JP2002363883A - 化粧板 - Google Patents

化粧板

Info

Publication number
JP2002363883A
JP2002363883A JP2001165187A JP2001165187A JP2002363883A JP 2002363883 A JP2002363883 A JP 2002363883A JP 2001165187 A JP2001165187 A JP 2001165187A JP 2001165187 A JP2001165187 A JP 2001165187A JP 2002363883 A JP2002363883 A JP 2002363883A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
kraft paper
paper
impregnated
resin
recycled
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001165187A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Kimura
重夫 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON DEKORATSUKUSU KK
Nippon Decoluxe KK
Original Assignee
NIPPON DEKORATSUKUSU KK
Nippon Decoluxe KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON DEKORATSUKUSU KK, Nippon Decoluxe KK filed Critical NIPPON DEKORATSUKUSU KK
Priority to JP2001165187A priority Critical patent/JP2002363883A/ja
Publication of JP2002363883A publication Critical patent/JP2002363883A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】芯材層に多くの再生クラフト紙を使用しなが
ら、表面の平滑性、耐水性の低下を抑制し、及びポスト
フォーム用においては曲げ加工性及び耐熱性低下を抑制
し、実用に堪えうる化粧板を提供する。 【解決手段】、米坪重量120〜210g/m2、吸水度
30mm/10分以上の再生クラフト紙を使用し、再生ク
ラフト紙に対する樹脂の含浸工程において、紙層内に含
有される空気が除去されるように樹脂を含浸させること
により、フェノール樹脂を全体重量の35wt%以上、
揮発成分を全体重量の7〜15wt%保持するようにす
る。これにより、再生クラフト紙を代替利用して実用的
な化粧板が提供できるようになった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、家具、什器、間
仕切り板等の表面に付与されるメラミン化粧板に関す
る。
【0002】
【従来の技術】メラミン化粧板は、メラミン樹脂化粧層
とフェノール樹脂芯材層、及び必要に応じメラミン樹脂
バランス層からなり、従来のメラミン化粧板では、芯材
層にバージンのクラフト紙が基本材紙として使用されて
いる。近年、リサイクルに関する法規制や自主規制等か
ら、各分野において再生原材料の使用が強く望まれてお
り、メラミン化粧板にも同様の動きが見られる。
【0003】メラミン化粧板は、その原材料の半分以上
が紙であるが、表面は美麗な色柄を有する事が必要であ
る為、フェノール樹脂芯材層の基材紙に再生紙を使用す
る事は容易に発案できる。しかし、再生紙は、一旦抄造
された紙を叩解したのち再抄造する為、繊維が傷付き、
