JP2002356671A - 撥水撥油剤組成物 - Google Patents

撥水撥油剤組成物

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JP2002356671A
JP2002356671A JP2001164821A JP2001164821A JP2002356671A JP 2002356671 A JP2002356671 A JP 2002356671A JP 2001164821 A JP2001164821 A JP 2001164821A JP 2001164821 A JP2001164821 A JP 2001164821A JP 2002356671 A JP2002356671 A JP 2002356671A
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water
monomer
meth
acrylate
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JP2001164821A
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Takashige Maekawa
隆茂 前川
Sannashi Shindo
三奈子 新道
Masako Tada
雅子 多田
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Asahi Glass Co Ltd
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  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】耐久性に優れた撥水撥油性を、物品の風合いを
保持したまま物品に付与できる、撥水撥油剤組成物の提
供。 【解決手段】下記単量体(a)の重合単位および下記単
量体(b)の重合単位を含む共重合体を必須とする撥水
撥油剤組成物。 単量体(a):100℃以上の微結晶の融点を与えるR
f基含有単量体。たとえば、炭素数10以上の直鎖状の
f基含有(メタ)アクリレート。 単量体(b):微結晶の融点が存在しないか、または3
0℃以下の微結晶の融点を与えるRf基含有単量体。た
とえば、炭素数6以下の直鎖状のRf基含有(メタ)ア
クリレート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物品に撥水撥油
性、防汚性を付与できる撥水撥油剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】撥水撥油性の耐久性を高め、かつ、安定
に維持させるために、100℃以上の高い微結晶融点を
与える単量体を用いた撥水撥油剤組成物(特開平5−1
71136号公報)が知られている。該撥水撥油剤組成
物は、初期の撥水撥油性および撥水撥油性の耐久性に優
れ、加えて温水または加熱されたオイル等に対する撥性
も発現できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の撥水撥油剤組成
物においては、組成物そのものは優れた撥水撥油性を有
するが、その融点が高いことから、通常の温度領域では
皮膜を形成しにくいため、物品に対して被覆力が弱く、
物品に充分な撥水撥油性を付与できなかった。また、撥
水撥油剤組成物を布などに処理すると、手触りが硬くな
り、風合いが悪くなる欠点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、高融点を
有するポリフルオロアルキル基(以下、ポリフルオロア
ルキル基をRf基と記すことがある。)含有共重合体の
撥水撥油性の発現原理に関して詳細に検討した結果、該
共重合体の持つ優れた特性を維持したまま、上記欠点を
解決できることを見出した。すなわち、高融点を付与す
る単量体と該単量体以外の異種のRf基含有単量体との
共重合体が、より高度な耐久性を温和な加工条件で達成
できることを見出した。該組成物は、驚くべきことに、
共重合体中のRf基に由来する微結晶の結晶融点が低下
するにもかかわらず、撥水撥油性の耐久性に優れる。
【0005】本発明は、下記単量体(a)の重合単位お
よび下記単量体(b)の重合単位を含む共重合体を必須
成分として含有することを特徴とする撥水撥油剤組成物
を提供する。
【0006】単量体(a):ホモポリマのポリフルオロ
アルキル基に由来する微結晶の融点が100℃以上であ
るポリフルオロアルキル基含有単量体。
【0007】単量体(b):ホモポリマのポリフルオロ
アルキル基に由来する微結晶の融点が存在しないか、ま
たは30℃以下であるポリフルオロアルキル基含有単量
体。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明における微結晶の融点の有
無は、示差熱量測定(JIS−K−7121−198
7、K−7122−1987に記載のDSC測定法)に
より確認できる。本法の場合、微結晶の融解に伴う熱量
が3kJ/mol以下の場合に、微結晶の融点が存在し
ないと判断される。
【0009】Rf基に由来する微結晶の融点の有無は、
補助的に、広角および小角X線散乱の自己パッキングに
よるピークを観測することによっても確認できる。微結
晶の融点が存在すれば、通常その特性的なパッキング面
間隔は5Å程度であることが観測される。
【0010】本発明における微結晶の融点とは、ホモポ
リマそのものまたは共重合体そのものの融点を意味する
のではなく、Rf基含有単量体の重合単位を含む共重合
