JP2002368540A

JP2002368540A - 圧電発振器

Info

Publication number: JP2002368540A
Application number: JP2001174897A
Authority: JP
Inventors: Takehiko Adachi; 武彦足立; Shoji Izumitani; 昭二泉谷; Toshiichi Uchiyama; 敏一内山; Koji Hosaka; 公司保坂
Original assignee: Toyo Communication Equipment Co Ltd
Current assignee: Toyo Communication Equipment Co Ltd
Priority date: 2001-06-08
Filing date: 2001-06-08
Publication date: 2002-12-20

Abstract

(57)【要約】【課題】簡単な回路構成により正弦波出力する水晶発
振回路を用いた小型圧電発振器を提供することを目的と
する。【解決手段】発振用増幅回路と、圧電振動子とバッフ
ァ回路とを備えた圧電発振器に於いて、バッファ回路が
高入力インピーダンスであり、且つ、バッファ回路に供
給する発振出力信号を、圧電振動子の一方の端子若しく
は当該圧電振動子に流れる高周波電流とほぼ同一電流が
流れる部分から導出したので、正弦波信号を得るに同調
回路を必要としないので充分に小型化を達成することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、圧電発振器に関
し、特に発振出力歪みを小さくした小型圧電発振器に関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来、水晶発振器は様々な基準発振源と
して多様されており、図４はそのような水晶発振器の中
でも正弦波信号を出力するよう工夫された従来の水晶発
振器の回路図を示すものである。同図に示す水晶発振器
１００は、圧電振動子１０１と発振用増幅トランジスタ
１０２とを備えた水晶発振回路１０３と、同調回路１０
４を備えたバッファ回路１０５とを備えたものである。

【０００３】水晶発振回路１０３は、発振用トランジス
タ１０２のベース・接地間に負荷容量の一部となる容量
１０６と容量１０７との直列回路を挿入接続し、この直
列回路の接続中点とトランジスタ１０２のエミッタとを
接続すると共に、エミッタ抵抗１０８を接続する。更
に、トランジスタ１０２のベースに抵抗１０９及び抵抗
１１０とから成るベースバイアス回路を接続すると共
に、トランジスタ１０２のベース・接地間に水晶振動子
１０１と容量１１１とから成る直列回路を挿入接続し、
更に、トランジスタ１０２のコレクタと電源電圧Vccラ
インとを抵抗１１２を介し接続すると共に、電源電圧Vc
cラインと接地間にバイパスコンデンサとして容量１１
３を接続したものである。

【０００４】一方、バッファ回路１０５は、トランジス
タ１１４のベースに抵抗１１５及び抵抗１１６とから成
るベースバイアス回路を接続し、トランジスタ１１４の
エミッタ・接地間にエミッタ抵抗１１７及びバイパスコ
ンデンサ１１８とから成る並列回路を接続し、トランジ
スタ１１４のコレクタに同調回路１０４の入力端を接続
すると共に、トランジスタ１１４のベースとトランジス
タ１０２のコレクタとを直流カット用の容量１１９を介
して接続したものである。同調回路１０４は、トランジ
スタ１１４のコレクタと電源電圧Vccラインとの間にコ
イル１２０と容量１２１とから成る第一の並列共振回路
を接続すると共に、電源電圧Vccラインにコイル１２２
と容量１２３とから成る第二の並列共振回路の一方端を
接続し、他方端を容量１２４を介してトランジスタ１１
４のコレクタに接続すると共に、この他方端に容量１２
５を介してコイル１２６と容量１２７及び容量１２８と
から成る第三の並列共振回路を接続し、第三の並列共振
回路の他端を接地すると共に、容量１２７と容量１２８
との接続中点に発振器出力端OUTを接続したものであ
る。

【０００５】尚、第三の並列共振回路はインピーダンス
マッチング回路としても機能するものであるので出力端
OUTと接地間の出力インピーダンスの値は、出力端OUTに
接続される次段回路の入力インピーダンスとほぼ同じと
することが望ましい。このような水晶発振器１００は、
例えば発振回路１０３を水晶振動子１０１の基本波周波
数にて発振動作させるが、トランジスタ１０２のには基
本波周波数信号と共に基本波周波数の整数倍の高周波信
号やトランジスタ１０２によるノイズ成分が存在する。
そこで、コレクタには上述したように各並列共振回路の
共振周波数を基本波周波数に合わせた同調回路１０４を
挿入することにより、基本波信号のみを出力端OUTより
出力させていた。

