JP2002503707A - 非加水分解ゼラチンを基とする高い食用油含量を有する噴霧乾燥粉末およびかかる噴霧乾燥して錠剤製造可能な粉末の製造方法 - Google Patents

非加水分解ゼラチンを基とする高い食用油含量を有する噴霧乾燥粉末およびかかる噴霧乾燥して錠剤製造可能な粉末の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、非加水分解ゼラチンを基とする高い食用油含量を有する噴霧乾燥した錠剤製造可能な粉末およびかかる噴霧乾燥して錠剤製造可能な粉末の製造方法に関する。上記の食用油は、ビタミン、調味料および香油であることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、非加水分解ゼラチンを基とする高い食用油含量を有する噴霧乾燥し
て錠剤製造可能な粉末およびかかる噴霧乾燥した錠剤製造可能な粉末の製造方法
に関する。上記の食用油は、ビタミン、調味料または香油およびこれらの混合物
であってもよい。
【0002】 高力価(high potency)ビタミン、殊には抗酸化性のものは、日常的に消費され
るが、それというのもこれらのビタミンの健康への効果が科学的および通俗刊行
物においてますます認められているからである。しかし、高力価の錠剤は段々と
大きくなり、嚥下できる限界に近づいている。錠剤のサイズの増大を制限する一
つの方法は、キャリヤーが少なくてさらに活性が高いビタミンの利用である。錠
剤製造に適する脂溶性ビタミン、例えばビタミンEを製造するために、これらを
ある種のキャリヤーと組み合わせ、油が錠剤製造を妨害しない錠剤製造可能な粉
末を形成しなければならない。その上、キャリヤーは、錠剤内の他の成分との結
合剤としても作用しなければならない。今日まで、かかるキャリヤー内のビタミ
ンEの含有量の限界は、75%の付近であった〔750国際単位(IU)/g)
。しかし、高い食用油(例えばビタミンE〕含有率は、錠剤内において不良な特
性、例えば低い硬度、不完全な崩壊、錠剤上のオイルスポット、錠剤内の微量成
分の溶解の油抑止という結果を引き起こす。当該業界では、高い油含有率で錠剤
製造可能な粉末を用いて、この問題を解決するよう試みられている。
【0003】 特には、米国特許(US)第3564097号〔ホフマン−ラ・ロッシュ(Hof
fman-La Roche)〕明細書は、高力価ビタミンE(35〜65質量%)および不活
性キャリヤー、例えば加水分解したゼラチンを含む複合ビタミン錠剤を開示して
いる。割れおよび油滲出に対する安定性を高めるために、リン酸三カルシウムが
賦形剤として使用されている。
【0004】 米国特許(US)第3608083号(ホフマン−ラ・ロッシュ)明細書は、
ビタミンE40〜60質量%および加水分解ゼラチンを有する高力価ビタミンE
粉末を開示している。この高力価ビタミンE粉末は、ビタミンEおよび加水分解
ゼラチンを乳化し、次いでエマルションを噴霧乾燥して製造される。
【0005】 米国特許(US)第3646192号(ホフマン−ラ・ロッシュ)明細書は、
高力価ビタミンE(35〜65質量%)および不活性キャリヤー、例えば加水分
解ゼラチンを含む複合ビタミン錠剤を開示している。割れおよび油滲出に対する
安定性を高めるために、シリカを賦形剤として使用している。
【0006】 米国特許(US)第3947596号、第3959472号、第391443
0号および第3962384号(すべてホフマン−ラ・ロッシュに譲渡)の各明
細書は、錠剤製造可能な脂溶性ビタミン粉末を製造するための噴霧乾燥方法を開
示している。脂溶性ビタミンは、粉末の約60質量%である。上記の粉末は、脂
溶性ビタミンを加水分解ゼラチンと一緒にして音波ホモジナイザー〔例えばホモ
−ミキサー(Homo-Mizer 登録商標)〕中で混合して製造し、粒径1〜3ミクロ ンを有するエマルションに達している。このエマルションを次いで噴霧乾燥する
。エマルション粒子の乾燥機の壁への付着を防止するために、さらにグライダン
ト(glidant) (ケイ酸塩)を噴霧室内に導入しなければならない。
【0007】 米国特許(US)第3932634号明細書は、脂溶性ビタミン10〜55%
および分散剤、例えばポリオキシエチレン ソルビタン モノオレアートおよび
ポリエチレングリコール400モノオレアートから成る脂溶性ビタミン溶液を開
示している。
【0008】 米国特許(US)第4711894号〔ヘンケル(Henkel)に譲渡〕明細書は、
ビタミンE20〜60%およびゼラチン(有利には加水分解物)、シリカ、デン
プンまたはガムから選ばれているキャリヤーおよびヒドロキシまたはアミノ酸か
ら選ばれている安定剤40〜80%から成る乾燥自由流動性ビタミンEを開示し
ている。上記のビタミン粉末は、噴霧乾燥により製造される。
【0009】 米国特許(US)第4870196号明細書は、ビタミンEおよびワックスお
よび乳化剤および粉末化剤を溶融し、この混合物を噴霧して小滴を形成して自由
流動性ビタミンE粉末を製造する方法を開示している。
【0010】 米国特許(US)第4892889号(BASFに譲渡)明細書は、圧縮成形
可能(錠剤製造可能)なビタミン粉末を製造するための方法を開示している。上
