JP2002365837A - 正帯電トナーおよびその製造方法 - Google Patents

正帯電トナーおよびその製造方法

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JP2002365837A JP2001177720A JP2001177720A JP2002365837A JP 2002365837 A JP2002365837 A JP 2002365837A JP 2001177720 A JP2001177720 A JP 2001177720A JP 2001177720 A JP2001177720 A JP 2001177720A JP 2002365837 A JP2002365837 A JP 2002365837A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長時間にわたって画像濃度が安定し、カブリ
が発生しないトナーおよびその製造方法を提供すること
にある。 【解決手段】 外添剤として、乾式シリカ微粉末および
湿式シリカ微粉末を含有してなる正帯電トナーを提供す
るにあたり、正帯電極性基および疎水性基を有する乾式
シリカ微粉末と、正帯電極性基およびフッ素含有負帯電
極性基を有するとともに、シリコーンオイルにより表面
処理してある湿式シリカ微粉末とをそれぞれ使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低印字率の印刷を
実施した場合であっても、良好な画像濃度やカブリ耐性
を長期間にわたって得られる正帯電トナーおよびその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真現像法において、静電潜像を可
視化して又は静電潜像を反転現像により可視化して高品
質な画像を得ている。そして、電子写真現像法に好適な
トナーは、バインダーとしての熱可塑性樹脂に着色剤や
帯電制御剤としての染料、顔料や離型剤としてのワック
ス、磁性材料を混合して混練、粉砕、分級を行い、トナ
ー粒子としたものである。また、トナー粒子に流動性を
付与したり、クリーニング性を向上させたりするため
に、シリカや酸化チタン、あるいはアルミナ等の無機微
粉末が添加されている。しかしながら、これらの無機微
粉末は、一般的に親水性に富んでおり、トナーの流動性
や帯電立ち上がり性が、周囲の環境条件(湿度)に影響
されて変化する場合がある。
【0003】そこで、このような環境条件の影響を防ぐ
ため、これらの無機微粉末の表面を疎水化剤で処理した
り、帯電極性基を導入したりすることが行われている。
具体的に、帯電極性基を導入するために、シリカ微粉末
等の金属酸化物をアミノシランカップリング剤等で表面
処理し、それを現像剤の外添剤として用いる方法が、特
開昭52-135739号公報や特開昭56-123550号公報に開示さ
れている。このシラン処理方法によると、アミノシラン
カップリング剤の末端アミノ基により、強い正帯電性を
示す現像剤が得られるというものである。
【0004】また、疎水性シリカ微粒子に対して、正帯
電制御剤と、疎水化剤との両方で表面処理し、それを現
像剤の外添剤として用いる方法が、特開昭58-216252号
公報に開示されており、ケイ酸微粉末に対して、所定量
の含窒素シランカップリング剤と、窒素原子を有するシ
リコーンオイルとで処理し、それを現像剤の外添剤とし
て用いる方法が、特開昭63-73271号公報や特開昭63-732
72号公報に開示されている。これらの方法によると、正
帯電制御剤の働きにより、強い正帯電性を示す現像剤が
得られるというものである。
【0005】また、負帯電性極性基と正帯電性極性基と
の両方の極性基を表面に結合した無機微粒子を非磁性一
成分現像用トナーの外添剤として用いる方法が、例えば
特開平2-66564号公報に開示されている。この方法によ
ると、帯電レベルの向上性、帯電立ち上がり性、流動性
にそれぞれ優れた非磁性一成分現像用トナーが得られる
というものである。
【0006】また、特開平11-160907公報では、帯電の
立ち上がりや耐久性の向上、および環境安定性を得るた
めに、正帯電極性基と、疎水性基とを有する乾式シリカ
微粉末と、正帯電極性基を導入するとともに、シリコー
ンオイルで疎水化処理した湿式シリカ微粉末と、を併用
することが有効であるとしている。さらに、特開平11-1
43111公報では、帯電の立ち上がりの立ち上がりや耐久
性の向上、および環境安定性を得るために、正帯電極性
基および疎水性基を有する乾式シリカ微粉末と、正帯電
極性基およびフッ素含有極性基を含有する湿式シリカ微
粉末と、を併用することが有効であるとしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上術し
た従来技術は、次のような問題点(1)〜(4)を有し
ていた。 (1)特開昭52-135739号公報等に開示されたアミノシ
ランカップリング剤で処理した金属酸化物を用いた現像
剤は、アミノシランカップリング剤が親水性であるため
に、高温高湿環境において、トナー流動性や帯電性が不
安定になるという問題が見られた。 (2)また、特開昭58-216252号公報等に開示された疎
水性シリカ微粒子に対して、正帯電制御剤と、疎水化剤
との両方で表面処理した現像剤は、トナーの流動性に乏
しく、また、帯電性の立ち上がりが遅く、さらには、帯
電性が不安定になりやすいという問題が見られた。 (3)また、特開平2-66564号公報等に開示された負帯
電性極性基と正帯電性極性基の両方の基が表面に結合し
た無機微粒子を含有する現像剤は、高温高湿環境下にお
ける帯電安定性やトナー流動性が乏しいという問題が見
られた。 (4)さらに、特開平11-160907公報等に開示された、
正帯電性の乾式シリカ微粉末と、正帯電極性基およびフ
ッ素含有極性基を含有する湿式シリカ微粉末と、を併用
したトナーでは、トナーが低印字率で使用された場合
に、画像濃度とカブリの安定性が不十分になるという問
題が見られた。
【0008】そこで、本発明の発明者らは、これらの問
題点を鋭意検討し、特に印字率の低い印刷を実施する場
合には、正帯電性の乾式シリカ微粉末と、湿式シリカ微
粉末とを併用するとともに、湿式シリカ微粉末に、正帯
電極性基およびフッ素含有負帯電極性基を導入するのみ
ならず、シリコーンオイルにより表面処理することによ
り、長時間にわたって画像濃度が安定し、カブリが発生
しないことを見出し、本発明を完成させたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、外添剤
として、乾式シリカ微粉末および湿式シリカ微粉末を含
有してなる正帯電トナーにおいて、乾式シリカ微粉末
が、正帯電極性基および疎水性基を有し、湿式シリカ微
粉末が、正帯電極性基およびフッ素含有負帯電極性基を
有するとともに、シリコーンオイルにより表面処理して
あること、を特徴とする正帯電トナーが提供され、上述
した問題点を解決することができる。すなわち、正帯電
極性基および疎水性基を有する乾式シリカ微粉末の添加
により、帯電の立ち上がり性を向上させるとともに、環
境条件の変化によるトナーの流動性の変化を低減すると
いう効果を発揮させることができる。一方、正帯電極性
基およびフッ素含有負帯電極性基を有するとともに、シ
リコーンオイルにより表面処理してある湿式シリカ微粉
末の添加により、帯電特性を長期間安定させるという効
果を発揮させることができる。すなわち、負帯電性の強
いフッ素含有負帯電極性基(フッ素シラン)の一部をシ
リコーンオイルに置き換えることにより、正帯電性を安
定させられるためである。また、含有負帯電極性基(フ
ッ素シラン)に比較して、シリコーンオイルの方が疎水
性が高く、環境変動が小さくなるためである。そして、
これらの二種類のシリカ微粉末の相乗効果により、特に
印字率の低い印刷を実施した場合であっても、長時間に
わたって画像濃度が安定し、カブリの発生を有効に防止
することができる。
【0010】本発明の正帯電トナーを構成するにあた
り、乾式シリカ微粉末における正帯電極性基が、アミノ
シランカップリング剤に由来していることが好ましい。
このように構成すると、乾式シリカ微粉末の表面に対す
る正帯電極性基の導入を容易かつ、定量的に実施するこ
とができる。
【0011】本発明の正帯電トナーを構成するにあた
り、乾式シリカ微粉末における疎水性基が、アルキルシ
ランカップリング剤に由来していることが好ましい。こ
のように構成すると、乾式シリカ微粉末の表面に対する
疎水性基の導入を容易かつ、定量的に実施することがで
きる。
【0012】本発明の正帯電トナーを構成するにあた
り、湿式シリカ微粉末における正帯電極性基が、アミノ
シランカップリング剤に由来していることが好ましい。
このように構成すると、湿式シリカ微粉末の表面に対す
る正帯電極性基の導入を容易かつ、定量的に実施するこ
とができる。
【0013】本発明の正帯電トナーを構成するにあた
り、湿式シリカ微粉末におけるフッ素含有負帯電極性基
が、フッ素含有シランカップリング剤に由来しているこ
とが好ましい。このように構成すると、湿式シリカ微粉
末の表面に対するフッ素含有負帯電極性基の導入を容易
かつ、定量的に実施することができる。
【0014】本発明の正帯電トナーを構成するにあた
り、湿式シリカ微粉末100重量%(100重量部と同
義である。以下、同様)に対して、アミノシランカップ
リング剤と、フッ素含有シランカップリング剤と、シリ
コーンオイルとの合計処理量を、20〜40重量%の範
囲内の値とすることが好ましい。このように構成する
と、疎水性基を十分導入することができるとともに、湿
式シリカ微粉末の効果をより有効に発揮させることがで
きる。したがって、印字率の低い印刷を実施した場合で
あっても、長時間にわたって画像濃度が安定し、カブリ
の発生を有効に防止することができる。
