JP2002365291A - 反応性核酸断片及び相補性dna断片検出用具の製造方法 - Google Patents

反応性核酸断片及び相補性dna断片検出用具の製造方法

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JP2002365291A
JP2002365291A JP2001173064A JP2001173064A JP2002365291A JP 2002365291 A JP2002365291 A JP 2002365291A JP 2001173064 A JP2001173064 A JP 2001173064A JP 2001173064 A JP2001173064 A JP 2001173064A JP 2002365291 A JP2002365291 A JP 2002365291A
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acid fragment
atom
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JP2001173064A
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Hiroshi Shinoki
浩 篠木
Yoshihide Iwaki
義英 岩木
Osamu Seshimoto
修 瀬志本
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Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 核酸断片(プローブ分子)との固相担体表面
との間の反応性を高め、かつ安定性の高いDNAチップ
に代表される検出用具を提供すること。 【解決手段】 ビニルスルホニル基が共有結合により結
合された一群の反応性核酸断片を、一群の反応性基を備
えた固相担体に接触させることにより、スルホニル基を
有する連結基を介して核酸断片が表面に結合固定された
固相担体を製造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体高分子物質の
構造の解析に有用な検出用具に関し、特に遺伝子の発
現、変異、多型等の効率的な解析に有用な、多数の生物
起源の高分子物質もしくはその類縁体を固相担体表面に
整列固定させた検出用具に関する。本発明は特に、DN
A断片試料の塩基配列の解析に有用な、多数の核酸断片
(プローブ分子)を固相担体表面に高密度に整列固定さ
せた高密度アレイ型検出用具(DNA検出チップ)、そ
してその高密度アレイ型検出用具の作製に有利に用いる
ことのできる反応性核酸断片に関する。
【0002】
【従来の技術】多彩な生物の遺伝子機能を効率的に解析
するための技術開発が急速に進んでおり、それらのDN
AもしくはDNA断片の塩基配列の解析のために、DN
Aチップとよばれる、多数のDNA断片あるいは合成オ
リゴヌクレオチドなどような核酸断片を固相基板の表面
に固定した検出用具が用いられている。このような固相
基板の表面に結合固定されているDNA断片あるいは合
成オリゴヌクレオチドのような検出用核酸断片はプロー
ブ分子とも呼ばれる。代表的なDNAチップは、スライ
ドガラス等の固相担体に多数のプローブ分子を整列固定
させたマイクロアレイである。このDNAチップの製
造、そしてその使用に関するDNAチップの関連技術
は、DNA以外の生体分子の検出にも利用可能であると
考えられ、従って、創薬研究、疾病の診断や予防法の開
発等に新しい手段を提供するものとして期待されてい
る。
【0003】DNAチップ関連技術が具体化してきたの
は、DNAの塩基配列をオリゴヌクレオチドとのハイブ
リダイゼーションによって決定する方法が考案されたこ
とに始まる。この方法は、ゲル電気泳動を用いる塩基配
列決定法の限界を克服できる方法ではあったが、当初は
実用化には至らなかった。
【0004】その後、上記のような構成のDNAチップ
と、その作製技術が開発され、遺伝子の発現、変異、多
型等を短時間で効率よく調べることが可能となった。す
なわち、作製されたDNAチップ上の核酸断片(プロー
ブ分子)に相補性を示すDNA断片試料(標的DNA断
片ともいわれる)は、一般的には、DNAチップ上の核
酸断片(プローブ分子)と、標識したDNA断片試料と
のハイブリダイゼーションを利用して検出される。
【0005】DNAチップ作製技術を実用化するために
は、多数の核酸断片を固相担体表面に高密度に、かつ安
定に整列させるための技術が必要とされる。
【0006】DNAチップの作製方法としては、固相担
体表面で直接オリゴヌクレオチドを合成する方法(「オ
ン・チップ法」という。)と、予め調製用意した核酸断
片を固相担体表面に結合固定する方法とが知られてい
る。オン・チップ法としては、光照射で選択的に除去さ
れる保護基の使用と、半導体製造に利用されるフォトリ
ソグラフィー技術および固相合成技術とを組み合わせ、
所定の微少なマトリックス領域でのオリゴヌクレオチド
の選択的な合成を行なう方法(マスキング技術という)
が代表的である。
【0007】予め調製用意した核酸断片を固相担体表面
に結合固定する方法としては、核酸断片の種類や固相担
体の種類に応じて下記の方法が知られている。 (1)固定する核酸断片がcDNA(mRNAを鋳型に
して合成した相補的DNA)やPCR産物(cDNAを
PCR法によって増幅させたDNA断片)である場合に
は、cDNAあるいはPCR産物を、DNAチップ作製
装置に備えられたスポッタ装置により、ポリ陽イオン化
合物(ポリリシン、ポリエチレンイミン等)で表面処理
した固相担体の表面に点着し、DNA断片の持つ電荷を
利用して固相担体に静電結合させるのが一般的である。
なお、固相担体表面の処理方法としては、アミノ基、ア
ルデヒド基、エポキシ基等を有するシランカップリング
剤を用いる方法も利用されている。このシランカップリ
ング剤を用いた表面処理では、アミノ基、アルデヒド基
等は、共有結合により固相担体表面に固定されるため、
ポリ陽イオン化合物による表面処理の場合と比較して、
安定に固相担体表面に固定される。
【0008】上記のDNA断片の電荷を利用する方法の
変法として、アミノ基で修飾したPCR産物をSSC
(標準食塩−クエン酸緩衝液)に懸濁させ、これをシリ
ル化したスライドガラス表面に点着し、インキュベート
した後、水素化ホウ素ナトリウムによる処理および加熱
処理を順に行なう方法が報告されている。しかし、この
固定方法では必ずしも充分なDNA断片の固定安定度が
得られ難いという問題がある。DNAチップ技術では、
検出限界が重要となる。そのため、固相担体表面に充分
な量で(すなわち、高密度に)、かつ安定にDNA断片