記のビタミン粉末は、ビタミンE20〜60%および非加水分解ゼラチン6〜4
6%から成る。炭水化物、例えばラクトースまたはコーンシロップまたはマンニ
トールの有効量をビタミン/ゼラチンエマルションに加え、安定なエマルション
の製造を助ける。上記のエマルションは、ビタミン粉末製造のための噴霧乾燥に
適する。二酸化ケイ素を噴霧乾燥室内に噴射し、粉末の流動性を改善する。
【0011】 米国特許(US)第5120761号(BASFに譲渡)明細書は、ビタミン
E50%および部分加水分解ゼラチンから成る自由流動性乾燥ビタミンE粉末を
開示している。
【0012】 米国特許(US)第5478569号(ホフマン−ラ・ロッシュに譲渡)明細
書は、ビタミンE約55%および魚ゼラチンから成る粉末脂溶性ビタミン組成物
を開示している。この粉末は、ビタミンおよびゼラチンのエマルションを噴霧乾
燥して製造される。エマルションの粒径は、約0.3μ〜0.6μである。
【0013】 錠剤製造のためのビタミンEは、一般に粉末の形で販売されている。市販の標
準は、500iu/gである。ビタミンEは純粋の形では1000iu/gであ
る。従って、500iu/g粉末は、ビタミンE油50%から成る。しかし、最
近では、ビタミンE75%およびキャリヤー、例えば魚ゼラチン、ケイ酸カルシ
ウムおよび二酸化ケイ素から成る粉末が現在ホフマン−ラ・ロッシュ社から販売
されている。この製品は、ごく最近入手できるようになっている。
【0014】 意外にも、本出願人は、高い油含有率で錠剤製造可能な粉末の技術を改善した
。具体的には、本出願人の高い油含有率で錠剤製造可能な粉末は、現在入手でき
る製品よりもグリース性が低く、さらに良い錠剤製造性を有し、かつ油含有率を
90%まで高めることができ、より小さい錠剤でさらに多量の有効成分を投与で
きる。
【0015】 また、本発明には加工上の利点がある。活性成分の含有率が高いと、より少量
のキャリヤーを要するだけであり、これはコスト低下となる。キャリヤー量が少
ないので、キャリヤーを溶解するために、より少ない水を必要とするだけである
。従って、粉末を乾燥するためのエネルギー必要量がより少なく、高い生産量が
得られる。加水分解または部分加水分解ゼラチンをこの場合には要しなくなるの
で、余分の加工コストおよびその加工工程を制御する必要がなくなる。最後に、
本発明の製造は、「慣用の」噴霧乾燥機で実施が可能であり、すなわち気化微細
化した小滴形成が問題とならないので冷気帯変更型噴霧乾燥(cool air zone mo
dified spray drying)を要しない。このように、コストがかかる装置の変更も 避けられる。
【0016】 ゼラチンの特性付け ゼラチンは、最も代表的にはその「ブルーム強度」により特性付けられる。こ
こに用いる用語「ブルーム」は、固体分6%を含み、10℃で17時間ゲル化し
たゼラチン溶液中に、直径1/2インチのプランジャーを4mm押し込むために
必要な重りをグラムで表したもので定義される。ブルーム測定のための好適な試
験方法は、Industrial Engineering Chemistry, Analytical Edition、第II巻、
第348ページおよび第XVII巻、第64ページに概要が記載されている。ゼラチ
ンに対する最高ブルームは、約300である。スリーハンドレッド(300)ブ
ルームゼラチンは、市場で入手できる。また、「0ブルーム」ゼラチンも入手で
き、これは「加水分解ゼラチン」としても知られている。用語「非加水分解」は
、ここではブルーム値が30〜300の間にあるゼラチンとして定義する。0〜
300の間のブルーム値を有するゼラチンも市場で入手でき、例えば80、10
0および270ブルームゼラチンが現在数社のメーカーから販売されている。さ
らに、ゼラチンの原料および製造方法は異なっていてもよい。ウシまたはブタの
骨または皮から得たゼラチンを含む原料およびゼラチン原料の処理は、酸または
アルカリ処理に引き続く水中煮沸であってもよい。酸処理により製造したものは
、タイプAと呼ばれ、アルカリ処理のものはタイプBと呼ばれる。さらに最近で
は、魚から得られるゼラチンが市場で入手できるようになっている。原料および
処理により、異なる性質、分子量、ブルーム強度ならびにエマルションを安定化
する能力となることがある。
【0017】 フローデックス(FLODEX)流動性 ここに使用する用語「流動性」は、粉末がどのように自由に流動するかに関す
るものである。具体的には、自由流動粉末は、フローデックス(FLODEX 登録商 標) 流動性50またはそれ以上を有する。フローデックス流動性試験は、米国 特許(US)第5000888号明細書第7欄、55〜70行、第8欄1〜45
行に詳細に記載され、ここに引用する。
【0018】 流動性は、フローデックス(FLOWDEX 登録商標) 法〔ダウ−レペチット(Dow-
Lepetit) 〕を用いて測定できる。試料は、低部に円孔を有する平滑な円筒内に 配置する。全体を充填の間は完全に閉めておく。粉末の全量を充填すると、低部
の孔を開ける。良好な流動性を有する粉末は小さい孔から流れだし、不良な流動
性を有する粉末は円筒から流出するために大きな孔を必要とする。フローデック