【0015】本発明の正帯電トナーを構成するにあた
り、湿式シリカ微粉末の表面処理に使用されるフッ素含
有シランカップリング剤/シリコーンオイルの重量比を
1.0〜4.0範囲内の値とすることが好ましい。この
ように構成すると、湿式シリカ微粉末に対して、疎水性
基を十分導入することができるとともに、湿式シリカ微
粉末の効果をさらに有効に発揮させることができる。し
たがって、印字率の低い印刷を実施した場合であって
も、長時間にわたって画像濃度が安定し、カブリの発生
を有効に防止することができる。
【0016】本発明の別の態様は、乾式シリカ微粉末お
よび湿式シリカ微粉末を外添する正帯電トナーの製造方
法において、乾式シリカ微粉末として、正帯電極性基お
よび疎水性基を有する乾式シリカ微粉末を添加する工程
と、湿式シリカ微粉末として、正帯電極性基およびフッ
素含有負帯電極性基を有するとともに、シリコーンオイ
ルにより表面処理してある湿式シリカ微粉末を添加する
工程と、を含む特徴とする正帯電トナーの製造方法が提
供され、上述した問題点を解決することができる。この
ように実施すると、二種類のシリカ微粉末の相乗効果に
より、長時間にわたって画像濃度が安定し、特に印字率
の低い印刷を実施した場合であっても、カブリの発生を
有効に防止できる正帯電トナーを効率的に提供すること
ができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について、磁性トナー粒子(単にトナー粒子
と称する場合がある。)と、外添剤とに大別して具体的
に説明する。なお、参照する図面は、この発明が理解で
きる程度に各構成成分の大きさ、形状および配置関係を
概略的に示してあるに過ぎず、したがって、本発明は、
図示例にのみ限定されるものではない。
【0018】1.磁性トナー粒子 (1)バインダー樹脂 種類1 本発明におけるトナー粒子に使用するバインダー樹脂の
種類は特に制限されるものではないが、例えば、スチレ
ン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系共重
合体、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩
化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹
脂、ビニルエーテル系樹脂、N−ビニル系樹脂、スチレ
ン−ブタジエン樹脂等の熱可塑性樹脂を使用することが
好ましい。
【0019】より具体的には、ポリスチレン系樹脂とし
て、スチレンの単独重合体でも、スチレンと共重合可能
な他の共重合モノマーとの共重合体でもよい。また、こ
のような共重合モノマーとしては、p−クロルスチレ
ン;ビニルナフタレン;エチレン、プロピレン、ブチレ
ン、イソブチレンなどのエチレン不飽和モノオレフィン
類;塩化ビニル、臭化ビニル、弗化ビニルなどのハロゲ
ン化ビニル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾ
エ酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類;アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドテシル、アク
リル酸n−オクチル、アクリル酸2−クロルエチル、ア
クリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチル、メタ
アクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリ
ル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸エステル;アクリ
ロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリルアミドな
どの他のアクリル酸誘導体;ビニルメチルエーテル、ビ
ニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニ
ルメチルケトン、ビニルエチルケトン、メチルイソプロ
ペニルケトンなどのビニルケトン類;N−ビニルピロー
ル、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、
N−ビニルピロリデンなどのN−ビニル化合物などが挙
げられる。これらは、一種を単独で使用して、スチレン
単量体と共重合させることもできるし、あるいは二種以
上を組み合わせてスチレン単量体と共重合させることも
できる。
【0020】また、ポリエステル系樹脂としては、アル
コール成分とカルボン酸成分との縮重合ないし共縮重合
によって得られるものであれば好適に使用することがで
きる。
【0021】このようなアルコール成分としては、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5
−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,
4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、ポリテトラメチレングリコール等のジオール類;
ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオ
キシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレ
ン化ビスフェノールA等のビスフェノール類;ソルビト
ール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−
ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリ
トール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタ
ントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリ
セロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオ
ール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、ト
リメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,
3,5,−トリヒドロキシメチルベンゼン等が例示され
る。
【0022】また、カルボン酸成分としては、二価また
は三価のカルボン酸、あるいはこれらのカルボン酸にお
ける酸無水物、またはこれらのカルボン酸における低級
アルキルエステルが用いられる。より具体的には、マレ
イン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グル
タコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シ
クロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セ
バチン酸、アゼライン酸、マロン酸、あるいはn−ブチ
ルコハク酸、n−ブテニルコハク酸、イソブチルコハク
酸、イソブテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n
−オクテニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、n−ド
デセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセ
ニルコハク酸等の二価カルボン酸;1,2,4−ベンゼ
ントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5−ベ
ンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカ
ルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、
1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキ
サントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メ
チル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−
シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカル
ボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカ
ルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸等の三
価以上のカルボン酸が例示される。
【0023】分子量分布 また、バインダー樹脂は、ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィ(GPC)によって測定される重量平均分子
量において、少なくとも2つ以上の分子量分布ピーク
(低分子量ピークおよび高分子量ピーク)を有すること
が好ましい。具体的に、低分子量ピークが3、000〜
20、000の範囲内であり、もう一つの高分子量ピー
クが3×105〜15×105の範囲内であるバインダー
樹脂が好ましい。この理由は、低分子量ピークが上記範
囲内の値にあると、トナーの定着性が向上するためであ
る。逆に、かかる低分子量ピークが3,000未満の値
となると、定着時にオフセットが発生し易くなり、ま
た、トナー粒子の使用環境温度(5〜50℃)での保存
安定性が低下して、ケーキングを生じる場合があるため
である。一方、高分子量ピークが上記範囲内の値にある
と、トナー粒子の耐オフセット性が向上するためであ
