JP2002372746A - 一眼レフファインダ装置 - Google Patents

一眼レフファインダ装置

Info

Publication number
JP2002372746A
JP2002372746A JP2001347910A JP2001347910A JP2002372746A JP 2002372746 A JP2002372746 A JP 2002372746A JP 2001347910 A JP2001347910 A JP 2001347910A JP 2001347910 A JP2001347910 A JP 2001347910A JP 2002372746 A JP2002372746 A JP 2002372746A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
movable mirror
lens reflex
mirror
movable
finder device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001347910A
Other languages
English (en)
Inventor
立男 ▲高▼梨
Tatsuo Takanashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP2001347910A priority Critical patent/JP2002372746A/ja
Publication of JP2002372746A publication Critical patent/JP2002372746A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cameras In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】可動ミラーの回転慣性モーメントを小さくする
構成としたことで、高速撮影などの機器性能の向上化を
図ることができるとともに、カメラの小型化を図ること
のできる一眼レフファインダ装置を実現させる。 【解決手段】可動ミラー1を備え、この可動ミラー1は
合成樹脂(ポリカーボネート)等の材料で射出成形する
ことにより、上面に平面反射面1aと背面側に凹面1e
を有して一体成形される。この反射面1aには複数の貫
通穴1dが回動量の多い基端方向に向けてその数が多く
なるように設けられ、これにより可動ミラー1が回動す
る際にこれら複数の貫通穴1dを介して空気が流れるこ
とになるため、空気抵抗を小さくすることができ、結果
として可動ミラー1の回転慣性モーメント(I)と回動
負荷を小さくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラ等に用いら
れる一眼レフファインダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、一眼レフレックスカメラには、
一眼レフファインダ装置が搭載されており、この一眼レ
フファインダ装置は、被写体光をファインダ光学系に導
くための可動ミラー(メインミラーともいう)を含んで
構成されている。
【0003】このように一眼レフファインダ装置の構成
要素としての可動ミラーは、主として硝子からなる平面
部材の裏に銀の薄膜が施された反射鏡と、この反射鏡を
支えて支持する可動枠から構成されている。また、他の
構成としては上記のように反射鏡が可動するものではな
く、半透過で0.02mm程度の厚さの薄膜の反射部を
一眼レフファインダ装置の光路中に固定して構成された
固定方式のものがあった。
【0004】例えば、前者の従来技術としては、特開平
7−49530号公報に記載の一眼レフフレックスの可
動ミラー装置がある。この種の可動ミラー装置の代表的
な構成例を図9に示す。
【0005】図9は従来の可動ミラーの構成例を示す構
成斜視図である。図9に示すように、可動ミラー50
は、主として硝子からなる平面部材の裏に銀の薄膜が施
されてなる反射面50aを備えたミラー部材50Bと、
このミラー部材50Bを支えて支持する可動枠50Aと
で構成されている。
【0006】この可動枠50Aは、一般に合成樹脂等の
材料を射出成形により成形されたものである。可動枠5
0Aの両側側面の基端部には、それぞれ対向配置された
一対の回動軸50bと、その回動軸50bの一つの近傍
に配置された被駆動ピン50cが形成されている。この
回動軸50bは、図示しないカメラボディ内のファイン
ダユニット枠部材内に回動可能に軸支されており、この
回動軸50bによって該可動ミラー50自体が回動可能
となる。また、被駆動ピン50cは、前記ファインダユ
ニット枠部材内に設けられた駆動機構によって駆動さ
れ、該可動ミラー50の回動が実行される。
【0007】可動枠50Aは、前記ミラー部材50Bを
支えて支持するための凹面部50dと、その可動枠50
Aの外周部分に配置してなる枠縁部50eとを有して形
成されている。
【0008】前記可動ミラー50を組み立てる場合に
は、前記可動枠50の枠縁部50eにミラー部材50B
を嵌め込み、接着剤等で固定することにより、可動ミラ
ー50を構成する。
【0009】ところで、近年、一眼レフファインダ装置
を有するカメラにおいては、カメラの小型化や高速撮影
等のカメラの高性能化が強く望まれている。
【0010】このような要求を満足するためには、上述
した可動ミラーを高速に動かす必要があり、同時に該可
動ミラーを駆動するための駆動源や駆動機構についても
小型化する必要があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平7−49530号公報に記載の提案を含む従来技術
では、可動ミラーのミラー部材が硝子という比較的に質
量の大きい材質を用いて構成されているため、可動時に
おける回転慣性モーメント(I)が大きくなってしま
い、一眼レフなどの撮影の際の数ミリsecを争うレリ
ーズタイムラグの最小化には限界があった。すなわち、
高速撮影などのカメラの機器性能向上化を図ることがで
きない。また、単に可動ミラーを高速に動かすためには
大きなエネルギを必要としてしまうため、可動ミラーを
駆動させる駆動源や駆動機構が大型化になってしまい、
結果として該可動ミラーを用いたカメラでは小型化を図
ることができないといった問題点もあった。
【0012】一方、薄膜の反射部を一眼レフファインダ
