JP2002503328A - 高温廃棄物処理の方法およびシステム - Google Patents

高温廃棄物処理の方法およびシステム

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JP2002503328A JP50307898A JP50307898A JP2002503328A JP 2002503328 A JP2002503328 A JP 2002503328A JP 50307898 A JP50307898 A JP 50307898A JP 50307898 A JP50307898 A JP 50307898A JP 2002503328 A JP2002503328 A JP 2002503328A
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ダルトン,ジョン,ディ.
ゲイマー,レイモンド,エム.
ジリンズ,ロバート,エル.
ラーセン,ミロ,エム.
リーサーマン,ゲーリー,エル.
ポリング,スチーブン,ディ.
ウオルフ,ウイリアム,ピー.
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(57)【要約】 廃棄物溶融システム(14)と大気汚染防止システム(16)とを含む、廃棄物処理システムを提供する。ドラム缶内の危険性および/または放射性廃棄物が、廃棄物供給システムを通ってプラズマ室(20)内へ運搬され、そこで廃棄物はプラズマ・トーチ(22)からの熱に曝される。廃棄物の一部は揮発し、プラズマ室(26)を出て2次反応室(32)へ入り、そこで廃棄物は燃焼して廃棄物気体流を形成する。大気汚染防止システム(16)は、急冷し、濾過して洗浄することによって廃棄物気体流を処理し、大気に放出するのに適したクリーンな気体流を生成する。オフガスは、所望に応じて廃棄物処理システムを通って再循環することができる。プラズマ室内に残る廃棄物は、溶解し、プラズマ・トーチの下に配置された炉床内の傾斜処理表面に落下する。炉床は、炉床内に保持された廃棄物と電気的に接触するよう構成された接地電極を含み、したがって炉床内の溶融廃棄物は、プラズマ・トーチによってさらに加熱することができる。溶融廃棄物が炉床内で加熱される間、炉床は静止状態で、溶融廃棄物が、比重が高い第1金属留分と、比重が比較的小さい第2スラグ留分とに分離できるようにする。溶融廃棄物を十分に処理すると、炉床はまずプラズマ室から降下し、次に第1方向に傾斜してスラグ留分を注ぎ、次に別の方向に傾斜して、炉床内に構成された底流堰から金属留分を注ぐ。炉床は、底流堰の付近に巧みに配置された第2接地電極を含み、これによって廃棄物が底流堰の下の流路を通って流れるにつれ、溶融状態を維持することが確保される。

Description

【発明の詳細な説明】 高温廃棄物処理の方法およびシステム発明の背景 本発明はおおむね廃棄物(waste materials)処理の方法およびシステム、特に 非常に高い温度を適用して放射性廃棄物および他の危険物(hazardous material) を破壊し、処理する方法およびシステムに関する。 危険性廃棄物の廃棄は、米国および他の場所でも継続的な問題である。過去に は、危険性廃棄物は単に埋め、地下の埋立地に放置しておくことが最も多かった 。しかし、埋めた廃棄物が、例えば地下水に浸出するなどして、埋立地から環境 へと漏れ出る危険が常にある。 固形廃棄物を非常に耐久性のある材料の内部に封入することにより、環境汚染 から保護する努力がなされてきた。例えば、固形廃棄物をドラム缶に封入し、コ ンクリートで固め、環境的に安定したガラス質材料に封入してきた。しかし、こ れらの梱包方法は間題がある。危険物が環境に放出されるのを防止するため、梱 包材または容器が損なわれていないことを保証するため、多大な注意を払わなけ ればならない。これは、放射性廃棄物の場合に特に困難である。放射性廃棄物に は、半減期が非常に長く、数千年も危険な状態にあるものもあるからである。ま た、梱包材は廃棄物自体の質量および体積を大幅に増加させ、したがって大量の 本質的ではない材料を輸送し、埋めるか保存しなければならない。 また、危険性廃棄物を梱包するためにこれまで知られている方法は、危険性の 特定の過酷さに従って廃棄物を分離するには、それほど寄与しない。例えば、原 子力発電所施設からの放射性廃棄物は、非常に放射性の高い廃棄物、放射性はそ れほど高くないが、それでも高度に汚染されている建設材料、および軽度にしか 汚染されていないような使用済みの衣類や保護具を含むことがある。これらの種 々の材料は、様々な程度の危険を示し、その取扱いと廃棄に多少の注意を必要と することがある。さらに、材料が異なれば、処理から影響を受ける方法が異な る。にもかかわらず、これらの異なる材料は、通常は廃棄前に分離されない。そ の結果、他の方法で望まれるより多くの廃棄物が廃棄され、より多くの費用が発 生することがある。しかし、廃棄物の選別および分離は困難で、廃棄作業者に多 大な被爆の危険を与えるような危険性のある手順である。これも、危険性廃棄物 の安全かつ永久的な選別に関わる費用および困難を増加させる。 より最近では、危険性廃棄物を非常に高温で破壊し、処理するシステムおよび 方法が考案された。例えば、危険性廃棄物をプラズマ・トーチ、つまり摂氏一万 度のオーダー(order of ten thousand degrees centigrade)で温度を発生させる ことができる装置を使用して破壊することが示唆されている。 このような非常に高温の方法は、危険性廃棄物の重要で非常に問題のあるカテ ゴリーの一部を破壊し、無害化することができる。例えば、有毒なポリ塩化ビフ ェニル(PCBs)は、十分に高い温度で分解し、無害化される。さらに、「鋭 利物(sharps)」や他の危険な医療品などの極めて危険な医療廃棄物は、比較的穏 やかな熱でも殺菌される。 高温廃棄物廃棄法は、廃棄物を生得的に分離し、選別するという点で、さらに 有利である。これらの方法に用いる非常に高い温度では、廃棄物の多くが酸化し 、熱分解し、揮発して高温のガス状流出蒸気になる。これで、ガス状流出蒸気は 、従来通りの大気汚染防止装置で処理可能である。処理後は、生成したクリーン なガス蒸気を大気中に放出できる。 廃棄物の多くが揮発するので、主に金属および無機化合物で構成された廃棄物 の密度の高い方の留分(denser parts)は、溶解して溶融液溶融物質(molten 1iqu id melt material)を形成する。この溶融物質は、さらに2つの留分(fractions) に分離され、第1の留分は実質上、比較的密度の高い溶融金属で構成され、第2 の「スラグ(slug)」留分は、分離し、金属留分の頂部に浮かぶ傾向がある。所望 の場合、さらなる処理および保存のために、次に種々の手段および方法により、 スラグ留分を金属留分から分離することができる。 危険性廃棄物を非常に高い温度で処理するため、種々の方法およびシステムが 提示され、試みられてきたが、その技術はまだそれほど開発されていず、方法お よびシステムはまだ開発の余地が大きい。したがって、非常に高温の熱源を適用 することにより、危険性廃棄物を処理する改良型の方法およびシステムに対する 明確な需要が存在する。 このような改良型の方法およびシステムは、廃棄物が一定の制御可能な速度で 高温領域に入るよう、制御され連続する処理を提供することが望ましい。また、 新しい方法およびシステムは、ドラム缶全体または他の廃棄物容器を、実質的に 予備選別または破砕する必要なく処理でき、種々の廃棄物および種々の組成を含 む115リットル、210リットルまたはそれ以上の無傷のドラム缶(intact dr ums)を処理できることが望ましい。システムは単純、頑丈、かつ信頼性が高く、 それほど保守を必要とせず、システム構成要素のモジュール式設計により、いか なる保守も単純化されることが望ましい。 さらに、改良型の方法およびシステムは、処理済み廃棄物をその構成部品に都 合よく分離するのを容易にし、廃棄物の大きい留分を揮発させてガス状流出蒸気 を発生するよう運転でき、ガス状流出蒸気をその後、大気中に安全に放出するた め、処理できることが望ましい。さらに、残りの廃棄物を少なくとも2つの留分 、つまり比重が高い比較的高密度の溶融金属留分と、金属留分より実質的に比重 が低い比較的低密度の「スラグ」留分とに分離し、2つの留分は、単純で信頼性 が高く、非常に制御可能な手段を用いて、長期保存または廃棄のために別個の部 分に分割できることが望ましい。以上およびその他の利点が、以下でさらに詳細 に述べる本発明により提供される。発明の概要 本発明は、上記のニ−ズに対応し、上記の利点を提供するものであるが、種々 のタイプの廃棄物を処理する方法およびシステムである。システムは、主たる構 成要素として溶融システムと大気汚染防止システム(air pollutioncontrol syst em)を含む。溶融システムは、幾つかの要素およびサブシステム、つまり廃棄物 供給システム、プラズマ室という形態の廃棄物処理室、プラズマ・トーチ装着ア センブリに装着したプラズマ・トーチ、炉床、炉床スプール区間、溶融物 収集室、および2次室を含む。大気汚染防止システムは、蒸発冷却器、1つまた はそれ以上のパルスジェット織物フィルタ・バッグハウス(pulsed-jet fablic f ilter baqhouses)、1つまたはそれ以上の高性能微粒子除去(HEPA)フィル タ・バンク(banks)、全急冷スクラバ(scrubber)を備えた湿式充填床、再加熱装 置、誘引(ID)通風機(induced draft fan)、オフガス(offqas)再循環システ ムおよび煙突を含む。プラズマ室および2次室での反応を促進するため、反応体 給気システム(reactant air supply system)を含んでもよい。 システムは、ドラム缶の前処理をほとんど、または全く必要とせずに、廃棄物 の未開封で満杯のドラム缶を処理するよう装備される。廃棄物のドラム缶を供給 室に装填して、廃棄物供給システムによって低速の制御された方法でプラズマ室 に供給し、そこで満杯のドラム缶およびその内容を1次処理する。プラズマ室内 で、廃棄物の有機成分は揮発、熱分解および/または部分的に燃焼され、その間 に金属および他の無機材料は炉床の溶融池(molten pool)で受け入れる。溶融池 は、金属相とガラス相との両方で構成され、これは別々の方法で別個に除去され る。プラズマ室からのオフガスは、送風管で2次反応室に送られ、そこで過剰空 気と接触する。天然ガス・バーナーを使用して2次室を予熱し、運転中に補助熱 および連続的な点火源を供給する。2次室にある間に、オフガスが過剰な酸素と 反応して、残っている有機物質がほぼ全部破壊されることをさらに保証する。 2次室を出た後、誘引通風機により、システムの残りを通じてオフガスを抜き 取る。オフガスは、最初に蒸発冷却器内で部分的に急冷され、比較的大きい粒子 を除去するためにバッグハウスに導入され、次に比較的細かい粒子を除去するた めにHEPAフィルタ・バンクで処理される。HEPAフィルタ・バンクから出 た後、オフガスは水焼入れでほぼ飽和し、酸性気体を除去するために充填床スク ラバを通す。次に、クリーンな飽和オフガス(saturated offqas)は蒸気を除去さ れ、誘引通風機に通す前に飽和温度より上まで再加熱する。誘引通風機の後、オ フガスの一部は再循環して供給室、プラズマ室および/またはスクラバに戻し、 残りの部分は煙突を通して大気中に排気する。 溶融システムのプラズマ室は、連続的またはバッチ(batches)式に運転すると 、溶融(処理)モードおよび収集(注入)モードを準備する。炉床は、溶融モー ド中に横、縦または回転軸または面に対してほぼいかなる動作もないよう、溶融 モード中は静止状態に維持すると有利である。