JP2002371908A - クランクケース - Google Patents

クランクケース

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JP2002371908A JP2001177263A JP2001177263A JP2002371908A JP 2002371908 A JP2002371908 A JP 2002371908A JP 2001177263 A JP2001177263 A JP 2001177263A JP 2001177263 A JP2001177263 A JP 2001177263A JP 2002371908 A JP2002371908 A JP 2002371908A
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  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、クランクケース外壁の剛性を調整
し、ヘッドボルト締め付け時の気筒間の変形量差を均一
化してオイル消費量の低減等を図れるクランクケースを
提供することにある。 【解決手段】 クランクケース外壁5にオイルクーラ室
15を形成するリブ14を設けたクランクケース1にお
いて、リブ14を有する側のクランクケース外壁5とシ
リンダボア4との間のウォータジャケット9を横切り両
者を連結する連結部材23を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関のクラン
クケースに関し、特に、クランクケースにシリンダヘッ
ドを取り付けるためのヘッドボルトの締め付け時のシリ
ンダボアの変形を抑えるようにしたクランクケースに関
する。
【0002】
【従来の技術】車両等に搭載される多気筒内燃機関のク
ランクケースはその長手方向に直列に複数の燃焼室を所
定間隔を介し配設し、各燃焼室を形成する各シリンダボ
アをその外側のクランクケース外壁に対し上下端の上下
連結壁を介し一体的に結合した構成を採る。この内、上
連結壁はウォータジャケットの冷却水を循環させるため
の冷却水貫通口を複数形成され、しかも、その近傍には
ボルトボスやオイル通路が相互に干渉することが無いよ
うに形成されている。
【0003】このようなクランクケースの上部にはシリ
ンダヘッドが重ねられ、両者はシリンダヘッドを貫通し
たヘッドボルトが上連結壁のボルトボスのボルト穴に螺
着されることで一体的に締め付け結合される。この場
合、各シリンダボアの周りには同数のボルト穴が形成さ
れたボルトボスが同様のパターンで配設され、同数のヘ
ッドボルトで同等の締め付け力でシリンダヘッドと締め
付け結合される。ところが、クランクケースにシリンダ
ヘッドを取り付けるためのヘッドボルトが締め付けられ
た場合、両者間のガスケットの厚さの影響、締め付け力
の大小のばらつき、あるいは上連結壁とシリンダヘッド
との当たり具合や接合面の傾きやボルト穴の配置及び形
状等により、クランクケースの締め付け部近傍が傾き変
位する。
【0004】そこで、特開平8−61139号公報のセ
ミオープンデッキ構造のシリンダブロックでは、各シリ
ンダライナの廻りに同一パターンでボルトボスを設ける
が、この場合、シリンダブロック外壁側にボルトボスを
設け、シリンダブロック外壁側の各ボルトボスとの対向
位置とシリンダボア側とを上部及び中間部の各リブを用
いそれぞれ連結している。これにより、シリンダブロッ
クにシリンダヘッドを取り付けるためのヘッドボルトが
締め付けられた場合において、各ボルトボスの変位が両
連結用のリブを介して各シリンダライナ側に分散され、
全体剛性の強化されたシリンダヘッド外壁及びシリンダ
ライナの変位量を抑えている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、クランクケー
ス外壁の形状がクランクケースの長手方向において異な
リ剛性がばらついている場合、例えば、クランクケース
外壁にオイルクーラの取付け用のリブが形成されている
ような場合、クランクケースの長手方向に長い横リブの
みが形成されている中間部の外壁やその内側のシリンダ
ボアに対し、縦リブが形成されるクランクケースの長手
方向の両端に位置する外壁やその内側のシリンダボアの
剛性が相対的に大きくなる。このため、同一の締め付け
