JP2002359415A - 面垂直電流型磁気抵抗効果素子、その製造方法、再生ヘッド、及びこれを搭載した情報記憶装置 - Google Patents

面垂直電流型磁気抵抗効果素子、その製造方法、再生ヘッド、及びこれを搭載した情報記憶装置

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JP2002359415A
JP2002359415A JP2001165769A JP2001165769A JP2002359415A JP 2002359415 A JP2002359415 A JP 2002359415A JP 2001165769 A JP2001165769 A JP 2001165769A JP 2001165769 A JP2001165769 A JP 2001165769A JP 2002359415 A JP2002359415 A JP 2002359415A
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Junji Matsuzono
淳史 松園
Eiji Makino
栄治 牧野
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CPPモードで動作する磁気抵抗効果素子に
おいて、そのセンス電流によって自由磁性層に発生する
渦巻き状磁区の発生を抑制した面垂直電流型磁気抵抗効
果素子、その製造方法、再生ヘッド、及びこれを搭載し
た情報記憶装置を得ること。 【解決手段】 本発明のCPPモードで作動するSV型
GMR素子10Bは、第1反強磁性層13によって一方
向に固着された積層フェリ固定磁性層14Aと、第2反
強磁性層18により非磁性スペーサ層17を介して長距
離交換結合した自由磁性層16より構成されている。第
2反強磁性層18による長距離交換結合バイアスをセン
ス電流Isの向きとは逆回転方向に設定することによ
り、渦巻き状磁区の発生を抑制する。この長距離交換結
合バイアス方向の設定は、センス電流Isとは逆向きに
電流を通電しながら熱処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気抵抗効果膜の
膜面に垂直にセンス電流を流して、外部磁界による抵抗
の変化を検出できる面垂直電流型磁気抵抗効果素子、そ
の製造方法、面垂直電流型磁気抵抗効果素子を用いた再
生ヘッド、及びこれを搭載した情報記憶装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】磁気センサー、例えば、ハードディスク
等の磁気記録媒体からの情報読み出しを行う再生ヘッド
として、スピンバルブ型巨大磁気抵抗効果素子(以下、
SV型GMR素子と略記する)、トンネル型磁気抵抗効
果素子(以下、単に「TMR素子」と略記する)を利用
するものがある。
【0003】なお、本明細書において、SV型GMR素
子もTMR素子も含めて、単に「磁気抵抗効果素子」と
記し、そしてそれらの積層膜も単に「磁気抵抗効果膜」
と記す。
【0004】一般に、この磁気センサーにおいては、そ
の初期設定状態、即ち、外部磁界が与えられてない状態
では、前記の2つの磁性層の磁化の方向が、互いに直交
する状態に設定される。
【0005】このSV型GMR素子にあっては、2つの
磁性層の磁化方向による抵抗率変化の効果が利用され
る。即ち、両磁性層の磁化状態が平行のとき抵抗は最小
値を示し、反平行のとき最大値を示す。
【0006】図11に、所謂、ボトム型のSV型GMR
素子1Aの構造を概略断面図で示した。このSV型GM
R素子1Aは、基板2と、この基板2の表面の汚染など
を低減するための下地層3と、反強磁性層4と、この反
強磁性層4に交換結合する固定磁性層5と、非磁性導電
層6と、検出すべき外部磁界、例えば、外部信号磁界に
より磁化方向が変化する自由磁性層7と、この自由磁性
層7の表面を保護する非磁性保護層8とが積層、成膜さ
れた構造で構成されているものである。
【0007】このようにして、2つの磁性層の一方の固
定磁性層5は、反強磁性層4との接合による交換バイア
ス磁界によってその磁化状態が一方向に固定される。
【0008】他方の磁性層の自由磁性層7は、前記のよ
うに、固定磁性層5の磁化の方向と直交するように、一
軸磁気異方性を示すように誘導されている。しかしなが
ら、この自由磁性層7は、検出すべき外部からの検出磁
界によって自由に磁化の回転が生じ、磁化の向きを変化
することができるようになされている。
【0009】図12にトップ型のSV型GMR素子1B
の構造を概略断面図で示した。このSV型GMR素子1
Bは、反強磁性層4が上方に配設されている構造のもの
で、下地層3の表面に自由磁性層7が、この自由磁性層
7の表面に非磁性導電層6が、この非磁性導電層6の表
面に固定磁性層5が、この固定磁性層5の表面に反強磁
性層4が、そしてこの反強磁性層4の表面に非磁性保護
層8がそれぞれ積層、成膜されている。
【0010】SV型TMR素子は、SV型GMR素子1
における非磁性導電層6が極薄のトンネル絶縁層に替わ
る点のみが異なるだけであって、このトンネル絶縁層に
垂直に流れるトンネル電流がトンネル絶縁層を挟んで配
置されている固定磁性層5と自由磁性層7との磁化の向
きに依存することを利用しているものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】SV型GMR素子を面
垂直電流型(CPP=Current Perpend
icular to Planeの略、以下、「CPP
モード」或いは「CPP型」と記す)構成で使用する場
合には、図14に示したように、このSV型GMR素子
の各層の積層膜に垂直な方向に抵抗変化を検出するため
のセンス電流Isを流す。SV型TMR素子においても
同様である。
【0012】このために、自由磁性層7の膜面内には右
ねじの法則に従った方向にセンス電流Isによる電流磁
界Hisが発生する。そのために、外部磁界に対して俊敏
に応答する自由磁性層7には、渦巻き状の磁化配列が形
成され易くなる。この渦巻きをボルテックス(Vort
ex)Mvという。
【0013】通常、自由磁性層7が多磁区状態になる
と、磁壁の移動、発生、消滅によるバルクハウゼンノイ
ズなどの磁区構造に起因するノイズ成分が大きくなる。
そのために、自由磁性層7は単磁区化する必要がある。
