JP2002361052A - 超純水製造用限外ろ過膜およびその予備洗浄方法 - Google Patents

超純水製造用限外ろ過膜およびその予備洗浄方法

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JP2002361052A JP2001170093A JP2001170093A JP2002361052A JP 2002361052 A JP2002361052 A JP 2002361052A JP 2001170093 A JP2001170093 A JP 2001170093A JP 2001170093 A JP2001170093 A JP 2001170093A JP 2002361052 A JP2002361052 A JP 2002361052A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超純水製造装置を設置した後、短時間で高純
度の超純水を得ることができる方法を提供することを目
的とする。 【解決手段】 超純水製造に使用される限外ろ過膜6を
予備的に洗浄する方法であって、限外ろ過膜6を酸剤で
洗浄する酸洗浄工程と、この工程で洗浄した限外ろ過膜
6を超純水で洗浄する超純水洗浄工程とを実施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超純水製造に使用
される限外ろ過膜、およびこの限外ろ過膜を超純水製造
に先だって予備的に洗浄する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、超純水の製造は、原水に紫外線照
射、逆浸透膜分離、膜脱気、イオン交換、限外ろ過膜分
離などの処理を施すことによって行われている。図17
は、超純水製造装置の一例を示すもので、ここに示す超
純水製造装置61は、原水を貯留する原水貯留槽2と、
原水に紫外線を照射する紫外線照射器3と、イオン交換
法による脱塩処理を行うイオン交換塔4と、限外ろ過膜
6による膜分離を行う限外ろ過膜分離装置5とを備えて
いる。
【0003】この超純水製造装置61を使用するには、
各装置(紫外線照射器3、イオン交換塔4、限外ろ過膜
分離装置5)を接続して製造装置61を設置した後、原
水貯留槽2からの原水を紫外線照射器3に供給し、イオ
ン交換塔4、限外ろ過膜分離装置5を経て処理水として
超純水を得る。
【0004】この超純水製造装置61により超純水製造
を開始する際には、各装置(紫外線照射器3、イオン交
換塔4、限外ろ過膜分離装置5)から溶出等により不純
物(金属イオンなど)が放出され、処理水(超純水)中
に混入することがある。このため、処理水中への不純物
混入を防ぐことを目的として、超純水製造装置61の設
置後、超純水製造の開始に先だって、洗浄水を紫外線照
射器3、イオン交換塔4、限外ろ過膜分離装置5を経て
再び紫外線照射器3に循環させる循環洗浄が行われてい
る。この洗浄は、通常、洗浄水を交換しつつ複数回行わ
れる。この洗浄によって、各装置からの不純物放出量を
低減させ、不純物含有量の少ない処理水を得ることがで
きる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では洗浄を行うため、超純水製造装置61の設置
後、処理水の不純物濃度を十分に低くするまでに長時間
を要していた。また多量の洗浄水が必要となるため、コ
スト面の不利が生じていた。このため、超純水製造装置
を設置した後、短時間で低不純物濃度の超純水を製造で
きる技術が要望されていた。本発明は、上記事情に鑑み
てなされたもので、超純水製造装置を設置した後、短時
間で高純度の超純水を得ることができる方法を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、限外ろ過膜
を用いた製造装置を洗浄する際に装置から放出される不
純物の多くはCaイオンであり、このCaイオンの大部
分が限外ろ過膜に由来するものであることを見出した。
さらに、本発明者は、このCaイオンを、酸洗浄または
過酸化水素洗浄により限外ろ過膜から除去できることを
見出し、この知見に基づいて本発明を完成した。本発明
の予備洗浄方法は、超純水製造に使用される限外ろ過膜
を、超純水製造に先だって予備的に洗浄する方法であっ
て、限外ろ過膜を酸剤で洗浄する酸洗浄工程と、この工
程で洗浄した限外ろ過膜を超純水で洗浄する超純水洗浄
工程とを有することを特徴とする。酸洗浄工程で用いる
