JP2002363296A - コイン用成形体 - Google Patents

コイン用成形体

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JP2002363296A
JP2002363296A JP2001178570A JP2001178570A JP2002363296A JP 2002363296 A JP2002363296 A JP 2002363296A JP 2001178570 A JP2001178570 A JP 2001178570A JP 2001178570 A JP2001178570 A JP 2001178570A JP 2002363296 A JP2002363296 A JP 2002363296A
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JP
Japan
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polytetrafluoroethylene
coin
mass
powder
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JP2001178570A
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English (en)
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Hisayoshi Makinae
久義 蒔苗
Shinobu Fujie
忍 藤江
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属製コインの持っている重量感に加えて、
外観に優れたコイン用成形体を提供すること。 【解決手段】 熱可塑性樹脂(A)100質量部に対し
て、金属粉末(B)100〜900質量部と、ポリテト
ラフルオロエチレン(I)および有機重合体(II)から
なるポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(C)
0.5〜20質量部とが配合された熱可塑性樹脂組成物
からなるコイン用成形体。ゲーム遊技機械、スロットマ
シン、パチスロ遊技機などの各種遊技機械用、およびコ
インランドリ−、コインロッカ−などのチェック用等各
種用途に使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゲーム遊技機械、
スロットマシン、パチスロ遊技機などの各種遊技機械
用、およびコインランドリ−、コインロッカ−などのチ
ェック用等各種用途に使用される、熱可塑性樹脂組成物
よりなるコイン用成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ゲ−ム遊技機械、スロットマシ
ン、パチスロ遊技機などの各種遊技機械等に使用される
コインとしては、表面に店名等を刻印した金属製円盤状
のもの、あるいは表面に店名等を刻印した金属製円盤状
物の周囲を一体的に成形した樹脂にて囲んだものが知ら
れている。また、金属製コインの他に、各種の色に着色
した、あるいは各種のデザインを施した樹脂製円盤状の
ものも知られている。
【0003】しかしながら、このような用途だけではな
く、さらに広い用途に使用するためのコインには、金属
製コインの持っている重量感、堅牢性、耐久性に加え
て、ファッション性や機能性等が必要である。特に、各
店、各商品のいろいろな識別ができるように磁気による
各種のチェックを行うことのできる機能を併せ持つこと
が必要な場合がある。
【0004】このような機能性を付与することに関して
は、特開平5−269007号公報に、合成樹脂に金属
粉末及びガラス繊維を配合してなる組成物を使用したメ
ダルが提案されており、該公報の実施例には、ポリカ−
ボネ−ト樹脂やポリブチレンテレフタレ−ト樹脂に金属
粉末とガラス繊維を配合し、ロ−ルミルやニ−ダ−を使
用して混合物を得る方法が記載されている。
【0005】しかし、該公報の提案はガラス繊維を配合
することを必要としているため、組成物から得られる成
形体の外観が劣り、また、金属粉末を多量に配合した組
成物を押出機によって溶融混練を行い、ペレット状に賦
形することが困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、金属
製コインの持っている重量感に加えて、外観に優れたコ
イン用成形体を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、熱可塑
性樹脂(A)100質量部に対して、金属粉末(B)1
00〜900質量部と、ポリテトラフルオロエチレン
(I)および有機重合体(II)からなるポリテトラフル
オロエチレン含有混合粉体(C)0.5〜20質量部と
が配合された熱可塑性樹脂組成物からなるコイン用成形