繊維長が短くなり、それ自体の強度や成型後の化粧板の
強度が低下する。また、この強度低下を補うための紙力
強化剤等の薬品を添加するため、樹脂の浸透性が悪くな
り、均一に樹脂を含浸させることが難しく、充分な樹脂
のフローが得られない等種々問題があった。
【0004】これからの理由で、再生紙をメラミン化粧
板の基材紙に使用すると、強度、耐熱性、耐水性、反り
等の品質低下が生ずる。また、曲げ成形性が要求される
ポストフォーム化粧板を製造すると、曲げ加工性の低
下、耐熱湿度の低下や異物の混抄等による製品表面平滑
性の低下の他、加工時の加熱によるパンクさらには反り
が大きいなどの不都合が発生し、使用に堪えうる製品に
ならなかった。再生紙の使用率を上げるとこの傾向はよ
り顕著であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、単に、従
来のバージンパルプクラフト紙/フェノール樹脂含浸芯
材層のクラフト紙を再生紙に替えるだけでは、実用に堪
えうる製品にする事は困難であった。そこで、本発明で
は、芯材層に多くの再生クラフト紙を使用しながら、表
面の平滑性、耐水性の低下を抑制し、及びポストフォー
ム用においては曲げ加工性及び耐熱性低下を抑制し、実
用に堪えうる化粧板を提供すること目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、再生クラフ
ト紙に対する樹脂の含浸工程において、紙層内に含有さ
れる空気が除去されるように樹脂を含浸させて所定量以
上の樹脂含浸量を得るようにすることにより、再生紙を
代替利用して実用的な化粧板が提供できることを見出し
た。また、発明者は、特定の積層構造を有する芯材層を
備えることにより、化粧表面の平滑性や耐熱・耐水性を
劣化させない、あるいは再生クラフト紙使用のポストフ
ォーミング化粧板の曲げ加工性劣化を防ことができるこ
とを見出した。
【0007】すなわち、本発明によれば、以下の手段が
提供される。 (1) 化粧板用樹脂含浸シートであって、米坪重量1
20〜210g/m2、吸水度30mm/10分以上の再生
クラフト紙に、フェノール樹脂を全体重量の35wt%
以上、揮発成分を全体重量の7〜15wt%保持する、シ
ート。 (2) 化粧板用樹脂含浸シートであって、米坪重量1
20〜210g/m2、吸水度30mm/10分以上の再生
クラフト紙に、メラミン樹脂を全体重量の40wt%以
上、揮発成分を全体重量の5〜15wt%保持する、シー
ト。 (3) 米坪重量120〜210g/m2、吸水度30mm
/10分以上の再生クラフト紙の一方の面から他方面を
指向して熱硬化性樹脂溶液を浸透させ、次いでこのクラ
フト紙を前記熱硬化性樹脂溶液にディッピングして熱硬
化性樹脂含浸芯材シートを製造する方法。本発明の化粧
板用樹脂含浸シートによれば、再生紙であっても、良好
な樹脂保持量を有しているために、強度、耐熱性、耐水
性等を確保できるとともに、適切な加工性を備えてい
る。このため、実用的な化粧板が得られる。
【0008】また、本発明によれば、以下の手段も提供
される。 (4) メラミン樹脂含浸化粧層、バージンパルプクラ
フト紙/フェノール樹脂含浸芯材層、及び再生クラフト
紙/フェノール樹脂含浸芯材層の順で各層を備える、化
粧板。 (5) メラミン樹脂含浸化粧層、バージンパルプクラ
フト紙/フェノール樹脂含浸芯材層、再生クラフト紙/
フェノール樹脂含浸芯材層、及び再生クラフト紙/メラ
ミン樹脂含浸芯材層の順で各層を備える、化粧板。 (6)芯材層の基材紙の全重量に対する再生クラフト紙
の重量の割合が20wt%以上85wt%以下である、
(4)又は(5)記載の化粧板。 (7)メラミン樹脂含浸化粧層、バージンパルフクラフ
ト紙/フェノール樹脂含浸芯材層、再生クラフト紙/フ
ェノール樹脂含浸芯材層、及びセミケミカルパルプクラ
フト紙/フェノール樹脂含浸芯材層の順で各層を備え