体中に存在するRf基の分子レベルでの凝集体構造(微
結晶)の融点を意味する。したがって、低分子化合物に
おける融点とは異なる。
【0011】本発明において、Rf基含有単量体とは、
飽和アルキル基または不飽和アルキル基の水素原子の一
部または全てがフッ素原子に置換されたRf基と、重合
性不飽和基とを有する化合物をいう。
【0012】Rf基は、フッ素原子以外の他のハロゲン
原子を含んでいてもよい。他のハロゲン原子としては、
塩素原子が好ましい。また、Rf基中の炭素−炭素結合
間にはエーテル性酸素原子またはチオエーテル性硫黄原
子が挿入されていてもよいが、該酸素原子または該硫黄
原子が挿入されていない方が好ましい。Rf基の末端部
分の構造としては、−CF2CF3、−CF(CF32
−CF2H、−CFH2、−CF2Cl等が挙げられ、−
CF2CF3が好ましい。
【0013】Rf基中のフッ素原子の数は、[(Rf基中
のフッ素原子数)/(Rf基と同一炭素数の対応するア
ルキル基中に含まれる水素原子数)]×100(%)で
表わすと、60%以上が好ましく、特に80%以上が好
ましい。
【0014】重合性不飽和基としては、エチレン性の重
合性不飽和基が好ましい。Rf基とエチレン性の重合性
不飽和基とは直接結合していてもよいが、結合基を介し
て結合しているのが好ましい。結合基としては、アルキ
レン基、エステル結合、アミド結合、イミド基、ウレタ
ン結合およびエーテル結合からなる群から選ばれる一種
以上を有する結合基が好ましい。
【0015】Rf基含有単量体としては、Rf基含有アル
コール、Rf基含有カルボン酸またはRf基含有スルホン
酸から誘導されるRf基含有単量体が好ましい。該Rf
含有単量体としては、公知の単量体が使用できる。特
に、Rf基含有の(メタ)アクリレートが好ましい。
【0016】本発明における単量体(a)は、ホモポリ
マのRf基に由来する微結晶の融点が100℃以上であ
るRf基含有単量体である。単量体(a)は、該単量体
の2種以上の混合物であってもよい。
【0017】単量体(a)におけるRf基は、炭素数1
0以上のパーフルオロアルキル基(以下、パーフルオロ
アルキル基をRF基と記すことがある。)であることが
好ましい。また、単量体(a)におけるRf基は、炭素
数20以下のRF基であることが好ましく、直鎖状であ
ることが好ましい。単量体(a)におけるRf基の炭素
数としては10〜18が好ましく、特に10〜16が好
ましい。
【0018】単量体(a)としては、(Rf−R1y
1で表される化合物が好ましい。ただし、Rfは上記の
f基を示し、R1は−(CH2n1(CH2p−なる
2価有機基(Q1は単結合、−COONH−、−CON
H−、−SO2NH−または−NHCONH−であり、
n+pは2〜22の整数である。)を示す。yは1また
は2の整数を示し、X1は1価の基(y=1)または2
価の基(y=2)を示す。また、X1としては、1価の
基である−CR=CH2、−OCOCR=CH2、−OC
2−φ−CR=CH2、−OCH=CH2もしくは−C
OOCR=CH2、または、−OCOR=CRCOO−
(Rは水素原子、メチル基またはハロゲン原子であり、
φはフェニレン基である。)等の基が挙げられる。
【0019】Rfとしては、直鎖状RF基が好ましく、特
に炭素数10〜20のRF基が好ましい。R1としては、
1が単結合であり、かつ、n+pが2〜6のもの、す
なわち、ジメチレン基、トリメチレン基、テトラメチレ
ン基、ペンタメチレン基またはヘキサメチレン基が最も
好ましい。次に、Q1が−CONH−または−SO2NH
−であり、かつ、n+pが2〜6(ただし、pは2以
上)であるものが好ましい。yは1の整数が特に好まし
く、X1は特に−OCOCR=CH2、すなわち、(メ
タ)アクリロイルオキシ基が好ましい。
【0020】単量体(a)の好ましい具体例を以下に挙
げる。F(CF210(CH22OCOCH=CH2、F
(CF210(CH24OCOCH=CH2、F(C
212(CH23OCOCH=CH2、F(CF212
(CH26OCOCH=CH2、F(CF210CONH
(CH25OCOCH=CH2、F(CF212(C
22OCOCH=CH2、F(CF214(CH22
COCH=CH2、F(CF210CH2COOCH=C
2、F(CF210(CH22COOCH=CH2、F
(CF210(CH23OCOCH=CH2、F(C
212(CH22OCH=CH2、F(CF212CH2
CF2(CH22OCOCH=CH2、F(CF2
12(CH24OCOCH=CH2、F(CF212CON
H(CH23CH=CH2、F(CF214CONH(C
22CH=CH2、F(CF214SO2NH(CH2
2CH=CH2、F(CF214(CH26OCOC(C
3)=CH2、H(CF210CH=CH2、H(C
212(CH23OCH2−φ−CH=CH2
【0021】単量体(b)におけるRf基は、単量体
(a)におけるRf基とは互いに独立している。たとえ
ば、炭素数が異なるRf基または炭素数は同じで構造が
異なるRf基が挙げられる。単量体(b)は、ホモポリ
マのRf基に由来する微結晶の融点が存在しないか、ま
たは30℃以下であるRf基含有単量体である。単量体
(b)は、該単量体の2種以上の混合物であってもよ
い。
【0022】単量体(b)におけるRf基は、炭素数6
以下のRF基であることが好ましい。また、単量体
(b)におけるRf基は、炭素数1〜6のRF基であるこ
とが好ましく、直鎖状であることが好ましい。単量体
(b)におけるRf基の炭素数は、2〜6が好ましく、
特に4または6が好ましい。
【0023】単量体(b)としては、(Rf’−R2y
