JP2002359937A - 電磁機器用一体ヨークおよびこれを用いた電磁機器 - Google Patents

電磁機器用一体ヨークおよびこれを用いた電磁機器

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JP2002359937A JP2002098752A JP2002098752A JP2002359937A JP 2002359937 A JP2002359937 A JP 2002359937A JP 2002098752 A JP2002098752 A JP 2002098752A JP 2002098752 A JP2002098752 A JP 2002098752A JP 2002359937 A JP2002359937 A JP 2002359937A
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magnetic
yoke
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magnet
shape
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Keitaro Yamashita
恵太郎 山下
Koichi Oda
光一 小田
Norio Toyosaki
則男 豊崎
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Neomax Kiko Co Ltd
Proterial Ltd
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Hitachi Metals Ltd
Hitachi Metals Kiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の電磁機器に用いられている磁性体のヨ
ークは磁路形成制御のために積極的に切り欠いたものを
使用せざるを得なかったため次のような多くの問題を抱
えていた。(1)切り欠き形成のためヨークの形状精度
が出しにくい。(2)切り欠き形成の加工工程を必要と
する。 【解決手段】 Fe−Cr−C系の合金鋼で炭化物の調
整により部分的に透磁率2以下の非磁性部1-2を形成し
た最大透磁率400以上の複合磁性体よりなる電磁機器
用一体ヨーク1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はモータや発電機など
各種の精密装置などに組み込まれ磁束の流れと磁界を制
御する電磁機器用ヨークに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりモータや発電機などの各種電磁
機器において磁束を磁極部分に収束させ効果的に使うた
めに高透磁率の強磁性体のヨーク部材を磁極上に配置す
ることが多用されている。これらの機器においては磁極
間にまで磁性体のヨーク部材が延長配置されるとNSの
磁極間で磁束が短絡して外部に有効な磁束を取り出せな
くなるため磁路遮断を必要とする部分は積極的に磁性体
ヨーク(通常の磁性体の比透磁率は約1000程度はある)
を削除し、この削除した部分(空気または真空の比透磁
率は約1)と残った磁性体ヨーク部分に大きな磁気回路
抵抗の差を発生させている。例えば典型的な例をリニア
パルスモータの可動子または固定子の櫛歯状のヨークに
見ることができる。さらにステッピングモータのロータ
も磁極形成部を残したヨークがマグネットをはさんで用
いられている。(例えば山田 一 編著 リニアモータ
応用ハンドブック頁240、1986、株式会社 工業調査会
発行)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の電磁
機器に用いられている磁性体のヨークは磁路形成制御の
ために積極的に切り欠いたものを使用せざるを得なかっ
たため次のような多くの問題を抱えていた。 (1)切り欠き形成のためヨークの形状精度が出しにく
い (2)切り欠き形成の加工工程を必要とする。特にリニ
アパルスモータの長尺のヨークでは櫛歯状に多数の複雑
な溝加工を必要とする。 (3)切り欠き形成のため材料の機械的強度、疲労強度
が低下する。特に高速回転体の強度保証の場合や、長尺
ヨークの撓み防止には十分な余裕をとったヨーク材料の
