JP2002366039A - マーキングシート用積層シート及びマーク付き衣料 - Google Patents

マーキングシート用積層シート及びマーク付き衣料

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JP2002366039A
JP2002366039A JP2001173757A JP2001173757A JP2002366039A JP 2002366039 A JP2002366039 A JP 2002366039A JP 2001173757 A JP2001173757 A JP 2001173757A JP 2001173757 A JP2001173757 A JP 2001173757A JP 2002366039 A JP2002366039 A JP 2002366039A
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JP
Japan
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sheet
layer
marking
laminated
thermoplastic resin
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Toru Hayashi
亨 林
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Bando Chemical Industries Ltd
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Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基布からの染料の昇華移行を抑制することが
でき、着色層の変色も少なく、柔軟性に優れたマーキン
グシート用積層シートを提供する。 【解決手段】 剥離可能な基材シート上に、マーキング
シートが積層されてなるマーキングシート用積層シート
であって、前記マーキングシートは、表面層が着色熱可
塑性樹脂層であり、裏面層がホットメルト接着剤層であ
り、着色熱可塑性樹脂層とホットメルト接着剤層との間
に、ポリエステルエラストマー層が設けられているマー
キングシート用積層シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、染料移行防止性、
柔軟性等に優れたマーキングシート用積層シートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ウインドブレーカー等のスポーツ衣料
は、基布にマーキングシートを貼付することにより、チ
ーム名、背番号等の表示を行っている。このマーキング
シートは、一般的にポリウレタン、ポリ塩化ビニル等の
軟質熱可塑性樹脂に着色剤を配合して得られるものであ
り、所定の文字・図柄等を表す形状にカットした後、基
布に貼付される。
【0003】従来、チーム名、背番号等を表示するに
は、所定の形状にカットした布を衣料等の基布に縫い合
わせたり、スクリーン印刷等が行われていたので、作業
が煩雑であったが、このようなマーキングシートを使用
することでチーム名、背番号等の表示は、誰にでも容易
に行うことができるようになった。
【0004】ところが、スポーツ衣料では昇華性染料に
よりプリント・染色されたポリエステル繊維等の合成繊
維が用いられているので、従来のマーキングシートで
は、染料の昇華移行により色移行を生じ、表示色の変化
を引き起こす等の問題点を有していた。
【0005】このような問題点を解決する方法として、
特開平2−200873号公報には、染色された基布
に、メラミン樹脂からなるバリヤー層がラミネートやコ
ーティングにより設けられた積層シートが、特開平2−
118181号公報には、このようなバリヤー層がプラ
ズマ処理により設けられた積層シートが、特開平6−1
46165号公報には、染色された基布に、吸着剤が添
加されたバリヤー層がラミネートやコーティングにより
設けられた積層シートが、染料移行を防止することがで
きるとして、開示されている。しかしながら、基布にこ
れらのバリヤー層を積層して染料移行を防止する方法で
は、いずれも染料の着色層への移行を防ぐことには充分
でなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、基布からの染料の昇華移行を抑制することができ、
着色層の変色も少なく、柔軟性に優れたマーキングシー
ト用積層シートを提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、剥離可能な基
材シート上に、マーキングシートが積層されてなるマー
キングシート用積層シートであって、前記マーキングシ
ートは、表面層が着色熱可塑性樹脂層であり、裏面層が
ホットメルト接着剤層であり、着色熱可塑性樹脂層とホ
ットメルト接着剤層との間に、ポリエステルエラストマ
ー層、並びに/又は、水酸化アルミニウム及び/若しく
はハイドロタルサイトを含有する層とが設けられている
マーキングシート用積層シートである。以下に本発明を
図面を参照しながら詳述する。
【0008】図1は、本発明のマーキングシート用積層
シートの1実施形態の断面を示す図である。図1に示す
ように、マーキングシート用積層シートは、基材シート
1上に、着色熱可塑性樹脂層2、接着剤層3、ポリエス
テルエラストマー層4、ホットメルト接着剤層5が順次
積層されたマーキングシートが積層されてなるものであ
る。
【0009】基材シート1は、マーキングシート用積層
シートを基布に接着した後、着色熱可塑性樹脂層2から
剥離するものである。基材シート1の材質としては、着
色熱可塑性樹脂層2から剥離可能なものであれば特に限
定されず、例えば、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、
ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート(以