【０００６】

【本発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
のような構成の水晶発振器１００は、回路構成に必要な
部品点数が多く、更に、コイルに於いてはＩＣ化が不可
能である為、充分な小型化を阻害する要因となってい
た。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決する為に
本発明に係わる請求項１記載の発明は、発振用増幅回路
と、圧電振動子とバッファ回路とを備えた圧電発振器に
於いて、該バッファ回路が高入力インピーダンスであ
り、且つ、バッファ回路に供給する発振出力信号を、前
記圧電振動子の一方の端子若しくは当該圧電振動子に流
れる高周波電流とほぼ同一電流が流れる部分から導出し
たことを特徴とする。請求項２記載の発明は請求項１記
載の発明に加え、前記バッファ回路がエミッタフォロア
回路であることを特徴とする。請求項３記載の発明は請
求項１記載の発明に加え、前記バッファ回路がインバー
タ回路であることを特徴とする。

【０００８】

【本発明の実施の形態】以下、図示した実施例に基づい
て本発明を詳細に説明する。図１は本発明に基づく水晶
発振器の一実施例を示す回路図である。同図に示す水晶
発振器１は、コルピッツ型水晶発振回路２とバッファ回
路３とを備えたものである。水晶発振回路２は、発振用
トランジスタ４のベースと接地との間に負荷容量の一部
である容量５及び容量６から成る直列回路を挿入接続
し、この直列回路の接続中点をトランジスタ４のエミッ
タに接続すると共に、エミッタをエミッタ抵抗７を介し
て接地し、更に、トランジスタ４のベースに抵抗８及び
抵抗９から成るベースバイアス回路を接続する。

【０００９】更に、トランジスタ４のベースと接地との
間に水晶振動子１０及び容量１１から成る直列回路を挿
入接続すると共に、トランジスタ４のコレクタと電源電
圧Vccライン間を抵抗１２を介して接続し、電源電圧Vcc
ラインと接地との間にバイパスコンデンサ１３を接続し
たものである。バッファ回路３は、エミッタフォロア回
路であり、トランジスタ１４のベースに抵抗１５及び抵
抗１６から成るベースバイアス回路を接続すると共に、
トランジスタ１４のエミッタをエミッタ抵抗１７を介し
て接地に接続し、更にトランジスタ１４のコレクタを電
源電圧Vccに接続すると共に、エミッタを直流カット用
の容量１８を介して出力端OUTに接続したものである。
そしてトランジスタ４のベースとトランジスタ１４のベ
ースとの間を直流カット用の容量１９を介して接続する
よう構成したものである。

【００１０】このような構成の水晶発振器１は、Q値の
高い水晶振動子１０の両端に発生した高純度な基本波周
波数を出力信号としたものである。尚この際、発振用ト
ランジスタ４のベースを直接発振出力端OUTに接続する
と、出力端OUTに接続される電気的負荷の影響を受けて
発振回路２の発振条件が変化する他、発振ループのQ値
が低下してしまう。そこで、本発明に於いては、トラン
ジスタ４のベースと出力端OUTとの間に入力インピーダ
ンスの高い例えばエミッタフォロア回路３を介して発振
ループに及ぼす電気的負荷の影響を防いでいる。この回
路によれば、従来のように同調回路を用いることなく簡
単な回路構成にて正弦波信号出力を得ることができるの
である。

【００１１】以上、正弦波信号を出力する水晶発振器を
例に本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるも
のではなく図２に示すような水晶発振器であってもよ
い。即ち、図２は本発明に基づく水晶発振器の他の実施
例を示す回路図である。同図に示す水晶発振器１の特徴
とする構成は、バッファ回路としてエミッタフォロア回
路の代わりにTTL出力又はC-MOS出力用のインバータ回路
２０を接続したところにある。尚、抵抗１５及び抵抗１
６は、インバータ回路１９に供給される発振回路２の出
力信号の中心レベルをインバータ回路１９のシュレッシ
ュホールド電圧に設定する為のものである。このような
構成の水晶発振器１は、正弦波信号をインバータ回路に
供給するので、デューティーサイクル比が極めて５０％
に近いＴＴＬ出力信号又はC-MOS出力信号を簡単な回路
構成により得ることができる。