り、逆に、かかる高分子量ピークが20,000よりも
大きくなると、バインダー樹脂と電荷制御剤との相溶性
が低下し、均一な分散が得られない場合があるためであ
る。したがって、カブリ、感光体汚染、定着不良等が生
じ易くなる場合がある。
【0024】さらに、バインダー樹脂において、重量平
均分子量(Mw)と、数平均分子量(Mn)との比率
(Mw/Mn)が10以上の値が好ましい。この理由
は、かかるMw/Mnの比率が10未満の値となると、
分子量分布が過度に狭くなり、トナー粒子の定着性や耐
オフセット性が低下する場合があり、双方の特性を十分
に満足できない場合があるためである。
【0025】架橋構造 また、バインダー樹脂は、定着性が良好な観点から熱可
塑性樹脂が好ましいが、ソックスレー抽出器を用いて測
定される架橋成分量(ゲル量)が10重量%以下の値、
より好ましくは0.1〜10重量%の範囲内の値であれ
ば、硬化性樹脂であっても良い。このように一部架橋構
造を導入することにより、定着性を低下させることな
く、トナー粒子の保存安定性や形態保持性、あるいは耐
久性をより向上させることができる。よって、トナー粒
子のバインダー樹脂として、熱可塑性樹脂を100重量
%使用する必要はなく、架橋剤を添加したり、あるい
は、熱硬化性樹脂を一部使用したりすることも好まし
い。
【0026】このような熱硬化性樹脂の種類として、エ
ポキシ系樹脂やシアネート系樹脂が挙げられるが、より
具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素化
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキ
シ樹脂、ポリアルキレンエーテル型エポキシ樹脂、環状
脂肪族型エポキシ樹脂、シアネート樹脂等の一種単独ま
たは二種以上の組み合わせが挙げられる。
【0027】官能基 また、磁性粒子の分散性を向上させるために、バインダ
ー樹脂内に、官能基(極性基)を有することが好まし
い。このような官能基としては、ヒドキロキシ(水酸)
基、カルボキシル基、アミノ基およびグリシドキシ(エ
ポキシ)基から選択される少なくとも一つが挙げられ
る。なお、バインダー樹脂が、これらの官能基を有して
いるか否かは、FT−IR装置を用いて確認することが
でき、さらに官能基の含有量については、滴定法を用い
て定量することができる。
【0028】ガラス転移点 また、バインダー樹脂のガラス転移点を55〜70℃の
範囲内の値とするのが好ましい。この理由は、かかるバ
インダー樹脂のガラス転移点が、55℃未満となると、
得られたトナー粒子同士が融着し、保存安定性が低下す
る傾向があるためである。一方、かかるバインダー樹脂
のガラス転移点が、70℃を超えると、トナー粒子の定
着性が乏しくなる傾向があるためである。したがって、
バインダー樹脂のガラス転移点を58〜68℃の範囲内
の値とすることがより好ましく、60〜66℃の範囲内
の値とすることがさらに好ましい。なお、バインダー樹
脂のガラス転移点は、示差走査型熱量計(DSC)を用
いて、比熱の変化点から求めることができる。
【0029】軟化点 また、バインダー樹脂が結晶性である場合、その融点
(または軟化点)を110〜150℃の範囲内の値とす
るのが好ましい。この理由は、かかるバインダー樹脂の
融点(または軟化点)が、110℃未満となると、得ら
れたトナー粒子同士が融着し、保存安定性が低下する場
合があるためである。一方、バインダー樹脂の融点(ま
たは軟化点)が、150℃を超えると、トナー粒子の定
着性が著しく低下する場合があるためである。したがっ
て、バインダー樹脂の融点(または軟化点)を115〜
145℃の範囲内の値とすることがより好ましく、12
0〜140℃の範囲内の値とすることがさらに好まし
い。なお、バインダー樹脂の融点(または軟化点)は、
示差走査熱量計(DSC)を用いて測定される融解ピー
ク位置や、落球法から求めることができる。
【0030】(2)磁性粒子 種類 本発明のトナー粒子に使用する磁性粒子としては、酸化
鉄(マグネタイト)、鉄粉、コバルト粉、ニッケル粉、
およびフェライト粉をそれぞれ主成分とした磁性粒子
や、酸化鉄(マグネタイト)にコバルトやニッケル等の
強磁性を示す金属をドーピングした磁性粒子を挙げるこ
とができる。また、そのままでは強磁性元素を含まない
ものの、適当な熱処理を施すことによって強磁性を示す
ようになる合金、例えば二酸化クロム等を磁性粒子とし
て使用することもできる。
【0031】また、磁性粒子は、チタン系カップリング
剤やシラン系カップリング剤などの表面処理剤を用いて
表面処理を施したものであることが好ましい。この理由
は、このような表面処理を施すことにより、磁性粒子と
バインダー樹脂との親和性が向上し、磁性粒子をバイン
ダー樹脂中に、より均一に分散させることができるよう
になるためである。また、磁性粒子は、通常、親水性で
あるため、このような表面処理を施すことにより、適度
に疎水化を図ることができ、結果として、トナーの耐湿
性を向上させることができるためである。
【0032】平均粒子径 また、磁性粒子の平均粒子径を0.10〜0.50μm
の範囲内の値とすることが好ましい。この理由は、かか
る磁性粒子の平均粒子径がこれらの範囲外となると、ト
ナー粒子に不均一に分散し、均一に帯電させることが困
難となる場合があるためである。したがって、磁性粒子
の平均粒子径を0.15〜0.45μmの範囲内の値と
することがより好ましく、0.18〜0.40μmの範
囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0033】添加量 また、磁性粒子の添加量を、一成分現像方式に適用する
場合には、トナー粒子の全体量に対して、30〜70重
量%の範囲内の値とすることが好ましい。この理由は、
かかる磁性粒子の添加量が30重量%以下となると、耐
久性が低下し、カブリが生じ易くなる場合があるためで
ある。一方、かかる磁性粒子の添加量が70重量%を超
えると、画像濃度や耐久性が低下したり、あるいは定着
性が著しく低下したりする場合があるためである。した
がって、一成分現像方式に適用する場合には、磁性粒子
の添加量を30〜60重量%の範囲内の値とすることが
より好ましい。一方、二成分現像方式に適用する場合に
は、磁性粒子の添加量を、トナー粒子の全体量に対し
て、5〜30重量%の範囲内の値とすることが好まし
い。この理由は、かかる磁性粒子の添加量が5重量%以
下となると、耐久性が低下し、カブリが生じ易くなる場
合があるためである。一方、かかる磁性粒子の添加量が
30重量%を超えると、画像濃度や耐久性が低下した
り、あるいは定着性が著しく低下したりする場合がある
ためである。したがって、二成分現像方式に適用する場
合には、磁性粒子の添加量を5〜20重量%の範囲内の
値とすることがより好ましい。
【0034】(3)ワックス類 本発明のトナー粒子において、定着性やオフセット性の
効果を求めることから、ワックス類を添加することが好
ましい。ここで、添加するワックス類の種類としては、
特に制限されるものではないが、例えば、ポリエチレン
ワックス、ポリプロピレンワックス、テフロン(登録商
標)系ワックス、フィッシャートロプシュワックス、パ
ラフィンワックス、エステルワックス、モンタンワック
ス、ライスワックス等を使用することが好ましい。ま
た、これらワックスを併用しても構わない。かかるワッ
クスを添加することにより、オフセットを向上させた
り、像スミアリングをより効率的に防止することができ
る。なお、フィッシャートロプシュワックスは、一酸化
炭素の接触水素化反応であるフィッシャートロプシュ反
応を利用して製造される、イソ(iso)構造分子や側
鎖が少ない、直鎖炭化水素化合物である。
【0035】また、フィッシャートロプシュワックスの
中でも、重量平均分子量が1,000以上の値であり、
かつ100〜120℃の範囲内にDSCによる吸熱ボト
ムピークを有するものがより好ましい。このようなフィ
ッシャートロプシュワックスとしては、サゾール社から
入手できるサゾールワックスC1(H1の結晶化による
高分子量グレード、吸熱ボトムピーク:106.5
℃)、サゾールワックスC105(C1の分留法による
精製品、吸熱ボトムピーク:102.1℃)、サゾール
ワックスSPRAY(C105の微粒子品、吸熱ボトム
ピーク:102.1℃)等が挙げられる。
【0036】また、ワックス類の添加量についても特に
制限されるものではないが、例えば、トナー粒子の全体
量を100重量%としたときに、ワックス類の添加量を
1〜5重量%の範囲内の値とするのが好ましい。この理
由は、かかるワックス類の添加量が1重量%未満となる
と、オフセット性や像スミアリング等を効率的に防止す
ることができない場合があるためであり、一方、ワック
ス類の添加量が5重量%を超えると、トナー粒子同士が
融着してしまい、保存安定性が低下する傾向があるため
である。
【0037】(4)電荷制御剤 本発明のトナー粒子において、帯電レベルや帯電立ち上
がり特性(短時間で、一定の電荷レベルに帯電するかの
指標)が著しく向上し、耐久性や安定性に優れた特性等
が得られることから、電荷制御剤を添加することが好ま
しい。ここで、添加する電荷制御剤の種類としては、特
に制限されるものではないが、例えば、以下に示す正帯
電性や負帯電性を示す電荷制御剤が挙げられる。
【0038】正帯電性電荷制御剤 正帯電性電荷制御剤として、ニグロシン、第四級アンモ
ニウム塩化合物、樹脂にアミン系化合物を結合させた樹
脂タイプの電荷制御剤等が挙げられる。具体的に、アジ
ン化合物としてのピリダジン、ピリミジン、ピラジン、
オルトオキサジン、メタオキサジン、パラオキサジン、
オルトチアジン、メタチアジン、パラチアジン、1、
2、3−トリアジン、1、2、4−トリアジン、1、
3、5−トリアジン、1、2、4−オキサジアジン、
1、3、4−オキサジアジン、1、2、6−オキサジア