このため、これまでは、図11及び図12に示したよう
に、自由磁性層7の両側面に硬磁性層9を配置して一方
向に磁場を掛け、図13に示したように、センス電流I
sを流していない状態で自由磁性層7が単磁区Msingle
になるようにしている。なお、符号91は絶縁層を指
す。
【0014】しかし、このように両硬磁性層9で単磁区
化した場合でも、センス電流Isを流すと、発生する電
流磁界Hisにより場所によっては単磁区Msingleが強調
される部分や減殺される部分などが生じ、全体としては
センス電流磁界Hisに影響を受けた回転するような磁場
に近い磁場で非常に複雑な磁区になる。
【0015】従って、ボルテックスMvが発生し易いC
PPモードで動作するSV型GMR素子の場合には、単
磁区化することが困難であった。特に、TMR素子に比
べて、この問題は顕著になる。SV型TMR素子の場合
には、センス電流(または、電圧)Isに依存してMR
比が低下する現象があり、そのために、センス電流Is
は一般的に低く設定される。そのため、先に示したボル
テックスMvの問題は比較的小さいと考えられる。
【0016】ところが、SV型GMR素子の場合には、
センス電流Isに対するMR比の依存性がないために、
比較的大きなセンス電流Isを通電できることが利点と
なっているが、このような条件の場合には、より大きな
電流磁界Hisが発生し、より大きな問題となっている。
【0017】本発明はこのような課題を解決しようとす
るものであって、自由磁性層における前記のようなボル
テックスの発生を抑制することができる面垂直電流型の
スピンバルブ型またはトンネル型磁気抵抗効果素子、そ
の製造方法、再生ヘッド、及びこれを搭載した情報記憶
装置を得ることを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】それ故、請求項1に記載
の発明では、第1反強磁性層により交換結合されて磁化
状態が一方向に固定される固定磁性層と、その固定磁性
層の磁化方向と直交する方向に一軸磁気異方性を呈する
自由磁性層と、その自由磁性層に直接交換結合する、ま
たは非磁性スペーサ層を介して長距離交換結合する第2
反強磁性層を含む薄膜が積層されて磁気抵抗効果膜が構
成されている面垂直電流型磁気抵抗効果素子において、
前記磁気抵抗効果膜に前記センス電流を通電した場合
に、前記センス電流によって生じる電流磁界により前記
自由磁性層が磁化される渦巻き状の磁区の回転方向とは
逆向きに、前記交換結合または前記長距離交換結合によ
って前記自由磁性層が渦巻き状の磁化配列に設定されて
いることを特徴とする。
【0019】そして、請求項2に記載の発明では、請求
項1に記載の面垂直電流型磁気抵抗効果素子における前
記固定磁性層が非磁性結合層を挟んで前記第1反強磁性
層側にピン磁性層が、前記自由磁性層側にリファレンス
磁性層が存在するように積層されている積層フェリ構造
であることを特徴とする。
【0020】また、請求項3に記載の発明では、第1反
強磁性層により交換結合されて磁化状態が一方向に固定
される固定磁性層と、その固定磁性層の磁化方向と直交
する方向に一軸磁気異方性を呈する自由磁性層と、その
自由磁性層に直接交換結合する、または非磁性スペーサ
層を介して長距離交換結合する第2反強磁性層を含む薄
膜が積層されて磁気抵抗効果膜が構成されている面垂直
電流型磁気抵抗効果素子における前記磁気抵抗効果膜の
面に垂直に前記センス電流を通電した場合に、前記セン
ス電流によって生じる電流磁界により前記自由磁性層が
磁化される渦巻き状の磁区の回転方向とは逆向きに、前
記交換結合または前記長距離交換結合によって前記自由
磁性層が渦巻き状の磁化配列に設定されている面垂直電
流型磁気抵抗効果素子の製造方法において、前記第1反
強磁性層と前記固定磁性層との磁化方向を決定するため
に、外部磁界により前記固定磁性層の磁化方向に直流磁
界を印加し、温度制御された外部ヒータにより加熱し、
所定の温度及び時間を保った後、冷却する第1熱処理工
程と、前記磁気抵抗効果膜にセンス電流とは逆向きの電
流を流し、温度制御された外部ヒータにより前記自由磁
性層を加熱して、所定の温度及び時間を保った後、冷却
する第2熱処理工程とを含む方法を採っている。
【0021】そしてまた、請求項4に記載の発明では、
第1反強磁性層により交換結合されて磁化状態が一方向
に固定される固定磁性層と、その固定磁性層の磁化方向
と直交する方向に一軸磁気異方性を呈する自由磁性層
と、その自由磁性層に直接交換結合する、または非磁性
スペーサ層を介して長距離交換結合する第2反強磁性層
を含む薄膜が積層されて磁気抵抗効果膜が構成されてい
る面垂直電流型磁気抵抗効果素子における前記磁気抵抗
効果膜に前記センス電流を通電した場合に、前記センス
電流によって生じる電流磁界により前記自由磁性層が磁
化される渦巻き状の磁区の回転方向とは逆向きに、前記
交換結合または前記長距離交換結合によって前記自由磁
性層が渦巻き状の磁化配列に設定されている面垂直電流
型磁気抵抗効果素子の製造方法において、前記自由磁性
層の前記センス電流による渦巻き状の磁化配列と逆向き
の渦巻き状の磁化配列に磁化するために、前記センス電
流の向きとは逆向きの電流を前記磁気抵抗効果膜に通電
して電流磁界を発生させ、その電流によって発生するジ
ュール熱により前記自由磁性層を加熱する熱処理工程を
含む方法を採っている。
【0022】更に、請求項5に記載の発明では、第1反
強磁性層が交換結合している積層フェリ固定磁性層と、
その積層フェリ固定磁性層が交換結合している自由磁性
層と、その自由磁性層に直接交換結合している、または
非磁性スペーサ層を介して長距離交換結合している第2
反強磁性層を含む薄膜が積層されて構成されている磁気
抵抗効果膜の面に垂直にセンス電流を通電して外部磁界
による抵抗変化を検出できる面垂直電流型磁気抵抗効果
素子における前記磁気抵抗効果膜に前記センス電流を通
電した場合に、前記センス電流によって生じる電流磁界
により前記自由磁性層が磁化される渦巻き状の磁区の回
転方向とは逆向きに、前記交換結合または前記長距離交
換結合によって前記自由磁性層が渦巻き状の磁化配列に
設定されている面垂直電流型磁気抵抗効果素子の製造方
法において、前記積層フェリ固定磁性層のブロッキング
温度程度以上かつ一定方向の磁界印加の下に熱処理を施
す第1熱処理工程と、前記センス電流によって発生する