る、化粧板。 (8)芯材層の基材紙の全重量に対する再生クラフト紙
の重量の割合が25wt%以上55wt%以下である、
(7)記載の化粧板。 (9)前記再生クラフト紙/フェノール樹脂含浸芯材層
として、請求項1に記載の樹脂含浸シートを用いた、
(4)〜(8)のいずれかに記載の化粧板。 (10)前記再生クラフト紙/メラミン樹脂含浸芯材層
として、請求項2記載の樹脂含浸シートを用いた、
(5)に記載の化粧板。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
詳細に説明する。本発明の化粧板用樹脂脂含浸シート
は、米坪重量120〜210g/m2、吸水度30mm/1
0分以上の再生クラフト紙に、硬化能を有する熱硬化性
樹脂としてフェノール樹脂あるいはメラミン樹脂と、揮
発成分とを保持している。本発明の樹脂含浸シート(以
下、本含浸シートという。)に使用する再生紙は、米坪
120〜210g/m2、吸水度30mm/10分以上であ
る。米坪重量が120g/m2未満であると、再生紙含有
率を一定以上に保持することができない。また汎用的な
ポストフォーミング化粧板は0.8mmであり、厚さがJIS規
格の範囲に入らなくなる。210g/m2を超えると樹脂
の浸透が悪くフクレが出たり、ポストフォーミング時の
曲げ加工性が低下する。なお再生クラフト紙とは、新聞
古紙、クラフトクッション紙、封筒などを再生用原料と
して用いるクラフト紙である。
【0010】また、吸水度が30mm/10分未満である
と、樹脂の浸透が悪く、プレス時のフクレがや樹脂のフ
ローが悪くなる。なお、吸水度はJIS P 8141の紙のクレ
ム法による吸水度試験方法により得ることができる。
【0011】再生紙の湿潤引張り強度は0.5KN/m2以上
であることが好ましい。湿潤引っ張り強度が0.5KN/m2
未満であると、フェノール樹脂含浸時に容易に切断し、
含浸工程を十分に実施する事ができない。湿潤引っ張り
強度はJIS P 8135の紙の湿潤引っ張り強度試験方法によ
り得ることができる。
【0012】本含浸シートにおける再生紙は、熱硬化性
樹脂としてフェノール樹脂を保持する場合、フェノール
樹脂を全体重量の35wt%以上、揮発成分を全体重量
の7〜15wt%保持している。また、熱硬化性樹脂とし
てメラミン樹脂を保持する場合には、メラミン樹脂を全
体重量の40wt%以上、揮発成分を全体重量の5〜1
5wt%保持している。再生紙は、通常、樹脂の浸透性
が悪いが、再生紙内に含有されるガス(空気)を排除し
つつ、樹脂(溶液)を浸透させるようにすることによ
り、再生紙内部のガスが除かれて再生紙内部に樹脂を均
一に保持させるようにすることができる。すなわち、樹
脂を再生紙の一方の面側からのみ浸透させるようにする
ことにより、再生紙中のガスを排除して、樹脂を良好に
保持しうる状態が形成されるのである。樹脂が一方の面
側から他方面へと浸透したかどうかは、他方面にて樹脂
溶液がしみだしてくることにより確認できる。樹脂を一
方の面側から浸透させるには、例えば、再生紙の一方の
面に樹脂溶液を付与して静置してもよいが、好ましく
は、強制的に樹脂溶液が他方面側へと浸透するようにす
ることが好ましい。強制的に浸透させるには、当該一面
側から再生紙を、たとえばロール等で樹脂溶液を刷りこ
むように押圧する、面状の押圧面を有するプレス体で一
体的に押圧する等の各種手段を採ることができる。一
旦、このようにして樹脂溶液を強制的に再生紙の一方の
面に付与すれば、その後静置することにより、樹脂溶液
が効果的に浸透する。また、他方面から一方面側を真空
吸引することにより、樹脂を強制的に浸透させることも
できる。なお、必要に応じて樹脂溶液あるいは押圧手段
を加熱することもできる。強制的浸透の一例としては、
再生紙にキッスロール等のロールコーターを使用し、片
面側からフェノール樹脂溶液を浸透させ、充分に浸透時