ジン、1、3、4−チアジアジン、1、3、5−チアジ
アジン、1、2、3、4−テトラジン、1、2、4、5
−テトラジン、1、2、3、5−テトラジン、1、2、
4、6−オキサトリアジン、1、3、4、5−オキサト
リアジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン、ア
ジン化合物からなる直接染料としての、アジンファスト
レッドFC、アジンファストレッド12BK、アジンバ
イオレットBO、アジンブラウン3G、アジンライトブ
ラウンGR、アジンダークグリーンBH/C、アジンデ
ィープブラックEWおよびアジンディープブラック3R
L、ニグロシン化合物としてのニグロシン、ニグロシン
塩、ニグロシン誘導体、ニグロシン化合物からなる酸性
染料としての、ニグロシンBK、ニグロシンNB、ニグ
ロシンZ、ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩類、ア
ルコキシル化アミン、アルキルアミド、4級アンモニウ
ム塩としてのベンジルメチルヘキシルデシルアンモニウ
ム、デシルトリメチルアンモニウムクロライド等の一種
単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。特に、
ニグロシン化合物は、より迅速な立ち上がり性が得られ
ることから、正帯電性のトナー粒子に対しては最適であ
る。
【0039】また、4級アンモニウム塩を有する樹脂ま
たはオリゴマー、カルボン酸塩を有する樹脂またはオリ
ゴマー、カルボキシル基を有する樹脂またはオリゴマー
等が挙げられる。より具体的には、4級アンモニウム塩
を有するポリスチレン系樹脂、4級アンモニウム塩を有
するアクリル系樹脂、4級アンモニウム塩を有するスチ
レン-アクリル系樹脂、4級アンモニウム塩を有するポ
リエステル系樹脂、カルボン酸塩を有するポリスチレン
系樹脂、カルボン酸塩を有するアクリル系樹脂、カルボ
ン酸塩を有するスチレン-アクリル系樹脂、カルボン酸
塩を有するポリエステル系樹脂、カルボキシル基を有す
るポリスチレン系樹脂、カルボキシル基を有するアクリ
ル系樹脂、カルボキシル基を有するスチレン-アクリル
系樹脂、カルボキシル基を有するポリエステル系樹脂等
の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。
特に、4級アンモニウム塩、カルボン酸塩あるいはカル
ボキシル基を官能基として有するスチレン-アクリル系
樹脂(スチレン-アクリル系共重合体)は、帯電量を所
望の範囲内の値に容易に調節することができることか
ら、最適な電荷制御剤である。
【0040】負帯電性電荷制御剤 また、負帯電性を示すものとして、例えば、有機金属錯
体、キレート化合物が有効であり、モノアゾ金属錯体、
アセチルアセトン金属錯体、芳香族ハイドロキシカルボ
ン酸、芳香族ダイカルボン酸系の金属錯体がある。他に
は、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポ
リカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビ
スフェノール等のフェノール誘導体類などが挙げられ
る。
【0041】添加量 また、トナー粒子の全体量を100重量%としたとき
に、電荷制御剤の添加量を、1.5〜15重量%の範囲
内の値とするのが好ましい。この理由は、かかる電荷制
御剤の添加量が1.5重量%未満となると、トナー粒子
に対して、安定して帯電特性を付与することが困難とな
り、画像濃度が低くなったり、耐久性が低下したりする
傾向があるためである。また、分散不良が起こりやす
く、いわゆるカブリの原因となったり、感光体汚染が激
しくなったりする場合があるためである。一方、電荷制
御剤の添加量が15重量%を超えると、耐環境性、特に
高温高湿下での帯電不良、画像不良となり、感光体汚染
等の欠点が生じやすくなる傾向があるためである。した
がって、電荷制御機能と、トナー粒子の耐久性等とのバ
ランスがより良好となることから、電荷制御剤の添加量
を、2.0〜8.0重量%の範囲内の値とするのがより
好ましく、3.0〜7.0重量%の範囲内の値とするの
がさらに好ましい。
【0042】(5)特性改良剤 また、本発明のトナー粒子には、トナー粒子の流動性や
保存安定性を向上させる目的で、特性改良剤としてのコ
ロイダルシリカや疎水性シリカ等を添加したり、あるい
はこれらのコロイダルシリカを用いて表面処理したりす
ることが好ましい。
【0043】(6)平均粒径 また、トナー粒子の平均粒径は特に制限されるものでは
無いが、例えば、5〜12μmの範囲内の値とすること
が好ましい。この理由は、かかるトナー粒子の平均粒径
が5μm未満となると、保存安定性が低下しやすくなる
場合があるためである。一方、かかるトナー粒子の平均
粒径が12μmより大きくなると、搬送性が低下した
り、あるいは定着画像が不鮮明となったりする場合があ
るためである。したがって、トナー粒子の平均粒径を6
〜11μmの範囲内の値とすることがより好ましい。
【0044】2.外添処理剤 本発明のトナー粒子において、帯電量分布が均一で、摩
擦帯電量を低下させることなく、またチャージアップす
ることなしに安定した帯電特性を示し、流動性、環境依
存性、耐久性に優れた現像剤を提供するために、乾式シ
リカ微粉末および湿式シリカ微粉末の双方をトナー粒子
に外添処理する必要がある。
【0045】(1)乾式シリカ微粉末 表面処理剤 乾式法により製造された乾式シリカ微粉末(ヒュームド
シリカ)に正帯電極性基を導入するには、表面処理剤と
して、正帯電極性基を有するカップリング剤を用いるこ
とが好ましい。このような正帯電極性基を有するカップ
リング剤としては、アミノシランカップリング剤、例え
ば、下式で示されるアミノシランカップリング剤及びそ
れらの混合物が挙げられる。
【0046】 H2N(CH22NH(CH23Si(OCH332N(CH22NH(CH23Si(CH3)(OCH
322N(CH22NH(CH22Si(OCH332N(CH22NH(CH22NH(CH22Si
(OCH332N(CH2)Si(OCH3365NH(CH23Si(OCH33
【0047】また、乾式シリカ微粉末(ヒュームドシリ
カ)に疎水性基を導入するには、表面処理剤として、ア
ルキルシランカップリング剤を用いることが好ましい。
このようなアルキルシランカップリング剤(疎水化剤)
としては、例えば、下式で示されるようなシラン系カッ
プリング剤を用いることが好ましい。
【0048】CH3Si(OCH33 CH3Si(OCH2CH53 (CH32Si(OCH32 CH3(CH22Si(OCH33 CH3(CH25Si(OCH33 n−C1021Si(OCH3365Si(OCH33
【0049】また、カップリング剤を用いて乾式シリカ
微粉末の表面を処理する方法は種々あるが、例えば、次
のような方法を採ることが好ましい。i)カップリング
剤をテトラヒドロフラン、トルエン、酢酸エチル、メチ
ルエチルケトン、アセトン等の溶剤を用いて混合希釈す
る。次いで、得られたカップリング剤の希釈液を、ブレ
ンダー等で強制的に攪拌している乾式シリカ微粉末に対
して、滴下したり、スプレーしたりして添加し、充分混
合する。次いで、得られた混合物を、オーブンに入れ加
熱し、乾燥させる。その後再びブレンダーにて攪拌し、
充分に解砕する。ii)乾式シリカ微粉末を、カップリン
グ剤を含む有機溶剤溶液に浸漬した上で乾燥させたり、
または乾式シリカ微粉末を水中に分散してスラリー状に
した上で、カップリング剤の水溶液を滴下する。その
後、乾式シリカ微粉末を沈降させた上で、加熱乾燥し、
さらに解砕する。
【0050】導入量 また、乾式シリカ微粉末の表面に対する正帯電極性基の
導入量、すなわち正帯電極性基を有するカップリング剤
(アミノシランカップリング剤)の添加量を、乾式シリ
カ微粉末100重量%に対して、5〜25重量%の範囲
内の値とすることが好ましい。この理由は、かかる正帯
電極性基を有するカップリング剤の添加量が5重量%未
満の値になると、正帯電極性基の導入が不十分となり、
乾式シリカ微粉末の添加効果が発現しない場合があるた
めである。一方、かかる正帯電極性基を有するカップリ
ング剤の添加量が25重量%を超えた値になると、正帯
電極性基の導入が多くなり、過帯電状態になるととも
に、十分な疎水性が得られず、耐久安定性が低下する場
合があるためである。したがって、かかる正帯電極性基
を有するカップリング剤の添加量を、乾式シリカ微粉末
100重量%に対して、7〜23重量%の範囲内の値と
することがより好ましく、10〜20重量%の範囲内の
値とすることがさらに好ましいことである。
【0051】また、乾式シリカ微粉末に対する疎水基の
導入量、すなわち疎水性基を有するカップリング剤(ア
ルキルシランカップリング剤)の添加量を、乾式シリカ
微粉末100重量%に対して、10〜30重量%の範囲
内の値とすることが好ましい。この理由は、かかる疎水
性基を有するカップリング剤の添加量が10重量%未満
の値になると、疎水性基の導入が不十分となり、乾式シ
リカ微粉末の添加効果が発現しない場合があるためであ
る。一方、かかる疎水性基を有するカップリング剤の添
加量が30重量%を超えた値になると、疎水性基の導入
が多くなって、十分な正帯電性が得られなくなる場合が
あるためである。したがって、かかる疎水性基を有する
カップリング剤の添加量を、乾式シリカ微粉末100重
量%に対して、12〜27重量%の範囲内の値とするこ
とがより好ましく、15〜25重量%の範囲内の値とす
ることがさらに好ましいことである。
【0052】添加量 また、正帯電極性基および疎水性基を有する乾式シリカ
微粉末の添加量を、トナー粒子100重量%に対して、
0.3〜3重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる乾式シリカ微粉末の添加量が、0.
