JP2002363121A - 光学活性1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノールの製造法 - Google Patents
光学活性1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノールの製造法Info
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- JP2002363121A JP2002363121A JP2001252805A JP2001252805A JP2002363121A JP 2002363121 A JP2002363121 A JP 2002363121A JP 2001252805 A JP2001252805 A JP 2001252805A JP 2001252805 A JP2001252805 A JP 2001252805A JP 2002363121 A JP2002363121 A JP 2002363121A
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C41/00—Preparation of ethers; Preparation of compounds having groups, groups or groups
- C07C41/01—Preparation of ethers
- C07C41/16—Preparation of ethers by reaction of esters of mineral or organic acids with hydroxy or O-metal groups
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C309/00—Sulfonic acids; Halides, esters, or anhydrides thereof
- C07C309/63—Esters of sulfonic acids
- C07C309/64—Esters of sulfonic acids having sulfur atoms of esterified sulfo groups bound to acyclic carbon atoms
- C07C309/65—Esters of sulfonic acids having sulfur atoms of esterified sulfo groups bound to acyclic carbon atoms of a saturated carbon skeleton
- C07C309/66—Methanesulfonates
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07B—GENERAL METHODS OF ORGANIC CHEMISTRY; APPARATUS THEREFOR
- C07B2200/00—Indexing scheme relating to specific properties of organic compounds
- C07B2200/07—Optical isomers
Abstract
(57)【要約】
【課題】(S)−4−フェノキシフェニル 2−(2−
ピリジルオキシ)プロピル エーテルの重要な製造中間
体である(S)−1−(4−フェノキシフェノキシ)−
2−プロパノールを高い光学純度で工業的に容易に製造
する新しい方法を提供することを課題とする。 【解決手段】一般式(1) (式中、R1はハロゲン原子、ニトロ基またはC1−C
4アルキル基を表し、R2はC1−C4アルキル基又は
置換されていてもよいフェニル基を表す。)で示される
エステル化合物と、4−フェノキシフェノールとを塩基
の存在下に反応させることにより(S)−1−(4−フ
ェノキシフェノキシ)−2−プロパノール製造する。
ピリジルオキシ)プロピル エーテルの重要な製造中間
体である(S)−1−(4−フェノキシフェノキシ)−
2−プロパノールを高い光学純度で工業的に容易に製造
する新しい方法を提供することを課題とする。 【解決手段】一般式(1) (式中、R1はハロゲン原子、ニトロ基またはC1−C
4アルキル基を表し、R2はC1−C4アルキル基又は
置換されていてもよいフェニル基を表す。)で示される
エステル化合物と、4−フェノキシフェノールとを塩基
の存在下に反応させることにより(S)−1−(4−フ
ェノキシフェノキシ)−2−プロパノール製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学活性な1−(4
−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノールの製造法
に関する。
−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノールの製造法
に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】特開
昭60−215671号公報において式(2)
昭60−215671号公報において式(2)
【化2】 で示される(S)−4−フェノキシフェニル 2−(2
−ピリジルオキシ)プロピル エーテル(以下、S−ピ
リプロキシフェンと記す。)は高い有害生物防除効力を
有すること、及びS−ピリプロキシフェンは下式(3)
で示される(S)−1−(4−フェノキシフェノキシ)
−2−プロパノールから製造できることが記載されてい
る。
−ピリジルオキシ)プロピル エーテル(以下、S−ピ
リプロキシフェンと記す。)は高い有害生物防除効力を
有すること、及びS−ピリプロキシフェンは下式(3)
で示される(S)−1−(4−フェノキシフェノキシ)
−2−プロパノールから製造できることが記載されてい
る。
【化3】 さらに該公報には式(3)で示される(S)−1−(4
−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノールを製造す
る方法として、(S)−乳酸エチルから製造する方法及