体にある。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
【0009】本発明のコイン用成形体を構成する熱可塑
性樹脂には、殆どの種々の熱可塑性樹脂が適用でき、例
えば、ポリプロピレン(PP)、高密度ポリエチレン
(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、リニ
ア低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリ塩化ビニル
樹脂(PVC)、ポリスチレン(PS)、耐衝撃性ポリ
スチレン(HIPS)、アクリロニトリルとスチレンの
共重合体(AS)、ゴム強化したアクリロニトリルとス
チレンの共重合体(ABS,ASA,SAS)、メタク
リル樹脂、ポリカーボネート(PC)、ポリブチレンテ
レフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、ポ
リエチレンナフタレート(PEN)、ポリシクロヘキサ
ンテレフタレート(PCT)、ポリ−1−ブテン、ポリ
イソブチレン、プロピレンとエチレン及び/または1−
ブテンとのあらゆる比率でのランダム共重合体またはブ
ロック共重合体、エチレンとプロピレンとのあらゆる比
率においてジエン成分が50質量%以下であるエチレン
−プロピレン−ジエン三元共重合体、ポリメチルペンテ
ン、シクロペンタジエンとエチレン及び/またはプロピ
レンとの共重合体などの環状ポリオレフィン、エチレン
またはプロピレンと50質量%以下の例えば酢酸ビニ
ル、メタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸エステ
ル、芳香族アルキルエステル、芳香族ビニルなどのビニ
ル化合物などとのランダム共重合体、ブロック共重合体
またはグラフト重合体などが挙げられる。これらは単独
で、または2種以上を混合して用いることができる。な
かでも、PBTが、樹脂組成物としての射出成形性およ
び得られる成形品の外観の点で好ましい。
【0010】本発明に用いる金属粉末(B)としては、
例えば、ステンレス鋼等の鉄粉、銅粉、ニッケル粉、真
鍮粉、タングステン粉などを挙げることができる。これ
らは単独あるいは混合して使用することができる。磁性
微粉末としては、γ−酸化鉄、コバルト被着γ−酸化
鉄、コバルトド−プγ−酸化鉄、酸化クロム、および
鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の合金磁性粉また
はメタル磁性粉等の強磁性粉末を挙げることができ、こ
れらと前記金属粉末とを混合して使用することもでき
る。特に、コイン用として用いるために、金属粉末の比
重が4以上であることが好ましい。
【0011】また、金属粉末(B)の配合量は、熱可塑
性樹脂(A)100質量部に対して100〜900質量
部であることが好ましい。100質量部未満では、コイ
ン成形体の重量感が不充分となり、900質量部を超え
ると樹脂組成物の流動性が低下し、コイン用成形体の射
出成形時に充填性が問題となる場合がある。さらに、2
00〜500質量部の範囲であることが好ましい。
【0012】本発明に用いるポリテトラフルオロエチレ
ン含有混合粉体(C)は、ポリテトラフルオロエチレン
(I)と有機重合体(II)とを含むものである。
【0013】本発明に用いるポリテトラフルオロエチレ
ン含有混合粉体(C)中のポリテトラフルオロエチレン
の量は、0.05〜40質量%であることが好ましい。
0.05質量%未満では、ポリブチレンテレフタレ−ト
樹脂組成物が充分な溶融粘度を得られないため、樹脂組
成物を押出機を使用して溶融混練し、ペレット状に賦形
する際に多くのポリテトラフルオロエチレン含有混合粉
体を必要とするため、ポリブチレンテレフタレ−ト樹脂
組成物の剛性や耐熱性等を損なう恐れがある。また、4
0質量%を超えると、ポリテトラフルオロエチレンの分
散性が低下する恐れがある。
【0014】ポリテトラフルオロエチレン(I)とは特
に制限はなく、テトラフルオロエチレンを主成分とする
単量体を公知の方法にて重合させることにより得られる
ものである。ポリテトラフルオロエチレンの特性を損な
わない範囲で、共重合成分としてヘキサフルオロプロピ
レン、クロロトリフルオロエチレン、フルオロアルキル
エチレン、パ−フルオロアルキルビニルエ−テル等の含
フッ素オレフィンや、パ−フルオロアルキル(メタ)ア
クリレ−ト等の含フッ素アルキル(メタ)アクリレ−ト
を含むことができる。共重合成分の含量は、テトラフル
オロエチレンに対して10質量%以下であることが好ま
しい。
【0015】本発明に用いるポリテトラフルオロエチレ
ン含有混合粉体(C)を構成する有機重合体としては、
特に制限されるものではないが、熱可塑性樹脂(A)に
配合する際の分散性を考慮し、使用する熱可塑性樹脂と
の相溶性が高いものであることが好ましい。
【0016】有機重合体を生成するための単量体の具体