3重量%未満の値になると、流動性が低下し、均一な画
像が得られなかったり、保存性の低下によりトナーが凝
集するなどの不具合が生じる場合があるためである。一
方、かかる乾式シリカ微粉末の添加量が、3重量%を超
えた値になると、流動性は向上するものの、過剰外添の
ために、濃度低下、耐久性不良、定着不良等の不具合が
生じる場合があるためである。したがって、かかる乾式
シリカ微粉末の添加量を、トナー粒子100重量%に対
して、0.4〜2重量%の範囲内の値とすることがより
好ましく、0.5〜1重量%の範囲内の値とすることが
さらに好ましい。
【0053】平均粒径 また、正帯電極性基および疎水性基を有する乾式シリカ
微粉末の平均粒径を10〜100nm未満の範囲内の値
とすることが好ましい。この理由は、かかる乾式シリカ
微粉末の平均粒径が100nm以上の値となると、感光
体を損傷させるおそれが生じるためであり、また、トナ
ー粒子との分散混合が困難となる場合があるためであ
る。一方、かかる乾式シリカ微粉末の平均粒径が過度に
小さくなって、例えば10nm未満の値になると、トナ
ー粒子表面への埋没現象が進行して、流動性、環境依存
性、および耐久性に優れた静電潜像現像用トナーを提供
することが困難となる場合があるためである。したがっ
て、かかる乾式シリカ微粉末の平均粒径を15〜90n
mの範囲内の値とすることがより好ましく、20〜80
nmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0054】(2)湿式シリカ微粉末 表面処理剤 また、湿式シリカ微粉末へ正帯電極性基を導入するに
は、表面処理剤として、上述した正帯電極性基を有する
カップリング剤、例えば、アミノシランカップリング剤
を用いることが好ましい。
【0055】また、湿式シリカ微粉末へフッ素含有負帯
電極性基を導入するには、表面処理剤として、フッ素含
有シランカップリング剤、例えば、下式で示される化合
物及びそれらの混合物を使用することが好ましい。 CF3(CH22Si(OCH33 CF3(CF27(CH22Si(OCH33 CF3(CH22Si(CH3)(OCH32 CF3(CF23(CH22Si(OCH33 CF3(CF24(CH23Si(OCH33 CF3(CF22(CH26Si(OCH33 CF3(CF26(CH22Si(OCH33 CF3(CF27(CH22Si(CH3)(OCH32
【0056】また、表面処理剤としてのシリコーンオイ
ルとしては、例えば、下式(1)〜(4)で示される化
合物が挙げられる。
【0057】
【化1】
【0058】
【化2】
【0059】
【化3】
【0060】
【化4】
【0061】導入量 また、湿式シリカ微粉末に対する正帯電極性基の導入
量、すなわち正帯電極性基を有するカップリング剤(ア
ミノシランカップリング剤)の添加量を、湿式シリカ微
粉末100重量%に対して、5〜25重量%の範囲内の
値とすることが好ましい。この理由は、かかる正帯電極
性基を有するカップリング剤の添加量が5重量%未満の
値になると、正帯電極性基の導入が不十分となり、湿式
シリカ微粉末の添加効果が発現しない場合があるためで
ある。一方、かかる正帯電極性基を有するカップリング
剤の添加量が25重量%を超えた値になると、含フッ素
負帯電性基の効果を抑制する場合があるためである。し
たがって、かかる正帯電極性基を有するカップリング剤
の添加量を、湿式シリカ微粉末100重量%に対して、
7〜23重量%の範囲内の値とすることがより好まし
く、10〜20重量%の範囲内の値とすることがさらに
好ましい。
【0062】また、湿式シリカ微粉末の表面に対するフ
ッ素含有負帯電極性基の導入量、すなわちフッ素含有負
帯電極性基を有するカップリング剤(フッ素含有シラン
カップリング剤)の添加量を、湿式シリカ微粉末100
重量%に対して、10〜30重量%の範囲内の値とする
ことが好ましい。この理由は、かかるフッ素含有負帯電
極性基を有するカップリング剤の添加量が5重量%未満
の値になると、フッ素含有負帯電極性基の導入が不十分
となり、湿式シリカ微粉末の添加効果が発現しない場合
があるためである。一方、かかるフッ素含有負帯電極性
基を有するカップリング剤の添加量が25重量%を超え
た値になると、フッ素含有負帯電極性基の導入が多くな
り、適正な疎水性が得られなくなる場合があるためであ
る。したがって、かかるフッ素含有負帯電極性基を有す
るカップリング剤の添加量を、湿式シリカ微粉末100
重量%に対して、7〜23重量%の範囲内の値とするこ
とがより好ましく、10〜20重量%の範囲内の値とす
ることがさらに好ましいことである。
【0063】また、湿式シリカ微粉末に対するシリコ−
ンオイルの添加量を、湿式シリカ微粉末100重量%に
対して、3〜10重量%の範囲内の値とすることが好ま
しい。この理由は、かかるシリコ−ンオイルの添加量が
3重量%未満の値になると、シリコーンオイル添加効果
が発現しない場合があるためである。一方、かかるシリ
コ−ンオイルの添加量が10重量%を超えた値になる
と、併用するフッ素含有シランカップリング剤における
帯電安定化機能が得られない場合があるためである。し
たがって、かかるシリコ−ンオイルの添加量を、湿式シ
リカ微粉末100重量%に対して、5〜10重量%の範
囲内の値とすることがより好ましい。
【0064】合計処理量 また、湿式シリカ微粉末に対する、正帯電極性基を有す
るカップリング剤(アミノシランカップリング剤)と、
フッ素含有負帯電極性基を有するカップリング剤(フッ
素含有シランカップリング剤)と、シリコーンオイルと
の合計量、すなわち、湿式シリカ微粉末100重量%に
対する3種類の表面処理剤の合計処理量を、20〜40
重量%の範囲内の値とすることが好ましい。この理由
は、かかる3種類の表面処理剤の合計量が20重量%未
満の値になると、疎水性が低くなって、環境変動が大き
くなる場合があるためである。一方、かかる3種類の表
面処理剤の合計量が40重量%を超えた値になると、流
動性が悪化し、白筋・白点等の画像欠陥が生じる場合が
あるためである。したがって、かかる3種類の表面処理
剤の合計量を、湿式シリカ微粉末100重量%に対し
て、20〜35重量%の範囲内の値とすることがより好
ましく、25〜35重量%の範囲内の値とすることがさ
らに好ましい。
【0065】重量比 また、湿式シリカ微粉末を表面処理するに際して、フッ
素含有負帯電極性基を有するカップリング剤/シリコー
ンオイルの重量比を1.0〜4.0の範囲内の値とする
ことが好ましい。この理由は、かかる重量比が1未満の
値になると、含フッ素極性基の帯電安定化機能が得られ
なくなる場合があるためである。一方、かかる重量比が
4を超えた値になると、シリコーンオイルの添加効果が
現れない場合があるためである。したがって、フッ素含
有負帯電極性基を有するカップリング剤/シリコーンオ
イルの重量比を1.5〜3.5の範囲内の値とすること
がより好ましく、1.5〜3の範囲内の値とすることが
さらに好ましい。
【0066】添加量 正帯電極性基およびフッ素含有負帯電極性基を有すると
ともに、シリコーンオイルで処理した湿式シリカ微粉末
の添加量を、トナー粒子100重量%に対して、0.2
〜1.0重量%の範囲内の値とすることが好ましい。こ
の理由は、かかる湿式シリカ微粉末の添加量が、0.2
重量%未満の値になると、トナー粒子としてのチャージ
