JP2002361810A - 積層体および溶着体 - Google Patents

積層体および溶着体

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JP2002361810A
JP2002361810A JP2001171039A JP2001171039A JP2002361810A JP 2002361810 A JP2002361810 A JP 2002361810A JP 2001171039 A JP2001171039 A JP 2001171039A JP 2001171039 A JP2001171039 A JP 2001171039A JP 2002361810 A JP2002361810 A JP 2002361810A
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laminate
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heptane
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JP2001171039A
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English (en)
Inventor
Yuji Sugiyama
雄二 杉山
Takaya Sakaguchi
隆哉 坂口
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、耐熱性及び柔軟性を
有し、極性官能基を有する樹脂を含まず極性官能基を含
まないポリプロピレンからなる層を表面に設けた高周波
ウェルダーによりポリプロピレンと溶着可能な積層体
と、この積層体とポリプロピレンとを高周波ウェルダー
により溶着した溶着体の提供を目的とする。 【解決手段】 B層、A層、C層の順に少なくと
も3層に積層される積層体であり、A層とB層が直接積
層され、B層が外面であって、積層体のB層と下記フィ
ルムのD層とを対面して重なるように配置し、B層とD
層との重なる部分が40℃から、B層の官能基を含ま
ないポリプロピレンおよびD層のポリプロピレンの低
い方の融点より10℃低い温度との間で、高周波ウエル
ダーにより溶着できることを特徴とする積層体および溶
着体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、柔軟性、耐熱性に
優れ、かつ、高周波ウェルダー適性を有するプロピレン
樹脂系の官能基を含まないポリプロピレン層を最外面に
有する積層体、およびこの積層体を用いて高周波ウェル
ダーにより融着して得られる溶着体に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭59−74153号公報には、芳
香族ビニル化合物の重合体からなる両端ブロックと共役
ジエン系重合体からなる中間ブロックとからなるブロッ
ク共重合体であって、その両端ブロックが共重合体中1
0〜40重量%でその10%以下が水添されてなり、か
つ、中間ブロックが90%以上水添されてなるブロック
共重合体が30〜90重量%と、融点が150℃以上の
アイソタクチックポリプロピレンまたはそれを主成分と
する共重合体が5〜40重量%と、アクリレート含量5
%以下のエチレン−アクリレート共重合体が5〜40%
とからなる樹脂組成物が開示されている。
【0003】特開平10−45963号公報には、
(A)プロピレンおよび/またはブテン−1成分含有率
が50重量%以上の非晶性ポリオレフィンを20〜10
0重量%と結晶性ポリプロピレンを80〜0重量%(た
だし、非晶性ポリオレフィンと結晶性ポリプロピレンの
合計は100重量%である)含有してなるポリプロピレ
ン樹脂組成物100重量部、(B)芳香族ビニル化合物
重合体と共役ジエン系重合体からなるブロック共重合体
であって、該共重合体中の芳香族ビニル化合物重合体が
10〜40重量%であり、かつ、共役ジエン系重合体の
90%以上が水添されてなるブロック共重合体30〜1
00重量部、および、(C)アクリレート含有率が5重
量%以上のエチレン−アクリレート共重合体および/ま
たは酢酸ビニル含有率が5重量%以上のエチレン−酢酸
ビニル共重合体10〜40重量部からなる樹脂組成物が
開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱性及び
柔軟性を有し、極性官能基を有する樹脂を含まず極性官
能基を含まないポリプロピレンからなる層を表面に設け
た高周波ウェルダーによりポリプロピレンと溶着可能な
積層体と、この積層体とポリプロピレンとを高周波ウェ
ルダーにより溶着した溶着体の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記積層体の
B層と下記フィルムのD層とを対面して重なるように配
置し、B層とD層との重なる部分が40℃から、B層
の官能基を含まないポリプロピレンおよびD層のポリ
プロピレンの低い方の融点より10℃低い温度との間
で、高周波ウエルダーにより溶着できることを特徴とす
る積層体に関する。 [I]積層体:B層、A層、C層の順に少なくとも3層