このような状態で、湯内の妨害は ほぼ最小限に抑えられ、スラグ相を金属相から分離することができる。 相の分離および保持を容易にするため、炉床には底流堰を設け、1つの深さを 有する主区画と、それより深い箇所で底流堰によって分離される側区画とを生成 する。区画ごとに別個の注ぎ口があるので、「軽い方の」スラグ相と「重い方の 」金属相は、相互汚染が最小限の状態で炉床から独立して注ぐことができる。 収集モード中に炉床から注ぐことができるよう、傾斜機構を設ける。オペレー タが開始し、オペレータが制御する注入を可能にする制御機構があるので、傾斜 機構によって炉床を、旋回運動と並進運動とを組み合わせた明確な方法で移動さ せることができ、これはプラズマ室への応力と湯の妨害を最小限に抑える。一つ の実施例では、旋回リンクおよびスライダの配置構成により、炉床は垂直にほぼ 並進し、一方向に傾斜してから、反対方向に傾斜することができる。 炉床は、廃棄物をプラズマ室に導入する供給領域の下に、傾斜した処理区域を 配置するようにも構成される。傾斜区域によって、廃棄物を炉床に収容される溶 融池に徐々に導入し、プラズマ室やその耐火性ライニングへの応力を高める傾向 があるいかなるはね返りも最小限に抑えることができる。本発明のシステムの炉 床は、溶融モード中は静止するが、プラズマ・トーチは3本の垂直軸線に対して 移動し、炉床内の溶融湯(molten bath)の完全な処理を確保する。複数の接地電 極を、アークが炉床内の様々な場所に優先的にまたは選択的に移動するよう、炉 床内に巧みに配置する。このような状態で、溶融湯の徹底的な処理が達成され、 注入および収集プロセスが促進される。一つの実施例では、中心接地用導体と周 辺接地用導体とを設け、中心接地用導体は、炉床の主区画のほぼ中心に配置され 、周辺接地用導体は、底流堰に隣接して配置される。湯を中心接地用導体から底 流堰へと案内するのに役立てるため、中心接地用導体に外接する隆起領域を炉床 内に設ける。 本発明のシステムの溶融システムは、プラズマ室、炉床および溶融物収集シス テムを、システムを運転するために容易に接合し、保守などのために分離できる よう、モジュール式設計を使用する。 全体として、システムは処理中に最小限 の動作を行い、装置の故障を減少させて、プロセスの信頼性を向上させる。 処理プロセスの積極的な性質を認識して、様々な廃棄物について適宜種々の室 内で雰囲気の融通性(fiexiblilty)を獲得し、それを制御できるよう、反応物給 気システムを設けてもよい。例えば、オペレータが制御して、プラズマ室内の上 下のレベル間で空気を分割すると、運転条件(つまり反応の化学量論的性質(re action stoiChiometry)を適宜修正し、変更することができる。 本発明の他の特徴および利点は、好ましい実施例に関する以下の詳細な記述を 、例証により本発明の原理を示す添付図面類と組み合わせて考慮すると明白にな る。図面の簡単な説明 本発明について、添付図面類に関してさらに詳細に説明する。 図1は、本発明に使用するシステムの概略図である。 図2は、本発明を実現するシステムの第1の立面図である。 図3は、図2で描いたシステムの平面図である。 図4は、本発明とともに使用するプラズマ室を示す立面図である。 図4Aは、図4に示したプラズマ室の部分断面図である。 図5は、図2から図4に示すシステムに使用する炉床の平面図である。 図5Aは、本発明に使用する炉床の独特な動作パターンを示す部分立面図であ る。 図6は、図5で描いた炉床の線A−Aに沿って切り取った断面図である。 図7は、図5で描いた炉床の線B−Bに沿って切り取った断面図である。 図8は、本発明に使用する炉床スプール区間と溶融物収集室の上面図である。 図9は、本発明に使用する回転弁と溶融物収集室の上面図である。 図10は、本発明に使用する反応物給気システムの概略図である。好ましい実施例の説明 高温廃棄物処理のシステム10が図1に図示され、これは固体および/または 液体形態の危険性廃棄物、放射性廃棄物、および混合(つまり危険で放射性の) 廃棄物を処理できるプラズマ炉床プロセス(PHP)を使用する。システム10 は、熱量が低く、金属およびガラス含有率が高い、または含水率が高い有機およ び無機スラッジを有する廃棄物を処理することができ、有機スラッジは極めてア グレッシブな環境(aqqressive environment)を生み出すことが知られている。シ ステム10は、ポリエチレンやポリプロピレンなどの熱量が高い廃棄物、または 四塩化炭素、ポリ塩化ビニル(PVC)、トリクロロエタンなどの塩素が多い廃 棄物も処理することができる。システム10は、金属、ガラス、木材、紙、プラ スチック、およびその他の破片などの廃棄物の異種混合物、およびバッグハウス ・フィルタ・バッグ、バッグハウスで収集したフライアッシュ(flyash)、使用済 みHEPAフィルタ、および他のプロセスの廃棄物などの二次処理廃棄物さえも 処理することができる。 システム10で処理する廃棄物は、例えば1リットルから350リットルなど の様々なサイズであるが、通常は約210リットルの未開封で満杯のドラム缶1 2に収容することができる。ドラム缶12は、金属、合金、プラスチックまたは ファイバーボードなど、種々の材料で構成することができる。 システム10は、主構成要素として溶融システム14および大気汚染防止シス テム(APCS)16を含む。図2および図3も参照すると、溶融システム14 は幾つかの要素およびサブシステムを含む。つまり廃棄物供給システム18、プ ラズマ室20の形態の廃棄物処理室、プラズマ・トーチ装着アセンブリ24に装 着したプラズマ・トーチ22、炉床26、炉床傾斜機構29を収容する炉床スプ ール区間28、溶融物収集室30、およびサイクロン二次室32である。大気汚 染防止システム16は、蒸気冷却機34、並列運転される1つ以上のパルスジェ ット・バッグハウス・フィルタ36、1つまたはそれ以上の高性能微粒子除去( HEPA)フィルタ・バンク38、全急冷(full quench)を備えた湿式充填床ス クラバ39、デミスタ(demister)49、再加熱装置41、誘引(ID)通風器 42、オフガス再循環システム44および煙突46を含む。 図4も参照すると、廃棄物供給システム18は、ドラム缶12を低速および制 御された状態でプラズマ室20に供給し、大量の材料を即座にプラズマ室20に 供給した結果生じるプロセスの混乱をほぼなくすことによって、制御された処理 を可能にする。低速で制御された供給は、廃棄物または供給物が炉床26へ滴下 されて溶融することも保証し、したがって供給物は炉床26の溶融池に入る前に ほぼ処理される。したがって、急速な揮発が制御され、廃棄物の破壊効率および 湯(melt pool)の均一性が向上する。 図3および図4から最もよく分かるように、廃棄物供給システム18は、プラ ズマ室20の内部空洞52に供給する入口通路50を規定する、ほぼ水平の円筒 形水冷式供給室48を含むことができる。供給室48は、ドラム缶を装填する空 気閉塞システム54(図3)、および廃棄物のドラム缶をプラズマ室20に供給 する可変速液圧システム56とを装備してもよい。廃棄物ドラム缶12がプラズ マ室20内の非常な高温に曝されるので、プラズマ室に隣接する供給室48の区 間は耐火材で裏打ちし、供給室48の残りの部分は低温壁の設計を組み込むこと ができる。高温および低温の耐火材は、以下でさらに詳細に述べるように、プラ ズマ室20で使用するものと同様でよい。 空気閉塞システム54(図3)は、外扉58、空気閉塞室60、液圧作動の内 扉62、およびドラム缶12を空気閉塞室60から供給室48へ移動させる液圧 操作の移送機構で構成される。空気閉塞室60は、ドラム缶の装填中、システム 10内の圧力、温度、およびオフガス流量に関して安定した状態を維持する。空 気閉塞システム54を設けない場合、供給室48にアクセスすると、システム1 0内で維持された大気圧より低い圧力のせいで、空気の大波がプラズマ室20に 入り、プロセスの制御が困難になる。また、空気閉塞システム54は、放射性廃 棄物の処理時に、システム10が汚染を防止できるようにする。 供給室48は、複数のドラム缶12を保持し、それを順番に供給する。したが って、ドラム缶12は空気閉塞室60に水平に装填され、供給室48に移送され て、プラズマ室20に向かって軸方向に移動し、そこで低速かつ制御された方法 で処理される。 図示のように、廃棄物供給システム18は液圧装置56を含む。一つの実施例 では、廃棄物ドラム缶は、図4で最もよく示されるように、ベーズに囲まれ、2 本の外部液圧ラム64aによってヨーク構成を介して駆動される供給ラム(feed ram)64によって、プラズマ室20へと供給される。ラム64Aは、連続的に運 転できるようにし、ラム64Aの前ストローク速度は、1時間にドラム缶1本か ら3本をプラズマ室20に供給するよう調整することができる。しかし、廃棄物 のタイプに応じて、供給速度は、Btu(英熱単位)が高い廃棄物の約135k g/時間からBtuが低い廃棄物の680kg/時間までの範囲にできることが 理解される。廃棄物供給の中断を最小限に抑えるため、ラム64Aの収縮速度は 比較的高速で作動できるようにする。供給ラム64には、ドラム缶12と接触す るプランジャ・ヘッド66を装備する。供給ラム64の位置は、運転制御のため に、プロセス制御パネル上に表示してもよい。ちなみに、ベローズおよびヨーク 構造は、放射性汚染に対する追加的措置として設けられることが理解される。 ドラム缶12は、栓(bungs)の中に設置された通気孔およびHEPAカートリ ッジを有することができる。ドラム缶12を通気するため、供給室48に装填す る前、またはプラズマ室20に入る前に、ドラム缶パンチャー68によりドラム 缶の蓋に穿孔することができる。ドラム缶12の通気は、廃棄物がプラズマ室2 0の高温領域に入るにつれ、その揮発のためにドラム缶が加圧される可能性を低 下させる働きをする。ドラム缶12を穿孔しないと、破裂する前に可燃性ガスま たは爆発性ガスで加圧されることがある。ドラム缶12を穿孔し、リサイクルし た煙道ガス(flue gas)または窒素ガスの連続的なパージ流を供給室48に通すこ とによって、供給室48またはドラム缶12内に爆発性ガスが蓄積する可能性が 大幅に減少する。 システム10の一つの実施例では、ドラム缶12は異なる方向から同時にプラ ズマ室20に入ることができる。プラズマ・アークからのエネルギーは放射状に 放射するので、複数の方向から供給すると、プラズマ・アーク・エネルギーの効 率的な消費を促進し、システム10のスループット(throuqhput)を向上させる。 そのため、溶融システム14は、二重に供給するため、第2入口通路82を規定 する追加の廃棄物供給システム80(図4)を含む。追加のシステム80は、供 給システム18と同様の方法で作動する個々の室、空気閉塞および液圧システム を装備する。全ての複数供給システムの場合、大部分の時間で少なくとも1つの 満杯のドラム缶が、供給ラム64の1つとプラズマ室20との間にある。個々の 廃棄物供給システムを使用していない場合、複数供給入口通路の任意の1本を密 封してもよい。 図2および図4を参照すると、プラズマ室20は供給システム18とトーチ2 2と炉床26との間の収束区域を規定する。プラズマ室20は、運転中、炉床2 6と効果的に統合され、したがって炉床がプラズマ室20の底部として作用する 。プラズマ室20は、廃棄物処理プロセスが開始する内部空洞52を提供するよ う、様々な方法で構成してよい。一つの実施例では、プラズマ室20は二重壁で 垂直方向の円筒形デザインで、ドーム形の頂部86を備える。室20は、約2. 75メートルの外径および約2.5メートルの高さ寸法を有してもよい。プラズ マ室20は、異なる形状および容積の内部空洞を提供するよう、簡単に変形でき ることが分かる。 