装置の光路中に固定して構成された固定方式の状来技術
では、生産上、比較的に高価であるため全てのカメラに
用いることができず、またそれが撮影光路中に固定され
ているために撮影光の光量を損失してしまう問題点があ
り、上記要求を満足する最適な手段とはいえない。
【0013】そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、回転慣性モーメント(I)を小さくする構
成としたことで、高速撮影などの機器性能の向上化を図
ることができるとともに、カメラの小型化を図ることの
できる一眼レフファインダ装置の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の第1の一眼レフファインダ装置は、入射される
光を反射するための反射膜が施された反射平面部と、こ
の反射平面部と一体に射出成形され、該反射平面部を回
動させる回動可能な可動ミラー枠と、を具備したことを
特徴とする。
【0015】上記第1の一眼レフファインダ装置によれ
ば、前記反射平面部と、前記可動ミラー枠とを一体に射
出成形することにより、硝子など比較的質量のある材料
を用いずに従来よりもその質量を小さくすることができ
るので、可動ミラーの回転慣性モーメント(I)を小さ
くすることができる。
【0016】本発明の第2の一眼レフファインダ装置
は、一眼レフフレックスカメラに設けられた一眼レフフ
ァインダ装置において、前記一眼レフファインダ装置の
ファインダ光路中に設けられ、撮影光を観察光学系へと
導くための反射平面部と、この反射平面部と一体に射出
成形され、該反射平面部を回動させる回動可能な可動ミ
ラー枠と、を有し、前記可動ミラー枠の反射平面部に鏡
としての機能を有する銀蒸着膜を施したことを特徴とす
る。
【0017】上記第2の一眼レフファインダ装置によれ
ば、上記構成の一眼レフファインダ装置において、前記
反射平面部と可動ミラー枠とを一体に射出成形するとと
もに、前記可動ミラー枠の反射平面部に鏡としての機能
を有する銀蒸着膜を施したことにより、従来よりもその
質量を小さくすることができるので、可動ミラーの回転
慣性モーメント(I)を小さくすることができる。これ
により、高速撮影などの機器性能の向上化を図ることが
できるとともに、カメラの小型化を図ることも可能とな
る。
【0018】本発明の第3の一眼レフファインダ装置
は、上記第2の一眼レフファインダ装置において、前記
可動ミラー枠は、前記撮影光を前記観察光学系に導くた
めの第一の位置と、前記撮影光の光路から退避した第二
の位置とに移動可能であることを特徴とするものであ
る。
【0019】上記第3の一眼レフファインダ装置によれ
ば、前記第2の一眼レフファインダ装置明と同様に可動
ミラーの回転慣性モーメント(I)を小さくすることが
できるので、前記可動ミラー枠が第一の位置から第二の
位置、又は第二の位置から第一の位置まで回動する際の
回動動作を早く実行することができるので、高速撮影等
の機器性能の向上化に大きく寄与する。
【0020】本発明の第4の一眼レフファインダ装置
は、一眼レフフレックスカメラに設けられた一眼レフフ
ァインダ装置において、前記一眼レフファインダ装置の
ファインダ光路中に設けられ、撮影光を観察光学系へと
導くため、射出成形され鏡としての機能を有する薄膜を
施した反射平面部材と、上記反射平面部材を固着し、該
反射平面部材を回動させる回動可能な可動ミラー枠と、
を有したことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照して説明する。まず、第1の実施の形態について
説明する。
【0022】図1は本発明の一眼レフファインダ装置の
第1の実施の形態を示し、図1(a)は該装置に有して
いる可動ミラーの構成を示す構成斜視図、図1(b)は
図1(a)に示す可動ミラーのA−A線断面図である。
【0023】図1(a)に示すように、本実施の形態の
一眼レフファインダ装置は射出成形された可動ミラー1
を備え、この可動ミラー1は、可動枠とミラー部材とで
組み合わせて構成された従来技術とは異なり、合成樹脂
(ポリカーボネート)等の材料で射出成形される。
【0024】具体的な構成としては、可動ミラー1は、
回動の基点となる基端側から回動量が最も大きな基端側
方向にかけてその厚みが薄くなるように形成されてお
り、また背面側に凹面1eが形成され、上面には被写体
光をファインダ光学系に導くための、鏡として機能する
反射面1aが形成されている。
【0025】この反射面1aは、金型の反射面1aに相
当する部分を鏡面仕上げとし、該可動ミラー1の成形時
に、平面を形成し、その後この上面に銀蒸着等の処理を
施すことにより形成される。なお、本実施の形態におけ
る上述した反射面1aに係る処理方法は、一眼レフファ
インダ装置に用いられるペンタミラーの反射面を形成す
る処理方法と同じ方法を用いて良い。
【0026】また、本実施の形態では、反射面1aの形
成方法として、銀を蒸着する処理方法を採用したが、こ
れに限定することなく、例えばスパッタリングによる薄
膜形成処理方法等、他の処理方法を用いて反射面を形成
しても良く、また、銀以外の材料、例えばアルミニウム
等を蒸着、スパッタリングさせても良い。
【0027】さらに、シルク印刷等の印刷によって、鏡
として機能する薄膜からなる反射面を形成してもよい。
例えば、大日本インキ化学工業(株)のグラビアインキ
「ファインラップ・スーパーメタリック」等の技術を利
用してもよい。
【0028】また、可動ミラー1の両側側面の基端部に
は、それぞれ対向配置された一対の回動軸1と、その回
動軸1bの近傍に配置された被駆動ピン1cが形成され
ている。
【0029】この回動軸1bは、図示しないカメラボデ
ィ内のファインダユニット枠部材内(前体内)に回動可
能に軸支されており、この回動軸1bによって該可動ミ
ラー1自体が回動可能となる。また、被駆動ピン1c
は、前記ファインダユニット枠部材内に設けられた駆動
機構により、該可動ミラー1が回動する際にはこれら被
駆動ピン1cが駆動され該可動ミラー1の回動が実行さ
れる。
【0030】本実施の形態では、上記目的を達成するた
めに可動ミラー1の反射面1aに複数の貫通穴1dが設
けられている。これらの貫通穴1dは、例えば該反射面
1aの中心近傍から放射線状に配置されており、また、
回動量の多い基端方向に向けてその数が多くなるように
配置されている。
【0031】これらの貫通穴1dは、該可動ミラー1が