に積層される積層体であり、A層とB層が直接積層さ
れ、B層が外面であって、A層がプロピレンおよびブテ
ン−1から選ばれる成分を50重量%以上を含む沸騰n
−ヘプタン不溶分の量が20%以下の非晶性ポリオレフ
ィンを20〜100重量%と沸騰n−ヘプタン不溶分の
量が35%以上のポリプロピレン80〜0重量%とを含
み、B層が沸騰n−ヘプタン不溶分の量が35%以上の
官能基を含まないポリプロピレンであり、C層が沸騰n
−ヘプタン不溶分の量が35%以上のポリプロピレンで
ある。 [II]フィルム:D層を外層に有するフィルムであっ
て、D層が沸騰n−ヘプタン不溶分の量が35%以上の
ポリプロピレンである。
【0006】本発明は、下記積層体のB層と下記フィル
ムのD層とを対面して重なるように配置し、B層とD層
との重なる部分が40℃から、B層の官能基を含まな
いポリプロピレンおよびD層のポリプロピレンの低い
方の融点より10℃低い温度との間で、高周波ウエルダ
ーにより溶着したことを特徴とする溶着体に関する。 [I]積層体:B層、A層、C層の順に少なくとも3層
に積層される積層体であり、A層とB層が直接積層さ
れ、B層が外面であって、A層がプロピレンおよびブテ
ン−1から選ばれる成分を50重量%以上を含む沸騰n
−ヘプタン不溶分の量が20%以下の非晶性ポリオレフ
ィンを20〜100重量%と沸騰n−ヘプタン不溶分の
量が35%以上のポリプロピレン80〜0重量%とを含
み、B層が沸騰n−ヘプタン不溶分の量が35%以上の
官能基を含まないポリプロピレンであり、C層が沸騰n
−ヘプタン不溶分の量が35%以上のポリプロピレンで
ある。 [II]フィルム:D層を外層に有するフィルムであっ
て、D層が沸騰n−ヘプタン不溶分の量が35%以上の
ポリプロピレンである。
【0007】好ましくは本発明は、B層の官能基を含ま
ないポリプロピレンの融点が、D層のポリプロピレンの
融点以下であることを特徴とする上記に記載の積層体、
または上記に記載の溶着体に関する。
【0008】好ましくは本発明は、D層のポリプロピレ
ンが、B層の官能基を含まないポリプロピレンであるこ
とを特徴とする上記に記載の積層体、または上記に記載
の溶着体に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の積層体は、下記積層体の
B層と下記フィルムのD層とを対面して重なるように配
置し、B層とD層との重なる部分が下限値として40℃
以上、好ましくは50℃以上、さらに好ましくは60℃
以上、より好ましくは70℃以上、特に好ましくは80
℃以上から、上限値としてB層の官能基を含まないポ
リプロピレンおよびD層のポリプロピレンの低い方の
融点より10℃、好ましくは12℃、さらに好ましくは
15℃、特に好ましくは20℃低い温度との間で、高周
波ウエルダーにより溶着できることを特徴とする積層体
である。 [I]積層体:B層、A層、C層の順に少なくとも3層
に積層される積層体であり、A層とB層が直接積層さ
れ、B層が外面であって、A層がプロピレンおよびブテ
ン−1から選ばれる成分を50重量%以上を含む沸騰n
−ヘプタン不溶分の量が20%以下の非晶性ポリオレフ
ィンを20〜100重量%と沸騰n−ヘプタン不溶分の
量が35%以上のポリプロピレン80〜0重量%とを含
み、B層が沸騰n−ヘプタン不溶分の量が35%以上の
官能基を含まないポリプロピレンであり、C層が沸騰n
−ヘプタン不溶分の量が35%以上のポリプロピレンで
ある。 [II]フィルム:D層を外層に有するフィルムであっ
て、D層が沸騰n−ヘプタン不溶分の量が35%以上の
ポリプロピレンである。
【0010】本発明の溶着体は、下記積層体のB層と下
記フィルムのD層とを対面して重なるように配置し、B
層とD層との重なる部分が下限値として40℃以上、好
ましくは50℃以上、さらに好ましくは60℃以上、よ
り好ましくは70℃以上、特に好ましくは80℃以上か
ら、上限値としてB層の官能基を含まないポリプロピ
レンおよびD層のポリプロピレンの低い方の融点より
10℃、好ましくは12℃、さらに好ましくは15℃、
特に好ましくは20℃低い温度との間で、高周波ウエル
ダーにより溶着したことを特徴とする溶着体である。 [I]積層体:B層、A層、C層の順に少なくとも3層
に積層される積層体であり、A層とB層が直接積層さ
れ、B層が外面であって、A層がプロピレンおよびブテ
ン−1から選ばれる成分を50重量%以上を含む沸騰n
−ヘプタン不溶分の量が20%以下の非晶性ポリオレフ
ィンを20〜100重量%と沸騰n−ヘプタン不溶分の
量が35%以上のポリプロピレン80〜0重量%とを含
み、B層が沸騰n−ヘプタン不溶分の量が35%以上の
官能基を含まないポリプロピレンであり、C層が沸騰n
−ヘプタン不溶分の量が35%以上のポリプロピレンで
ある。 [II]フィルム:D層を外層に有するフィルムであっ
て、D層が沸騰n−ヘプタン不溶分の量が35%以上の
ポリプロピレンである。
【0011】本発明の積層体は、好ましくは積層体のB
層同士を対面するように重ね、積層体のB層の重なる部
分が下限値として40℃以上、さらに好ましくは50℃
以上、さらに好ましくは60℃以上、より好ましくは7
0℃以上、特に好ましくは80℃以上から上限値として