−X2で表される化合物が好ましい。ただし、Rf’は上
記のRf基を示し、R2は−RM−Q2−RN−なる2価有
機基(RMまたはRNは互いに独立して、単結合、また
は、1個以上の酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜
22の炭化水素基。Q2は単結合、−OCONH−、−
CONH−、−SO2NH−または−NHCONH
−。)を示す。また、yは上記と同じであり、X2は上
記X1と同様の基を示す。
【0024】Rf’としては、直鎖状RF基が好ましく、
特に炭素数6以下のRF基が好ましい。また、Rf’とし
ては、Ch2h+1O[CF(CF3)CF2O]sCF(C
3)−(hは1〜6の整数、sは1〜10の整数。)
で示される基も好ましい。
【0025】R2としては、−CH2−、−CH2CH
2−、−(CH211−、−CH2CH2CH(CH3
−、−CH=CHCH2−、−(CH2CHR5O)kCH
2CH2−(kは1〜10の整数、R5は水素原子または
メチル基。)、−C24OCONHC24−、−C24
OCOOC24−、−COOC24−等が好ましく挙げ
られる。yは1の整数が好ましく、X2は、特に(メ
タ)アクリロイルオキシ基が好ましい。
【0026】単量体(b)の好ましい具体例を以下に挙
げる。ただし、Wは1〜6の整数、iは1〜10の整
数、jは1〜2の整数を示す。F(CF24(CH22
OCOCH=CH2、F(CF24(CH22OCOC
(CH3)=CH2、F(CF26(CH22OCOCH
=CH2、F(CF26(CH22OCOC(CH3)=
CH2、(CF32CFOCOCH=CH2、(CF32
CF(CF22(CH22OCOC(CH3)=CH2
F(CF22(CH22(CF22(CH22OCOC
H=CH2、F(CF24(CH22CH(CH3)OC
OCH=CH2、F(CF2WO[CF(CF3)CF2
O]iCF(CF3)CH2COCH=CH2、F(C
2WO[CF(CF3)CF2O]i(CF2j(C
22OCOC(CH3)=CH2
【0027】単量体(b)としては、単量体(a)との
重合性、形成皮膜の柔軟性、基材に対する接着性、溶媒
に対する溶解性、乳化重合の容易性等の観点から、特に
(メタ)アクリレート類が好ましい。
【0028】本発明における共重合体は、撥水撥油性の
耐久性および安定性と、加工性・被覆物性を両立させる
ために、単量体(a)と単量体(b)の割合を制御する
ことが好ましい。共重合体における[単量体(a)の重
合単位]/[単量体(b)の重合単位]の質量比は、9
5/5〜50/50が好ましく、特に90/10〜55
/45が好ましく、とりわけ80/20〜70/30が
好ましい。
【0029】単量体(b)の割合が上記の範囲にある
と、撥水撥油性の発現に必要なRf基に由来する微結晶
が生成しやすく、高度な撥水撥油性を発現できる。ま
た、単量体(a)の割合が上記の範囲にあると、共重合
体の結晶融点が好ましい範囲になり造膜が均一になりや
すく、物品に対する被覆物性が向上し、塗膜物性に優
れ、布などに処理した場合には風合いがよくなる。
【0030】本発明における共重合体は、単量体(a)
の重合単位および単量体(b)の重合単位以外に、単量
体(c)の重合単位を含むのが好ましい。単量体(c)
としては、単量体(a)および単量体(b)と共重合性
を有し、かつ、Rf基を含まない単量体が好ましい。
【0031】単量体(c)としては、単量体(a)およ
び単量体(b)と共重合可能な不飽和基を有する1種以
上の単量体が使用できる。物品に撥水撥油性の耐久性を
付与したり、高融点の共重合体が有する特性を付与する
ためには、共重合体における単量体(c)の割合は80
質量%以下が好ましい。
【0032】単量体(c)としては、炭素数1〜22の
アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート、ま
たは、炭素数5〜8のシクロアルキル基を有するシクロ
アルキル(メタ)アクリレートが好ましい。
【0033】炭素数1〜22のアルキル基を有するアル
キル(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)ア
クリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル
(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート
が好ましい。炭素数5〜8のシクロアルキル基を有する
シクロアルキル(メタ)アクリレートとしては、シクロ
ヘキシル(メタ)アクリレートが好ましい。
【0034】単量体(c)としては、ブロック化イソシ
アネート基含(メタ)アクリレートも好ましい。ブロッ
ク化イソシアネート基含有(メタ)アクリレートとは、
ブロックされたイソシアネート基を1個以上有する(メ
タ)アクリレートであり、イソシアネート基含有(メ
タ)アクリレートのイソシアネート基をブロック化剤で
ブロックした構造の化合物が好ましい。
【0035】ブロックされたイソシアネート基含有(メ
タ)アクリレートとしては、特に限定なく使用できる。
好ましい具体例としては、以下の化合物が挙げられる。
2−イソシアネートエチル(メタ)アクリレートのイソ
シアネート基をメチルエチルケトオキシムでブロックし
た化合物、2−イソシアネートエチル(メタ)アクリレ
ートのイソシアネート基をε−カプロラクタムでブロッ
クした化合物、イソホロンジイソシアネートと2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレートとの1:1(モル
