JP2001208781A - 直流用検電器 - Google Patents

直流用検電器

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JP2001208781A
JP2001208781A JP2000022039A JP2000022039A JP2001208781A JP 2001208781 A JP2001208781 A JP 2001208781A JP 2000022039 A JP2000022039 A JP 2000022039A JP 2000022039 A JP2000022039 A JP 2000022039A JP 2001208781 A JP2001208781 A JP 2001208781A
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conductive
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Giichi Hongo
義一 本郷
Yoshitaka Honjo
可卓 本庄
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Hasegawa Electric Co Ltd
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Hasegawa Electric Co Ltd
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  • Measuring Instrument Details And Bridges, And Automatic Balancing Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 架線電圧の検出作業、保管や運搬作業が容易
な直流用検電器を提供することにある。 【解決手段】 径の異なる複数本の絶縁筒11a、…を
伸縮可能に連結した延竿式の絶縁筒群10の最小径の最
先端絶縁筒11aに検電金具20を固定し、最大径の最
後端絶縁筒11nの先端部外周に検出部30を設置し、
絶縁筒群10内に径の異なる複数本の導電筒51a、…
を伸縮可能に連結した延竿式の導電筒群50を収納し
て、絶縁筒群10の手動による伸縮動作に追従して伸縮
する導電筒群50で検電金具20と検出部30を常時電
気的接続し、検出部30で架線電圧を検出すると共に、
検出された電圧値を表示させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電鉄沿線の架線電
圧の有無を管理するために使用される携帯式の直流用検
電器に関する。
【0002】
【従来の技術】電鉄沿線の架線には、例えば1500V
程度の直流電圧が変電所から送電されているが、保守管
理上、任意時に或いは定期的に任意地点で架線電圧の有
無を検出する必要があり、この架線電圧の有無を検出す
る検電作業は、架線を停電状態にした上で、通常、架線
が高所にあるところから手動で長さ調整できるようにし
た以下のような直流用検電器が使用されている。
【0003】この直流用検電器は、径の異なる複数本の
円筒状強化プラスチック製絶縁筒を軸方向に伸縮可能に
連結した延竿式のもの、または、径の異なる複数本の円
筒状強化プラスチック製絶縁筒を軸方向に継ぎ足すこと
で任意の長さにするようにした継竿式のものが知られて
いる。この検電器には、検出された架線電圧が有るか否
かを表示するランプ等の電圧有無表示手段を有する検出
部が絶縁筒の外周一部に設けられている。
【0004】延竿式と継竿式の検電器は、最小径の最先
端絶縁筒の先端部にフック状の検電金具を固定して、こ
の検電金具を高所の架線に引掛け係止させることで架線
電圧の有無を検出するようにしている。例えば、複数本
の絶縁筒を使って全長を所望の長さにすると、最後端の
絶縁筒を両手で持って最先端の絶縁筒を高所の架線の高
さまで上げて、検電金具を架線に引掛ける。架線に引掛
けられた検電金具を地上のレール等に検出抵抗を介して
アースして検出抵抗の端子電圧を測定することで、架線