B層の官能基を含まないポリプロピレンの融点より10
℃、さらに好ましくは12℃、より好ましくは15℃、
特に好ましくは20℃低い温度との間で、高周波ウエル
ダーにより溶着できることを特徴とする積層体が好まし
い。
【0012】本発明の積層体は、積層体のB層とD層を
表面に有するシート、フィルムおよび成形体とを、B層
とD層とを対面するように重ねるように配置し、B層と
D層との重なる部分が下限値として40℃以上、好まし
くは50℃以上、さらに好ましくは60℃以上、より好
ましくは70℃以上、特に好ましくは80℃以上から、
上限値としてB層の官能基を含まないポリプロピレン
およびD層のポリプロピレンの低い方の融点より10
℃、好ましくは12℃、さらに好ましくは15℃、特に
好ましくは20℃低い温度との間で、高周波ウエルダー
により溶着でき、高周波ウェルダーにより溶着した溶着
体を製造することが出来る。
【0013】本発明の積層体は、積層体のB層同士を対
面するように重ね、積層体のB層の重なる部分が下限値
として40℃以上、さらに好ましくは50℃以上、さら
に好ましくは60℃以上、より好ましくは70℃以上、
特に好ましくは80℃以上から上限値としてB層の官能
基を含まないポリプロピレンの融点より10℃、好まし
くは12℃、さらに好ましくは15℃、特に好ましくは
20℃低い温度との間で、高周波ウエルダーにより溶着
でき、高周波ウェルダーにより溶着した溶着体を製造す
ることが出来る。
【0014】積層体のA層は、非晶性ポリオレフィンを
20〜100重量%、好ましくは25〜100重量%、
さらに好ましくは30〜100重量%、より好ましくは
35〜90重量%、特に好ましくは40〜80重量%と
ポリプロピレン80〜0重量%、好ましくは75〜0重
量%、さらに好ましくは70〜0重量%、特に好ましく
は65〜10重量、特に好ましくは60〜20重量%と
を含むオレフィン樹脂である。
【0015】積層体のA層の非晶性ポリオレフィンは、
沸騰n−ヘプタン不溶分の量が20%以下、好ましくは
15%以下、さらに好ましくは12%以下、より好まし
くは10%以下、特に好ましくは5%以下である。
【0016】積層体のA層の非晶性ポリオレフィンは、
プロピレンおよびブテン−1から選ばれる成分を50重
量%以上、好ましくは60重量%以上、さらに好ましく
は70重量%以上、より好ましくは80重量%以上、特
に好ましくは90重量%以上と、プロピレンおよびブテ
ン−1を除く炭素数2〜12のα−オレフィン50重量
%以下、好ましくは40重量%以下、さらに好ましくは
30重量%以下、より好ましくは20重量%以下、特に
好ましくは10重量%以下のポリマーを用いることが出
来る。
【0017】A層の非晶性ポリオレフィンは、公知の方
法により得ることができ、たとえば所定の触媒を用い
て、プロピレン及びブテン−1から選ばれる成分と、プ
ロピレン及びブテン−1を除く炭素数2〜12のα−オ
レフィンとを重合することにより得ることが出来る。プ
ロピレン及びブテン−1を除く炭素数2〜12のα−オ
レフィンとして、公知のものを用いることが出来、例え
ば、エチレン、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン
−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、4−メ
チルペンテン−1、4−メチルヘキセン−1、4,4−
ジメチルペンテン−1など鎖状α−オレフィン、シクロ
ペンテン、シクロヘキセンなどの環状α−オレフィンな
どを挙げることが出来る。これらのα−オレフィンは一
種類又は二種類以上を適宜組合せて用いることができ
る。
【0018】A層に用いる非晶性ポリオレフィンは、プ
ロピレン重合体、ブテン−1重合体、プロピレン−ブテ
ン−1共重合体、プロピレン−エチレン共重合体、ブテ
ン−1−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン−1−
エチレン共重合体などを用いることが出来る。
【0019】A層に用いる非晶性ポリオレフィンは、ア
ミン基、ケトン基、カルボキシル基、水酸基、グリシジ
ル基、シアノ基などの官能基や極性基を含むものを用い
ることが出来る。
【0020】A層に用いる非晶性ポリオレフィンは、数
平均分子量が下限値として好ましくは1000、さらに
好ましくは1200、より好ましくは1500、特に好
ましくは2000から上限値として好ましくは1000
00、さらに好ましくは50000、より好ましくは3
0000、特に好ましくは25000の範囲が好まし
い。
【0021】A層に用いる非晶性ポリプロピレンとして
は、結晶融解熱が好ましくは30J/g以下、さらに好
ましくは20J/g以下、より好ましくは15J/g以
下、特に好ましくは10J/g以下が、柔軟性に優れ、
加工性に優れ、溶着性に優れるために好ましい。
【0022】A層に用いる非晶性ポリプロピレンとして
は、固有粘度[η]が下限値として好ましくは0.1d
l/g、さらに好ましくは0.2dl/g、より好まし
くは0.25dl/g、特に好ましくは0.3dl/g
から上限値として好ましくは1.0dl/g、さらに好
ましくは0.9dl/g、より好ましくは0.7dl/