適用が必要で必然的に寸法が大きくならざるをえない。 (4)可動子や回転体のヨークが切り欠いてあると回転
などの運動におけるアンバランスが発生する場合があり
バランス取りなどが必要となる。 (5)切り欠きのあるヨークにマグネットなどを接着す
るばあい接着位置決めが困難でまた接着面積が不足する
ことが多かった。 (6)平滑なヨーク表面を必要とするばあいは切り欠き
部分に樹脂や非磁性金属を埋め込む必要があった。 (7)マグネットの磁極部分のみに強磁性体の磁束収束
用のヨークを必要とする場合は個々のマグネットの磁極
上に別々のヨークを必要とし部品点数の増加、工程の増
加となっていた。 したがって本発明の課題は、従来の切り欠きのヨークや
磁極上に別々に複数個必要としていた磁性機器用のヨー
クにおける上記の問題点を解決することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明は、複合磁性材料よりなる磁性機器用の一体ヨーク材
料に局部加熱により非磁性部分を形成した非磁性部に切
り欠きのないシンプルな形状の一体磁性機器ヨークを提
供するものである。本発明に適用できる複合磁性材料と
しては例えば特開2000−104142および特開2
001−26846に開示されている合金鋼が適用でき
る。
【0005】すなわち本願第一の発明は部分的に非磁性
部を形成した磁性体よりなる電磁機器用一体ヨークであ
る。このような手段を用いることにより機械的な非磁性
部の切り欠きを省略でき切り欠きによって発生する各種
の問題を解決できる。
【0006】第二の発明は磁性体部分にマグネットの磁
極が近接対向していることを特徴とする請求項1の一体
ヨークを用いた電磁機器である。このような構成により
マグネットがNSの複数磁極を有してもそれぞれの磁極
部分のみ磁性体を残した一体ヨークを用いることができ
る。
【0007】第三の発明は一体ヨークはリング状または
円盤状であり、その磁性体部に磁極が対向してヨークの
内側にマグネットが組み込まれている回転体であること
を特徴とするヨークを用いた電磁機器である。この好適
例は小型発電機の高速回転するマグネット回転子や円盤
状マグネットを対向させたマグネットカップリングに適
する。
【0008】第四の発明は一体ヨークは長尺の柱状であ
り磁性、非磁性が規則的なストライプ状に形成されてい
る請求項1の電磁機器用一体ヨークおよびこれを用いた
電磁機器である。これの具体的な好適例が第五、第六の
発明に示される。
【0009】第五の発明は第四の発明において磁性体部
にマグネットの磁極が近接対向して配置されているもの
で長尺の多極着磁された柱状マグネットの磁極に対応し
て磁性体部分を有するヨークを固定した磁気回路が実現
できる。
【0010】第六の発明は非磁性部は表面部に部分的に
形成されていることを特長としている。従い非磁性部分
はヨークを厚み方向に突き抜けておらず片側の表面で磁
気回路を構成できることを特徴とする電磁機器用一体ヨ
ークおよびこれを用いた電磁機器である。このような構
成の複合ヨークは、例えば複合磁性体のヨーク材料の表
面よりレーザーなどによる局部加熱により容易に形成す
ることができ加熱エネルギーのロスが少ない。
【0011】第七の発明は形状が円筒形状の回転体また
は回転振動体である電磁機器用一体ヨーク及びこれを用
いた電磁機器でたとえばディスク状のマグネットと同寸
法でマグネットの磁極の対応した磁性体部、磁極間が非
磁性部を形成したロータが対向して磁気回路を形成する
マグネットカップリングなどに表面に適用できる。
【0012】第八の発明はヨークの形状が長尺の柱状で
あり、磁性、非磁性の面が対向する部材と磁気回路を形
成することを特徴とする電磁機器用一体ヨークおよびこ
れを用いた電磁機器である。この発明は従来櫛歯状のリ
ニアパルスモータの固定子または可動子へ効果的に適用
できる。
【0013】第九の発明は形状が円柱状でありその外周
表面にリング状に非磁性部が形成されているヨークを適
用することを特徴とする電磁機器およびこれを用いた電
磁機器である。このようなシャフト状の表面がステップ
状に磁性非磁性を形成することで、このステップと磁気
回路を形成するソレノイド状の駆動コイルを制御してヨ
ークまたはコイル側が相対的な直進運動するリニアパル
スモータを構成することができる。また部分的な非磁性
化で特長ある電磁ソレノイドのプランジャーを構成でき
る。
【0014】第十の発明は形状が平板状であり平板表面
