JP2002372553A - 直流用検電器 - Google Patents

直流用検電器

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JP2002372553A
JP2002372553A JP2001180124A JP2001180124A JP2002372553A JP 2002372553 A JP2002372553 A JP 2002372553A JP 2001180124 A JP2001180124 A JP 2001180124A JP 2001180124 A JP2001180124 A JP 2001180124A JP 2002372553 A JP2002372553 A JP 2002372553A
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誠治 小川
Etsuro Nakazato
悦朗 中里
Takao Omori
隆雄 大森
Shuji Soda
周二 曽田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接地線の断線を簡単かつ確実に検出し得る機
能を持った直流用検電器を提供することにある。 【解決手段】 絶縁筒111〜11nの先端に取り付けら
れ、架線1に引掛け係止されることによりその架線1と
電気的に接触する検電金具20と、前記絶縁筒111
11nの一部に設けられて検電金具20と電気的に接続
され、その検電金具20を介して架線電圧を検出してそ
の検電情報を報知する検出部30と、その検出部30を
介して前記検電金具20をアース接続するための接地線
32とを具備した直流用検電器において、一端が前記検
出部30の制御電源90に接続され、かつ、他端が前記
接地線32のレール38への接続によりその接地線32
と電気的な短絡状態になる検出線39を備え、その検出
線39により前記接地線32の断線を検出可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は直流用検電器に関
し、例えば電鉄沿線の架線電圧の有無を管理するために
使用される携帯式の直流用検電器に関する。
【0002】
【従来の技術】電鉄沿線の架線には、例えば1500V
程度の直流電圧が変電所から送電されているが、保守管
理上、任意的或いは定期的に架線電圧の有無を任意の地
点で検出する必要がある。この架線電圧の有無を検出す
る検電作業は、通常、架線が高所にあるところから手動
で長さ調整できるようにした以下のような直流用検電器
が使用されている。
【0003】この直流用検電器は、複数本の絶縁筒を軸
方向に伸縮可能に連結した延竿式のもの、または、複数
本の絶縁筒を軸方向に継ぎ足すことで任意の長さにする
ようにした継竿式のものが知られている。これら延竿式
または継竿式の検電器は、絶縁筒の先端部にフック状の
検電金具を有し、その検電金具に検出抵抗を介して接地
線が接続され、前記検出抵抗の端子電圧を測定すること
により架線電圧の有無を検出する検出部を具備してい
る。
【0004】架線電圧の検電時には、作業員は、延竿式
または継竿式の検電器を所望の長さにした状態で、検電
器から導出された接地線をアース接続した上で、最後端
の絶縁筒を手で持って最先端の絶縁筒を高所の架線の高
さまで上げ、その絶縁筒の先端部にある検電金具を架線
に引掛け係止させる。
【0005】これにより、架線に引掛けられた検電金具
を検出抵抗を介してアースし、その検出抵抗の端子電圧
を検出部で測定することで、架線電圧の有無を検出する
ことができ、架線が充電状態にあれば、検出部に付設し
た表示ランプまたはブザー等により作業員に報知するよ
うにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した検
電器による架線電圧の検電時には、絶縁筒の先端部にあ
るフック状の検電金具を架線に確実に引掛け係止すると
共に、検電器から導出された接地線を確実にアース接続
する必要がある。このように架線に引掛けられた検電金
具を検出抵抗を介して確実にアースすることで、その検
出抵抗の端子電圧を検出部で測定することができる。
【0007】一方では、検電器の取り扱い等が起因して
接地線が断線することがある。この接地線が検電器内部
で断線している場合だけでなく、接地線が絶縁被覆電線
であることから接地線が検電器外部で断線している場合
も、作業員がその接地線の断線に気づくことは困難であ
る。このように接地線が断線していることに気づかず、