力でヘッドボルトを締め付けた場合でも、クランクケー
スの長手方向における中間部のシリンダボアやその回り
のクランクケース外壁が比較的大きく変形する。
【0006】このように、各気筒のシリンダボア及び外
壁の変形量がクランクケースの長手方向においてばらつ
き、気筒間のボア変形量差、気筒間のクランクケース外
壁の変形量差が大きくなり、応力がばらつくことより、
エンジン駆動時にオイル消費量の増加、ピストン打音の
増加、偏磨耗の増加による耐久性の低下が生じ、これら
の改善が望まれている。なお、特開平8−61139号
公報のセミオープンデッキ構造のシリンダブロックで
は、各気筒間の外壁部の剛性が相違した場合については
全く言及せず、その解決策は開示されない。
【0007】本発明は、以上のような課題に基づき、ク
ランクケース外壁のクランクケースの長手方向において
剛性が変化しているとしても各気筒間のクランクケース
外壁の剛性を調整し、変形量差を均一化してオイル消費
量の低減等を図れるクランクケースを提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、クラ
ンクケース外壁にオイルクーラ室を形成するリブを設け
たクランクケースにおいて、上記リブを有する側の上記
クランクケース外壁と上記シリンダボアとの間のウォー
タジャケットを横切り両者を連結する連結部材を設けた
ことを特徴とする。このように、ウォータジャケットを
横切るよう配備された連結部材がリブを有する側のクラ
ンクケース外壁とシリンダボアを連結するので、クラン
クケース外壁とシリンダボアの各リブ連結部の近傍部位
の剛性を共に強化でき、クランクケースにシリンダヘッ
ドを取り付けるためのヘッドボルトの締め付け時にも、
各気筒のボア変形が低減すると共にボア変形量が均一化
し、応力も均一化することよりボア変形によるオイル消
費量の低減、ピストン打音低減、偏磨耗による耐久性の
低下を防止できる。
【0009】請求項2の発明は、請求項1記載のクラン
クケースにおいて、上記連結部材はその一端が上記シリ
ンダボアの内、上記クランクケース長手方向に長い横リ
ブとのみ対向する中間部のシリンダボアと連結されるよ
うに配設されたことを特徴とする。このように、本来ク
ランクケース長手方向での両側端のシリンダボアは比較
的剛性が高いのに対し、中間部のシリンダボアは比較的
剛性が低いが、ここでは、オイルクーラ室を形成するリ
ブが中間部の連結部材を介して比較的剛性の低い中間部
のシリンダボアの剛性を強化でき、この点でクランクケ
ース長手方向における各シリンダボアの剛性を一様に強
化できるため、ヘッドボルトの締め付け時の各気筒のボ
ア変形量が均一化し、応力も均一化することよりボア変
形によるオイル消費量の低減、ピストン打音低減、偏磨
耗による耐久性の低下を防止できる。
【0010】請求項3の発明は、請求項1記載のクラン
クケースにおいて、上記リブの無い側の上記クランクケ
ース外壁と上記シリンダボアとの間にウォータジャケッ
トを横切り両者を連結する対向側連結部材を設け、同対
向側連結部材は上記連結部材よりも小さく形成されたこ
とを特徴とする。このように、上記リブの無い側の上記
クランクケース外壁と上記シリンダボアとの間をリブ側
の連結部材より小さい対向側連結部材で連結したので、
流路抵抗増を抑えた上で、上記リブの無い側のクランク
ケース外壁及びシリンダボアの剛性を強化し、ヘッドボ
ルトの締め付け時のボア変形が低減すると共に気筒間の
変形差が均一化し、応力も均一化して耐久性の低下を防
止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1には本発明の一実施形態とし
てのクランクケース1が示される。このクランクケース
1は直列6気筒エンジン(図示せず)の主要部を成し、
その上部にシリンダヘッド2、ヘッドカバー3を順に重
ね一体結合し、下部に図示しないオイルパンが一体結合
される。クランクケース1はその長手方向Xに沿って配
列されたそれぞれ縦向き円筒状の6つのシリンダボア4
と、これらシリンダボア4を覆うクランクケース外壁5
とを備える。クランクケース外壁5はクランクケース1
の長手方向Xに沿って直列配備された6つのシリンダボ
ア4を所定間隔を保って覆う略矩形箱状のクランクケー
ス外壁上部(以後単にクランクケース外壁5と記す)と
上部よりスカート状に下方に延出する下部5bとを有す
る。
【0012】6つのシリンダボア4の上下端とクランク