に同心状またはXYマトリックス状に非磁性部が形成さ
れていることを特徴とする磁性定盤状の複合磁性体とこ
れを用いた電磁機器である。この磁性定盤はバウムクー
ヘン状に非磁性部分を有するので平板上のXY方向を含
むいずれの方向へも自由に移動できるステッピング移動
装置を実現できる。
【0015】第十一の発明は形状が円筒状でありその内
周表面にリング状または軸方向に非磁性部が形成されて
いることを特徴とする複合磁性材ヨークおよびこれを用
いた電磁機器である。これの効果として円筒状ヨークの
内部にヨークの磁性、非磁性に対応した磁極を有するマ
グネットロータをヨークに対して回転自在に組み込むこ
とによりトルクリミッタ効果を有するマグネットカップ
リングを形成することができる。
【0016】第十二の発明は複合磁性体のヨークを兼ね
た構造体にマグネットを埋め込む電磁機器部品において
マグネット間の構造体部分は非磁性化されていることを
特徴とする電磁機器である。例えば長尺のヨークに多数
のマグネットを接着固定配置してNSの周期的な磁界を
形成させるリニアモータの磁気回路において位置決めお
よび固定強度確保のためにヨークを掘り込みマグネット
を埋め込むことは個々のマグネットのNS間の短絡をま
ねき不都合であったが磁極間を非磁性化することにより
埋め込み構造を適用することも可能となる。
【0017】第十三の発明は磁性体部、非磁性体部を形
成させた複合磁性体のヨーク部材の密閉容器内にマグネ
ットが内蔵された事を特徴とするマグネット部材であ
る。このような構造をとった磁界発生手段はマグネット
からのアウトガスなどの発生を嫌う真空装置などに効果
的に適用できる。磁性体部および非磁性体部は内蔵され
たマグネットの磁束を有効にヨークの外部に取り出せる
ような磁気回路を形成するように配置される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面により詳説す
る。図1は本願第一の発明の複合磁性体ヨークの機能を
示す説明図である。すなわち本発明の複合磁性体ヨーク
1は一体でありながら強磁性部1−1と非磁性部1−2
を併せ持つ複合的な磁性材料であり矢印方向に磁界がか
かると磁束2は選択的に磁気回路抵抗の少ない強磁性部
に収束される。本発明に適用される複合磁性材料の代表
的な組成はAlを0.1〜5.0%含有するFe-Cr-C系の合金で
適切な熱処理を施した材料は強磁性のフェライト相で残
留磁束密度Brが約1.0(T)、保持力約450(A/m)、比透磁
率μr約900である。これを1200℃〜溶融温度に加熱後
急冷することにより比透磁率μr約1.5の非磁性のオー
ステナイト組織にすることが出来る。以下の実施例では
本複合磁性材料を用いてその表面を3kwのCO2レーザ
で局部加熱して非磁性部分を形成させている。非磁性部
分はレーザの照射条件により照射表面で数ミリ巾で表面
より数ミリのくさび状に形成させたり厚さ方向全面非磁
性部を形成させたりすることができる。
【0019】このような処理により複合磁性材ヨークの
表面は局部加熱による変形や酸化を生じるので一般的に
は研磨加工により所定の寸法公差に仕上げられる。なお
ヨーク表面の平滑性や硬さ確保などの目的で表面を無電
解ニッケルめっきやクロムめっきなどを施しても良い。
【0020】図2は本発明の第二の実施例を示す。NS
に着磁されたマグネット3は、その磁極部分が複合磁性
体ヨークの磁性体部分1−1に対向配置されており磁束
2はこの部分に収束されてN極からS極に流れている.
このようにすることによりマグネットの磁束をヨークの
磁性体部分に効率よく収束させることができる。なおマ
グネットは一体品にNSの着磁がなされたものでも、ヨ
ークの磁性体部分に別々のマグネットを配置しても良
い。
【0021】図3は本発明の第三の実施例を示す.本図は
毎分10,000回転以上にもなる発電機の永久磁石回転子の
断面の例をしめす。NS4極の磁極を有するマグネット
3はその磁極部分をリング状の複合磁性材のヨークの磁
性体部分に対向して内蔵され、あわせて駆動軸4にも固
定されている。このような構造を導入することにより機
械強度的には不十分なマグネット材料を複合磁性材料ヨ
ークで安定して保持させることができる。
【0022】図4は本発明の第四の実施例を示す。一体
ヨーク1は長尺の柱状であり磁性部1−1、非磁性部1
−2が規則的なストライプ状に形成されている。ストラ
イプのピッチは使用目的により適切に選定されるが非磁