が結合固定することは、DNA断片プローブと標識した
試料核酸断片とのハイブリダイゼーションの検出限界の
向上に直接影響する。
【0009】(2)固定対象の核酸断片(プローブ分
子)が合成オリゴヌクレオチドである場合には、まず反
応活性基を導入したオリゴヌクレオチドを合成し、予め
反応性基を形成させるように表面処理した固相担体表面
に該オリゴヌクレオチドを点着して、該オリゴヌクレオ
チドを固相担体表面に共有結合により結合固定させる方
法も知られている。例えば、表面にアミノ基を導入した
スライドガラスに、PDC(p−フェニレンジイソチオ
シアネート)の存在下、アミノ基導入オリゴヌクレオチ
ドを反応させる方法、および該スライドガラスに、アル
デヒド基導入オリゴヌクレオチドを反応させる方法が知
られている。これらの二つの方法は、前記(1)のDN
A断片の電荷を利用して静電結合により固定する方法と
比べると、オリゴヌクレオチドが固相担体表面に安定に
結合固定されるという利点がある。しかし、PDCを存
在させる方法は、PDCとアミノ基導入オリゴヌクレオ
チドとの反応が遅く、またアルデヒド基導入オリゴヌク
レオチドを用いる方法では、反応生成物であるシッフ塩
基の安定性が低い(従って、加水分解が起こり易い)と
いう問題点がある。
【0010】なお、近年、DNAチップのプローブ分子
として、オリゴヌクレオチドもしくはポリヌクレオチド
(合成されたオリゴヌクレオチドもしくはポリヌクレオ
チド及びDNA分子やDNA断片、そしてRNA分子や
RNA断片をも包含する)の代りに、PNA(ペプチド
核酸)と呼ばれるオリゴヌクレオチド類縁体を用いる技
術も提唱されている。このPNAの固相基板へ共有結合
により固定するための方法として、アビジンとビオチン
とを組合わせて用いる方法も知られている(特開平11
−332595号公報)。この公開公報には、固相基板
として、表面プラズモン共鳴(SPR)バイオセンサを
利用することの技術も記載されている。この表面プラズ
モン共鳴バイオセンサ上にプローブ分子が固定されたD
NAチップを用いて、その表面にハイブリダイゼーショ
ンを介して結合固定された核酸断片は、表面プラズモン
共鳴現象を利用して検出することができる。
【0011】また、DNAチップの基板として、電荷結
合素子(CCD)を用いることも知られている(Nuclei
c Acids Research, 1994, Vol.22, No.11, 2124-212
5)。
【0012】特開平4−228076号公報(米国特許
第5387505号明細書に対応)には、ビオチン分子
を付けた標的DNAを、アビジン分子を表面に固定した
基体に結合させて、標的DNAを分離する技術が記載さ
れている。
【0013】特公平7−43380号公報(米国特許第
5094962号明細書に対応)には、リガンド−受容
体アッセイに用いる検出用具であって、表面に反応活性
基を有する微孔質ポリマー粒子の表面に受容体分子を結
合させた分析用具が記載されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アミノ基、
ヒドロキシル基、あるいはチオール基などのような反応
性基を有する固相担体表面に、プローブ分子として機能
する核酸断片を迅速かつ安定に結合固定させるために特
に有利に用いることができる反応性核酸断片の製造方法
を提供し、さらに、改良された、特定の塩基配列部分を
有するDNA断片の検出用具を提供することを、その課
題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、核酸断片にビ
ニルスルホニル基(ビニルスルホン基あるいはスルホニ
ルビニル基と呼ぶこともある)もしくはその反応性前駆
体基が共有結合により結合してなる反応性核酸断片にあ
る。上記のビニルスルホニル基もしくはその反応性前駆
体基は下記の式(1)により表わされるものであること
が望ましい。
【0016】
【化4】−L−SO2−X −−− (1)
【0017】[上記の式において、Xは、−CR1=C
23または−CHR1−CR23Yを表わし;R1、R
2及びR3は、互いに独立に、水素原子、炭素原子数が1
乃至6のアルキル基、炭素原子数が6乃至20のアリー
ル基、及び炭素原子数が1乃至6のアルキル鎖を有する
合計炭素原子数が7乃至26のアラルキル基からなる群
より選ばれる原子もしくは基を表わし;Yは、ハロゲン
原子、−OSO211、−OCOR12、−OSO3M、及
び四級ピリジニウム基からなる群より選ばれる原子もし
くは基を表わし;R11は、炭素原子数が1乃至6のアル
キル基、炭素原子数が6乃至20のアリール基、及び炭
素原子数が1乃至6のアルキル鎖を有する合計炭素原子
数が7乃至26のアラルキル基からなる群より選ばれる
基を表わし;R12は、炭素原子数が1乃至6のアルキル
基および炭素原子数が1乃至6のハロゲン化アルキル基
からなる群より選ばれる基を表わし;Mは、水素原子、
アルカリ金属原子およびアンモニウム基からなる群より
選ばれる原子もしくは基を表わし;そして、Lは連結基
もしくは単結合を表わす]。
【0018】上記の式(1)において、Xは、−CH=
CH2で表わされるビニル基であることが望ましく、
【0019】Lは、炭素原子以外の二価以上の原子を含
む連結基であることが望ましい。Lとしては、−NH
−、−S−、もしくは−O−などの連結部位を有する連
結基であることが望ましい。Lの例としては、−
(L1n−NH−(CR122−または−(L1n
S−(CR122−[但し、R1及びR2は前記と同じ
意味を表わし、L1は連結基を表わし、そしてnは0も
しくは1である]で表わされる連結基を挙げることがで
きる。特に、Lが、−(L1n−NHCH2CH2−[但
し、L1は連結基を表わし、そしてnは0もしくは1で
ある]で表わされる連結基あることが望ましい。
【0020】本発明の反応性核酸断片は、核酸断片が本
来備える、あるいは予め導入されたの反応性基(特に、
アミノ基末端)に、下記式(2):
【0021】
【化5】X1−SO2−L2−SO2−X2 −−−(2)
【0022】[上記の式において、X1およびX2は互い
に独立に、−CR1=CR23、または−CHR1−CR
23Yを表わし;R1、R2及びR3は、互いに独立に、
水素原子、炭素原子数が1乃至6のアルキル基、炭素原
子数が6乃至20のアリール基、及び炭素原子数が1乃
至6のアルキル鎖を有する合計炭素原子数が7乃至26
のアラルキル基からなる群より選ばれる原子もしくは基
を表わし;Yは、ハロゲン原子、−OSO211、−O
COR12、−OSO3M、及び四級ピリジニウム基から
なる群より選ばれる原子もしくは基を表わし;R11は、
炭素原子数が1乃至6のアルキル基、炭素原子数が6乃
至20のアリール基、及び炭素原子数が1乃至6のアル