酸剤としては、塩酸、硝酸、硫酸、フッ酸、炭酸、過硫
酸、過塩酸、過塩素酸、クエン酸、酢酸、シュウ酸、酒
石酸のうち少なくとも1種を含み、その濃度が0.1重
量%以上であるものを用いるのが好ましい。また本発明
では、限外ろ過膜を過酸化水素水で洗浄する過酸化水素
洗浄工程と、この工程で洗浄した限外ろ過膜を超純水で
洗浄する超純水洗浄工程とを有する予備洗浄方法を採用
することができる。過酸化水素洗浄工程で用いる過酸化
水素水としては、過酸化水素濃度が0.1重量%以上で
あるものを用いるのが好ましい。超純水洗浄工程におい
ては、超純水の限外ろ過膜に対する流量を、この限外ろ
過膜の規定流量3〜15m3/hに対し、10〜100
0L/hとなるようにし、超純水による洗浄を10時間
以上行うのが好ましい。本発明の超純水製造用限外ろ過
膜は、上記予備洗浄方法によって予備洗浄されたことを
特徴とするものである。また本発明の超純水製造用限外
ろ過膜は、超純水の製造開始からの膜面積あたりの処理
水量が4.8〜240m3/m2であるときに、処理水の
Ca濃度が1ng/L以下となる構成とすることができ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の予備洗浄方法の
一実施形態によって洗浄された限外ろ過膜を用いた超純
水製造装置を示すもので、ここに示す超純水製造装置1
は、原水貯留槽2と、紫外線照射器3と、イオン交換塔
4と、限外ろ過膜分離装置5とを備えている。限外ろ過
膜分離装置5は、外容器内に限外ろ過膜6を備えて構成
されている。限外ろ過膜6としては、ポリスルフォン
系、ポリオレフィン系、ポリビニルアルコール系、セル
ロース系等の材料からなるものを用いることができる。
特に、ポリスルフォン系の材料を用いるのが好ましい。
限外ろ過膜6としては、中空糸状、管状、プリーツ状、
スパイラル状、プレートアンドフレーム状のものを用い
ることができる。
【0008】限外ろ過膜分離装置5には、次に示す手順
に従って予備的に洗浄された限外ろ過膜6が用いられて
いる。以下に示す洗浄方法は、本発明の予備洗浄方法の
第1の実施形態であり、次に示す2つの工程を有する。 (1)酸洗浄工程 図2は、酸洗浄工程に用いられる酸洗浄装置の一例を示
すものである。酸洗浄工程では、この酸洗浄装置を用い
て、酸剤循環槽7からの酸剤を、限外ろ過膜分離装置5
内に供給し、限外ろ過膜6を透過させて酸剤循環槽7に
循環させることにより、限外ろ過膜6を洗浄する方法を
とることができる。
【0009】この工程で用いる酸剤としては、塩酸、硝
酸、硫酸、フッ酸、炭酸、過硫酸、過塩酸、過塩素酸、
有機酸のうち少なくとも1種を含むものを用いるのが好
ましい。有機酸としては、クエン酸、酢酸、シュウ酸、
酒石酸を用いるのが好ましい。なかでも特に、洗浄効果
の点から塩酸、硝酸、硫酸、クエン酸を含むものを用い
るのが好適である。
【0010】酸剤としては、酸濃度が0.1重量%以上
のものを用いるのが好ましい。特に、0.1〜10重量
%溶液を使用するのが好ましい。この酸濃度が上記範囲
未満であると、洗浄効果が不十分となりやすくなる。ま
たこの酸濃度が上記範囲を越えると、洗浄操作が難しく
なり、かつ薬剤コストが嵩むようになるため好ましくな
い。酸剤のpHは、6以下(好ましくは5以下、さらに
好ましくは4以下)とするのが好適である。このpHが
この範囲未満であると、洗浄効果が不十分となりやすく
なるため好ましくない。
【0011】この酸洗浄工程では、限外ろ過膜6中のC
aを溶出させ、限外ろ過膜6のCa含有量を低くするこ
とができる。
【0012】(2)超純水洗浄工程 この工程では、上記酸洗浄工程によって洗浄した限外ろ
過膜6を、超純水で洗浄する。超純水洗浄は、図3に示
す洗浄装置を用いて行うことができる。すなわち超純水
貯留槽8からの超純水を、限外ろ過膜分離装置5内に供
給し、限外ろ過膜6を透過させて系外に排出することに
より、限外ろ過膜6を洗浄する方法をとることができ
る。
【0013】超純水洗浄工程において、超純水の限外ろ
過膜6に対する流量は、少なすぎれば上記酸剤が残留し
やすくなり、多すぎれば限外ろ過膜6への負荷が大きく
なるため、限外ろ過膜6の規定流量3〜15m3/hに
対し、10〜1000L/hとするのが好ましい。超純
水洗浄は、10時間以上行うのが好ましい。洗浄時間が
この範囲未満であると、洗浄が不十分となり酸剤が残留
しやすくなる。超純水洗浄は、常温下で行うこともでき
るが、50℃以上の温度条件で行うことにより、洗浄効