【００１２】尚、本発明を水晶発振器を用いて説明した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、SAW共振
子、及び水晶以外の圧電材料からなる振動子を用いた圧
電発振器にも適用することが可能である。更に、入力イ
ンピーダンスの高いバッファ回路として例えば差動増幅
回路を用いても良く、特にカレントミラー回路を利用す
ることも有用であろう。そして更に、上記説明では容量
１９を備えて水晶発振回路２の出力から交流信号のみを
バッファ回路３に供給するよう構成した水晶発振器を例
にあげたが、本発明はこれに限定されるものではなく、
図３に示すように水晶発振回路２の出力端をレベルシフ
ト回路２１を介してバッファ用トランジスタ１４のベー
スに接続した構成であっても構わない。

【００１３】即ち、同図に示す水晶発振器１は、トラン
ジスタ２２のコレクタを電源電圧Vccラインに接続し、
トランジスタ２２のエミッタを定電流回路２３を介して
接地したレベルシフト回路または直流増幅回路を備え、
トランジスタ２２のベースとトランジスタ４のベースと
を接続し、トランジスタ２２のエミッタとトランジスタ
１４のベースとを接続したものである。そして、このよ
うに構成した水晶発振器１は、トランジスタ４のベース
バイアスとトランジスタ１４のベースバイアス設定との
結合防止用（直流カット用）の容量１９を必要としない
ので、IC化の際にICの大型化を引き起こす容量の必要数
を削減できるのでIC化水晶発振器の小型化に適した構成
である

【００１４】

【発明の効果】以上説明したように本発明に基づく圧電
発振器は、発振用増幅回路と、圧電振動子とバッファ回
路とを備えた圧電発振器に於いて、バッファ回路が高入
力インピーダンスであり、且つ、バッファ回路に供給す
る発振出力信号を、圧電振動子の一方の端子若しくは当
該圧電振動子に流れる高周波電流とほぼ同一電流が流れ
る部分から導出したことを特徴としたので、正弦波信号
を得るに同調回路を必要としないので充分に小型化を達
成することができると言う効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に基づく水晶発振器の一実施例を示す回
路図である。

【図２】本発明に基づく水晶発振器の他の実施例を示す
回路図である。

【図３】本発明に基づく水晶発振器の他の実施例を示す
回路図である。

【図４】従来の水晶発振器の回路図である。

【符号の説明】

１水晶発振器、２水晶発振回路、３バッファ回
路、４、１４、２２トランジスタ、５、６、１１、１
３、１８、１９容量、７、８、９、１２、１５、１
６、１７抵抗、２０インバータ回路、１０水晶振
動子、、２１レベルシフト回路、２３定電流回路、
１００水晶発振器、１０１水晶振動子、１０２発
振用トランジスタ、１０３発振回路、１０４同調回
路、１０５バッファ回路、１０６、１０７、１１１、
１１３、１１８、１１９、１２１、１２３、１２４、１
２５、１２７、１２８容量、１０８、１０９、１１０、
１１２、１１５、１１６、１１７抵抗、１１４トラ
ンジスタ、１２０、１２２、１２６コイル

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者内山敏一神奈川県高座郡寒川町小谷二丁目１番１号東洋通信機株式会社内 (72)発明者保坂公司神奈川県高座郡寒川町小谷二丁目１番１号東洋通信機株式会社内Ｆターム(参考） 5J079 AA04 BA34 FA02 FA14 FA21 FB03 FB05 FB47 GA02

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】発振用増幅回路と、圧電振動子とバッフ
ァ回路とを備えた圧電発振器に於いて、該バッファ回路
が高入力インピーダンスであり、且つ、バッファ回路に
供給する発振出力信号を、前記圧電振動子の一方の端子
若しくは当該圧電振動子に流れる高周波電流とほぼ同一
電流が流れる部分から導出したことを特徴とする圧電発
振器。
【請求項２】前記バッファ回路がエミッタフォロア回
路であることを特徴とした請求項１記載の圧電発振器。
【請求項３】前記バッファ回路がインバータ回路であ
ることを特徴とした請求項１記載の圧電発振器。