回動する際の空気流通用の穴である。そして、それらの
穴は、オートフォーカス(AF)用の光線をカメラ内に
搭載されたAF用受光素子に導くための穴として利用し
ても良い。
【0032】つまり、可動ミラー1の反射面1aに複数
の貫通穴1dを設けたことにより、該可動ミラー1が回
動する際にこれら複数の貫通穴1dを介して空気が流れ
ることになるため、空気抵抗を小さくすることが可能と
なり、可動ミラー1の走行時間を短くすることができ
る。
【0033】なお、反射面1a上の複数の貫通穴1d
は、図1aに示す配置形態に限定されるものではない。
また、必要に応じて貫通穴1dの数も適宜変更しても良
く、またその貫通穴1dの大きさについてもファインダ
観察における不自然さのない大きさで形成すれば良い。
【0034】また、本実施の形態では、可動ミラー1の
凹面1eに、前記貫通穴1dからの余分な入射光による
フィルムへの漏光を防止するための遮光シート7が配設
される。この遮光シート7は、図1(b)に示すように
可動ミラー1の回動軸側とその逆側のそれぞれの凹面1
eに、対応する遮光シート7の各基端部がそれぞれ接着
部7cによって貼着されることにより、該可動ミラー1
に取り付けられるようになっている。
【0035】遮光シート7は、黒の柔軟性のあるシート
部材で形成されたもので、前記複数の貫通穴1dの配置
に合わせて複数の変位部7bが形成されている。これら
の変位部7bは、該遮光シート7上に切り込み線7aを
設けることにより、形成されたものである。
【0036】なお、該遮光シート7の固さ等(柔軟さ)
の特性としては、可動ミラー1が回動した際に前記変位
部7bが貫通穴1dを介して流れる空気力によって自在
に回動方向とは逆方向に変位可能な固さ(柔軟さ)特性
を有していれば良い。
【0037】次に、本実施の形態における可動ミラーの
作用を説明する。
【0038】いま、上記構成の可動ミラー1をユーザに
よるレリーズ操作に応じて動作させたものとする。する
と、可動ミラー1は、反射面1aにより被写体光をファ
インダ光学系に導く観察位置となるダウン状態から、観
察位置から待避して、被写体光をフィルムに露光させる
ための撮影位置となるアップ状態となるように、図1
(b)に示す矢印方向へと回動軸1bを軸にして回動す
ることになる。
【0039】このとき、本実施の形態では、可動ミラー
1の作用面である反射面1aに複数の貫通穴1dが設け
られているので、該可動ミラー1が回動する際にこれら
複数の貫通穴1dを介して空気が流れ、同時にこれら貫
通穴1dを通過した空気は、図1(b)に示すように遮
光シート7の各変位部7bを変位させながら該可動ミラ
ー1の背面側へと流出されることになる。
【0040】つまり、このように作用することにより、
可動ミラー1の可動する際の空気抵抗を小さくすること
ができる。
【0041】これにより、可動ミラー1の可動動作を速
く行わせることが可能となる。
【0042】したがって、本実施の形態によれば、上述
したように硝子などを排して合成樹脂と銀蒸着とで反射
面を形成して、可動ミラー1の回転慣性モーメント
(I)を小さくした構成とすることにより、可動ミラー
1の回動動作を速く行うことが可能となるので、特に一
眼レフレフレックスカメラにおいてより高速撮影が可能
となり、機器性能の向上化を簡単な構成で図ることがで
きる。
【0043】また、可動ミラー1を速く回動動作させる
ことが可能であるので、同じ速さで可動ミラーを回転動
作可能なカメラと比較すれば、本実施の形態では可動ミ
ラーを回動させるためのエネルギは小さくてもいいこと
から、従来のカメラよりも可動ミラーを駆動させる駆動
源や駆動機構を小型化することが可能となり、これによ
り、可動ミラーを用いたカメラの小型化を図ることが可
能となる。
【0044】さらに、従来の可動ミラーよりも構造的に
簡単な構成となっているので、その製造工程を簡略化す
ることが可能となり、結果として製造コストの低減にも
大きく寄与する。
【0045】次に、第2の実施の形態について説明す
る。
【0046】図2は本発明の係る一眼レフファインダ装
置の第2の実施の形態を示し、該装置に有している可動
ミラーの構成を示す構成斜視図である。
【0047】本実施の形態では、さらに製造工程を簡略
化し、AF光を可動ミラーを介して取り込む必要のない
カメラに適応するように構成したことが特徴である。
【0048】具体的には、本実施の形態の一眼レフファ
インダ装置には、図2に示すように射出成形された可動
ミラー2を備え、該可動ミラー2は、前記第1の実施の
形態の可動ミラー1と略同様に合成樹脂(ポリカーボネ
ート)等の材料で射出成形される。
【0049】この場合、本実施の形態では、前記第1の
実施の形態と略同様に可動ミラー1の両側側面基端部の
所定位置には、被駆動ピン1cが形成されることになる
が、この実施の形態では前記第1の実施の形態のように
回動軸を形成せずに成形している。しかし、可動ミラー
2を回動するためには回動軸が必要であるため、本実施
の形態では、可動ミラー2の成形時、可動ミラー2の両
側側面の基端部に、外部部品となる回動軸2dを挿通す
るための軸用穴2bを形成するようにしている。つま
り、回動軸2dを軸用穴2bに挿通し、該回動軸2dの
両端部をファインダユニット枠部材内(前体内)に軸支
することにより、該可動ミラー2は回動可能に軸支され
ることになる。
【0050】また、可動ミラー2は、前記第1の実施の
形態と略同様に回動の基点となる基端側から回動量が最
も大きな基端側方向にかけてその厚みが薄くなるように
形成され、上面には被写体光をファインダ光学系に導く
ための反射面2aが形成されている。なお、可動ミラー
2を軽量化して高速回動を実現するために前記第1の実
施の形態のように背面側に凹面を設けるように形成して
も良い。
【0051】なお、反射面2aの処理方法については、
前記第1の実施の形態と同様である。
【0052】本実施の形態において、上記構成の可動ミ
ラー2をユーザによるレリーズ操作に応じて動作させた
ものとすると、可動ミラー2は、前記第1の実施の形態
と同様にダウン状態からアップ状態となり、その後、ア
ップ状態からダウン状態になるように、図2に示回動軸
2bを軸にして回動することになる。
【0053】このとき、本実施の形態では、可動ミラー
2自体が一体的に構成されており、また軽量化がなされ
ているので、従来のものよりも可動ミラー2の回転慣性
モーメント(I)を小さくすることができる。