キル鎖を有する合計炭素原子数が7乃至26のアラルキ
ル基からなる群より選ばれる基を表わし;R12は、炭素
原子数が1乃至6のアルキル基および炭素原子数が1乃
至6のハロゲン化アルキル基からなる群より選ばれる基
を表わし;Mは、水素原子、アルカリ金属原子およびア
ンモニウム基からなる群より選ばれる原子もしくは基を
表わし;そして、L2は連結基もしくは単結合を表わ
す]で表わされるジスルホン化合物を接触させることに
よって容易に製造することができる。
【0023】上記の式(2)で表わされるジスルホン化
合物の代表的な例としては、1,2−ビス(ビニルスル
ホニルアセトアミド)エタンを挙げることができる。
【0024】上記の核酸断片に導入されている反応性基
は、アミノ基、メルカプト基もしくはヒドロキシル基で
あることが望ましい。
【0025】本発明はまた、ビニルスルホニル基もしく
はその反応性前駆体基が共有結合により結合されてなる
一群の反応性核酸断片を、ビニルスルホニル基もしくは
その反応性前駆体基と反応して共有結合を形成する一群
の反応性基を備えた固相担体に接触させることを特徴と
する、スルホニル基を有する連結基を介して核酸断片
(プローブ分子)が表面に結合固定された固相担体の製
造方法にもある。
【0026】核酸断片の代表的な例としては、オリゴヌ
クレオチド、ポリヌクレオチド、およびペプチド核酸を
挙げることができる。これらの核酸断片としては、その
分子の一方の端部もしくは端部附近に、アミノ基、イミ
ノ基、ヒドラジノ基、カルバモイル基、ヒドラジノカル
ボニル基、もしくはカルボキシイミド基などの、ビニル
スルホニル基もしくはその反応性前駆体基と反応する共
有結合を形成する反応性基を持つものが有利に利用され
る。
【0027】本発明により製造される核酸断片(プロー
ブ分子)が固定された固相担体(DNAチップ)は、水
性媒体の存在下、該プローブ分子に対して相補性を示す
DNA断片を接触させて、ハイブリダイゼーションを発
生させることにより、その相補性DNA断片を固定する
ことができる。固定すべき相補性のDNA断片には、そ
の固定を外部から検知することが可能なように、検知可
能な標識(例、蛍光標識)が結合していることが望まし
い。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の反応性核酸断片は、核酸
断片にビニルスルホニル基もしくはその反応性前駆体基
が共有結合により結合した構成を有している。本発明の
反応性核酸断片は、アミノ基末端、あるいは予め反応性
基を導入した部位に、これらの反応性基と反応して共有
結合を形成する反応性基を、一方の端部もしくは端部附
近に有し、かつ他方の端部もしくは端部附近にビニルス
ルホニル基もしくはビニルスルホニル基の反応性前駆体
基を有する化合物とを接触させることにより製造するこ
とができる。
【0029】プローブ分子として用いる核酸断片の代表
例としては、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド、
そしてペプチド核酸を挙げることができる。これらの核
酸断片は、天然起源のもの(DNA、DNA断片、RN
AあるいはRNA断片など)であってもよく、あるいは
合成化合物であってもよい。また、核酸断片として、そ
の糖単位部分に架橋基を有するLNAと呼ばれる化合物
(J. Am. Chem. Soc.1998, 120, 13252-13253に記載)
などの各種の類縁化合物が含まれる。
【0030】プローブ分子としてDNA断片を用いる場
合は、目的によって二通りに分けることができる。遺伝
子の発現を調べるためには、cDNA、cDNAの一
部、EST等のポリヌクレオチドを使用することが好ま
しい。これらのポリヌクレオチドは、その機能が未知で
あってもよいが、一般的にはデータベースに登録された
配列を基にしてcDNAのライブラリー、ゲノムのライ
ブラリーあるいは全ゲノムをテンプレートとしてPCR
法によって増幅して調製する(以下、「PCR産物」と
いう)。PCR法によって増幅しないものも、好ましく
使用することができる。また、遺伝子の変異や多型を調
べるには、標準となる既知の配列をもとにして、変異や
多型に対応する種々のオリゴヌクレオチドを合成し、こ
れを使用することが好ましい。さらに、塩基配列の分析
を目的とする場合、4n(nは、塩基の長さ)種のオリ
ゴヌクレオチドを合成して、それらを使用することが好
ましい。DNA断片の塩基配列は、一般的な塩基配列決
定法によって予めその配列が決定されていることが好ま
しい。DNA断片は、2乃至50量体であることが好ま
しく、10乃至25量体であることが特に好ましい。
【0031】核酸断片の適当な部位(特に、一方の末
端)には、ビニルスルホニル基もしくはその反応性前駆
体基と反応して共有結合を形成する反応性基を導入す
る。このような反応性基は、アミノ基、イミノ基、ヒド
ラジノ基、カルバモイル基、ヒドラジノカルボニル基、
もしくはカルボキシイミド基であることが好ましく、ア
ミノ基であることが特に好ましい。オリゴヌクレオチド
やDNA断片には、通常、クロスリンカーを介してこれ
らの反応性基が結合される。クロスリンカーとしては、
たとえば、アルキレン基あるいはN−アルキルアミノ−
アルキレン基が利用されるが、ヘキシレン基あるいはN
−メチルアミノ−ヘキシレン基であることが好ましく、
ヘキシレン基であることが特に好ましい。なお、ペプチ
ド核酸(PNA)はアミノ基を有しているため、通常
は、改めて別に反応性基を導入する必要はない。
【0032】反応性基を備えた核酸断片は、ジビニルス
ルホン化合物などの二官能性反応性化合物と接触するこ
とによって、その反応性基と二官能性反応性化合物とが
反応し、共有結合が形成され、核酸断片の反応性基部分
が延長され、その先端もしくは先端附近にビニルスルホ
ニル基もしくはその反応性前駆体基を持つ反応性鎖が形
成され、これにより本発明の反応性核酸断片が生成す
る。
【0033】本発明の反応性核酸断片において、核酸断
片に導入されるビニルスルホニル基もしくはその反応性
前駆体基は、下記の式(1)により表わされるものであ
ることが望ましい。
【0034】
【化6】−L−SO2−X −−− (1)
【0035】上記の式(1)において、Xは、−CR1
=CR23または−CHR1−CR23Y(反応性前駆
体基)を表わす。R1、R2およびR3は、それぞれ互い
に独立に、水素原子、炭素原子数が1乃至6のアルキル
基、炭素原子数が6乃至20のアリール基、あるいは炭
素原子数が1乃至6のアルキル鎖を有する合計炭素原子
数が7乃至26のアラルキル基を表わす。炭素原子数が
1乃至6のアルキル基の例としては、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、n−ブチル基、及びn−ヘキシル