性を形成する局部過熱の調節により数ミリのピッチも可
能である。このようにして作成された長尺ヨークはこの
ままリニアパルスモータの可動子として使用されたり本
発明の第五の実施例としてたとえばヨークのピッチに適
合したNSの多極マグネットを接合させても良い。
【0023】図5は本発明の第六の発明を示す説明図で
ある。非磁性部1−2を形成させるためにレーザ光や電
子ビームなどの局部加熱熱源5の照射により複合磁性体
1は最初に照射表面から加熱され、その後熱伝導などに
より外周及び内部に向かって非磁性部がくさび状に形成
されていく。くさび状の寸法仕様は局部加熱の条件管理
で制御できる。この状態は強磁性体の1−1からなるヨ
ーク部材を非磁性体が形成される部分削除したことに相
当する。またこの非磁性部分は従来のリニアパルスモー
タの櫛歯状にスロットをいれたヨーク(固定子)におけ
る非磁性(空間)と同等の役目と見ることができるので
スロット形成の機械加工が不要となり機械強度的にも改
良されたリニアパルスモータなどに用いられる櫛歯状ヨ
ークに替わる高性能なヨークが実現できる。
【0024】図6は本発明の第七の発明を示す説明図で
ある。複合磁性体よりなる円筒形状の回転体1は磁性体
部1−1、非磁性体部1−2、駆動軸部1−3が形成さ
れた2極構造の機能を有する。レラクタンスモータのロ
ータや磁気カップリングのローターとして有効に適用で
きる。特に本例の如くの回転体では回転軸に対してのア
ンバランスを最も低減できる理想的な円筒形または円盤
状のまま磁性、非磁性部を形成できる。
【0025】図7は本発明の第八の発明を示す説明図で
ある。複合磁性体ヨーク1の形状が長尺の板状であり、
磁性1−1、くさび状の非磁性1−2の面が長さ方向に
対し(本図では長さ方向に直角であるが傾斜していても
良い)ストライプ状に形成されている。この複合磁性面
と対向する部材と磁気回路を形成することで電磁機器を
構成できる。この発明は従来櫛歯状のリニアパルスモー
タの固定子または可動子へ効果的に適用できる。また本
例では磁性、非磁性を片面のみ形成しているが両面形成
してもよい。
【0026】図8は本発明の第九の発明を示す説明図で
ある。複合磁性体形状が円柱状でありその外周表面にリ
ング状に非磁性部が形成されているヨークを適用するこ
とを特徴としている。このような円柱状(本例では両端
に軸部分を有する)の表面がステップ状に磁性部1−
1、非磁性部1−2を形成することで、このステップと
磁気回路を形成するソレノイド状の駆動コイルを制御し
てヨークまたはコイル側が相対的な直進運動するリニア
パルスモータを構成することができる。また部分的な非
磁性化で特長ある電磁ソレノイドのプランジャーを構成
できる。
【0027】図9は本発明の第十の発明を示す。形状が
平板状の複合磁性体1であり平板表面に同心状に複数本
の非磁性部分1−2が形成されていることを特徴とする
磁性定盤状の複合磁性体とこれを用いた電磁機器であ
る。この磁性定盤はベース材である磁性部分1−1とそ
れを局部加熱することにより形成されるバウムクーヘン
状の非磁性部分1−2とからなる。ステッピング移動装
置の可動子をXY平面上をテーブル移動させるには、磁
性定盤上にX方向およびY方向に非磁性部を全面形成す
れば、X方向およびY方向のそれぞれのパルスモータの
合成として考えられるからテーブルの移動方向はX、Y
加工方向の移動ベクトル合成で平面上のどの方向へも移
動可能である。
【0028】図10は本発明の第十の発明の別の実施形
態を示す。この磁性定盤はベース材である磁性部分1−
1とそれを局部加熱することにより形成される不連続か
つ全体としてXYマトリックス状のスポット状非磁性部
分1−2とからなる。
【0029】図11は本発明の第十の発明の更に別の実
施形態を示す。この磁性定盤はベース材である磁性部分
1−1とそれを局部加熱することにより形成される連続
かつ全体としてXYマトリックス状の網目状非磁性部分
1−2とからなる。
【0030】図12は本発明の第十一の発明を示す説明
図を示す。形状が円筒状でありその内周表面にリング状
または軸方向に非磁性部が形成されていることを特徴と
する複合磁性材ヨーク1およびこれを用いた電磁機器で
ある。説明図は断面図を示す。複合磁性体の円筒状ヨー
ク1の内部にヨーク内周表面に形成された磁性、非磁性
に対応した磁極を有するマグネットロータ6をヨークに
対して回転自在に組み込む(回転支持部図示省略)こと