【0054】これにより、可動ミラー2の可動動作を速
く行わせることが可能となる。
【0055】したがって、本実施の形態によれば、一眼
レフファインダ装置にてAF光学系取り込まぬ一眼レフ
レックスカメラにおいて、より高速撮影が可能となり、
機器性能の向上化を簡単な構成で図ることができる。さ
らに、製造方法を簡略化できるとともに、製造工程の削
減から製造コスト低減に大きく寄与する。
【0056】次に、第3の実施の形態について説明す
る。
【0057】図3は本発明の係る一眼レフファインダ装
置の第3の実施の形態を示し、該装置に有しているサブ
ミラー付き可動ミラーの構成を示す構成斜視図である。
【0058】本実施の形態では、AF光を可動ミラーを
介して取り込む必要のあるカメラに適用するように構成
したことが前記第1の実施の形態と異なる点である。
【0059】つまり、本実施の形態の一眼レフファイン
ダ装置は、図3に示すようにAF光をAF素子に導くた
めのサブミラー枠11を備えた可動ミラー3を有して構
成されている。
【0060】この可動ミラー3は、前記第1の実施の形
態の可動ミラー1と略同様に構成されたもので、合成樹
脂(ポリカーボネート)等の材料で射出成形される。し
たがって、可動ミラー3は、回動の基点となる基端側か
ら回動量が最も大きな基端側方向にかけてその厚みが薄
くなるように形成されており、また背面側に凹面(図示
せず)が形成され、上面には被写体光をファインダ光学
系に導くための反射面3aが形成されている。
【0061】この反射面3aは、前記第1の実施の形態
と同様に可動ミラー3の成形時に、平面を同時に施し、
その後例えばこの上面に銀蒸着等の処理を施すことによ
り形成されることになる。
【0062】また、可動ミラー3の両側側面の基端部に
も、それぞれ対向配置された一対の回動軸1と、その回
動軸1bの近傍に配置された被駆動ピン1cが形成され
ており、前記第1の実施の形態と略同様に動作する。
【0063】本実施の形態の可動ミラー3では、前記第
1の実施の形態の可動ミラー1の反射面1aに設けられ
ていた複数の貫通穴1dに替えて、複数のAF用貫通口
3eが複数、設けられている。また、その開口形状は細
くて長い長方形形状で形成されたものである。
【0064】これらのAF用貫通口3eは、該可動ミラ
ー3が回動する際の空気流通用の開口であるとともに、
AF用の光線を後述のサブミラー10を介してカメラ内
に搭載されたAF用受光素子に導くための開口である。
【0065】つまり、可動ミラー3の反射面3aに複数
の貫通口3eを設けたことにより、前記第1の実施の形
態と略同様に可動ミラー1の空気抵抗を小さくすること
ができ、さらにこれらの貫通口3eを介してAF用の光
線をサブミラー10側へと導くことが可能となる。
【0066】上記可動ミラー3には後述するサブミラー
枠11の回動のための回動軸3dが可動ミラーの両側面
にそれぞれ一体に設けられている。上記サブミラー枠1
1は上記回動軸まわりに回動するための回動腕部11A
が可動ミラー両側面それぞれに設けられ、その腕部中に
は上記回動軸3dと回動可能に嵌合する軸穴11aが設
けられ、さらに両腕部を結び、上記サブミラー10を積
載するための平面部11cが設けられ、この平面部に、
上記複数の貫通口3eと対向するよにう上記サブミラー
10を固定積載する。
【0067】そして、上記腕の一方にはこのサブミラー
10が回動駆動されるための被駆動ピン11bが配設さ
れている。この被駆動ピン11bは、可動ミラーがアッ
プ状態では前記ファインダユニット枠部材に設けられた
図示しないカムの部位に当接して、公知のトグルばね機
構によってサブミラー10が回動付勢され上記貫通口3
eを覆い、可動ミラーがダウン状態では上記被駆動ピン
は前記ファインダユニット枠部材に設けられた図示しな
い別のカムの部位に当接して、前記公知のトグルばね機
構によってサブミラー10が上記貫通口3eから離反す
るように回動付勢される。この時AF光は貫通口3eを
通り、サブミラー10によって反射され、図示しないA
F素子へと導かれる。
【0068】また、本実施の形態では、サブミラー10
に関し、前記可動ミラー3と同様に射出成形及び蒸着処
理を行うことで一体成形するように構成しても良い。こ
れにより、サブミラー枠11とサブミラー10そのもの
が軽量化され、サブミラー10の高速回動が可能とな
る。
【0069】さらに、反射面3a上の複数の貫通口3e
は、図3に示す配置位置,大きさ形状及び数に限定され
るものではなく、必要なAF用の光線を得ることができ
るような配置位置,大きさ形状及び数で構成すれば良
い。
【0070】次に、本実施の形態におけるサブミラーを
備えた可動ミラーの作用を図4を参照しながら詳細に説
明する。図4は該可動ミラーの作用を説明するための図
3に示す可動ミラーのA´−A´線断面図である。
【0071】いま、ユーザによるレリーズ操作前の被写
体の観察時であるものとする。可動ミラー3は、反射面
3aにより被写体光を図中図示しない上方にあるファイ
ンダ光学系に導く観察位置となるダウン状態である。
【0072】このとき、可動ミラー3は、図4に示すよ
うに可動ミラー3の各AF用貫通口3eを介してAF用
の光線(被写体光)を該可動ミラー3の裏面側に取り込
み、図3に示すサブミラー10の反射面へと入射させ
る。
【0073】その後、サブミラー10の反射面にてAF
用の光線が反射されることで、カメラ内に搭載された図
示せぬ公知のAF用受光素子(焦点検出用素子、若しく
は露出用測光素子を兼用した焦点検出用素子)へと導か
れることになり、その結果図示しないAF処理回路手段
にてAF処理が実行されるようになっている。
【0074】その後、ユーザによるレリーズ操作に応じ
て可動ミラー3が反射面3aにより被写体光をファイン
ダ光学系に導く観察位置となるダウン状態から、被写体
光をフィルムに露光撮影するための撮影位置となるアッ
プ状態となるように、図3中上方向へと回動軸3bを軸
にして回動することになる。
【0075】このとき、本実施の形態においても前記第
1の実施の形態と略同様に、可動ミラー3の作用面であ
る反射面3aに複数のAF用貫通口3eが設けられてい
るので、該可動ミラー3が回動する際にこれら複数のA
F用貫通口3eを介して空気が流れ、該可動ミラー1の
背面側へと流出されることになる。
【0076】つまり、このように作用することにより、
可動ミラー3の可動する際の空気抵抗を小さくすること
ができ、結果として可動ミラー3の回動負荷を小さくす