検電作業を実行すると、架線が充電中であるにもかかわ
らず、表示ランプまたはブザー等による報知がないこと
から、作業員は架線が停電状態にあると誤判断し、その
充電状態にある架線に触れる危険性があった。
【0008】そこで、本発明は前記問題点に鑑みて提案
されたもので、その目的とするところは、接地線の断線
を簡単かつ確実に検出し得る機能を持った直流用検電器
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の技術的手段として、本発明は、絶縁筒の先端に取り付
けられ、検電対象物に引掛け係止されることによりその
検電対象物と電気的に接触する検電金具と、前記絶縁筒
の一部に設けられて検電金具と電気的に接続され、その
検電金具を介して検電対象物の充電電圧を検出してその
検電情報を報知する検出部と、その検出部を介して前記
検電金具をアース接続するための接地線とを具備した直
流用検電器において、一端が前記検出部の制御電源に接
続され、かつ、他端が前記接地線のアース導体への接続
によりその接地線と電気的な短絡状態になる検出線を備
え、その検出線により前記接地線の断線を検出可能とし
たことを特徴とする。
【0010】本発明では、接地線の使用時、接地線が断
線していなければ、その接地線のアース導体への接続に
より検出線が接地線と電気的な短絡状態となって制御電
源を有する閉ループ回路が形成されることから、接地線
が良好であると判定することができる。一方、接地線が
断線していると、接地線のアース導体への接続により検
出線が接地線と電気的な短絡状態となっても、制御電源
を有する閉ループ回路が形成されないので、接地線が不
良であると判定することができる。
【0011】この接地線が断線しているか否かの判定を
報知する手段としては、前記検出線と制御電源との間
に、接地線の断線を報知する表示手段を介挿することに
より実現される。また、接地線のアース導体への接続に
よりその接地線と電気的な短絡状態にするための手段と
しては、前記接地線の先端に設けられた接地端子を、接
地線が接続された第一の端子金具と、検出線が接続され
た第二の端子金具とを絶縁材を介して配設し、マグネッ
トの磁気吸着により前記第一の端子金具と第二の端子金
具とをアース導体に電気的に接続する構造とすることに
より実現される。
【0012】ここで、検電器は、手動で長さ調整可能な
複数本の絶縁筒、例えば複数本の絶縁筒を伸縮可能に連
結した延竿式のもの、或いは、複数本の絶縁筒を軸方向
に継ぎ足して連結する継竿式のものであり、特に、高所
の架線電圧を検出する検電作業においては、操作性や携
帯性の面で、径の異なる複数本の絶縁筒を伸縮可能に連
結した延竿式のものが好適である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係る直流用検電器の実施
形態を以下に詳述する。以下の実施形態では、検電対象
物を例えば電鉄沿線の架線とし、その架線電圧の有無を
検出する場合について説明する。なお、本発明はこの実
施形態に限定されることなく、電鉄沿線の架線以外の他
の検電対象物についても適用可能である。
【0014】図2(A)(B)に示す直流用検電器の絶
縁筒群10は、架線電圧検出前の保管時の状態が示され
る。この絶縁筒群10は、図3(A)に示すように径の
異なる複数本の繊維強化プラスチック(FRP)製絶縁
筒111〜11nを手動で軸方向に伸縮可能に連結した延
竿式のもので、最小径の最先端絶縁筒111の先端部に
フック状の検電金具20が設けられ、最大径の最後端絶
縁筒11nの先端部外周に検出部30が取り付けられ、
図3(B)に示すように各絶縁筒111〜11n内に、検
電金具20と検出部30を電気的に接続する軸方向伸縮
可能な導電部材、例えば延竿式の導電筒群50が配置さ
れる。この導電筒群50は、径の異なる複数本の導電筒
511〜51nを伸縮可能に連結した延竿式のもので、各
導電筒511〜51nはステンレスパイプ、カーボンパイ
プ等の円筒状の良導電性パイプからなり、各々が電気的
かつ機械的に連結されて一本の導電管となっている。
【0015】絶縁筒群10の先端の検電金具20は、図
3(A)(B)の鎖線に示すように高所に位置する架線
1に引掛けられるもので、その形状はフック状に限らな
い。この検電金具20が固設される最先端絶縁筒111
の先端部は、例えば図4に示す構造を有する。最先端絶
縁筒111の先端部内外にジョイント金具21と先端カ
バー22が固設され、ジョイント金具21に検電金具2
0の基端部が螺着される。最先端絶縁筒111の先端部
内には、限流抵抗R1とリード線24とアンテナ取付金