電圧が等価的に検出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記延竿式と継竿式の
両検電器では、最先端の絶縁筒に、架線電圧の有無を表
示するランプ等の電圧有無表示手段を有する検出部を設
けた場合、検出部が架線電圧を検出してランプ点灯表示
しても、検出部が架線と同程度の高所に在ると、その表
示が最後端の絶縁筒を持つ作業員に分かり難い。
【0006】また、継竿式の検電器は、高所の架線電圧
を検出する作業時に複数本の絶縁筒を継ぎ足す作業が面
倒であり、さらに、架線電圧検出に使用しない場合は複
数本の個々の絶縁筒を離散しないように保管し持ち運ぶ
のが面倒である。
【0007】延竿式の検電器は、複数本の絶縁筒が1本
に連結されたままであるので、その伸縮作業が容易であ
り、各絶縁筒が分散しないので保管や運搬が便利であ
る。また、この延竿式の検電器については、架線電圧検
出の作業員が手に持つ最後端の絶縁筒に検出部を設けよ
うとした場合、この検出部と最先端の絶縁筒の検電金具
とを電気的に接続する手段として、伸縮可能なコイルバ
ネ導線を最先端の絶縁筒と最後端の絶縁筒の間の絶縁筒
内に収納した構造が考えられる。このようにすれば、作
業員が直接に手に持つ最後端の絶縁筒に検出部を設けた
ことにより、検出部が作業員の手元に在って架線電圧の
有無表示が容易に確認できる。
【0008】ところが、この場合、複数本の円筒状絶縁
筒を手動で伸縮動作させるときに、各絶縁筒が外周方向
に相対的に回転して絶縁筒内のコイルバネ導線が捻れ、
この捻れ角度が大きくなると絶縁筒の手動による伸縮操
作が難しくなり、コイルバネ導線が断線することがあっ
て、検電器の取扱いに注意を要して面倒になる。
【0009】本発明の目的は、高所の架線電圧の検出作
業や保管・運搬作業が容易で実用価値に優れた直流用検
電器を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、径の異なる複数本の絶縁筒を伸縮可能に連結
した延竿式の絶縁筒群と、この絶縁筒群の最小径の最先
端絶縁筒に固設されて、外部の架線に引掛け係止される
ことで架線と電気的に接触する検電金具と、前記絶縁筒
群の最大径の最後端絶縁筒に前記検電金具と電気配線さ
れた状態で固設され、検電金具の電圧検出信号に基づい
て架線電圧を検出して検出電圧値の表示手段を含む検電
情報表示手段を有する検出部と、前記絶縁筒群に収納さ
れて最先端絶縁筒と最後端絶縁筒に前後両端部が支持さ
れ、絶縁筒群の伸縮動作に追従して伸縮動作して前記検
電金具と検出部を電気的に接続した状態で連結された複
数本の導電筒からなる延竿式の導電筒群とを具備したこ
とを特徴とする(請求項1の発明)。
【0011】ここで、絶縁筒群は、既存の延竿式のもの
に相当する。この絶縁筒群の最先端絶縁筒は最小径の絶
縁筒であり、これに検電金具が取り付けられて絶縁筒群
を引き延ばすことで検電金具が高所の架線に引掛けられ
るようになる。また、絶縁筒群の最後端絶縁筒は最大径
絶縁筒で、作業員が手に持つ握り棒として使用され、こ
の最後端絶縁筒に検出部が設置される。検出部は、架線
電圧の有無表示手段と共に、架線電圧値を数値等で表示
する液晶パネル等の電圧値表示手段を有し、この電圧値
表示が最大径絶縁筒を手にする作業員に目視される。ま
た、絶縁筒に収納される導電筒群は、径の異なる複数本
の円筒状の金属パイプを連結した延竿式のもので、ラジ
オのロッドアンテナ等が適用される。
【0012】請求項2の発明は、上記導電筒群の内の最
大径の導電筒を上記最先端絶縁筒に連結し、導電筒群の
内の最小径の導電筒を上記最後端絶縁筒に連結したこと
を特徴とする。
【0013】このように延竿式の絶縁筒群の内部に延竿
式の導電筒群をその方向性を規制して収納すると、絶縁
筒群の摺動による伸縮動作に追従して伸縮する導電筒群
の伸縮動作がスムーズになる。
【0014】請求項3の発明は、上記絶縁筒群の内面の
所定の複数箇所に、上記導電筒群が軸方向に摺動可能に
嵌挿されてこの軸方向移動時に導電筒の半径方向の移動
を規制する筒ガイドを固設したことを特徴とする。
【0015】この場合の筒ガイドは、表面の滑り特性の
良い樹脂リング等であり、これで導電筒群の各導電筒を