果を高めることができる。この超純水洗浄により、限外
ろ過膜分離装置5内の酸剤等を洗い流し、限外ろ過膜分
離装置5を清浄化することができる。
【0014】洗浄用の超純水としては、以下のものを使
用するのが好ましい。 ・電気比抵抗;18MΩ・cm以上 ・微粒子(1ml中、0.1μm径以上の微粒子数);
5個以下 ・微生物(1L中微生物数);10個以下 ・有機物(TOC);10μg/l以下
【0015】以上の2つの工程を有する予備洗浄は、限
外ろ過膜分離装置5を用いた超純水製造装置1を設置す
る前に行うことができる。例えば限外ろ過膜分離装置5
を作製する際に、その最終工程において行うことができ
る。この予備洗浄を施した限外ろ過膜6を有する限外ろ
過膜分離装置5を用いて、図1に示す超純水製造装置1
を構築する。
【0016】次に、この超純水製造装置1を用いて超純
水を製造する方法を説明する。図1に示すように、原水
貯留槽2からの原水に、紫外線照射器3により紫外線を
照射して有機物を酸化分解するとともに殺菌処理を行
い、次いでイオン交換塔4により脱塩処理を施す。得ら
れた中間処理水を限外ろ過膜分離装置5に供給し、限外
ろ過膜6を透過させて固形物等を除去し、処理水として
超純水を得る。限外ろ過膜分離装置5の限外ろ過膜6
は、上記予備洗浄においてCa含有量が少なくされてい
るため、超純水製造開始後、短時間で処理水中へのCa
溶出量が少なくなる。
【0017】上記予備洗浄方法では、限外ろ過膜6を酸
剤で洗浄する酸洗浄工程と、この工程で洗浄した限外ろ
過膜6を超純水で洗浄する超純水洗浄工程とを有するの
で、酸洗浄工程において限外ろ過膜6に含まれるCaを
溶出させた後、超純水洗浄工程において酸剤を洗い流
し、この限外ろ過膜6を清浄化することができる。この
ため、この限外ろ過膜6を用いた超純水製造装置1で
は、設置後、短時間で低不純物濃度の処理水を得ること
ができる。
【0018】この予備洗浄方法によって予備洗浄された
限外ろ過膜6では、超純水製造装置1を用いた超純水の
製造開始からの膜面積あたりの処理水量が4.8〜24
0m 3/m2であるときに、処理水のCa濃度が1ng/
L以下となる。
【0019】上記予備洗浄方法によってCa濃度が低い
処理水を得ることができる理由は明らかでないが、この
理由については以下の推測が可能である。限外ろ過膜6
にはCaが含まれ、このCaの一部はCa塩(例えばC
aCO3、CaSO4・2H2O)の形態で存在している
可能性がある。このCa塩は、水に対し溶解しにくいも
のの、その溶解度は低pH条件において比較的高いた
め、酸洗浄工程によって限外ろ過膜6から溶出しやすく
なる。このため、上記予備洗浄によって限外ろ過膜6の
Ca含有量が低くなると考えられる。従って、この方法
により洗浄された限外ろ過膜6を用いることによって、
超純水製造開始後、短時間でCa濃度が低い処理水が得
られる。
【0020】次に、本発明の予備洗浄方法の第2の実施
形態を説明する。本実施形態の予備洗浄方法では、酸洗
浄工程に代えて、限外ろ過膜6を過酸化水素水で洗浄す
る過酸化水素洗浄工程を行う点で上記第1の実施形態の
予備洗浄方法と異なる。すなわち、本実施形態の予備洗
浄方法は、次の2つの工程を有する。
【0021】(1)過酸化水素洗浄工程 過酸化水素洗浄は、図2に示すものと同様の構成の洗浄
装置を用いて行うことができる。以下、図2を利用して
過酸化水素洗浄の手順を説明する。過酸化水素水循環槽
7からの過酸化水素水を、限外ろ過膜分離装置5内に供
給し、限外ろ過膜6を透過させて過酸化水素水循環槽7
に循環させることにより、過酸化水素水で限外ろ過膜6
を洗浄する。また、過酸化水素洗浄は、循環洗浄に限ら
ず、限外ろ過膜6を過酸化水素水に浸漬する方法によっ
て行うこともできる。例えば、過酸化水素水を限外ろ過
膜分離装置5内に満たすことによって、限外ろ過膜6を
過酸化水素水に浸漬させる方法をとることができる。
【0022】過酸化水素水としては、過酸化水素濃度が
0.1重量%以上の溶液を用いるのが好ましい。特に、
0.1〜10重量%溶液を使用するのが好ましい。この
過酸化水素濃度が上記範囲未満であると、洗浄効果が不
十分となりやすい。またこの過酸化水素濃度が上記範囲
を越えると、洗浄操作が難しくなり、かつ薬剤コストが
嵩むようになるため好ましくない。
【0023】この過酸化水素洗浄工程では、Caを限外
ろ過膜6から除去し、限外ろ過膜6のCa含有量を低く
することができる。
