JP2002371183A - 親水性シリコーンゴム組成物 - Google Patents

親水性シリコーンゴム組成物

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JP2002371183A
JP2002371183A JP2002132371A JP2002132371A JP2002371183A JP 2002371183 A JP2002371183 A JP 2002371183A JP 2002132371 A JP2002132371 A JP 2002132371A JP 2002132371 A JP2002132371 A JP 2002132371A JP 2002371183 A JP2002371183 A JP 2002371183A
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政晴 高橋
Minoru Igarashi
実 五十嵐
Norio Shinohara
紀夫 篠原
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 (a)下記平均組成式(1) R1 a2 bSiO(4-a-b)/2 (1) (式中、R1は互いに同一又は異種の非置換又は置換の一価炭化水素基又は水酸 基、R2は下記式(2) 【化1】 で示される環状エーテル基であり、a,bは正数で、bは0.02〜1、a+b は1.95〜2.40である。) で示される環状エーテル基を有する重合度100以上のオルガノポリシロキサン 100重量部、 (b)比表面積が50m2/g以上の補強性シリカ 10〜70重量部、 (c)硬化剤 を含有してなることを特徴とする親水性シリコーンゴム
組成物。 【効果】 本発明の親水性シリコーンゴム組成物によれ
ば、良好な親水性が付与され、かつ強度、伸びなどの物
性も良好なシリコーンゴムを与えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環状エーテル基を
有するシロキサン化合物を含有する親水性シリコーンゴ
ム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
環状エーテル基を有するシラン又はシロキサン化合物と
しては、ポリマーの主鎖がポリエーテルであり、その末
端に加水分解性の有機基を有するケイ素原子が結合した
ものが知られているが、この種のものは、主鎖がポリエ
ーテルであるため、耐熱性、耐候性などの点で十分でな
く、シリコーンゴムの特性を有するものではない。
【0003】また、主鎖がポリシロキサンであり、側鎖
にエーテル基を有するポリマーを用いた室温硬化性組成
物が特開平7−150046号公報に提案されている
が、これは親水性を発現するという点においては十分で
はない。
【0004】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
良好な親水性を有し、しかもシリコーンゴム本来の特性
を与える親水性シリコーンゴム組成物を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、下記平均組成式(1)で示される環状エーテル基を
有するオルガノポリシロキサンをシリコーンゴム組成物
の主成分として用いることにより、良好な親水性が付与
され、かつ強度、伸びなどの物性も良好なシリコーンゴ
ムを得ることができることを知見し、本発明をなすに至
ったものである。
【0006】即ち、本発明は、 (a)下記平均組成式(1) R1 a2 bSiO(4-a-b)/2 (1) (式中、R1は互いに同一又は異種の非置換又は置換の一価炭化水素基又は水酸 基、R2は下記式(2)で示される環状エーテル基であり、a,bは正数で、b は0.02〜1、a+bは1.95〜2.40である。) で示される環状エーテル基を有する重合度100以上のオルガノポリシロキサン 100重量部、 (b)比表面積が50m2/g以上の補強性シリカ 10〜70重量部、 (c)硬化剤 を含有してなることを特徴とする親水性シリコーンゴム
組成物を提供する。
【0007】
【化2】
【0008】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明の親水性シリコーンゴム組成物は、(a)環
状エーテル基を有するオルガノポリシロキサン、(b)