g、特に好ましくは0.6dl/gの範囲が好ましい。
【0023】非晶性ポリオレフィンとして、米国ハンツ
マン(Huntsman)社の商品名「レクスタック
(REXTAC)」や「フレキシブルポリオレフィン
(FPO)」、宇部興産(株)社の商品名「ウベタッ
ク」、トクヤマ(株)社製の商品名「トクヤマPE
R」、モンテル・JPO(株)社製の商品名「キャタロ
イ」、住友化学(株)社製の商品名「エクセレン」など
を挙げることが出来る。
【0024】A層のポリプロピレンは、沸騰n−ヘプタ
ン不溶分の量が35%以上、好ましくは40%以上、さ
らに好ましくは50%以上、より好ましくは60%以
上、特に好ましくは70重量%以上である。A層のポリ
プロピレンは、沸騰n−ヘプタン不溶分の量が好ましく
は35%以上、さらに好ましくは40重量%以上、さら
に好ましくは50重量%以上、より好ましくは60重量
%以上、特に好ましくは70重量%以上から好ましくは
99重量%以下、さらに好ましくは95重量%以下、よ
り好ましくは90重量%以下、特に好ましくは80重量
%以下が好ましい。A層のポリプロピレンは、官能基を
含まないポリプロピレンを用いることが出来る。
【0025】積層体のB層のポリプロピレンは、沸騰n
−ヘプタン不溶分の量が35%以上、好ましくは37%
以上、さらに好ましくは39%以上、特に好ましくは4
1重量%以上の官能基を含まないポリプロピレンであ
る。積層体のB層のポリプロピレンは、沸騰n−ヘプタ
ン不溶分の量が好ましくは35%以上、さらに好ましく
は37重量%以上、より好ましくは39重量%以上、特
に好ましくは41重量%以上から好ましくは99重量%
以下、さらに好ましくは95重量%以下、より好ましく
は70重量%以下、特に好ましくは60重量%以下の官
能基を含まないポリプロピレンが好ましい。
【0026】積層体のC層のポリプロピレンは、沸騰n
−ヘプタン不溶分の量が35%以上、好ましくは37%
以上、さらに好ましくは39%以上、特に好ましくは4
1重量%以上である。積層体のC層のポリプロピレン
は、沸騰n−ヘプタン不溶分の量が好ましくは35%以
上、さらに好ましくは37重量%以上、より好ましくは
39重量%以上、特に好ましくは41重量%以上から好
ましくは99重量%以下、さらに好ましくは95重量%
以下、より好ましくは70重量%以下、特に好ましくは
60重量%以下が好ましい。C層のポリプロピレンは、
官能基を含まないポリプロピレンを用いることが出来
る。
【0027】D層のポリプロピレンは、沸騰n−ヘプタ
ン不溶分の量が35%以上、好ましくは37%以上、さ
らに好ましくは39%以上、特に好ましくは41重量%
以上である。D層のポリプロピレンは、沸騰n−ヘプタ
ン不溶分の量が好ましくは35%以上、さらに好ましく
は37重量%以上、より好ましくは39重量%以上、特
に好ましくは41重量%以上から好ましくは99重量%
以下、さらに好ましくは95重量%以下、より好ましく
は70重量%以下、特に好ましくは60重量%以下が好
ましい。D層のポリプロピレンは、官能基を含まないポ
リプロピレンを用いることが出来る。
【0028】本発明において、好ましくはB層の官能基
を含まないポリプロピレンの融点が、フィルムのD層の
ポリプロピレンの融点以下の場合、見栄えのよい溶着が
できるために好ましい。本発明において、好ましくはB
層の官能基を含まないポリプロピレンの融点がC層のポ
リプロピレンの融点以下であること、特にB層の官能基
を含まないポリプロピレンの融点がC層のポリプロピレ
ンの融点以下かつフィルムのD層のポリプロピレンの融
点以下であることが、見栄えのよい溶着ができるために
好ましい。特に、C層のポリプロピレンの融点は、B層
の官能基を含まないポリプロピレンの融点と同程度か、
好ましくは2℃高い、さらに好ましくは3℃高い、特に
好ましくは5℃高い樹脂を用いることが好ましい。特
に、D層のポリプロピレンの融点は、B層の官能基を含
まないポリプロピレンの融点と同程度か、好ましくは2
℃高い、さらに好ましくは3℃高い、特に好ましくは5
℃高い樹脂を用いることが好ましい。
【0029】本発明において、D層のポリプロピレンは
B層の官能基を含まないポリプロピレンを用いることが
出来、さらにD層のポリプロピレンがB層の官能基を含
まないポリプロピレンと同じ種類または同一の樹脂であ
ることが好ましい。本発明において、C層のポリプロピ
レンはB層の官能基を含まないポリプロピレンを用いる
ことが出来、さらにC層のポリプロピレンがB層の官能
基を含まないポリプロピレンと同じ種類または同一の樹
脂であることが好ましい。
【0030】A層、B層、C層又はD層に用いるポリプ
ロピレンは、公知の方法で重合することができ、押出成
形用、射出成形用、ブロー成形用などとして通常市販さ
れているポリプロピレンを用いることが出来、プロピレ
ン単独重合体でもよく、また、プロピレンとプロピレン
を除く炭素数2〜12のα−オレフィン50重量%以
下、好ましくは30重量%以下、さらに好ましくは20
重量%以下、より好ましくは10重量%以下、特に好ま
しくは5重量%以下を含むブロック共重合体又はランダ
ム共重合体を好ましく用いることができる。さらに、B
層および/またはD層に用いるポリプロピレンは、プロ
ピレンとプロピレンを除く炭素数2〜12のα−オレフ
