてある。 実施例10 本実施例ては、レニウムおよびモリブデン促進剤を含む担持銀触媒の本発明の 方法における使用を示す。 米国特許第5,625,084号に記載される方法に従って炭酸カルシウム担体に(NH4)2 ReO4、(NH4)2MoO4、銀化合物および硝酸カリウムを含む溶液を含浸させ、焼成 して触媒を調製した。こうして得られた触媒は0.5重量%のRe、50重量% のAg、0.5重量%のMo、2重量%のKおよび0.69重量%のNの元素組 成を有していた。外径0.5インチの316ステンレス鋼製管型反応器中の触媒 の5ccサンプルに対して、5.0体積%のO2と500ppmの塩化エチルを含む処 理流(GHSV=1200hr-1)を用いて250℃、30psigで22時間塩化エ チル前処理を行った。その後、プロピレンのエポキシ化を次の条件下で行った。 すなわち、250℃、30psig、10.0体積%のプロピレン、5.0体積%の O2、200ppmのNO、1200hr-1のGHSV。供給流中の塩化エチルと二酸 化炭素のレベルを以下の表に示すように変化させた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 ギヤフネイ アン エム アメリカ合衆国 19380 ペンシルベニア 州 ウエスト チェスター コープランド スクール ロード 805 (72)発明者 ジユウソン ジエニファー ディー アメリカ合衆国 19464 ペンシルベニア 州 ポッツタウン メイプル グレン サ ークル 844 (72)発明者 カーン アンドゥルー ピー アメリカ合衆国 19403 ペンシルベニア 州 イーグルビレ ブランディワイン ロ ード 5109 (72)発明者 ピツチヤイ ランガサミ アメリカ合衆国 19382 ペンシルベニア 州 ウエスト チェスター フアウラー ドライブ 207

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.プロピレンのエポキシ化を実施する方法であって、次の工程: (a) 担持銀触媒に、気相中にC1−C10有機塩化物および分子状酸素を含む 処理流を、担持銀触媒中に塩化物を取り込ませて塩化物含有触媒を形成するの に有効な時間にわたり150〜350℃の温度で接触させること、ただし、担 持銀触媒は(i)不活性な耐火固相担体、(ii)触媒として有効な量の銀、および (iii)促進量の、カリウムカチオンと窒素オキシアニオンまたはその前駆体 を含むカリウム塩から誘導されるカリウム促進剤を含むものである;および (b) 該塩化物含有触媒に、プロピレンと分子状酸素を含むが実質的にC1− C10有機塩化物を含まない供給流を、プロピレンオキシドを形成するのに有効 な時間および温度で接触させること; を含んでなる上記方法。 2.不活性な耐火固相担体がアルカリ土類金属の炭酸塩を含む、請求項1に記載 の方法。 3.処理流が25〜2000ppmのC1−C10有機塩化物を含む、請求項1に記載 の方法。 4.担持銀触媒がさらにモリブデン、レニウム、タングステンおよびこれらの混 合物よりなる群から選択される、促進量の金属を含む、請求項1に記載の方法 。 5.処理流が実質的にプロピレンを含まない、請求項1に記載の方法。 6.供給流がさらに窒素酸化物種を含む、請求項1に記載の方法。 7.工程(a)の後で工程(b)の前に、塩化物含有触媒に二酸化炭素を含む二酸化炭 素流を150〜350℃の温度で接触させる、請求項1に記載の方法。 8.二酸化炭素流がさらに分子状酸素を含む、請求項7に記載の方法。 9.カリウム塩が炭酸カリウム、重炭酸カリウム、硝酸カリウム、亜硝酸カリウ ムおよびこれらの混合物よりなる群から選択される、請求項1に記載の方法。 10.工程(b)の後に工程(a)を繰り返す追加の工程を含む、請求項1に記載の方法 。 11.塩化物含有触媒が少なくとも0.5重量%のClを含む、請求項1に記載の 方法。 12.C1−C10有機塩化物が塩化エチルである、請求項1に記載の方法。 13.プロピレンのエポキシ化法を実施する方法であって、次の工程: (a) 担持銀触媒に、気相中に25〜2000ppmのC1−C4有機塩化物およ び分子状酸素を含む処理流を、担持銀触媒中に塩化物を取り込ませて少なくと も0.1重量%のClを含む塩化物含有触媒を形成するのに有効な時間にわた り220〜280℃の温度で接触させること、ただし、担持銀触媒は(i)アル カリ土類金属の炭酸塩を含む不活性な耐火担体、(ii)10〜60重量%の銀、 および(iii)硝酸カリウム、亜硝酸カリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム およびこれらの混合物よりなる群から選択されるカリウム塩から誘導される、 促進量のカリウム促進剤を含むものである;および (b) 該塩化物含有触媒に、プロピレンと分子状酸素を含むが実質的にC1− C4有機塩化物を含まない供給流を、220〜280℃の温度でプロピレンオ キシドを形成するのに有効な時間にわたり接触させること; を含んでなる上記方法。 14.処理流が実質的にプロピレンを含まない、請求項13に記載の方法。 15.担持銀触媒がさらにモリブデン、レニウム、タングステンおよびこれらの混 合物よりなる群から選択される、0.2〜2.5重量%の金属促進剤を含む、 請求項13に記載の方法。 16.工程(a)の後で工程(b)の前に、塩化物含有触媒に5〜60体積%の二酸化炭 素を含む気体流を220〜280℃の温度で接触させる、請求項13に記載の方 法。 17.前記気体流がさらに1〜10体積%の分子状酸素を含む、請求項16に記載の 方法。 18.工程(b)の後に工程(a)を繰り返す追加の工程を含む、請求項13に記載の方法 。 19.アルカリ土類金属の炭酸塩が炭酸カルシウムである、請求項13に記載の方法 。 20.C1−C4有機塩化物が塩化エチルである、請求項13に記載の方法。
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