間をとるようにすることができる。この方法によれば、
紙層内のガスが良好に除去される。次いで、好ましく
は、樹脂溶液にディッピングする。再生紙内のガスが除
去されているので、デッピングにより良好に樹脂が紙層
内に浸透する。また、好ましくは、デッピィング後に
は、スクイズロールやシゴキ棒などで再生紙を押圧して
樹脂保持量を調節する。
【0013】再生クラフト紙には各種熱硬化性樹脂溶液
を含浸させることができるが、フェノール樹脂を含浸さ
せようとする場合には、フェノール樹脂初期縮合液や変
性フェノール樹脂初期縮合液を使用できる。また、メラ
ミン樹脂を含浸させようとする場合には、メラミン樹脂
初期縮合液や変性メラミン樹脂初期縮合液を使用でき
る。これらに含まれる揮発成分としては、メタノール等
のアルコール、水等のうち1種あるいは2種以上を組み
合わせて使用できる。
【0014】このようにして初めて、含浸シートの全体
重量に対して熱硬化性樹脂と揮発成分とを所定量を均一
に保持させるようにすることができる。フェノール樹脂
は35wt%以上、揮発成分7〜15wt%とすることがで
きる。樹脂含有量が35wt%未満あるいは揮発成分が7
wt%未満であると、熱圧時の樹脂フローが充分ではな
く、化粧板の曲げ強度の不足、吸水率の増大や曲げ加工
性の低下等が起こる。また、揮発成分が15wt%を超え
ると、熱圧時の樹脂フローが良すぎて、化粧板の熱圧成
型時に樹脂が流失して、所定の厚さが得られない。メラ
ミン樹脂は40wt%以上、揮発成分5〜15wt%とする
ことができる。樹脂含有量が40wt%未満あるいは揮発
成分が5wt%未満であると、熱圧時の樹脂フローが充分
ではなく、化粧板の曲げ強度の不足、吸水率の増大や曲
げ加工性の低下等が起こる。また、揮発成分が15wt%
を超えると、熱圧時の樹脂フローが良すぎて、化粧板の
熱圧成型時に樹脂が流失して、所定の厚さが得られな
い。
【0015】本含浸シートは、再生紙内部のガスが除去
されて、適切な量の熱硬化性樹脂及び揮発成分を含有し
ている。このため、これを芯材層として用いて積層して
製造した化粧板は、従来と同様の実用性能を保持してい
る。加えて、ポストフォーム加工においても、良好な曲
げ加工性が確保されるとともに、熱圧時のパンクやフク
レの発生が回避される。
【0016】このようにして得られる本含浸シートは、
フェノール樹脂含浸の場合には、化粧板(好ましくは化
粧層がメラミン樹脂含浸)の芯材層の中層部として使用
することができる。なお芯材層の最表層部は、バージン
パルプクラフト紙にフェノール樹脂を含浸したシートを
用いることが好ましい。また、メラミン樹脂含浸の場合
には、化粧板(好ましくは、化粧層がメラミン樹脂含
浸)の芯材層の裏面に位置されるバランス層として使用
することができる。
【0017】芯材層を構成する基材紙の全重量に対する
再生紙の使用割合は特に限定しないが、少なくとも20
wt%であることが、有効な再利用を実施する点におい
て好ましい。一般用及び垂直面用化粧板においては、再
生繊維含有率は85wt%以下であることが好ましい。
85wt%を超えると、樹脂の浸透性を確保しにくく、
化粧面の平滑性が低下し、耐熱性や耐水性も低下するか
らである。また、ポストフォーミング用化粧板において
は、再生繊維含有率は好ましくは25wt%以上であ
り、上限は55wt%以下である。25wt%未満であ
ると、有効な資源利用を達成できず、55wt%を超え
ると曲げ成形性が悪化するからである。
【0018】本発明の化粧板は、メラミン樹脂含浸化粧
層、バージンパルプクラフト紙/フェノール樹脂含浸芯
材層、及び再生クラフト紙/フェノール樹脂含浸芯材層
の順で各層を備える積層構造を有している。なお、ここ
で、バージンパルプクラフト紙/フェノール樹脂含浸芯
材層とは、バージンパルプクラフト紙を基材紙として、
フェノール樹脂を含浸した芯材層を意味し、再生クラフ
ト紙/フェノール樹脂含浸芯材層とは、同様に再生クラ