具25が直列接続されて固定され、限流抵抗R1とアン
テナ取付金具25は絶縁モールド材26に封入される。
アンテナ取付金具25に導電筒群50の最先端導電筒5
1が電気的かつ機械的に連結される。
【0016】また、絶縁筒群10の最大径の最後端絶縁
筒11nは、作業員が手に持って検電作業をする握り棒
となるもので、その先端部外周に図4に示すように継手
カバー12と検出部30が固定され、後端部の内外に導
電筒連結用固定キャップ13と絶縁筒保護用石突ゴム1
4が固定される。また、各絶縁筒111〜11nの内面の
所定の複数箇所に、導電筒群50の伸縮動作をスムーズ
にするための筒ガイド60が必要個数だけ固定されてい
る。
【0017】導電筒群50はラジオのロッドアンテナと
同様な構造のものでよく、これを構成する径の異なる複
数本(通常において4〜5本)の導電筒511〜51n
段階的に径が相違して、その最大径の導電筒511が最
先端絶縁筒111内に設けられたアンテナ取付金具25
と連結され、最小径の導電筒51nが最後端絶縁筒11n
内に設けられた固定キャップ13と連結されている。こ
の導電筒群50は、絶縁筒群10の絶縁筒111〜11n
の手動による伸縮動作に追従して伸縮する。
【0018】なお、絶縁筒群10の伸長操作時、導電筒
群50が追従して伸長するが、その導電筒群50の伸長
動作は、各絶縁筒111〜11n内で軸方向に移動する各
導電筒511〜51nを複数の筒ガイド60でガイドして
半径方向の移動を規制することで安定して行われる。こ
れは絶縁筒群10の縮小操作時における導電筒群50の
縮小動作についても同様である。複数の筒ガイド60
は、最後端絶縁筒11nを除く各絶縁筒111〜11n
後端部内面に設けられる。
【0019】特に、図4に示すように導電筒群50の最
大径の導電筒511を絶縁筒群10の最先端に位置さ
せ、最小径の導電筒51nを絶縁筒群10の最後端に位
置させている。このようにすれば、各筒ガイド60と対
応する導電筒511〜51nとの隙間を十分に小さく設定
できるので、各導電筒511〜51nの対応する筒ガイド
60で規制される半径方向の移動量が小さく設定でき
て、導電筒群50の前後両端からの外力による伸縮動作
が安定してスムーズに行われる。また、絶縁筒群10の
伸縮操作時、各絶縁筒111〜11nが外周方向に相対的
に回転して各導電筒群50も相対的に回転しても捻れる
ようなことが無く、電気的かつ機械的な接続状態を確保
することができる。
【0020】また、絶縁筒群10の最後端にある固定キ
ャップ13に固定された最後端導電筒51nの後端から
引出リード線52が導出され、その先端と最後端絶縁筒
11nの先端部外周に固定された検出部30が導体70
で電気的に接続される。導体70は、丸棒状の電線類で
もよいが、例えば図5に示すように帯板状の導電薄板7
0が使用されている。この導電薄板70は直流1500
V程度の検出に必要な電流容量を持つ、例えば板厚0.
3mm、幅10mmのリン青銅板等の導電板で、例えば
最後端絶縁筒11nの外周に繊維強化プラスチック(F
RP)製の絶縁チューブ11n’を嵌着してその部分の
管壁を二重構造とし、その間に導電薄板70を挟み込ん
だ状態で配設して絶縁保護している。導電薄板70の先
端部が継手カバー12内で導出され、この導出先端部か
ら延在させた引出リード線71が検出部30と電気的に
接続されている。このような導電薄板70を使用すれ
ば、握り棒となる最大径の最後端絶縁筒11nを握り易
い外径寸法とすることが容易である。
【0021】最後端絶縁筒11nの先端部に固定された
検出部30は、図6に示す外観(操作・表示面)を有す
る筐体31からなる。この検出部30は、図1に示すよ
うに架線電圧検出に必要な電圧検出回路33と検電情報
の表示手段34と共に、架線電圧の定格(例えば直流1
500V)と同等か或いは1000V程度の低い直流定
電圧(試験電圧)を発生する試験電圧発生回路40を具
備している。
【0022】筐体31に内蔵された電圧検出回路33
は、一端が絶縁筒群10の限流抵抗R 1に接続され、他
端が接地線32に接続された検出抵抗R2の端子電圧を
検出することにより架線電圧を等価的に検出する回路で
ある。また、筐体31の操作・表示面に設けられた表示
手段34は、電圧検出回路33で検出された架線電圧の
電圧値を数値表示する液晶パネル等の電圧値表示部34
aと、架線が充電状態であることを報知するための充電
中ランプ34bおよびブザー34cと、電圧検出回路3
3で検出された電圧値を数値表示させる手動の電圧表示
スイッチ35と、試験電圧発生回路40で発生した試験
