JP2002372060A - 転がり軸受 - Google Patents
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/72—Sealings
- F16C33/76—Sealings of ball or roller bearings
- F16C33/78—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members
- F16C33/784—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race
- F16C33/7843—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race with a single annular sealing disc
- F16C33/7853—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race with a single annular sealing disc with one or more sealing lips to contact the inner race
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- F16C33/7816—Details of the sealing or parts thereof, e.g. geometry, material
- F16C33/782—Details of the sealing or parts thereof, e.g. geometry, material of the sealing region
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- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C19/00—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
- F16C19/02—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
- F16C19/04—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for radial load mainly
- F16C19/06—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for radial load mainly with a single row or balls
Abstract
(57)【要約】
【課題】 外輪の回転に応じて作用する遠心力でシール
部材の封止性能が低下することがなく、外輪の高速回転
時にも潤滑剤の漏れや、異物の侵入を防止することがで
きる良好なシール構造を備えた転がり軸受を提供する。 【解決手段】 単列深溝玉軸受21は、玉４が配設された
内外輪間を封止する環状のゴムシール25の外周部に形成
した取付け嵌合部25a が、外輪23内周面の軸線方向両端
部近傍に形成したシール嵌合溝23a に嵌合されると共
に、ゴムシール25の内周部に形成したリップ部25b が、
内輪外周面の軸線方向両端部近傍に形成したシール接触
面22a に摺接される。シール接触面22a が、内輪22の軸
線方向両端面から軸線方向に沿って凹設されたシール用
溝27の外側壁に形成される。リップ部25b が、シール接
触面22a に摺接するべくゴムシール25の内周縁からシー
ル用溝27内に向かって突出されたシール突起28を備え
る。
部材の封止性能が低下することがなく、外輪の高速回転
時にも潤滑剤の漏れや、異物の侵入を防止することがで
きる良好なシール構造を備えた転がり軸受を提供する。 【解決手段】 単列深溝玉軸受21は、玉４が配設された
内外輪間を封止する環状のゴムシール25の外周部に形成
した取付け嵌合部25a が、外輪23内周面の軸線方向両端
部近傍に形成したシール嵌合溝23a に嵌合されると共
に、ゴムシール25の内周部に形成したリップ部25b が、
内輪外周面の軸線方向両端部近傍に形成したシール接触
面22a に摺接される。シール接触面22a が、内輪22の軸