比)反応物のイソシアネート基をメチルエチルケトオキ
シムでブロックした化合物、イソホロンジイソシアネー
トと2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートとの
1:1(モル比)反応物のイソシアネート基をメチルエ
チルケトオキシムでブロックした化合物、ノルボルネン
ジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレートとの1:1(モル比)反応物をメチルエチルケ
トオキシムでブロックした化合物。
【0036】単量体(c)としては、上記以外にも公知
の重合性単量体が挙げられ、重合性不飽和基を1個また
は2個有する重合性単量体が好ましく、特に重合性不飽
和基を1個有する重合性単量体が好ましい。
【0037】単量体(c)としては、モノオレフィン、
ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、カルボン酸
ビニル、スチレン、置換スチレン、(メタ)アクリルア
ミド、N−置換(メタ)アクリルアミド、アルキルビニ
ルエーテル、(置換アルキル)ビニルエーテル、ビニル
アルキルケトン、ジオレフィン、グリシジル(メタ)ア
クリレート、アジリジニル(メタ)アクリレート、アジ
リジニルアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−クロ
ロプロピルメタアクリレート、ポリオキシアルキレンモ
ノ(メタ)アクリレートモノメチルエーテル、ポリオキ
シアルキレンジ(メタ)アクリレート、ポリジメチルシ
ロキサン基を有する(メタ)アクリレート、トリアリル
シアヌレート、アリルグリシジルエーテル、カルボン酸
アリル、N−ビニルカルバゾール、N−メチルマレイミ
ド、無水マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステ
ル、マレイン酸ジアルキルエステル、置換アミノアルキ
ル(メタ)アクリレート、およびブロック化イソシアネ
ート基含有(メタ)アクリレートから選ばれる重合性単
量体も好ましい。
【0038】さらに単量体(c)としては、エチレン、
塩化ビニル、フッ化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビ
ニリデン、酢酸ビニル、ステアリン酸ビニル、スチレ
ン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、(メ
タ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミ
ド、メチロール化ジアセトン(メタ)アクリルアミド、
N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロ
ール(メタ)アクリルアミド、アルキルビニルエーテ
ル、(ハロゲン化アルキル)ビニルエーテル、ビニルア
ルキルケトン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレ
ン、グリシジル(メタ)アクリレート、アジリジニル
(メタ)アクリレート、アジリジニルエチル(メタ)ア
クリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)ア
クリレート、ポリオキシアルキレンモノ(メタ)アクリ
レート、ポリオキシアルキレンモノ(メタ)アクリレー
トモノメチルエーテル、ポリオキシモノアルキレン(メ
タ)アクリレート(2−エチルヘキシル)エーテル、ポ
リオキシアルキレンジ(メタ)アクリレート、ポリジメ
チルシロキサン基を有する(メタ)アクリレート、トリ
アリルシアヌレート、アリルグリシジルエーテル、酢酸
アリル、2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル(メタ)
アクリレート、N−ビニルカルバゾール、マレイミド、
N−メチルマレイミド、(2−ジメチルアミノ)エチル
(メタ)アクリレート等も好ましい。
【0039】本発明における共重合体の調製には、有機
溶媒を用いた溶液重合法、水を分散媒とする分散重合
法、乳化重合法等の重合手法が採用でき、特に限定され
ない。得られた共重合体の溶液、分散液、乳化液は、そ
のまままたは希釈して組成物として使用できる。また、
共重合体を分離した後、溶媒、分散媒、乳化媒に溶解、
分散、乳化して組成物としてもよい。さらに、組成物に
は必要により、種々の添加剤を添加してもよい。
【0040】本発明の撥水撥油剤組成物は、加工の簡便
性、加工における環境負荷を低減させる観点から、水分
散体が好ましい。すなわち、共重合体、水、界面活性
剤、必要に応じて有機溶媒を含む水分散体が好ましい。
【0041】該界面活性剤は1種であっても、2種以上
であってもよい。界面活性剤はノニオン性界面活性剤が
好ましく、ノニオン性界面活性剤のみからなっていても
よく、ノニオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤以
外の界面活性剤とからなっていてもよい。界面活性剤を
含む場合、共重合体の100質量部に対して、1〜20
質量部が好ましい。
【0042】界面活性剤は、ノニオン性界面活性剤の割
合が60質量%以上である界面活性剤が好ましい。ま
た、界面活性剤がノニオン性界面活性剤以外の界面活性
剤を含む場合には、カチオン性界面活性剤または両性界
面活性剤が好ましい。また、界面活性剤は、フッ素原子
を含まない界面活性剤であることが、撥水撥油性の点で
好ましい。
【0043】該有機溶媒としては、アセトン、イソプロ