補強性シリカ粉末、(c)硬化剤を含有する。
【0009】本発明に係る組成物において、(a)成分
の環状エーテル基を有するオルガノポリシロキサンは、
下記平均組成式(1) R1 a2 bSiO(4-a-b)/2 (1) で示されるものである。
【0010】ここで、R1は互いに同一又は異種の非置
換又は置換の一価炭化水素基又は水酸基であり、一価炭
化水素基は炭素原子数1〜8であることが好ましく、具
体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、オクチル基等のアルキル基、ビニル基
等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール
基等や、これらの炭化水素基中の水素原子の一部又は全
部がハロゲン原子やシアノ基などで置換された基、例え
ば3,3,3−トリフルオロプロピル基やシアノエチル
基等が挙げられる。これらの中ではメチル基、ビニル
基、フェニル基等が好適である。
【0011】また、R2は下記式(2)で示される環状
エーテル基である。
【0012】
【化3】
【0013】更に、a,bは正数で、bは0.02〜
1、特に0.05〜1、a+bは1.95〜2.40を
満足する数である。この場合、bはポリマー中での環状
エーテル基の含有量を示しており、bが0.02未満で
は親水性を発現するといった点から含有量が少なすぎ、
またbが1を超えるとポリマーの合成が困難となるとい
った問題が生じる。
【0014】上記式(1)で示されるオルガノポリシロ
キサンは、種々の重合方法が可能である。以下に代表的
な重合方法を例示する。
【0015】〔1〕環状エーテル基を有する環状シロキ
サンの開環重合による方法 環状エーテル基を有するシクロトリシロキサン、シクロ
テトラシロキサン等をリチウム、ナトリウム、カリウ
ム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド等の
触媒により開環重合することが可能である。例えば{3
−〔(1,4−ジオキサン−2−イル)メトキシ〕プロ
ピル}ペンタメチルシクロトリシロキサンを原料として
使用し、リチウムシリコネートを重合触媒として使用し
た場合、環状エーテル基とメチル基が結合したケイ素原
子とメチル基が2個結合したケイ素原子の比率が1対2
であるシロキサンを得ることが可能である。この場合、
ヘキサメチルシクロトリシロキサンを{3−〔(1,4
−ジオキサン−2−イル)メトキシ〕プロピル}ペンタ
メチルシクロトリシロキサンと同時に用いて環状エーテ
ル基の含有量をコントロールすることもできる。また、
{3−〔(1,4−ジオキサン−2−イル)メトキシ〕
プロピル}ヘプタメチルシクロテトラシロキサンを原料
として使用し、カリウムシリコネートを触媒としてもシ
ロキサンポリマーを得ることができる。この場合もオク
タメチルシクロテトラシロキサン等の環状エーテル基を
有しないシロキサンを同時に使用しても差し支えない。
更に、ビニル基を有する環状シロキサン、1,3,5,
7−テトラビニル−1,3,5,7−テトラメチルテト
ラシロキサンを共に重合し、ポリマー中にビニル基を導
入することも可能であるほか、重合時にポリマー末端と
なるヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニル−
1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ヘキサビ
ニルジシロキサンを添加して、重合度やポリマー末端を
コントロールすることもできる。また、重合が終了した
後、トリメチルクロロシラン、ビニルジメチルクロロシ
ラン、ヘキサメチルジシラザン、1,3−ジビニル−
1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、ジエチルア
ミノトリメチルシラン等で処理することにより、ポリマ
ー末端がトリメチルシリル基、ビニルジメチルシリル基
等で停止したポリマーを得ることができる。
【0016】〔2〕環状エーテル基を有するアルコキシ
シロキサンを加水分解し、次いで重合を行う方法 {3−〔(1,4−ジオキサン−2−イル)メトキシ〕
プロピル}メチルジメトキシシランを塩酸、硫酸、硝
酸、酢酸、陽イオン交換樹脂等の酸性触媒、或いは水酸
化セシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、テト
ラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラブチ
ルフォスフォニウムハイドロオキサイド、陰イオン交換
樹脂等の塩基性触媒で加水分解したのち、鎖長延長する
ことにより合成可能である。
【0017】例えば、{3−〔(1,4−ジオキサン−
2−イル)メトキシ〕プロピル}メチルジメトキシシラ
ンをテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド触媒
で加水分解して、反応により副生するメタノールを除去
した後、水の存在下で加熱することにより生成したシラ
ノール基同士の縮合が起こり、分子鎖末端にOH基を有
するオイル状ポリマーを得ることができる。必要に応
じ、オクタメチルシクロテトラシロキサン、1,3,
5,7−テトラビニルテトラメチルシクロテトラシロキ
サン等のシロキサンを同時に加えることにより、共重合
体を得ることができる。
【0018】添加するオクタメチルテトラシロキサンの
添加量を変えることにより、任意の割合で環状エーテル
基が導入されたポリマーを得ることができ、1,3,
5,7−テトラビニルテトラメチルシクロテトラシロキ
サンの添加量を変えることによりビニル基量をコントロ
ールすることができる。
【0019】〔3〕側鎖にSi−H基を有するオルガノ
ポリシロキサンに2−アリルオキシ−メチル−1,4−
ジオキサンを白金等の触媒存在下で付加させる方法 分子内に少なくとも1個以上のSi−H基を有するオル
ガノポリシロキサンに不飽和基を有する環状エーテル基
である2−アリルオキシ−メチル−1,4−ジオキサン
を付加させることにより得ることができる。Si−H基
を有するポリマーの重合方法としては、1,3,5,7
−テトラメチルシクロテトラシロキサンとオクタメチル
シクロテトラシロキサンとを硫酸で平衡化重合すること
により得ることができる。
【0020】このようにして得られたポリマーへの付加
反応は、トルエン、キシレン等の芳香族系、或いはヘキ
サン、ペンタンのような脂肪族系、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジブチルエーテル、ジエチルエーテル
等のエーテル系溶媒の存在下で反応させることが可能で
あるが、経済的な問題から無溶媒での実施が好ましい。
また、付加反応の触媒としては、塩化白金酸、塩化白金
酸のアルコール処理物、白金のシクロプロパン錯体、白
金のエチレン錯体等を用いることができる。また、塩化
ロジウム、塩化ロジウムのトリフェニルフォスフィン錯
体、テトラブチルアンモニウムハイドライドと塩化ロジ
ウムの錯体などのロジウム錯体も使用可能である。更
に、Si−H基を有する環状シロキサンと2−アリルオ
キシ−メチル−1,4−ジオキサンとのモル比は1〜1
0で行われるが、経済性を考えて1〜2の間での実施が
好ましい。
【0021】反応終了後は、未反応の2−アリルオキシ
−メチル−1,4−ジオキサンを減圧下で除去すること
により、目的の環状エーテル基を有するオルガノポリシ
ロキサンが得られる。
【0022】上記(a)成分のオルガノポリシロキサン
は、基本的には直鎖状のジオルガノポリシロキサンであ
るが、分子構造の異なる2種以上の混合物であってもよ
い。なお、このオルガノポリシロキサンの重合度が10
0以上のものであればよいが、液状タイプのシリコーン
ゴム組成物の場合は重合度100〜2,000、ミラブ
ルタイプのシリコーンゴム組成物の場合は重合度3,0
00〜100,000であることが好ましい。
【0023】また、(b)成分としての補強性シリカ粉
末は機械的強度の優れたシリコーンゴムを得るために必
須とされるものであるが、この目的のためには比表面積
(BET法)が50m2/g以上、好ましくは100m2
/g以上、特に150〜400m2/gのものとする必
要があり、これには煙霧質シリカ、沈澱シリカ及びこれ
らの表面を疎水化処理したシリカ等が例示されるが、親
水性の面より疎水化処理されていないシリカが好まし
い。なお、このシリカ粉末の添加量は、前記した(a)
成分としてのオルガノポリシロキサン100重量部に対
して10重量部未満では少なすぎて十分な補強効果が得
られず、70重量部より多くすると加工性が悪くなるの
で、10〜70重量部とすることが必要とされるが、こ
の好ましい範囲は20〜70重量部とされる。
【0024】次に、本発明に係るシリコーンゴム組成物
を構成する(c)成分としての硬化剤は、架橋反応の機