半径方向からガイドすることで、絶縁筒群内部における
導電筒群の伸縮動作がよりスムーズになる。
【0016】請求項4の発明は、上記絶縁筒群の最後端
絶縁筒に配備された上記検出部と、最後端絶縁筒内に配
備された導電筒群の最後端導電筒とを、最後端絶縁筒に
添設された帯板状導電薄板で電気的接続したことを特徴
とする。
【0017】つまり、絶縁筒群の最後端絶縁筒の内外に
設置された検出部と最後端導電筒を電気的接続する導体
は、1500V程度の架線電圧に基づくだけの電流容量
のものが必要であり、この導体に帯板状導電薄板を使用
することで板厚1mm以下の極薄いものが適用できて、
これを装備する最後端絶縁筒の外径を手に持ち易い大き
さまでに設計することが容易になる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図1乃至図8
を参照して以下に詳述する。
【0019】図1(A)(B)の直流用検電器は、架線
電圧検出前の保管時の状態が示され、図2(A)(B)
は架線電圧検出時の状態が示される。同図の検電器は、
径の異なる複数本の絶縁筒11a、11b、…を手動で
軸方向に伸縮可能に連結した延竿式の絶縁筒群10と、
この絶縁筒群10の最小径の最先端絶縁筒11aに固設
されたフック状の検電金具20と、絶縁筒群10の最大
径の最後端絶縁筒11nの先端部外周に固設された検出
部30と、絶縁筒群10の内部に同軸状に収納された図
2(B)に示すような延竿式の導電筒群50を有する。
この導電筒群50は、径の異なる複数本の導電筒51
a、51b、…を伸縮可能に連結した延竿式のもので、
各導電筒51a、…はステンレスパイプ、カーボンパイ
プ等の円筒状の良導電性パイプから成り、各々が電気的
かつ機械的に連結されて1本の導電管となって、検電金
具20と検出部30を常時電気的に接続する。
【0020】絶縁筒群10は、延竿式の絶縁筒の複数本
を連結した構造で、径が段階的に相違する複数本(通常
において4〜5本)の円筒状強化プラスチック製絶縁筒
11a、…を順に連結して構成される。絶縁筒群10の
最小径である最先端絶縁筒11aの先端に検電金具20
が固定される。検電金具20は、図2の鎖線に示すよう
な架線1に引掛けられて架線電圧を検出するもので、そ
の形状はフック状に限らない。絶縁筒群10の最大径の
最後端絶縁筒11nは、作業員が手に持って架線電圧検
出作業をする握り棒で、その先端部外周に図3に示すよ
うな継手カバー12が固定され、後端部の内外に導電筒
連結用固定キャップ13と絶縁筒保護用石突ゴム14が
固定される。また、絶縁筒群10の内面の複数箇所に、
絶縁筒群10内に収納された導電筒群50の伸縮動作を
スムーズにするための筒ガイド60が必要個数だけ固定
される。
【0021】絶縁筒群10の最先端絶縁筒11aの先端
部は、例えば図3に示す構造である。最先端絶縁筒11
aの先端部内外にジョイント金具21と先端カバー22
が固設され、ジョイント金具21に検電金具20の基端
部が螺着される。最先端絶縁筒11aの先端部内には、
限流抵抗R1とリード線24とアンテナ取付金具25が
直列接続されて固定され、限流抵抗R1とアンテナ取付
金具25は絶縁モールド材26に封入される。アンテナ
取付金具25に導電筒群50の一方の先端が電気的かつ
機械的に連結される。
【0022】導電筒群50はラジオのロッドアンテナと
同様な構造のものでよく、これを構成する径の異なる複
数本(通常において4〜5本)の導電筒51a、…は段
階的に径が相違して、その最大径の導電筒51aと最小
径の導電筒51nの各先端が絶縁筒群10内の前後両端
に位置するアンテナ取付金具25と固定キャップ13に
連結される。また、導電筒群50は絶縁筒群10の手動
による伸縮動作に追従して従動伸縮する。この従動伸縮
動作を常に円滑ならしめるため、図3に示すように導電
筒群50の最大径の導電筒51aを最先端に位置させて
アンテナ取付金具25に連結し、最小径の導電筒51n
を最後端に位置させて固定キャップ13に連結する。な
お、導電筒群50の方向性を図3と180度逆にして絶
縁筒群10内に収納することも可能であるが、これは後
述する理由で望ましくない。