線方向両端面から軸線方向に沿って凹設されたシール用
溝27の外側壁に形成される。リップ部25b が、シール接
触面22a に摺接するべくゴムシール25の内周縁からシー
ル用溝27内に向かって突出されたシール突起28を備え
る。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は転がり軸受に関し、
特に、外輪が回転させられる転がり軸受の内外輪間にグ
リース等の潤滑剤を封入する為のシール部材を備えたシ
ール構造の改良に関するものである。
特に、外輪が回転させられる転がり軸受の内外輪間にグ
リース等の潤滑剤を封入する為のシール部材を備えたシ
ール構造の改良に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】図４に示した接触ゴムシール形の単列深
溝玉軸受（以下、玉軸受という）１は、内輪２と外輪３
との間に転動体として複数の玉４を装備した構成であ
る。これら玉４は、保持器５により、周方向に沿って等
間隔に保持されている。そして、前記玉軸受１の軸線方
向両側端には、内外輪間にグリース等の潤滑剤を封入す
ると共に、水や粉塵等の侵入を防止するシール構造を構
成するためのシール部材であるゴムシール６が装着され
ている。
溝玉軸受（以下、玉軸受という）１は、内輪２と外輪３
との間に転動体として複数の玉４を装備した構成であ
る。これら玉４は、保持器５により、周方向に沿って等
間隔に保持されている。そして、前記玉軸受１の軸線方
向両側端には、内外輪間にグリース等の潤滑剤を封入す
ると共に、水や粉塵等の侵入を防止するシール構造を構
成するためのシール部材であるゴムシール６が装着され
ている。
【０００３】前記ゴムシール６は、前記外輪３内周面の
軸線方向両端部近傍にそれぞれ形成したシール嵌合溝３
ａに嵌合保持される取付け嵌合部６ａを外周部に備える
と共に、内輪２外周面の軸線方向両端部近傍にそれぞれ
形成したシール接触面７に摺接するリップ部６ｂを内周
部に備え、芯金８をインサート成形した円環状構造を成
している。又、前記ゴムシール６のリップ部６ｂは、半
径方向内方に向かって内輪２の外周面に凹設されたシー
ル用溝２ａの外側壁をシール接触面７として利用するも
ので、シール用溝２ａの外側壁に弾性接触させられる。
尚、ゴムシールの種類によっては、シール用溝２ａの底
壁や内側壁をシール接触面として利用するものもある。
更に、前記ゴムシール６の場合は、前記玉軸受１の内外
輪間に封入されたグリースの封止性能を向上させる為、
前記リップ部６ｂとは別に、玉軸受１の軸線方向に向け
てグリースリップ６ｃが内周部に突設されている。
軸線方向両端部近傍にそれぞれ形成したシール嵌合溝３
ａに嵌合保持される取付け嵌合部６ａを外周部に備える
と共に、内輪２外周面の軸線方向両端部近傍にそれぞれ
形成したシール接触面７に摺接するリップ部６ｂを内周
部に備え、芯金８をインサート成形した円環状構造を成
している。又、前記ゴムシール６のリップ部６ｂは、半
径方向内方に向かって内輪２の外周面に凹設されたシー
ル用溝２ａの外側壁をシール接触面７として利用するも
ので、シール用溝２ａの外側壁に弾性接触させられる。
尚、ゴムシールの種類によっては、シール用溝２ａの底
壁や内側壁をシール接触面として利用するものもある。
更に、前記ゴムシール６の場合は、前記玉軸受１の内外
輪間に封入されたグリースの封止性能を向上させる為、
前記リップ部６ｂとは別に、玉軸受１の軸線方向に向け
てグリースリップ６ｃが内周部に突設されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した如
き接触ゴムシール形の玉軸受１は、内輪２を図示せぬ固
定軸に嵌着させて、外輪３を回転体の支承に使う場合が
あるが、前記外輪３が高速回転させられると、作用する
遠心力により前記ゴムシール６のリップ部６ｂに半径方
向外方側への撓みが生じる。そこで、前記リップ部６ｂ
がシール接触面２ａから離間したり、あるいは接触圧が
低下して封止性能が低下する可能性があり、内外輪間に
充填されたグリースの漏れが生じたり、外部から軸受内
への異物の侵入が生じるなどの問題が発生する虞があっ
た。
き接触ゴムシール形の玉軸受１は、内輪２を図示せぬ固
定軸に嵌着させて、外輪３を回転体の支承に使う場合が
あるが、前記外輪３が高速回転させられると、作用する
遠心力により前記ゴムシール６のリップ部６ｂに半径方
向外方側への撓みが生じる。そこで、前記リップ部６ｂ