び(S)−プロピレンオキシドから製造する方法が記載
されている。本発明はS−ピリプロキシフェンの重要な
製造中間体である(S)−1−(4−フェノキシフェノ
キシ)−2−プロパノールを高い光学純度で工業的に容
易に製造する新しい方法を提供することを課題とする。
−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノールを製造す
る方法として、(S)−乳酸エチルから製造する方法及
び(S)−プロピレンオキシドから製造する方法が記載
されている。本発明はS−ピリプロキシフェンの重要な
製造中間体である(S)−1−(4−フェノキシフェノ
キシ)−2−プロパノールを高い光学純度で工業的に容
易に製造する新しい方法を提供することを課題とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者は、高い光学純
度の(S)−1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−
プロパノールを工業的に容易に製造する方法を鋭意検討
した結果、一般式(1)
度の(S)−1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−
プロパノールを工業的に容易に製造する方法を鋭意検討
した結果、一般式(1)
【化4】 (式中、R1はハロゲン原子、ニトロ基またはC1−C
4アルキル基を表し、R2はC1−C4アルキル基又は
置換されていてもよいフェニル基を表す。)で示される
エステル化合物と4−フェノキシフェノールとを塩基の
存在下に反応させることにより光学純度が高い(S)−
1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノール
を容易に得ることができることを見出し本発明を完成し
た。
4アルキル基を表し、R2はC1−C4アルキル基又は
置換されていてもよいフェニル基を表す。)で示される
エステル化合物と4−フェノキシフェノールとを塩基の
存在下に反応させることにより光学純度が高い(S)−
1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノール
を容易に得ることができることを見出し本発明を完成し
た。
【0004】即ち、本発明は一般式(1)で示されるエ
ステル化合物と、4−フェノキシフェノールとを塩基の
存在下に反応させることを特徴とする(S)−1−(4
−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノール製造法
(以下、本発明製造法と記す。)を提供する。
ステル化合物と、4−フェノキシフェノールとを塩基の
存在下に反応させることを特徴とする(S)−1−(4
−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノール製造法
(以下、本発明製造法と記す。)を提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において置換されていても
よいフェニル基としては、例えばC1−C4アルキル基
で置換されていてもよいフェニル基が挙げられる。本発
明製造法に用いられる一般式(1)で示される化合物と
しては、例えば、一般式(1)においてR1がニトロ基
である化合物、一般式(1)においてR1がメチル基で
ある化合物、一般式(1)においてR1が塩素原子であ
る化合物、一般式(1)においてR1が臭素原子である
化合物、一般式(1)においてR2がメチル基である化
合物、一般式(1)においてR2がエチル基である化合
物、一般式(1)においてR2がフェニル基である化合
物、一般式(1)においてR2が4−メチルフェニル基
である化合物が挙げられる。その具体的な化合物として
は例えば(表1)に示される化合物が挙げられる。
よいフェニル基としては、例えばC1−C4アルキル基
で置換されていてもよいフェニル基が挙げられる。本発
明製造法に用いられる一般式(1)で示される化合物と
しては、例えば、一般式(1)においてR1がニトロ基
である化合物、一般式(1)においてR1がメチル基で
ある化合物、一般式(1)においてR1が塩素原子であ
る化合物、一般式(1)においてR1が臭素原子である
化合物、一般式(1)においてR2がメチル基である化
合物、一般式(1)においてR2がエチル基である化合
物、一般式(1)においてR2がフェニル基である化合
物、一般式(1)においてR2が4−メチルフェニル基
である化合物が挙げられる。その具体的な化合物として
は例えば(表1)に示される化合物が挙げられる。
【0006】
【化5】 で示される化合物
【0007】
【表1】
【0008】本発明製造法に用いられる塩基としては、
例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ
金属水酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム
等のアルカリ土類金属水酸化物、炭酸カリウム、炭酸ナ
トリウム等のアルカリ金属炭酸塩、カリウム−t−ブト
キシド、カリウム−t−アミロキシド等のアルカリ金属
アルコキシドが挙げられる。
例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ
金属水酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム
等のアルカリ土類金属水酸化物、炭酸カリウム、炭酸ナ
トリウム等のアルカリ金属炭酸塩、カリウム−t−ブト
キシド、カリウム−t−アミロキシド等のアルカリ金属
アルコキシドが挙げられる。
【0009】本発明製造法において一般式(1)で示さ
れる化合物、4−フェノキシフェノール及び塩基の量の
割合は、一般式(1)で示されるエステル化合物1モル
に対して、4−フェノキシフェノールが通常1〜3モル
の割合、塩基が通常2〜5モルの割合である。
れる化合物、4−フェノキシフェノール及び塩基の量の
割合は、一般式(1)で示されるエステル化合物1モル
に対して、4−フェノキシフェノールが通常1〜3モル