回転成分をもつ電流磁界の影響下においても、積層フェ
リ固定磁性層の磁化方向とは直交する方向に単一的に磁
区が形成される前記自由磁性層を形成することを目的と
して、前記センス電流による電流磁界の回転方向とは逆
向きの回転磁化を誘導する交換バイアスを発生させるた
めに、前記センス電流の向きとは逆向きの電流を前記磁
気抵抗効果膜に通電し、その電流によって発生するジュ
ール熱と電流磁界によって前記自由磁性層に磁界中熱処
理を施す第2熱処理工程とを含む方法を採っている。
【0023】更にまた、請求項6に記載の発明では、請
求項3乃至請求項5に記載の面垂直電流型磁気抵抗効果
素子の製造方法における前記磁気抵抗効果膜に流す前記
センス電流の向きと逆向きの電流がパルス電流であるこ
とを特徴とする。
【0024】そして更に、請求項7に記載の発明では、
請求項3乃至請求項5に記載の面垂直電流型磁気抵抗効
果素子の製造方法における前記第1熱処理工程の後に、
第2反強磁性層から前記自由磁性層に誘導される長距離
交換結合により前記自由磁性層の異方性磁区を分散させ
るために前記自由磁性層を回転磁界の下で熱処理する補
整熱処理工程を施し、その後、前記第2熱処理工程を施
すことを特徴とする。
【0025】そして更に、請求項8に記載の発明では、
再生ヘッドを、第1反強磁性層により交換結合されて磁
化状態が一方向に固定される固定磁性層と、その固定磁
性層の磁化方向と直交する方向に一軸磁気異方性を呈す
る自由磁性層と、その自由磁性層に直接交換結合する、
または非磁性スペーサ層を介して長距離交換結合する第
2反強磁性層を含む薄膜が積層されて構成されている磁
気抵抗効果膜、或いは前記固定磁性層が非磁性結合層を
挟んで前記第1反強磁性層側にピン磁性層が、前記自由
磁性層側にリファレンス磁性層が存在するように積層さ
れている積層フェリ構造の固定磁性層で構成されている
磁気抵抗効果膜の膜面に垂直にセンス電流を通電した場
合に、前記センス電流によって生じる電流磁界により前
記自由磁性層が磁化される渦巻き状の磁区の回転方向と
は逆向きに、前記交換結合または前記長距離交換結合に
よって前記自由磁性層が渦巻き状の磁化配列に設定され
ている面垂直電流型磁気抵抗効果素子を組み込んで構成
されている。
【0026】そして更に、請求項9に記載の発明では、
情報記憶装置を、第1反強磁性層により交換結合されて
磁化状態が一方向に固定される固定磁性層と、その固定
磁性層の磁化方向と直交する方向に一軸磁気異方性を呈
する自由磁性層と、その自由磁性層に直接交換結合す
る、または非磁性スペーサ層を介して長距離交換結合す
る第2反強磁性層を含む薄膜が積層されて構成されてい
る磁気抵抗効果膜、或いは前記固定磁性層が非磁性結合
層を挟んで前記第1反強磁性層側にピン磁性層が、前記
自由磁性層側にリファレンス磁性層が存在するように積
層されている積層フェリ構造の固定磁性層で構成されて
いる磁気抵抗効果膜の膜面に垂直にセンス電流を通電し
た場合に、前記センス電流によって生じる電流磁界によ
り前記自由磁性層が磁化される渦巻き状の磁区の回転方
向とは逆向きに、前記交換結合または前記長距離交換結
合によって前記自由磁性層が渦巻き状の磁化配列に設定
されている面垂直電流型磁気抵抗効果素子が組み込まれ
ている再生ヘッドを搭載して記録媒体に記録されている
情報を再生する情報記憶装置における前記面垂直電流型
磁気抵抗効果素子の前記磁気抵抗効果膜に通電してその
磁気抵抗効果膜の自由磁性層を加熱するセンス電流の向
きと逆向きのパルス電流を発生するパルス電流発生回路
を具備せしめて構成されている。
【0027】それ故、請求項1に記載の発明の面垂直電
流型磁気抵抗効果素子によれば、センス電流によって発
生するボルテックスの方向を打ち消す向きに、自由磁性
層に交換結合または長距離交換結合を用いた渦巻き状の
交換結合バイアスを印加することにより前記ボルテック
スの発生を抑制することができる。そして交換結合エネ
ルギーの強度調整が容易に行える長距離交換結合の構造
を採用するこれにより、自由磁性層と反強磁性層との間
に挿入する非磁性スベーサの層厚、または材料を変える
ことにより、その交換結合エネルギーを調整することが
できる。
【0028】そして請求項2に記載の発明の面垂直電流
型磁気抵抗効果素子によれば、その固定磁性層を積層フ
ェリ構造で構成することにより、外部磁界に対してもそ
の固定磁性層に回転磁区が殆ど発生せず、従って、前記
第2熱処理前後で変化しない。
【0029】また、請求項3に記載の発明の面垂直電流
型磁気抵抗効果素子の製造方法によれば、自由磁性層と
固定磁性層とは、それぞれ異なる磁化配列の交換結合バ
イアスの状態に容易に設定することができる。
【0030】そしてまた、請求項4に記載の発明の面垂
直電流型磁気抵抗効果素子の製造方法によれば、電流を
通電することによって、渦巻状の電流磁界を発生させ、
この磁界印加の下で熱処理を行う方法によって交換バイ
アスによる磁化配列を設定することができる。
【0031】更に、請求項5に記載の発明の面垂直電流
型磁気抵抗効果素子の製造方法によれば、第1熱処理に
よって積層フェリ固定磁性層の磁気異方性を熱処理磁界
方向に誘導すると同時に、積層フェリ固定磁性層を接合
する第1反強磁性層及び自由磁性層に直接、または非磁
性スペーサ層を介して長距離交換結合する第2反強磁性
層の材料が、規則系反強磁性材料である場合には、成膜
直後に得られる不規則相の結晶状態から高温度の熱処理
で得られる規則相への結晶変態を促す役割も同時に持
つ。
【0032】第1熱処理直後の自由磁性層の磁気異方性
は、固定磁性層の異方性と平行方向に誘導されており、
自由磁性層の磁化方向をそれとは直交する向きに再設定
する必要がある。第2熱処理は、センス電流の電流磁界
影響下において、自由磁性層の磁化が固定磁性層の磁化
容易軸とは直交関係になるように、磁界印加中の熱処理
によって異方性を設定する。ところが、この第2熱処理
によって第1熱処理によって設定した固定磁性層の磁化
状態までもが乱れる可能性がある。この影響を低く抑え
るために、第1反強磁性層と第2反強磁性層の材料また
は材料特性を異なるものを用い、それらのブロッキング
温度の差異を利用して異方性の再設定を行う方法があ
る。また、積層フェリ構造を固定磁性層に適用すれば、
磁界に対しての感度の差を利用して異方性の再設定が行
える。
【0033】更にまた、請求項6に記載の発明の面垂直