ピルアルコール、飽和多価アルコール、飽和多価アルコ
ールの(モノまたはポリ)アルキルエーテル、または、
飽和多価アルコールのアルキレンオキシド付加物から選
ばれる1種以上が好ましい。
【0044】本発明の撥水撥油剤組成物を用いて処理さ
れた物品は、高温、多湿等の外部環境にさらされても、
一度形成された強固な撥水撥油表面が容易には乱れない
ため、撥水撥油性の耐久性に優れると考えられる。ま
た、撥水撥油性を発揮するRf基の微結晶の融点が高い
ため、従来の撥水撥油剤組成物では実現不可能であっ
た、熱水または高温オイル等に対する撥性をも発揮する
という、副次的な優れた効果も認められる。また、高融
点を有する共重合体のみからなる共重合体に比較して、
重合収率が高く、溶液状態または水分散形態での安定性
に優れるという効果も認められる。
【0045】本発明の撥水撥油剤組成物を用いて処理さ
れる物品としては、天然繊維、合成繊維またはその混紡
繊維等からなる繊維製品が好ましく挙げられる。また、
金属、ガラス、樹脂等の物品も特に限定なく用いられ
る。
【0046】撥水撥油性の耐久性に優れるため、従来の
撥水撥油剤組成物が適用できなかった、高温および多湿
において用いられる作業用衣料またはユニフォーム、有
機溶媒の液体または上記等の存在下で使用される濾過材
料用のコーティング剤、表面保護剤、エレクトロニクス
用コーティング剤、防汚コーティング剤等の用途へも利
用できる。
【0047】
【実施例】本発明を実施例(例1〜9、18〜23)ま
たは比較例(例10〜17、24〜28)を用いて具体
的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0048】[例1]100mLガラス製重合アンプル
に、C613CH2CH2OCOCH=CH2(ホモポリマ
の微結晶の融点なし、以下FAと記す。)の1.45
g、C1021CH2CH2OCOCH=CH2(ホモポリ
マの微結晶の融点125℃、以下、FBと記す。)の1
2.25g、ステアリルアクリレート(以下、STAと
記す。)20.21g、ヒドロキシエチルアクリレート
(以下、HEAと記す。)0.69g、ポリオキシアル
キレングリコールモノメタクリレート(以下、PAGと
記す。)0.69g、ポリオキシエチレンオクチルフェ
ニルエーテルの20%水溶液(以下、POEと記す。)
13.78g、ステアリルトリエチルアンモニウムクロ
リドの10%水溶液(以下、SATと記す。)6.89
g、水25.83g、アセトン17.23g、分子量調
整剤のステアリルメルカプタン(以下、SMと記す。)
0.18gおよび開始剤の2,2’−アゾビス(2−メ
チルプロピオンアミジン)2塩酸塩(以下、ABと記
す。)0.07gを入れた後、窒素置換を行い、60℃
で12時間重合反応を行ったところ、固形分濃度38.
08%のエマルションを得た。
【0049】[例2]100mLガラス製重合アンプル
に、FAの4.33g、FBの9.51g、STA2
0.18g、HEA0.69g、PAG0.69g、P
OE13.78g、SAT6.89g、水25.83
g、アセトン17.23g、SMの0.18gおよびA
Bの0.07gを入れた後、窒素置換を行い、60℃で
12時間重合反応を行ったところ、固形分濃度38.1
6%のエマルションを得た。
【0050】[例3]100mLガラス製重合アンプル
に、FAの7.00g、FBの7.00g、STA2
0.14g、HEA0.69g、PAG0.69g、P
OE13.78g、SAT6.89g、水25.83
g、アセトン17.23g、SMの0.18gおよびA
Bの0.07gを入れた後、窒素置換を行い、60℃で
12時間重合反応を行ったところ、固形分濃度38.5
2%のエマルションを得た。
【0051】[例4]100mLガラス製重合アンプル
に、C49CH2CH2OCOCH=CH2(ホモポリマ
の微結晶融点なし、以下、FQと記す。)の4.02
g、FBの9.54g、STA20.24g、HEA
0.69g、PAG0.69g、POE13.78g、
SAT6.89g、水25.83g、アセトン17.2
3g、SMの0.18gおよびABの0.07gを入れ
た後、窒素置換を行い、60℃で12時間重合反応を行
ったところ、固形分濃度38.49%のエマルションを
得た。
【0052】[例5]100mLガラス製重合アンプル
に、FQの6.78g、FBの6.82g、STA2
0.25g、HEA0.69g、PAG0.69g、P
OE13.78g、SAT6.89g、水25.83
g、アセトン17.23g、SMの0.18gおよびA
Bの0.07gを入れた後、窒素置換を行い、60℃で
12時間重合反応を行ったところ、固形分濃度38.8
5%のエマルションを得た。
【0053】[例6]100mLガラス製重合アンプル
に、FQの4.28g、FBの7.14g、C1225
2CH2OCOCH=CH2(ホモポリマの微結晶融点
155℃)の2.86g、STA20.24g、HEA
0.69g、PAG0.69g、POE13.78g、
SAT6.89g、水25.83g、アセトン17.2
3g、SMの0.18gおよびABの0.07gを入れ
た後、窒素置換を行い、60℃で12時間重合反応を行
ったところ、固形分濃度38.78%のエマルションを
得た。
【0054】[例7]100mLガラス製重合アンプル
に、C37O(CF2CF(CF3)O)2CF(CF3
CH2OCOCH=CH2(ホモポリマの微結晶融点な
し)の7.00g、FBの7.00g、STA20.1
5g、HEA0.69g、PAG0.69g、POE1
3.78g、SAT6.89g、水25.83g、アセ
トン17.23g、SMの0.18gおよびABの0.