ス(FLOWDEX 登録商標) 値は、試料が流出する最小の孔の直径をmmで表した 値の逆数の1000倍である。最高の流動性は、この試験では、直径4mmのオ
リフィスを有する流出円盤を用いて得られる。この場合に、得られる流れは、値
250に等しいと報告する。当該分野の専門家は、値250はこれよりも高い流
動性も含むことがあると了解しており、それというのも標準流動円盤オリフィス
は250までしか測定できないからである。
【0019】 小滴サイズのマルヴァーン(Malvern) 試験 粉末中の油小滴サイズは、レーザー光の原理に基づいて作動するマルヴァーン
マスターサイザーS(Malvern MastersizerS 登録商標) を用いて測定される。
測定のために、有効ビーム(active beam) 2.4mmを有する300RFレンズ
を使用する。使用する屈折率は、ビタミンE油に対して(1.49、0.00)
、分散剤である水に対しては(1.33、0.00)である。ビタミンE粉末ま
たはエマルション約0.2gを熱水(50〜60℃)約20ml中に分散させる
。この分散液をピペットを用いてゆっくりと少量分散装置(MS1)の水中に、
濁りが希望する値の10〜30%に達するまでゆっくりと注入する。分散装置の
攪拌機は、約50%とする。測定は、マルヴァーンマスターサイザー(Malvern
Mastersizer 登録商標)上でチャンネルキルドセッティング(Channel killed se
tting)を有する多分散モデルを用いて評価する。ビタミンE粉末の油小滴サイズ
分布は、典型的には二個のピークを示す。第一のピークは、相当するエマルショ
ンとほぼ同様の油小滴サイズ分布を有する。その大きさが典型的には第一のピー
クよりも小さい第二のピークは、噴霧乾燥工程の間に使用したシリカによる人為
的なものである。油滴サイズ分布評価に関して、我々は第二のピークを無視した
。測定した油滴サイズは、第一ピークのD〔4,3〕(体積平均直径)である。
測定は常に二回行う。第一および第二ピークの分離は、通常、タイプAブタ皮お
よびクロダSPA(CrodaSPA 登録商標) ゼラチンについては容易であり、他の
ゼラチンに対しては、二種のピークは重複していることがある。この場合に、二
個のピークを最低または屈曲点(二個のピークの間に最低点がない場合)により
分離する。ピーク間の分離が明瞭ではない場合には、第一ピークが2μで終わる
と定義する。
【0020】 μ 本明細書中で使用する用語μは、ミクロンである。
【0021】 要約 本発明は、 (a)食用油40〜90% (b)ゼラチン10〜60% から成る錠剤製造に適する食用油小滴を含み、さらに上記の食用油小滴が0.8
μ以下の平均直径を有する噴霧乾燥粉末に関する。
【0022】 また、本発明は、 (a)食用油40〜90% (b)ゼラチン10〜60% から成る錠剤製造に適する食用油小滴を含む噴霧乾燥粉末を製造するための方法
において、 (a)上記のゼラチンまたは上記のゼラチンの混合物を熱水中に溶解させ、 (b)上記の食用油を熱水中のゼラチンに加えてエマルションを形成させ、 (c)平均油小滴サイズが0.8以下となるまで工程(b)中で形成された上記
のエマルションをホモジナイズし、 (d)工程(c)からのホモジナイズしたエマルションを噴霧乾燥する 工程から成り、さらに上記の食用油小滴が0.8μ以下の平均直径を有する方法
に関する。
【0023】 すべての百分率は、特に断らないかぎり質量%である。さらに、食用油の百分
率は、乾燥質量%として表す。
【0024】 詳細な説明 本発明は、 (a)食用油40〜90% (b)ゼラチン10〜60% から成る錠剤製造に適する食用油小滴を含み、さらに上記の食用油小滴が0.8
μ以下の平均直径を有する噴霧乾燥粉末に関する。
【0025】 また、本発明は、 (a)食用油40〜90% (b)ゼラチン10〜60% から成る錠剤製造に適する食用油小滴を含む噴霧乾燥粉末を製造するための方法
において、 (a)上記のゼラチンまたは上記のゼラチンの混合物を熱水中に溶解させ、 (b)上記の食用油を熱水中のゼラチンに加えてエマルションを形成させ、 (c)平均油小滴サイズが0.8以下となるまで工程(b)中で形成された上記
のエマルションをホモジナイズし、 (d)工程(c)からのホモジナイズしたエマルションを噴霧乾燥する 工程から成り、さらに上記の食用油小滴が0.8μ以下の平均直径を有する方法
に関する。
【0026】 粉末またはエマルション中の油小滴は、0.8μ未満またはこれと等しいか、
または有利には0.35μ未満またはこれと等しい直径を有する。
【0027】 すべての百分率は、特に断らないかぎり質量%である。さらに、食用油の百分
率は、乾燥質量%として表す。
【0028】 本発明では、食用油およびゼラチンを混合して粗エマルションを形成させて製
造する。次いで上記のエマルションを高圧ホモジナイゼーションを行って食用油
小滴サイズ0.8μ以下に到達させる。
【0029】 有利な油小滴サイズは、0.05〜0.8μ、さらに有利には0.1〜0.4
μ、最も有利には0.25〜0.35μである。
【0030】 70%を越える油含有率において、油小滴は平均直径0.6μ未満、また有利
には0.45μ未満を有していなければならない。