プラズマ室20の頂部86は、プラズマ・トーチ22を挿入し、炉床26に向 かって下方向に配向し、プラズマ室20の内部空洞52内に配置する開口部を設 けるよう構成されたフランジ付き開口部88を装備する。開口部88はあるが、 オペレータまたは職員によるプラズマ室20へのアクセスは、以下でさらに詳細 に説明するよう、炉床26を下げることによってほぼ達成される。 プラズマ室20の内部空洞52の温度は摂氏数千度(しかし通常は摂氏約1, 200度から1,370度の間)に到達するので、プラズマ室20は耐火材で裏 打ちし、室20外殼の二重壁のデザインは、隙間冷却流体システム98を含むこ とができる。そのため、室20は最大熱負荷状態で温度密度が336kW/m3 以上にもなるようなサイズにすることができる。 図4Aで示すように、プラズマ室20の耐火材は、高温の表面耐火材94と低 温の表面耐火材96を含む層状の構造で配置される。高温表面耐火材94は、プ ラズマ室20内の超高温およびシステム10の正規運転中に遭遇するプロセス・ ガスからの強力な化学的攻撃に対する抵抗力に基づいて選択される。低温の表面 耐火材96は、高温の表面耐火材との適合性および例えば水ジャケットなどの冷 却流体システム98への熱損失の最小化に基づいて選択される。 プラズマ室20の一つの実施例では、高温面耐火材74は、例えば厚さ約23 .0cmの70%のアルミナれんがの層を含み、低温表面(絶縁)耐火材は、例 えば厚さ約11.4cmの1650℃の絶縁耐火れんがなどの層を含む。さらに 、プラズマ室20のドーム形頂部86は、例えばセラミック・アンカーで支持さ れた厚さ30.0cmで約70%アルミナ・ラマブル・プラスチック耐火物(alu mina ramable plastic refractory)などの層を含む。また、冷却システム98の 水ジャケットは、プラズマ室20の二重壁外殻を通る強制対流を利用することが できる。一般に、流体冷却システムは安全な外面温度を提供し、プラズマ室20 内に積極的な密封と大気圧より低い圧力を維持できるよう、室20の外殻の温度 および熱膨張を制限する。 さらに熱損失を最小化し、Pacmastic 325(Reg.Tm)などの酸性気体凝縮物から 保護する腐食バリアを提供するよう設計されたコーティングを、低温表面耐火材 96と水ジャケット98との間に配置することができる。 溶融システム14の構成要素のほぼ全部がプラズマ室20と対合した状態で、 プラズマ室20は通常、溶融システム14の1次構造部材と見なされる。したが って、プラズマ室20は例えば支持表面または地面92に取り付けられた脚部9 0などによってしっかり支持される。 プラズマ室20は、例えば室20の制御下の加熱および冷却に使用する天然ガ ス点火バーナー102を収容する、反応体空気を内部空洞52にできるようにする 、ビデオ・カメラ103、種々の温度、圧力測定装置などの画像捕捉装置を収容 するなど、種々の目的のために、円筒形の壁84に開口部または口100を設け ることができる。 上述したように、プラズマ室20は廃棄物供給システム18から廃棄物ドラム 缶12を受けるよう構成される。ドラム缶12は、ドラム缶12がプラズマ室2 0に入るにつれ、内部に含まれる廃棄物およびドラム缶12自体を溶融、反応お よび/または揮発させるのに十分な非常に高温に曝される。そのため、プラズマ ・トーチ22は、ドラム缶12と廃棄物の両方を溶融、反応および揮発させてオ フガスおよび湯またはたまり(pool)にする熱を提供する。 図4を参照すると、プラズマ・トーチ22は、フランジ付き開口部88を通っ てプラズマ室20内へと延在し、プラズマ室20を加熱するよう配置される。特 に、プラズマ・トーチ22はドーム形頂部86に対して垂直の角度で、プラズマ 室20を貫通する。 プラズマ・トーチ22は移行式で、公称出力が1.2MWであるが約600k wまで下がるよう調節可能なRetechTMモデルRP-600Tでもよい。トーチ22はカリ フォルニア州UkiahのRetech,a Division of M4 Environmental Technoloqies I nc.から入手できる。プラズマ・トーチ22は水冷で、トーチ冷却システム10 6への熱損失を最小限に抑える絶縁シュラウドを提供する高温耐火材を装備する ことができる。一つの実施例では、絶縁シュラウドはHarbison Walker Novacon 65(Reg.TM)などの高温アルミナ耐火材で構築する。 確かに、トーチ22は、トーチ搭載アセンブリ24の一部であるサーボ機構位 置決めシステムによって可能なように、3つの動作方向に移動できる。炉床26 は溶融モード中は静止状態であるが、トーチ22はオペレータが選択したパター ンで移動させ、廃棄物の効果的な処理を促進することができる。そのため、トー チ22は第1動作軸に沿って室20内へ延在したり、そこから引っ込んだりする ことができる。トーチ22は、図示のような垂直方向からある角度で傾斜させる こともできる。トーチ22は2つの別々で垂直の方向に傾斜する。したがって、 トーチ22は両方向の動作を制御し、電極端部を室20内で弓形パターンで移動 させるよう移動することができる。手動オーバーライドで自動制御することによ り、トーチ22はこの3つの自由度を中心に操作し、破線で示すようにプラズマ 室20の内部の部分円錐を規定する行程容積を通って電極端部を移動させる。シ ステム10の典型的な運転では、トーチ22からのアークは炉床26内に含まれ る湯に移行し、そこで電流が湯を通って、以下でさらに詳細に述べる炉床26に 統合した1つ以上の大地電位端子(qrand potential terminations)へ流れる。 湯中のプラズマのエネルギーとジュール熱との両方を利用することにより、シ ステム10がプラズマ室20内で発生する溶融生成物の温度はさらに高くなる。 このように温度が高くなると、処理の融通性と制御が大きくなり、はるかに安定 したガラス質物質が生産される。温度が高くなると、使用できるガラス形成化合 物のパーセンテージが非常に上がるが、炉床26から容易に注入できるほど溶融 生成品の非粘性が十分に維持される。さらに、トーチの動作とジュール熱とを組 み合わせると、湯中の混合と反応が向上し、廃棄物の破壊効率および最終ガラス 質生成物の均一性および品質がさらに改善される。確かに、接地電極により、ジ ュール熱を炉床26内の物質に適用することができ、これは廃棄物の処理を補助 し、完全に溶融した金属相を維持するのに役立つ。 トーチ22は、1次プラズマ・ガスとして窒素を使用してもよいが、始動およ びトーチの最適化のために、ヘリウム、アルゴン、空気または他の気体を適宜、 窒素と組み合わせて使用してもよい。プラズマ質20内に、始動中およびトーチ 22が消えた場合の再着火中にアークを開始できるよう、プラズマ・トーチ22 の代替始動/接地路95を設けてもよい。始動機構95は、トーチ22が消え、 湯が固化した場合に、アークを再確立するのを容易にする。 始動機構95は、例えば中実の鋼鉄棒、中実の炭素棒、または水冷された銅の 棒など、棒95Aで構成することができる。棒95Aを、炉床26のすぐ上の高 さでプラズマ室20に挿入し、これは自動で動かし、次にオペレータが手動で動 かすことができる。棒95Aは炉床26内の物質が導電性になる点に加熱される まで、接地経路を提供する。その時点で、始動棒95Aは自動または手動で動か すことができる。 さらに図4を参照すると、先頭のドラム缶12を他のドラム缶12およびプラ ンジャ・ヘッド66でプラズマ室20内に押し込むにつれ、先頭のドラム缶12 はプラズマ室20の超高温領域に入る。ドラム缶12がプラズマ室20に入るに つれ、ドラム缶12の前端は溶解し、廃棄物自体を室20内の高温に露出する。 ドラム12およびその中身が引き続き室20に入ると、揮発性が高い、主に有機 化合物がプラズマ室20内で挿発し、反応する。それと同時に、金属および無機 化合物が溶解し、炉床26へと滴下する。炉床26は、システム10の運転中に プラズマ室20の底部として反応するよう配置されている。 次に、溶融物は炉床26に含まれ、そこで再び2つの別個の留分または相に分 割される。つまり主に溶融金属と合金で構成された第1留分107(図1)と、 主に無機化合物で構成された第2「スラグ」留分109(図1)である。スラグ 109は、溶融金属より大幅に密度が低く、金属107から分離してその頂部に 浮く。スラグ109は融点が非常に高い物質を含むことがあるが、炉床26内の 極端な状態により、スラグ109が液体、半液体、または少なくとも十分に注入 できる状態であることが確保される。 プラズマ室20の効率的かつ有効な運転のために、種々の基準が考えられるこ とが分かる。トーチのサイズに影響する要素には、廃棄物の組成(つまり廃棄物 のエンタルピー)、通常は廃棄物容器のサイズによって決まる必要なプラズマ・ アーク・スタンドオフの長さ、およびシステムの所望の廃棄物処理速度などがあ る。種々の物質とエネルギー・バランスの設計値を下の表Iに示す。 正味トーチ・エネルギー=720kW プラズマ室容積=193ft3(5.47m3) 2次室容積=225ft3(6.37m3) プラズマ・トーチ22のパワー要件を規定したら、プラズマ室のサイズを決定 することができる。そのため、プラズマ室20の過度に高いエネルギー密度は、 室に設置されている耐火材の寿命を短くし、下流のプロセス装置に対する温度制 御を困難にすることが観察されている。システムの最適エネルギー密度は、ほぼ 310〜360kW/m3の範囲でよい。 主に図5を参照し、図6および図7も参照すると、炉床26は炉床の中心に向 かって下方向に傾斜する1対の傾斜処理表面110を含む。この処理表面110 の一方は、炉床26をプラズマ室20の底部に当てて所定の位置に配置すると、 各廃棄物供給システムの真下に配置される(図2および図4)。第2廃棄物供給 システム80を設ける場合は、他方の処理表面110がそれと整列する。プラズ マ・トーチ22がプラズマ室20に入る廃棄物を加熱し、溶融するにつれ、その 物質は比較的短い距離を傾斜処理表面110へと落下する。次に、物質は溶解し 、傾斜処理表面110を炉床26の中心へと滑り落ちるか流れ落ちる。 この傾斜状構造により、一定の制御可能な廃棄物処理ができる。供給システム 18から炉床26へと約数センチメートルの短い距離落下し、プラズマ室20に 入るドラム缶12の前端が徐々に溶融することで、炉床26に落下する廃棄物か らの衝撃応力が最小になる。傾斜処理表面110によって、廃棄物を炉床26の 底部にある湯に徐々に導入することができ、これによって、内部の表面に局所的 な熱点を生成することによってプラズマ室の耐火材を損傷する可能性があるはね 返りが少なくなるか、なくなる。傾斜供給表面110は、廃棄物が湯に沈むのを 防止することによって、処理の促進も行う。沈むと、「スカル(skull)」、つま り既に溶融し、より低温の供給材の周囲で凝固する物質が形成され、通常は供給 物を溶融する前に、これを溶融しなければならない。高温のプラズマ・ガスに直 接露出した供給物は、傾斜供給区域110でより急速に溶融する傾向がある。 廃棄物がプラズマ室20および炉床26に制御された状態で徐々に入ると、シ ステム内の機械的、熱的および化学的変動を最小化するのにも役立ち、廃棄物処 理の制御性および効率をさらに上げることができる。 本発明の特徴によると、廃棄物が滴下し、溶融して炉床26の湯を形成する間 、炉床26は静止したままである。つまり、運転の溶融モード中に、炉床26に は横方向、回転、または他の並進運動力がほぼ与えられない。静止炉床26は、 湯に導入される廃棄物の処理を促進する化学的にアグレッシブな熱質量を提供す る溶融残滓を保持する。 しかし、溶融物を完全に処理するため、炉床26は、トーチ22を選択的に導 通できる複数の接地電極を提供することができる。