基を挙げることができ、メチル基であることが特に好ま
しい。アリール基としては、フェニル基及びナフチル基
を挙げることができる。R1、R2及びR3は共に水素原
子であることが好ましい。
【0036】Yは、−OH、−OR0、−SH、NH3
NH20(但し、R0は、水素原子を除く、アルキル基
などの基である)などの求核試薬によって置換される
基、あるいは塩基によって「HY」として脱離する基を
表わし、その例としては、ハロゲン原子、−OSO2
11、−OCOR12、−OSO3M、あるいは四級ピリジ
ニウム基を表わす(R11は、炭素原子数が1乃至6のア
ルキル基、炭素原子数が6乃至20のアリール基、ある
いは炭素原子数が1乃至6のアルキル鎖を有する合計炭
素原子数が7乃至26のアラルキル基を表わし;R
12は、炭素原子数が1乃至6のアルキル基あるいは炭素
原子数が1乃至6のハロゲン化アルキル基を表わし;M
は、水素原子、アルカリ金属原子あるいはアンモニウム
基を表わす)を挙げることができる。
【0037】Lは、核酸断片に結合している連結基と、
上記−SO2−X基とを連結している二価もしくはそれ
以上の連結基を表わす。Lは単結合であってもよい。二
価の連結基としては、炭素原子数が1乃至6のアルキレ
ン基、炭素原子数が3乃至16の脂肪族環基、炭素原子
数が6乃至20のアリーレン基、N、SおよびPからな
る群より選ばれるヘテロ原子を1乃至3個含む炭素原子
数が2乃至20の複素環基、−O−、−S−、−SO
−、−SO2−、−SO3−、−NR11−、−CO−およ
びこれらの組み合わせから群より選ばれる基を一つある
いは複数個組み合わせてなる基であることが好ましい。
11は、水素原子、炭素原子数が1乃至15のアルキル
基、炭素原子数が6乃至20のアリール基、あるいは炭
素原子数が1乃至6のアルキル基を有する炭素原子数が
7乃至21のアラルキル基であることが好ましく、水素
原子もしくは炭素原子数が1乃至6のアルキル基である
ことがさらに好ましく、水素原子、メチル基もしくはエ
チル基であることが特に好ましい。
【0038】Lが−NR11−、−SONR11−、−CO
NR11−、−NR11COO−、および−NR11CONR
11−からなる群より選ばれる基を二個以上組み合わせて
なる基である場合には、それらのR11同士が結合して環
を形成していてもよい。
【0039】R11のアルキル基、R11のアリール基、お
よびR11のアラルキル基は、置換基を持っていてもよ
い。このような置換基としては、水酸基、炭素原子数が
1乃至6のアルコキシ基、炭素原子数が1乃至6のアル
ケニル基、炭素原子数が2乃至7のカルバモイル基、炭
素原子数が1乃至6のアルキル基、炭素原子数が2乃至
7のアラルキル基、炭素原子数が6乃至20のアリール
基、スルファモイル基(もしくはそのNa塩、K塩
等)、スルホ基(もしくはそのNa塩、K塩等)、カル
ボン酸基(もしくはそのNa塩、K塩等)、ハロゲン原
子、炭素原子数が1乃至6のアルケニレン基、炭素原子
数が6乃至20のアリーレン基、スルホニル基、および
これらの組み合わせからなる群より選ばれる原子もしく
は基を挙げることができる。
【0040】上記「−X」基の好ましい具体例を以下に
示す。また、「−L−SO2−X」として使用できる基
の例についても、その後に示す。
【0041】
【化7】
【0042】
【化8】
【0043】「−X」は、上記具体例中、(X1)、
(X2)、(X3)、(X4)、(X7)、(X8)、
(X13)あるいは(X14)であることが好ましく、
(X1)あるいは(X2)であることがさらに好まし
い。特に好ましいのは、(X1)で表わされるビニル基
である。
【0044】Lの好ましい具体例を以下に示す。但し、
aは、1乃至6の整数であり、1もしくは2であること
が好ましく、1であることが特に好ましい。bは、0乃
至6の整数であり、2もしくは3であることが好まし
い。
【0045】
【化9】
【0046】Lとしては、上記記載の二価の連結基の他
に、上記式のアルキレン基の水素原子が−SO2CH=
CH2基によって置換されてなる基も好ましい。
【0047】前記の式(1)で表わされるビニルスルホ
ニル基もしくは反応性前駆体基が共有結合により固定さ
れた核酸断片を得るために利用される二官能反応性化合
物としては、下記の式(2)で表わされるジスルホン化
合物が有利に利用できる。
【0048】
【化10】 X1−SO2−L2−SO2−X2 −−− (2)
【0049】[上記の式において、X1およびX2は互い
に独立に、−CR1=CR23、または−CHR1−CR
23Y(反応性前駆体基)を表わし;R1、R2及びR3
は、互いに独立に、水素原子、炭素原子数が1乃至6の
アルキル基、炭素原子数が6乃至20のアリール基、及
び炭素原子数が1乃至6のアルキル鎖を有する合計炭素
原子数が7乃至26のアラルキル基からなる群より選ば
れる原子もしくは基を表わし;Yは、ハロゲン原子、−
OSO211、−OCOR12、−OSO3M、及び四級ピ
リジニウム基からなる群より選ばれる原子もしくは基を
表わし;R11は、炭素原子数が1乃至6のアルキル基、
炭素原子数が6乃至20のアリール基、及び炭素原子数
が1乃至6のアルキル鎖を有する合計炭素原子数が7乃
至26のアラルキル基からなる群より選ばれる基を表わ
し;R12は、炭素原子数が1乃至6のアルキル基および
炭素原子数が1乃至6のハロゲン化アルキル基からなる
群より選ばれる基を表わし;Mは、水素原子、アルカリ
金属原子およびアンモニウム基からなる群より選ばれる
原子もしくは基を表わし;そして、L2は単結合もしく
は連結基を表わす]。
【0050】すなわち、上記の式(2)で表わされるジ
スルホン化合物を、前記の核酸断片と、例えば水性雰囲
気にて、接触させることによって、本発明の反応性核酸
断片を容易に製造することができる。
【0051】本発明で好ましく用いるジスルホン化合物
の代表例を下記に示す。なお、ジスルホン化合物は、二
種類以上を混合して用いてもよい。
【0052】
【化11】
【0053】
【化12】
【0054】上記の式(2)で表わされるジスルホン化
合物の代表的な例としては、1,2−ビス(ビニルスル
ホニルアセトアミド)エタン[上記のS1に相当する]
を挙げることができる。
【0055】本発明で用いるジスルホン化合物の合成法
については、たとえば、特公昭47−2429号、同5
0−35807号、特開昭49−24435号、同53
−41551号、同59−18944号等の各種公報に
詳細が記載されている。
【0056】本発明の反応性核酸断片を利用して、DN
A、RNA、DNA断片、あるいはRNA断片などの天
然起源のポリヌクレオチドあるいはオリゴヌクレオチド