【0024】(2)超純水洗浄工程 この工程では、上記過酸化水素洗浄工程によって洗浄し
た限外ろ過膜分離装置5を、上述の第1の実施形態の予
備洗浄方法における超純水洗浄工程と同様にして超純水
洗浄する。この超純水洗浄により、限外ろ過膜分離装置
5内の過酸化水素水等を洗い流し、限外ろ過膜分離装置
5を清浄化することができる。なお本発明では、超純水
洗浄工程後、さらに限外ろ過膜6を過酸化水素水に浸漬
させて過酸化水素洗浄を行うこともできる。
【0025】本実施形態の予備洗浄方法では、限外ろ過
膜6を過酸化水素水で洗浄する過酸化水素洗浄工程と、
この工程で洗浄した限外ろ過膜6を超純水で洗浄する超
純水洗浄工程とを有するので、過酸化水素洗浄工程にお
いて限外ろ過膜6に含まれるCaを除去した後、超純水
洗浄工程において酸剤を洗い流し、この限外ろ過膜6を
清浄化することができる。このため、この限外ろ過膜6
を用いた超純水製造装置1では、設置後、短時間で低不
純物濃度の処理水を得ることができる。
【0026】過酸化水素洗浄工程を有する予備洗浄方法
によってCa濃度が低い処理水を得ることができる理由
については、次のような推測が可能である。限外ろ過膜
6にはCaが含まれ、このCaの一部は、限外ろ過膜6
の構成材料(例えばポリスルフォン)に対しイオン結合
した状態(例えば限外ろ過膜6のスルフォン基に対しイ
オン結合した状態)で存在していると考えられる。過酸
化水素は強い酸化力をもつため、過酸化水素洗浄工程で
は、Caが結合した膜構成材料の一部(例えばCaが結
合したスルフォン基)が、Caが結合した状態のまま酸
化分解によって膜から脱離する可能性がある。このた
め、上記予備洗浄によって限外ろ過膜6のCa含有量が
低くなると考えられる。従って、この方法により洗浄さ
れた限外ろ過膜6を用いることによって、超純水製造開
始後、短時間でCa濃度が低い処理水が得られると考え
ることができる。
【0027】上記予備洗浄方法によって洗浄した限外ろ
過膜分離装置5は、図1に示す構成の超純水製造装置1
だけでなく、以下に示す構成の超純水製造装置にも適用
することができる。図4に示す超純水製造装置11は、
紫外線照射器3とイオン交換塔4との間に、酸素を除去
する膜脱気装置9を設けた点で図1に示す超純水製造装
置1と異なる。図5に示す超純水製造装置21は、イオ
ン交換塔4と限外ろ過膜分離装置5との間に膜脱気装置
9を設けた点で図1に示す超純水製造装置1と異なる。
図6に示す超純水製造装置31は、紫外線照射器3の下
流側に膜脱気装置9を設け、その下流側に逆浸透膜分離
装置10を設けた点で図1に示す超純水製造装置1と異
なる。図7に示す超純水製造装置41は、紫外線照射器
3の下流側に逆浸透膜分離装置10を設け、その下流側
に膜脱気装置9を設けた点で図1に示す超純水製造装置
1と異なる。図8に示す超純水製造装置51は、紫外線
照射器3の上流側に逆浸透膜分離装置10を設け、紫外
線照射器3の下流側に膜脱気装置9を設けた点で図1に
示す超純水製造装置1と異なる。
【0028】一般に、最下流側に限外ろ過膜分離装置が
設けられた超純水製造装置において、限外ろ過膜分離装
置から不純物が放出された場合には、この不純物が処理
水中に混入することになる。これに対し、図1、図4〜
図8に示す超純水製造装置では、限外ろ過膜分離装置5
が上記方法によって予備洗浄されたものであるため、超
純水製造開始後、この限外ろ過膜分離装置5からの不純
物放出量が短時間で少なくなる。このため、設置後、短
時間で低不純物濃度の処理水を得ることができる。
【0029】
【実施例】以下、具体例を示して本発明の予備洗浄方法
の効果を明確にする。 (実施例1)未使用の限外ろ過膜分離装置5(限外ろ過
膜6の面積30m3、規定流量10m3/h、限外ろ過膜
6はポリスルフォン製の外圧型中空糸膜)に、以下に示
す予備洗浄を施した。 (1)酸洗浄工程 図2に示す洗浄装置を用い、限外ろ過膜分離装置5を、
1重量%硝酸溶液で循環洗浄した。酸剤の循環流量は2
00L/hとし、温度は50℃とした。洗浄時間は2h
とした。 (2)超純水洗浄工程 酸洗浄工程によって洗浄した限外ろ過膜分離装置5を、
図3に示す洗浄装置を用いて超純水で洗浄した。洗浄用
超純水の流量は200L/hとし、温度は常温とした。
洗浄時間は22hとした。
【0030】上記予備洗浄を施した限外ろ過膜分離装置
5を用いて、図1に示す超純水製造装置1を構築し、こ
の超純水製造装置1を用いて超純水製造を行った。原水
としては、電気比抵抗18.2MΩ・cm、TOC1.