アップ抑制効果がなくなる場合があるためである。一
方、かかる湿式シリカ微粉末の添加量が、1.0重量%
を超えた値になると、トナー粒子としての帯電量が低下
し、十分な画像濃度が得られない場合があるためであ
る。したがって、かかる湿式シリカ微粉末の添加量を、
トナー粒子100重量%に対して、0.4〜0.9重量
%の範囲内の値とすることがより好ましく、0.3〜
0.7重量%の範囲内の値とすることがさらに好まし
い。
【0067】平均粒径 正帯電極性基およびフッ素含有負帯電極性基を有すると
ともに、シリコーンオイルで処理した湿式シリカ微粉末
の平均粒径を200〜500nm未満の範囲内の値とす
ることが好ましい。この理由は、かかる湿式シリカ微粉
末の平均粒径が500nm以上の値になると、均一な帯
電特性を発揮したり、また、トナー粒子との分散混合が
困難となったりする場合があるためである。一方、かか
る湿式シリカ微粉末の平均粒径が200nm未満となる
と、均一な帯電特性を発揮したり、また、凝集しやすく
なったりする場合があるためである。したがって、かか
る湿式シリカ微粉末の平均粒径を250〜450nmの
範囲内の値とすることがより好ましく、280〜400
nmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0068】(3)添加割合 また、上述した乾式シリカ微粉末および湿式シリカ微粉
末の添加割合を、重量比で、10:90〜90:10の
範囲内の値とすることが好ましい。この理由は、乾式シ
リカ微粉末の添加割合が、10%未満の値となると、研
磨不足となり、高温高湿時において像流れが発生し、画
像欠陥となる場合があるためである。一方、乾式シリカ
微粉末の添加割合が、90%以上の値となると、トナー
の帯電量が適正値を超えてしまい、チャージアップを引
き起こし、帯電量分布がブロードとなり、その結果、画
像濃度の低下や、耐久性の悪化を招く場合があるためで
ある。したがって、乾式シリカ微粉末および湿式シリカ
微粉末の添加割合を、重量比で、20:80〜80:2
0の範囲内の値とすることが好ましく、30:70〜7
0:30の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0069】(4)添加量 また、乾式シリカ微粉末および湿式シリカ微粉末の合計
添加量を、合計値で、トナー粒子100重量%に対し
て、0.5〜5重量%の範囲内の値とすることが好まし
い。この理由は、かかる合計添加量が0.5重量%未満
となると、感光体に対する研磨効果が不十分となった
り、あるいは高温高湿時において像流れが発生し、画像
欠陥となってしまう場合があるためである。一方、かか
る合計添加量が、5重量%以上の値となると、トナー粒
子の流動性が極端に悪化するため、画像濃度や耐久性が
低下する場合がある。したがって、乾式シリカ微粉末お
よび湿式シリカ微粉末の合計添加量を、トナー粒子10
0重量%に対して、0.6〜4.5重量%の範囲内の値
とすることがより好ましく、0.7〜4.3重量%の範
囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0070】3.画像形成装置 (1)構成 図1に、本発明のトナーが適用される画像形成装置の一
例を示す。この画像形成装置1には、図上、時計回りに
回転する正帯電型感光体ドラム(感光体)9の周囲に、
回転方向に沿って、現像器10、転写ローラ19、クリ
ーニングブレード13、及び帯電ユニット8が配設され
ている。そして、現像器10には、現像ローラ32が配
設され、該現像ローラ32の表面は、前記感光体9の表
面と所定間隔離間しているとともに、この現像器10に
対して、トナーコンテナ31から適宜所定量のトナーが
供給可能に構成されている。
【0071】また、感光体9の上部には、感光体9の表
面に画像のドットを形成するための光学伝送機構5が設
けられている。この光学伝送機構5は図示しないもの
の、レーザ光源からのレーザ光を反射するためのポリゴ
ンミラー2と、レーザ光を反射ミラー4を介して帯電ユ
ニット8と現像ローラ32との間の感光体表面に画像ド
ットを結像するための光学系3と、から構成されてい
る。また、画像形成装置1の下部には、後述する該装置
を制御するための制御回路71が収納される基部54が
設けられており、該基部54の上側には、記録紙コンテ
ナ55が外部から着脱可能に配置されている。この記録
紙コンテナ55には、転写前の記録紙を収納するための
収納庫14が設けられている。そして、押圧バネ52上
に載置された記録紙は、搬送ローラ53及び15によ
り、通路16および17を通って補助ローラ30に対面
して設けられているレジストローラ18まで搬送される
ように構成されている。
【0072】また、画像形成装置1の右側には、前方扉
50が、仮想線で示す50′のように開閉可能に配置さ
れ、前方扉50が、仮想線50′のごとく開閉すると、
その前方扉の仮想線50′に載置される記録紙は、搬送
ローラ51により通路17に搬送されるように構成され
ている。そして、画像形成装置1の左側には、定着ロー
ラ23及び24によって定着部が構成され、感光体9と
転写ローラ19間を通過した記録紙は、これらの定着ロ
ーラ23、24によって定着される。また、定着後の記
録紙は、搬送ローラ25、26により通路27を通っ
て、さらにローラ28、29により転写済記録紙集積庫
6に集積されるように構成されている。さらにまた、画
像記録装置1の上部には、各種情報を表示する表示部4
7、インストールスイッチ48及び電源スイッチ49が
設けられている。
【0073】(2)動作 このように構成された画像記録装置1は、電源スイッチ
49を開閉することにより、メインモータ(図示しな
い)が、駆動を開始し、スタートスイッチ(図示しな
い)により感光体9が時計方向に回転して、光学伝送機
構5が、感光体9の表面上に、画像を形成することがで
きるように構成してある。そして、形成された画像は、
現像器10の現像ローラ32により、トナー現像され、
トナー現像された画像は、転写ローラ19によって記録
紙に転写される。さらにトナーが転写された記録紙は、
定着ローラ23、24によって、定着固定され、ローラ
25、27、28、29により集積庫6に搬送されて集
積されることになる。なお、現像ローラ32によって、
現像されなかったトナーは、クリーニングブレード13
により回収されることになる。
【0074】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に
説明する。ただし、実施例に先立って、外添用シリカの
製造を行ったので、それを先に説明する。なお、言うま
でもないが、以下の説明は本発明を例示するものであ
り、特に理由なく、以下の説明に本発明の範囲は限定さ
れるものではない。
【0075】[外添用シリカの製造]外添加用シリカA〜
mを以下のように製造した。次いで、製造した外添用シ
リカについてのブローオフ帯電量と、疎水化度をそれぞ
れ測定した。得られた結果を表3に示す。なお、ブロー
オフ帯電量は、得られた外添用シリカ5重量部と、フェ
ライトキャリア100重量部とを通常環境(20℃,6
5%RH)にて混合し、60分間摩擦帯電させた後、ブ
ローオフ粉体帯電量測定装置(東芝ケミカル社製)を用
いて測定した。また、外添用シリカの疎水化度は、0.