例としては、スチレン、p−メチルスチレン、o−メチ
ルスチレン、p−クロルスチレン、o−クロルスチレ
ン、p−メトキシスチレン、o−メトキシスチレン、α
−メチルスチレンなどのスチレン系単量体:アクリル酸
メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メク
リル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチ
ル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸−
2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、メタクリル
酸ドデシル、アクリル酸トリデシル、メタクリル酸トリ
デシル、アクリル酸オクタデシル、メタクリル酸オクタ
デシル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シク
ロヘキシルなどの(メタ)アクリル酸エステル系単量
体:アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシア
ン化ビニル系単量体:ビニルメチルエーテル、ビニルエ
チルエーテルなどのビニルエーテル系単量体:酢酸ビニ
ル、酪酸ビニルなどのカルボン酸ビニル系単量体;エチ
レン、プロピレン、イソブチレンなどのオレフィン系単
量体:ブタジエン、イソプレンなどのジエン系単量体な
どを挙げることができる。これらの単量体は、単独であ
るいは2種以上混合して用いることができる。
【0017】これらの単量体のうちでは、熱可塑性樹脂
(A)との相溶性の点から好ましいものとして、スチレ
ン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、オ
レフィン系単量体を挙げることができる。とくに好まし
いものとしては、炭素数12個以上の長鎖アルキル(メ
タ)アクリル酸エステル系単量体、スチレン、オレフィ
ン系単量体からなる群より選ばれる1種以上の単量体を
20質量%以上含有する単量体を挙げることができる。
特に炭素数12〜30の(メタ)アクリル酸アルキル、
例えば、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリ
ル酸トリデシルが好ましい。
【0018】本発明に用いるポリテトラフルオロエチレ
ン含有混合粉体(C)は、粒子径0.05〜1.0μm
のポリテトラフルオロエチレン粒子水性分散液と有機重
合体水性分散液とを混合して凝固またはスプレ−ドライ
する第一の製法により粉体として得られる。また、粒子
径0.05〜1.0μmのポリテトラフルオロエチレン
粒子水性分散液と有機重合体水性分散液とを混合した分
散液中でさらにエチレン性不飽和結合を有する単量体を
重合した後に凝固またはスプレ−ドライする第二の製法
によっても粉体として得られる。本発明に用いるポリテ
トラフルオロエチレン含有混合粉体(C)を製造するた
めに用いるポリテトラフルオロエチレン粒子水性分散液
は、テトラフルオロエチレンを主成分とする単量体を乳
化重合することにより得ることができる。
【0019】ポリテトラフルオロエチレン粒子分散液の
市販原料としては、旭ICIフロロポリマ−社製のフル
オンAD−1、AD−936、ダイキン工業社製のポリ
フロンD−1、D−2、三井デュポンフロロケミカル社
製のテフロン(登録商標)30J等を代表例として挙げ
ることができる。
【0020】本発明に用いるポリテトラフルオロエチレ
ン含有混合粉体(C)を製造するために用いる有機重合
体水性分散液は、上記有機重合体の構成単量体を公知の
乳化重合法、あるいはミニエマルジョン重合法などで重
合させることにより得ることができる。
【0021】本発明に用いるポリテトラフルオロエチレ
ン含有混合粉体(C)の第二の製法における粒子径0.
05〜1.0μmのポリテトラフルオロエチレン粒子水
性分散液と有機重合体水性分散液とを混合した分散液中
でさらに重合させる共重合可能な単量体としては特に制
限はなく、スチレン、p−メチルスチレン、o−メチル
スチレン、p−クロルスチレン、o−クロルスチレン、
p−メトキシスチレン、o−メトキシスチレン、2,4
−ジメチルスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン
系単量体、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、メタ
クリル酸ドデシル、アクリル酸トリデシル、メタクリル
酸トリデシル、アクリル酸オクタデシル、メタクリル酸
オクタデシル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル
酸シクロヘキシルなどの(メタ)アクリル酸エステル系
単量体:アクリロニトリル、等のシアン化ビニル系単量
体、ビニルメチルエ−テル、ビニルエチルエ−テル等の