図5および図7で図示したよ うな一つの実施例では、炉床26は第1主接地電極112および第2周辺または 外部接地電極114を含み、その重要性については、以下でさらに詳細に説明す る。第1および第2電極112および114は、炉床26の様々な位置に巧みに 配置される。接地ケーブル116(図6)は、接地電極112および114を、 炉床26の底部にある鋼鉄板118および水冷支持板126を介して電気的接地 導体120に接続する。 図5、図6および図7を参照すると、炉床26は第1電極112を囲む隆起し た輪122を設け、溶融リードを第1電極から離れるよう案内するよう構成して もよい。炉床26は、深さに対する露出表面の比率を比較的大きくし、スラグと 気体相との質量移動を向上するよう明確に構成してもよい。この構成は、温度勾 配とトーチの攪拌との両方により、湯中の混合も向上させる。 炉床(またはるつぼ)26の一つの実施例を詳細に示す図5、図6および図7 では、炉床26が、圧延した1枚の鋼鉄外殻115から構築するか、所望の円形 または楕円形に形成してから中実の鋼鉄底板118を溶接できることが分かる。 側部外殻115は、プラズマ室のパージ空気への対流による熱伝達、および炉床 スプール区間28の外壁への放射性熱電圧を介して冷却することができる。底板 118は、液体冷却(例えば水ジャケットを備えた)支持板126に直接取り付 けられ、これは物理的支持、接地および監視システム取付具、および炉床の傾斜 機構29を炉床26に取り付ける手段を提供する。炉床26のいずれか、または 全部を、液体冷却するか、互いにボルト締めする、あるいはその両方を行うこと ができる。そうすると、ユーティリティ取付具、支持システム、および傾斜機構 29を、液体冷却支持板126ではなく炉床26の側部区間127に取り付ける ことができる。 液体冷却支持板126は、炉床26の下の領域で許容可能な佐渡温度を維持し 、炉床の傾斜機構29の構成要素を保護する働きもする。炉床スプール区間28 の水冷壁は、炉床26を囲む領域で許容可能な作動温度を維持し、炉床の傾斜機 構29の構成要素をさらに保護する。 炉床26の側部外殼115および底板118は、耐火材で裏打ちする。炉床2 6の内部層または高温表面耐火材は、特に湯および外部層からの耐熱性および耐 腐食性で選択され、低温表面耐火材は、熱伝達の最小化および内部層との適合性 で選択される。 一つの実施例では、板118で形成された炉床26の底区間129は、断熱性 の高いれんが128(例えばK26-LI)の層1つ、断熱性が中位の高温れんが13 0(例えばK33-LI)の層2つ、高温、高密度のれんが132(例えばRuby SR) の層1つ、および溶解物の底部分と接触する高温表面耐火材を形成するラミング 混合物(ramming mix)134(例えばRuby Ramおよび/またはクロム・キャスタ ブル)の層1つを含む。ラミング混合物134は、炉床26の底区間129の板 118にある終端まで、接地電極112および114を覆う。ラミング混合物1 34は、隣接する中間層として、側部区間127を通って炉床26の頂部まで続 く。 図6に示す側部区間127の一の実施例について、それは、鋼鉄外殻118に 隣接する断熱性の高いれんが136(例えばK26-LI)の層1つ、高温高密度のれ んが138(例えばAladin 80)の層1つ、炉床26の底部および側部区間12 9および127全体で隣接層を形成するラミング混合物134の層、および溶融 ライン高温表面またはスラグと気体の境界面を形成する高密度れんが140(例 えばRuby SR)を含む。側部区間127の外表面について、それは空冷で き、表面温度を約230℃に維持するよう設計できる。 概して、れんが耐火材は、このタイプの環境で性能を改善し、使用寿命を延ば すので、溶融物との境界面に配置される。しかし、れんが耐火材は溶融物がれん が間の隙間を通過できるので、突き固めた耐火材の接触層が炉床底部の高温表面 材を構成し、側部区間127を通って延在して、溶融金属に対するシールを提供 する。構造的安定性のため、底区間129のれんが耐火材は、キー付きの円形れ んがまたは形状に合わせて切断した直線のれんがでよい。しかし、側部区間12 7のれんが耐火材のために、スラグ/気体または溶融物ラインの境界面に円形ま たはアーチ状のれんがを設けて、寸法的安定性を高める。本発明の特徴によると 、炉床26は溶融モード中は静止している。しかし、炉床は注入のために移動性 をもたせることができるが、通常は十分な量の廃棄物を処理し、溶融して炉床2 6に入れ、オペレータが湯の処理に満足する場合のみである。したがって、オペ レータは、炉床26を移動させるため、傾斜機構を開始し、制御することによっ て収集モードを開始する。 特に図4を参照すると、傾斜機構29は炉床スプール区間28に収容され、こ れは通常、プラズマ室20の下に配置されるが、溶融システム14の使用中は溶 融物収集室30の上にある。したがって、装置の保守を容易にし、運転の安全性 を向上させ、放射性廃棄物処理時に装置が汚染する可能性を最小限に抑えるため に、液圧アクチュエータおよび傾斜機構29の主要アセンブリはプラズマ室20 の外側に配置する。傾斜機構29は注入モード中に炉床26に移動性をもたせる 一方、炉床をおおむね支持する。 図2に示し、図5、図6および図7でさらに詳細に図示するように、傾斜機構 29の一の実施例は、1対の回転式アクチュエータ142、1対の炉床傾斜シャ フト144、1対の旋回式リンク146および1対の摺動ブロック148を含む 。特に、シャフト144は、旋回式リンク146を介してアクチュエータ142 によって駆動され、炉床26は摺動ブロック148を介してシャフト144に結 合される。アクチュエータ142がオペレータの制御下で回転するにつれ、各分 岐対の中にある対向するリンク146は、効果的に「延在」し、「収縮」して 摺動ブロック148内にあるシャフト144を動かし、これが炉床26を動かす 。 特に図5Aを参照すると、炉床26は傾斜機構29によって、例えば上昇位置 、降下位置、第1傾斜位置、および痔2傾斜位置などの種々の位置になることが でき、第1および第2傾斜位置は互いにほぼ対角線上で対向する。炉床26が上 昇位置にある間、シャフト144対はアクチュエータ142により、旋回式リン ク146を介して移動し、摺動ブロック144に形成されたスロットSによって 制限されたような最大間隔の関係になることが分かる。さらに、炉床26が降下 位置にある間、シャフト144の対は最小間隔の関係に移動する。さらに、炉床 26が傾斜位置の一方にある場合、シャフト144の対は中間間隔の関係に移動 する。つまり両方のシャフト144が図5Aで示すように「右」端または「左」 端になる。本発明の特徴によると、金属相107とスラグ層109の両方で注入 が完了すると、炉床26は約15.0度傾斜している。したがって、動作または 移動性が大きくなると発生するような応力、災害または事故を減少させるよう、 収集モード中に炉床26の動作は最小限とされる。 全体として、傾斜機構29は炉床26内で並進(垂直)運動および回転(旋回 または傾斜)運動を与えることが分かる。一つの実施例では、炉床26は溶融モ ードの運転のために、プラズマ室20の密封された底部分を形成するような位置 にプラズマ室20とともに上昇し、その後、収集モード中に炉床26への注入を 開始するよう降下する。降下すると、炉床26はスラグ相109、次に金属相1 07を収集するよう、2つの対角線上反対の方向に傾斜する(図1)。炉床26 は、2つの反対する方向に傾斜している間、わずかに横方向に並進し、その大き さは傾斜機構29の種々の構成要素の構成を調節して、適宜増減することができ る。 相109および196を収集した後、炉床26を上昇させて、次の溶融モード のためにプラズマ室20の密封底部分を形成することができる。以下でさらに詳 細に検討するように、炉床26を2つの対向する方向に傾斜し、そのうえ炉床2 6を別個の堰の構成にすることで、湯中のスラグ相109および金属相107を ほぼ別個に独立して収集することができる。 明らかに、傾斜機構29は種々の機能を果たし、例えばスラグおよび金属の除 去/収集の制御程度を上げる、プラズマ室20と廃棄物供給システム18と炉床 26との物理的相互作用を最小限に抑える、分離した相を妨害することがある湯 中の乱流を抑えるなどである。さらに、傾斜機構29のアクチュエータ142は スプール区間28の外側に配置されるので、その保守は容易に実行でき、人員が プラズマ室20内で放射性物質から汚染される可能性が下がる。 特に図7を参照すると、炉床26の容積は約0.67m3である。しかし、炉 床26がほぼ水平な場合に、スラグ相109と金属相107との別個の収集を容 易にするため(図1)、炉床は、主に1つの深さD1を有する主区画または封じ 込め区域160と、第1区画160内に多少延在してポケット163を形成する 、これより大きい深さD2を有する側部区画162とを提供する。明らかに、区 画160および162は、深さD2で通路166を提供するよう構成された底流 堰164によって分離される。 図5および図6を図7とともに参照すると、炉床26はさらに、越流堰170 によって形成された第1注ぎ口160の形で第1出口を提供するよう構成され、 主区画160に含まれる溶融物がそこから注げるようにする。主区画160およ びポケット163に含まれる溶融物は、第2注ぎ口172の形の第2出口を通し 、底流堰164および側部区画162とを介しても、炉床26から注ぐことがで きる。 前述したように、第1および第2接地電極112および114は、主区画16 0および底流堰164に対して、炉床26内に巧みに配置される。特に、第1電 極112は、主区画160に含まれる湯を加熱するため、ほぼ主区画160の中 心に配置される。このような加熱により、湯が相107と109に十分に分離さ れることが保証される。第1電極112が導通しているプラズマ・トーチ22は 、所定の、または予め選択したパターンで自動的に移動することができるが、炉 床26内の湯を特別に、あるいは局所的に熱処理するため、このような自動的な 動作に対して、所望に応じてオペレータによる手動を優先させることができる。 金属相107がポケット164に入るよう、通路166がほぼ易流動性を維持 することを保証するため、第2接地電極114は、存在する任意の相を加熱する ため、ほぼ底流堰164の下に配置される。つまり、トーチ22が湯を処理する 際に(自動または手動で)移動するにつれ、第2接地電極114と導通時のアー クが、通路166を遮断するような全ての相を効果的に溶融する。 本発明の別の特徴によると、廃棄物が炉床26内へと滴下して溶融するにつれ 、重い方の金属相107が湯、特にポケット163の底部に向かって沈殿する傾 向があり、軽い方のスラグ相109は、湯の表面付近に浮く傾向がある。したが って、炉床26を(オペレータが制御して)第1注ぎ口168の側に傾斜すると 、軽い方のスラグ相109が炉床26から越流堰170を越えて注がれる。炉床 26を(これもオペレータが制御して)第2注ぎ口162の側に傾斜すると、底 流堰170によって、ほぼ重い方の金属相107のみが第2注ぎ口172から注 がれる。 スラグ相と金属相とを別個に注ぐため、炉床26および傾斜機構29は、対角 線上対向する2つの傾斜方向が炉床26の第1および第2注ぎ口168および1 72と一致し、整列するように配置される。したがって、炉床26の二重の注ぎ 口および底流堰の形状と、傾斜機構29の動作パターンとの協力的な効果により 、システムはスラグ相と金属相とを別個に収集することができる。さらに、オペ レータが炉床26の傾斜または注ぎを制御すると、金属相に対するスラグ相の比 率または炉床26中のスラグ/金属の境界面の正確な位置に関係なく、収集中に 相107と109との間の相互汚染が、なくならないにしても大幅に減少させる 。 