がシール接触面２ａから離間したり、あるいは接触圧が
低下して封止性能が低下する可能性があり、内外輪間に
充填されたグリースの漏れが生じたり、外部から軸受内
への異物の侵入が生じるなどの問題が発生する虞があっ
た。
【０００５】従って、本発明の目的は上記課題を解消す
ることに係り、外輪の回転に応じて作用する遠心力でシ
ール部材の封止性能が低下することがなく、外輪の高速
回転時にも潤滑剤の漏れや、異物の侵入を防止すること
ができる良好なシール構造を備えた転がり軸受を提供す
ることである。
ることに係り、外輪の回転に応じて作用する遠心力でシ
ール部材の封止性能が低下することがなく、外輪の高速
回転時にも潤滑剤の漏れや、異物の侵入を防止すること
ができる良好なシール構造を備えた転がり軸受を提供す
ることである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、転
動体が配設された内外輪間を封止する環状のシール部材
の外周部に形成した取付け嵌合部が、前記外輪内周面の
軸線方向両端部近傍に形成したシール嵌合溝に嵌合され
ると共に、前記シール部材の内周部に形成したリップ部
が、前記内輪外周面の軸線方向両端部近傍に形成したシ
ール接触面に摺接される転がり軸受であって、前記シー
ル接触面が、前記内輪の軸線方向両端面から軸線方向に
沿って凹設されたシール用溝の外側壁に形成されると共
に、前記リップ部が、前記シール接触面に摺接するべく
シール部材の内周縁から前記シール用溝内に向かって突
出されたシール突起を備えることを特徴とする転がり軸
受により達成される。
動体が配設された内外輪間を封止する環状のシール部材
の外周部に形成した取付け嵌合部が、前記外輪内周面の
軸線方向両端部近傍に形成したシール嵌合溝に嵌合され
ると共に、前記シール部材の内周部に形成したリップ部
が、前記内輪外周面の軸線方向両端部近傍に形成したシ
ール接触面に摺接される転がり軸受であって、前記シー
ル接触面が、前記内輪の軸線方向両端面から軸線方向に
沿って凹設されたシール用溝の外側壁に形成されると共
に、前記リップ部が、前記シール接触面に摺接するべく
シール部材の内周縁から前記シール用溝内に向かって突
出されたシール突起を備えることを特徴とする転がり軸
受により達成される。
【０００７】上記構成によれば、外輪が高速回転させら
れると、該外輪のシール嵌合溝に嵌合されたシール部材
も一体的に高速回転し、該シール部材及びシール突起に
も遠心力が作用する。前記シール突起が摺接するシール
接触面は、内輪の軸線方向両端面から軸線方向に沿って
凹設されたシール用溝の外側壁に形成されており、前記
シール突起の先端は半径方向外方側で該シール接触面に
摺接している。
れると、該外輪のシール嵌合溝に嵌合されたシール部材
も一体的に高速回転し、該シール部材及びシール突起に
も遠心力が作用する。前記シール突起が摺接するシール
接触面は、内輪の軸線方向両端面から軸線方向に沿って
凹設されたシール用溝の外側壁に形成されており、前記
シール突起の先端は半径方向外方側で該シール接触面に
摺接している。
【０００８】即ち、前記シール突起の先端は、外輪の回
転速度に応じてシール接触面に押し付けられ、前記シー
ル接触面に対する接触圧が増大する。そこで、シール部
材が高速回転した際にも、リップ部のシール突起がシー
ル接触面から離間して封止性能が低下する虞はなく、内
外輪間に充填された潤滑剤の漏れが生じたり、外部から
軸受内への異物の侵入が生じることもない。
転速度に応じてシール接触面に押し付けられ、前記シー
ル接触面に対する接触圧が増大する。そこで、シール部
材が高速回転した際にも、リップ部のシール突起がシー
ル接触面から離間して封止性能が低下する虞はなく、内
外輪間に充填された潤滑剤の漏れが生じたり、外部から
軸受内への異物の侵入が生じることもない。
【０００９】尚、好ましくは前記シール用溝の外側壁面
が、前記内輪の側端面に向かって徐々に溝幅を広げる傾
斜面とされる。このようにすると、組立公差や、回転駆
動時の昇温等によって、軸受の内外輪間に、軸線方向及
び半径方向の相対変位が生じた場合でも、シール部材の
シール突起と内輪のシール接触面との接触状態に大きな
変化が生じることがなく、良好な接触圧を維持すること
ができる。
が、前記内輪の側端面に向かって徐々に溝幅を広げる傾
斜面とされる。このようにすると、組立公差や、回転駆
動時の昇温等によって、軸受の内外輪間に、軸線方向及