ケース外壁5の上下端とは上下連結壁7、8で互いに一
体結合され、これにより、クランクケース外壁5と各シ
リンダボア4の間で上下連結壁7,8間にウォータジャ
ケット9が形成される。クランクケース外壁下部5bの
内側にはクランクケース1の長手方向X(図2では紙面
垂直方向)に沿って所定間隔で複数のベアリングケース
部11が形成される。各ベアリングケース部11はクラ
ンクケース外壁下部5bの内壁面に隔壁12を介し一体
結合されている。各ベアリングケース部11には図示し
ない下部ベアリングケース部が締め付け結合され、これ
により図示しないコンロッドを枢支可能に形成されてい
る。
【0013】クランクケース外壁5はクランクケース1
の長手方向Xに向ってその一側にオイルクーラ13を装
着している。図1乃至図4及び図9に示すように、オイ
ルクーラ13はクランクケース外壁5より外方向に突き
出す正面視で矩形のクーラリブ14と同クーラリブ14
の先端に重合され、クーラリブ14内の収容室15を覆
う蓋部材16とを備える。なお、収容室15にはクーラ
本体131が装着され、蓋部材16の外側のフィルタ取
付け部161には図示しないフィルタカートリッジが装
着される。この場合、図示しないポンプよりの圧油がフ
ィルタカートリッジ通過後にクーラ本体131に流入さ
れ、収容室15の冷却水で冷却された上でメインギャラ
リmに送出されている。なお、符号gは鋳造用の砂抜き
穴を示す。この穴gはシーリングキャップでふさがれて
いる。
【0014】クランクケース外壁5の矩形のクーラリブ
14はクランクケースの長手方向Xに延びる上下の横リ
ブ14vと上下の横リブの前後端を結ぶ前後の縦リブ1
4hとで形成される。この内、前後の縦リブ14hはク
ランクケース外壁5であって、第1、第6シリンダボア
4との対向位置に突出し形成される。上下の横リブ14
vはクランクケース外壁5であって、第1乃至第6シリ
ンダボア4との対向部全域に連続して形成される。この
ため、クランクケース外壁5の一側、即ち、クーラリブ
14を有する側のクランクケース外壁5(図1で手前
側)は全体としてリブ14により剛性強化されるが、シ
リンダボア4の長手方向である上下方向Zにおける曲げ
剛性は縦リブ14hを有した第1、第6シリンダボア4
と対向する部位のみが強化され、第2乃至第5シリンダ
ボア4と対向する部位の上下方向Zにおける曲げ剛性は
比較的小さいものとなっている。
【0015】6つのシリンダボア4の上端とクランクケ
ース外壁の上端とを一体結合する上連結壁7はシリンダ
ヘッド2の下面f0と重合する上重合面f1を形成さ
れ、クランクケース1にシリンダヘッド2を取り付ける
ためのヘッドボルト17の締め付け時にこれら下面f0
と上重合面f1とを圧接させるように形成される。上重
合面f1にはヘッドボルト17が螺着するボルト穴18
と、上下に延びるオイル通路の一部を成すオイル穴19
と、クランクケース1のウォータジャケット9とシリン
ダヘッド側の図示しないウォータジャケット9を連通さ
せる冷却水口21とが互いに干渉しない状態で分散配設
される。
【0016】ここで、直列配備される6つのシリンダボ
ア4に対しボルト穴18は同様のパターンで分散して設
けられる。図5(b)に示すように、ここで一つのシリ
ンダボア4には、その周囲に合計6つのボルト穴18が
配設され、その内、隣り合う左右のシリンダボア4との
間に2つずつ、計4つのボルト穴が相互に共用された状
態で配設される。なお、上記一つのシリンダボア4に対
し6つのボルト穴が配設されるが、これら6つのボルト
穴18はシリンダボア4の中心点O1に対して点対称状
態で配備され、これによりヘッドボルトの締め付け時に
締め付け力がシリンダボア4の上面にほぼ均一に加わる
ように配慮されている。各ボルト穴18を中央に形成さ
れたボルトボスvは、図2に示すように、クランクケー
ス外壁5及び上連結壁7の重合部に肉厚ボス状に形成さ
れる。このため、ボルトボスvはクランクケース外壁5
及び上連結壁7との連結剛性を十分に確保すると共にボ
ルト穴18にヘッドボルト17が螺着された際に、締め
付け力を容易に周囲に分散できるよう構成される。
【0017】ここで、図3、図5(a)に示すように、
上記一つのシリンダボア4は隣り合う前後のシリンダボ
ア4との間にボア間連結ボス22を配備し、相互のシリ
ンダボア4間隔の変位を防止している。更に、第2乃至