【0031】 55%未満の油含有率において、油小滴は平均直径0.45μ未満、また有利
には0.35μ未満、最も有利には0.30μ未満を有していなければならない
【0032】 高圧ホモジナイザーは、小さい油小滴に到達するためにパイロットまたは工業
規模では最も適しているが、他の形式のホモジナイザーも同様に使用できる。具
体的には、せん断ブレード(shear blade) 攪拌機では、油小滴サイズ0.8μ以
下を有する粉末に噴霧乾燥できるエマルションとなる。
【0033】 本発明の実施に使用できる食用油脂 本発明の実施に使用できる食用油脂は、調味料および香油、植物油、動物性油
脂、およびA、D、EおよびKから選ばれている天然および合成脂溶性ビタミン
およびこれらの混合物を含むが、しかしこれらに限定はされない。有利には油は
ビタミン油である。最も有利なビタミン油はEおよびAである。上記のビタミン
油は、不活性油、例えば綿実油、コーン油または落花生油を用いて希釈できる。
【0034】 例えばビタミンAパルミチン酸エステルは、一般に500国際単位(iu)/
g(粉末)として粉末の形で販売されている。純粋の形のビタミンAパルミチン
酸エステルは、1.817x106 iu/gの力価を有する。全油含有率65%
を有する500iu/g粉末を製造するためには、ゼラチン35%、ビタミンA
パルミチン酸エステル27.5%、および不活性油、例えば綿実油またはその他
の同様なトリグリセリド37.5%を用いる。
【0035】 800iu/g(すなわち80%)のビタミンE粉末を製造するためには、ビ
タミンE油80%およびゼラチン20%を用いる。
【0036】 さらに、市場がまだ500iu/g(50%)ビタミンE粉末を要求するので
、これも本発明の処理法を用いて容易に達成できる。
【0037】 粉末は、ビタミンE油50%、植物油、例えば綿実油15%、および非加水分
解ゼラチン35%を含んで製造できた。この製品は、特殊な条件を採用しなくて
も、より低い全油含有率の粉末よりも迅速な乾燥時間で噴霧乾燥できた。さらに
、各種の植物油は、ゼラチンよりも7〜10倍安価である。ビタミンE油50%
および非加水分解ゼラチン50%から成るビタミンE粉末は、有利には小滴サイ
ズを0.30μ以下に低下させると製造できる。
【0038】 上記の食用油は、40〜90%、さらに有利には50〜80%、最も有利には
65〜80%の濃度で存在する。
【0039】 本発明の実施に使用できるゼラチン 本発明の実施に使用できるゼラチンは、特殊なめしした雌ウシ皮から得たクロ
ダSPA(Croda SPA 登録商標) (45〜85ブルーム)、またはウシ皮、ウ シ骨、ブタ皮、魚から得たタイプAまたはタイプBを含み、これらに限定はされ
ない。上記のゼラチンは、10〜60%、さらに有利には20〜50%、最も有
利には20〜35%の濃度で存在する。
【0040】 すべての種類の非加水分解ゼラチンが有利である。
【0041】 本発明の実施に使用できる固体 固体を選択的に加えることができる。これらは油類、例えば綿実油、コーン油
または精留トリグリセリド中に溶解または懸濁していてもよい。例えば、ベータ
−カロテンおよびその他のカロテノイド類、例えばアスタキサンチン、カンタキ
サンチン、ベータ−アポ−8−カロテナールが許容できる固体である。カロテノ
イド類は、通常、油中の懸濁液として用いられる。さらに固体は加工の間に水相
内に懸濁または溶解していてもよい。
【0042】 さらに、一部の薬剤活性物質も使用できる固体である。代表的な固体薬剤は下
記であり、これらに限定はされない:感染防止薬、例えば抗生物質、および抗ウ
イルス剤、鎮痛薬、食欲抑制薬、駆虫薬、抗関節炎薬、抗喘息薬、抗痙攣薬、抗
鬱薬、抗糖尿病薬、下痢止め薬、抗ヒスタミン薬、抗炎症薬、抗偏頭痛製剤、制
吐薬、抗新生物腫瘍薬、抗パーキンソン病薬、止痒薬、抗精神病薬、解熱薬、鎮
痙薬、抗コリン作動薬、交感神経作用薬、キサンチン誘導体、カルシウムチャン
ネルブロッカー、およびベータブロッカーを含む心臓血管作用製剤、および抗不
整脈薬、抗高血圧薬、利尿薬、一般冠状、末梢および脳を含む血管拡張剤、中枢
神経系刺激薬、鬱血除去薬を含む咳および風邪用製剤、エストラジオールなどの
ホルモン、およびコルチコステロイドを含むその他のステロイド類、催眠薬、免
疫抑制薬、筋肉弛緩薬、副交感神経遮断薬、精神興奮剤、鎮静薬および精神安定
薬。上記の薬剤は、油中に懸濁することができる。
【0043】 固体の使用濃度は、代表的には油中5〜40%である。
【0044】 本発明の実施に使用できる賦形剤 賦形剤の用語は、有効成分に対する希釈剤またはビヒクルについて多様なものを
含む用語である。賦形剤には下記を含む:希釈剤または増量剤、結合剤または粘
着剤、崩壊剤、滑沢剤、粘着防止剤、グライダントまたは流動促進剤、色素、調
味料、甘味料および吸着剤。
【0045】 具体的には、錠剤増量剤は、錠剤の本体を構成し、かつ主としてキャリヤーと
して作用する物質である。代表的な錠剤増量剤は、硫酸カルシウム、リン酸カル
シウム、炭酸カルシウム、デンプン、変性デンプン(カルボキシメチルデンプン
など)、微結晶性セルロース、ラクトース、スクロース、デキストロース、マン
ニトールおよびソルビトールを含み、これらに限定はされない。
