JP2002371276A - 抗酸化剤、それを用いた食品及び化粧品 - Google Patents

抗酸化剤、それを用いた食品及び化粧品

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extract
pulp
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Kuni Tsuzuki
久仁 都筑
Akira Uno
宇野  明
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Kanebo Ltd
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Kanebo Ltd
Kanebo Foods Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】酸化による品質劣化を防ぐ等の優れた抗酸化能
を有する抗酸化剤、それを用いた食品及び化粧品を提供
する。 【解決手段】栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ば
れた少なくとも一つから抽出した抽出物を含有すること
を特徴とする抗酸化剤によって達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、栗果肉、栗の渋
皮、栗の鬼皮から抽出した抽出物を含有する優れた抗酸
化能を有する抗酸化剤、それを用いた食品及び化粧品に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ヒトをはじめとするほとんどの
生物は酸素を利用し、また、種々の食品から、生体内の
恒常性や機能維持に重要な役割を果たしているリノール
酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン
酸、ドコサヘキサエン酸等の二重結合を有する脂肪酸を
摂取し、生命活動を維持していると言われている。しか
しながら、これに伴い、ヒトの生体内には活性酸素や過
酸化脂質が生み出されているが、これらは強い毒性を持
っており、近年の研究により発ガン、虚血性疾患、糖尿
病等の成人病、細胞機能障害、老化等に深く関与してい
ることが明らかになりつつある。このような障害からヒ
トの組織を守るために、ヒトの生体内では種々の抗酸化
物質が機能しているが、その抗酸化物質の多くは食品に
依存している。
【0003】そこで、このような疾患の予防のために、
生体内での活性酸素、過酸化脂質の制御の観点から、食
品中の抗酸化物質の検索、作用の解明、あるいは製造方
法等についての研究が進みつつある。例えば、茶葉やカ
カオ豆等は、種々の抗酸化物質を含んでいることが知ら
れている。また、栗のイガや葉を水或いは親水性有機溶
媒で抽出した抽出物には、抗炎症作用や抗ヒスタミン作
用等があることが知られている(特開平8−21768
2号公報、特開平8−217688号公報、特開平8−
217690号公報)。しかしながら、栗果肉や渋皮、
鬼皮等の有効性や、これらの抗酸化能については検討が
為されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような事
情に鑑みなされたものであって、その目的とするところ
は、酸化による品質劣化を防ぐ等の優れた抗酸化能を有
する抗酸化剤、それを用いた食品及び化粧品を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、栗果肉、
栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つか
ら抽出した抽出物を含有することを特徴とする抗酸化剤
によって達成される。
【0006】また、上記の目的は、栗果肉、栗の渋皮、
栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出した
抽出物を含有することを特徴とする食品によって達成さ
れる。
【0007】また、上記の目的は、栗果肉、栗の渋皮、
栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出した
抽出物を含有することを特徴とする化粧品によって達成
される。
【0008】すなわち、本発明者らは、上記課題を解決
するべく鋭意研究を重ねた結果、栗果肉、栗の渋皮、栗
の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つを、好適には、
水、親水性有機溶媒、多価アルコールの中から選ばれた
少なくとも一つ等を用いて抽出することにより、優れた
抗酸化能を有する抗酸化物質が得られることを実験によ
り初めて確認し、本発明の抗酸化剤を見出した。更に
は、これらの抗酸化剤を食品や化粧品に含有することに
より、酸化による品質劣化を防ぐ等の優れた抗酸化能を