び半径方向の相対変位が生じた場合でも、シール部材の
シール突起と内輪のシール接触面との接触状態に大きな
変化が生じることがなく、良好な接触圧を維持すること
ができる。
【００１０】又、前記シール突起には、先端部の半径方
向に沿った撓み変形を容易とする薄肉部が設けられるこ
とが好ましい。このようにすると、外輪の高速回転によ
って、シール部材に作用する遠心力が過大になる場合で
も、前記シール突起の先端部は半径方向内方へ撓み変形
することができ、シール接触面に対する接触圧が過度に
上昇することを防止することができる。
向に沿った撓み変形を容易とする薄肉部が設けられるこ
とが好ましい。このようにすると、外輪の高速回転によ
って、シール部材に作用する遠心力が過大になる場合で
も、前記シール突起の先端部は半径方向内方へ撓み変形
することができ、シール接触面に対する接触圧が過度に
上昇することを防止することができる。
【００１１】更に、好ましくは前記シール部材にインサ
ート成形される芯金が、前記シール突起まで延設され
る。このようにすると、外輪の高速回転によって、シー
ル部材に作用する遠心力が過大になる場合でも、遠心力
によるシール突起の半径方向外方への弾性変形量を規制
し、シール接触面に対する接触圧が過度に上昇すること
を防止することができる。
ート成形される芯金が、前記シール突起まで延設され
る。このようにすると、外輪の高速回転によって、シー
ル部材に作用する遠心力が過大になる場合でも、遠心力
によるシール突起の半径方向外方への弾性変形量を規制
し、シール接触面に対する接触圧が過度に上昇すること
を防止することができる。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の一実施形態に係る転がり軸受を詳細に説明する。本発
明の第１実施形態に係る接触ゴムシール形の単列深溝玉
軸受（以下、玉軸受という）２１は、図１に示したよう
に、内輪２２と外輪２３との間に転動体として複数の玉
４を装備した構成である。これら玉４は、保持器５によ
り、周方向に沿って等間隔に保持されている。そして、
前記玉軸受２１の軸線方向両側端には、内外輪間にグリ
ース等の潤滑剤を封入すると共に、水や粉塵等の侵入を
防止するシール構造を構成するためのシール部材である
ゴムシール２５が装着されている。
の一実施形態に係る転がり軸受を詳細に説明する。本発
明の第１実施形態に係る接触ゴムシール形の単列深溝玉
軸受（以下、玉軸受という）２１は、図１に示したよう
に、内輪２２と外輪２３との間に転動体として複数の玉
４を装備した構成である。これら玉４は、保持器５によ
り、周方向に沿って等間隔に保持されている。そして、
前記玉軸受２１の軸線方向両側端には、内外輪間にグリ
ース等の潤滑剤を封入すると共に、水や粉塵等の侵入を
防止するシール構造を構成するためのシール部材である
ゴムシール２５が装着されている。
【００１３】このゴムシール２５は、前記外輪２３内周
面の軸線方向両端部近傍に形成したシール嵌合溝２３ａ
に嵌合保持される取付け嵌合部２５ａを外周部に備える
と共に、前記内輪２２外周面の軸線方向両端部近傍に形
成したシール接触面２２ａに摺接するリップ部２５ｂを
内周部に備えており、インサート成形される芯金２６と
共に環状構造に一体成形されている。
面の軸線方向両端部近傍に形成したシール嵌合溝２３ａ
に嵌合保持される取付け嵌合部２５ａを外周部に備える
と共に、前記内輪２２外周面の軸線方向両端部近傍に形
成したシール接触面２２ａに摺接するリップ部２５ｂを
内周部に備えており、インサート成形される芯金２６と
共に環状構造に一体成形されている。
【００１４】本実施形態のシール接触面２２ａは、前記
内輪２２の軸線方向両端面から軸線方向に沿って凹設さ
れたシール用溝２７の外側壁に形成されている。前記シ
ール用溝２７の外側壁面は、前記内輪２２の側端面に向
かって徐々に溝幅を広げる傾斜面とされており、該シー
ル用溝２７の内側壁面は、軸線方向に沿う円筒面とされ
ている。
内輪２２の軸線方向両端面から軸線方向に沿って凹設さ
れたシール用溝２７の外側壁に形成されている。前記シ
ール用溝２７の外側壁面は、前記内輪２２の側端面に向
かって徐々に溝幅を広げる傾斜面とされており、該シー
ル用溝２７の内側壁面は、軸線方向に沿う円筒面とされ
ている。
【００１５】又、本実施形態のリップ部２５ｂは、図２
に示したように、前記シール接触面２２ａに摺接するべ