ィンとのブロック共重合体および/またはランダム共重
合体、これらの混合物が溶着性に優れるために好まし
い。特に、B層および/またはD層に用いるポリプロピ
レンは、プロピレンとエチレンおよび/またはブテン−
1とのブロック共重合体および/またはランダム共重合
体、これらの混合物が溶着性に優れるために好ましい。
【0031】B層に用いるポリプロピレンは、アミン
基、ケトン基、カルボキシル基、水酸基、グリシジル
基、シアノ基などの極性基及び官能基を含まないポリプ
ロピレンである。D層に用いるポリプロピレンは、アミ
ン基、ケトン基、カルボキシル基、水酸基、グリシジル
基、シアノ基などの極性基及び官能基を含まないポリプ
ロピレンを用いることができる。
【0032】A層、C層および/またはD層に用いるポ
リプロピレンは、アミン基、ケトン基、カルボキシル
基、水酸基、グリシジル基、シアノ基などの極性基及び
官能基を含むポリプロピレンを用いることが出来る。A
層、C層および/またはD層に用いるポリプロピレン
は、アミン基、ケトン基、カルボキシル基、水酸基、グ
リシジル基、シアノ基などの極性基及び官能基を含む化
合物で変性したポリプロピレンを用いることが出来る。
【0033】A層に用いる非晶性ポリオレフィンとポリ
プロピレンとの樹脂成分の調製方法は、特に制限される
ものではなく、一般にポリプロピレン組成物の製法で慣
用されている方法、例えば、ニーダー、バンバリーミキ
サー、ロールなどの混練機、1軸押出機または2軸押出
機などを用いて加熱溶融混練して行うことができる。
【0034】本発明で用いる積層体や溶着体は、金属水
和物や硫酸アンモニウム系などの公知の難燃剤を含むこ
とにより、難燃性を向上させることが出来る。難燃剤
は、ポリマー100部に対して70〜250部、好まし
くは80〜240部、さらに好ましくは100〜200
部、特に好ましくは120〜180部の範囲で用いるこ
とが好ましい。
【0035】金属水和物としては、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、水
化珪酸アルミニウム、オルト珪酸アルミニウム、水化珪
酸マグネシウム、ハイドロタルサイト等の水酸基あるい
は結晶水を有する無機化合物が挙げられる。これらの金
属水和物は1種類のみを用いてもよく、2種類以上を組
み合わせて用いてもよいが、最も好ましいものは水酸化
マグネシウムである。これらの金属水和物においては
0.3〜1.0μmの範囲の結晶粒子径を有しているも
ので、凝集が殆ど無いものが好ましい。このようなもの
としては、例えば協和化学工業株式会社製水酸化マグネ
シウム系難燃剤キスマ5(登録商標)がある。中でもキ
スマ5A、5B、5E、5Jなど表面処理を施したグレ
ードが好ましい。
【0036】硫酸アンモニウム系難燃剤としては、特開
平5−98260号に記載される難燃剤を硫酸アンモニ
ウムと、この硫酸アンモニウムの重量に対して0.1重
量%、好ましくは0.3重量%、特に好ましくは0.5
重量%〜10重量%、好ましくは5重量%、特に好まし
くは3重量%の脂肪酸アルミニウム塩の単独もしくは2
種以上の混合物とを含む微粉末からなる難燃剤を用いる
ことが出来る。硫酸アンモニウム系難燃剤としては、粒
子の最大粒径が75μm以下が好ましい。
【0037】脂肪酸アルミニウム塩として、脂肪酸基の
炭素数が6〜22の飽和もしくは不飽和の脂肪酸塩であ
るのが好ましい。また、この脂肪酸塩は、モノ脂肪酸ア
ルミニウム塩、ジ脂肪酸アルミニウム塩もしくはトリ脂
肪酸アルミニウム塩であるのがよい。
【0038】脂肪酸アルミニウム塩として、具体的に
は、アルミニウムモノカプロエート、アルミニウムジカ
プロエート、アルミニウムトリカプロエート、アルミニ
ウムモノカプリレート、アルミニウムジカプリレート、
アルミニウムトリカプリレート、アルミニウムモノカプ
レート、アルミニウムジカプレート、アルミニウムトリ
カプレート、アルミニウムモノラウレート、アルミニウ
ムジラウレート、アルミニウムトリラウレート、アルミ
ニウムモノミリステート、アルミニウムジミリステー
ト、アルミニウムトリミリステート、アルミニウムモノ
パルミテート、アルミニウムジパルミテート、アルミニ
ウムトリパルミテート、アルミニウムモノステアレー
ト、アルミニウムジステアレート、アルミニウムトリス
テアレート、アルミニウムモノオレート、アルミニウム
ジオレート、アルミニウムトリオレート、アルミニウム
モノアルキデート、アルミニウムジアルキデート、アル
ミニウムトリアルキデート、アルミニウムモノベヘネー
ト、アルミニウムジベヘネート、アルミニウムトリベヘ
ネート等を挙げることができる。
【0039】A層、B層、C層又はD層に用いるポリマ
ー成分、ポリマー組成物、積層体、フィルム、シートな
どには、用途に応じて、本発明の目的を損なわない程度
の量において、通常樹脂組成物に配合される各種の添加
剤、改質剤および充填材、例えば、耐熱安定剤、紫外線
吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、滑剤、ブ
ロッキング防止剤、粘着性付与剤、シール性改良剤、防
曇剤、結晶核剤、離型剤、可塑剤、架橋剤、発泡剤、難
燃剤、炭酸カルシウム、マイカ、タルク、ガラス繊維、