構に応じて従来公知のものとすればよい。従って、この
架橋反応が炭化水素同士で行われる場合には有機過酸化
物、例えばベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロ
ロベンゾイルパーオキサイド、p−メチルベンゾイルパ
ーオキサイド、2,4−ジクミルパーオキサイド、2,
5−ジメチル−ビス(2,5−t−ブチルパーオキシ)
ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチル
パーベンゾエート等を(a)成分としてのオルガノポリ
シロキサン100重量部に対して0.1〜10重量部、
特に0.5〜5重量部添加すればよい。
【0025】一方、架橋反応がケイ素原子に結合してい
る水酸基と、アルコキシ基、アセトキシ基、アルケニル
オキシ基、アシルオキシ基、イミノキシ基、アミノ基、
アミド基、アミノオキシ基等の加水分解性基などとの間
の脱水反応、脱アルコール反応、脱カルボン酸反応、脱
ケトン反応、脱オキシム反応、脱アミン反応、脱アミド
反応などの縮合反応によって行われる場合には、(a)
成分としてのオルガノポリシロキサンは、分子鎖末端が
例えばジメチルヒドロキシシリル基、或いはメトキシ
基、エトキシ基等の低級アルコキシ基を有するジメチル
アルコキシシリル基、メチルジアルコキシシリル基、ト
リアルコキシシリル基などで封鎖されたものを用い、必
要に応じジブチル錫ジラウレート、ジオクテン酸錫等の
有機錫化合物、ステアリン酸鉄、オクチル酸鉛、チタン
テトラプロポキサイド、チタンテトラブトキサイドなど
の有機チタン化合物などの有機酸塩、ジブチルアミン、
トリエタノールアミンなどのアミン類等の触媒の存在
下、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基、メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基等のアル
コキシ基を有するメチルトリアルコキシシラン、エチル
トリアルコキシシラン、ビニルトリアルコキシシラン、
フェニルトリアルコキシシラン、テトラアルコキシシラ
ンやメチルトリブタノオキシムシラン、メチルトリ(ヘ
キサノシム)シラン、メチルトリ(イソプロペノキシ
ム)シラン、メチルトリアセトキシシラン、エチルオル
ソシリケート、プロピルオルソシリケート等の架橋剤を
使用すればよい。
【0026】更に、前記した(a)成分としてのオルガ
ノポリシロキサンがケイ素原子に直結したアルケニル基
を有するものであるときには、これにケイ素原子に直結
した水素原子を1分子中に少なくとも2個含有するオル
ガノハイドロジェンポリシロキサンを硬化剤として使用
して、これらの付加反応によって架橋を行わせ、これに
よって硬化させてもよい。ここに使用されるオルガノハ
イドロジェンポリシロキサンは、直鎖状、分岐鎖状、環
状のいずれであってもよい。
【0027】これにはジメチルハイドロジェンシリル基
で末端が封鎖されたジオルガノポリシロキサン、ジメチ
ルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単
位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジメ
チルハイドロジェンシロキサン単位〔H(CH32Si
0.5単位〕とSiO2単位とからなる低粘度流体、1,
3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−
テトラメチルシクロシロキサン、1−プロピル−3,
5,7−トリハイドロジェン−1,3,5,7−テトラ
メチルシクロテトラシロキサン、1,5−ジハイドロジ
ェン−3,7−ジヘキシル−1,3,5,7−テトラメ
チルシクロテトラシロキサンなどが例示されるが、これ
らのオルガノハイドロジェンポリシロキサンはいずれも
重合度が300以下のものが好適である。
【0028】この硬化剤としてのオルガノハイドロジェ
ンポリシロキサンの添加量は、(a)成分としてのオル
ガノポリシロキサンのアルケニル基に対して、ケイ素原
子に直結した水素原子が50〜500モル%となる割合
で用いるのが好ましい。
【0029】なお、この付加反応には公知の白金触媒を
添加することが好ましく、これは白金元素単体、白金化
合物、白金コンプレックスのいずれであってもよく、こ
れには塩化白金第一酸、塩化白金第二酸などの塩化白金