ることができる。
【0077】そして、完全に可動ミラー3がアップ状態
となると、サブミラー10は、サブミラー被駆動ピン1
1bが前述のカム部と当接して、図示しないトグルばね
部材の付勢力により、回動軸11aを軸に回動して、可
動ミラー3の各AF用貫通口3eを覆うように該可動ミ
ラー3の裏面側に密着されることになる。
【0078】したがって、本実施の形態によれば、AF
光をサブミラーを含む可動ミラーを介して取り込む必要
のあるカメラにおいても、前記第1の実施の形態と同様
の効果を得るとともに、確実にAFを行うのに必要な被
写体光をAF用受光素子に導くことが可能となり、可動
ミラー全体の質量が軽量化され、可動ミラーの高速回動
が可能となる。
【0079】次に、第4の実施の形態について説明す
る。
【0080】図5は本発明の係る一眼レフファインダ装
置の第4の実施の形態を示し、図5(a)は該装置に有
している可動ミラーの構成を示す構成斜視図、図5
(b)は図5(a)に示す可動ミラーのX−X線断面図
である。
【0081】本実施の形態では、回転慣性モーメントを
小さくする他に可動ミラー自体及び反射面の変形防止の
ために改良を施したことが特徴である。
【0082】具体的には、本実施の形態の一眼レフファ
インダ装置には、図5(a)に示すように射出成形され
た可動ミラー4を備え、該可動ミラー4は、前記第1の
実施の形態の可動ミラー1と略同様に合成樹脂(ポリカ
ーボネート)等の材料で射出成形される。
【0083】異なる点は、構造的に可動ミラー4自体が
変形しにくい構造とした点である。可動ミラー4は、前
記第1の実施の形態の可動ミラーよりも、回動の基点と
なる基端側から回動量が最も大きな先端側方向にかけて
の側面の回動方向の厚み(T)が厚くなるように形成さ
れており、さらにより強度を得るために、内部に配置さ
れた反射面4aを四方から囲むように縁部4eが形成さ
れている。
【0084】なお、縁部4eと反射面4aは、前記第1
の実施の形態と同様に一体的に成形されている。
【0085】したがって、図5(b)に示すように、構
造的に可動ミラー4の反射面4aはこれら縁部4eの内
側に配置されることになり、また該縁部4e及びその側
面の厚さ形状によって、変形しずらい構造となってい
る。
【0086】その他の構成については、前記第1の実施
の形態と同様であるが、本実施の形態では、前記第2の
実施の形態のように外部部品となる回動軸(図示せず)
を挿通するための軸用穴4bが可動ミラー4の所定箇所
に形成されている。なお、軸用穴4bを設けずとも回動
軸を一体成形によって構成しても良い。
【0087】本実施の形態において、上記構成の可動ミ
ラー4をユーザによるレリーズ操作に応じて動作させた
ものとすると、可動ミラー4は、前記第1の実施の形態
と同様にダウン状態からアップ状態となり、その後、ア
ップ状態からダウン状態になるように、図5に示す軸用
穴4bを軸にして回動することになる。
【0088】このとき、本実施の形態では、可動ミラー
2自体が変形しずらい構造となっている。また、可動ミ
ラー4は前記第1の実施の形態と同様に一体的に構成さ
れており、また軽量化がなされているので、従来のもの
よりも可動ミラー4の回転慣性モーメント(I)を小さ
くすることができる。
【0089】これにより、可動ミラー4の可動動作を速
く行わせることが可能となる。
【0090】したがって、本実施の形態によれば、前記
第1の実施の形態と略同様の効果が得られる他に、可動
ミラー4自体及びその反射面4aが変形しずらく、経時
的変形の虞れも少なくなる可能性を有する。
【0091】次に、第5の実施の形態について説明す
る。
【0092】図6は本発明の係る一眼レフファインダ装
置の第5の実施の形態を示し、図6(a)は該装置に有
している可動ミラーの構成を示す構成斜視図、図6
(b)は図6(a)に示す可動ミラーのY−Y線断面
図、図6(c)は図6(a)の可動ミラーの反射面側か
らみた上面図である。
【0093】本実施の形態では、回転慣性モーメントを
小さくする他に可動ミラーの反射面のひずみ防止のため
に改良を施したことが特徴であり、それ以外の構成につ
いては前記第4の実施の形態と略同様である。
【0094】具体的には、本実施の形態の一眼レフファ
インダ装置には、図6(a)に示すように反射面部とし
ての鏡が一体となって射出成形された可動ミラー5を備
え、該可動ミラー5は、前記第4の実施の形態の可動ミ
ラー4と略同様に合成樹脂(ポリカーボネート)等の材
料で射出成形される。
【0095】異なる点は、構造的に可動ミラー5の反射
面5aが周りの枠構造(後述する縁部5d)の影響によ
りひずまない構造に成形した点である。つまり、可動ミ
ラー5は、可動枠5Aの縁部5dを設けて成形され、さ
らにこの縁部5aによって四方が囲まれるように反射面
5aが可動枠5A内部に配置されている。
【0096】この場合、反射面5aは、少なくとも4つ
の連結部5fによって可動枠5Aの縁部5dの内側に配
設されている。また、可動枠5Aと反射面5aとの間に
は、回動の際の空気抵抗を小さくするための隙間5eが
四方に渉って設けられている。
【0097】前記連結部5fと反射面5aとの配置状態
が図6(b)及び図6(c)に示されている。
【0098】なお、前記連結部5fの数や幅形状及び配
置位置は、特に限定するものではなく、回動枠5Aの縁
部5dを介して反射面5aに歪みの影響を与えない特性
が得られるようにその連結部5fの数や幅形状及び配置
位置を調整し構成すれ良い。
【0099】したがって、図6(b)及び図6(c)に
示すように、構造的に可動ミラー5の反射面5aはこれ
ら縁部5dの内側に複数の連結部5fを介し、隙間5e
を設けて配置されることにより、反射面5aは回動枠5
Aの縁部5dのひずみの影響を受けることもないひずみ
防止構造を実現可能となる。
【0100】また、可動ミラー5の回動枠5A内には隙
間5eが設けられているので前記第4の実施の形態より
も可動ミラー5の力学慣性量をさらに小さくすることが
可能となる。
【0101】その他の構成については。前記第4の実施
の形態と同様である。
【0102】本実施の形態において、上記構成の可動ミ
ラー5をユーザによるレリーズ操作に応じて動作させた
ものとすると、可動ミラー5は、前記第4の実施の形態
と同様にダウン状態からアップ状態となり、その後、ア
ップ状態からダウン状態になるように、図6に示す回動
軸5bを軸にして回動することになる。