フト紙を基材紙としてフェノール樹脂を含浸した芯材層
を意味する。他の同様の用例がある場合にも、この用例
の解釈に従って解釈するものとする。バージンパルプク
ラフト紙/フェノール樹脂含浸芯材層を、化粧層と再生
クラフト紙/フェノール樹脂含浸芯材層との間に備える
ことにより、再生クラフト紙層の異物による熱圧成形時
の化粧層側のフクレを防止し、耐熱性及び表面平滑性の
低下が抑制される。かかる構造を有する化粧板は、JIS
K 6903規定の一般用及び垂直面用メラミン樹脂化粧板に
適用することができる。この積層構造において、再生ク
ラフト紙/フェノール樹脂含浸芯材層の裏面に再生クラ
フト紙/メラミン樹脂含浸芯材層を備えることにより、
熱圧成形後の反りが有効に防止される。かかる構造を有
する化粧板は、また、JIS K 6903規定の一般用及び垂直
面用メラミン樹脂化粧板に適用することが好ましい。ま
た、セミケミカルパルプクラフト紙/フェノール樹脂含
浸芯材層を再生クラフト紙/フェノール樹脂含浸芯材層
の裏面に備えることにより、再生紙を使用することによ
る曲げ加工性の低下を補って、良好な曲げ加工性が提供
される。特に、セミケミカルパルプ紙として、原料が広
葉樹を主体とする(具体的には80〜90%以上)もの
が好ましく、より好ましくは、実質的に広葉樹のみを原
料とするものを使用する。特に、芯材層に使用する基材
紙の重量に対する、当該広葉樹を主原料(好ましく広葉
樹のみを原料とする)とするセミケミカルパルプ紙の使
用割合が25wt%以上であることが好ましい。25w
t%未満であると曲げ成形性が悪化するからである。か
かる構造を有する化粧板は、JIS K 6903規定の一般用及
び垂直面用メラミン樹脂化粧板に適用することができる
が、特に、ポストフォーム加工用化粧板に適用すること
が好ましい。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明によると、再生紙
を使用しながら、表面の平滑性、耐熱性、耐水性、及び
ポストフォーム用においては曲げ成形性の低下を抑制
し、実用に堪えうる化粧板が提供される。
【0020】
【実施例】以下に、本発明を具現化した実施例につき説
明する。本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0021】(実施例1)顔料及び酸化チタンを混抄し
た120g/m2の化粧紙に変性メラミン樹脂初期縮合液
を浸透させて、樹脂付着率53wt%、揮発分6wt%に調
整したパターン含浸紙を準備する。さらに、184g/m
2のバージンパルプクラフト紙に変性フェノール樹脂初
期縮合液を含有させて、樹脂付着率32wt%、揮発分8
wt%に調整したバージン芯材層用含浸紙を準備する。さ
らに、190g/m2のセミケミカルパルプ紙に変性フェ
ノール樹脂初期縮合液を含浸させて、樹脂付着率32wt
%、揮発分8wt%に調整したセミケミカル芯材層用含浸
紙を準備する。さらに、新聞古紙、クラフトクッション
紙、封筒などを再生原料とする、米坪190g/m2、吸
水度36mm/10分、湿潤引っ張り強度0.54KN/mであ
る再生クラフト紙に変性フェノール樹脂初期縮合液を含
浸させて、樹脂付着率35wt%、揮発分10wt%に調整し
た再生クラフト紙芯材層用含浸紙を準備する。再生クラ
フト紙芯材用含浸透紙の含浸は、二度含浸法とする。先
ず、変性フェノール樹脂初期縮合液を再生クラフトか見
の片面だけにペネロールで擦り込むように付けて、再生
クラフト紙繊維中の空気を追い出すように一次含浸した
後、変性フェノール樹脂初期縮合液中に浸せきして二次
含浸する。一次含浸において片面から含浸した樹脂が反
対面から滲み出るように、一次含浸と二次含浸との間隔
は3秒以上とする。パターン含浸紙1枚、バージン芯材
層用含浸紙1枚、再生クラフト紙芯材用含浸紙1枚、セ
ミケミカル芯材用含浸紙1枚の順で積層する。このよう