5μg/L、水温22〜27℃のものを使用した。また
原水の供給流量は限外ろ過膜分離装置5の規定流量に設
定した。超純水の製造開始からの処理水のCa濃度の変
化を図9に示す。
【0031】(比較例1〜6)以下に示す限外ろ過膜分
離装置5を、未使用状態のまま(予備洗浄を行わずに)
用いて図1に示す超純水製造装置1を構築し、この超純
水製造装置1を用いて、実施例1と同様にして超純水製
造を行った。 比較例1 :実施例1で用いたものと同じ構成の限外ろ
過膜分離装置 比較例2 :実施例1で用いたものと同じ構成の限外ろ
過膜分離装置 比較例3 :限外ろ過膜6の面積5m3、規定流量3m3
/h、限外ろ過膜6はポリスルフォン製の外圧型中空糸
膜 比較例4 :限外ろ過膜6の面積34m3、規定流量15
3/h、限外ろ過膜6はポリスルフォン製の外圧型中
空糸膜 比較例5 :限外ろ過膜6の面積5m3、規定流量3m3
/h、限外ろ過膜6はポリスルフォン製の外圧型中空糸
膜 比較例6 :限外ろ過膜6の面積15m3、規定流量10
3/h、限外ろ過膜6はポリスルフォン製の外圧型中
空糸膜 超純水の製造開始からの処理水のCa濃度の変化を図9
に併せて示す。
【0032】図9より、比較例では、製造開始から処理
水のCa濃度が低くなるまでに長時間を要したが、実施
例では、低Ca濃度の処理水が短時間で得られたことが
わかる。
【0033】(実施例2)未使用の限外ろ過膜分離装置
5(限外ろ過膜6の面積5m3、規定流量3m3/h、限
外ろ過膜6はポリスルフォン製の外圧型中空糸膜)に、
以下に示す予備洗浄を施した。 (1)酸洗浄工程 図2に示す洗浄装置を用い、0.5重量%クエン酸溶液
で限外ろ過膜分離装置5を循環洗浄した。酸剤の循環流
量は200L/hとし、温度は常温とした。洗浄時間は
4hとした。 (2)超純水洗浄工程 酸洗浄工程によって洗浄した限外ろ過膜分離装置5に、
次に示す2つの工程からなる超純水洗浄を施した。 第1工程:限外ろ過膜分離装置5を、図3に示す洗浄装
置を用いて超純水で洗浄した。洗浄用超純水の流量は2
00L/hとし、温度は常温とした。洗浄時間は6hと
した。 第2工程:限外ろ過膜分離装置5を、洗浄用超純水の流
量200L/h、常温、洗浄時間120hの条件で、引
き続いて超純水洗浄した。
【0034】上記予備洗浄を施した限外ろ過膜分離装置
5を用いて、図1に示す超純水製造装置1を構築し、こ
の超純水製造装置1を用いて、実施例1と同様にして超
純水製造を行った。超純水の製造開始からの処理水のC
a濃度の変化を図10に示す。図10には、比較例1〜
6の試験結果を併せて示す。
【0035】図10より、比較例では、製造開始から処
理水のCa濃度が低くなるまでに長時間を要したが、実
施例では、低Ca濃度の処理水が短時間で得られたこと
がわかる。
【0036】(実施例3)未使用の限外ろ過膜分離装置
5(限外ろ過膜6の面積5m3、規定流量3m3/h、限
外ろ過膜6はポリスルフォン製の外圧型中空糸膜)に、
以下に示す予備洗浄を施した。 (1)酸洗浄工程 図2に示す洗浄装置を用い、0.1重量%塩酸溶液で限
外ろ過膜分離装置5を循環洗浄した。酸剤の循環流量は
200L/hとし、温度は常温とした。洗浄時間は4h
とした。 (2)超純水洗浄工程 酸洗浄工程によって洗浄した限外ろ過膜分離装置5に、
次に示す3つの工程からなる超純水洗浄を施した。 第1工程:限外ろ過膜分離装置5を、図3に示す洗浄装
置を用いて超純水で洗浄した。洗浄用超純水の流量は2
00L/hとし、温度は常温とした。洗浄時間は20h
とした。 第2工程:限外ろ過膜分離装置5を、80℃の温度条件
でさらに超純水洗浄した。洗浄用超純水の流量は200
L/hとし、洗浄時間は72hとした。 第3工程:限外ろ過膜分離装置5を、洗浄用超純水の流
量300L/h、常温、洗浄時間6hの条件で、さらに
超純水洗浄した。
【0037】上記予備洗浄を施した限外ろ過膜分離装置
5を用いて、図1に示す超純水製造装置1を構築し、こ
の超純水製造装置1を用いて、実施例1と同様にして超
純水製造を行った。超純水の製造開始からの処理水のC
a濃度の変化を図11に示す。
【0038】(比較例7)実施例3で用いたものと同じ
構成の限外ろ過膜分離装置5を、未使用状態のまま(予
備洗浄を行わずに)用いて図1に示す超純水製造装置1
を構築し、この超純水製造装置1を用いて、実施例1と
同様にして超純水製造を行った。超純水の製造開始から
の処理水のCa濃度の変化を図11に併せて示す。図1