【0023】絶縁筒群10の最後端に在る固定キャップ
13は、最小径の最後端導電筒51nの後端部を最後端
絶縁筒11nの後端部中心位置に位置決め固定する。固
定キャップ13に固定される最後端導電筒51nの後端
から引出リード線52が導出され、その先端と最後端絶
縁筒11nの先端部外周に固定された検出部30が専用
の導体70で電気的接続される。この導体70は、丸棒
状の電線類でもよいが、後述する理由で例えば図4
(A)(B)に示すような1枚の帯板状の導電薄板70
が望ましい。この導電薄板70はリン青銅板等の導電板
で、最後端絶縁筒11nの管壁に埋設されて絶縁され
る。図4においては最後端絶縁筒11nの外周に強化プ
ラスチックの絶縁チューブ11n’を嵌着して管壁を2
重構造にし、その2重筒間に導電薄板70を圧接した状
態で配設している。導電薄板70の先端部が継手カバー
12内に導出し、この導出先端部から延在させた引出リ
ード線71が検出部30に配線される。
【0024】検出部30は、最後端絶縁筒11nの先端
部に固定された筐体31と、筐体31を架線電圧検出の
必要時にアースする接地線32と、筐体21に内蔵され
た例えば図5に示すような電圧検出回路33と、検出さ
れた架線電圧の電圧値の表示手段34aを含む検電情報
表示手段34を有する。電圧検出回路33は、絶縁筒群
10の限流抵抗R1に直列接続された検出抵抗R2の端
子電圧を検出して架線電圧を等価的に検出する。検電情
報表示手段34の電圧値表示手段34aは液晶パネル等
で、付随された電圧表示スイッチ35を手動でオンする
と電圧検出回路33で検出された電圧値を数値表示す
る。また、検電情報表示手段34は、電圧値表示手段3
4aの他に電圧検出回路33で検出された電圧値が所定
レベル以上であるか否かの電圧有無表示手段である例え
ばランプ表示手段34bとブザー表示手段34cを有す
る。
【0025】検出部30の筐体21から、この筐体21
に電気的接続された接地線32が外部に導出される。接
地線32は検出部30の電圧検出回路33を架線電圧検
出作業の際にアースするもので、検出抵抗R2に直列接
続されて筐体31の外部に導出され、その導出された先
端部に例えば図6(A)(B)に示すようなマグネット
内蔵の接地端子36を有する。接地端子36は先端開口
箱形の金属部品で、先端開口にマグネット37が埋め込
まれる。図6(A)に示すように接地端子36を外部の
アース部材、例えば電鉄沿線のレール38上に置くと、
マグネット37がレール38に磁気吸着してその吸着力
で接地端子36がレール38に積極的に圧接されて、接
地線32による検出部30のアース作業がワンタッチで
確実に行われる。
【0026】検出部30は図5の構造、機能のものに限
らず、例えば図7に示すような試験電圧発生回路40を
内蔵させたものであってもよい。試験電圧発生回路40
は架線電圧の定格が例えば直流1500Vであるとする
と、この定格電圧と同等か低い1000V程度の直流定
電圧を発生する単独の電源回路で、圧電素子や電池を電
源とする。この試験電圧発生回路40を筐体31に内蔵
し、図8に示すような試験リード線42を使用すること
で検出部30を含む検電器が正常に動作するかどうかの
試験が必要に応じて行われる。このような試験の理由と
動作の詳細は後述する。
【0027】次に、図1乃至図6の実施形態の検電器に
よる架線電圧検出の動作を説明する。
【0028】図1の絶縁筒群10は最小長さの納竿状態
にあって、保管や運搬が小スペースで便利にできるよう
にしてある。この状態の検電器で低所の架線電圧の有無
を検出することが可能であるが、ここでは高所の架線電
圧を検出する場合で説明する。図1の検電器で高所の架
線電圧検出の作業を行う場合、図2(A)に示すように
絶縁筒群10の各絶縁筒11a、…を順に引き出して全
体の長さを例えば最大長さにして、その長さを固定化を
する。この長さの固定化は、各絶縁筒の端部に螺装され
たジョイント部材15を手動で回転操作することで行え
ばよい。絶縁筒群10を手動で最大長さまで引き延ばす
動作に追従して、図2(B)に示すように導電筒群50
が絶縁筒群10の引き延ばし力でもって引き延ばされ
る。
【0029】図2の状態で絶縁筒群10の最後端絶縁筒