な積層体を2組準備した。次いで、2枚の両面半光沢処
理されたステンレス板の間に、前記積層体を、前記再生
クラフト紙芯材層用含浸紙同士が対面させ、その間に離
型用20μ厚のポリプロピレンフィルムを介在させた状
態で重ね合わせたものを挿入する。これを、プレス機に
て135℃、80kg/cm2の条件下で30分間熱圧成型
し、温室まで冷却した後、ステンレス板及びポリプロピ
レンフィルムから離型し、実施例1の厚さ0.8mmのポス
トフォーミング用化粧板を得た。
【0022】(実施例2)顔料及び酸化チタンを混抄し
た120g/m2の化粧紙にメラミン樹脂初期縮合液を含
浸させて、樹脂付着率53wt%、揮発分6wt%に調整し
たパターン含浸紙を準備する。さらに、184g/m2
バージンパルプクラフト紙にフェノール樹脂初期縮合液
を含浸させて、樹脂付着率32wt%、揮発分8wt%に調
節したバージン芯材層用含浸紙を準備する。さらに、実
施例1の再生クラフト紙芯材層用含浸紙に使用したもの
と同じ再生クラフト紙に、実施例1と同様に二度含浸で
フェノール樹脂初期縮合液を含浸させて、樹脂付着率3
5wt%、揮発分10wt%に調整した再生クラフト紙芯材
層用含浸紙を準備する。さらに、再生クラフト紙芯材層
用含浸紙に使用したものと同じ再生クラフト紙に、実施
例1と同様に二度含浸で変性メラミン樹脂初期縮合液を
含浸させて、樹脂付着率50wt%、揮発分6wt%に調整
したバランス用含浸紙を準備する。パターン含浸紙1
枚、バージン芯材層用含浸紙1枚、再生クラフト紙芯材
層用含浸紙3枚、バランス用含浸紙1枚の順で積層す
る。このような積層体を実施例1と同じ方法で成型し、
実施例2の厚さ1.2mmの化粧板を得た。
【0023】(実施例3)実施例1と同じパターン含浸
紙を準備する。さらに、184g/m2のバージンパルプ
クラフト紙に変性フェノール樹脂初期縮合液を含浸させ
て、樹脂付着率32wt%、揮発分8wt%に調整したバー
ジン芯材層用含浸紙を準備する。また、実施例1の再生
クラフト紙芯材層用紙に使用したものと同じ再生クラフ
ト紙に、変性フェノール樹脂初期縮合液を含浸させて、
樹脂付着率32wt%、揮発分8wt%に調整した再生クラ
フト紙芯材層用含浸紙を準備する。パターン含浸紙1
枚、バージン芯材層用含浸紙1枚、再生クラフト紙芯材
層用含浸紙1枚、バージン芯材層用含浸紙1枚、の順で
積層した。このような、積層体を実施例1と同じ方法で
成型し、実施例3の厚さ0.8mmのポストフォーミング用
化粧板を得た。
【0024】(比較例1)実施例1と同じパターン含浸
紙を準備する。さらに、実施例3と同じバージン芯材層
用含浸紙を準備する。パターン含浸紙1枚、バージン芯
材層用含浸紙3枚の順で積層する。このような積層体を
実施例1と同じ方法で成型し、比較例1の厚さ0.8mmの
ポストフォーミング用化粧板を得た。
【0025】(比較例2)実施例1と同じパターン含浸
紙、及び比較例1と同じバージン芯材層用含浸紙を準備
する。さらに、実施例1の再生クラフト紙芯材層用紙に
使用したものと同じ再生クラフト紙に、変性フェノール
樹脂初期縮合液を含浸させて、樹脂付着率32wt%、揮
発分8wt%に調整した再生クラフト紙芯材層用含浸紙を
準備する。パターン含浸紙1枚、バージン芯材層用含浸
紙2枚、再生クラフト芯材層用含浸紙1枚の順で積層し
た。このような、積層体を実施例1と同じ方法で成型
し、比較例2の厚さ0.8mmのポストフォーミング用化粧
板を得た。
【0026】(比較例3)実施例2と同じパターン含浸
紙を準備した。さらに、184g/m2のバージンパルプ
クラフト紙にフェノール樹脂初期縮合液を含浸させて、
樹脂付着率32wt%、揮発分8wt%に調整したバージン
芯材層用含浸紙を準備する。パターン含浸紙1枚、バー
ジン芯材層用含浸紙5枚の順で積層する。このような積
層体を実施例1と同じ方法で成型し、比較例3の厚さ1.