(本明細書では、これらの物質を総称してDNA断片と
いう)の検出固定のための検出具(一般にDNAチップ
と呼ばれているもの)を作製するためには、上記の反応
性核酸断片を、そのビニルスルホニル基もしくはその反
応性前駆体基と反応して共有結合を形成するアミノ基な
どの反応性基を備えた固相担体と接触させる方法が利用
される。すなわち、このようにして所望の核酸断片から
なるプローブ分子を備えた検出具(いわゆるDNAチッ
プ)を作製することができる。
【0057】本発明の核酸断片に共有結合を介して結合
されたビニルスルホニル基もしくはその反応性前駆体基
は、加水分解に対して高い抵抗性を有しているため、安
定に保存することができ、また、アミノ基を予め備えて
いるか、あるいはアミノ基などの反応性基が導入されて
いるか固相担体の反応性基と迅速に反応して、安定な共
有結合を形成することができる。
【0058】反応性基を備えた固相担体と反応性核酸断
片との接触は、通常、反応性核酸断片の水溶液を該固相
担体の表面に点着することにより実施される。具体的に
は、反応性核酸断片を水性媒体に溶解あるいは分散して
水性液としたのち、その水性液を、96穴もしくは38
4穴プラスチックプレートに分注し、分注した水性液を
スポッター装置等を用いて、反応性基を備えた固相担体
表面上に滴下して行うことが好ましい。
【0059】点着後の反応性核酸断片の乾燥を防ぐため
に、反応性核酸断片が溶解あるいは分散してなる水性液
中に、高沸点の物質を添加してもよい。高沸点の物質と
しては、点着後の反応性核酸断片が溶解あるいは分散し
てなる水性液に溶解し得るものであって、検出対象のD
NA断片試料(標的DNA断片)などの試料とのハイブ
リダイゼーションを妨げることがなく、かつ粘性があま
り大きくない物質であることが好ましい。このような物
質の例としては、グリセリン、エチレングリコール、ジ
メチルスルホキシドおよび低分子の親水性ポリマーを挙
げることができる。親水性ポリマーとしては、ポリアク
リルアミド、ポリエチレングリコール、そしてポリアク
リル酸ナトリウム等を挙げることができる。このポリマ
ーの分子量は、103乃至106の範囲にあることが好ま
しい。高沸点の物質としては、グリセリンあるいはエチ
レングリコールを用いることがさらに好ましく、グリセ
リンを用いることが特に好ましい。高沸点の物質の濃度
は、核酸断片の水性液中、0.1乃至2容量%の範囲に
あることが好ましく、0.5乃至1容量%の範囲にある
ことが特に好ましい。
【0060】また、同じ目的のために、反応性核酸断片
を点着した後の固相担体を、90%以上の湿度および2
5乃至50℃の温度範囲の環境に置くことも好ましい。
【0061】反応性核酸断片を点着後、紫外線、水素化
ホウ素ナトリウムあるいはシッフ試薬による後処理を施
してもよい。これらの後処理は、複数の種類を組み合わ
せて行ってもよく、特に加熱処理と紫外線処理を組み合
わせて行うことが好ましい。これらの後処理は、ポリ陽
イオン化合物のみによって固相担体表面を処理した場合
には特に有効である。点着後は、インキュベーションを
行うことも好ましい。インキュベート後は、未反応の核
酸断片を洗浄して除去することが好ましい。
【0062】核酸断片の固定量(数)は、固相担体表面
に対して、102乃至105種類/cm2の範囲にあるこ
とが好ましい。核酸断片の量は、1乃至10-15モルの
範囲にあり、重量としては数ng以下であることが好ま
しい。点着によって、核酸断片の水性液は、固相担体表
面にドットの形状で固定される。ドットの形状は、ほと
んど円形である。形状に変動がないことは、遺伝子発現
の定量的解析や一塩基変異を解析するために重要であ
る。それぞれのドット間の距離は、0乃至1.5mmの
範囲にあることが好ましく、100乃至300μmの範
囲にあることが特に好ましい。1つのドットの大きさ
は、直径が50乃至300μmの範囲にあることが好ま
しい。固相担体表面に点着する核酸断片の量は、100
pL乃至1μLの範囲にあることが好ましく、1乃至1
00nLの範囲にあることが特に好ましい。
【0063】固相担体は、特に疎水性、あるいは親水性
の低い、表面が平滑な基板であることが好ましい。ま
た、その表面が凹凸を有する平面性の低い基板も用いる
ことができる。固相担体の材質としては、ガラス、セメ
ント、陶磁器等のセラミックスもしくはニューセラミッ
クス、ポリエチレンテレフタレート、酢酸セルロース、
ビスフェノールAのポリカーボネート、ポリスチレン、
ポリメチルメタクリレート等のポリマー、シリコン、活
性炭、多孔質ガラス、多孔質セラミックス、多孔質シリ
コン、多孔質活性炭、織編物、不織布、濾紙、短繊維、
メンブレンフィルターなどの各種の多孔質物質を挙げる
ことができる。多孔質物質の細孔の大きさは、2乃至1
000nmの範囲にあることが好ましく、2乃至500
nmの範囲にあることが特に好ましい。固相担体の材質
は、ガラスもしくはシリコンであることが特に好まし
い。これは、表面処理の容易さや電気化学的方法による
解析の容易さによるものである。固相担体の厚さは、1
00乃至2000μmの範囲にあることが好ましい。
【0064】固相担体としては、従来よりDNAチップ
の製造に用いられているか、あるいはDNAチップの製
造用として提案されている各種の固相担体が好ましく利
用することができる。そのような固相担体の例として
は、ガラス基板、樹脂基板、シランカップリング剤で表
面処理されたガラス基板もしくは樹脂基板、あるいは表
面に被覆層を有するガラス基板もしくは樹脂基板などを
挙げることができる。固相担体としては、特に、ケイ酸
ガラス基板、シランカップリング剤で表面処理されたケ
イ酸ガラス基板、あるいは有機質被覆層で被覆されたケ
イ酸ガラス基板であることが好ましい。また、電気化学
的な分析方法に用いるDNAチップの基板として用いら
れる電極基板であってもよい。また、前述の表面プラズ
モン共鳴(SPR)バイオセンサ用基板、電荷結合素子
(CCD)などの各種の機能性基板であってもよい。さ
らに、これらの基板以外にも、粒子状の固相担体なども
用いることができる。
【0065】固相担体の表面には、反応性核酸断片に備
えられたジビニルスルホン化合物などの二官能反応性化
合物を共有結合により結合固定するために、ポリ陽イオ
ン化合物(例えば、ポリ−L−リシン、ポリエチレンイ
ミン、ポリアルキルアミン等であることが好ましく、ポ
リ−L−リシンであることがさらに好ましい)などのア
ミノ基を側鎖に有するポリマーによって被覆処理(この
場合、固相担体表面へ導入される反応性基は、アミノ基
である)することが望ましい。あるいは、固相担体表面
は、シランカップリング剤などの固相担体表面と反応す
る反応性基と、そして別にアミノ基などの反応性基を有
する表面処理剤によって接触処理することができる。