の割合、塩基が通常2〜5モルの割合である。
【0010】本発明製造法は一般式(1)で示されるエ
ステル化合物と4−フェノキシフェノールとを塩基の存
在下に反応させることを特徴とする。該反応は通常、メ
タノール、エタノール、プロパノール等のアルコール
類、水及びこれらの混合溶媒中で行われるか、又は、水
と非水溶性有機溶媒(例えばトルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂
肪族炭化水素類)との2相系中で行われる。反応温度
は、通常−20〜60℃の範囲である。反応時間は、通
常0.1〜100時間の範囲である。
ステル化合物と4−フェノキシフェノールとを塩基の存
在下に反応させることを特徴とする。該反応は通常、メ
タノール、エタノール、プロパノール等のアルコール
類、水及びこれらの混合溶媒中で行われるか、又は、水
と非水溶性有機溶媒(例えばトルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂
肪族炭化水素類)との2相系中で行われる。反応温度
は、通常−20〜60℃の範囲である。反応時間は、通
常0.1〜100時間の範囲である。
【0011】また、該反応には相間移動触媒を共存させ
ることもできる。反応に用いることができる相間移動触
媒としては、例えばテトラブチルアンモニウムブロミ
ド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキサ
デシルトリメチルアンモニウムブロミド等の第四級アン
モニウム塩、ヘキサデシルトリブチルホスホニウムブロ
ミド等のホスホニウム塩、18−クラウン−6等のクラ
ウンエーテル及びトリス(3,6−ジオキサヘプチル)
アミンが挙げられる。反応に相間移動触媒を用いる場
合、その量は一般式(1)で示される化合物1モルに対
して通常0.01〜0.1モルの割合である。該反応を
水と非水溶性有機溶媒との2相系中で行う場合には、相
間移動触媒を共存させることが好ましい。
ることもできる。反応に用いることができる相間移動触
媒としては、例えばテトラブチルアンモニウムブロミ
ド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキサ
デシルトリメチルアンモニウムブロミド等の第四級アン
モニウム塩、ヘキサデシルトリブチルホスホニウムブロ
ミド等のホスホニウム塩、18−クラウン−6等のクラ
ウンエーテル及びトリス(3,6−ジオキサヘプチル)
アミンが挙げられる。反応に相間移動触媒を用いる場
合、その量は一般式(1)で示される化合物1モルに対
して通常0.01〜0.1モルの割合である。該反応を
水と非水溶性有機溶媒との2相系中で行う場合には、相
間移動触媒を共存させることが好ましい。
【0012】該反応は、例えば薄層クロマトグラフィ
ー、液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー
等により一般式(1)で示される化合物の消失を確認す
ることにより終点を決定することができる。反応後は例
えば反応混合物を水に注加し、有機溶媒抽出、乾燥、濃
縮等の後処理操作を行い、必要に応じてカラムクロマト
グラフィー、蒸留等の操作に付すことにより、目的とす
る(S)−1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−プ
ロパノールを単離することができる。
ー、液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー
等により一般式(1)で示される化合物の消失を確認す
ることにより終点を決定することができる。反応後は例
えば反応混合物を水に注加し、有機溶媒抽出、乾燥、濃
縮等の後処理操作を行い、必要に応じてカラムクロマト
グラフィー、蒸留等の操作に付すことにより、目的とす
る(S)−1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−プ
ロパノールを単離することができる。
【0013】S−ピリプロキシフェンは、上記の(S)
−1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノー
ルと2−フルオロピリジン又は2−クロロピリジンとを
反応させることにより製造することができる。該反応
は、通常溶媒中、塩基の存在下に行われる。反応に用い
られる溶媒としては、例えばトルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂
肪族炭化水素類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキ
サン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド等
の酸アミド類及びこれらの混合物が挙げられる。反応に
用いられる塩基としては、例えば水素化ナトリウム等の
アルカリ金属水素化物及び水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム等のアルカリ金属水酸化物が挙げられる。反応に
用いられる試剤の量は(S)−1−(4−フェノキシフ
ェノキシ)−2−プロパノール 1モルに対して、塩基
は通常1〜2モルの範囲、2−フルオロピリジン又は2
−クロロピリジンは通常1〜3モルの範囲である。反応
温度は通常−20〜60℃の範囲であり、反応時間は通
常1〜100時間の範囲である。反応後は例えば反応混
合物を水に注加し、有機溶媒抽出、乾燥、濃縮等の後処
理操作を行い、必要に応じてカラムクロマトグラフィ
ー、再結晶等の操作に付することによりS−ピリプロキ
シフェンを単離することができる。
−1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノー
ルと2−フルオロピリジン又は2−クロロピリジンとを
反応させることにより製造することができる。該反応
は、通常溶媒中、塩基の存在下に行われる。反応に用い
られる溶媒としては、例えばトルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂
肪族炭化水素類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキ
サン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド等
の酸アミド類及びこれらの混合物が挙げられる。反応に
用いられる塩基としては、例えば水素化ナトリウム等の
アルカリ金属水素化物及び水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム等のアルカリ金属水酸化物が挙げられる。反応に
用いられる試剤の量は(S)−1−(4−フェノキシフ
ェノキシ)−2−プロパノール 1モルに対して、塩基
は通常1〜2モルの範囲、2−フルオロピリジン又は2
−クロロピリジンは通常1〜3モルの範囲である。反応
温度は通常−20〜60℃の範囲であり、反応時間は通
常1〜100時間の範囲である。反応後は例えば反応混
合物を水に注加し、有機溶媒抽出、乾燥、濃縮等の後処
理操作を行い、必要に応じてカラムクロマトグラフィ
ー、再結晶等の操作に付することによりS−ピリプロキ
シフェンを単離することができる。
【0014】また、本発明製造法に用いられる一般式
(1)で示される化合物は、一般式(4)
(1)で示される化合物は、一般式(4)
【化6】 (式中、R1は前記と同じ意味を表す。)で示されるエ
ステル化合物と式(5) R2SO2Cl (5) (式中、R2は前記と同じ意味を表す。)で示されるス
ルホニルクロリド化合物とを反応させることにより製造
することができる。該反応は通常溶媒中、塩基の存在下
に行われる。反応に用いられる溶媒としては、例えばト
ルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘ
プタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、テトラヒドロ
フラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、メチルイ
ソブチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン類及び
これらの混合物が挙げられる。反応に用いられる塩基と
しては、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチ
ルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の
有機塩基が挙げられる。反応に用いられる試剤の量は一
般式(4)で示されるエステル化合物1モルに対して、
塩基は通常1〜5モルの範囲、一般式(5)で示される
スルホニルクロリド化合物は通常1〜3モルの範囲であ
る。反応温度は通常−20〜60℃の範囲であり、反応
時間は通常1〜100時間の範囲である。反応後は例え
ば反応混合物を水に注加し、有機溶媒抽出、乾燥、濃縮
等の後処理操作を行い、必要に応じてカラムクロマトグ
ラフィー、再結晶等の操作に付することにより一般式
(1)で示される化合物を単離することができる。
ステル化合物と式(5) R2SO2Cl (5) (式中、R2は前記と同じ意味を表す。)で示されるス
ルホニルクロリド化合物とを反応させることにより製造
することができる。該反応は通常溶媒中、塩基の存在下
に行われる。反応に用いられる溶媒としては、例えばト
ルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘ
プタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、テトラヒドロ
フラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、メチルイ
ソブチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン類及び
これらの混合物が挙げられる。反応に用いられる塩基と
しては、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチ
ルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の
有機塩基が挙げられる。反応に用いられる試剤の量は一
般式(4)で示されるエステル化合物1モルに対して、
塩基は通常1〜5モルの範囲、一般式(5)で示される
スルホニルクロリド化合物は通常1〜3モルの範囲であ
る。反応温度は通常−20〜60℃の範囲であり、反応
時間は通常1〜100時間の範囲である。反応後は例え
ば反応混合物を水に注加し、有機溶媒抽出、乾燥、濃縮
等の後処理操作を行い、必要に応じてカラムクロマトグ
ラフィー、再結晶等の操作に付することにより一般式
(1)で示される化合物を単離することができる。
【0015】
【実施例】以下、実施例及び参考例を挙げて本発明を詳
しく説明するが、本発明はこれらの例のみに限定される
ものではない。なお、実施例中の化合物番号は上記(表
1)に記載の番号を示す。
しく説明するが、本発明はこれらの例のみに限定される
ものではない。なお、実施例中の化合物番号は上記(表
1)に記載の番号を示す。
【0016】実施例1 トルエン10mlに(R)−1−(4−ニトロベンゾイ
ルオキシ)プロピル=2−メタンスルホネート(化合物
1)1.00g、4−フェノキシフェノール0.92
g、テトラブチルアンモニウムブロミド0.034g及
び水酸化ナトリウム0.396gを水2.2gに溶解し
た水溶液を加え、25℃で72時間攪拌した。その後、
反応液に酢酸エチル20ml、水20mlを加え分液し
た。有機層を飽和食塩水20mlで洗浄、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。得られた残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘ
キサン/酢酸エチル=4/1)に付して、(S)−1−
(4−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノール0.