1gの外添用シリカを、水50mlに添加し、攪拌しな
がらメタノールを2ml/分の割合で水に添加し、外添
用シリカが沈殿を開始する際のメタノール濃度として、
測定した。
【0076】(1)シリカAの製造 容器内で、15gのH2N(CH22NH(CH23
i(OCH33と、15gの(CH32Si(OC
32とを、30gのトルエンに溶解させて希釈溶液を
作成した。次いで、容器内で、ヒュームドシリカ(アエ
ロジル#130;日本アエロジル社製)100gを撹拌しな
がら、得られた希釈溶液を徐々に滴下し、さらに10分
間激しく撹拌して、混合物とした。その後、混合物を1
50℃の高温槽で加熱し、次いで、解砕を行い、シリカ
Aを得た。 (2)シリカBの製造 容器内で、15gのH2N(CH22NH(CH23
i(CH3)(OCH32と、15gの(CH32Si
(OCH32とを、30gのトルエンに溶解させて希釈
溶液を作成した。次いで、容器内で、ヒュームドシリカ
(アエロジル#130;日本アエロジル社製)100gを撹拌
しながら、得られた希釈溶液を徐々に滴下し、さらに1
0分間激しく撹拌して、混合物とした。その後、混合物
を150℃の高温槽で加熱し、次いで、解砕を行い、シ
リカBを得た。
【0077】(3)シリカaの製造 容器内のトルエン100ml中に、H2N(CH22
H(CH23Si(OCH33を10g、CF3(C
22Si(OCH33を15g、及びジメチルシリコ
ーンオイル5gをそれぞれ溶解させた後、コロイダルシ
リカ(NipsilE-200;日本シリカ社製)100gをさらに
浸漬させて混合溶液を作成した。この混合溶液を十分に
撹拌した後、120℃で加熱、乾燥を行い、さらにピン
ミルを用いて解砕して、シリカaを得た。
【0078】(4)シリカbの製造 容器内のトルエン100ml中に、H2N(CH22
H(CH23Si(OCH33を10g、CF3(C
22Si(OCH33を15g、及びジメチルシリコ
ーンオイル10gをそれぞれ溶解させた後、コロイダル
シリカ(NipsilE-200;日本シリカ社製)100gをさら
に浸漬させて混合溶液を作成した。この混合溶液を十分
に撹拌した後、120℃で加熱、乾燥を行い、さらにピ
ンミルを用いて解砕して、シリカbを得た。
【0079】(5)シリカcの製造 容器内のトルエン100ml中に、H2N(CH22
H(CH23Si(OCH33を10g、CF3(C
22Si(OCH33を20g、及びジメチルシリコ
ーンオイル5gをそれぞれ溶解させた後、コロイダルシ
リカ(NipsilE-200;日本シリカ社製)100gをさらに
浸漬させて混合溶液を作成した。この混合溶液を十分に
撹拌した後、120℃で加熱、乾燥を行い、さらにピン
ミルを用いて解砕して、シリカcを得た。
【0080】(6)シリカdの製造 容器内のトルエン100ml中に、H2N(CH22
H(CH23Si(OCH33を10g、CF3(C
22Si(OCH33を10g、及びジメチルシリコ
ーンオイル5gをそれぞれ溶解させた後、コロイダルシ
リカ(NipsilE-200;日本シリカ社製)100gをさらに
浸漬させて混合溶液を作成した。この混合溶液を十分に
撹拌した後、120℃で加熱、乾燥を行い、さらにピン
ミルを用いて解砕して、シリカdを得た。
【0081】(7)シリカeの製造 容器内のトルエン100ml中に、H2N(CH22
H(CH23Si(OCH33を15g、CF3(C
22Si(OCH33を15g、及びジメチルシリコ
ーンオイル10gをそれぞれ溶解させた後、コロイダル
シリカ(NipsilE-200;日本シリカ社製)100gをさら
に浸漬させて混合溶液を作成した。この混合溶液を十分
に撹拌した後、120℃で加熱、乾燥を行い、さらにピ
ンミルを用いて解砕して、シリカeを得た。
【0082】(8)シリカfの製造 容器内のトルエン100ml中に、H2N(CH22
H(CH23Si(OCH33を15g、CF3(C
22Si(OCH33を20g、及びジメチルシリコ
ーンオイル5gをそれぞれ溶解させた後、コロイダルシ
リカ(NipsilE-200;日本シリカ社製)100gをさらに
浸漬させて混合溶液を作成した。この混合溶液を十分に
撹拌した後、120℃で加熱、乾燥を行い、さらにピン
ミルを用いて解砕して、シリカfを得た。
【0083】(9)シリカgの製造 容器内のトルエン100ml中に、H2N(CH22
H(CH23Si(OCH33を20g、CF3(C
22Si(OCH33を10g、及びジメチルシリコ
ーンオイル10gをそれぞれ溶解させた後、コロイダル
シリカ(NipsilE-200;日本シリカ社製)100gをさら
に浸漬させて混合溶液を作成した。この混合溶液を十分
に撹拌した後、120℃で加熱、乾燥を行い、さらにピ
ンミルを用いて解砕して、シリカgを得た。
【0084】(10)シリカhの製造 容器内のトルエン100ml中に、H2N(CH22
H(CH23Si(OCH33を20g、CF3(C
22Si(OCH33を15g、及びジメチルシリコ
ーンオイル5gをそれぞれ溶解させた後、コロイダルシ
リカ(NipsilE-200;日本シリカ社製)100gをさらに
浸漬させて混合溶液を作成した。この混合溶液を十分に
撹拌した後、120℃で加熱、乾燥を行い、さらにピン
ミルを用いて解砕して、シリカhを得た。
【0085】(11)シリカiの製造 容器内のトルエン100ml中に、H2N(CH22
H(CH23Si(OCH33を25g、CF3(C
22Si(OCH33を10g、及びジメチルシリコ
ーンオイル5gをそれぞれ溶解させた後、コロイダルシ
リカ(NipsilE-200;日本シリカ社製)100gをさらに
浸漬させて混合溶液を作成した。この混合溶液を十分に
撹拌した後、120℃で加熱、乾燥を行い、さらにピン
ミルを用いて解砕して、シリカiを得た。
【0086】(12)シリカjの製造 容器内のトルエン100ml中に、H2N(CH22
H(CH23Si(OCH33を10g、CF3(C
22Si(OCH33を15gそれぞれ溶解させた
後、コロイダルシリカ(NipsilE-200;日本シリカ社製)
100gをさらに浸漬させて混合溶液を作成した。この
混合溶液を十分に撹拌した後、120℃で加熱、乾燥を
行い、さらにピンミルを用いて解砕して、シリカjを得
た。
【0087】(13)シリカkの製造 容器内のトルエン100ml中に、H2N(CH22
H(CH23Si(OCH33を15g、CF3(C
22Si(OCH33を15gそれぞれ溶解させた
後、コロイダルシリカ(NipsilE-200;日本シリカ社製)
100gをさらに浸漬させて混合溶液を作成した。この
混合溶液を十分に撹拌した後、120℃で加熱、乾燥を
行い、さらにピンミルを用いて解砕して、シリカkを得
た。
【0088】(14)シリカlの製造 容器内のトルエン100ml中に、H2N(CH22
H(CH23Si(OCH33を15g、CF3(C
22Si(OCH33を15g、及びジメチルシリコ
ーンオイル15gをそれぞれ溶解させた後、コロイダル
シリカ(NipsilE-200;日本シリカ社製)100gをさら
に浸漬させて混合溶液を作成した。この混合溶液を十分
に撹拌した後、120℃で加熱、乾燥を行い、さらにピ
ンミルを用いて解砕して、シリカlを得た。
【0089】(15)シリカmの製造 容器内のトルエン100ml中に、H2N(CH22
H(CH23Si(OCH33を10g、CF3(C
22Si(OCH33を10g、及びジメチルシリコ
ーンオイル20gをそれぞれ溶解させた後、コロイダル
シリカ(NipsilE-200;日本シリカ社製)100gをさら
に浸漬させて混合溶液を作成した。この混合溶液を十分
に撹拌した後、120℃で加熱、乾燥を行い、さらにピ
ンミルを用いて解砕して、シリカmを得た。
【0090】[実施例1] (1)トナー粒子の製造 以下の配合組成となるように、スチレン/アクリル樹脂