酸、塩化白金酸のアルコール化合物、アルデヒド化合
物、エーテル化合物、各種オレフィン類とのコンプレッ
クスなどが例示されるが、この添加量は(a)成分のオ
ルガノポリシロキサンに対して白金原子として1〜2,
000ppmの範囲とすることが好ましい。
【0030】これらの架橋方式のうちでは、特に安定し
た架橋を得る点から付加架橋が好ましい。
【0031】なお、シリコーンゴム組成物は上記した
(a),(b),(c)成分を2本ロール、バンバリー
ミキサー、ドウミキサー(ニーダーミキサー)などのゴ
ム練り機を用いて均一に混合し、必要に応じて加熱処理
を施すことによって得ることができるが、これには必要
に応じて増量剤としての粉砕石英や珪藻土、炭酸カルシ
ウムなどの充填剤などを添加してもよい。
【0032】更には必要に応じて、着色剤、耐熱性向上
剤、難燃助剤、帯電防止剤などの各種添加剤や反応制御
剤、離型剤、或いは充填用分散剤などを添加することは
任意とされるが、この充填用分散剤として使用されるジ
フェニルシランジオール、各種アルコキシシラン、カー
ボンファンクショナルシラン、シラノール基含有低分子
シロキサンなどは本発明の効果を損わないように最小限
に止めることが好ましい。
【0033】
【発明の効果】本発明の親水性シリコーンゴム組成物に
よれば、良好な親水性が付与され、かつ強度、伸びなど
の物性も良好なシリコーンゴムを与えることができる。
【0034】
【実施例】以下、合成例、実施例及び比較例を示し、本
発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限
されるものではない。
【0035】〔合成例1〕環状エーテル基含有オルガノ
ポリシロキサンの重合方法 温度計、撹拌子、及び100mlの滴下ロートを備え、
窒素置換した300mlフラスコ中に、ペンタメチルシ
クロトリシロキサン100.0g(0.480mol)
及び塩化白金酸0.10gを加えた。室温下で滴下ロー
トから2−アリロキシメチル−1,4−ジオキサン7
9.6g(0.5037mol)を2時間かけて滴下し
た。滴下終了後、撹拌を1時間続け、次いで蒸留するこ
とにより、{3−〔(1,4−ジオキサン−2−イル)
メトキシ〕プロピル}ペンタメチルシクロトリシロキサ
ン157.3g(0.429mol、収率89.4%)
を得た。
【0036】次に、温度計、撹拌子を備えた100ml
フラスコ中に{3−〔(1,4−ジオキサン−2−イ
ル)メトキシ〕プロピル}ペンタメチルシクロトリシロ
キサン30.0g(0.0818mol)及びテトラヒ
ドロフラン20.0gを加えた。
【0037】ここに1.05mol/1−n−ブチルリ
チウムのヘキサン溶液0.070mlを添加し、80℃
で3時間重合を行った。重合終了後は、酢酸を0.50
g添加し、1時間撹拌を続けた。減圧下でテトラヒドロ
フラン及び過剰量の酢酸を除去することにより、無色透
明オイル状生成物を得ることができた。
【0038】粘度 1,450cp GPCにより求めた分子量 5,8001 H−NMRで分析したところ、片末端がOH基とブチ
ルジメチルシロキシ基で、以下の平均組成式で示される
ポリマーであることが確認できた。
【0039】
【化4】
【0040】〔合成例2〕温度計、撹拌子、及び100
mlの滴下ロートを備え、窒素置換した300mlフラ
スコ中に、ヘプタメチルシクロテトラシロキサン10
0.0g(0.480mol)及び塩化白金酸0.10
gを加えた。室温下で滴下ロートから2−アリロキシメ
チル−1,4−ジオキサン79.6g(0.5037m
ol)を2時間かけて滴下した。滴下終了後、撹拌を1
時間続け、次いで蒸留することにより、{3−〔(1,
4−ジオキサン−2−イル)メトキシ〕プロピル}ヘプ
タメチルシクロテトラシロキサン157.3g(0.4
29mol、収率89.4%)を得た。
【0041】次に、温度計、撹拌子を備えた100ml
フラスコ中に{3−〔(1,4−ジオキサン−2−イ
ル)メトキシ〕プロピル}ヘプタメチルシクロテトラシ
ロキサン20.0g及びテトラメチルアンモニウムハイ
ドロオキサイドの15%水溶液0.2mlを加えた。8
0℃で4時間重合を続けた後、酢酸を加え、中和した。
重合物をトルエンに溶解し、飽和食塩水100mlで3
回洗浄を行った。有機相をストリップし、トルエンを除
去したところ、無色透明オイル状生成物が得られた。
【0042】粘度 890cp GPCにより求めた分子量 1,2001 H−NMRで分析したところ両末端がOH基で、以下