有する食品及び化粧品とすることができることを見出
し、本発明に到達した。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明を詳しく説明する。
本発明の抗酸化剤は、栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中
から選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物を含有
する。
【0010】まず、本発明の抗酸化剤とは、脂質の酸化
を防止したり、鉄や銅等のような金属の酸化促進作用を
不活性化させたり、また、通常の酸素分子よりも反応性
の高い活性酸素及びこれに伴う過酸化脂質を制御する物
質である。
【0011】一般に、栗のイガを取り除いた種実は、果
肉、それを包む栗の渋皮、最外皮の栗の鬼皮とからな
り、本発明は、これらから抽出した抽出物を使用する。
この中でも、特に栗の渋皮から抽出した抽出物は、より
抗酸化能効果が得られる点で好適である。なお、本発明
の抗酸化剤は、栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮を、単独で
用いても複数組合せて用いてもよい。本発明に用いる栗
の品種や大きさは、特に限定するものではく、一般に用
いられているものから適宜選択して用いればよい。例え
ば、日本栗、欧州栗、中国栗、アメリカ栗等が挙げら
れ、栗に加熱、凍結、乾燥等の各種処理を適宜施したも
のを用いてもよい。
【0012】また、本発明の抗酸化剤において、栗果
肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一
つから抽出した抽出物の含有量は、特に限定するもので
はなく、適宜設定すればよい。
【0013】抗酸化剤には、本発明の目的を損なわない
範囲で適宜選択した副原料を含有してもよい。副原料と
しては、例えば、糖質甘味料(果糖,ブドウ糖,タガト
ース,アラビノース等の単糖類、乳糖,オリゴ糖,麦芽
糖等の少糖類、粉末水飴、デキストリン、トレハロー
ス、糖アルコール等)、高甘味度甘味料(スクラロー
ス、アセスルファム等)、油脂類、乳製品、安定剤、乳
化剤、香料、色素、酸味料、風味原料(卵、コーヒー、
茶類、ココア、果汁果肉、ヨーグルト、酒類等)、各種
栄養素(蛋白質、食物繊維、ビタミン、ミネラル等)等
が挙げられる。これらは、単独もしくは複数組み合わせ
て用いればよい。一例を挙げると、栗の抽出物にデキス
トリンをバインダーとして用いると、粉体状の抗酸化剤
とすることができる。
【0014】また、抗酸化剤の形態は、特に限定するも
のではなく、例えば液体状、粉体状、顆粒状、ペースト
状等種々の形態が挙げられる。
【0015】本発明の抗酸化剤は、例えば次のようにし
て製造される。すなわち、まず、栗果肉、栗の渋皮、栗
の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つを、水、親水性
有機溶媒、多価アルコール等の中から選ばれた少なくと
も一つもしくはこれらの混合物、あるいは水溶液、分散
液で抽出し、抽出物を得る。抽出方法は、抽出媒体に5
〜30分程度浸漬した後、ろ過や遠心分離等で液切りす
る方法等が挙げられる。なお、このとき、栗果肉、栗の
渋皮、栗の鬼皮は、細かく粉砕しておくと、効率的に抽
出液が抽出できる点で好適である。次いで、該抽出物
に、必要に応じて副原料を添加し、凍結乾燥や減圧濃縮
等の常法によって適宜所望の形態とすることで、抗酸化
剤が得られる。
【0016】上記抽出工程にて、抽出媒体として水を使
用する場合は、常温水でも熱水でもよい。また、親水性
有機溶媒としては、例えば、エタノール、メタノール、
イソプロパノール、アセトン等が挙げられる。また、多
価アルコールとしては、例えば、グリセリン、キシリト
ール、マルチトール、グルコース、キシロース、ガラク
トース、マルトース、蔗糖、ポリグリセリン等が挙げら
れる。これらは、単独または複数組合せて用いればよ
い。
【0017】次に、本発明の食品について説明する。本
発明の食品は、栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選
ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物を含有する。
【0018】本発明の食品は、上記抽出物を含有できる
ものであれば何でもよく、例えば、チューインガム、キ
ャンディー、タブレット、チョコレート、冷菓、麺類を
はじめとする澱粉系食品、粉末食品、飲料、パン、ビス
ケット等のベーカリー食品、スープ、油脂食品、健康飲
食品等のいかなる飲食品にも用いることができる。各食
品の特性、目的に応じ、製造工程の段階で適宜選択して
含有させればよい。
【0019】また、本発明の食品における栗果肉、栗の
渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽
出した抽出物の含有量は、各食品の種類や目的等に応じ
て異なるが、好ましくは、食品全体重量中0.01重量
%以上含有することが望ましい。すなわち、0.01重
量%未満の場合には、抗酸化能効果が得られにくい傾向
にある。なお、本発明における食品とは、栗果肉、栗の
渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽
出した抽出物を含有し、かつ、抗酸化能を有する食品を
意味する。
【0020】本発明の食品には、上記栗果肉、栗の渋
皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから抽出
した抽出物の他に、本来の目的を損なわない範囲で、上
記副原料等を適宜選択し、含有してもよい。
【0021】本発明の食品の一例として、キャンディは
例えば次のようにして製造される。すなわち、まず、上
述したように、栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選
ばれた少なくとも一つを、水、親水性有機溶媒、多価ア
ルコール等の中から選ばれた少なくとも一つで抽出し、
抽出物を得る。一方で、グラニュー糖、水飴等のキャン
ディ原料を煮詰め混合し、冷却しておく。そして、上記
キャンディ原料混合物に、上記抽出物及び必要に応じて
副原料を添加混合し、更に冷却し、適宜成形すれば、本
発明のキャンディが得られる。
【0022】次に、本発明の化粧品について説明する。
本発明の化粧品は、栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中か
ら選ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物を含有す
る。
【0023】化粧品としては、上記抽出物を含有できる
ものであれば何でもよく、例えば、皮膚化粧料、毛髪化
粧料の他に、医薬部外品や入浴剤等をも含む。形態とし
ては、例えば、軟膏類、ローション類、乳液類、クリー
ム類、パック類、ジェル類、粉末類、顆粒類等の任意の
形態として適宜設定して用いればよい。
【0024】また、本発明の化粧品における栗果肉、栗
の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも一つから
抽出した抽出物の含有量は、各化粧品の種類や目的等に
応じて異なるが、好ましくは、化粧品全体重量中0.0
1〜5.0重量%に設定することが望ましい。すなわ
ち、0.01重量%未満の場合には、抗酸化能効果が得
られにくい傾向にある。逆に、5.0重量%を超えて使
用しても、配合量に見合った効果が得られにくい傾向に
ある。
【0025】また、本発明の化粧料には、必要に応じ
て、油脂、保湿剤、顔料、色素、界面活性剤、紫外線吸
収剤、防腐剤、水溶性高分子、樹脂等の化粧品原料とし
て公知であるような任意の成分を適宜選択して用いれば
よい。
【0026】本発明の化粧品の一例として、美肌化粧料
は例えば次のようにして製造される。すなわち、まず、
上述したように、栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から
選ばれた少なくとも一つを、水、親水性有機溶媒、多価
アルコール等の中から選ばれた少なくとも一つで抽出
し、抽出物を得る。そして、常法に従って調製した乳化
物中に、上記抽出物を添加混合すれば、本発明の美肌化
粧料が得られる。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明の抗酸化剤は、栗
果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ばれた少なくとも
一つから抽出した抽出物を含有しているので、優れた抗
酸化能を有している。また、本発明の抗酸化剤を食品や
化粧品に含有させることにより、酸化による品質劣化を
防ぐ等の優れた抗酸化能を有する食品、化粧品を得るこ
とができる。また、ガン、動脈硬化、虚血性疾患、糖尿
病等の成人病の予防、過酸化脂質の生成によって生じる
各種疾病の予防の他、老化の防止、美白効果、二日酔い
の軽減、スポーツ等による疲労回復、微生物増殖抑制、
ビタミン・色素の安定化、消臭効果等への応用が期待さ
れる。また、栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選ば
れた少なくとも一つから抽出した抽出物は、食品や化粧
品だけでなく、医薬品や一般工業品にも応用することが
可能であり、汎用性に富んでいる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明
する。
【0029】〈実施例1〉 《抗酸化剤の調製》まず、栗の果肉部(10g)、渋皮
部(4g)、鬼皮部(10g)を計量後、包丁で約1m
m程度に細かく粉砕し、試料とした。そして、各試料の