【0046】 錠剤増量剤の代表的な濃度は、錠剤の約10〜90質量%である。
【0047】 結合剤は粉末を保持して一緒になって顆粒を形成させる「のり」として作用す
る。結合剤は、天然ポリマー、例えばデンプンまたはアラビアゴム、トラガカン
トゴムおよびゼラチンまたは合成ポリマー、例えばPVPおよびメチルセルロー
ス、エチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースを含み、これらに限
定はされない。
【0048】 結合剤濃度の代表的な濃度は、配合剤の約1〜10%である。
【0049】 崩壊剤は、圧縮成形した錠剤を分解分離させる。代表的な例は、デンプン、微
結晶性セルロース、精製ウールデンプン(wool starch) 、アルギン酸、ナトリウ
ムデンプングリコレート、グアルガム、架橋ポリビニルピロリドン(PVP)、
イオン交換樹脂およびセルロース類、例えばメチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロースナトリウムおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースを含み、こ
れらに限定はされない。
【0050】 崩壊剤濃度の代表的な濃度は、配合剤の約0.5〜15%である。
【0051】 滑沢剤は、圧縮成形および取り出しの際の顆粒とダイ壁との間の摩擦を低下さ
せる。大部分の滑沢剤は水溶性であり、ステアリン酸塩(マグネシウム、カルシ
ウムおよびナトリウム)、ステアリン酸、タルクおよびワックス類である。水溶
性滑沢剤は、PEG類、安息香酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、酢酸ナト
リウム、ラウリル硫酸ナトリウムおよびラウリル硫酸マグネシウムを含む。
【0052】 滑沢剤の代表的な濃度は、配合剤の約0.25〜5%である。
【0053】 粘着防止剤は、パンチおよびダイ壁への粘着を防止する。代表的な粘着防止剤
は、タルク、コーンスターチ、二酸化ケイ素、ラウリル硫酸ナトリウムおよび金
属ステアリン酸塩を含み、これらに限定はされない。
【0054】 粘着防止剤の代表的な濃度は、配合剤の約0.1〜5%である。
【0055】 グライダントは、顆粒製造の流動特性を改善する。代表的なグライダントは、
タルク、コーンスターチおよびシリカ類を含み、これらに限定はされない。
【0056】 グライダントの代表的な濃度は、配合剤の約0.1〜5%である。
【0057】 色素は、錠剤のタイプの識別を助け、かつ美的な目的のために添加する。代表
的な例は、D&CおよびFD&C染料およびレーキ表示された色素を含む。
【0058】 色素の代表的な濃度は、配合剤の約1%未満である。
【0059】 調味料および甘味料は、噛むことに適した錠剤の風味の改善のために通常使用
される。
【0060】 代表的な例は、天然砂糖、アスパルテーム(非薬物として承認)およびサッカ
リンを含み、これらに限定はされない。代表的な使用濃度は、天然砂糖に対して
配合剤の約25〜50%である。アスパルテームおよびサッカリンの代表的な使
用濃度は、1%未満である。
【0061】 吸着剤は、代表的には二酸化ケイ素〔サイロイド(Syloid)、カボシル(Cab-O-S
il) 、アエロシル(Aerosil) 〕である。これらは大量の液体を湿潤状態となるこ
となく保持する。
【0062】 吸着剤の代表的な濃度は、配合剤の約1〜10%である。
【0063】 本発明の実施に使用できる賦形剤の詳細な説明に関しては、「薬剤賦形剤ハン
ドブック」(Handbook of Pharmaceutical Excipients(Academy of Pharmaceutic
al Science of the American Pharmaceutical Association)および「薬剤投与剤
形:錠剤」(Pharmaceutical Dosage Forms: Tablets: edited by Lieberman, La
chman and Schwartz) 参照。
【0064】 下記の限定的でない実施例1〜19では、本発明の錠剤製造のために好適な高
い油含量を有するビタミンE粉末を製造する方法を説明する。
【0065】 実施例20は、本発明の加工の容易さの利点を利用して、ビタミンA誘導体(
13−シス−レチノイン酸粉末)を製造する方法を説明する。
【0066】 実施例1−大きい油小滴を有するビタミンE−650 非加水分解クロダSPA(Croda SPA 登録商標) ゼラチン1701gを熱水 (60℃)6876g中にグリフォード−ウッド(Grifford-Wood′s 登録商標 ) ローター−ステーターホモジナイザー(Grifford-Wood′s (登録商標) Rotor
-Stator Homogenizer) (モデル2L)を用いて溶解させる。ビタミンE油(食 品用)3425gをこの溶液に加え、10分間グリフォード−ウッド(Grifford
-Wood′s 登録商標) ホモジナイザーを用いて乳化する。エマルション中の平均
油小滴サイズは、マルヴァーンマスターサイザー(Malvern Mastersizer 登録商