着色剤(顔料、染料など)などを添加することもでき
る。
【0040】本発明の積層体は、B層、A層およびC層
の順に少なくとも3層を積層した積層体であり、B層と
A層とが直接積層され、B層が最外面である。積層体の
層構成として、例えば、B層/A層/C層、B層/A層
/B層/C層、B層/A層/C層/B層、B層/A層/
E層/C層、B層/A層/C層/E層、B層/A層/E
層/A層/C層、B層/A層/C層/A層/E層、B層
/A層/E層/A層/B層などを挙げることが出来る。
ここでE層は、A層、B層およびC層と異なるポリアミ
ド、ポリスルホン、ポリウレタン、ポリエステルなどの
ポリマーや編織物、不織布、紙などの繊維質を含むも
の、アルミニウム、銅、ステンレスなどの金属製の箔、
およびシートやフィルム形状のもの、これらの緩衝機能
を有するものなど1層又は1種以上と積層したフィル
ム、シート、成形体などを用いることができる。E層
は、B層の融点と同じか高いことが好ましい。
【0041】D層を外面に有するフィルムやシートとし
ては、D層単独のフィルムやシート、D層と他のポリマ
ー層、編織物、不織布、紙などの繊維質を含むもの、ア
ルミニウム、銅、ステンレスなどの金属製の箔、および
シートやフィルム形状のもの、これらの緩衝機能を有す
るものなど1層又は1種以上と積層したフィルム、シー
ト、成形体などを用いることができる。D層を外面に有
するフィルムとしては、例えば、D層、D層/C層、D
層/E層、D層/A層/C層、D層/A層/D層、D層
/A層/E層、C層/D層、D層/A層/D層/A層/
C層などの積層したフィルム、シートまたは成形体など
と、さらに、他のポリマー層、編織物、不織布、紙など
の繊維質を含むもの、アルミニウム、銅、ステンレスな
どの金属製の箔、およびシートやフィルム形状のもの、
これらの緩衝機能を有するものなど1層又は1種以上と
積層したフィルム、シート、成形体などを用いることが
できる。D層を外面に有するフィルムとしては、本発明
の積層体を用いることができる。
【0042】積層体は、多層Tダイ成形機、多層押出
機、多層インフレーション成形機などの多層押出の成形
機、各層を貼り合わせるほうほうなど公知の積層方法を
用いて製造することができる。積層体は、A層、B層及
びC層単独で成形後、貼り合わせることにより製造する
ことが出来る。積層体は、A層及びB層の2層積層体
に、A層の外側にC層やE層などを貼り合わせることに
より製造することが出来る。
【0043】積層体は、B層とA層との厚み比が、好ま
しくはB/A=1/200〜2/1の範囲、さらに好ま
しくはB/A=1/30〜1/1の範囲、さらに好まし
くはB/A=1/20〜1/2の範囲、より好ましくは
B/A=1/15〜1/3の範囲、特に好ましくは1/
15〜1/4の範囲が溶着性に優れるため好ましい。
【0044】積層体のB層の厚みは、好ましくは1μm
〜70μmの範囲、さらに好ましくは2μm〜60μm
の範囲、より好ましくは5μm〜55μmの範囲、特に
好ましくは10μm〜50μmの範囲が溶着性に優れる
ため好ましい。
【0045】積層体の厚みは、好ましくは600μm以
下、さらに好ましくは550μm以下、より好ましくは
540μm以下、特に好ましくは520μm以下が溶着
性に優れるため好ましい。
【0046】本発明の溶着体は、溶着時間が好ましくは
0.5秒以上、さらに好ましくは1秒以上、より好まし
くは1.5秒以上、特に好ましくは2秒から好ましくは
8秒以下、さらに好ましくは7秒以下、より好ましくは
6秒以下、特に好ましくは5秒以下の範囲で、溶着部の
剥離強度が好ましくは1900g/cm以上、さらに好
ましくは2000g/cm以上、特に好ましくは210
0g/cm以上であることが、溶着部の密着性に優れる
ため好ましい。
【0047】本発明の溶着体は、一般産業資材、家庭用
品、サンバイザーなどの自動車用内装部品、輸液バッ
ク、輸液チューブなど医療用具などの分野に使用可能で
ある。
【0048】積層体は、シート状、チューブ状などの成
形体として用いることができる。溶着する場合、用いる
積層体の形状は、シート状及びシート状、又はチューブ
状及びチューブ状のように同じ形状のものを用いること
が、溶着作業が行いやすくなるために好ましい。
【0049】本発明の溶着体では、ダンボールなどの連
通形状の緩衝材や気泡緩衝材などの緩衝材の両側に、第
1及び第2の積層体で覆い、第1及び第2の積層体をB
層同士が対面するように重ね、第1及び第2の積層体の
B層の重なる部分を40℃以上から官能基を含まないプ
ロピレン樹脂の融点より10℃低い温度範囲で高周波ウ
エルダーにより溶着することにより、サンバイザーなど
の加工品を製造することが出来る。
【0050】以下に、本発明の実施の形態を図面につき
詳しく説明する。本発明は、これらの実施の形態のみに
限定されるものではない。
【0051】図1は、溶着体(10)の断面図である。
積層体(1)は本発明の積層体の一例である。積層体
(1)は、C層(2)、A層(3)及びB層(4)の順
序で積層されている。積層体(1)は、B層(4)同士
を対面するように重ね、積層体(1)のB層(4)の重
なる部分(高周波ウェルダーにより溶着可能な部分)
(5)の一部または全部を高周波ウエルダーにより溶着