11nに固定された検出部30からの接地線32をレー
ル38にアース接続する。このアース接続は、図1の状
態で予め行っておいてもよい。このアース接続の後、最
後端絶縁筒11nを手に持って最先端絶縁筒11aの検
電金具20を高所の架線1に引掛けると、図5の回路図
に示すように架線1とレール38の間に閉回路が形成さ
れて、検出部30で架線電圧が検出され、検電情報表示
手段34が架線電圧の有無表示を行い、電圧表示スイッ
チ35の手動操作で検出電圧値が表示される。このと
き、最後端絶縁筒11nを手にする作業員の手元に検出
部30が在るので、作業員は検出部30の電圧値等の表
示を容易に確認することができる。
【0030】以上のように架線電圧検出の作業が終了す
ると、接地線32をレール38から外し、検電金具20
を架線1から外して、絶縁筒群10を図1の最小長さに
なるまで縮小する。この絶縁筒群10の縮小動作に追従
して導電筒群50も最小長さまで縮小する。
【0031】絶縁筒群10の架線電圧検出現場における
伸縮動作は、通常において次のように行われる。縮小状
態にある各絶縁筒11a、…を順に引き延ばす場合は径
の小さい絶縁筒から順に行われ、逆に最大長に引き延ば
した各絶縁筒11a、…を縮小する場合は径の大きい絶
縁筒から順に行われる。このような絶縁筒群10の伸縮
動作に追従して伸縮する導電筒群50は、その前後両端
に外力が軸方向に作用して伸縮動作をする。実験による
と導電筒群50の各導電筒51a、…の伸縮動作は概し
て径の大きい導電筒から順に行われる。このような導電
筒群50の伸縮動作は、各絶縁筒11a、…内で軸方向
に移動する各導電筒51a、…を複数の筒ガイド60で
ガイドして半径方向の移動を規制することで安定して行
われる。このような複数の筒ガイド60は、最後端絶縁
筒11nを除く各絶縁筒11a、…の後端部内面に設置
することが有効である。
【0032】また、絶縁筒群10内に収納される導電筒
群50は、図3に示すように最大径の導電筒51aが最
先端側となるようにすることが望ましい。すなわち、複
数の筒ガイド60の内の最大径で最先端の導電筒51a
の軸方向移動をガイドする筒ガイド60aを最小径で最
先端の絶縁筒11aの内面に固定すると、この筒ガイド
60aと最大径導電筒51aの隙間が十分に小さく設定
でき、同様にして他の各筒ガイドと対応する導電筒との
隙間も十分に小さく設定できる。このような隙間が小さ
くなるほど、各導電筒の対応する筒ガイドで規制される
半径方向の移動量が小さく設定できて、導電筒群50の
前後両端からの外力による従動伸縮動作が安定してスム
ーズに行われる。
【0033】なお、絶縁筒群10内に導電筒群50を、
図3と逆に最大径の導電筒51aを最後端側となるよう
に設置することも可能であるが、このようにすると例え
ば図3に示す最小径の最先端絶縁筒11aに固定する筒
ガイド60aが最小径の導電筒51nをガイドすること
になって、複数の各筒ガイドと対応する導電筒の隙間が
大きくなり、筒ガイド内で導電筒が半径方向にガタ付い
て導電筒群50の従動伸縮動作が不安定になる可能性が
大きくなる。実際、絶縁筒群10内に図3と逆方向に導
電筒群50を収納して絶縁筒群10の伸縮動作を繰り返
す実験をすると、伸縮動作の回数が増えるにしたがって
導電筒群50が伸縮し難くなり、無理に伸縮させると摩
擦摩耗して短寿命となることが分かっている。
【0034】また、絶縁筒群10を手動で伸縮動作させ
るとき、各絶縁筒11a、…の隣接する同士が外周方向
に相対的に回転することがある。このような回転力は導
電筒群50の両端にも加わり、各導電筒51a、…の隣
接する同士も相対的に回転する。ところが、導電筒群5
0は、各導電筒51a、…の隣接する同士が相対的に回
転しても捻れるようなことが無くて電気的かつ機械的な
連結構造が変わらない。その結果、導電筒群50が何回
も伸縮動作を繰り返しても、検電金具20と検出部30
を電気的接続する状態が変わらない。
【0035】また、絶縁筒群10の握り棒として使用さ
れる最後端絶縁筒11nの先端部に検出部30を設置す
ることで、作業員は検出部30に邪魔されることなく握
り棒の絶縁筒11nを手にして電圧検出の作業ができ、
かつ、作業員が検出部30の電圧値表示を読み取る作業