傾斜プロセスは、選択的かつ順次的に実行される、つまり炉床26が制御され たゆっくりした方法で一方向に選択的に傾斜し、分離した相の一方を炉床26か ら注げるようにし、次にほぼ反対方向に選択的に傾斜し、分離した相の他方を炉 床26から注げるようにすることが観察される。金属相107は主に環境的に不 活性でリサイクル可能な金属を含むので、システム10は、貴重な副産物が生じ ない場合は、ほぼ無用で価値がなく、保存に費用がかかる低レベル廃棄物へと金 属を効果的に再分類できる。さらに、廃棄物内にある放射性およびEPA級の危 険成分は大部分がスラグ相109内に残っているので、スラグ相109を金属相 107から分離すると、廃棄物のより危険な成分を効果的に隔離し、最も安全な 補間を必要とする廃棄物の体積および/または量が削減される。 炉床26は、流し込み間のほぼ最大の処理時間が2から3時間になるようなサ イズにするが、これは廃棄物の性質に応じて変更してもよい。極めて頻繁に注ぎ 込むと、スラグ相109を注げる状態に維持するのに役立つ。スラグは、炉床2 6にある時間が長すぎると、固まることがある。この固化は、融点が低い物質が 炉床から揮発し、融点が高い方の溶融物が残るにつれ生じると考えられる。 図8および図9を参照すると、炉床スプール区間28は、システム10が作動 中は溶融物収集室30の頂部に位置する。炉床26に含まれる溶融物の極めて攻 撃的な性質のために、炉床26は数カ所に裂け目(breach)を生じることがある。 裂ける間に炉床26から放出される可能性がある溶融物を収容するため、2つの 部分から成る封じ込めシステムをシステム10に組み込む。一つの実施例では、 第1部分が、炉床スプール区間28内で炉床26の下に、溶融物を保持できる水 冷床177を含む。炉床26からの相107と109の注ぎ込みおよび収集を容 易にするため、床177は、上で支持された炉床26の注ぎ口168および17 2と整列する2つの口176を設けるよう構成される(図5)。口176は、耐 火材で裏打ちされた通路で、溶融残滓が炉床26から、以下でさらに述べる溶融 物収集室30に移動するのを容易にする。 封じ込めシステムの第2部分は、炉床スプール区間28と溶融物収集室30と の間に配置された、水冷の円形鋼鉄回転弁178として実現してよい。弁178 は、口176間で炉床スプール区間28の床177中に構成された開口部181 に収容された弁機構179上に回転式に支持される。回転弁178は、2つの口 または湯出し口182も含み、これは相107と109の収集中に、適宜床17 7の口176と整列することができる(したがって注ぎ口168および172と も整列する)。しかし、裂け目を含むために、回転弁178は炉床スプール区間 28の口176を回転式に閉じ、炉床スプール区間28内にある汚染物質を湯出 しする。 したがって、回転弁178は湯出しまたは収集運転中、開いたままであるが、 溶融モードや充填容器184を外して交換する時には閉位置に作動させる。可能 性は低いが、炉床に裂け目が生じた場合、溶融物は冷却するまで炉床スプール区 間28に保持され、冷却した時点で、溶融システム14の個々の区間が分離され 、固化した物質が手動で取り出される。 図2および図4で示すように、溶融物収集室30は、長さ約3.7メートル、 幅1.2メートルおよび高さ1.5メートルの密封した長方形の室でよく、プラ ズマ室20および炉床スプール区間28の真下に配置することができる。溶融物 収集室の各隅にあるねじジャッキ180は、全部が1つの油圧モータで駆動され、 溶融物収集室30を所定の位置に上昇させ、炉床スプール区間28の底部に対し てそれを密封するのに使用することができる(図2のR参照)。水冷パイロン1 85(半分が上昇し、半分が降下した状態で図示)は、溶融物収集室30の中心 を通って垂直方向に向き、上述したように亀裂を防止するため、回転弁178を 閉じる弁機構179(図9)を支援する。溶融物収集室30は、室30から余熱 を除去し、室30に入るプロセス・ガスを全て掻き出すため、連続的にエア・パ ージされる。 システム10の作動時、例えばスラグ相109用の犠牲ドラム缶および/また は金属相107用のリサイクル可能な型など、収集容器184は溶融物収集室3 0内に配置される。収集容器184は、水冷の鋼鉄製外殻に封入され、これは湯 出し口182に対して密封したり、炉床26から収集容器184に注ぎ込まれた 溶融物から熱を除去したり、収集容器が破断した場合に溶融物を収容したりする 。収集室30の各端に扉を設け、例えばフォークリフトなどで室30から出し入 れする。 図2で最もよく分かるように、炉床26から注ぐ場合、炉床スプール区間28 と溶融室30との間の回転弁178は開放し、油圧機構を介して口182の下の 位置まで上昇する。注ぎ込みが終了すると、容器184は降下し、回転弁178 が閉じる。 前述したように、プラズマ室20は溶融モードと収集モードとの間で作動する 。 溶融モードでは、廃棄物は炉床26に滴下して溶融し、炉床26は静止状態にあ る。炉床26の容量に到達すると、プラズマ室20は収集プロセスが開始するに ついれスタンバイ状態になり、オペレータが始動し、制御する炉床26の傾斜を 開始する。したがって、システム10が連続的に作動すると、プラズマ室20は 収集プロセスの間、単にアイドル・モードになっている。言うまでもなく、シス テム10がバッチ式に作動すると、システム10は停止し、溶融バッチを冷却さ せることができる。冷却したら、スラグおよび金属残滓109および107を分 離可能な固化相として取り出すことができる。 図2、図3および図4を参照すると、プラズマ室20、炉床26および溶融物 収集室30の運転および保守を容易にするため、溶融システム14はモジュール 式のデザインを使用する。つまり、プラズマ室20が作動中には、これらの3つ の構成要素を互いに着脱式に接合する。一つの実施例では、炉床スプール区間2 8はプラズマ室20の下に配置され、それと着脱式に接合されて、プラズマ室2 0の底部の働きをし、溶融物収集室30は炉床スプール区間28の下に配置され 、それと着脱式に接合されて、注がれた相を受ける。これらの構成要素はそれぞ れ、例えばボルトで接合されたフランジ189(図8および図9)などの形のコ ネクタにより、互いに解放可能な状態で固定される。 炉床スプール区間28および溶融物収集室30をプラズマ室20から分離する には、油圧作動のねじジャッキを使用し、炉床スプール区間28に装着されたホ ィール186が炉床区間28を支持するよう設計された圧延レールに、支持表面 92から所定の距離だけ上で接触するまで、前者の2つの構成要素を降下させる 。次に、溶融物収集システム30を炉床区間28から分離し、さらに支持表面9 2へと降下させると、その結果、3つの構成要素全部が完全に分離する。図2お よび図3で最もよく分かるように、次に炉床26および炉床スプール区間28は 、例えば炉床26Rなどのスタンバイ構成要素を運転位置まで上昇させている間 、保守、改造または交換のために遠隔位置に移動することができる。炉床スプー ル区間28および溶融物収集室30がプラズマ室20から分離している間、プラ ズマ室の内部空洞52に保守のためアクセスすることができる。 図1、図2および図3を参照すると、2次室32の実施例が図示されている。 2次室32は、入口通風孔104を通ってプラズマ室から、揮発して反応した廃 棄物を高温ガス(オフガス)の形で受け、有機物質から二酸化炭素および水蒸気 への変換を完成させる。 プラズマ室20内の反応により有機物質を効果的に揮発させ、オフガスにする 間、プラズマ室20は通常、正規組成以下の状態で作動し、プラズマ室20と2 次室32との間に生じる反応熱負荷の平衡を促進する。したがって、多くの有機 物が熱分解生成物として2次室32に送られる。プラズマ室20を正規組成以下 の状態で運転すると、廃棄物内に存在する金属が、酸化物の形に変換されて、ス ラグ相109に組み込まれるのではなく、炉床26内の還元金属相106内に保 持されることを効果的に保証する傾向もある。したがって、不活性および酸化物 質は、溶融したガラス質スラグとして炉床26内にほぼ保持される。 さらに、室20は大気圧以下の圧力で作動し、これは、容器184および関連 の構成要素の高度に保全された密封設計とともに、放射性物質が室20内から外 部の建築施設へと移動するのを大幅に減少させる。 図2および図3を参照すると、オフガスがプラズマ室20から2次室32へと 通過できるよう、入口またはオフガス接続部104を設ける。入口104は、本 明細書で述べた他の耐火材で裏打ちしたり、液体冷却したりした要素と同様の方 法で、耐火材で裏打ちしたり、液体冷却したりすることができる。入口104の 冷却液システムは、プラズマ室20の冷却液システムとは別個に作動するよう構 成し、「高温通風」モードでのシステム10の連続運転を容易にしてもよい。 一つの実施例では、2次室32は、2つの着脱式に固定された端部でほぼ密封 された、水平方向の右側の円形シリンダ194である。シリンダ194は、外径 が約2.8メートル、外側の長さが3.7メートルで、耐火材の内側に約1.7 m×3.1mの内部空洞を設けることができる。内部寸法は、予想される最大流 量状態で約2秒というオフガスの滞留時間、および約1.82という長さ/直径 比に基づいている。 2次室32は、耐火材の裏打ちと液体冷却(例えば水冷)との両方を設けても よい。2次室32に使用する耐火材および断熱のタイプは、上述したプラズマ室 20に使用したタイプと同様でよい。高温表面耐火材は、室32内の高温、正規 運転中に遭遇する主に酸化状態、およびハロゲン化物質の処理および破壊による 酸性気体の腐食電位に抵抗する能力に基づいて選択される。低温表面耐火材は、 高温表面耐火材との適合性、および室32の冷却システムへの熱損失を最小限に する能力に基づいて選択される。一つの実施例では、高温表面耐火材は、厚さ約 11.4cmの70%アルミナのスーパー・デューティ耐火れんがで、低温表面 (絶縁)耐火材は、厚さ約11.4cmのK−26(1425℃)の絶縁耐火れ んがでよい。耐火材に隣接する液体冷却鋼鉄表面は、例えばStalastic H.T.など でコーティングし、腐食を防止することができる。 一つの実施例では、2次室32は、円筒形本体194にフランジで取り付ける 平坦な端部196を備えるよう構成される。建設費を削減し、室32内の流れの パターンを改善する以外に、この構成は、室の容積を増加させたりなど、種々の 改造を可能にする。室内へのアクセスは、室32の一方または両方端を外して実 行できる。 2次室32は、入口104付近に例えば1.4MMBtu/時間の天然ガス・ バーナ190などの熱源(図1)を含んで、プラズマ室20から2次室32に入 る未反応物質の反応を補助し、運転中には点火および熱源を提供することができ る。これらの物質の完全な反応を確保するため、1つ以上の接線口206を介し て2次室32へ反応空気を加えることもできる。反応空気は、2次室32内の気 体の低気圧流を促進することにより、混合を改善するため加えることもできる。 2次室32をでるオフガスの目標作動条件は、オフガス中に約6〜10%の範囲 の酸素があり、室32内のオフガスの滞留時間が約2秒またはそれ以上で、出口 温度が約980℃以上である。 適宜、バーナー190の下流だが室32の下のほぼ中間に、1つ以上の追加口 212を通して室32にアンモニアまたはメタンを注入し、以下でさらに詳細に 検討するように、室32内でのNOx化合物形成を抑制することができる。室3 2内の流量およびプロセス状態を制御し、室32内で生成されるガス状流出蒸気 に未反応物質がほぼないことを保証することができる。ガス状流出蒸気は、入口 104の反対側の室32の端部で、出口192を通って室32を出て、ガス蒸気 はシステム10の他の主構成要素、つまり以下でさらに詳細に述べる大気汚染防 止システム16に入る。 