く、ゴムシール２５の内周縁から前記シール用溝２７内
に向かって突出されたシール突起２８を備える。更に、
前記シール突起２８には、先端部の半径方向に沿った撓
み変形を容易とする薄肉部２９が設けられている。
に示したように、前記シール接触面２２ａに摺接するべ
く、ゴムシール２５の内周縁から前記シール用溝２７内
に向かって突出されたシール突起２８を備える。更に、
前記シール突起２８には、先端部の半径方向に沿った撓
み変形を容易とする薄肉部２９が設けられている。
【００１６】即ち、上述した本実施形態の玉軸受２１
は、前記内輪２２を図示せぬ固定軸に嵌着させて、前記
外輪２３を回転体の支承に使う場合、該外輪２３が高速
回転させられると、該外輪２３のシール嵌合溝２３ａに
取付け嵌合部２５ａを嵌合保持されたゴムシール２５も
一体的に高速回転し、該ゴムシール２５及びシール突起
２８にも遠心力が作用する。
は、前記内輪２２を図示せぬ固定軸に嵌着させて、前記
外輪２３を回転体の支承に使う場合、該外輪２３が高速
回転させられると、該外輪２３のシール嵌合溝２３ａに
取付け嵌合部２５ａを嵌合保持されたゴムシール２５も
一体的に高速回転し、該ゴムシール２５及びシール突起
２８にも遠心力が作用する。
【００１７】前記シール突起２８が摺接するシール接触
面２２ａは、前記内輪２２の軸線方向両端面から軸線方
向に沿って凹設されたシール用溝２７の外側壁に形成さ
れており、前記シール突起２８の先端は半径方向外方側
で該シール接触面２２ａに摺接している。
面２２ａは、前記内輪２２の軸線方向両端面から軸線方
向に沿って凹設されたシール用溝２７の外側壁に形成さ
れており、前記シール突起２８の先端は半径方向外方側
で該シール接触面２２ａに摺接している。
【００１８】そこで、前記シール突起２８の先端は、前
記外輪２３の回転速度に応じてシール接触面２２ａに押
し付けられ、前記シール接触面２２ａに対する接触圧が
増大する。従って、外輪２３と一体的に前記ゴムシール
２５が高速回転した際にも、前記リップ部２５ｂのシー
ル突起２８がシール接触面２２ａから離間して封止性能
が低下する虞はなく、内外輪間に充填されたグリースの
漏れが生じたり、外部から軸受内への異物の侵入が生じ
ることもない。
記外輪２３の回転速度に応じてシール接触面２２ａに押
し付けられ、前記シール接触面２２ａに対する接触圧が
増大する。従って、外輪２３と一体的に前記ゴムシール
２５が高速回転した際にも、前記リップ部２５ｂのシー
ル突起２８がシール接触面２２ａから離間して封止性能
が低下する虞はなく、内外輪間に充填されたグリースの
漏れが生じたり、外部から軸受内への異物の侵入が生じ
ることもない。
【００１９】又、本実施形態における前記シール用溝２
７の外側壁は、前記内輪２２の側端面に向かって徐々に
溝幅を広げる傾斜面とされ、前記シール接触面２２ａを
形成しているので、玉軸受２１の組立公差や、回転駆動
時の昇温等によって、玉軸受２１の内外輪間に、軸線方
向及び半径方向の相対変位が生じた場合でも、ゴムシー
ル２５のシール突起２８と内輪２２のシール接触面２２
ａとの接触状態に大きな変化が生じることがなく、良好
な接触圧を維持することができる。更に、前記シール用
溝２７の外側壁は、図２に示したように、前記内輪２２
の側端面に向かって突出した突起列２４に形成される。
そこで、前記突起列２４は、図４に示した従来の玉軸受
１のゴムシール６におけるグリースリップ６ｃと同様の
機能を有している。
７の外側壁は、前記内輪２２の側端面に向かって徐々に
溝幅を広げる傾斜面とされ、前記シール接触面２２ａを
形成しているので、玉軸受２１の組立公差や、回転駆動
時の昇温等によって、玉軸受２１の内外輪間に、軸線方
向及び半径方向の相対変位が生じた場合でも、ゴムシー
ル２５のシール突起２８と内輪２２のシール接触面２２
ａとの接触状態に大きな変化が生じることがなく、良好
な接触圧を維持することができる。更に、前記シール用
溝２７の外側壁は、図２に示したように、前記内輪２２
の側端面に向かって突出した突起列２４に形成される。
そこで、前記突起列２４は、図４に示した従来の玉軸受
１のゴムシール６におけるグリースリップ６ｃと同様の
機能を有している。
【００２０】又、前記シール突起２８には、先端部の半
径方向（図２中、上下方向）に沿った撓み変形を容易と
する薄肉部２９が設けられているので、前記外輪２３の
高速回転によって、ゴムシール２５に作用する遠心力が