が容易になる。このように最後端絶縁筒11nの先端部
に設置された検出部30と絶縁筒11nの後端部内の最
後端導電筒51nを接続するための導電薄板70には、
直流1500V程度の検出に必要な電流容量のものが使
用され、例えば板厚0.3mm、幅10mmのリン青銅
板が使用可能である。このような導電薄板70を使用す
れば、絶縁筒群10の最大径で握り棒となる最後端絶縁
筒11nを作業員の手に握り易い外径とすることが容易
である。
【0036】なお、仮に上記導電薄板70の代わりに丸
線のリード線を使用すると、架線電圧検出に必要な電流
容量を得るために太いリード線が必要となり、これを最
大径の最後端絶縁筒に絶縁して添設するとなると、握り
棒となる最後端絶縁筒が大径化して作業員の手に握り難
くなり、最後端絶縁筒の重量が増して架線電圧検出の作
業がし難くなる。また、最後端絶縁筒11nの後端部に
検出部30を設置するようにして上記導電薄板70を省
略することも可能であるが、このようにすると絶縁筒群
10を手にして運搬や架線電圧検出の作業をするとき
に、最後端にある検出部が作業の邪魔をすることがあっ
て取扱いが面倒になる。
【0037】以上の実施形態の検電器は、架線電圧検出
の現場に持ち運ばれて使用されるが、現実においては架
線電圧検出の前に正常に動作するかどうかの試験が実施
される。この試験は、架線電圧検出の現場から離れた事
務所に設置された架線電圧に近い直流電圧を発生する試
験装置(直流電圧発生器)を使って行われるか、或い
は、現場に持ち込まれた携帯式の直流電圧発生器を使っ
て現場で行われる。しかし、かかる試験は検電器以外に
特別な機器類を必要として面倒である。そこで、図7に
示すように検出部30の筐体31に試験電圧発生回路4
0を内蔵させ、試験リード線42を使って上記試験を行
うようにすることが望ましい。
【0038】なお、試験電圧発生回路40は圧電素子や
電池を内蔵して、試験スイッチ41を手動でオンすると
例えば1000Vの直流電圧を出力端子45に印加す
る。試験リード線42は、図8に示すように両端にバナ
ナプラグ43とワニ口クリップ44を有する。
【0039】検電器を現場に持ち込んで架線電圧検出の
作業をする前に、次のように試験を行う。試験リード線
42のワニ口クリップ44を検電金具20に挟み、バナ
ナプラグ43を検出部30の筐体31に設置された出力
端子45に差し込んで電気的に接続する。これと前後し
て筐体31から導出された接地線32の先端の接地端子
36を筐体31に磁気吸着させてアースする。この状態
で試験スイッチ41をオンすると、架線電圧検出時と同
様に閉回路が形成されて、検電金具20に試験電圧発生
回路40から印加された試験電圧が電圧検出回路33に
検出され、電圧表示スイッチ35をオンすると試験電圧
値が電圧表示手段34aで表示される。この表示された
試験電圧値が正常な1000Vであると、検電器が正常
に動作することが確認でき、また、接地線32が断線無
く正常にアース動作することが確認される。以上のよう
な試験は、検電器がいずれの場所にあっても実施可能で
あり、また、架線電圧検出作業の直前や直後の任意の時
間帯を利用して短時間で実施できる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、延竿式の絶縁筒群の中
に延竿式の導電筒群を伸縮可能に収納して、1本の導電
管となった導電筒群で絶縁筒群の前後に設置した検電金
具と検出器とを電気的に接続した状態を安定に維持させ
たので、絶縁筒群の手動による伸縮操作時に導電筒群が
邪魔にならず、運搬や架線電圧検出作業に便利な検電器
が提供できる。また、絶縁筒群の伸縮動作時に絶縁筒が
回転して導電筒群の導電筒が回転しても、各導電筒間の
電気的かつ機械的な連結状態が変わらず安定するので、
配線部品の捻れや断線の少ない高信頼度の検電器が提供
できる。また、架線電圧検出作業をする作業員が手に握
る絶縁筒群の最大径絶縁筒に検出部を設置し、この検出
器に架線電圧値を数値等で表示する電圧値表示手段を配
備することで、検出された架線電圧値が作業員に容易に
目視されて、実用価値の大きな検電器が提供できる。
【0041】また、絶縁筒群に収納される導電筒群の内