の組成式で示されるポリマーであることが確認できた。 Me1.762 0.24OH0.18SiO0.91
【0043】〔合成例3〕温度計、撹拌子、及び100
mlの滴下ロートを備え、窒素置換した300mlフラ
スコ中に、{3−〔(1,4−ジオキサン−2−イル)
メトキシ〕プロピル}メチルジメトキシシラン及び水を
加えた。ここにテトラメチルアンモニウムハイドロオキ
サイド5水和物を加えた。室温下で2分間撹拌したとこ
ろ、均一溶液となった。室温下で更に48分反応させ
た。減圧下で副生するメタノール、過剰に存在する水を
除去しながら80℃で2時間反応を続けたところ、無色
透明オイル状生成物が得られた。
【0044】次に、温度計、撹拌子、窒素置換した10
0mlフラスコに、上記反応により得られたオイル状生
成物8.0g、オクタメチルシクロテトラシロキサン5
1.6g、1,3,5,7−テトラビニル−1,3,
5,7−テトラメチルテトラシロキサン0.63g及び
テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド5水和物
0.10gを加えた。80℃で4時間重合した後、30
℃に冷却し、酢酸2.0gを加え、1時間撹拌した。得
られた淡黄色オイル状生成物をトルエンに溶解し、水相
が中性となるまで洗浄を繰り返した。トルエン相を分離
し、80℃減圧下の条件でトルエンを除去したところ、
無色透明オイル状ポリマーが得られた。
【0045】粘度 15,000cp GPCにより求めた分子量 32,8001 H−NMRで分析したところ両末端がOH基で、以下
の組成式で示されるポリマーであることが確認できた。 Me1.952 0.05OH0.005SiO
【0046】〔実施例1〜3〕上記合成例1〜3の各ポ
リマーを用い、各ポリマー100重量部に対して煙霧式
シリカ(エロジル200、日本アエロジル社製)40重
量部及び両末端シラノール基で封鎖されたα,ω−ジメ
チルポリシロキサンジオール(重合度3)5重量部を添
加し、2本ロールで混合してベースコンパウンドを得
た。
【0047】このコンパウンド100重量部に対し、塩
化白金酸のアルコール溶液(白金含有量1.0%)0.
5重量部、メチルハイドロジェンシロキサン(メチルハ
イドロジェンシロキサンシロキサン単位を50モル%含
有)1.2重量部を添加し、120℃で10分間プレス
キュアーし、シリコーンゴムシートを得た。
【0048】〔比較例1〕実施例1〜3のポリマーに代
えて、ジメチルシロキサン単位99.825モル%、メ
チルビニルシロキサン単位0.15モル%、ジメチルビ
ニルシロキサン単位0.025モル%からなり、平均重
合度が8,000であるゴム状オルガノポリシロキサン
100重量部を用いた以外は実施例1〜3と同様にして
シリコーンゴムシートを得た。
【0049】得られたシリコーンゴムシートの物性を測
定した結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】〔実施例4〕合成例2で得られたポリマー
100g及び炭酸カルシウム120gを混合した後、メ
チルトリス(メチルエチルケトキシモ)シラン8g、ジ
ブチル錫ジラウレート0.2gを添加し、室温下で2週
間放置し、厚さ2mmのシートを得た。その特性の結果
を表2に示す。
【0052】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五十嵐 実 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 篠原 紀夫 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)下記平均組成式(1) R1 a2 bSiO(4-a-b)/2 (1) (式中、R1は互いに同一又は異種の非置換又は置換の一価炭化水素基又は水酸 基、R2は下記式(2) 【化1】 で示される環状エーテル基であり、a,bは正数で、bは0.02〜1、a+b は1.95〜2.40である。) で示される環状エーテル基を有する重合度100以上のオルガノポリシロキサン 100重量部、 (b)比表面積が50m2/g以上の補強性シリカ 10〜70重量部、 (c)硬化剤 を含有してなることを特徴とする親水性シリコーンゴム
    組成物。
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