2mmの化粧板を得た。
【0027】(比較例4)実施例2と同じパターン含浸
紙を準備した。さらに、実施例1の再生クラフト紙芯材
層用含浸紙に使用したものと同じ再生クラフト紙に、フ
ェノール樹脂初期縮合液を含浸させて、樹脂付着率32
wt%、揮発分8wt%に調整した再生クラフト紙芯材層用
含浸紙を準備する。さらに、再生クラフト紙芯材層用含
浸紙使用したもと同じ再生クラフト紙に、変性メラミン
樹脂初期縮合液を含浸させて、樹脂付着率50wt%、揮
発分6wt%に調整したバランス用含浸紙を準備する。パ
ターン含浸紙1枚、再生クラフト紙芯材層用含浸紙4
枚、バランス用含浸紙1枚の順で積層する。このような
積層体を実施例1と同じ方法で成型し、比較例4の厚さ
1.2mmの化粧板を得た。
【0028】(試験例1)実施例1及び3、比較例1及
び2で得たポストフォーミング用化粧板の曲げ成形性の
評価を行った。曲げ成形性については、JIS K 6902の
「曲げ成形性」に基づいて試験を行い、5R曲げにおいて
クラックが発生した加工温度で評価した。(クラックが
発生する加工温度が低い程、良好である)
【表1】 表1に示すように、芯材層用基材紙にバージンパルプク
ラフト紙のみを使用した従来のポストフォーミング用化
粧板である比較例1に比べ、実施例1は僅かに低下した
だけでほぼ同等の結果であった。再生クラフト紙/フェ
ノール含浸芯材層を最下層に使用した比較例2は曲げ成
形性が著しく低下したのに対し、再生クラフト紙を中間
層に使用した実施例3の曲げ成形性は僅かに良かった。
【0029】実施例2、比較例3及び4で得た化粧板の
表面の平滑性、耐水性の評価を行った。表面の平滑性に
ついては、目視で判定した。耐熱性については、JIS K
6902の「耐熱性」に基づいて試験を行った。耐水性につ
いては、100mm角の試験片を常温の水中に24時間浸せ
きした後、表面の状態を目視で判定した。
【表2】 表2に示すように、芯材層用基材紙にバージンパルプク
ラフト紙のみを使用した従来の化粧板である比較例3に
比べ、比較例4は表面の平滑性、耐熱性、耐水性が著し
く低下したのに対し、実施例2は低下しなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK33B AK33C AK36A AK36D BA03 BA04 BA07 BA10A BA10C BA10D DG10A DG10B DG10C DG10D EJ82A EJ82B EJ82C EJ82D GB08 GB81 HB00A JA20A JA20D JB07 JJ03 JK15 JL01 4L055 AC06 AC09 AG79 AG81 AH37 AH49 AJ01 BE09 BE10 BE14 EA08 EA10 EA14 EA32 EA40 FA30 GA22

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化粧板用樹脂含浸シートであって、 米坪重量120〜210g/m2、吸水度30mm/10分
    以上の再生クラフト紙に、フェノール樹脂を全体重量の
    35wt%以上、揮発成分を全体重量の7〜15wt%保
    持する、シート。
  2. 【請求項2】 化粧板用樹脂含浸シートであって、 米坪重量120〜210g/m2、吸水度30mm/10分
    以上の再生クラフト紙に、メラミン樹脂を全体重量の4
    0wt%以上、揮発成分を全体重量の5〜15wt%保持
    する、シート。
  3. 【請求項3】 米坪重量120〜210g/m2、吸水度
    30mm/10分以上の再生クラフト紙の一方の面から他
    方面を指向して熱硬化性樹脂溶液を浸透させ、次いでこ
    のクラフト紙を前記熱硬化性樹脂溶液にディッピングし
    て熱硬化性樹脂含浸芯材シートを製造する方法。
  4. 【請求項4】 メラミン樹脂含浸化粧層、バージンパル
    プクラフト紙/フェノール樹脂含浸芯材層、及び再生ク
    ラフト紙/フェノール樹脂含浸芯材層の順で各層を備え
    る、化粧板。
  5. 【請求項5】 メラミン樹脂含浸化粧層、バージンパル
    プクラフト紙/フェノール樹脂含浸芯材層、再生クラフ
    ト紙/フェノール樹脂含浸芯材層、及び再生クラフト紙
    /メラミン樹脂含浸芯材層の順で各層を備える、化粧
    板。
  6. 【請求項6】芯材層の基材紙の全重量に対する再生クラ
    フト紙の重量の割合が20wt%以上85wt%以下で
    ある、請求項4又は5記載の化粧板。
  7. 【請求項7】 メラミン樹脂含浸化粧層、バージンパル
    フクラフト紙/フェノール樹脂含浸芯材層、再生クラフ
    ト紙/フェノール樹脂含浸芯材層、及びセミケミカルパ
    ルプクラフト紙/フェノール樹脂含浸芯材層の順で各層
    を備える、化粧板。
  8. 【請求項8】芯材層の基材紙の全重量に対する再生クラ
    フト紙の重量の割合が25wt%以上55wt%以下で
    ある、請求項7記載の化粧板。
  9. 【請求項9】前記再生クラフト紙/フェノール樹脂含浸
    芯材層として、請求項1記載の樹脂含浸シートを用い
    た、請求項4〜8のいずれかに記載の化粧板。
  10. 【請求項10】前記再生クラフト紙/メラミン樹脂含浸
    芯材層として、請求項2記載の樹脂含浸シートを用い