要約すると、廃棄物溶融システム14は、廃棄物を含むドラム缶12をプラズ マ室20に供給するために少なくとも1つの廃棄物供給システム18を含み、プ ラズマ室でドラム缶12はプラズマ・トーチ22により極端な温度に曝される。 そこで、ドラム缶12と廃棄物は湯として炉床26に封じ込めるため、一定に滴 下し、溶融する。湯は、炉床26内に設けた複数の接地電極112および114 により促進されるように、完全に加熱されて、溶融し、可動プラズマ・トーチ2 2は炉床と共に優勢的に、または選択的にアークを確立することができる。 湯が「軽い方の」スラグ相109と「重い方の」金属相107とに分離される 間、炉床26は静止状態に維持され、スラグ相から金属相が沈降するのを妨害す るような回転または並進動作がほとんどない。その後、湯が収集できる状態にな ったら、炉床26をプラズマ室20から降下させ、炉床スプール区間28に収容 された傾斜機構29によって、一方向に傾斜させてから反対方向に傾斜させる。 特に、炉床26は注ぎ口168に向かう一方向に傾斜させてスラグ相109を注 ぎ、次に注ぎ口172に向かう対角線上ほぼ反対方向に傾斜させて、金属相10 7を別個に注ぐ。炉床26内に底流堰164および2次接地電極114を設け、 傾斜機構29を手動制御することにより、注ぎ込みプロセスが容易になり、これ によってスラグ相109と金属相107との相互汚染がほぼ最小限になる。 炉床26から注がれたスラグ相109および金属相107を収集するため、炉 床スプール区間28には、溶融物収集室30の上にある回転弁178に設けた湯 出し口182と整列した口176をもうける。スラグ相および金属相が炉床26 から別個に注がれるにつれ、相は個々に整列した口176および湯出し口182 を通って、溶融収集室30内の所定の位置に油圧で上昇した別個の収集容器18 4に落下する。 上述したように、溶融システム14は、システム10が廃棄物処理を開始する 前に組み立てられる。特に、炉床スプール区間28および溶融物収集室30は、 炉床スプール区間28がプラズマ室20の底部に対して密封され、溶融収集室3 0が炉床スプール区間28に対して密封されるように、プラズマ室20に向かっ て上昇する。保守のために、例えば炉床スプール区間28および溶融物収集室3 0をレール188上に降下させ、そこで構成要素をさらに互いから分解させるな どして、溶融システム14を分解することができる。適宜、交換またはスタンバ イ用構成要素を溶融システム14に組み付けることができる。 非揮発性廃棄物が炉床26に滴下して溶融する一方、プラズマ室20内で形成 される揮発性廃棄物は、高温ガス(オフガス)の形で2次室32で受ける。その 中で、この高温ガスは二酸化炭素と水蒸気に変換され、システム10の他の主構 成要素、つまり大気汚染防止システム16でさらに処理される。 まず、溶融システム14について上記の表Iで示した情報に基づき、大気汚染 防止システム16の操作エンベロープを示す下記の表IIを参照する。 図1、図2および図3で示すように、2次室32からのオフガスは、誘引通風 機42によって、口192を介して大気汚染防止システム16に引き込まれる。 システム16に引き込まれると、オフガスはまず、オフガスを冷却する蒸発冷却 装置34と遭遇する。次にオフガスは、オフガス中に存在する同伴微粒子をほぼ 全部捕捉する1つ以上のバッグハウス36を通り、さらにプレフィルタおよびH EPAフィルタを含む2段階HEPAフィルタ・バンク38を通る。オフガスが 全急冷湿式スクラバ39を通過するにつれ、酸性気体が除去される。その後、オ フガスはデミスタ40に、次にオフガスの温度を露点の十分上まで上昇させて下 流のシステムで凝結する可能性をなくす再加熱装置41に遭遇する。オフガスが 環境に放出するための煙突46に到達する前に、オフガスの一部は、以下でさら に述べる目的のために、再循環システム44によって分岐する。 大気汚染防止システム16の蒸発冷却装置34に関して、2次室32からのオ フガスを約205℃まで急速に冷却すると、ダイオキシンおよびフランの形成が 大幅に減少する。ダイオキシンおよびフランの形成に最適な温度範囲へのオフガ スの滞留時間を最小限に抑えることにより、蒸発冷却装置34は、システム16 がオフガスをクリーンにする多くの手段の一つとなる。オフガスの冷却は、バッ グハウス36の作動温度も許容可能な範囲にする。 一つの実施例では、蒸発冷却装置34が垂直塔V(図1)を含み、塔の頂部に は散水ノズルが配置される。塔Vは、ノズルによって導入された急冷水滴を完全 に蒸発させるのに必要な滞留時間を提供するようなサイズにされ、したがってオ フガスがバッグハウス36に入る前に液体:気体の2相の流れはなくなる。蒸発 冷却装置34は、火花防止装置としても機能し、バッグハウス36を2次室32 からほぼ隔離する。 主に図1を参照すると、蒸発冷却装置34には、1つ以上の高温織物フィルタ ・パルスジェット・バッグハウス36が続く。一つの実施例では、2つのバッグ ハウス36を使用して、より高いレベルの微粒子捕捉効率を確実に達成するスル ープットおよび空気対布の比率を提供する。バッグハウス36は、約2.0ミク ロンより実質的に大きい微粒子を基本的に全部、および約0.5ミクロンより大 きい全微粒子の約97%を除去する。バッグハウス36は、230℃の温度で 連続的に作動する等級のフィルタ・バッグを使用し、実質的に最高の缶速度(バ ッグ室内の気体速度)が、有機物含有率の高い供給物の処理中に発生するほぼ最 高のオフガス流量時に約90メートル/分になるよう構成される。空気対布の比 率(織物の表面積1平方フィートを通って濾過される気体のm3/分)は、高い 流量の場合は約1.2:1のサイズにする。さらに、バッグハウス36は、バッ グを介した圧力低下が水柱約12.0cmを越える場合、フィルタ・バッグのパ ルスを開始できるようにしてもよい。バッグの検査および保守を容易にするため 、アクセス口を組み込んで配置してもよい。 バッグハウス36の次には、プレフィルタおよびHEPAフィルタを含む2段 階HEPAフィルタ・バンク38がある。バッグハウス36を出るオフガスの温 度は、通常は標準的HEPAフィルタの使用限度である120℃を超えているの で、HEPAバンク38は、高温外被が高温(260℃)フィルタ要素を使用す るよう構成される。 HEPAフィルタ・バンク38の第1段階は、「中間」プレフィルタを含む。 このフィルタは、中間微粒子を除去するために設けられ、高性能の第2段階HE PAフィルタを保護する。HEPAフィルタ・バンクの第2段階は、高温HEP Aフィルタを含む。このフィルタは、約0.3μm以上の微粒子に対して約99 .97%の定格収集効率を有する。 運転人員と装置の両方を保護するため、HEPAバンク38は二重外皮の断熱 耐候性外殻でよい。バンク38は、各段階での圧力低下を監視し、フィルタ・バ ンク全体でDOP試験を行うよう装備してもよい。 HEPAフィルタ・バンク38の次には、ともに腐食性スクラブ液を使用する 急冷装置197と充填床スクラバ198とを含む統合湿式スクラバ39がある。 急冷装置197は、充填床スクラバ198に接続された垂直室に放出し、共通の 液溜め199を共用する液噴霧ノズルを含む。オフガスと冷却装置の噴霧は、液 溜め199に向かって共に流れ、そこで余分な液体は全て収集され、急冷装置1 97を通して再循環する。急冷装置197は、気体が急冷装置197を出る前に 飽和状態(saturation)に到達することを保証する。 飽和気体は、急冷装置197を出た後、充填床スクラバ198に入る。スクラ バ198は、一つの実施例では湿式であるので、気体とスクラブ液の逆流中に質 量移動を向上させるため、ランダムな充填内部を提供する。液体は、噴霧ノズル ・システムを使用して、床198の頂部に分散し、液体対気体の比率を約2.0 :2.7(l/m)/(m3/分)にすることができる。圧力低下が約500〜1 250Paの場合、充填床スクラバ198はオフガスから過剰な酸を約99%除 去することが予測される。湿式スクラバ198の周囲で制御下でオフガスを再循 環するのは、以下でさらに詳細に述べるように、リサイクル・システム44で管 理し、スクラバ198を液体:気体比率の使用範囲の所望レベル内に維持するこ とができる。 酸性気体を除去した後、システム16は同伴した液体の小滴または噴霧をオフ ガス流から除去するために、噴霧除去装置またはデミスタ40を設ける。 オフガスは、誘引通風機42に到達する前に再加熱装置41に遭遇し、これは 電気的に操作し、二重外皮で断熱および耐候性の外殻でよい。再加熱装置41は 、誘引通風機42に水滴が入らない、あるいはその中で水滴が形成されない、通 風孔および煙突46中での凝縮に伴う腐食の問題をなくすため、煙突46で不透 明度限界を絶対超えないためなどの種々の理由から、飽和オフガスの温度を露点 より約15〜45℃だけ上昇させるようなサイズにされる。 誘引(ID)通風機42は、煙突46の上流にある最終的な構成要素でよい。 オフガスをシステム16を通して吸い込み、ID通風機42はプロセス全体で負 圧を維持する。ID通風機42の周囲で制御状態でオフガスを再循環させ、シス テム16の運転中に経験する約8対1の低下比率(turndown ratio)を達成しなが ら、通風機42をその運転制御領域内に維持できるようにすることができる。通 風機42は、耐腐食性タイプで、性能パラメータを変更できるようベルト駆動で よい。 オフガスは、誘引通風機42を出た後、煙突46に到達する前に、通風孔19 5を介して分岐され、まとめてブロック44で示した(図1)再循環システムに よってシステム10内の数カ所のいずれかに迂回することができる。これらのシ ステム44は、オフガスの一部を(通風孔195Aを介して)プラズマ室20、 (通風孔195Bを介して)供給システム18および/または(通風孔195C を介して)湿式スクラバ39の周囲へと再循環させるため、通風孔、弁、制御機 構、センサなどを含むことができる。 後者の再循環をまず検討すると、オフガスを供給室48に再循環すると、酸素 が奪われたスィープ・ガス(sweep gas)が燃焼性気体の蓄積を防止する。また、 不活性供給物の処理中にオフガスの流量を増加させると、高い低下比率に伴う問 題を解消することにより、システム10内の下流の構成要素の作動を向上させる 。 オフガスを湿式スクラバ39の周囲に再循環させると、スクラバ39がプロセ ス中で、約8対1の低下で作動することができる。充填床スクラバ198は、満 足できる運転が達成できる条件の範囲が比較的狭い。スクラバ39の周囲にオフ ガスを再循環させると、スクラバ39が最適な流れの状態で作動する一方、予想 される供給物の全範囲を処理することができる。 オフガスをプラズマ室20へと再循環させることについて、これはシステムが NOxの形成を制御する唯一の方法である。背景により、プラズマ室20、およ びそれより程度は低いが2次室の高温領域に窒素および遊離酸素が存在すると、 サーマル・ノックス(thermal NOx)が形成される。したがって、サーマル・ノ ックス排出物の制御は、オフガスをプラズマ室20へ再循環させることによって 達成することができる。というのは、これがプラズマ室20内の酸素の存在を制 限または減少させる傾向があるからである。 しかし、サーマル・ノックス排出物は、(I)非選択的な非触媒還元剤として メタン(天然ガス)を使用するか、(II)選択的な非触媒還元剤としてアンモニ アを使用する、あるいはその両方を使用することによっても制御できる。 プラズマ室20にメタンを使用することについて、NOx可燃物の含有率が低 い物質の処理中、プラズマ室20のスィープ・ガスは通常、過剰空気状態を誘発 するのに十分な酸素を提供する。過剰空気状態で、プラズマ・トーチ22は大量 のNOxを発生することがある。可燃物含有率が低い物質の処理中にNOxの初 期形成を抑制するため、メタンをリサイクルしたオフガス流と混合し、プラズマ 室 20に注入することができる。