電圧でもって検電器の動作テストを実行開始する手動の
テストスイッチ41と、接地線32が断線していないこ
とを報知するための表示手段である接地線ランプ34d
とを有する。
【0023】また、電圧検出回路33、試験電圧発生回
路40、充電中ランプ34b、ブザー34cおよび接地
線ランプ34dの駆動電圧を印加するための制御電源9
0(電池)を具備し、筐体31の操作・表示面には前記
制御電源90の電池蓋91が配設され、導体からなる電
池蓋91は前記試験電圧発生回路40と電気的に接続さ
れている。
【0024】この制御電源90には、接地線ランプ34
dを介して接地線32の断線を検出するための検出線3
9が接続されており、この検出線39と接地線32の筐
体31外に導出された先端部には、例えば図7および図
8に示すようにマグネット37を有する接地端子36が
設けられている。接地端子36は、先端開口円形枠形の
第一の端子金具81と、その第一の端子金具81内に収
納されたドーナッツ形状のマグネット37と、前記第一
の端子金具81の中央に穿設された貫通孔に挿通した丸
棒状の第二の端子金具82とからなり、第一の端子金具
81と第二の端子金具82とは、絶縁材83により電気
的に絶縁された状態で機械的に固定されている。
【0025】前記検出線39と接地線32の筐体31外
に導出された部分80は絶縁被覆された二芯構造を有
し、その絶縁被覆部分80から導出された接地線32の
先端は、前記接地端子36の第一の端子金具81と電気
的に接続され、絶縁被覆部分80から導出された検出線
39の先端は、接地端子36の第二の端子金具82と電
気的に接続されている。
【0026】以上の構成を具備した直流用検電器により
架線電圧の有無を検電する作業は以下の要領でもって行
われる。まず、検出部30(筐体31)から導出された
接地線32をアース接続するため、接地端子36をアー
ス導体である、例えば電鉄沿線のレール38上に置く
と、マグネット37の磁気吸着力により接地端子36が
レール38にワンタッチで確実に固着される。
【0027】このとき、前記接地線32が断線している
か否かを判定することが可能である。つまり、前述のよ
うにして接地端子36をレール38に固着してアース接
続すると、接地端子36の第一の端子金具81と第二の
端子金具82とがともにレール38に接触するため、そ
のレール38を介して接地線32と検出線39とが電気
的に短絡した状態となる(図9に示すように接地端子3
6をスイッチに例えると、第一の端子金具81と第二の
端子金具82からなる二つの接点が閉じた状態とな
る)。
【0028】その結果、図1に示すように検出部30の
制御電源90から接地線ランプ34d−検出線39−接
地端子36の第二の端子金具82−レール38−第一の
端子金具81−接地線32を経由して前記制御電源90
に戻る閉ループ回路が形成されることになる。これによ
り、前記接地線32が断線していなければ、接地線ラン
プ34dが点灯することにより、作業員は接地線32が
良好であることを認知できる。一方、接地線32が断線
していれば、前記閉ループ回路が形成されないことか
ら、接地線ランプ34dが点灯しないので、作業員は接
地線32が不良であることを認知できる。
【0029】このようにして接地線32が断線しておら
ず正常であることを確認した上で、図2の状態にある絶
縁筒群10を図3(A)に示すように各絶縁筒111
11nを順に引き出して架線1に達する程度の長さに伸
長させて固定化する。この絶縁筒群10の固定は、各絶
縁筒111〜11nの端部に螺装されたジョイント部材1
5を手動で回転させて締め付けることで行うことができ
る。各絶縁筒111〜11nの伸長操作に追従して、図3
(B)に示すように導電筒群50が絶縁筒111〜11n
の引き延ばし力でもって伸長される。
【0030】以上では、接地端子36によるアース接続
後に絶縁筒群10を伸長させる操作を実行する場合につ
いて説明したが、これとは逆に、絶縁筒群10を伸長さ
せた後に接地端子36をアース接続する操作を実行する
ようにしてもよい。
【0031】前述のようにして絶縁筒群10を伸長させ
た状態で、その最後端絶縁筒11nを把持して最先端絶
縁筒111の検電金具20を高所の架線1に引掛ける。
検電金具20を架線1に引掛け係止すると、図1に示す
ように検出部30で検出抵抗R2の両端電圧を測定する
ことにより架線電圧が検出され、表示手段34が架線電
圧の有無表示を行う。つまり、架線1が充電状態にあれ
ば、充電中ランプ34bが点灯し、作業員が電圧表示ス
イッチ35を手動操作でオンすることにより電圧表示部