    た、請求項5に記載の化粧板。
JP2001165187A 2001-05-31 2001-05-31 化粧板 Pending JP2002363883A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001165187A JP2002363883A (ja) 2001-05-31 2001-05-31 化粧板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001165187A JP2002363883A (ja) 2001-05-31 2001-05-31 化粧板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002363883A true JP2002363883A (ja) 2002-12-18

Family

ID=19007891

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001165187A Pending JP2002363883A (ja) 2001-05-31 2001-05-31 化粧板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002363883A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006518397A (ja) * 2003-01-17 2006-08-10 トレスパ、インターナショナル、ベスローテン、フェンノートシャップ フェノール樹脂、フェノール樹脂の使用、ならびにそれから成形した製品

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006518397A (ja) * 2003-01-17 2006-08-10 トレスパ、インターナショナル、ベスローテン、フェンノートシャップ フェノール樹脂、フェノール樹脂の使用、ならびにそれから成形した製品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3044203B2 (ja) ラミネート紙へのメラミン樹脂の被覆方法
US3215579A (en) Process for releasing laminates
US8865317B2 (en) Decorative laminate and method for manufacturing same
KR20060026664A (ko) 인쇄목질 단판층을 기재층에 적층한 강화 온돌마루
US3949133A (en) High pressure assembly and laminate
US4256793A (en) Embossing assembly for high pressure laminate surfaces
KR100443058B1 (ko) 난연성 멜라민 시트의 제조방법
JP2002363883A (ja) 化粧板
JP2011140116A (ja) 防炎性薄型積層体、ブラインド用スラットおよびそれを備えたブラインド
CA2546536C (en) Method for producing a fire-retardant veneer, and corresponding fire-retardant veneer
JP2007290226A (ja) 木製カウンター
JP2007223135A (ja) 化粧板とその製造方法
US20130129999A1 (en) Surface-waterproofing sheet for mineral board using a mixed-use nonwoven fabric and a waterproofing coating layer, and a production method therefor
US7964270B2 (en) Flexible decorative laminate
CN112029229A (zh) 轻质阻燃竹基纤维复合材料及其制备方法
JP2004268500A (ja) 表面層および化粧板ならびに化粧板の製造方法
DE1794073A1 (de) Verbundplatte enthaltend eine Metallfolie und Verfahren zu ihrer Herstellung
JPS60248740A (ja) 積層板の製造法
JP4155787B2 (ja) 表面層および化粧板ならびに化粧板の製造方法
JPS58163653A (ja) 積層品の製造法
JP2005169841A (ja) 表面層および化粧板、ならびに化粧板の製造方法
JPH10305530A (ja) 建材用化粧合板
WO2000069630A1 (en) Abrasion-resistant decor sheet
AT219284B (de) Verfahren zur Herstellung hochflexibler, flächenförmiger Preßkörper auf Basis von Cellulosehydrat mit ausgehärteter Kunststoffschicht
RU2049673C1 (ru) Композиционный древеснослоистый материал