電流型磁気抵抗効果素子の製造方法によれば、前記磁気
抵抗効果膜の反強磁性体のブロッキング温度程度または
それ以上の温度に上昇させるのに必要なパルス電流を短
時間流すだけで、短時間に温度を上昇させることがで
き、パルス電流による渦巻き状の磁界を同時に印加する
ことができる。また、再生ヘッドとして本発明の面垂直
電流型磁気抵抗効果素子を組み込んだ後でも、自由磁性
層にパルス電流を印加でき、何度でも磁化配列の再設定
ができる。
【0034】そして更に、請求項7に記載の発明の面垂
直電流型磁気抵抗効果素子の製造方法によれば、自由磁
性層に誘導される長距離交換結合によりその記自由磁性
層の異方性磁区を分散させることができる。
【0035】そして更にまた、請求項8に記載の発明の
再生ヘッドによれば、自由磁性層にセンス電流により生
じようとするボルテックスの発生を抑えることができ、
バルクハウゼンノイズなどの磁区構造に起因するノイズ
を大幅に削減して記録情報を再生できる。
【0036】そして更にまた、請求項9に記載の発明の
情報記憶装置によれば、再生ヘッドの自由磁性層にHD
D装置内のパルス電流発生回路からパルス電流を印加で
き、何度でも自由磁性層の磁化配列の再設定(リフレッ
シュ)を行うことができる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、図を用いて、本発明の第1
実施形態のCPPモードで動作するSV型GMR素子を
説明する。なお、本発明はSV型TMR素子及びこれら
を搭載した磁気抵抗効果(MR)型ヘッドにおいて有効
になる。また、スピンバルブ構造はボトム型でもトップ
型でもよい。
【0038】図1に、本発明の第1実施形態のCPPモ
ードで動作するボトム型SV型GMR素子10Aを膜構
造で示した。
【0039】このSV型GMR素子10Aは、基板11
と、下地層12と、第1反強磁性層13と、この第1反
強磁性層13に交換結合する磁性体の固定磁性層14
と、非磁性導電層15と、検出すべき外部信号磁界によ
り磁化方向が変化する自由磁性層16と、非磁性スペー
サ層17と、前記自由磁性層16に長距離交換結合する
第2反強磁性層18と、この第2反強磁性層18の表面
を保護する非磁性保護層19とが積層、成膜された構造
で構成されているものである。
【0040】基板11は、ガラス、セラミックス、半導
体基板、例えば、表面に熱酸化による酸化シリコン膜が
形成されたシリコン基板、或いは酸化アルミニウム及び
窒化アルミニウムが表面に形成された基板、または、例
えば、表面に磁気シールド層或いは磁気シールド兼電極
層を、例えば、アルチック(AlTiC)基板などの各
種基板構成とすることができる。
【0041】下地層12は、基板11の表面の汚染(コ
ンタミネーション)などの影響を低減することと、この
上に形成する成膜の結晶配向性を良好にするためのもの
であり、この下地層12は、例えば、Ta、その他、Z
r、Ru、Cr、Cuなどで形成することができる。
【0042】第1反強磁性層13は、PtMn、NiM
n、PdPtMn、IrMn、RhMn、FeMnによ
って構成することができる。
【0043】固定磁性層14は、例えば、単一層の強磁
性層で構成することもできるが、図2に示した第2実施
形態のSV型GMR素子10Bのように、例えば、薄い
Ru、Cr、Rh、Irや、これら2以上の合金による
反強磁性交換結合膜によって分離され、固定磁化が相互
に反平行に配向された2層以上の強磁性層の積層による
積層フェリ構造で構成してもよく、このような積層フェ
リ構造の固定磁性層14に対する磁気異方性の後記する
直交化熱処理を容易にする上で望ましい。
【0044】この固定磁性層14の単一または積層フェ
リ構造による強磁性層は、例えば、Co、Fe、Niや
これら2以上の合金による強磁性層、または異なる組成
の組合せ、例えば、FeとCrの各強磁性層によること
ができる。
【0045】自由磁性層16は、例えば、CoFe、ま
たはCoFe/NiFe/CoFe構造とすることによ
って、より大きなMR比と軟磁気特性を実現することが
できる。
【0046】また、非磁性導電層15及び非磁性スペー
サ層17は、導電性を有する非磁性の、例えば、Cu、
Au、Ag、PtやCu−Ni、Cu−Agによって構
成することができる。
【0047】更に、第2反強磁性層18は、前記の第1
反強磁性層13と同様に、PtMn、NiMn、PdP
tMn、IrMn、RhMn、FeMnなどによって構
成できる。
【0048】非磁性保護層19は、酸化や摩耗を防止す
るものであり、例えば、Ta、W、Zrなどによって構
成することができる。
【0049】このSV型GMR素子10Aにおいては、
2つの磁性層、即ち、自由磁性層16と固定磁性層14
とを、それぞれ異なる磁化配列の交換結合バイアスの状
態に設定することが必要である。
【0050】従って、固定磁性層14に交換結合する第
1反強磁性層13と自由磁性層16に長距離交換結合す
る第2反強磁性層18との材料は異なるものが好まし
い。これによって、ブロッキング温度の差異を利用して
固定磁性層14及び自由磁性層16に異方性を誘導する
ことが可能になる。
【0051】図2に示した本発明の第2実施形態のSV
型GMR素子10Bのように、固定磁性層に積層(シン
セティック)フェリを用いることが望ましい。それは積
層フェリが外部磁界に対して容易に磁場応答しないから
である。その固定磁性層を積層フェリ固定磁性層14A
と記す。その積層フェリ固定磁性層14Aは、非磁性体
の結合膜142、例えば、ルテニューム(Ru)の結合
膜142で分離された2つの強磁性体膜のピン磁性層1
41とリファレンス磁性層143とが互いに反平行状態
で強く磁気結合する。なお、このSV型GMR素子10
Bの他のGMR積層膜構造は同一であるので、それらの
説明を省略する。
【0052】積層フェリ固定磁性層14Aの異方性を設
定する場合には、非常に大きな外部磁界の印加中に熱処
理を施す必要がある。結合膜142のRu層の膜厚を、
例えば、0.6〜0.9nm程度に設定した場合には、
8〜12KOe程度以上の熱処理磁界を必要とする。逆
に、例えば、1KOe程度の外部磁界が印加されても、
その異方性の向きは容易に変化しない。
【0053】一例として、第1反強磁性層13にはPt
Mnを、第2反強磁性層18にはIrMnを、固定磁性
層14の結合膜142には、前記のように、Ruを用い