下、PETともいう)等を挙げることができる。なかで
も、PETが好ましい。基材シート11の厚さは特に限
定されないが、取り扱い性に優れる点から50〜150
μmであることが好ましい。
【0010】着色熱可塑性樹脂層2は、顔料等により着
色した熱可塑性樹脂を成形してなる軟質のフィルム又は
シートからなり、意匠性を有する表面層である。上記熱
可塑性樹脂としては特に限定されず、例えば、ポリウレ
タン、ポリ塩化ビニル等を挙げることができる。着色熱
可塑性樹脂層2の厚さは特に限定されないが、10〜1
00μmであることが好ましい。10μm未満である
と、隠蔽性に劣ることがあり、100μmを超えると、
意匠性が悪くなることがある。
【0011】接着剤層3は、着色熱可塑性樹脂層2とポ
リエステルエラストマー層4とを接着させるための層で
ある。接着剤層3に用いられる接着剤としては、着色熱
可塑性樹脂層2とポリエステルエラストマー層4とを接
着させることができるものであれば特に限定されず、適
宜選択することができる。
【0012】接着剤層3は水酸化アルミニウム及び/又
はハイドロタルサイトを含有してもよい。水酸化アルミ
ニウムやハイドロタルサイトは、物理的、電気的吸着機
構により染料を吸着することができる。このため、基布
中の染料が着色熱可塑性樹脂層2まで移行することを防
止することができる。
【0013】上記水酸化アルミニウムとしては特に限定
されないが、反応活性で、アモルファスな構造を有し、
不純物の少ないものが好ましい。また、アルミニウム含
量が25〜30重量%であり、105℃での乾燥減量が
15〜20重量%であり、見かけ比容が2.5〜4.0
ml/gであるものが好ましい。このような水酸化アル
ミニウムとしては、例えば、キョーワード200(協和
化学社製)等が挙げられる。上記水酸化アルミニウムの
配合量は、接着剤100重量部に対して30〜100重
量部であることが好ましい。30重量部未満であると、
染料の吸着が不充分であり、100重量部を超えると、
接着力が不充分となる。
【0014】上記ハイドロタルサイトは、天然物でも合
成物でもよいが、アニオン性化合物等の吸着性に優れた
ものが好ましい。また、酸化アルミニウム含量が15〜
17重量%であり、酸化マグネシウム含量が37〜39
重量%であり、乾燥減量が2.5〜3.5重量%であ
り、見かけ比容が3.0〜6.0ml/gであるものが
好ましい。このようなハイドロタルサイトとしては、例
えば、キョーワード500(協和化学社製)等が挙げら
れる。上記ハイドロタルサイトの配合量は、接着剤10
0重量部に対して30〜100重量部であることが好ま
しい。30重量部未満であると、染料の吸着が不充分で
あり、100重量部を超えると、接着力が不充分とな
る。
【0015】これら水酸化アルミニウム及びハイドロタ
ルサイトは、単独で用いられてもよく、組成の異なる水
酸化アルミニウム同士やハイドロタルサイト同士の2種
以上が併用されてもよく、1種又は複数種の水酸化アル
ミニウムとハイドロタルサイトとが併用されてもよい。
【0016】接着剤層3の厚さは特に限定されないが、
20〜80μmであることが好ましい。20μm未満で
あると、水酸化アルミニウム及び/又はハイドロタルサ
イトを含有しても基布からの染料の昇華移行を充分に抑
制できない場合があり、80μmを超えると、使用時の
柔軟性に劣る場合がある。
【0017】ポリエステルエラストマー層4は、基布中
の染料が着色熱可塑性樹脂層2に移行することを阻止す
るための層である。ポリエステルエラストマー層4の厚
さは特に限定されないが、10〜100μmであること
が好ましい。10μm未満であると、昇華防止性能が不
足し、100μmを超えると、風合いが硬くなる。
【0018】ホットメルト接着剤層5としては基布に接
着することができれば特に限定されず、例えば、熱可塑
性ポリウレタン、スチレン/イソプレンブロック共重合
体、スチレン/ブタジエンブロック共重合体、熱可塑性
ポリエステル、スチレン/エチレン/ブチレンブロック
共重合体、エチレン/酢酸ビニル熱可塑エラストマー等
からなる接着剤層を挙げることができる。ホットメルト
接着剤5の厚さは特に限定されないが、50〜150μ
mであることが好ましい。50μm未満であると、被着
体(基布)への接着力が不足する場合があり、150μ
mを超えると、接着剤がはみ出したり、仕上がりが硬く
なり風合いを損なうことがある。ポリエステルエラスト
マー層4とホットメルト接着剤5とは加熱圧着により積
層される。
【0019】本発明のマーキングシート用積層シート
は、任意の形状に裁断された後、例えば、熱圧着等の接
着方法により基布6に接着され、その後基材シート1が
剥がされて使用される。図2は、マーキングシート用積
層シートから基材シートが剥離されたマーキングシート
が基布6に貼付されてなる衣料の1実施形態を示す断面
図である。このような衣料もまた、本発明の1つであ
る。
【0020】本発明のマーキングシート用積層シート
は、表面の着色熱可塑性樹脂層とホットメルト接着剤層
との間に、ポリエステルエラストマーからなる薄膜バリ
ヤー層、並びに/又は、水酸化アルミニウム及び/若し
くはハイドロタルサイトが含有された層が設けられてい
るので、例えば、昇華性染料等を含有する基布からの染
料の移行昇華が極めて低く押さえられ、表面の着色熱可
塑性樹脂層の変色を防ぐことができる。
【0021】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0022】(実施例1)厚さ100μmのPETから
なる基材シート1上に熱可塑性ポリウレタン溶液(レザ
ミンME−3134LP、大日精化工業社製)にTiO
の白色顔料を適量配合したウレタン樹脂溶液をコーテ
ィングし、100℃×2分乾燥させ、厚さ30μmの着
色熱可塑性樹脂層2を形成した。次に、厚さ30μmの
ポリエステルエラストマー層4(ペルプレンP−280
B、東洋紡績社製)に接着剤層3(ペルプレンP−75
M、東洋紡績社製)を約20μmになるようにコーティ