第5シリンダボア4は、リブ14を有する側のクランク
ケース外壁5との間を主連結部材23で連結される。こ
の主連結部材は、図2に示すように、シリンダボア4の
上下方向Zでの中間位置であって、ウォータジャケット
9を横切るように配備される。ボア間連結ボス22及び
主連結部材23はウォータジャケット9を上下方向に流
動する冷却水の流動抵抗を低減させるよう、過度に大き
く形成することを抑え、しかも、ここではその断面が縦
向きの小判型を成すように形成されている。
【0018】このように上記一つのシリンダボア4は上
下連結壁7、8によりクランクケース外壁5に上下2箇
所で連結され、しかも、ウォータジャケット9で覆われ
たシリンダボア4の上下方向Zでの中間位置であって隣
り合う前後のシリンダボア4とボア間連結ボス22で連
結される。更に、第2乃至第5シリンダボア4は、クー
ラリブ14を有する側のクランクケース外壁5と主連結
部材23で連結され、第1、第6シリンダボア4(前後
の縦リブ14hとの対向位置のシリンダボア)は主連結
部材23での連結を排除される。このように構成された
クランクケース1の上重合面f1に図示しないガスケッ
トを介装した上で、シリンダヘッド2の下面f0が重ね
られる。次いで、シリンダヘッド2の図示しないボルト
穴に嵌挿されたヘッドボルト17が対向するクランクケ
ース1のボルト穴18に螺着され、所定の締め付けトル
クで締め付け処理される。このようなクランクケース1
にシリンダヘッド2を取り付けるためのヘッドボルト1
7の締め付け処理が全てなされたとする。
【0019】ここで、ヘッドボルト17の締め付け処理
の完了時におけるクランクケース1が受ける横方向の変
位を、図6を用い、第一実施例の場合(a)と従来例
(b)とに分けて比較表示した。なお、符号cはシリン
ダボア中心線を示す。ここで、図6(a)の第一実施例
のクランクケース1ではシリンダボア4が上下連結壁
7、8によりクランクケース外壁5に上下2箇所で連結
され、シリンダボア4の上下方向Zでの中間位置が隣り
合う前後のシリンダボア4とボア間連結ボス22で連結
され、しかも、第2乃至第5シリンダボア4がクーラリ
ブ14を有する側のクランクケース外壁5とウォータジ
ャケット9を横切る状態の主連結部材23で連結されて
いる。
【0020】ここで明らかなように、図6(c)の締め
付け前の状態より、クランクケース1とシリンダヘッド
2が締め付けられた場合には、図6(a)の状態に変位
する。即ち、締め付けにより、図示しないガスケットの
グロメット厚さ分の影響でボルトボスvが傾くが、この
変位はクランクケース外壁5の上端部、上連結壁7、シ
リンダボア4の上端部へと分散して伝達され、しかも、
この場合、比較的剛性の低い第2乃至第5シリンダボア
4及び横リブ14vが形成されたクランクケース外壁5
とが主連結部材23で相互に連結され、剛性が強化され
ているので、各気筒のボア変形量が低減する。特に、前
後の縦リブ14h(図4参照)で剛性強化された第1、
第6シリンダボア4と異なり、第2乃至第5シリンダボ
ア4はその剛性が比較的低いにもかかわらず、ここでは
主連結部材23で剛性強化された結果、第1乃至第6シ
リンダボア4間のボア変形量が均一化し、応力も均一化
してくる。このため、エンジン駆動時において、オイル
消費量の低減、ピストン打音低減、偏磨耗による耐久性
の低下を防止できる。
【0021】これに対し、図6(b)の従来例のクラン
クケース1’は図1の第一実施形態と比較して主連結部
材23を装備しない。この場合、ボルトボスvが傾く
と、剛性強化された図示しない第1、第6シリンダボア
4と異なり、比較的剛性の低い図6(b)に示す第2乃
至第5シリンダボア4が大きく変位(符号J)し、多気
筒間でのボア変形量が大きくばらつき、応力もばらつ
き、エンジン駆動時におけるボア変形によるオイル消費
量の増加、ピストン打音増、偏磨耗による耐久性の低下
を招く。
【0022】上述のところにおいて、クランクケース1
は各シリンダボア4がヘッドボルト17の締め付けを可
能としたボルト穴18を6個有し、第2乃至第5シリン
ダボア4は主連結部材23を1つ有していたが、これに
代えて、図7(a)、(b)に示すようにクランクケー
ス1aを構成しても良い。クランクケース1aはクラン
クケース1と比較して、ボルト穴18aを8個有し、第
2乃至第5シリンダボア4がそれぞれ2つの主連結部材
23a,23bを有している点のみが相違し、その他の