07gを入れた後、窒素置換を行い、60℃で12時間
重合反応を行ったところ、固形分濃度38.55%のエ
マルションを得た。
【0055】[例8]撹拌翼を備えた500mLのガラ
ス製反応容器に、FAの11.4g、FBの101.1
7g、ジオクチルマレエート10.35g、N−メチロ
ールアクリルアミド4.61g、ポリオキシエチレンオ
レイルエーテル9.28g、水222.8g、アセトン
102.2gおよび分子量調整剤のt−ドデシルメルカ
プタン0.56gを入れ、60℃で30分間前分散した
後、高圧ホモジナイザ(マントンゴウリン社製乳化機)
を用いて200kg/cm2で処理し、乳化液を得た。
【0056】得られた乳化液を500mLのステンレス
製オートクレーブに入れ、窒素置換した。これに、塩化
ビニルを36.17g加えた後、開始剤の2,2’−ア
ゾビス2−メチルプロピオンアミジン)2塩酸塩を1.
86g加え、60℃で12時間重合反応を行ったとこ
ろ、固形分濃度34.56%のエマルションを得た。
【0057】[例9]撹拌翼を備えた500mLのガラ
ス製反応容器に、FQの11.6g、FBの103.6
g、ジオクチルマレエート10.35g、N−メチロー
ルアクリルアミド4.61g、ポリオキシエチレンオレ
イルエーテル9.28g、水222.8g、アセトン1
02.2gおよびt−ドデシルメルカプタン0.56g
を入れ、60℃で30分間前分散した後、高圧ホモジナ
イザ(マントンゴウリン社製乳化機)を用いて、200
kg/cm2で処理し、乳化液を得た。
【0058】得られた乳化液を500mLのステンレス
製オートクレーブに入れ、窒素置換した。これに、塩化
ビニルを36.17g加えた後、開始剤のABを1.8
6g加え、60℃で12時間重合反応を行ったところ、
固形分濃度35.08%のエマルションを得た。
【0059】[例10]100mLガラス製重合アンプ
ルに、Cm2m+1CH2CH2OCOCH=CH2(m=
8:10:12:14の60/25/10/5質量%の
混合物、ホモポリマの微結晶融点89℃、以下、FZと
記す。)14.43g、STA20.04g、HEA
0.69g、PAG0.69g、POE13.78g、
SAT6.89g、水25.83g、アセトン17.2
3g、SMの0.18gおよびABの0.07gを入れ
た後、窒素置換を行い、55℃で12時間重合反応を行
ったところ、固形分濃度38.97%のエマルションを
得た。
【0060】[例11]100mLガラス製重合アンプ
ルに、Cm2m+1CH2CH2OCOCH=CH2(m=
6:8:10:12:14の10/50/25/10/
5質量%の混合物、ホモポリマの微結晶融点86℃。)
14.48g、STA20.02g、HEA0.69
g、PAG0.69g、POE13.78g、SAT
6.89g、水25.83g、アセトン17.23g、
SMの0.18gおよびABの0.07gを入れた後、
窒素置換を行い、55℃で12時間重合反応を行ったと
ころ、固形分濃度39.45%のエマルションを得た。
【0061】[例12]100mLガラス製重合アンプ
ルに、C817CH2CH2CH=CH2(ホモポリマの微
結晶融点85℃)の13.51g、STA20.25
g、HEA0.69g、PAG0.69g、POE1
3.78g、SAT6.89g、水25.83g、アセ
トン17.23g、SMの0.18gおよびABの0.