【0066】固相担体表面は、ポリ陽イオン化合物によ
る被覆処理の場合には、アミノ基もしくはメルカプト基
がポリマー化合物と固体担体表面との静電結合によって
固相担体表面に導入されるのに対して、シランカップリ
ング剤による表面処理の場合には、固相担体表面に共有
結合によって結合固定されるため、アミノ基もしくはメ
ルカプト基が固相担体表面に安定に存在する。アミノ基
およびメルカプト基の他に、アルデヒド基、エポキシ
基、カルボキシル基、あるいは水酸基も好ましく導入す
ることができる。
【0067】アミノ基を有するシランカップリング剤と
しては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−
β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシ
シランあるいはN−β(アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルメチルジメトキシシランを用いることが好まし
く、γ−アミノプロピルトリエトキシシランを用いるこ
とが特に好ましい。
【0068】ポリ陽イオン化合物を用いる処理に、シラ
ンカップリング剤による処理を組み合わせて行ってもよ
い。この方法により、疎水性、あるいは親水性の低い固
相担体とDNA断片との静電的相互作用を促進すること
ができる。ポリ陽イオン化合物による処理がされた固相
担体表面上に、さらに、電荷を有する親水性高分子等か
らなる層や架橋剤からなる層を設けてもよい。このよう
な層を設けることによって、ポリ陽イオン化合物による
処理がされた固相担体の凹凸を軽減することができる。
固相担体の種類によっては、その担体中に親水性高分子
等を含有させることも可能であり、このような処理を施
した固相担体も好ましく用いることができる。
【0069】通常のDNAチップ用の固相担体の表面に
は、予め区画あるいは想定された多数の領域が設定され
ており、各領域毎に上記のように、反応性核酸断片のビ
ニルスルホニル基と反応することができる反応性基が予
め導入されている。用いる固相担体の各領域の表面のそ
れぞれには、上記のアミノ基、メルカプト基、あるいは
ヒドロキシル基などの反応性基が備えられているが、そ
のような反応性基を持たない固相担体には、前述のよう
に、シランカップリング剤による表面処理、あるいはア
ミノ基などの反応性基を側鎖に有するポリマーなどを固
相担体の表面に塗布被覆する方法を利用して、反応性基
の導入が行なわれる。
【0070】図1に、本発明の代表的な態様である反応
性核酸断片の固相担体への結合方式の例を模式的に示
す。すなわち、ビニルスルホニル基を備えた核酸断片
(DNと表記)と表面に一群のアミノ基を備えた固相担
体とを反応させることにより、スルホニル基を有する連
結基を介して固相担体に核酸断片が容易にかつ安定性高
く結合固定される。
【0071】本発明の方法によって製造された核酸断片
(プローブ分子)が固定された固相担体の寿命は、cD
NAが固定されてなるcDNA固定固相担体では通常、
数週間であり、合成オリゴヌクレオチドが固定されてな
る固相担体ではさらに長期間である。本発明の核酸断片
固定固相担体は、遺伝子発現のモニタリング、塩基配列
の決定、変異解析、多型解析等に利用される。検出原理
は、後述する標識した試料核酸断片とのハイブリダイゼ
ーションである。
【0072】DNA断片試料への標識方法としては、R
I法と非RI法(蛍光法、ビオチン法、化学発光法等)
とが知られているが、本発明では蛍光法を用いることが
好ましい。蛍光標識に利用される蛍光物質としては、D
NA断片の塩基部分と結合できるものであれば何れも用
いることができるが、シアニン色素(例えば、市販のC
y DyeTMシリーズのCy3、Cy5等)、ローダミ
ン6G試薬、N−アセトキシ−N2−アセチルアミノフ
ルオレン(AAF)あるいはAAIF(AAFのヨウ素
誘導体)を使用することができる。
【0073】DNA断片試料は、遺伝子発現を調べる目
的では、真核生物の細胞や組織サンプルから単離するこ
とが好ましい。試料がゲノムならば、赤血球を除く任意
の組織サンプルから単離することが好ましい。赤血球を
除く任意の組織は、抹消血液リンパ球、皮膚、毛髪、精
液等であることが好ましい。試料がmRNAならば、m
RNAが発現される組織サンプルから抽出することが好
ましい。mRNAは、逆転写反応により標識dNTP
(「dNTP」は、塩基がアデニン(A)、シトシン
(C)、グアニン(G)もしくはチミン(T)であるデ
オキシリボヌクレオチドを意味する。)を取り込ませて
標識cDNAとすることが好ましい。dNTPとして
は、化学的な安定性のため、dCTPを用いることが好
ましい。一回のハイブリダイゼーションに必要なmRN
A量は、点着する液量や標識方法によって異なるが、数
μg以下である。なお、プローブ分子がオリゴDNAで
ある場合には、DNA断片試料は低分子化しておくこと
が望ましい。また、原核生物の細胞では、mRNAの選
択的な抽出が困難なため、全RNAを標識することが好
ましい。
【0074】DNA断片試料は、遺伝子の変異や多型を
調べる目的では、標識プライマーもしくは標識dNTP
を含む反応系において標的領域のPCRを行なって得る
ことが好ましい。
【0075】ハイブリダイゼーションに際しては、96
穴もしくは384穴プラスチックプレートに分注してお
いた、標識したDNA断片試料が溶解あるいは分散して
なる水性液を、本発明の核酸断片プローブを固定した固
相担体上に点着することによって実施することが好まし
い。点着の量は、1乃至100nLの範囲にあることが
好ましい。ハイブリダイゼーションは、室温乃至70℃
の温度範囲で、そして6乃至20時間の範囲で実施する
ことが好ましい。ハイブリダイゼーションの終了後、界
面活性剤と緩衝液との混合溶液を用いて洗浄を行い、未
反応のDNA断片試料を除去することが好ましい。界面
活性剤としては、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を
用いることが好ましい。緩衝液としては、クエン酸緩衝
液、リン酸緩衝液、ホウ酸緩衝液、トリス緩衝液、グッ
ド緩衝液等を用いることができるが、クエン酸緩衝液を
用いることが特に好ましい。
【0076】核酸断片を固定した固相担体を用いるハイ
ブリダイゼーションの特徴は、標識したDNA断片試料
の使用量を非常に少なくできることである。そのため、
固相担体に固定する核酸断片の鎖長や標識したDNA断
片試料の種類により、ハイブリダイゼーションの最適条
件を設定する必要がある。遺伝子発現の解析には、低発
現の遺伝子も十分に検出できるように、長時間のハイブ
リダイゼーションを行うことが好ましい。一塩基変異の
検出には、短時間のハイブリダイゼーションを行うこと