メタンを注入すると、プラズマ室20内の雰囲気 が還元状態になる傾向があり、これはサーマル・ノックスの形成を制限するか、 形成させないようにする。NOxの形成に使用できる酸素の量を減少させる上に 、メタンによって生成される高度の還元雰囲気は、NOxを還元し、窒素に戻る 傾向がある。 メタンおよび/またはアンモニアを2次室32に注入する場合、注入した結果 、通常はNOxがN2に還元される。メタンを注入する場合、プロセスは非選択 的プロセスとして操作される。つまり酸素とNOxとの両方が還元剤によってほ ぼ消費される。アンモニアを注入する場合、プロセスは選択的還元として操作さ れる。つまり主にNOxのみが還元される。選択的還元プロセスは、約870℃ の温度範囲で最適に働く傾向があり、したがって反応を完了するのに十分なエネ ルギーが得られる。 非選択的プロセスでは、メタンをプラズマ室20に注入し、滞留時間は3秒ま でである。この非選択的プロセスは、非可燃性廃棄物のみを処理する場合に、特 に適切である。非可燃性廃棄物は通常、廃棄物の熱分解からプラズマ室20内に 還元雰囲気を生成するのに十分な有機物質を含まない。したがって、NOx還元 剤としてメタンを追加することにより、所望の時に還元雰囲気が生成される。ま た、全ての無機廃棄物を処理すると、システム10を通るオフガスの流量が少な くなる。効果は比較的小さいが、このようにオフガスの流量が下がると、一部の オフガス成分の性能に悪影響を与える可能性がある。したがって、2次室32に 過剰空気を加えてメタンを燃焼させることにより、追加のオフガスが生成され、 下流にある装置に必要な低下比率が減少する。 選択的プロセスでは、アンモニアが2次室32へのほぼ半ば、例えば口212 を通して注入される。2次室32の高い温度とアンモニアの選択的還元作用とを 組み合わせると、NOxを窒素に変換する好ましい作用の動力学が働く。 したがって、オフガスの一部を再循環させてプラズマ室20に戻すと、プラズ マ室20内のガス組成、つまり化学的性質の制御に役立つ。これは、不活性廃棄 物の処理中に室20を通る流量を多くし、NOx制御のためにメタンを予備混合 するのに役立つ。プラズマ室20内における気体の化学的性質の制御について、 主要関心事の一つは、NOx形成の制御に関することであるので、システム10 は、オフガスが再循環して室20に戻り、NOxの形成の大部分が発生するプラ ズマ・アークの高温領域内で酸素濃度を低下させることができるようにする。メ タンをプラズマ室20の再循環流に追加すると、NOxの非選択的な非触媒還元 剤としての作用に加えて、この効果がさらに強化される。 大気汚染防止システム16およびそのプロセスを要約すると、誘引通風機42 が、蒸発冷却装置34と織物フィルタ・パルスジェット・バッグハウス36を含 む大気汚染防止システム16を通して、オフガスを2次室32から吸い込む。バ ッグハウス36の後にはHEPAフィルタ38があり、さらに湿式スクラバ36 がある。スクラバ39の後で、オフガスはデミスタ40によって液滴を除去され 、次に再加熱装置41によって再加熱される。オフガスは、煙突46に到達する 前に、窒素酸化物を還元するために、再循環システム44によって引き出される 。さらに、メタンまたはアンモニアは、窒素酸化物を制御するため、溶融システ ム14の室に注入することができる。 プラズマ室20および2次室32のプロセスを補助するためにシステム10へ 反応空気を供給することについて、図10を参照する。システム10は、反応空 気供給システム200を通してプラズマ室20内の雰囲気に融通性を与え、それ を制御する。規定された空気の総量が、廃棄物の化学量論に基づいてプラズマ室 20に供給される。しかし、プラズマ室20の上レベルと下レベル間での空気の 分割は、オペレータが反応空気供給システム200を介して制御する。空気の分 割を変更し、プラズマ室20の下部分に入る酸素不足のリサイクル・オフガスの 量を調整することにより、オペレータは高温プラズマ・アークに接触する酸素の 量を制御し、室20の上部分と下部分の相対的酸素濃度を制御し、湯の強制対流 冷却の量を制御することができる。 特に、プラズマ室20の上区間と下区間の酸素濃度および相対的気体流量を制 御すると、例えばオペレータが上区間と下区間との間で気体流をずらして、気体 と固体の接触を制御し、溶融物と還元微粒子の同伴に対する強制対流冷却の効果 を調整し、NOx発生率を減少させ、プラズマ室20内の反応ゾーンを変更し、 プラズマ室の気体の酸化または還元特性を制御し、プラズマ室20の上部分で廃 棄物規制物質または技術を導入または利用できるようにするなどによって、シス テム10を利する。 図10に示すように、反応空気供給システム200は、2つの別個のシステム 200Aおよび200Bを含む。これはそれぞれプラズマ室20および2次室3 2に役立つ。各空気供給システムは、まずブロワ202Aおよび202Bが、個 々の室20および32に供給する共通マニホルド(ヘッダ)204Aおよび20 4Bに供給する。2次反応室32については、ヘッダ204ABが、2次室の入 口104(図2)の直前にあるリングに配置された4つの接線方向の口206に 供給する。プラズマ室20については、ヘッダ204Bが2本の別個の反応空気 供給路208に分割され、一方はプラズマ室20の上区間、他方は下区間に供給 する。プラズマ室20に送られる反応空気の総量は、ライン211を介して主プ ログラマブル論理コントローラ(PLC)210によって、主にプラズマ室20 の出口温度の関数として制御される。しかし、2次室32の出口温度および酸素 含有率も、それぞれライン213および214を介して1次空気制御信号に寄与 することができる。リサイクルされたオフガスの流れと、プラズマ室20の上レ ベルと下レベルとの空気分割とは、オペレータによって個々に制御されるが、2 次室32の空気流は、2次室出口温度および酸素含有率の関数として、PLC2 10によって制御される。 さらに、システム10は2次廃棄物の処理および管理も促進することが分かる 。システム10の場合、2次廃棄物に含まれるのは、(I)収集された微粒子( 例えばフライアッシュおよび使用済みバッグハウスの袋またはHEPAフィルタ に収集または捕捉された微粒子)で、廃棄物中に存在する多少の放射性核種はオ フガス流に発達し、微粒子として収集され、さらに(II)酸性気体の処理に伴う (塩化物および他のハロゲン類からの)塩である。微粒子の処理に関して、フラ イアッシュおよび使用済みの袋およびフィルタは、プラズマ室20で再処理する ため、手作業でドラム缶12Rに再梱包され(図1)、添加剤を加える場合と加 えない場合がある。オフガスは酸性気体英文の露点(例えば塩化水素の場合は1 40℃)より高い温度に維持されるので、フライアッシュおよび使用済みの袋お よびフィルタで収集される微粒子は、塩素およびハロゲン類がほぼない。したが って、フライアッシュおよび使用済みの袋およびフィルタをプラズマ室20内で 再処理する場合、これらの品目は(存在する全ての放射性核種とともに)湯のス ラグ相109にほぼ組み込まれる。 フライアッシュおよび使用済みの袋およびフィルタには、上記の理由から塩化 物およびハロゲン類が比較的ないが、これら後者の元素はオフガス中に存在し、 その後、主に液溜め199で収集されるものとして、充填床スクラバ39によっ てほぼ除去される。しかし、微粒子、特に放射性核種は既にバッグハウス36お よびHEPAフィルタ・バンク38によって既に除去されているので、スクラバ 39によって除去される塩化物およびハロゲン類は、法律の規定に応じて非放射 性または低レベル放射性廃棄物として管理することができる。 したがって、微粒子を塩化物およびハロゲン類とほぼ分離することにより、シ ステム10は2次廃棄物流の管理を改善する。 したがって、本発明は、廃棄物をドラム缶に入れ、一定の制御可能な方法でシ ステムに供給する、危険性廃棄物を処理する方法およびシステムを提供する。さ らに、廃棄物ドラム缶を粉砕するか、予備選別する必要がなくなる。システムは 廃棄物を3つの生成物に分離する。つまり大気中に放出可能なクリーンな気体流 と、永久的な廃棄、保管またはリサイクルに適したスラグおよび金属留分とであ る。 当業者は、本発明の範囲および教示から逸脱することなく、上述したシステム をさらに改造、再構成または改善することができる。例えば、箱、カードボード およびプラスチックのドラム缶、大量のスラッジ、スラリー、粒状および粉砕物 質を処理するよう変更してもよい。システムは、複数のプラズマ・トーチを使用 するか、非移行式プラズマ・トーチを使用するよう変更してもよい。非移行式プ ラズマ・トーチを使用して、1次および2次室の天然ガス・バーナを置換しても よい。システムは、相分離しない炉床システムを使用し、炉床が静止状態を維持 して、溶融物質を単一の残滓流として除去し、様々なタイプの廃棄物供給システ ムが多種多様な廃棄物を扱い、複数の炉床が複数同時の、または延長した溶融物 のために垂直に整列するか、ほぼ横並びになるよう変更してもよい。 さらに、大気汚染防止システムは、適宜、多種多様に構成することができる。 例えば、システムが乾式スクラバを使用する場合、2次室32からのオフガスを 冷却するために別の手段を用い、その後に追加のバッグハウスおよび/またはH EPAフィルタを設けることができる。そのため、アルカリ反応物として炭酸水 素ナトリウムを注入し、未使用の炭酸水素ナトリウム、ナトリウム塩およびフラ イアッシュがあれば、全て空気対布の比率が4:1のバッグハウスで収集される 。収集された固体は、バッグハウス・ホッパに移送され、希薄相の空気式移送シ ステムを使用してリサイクルし、吸収剤注入システムに戻ることができる。 本発明は、本明細書で述べたまさにそのシステムおよび方法に限定されるもの ではなく、以下の請求の範囲と、その請求の範囲にとって法的に資格のある同等 品の全範囲に関連して規定される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F23G 5/00 115 F27B 3/08 F27B 3/08 F27D 17/00 104G F27D 17/00 104 G21F 9/30 551K G21F 9/30 551 9/32 A 9/32 B09B 5/00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,G H,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD, MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU (72)発明者 ゲイマー,レイモンド,エム. アメリカ合衆国83402 アイダホ州アイダ ホ フォールズ,ダブリュ.フオックスト レイル レーン 5070 (72)発明者 ジリンズ,ロバート,エル. アメリカ合衆国83404 アイダホ州アイダ ホ フォールズ,エルク クリーク ドラ イブ 1473 (72)発明者 ラーセン,ミロ,エム. アメリカ合衆国83401 アイダホ州アイダ ホ フォールズ,エヌ.フィフス イー. 5809 (72)発明者 リーサーマン,ゲーリー,エル. アメリカ合衆国83404 アイダホ州アイダ ホ フォールズ,エス.パインハースト ドライブ 11625 (72)発明者 ポリング,スチーブン,ディ. アメリカ合衆国83401 アイダホ州アイダ ホ フォールズ,モントクリッフ 533 (72)発明者 ウオルフ,ウイリアム,ピー. アメリカ合衆国83402 アイダホ州アイダ ホ フォールズ,エセルズ レーン 1585 【要約の続き】 と、比重が比較的小さい第2スラグ留分とに分離できる ようにする。