07gを入れた後、窒素置換を行い、55℃で12時間
重合反応を行ったところ、固形分濃度38.1%のエマ
ルションを得た。
【0062】[例13]100mLガラス製重合アンプ
ルに、FBの13.62g、STA20.23g、HE
A0.69g、PAG0.69g、POE13.78
g、SAT6.89g、水25.83g、アセトン1
7.23g、SMの0.18gおよびABの0.07g
を入れた後、窒素置換を行い、60℃で12時間重合反
応を行ったところ、固形分濃度38.19%のエマルシ
ョンを得た。
【0063】[例14]100mLガラス製重合アンプ
ルに、FAの14.35g、STA20.06g、HE
A0.69g、PAG0.69g、POE13.78
g、SAT6.89g、水25.83g、アセトン1
7.23g、SMの0.18gおよびABの0.07g
を入れた後、窒素置換を行い、60℃で12時間重合反
応を行ったところ、固形分濃度37.48%のエマルシ
ョンを得た。
【0064】[例15]100mLガラス製重合アンプ
ルに、FQの13.51g、STA20.25g、HE
A0.69g、PAG0.69g、POE13.78
g、SAT6.89g、水25.83g、アセトン1
7.23g、SMの0.18gおよびABの0.07g
を入れた後、窒素置換を行い、55℃で12時間重合反
応を行ったところ、固形分濃度34.39%のエマルシ
ョンを得た。
【0065】[例16]100mLガラス製重合アンプ
ルに、FAの10.75g、FBの3.68g、STA
20.22g、HEA0.69g、PAG0.69g、
POE13.78g、SAT6.89g、水25.83
g、アセトン17.23g、SMの0.18gおよびA
Bの0.07gを入れた後、窒素置換を行い、60℃で
12時間重合反応を行ったところ、固形分濃度37.8
9%のエマルションを得た。
【0066】[例17]100mLガラス製重合アンプ
ルに、FQの10.03g、FBの3.71g、STA
20.15g、HEA0.69g、PAG0.69g、
POE13.78g、SAT6.89g、水25.83
g、アセトン17.23g、SMの0.18gおよびA
Bの0.07gを入れた後、窒素置換を行い、60℃で
12時間重合反応を行ったところ、固形分濃度38.2
4%のエマルションを得た。
【0067】[試験布の作製]例1〜17で得られたエ
マルションを用いて、下記の方法にてポリエステル布に
処理して、撥水性、撥油性、温水シャワーでの撥水性、
浸水後の撥水性・撥油性および風合いについて評価し
た。結果を表3に示す。
【0068】得られたエマルションを固形分濃度が2%
となるようにイオン交換水にて希釈して、試験溶液とし
た。ポリエステル布に試験溶液を浸漬塗布し、ウェット
ピックアップが90%となるように絞った。110℃に
て90秒間乾燥した後、170℃で60秒間キュアした
ものを試験布とした。
【0069】[例18]100mLガラス製重合アンプ
ルに、FAの1.50g、FBの13.00g、STA
13.76g、3,3−ジクロロ−1,1,1,2,2
−ペンタフルオロプロパン(225ca)/1,3−ジ
クロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン
(225cb)の混合溶剤(以下、225と記す。)6
0.30gおよび開始剤の2,2’−アゾビス(2−メ
チルプロピオニトリル)(以下、AIBNと記す。)の
0.56g入れた後、窒素置換を行い、60℃で15時
間重合を行ったところ、固形分濃度31.9%の溶液を
得た。なお、225は、225ca/225cb=45
/55(質量比)の混合溶剤である。
【0070】[例19]100mLガラス製重合アンプ
ルに、FAの4.52g、FBの10.84g、STA
13.80g、225の60.30gおよびAIBNの
0.56gを入れた後、窒素置換を行い、60℃で15
時間重合を行ったところ、固形分濃度31.8%の溶液
を得た。
【0071】[例20]100mLガラス製重合アンプ
ルに、FAの7.56g、FBの7.76g、STA1
3.80g、225の60.30gおよびAIBNの
0.56gを入れた後、窒素置換を行い、60℃で15
時間重合を行ったところ、固形分濃度32.0%の溶液
を得た。
【0072】[例21]100mLガラス製重合アンプ
ルに、FQの1.38g、FBの13.94g、STA
13.82g、225の60.30gおよびAIBNの
0.56gを入れた後、窒素置換を行い、60℃で15
時間重合を行ったところ、固形分濃度31.81%のエ
マルションを得た。
【0073】[例22]100mLガラス製重合アンプ
ルに、FQの4.22g、FBの10.96g、STA
13.96g、225の60.30gおよびAIBNの
0.56gを入れた後、窒素置換を行い、60℃で15
時間重合を行ったところ、固形分濃度32.06%のエ
マルションを得た。
【0074】[例23]100mLガラス製重合アンプ
ルに、FQの7.10g、FBの7.92g、STA1
4.12g、225の60.30gおよびAIBNの
0.56gを入れた後、窒素置換を行い、60℃で15
時間重合を行ったところ、固形分濃度32.18%のエ
マルションを得た。
【0075】[例24]100mLガラス製重合アンプ
ルに、FBの15.42g、STA13.74g、22
5の60.30gおよびAIBNの0.56gを入れた
後、窒素置換を行い、60℃で15時間重合を行ったと
ころ、固形分濃度31.9%の溶液を得た。
【0076】[例25]100mLガラス製重合アンプ