た積層フェリ構造を用いた場合について考える。
【0054】先ず、第1熱処理において、積層フェリ固
定磁性層14Aの異方性を設定する。この第1熱処理で
は、外部に設けられた電磁石などで発生する非常に大き
な直流磁界の印加中に、温度制御された外部ヒータによ
り加熱し、所定の温度及び時間を保った後に冷却する、
所謂PID制御された温度で熱処理を行う。この熱処理
は第1反強磁性層13のPtMnの規則化変態も目的と
しているために、熱処理温度は260°C以上の温度が
必要であり、耐熱性を考慮すると320°C以下が適当
と考えられる。また、第1熱処理時の直流磁界Haとし
ては、10KOe以上の印加磁界が望ましい。この条件
で約4時間加熱する。これによって、図3Aに示したよ
うに、この第1熱処理による第1熱処理磁界Haが積層
フェリ固定磁性層14Aに矢印Aの方向に作用している
とすると、ピン磁性層141の磁区の磁化は第1熱処理
磁界Haの向き(矢印A)に平行に向き、そのリファレ
ンス磁性層143の磁区の磁化の向きは反強磁性的結合
により第1熱処理磁界Haに反平行方向(矢印B)に向
き、このようにして積層フェリ固定磁性層14Aの異方
性を所望の向きに設定できる。一方、自由磁性層16は
第2反強磁性層18による交換結合または長距離交換結
合が働くために、第1熱処理磁界の方向を容易軸とする
向きに設定される。
【0055】次に、自由磁性層16と第2反強磁性層1
8との間に交換バイアスを、渦巻き状のバイアスに再誘
導する。本発明では、この異方性設定の方法として2種
類の製造方法を提案する。
【0056】先ず、第1の製造方法として、SV型GM
R素子10A、或いはSV型GMR素子10Bに電流I
cを通電しながらそれらSV型GMR素子10A、10
Bそのものの温度を上昇させて熱処理を行う方法であ
る。この熱処理を、便宜上、第2熱処理と記す。
【0057】この時の電流Icを流す向きは、図1及び
図2に示したように、センス電流Isとは逆向きに設定
することである。この第2熱処理もPID制御された外
部ヒータを用いて加熱する。第2熱処理時の温度は、第
2反強磁性体18が持つブロッキング温度程度とGMR
積層膜の耐熱性を目安とする。例えば、ブロッキング温
度が200°C程度の第2反強磁性層18に用いられて
いるIrMnでは、熱処理温度として160〜260°
C程度に設定する。また、ブロッキング温度が370°
Cの第1反強磁性層13に用いられているPtMnで
は、熱処理温度として220〜320°C程度が適当で
ある。
【0058】この結果、自由磁性層16には、図4に示
したように、センス電流IsによるボルテックスMvと
は逆向きに交換結合による回転バイアス磁界Hiが誘導
され、自由磁性層16には符号Mcで示したように磁区
が渦状に磁化される。ただし、図4では、センス電流I
sを流していない状態である。
【0059】このような自由磁性層16の磁化状態で、
前記のようなセンス電流IsをGMR積層膜に垂直に流
した場合には、図5に示したように、自由磁性層16の
面内に作用する電流磁界Hisによる静電エネルギーと第
2反強磁性層18との長距離交換結合エネルギーとが互
いに相殺され、自由磁性層16の膜面内における磁区
は、符号Msingleで示したように、所望の状態に単磁区
化できる。
【0060】次に、第2の製造方法であるが、この方法
は、第2反強磁性層18による自由磁性層16への交換
結合による単磁区化(磁化再配列)をパルス電流を用い
て行う方法である。パルス電流もセンス電流Isとは逆
向きに流す。SV型GMR素子10A、10BのGMR
積層膜を非可逆的に破壊しない程度の比較的大きなパル
ス電流を通電した場合には、そのパルス電流によるジュ
ール熱と、そのパルス電流による磁界によって、自由磁
性層16の磁区の磁化を再配列させることができる。期
待される発熱温度としては、前記各磁性層のブロッキン
グ温度と耐熱性を考慮した温度であり、例えば、IrM
nでは160〜260°C、PtMnでは220〜32
0°C程度が望ましい。
【0061】更に、この方法は、SV型GMR素子10
A、10B、またはこれを組み込んだMRヘッドが完成
した後でも、自由磁性層16の磁区の再配列を容易に行
うことができる。従って、例えば、このMRヘッドを搭
載したHDD(ハードディスクドライブ)にパルス電流
発生回路を搭載しておけば、MRヘッドの自由磁性層1
6の交換結合状態を何度でもリフレッシュ(再配列)さ
せることができる(後記)。
【0062】以上説明したように、前記の第1熱処理
は、積層フェリ固定磁性層14Aの異方性を固着するこ
とを目的として、260°C程度の熱処理温度で約4時
間の時間を掛け、10KOeの印加磁界の下で熱処理を
行った。この熱処理によって固定磁性層だけでなく、長
距離交換結合を介した自由磁性層16も磁化容易磁区が
磁界方向に設定される(図3B)。
【0063】また、前記第2熱処理は自由磁性層16の
異方性を決定することを目的としている。この時、電流
IcをSV型GMR素子10Bに流しながら熱処理を行
う。熱処理温度として220〜260°Cであるなら
ば、劣化しない。また、この時の電流Icの向きは、セ
ンス電流Isの向きとは逆向きに設定した(図4)。固
定磁性層14には積層フェリ構造を用いており、外部磁
界に対しても殆ど磁化回転しない。従って、この第2熱
処理前後で変化はない。
【0064】自由磁性層16の磁区は、図4に示したよ
うに、電流磁界Hiの方向へ異方性が変化する。ただ
し、電流磁界Hiの影響が小さい領域、主に自由磁性層
16の膜の中心部分には、図6Bに示したように、第1
熱処理による異方性の磁化Mdが残る。このために、セ
ンス電流Isによる渦巻状磁区Mvは、第2熱処理によ
る磁区の回転を相殺できない領域が残留する可能性があ
る。
【0065】そこで、前記第1熱処理を施した後に、補
整熱処理を行う。この補整熱処理は自由磁性層16に誘
導される長距離交換結合による前記異方性磁化Md(図
6B)を分散させる熱処理である。例えば、SV膜を回
転磁場中で熱処理を施す方法などがある。この補整熱処
理を施した後で前記の第2熱処理を施すことにより、図
6Bに示したような第1熱処理で誘導された異方性磁化
Mdを、図7Bに示したように、分散させることができ
る。
【0066】このように、補整熱処理を導入することに
よって、センス電流磁界Hisを完全にキャンセルするよ