ビニルエ−テル系単量体、酢酸ビニル、酪酸ビニル等の
カルボン酸ビニル系単量体、エチレン、プロピレン、イ
ソブチレン等のオレフィン系単量体、ブタジエン、イソ
プレン、ジメチルブタン等のジエン系単量体等を挙げる
ことができる。これらの単量体は、単独あるいは二種以
上混合して用いることができる。
【0022】本発明に用いるポリテトラフルオロエチレ
ン含有混合粉体(C)の配合量は、熱可塑性樹脂(A)
100質量部に対して0.5〜20質量部であることが
好ましい。0.5質量部未満では熱可塑性樹脂樹脂組成
物が充分な溶融粘度を得られないため、樹脂組成物を押
出機を使用して溶融混練しペレット状に賦形する際の賦
形が難しく、20質量部を超えると樹脂組成物の溶融粘
度が過大となり、押出機を使用して溶融混練することが
難しく、また、得られた樹脂組成物の剛性や耐熱性、お
よび組成物より成るコイン成形体の外観が低下する傾向
にある。さらには、0.5〜10質量部の範囲が好まし
い。
【0023】本発明においては、その効果を損なわない
範囲で熱安定剤、滑剤、離型剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、帯電防止剤、染料、顔料を含む着色剤、難燃剤、難
燃助剤および結晶化促進剤等通常の添加剤を1種以上添
加することができる。
【0024】またさらに、その効果を損なわない範囲で
耐衝撃性等を改善させるためのポリエステルエラストマ
−やMBS、ブタジエン系、アクリル系等の各種ゴム成
分、オレフィン系共重合体、ナイロン系共重合体などの
各種改質剤、熱硬化性樹脂を添加することもでき、これ
らの樹脂は1種のみでなく、2種以上併用してもよい。
【0025】本発明に用いられる熱可塑性樹脂組成物の
製造方法は特に限定されるものではないが、好ましくは
熱可塑性樹脂、金属粉末およびポリテトラフルオロエチ
レン含有混合粉体を押出機を使用して溶融混練する方法
が挙げられる。
【0026】本発明のコイン用成形体は上述した組成物
を通常の射出成形、押出成形、圧縮成形等によって得る
ことができるが、特に生産性の点からは射出成形が好ま
しい。
【0027】また、本発明のコイン用成形体の表面に
は、樹脂印刷用インクあるいは磁性インクを使用して、
遊技店の店名、商品名、識別マ−ク、漫画のキャラクタ
−等を印刷することができる。特に、磁性コイン成形体
はより特定の高度な磁気情報を与えることができ、ま
た、コイン用成形体にICチップを埋め込んだICコイ
ンはさらに高度で豊富な情報を与えることができるの
で、今後の高度情報化社会においてその応用範囲は著し
く広い。
【0028】以下に本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではな
い。
【0029】なお、諸特性は下記の方法により測定され
たものであり、各記載の中で「部」は質量部を、「%」
は質量%を示す。 (1)固形分濃度 粒子分散液を170℃で30分乾燥して求めた。
【0030】(2)粒子径分布および質量平均粒子径 粒子分散液を水で希釈したものを試料液とし、動的光散
乱法(大塚電子(株)製ELS800、温度25℃、散
乱角90度)により測定した。
【0031】(3)押出性の評価 樹脂組成物の各成分を均一に混合し、φ30mmのベン
ト式二軸押出機(池貝製PCM30)にてシリンダ−温
度250℃で溶融混練しペレット状に賦形し、その押出
性を以下の4段階にて判定した; ◎:非常に良好 ○:良好 △:やや難 ×:難 (4)樹脂組成物の射出成形性の評価 得られた樹脂組成物の流動性の指標として、コイン状成
形体の射出成形性を以下の通り判定した。すなわち、3
5mm径、肉厚2mmであり、片面に均等に配置した3
つの0.5mm径のピンゲ−トを持つコイン状成形体を
射出成形機(東芝機械製IS80FPB)にてシリンダ
−温度260℃、金型温度80℃、射出圧力98MP
a、射出速度を最速の条件で射出成形し、射出成形性を
以下の3段階にて判定した; ◎:充分に充填 ○:充填 ×:充填不可 (5)外観の評価 上記(4)にて得られたコイン状成形体の外観を以下の
3段階にて判定した。
【0032】 ◎:良好 △:やや不良 ×:不良
【0033】
【実施例】〈ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体
(C−1)の製造〉攪拌翼、コンデンサ−、熱電対、窒
素導入口を備えたセパラブルフラスコに蒸留水190
部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.5部、
スチレン100部、クメンヒドロパ−オキシド0.5部
を仕込み、窒素気流下にて40℃に昇温した。次いで、
硫酸鉄(II)0.001部、エチレンジアミン四酢酸二
ナトリウム0.003部、ロンガリット塩0.24部、
蒸留水10部の混合液を加えラジカル重合を開始させ
た。発熱が終了した後、系内の温度を40℃で1時間保
持して重合を完了させた、スチレン重合体粒子分散液