34aで架線電圧の電圧値が表示される。なお、検出部
30は最後端絶縁筒11nに設けられて作業員の手元に
あるので、作業員は検出部30の電圧値等の表示を容易
に確認できる。
【0032】この検電作業中、接地線32のアース接続
状態を継続しているため、作業員は検出部30の充電中
ランプ34bと接地線ランプ34dの両方を目視確認す
ればよい。つまり、充電中ランプ34bが点灯しておれ
ば、架線1が充電状態にあって接地線32が断線してい
ないことは明らかであり、この時、接地線ランプ34d
も必ず点灯する。一方、充電中ランプ34bが消灯して
いる場合、接地線32が正常で架線1が充電状態にない
場合、あるいは、接地線32が断線している場合のいず
れであり、特に、後者の場合で、架線1が充電状態にあ
って接地線32が断線している場合が問題となるが、そ
の場合でも、作業員は、接地線ランプ34dを目視確認
すればよい。
【0033】すなわち、検出部30の充電中ランプ34
bの消灯が、架線1が充電状態にあるにもかかわらず、
接地線32の断線によるものであれば、接地線ランプ3
4dも消灯していることから、作業員は接地線32が不
良であることを認知でき、充電状態にある架線1に作業
員が触れるようなことは皆無となる。逆に、接地線32
が断線していなければ、接地線ランプ34dが点灯する
ことになることから、接地線32が断線しておらず、架
線1が充電状態にないことが判明する。
【0034】なお、以上で説明した検電作業に先立っ
て、検電器が正常に動作するか否かをテストすることが
ある。この動作テストの要領を以下に詳述する。動作テ
スト時には、検電器に付属する試験リード線を使用す
る。この試験リード線42は、例えば図10に示すよう
に両端にバナナプラグ43とワニ口クリップ44を有す
る一本のフレキシブルな絶縁電線である。
【0035】検電器の動作テストを実行するに際して
は、まず、図11に示すように試験リード線42のワニ
口クリップ44を検電金具20に挟み、バナナプラグ4
3を検出部30の筐体31に設置された出力端子45に
差し込んで検電金具20と試験電圧発生回路40とを電
気的に接続する。これと共に、筐体31から導出された
接地線32および検出線39の先端の接地端子36を筐
体31の操作・表示面にある電池蓋91に磁気吸着によ
り固着する。この電池蓋91には前述したように試験電
圧発生回路40が電気的に接続されているので、試験電
圧発生回路40の出力端子45から試験リード線42−
検電金具20−検出抵抗R2−接地線32を経由して接
地端子36(電池蓋91)を介して前記試験電圧発生回
路40に戻る閉ループ回路が形成されることになる。
【0036】ここで、前述した検電作業時と同様に、接
地線32の断線の有無を判定することが可能である。つ
まり、接地端子36を金属製の電池蓋91に固着するこ
とで、検電作業時のレール38にアース接続する場合と
同様、接地線32と検出線39とを電気的に短絡させた
状態にすることが可能となる。従って、接地線32が断
線していなければ、制御電源90による印加電圧でもっ
て接地線ランプ34dが点灯することにより、作業員
は、接地線32が良好であることを認知できる。
【0037】一方、作業員がテストスイッチ41を手動
でオンすると、制御電源90による印加電圧でもって試
験電圧発生回路40が動作し、その印加電圧を昇圧させ
た所定の試験電圧、例えば1000Vの直流電圧が出力
され、その試験電圧が検電金具20に印加される。検電
器が正常な場合には、検電作業時と同様、検電金具20
に印加された試験電圧が、検出抵抗R2の両端電圧を測
定することにより電圧検出回路33で検出され、表示手
段34が試験電圧の有無表示を行う。つまり、検電器が
正常であれば、充電中ランプ34bが点灯し、作業員が
電圧表示スイッチ35の手動操作でオンすることにより
電圧表示部34aで試験電圧(例えば1000V)の電
圧値が正常に表示され、作業員は検電器が正常に動作す
ることを確認できる。このように試験電圧発生回路40
を検出部30に内蔵させているので、別体の試験装置な
どが不要であり、検電器に動作確認が容易かつ迅速に実
行できる。
【0038】なお、以上の実施形態は延竿式の絶縁筒群
10に検出部30を固設したものであるが、本発明は継
竿式の絶縁筒群に検出部を固設した直流用検電器であっ
ても有効に適用できる。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、一端が検出部の制御電
源に接続され、かつ、他端が接地線のアース導体への接
続によりその接地線と電気的な短絡状態になる検出線を