うに自由磁性層16に長距離交換結合による理想的な異
方性磁化を誘導することができる。
【0067】次に、図8乃至図10を用いて、前記の本
発明のSV型GMR素子が組み込まれている本発明の再
生ヘッド及びこれを搭載した情報記憶装置の一つである
本発明のHDD(ハードディスクドライブ)を説明す
る。
【0068】先ず、図8にそのHDDの概略的構成を斜
視図で示した。
【0069】このHDD40はシャシー41に配設され
た回転軸42に軸支されたターンテーブル43とシャシ
ー41に配設された回動軸44に軸支されたアーム45
の先端に固定されているサスペンション46の先端部に
取り付けられた記録再生一体型ヘッド20(図10、ヘ
ッドチップ本体は図示していない)、SV型GMR素子
作動回路50(図9)などとから構成されており、磁気
媒体であるハードディスクHDがターンテーブル43に
装着され、動作時は、アーム45及びサスペンション4
6が回動して記録再生一体型ヘッド20をそのハードデ
ィスクHDの表面上の所定の位置に回動させ、サスペン
ション46の下面で浮上し、記録再生動作行う。
【0070】図10に本発明の記録再生一体型ヘッド2
0の3次元構造を半断面図で示した。
【0071】この記録再生一体型ヘッド20は、同図A
に示したように、例えば、AlTiCのような基板21
の絶縁膜22上に作製されており、基板21側から順に
再生ヘッドRH、記録ヘッドWHが配置されている。
【0072】記録ヘッドWHは、その薄膜コイル23へ
の通電による電磁誘導効果によってコア接続部24近傍
で発生した磁束が下層コア25や上層コア26を介して
記録ギャップ部27に漏れ磁界を発生させ、ハードディ
スクHD(図8)を磁化する。
【0073】次に、磁化されたハードディスクHDから
の磁束信号を検出する再生ヘッドRHについて説明す
る。図10Bにも拡大して示したように、磁気信号を検
出する本発明のSV型GMR素子10Bは、その動作安
定化を兼ねた硬磁性層28とセンス電流Isの通電経路
を規定する絶縁膜29とを積層した硬磁性/絶縁膜、ま
たは絶縁膜/硬磁性、或いはまた、絶縁膜/硬磁性/絶
縁膜の何れかをSV型GMR素子10Bのトラック幅方
向の両端部に配設し(図10Bに示した例は硬磁性/絶
縁膜である)、スピンバルブ膜の上下には高導電率の非
磁性材の電極兼上部ギャップ層30Aを介して積層され
た上部磁気シールド25と、電極兼下部ギャップ層30
Bを介して積層された下部磁気シールド31とで挟まれ
た構造で構成されている。なお、符号31はこの記録再
生一体型磁気ヘッド20のエアベアリング面(Air
Bearing Surface、以下、「ABS」と
略記する)を指す。
【0074】SV型GMR素子10Bの膜面に垂直に流
す前記センス電流Is及び前記第2熱処理で通電する電
流の印加は、上部磁気シールド25と下部磁気シールド
31を電極として行う。ただし、第2熱処理で通電する
電流の向きはセンス電流とは逆向きに通電する。
【0075】一方、自由磁性層16の異方性を再配列さ
せるための、リフレッシュ工程においても、前記第2熱
処理と同様にSV膜の上下に設けられたシールドを電極
として用いる。
【0076】前記のSV型GMR素子作動回路50は、
図9に示したように、センス電流源51とMR感知手段
52とパルス電流発生回路53と2端子スイッチ54と
から構成されている。そしてセンス電流源51とMR感
知手段52とは並列に接続されて、その一端は再生ヘッ
ドRHの上部磁気シールド25に、他端はスイッチ54
の一端子54aを通じて再生ヘッドRHの下部磁気シー
ルド31に接続されている。また、パルス電流発生回路
53は、その一端が再生ヘッドRHの上部磁気シールド
25に、他端がスイッチ54の他の端子54bを通じて
再生ヘッドRHの下部磁気シールド31に接続されてい
る。スイッチ54の可動接点54cは常時端子54a側
に接続されている。
【0077】このように構成しておくと、HDからの通
常の磁気情報を読み取る場合には、スイッチ54の可動
接点が端子54a側に常時接続されていることからSV
型GMR素子10Bの膜面に垂直にセンス電流Isを通
電しながらMR感知手段52で自由磁性層16における
磁気抵抗変化を検知でき、情報を読み出すことができ
る。
【0078】HDD40を頻繁に使用していると、何等
かの原因で静電気が発生し、その静電気の放電でSV型
GMR素子10Bの自由磁性層16の交換結合状態の磁
化配列が狂ってしまう場合がある。このような場合に、
自由磁性層16の磁気異方性の再配列を可能にするパル
ス電流を発生させる前記パルス電流発生回路53をHD
D40に搭載しておけば、前記のような場合に、スイッ
チ54を切り替えてパルス電流発生回路53を瞬間的に
作動させ、パルス電流を前記上下磁気シールド25、3
1に瞬間的に印加して加熱することができる。
【0079】HDD40をこのように構成することによ
り、何時でも、外部からSV型GMR素子10の自由磁
性層16の交換結合状態を何度でもリフレッシュ(再配
列)させることができる。
【0080】前記の各実施形態では、CPPモードで作
動するSV型磁気抵抗効果素子としてボトム型のSV型
GMR素子を採り上げて説明したが、トップ型のSV型
GMR素子にも適用でき、また、TMR素子であっても
適用できることを付言しておく。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の面垂直電
流型磁気抵抗効果素子によれば、自由磁性層にセンス電
流によって発生しようとするボルテックスの発生を抑制
することができ、従って、再生ヘッドとして組み上げて
記録情報を再生する場合にノイズが大幅に削減された情
報を再生することができる。
【0082】更に、自由層に発生するボルテックスを消
滅させるに必要な交換結合エネルギーの強度調整が非磁
性スベーサの厚み、または材料を変えることにより容易
に行える。
【0083】また、本発明の面垂直電流型磁気抵抗効素
子の製造方法によれば、センス電流によって生じるボル
テックスを打ち消す渦巻き状の電流磁界を発生させ、こ
の磁界印加の下で熱処理を行うことにより交換バイアス
による磁化配列を容易に設定することができる。
【0084】また、前記ボルテックスを打ち消す渦巻き
状の電流磁界を発生させる電流としてパルス電流を用い
ると、パルス電流により短時間に自由磁性層の温度を上
昇させて、その自由磁性層の磁化配列の再設定を行うこ