1/2量それぞれに蒸留水(90℃)50mlを混合
し、他方で残りの各試料それぞれにエタノール(40
℃)(和光純薬工業(株)製 試薬特級)50mlを混
合し、それぞれをブレンダーにて15000rpm、1
0分間粉砕した。次に、水溶性画分については、遠心分
離(25000×g、20分間)により、上清を40m
l抽出し、使用した抽出溶媒で100mlにメスアップ
した。エタノール抽出画分については、遠心分離(25
000×g、20分間)により、上清を抽出し1〜2m
l程度に濃縮後、蒸留水にて100mlにメスアップ
し、抗酸化剤を調製した。
【0030】《活性酸素消去能試験》DPPH(1,1-di
phenyl-2-picrylhydrazyl)ラジカルの減少に伴う吸光
度の減少量とコントロールの値から活性酸素消去能を測
定した。上記実施例1で得られた栗果肉部、栗の渋皮
部、栗の鬼皮部それぞれの抽出液、また対照サンプルと
して、一般的に抗酸化能を有する食品素材ニンジン、カ
ボチャ、ホウレンソウの抽出液を2ml、エタノール2
ml、0.5mMDPPH/エタノール溶液1mlを試
験管中で混合し、直後(0分後)と30分後に517n
mで吸光度測定を行った。また、それぞれの抽出液の色
が測定結果に与える影響を考慮し、DPPHラジカルの
関与しない系として、0.5mMDPPH/エタノール
溶液の代わりにエタノールを加えたものを用意し、これ
を各抽出液の色ブランクとした。また、コントロール
は、抽出液の代わりに0.1M酢酸緩衝液を加えた。測
定はいずれも3回行い、平均値を用いた。ラジカル消去
能の評価は、以下の式に従って算出した。
【式1】 ただし色ブランクがないBHAについては、
【式2】 とした。さらに、BHAについて濃度とラジカル消去能
の関係を検量線に表し、これを用いて各試料のラジカル
消去能をBHA濃度に換算して表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】《ロダン鉄法試験》経時的に生成された過
酸化脂質をロダン鉄法で測定することにより、抗酸化活
性を評価した。上記実施例1で得られた抽出液1.0m
lを添加した、1.3%リノール酸を含むエタノール
(99.5%)2.5ml、0.2Mリン酸緩衝液(pH
7.0)2.5ml、蒸留水0.5ml、およびラジカ
ル発生剤として46.6mMAAPH(2,2'-azobis
2-amidinopropane dihydrochloride)0.25mlを
ねじ口試験管に取り、よく攪拌後、密栓し、55℃の恒
温器内に遮光保存し、15時間経過したものをサンプル
とした。このとき、コントロールとして実施例1で得ら
れた抽出液の代わりに0.2Mリン酸緩衝液(pH7.
0)を加えた。また、本実験では対照として0.1%B
HAを用いた。反応終了後、反応液0.1ml、75%
エタノール4.7ml、0.02M塩化第一鉄/3.5%
塩酸溶液0.1ml、30%チオシアン酸アンモニウム
水溶液0.1mlを添加し、3分後500nmにおける
吸光度測定した。測定はいずれも3回行い、平均値を用
いた。また、抗酸化活性は、コントロールの吸光度を1
00として算出した。算出結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】実施例1の栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮よ
り得られた抽出物は、活性酸素消去能試験、ロダン鉄法
試験により、抗酸化能を有していた。特に、栗の渋皮抽
出物は、より優れた抗酸化能を有していた。
【0035】〈実施例2、3〉 《キャンディの調製》実施例2として、常法に従い、型
打ち成型キャンディを得た。すなわち、まず、固形分と
してグラニュー糖60g、酵素水飴40gを混合し、こ
れを150℃に煮詰め、130℃に冷却した。次いで、
該混合物に、実施例1で得られた栗の渋皮の水抽出物1
0g、他にクエン酸、香料、色素を少量添加混合し、1
00℃に冷却した後、型打ち成型を行い、キャンディを
得た。また、実施例3として、実施例1で得られた栗の
渋皮の水抽出物を20g用いる他は、実施例2と同様に
してキャンディを得た。また、コントロールとして、実
施例1で得られた栗の渋皮の水抽出物を用いないものを
使用した。これらのキャンディを溶解液とし、上述のロ
ダン鉄法試験と同様に抗酸化活性を評価した。算出結果
を表3に示す。
【0036】
【表3】
【0037】実施例2及び3のキャンディは、栗果肉、
栗の渋皮、栗の鬼皮から抽出した抽出物が配合されてい
ない市販品(コントロール)のキャンディに比べ、抗酸
化能に優れており、かつ苦味等の呈味性や呈色性につい
て何ら遜色のないキャンディであった。
【0038】〈実施例4〜6、比較例1〉 《化粧料の調製》下記表4の組成からなる、化粧料(ク
リーム)を通常の乳化物の製造方法にて製造し、試料と
した。
【0039】