【0103】このとき、本実施の形態では、可動ミラー
2の反射面5aが歪むことが少ない構造で構成されてい
るので、反射面5aは回動枠5Aの縁部5dのひずみの
影響を受けることもなく反射平面を保ち続ける。
【0104】また、可動ミラー5は前記第4の実施の形
態と同様に一体的に構成されており、且つ回動枠5A内
には隙間5eが設けられているので前記第4の実施の形
態よりも可動ミラー5の回転慣性モーメントや回動負荷
がさらに小さくなる。
【0105】したがって、本実施の形態によれば、前記
第4の実施の形態と略同様の効果が得られる他に、反射
面5aが周囲の回動枠5Aの縁部5dの歪みの影響を受
けることもなく、確実に反射面5aの反射平面を保持で
きる。また、回動脇5A内の隙間5eが設けられた構成
となっているので、前記第4の実施の形態よりも可動ミ
ラー5の回転慣性モーメントをさらに小さくすることが
可能となり、高速撮影には有効である。これにより、さ
らに効機器性能の向上化に大きく寄与する。
【0106】次に、第6の実施の形態について説明す
る。
【0107】図7は本発明の係る一眼レフファインダ装
置の第6の実施の形態を示し、図7(a)は該装置に有
している可動ミラーの構成を示す構成斜視図、図7
(b)は図7(a)に示す可動ミラーのY−Y線断面
図、図7(c)は図7(a)に示す可動ミラーのZ−Z
線断面図、図7(d)は図7(a)の可動ミラーの反射
面側からみた上面図である。
【0108】本実施の形態では、前記第5の実施の形態
の可動ミラーの変形例であり、回転慣性モーメントを小
さくする他に、反射面の反射方向調整が可能となるよう
に改良を施したことが特徴であり、それ以外の構成につ
いては前記第5の実施の形態と略同様である。
【0109】具体的には、本実施の形態の一眼レフファ
インダ装置には、図7(a)に示すように反射面部とし
ての鏡が一体となって射出成形された可動ミラー6を備
え、該可動ミラー6は、前記第5の実施の形態の可動ミ
ラー5と略同様に合成樹脂(ポリカーボネート)等の材
料で射出成形される。
【0110】本実施の形態の可動ミラー6は、反射面6
aと、空隙(隙間6e)を持ってこれを囲むように形成
された可動枠6Aと、反射面6aと四辺の縁部6dから
なる可動枠6Aとを連結する連結部6fと、可動枠6A
の両側面それぞれに設けられた一対の回動軸6bと、こ
の可動ミラー6が駆動されるための被駆動ピン6cと、
可動枠6Aの両側面、回動先端部近傍にそれぞれ設けら
れた一対の穴6gと、が一体で成形されている。上記連
結部6fは上記可動枠6Aの上方縁部6dの一辺の内面
中央と反射面6a上方中央とを結ぶ小さな連結部位であ
る。
【0111】本実施の形態の可動ミラー6は、構造的に
可動ミラー6の反射面6aが可動枠6Aの周囲の縁部6
dの歪みの影響を受けず且つ該反射面6aの反射方向調
整が可能となる構造で成形されている。つまり、前記可
動枠6A内部に配置される反射面6aが一つの連結部6
fと可動枠6Aの両側面部に螺合された2つのねじ12
とで該可動枠6A内に配設されている。
【0112】したがって、反射面6aが、図7(d)に
示すように連結部6fと2つのねじ12とで配設されて
いるので、前記第5の実施の形態よりも広い領域の隙間
6eが形成されることになる。これにより、前記第5の
実施の形態よりも空気抵抗が小さくなるので、さらに、
回動ミラー6の回転慣性モーメント(I)を小さくする
ことが可能となる。
【0113】また、反射面6aがひとつの連結部6fで
可動枠6Aの縁部6dの内側面に連結した構造となって
いるので、反射面6aの図7(a)、図7(b)中に示
す矢印d方向即ち、一対の上記回動軸6bを結ぶ直線軸
の略中央と直交する直線軸周りの回転方向と、及び矢印
e方向即ち、一対の上記回動軸6bを結ぶ直線軸の略中
央と直交する平面上での回転方向への高精度な移動調整
が可能である。なお、前記連結部6fの形状は、前記反
射面6aを回動枠6A内に保持できるわずかな強度を有
するとともに、図中に示す矢印d,e方向への移動調整
を可能とする幅形状、又は厚さ形状で構成すれば良い。
【0114】また、前記可動枠6Aの回動側の両側面部
には、図7(a)に示すように、前記ねじ12を螺合す
るための穴6gがそれぞれ形成されている。これらの穴
6gに螺合するねじ12は、例えばすりわり付きとがり
先のねじ等の止めねじを用いている。したがって、図7
(c)に示すように2つのねじ12をそれぞれ螺合する
ことで反射面6aとねじ軸は平行となり、その先端部が
それぞれ反射面6aの裏面端部と係合することになる。
つまり、これらのねじ12を適宜螺合量を調整すること
で、反射面6aの図中に示す矢印β方向への移動(変
位)、又は矢印γ方向への移動(変位)の各調整が可能
となる。この調整によって反射面6aは当然に上記e方
向への変位を含むことになる。
【0115】通常、可動ミラー6からの被写体光は、フ
ァインダ光路中にあるピントグラス上に入射され、この
ピントグラスによって被写体光が結像される。このピン
トグラスは、その形状が1mm程度と極めて薄く、また
高精度な平面を有して構成されたものである。したがっ
て、このピントグラスに被写体光を導く可動ミラー6の
反射面6aに歪みが生じた場合や上記結像面のズレが生
じた場合にはこの歪みや結像面の位置を調整することが
機器性能の向上化を図る点で重要である。
【0116】本実施の形態の可動ミラー6は、上述した
ように反射面6aの位置調整構造を備えて構成されてい
るので、高精度な平面を持つピントグラスに対して、歪
みや結像位置ずれのない高精度な被写体光を入射させる
ことができる。これにより、機器性能の向上化に寄与す
る。
【0117】その他の構成については、前記第5の実施
の形態と同様である。
【0118】なお、本実施の形態においては、前記2つ
のねじ12によって反射面6aの位置調整を行うように
説明したが、その調整後に、例えばねじの先端部と反射
面6a裏面との接合部分を接着剤等を塗布することで固
着するようにしても良い。
【0119】本実施の形態においては、前記第5の実施
の形態と略同様に動作する。さらに、可動ミラー6の反
射面6aの位置調整機構を用いることにより、予めピン
トグラスの高精度な平面に合わせるように、可動ミラー
6の反射面6aの位置を調整することが可能となる。
【0120】次に、第7の実施の形態について説明す
る。
【0121】図8は本発明の一眼レフファインダ装置の
第7の実施の形態を示し、可動ミラーの構成例を示す構
成斜視図である。