ングし130℃×2分で乾燥させ、上記の厚さ30μm
の着色熱可塑性樹脂層2と張り合わせた。次に、3層と
なったマーキングシート用積層シートのポリエステルエ
ラストマー層4側に更にホットメルト接着剤層5(PH
−419ポリエステル系70μm、日本マタイ社製)を
130℃の熱ロールで積層した。
【0023】(実施例2)ポリエステルエラストマー層
4の厚さを60μmとしたこと以外は、実施例1と同様
にしてマーキングシート用積層シートを作製した。
【0024】(実施例3)接着剤層3に水酸化アルミニ
ウム(キョーワード200、協和化学社製)を接着剤1
00重量部に対して65重量部含有させたこと以外は、
実施例1と同様にしてマーキングシート用積層シートを
作製した。
【0025】(実施例4)接着剤層3に合成ハイドロタ
ルサイト(キョーワード500、協和化学社製)を接着
剤100重量部に対して65重量部含有させたこと以外
は、実施例1と同様にしてマーキングシート用積層シー
トを作製した。
【0026】(比較例1)ポリエステルエラストマー層
を設けなかったこと以外は実施例1と同様にしてマーキ
ングシート用積層シートを作製した。
【0027】(比較例2)マーキングシート用積層シー
トとしてバリヤー層に活性炭が使用されている市販品
(松井色素社製)を使用した。
【0028】各実施例及び比較例で得られたマーキング
シート用積層シートの昇華移行防止性を以下の試験方法
で評価した。昇華性染料で染色された布地にマーキング
シート用積層シートを160℃×20秒圧着して貼り合
わせ、基材シート1を剥がし、着色熱可塑性樹脂層2の
昇華移行度(変色)を目視により評価した。結果は、移
行が全く見られなかった場合を5と評価し、甚だしく移
行した場合を1と評価し、5段階で評価した。結果を表
1に示した。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明のマーキングシート用積層シート
は、上述の構成よりなるので、基布からの染料の昇華移
行を抑制することで、着色層の変色を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマーキングシート用積層シートの1実
施形態を示す図である。
【図2】本発明のマーキングシート用積層シートから基
材シートが剥離されたマーキングシートが基布6に貼付
されてなる衣料の1実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基材シート 2 着色熱可塑性樹脂層 3 接着剤層 4 ポリエステルエラストマー層 5 ホットメルト接着剤層 6 基布
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA19 AA19E AA21 AC10E AK01B AK15 AK41C AK41G AK42 AK51 AL09C AT00A BA04 BA05 BA07 BA10A BA10D BA10E CA13E CB00E CB03D DG11E EH46 HB00B HB31E JA20C JB16B JD01 JK13 JK17 JL10B JL14A YY00C 4J004 AA05 AA09 AA14 AB03 CA05 CA06 CC02 CC03 CD06 FA01 FA08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 剥離可能な基材シート上に、マーキング
    シートが積層されてなるマーキングシート用積層シート
    であって、前記マーキングシートは、表面層が着色熱可
    塑性樹脂層であり、裏面層がホットメルト接着剤層であ
    り、着色熱可塑性樹脂層とホットメルト接着剤層との間
    に、ポリエステルエラストマー層が設けられていること
    を特徴とするマーキングシート用積層シート。
  2. 【請求項2】 剥離可能な基材シート上に、マーキング
    シートが積層されてなるマーキングシート用積層シート
    であって、前記マーキングシートは、表面層が着色熱可
    塑性樹脂層であり、裏面層がホットメルト接着剤層であ
    り、着色熱可塑性樹脂層とホットメルト接着剤層との間
    に、ポリエステルエラストマー層と水酸化アルミニウム
    及び/又はハイドロタルサイトを含有する層とが設けら
    れていることを特徴とするマーキングシート用積層シー
    ト。
  3. 【請求項3】 ポリエステルエラストマー層の厚さが1
    0〜100μmであることを特徴とする請求項1又は2
    記載のマーキングシート用積層シート。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載のマーキングシ
    ート用積層シートから基材シートが剥離されてなるマー
    キングシートが任意の形状に裁断されたものが、昇華性
    染料で染色及び/又はプリントされた基布の染色面に貼
    付されてなることを特徴とする衣料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2017316A2 (fr) * 2007-07-19 2009-01-21 Step International Procédé et dispositif de contrôle de traçabilité et marquage de supports thermocollants

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2017316A2 (fr) * 2007-07-19 2009-01-21 Step International Procédé et dispositif de contrôle de traçabilité et marquage de supports thermocollants
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