1には、比較例1〜6の試験結果を併せて示す。
【0039】図11より、比較例では、製造開始から処
理水のCa濃度が低くなるまでに長時間を要したが、実
施例では、低Ca濃度の処理水が短時間で得られたこと
がわかる。
【0040】(実施例4)未使用の限外ろ過膜分離装置
5(限外ろ過膜6の面積5m3、規定流量3m3/h、限
外ろ過膜6はポリスルフォン製の外圧型中空糸膜)に、
以下に示す予備洗浄を施した。 (1)酸洗浄工程 図2に示す洗浄装置を用い、0.1重量%硝酸溶液で限
外ろ過膜分離装置5を循環洗浄した。酸剤の循環流量は
200L/hとし、温度は常温とした。洗浄時間は24
hとした。 (2)超純水洗浄工程 酸洗浄工程によって洗浄した限外ろ過膜分離装置5に、
次に示す2つの工程からなる超純水洗浄を施した。 第1工程:限外ろ過膜分離装置5を、図3に示す洗浄装
置を用いて超純水で洗浄した。洗浄用超純水の流量は2
00L/hとし、温度は常温とした。洗浄時間は3hと
した。 第2工程:限外ろ過膜分離装置5を、洗浄用超純水の流
量400L/h、常温、洗浄時間168hの条件で、さ
らに超純水洗浄した。
【0041】上記予備洗浄を施した限外ろ過膜分離装置
5を用いて、図1に示す超純水製造装置1を構築し、こ
の超純水製造装置1を用いて、実施例1と同様にして超
純水製造を行った。超純水の製造開始からの処理水のC
a濃度の変化を図12に示す。図12には、比較例1〜
6の試験結果を併せて示す。
【0042】図12より、比較例では、製造開始から処
理水のCa濃度が低くなるまでに長時間を要したが、実
施例では、低Ca濃度の処理水が短時間で得られたこと
がわかる。
【0043】(実施例5)未使用の限外ろ過膜分離装置
5(限外ろ過膜6の面積5m3、規定流量3m3/h、限
外ろ過膜6はポリスルフォン製の外圧型中空糸膜)に、
以下に示す予備洗浄を施した。 (1)過酸化水素洗浄工程 限外ろ過膜分離装置5内に1重量%の過酸化水素水を満
たし、限外ろ過膜6をこの過酸化水素水中に浸漬させ
た。浸漬時間は10日間とした。 (2)超純水洗浄工程 過酸化水素洗浄工程によって洗浄した限外ろ過膜分離装
置5を、図3に示す洗浄装置を用いて超純水で洗浄し
た。洗浄用超純水の流量は、2.2m3/hとし、温度
は常温とした。洗浄時間は20hとした。
【0044】上記予備洗浄を施した限外ろ過膜分離装置
5を用いて、図1に示す超純水製造装置1を構築し、こ
の超純水製造装置1を用いて、実施例1と同様にして超
純水製造を行った。超純水の製造開始からの処理水のC
a濃度の変化を図13に示す。図13には、比較例7の
試験結果も併せて示す。
【0045】図13より、比較例では、製造開始から処
理水のCa濃度が低くなるまでに長時間を要したが、実
施例では、低Ca濃度の処理水が短時間で得られたこと
がわかる。
【0046】(実施例6)未使用の限外ろ過膜分離装置
5(限外ろ過膜6の面積5m3、規定流量3m3/h、限
外ろ過膜6はポリスルフォン製の外圧型中空糸膜)に、
以下に示す予備洗浄を施した。 (1)過酸化水素洗浄工程 限外ろ過膜分離装置5に、次に示す2つの工程からなる
過酸化水素洗浄を施した。 第1工程:限外ろ過膜分離装置5内に1重量%の過酸化
水素水を満たし、限外ろ過膜6をこの過酸化水素水中に
浸漬させた。浸漬時間は30日間とした。 第2工程:限外ろ過膜分離装置5を、図2に示す洗浄装
置を用いて1重量%の過酸化水素水で循環洗浄した。過
酸化水素水の流量は200L/hとし、洗浄時間は24
hとした。 (2)超純水洗浄工程 過酸化水素洗浄工程によって洗浄した限外ろ過膜分離装
置5を、図3に示す洗浄装置を用いて超純水で洗浄し
た。洗浄用超純水の流量は3m3/hとし、洗浄時間は
24hとした。
【0047】上記予備洗浄を施した限外ろ過膜分離装置
5を用いて、図1に示す超純水製造装置1を構築し、こ
の超純水製造装置1を用いて、実施例1と同様にして超
純水製造を行った。超純水の製造開始からの処理水のC
a濃度の変化を図14に示す。図14には、比較例1〜
7の試験結果を併せて示す。
【0048】図14より、比較例では、製造開始から処
理水のCa濃度が低くなるまでに長時間を要したが、実
施例では、低Ca濃度の処理水が短時間で得られたこと
がわかる。
【0049】(実施例7)未使用の限外ろ過膜分離装置
5(限外ろ過膜6の面積30m3、規定流量10m3
h、限外ろ過膜6はポリスルフォン製の外圧型中空糸