により簡単な構造で信頼性の高いトルクリミッタ効果を
有するマグネットカップリングを形成することができ
る。また、このような構造ではヨークの外部に漏洩磁束
が発生するのを極力押さえ込むことができる。
【0031】図13および14は本発明の第十二の発明
を示す説明図である。複合磁性体のヨークを兼ねた構造
体1にマグネット3を埋め込む電磁機器部品においてマ
グネット間の構造体部分は非磁性化されていることを特
徴とする電磁機器である。例えば図13では円筒形の構
造体の断面を示し複合磁性体1の溝の中にマグネットを
埋め込み、外周にNSの8極の磁極を形成している。各
磁極間は非磁性部1−2を形成し隣接するマグネット間
の磁束の短絡を防止している。図14では長尺のヨーク
に多数のマグネットを接着固定配置してNSの周期的な
磁界を形成させるリニアモータの磁気回路において位置
決めおよび固定強度確保のためにヨークを掘り込みマグ
ネットを埋め込むことは個々のマグネットのNS間の短
絡をまねき不都合であったが磁極間を非磁性化すること
により埋め込み構造を適用することも可能となることを
示している。以上のように本発明を適用して複合磁性材
のマグネットを埋め込むことにより高剛性で高い信頼性
を有する磁気回路部品を構成できる。
【0032】図15は本発明の第十三の発明を示す説明
図である。希土類マグネット、フェライトマグネットと
も粉末原料からプレス、焼結されて製造されるものがほ
とんどであり多少なりともボイド部分を含有している。
したがい真空状態で使われる半導体製造装置など場合、
マグネットから発生するアウトガスが重要な問題とな
る。そのため特殊なめっきなどで表面を安定化させるこ
とが行われているが十分な状況ではなかった。本発明で
は図15に示すごとく複合磁性体にてマグネットを完全
に被覆し外部に利用する磁界を取り出すために取り出し
位置部分を非磁性化する例を示している。厚み方向にN
S着磁したマグネットを複合磁性体ヨークで密閉しNS
の磁極間を非磁性化している。このような構成では磁極
上からの磁束をヨークで収束し磁極間で外部に取り出し
ている。非磁性部分の形成は各種の変形が考えられる。
【0033】
【発明の効果】本発明は上記述のような構成および作用
であるから、下記のような効果を奏し得る。すなわち従
来の電磁機器に用いられている磁性体のヨークは磁路形
成制御のために積極的に切り欠いたものを使用せざるを
得なかったが本発明は切り欠きのない一体品ヨークのた
め次のような多くの効果を得ることができる。 (1)切り欠きが無いためヨークの形状精度が出しやす
い。 (2)切り欠き形成の加工工程を必要としないので工程
が簡略化する。 (3)切り欠きがないのでヨークの機械的強度、疲労強
度が向上する。特に高速回転体の強度保証の場合や、長
尺ヨークの撓み防止に安定な構造を適用できる。 (4)可動子や回転体の回転などの運動におけるバラン
スが良い。 (5)切り欠きがないのでマグネットなどを接着するば
あい接着位置決めが容易となる。 (6)磁性部分、非磁性部分に関係なく平滑なヨーク表
面を作成利用できる。 (7)マグネットをヨーク材で完全に被覆し安定して真
空中でも使用可能な磁気回路を構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本第一の発明の複合磁性体ヨークの機能を示す
説明図である。
【図2】本発明の第二の実施例を示す説明図でマグネッ
トと磁性体ヨークの関係を示す。
【図3】本発明の第三の実施例を示す説明図で回転体に
適用した例をしめす。
【図4】本発明の第四の実施例を示す説明図で長尺の柱
状のヨークに磁性部、非磁性部が規則的なストライプ状
に形成されている。
【図5】本発明の第六の発明を示す説明図で表面から内
部に向かって非磁性部がくさび状に形成できることを示
す。
【図6】本発明の第七の発明を示す説明図で複合磁性体
よりなる円筒形状の回転体を示す。
【図7】は本発明の第八の発明を示す説明図で複合磁性
体ヨークの形状が長尺の板状であり磁性非磁性面が長さ
方向に対しストライプ状に形成されている。
【図8】本発明の第九の発明を示す説明図で複合磁性体
形状が円柱状でありその外周表面にリング状に非磁性部
が形成されているヨークを示す。
【図9】本発明の第十の発明を示し形状が平板状の複合
磁性体であり平板表面に同心状に複数本の非磁性部が形
成されている磁性定盤状の複合磁性体である。
【図10】本発明の第十の発明の別の実施形態であり、