過大になる場合でも、前記シール突起２８の先端部は半
径方向内方（図２中、下方）へ撓み変形することがで
き、シール接触面２２ａに対する接触圧が過度に上昇す
ることを防止することができる。
径方向（図２中、上下方向）に沿った撓み変形を容易と
する薄肉部２９が設けられているので、前記外輪２３の
高速回転によって、ゴムシール２５に作用する遠心力が
過大になる場合でも、前記シール突起２８の先端部は半
径方向内方（図２中、下方）へ撓み変形することがで
き、シール接触面２２ａに対する接触圧が過度に上昇す
ることを防止することができる。
【００２１】図３は、本発明の第２実施形態に係る接触
ゴムシール形の単列深溝玉軸受（以下、玉軸受という）
３１の部分縦断面図である。本第２実施形態の玉軸受３
１は、図３に示したように、上記第１実施形態における
ゴムシール２５の代わりに、ゴムシール３５を使用した
もので、それ以外の構成、例えば、内輪２２に形成され
るシール用溝２７の構造や外輪２３に形成されるシール
嵌合溝２３ａの構造等は、上記第１実施形態の玉軸受１
と共通である。
ゴムシール形の単列深溝玉軸受（以下、玉軸受という）
３１の部分縦断面図である。本第２実施形態の玉軸受３
１は、図３に示したように、上記第１実施形態における
ゴムシール２５の代わりに、ゴムシール３５を使用した
もので、それ以外の構成、例えば、内輪２２に形成され
るシール用溝２７の構造や外輪２３に形成されるシール
嵌合溝２３ａの構造等は、上記第１実施形態の玉軸受１
と共通である。
【００２２】即ち、前記ゴムシール３５は、上記第１実
施形態のゴムシール２５と同様に、外輪２３内周面の軸
線方向両端部近傍に形成したシール嵌合溝２３ａに嵌合
保持される取付け嵌合部３５ａを外周部に備えると共
に、内輪２２外周面の軸線方向両端部近傍に形成したシ
ール接触面２２ａに摺接するリップ部３５ｂを内周部に
備えた環状構造に一体成形されている。
施形態のゴムシール２５と同様に、外輪２３内周面の軸
線方向両端部近傍に形成したシール嵌合溝２３ａに嵌合
保持される取付け嵌合部３５ａを外周部に備えると共
に、内輪２２外周面の軸線方向両端部近傍に形成したシ
ール接触面２２ａに摺接するリップ部３５ｂを内周部に
備えた環状構造に一体成形されている。
【００２３】更に、前記リップ部３５ｂは、図２に示し
たように、前記シール接触面２２ａに摺接するべく、ゴ
ムシール３５の内周縁から前記シール用溝２７内に向か
って突出されたシール突起３８を備えると共に、インサ
ート成形された芯金３２の内周端が該シール突起３８の
先端部まで延設されている。そこで、上記第１実施形態
のゴムシール２５と同様に、前記シール突起３８の先端
は、前記外輪２３の回転速度に応じてシール接触面２２
ａに押し付けられ、前記シール接触面２２ａに対する接
触圧が増大する。
たように、前記シール接触面２２ａに摺接するべく、ゴ
ムシール３５の内周縁から前記シール用溝２７内に向か
って突出されたシール突起３８を備えると共に、インサ
ート成形された芯金３２の内周端が該シール突起３８の
先端部まで延設されている。そこで、上記第１実施形態
のゴムシール２５と同様に、前記シール突起３８の先端
は、前記外輪２３の回転速度に応じてシール接触面２２
ａに押し付けられ、前記シール接触面２２ａに対する接
触圧が増大する。
【００２４】従って、外輪２３と一体的に前記ゴムシー
ル３５が高速回転した際にも、前記リップ部３５ｂのシ
ール突起３８がシール接触面２２ａから離間して封止性
能が低下する虞はなく、内外輪間に充填されたグリース
の漏れが生じたり、外部から軸受内への異物の侵入が生
じることもない。更に、前記外輪２３の高速回転によっ
て、ゴムシール３５に作用する遠心力が過大になる場合
でも、遠心力によるシール突起３８の半径方向外方（図
３中、上方）への弾性変形量を前記芯金３２の内周端が
規制し、シール接触面２２ａに対する接触圧が過度に上
昇することを防止することができる。
ル３５が高速回転した際にも、前記リップ部３５ｂのシ
ール突起３８がシール接触面２２ａから離間して封止性
能が低下する虞はなく、内外輪間に充填されたグリース
の漏れが生じたり、外部から軸受内への異物の侵入が生
じることもない。更に、前記外輪２３の高速回転によっ
て、ゴムシール３５に作用する遠心力が過大になる場合
でも、遠心力によるシール突起３８の半径方向外方（図
３中、上方）への弾性変形量を前記芯金３２の内周端が
規制し、シール接触面２２ａに対する接触圧が過度に上