膜)に、以下に示す予備洗浄を施した。 (1)酸洗浄工程 図2に示す洗浄装置を用い、1重量%硝酸溶液で限外ろ
過膜分離装置5を循環洗浄した。酸剤の循環流量は20
0L/hとし、温度は常温とした。洗浄時間は4hとし
た。 (2)超純水洗浄工程 酸洗浄工程によって洗浄した限外ろ過膜分離装置5を、
図3に示す洗浄装置を用いて超純水で洗浄した。洗浄時
間は24hとした。洗浄用超純水の流量は、300L/
hとした。
【0050】上記予備洗浄を施した限外ろ過膜分離装置
5を用いて、図1に示す超純水製造装置1を構築し、こ
の超純水製造装置1を用いて、実施例1と同様にして超
純水製造を行った。超純水の製造開始からの処理水のC
a濃度の変化を図15に示す。
【0051】(比較例8)実施例7で用いたものと同じ
構成の限外ろ過膜分離装置5を、未使用状態のまま(予
備洗浄を行わずに)用いて図1に示す超純水製造装置1
を構築し、この超純水製造装置1を用いて、実施例1と
同様にして超純水製造を行った。超純水の製造開始から
の処理水のCa濃度の変化を図15に併せて示す。
【0052】図15より、比較例では、製造開始から処
理水のCa濃度が低くなるまでに長時間を要したが、実
施例では、低Ca濃度の処理水が短時間で得られたこと
がわかる。
【0053】(実施例8)未使用の限外ろ過膜分離装置
5(限外ろ過膜6の面積30m3、規定流量10m3
h、限外ろ過膜6はポリスルフォン製の外圧型中空糸
膜)に、以下に示す予備洗浄を施した。 (1)酸洗浄工程 図2に示す洗浄装置を用い、1重量%硝酸溶液で限外ろ
過膜分離装置5を循環洗浄した。酸剤の循環流量は30
0L/hとし、温度は50℃とした。洗浄時間は4hと
した。 (2)超純水洗浄工程 酸洗浄工程によって洗浄した限外ろ過膜分離装置5を、
図3に示す洗浄装置を用いて超純水で洗浄した。洗浄時
間は8hとした。洗浄用超純水の流量は、500L/h
とした。
【0054】超純水洗浄工程において、限外ろ過膜分離
装置5の流出水中のNO3濃度を測定した結果を図16
に示す。
【0055】(実施例9)実施例8で用いたものと同じ
構成の限外ろ過膜分離装置5に、実施例8と同様にして
酸洗浄を施した。次いで、洗浄用超純水の流量を3m3
/hとすること以外は実施例8と同様にして超純水洗浄
を施した。
【0056】超純水洗浄工程において、限外ろ過膜分離
装置5の流出水中のNO3濃度を測定した結果を図16
に併せて示す。
【0057】図16より、超純水洗浄工程において、限
外ろ過膜分離装置5の規定流量3〜15m3/hに対
し、超純水流量を10〜1000L/hとなるように
し、超純水洗浄を10時間以上行うことによって、NO
3濃度が低い流出水が得られたことがわかる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の予備洗浄
方法では、限外ろ過膜を酸剤で洗浄する酸洗浄工程と、
この工程で洗浄した限外ろ過膜を超純水で洗浄する超純
水洗浄工程とを有するので、酸洗浄工程において限外ろ
過膜に含まれるCaを溶出させた後、超純水洗浄工程に
おいて限外ろ過膜を清浄化することができる。このた
め、この限外ろ過膜を用いた超純水製造装置では、設置
後、短時間で低不純物濃度の処理水を得ることができ
る。
【0059】また本発明では、限外ろ過膜を過酸化水素
水で洗浄する過酸化水素洗浄工程と、この工程で洗浄し
た限外ろ過膜を超純水で洗浄する超純水洗浄工程とを有
する予備洗浄方法を採用することもでき、この場合に
は、過酸化水素洗浄工程において限外ろ過膜に含まれる
Caを除去した後、超純水洗浄工程においてこの限外ろ
過膜を清浄化することができる。このため、この限外ろ
過膜を用いた超純水製造装置では、設置後、短時間で低
不純物濃度の処理水を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の予備洗浄方法の一実施形態によっ
て洗浄された限外ろ過膜を備えた限外ろ過膜分離装置を
有する超純水製造装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】 本発明の予備洗浄方法の一実施形態を実施
するために好適に用いられる洗浄装置を示す概略構成図
である。
【図3】 本発明の予備洗浄方法の一実施形態を実施
するために好適に用いられる洗浄装置を示す概略構成図
である。
【図4】 本発明の予備洗浄方法の一実施形態によっ
て洗浄された限外ろ過膜を備えた限外ろ過膜分離装置を