と、磁性粉と、電荷制御剤と、ワックスとを、二軸押出
機にて溶融混練した。これを冷却した後、粉砕および分
級を行い、平均粒子径が8μmのトナー粒子を得た。ま
た、得られたトナー粒子の粒度分布を測定し、5〜13
μmの粒子径の範囲内に、全体の80重量%以上が分布
していることを確認した。 スチレン/アクリル樹脂 100重量% 磁性粉(BL−200;チタン工業社製) 75重量% 電荷制御剤(TP−415;保土ヶ谷化学社製) 4重量% ワックス(ビスコールTS−200;三洋化成工業社製) 4重量%
【0091】(2)正帯電トナーの評価 得られたトナー粒子に対して、上述したシリカA(表
中、シリカ1と表してある。)が0.4重量%、上述し
たシリカa(表中、シリカ2と表してある。)が0.4
重量%となるようにそれぞれ添加し、正帯電トナー(磁
性二成分現像剤)を作成した。そして、京セラ製ページ
プリンタ(FS-3750)を用い、正帯電トナーの画像特性お
よび像流れを評価した。なお、耐刷印字パターンとして
は、2%印字原稿を使用した。
【0092】[実施例2〜12]実施例1と同様のトナー
粒子を用意し、そのトナー粒子に対して、表1に示すよ
うに、上述したシリカAおよびBと、シリカa〜iとを
組み合わせてそれぞれ添加し、正帯電トナー(磁性二成
分現像剤)を作成して、評価した。得られた結果をそれ
ぞれ表1に示す。
【0093】[比較例1〜4]実施例1と同様のトナー粒
子を用意し、そのトナー粒子に対して、表1に示すよう
に、上述したシリカAおよびBを単独で添加するか、あ
るいはシリカj〜lと組み合わせて添加し、正帯電トナ
ー(磁性二成分現像剤)を作成して、評価した。得られ
た結果をそれぞれ表1に示す。その結果、比較例1およ
び比較例2では、特定の湿式シリカ微粉末を併用してい
ないために、帯電特性を長期間安定させることが困難で
あって、また、高温高湿条件において使用することが困
難であることが確認された。また、比較例3および4で
は、湿式シリカ微粉末(シリカjおよびk)が、シリコ
ーンオイルによる表面処理が施こされていないために、
帯電特性を長期間安定させることが困難であるか、ある
いは、高温高湿条件において使用することが困難である
ことが確認された。
【0094】[実施例13〜14]実施例1と同様のトナ
ー粒子を用意し、そのトナー粒子に対して、表1に示す
ように、上述したシリカAおよびBと、シリカa〜iと
を組み合わせてそれぞれ添加し、正帯電トナー(磁性二
成分現像剤)を作成して、評価した。得られた結果をそ
れぞれ表2に示す。結果から理解されるように、実施例
13では、使用した湿式シリカ微粉末(シリカl)にお
いて、第4級アンモニウム塩と、フッ素含有シランカッ
プリング剤と、シリコーンオイルと、の合計量が、シリ
カ微粉末100重量%に対して、45重量%と比較的多
量であるためと思われるが、高温高湿条件下で、カブリ
が発生することが確認された。また、実施例14では、
使用した湿式シリカ微粉末(シリカm)において、フッ
素含有シランカップリング剤/シリコーンオイルの重量
比が、0.5と、比較的低いためと思われるが、高温高
湿条件下での画像濃度が若干低く、カブリも発生するこ
とが確認された。
【0095】
【表1】
【0096】
【表2】
【0097】
【表3】
【0098】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、特定の表面処理を行った乾式シリカ微粉末
と、湿式シリカ微粉末とを併用してトナー粒子の外添剤
として使用することにより、低印字率の印刷を実施した
場合であっても、良好な画像濃度やカブリ耐性を長期間
にわたって得られる正帯電トナーが提供できるようにな
った。特に、本発明の正帯電トナーにおいて、湿式シリ
カ微粉末100重量%に対する、アミノシランカップリ
ング剤と、フッ素含有シランカップリング剤と、シリコ
ーンオイルとの合計処理量を、15〜30重量%の範囲
とし、かつ、フッ素含有シランカップリング剤/シリコ
ーンオイルの重量比を1.0〜4.0の範囲とすること
にとより、低印字率の印刷を実施した場合であっても、
さらに良好な画像濃度やカブリ耐性を長期間にわたって
確実に得ることができるようになった。
【0099】さらに、本発明の正帯電トナーの製造方法
によれば、低印字率の印刷を実施した場合であっても、
良好な画像濃度やカブリ耐性を長期間にわたって得られ
る正帯電トナーを効率的に提供できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のトナーが適用される画像形成装置の
断面図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置 2 ポリゴンミラー 5 光学電送機構 7 上部扉 9 感光体 10 現像器 31 トナーコンテナ 32 現像ローラ 33 供給ローラ 39 トナーセンサ 47 表示部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外添剤として、乾式シリカ微粉末および
    湿式シリカ微粉末を含有してなる正帯電トナーにおい
    て、 前記乾式シリカ微粉末が、正帯電極性基および疎水性基
    を有し、 前記湿式シリカ微粉末が、正帯電極性基およびフッ素含
    有負帯電極性基を有するとともに、シリコーンオイルに
    より表面処理してあること、 を特徴とする正帯電トナー。
  2. 【請求項2】 前記乾式シリカ微粉末における正帯電極
    性基が、アミノシランカップリング剤に由来しているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の正帯電トナー。
  3. 【請求項3】 前記乾式シリカ微粉末における疎水性基
    が、アルキルシランカップリング剤に由来していること
    を特徴とする請求項1または2に記載の正帯電トナー。
  4. 【請求項4】 前記湿式シリカ微粉末における正帯電極
    性基が、アミノシランカップリング剤に由来しているこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の正
    帯電トナー。
  5. 【請求項5】 前記湿式シリカ微粉末におけるフッ素含
    有負帯電極性基が、フッ素含有シランカップリング剤に
    由来していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    一項に記載の正帯電トナー。
  6. 【請求項6】 前記湿式シリカ微粉末100重量%に対
    して、前記アミノシランカップリング剤と、フッ素含有
    シランカップリング剤と、シリコーンオイルとの合計処
    理量を、20〜40重量%の範囲内の値とすることを特
    徴とする請求項5に記載の正帯電トナー。
  7. 【請求項7】 前記湿式シリカ微粉末の表面処理に使用
    されるフッ素含有シランカップリング剤/シリコーンオ
    イルの重量比を1.0〜4.0の範囲内の値とすること
    を特徴とする請求項5または6に記載の正帯電トナー。
  8. 【請求項8】 乾式シリカ微粉末および湿式シリカ微粉
    末を外添する正帯電トナーの製造方法において、 前記乾式シリカ微粉末として、正帯電極性基および疎水
    性基を有する乾式シリカ微粉末を添加する工程と、 前記湿式シリカ微粉末として、正帯電極性基およびフッ
    素含有負帯電極性基を有するとともに、シリコーンオイ
    ルにより表面処理してある湿式シリカ微粉末を添加する
    工程と、 を含む特徴とする正帯電トナーの製造方法。
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