が好ましい。また、互いに異なる蛍光物質によって標識
したDNA断片試料を二種類用意し、これらを同時にハ
イブリダイゼーションに用いることにより、同一のDN
Aチップ上で発現量の比較や定量ができる特徴もある。
【0077】
【実施例】[実施例1]ビニルスルホンオリゴヌクレオ
チドの製造(1) 3’末端と5’末端とがそれぞれアミノ基、蛍光標識試
薬(FluoroLink Cy5−dCTP、アマシ
ャム・ファルマシア・バイオテック社製)で修飾された
オリゴヌクレオチド(3’−CTAGTCTGTGAA
GTGTCTGATC−5’)を0.1Mクエン酸緩衝
液(pH7.5)に分散して得た水性液(1μL)に、
1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン
(5μモル)を加えて室温で2時間攪拌した。その後、
反応物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(株式会
社山善製、ODS ULTRAPACK 26mm×3
00mm/分離液:アセトニトリル:水=15:1)で
精製して、蛍光発生部分を分離して、目的のビニルスル
ホンオリゴヌクレオチドを得た。
【0078】[実施例2]ビニルスルホンオリゴヌクレ
オチドの製造(2) 3’末端と5’末端とがそれぞれアミノ基、蛍光標識試
薬(FluoroLink Cy5−dCTP、アマシ
ャム・ファルマシア・バイオテック社製)で修飾された
オリゴヌクレオチド(3’−CTAGTCTGTGAA
GTGTCTGATC−5’)を0.1Mクエン酸緩衝
液(pH7.5)に分散して得た水性液(1μL)に、
ビニルスルホニルアセト酢酸(1μモル)のテトラヒド
ロフラン溶液を加え、さらにDCCを1μモル展開して
室温で2時間攪拌した。その後、実施例1と同様に処理
して、蛍光発生部分を分離して、目的のビニルスルホン
オリゴヌクレオチドを得た。
【0079】[実施例3]ガラススライドへのオリゴヌ
クレオチドの固定 実施例1で製造したビニルスルホンオリゴヌクレオチド
を0.1M炭酸緩衝液(pH8.0)に分散して得た水
性液(1×10-6M、1μL)をDNAマイクロアレイ
ようアミノ化シランコートガラススライド(コーニング
社製、CMT−GAPS)に点着した。点着後のガラス
スライドを25℃、湿度90%RHにて1時間放置した
後、0.1重量%SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)と
2×SSC(2×SSC:SSCの原液を2倍に希釈し
た溶液、SSC:標準食塩−クエン酸緩衝液)との混合
溶液で2回、0.2×SSC水溶液で1回順次洗浄し
た。次いで、上記の洗浄後のスライドを無水コハク酸溶
液(315mLの1−メチル−2−ピロリドン、35m
Lのホウ酸(pH8.0)、そして0.5gの無水コハ
ク酸からなる)中に30分間浸積した後、蒸留水で洗浄
し、室温で乾燥させ、オリゴヌクレオチドが固定された
ガラススライドを得た。このガラススライドの表面の蛍
光強度を蛍光スキャニング装置で測定したところ、45
00であった。
【0080】別に、上記のビニルスルホンオリゴヌクレ
オチドの代わりに、ビニルスルホン基を備えない以外は
同一のオリゴヌクレオチドを用い、ガラススライドに静
電結合によりオリゴヌクレオチドを固定した。このガラ
ススライドの表面の蛍光強度を蛍光スキャニング装置で
測定したところ、200であった。従って、本発明のビ
ニスルホニル基を有する核酸断片は、アミノ基などの反
応性基を備えた固相基板に高い効率で結合することが確
認された。
【0081】
【発明の効果】本発明の固定方法を利用することによっ
て、固相担体の表面に、オリゴヌクレオチド、ポリヌク
レオチド、あるいはペプチド核酸などの核酸断片(プロ
ーブ分子)を安定かつ迅速に固定することができる。従
って、本発明のビニルスルホニル基を有する核酸断片を
利用してプローブ分子が固相担体に固定されたDNAチ
ップは、加水分解によるプローブ(核酸断片)の離脱が
起こりにくい非常に安定な固相担体となる。特に、固相
担体として、その表面にアミノ基等をシランカップリン
グ剤を用いて導入した場合には、アミノ基等の固相担体
表面への結合も、プローブの結合も共に共有結合である
ため、固相担体上に強固にプローブを固定することがで
きる。プローブの安定な固定により、遺伝子解析等に有
効に利用することができる高い検出限界を有する検出用
具を得ることができる。
【0082】その一つの例として、本発明によって作製
された核酸断片固定固相担体を用いて、DNA断片試料
とのハイブリダイゼーションを行なうことにより、固相
担体に固定されているプローブに相補性を有するDNA
断片試料を感度よく検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な核酸断片固定固相担体の代表
的な製造方法を示す模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬志本 修 埼玉県朝霞市泉水3−11−46 富士写真フ イルム株式会社内 Fターム(参考) 4B024 AA11 BA80 CA01 CA11 HA12 4B029 AA07 BB20 CC03 CC08 FA12 4B063 QA01 QA18 QQ42 QQ52 QR55 QR82 QS34 QS36 QX02

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 核酸断片にビニルスルホニル基もしくは
    その反応性前駆体基が共有結合により結合してなる反応
    性核酸断片。
  2. 【請求項2】 核酸断片がアミノ基を有し、そのアミノ
    基にビニルスルホニル基もしくはその反応性前駆体基が
    共有結合により結合してなる請求項1に記載の反応性核
    酸断片。
  3. 【請求項3】 ビニルスルホニル基もしくはその反応性
    前駆体基が下記の式により表わされるものである請求項
    1もしくは2に記載の反応性核酸断片: 【化1】−L−SO2−X [上記の式において、Xは、−CR1=CR23または
    −CHR1−CR23Yを表わし;R1、R2及びR3は、
    互いに独立に、水素原子、炭素原子数が1乃至6のアル
    キル基、炭素原子数が6乃至20のアリール基、及び炭
    素原子数が1乃至6のアルキル鎖を有する合計炭素原子
    数が7乃至26のアラルキル基からなる群より選ばれる
    原子もしくは基を表わし;Yは、ハロゲン原子、−OS
    211、−OCOR12、−OSO3M、及び四級ピリジ
    ニウム基からなる群より選ばれる原子もしくは基を表わ
    し;R11は、炭素原子数が1乃至6のアルキル基、炭素