構成は同様であるので、重複説明を略す。
【0023】図7(b)に示すように、クランクケース
1aのシリンダボア4aの上端とクランクケース外壁5
の上端とを連結する上連結壁7aの上重合面f1には図
示しないヘッドボルトが螺着するボルト穴18aと、ク
ランクケース側のウォータジャケット9aとシリンダヘ
ッド2(図1参照)側の図示しないウォータジャケット
を連通させる冷却水口21aとが互いに干渉しない状態
で分散配設される。ここでのシリンダボア4aには、そ
の周囲に合計8つのボルト穴18aが配設され、その
内、隣り合う左右のシリンダボア4aとの間に2つず
つ、計4つのボルト穴18aが相互に共用された状態で
配設される。更に、図7(a)に示すように、シリンダ
ボア4aは隣り合う前後(図7(a)では左右)のシリ
ンダボア4aとの間にボア間連結ボス22aを配備し、
相互のシリンダボア4a間隔の変位を防止している。更
に、第2乃至第5シリンダボア4aは、クーラリブ14
aを有する側のクランクケース外壁5との間を2つの主
連結部材23a,23bで連結している。2つの主連結
部材23a,23bは、図2で説明したと同様に、シリ
ンダボア4aの上下方向Zでの中間位置であって、ウォ
ータジャケット9aを横切る状態で形成される。
【0024】このような構成の第二実施形態のクランク
ケース1aが図示しないシリンダヘッドに締め付け処理
された場合、第2乃至第5シリンダボア4aがクーラリ
ブ14aを有する側のクランクケース外壁5とウォータ
ジャケット9aを横切る状態の2つの主連結部材23
a、23bで連結されているので、第一実施形態の場合
よりより確実に各気筒のボア変形が低減する。しかも、
第2乃至第5シリンダボア4はその剛性が本来比較的低
いにもかかわらず、ここでは主連結部材23a,23b
で強化されたため、第1乃至第6シリンダボア4間のボ
ア変形量が均一化し、応力も均一化することより、エン
ジン駆動時において、オイル消費量の低減、ピストン打
音低減、偏磨耗による耐久性の低下を防止できる。
【0025】上述のところに於いて、第2乃至第5シリ
ンダボア4aは、クーラリブ14aを有する側のクラン
クケース外壁5との間を主連結部材23aで連結してい
たが、これに加え、図8(a)に示すように、クーラリ
ブ14aの無い側のクランクケース外壁5とシリンダボ
ア4との間をクーラリブ14a側の主連結部材23aよ
り小さい対向側連結部材24で連結した構成を採っても
良い。この場合、上下幅がdHだけ相違している小さい
方の対向側連結部材24でクランクケース外壁5とシリ
ンダボア4aとの間を連結したので、ウォータジャケッ
ト9aの冷却水の流路抵抗増を確実に防止した上で、ク
ーラリブ14aの無い側のクランクケース外壁5及びシ
リンダボア4aの剛性を強化できる。特に、図示しない
ヘッドボルトの締め付け時のシリンダボア4a全周の変
形が低減すると共に気筒間の変形差が均一化し、応力も
均一化して耐久性の低下を防止できる。
【0026】ここで、図8(b)に示すように、クーラ
リブ14aのある側の連結部材23aに対してクーラリ
ブ14aの無い側の連結部材23aの位置を上下(高さ
dhのずれを示した)にずらしても良い。この上下位置
調整により、図示しないヘッドボルトの締め付け時のシ
リンダボア4a全周の変形をより確実に低減し、気筒間
の変形差をより確実に均一化し、応力も均一化するこど
で耐久性の低下を抑制できる。上述のところにおいて、
連結部材23は、図2に示したように、ボルトボスvの
直下近傍に配備されていたが、これに代えて、クランク
ケース1にシリンダヘッド2を取り付ける複数のヘッド
ボルト17の内で互いに隣り合う一対のヘッドボルトの
中間位置の直下近傍に連結部材23が位置するように設
けられてもよい。この場合、ヘッドボルト17の締め付
け変位を効率よく分散でき、よりボア変形を防止可能で
ある。
【0027】上述のところに於いて、クランクケース1
の長手方向Xにおける剛性のばらつきは、オイルクーラ
で生じているものとして説明したが、これ以外のエンジ
ン補機の取付け部がクランクケース1の外壁に形成さ
れ、その長手方向Xにおける剛性のばらつきが生じた場
合においても本発明を適用でき、同様の作用効果が得ら
れる。
【0028】
【発明の効果】以上のように、本発明では、ウォータジ
ャケットを横切るよう配備された連結部材がリブを有す
る側のクランクケース外壁とシリンダボアを連結するの