標) により測定して約3μである。遠心噴霧を用いるナイロ(Niro 登録商標)
実用噴霧乾燥機(ホイール速度12000RPM、供給温度80℃、空気流入温
度160℃、空気流出温度100℃、供給速度190g/分)中でエマルション
を噴霧乾燥する。サイロイド74(Syloid74 登録商標) 、二酸化ケイ素、を噴
霧室内に流動助剤(1g/分)としてK−トロン(K-Tron 登録商標) スクリュ ーフィーダーを用いて計量添加する。
【0067】 実施例2−小さい油小滴を有するビタミンE−650 このエマルションは実施例1と同様にして製造するが、噴霧乾燥の前にナイロ
−ソアヴィ(Niro-Soavi 登録商標) 高圧ホモジナイザー(モデル2006)を 圧力低下1000バールで1回通過させる。ホモジナイゼーション工程により、
エマルション中で平均油小滴サイズ0.43μとなる。エマルションを実施例1
と同様に噴霧乾燥する。
【0068】 実施例3−著しく小さい油小滴を有するビタミンE−650 このエマルションは実施例2と同様にして製造するが(水6626g、ゼラチ
ン1784g、およびビタミンE油3590g)、しかし、ナイロ−ソアヴィ(
Niro-Soavi 登録商標) 高圧ホモジナイザー(1000バール)を4回通過させ
る。ホモジナイゼーションにより、エマルション中で平均油小滴サイズ0.29
μとなる。エマルションを実施例1と同様に噴霧乾燥する。
【0069】 実施例4−著しく小さい油小滴を有するビタミンE−700 このエマルションは実施例1と同様にして製造するが、より高い油含量を有す
る(水6912g、ビタミンE油3853g、クロダSPA(Croda SPA (登録 商標) ゼラチン1482g)。エマルションは、ナイロ−ソアヴィ(Niro-Soav
i 登録商標) 高圧ホモジナイザーを3回通過させると、エマルション中で油小 滴サイズ0.28μとなる。エマルションを実施例1と同様に噴霧乾燥する。
【0070】 実施例5−著しく小さい油小滴を有するビタミンE−600 このエマルションは実施例4と同様にして製造、ホモジナイズおよび噴霧乾燥
するが、より低い油含量を有する(水6966g、クロダSPA(Croda SPA 登
録商標) ゼラチン1951g、ビタミンE油3083g)。噴霧乾燥の前のエ マルション中で平均油小滴サイズ0.25μである。
【0071】 実施例6−著しく小さい油小滴を有するビタミンE−550 このエマルションは実施例5と同様にして製造、ホモジナイズおよび噴霧乾燥
するが、より低い油含量を有していた(水7185g、クロダSPA(Croda SP
A 登録商標) ゼラチン2125g、ビタミンE油2693g)。噴霧乾燥の前 のエマルション中で平均油小滴直径0.26μである。
【0072】 実施例7−著しく小さい油小滴を有するビタミンE−500 このエマルションは実施例6と同様にして製造、ホモジナイズおよび噴霧乾燥
したが、より低い油含量を有する(水7159g、クロダSPA(Croda SPA 登
録商標) ゼラチン2338g、ビタミンE油2503g)。噴霧乾燥の前のエ マルション中で平均油小滴直径0.26μであった。12000RPMではごく
少量の製品しか捕収されないので(非加水分解クロダSPA(Croda SPA 登録商
標) ゼラチンの分離可能性の限界に達していることを示す)、ホイール速度を 19000RPMに増加した。
【0073】 実施例8−著しく小さい油小滴を有するビタミンE−750 このエマルションは実施例4と同様にして製造したが、より高い油含量を有し
ていた(水6575g、ビタミンE油4215g、クロダSPA(Croda SPA 登
録商標) ゼラチン1209g)。ゼラチンをナイロ−ソアヴィ(Niro-Soavi 登
録商標) 高圧ホモジナイザー中に3回通過させると、エマルション中で平均油 小滴サイズ0.28μとなった。エマルションを実施例1と同様に噴霧乾燥した
【0074】 実施例9−非加水分解タイプAブタ皮ゼラチン(100ブルーム)を用いるE−
650 このエマルションは実施例4と同様にして製造、ホモジナイズおよび噴霧乾燥
したが、異なる処方を用いた(水6501g、タイプAブタ皮低ブルームゼラチ
ン1825g、ビタミンE油3674g)。噴霧乾燥の前のエマルション中で平
均油小滴直径0.32μであった。
【0075】 実施例10−非加水分解タイプAブタ皮ゼラチン(250ブルーム)を用いるE
−650 このエマルションは実施例4と同様にして製造、ホモジナイズおよび噴霧乾燥
したが、異なる処方を用いた(水8251g、タイプAブタ皮高ブルームゼラチ
ン1245g、ビタミンE油2505g)。噴霧乾燥の前のエマルション中で平
均油小滴直径0.32μであった。
【0076】 実施例11−非加水分解タイプB骨ゼラチン(250ブルーム)を用いるE−6
50 このエマルションは実施例4と同様にして製造、ホモジナイズおよび噴霧乾燥
したが、異なる処方を用い(水7376g、タイプB骨高ブルームゼラチン13
69g、ビタミンE油2759g)、高圧ホモジナイザーを5回通過させた。噴
霧乾燥の前のエマルション中で平均油小滴直径0.31μであった。
【0077】 実施例12−非加水分解タイプBコウシ皮ゼラチン(220ブルーム)を用いる