428gを得た。 無色結晶1 H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.
28(3H,d)、3.77(1H,dd),3.91
(1H,dd)、4.2(1H,m)、6.8〜7.4
(9H,m) 光学純度98.9%e.e.
ルオキシ)プロピル=2−メタンスルホネート(化合物
1)1.00g、4−フェノキシフェノール0.92
g、テトラブチルアンモニウムブロミド0.034g及
び水酸化ナトリウム0.396gを水2.2gに溶解し
た水溶液を加え、25℃で72時間攪拌した。その後、
反応液に酢酸エチル20ml、水20mlを加え分液し
た。有機層を飽和食塩水20mlで洗浄、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。得られた残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘ
キサン/酢酸エチル=4/1)に付して、(S)−1−
(4−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノール0.
428gを得た。 無色結晶1 H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.
28(3H,d)、3.77(1H,dd),3.91
(1H,dd)、4.2(1H,m)、6.8〜7.4
(9H,m) 光学純度98.9%e.e.
【0017】(光学純度測定法) 高速液体クロマトグラフィー カラム:CHIRALCEL OD(ダイセル化学工業
株式会社製) カラム温度:40℃ 検出器:紫外分光光度計(254nm) 移動層:ヘキサン/2−プロパノール=98/2 流量:0.6ml/min
株式会社製) カラム温度:40℃ 検出器:紫外分光光度計(254nm) 移動層:ヘキサン/2−プロパノール=98/2 流量:0.6ml/min
【0018】実施例2 メタノール7mlに(R)−1−(4−ニトロベンゾイ
ルオキシ)プロピル=2−メタンスルホネート(化合物
1)0.997g、4−フェノキシフェノール1.23
g及び水酸化ナトリウム0.41gを水0.5gに溶解
した水溶液を加え、25℃で72時間、さらに55℃で
5時間攪拌した。その後、反応液に酢酸エチル30ml
を加え、水20mlと分液した。有機層を飽和食塩水2
0mlで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、
減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=4/1)に
付して、(S)−1−(4−フェノキシフェノキシ)−
2−プロパノール0.576gを得た。 光学純度 99.4%e.e.
ルオキシ)プロピル=2−メタンスルホネート(化合物
1)0.997g、4−フェノキシフェノール1.23
g及び水酸化ナトリウム0.41gを水0.5gに溶解
した水溶液を加え、25℃で72時間、さらに55℃で
5時間攪拌した。その後、反応液に酢酸エチル30ml
を加え、水20mlと分液した。有機層を飽和食塩水2
0mlで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、
減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=4/1)に
付して、(S)−1−(4−フェノキシフェノキシ)−
2−プロパノール0.576gを得た。 光学純度 99.4%e.e.
【0019】次に、本発明製造法に用いる一般式(1)
で示される化合物のあるものの製造法を参考製造例に示
す。
で示される化合物のあるものの製造法を参考製造例に示
す。
【0020】参考製造例1 トルエン1mlに式(4)
【化7】 で示される(R)−2−ヒドロキシプロピル=4−ニト
ロベンゾエート2.14g、ピリジン2.60gを加
え、氷冷下メタンスルホニルクロリド1.3gを滴下し
た。0℃で24時間放置した後、反応液を氷水20ml
に注加し、酢酸エチル30mlで2回抽出した。有機層
を合わせて水、5%塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順
次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下
濃縮した。得られた結晶を酢酸エチル−ヘキサン(1:
5)から再結晶して(R)−1−(4−ニトロベンゾイ
ルオキシ)プロピル=2−メタンスルホネート(化合物
1)2.64gを得た。 融点:89.5℃ [α]D −22.0°(c 2.05,クロロホル
ム)1 H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.
52(3H,d)、3.05(3H,s)、4.40
(1H,dd)、4.53(1H,dd)、5.18
(1H,m)、8.2〜8.4(4H,m)
ロベンゾエート2.14g、ピリジン2.60gを加
え、氷冷下メタンスルホニルクロリド1.3gを滴下し
た。0℃で24時間放置した後、反応液を氷水20ml
に注加し、酢酸エチル30mlで2回抽出した。有機層
を合わせて水、5%塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順
次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下
濃縮した。得られた結晶を酢酸エチル−ヘキサン(1:
5)から再結晶して(R)−1−(4−ニトロベンゾイ
ルオキシ)プロピル=2−メタンスルホネート(化合物
1)2.64gを得た。 融点:89.5℃ [α]D −22.0°(c 2.05,クロロホル
ム)1 H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.