【0122】図8に示すように、可動ミラー7は、合成
樹脂、例えばPMMA(ポリメチルメタクリレート)か
らなる射出成形された略矩形状の平板部材のミラー部材
7Bと、合成樹脂、例えばPC(ポリカーボネイト)か
らなる射出成形された、上記ミラー部材7Bを支持する
可動枠7Aと、で構成される。
【0123】上記ミラー部材7B(反射平面部材)は、
最初に撮影光が入射する表面に銀の薄膜が蒸着された、
またはその裏面側に銀の薄膜が蒸着あるいはスパッタリ
ングされるか若しくは銀の印刷処理が施された反射面7
aが形成される。
【0124】一方、上記可動枠7Aは、合成樹脂等の材
料を射出成形により形成された略矩形状の平板部材であ
って、その両側面の基端部には、それぞれ対向配置され
た一対の回動軸7bが配設されている。さらに、これら
一対の回動軸7bのうち一の軸の近傍には、被駆動ピン
7cが配設されている。
【0125】上記回動軸7bは、図示しないカメラボデ
ィ内のファインダユニット枠部材内に回動自在に軸支さ
れており、該回動軸7bによって当該可動ミラー7自体
は回動自在となっている。
【0126】また、上記被駆動ピン7cは、上記ファイ
ンダユニット枠部材内に設けられた駆動機構によって駆
動されるようになっている。そして、この被駆動ピン7
cが駆動されることにより、当該可動ミラー7が回動す
るようになっている。
【0127】図8に示すように上記可動枠7Aの上面中
程には、当該可動枠7Aの外周部分に配設される枠縁部
7eによって囲まれた凹面部7dが形成される。該凹面
部7dは、略矩形状の上記ミラー部材7Bと略同大同形
の凹面であって該ミラー部材7Bが嵌め込まれた際、上
記枠縁部7eと共に該ミラー部材7Bを支持するように
なっている。
【0128】当該可動ミラー7は、上記ミラー部材7B
の反射面7aを貼付面として上記可動枠7Aの凹面部7
dに嵌め込み、この反射面7a側が接着剤等により凹面
部に固定されて構成される。
【0129】なお、本実施形態では、ミラー部材7B及
び可動枠7A、特に凹面部を矩形状であるとしたが、こ
れによらず、本実施形態の技術思想は他の形状であって
も適用することができることは言うまでもない。
【0130】このように構成される本第7の実施形態に
よれば、ガラスの反射面を利用した従来の可動ミラーに
比べ、その質量を遙かに軽量化することが可能となり、
同じ駆動力であるならば従来の同様な可動ミラーに比べ
その回転速度を速くすることができ、一方、同じ回転速
度であるならばより小さな駆動力でこれを実現すること
ができる。
【0131】なお、硝子の比重は2.7程度、合成樹脂
の比重は1.3程度であり、その差は大きく、本発明の
目的とする可動ミラーに対する合成樹脂材の適用はその
効果が大きい。
【0132】また、上記各実施形態において、ミラー部
材と可動枠を、例えばマグネシウム合金等により一体で
射出成形してもその効果は大きい。勿論、係る合金等を
用いる場合はその反射面部は研磨して銀蒸着(あるいは
スパッタリング)を施すこととなる。
【0133】また、可動ミラー全体の軽量化を図ること
ができるので、当該可動ミラーを搭載するカメラ等の機
器全体の軽量化にも大きく貢献することとなる。
【0134】なお、本実施形態の技術は、上述した他の
実施形態に適用できることは言うまでもない。
【0135】なお、上記各実施形態においては、反射面
は銀、アルミ等の蒸着(あるいはスパッタリング)によ
り形成したが、これに限らず、シルク印刷等の印刷によ
って、鏡として機能する薄膜からなる反射面を形成して
もよい。例えば、大日本インキ化学工業(株)のグラビ
アインキ「ファインラップ・スーパーメタリック」等の
技術を利用してもよい。
【0136】また、本発明は、上記第1乃至第6の実施
の形態に限定されるものではなく、これらの実施の形態
の組み合わせや応用も本発明に適用される。
【0137】以上詳述した如き本発明の実施形態によれ
ば、以下の如き構成を得ることができる。即ち、 (1)入射される光を反射するための反射膜が施された
反射平面と、この反射平面と一体的に形成され、該反射
平面を回動させる回動可能な可動ミラー枠とを具備した
一眼レフファインダ装置。
【0138】(2)一眼レフフレックスカメラに設けら
れた一眼レフファインダ装置において、前記一眼レフフ
ァインダ装置のファインダ光路中に設けられ、撮影光を
観察光学系へと導くための反射平面部と、この反射平面
と一体的に形成され該反射平面を回動させる回動可能な
可動ミラー枠とを有し、前記可動ミラー枠の反射平面部
に鏡としての機能を有する銀蒸着膜を施した一眼レフフ
ァインダ装置。
【0139】(3)前記可動ミラー枠は、前記撮影光を
前記観察光学系に導くための第一の位置と、前記撮影光
の光路から待避した第二の位置とに移動可能であること
を特徴とする上記(2)に記載の一眼レフファインダ装
置。 (4)前記可動ミラー枠の前記反射平面部中に
は、前記反射平面部からその裏面に貫通する複数の貫通
穴が形成されたことを特徴とする上記(1)乃至上記
(3)のいずれかひとつに記載の一眼レフファインダ装
置。
【0140】(5)前記貫通穴は、空気流通用の穴であ
ることを特徴とする上記(4)に記載の一眼レフファイ
ンダ装置。
【0141】(6)前記貫通穴は、オートフォーカス用
の光線を通すための穴であることを特徴とする上記
(4)に記載の一眼レフファインダ装置。
【0142】
【効果】以上述べように本発明によれば、可動ミラーの
回転慣性モーメントを小さくする構成としたことで、可
動ミラーの高速化が計られ、レリーズタイムラグの短縮
化、若しくは高速撮影のより高速化に寄与でき、さらに
はエネルギーの省力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一眼レフファインダ装置の第1の実
施の形態を示し、該装置に有している可動ミラーの構成
を示す構成図。
【図2】本発明の一眼レフファインダ装置の第2の実施
の形態を示し、該装置に有している可動ミラーの構成を
示す構成図。
【図3】本発明の一眼レフファインダ装置の第3の実施
の形態を示し、該装置に有している可動ミラーの構成を
示す構成図。
【図4】可動ミラーの作用を説明するための図3に示す
可動ミラーのA´−A´線断面図。
【図5】本発明の一眼レフファインダ装置の第4の実施
の形態を示し、該装置に有している可動ミラーの構成を
示す構成図。
【図6】本発明の一眼レフファインダ装置の第5の実施