【表4】 配合成分 配合量(%) 実施例4 実施例5 実施例6 比較例1 ステリアリン酸 7.0 7.0 7.0 7.0 オレイン酸 3.0 3.0 3.0 3.0 ステアリルアルコール 4.0 4.0 4.0 4.0 モノステアリン酸グリセリル 8.0 8.0 8.0 8.0 エチルパラベン 0.1 0.1 0.1 0.1 ブチルパラベン 0.1 0.1 0.1 0.1 プロピルパラベン 0.1 0.1 0.1 0.1 プロピレングリコール 8.0 8.0 8.0 8.0 グリセリン 2.0 2.0 2.0 2.0 水酸化カリウム 0.4 0.4 0.4 0.4 エデト酸二ナトリウム 0.05 0.05 0.05 0.05 実施例1で得た栗果肉水抽出物 3.0 − − − 実施例1で得た栗の渋皮水抽出物 − 0.1 0.5 − 実施例1で得た栗の鬼皮水抽出物 − 0.3 − − 精製水 残余 残余 残余 残余
【0040】パネル3名の頬に試料0.4gを一日2
回、一週間連用塗布した。その後、表5に示す項目につ
いて官能評価により、その効果を判定した。
【0041】
【表5】 官能評価 刺激感 美肌効果 判定 評価 判定 評価 全く刺激感を感じなかった ○ 肌がなめらかになった ○ やや刺激感を感じた △ 肌がややなめらかになった △ 刺激感を感じた × 変化なし ×
【0042】上記実施例4〜6及び比較例1の官能評価
結果を表6に示す。
【0043】
【表6】 パネル1 パネル2 パネル3 刺激感 美肌効果 刺激感 美肌効果 刺激感 美肌効果 実施例4 ○ △ ○ ○ ○ ○ 実施例5 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 実施例6 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 比較例1 ○ × ○ × ○ ×
【0044】表6に示す如く、実施例4〜6は、表5に
示す項目についての官能評価により、安全性が高く優れ
た美肌効果を有していることが明らかとなった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/48 A61K 7/48 Fターム(参考) 4B014 GB06 GG18 GK10 4B018 LB01 LE03 LE04 LE05 MD48 ME06 MF01 4C083 AA11 AB03 AC07 AC12 AC24 AC25 AC39 AC48 AC52 BB47 CC05 DD31 EE06 EE12 4H025 BA01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選
    ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物を含有するこ
    とを特徴とする抗酸化剤。
  2. 【請求項2】 栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選
    ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物が、水、親水
    性有機溶媒、多価アルコールの中から選ばれた少なくと
    も一つから抽出した抽出物である請求項1記載の抗酸化
    剤。
  3. 【請求項3】 栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選
    ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物を含有するこ
    とを特徴とする食品。
  4. 【請求項4】 抗酸化能を有することを特徴とする請求
    項3記載の食品。
  5. 【請求項5】 栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選
    ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物が、食品全体
    重量中0.01重量%以上含有することを特徴とする請
    求項3記載の食品。
  6. 【請求項6】 栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選
    ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物を含有するこ
    とを特徴とする化粧品。
  7. 【請求項7】 抗酸化能を有することを特徴とする請求
    項6記載の化粧品。
  8. 【請求項8】 栗果肉、栗の渋皮、栗の鬼皮の中から選
    ばれた少なくとも一つから抽出した抽出物が、化粧品全
    体重量中0.01〜5.0重量%含有することを特徴と
    する請求項6記載の化粧品。
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