昇することを防止することができる。
【００２５】尚、本発明の転がり軸受における外輪のシ
ール嵌合溝、内輪のシール接触面、シール部材の取付け
嵌合部及びリップ部等の構成は、上記実施形態の構成に
限定されるものではなく、種々の形態を採りうることは
言うまでもない。又、上記実施形態においては、単列深
溝玉軸受について説明したが、本発明は外輪が回転させ
られる転がり軸受の内外輪間にグリース等の潤滑剤を封
入する為のシール部材を備えた各種の転がり軸受に適用
可能である。
ール嵌合溝、内輪のシール接触面、シール部材の取付け
嵌合部及びリップ部等の構成は、上記実施形態の構成に
限定されるものではなく、種々の形態を採りうることは
言うまでもない。又、上記実施形態においては、単列深
溝玉軸受について説明したが、本発明は外輪が回転させ
られる転がり軸受の内外輪間にグリース等の潤滑剤を封
入する為のシール部材を備えた各種の転がり軸受に適用
可能である。
【００２６】
【発明の効果】上述した如き本発明の転がり軸受によれ
ば、外輪が高速回転させられると、該外輪のシール嵌合
溝に嵌合されたシール部材も一体的に高速回転し、該シ
ール部材及びシール突起にも遠心力が作用する。前記シ
ール突起が摺接するシール接触面は、内輪の軸線方向両
端面から軸線方向に沿って凹設されたシール用溝の外側
壁に形成されており、前記シール突起の先端は半径方向
外方側で該シール接触面に摺接している。
ば、外輪が高速回転させられると、該外輪のシール嵌合
溝に嵌合されたシール部材も一体的に高速回転し、該シ
ール部材及びシール突起にも遠心力が作用する。前記シ
ール突起が摺接するシール接触面は、内輪の軸線方向両
端面から軸線方向に沿って凹設されたシール用溝の外側
壁に形成されており、前記シール突起の先端は半径方向
外方側で該シール接触面に摺接している。
【００２７】即ち、前記シール突起の先端は、外輪の回
転速度に応じてシール接触面に押し付けられ、前記シー
ル接触面に対する接触圧が増大する。そこで、シール部
材が高速回転した際にも、リップ部のシール突起がシー
ル接触面から離間して封止性能が低下する虞はなく、内
外輪間に充填された潤滑剤の漏れが生じたり、外部から
軸受内への異物の侵入が生じることもない。従って、外
輪の回転に応じて作用する遠心力でシール部材の封止性
能が低下することがなく、外輪の高速回転時にも潤滑剤
の漏れや、異物の侵入を防止することができる良好なシ
ール構造を備えた転がり軸受を提供できる。
転速度に応じてシール接触面に押し付けられ、前記シー
ル接触面に対する接触圧が増大する。そこで、シール部
材が高速回転した際にも、リップ部のシール突起がシー
ル接触面から離間して封止性能が低下する虞はなく、内
外輪間に充填された潤滑剤の漏れが生じたり、外部から
軸受内への異物の侵入が生じることもない。従って、外
輪の回転に応じて作用する遠心力でシール部材の封止性
能が低下することがなく、外輪の高速回転時にも潤滑剤
の漏れや、異物の侵入を防止することができる良好なシ
ール構造を備えた転がり軸受を提供できる。
【図１】本発明の第１実施形態に係る接触ゴムシール形
の単列深溝玉軸受の部分縦断面図である。
の単列深溝玉軸受の部分縦断面図である。
【図２】図１に示した単列深溝玉軸受の要部拡大図であ
る。
る。
【図３】本発明の第２実施形態に係る接触ゴムシール形
の単列深溝玉軸受の部分縦断面図である。
の単列深溝玉軸受の部分縦断面図である。
【図４】従来の接触ゴムシール形の単列深溝玉軸受の部
分縦断面図である。
分縦断面図である。
４ 玉（転動体） ２１ 単列深溝玉軸受（転がり軸受） ２２ 内輪 ２２ａ シール接触面 ２３ 外輪 ２３ａ シール嵌合溝 ２５ ゴムシール ２５ａ 取付け嵌合部 ２５ｂ リップ部 ２７ シール用溝 ２８ シール突起 ２９ 薄肉部
Claims (4)
- 【請求項１】 転動体が配設された内外輪間を封止する
環状のシール部材の外周部に形成した取付け嵌合部が、
前記外輪内周面の軸線方向両端部近傍に形成したシール
嵌合溝に嵌合されると共に、前記シール部材の内周部に
形成したリップ部が、前記内輪外周面の軸線方向両端部
近傍に形成したシール接触面に摺接される転がり軸受で
あって、 前記シール接触面が、前記内輪の軸線方向両端面から軸
線方向に沿って凹設されたシール用溝の外側壁に形成さ
れると共に、 前記リップ部が、前記シール接触面に摺接するべくシー
ル部材の内周縁から前記シール用溝内に向かって突出さ