E−650 このエマルションは実施例4と同様にして製造、ホモジナイズおよび噴霧乾燥
したが、異なる処方を用いた(水7876g、タイプB子ウシ高ブルームゼラチ
ン1535g、ビタミンE油3091g)。噴霧乾燥の前のエマルション中で平
均油小滴直径0.43μであった。
【0078】 実施例13−加水分解クロダSPA(Croda SPA 登録商標) ゼラチンを用いる E−650 このエマルションは実施例4と同様にして製造、ホモジナイズおよび噴霧乾燥
するが、異なる処方を用いた(水5660g、クロダSPA(Croda SPA 登録商
標) ゼラチン1710g、ビタミンE油3445g、安息香酸ナトリウム7g 、ソルビン酸カリウム4g、水中のHTプロテオリティック(Proteolytic) 20
0 3g)。加水分解の後、ゼラチンの分子量は15.400であった。噴霧乾
燥の前のエマルション中で平均油小滴直径0.32μであった。
【0079】 実施例14−非加水分解魚ゼラチン(250ブルーム)を用いるE−650 このエマルションは実施例4と同様にして製造、ホモジナイズおよび噴霧乾燥
したが、異なる処方(水7251g、魚ゼラチン1576g、ビタミンE油31
73g)、およびホモジナイザーホイール速度19000RPMを用いた。噴霧
乾燥の前のエマルション中で平均油小滴直径0.33μであった。
【0080】 実施例15−非加水分解タイプAブタ皮ゼラチン(250ブルーム)を用いるE
−700 このエマルションは実施例4と同様にして製造、ホモジナイズおよび噴霧乾し
たが、異なる処方を用いた(水7283g、タイプAブタ高ブルームゼラチン1
310g、ビタミンE油3407g)。噴霧乾燥の前のエマルション中で平均油
小滴直径0.29μである。
【0081】 実施例16−非加水分解タイプAブタ皮ゼラチン(275ブルーム)を用いるE
−700 このエマルションは実施例4と同様にして製造、ホモジナイズおよび噴霧乾燥
したが、異なる処方を用いた(水7779g、タイプAブタ高ブルームゼラチン
1172g、ビタミンE油3050g)。噴霧乾燥の前のエマルション中で平均
油小滴直径0.30μである。
【0082】 実施例17−非加水分解タイプA骨ゼラチン(280ブルーム)を用いるE−7
00 このエマルションは実施例4と同様にして製造、ホモジナイズおよび噴霧乾燥
したが、異なる処方を用いた(水8283g、タイプAブタ皮高ブルームゼラチ
ン1310g、ビタミンE油3407g)。噴霧乾燥の前のエマルション中で平
均油小滴直径0.29μである。
【0083】 実施例18−非加水分解タイプAブタ皮ゼラチン(250ブルーム)を用いるE
−750 このエマルションは実施例4と同様にして製造、ホモジナイズおよび噴霧乾燥
するが、異なる処方を用いる(水7808g、タイプAブタ皮高ブルームゼラチ
ン934g、ビタミンE油3258g)。噴霧乾燥の前のエマルション中で平均
油小滴直径0.30μである。得られた粉末を分析すると、油小滴サイズ(0.
52μ)、錠剤硬度(10SCU)、流動性(フローデックス(Flodex)=84)
、およびつき固め(tapped)密度(=0.45g/cm3 )である。
【0084】 実施例19−非加水分解タイプAブタ皮ゼラチン(250ブルーム)を用いるE
−800 このエマルションは実施例4と同様にして製造、ホモジナイズおよび噴霧乾燥
するが、異なる処方(水7715g、タイプAブタ皮高ブルームゼラチン787
g、ビタミンE油3500g)および異なる流動助剤のアエロゾル200を用い
た。ビタミンE油の力価は99.3%である。噴霧乾燥の前のエマルション中で
平均油小滴直径0.40μである。得られた粉末を分析すると、油小滴サイズ
(0.50μ)、錠剤硬度(5SCU)、流動性(フローデックス=56)、お
よびつき固め密度(=0.44g/cm3 )であった。
【0085】 実施例20−クロダ(Croda 登録商標) Spaゼラチンを用いる油懸濁液中の 13−シス−レチノイン酸 非加水分解クロダSPA(Croda SPA 登録商標) ゼラチン1482gを熱水 (60℃)6912g中にグリフォード−ウッド(Grifford-Wood′s 登録商標
) ローター−ステーターホモジナイザー(モデル2L)を用いて溶解させる。 植物油中で微細化した30% 13−シス−レチノイン酸3853gをこの溶液
に加え、10分間、グリフォード−ウッド(Grifford-Wood′s 登録商標) の ホモジナイザーを用いて乳化する。エマルションをナイロ−ソアヴィ(Niro-Soa
vi 登録商標) 高圧ホモジナイザーを3回通過させる。実施例1と同様にして噴
霧乾燥する。
【0086】 実施例1〜19に記載のように調製した噴霧乾燥エマルションを次いで錠剤製
造に関して評価した。具体的には、第1表の厳格な錠剤化調剤(すなわち、これ
は錠剤を互いに結合させるためのビタミンE粉末に完全に依存する)を、実施例
1〜19の噴霧乾燥調剤の評価に使用した。
【0087】
【表1】
【0088】 この錠剤化調剤は、ビタミンE油が如何に良好にカプセル化されるかの指標を
与えるために好適である。油がカプセル化されていないと、錠剤はスポット化す
る傾向があり錠剤が軟らかくなる。柔軟度は、賦形剤の圧縮性にも関係する。こ