    原子数が6乃至20のアリール基、及び炭素原子数が1
    乃至6のアルキル鎖を有する合計炭素原子数が7乃至2
    6のアラルキル基からなる群より選ばれる基を表わし;
    12は、炭素原子数が1乃至6のアルキル基および炭素
    原子数が1乃至6のハロゲン化アルキル基からなる群よ
    り選ばれる基を表わし;Mは、水素原子、アルカリ金属
    原子およびアンモニウム基からなる群より選ばれる原子
    もしくは基を表わし;そして、Lは連結基もしくは単結
    合を表わす]。
  4. 【請求項4】 Xが、−CH=CH2で表わされるビニ
    ル基であることを特徴とする請求項3に記載の反応性核
    酸断片。
  5. 【請求項5】 Lが、炭素原子以外の二価以上の原子を
    含む連結基であることを特徴とする請求項3に記載の反
    応性核酸断片。
  6. 【請求項6】 Lが、−NH−、−S−、および−O−
    からなる群から選ばれる連結部位を有する連結基である
    ことを特徴とする請求項3に記載の反応性核酸断片。
  7. 【請求項7】 Lが、−(L1n−NH−(CR12
    2−又は−(L1n−S−(CR122−[但し、R1
    及びR2は前記と同じ意味を表わし、L1は連結基を表わ
    し、そしてnは0もしくは1である]で表わされる連結
    基であることを特徴とする請求項3に記載の反応性核酸
    断片。
  8. 【請求項8】 Lが、−(L1n−NHCH2CH2
    [但し、L1は連結基を表わし、そしてnは0もしくは
    1である]で表わされる連結基あることを特徴とする請
    求項3に記載の反応性核酸断片。
  9. 【請求項9】 核酸断片のアミノ基末端表面に、下記
    式: 【化2】X1−SO2−L2−SO2−X2 [上記の式において、X1およびX2は互いに独立に、−
    CR1=CR23、または−CHR1−CR23Yを表わ
    し;R1、R2及びR3は、互いに独立に、水素原子、炭
    素原子数が1乃至6のアルキル基、炭素原子数が6乃至
    20のアリール基、及び炭素原子数が1乃至6のアルキ
    ル鎖を有する合計炭素原子数が7乃至26のアラルキル
    基からなる群より選ばれる原子もしくは基を表わし;Y
    は、ハロゲン原子、−OSO211、−OCOR12、−
    OSO3M、及び四級ピリジニウム基からなる群より選
    ばれる原子もしくは基を表わし;R11は、炭素原子数が
    1乃至6のアルキル基、炭素原子数が6乃至20のアリ
    ール基、及び炭素原子数が1乃至6のアルキル鎖を有す
    る合計炭素原子数が7乃至26のアラルキル基からなる
    群より選ばれる基を表わし;R12は、炭素原子数が1乃
    至6のアルキル基および炭素原子数が1乃至6のハロゲ
    ン化アルキル基からなる群より選ばれる基を表わし;M
    は、水素原子、アルカリ金属原子およびアンモニウム基
    からなる群より選ばれる原子もしくは基を表わし;そし
    て、L2は連結基を表わす]で表わされるジスルホン化
    合物を接触させることを特徴とする、請求項3に記載の
    反応性核酸断片の製造方法。
  10. 【請求項10】 ビニルスルホニル基もしくはその反応
    性前駆体基が共有結合により結合されてなる一群の反応
    性核酸断片を、ビニルスルホニル基もしくはその反応性
    前駆体基と反応して共有結合を形成する一群の反応性基
    を備えた固相担体に接触させることを特徴とする、スル
    ホニル基を有する連結基を介して核酸断片が表面に結合
    固定された固相担体の製造方法。
  11. 【請求項11】 反応性核酸断片として、下記の式によ
    り表わされるビニルスルホニル基もしくはその反応性前
    駆体基が結合した反応性核酸断片を用いることを特徴と
    する請求項10に記載の製造方法: 【化3】−L−SO2−X [上記の式において、Xは、−CR1=CR23または
    −CHR1−CR23Yを表わし;R1、R2及びR3は、
    互いに独立に、水素原子、炭素原子数が1乃至6のアル
    キル基、炭素原子数が6乃至20のアリール基、及び炭
    素原子数が1乃至6のアルキル鎖を有する合計炭素原子
    数が7乃至26のアラルキル基からなる群より選ばれる
    原子もしくは基を表わし;Yは、ハロゲン原子、−OS
    211、−OCOR12、−OSO3M、及び四級ピリジ
    ニウム基からなる群より選ばれる原子もしくは基を表わ
    し;R11は、炭素原子数が1乃至6のアルキル基、炭素
    原子数が6乃至20のアリール基、及び炭素原子数が1
    乃至6のアルキル鎖を有する合計炭素原子数が7乃至2
    6のアラルキル基からなる群より選ばれる基を表わし;
    12は、炭素原子数が1乃至6のアルキル基および炭素
    原子数が1乃至6のハロゲン化アルキル基からなる群よ
    り選ばれる基を表わし;Mは、水素原子、アルカリ金属
    原子およびアンモニウム基からなる群より選ばれる原子
    もしくは基を表わし;そして、Lは連結基もしくは単結
    合を表わす]。
  12. 【請求項12】 Xが、−CR1=CR23[R1、R2
    及びR3は、前記と同一の意味を表わす]で表わされる
    反応性基であること特徴とする請求項11に記載の製造
    方法。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至8のうちのいずれかの項
    に記載の核酸断片が担体表面に結合固定された固相担
    体。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の核酸断片が固定さ
    れた固相担体に、水性媒体の存在下、該固定核酸断片に
    対して相補性を示すDNA断片試料を接触させることを
    特徴とする相補性DNA断片の結合固定方法。
  15. 【請求項15】 相補性のDNA断片に検知可能な標識
    が結合していることを特徴とする請求項14に記載のD
    NA断片の結合固定方法。
  16. 【請求項16】 請求項13に記載の核酸断片が固定さ
    れた固相担体に、該固定核酸断片に対して相補性を示す
    DNA断片が相補的に結合してなることを特徴とする相
    補性DNA断片が結合固定された固相担体。
  17. 【請求項17】 相補性を示すDNA断片に検知可能な
    標識が結合していることを特徴とする請求項16に記載
    の固相担体。
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