(以下、P−1と称する)を得た。
【0034】P−1の固形分濃度は33.3%で、粒子
径分布は単一のピ−クを示し、質量平均粒子径は96n
mであった。
【0035】一方、ポリテトラフルオロエチレン系粒子
分散液として旭ICIフロロポリマ−ズ社製フルオンA
D936を用いた。AD936の固形分濃度は63.0
%であり、ポリテトラフルオロエチレン100部に対し
て5部のポリオキシエチレンアルキルフェニルエ−テル
を含むものである。AD936の粒子径分布は単一のピ
−クを示し、質量平均粒子径は290nmであった。
【0036】833部のAD936に蒸留水1167部
を添加し、固形分濃度26.2%のポリテトラフルオロ
エチレン粒子分散液F−1を得た。F−1は25%のポ
リテトラフルオロエチレン粒子と1.2%のポリオキシ
エチレンノニルフェニルエ−テルを含むものである。
【0037】160部のF−1(ポリテトラフルオロエ
チレン40部)と181.8部のP−1(ポリスチレン
60部)とを攪拌翼、コンデンサ−、熱電対、窒素導入
口を備えたセパラブルフラスコに仕込み、窒素気流下に
室温で1時間攪拌した。その後、系内を80℃に昇温
し、1時間保持した。一連の操作を通じて固形分の分離
は見られず、均一な粒子分散液を得た。粒子分散液の固
形分の濃度は29.3%、粒子径分布は比較的ブロ−ド
で、質量平均粒子径は168nmであった。
【0038】この粒子分散液341.8部を、塩化カル
シウム5部を含む85℃の熱水700部に投入し、固形
分を分離させ、濾過、乾燥してポリテトラフルオロエチ
レン含有混合粉体(C−1)98部を得た。
【0039】C−1を250℃でプレス成形機により短
冊状に賦形した後、ミクロト−ムで超薄切片としたもの
を無染色のまま透過型電子顕微鏡で観察した。ポリテト
ラフルオロエチレンは暗部として観察されるが、10μ
mを超える凝集体は観察されなかった。
【0040】〈ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉
体(C−2)の製造〉攪拌翼、コンデンサ−、熱電対、
窒素導入口、滴下ロ−トを備えたセパラブルフラスコに
F−1を160部(ポリテトラフルオロエチレン40
部)、ドデシルベンゼンスルホン酸1.0部、蒸留水7
0部を仕込み、窒素気流下にて80℃に昇温した。
【0041】次いで、硫酸鉄(II)0.001部、エチ
レンジアミン四酢酸二ナトリウム0.003、ロンガリ
ット塩0.24部、蒸留水10部の混合液を加えた後、
n−ブチルアクリレ−ト20部、スチレン35部、グリ
シジルメタクリレ−ト5部、t−ブチルペルオキシド
0.3部の混合液を滴下ロ−トより90分間で滴下し、
ラジカル重合を進行させ、滴下終了後、内温を80℃で
1時間保持した。一連の操作を通じて固形分の分離は見
られず、均一な粒子分散液を得た。粒子分散液の固形分
濃度は33.2%、粒子径分布は比較的ブロ−ドで質量
質量平均粒子径は251nmであった。
【0042】この粒子分散液301.5部を、塩化カル
シウム5部を含む85℃の熱水700部に投入し、固形
分を分離させ、濾過、乾燥してポリテトラフルオロエチ
レン含有混合粉体(C−2)98部を得た。
【0043】C−2を250℃でプレス成形機により短
冊状に賦形した後、ミクロト−ムで超薄切片としたもの
を無染色のまま透過型電子顕微鏡で観察した。ポリテト
ラフルオロエチレンは暗部として観察されるが、10μ
mを超える凝集体は観察されなかった。
【0044】〈ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉
体(C−3)の製造〉ドデシルメタクリレ−ト75部と
メチルメタクリレ−ト25部の混合液にアゾビスジメチ
ルバレロニトリル0.1部を溶解させた。これにドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム2.0部と蒸留水30
0部の混合液を添加し、ホモミキサ−にて10000r
pmで4分間攪拌した後、ホモジナイザ−に30MPa
の圧力で2回通し、安定なドデシルメタクリレ−ト/メ
チルメタクリレ−ト予備分散液を得た。これを、攪拌
翼、コンデンサ−、熱伝対、窒素導入口を備えたセパラ
ブルフラスコに仕込み、窒素気流下で内温80℃に昇温
して3時間攪拌してラジカル重合させ、ドデシルメタク
リレ−ト/メチルメタクリレ−ト共重合体粒子分散液
(以下、P−2と称する)を得た。
【0045】P−2の固形分濃度は25.1%で、粒子
径分布は単一のピ−クを示し、質量質量平均粒子径は1
98nmであった。
【0046】F−1を160部(ポリテトラフルオロエ
チレン40部)と159.4部のP−2(ドデシルメタ
クリレ−ト/メチルメタクリレ−ト共重合体40部)と
を攪拌翼、コンデンサ−、熱伝対、窒素導入口、滴下ロ
−トを備えたセパラブルフラスコに仕込み、窒素気流下
に室温で1時間攪拌した。その後、系内を80℃に昇温
し、硫酸鉄(II)0.001部、エチレンジアミン四酢