52(3H,d)、3.05(3H,s)、4.40
(1H,dd)、4.53(1H,dd)、5.18
(1H,m)、8.2〜8.4(4H,m)
【0021】さらに、(S)−1−(4−フェノキシフ
ェノキシ)−2−プロパノールからS−ピリプロキシフ
ェンを製造する方法について参考製造例に示す。
ェノキシ)−2−プロパノールからS−ピリプロキシフ
ェンを製造する方法について参考製造例に示す。
【0022】参考製造例2 テトラヒドロフラン2mlに水素化ナトリウム(60%
油性)を懸濁し、0℃で(S)−1−(4−フェノキシ
フェノキシ)−2−プロパノール0.282gのテトラ
ヒドロフラン1mlを少しずつ加えた。その後、同温で
1時間攪拌し、2−フルオロピリジン0.146gを加
え、さらに0℃で1時間、次いで25℃で24時間攪拌
した。その後、反応混合物を氷水10mlに注加し、酢
酸エチル20mlで2回抽出した。有機層を合わせて
水、5%塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。
残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキ
サン/酢酸エチル=4/1)に付して、(S)−4−フ
ェノキシフェニル 2−(2−ピリジルオキシ)プロピ
ル エーテル0.177gを得た。1 H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.
48(3H,d),4.07(1H,dd),4.19
(1H,dd),5.58(1H,m),6.72〜
8.16(13H)
油性)を懸濁し、0℃で(S)−1−(4−フェノキシ
フェノキシ)−2−プロパノール0.282gのテトラ
ヒドロフラン1mlを少しずつ加えた。その後、同温で
1時間攪拌し、2−フルオロピリジン0.146gを加
え、さらに0℃で1時間、次いで25℃で24時間攪拌
した。その後、反応混合物を氷水10mlに注加し、酢
酸エチル20mlで2回抽出した。有機層を合わせて
水、5%塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。
残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキ
サン/酢酸エチル=4/1)に付して、(S)−4−フ
ェノキシフェニル 2−(2−ピリジルオキシ)プロピ
ル エーテル0.177gを得た。1 H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.
48(3H,d),4.07(1H,dd),4.19
(1H,dd),5.58(1H,m),6.72〜
8.16(13H)
【0023】
【発明の効果】本発明により、S−ピリプロキシフェン
の重要中間体である(S)−1−(4−フェノキシフェ
ノキシ)−2−プロパノールを高い光学純度で容易に得
ることができる。
の重要中間体である(S)−1−(4−フェノキシフェ
ノキシ)−2−プロパノールを高い光学純度で容易に得
ることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】一般式(1) 【化1】 (式中、R1はハロゲン原子、ニトロ基またはC1−C
4アルキル基を表し、R2はC1−C4アルキル基又は
置換されていてもよいフェニル基を表す。)で示される
エステル化合物と、4−フェノキシフェノールとを塩基
の存在下に反応させることを特徴とする(S)−1−
(4−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノールの製
造法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001252805A JP2002363121A (ja) | 2001-04-06 | 2001-08-23 | 光学活性1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノールの製造法 |
PCT/JP2002/002531 WO2002083612A1 (fr) | 2001-04-06 | 2002-03-18 | Procede pour produire du (s)-1-(4-phenoxyphenoxy)-2-propanol |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001108249 | 2001-04-06 | ||
JP2001-108249 | 2001-04-06 | ||
JP2001252805A JP2002363121A (ja) | 2001-04-06 | 2001-08-23 | 光学活性1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノールの製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002363121A true JP2002363121A (ja) | 2002-12-18 |
Family
ID=26613203
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001252805A Pending JP2002363121A (ja) | 2001-04-06 | 2001-08-23 | 光学活性1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノールの製造法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002363121A (ja) |
WO (1) | WO2002083612A1 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5731671A (en) * | 1980-07-30 | 1982-02-20 | Iwaki Seiyaku Kk | Preparation of homopiperazine derivative |
JPS59199673A (ja) * | 1983-04-25 | 1984-11-12 | Sumitomo Chem Co Ltd | 含窒素複素環化合物、その製造法およびそれを有効成分とする有害生物防除剤 |
-
2001
- 2001-08-23 JP JP2001252805A patent/JP2002363121A/ja active Pending
-
2002
- 2002-03-18 WO PCT/JP2002/002531 patent/WO2002083612A1/ja active Application Filing
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2002083612A1 (fr) | 2002-10-24 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
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