とができる。
【0085】更にまた、このパルス電流による熱処理の
製造方法であれば、再生ヘッドの作製後であっても、自
由磁性層の磁化配列の再設定を何度でも行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態のボトム型SV型GM
R膜構造の概略断面図である。
【図2】 本発明の第2実施形態のトップ型SV型GM
R膜構造の概略断面図である。
【図3】 図2に示した磁気抵抗効果膜の第1熱処理に
よる各層の磁化方向の様子を示す概念図である。
【図4】 センス電流によって発生しようとするボルテ
ックスを打ち消すための交換結合によるバイアスの向き
を示す概念的な自由磁性層の斜視図である。
【図5】 センス電流によって発生する磁界の向きを示
す概念的な自由磁性層の斜視図である。
【図6】 本発明の面垂直電流型磁気抵抗効果素子の製
造方法における第1熱処理及び第2熱処理を磁気抵抗効
果膜に施すことによって生じる自由磁性層及び固定磁性
層の磁化状態を示す概念図である。
【図7】 本発明の面垂直電流型磁気抵抗効果素子の製
造方法における第1熱処理及び第2熱処理の間に補整熱
処理を磁気抵抗効果膜に施すことによって生じる自由磁
性層及び固定磁性層の磁化状態を示す概念図である。
【図8】 本発明の再生ヘッドに印加するパルス電流発
生回路を備えたHDDの概念的斜視図である。
【図9】 本発明の再生ヘッドに接続したSV型GMR
素子作動回路の構成ブロック図である。
【図10】 本発明の面垂直電流型磁気抵抗効果素子を
搭載した記録再生一体型ヘッドの斜視図である。
【図11】 従来技術のCPP構造のボトム型SV型G
MR素子の磁気抵抗効果膜の概略断面図である。
【図12】 従来技術のCPP構造のトップ型SV型G
MR素子の磁気抵抗効果膜の概略断面図である。
【図13】 従来技術のSV型GMR素子のハード膜付
き自由磁性層におけるセンス電流を流していない場合の
単磁区状態を示す概念図である。
【図14】 従来技術のSV型GMR素子のハード膜付
き自由磁性層にセンス電流を流した場合に発生するボル
テックスの磁区状態を示す概念図である。
【符号の説明】
10A…本発明の第1実施形態のボトム型SV膜構造、
10B…本発明の第2実施形態のボトム型SV膜構造、
11…基板、12…下地層、13…第1反強磁性層、1
4…固定磁性層、14A…積層フェリ固定磁性層、14
1…ピン磁性層、142…結合膜、143…リファレン
ス磁性層、15…非磁性スペーサ層、16…自由磁性
層、17…非磁性スペーサ層、18…第2反強磁性層、
19…非磁性保護層、20…記録再生一体型ヘッド、R
H…本発明の一実施形態の再生ヘッド、40…本発明の
一実施形態のHDD、50…SV型GMR素子作動回
路、51…センス電流源、52…MR感知手段、53…
パルス電流発生回路、Ha…第1熱処理磁界、Is…セ
ンス電流、Ic…熱処理用電流(或いはパルス電流)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G017 AA01 AB07 AD55 AD65 5D034 BA03 BA04 BA05 CA08 DA07 5E049 DB12

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1反強磁性層により交換結合されて磁
    化状態が一方向に固定される固定磁性層と、該固定磁性
    層の磁化方向と直交する方向に一軸磁気異方性を呈する
    自由磁性層と、該自由磁性層に直接交換結合する、また
    は非磁性スペーサ層を介して長距離交換結合する第2反
    強磁性層を含む薄膜が積層されて磁気抵抗効果膜が構成
    されている面垂直電流型磁気抵抗効果素子において、 前記磁気抵抗効果膜の面に垂直に前記センス電流を通電
    した場合に、前記センス電流によって生じる電流磁界に
    より前記自由磁性層が磁化される渦巻き状の磁区の回転
    方向とは逆向きに、前記交換結合または前記長距離交換
    結合によって前記自由磁性層が渦巻き状の磁化配列に設
    定されていることを特徴とする面垂直電流型磁気抵抗効
    果素子。
  2. 【請求項2】 前記固定磁性層が非磁性結合層を挟んで
    前記第1反強磁性層側にピン磁性層が、前記自由磁性層
    側にリファレンス磁性層が存在するように積層されてい
    る積層フェリ構造であることを特徴とする請求項1に記
    載の面垂直電流型磁気抵抗効果素子。
  3. 【請求項3】 第1反強磁性層により交換結合されて磁
    化状態が一方向に固定される固定磁性層と、該固定磁性
    層の磁化方向と直交する方向に一軸磁気異方性を呈する
    自由磁性層と、該自由磁性層に直接交換結合する、また
    は非磁性スペーサ層を介して長距離交換結合する第2反
    強磁性層を含む薄膜が積層されて磁気抵抗効果膜が構成
    されている面垂直電流型磁気抵抗効果素子における前記
    磁気抵抗効果膜の面に垂直に前記センス電流を通電した
    場合に、前記センス電流によって生じる電流磁界により
    前記自由磁性層が磁化される渦巻き状の磁区の回転方向
    とは逆向きに、前記交換結合または前記長距離交換結合
    によって前記自由磁性層が渦巻き状の磁化配列に設定さ
    れている面垂直電流型磁気抵抗効果素子の製造方法にお
    いて、 前記第1反強磁性層と前記固定磁性層との磁化方向を決
    定するために、外部磁界により前記固定磁性層の磁化方
    向に直流磁界を印加し、温度制御された外部ヒータによ
    り加熱し、所定の温度及び時間を保った後、冷却する第
    1熱処理工程と、 前記磁気抵抗効果膜にセンス電流とは逆向きの電流を流
    し、温度制御された外部ヒータにより前記自由磁性層を
    加熱して、所定の温度及び時間を保った後、冷却する第
    2熱処理工程とを含む面垂直電流型磁気抵抗効果素子の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 第1反強磁性層により交換結合されて磁
    化状態が一方向に固定される固定磁性層と、該固定磁性
    層の磁化方向と直交する方向に一軸磁気異方性を呈する
    自由磁性層と、該自由磁性層に直接交換結合する、また