酸二ナトリウム0.003部、ロンガリット塩0.24
部、蒸留水10部の混合液を加えた後、スチレン20部
とクメンハイドロペルオキシド0.1部の混合液を30
分かけて滴下し、滴下終了後、内温を80℃で1時間保
持してラジカル重合を完了させた。一連の操作を通じて
固形分の分離は見られず、均一な粒子分散液を得た。粒
子分散液の固形分濃度は28.5%で、粒子径分布は比
較的ブロ−ドで質量質量平均粒子径は247nmであっ
た。
【0047】この粒子分散液349.7部を、塩化カル
シウム5部を含む75℃の熱水600部に投入し、固形
分を分離させ、濾過、乾燥してポリテトラフルオロエチ
レン含有混合粉体(C−3)97部を得た。
【0048】乾燥したC−3を220℃でプレス成形機
により短冊状に賦形した後、ミクロト−ムで超薄切片と
したものを無染色のまま透過型電子顕微鏡で観察した。
ポリテトラフルオロエチレンは暗部として観察される
が、10μmを超える凝集体は観察されなかった。
【0049】<樹脂組成物の調整>以下に示す成分とポ
リテトラフルオロエチレン含有混合粉体を、表1に示す
割合にて配合し、実施例1〜10、比較例1〜5の樹脂
組成物を製造した。
【0050】 1)PBT(A−1) : 三菱レイヨン製タフペットPBT N1300 2)鉄粉(B−1) : (株)神戸製鋼所製 アトメル300M(比重 7. 8) 3)銅粉(B−2) : 福田金属箔粉工業(株)製 Cu−AtW−250 (比重 8.9) 4)ステンレス鋼粉(B−3) : 福田金属箔粉工業(株)製 SUS 316L−200(比重 7.7) 5)タングステン粉(B−4) : 新日本金属(株)製 W−3KD(比重 19.3) 実施例および比較例の樹脂組成物の各成分を表1に示す
組成にてV型ブレンダ−で5分間混合、均一化させ、φ
30mmのベント式二軸押出機(池貝製PCM30)に
てシリンダ−温度250℃で溶融混練し、ペレットを賦
形した。
【0051】得られたペレットを130℃にて4時間乾
燥した後、射出成形機(東芝機械(株)製IS80FP
B)を用いて成形体を成形した。
【0052】組成および評価結果を表1に示す。
【0053】
【表1】 表1より明らかな通り、本発明に用いる樹脂組成物は多
量の金属粉末を配合しても押出性や射出成形性が良好
で、かつ得られた本発明のコイン用成形体の外観は良好
であることが分かった。
【0054】比較例3〜5は押出性が悪く、射出成形性
および外観の評価ができなかった。
【0055】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
により外観に優れ、かつ重量感のあるコイン用成形体を
提供できる。そのため、本発明のコイン用成形体は、各
種遊技機械用、趣味用、各種チェック用として、その目
的に応じて幅広く使用することができる。特に、磁気や
ICを埋め込むことにより豊富で高度な情報を付与する
ことが可能となり、今後の高度情報化社会において、そ
の応用範囲は著しく広い。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 101/00 C08L 27:18 27:18) Fターム(参考) 4F071 AA45 AB06 AB07 AB08 AB12 AH19 BB05 BC03 BC09 4J002 AC033 AC063 BB031 BB033 BB061 BB121 BB123 BB151 BB161 BB163 BB171 BB191 BC021 BC023 BC031 BC061 BC083 BC113 BD031 BD152 BE043 BF023 BG041 BG043 BG051 BG053 BG101 BG103 BN151 BP011 CF051 CF061 CF071 CF081 CG001 DA086 DA116 DC006 FD017 GC00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂(A)100質量部に対し
    て、金属粉末(B)100〜900質量部と、ポリテト
    ラフルオロエチレン(I)および有機重合体(II)から
    なるポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(C)
    0.5〜20質量部とが配合された熱可塑性樹脂組成物
    からなるコイン用成形体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013172771A (ja) * 2012-02-23 2013-09-05 Japan Network System Kk 遊技球及びその製造方法
JP2014198256A (ja) * 2014-06-18 2014-10-23 ジャパンネットワークシステム株式会社 遊技球及びその製造方法

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