で、クランクケース外壁とシリンダボアの各リブ連結部
の近傍部位の剛性を強化でき、クランクケースにシリン
ダヘッドを取り付けるためのヘッドボルトの締め付け時
にも、各気筒のボア変形が低減すると共にボア変形量が
均一化し、応力も均一化し、ボア変形によるオイル消費
量の低減、ピストン打音低減、偏磨耗による耐久性の低
下を防止できる。
【0029】請求項2の発明は、特に、本来クランクケ
ース長手方向での両側端のシリンダボアは比較的剛性が
高いのに対し、中間部のシリンダボアは比較的剛性が低
いが、ここでは、オイルクーラ室を形成するリブが中間
部の連結部材を介して比較的剛性の低い中間部のシリン
ダボアの剛性を強化でき、この点でクランクケース長手
方向における各シリンダボアの剛性を一様に強化できる
ため、ヘッドボルトの締め付け時の各気筒のボア変形量
が均一化し、応力も均一化し、ボア変形によるオイル消
費量の低減、ピストン打音低減、偏磨耗による耐久性の
低下を防止できる。
【0030】請求項3の発明は、特に、上記リブの無い
側の上記クランクケース外壁と上記シリンダボアとの間
をリブ側の連結部材より小さい対向側連結部材で連結し
たので、流路抵抗増を防止した上で、上記リブの無い側
のクランクケース外壁及びシリンダボアの剛性を強化
し、ヘッドボルトの締め付け時のボア変形が低減すると
共に気筒間の変形差が均一化し、応力も均一化して耐久
性の低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのクランクケースの
側面図である。
【図2】図1のクランクケースの要部縦断面図である。
【図3】図1のクランクケースの平面断面図である。
【図4】図1のクランクケースの要部切欠斜視図であ
る。
【図5】図1のクランクケースの切欠状態での平面視で
あり、(a)は図2のA−A線断面図、(b)は図2の
B視平面図である。
【図6】図1のクランクケースのヘッドボルト締め付け
時の変位を比較説明する図であり、(a)は図1のクラ
ンクケースの変位を、(b)は従来例の変位を、(c)
はヘッドボルト締め付け前の状態を示す。
【図7】本発明の他の実施形態例としてのクランクケー
スの切欠図であり、(a)は図2のA−A線断面位置相
当の平断面図、(b)は図2のB視相当の平面図であ
る。
【図8】本発明の他の実施形態例としてのクランクケー
スのヘッドボルト締め付け時の変位を説明する図であ
り、(a)は第1変形例を、(b)は第2変形例を示
す。
【図9】図1のクランクケースに装着されるオイルクー
ラの要部分解斜視図である。
【符号の説明】
1,1a クランクケース 4,4a シリンダボア 5 クランクケース外壁 9,9a ウォータジャケット 14 クーラリブ 14h 縦リブ 14v 横リブ 15 オイルクーラ室 23、23a 主連結部材 24 対向側連結部材 X クランクケースの長手方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G024 AA32 AA34 AA35 AA38 AA45 AA47 BA05 CA05 CA11 DA18 FA01 FA07 GA01 GA26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クランクケース外壁にオイルクーラ室を形
    成するリブを設けたクランクケースにおいて、上記リブ
    を有する側の上記クランクケース外壁と上記シリンダボ
    アとの間のウォータジャケットを横切り両者を連結する
    連結部材を設けたことを特徴とするクランクケース。
  2. 【請求項2】請求項1記載のクランクケースにおいて、 上記連結部材はその一端が上記シリンダボアの内、上記
    クランクケース長手方向に長い横リブとのみ対向する中
    間部のシリンダボアと連結されるように配設されたこと
    を特徴とするクランクケース。
  3. 【請求項3】請求項1記載のクランクケースにおいて、 上記リブの無い側の上記クランクケース外壁と上記シリ
    ンダボアとの間にウォータジャケットを横切り両者を連
    結する対向側連結部材を設け、同対向側連結部材は上記
    連結部材よりも小さく形成されたことを特徴とするクラ
    ンクケース。
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