    は非磁性スペーサ層を介して長距離交換結合する第2反
    強磁性層を含む薄膜が積層されて磁気抵抗効果膜が構成
    されている面垂直電流型磁気抵抗効果素子における前記
    磁気抵抗効果膜に前記センス電流を通電した場合に、前
    記センス電流によって生じる電流磁界により前記自由磁
    性層が磁化される渦巻き状の磁区の回転方向とは逆向き
    に、前記交換結合または前記長距離交換結合によって前
    記自由磁性層が渦巻き状の磁化配列に設定されている面
    垂直電流型磁気抵抗効果素子の製造方法において、 前記自由磁性層の前記センス電流による渦巻き状の磁化
    配列と逆向きの渦巻き状の磁化配列に磁化するために、
    前記センス電流の向きとは逆向きの電流を前記磁気抵抗
    効果膜に通電して電流磁界を発生させ、該電流によって
    発生するジュール熱により前記自由磁性層を加熱する熱
    処理工程を含む面垂直電流型磁気抵抗効果素子の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 第1反強磁性層が交換結合している積層
    フェリ固定磁性層と、自由磁性層に直接交換結合してい
    る、または非磁性スペーサ層を介して長距離交換結合し
    ている第2反強磁性層を含む薄膜が積層されて構成され
    ている磁気抵抗効果膜の面に垂直にセンス電流を通電し
    て外部磁界による抵抗変化を検出できる面垂直電流型磁
    気抵抗効果素子における前記磁気抵抗効果膜に前記セン
    ス電流を通電した場合に、前記センス電流によって生じ
    る電流磁界により前記自由磁性層が磁化される渦巻き状
    の磁区の回転方向とは逆向きに、前記交換結合または前
    記長距離交換結合によって前記自由磁性層が渦巻き状の
    磁化配列に設定されている面垂直電流型磁気抵抗効果素
    子の製造方法において、 前記第1反強磁性層のブロッキング温度程度以上かつ一
    定方向の磁界印加の下に熱処理を施す第1熱処理工程
    と、 前記センス電流によって発生する回転成分をもつ電流磁
    界の影響下においても、積層フェリ固定磁性層の磁化方
    向とは直交する方向に単一的に磁区が形成される前記自
    由磁性層を形成することを目的として、前記センス電流
    による電流磁界の回転方向とは逆向きの回転磁化を誘導
    する交換バイアスを発生させるために、前記センス電流
    の向きとは逆向きの電流を前記磁気抵抗効果膜に通電
    し、該電流によって発生するジュール熱と電流磁界によ
    って前記自由磁性層に磁界中熱処理を施す第2熱処理工
    程とを含む面垂直電流型磁気抵抗効果素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記磁気抵抗効果膜に流す前記センス電
    流の向きと逆向きの電流がパルス電流であることを特徴
    とする請求項3乃至請求項5に記載の面垂直電流型磁気
    抵抗効果素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第1熱処理工程の後に、第2反強磁
    性層から前記自由磁性層に誘導される長距離交換結合に
    より前記自由磁性層の異方性磁区を分散させるために前
    記自由磁性層を回転磁界の下で熱処理する補整熱処理工
    程を施し、その後、前記第2熱処理工程を施すことを特
    徴とする請求項3乃至請求項5に記載の面垂直電流型磁
    気抵抗効果素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 第1反強磁性層により交換結合されて磁
    化状態が一方向に固定される固定磁性層と、該固定磁性
    層の磁化方向と直交する方向に一軸磁気異方性を呈する
    自由磁性層と、該自由磁性層に直接交換結合する、また
    は非磁性スペーサ層を介して長距離交換結合する第2反
    強磁性層を含む薄膜が積層されて構成されている磁気抵
    抗効果膜、或いは前記固定磁性層が非磁性結合層を挟ん
    で前記第1反強磁性層側にピン磁性層が、前記自由磁性
    層側にリファレンス磁性層が存在するように積層されて
    いる積層フェリ構造の固定磁性層で構成されている磁気
    抵抗効果膜の膜面に垂直にセンス電流を通電した場合
    に、前記センス電流によって生じる電流磁界により前記
    自由磁性層が磁化される渦巻き状の磁区の回転方向とは
    逆向きに、前記交換結合または前記長距離交換結合によ
    って前記自由磁性層が渦巻き状の磁化配列に設定されて
    いる面垂直電流型磁気抵抗効果素子が組み込まれている
    ことを特徴とする再生ヘッド。
  9. 【請求項9】 第1反強磁性層により交換結合されて磁
    化状態が一方向に固定される固定磁性層と、該固定磁性
    層の磁化方向と直交する方向に一軸磁気異方性を呈する
    自由磁性層と、該自由磁性層に直接交換結合する、また
    は非磁性スペーサ層を介して長距離交換結合する第2反
    強磁性層を含む薄膜が積層されて構成されている磁気抵
    抗効果膜、或いは前記固定磁性層が非磁性結合層を挟ん
    で前記第1反強磁性層側にピン磁性層が、前記自由磁性
    層側にリファレンス磁性層が存在するように積層されて
    いる積層フェリ構造の固定磁性層で構成されている磁気
    抵抗効果膜の膜面に垂直にセンス電流を通電した場合
    に、前記センス電流によって生じる電流磁界により前記
    自由磁性層が磁化される渦巻き状の磁区の回転方向とは
    逆向きに、前記交換結合または前記長距離交換結合によ
    って前記自由磁性層が渦巻き状の磁化配列に設定されて
    いる面垂直電流型磁気抵抗効果素子が組み込まれている
    再生ヘッドを搭載して記録媒体に記録されている情報を
    再生する情報記憶装置において、 前記面垂直電流型磁気抵抗効果素子の前記磁気抵抗効果
    膜に通電して該磁気抵抗効果膜の自由磁性層を加熱する
    センス電流の向きと逆向きのパルス電流を発生するパル
    ス電流発生回路を備えていることを特徴とする情報記憶
    装置。
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