の形態を示し、該装置に有している可動ミラーの構成を
示す構成図。
【図7】本発明の一眼レフファインダ装置の第6の実施
の形態を示し、該装置に有している可動ミラーの構成を
示す構成図。
【図8】本発明の一眼レフファインダ装置の第7の実施
の形態を示し、該装置に有している可動ミラーの構成を
示す構成図。
【図9】従来の可動ミラーの構成例を示す構成斜視図。
【符号の説明】
1…可動ミラー 1a…反射面(反射面部、反射平面、反射平面部) 1b…回動軸 1c…被駆動ピン 1d…貫通穴 1e…凹面 7…遮光シート 7a…切り込み線 7b…変位部 7c…接着部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射される光を反射するための反射膜が
    施された反射平面部と、 この反射平面部と一体に射出成形され、該反射平面部を
    回動させる回動可能な可動ミラー枠と、 を具備したことを特徴とする一眼レフファインダ装置。
  2. 【請求項2】 一眼レフフレックスカメラに設けられた
    一眼レフファインダ装置において、 前記一眼レフファインダ装置のファインダ光路中に設け
    られ、撮影光を観察光学系へと導くための反射平面部
    と、 この反射平面部と一体に射出成形され、該反射平面部を
    回動させる回動可能な可動ミラー枠と、 を有し、 前記可動ミラー枠の反射平面部に鏡としての機能を有す
    る銀蒸着膜を施したことを特徴とする一眼レフファイン
    ダ装置。
  3. 【請求項3】 前記可動ミラー枠は、前記撮影光を前記
    観察光学系に導くための第一の位置と、前記撮影光の光
    路から退避した第二の位置とに移動可能であることを特
    徴とする請求項2に記載の一眼レフファインダ装置。
  4. 【請求項4】 一眼レフフレックスカメラに設けられた
    一眼レフファインダ装置において、 前記一眼レフファインダ装置のファインダ光路中に設け
    られ、撮影光を観察光学系へと導くため、射出成形され
    鏡としての機能を有する薄膜を施した反射平面部材と、 上記反射平面部材を固着し、該反射平面部材を回動させ
    る回動可能な可動ミラー枠と、 を有したことを特徴とする一眼レフファインダ装置。
JP2001347910A 2001-04-12 2001-11-13 一眼レフファインダ装置 Withdrawn JP2002372746A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001347910A JP2002372746A (ja) 2001-04-12 2001-11-13 一眼レフファインダ装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001114259 2001-04-12
JP2001-114259 2001-04-12
JP2001347910A JP2002372746A (ja) 2001-04-12 2001-11-13 一眼レフファインダ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002372746A true JP2002372746A (ja) 2002-12-26

Family

ID=26613512

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001347910A Withdrawn JP2002372746A (ja) 2001-04-12 2001-11-13 一眼レフファインダ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002372746A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010266708A (ja) * 2009-05-15 2010-11-25 Hoya Corp 一眼レフカメラのメインミラー構造体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010266708A (ja) * 2009-05-15 2010-11-25 Hoya Corp 一眼レフカメラのメインミラー構造体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3746574B2 (ja) 撮影レンズ装置
JP4933075B2 (ja) 光学機器およびそれを備えた撮像装置
JPS59153527U (ja) レンズ切替カメラの露出調節装置
JP6436788B2 (ja) レンズ鏡筒、光学機器、および、撮像装置
US5386259A (en) Coordinating mechanism for picture image area and field frame size adjusting apparatus of camera
JPH11174522A (ja) アイリス装置
JP2002281400A (ja) 固体撮像素子ユニット保持装置
JP2002372746A (ja) 一眼レフファインダ装置
JP2003015005A (ja) レンズ鏡胴
JPH05107620A (ja) ブレ防止装置付きカメラ
JP2007094248A (ja) 光量調節装置および撮像装置
JP3519515B2 (ja) レンズシャッタ付きカメラ用焦点位置調節機構
JPH10246849A (ja) レンズ鏡筒
JP3912862B2 (ja) ファインダーのレンズ保持装置
JP2002311499A (ja) 合焦用可動ミラー枠
JP2001290190A (ja) ズームレンズの可変絞り装置
JP4181779B2 (ja) レンズ駆動装置
JP2003215663A (ja) 変倍式ファインダ
JPH1062677A (ja) ズームレンズの焦点調節構造
JP6318851B2 (ja) ミラー機構および撮像装置
JP2018124568A (ja) ミラー機構および撮像装置
JP2002072287A (ja) レンズバリア装置を有するカメラ
JP2002341223A (ja) ズームレンズ鏡胴
JPH1184208A (ja) ズームレンズ付きカメラ
JPH07319053A (ja) 画面サイズ切換機構を有するカメラ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050201