ルに、FZの15.26g、STA13.88g、22
5の60.30gおよびAIBNの0.56gを入れた
後、窒素置換を行い、60℃で15時間重合を行ったと
ころ、固形分濃度30.2%の溶液を得た。
【0077】[例26]100mLガラス製重合アンプ
ルに、STA29.12g、225の60.30gおよ
びAIBNの0.58gを入れた後、窒素置換を行い、
60℃で15時間重合を行ったところ、固形分濃度3
2.7%の溶液を得た。
【0078】[例27]100mLガラス製重合アンプ
ルに、FQの14.69g、STA14.43g、22
5の60.30gおよびAIBNの0.58gを入れた
後、窒素置換を行い、60℃で15時間重合を行ったと
ころ、固形分濃度32.7%の溶液を得た。
【0079】[例28]100mLガラス製重合アンプ
ルに、FAの14.40g、STA14.73g、22
5の60.30gおよびAIBNの0.58gを入れた
後、窒素置換を行い、60℃で15時間重合を行ったと
ころ、固形分濃度32.4%の溶液を得た。
【0080】[試験布の作製]例18〜28で得られた
ポリマ溶液を用いて、下記の方法にてポリエステル布に
処理して、撥水性、撥油性、温水シャワーでの撥水性、
浸水後の撥水性・撥油性および風合いについて評価し
た。結果を表3に示す。
【0081】得られたポリマ溶液を固形分濃度が0.5
%となるように、例18〜25、27、28においては
テトラヒドロフラン(THF)/225の50/50
(質量比)の混合溶剤にて希釈し、例26においてはT
HFにて希釈して試験溶液とした。ポリエステル布に試
験溶液を漬漬塗布し、ウェットピックアップが90%と
なるように絞った。130℃にて60秒間乾燥したもの
を試験布とした。
【0082】[撥水性の評価]JIS L−1092の
スプレー法による撥水性No.(表1参照)で表す。な
お、下記の撥水性No.に+を付して表した評価結果
は、それぞれの評価がその数字よりもわずかに良好なも
のを示し、−はわずかに低いことを示す。
【0083】
【表1】
【0084】[撥油性の評価]AATCC−TM118
−1966により行い、表2に示す撥油性No.で表
す。
【0085】
【表2】
【0086】[温水シャワーでの撥水性の評価]JIS
L−1029の試験方法において、水のかわりに45
℃の温水を用いた。評価は表1の撥水性No.で表し
た。
【0087】[温水浸水後の撥水性・撥油性の評価]4
5℃の温水中に試験布を12時間浸漬した後、室温で一
晩風乾したものを試験布として、撥水性および撥油性を
評価した。
【0088】[風合いの評価]触感により◎:非常に柔
らかい、○:柔らかい、△:原反と同等または少し硬
い、×:原反より硬い、の4段階の評価基準で示す。
【0089】
【表3】
【0090】
【発明の効果】本発明の撥水撥油剤組成物は、物品の風
合いを損なわずに、物品に耐摩擦性、耐洗濯性、耐ドラ
イクリーニング性または耐候性に優れた撥水撥油性、防
汚性を付与できる。すなわち、高温または多湿等の環境
においても耐久性に優れた撥水撥油性を物品に付与でき
る。特に、布においては優れた風合いを保ちながら、撥
水撥油性を付与できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C09K 3/00 112 C09K 3/00 112D Fターム(参考) 4H020 BA13 BA24 4J038 CE051 CF091 CG141 CH031 CH041 CH071 CH221 CH251 DF011 GA12 KA06 MA08 MA10 MA13 NA05 NA06 NA07 NA26 PA18 PB02 PB06 PB09 PC02 PC03 PC08 PC10 4J100 AB07P AC21P AL03R AL04Q AL05R AL08P AL08Q AL08R BA02P BA03R BA07Q BA34P BA42Q BA46R BA58P BB12P BB12Q BB18P BB18Q BC04R CA04 DA24 JA20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記単量体(a)の重合単位および下記単
    量体(b)の重合単位を含む共重合体を必須成分として
    含有することを特徴とする撥水撥油剤組成物。 単量体(a):ホモポリマのポリフルオロアルキル基に
    由来する微結晶の融点が100℃以上であるポリフルオ
    ロアルキル基含有単量体。 単量体(b):ホモポリマのポリフルオロアルキル基に
    由来する微結晶の融点が存在しないか、または30℃以
    下であるポリフルオロアルキル基含有単量体。
  2. 【請求項2】前記単量体(a)におけるポリフルオロア
    ルキル基が、炭素数10以上のパーフルオロアルキル基
    である、請求項1に記載の撥水撥油剤組成物。
  3. 【請求項3】前記単量体(b)におけるポリフルオロア
    ルキル基が、炭素数6以下のパーフルオロアルキル基ま
    たはCh2h+1O[CF(CF3)CF2O]sCF(CF
    3)−(hは1〜6の整数、sは1〜10の整数。)で
    ある、請求項1または2に記載の撥水撥油剤組成物。
  4. 【請求項4】前記共重合体における[単量体(a)の重
    合単位]/[単量体(b)の重合単位]の質量比が95
    /5〜50/50である、請求項1、2または3に記載
    の撥水撥油剤組成物。
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