備え、その検出線により前記接地線の断線を検出可能と
したことにより、検電作業時などで使用される接地線の
断線の有無を判定することができる。このことから、検
電対象物が充電中であるにもかかわらず、その検電対象
物が充電状態でないと誤判断した作業員が充電中の検電
対象物に触れるようなことがなくなるので、作業員にと
っては安全性に富んだ直流用検電器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における検電器の回路図であ
り、検電作業時での使用状態を示す。
【図2】(A)は図1の検電器を縮小させた状態での正
面図、(B)はその側面図である。
【図3】(A)は図1の検電器を伸長させた状態での側
面図、(B)はその検電器の伸長状態での導電筒群を示
す側面図である。
【図4】図3(A)における検電器の部分拡大断面図で
ある。
【図5】(A)は図4の検電器における最後端絶縁筒の
部分拡大断面図、(B)は(A)のT−T線に沿う拡大
断面図である。
【図6】図2(A)の検出部の外観を示す拡大正面図で
ある。
【図7】図2(A)の接地線および検出線の先端に設け
られた接地端子を示す断面図である。
【図8】図7の接地端子を底面から見た図である。
【図9】接地端子をスイッチに例えた場合の等価回路で
ある。
【図10】検電器に付属する試験リード線を示す正面図
である。
【図11】検電器の動作テスト時における試験リード線
および接地線の接続状態を示す検出部の回路図である。
【符号の説明】
1 検電対象物(架線) 10 絶縁筒群 111〜11n 絶縁筒 20 検電金具 30 検出部 32 接地線 34d 表示手段(接地線ランプ) 36 接地端子 37 マグネット 38 アース導体(レール) 39 検出線 81 第一の端子金具 82 第二の端子金具 83 絶縁材 90 制御電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中里 悦朗 東京都渋谷区代々木2丁目2番2号 東日 本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 大森 隆雄 兵庫県尼崎市尾浜町3丁目29番3号 長谷 川電機工業株式会社内 (72)発明者 曽田 周二 兵庫県尼崎市尾浜町3丁目29番3号 長谷 川電機工業株式会社内 Fターム(参考) 2G014 AA02 AB00 AC03 AC06 2G025 AA00 AB08 2G035 AA00 AC15 AD10 AD38 AD45

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁筒の先端に取り付けられ、検電対象
    物に引掛け係止されることによりその検電対象物と電気
    的に接触する検電金具と、前記絶縁筒の一部に設けられ
    て検電金具と電気的に接続され、その検電金具を介して
    検電対象物の充電電圧を検出してその検電情報を報知す
    る検出部と、その検出部を介して前記検電金具をアース
    接続するための接地線とを具備した直流用検電器におい
    て、 一端が前記検出部の制御電源に接続され、かつ、他端が
    前記接地線のアース導体への接続によりその接地線と電
    気的な短絡状態になる検出線を備え、その検出線により
    前記接地線の断線を検出可能としたことを特徴とする直
    流用検電器。
  2. 【請求項2】 前記検出線と制御電源との間に、接地線
    の断線を報知する表示手段を介挿したことを特徴とする
    請求項1に記載の直流用検電器。
  3. 【請求項3】 前記接地線の先端に設けられた接地端子
    は、接地線が接続された第一の端子金具と、検出線が接
    続された第二の端子金具とを絶縁材を介して配設し、マ
    グネットの磁気吸着により前記第一の端子金具と第二の
    端子金具とをアース導体に電気的に接続する構造を具備
    したことを特徴とする請求項1又は2に記載の直流用検
    電器。
  4. 【請求項4】 前記絶縁筒は、手動で長さ調整可能な複
    数本からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    かに記載の直流用検電器。
  5. 【請求項5】 前記絶縁筒は、径の異なる複数本の絶縁
    筒を伸縮可能に連結した延竿式の絶縁筒群からなること
    を特徴とする請求項4に記載の直流用検電器。
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