有する超純水製造装置の他の例を示す概略構成図であ
る。
【図5】 本発明の予備洗浄方法の一実施形態によっ
て洗浄された限外ろ過膜を備えた限外ろ過膜分離装置を
有する超純水製造装置の他の例を示す概略構成図であ
る。
【図6】 本発明の予備洗浄方法の一実施形態によっ
て洗浄された限外ろ過膜を備えた限外ろ過膜分離装置を
有する超純水製造装置の他の例を示す概略構成図であ
る。
【図7】 本発明の予備洗浄方法の一実施形態によっ
て洗浄された限外ろ過膜を備えた限外ろ過膜分離装置を
有する超純水製造装置の他の例を示す概略構成図であ
る。
【図8】 本発明の予備洗浄方法の一実施形態によっ
て洗浄された限外ろ過膜を備えた限外ろ過膜分離装置を
有する超純水製造装置の他の例を示す概略構成図であ
る。
【図9】 試験結果を示すグラフである。
【図10】 試験結果を示すグラフである。
【図11】 試験結果を示すグラフである。
【図12】 試験結果を示すグラフである。
【図13】 試験結果を示すグラフである。
【図14】 試験結果を示すグラフである。
【図15】 試験結果を示すグラフである。
【図16】 試験結果を示すグラフである。
【図17】 従来の限外ろ過膜を備えた限外ろ過膜分
離装置を有する超純水製造装置の一例を示す概略構成図
である。
【符号の説明】
1、11、21、31、41、51・・・超純水製造装
置、5・・・限外ろ過膜分離装置、6・・・限外ろ過膜
フロントページの続き Fターム(参考) 4D006 GA06 HA01 HA21 HA71 KC02 KC13 KC16 KD11 KD12 KD13 KD14 KD15 KD16 KD22 MA01 MA02 MA04 MC11 MC22 MC33 MC62 NA61 PB06 PC02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超純水製造に使用される限外ろ過膜
    を、超純水製造に先だって予備的に洗浄する方法であっ
    て、 限外ろ過膜を酸剤で洗浄する酸洗浄工程と、 この工程で洗浄した限外ろ過膜を超純水で洗浄する超純
    水洗浄工程とを有することを特徴とする超純水製造用限
    外ろ過膜の予備洗浄方法。
  2. 【請求項2】 酸洗浄工程で用いる酸剤として、塩
    酸、硝酸、硫酸、フッ酸、炭酸、過硫酸、過塩酸、過塩
    素酸、クエン酸、酢酸、シュウ酸、酒石酸のうち少なく
    とも1種を含み、その濃度が0.1重量%以上であるも
    のを用いることを特徴とする請求項1記載の超純水製造
    用限外ろ過膜の予備洗浄方法。
  3. 【請求項3】 超純水製造に使用される限外ろ過膜
    を、超純水製造に先だって予備的に洗浄する方法であっ
    て、 限外ろ過膜を過酸化水素水で洗浄する過酸化水素洗浄工
    程と、 この工程で洗浄した限外ろ過膜を超純水で洗浄する超純
    水洗浄工程とを有することを特徴とする超純水製造用限
    外ろ過膜の予備洗浄方法。
  4. 【請求項4】 過酸化水素洗浄工程で用いる過酸化水
    素水として、過酸化水素濃度が0.1重量%以上である
    ものを用いることを特徴とする請求項3記載の超純水製
    造用限外ろ過膜の予備洗浄方法。
  5. 【請求項5】 超純水洗浄工程において、超純水の限
    外ろ過膜に対する流量を、この限外ろ過膜の規定流量3
    〜15m3/hに対し、10〜1000L/hとなるよ
    うにし、超純水による洗浄を10時間以上行うことを特
    徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項記載の超純水
    製造用限外ろ過膜の予備洗浄方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のうちいずれか1項記載
    の超純水製造用限外ろ過膜の予備洗浄方法によって予備
    洗浄されたことを特徴とする超純水製造用限外ろ過膜。
  7. 【請求項7】 超純水製造に使用される限外ろ過膜で
    あって、超純水の製造開始からの膜面積あたりの処理水
    量が4.8〜240m3/m2であるときに、処理水のC
    a濃度が1ng/L以下となることを特徴とする超純水
    製造用限外ろ過膜。
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