れたシール突起を備えることを特徴とする転がり軸受。 - 【請求項２】 前記シール用溝の外側壁面が、前記内輪
の側端面に向かって徐々に溝幅を広げる傾斜面とされて
いることを特徴とする請求項１に記載の転がり軸受。 - 【請求項３】 前記シール突起には、先端部の半径方向
に沿った撓み変形を容易とする薄肉部が設けられている
ことを特徴とする請求項１又は２に記載の転がり軸受。 - 【請求項４】 前記シール部材にインサート成形される
芯金が、前記シール突起まで延設されることを特徴とす
る請求項１又は２に記載の転がり軸受。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001182225A JP2002372060A (ja) | 2001-06-15 | 2001-06-15 | 転がり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001182225A JP2002372060A (ja) | 2001-06-15 | 2001-06-15 | 転がり軸受 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002372060A true JP2002372060A (ja) | 2002-12-26 |
Family
ID=19022369
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001182225A Pending JP2002372060A (ja) | 2001-06-15 | 2001-06-15 | 転がり軸受 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002372060A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006064830A1 (ja) * | 2004-12-15 | 2006-06-22 | Ntn Corporation | 転がり軸受のシール構造 |
| DE102006025580A1 (de) * | 2006-06-01 | 2007-12-06 | Schaeffler Kg | Wälzlager |
| DE102006033124A1 (de) * | 2006-07-18 | 2008-01-24 | Schaeffler Kg | Wälzlager |
| FR2991415A1 (fr) * | 2012-06-04 | 2013-12-06 | Defontaine | Dispositif d'etancheite |
-
2001
- 2001-06-15 JP JP2001182225A patent/JP2002372060A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006064830A1 (ja) * | 2004-12-15 | 2006-06-22 | Ntn Corporation | 転がり軸受のシール構造 |
| DE102006025580A1 (de) * | 2006-06-01 | 2007-12-06 | Schaeffler Kg | Wälzlager |
| DE102006033124A1 (de) * | 2006-07-18 | 2008-01-24 | Schaeffler Kg | Wälzlager |
| FR2991415A1 (fr) * | 2012-06-04 | 2013-12-06 | Defontaine | Dispositif d'etancheite |
| EP2672134A1 (fr) * | 2012-06-04 | 2013-12-11 | Defontaine | Dispositif d'étanchéité de roulement de grande dimension |
| US9976652B2 (en) | 2012-06-04 | 2018-05-22 | Defontaine | Sealing device |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20060324 |
|
| RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20071127 |