の最大径の導電筒を最先端絶縁筒に連結し、最小径の導
電筒を最後端絶縁筒に連結することで、絶縁筒群の手動
による伸縮動作に追従して行われる導電筒群の従動伸縮
動作の円滑化が容易となり、導電筒群の長寿命化が図れ
る。
【0042】また、絶縁筒群の内面の所定の複数箇所
に、導電筒群が軸方向に摺動可能に嵌挿されてこの軸方
向移動時に導電筒の半径方向の移動を規制する筒ガイド
を固設することにより、導電筒群の各導電筒の軸方向の
伸縮動作がより安定して行われて、導電筒群のより一層
の長寿命化が図れる。
【0043】さらに、絶縁筒群の最後端絶縁筒に配備さ
れた上記検出部と、最後端絶縁筒内に配備された導電筒
群の最後端導電筒とを、最後端絶縁筒に添設された帯板
状導電薄板で電気的接続した構造とすれば、絶縁筒群の
内の作業員が手に持つ最後端絶縁筒の外径を導電薄板で
邪魔されること無く作業員の手に持ち易い大きさまでに
設計することが容易になり、取扱いに便利な検電器が提
供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の一実施形態を示す検電器の正
面図、(B)は側面図
【図2】(A)は図1の検電器の使用時の側面図、
(B)は使用時の導電筒群の側面図
【図3】図2(A)における検電器の部分拡大断面図
【図4】(A)は図3の検電器における絶縁筒群の部分
拡大断面図、(B)は(A)のT−T線拡大断面図
【図5】図1の検電器における検出部の回路図
【図6】(A)は図5の検出部における接地線の部分拡
大断面図、(B)は(A)の接地線における接地端子の
底面図
【図7】図1の検電器における検出部の別の回路図
【図8】図7の検出部に使用される試験リード線の正面
【符号の説明】
1 架線 10 延竿式の絶縁筒群 11a〜11n 絶縁筒 20 検電金具 30 検出部 34 検電情報表示手段 34a 電圧値表示手段 50 延竿式の導電筒群 51a〜51n 導電筒 60 筒ガイド 70 導電薄板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 径の異なる複数本の絶縁筒を伸縮可能に
    連結した延竿式の絶縁筒群と、この絶縁筒群の最小径の
    最先端絶縁筒に固設されて、外部の架線に引掛け係止さ
    れることで架線と電気的に接触する検電金具と、前記絶
    縁筒群の最大径の最後端絶縁筒に前記検電金具と電気配
    線された状態で固設され、検電金具の電圧検出信号に基
    づいて架線電圧を検出して検出電圧値の表示手段を含む
    検電情報表示手段を有する検出部と、前記絶縁筒群に収
    納されて最先端絶縁筒と最後端絶縁筒に前後両端部が支
    持され、絶縁筒群の伸縮動作に追従して伸縮動作して前
    記検電金具と検出部を電気的に接続した状態で連結され
    た複数本の導電筒からなる延竿式の導電筒群とを具備し
    たことを特徴とする直流用検電器。
  2. 【請求項2】 上記導電筒群の最大径の導電筒を上記最
    先端絶縁筒に連結すると共に最小径の導電筒を上記最後
    端絶縁筒に連結したことを特徴とする請求項1に記載の
    直流用検電器。
  3. 【請求項3】 上記絶縁筒群の内面の所定の複数箇所
    に、上記導電筒群が軸方向に摺動可能に嵌挿されてこの
    軸方向移動時に導電筒の半径方向の移動を規制する筒ガ
    イドを固設したことを特徴とする請求項1又は2に記載
    の直流用検電器。
  4. 【請求項4】 上記絶縁筒群の最後端絶縁筒に配備され
    た上記検出部と、最後端絶縁筒内に配備された導電筒群
    の最後端導電筒とを、最後端絶縁筒に添設された帯板状
    導電薄板で電気的接続したことを特徴とする請求項1乃
    至3のいずれかに記載の直流用検電器。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010261800A (ja) * 2009-05-07 2010-11-18 Nippon Densetsu Kogyo Co Ltd 通電表示装置
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