することにより溶着体(10)を製造することができ
る。
【0052】図2は、溶着体(20)の断面図である。
積層体(11)および積層体(21)は本発明の積層体
の一例である。第1の積層体(11)は、C層(1
2)、A層(13)及びB層(14)の順序で積層さ
れ、第2の積層体(21)は、C層(22)、A層(2
3)及びD層(24)の順序で積層されている。第1の
積層体(11)のB層(14)と第2の積層体(21)
のD層(24)とを対面するように重ね、第1の積層体
(11)のB層(14)と第2の積層体(21)のD層
(24)との重なる部分(高周波ウェルダーにより溶着
可能な部分)(15)の一部または全部を高周波ウエル
ダーにより溶着することにより溶着体(20)を製造す
ることができる。
【0053】図3は、溶着体(30)の断面図である。
積層体(11)および積層体(31)は本発明の積層体
の一例である。第1の積層体(11)は、C層(1
2)、A層(13)及びB層(14)の順序で積層さ
れ、第2の積層体(31)は、C層(32)、E層(3
6)、A層(33)及びD層(34)の順序で積層され
ている。第1の積層体(11)のB層(14)と第2の
積層体(31)のD層(34)とを対面するように重
ね、第1の積層体(11)のB層(14)と第2の積層
体(31)のD層(34)との重なる部分(38)の一
部または全部を高周波ウエルダーにより溶着することに
より溶着体(30)を製造することができる。
【0054】
【実施例】以下に、実施例および比較例を挙げて本発明
をより具体的に説明するが、これらは本発明を何ら限定
するものではない。
【0055】・固有粘度[η]:ウベローデ型粘度計を
用い、試料20mgを20mlの特級デカリンに溶解
し、135℃恒温油槽中で測定した。 ・結晶融解熱:DSCで測定した。
【0056】沸騰n−ヘプタン不溶分の測定 非晶性ポリオレフィン約2gを乾燥した筒状ろ紙に入れ
て、その重量を測定した後、二重管式ソックスレー抽出
器にセットした。n−ヘプタン150gをこのソックス
レー容器に入れ、加熱して、10時間、沸騰還流させ、
非晶性ポリオレフィン中の溶解成分を抽出した。その
後、沸騰n−ヘプタン不溶分の残った筒状ろ紙を取出
し、恒量になるまで減圧乾燥し、その重量を測定した。
沸騰n−ヘプタン抽出前後の重量比から数式(1)によ
り沸騰n−ヘプタン不溶分を算出した。
【数1】
【0057】[剥離強度の測定方法]3層の積層体2枚
を用い、2枚の積層体の任意の面同士を重なるように配
置し、高周波ウェルダーによる溶着テストを行ない、溶
着テストした面の長手方向に1cm巾毎にカットし、9
0mm×10mmの試料を作成する。この試料を引張試
験機(SHIMADZU社製AUTOGRAFH−AG
S−500D)にて、クロスヘッドスピード300m/
分にて引張試験を行ない、その引張強度を測定し、引張
強度を剥離強度とする。
【0058】[実施例1〜4]表1に示す樹脂成分を用
い、3層のTダイ成形装置を用い、外層(B)、中間層
(A)及び外層(C)の順に積層した表3に示す厚みの
3層の積層体(厚み比:1/9/1)を製造した。得ら
れた3層の積層体2枚を用い、2枚の積層体の外層
(B)同士を重なるように配置し、高周波ウェルダー試
験機(山本ビニター株式会社製、型式:VW5000、
発振周波数:40.46MHz、金型:4mm×200
mm)を用いて、高周波ウェルダーによる溶着テストを
行い、溶着時間及び得られた溶着体の剥離強度を測定
し、結果を表3に示す。用いた金型は、ヒーター温度:
120℃で加熱したものを用いた。A層に用いた非晶性
ポリオレフィンとランダムポリプロピレンとの混合物の
融点は、142.5℃である。
【0059】[実施例5]表2に示す樹脂成分を用い、
3層のTダイ成形装置を用い、外層(B)、中間層
(A)及び外層(C)の順に積層した表3に示す厚みの
3層の積層体(厚み比:1/9/1)を製造した。得ら
れた3層の積層体2枚を用い、2枚の積層体の外層
(B)同士を重なるように配置し、高周波ウェルダー試
験機(山本ビニター株式会社製、型式:VW5000、
発振周波数:40.46MHz、金型:4mm×200
mm)を用いて、高周波ウェルダーによる溶着テストを
行い、溶着時間及び得られた溶着体の剥離強度を測定
し、結果を表3に示す。金型は、ヒーター温度で120
℃に加熱したものを用いた。
【0060】[比較例1]表1に示す樹脂成分を用い、
3層のTダイ成形装置を用い、外層(B)、中間層
(A)及び外層(C)の順に積層した表3に示す厚みの
3層の積層体(厚み比:1/9/1)を製造した。得ら
れた3層の積層体2枚を用い、2枚の積層体の外層
(B)同士を重なるように配置し、高周波ウェルダー試
験機(山本ビニター株式会社製、型式:VW5000、
発振周波数:40.46MHz、金型:4mm×200
mm)を用いて、高周波ウェルダーによる溶着テストを
行い、溶着時間及び得られた溶着体の剥離強度を測定
し、結果を表3に示す。金型は、加熱していないものを
用いた。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【表3】
【0064】
【発明の効果】本発明は、耐熱性及び柔軟性を有し、極
性官能基を有する樹脂を含まないプロピレン樹脂からな