溶融廃棄物を十分に処理すると、炉床はま ずプラズマ室から降下し、次に第1方向に傾斜してスラ グ留分を注ぎ、次に別の方向に傾斜して、炉床内に構成 された底流堰から金属留分を注ぐ。炉床は、底流堰の付 近に巧みに配置された第2接地電極を含み、これによっ て廃棄物が底流堰の下の流路を通って流れるにつれ、溶 融状態を維持することが確保される。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.廃棄物を処理する方法で、 廃棄物を廃棄物処理室に運搬するステップと、 処理室の内部にある廃棄物を、少なくとも廃棄物の一部を溶融するのに十分な 温度に曝すステップと、 溶融した廃棄物を、廃棄物を受けて、さらなる加熱のために廃棄物を所定の位 置に保持するよう構成された炉熱へと滴下するステップと、 炉床内の溶融廃棄物を加熱するステップとを含む方法。 2.廃棄物を廃棄物処理室に運搬するステップが、廃棄物を封入した少なくと も1つの廃棄物容器を処理室に運搬するステップを含む、請求項1に記載の方法 。 3.処理室の内部にある廃棄物を高温の熱源に曝すステップが、廃棄物をプラ ズマ・トーチに曝すステップを含む、請求項1に記載の方法。 4.炉床内の溶融廃棄物を加熱するステップが、 炉床内の溶融廃棄物をプラズマ・トーチに曝すステップと、 プラズマ・トーチと、炉床内の溶融廃棄物と電気的に接触した少なくとも1つ の接地電極との間で電気エネルギーを伝動するステップとを含む、請求項1に記 載の方法。 5.炉床内の溶融廃棄物を加熱するステップが、プラズマ・トーチと少なくと も1つの接地電極との間に電気エネルギーを伝動している間、炉床をほぼ静止状 態に維持するステップを含む、請求項4に記載の方法。 6.さらに、炉床内の溶融廃棄物を少なくとも2つの留分、つまり(1)第1 比重を有する第1留分と、(2)第1留分のものより小さい第2比重を有する第 2留分とに分離するステップを含む、請求項1に記載の方法。 7.炉床内の溶融廃棄物を2つの留分に分離するステップが、炉床を、1つの 深さを有する主区画と、それより深い深さを有する側部区画とに分割する底流堰 を提供するステップを含む、請求項6に記載の方法。 8.さらに、炉床を第1方向に傾斜させて、炉床から少なくとも第1留分の一 部を除去するステップと、 炉床を第2方向に傾斜させて、炉床から少なくとも第2留分の一部を除去する ステップとを含む、請求項6に記載の方法。 9.さらに、炉床を第1方向に傾斜させて、炉床から少なくとも第1留分の一 部を除去するステップと、炉床を第2方向に傾斜させて、炉床から少なくとも第 2留分の一部を除去するステップとを含み、第2方向が第1方向とほぼ対角線上 で対向する、請求項6に記載の方法。 10.さらに、炉床内の底流堰を通して、第1留分を第2留分とは別個に注ぎ 込むステップを含む、請求項8に記載の方法。 11.さらに、廃棄物を高温の熱源に曝して、廃棄物の少なくとも一部を揮発 させ、廃棄物気体流を生成するステップを含む、請求項1に記載の方法。 12.さらに、廃棄物気体流を大気汚染防止装置で処理して、廃棄物気体流を クリーンな気体流に変換するステップを含む、請求項11に記載の方法。 13.炉床を第1および第2方向に傾斜するステップが、 炉床を第1旋回点を中心に第1方向に傾斜するステップと、 炉床を、第1旋回点からほぼ横方向に配置した第2旋回点を中心に第2方向に 傾斜するステップとを含む、請求項8に記載の方法。 14.さらに、廃棄物気体流の浄化処理を含む、請求項10に記載の方法。 15.廃棄物気体流の全浄化処理が、廃棄物気体流を反応室内の反応に曝すス テップを含む、請求項14に記載の方法。 16.廃棄物気体流の浄化処理が、廃棄物気体流を微粒子フィルタに曝すステ ップを含む、請求項14に記載の方法。 17.さらに、処理室の上部分と下部分への空気供給を変化させるステップを 含む、請求項1に記載の方法。 18.さらに、炉床に複数の耐火材の層を提供するステップを含み、層がれん がおよび/またはラム混合物耐火材を含む、請求項1に記載の方法。 19.処理室内の廃棄物の露出が、化学量論的条件で実施される、請求項1に 記載の方法。 20.廃棄物を処理する方法で、 廃棄物を廃棄物処理室に運搬するステップと、 プラズマ・トーチを適用して、廃棄物処理室内の廃棄物の少なくとも一部を加 熱し、揮発させるステップと、 揮発した廃棄物を、廃棄物気体流として廃棄物処理室から運び出すステップと 、 廃棄物気体流を大気汚染防止装置で処理して、クリーンな気体流を生成するス テップと、 プラズマ室内の溶融廃棄物を、廃棄物を受けて、さらなる加熱のために廃棄物 を所定の位置に保持するよう構成された炉床に滴下するステップと、 プラズマ・トーチを作動させて、炉床内の溶融廃棄物をさらに加熱するステッ プと、 炉床内の溶融廃棄物を、少なくとも2つの留分、つまり(1)第1比重を有す る第1溶融留分と、(2)第1溶融留分の第1比重より小さい第2比重を有する 第2溶融留分とに分離するステップと、 炉床をプラズマ・トーチとは別個に第1方向に傾斜させ、第1溶融留分の少な くとも一部を炉床から除去するステップと、 炉床を第2方向に傾斜させ、第2溶融留分の少なくとも一部を炉床から除去す るステップとを含む方法。 21.プラズマ・トーチを適用するステップが、プラズマ・トーチを炉床内の 様々な位置にある少なくとも2つの接地電極に向けるステップを含む、請求項2 0に記載の方法。 22.さらに、炉床を傾斜する前に、炉床を静止状態に維持するステップを含 む、請求項20に記載の方法。 23.廃棄物を廃棄物処理室に運搬するステップが、廃棄物を2つの異なる方 向から運搬するステップを含む、請求項20に記載の方法。 24.廃棄物を廃棄物処理室に運搬するステップが、廃棄物処理室に入る前に 、排気部を含む容器に穿孔するステップを含む、請求項20に記載の方法。 25.さらに、オフガスの一部を廃棄物処理室へと再循環させ、廃棄物処理室 の上部分と下部分の運転状態を変更するステップを含む、請求項20に記載の方 法。 26.さらに、オフガスの一部を大気汚染防止システムに再導入し、大気汚染 防止装置内に安定した運転状態をほぼ維持するステップを含む、請求項20に記 載の方法。 27.廃棄物気体流を処理するステップが、廃棄物気体流を急冷するステップ と、 廃棄物気体流を濾過して微粒子を除去するステップと、 廃棄物気体流を洗浄して酸性成分を除去するステップとを含む、請求項20に 記載の方法。 28.廃棄物気体流を急冷するステップが、冷却液を廃棄物気体流に射出して 、廃棄物気体流の温度を低下させるステップを含む、請求項27に記載の方法。 29.廃棄物気体流を濾過するステップが、廃棄物気体流をHEPAフィルタ に曝すステップを含む、請求項28に記載の方法。 30.廃棄物を処理するシステムで、 廃棄物処理室と、 廃棄物を廃棄物処理室へ案内するよう構成された廃棄物供給システムと、 廃棄物処理室内の廃棄物を加熱し、溶融するよう構成された熱源と、 高温熱源によって溶融された滴下廃棄物を受け、さらなる加熱のために内部に 溶融廃棄物を保持するよう構成された炉床とを備える装置。 31.廃棄物を廃棄物処理室へと案内するよう構成された廃棄物供給システム が、廃棄物を封入する少なくとも1つの容器を処理室へ運搬するよう構成された 、請求項30に記載の装置。 32.熱源が少なくとも1つのプラズマ・トーチを含む、請求項30に記載の 装置。 33.炉床が、 炉床を第1方向に傾斜させることによって、溶融廃棄物の第1留分を炉床から 除去するよう構成された第1出口と、 炉床を第2方向に傾斜させることによって、溶融廃棄物の第2留分を炉床から 除去するよう構成された第2出口とを含み、 溶融廃棄物の第1留分が第1比重を有し、溶融廃棄物の第2留分が第1比重よ り小さい第2比重を有する、請求項30に記載の装置。 34.炉床が滴下溶融廃棄物を受けるために、廃棄物供給システムと整列した 傾斜表面区域を規定する、請求項30に記載の装置。 35.さらに、廃棄物から揮発した同伴微粒子およびガラス質材料を備える廃 棄物気体流を処理し、廃棄物気体流をクリーンな気体流に変換するよう構成され た汚染防止装置を含む、請求項30に記載の装置。 36.さらに、炉床のすぐ下に配置された炉床支持部材を含み、炉床支持部材 が、炉床を傾斜させて、廃棄物処理室の下に配置可能なよう構成された傾斜機構 を収容する、請求項30に記載の装置。 37.さらに炉床を傾斜する傾斜機構を含み、傾斜機構が、 回転式アクチュエータと、 傾斜シャフトと、 アクチュエータとシャフトを結合する1対の旋回リンクと、 炉床に取り付けられ、シャフトに応答して炉床にカム案内動作を提供する摺動 ブロックとを含む、請求項30に記載の装置。 38.さらに、収集容器を収容する収集室を含み、収集室が、炉床支持部材の すぐ下に配置できるよう構成された、請求項36に記載の装置。 39.廃棄物処理室、炉床支持部材および収集室が、解除可能な方法で互いに 結合するよう構成された接続部材を備える、請求項38に記載の装置。 40.廃棄物を処理する装置で、 廃棄物処理室と、 廃棄物を廃棄物処理室へと運搬するよう構成されたコンベヤと、 廃棄物処理室内で廃棄物を加熱し、溶融するよう構成された熱源と、 自分で規定する保持容積で、高温熱源によって溶融した滴下廃棄物を受け、保 持するよう構成された炉床とを備え、 高温熱源が、 炉床の上に配置されたプラズマ・トーチと、 炉床内にあって、炉床内の溶融廃棄物と電気的に接触するよう構成された接地 電極とを含み、 プラズマ・トーチが、プラズマ・トーチと、炉床内にあって第2電極と電気的 に接触する溶融廃棄物との間に電流を生成するよう作動可能な装置。 41.さらに、トーチを3つの自由度で動作できるようにするトーチ装着アセ ンブリを含む、請求項40に記載の装置。 42.トーチ装着アセンブリがサーボ機構構造を備えた、請求項41に記載の 装置。 43.炉床が、第1接地トーチから配置された第2接地電極を含む、請求項4 0に記載の装置。 44.さらに、トーチの動作が選択的に第1および第2接地電極と導通できる ようにするトーチ装着アセンブリを含む、請求項43に記載の装置。 45.炉床が、1つの深さを有する主区画と、それより大きい深さを有する側 区画とを形成する底流堰を提供し、第1接地電極が主区画に配置され、第2接地 電極が底流堰に隣接して配置される、請求項40に記載の装置。 46.さらに、炉床をほぼ対向する2つの方向に傾斜する傾斜機構を含む、請 求項40に記載の装置。 47.傾斜機構が、炉床を、垂直動作および傾斜動作を備えた別個の動作パタ ーンで傾斜させるよう構成された、請求項46に記載の装置。 48.廃棄物処理システムに使用する炉床で、 炉床内にある量の溶融廃棄物を保持するよう構成された容器と、 炉床内に保持された溶融廃棄物と電気的に接触するよう構成された第1接地電 極と、 炉床の縁にある第1出口と、 第1出口とは反対に配置された、炉床の縁にある第2出口と、 第1出口の近傍にある底流堰で、炉床の内部から底流堰の下を通って第1出口 への流路を規定する底流堰と、さらに、 底流堰の下を通って第2出口へ至る流路を通って流れる溶融廃棄物と電気的に 接触するよう構成され、それによって底流堰の下の流路を通って流れる溶融廃棄 物を、溶融廃棄物との間の導通電気によって加熱することができる第2接地電極 とを備える炉床。 49.容器が、滴下溶融廃棄物を受ける少なくとも1つの傾斜内部表面を提供 するよう構成される、請求項48に記載の炉床。 50.容器が第1接地電極を囲む隆起構成を提供するよう構成される、請求項 48に記載の炉床。 51.容器が複数の耐火材ライニングと鋼鉄の外殻を備える、請求項48に記 載の炉床。 52.複数の耐火材ライニングが、れんがおよび/またはラミング混合物の層 を含む、請求項51に記載の炉床。 53.さらに、液体冷却ジャケットを含む、請求項48に記載の炉床。
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