れらの錠剤は、圧力8000lbで7/16標準凹みパンチを用いる計器装備マ
ネスティB3Bプレス(instrumented Manesty B3B Press 登録商標) により製
造した。錠剤は、シュロイディンガー(Schleudinger 登録商標)モデル2Eま たは4E硬度試験機により硬度を試験した。硬度値は、ストロング−コッブ(Str
ong-Cobb) 単位(SCU)で表す。測定できる最高硬度は、64SCUである。
一般に、錠剤が硬くなるほどこれは良くなる。この調剤において、10SCU程
度の錠剤硬度が最低で許容できると考えた。
【0089】 第2表は、実施例1〜19で形成された粉末からの錠剤に圧縮成形した噴霧乾
燥された高い油含有粉末の性質を示している。
【0090】
【表2】
【0091】 錠剤製造における本発明の有用性 実施例1〜19に記載のようにしてエマルションを粉末に噴霧乾燥すると、当該
分野の専門家には既知の方法に従って錠剤化できる。「薬剤投与財形、錠剤」(P
harmaceutical Dosage Forms, Tablets)、第二版、1989、第1、2、3巻(E
ditors H.A. Lieberman, L. Lachman, J.B. Schwartz) 参照。
【0092】 下記の第3表は、従来技術に対する本発明の高い利点を説明するものである。
【0093】
【表3】
【0094】 変動係数(CV)は、標準偏差を平均で割り、100倍したものである。
【0095】 第3表の結果は、試料10個の平均、すなわち、実施例18および19中で製
造した噴霧乾燥エマルションから錠剤10個を調製した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 3000 Continental Driv e−North,Mount oliv e, NJ 07828−1234, U.S.A (72)発明者 フレデリック ケネス チャウンディー アメリカ合衆国 ミシガン グロース ア イル サウス ポイント ドライヴ 28731 (72)発明者 ジェフリー ローレンス フィナン アメリカ合衆国 ミシガン ディアボーン ビーチャム アヴェニュー 727 (72)発明者 トーマス ビー ソブレスキー アメリカ合衆国 ミシガン カントン カ ールトン 6714 Fターム(参考) 4C076 AA29 DD29 DD59 EE42 EE52 FF70 GG09 GG10

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)食用油40〜90% (b)ゼラチン10〜60% から成る食用油小滴を含み、さらに上記の食用油小滴が0.8μ以下の平均直径
    を有する噴霧乾燥粉末。
  2. 【請求項2】 上記の食用油が脂溶性ビタミンまたはこれらの混合物である
    、請求項1記載の噴霧乾燥粉末。
  3. 【請求項3】 上記のゼラチンが加水分解されていない、請求項1記載の噴
    霧乾燥粉末。
  4. 【請求項4】 上記の食用油含有率が50〜80%である、請求項1記載の
    噴霧乾燥粉末。
  5. 【請求項5】 上記のゼラチン含有率が20〜50%である、請求項1記載
    の噴霧乾燥粉末。
  6. 【請求項6】 上記の食用油含有率が65〜80%である、請求項1記載の
    噴霧乾燥粉末。
  7. 【請求項7】 上記のゼラチン含有率が20〜35%である、請求項1記載
    の噴霧乾燥粉末。
  8. 【請求項8】 上記の食用油含有率が65〜80%であり、かつ上記のゼラ
    チン含有率が20〜35%であり、さらに上記の食用油小滴が0.35μ以下の
    平均直径を有する、請求項1記載の噴霧乾燥粉末。
  9. 【請求項9】 (a)食用油40〜90% (b)ゼラチン10〜60% から成る食用油小滴を含み、さらに上記の食用油小滴が0.8μm以下の平均直
    径を有する噴霧乾燥粉末を製造するための方法において、 (a)上記のゼラチンまたは上記のゼラチンの混合物を熱水中に溶解させ、 (b)上記の食用油を熱水中のゼラチンに加えてエマルションを形成させ、 (c)平均油小滴サイズが0.8以下となるまで工程(b)中で形成された上記
    のエマルションをホモジナイズし、 (d)工程(c)からのホモジナイズしたエマルションを噴霧乾燥する 工程から成る方法。
  10. 【請求項10】 上記の食用油がビタミンEである、請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 上記のゼラチンが加水分解されていない、請求項9記載の
    方法。
  12. 【請求項12】 上記の食用油含有率が50〜80%である、請求項9記載
    の方法。
  13. 【請求項13】 上記のゼラチン含有率が20〜50%である、請求項9記
    載の方法。
  14. 【請求項14】 上記の食用油含有率が65〜80%である、請求項9記載
    の方法。
  15. 【請求項15】 上記のゼラチン含有率が20〜35%である、請求項9記
    載の方法。
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