る層を表面に設け、高周波ウェルダーによりポリプロピ
レンと溶着可能な積層体と、この積層体とポリプロピレ
ンとを高周波ウェルダーにより溶着した溶着体を提供す
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の積層体の一例による溶着体の一例の
断面図である。
【図2】 本発明の積層体の別の一例による溶着体の一
例の断面図である。
【図3】 本発明の積層体の別の一例による溶着体の一
例の断面図である。
【符号の説明】
1,11,21,31:積層体、 2,12,22:C層、 3,13,23,33:A層、 4,14:B層、 5:B層の重なる部分(高周波ウェルダーにより溶着可
能な部分)、 10,20,30:溶着体、 15,38:B層とD層との重なる部分(高周波ウェル
ダーにより溶着可能な部分)、 24,34:D層、 36:E層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK03A AK07A AK07B AK07C AK07D AK07J AK09A AK62A AK66A AL03 BA03 BA04 BA05 BA10B BA10C BA10D BA15 BA16 EC03 EH20 EJ42 EJ46 GB15 GB33 GB66 JA12A JJ03 JK06 JK13 JK17 YY00A YY00B YY00C 4J002 BB14W BB15W BB17X GF00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記積層体のB層と下記フィルムのD層と
    を対面して重なるように配置し、B層とD層との重なる
    部分が40℃から、B層の官能基を含まないポリプロ
    ピレンおよびD層のポリプロピレンの低い方の融点よ
    り10℃低い温度との間で、高周波ウエルダーにより溶
    着できることを特徴とする積層体。 [I]積層体:B層、A層、C層の順に少なくとも3層
    に積層される積層体であり、A層とB層が直接積層さ
    れ、B層が外面であって、A層がプロピレンおよびブテ
    ン−1から選ばれる成分を50重量%以上を含む沸騰n
    −ヘプタン不溶分の量が20%以下の非晶性ポリオレフ
    ィンを20〜100重量%と沸騰n−ヘプタン不溶分の
    量が35%以上のポリプロピレン80〜0重量%とを含
    み、B層が沸騰n−ヘプタン不溶分の量が35%以上の
    官能基を含まないポリプロピレンであり、C層が沸騰n
    −ヘプタン不溶分の量が35%以上のポリプロピレンで
    ある。 [II]フィルム:D層を外層に有するフィルムであっ
    て、D層が沸騰n−ヘプタン不溶分の量が35%以上の
    ポリプロピレンである。
  2. 【請求項2】下記積層体のB層と下記フィルムのD層と
    を対面して重なるように配置し、B層とD層との重なる
    部分が40℃から、B層の官能基を含まないポリプロ
    ピレンおよびD層のポリプロピレンの低い方の融点よ
    り10℃低い温度との間で、高周波ウエルダーにより溶
    着したことを特徴とする溶着体。 [I]積層体:B層、A層、C層の順に少なくとも3層
    に積層される積層体であり、A層とB層が直接積層さ
    れ、B層が外面であって、A層がプロピレンおよびブテ
    ン−1から選ばれる成分を50重量%以上を含む沸騰n
    −ヘプタン不溶分の量が20%以下の非晶性ポリオレフ
    ィンを20〜100重量%と沸騰n−ヘプタン不溶分の
    量が35%以上のポリプロピレン80〜0重量%とを含
    み、B層が沸騰n−ヘプタン不溶分の量が35%以上の
    官能基を含まないポリプロピレンであり、C層が沸騰n
    −ヘプタン不溶分の量が35%以上のポリプロピレンで
    ある。 [II]フィルム:D層を外層に有するフィルムであっ
    て、D層が沸騰n−ヘプタン不溶分の量が35%以上の
    ポリプロピレンである。
  3. 【請求項3】B層の官能基を含まないポリプロピレンの
    融点が、D層のポリプロピレンの融点以下であることを
    特徴とする請求項1に記載の積層体、または請求項2に
    記載の溶着体。
  4. 【請求項4】D層のポリプロピレンが、B層の官能基を
    含まないポリプロピレンであることを特徴とする請求項
    1に記載の積層体、または請求項2に記載の溶着体。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1045963A (ja) * 1996-08-02 1998-02-17 Ube Ind Ltd 樹脂組成物
JPH11216818A (ja) * 1998-02-02 1999-08-10 Achilles Corp オレフィン系樹脂製多層フィルム又はシート
JP2000198394A (ja) * 1999-01-11 2000-07-18 Idemitsu Petrochem Co Ltd 車両用難燃性内装シ―ト及びサンバイザ―

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