平板表面にXYマトリックス状に複数の非磁性部が形成
されている磁性定盤状の複合磁性体である。
【図11】本発明の第十の発明の更に別の実施形態であ
り、平板表面に網目状に非磁性部が形成されている磁性
定盤状の複合磁性体である。
【図12】本発明の第十一の発明を示し形状が円筒状で
ありその内周表面にリング状または軸方向に非磁性部が
形成されている複合磁性材ヨークである。
【図13】本発明の第十二の発明を示す説明図で複合磁
性体のヨークを兼ねた構造体にマグネットを埋め込む電
磁機器部品においてマグネット間の構造体部分は非磁性
化されている円筒形の構造体を示す。
【図14】本発明の第十二の発明の他の例を示す説明
図。
【図15】本発明の第十三の発明を示す説明図で複合磁
性体にてマグネットを完全に被覆し外部に利用する磁界
を取り出す例を示す。
【符号の説明】
1 複合磁性体ヨーク 1−1 複合磁性体の磁性部分 1−2 複合磁性体の非磁性部分 1−3 複合磁性体よりなる軸部分 2 磁束 3 マグネット 4 駆動軸 5 局部加熱源 6 マグネットロータ
フロントページの続き (72)発明者 豊崎 則男 群馬県多野郡吉井町多比良2977番地 日立 金属機工株式会社内 Fターム(参考) 5H002 AA01 AA06 AA07 AE08

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Fe−Cr−C系の合金鋼で炭化物の調
    整により部分的に透磁率2以下の非磁性部を形成した最
    大透磁率400以上の複合磁性体よりなることを特徴と
    する電磁機器用一体ヨーク。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電磁機器用一体ヨークの
    磁性体部分にマグネットの磁極が近接対向していること
    を特徴とする電磁機器。
  3. 【請求項3】 リング状または円盤状の請求項1の電磁
    機器用一体ヨークの磁性体部に磁極が対向してマグネッ
    トが組み込まれている回転体であることを特徴とする電
    磁機器。
  4. 【請求項4】 柱状であり磁性部および非磁性部が規則
    的なストライプ状に形成されている請求項1記載の電磁
    機器用一体ヨーク。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の電磁機器用一体ヨークの
    磁性部にマグネットの磁極が近接対向して配置されてい
    ることを特徴とする電磁機器。
  6. 【請求項6】 非磁性部は磁性体ヨークの表面部に部分
    的に形成されておりヨークの裏側まで達していない請求
    項1記載の電磁機器用一体ヨーク。
  7. 【請求項7】 形状が円筒形状の回転体または回転振動
    体である請求項6記載の電磁機器用一体ヨーク。
  8. 【請求項8】 請求項6の電磁機器用一体ヨークの形状
    が長尺の柱状であり、磁性、非磁性の面が対向する部材
    と磁気回路を形成することを特徴とする電磁機器。
  9. 【請求項9】 形状が円柱状でありその外周表面にリン
    グ状に非磁性部が形成されていることを特徴とする請求
    項6の電磁機器用一体ヨーク。
  10. 【請求項10】 形状が平板状であり平板表面に同心状
    またはXYマトリックス状に非磁性部が形成されている
    ことを特徴とする請求項6の電磁機器用一体ヨーク。
  11. 【請求項11】 形状が円筒状でありその内周表面にリ
    ング状または軸方向に非磁性部が形成されていることを
    特徴とする請求項6の電磁機器用一体ヨーク。
  12. 【請求項12】 複合磁性体のヨークを兼ねた構造体に
    マグネットを埋め込む電磁機器部品においてマグネット
    間の構造体部分は非磁性化されていることを特徴とする
    電磁機器の部品。
  13. 【請求項13】 磁性体部、非磁性体部を形成させた複
    合磁性体のヨーク部材の密閉容器内にマグネットが内蔵
    された事を特徴とするマグネット部材。
JP2002098752A 2001-03-30 2002-04-01 電磁機器用一体ヨークおよびこれを用いた電磁機器 Pending JP2002359937A (ja)

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