JP2002355609A - 構造物の補修方法 - Google Patents

構造物の補修方法

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JP2002355609A
JP2002355609A JP2001165887A JP2001165887A JP2002355609A JP 2002355609 A JP2002355609 A JP 2002355609A JP 2001165887 A JP2001165887 A JP 2001165887A JP 2001165887 A JP2001165887 A JP 2001165887A JP 2002355609 A JP2002355609 A JP 2002355609A
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meth
acrylate
paint
group
coating film
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JP2001165887A
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English (en)
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Akihito Iida
晃人 飯田
Hiroshi Inukai
宏 犬飼
Eiichi Okazaki
栄一 岡崎
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Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】旧塗膜への密着性に優れ、得られる硬化膜が耐
候性及び耐汚染性に優れる補修方法の提供。 【解決手段】構造物の塗膜上に、直接補修材を塗装する
か、又はプライマーの塗膜を形成した後補修材を塗装す
る方法において、補修材としてマレイミド基を有する重
合体、例えば、イミドアクリレート−シクロヘキシルア
クリレート−イソブチルメタクリレート−2−エチルヘ
キシルメタクリレート−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト−スチレンの共重合体等、を含む組成物を使用する構
造物の補修方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長期間、日光や風
雨にさらされたり、機械的衝撃によって、劣化、又は破
損した構造物における塗膜の補修方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術およびその問題点】鉄、ステンレス、アル
ミ、亜鉛メッキ鋼板、コンクリート及びスレート等を材
料として製造される一般建築物、タンク、プラント、船
舶、水路工作物、橋梁、電力設備、海上構造物、重車
両、軽車両、産業機械及び航空機等には、通常、保護又
は美装の目的で、各種の樹脂からなる塗料が塗布されて
いる。当該塗料としては、ポリエステル樹脂塗料、アク
リルウレタン樹脂塗料、アルキッド樹脂塗料、塩化ゴム
系塗料、ウレタン樹脂系塗料、シリコンアルキッド樹脂
塗料、ポリエステルメラミン樹脂塗料、アクリルメラミ
ン樹脂塗料及びエポキシ樹脂塗料等が一般的に使用され
ている。しかしながら、これら塗料は、長期間の屋外暴
露等により経時的に劣化し、保護及び美観の効果が低下
するため、補修塗装を行う必要が生じる。補修塗装方法
としては、高耐候性のフッ素樹脂塗料を塗布する方法が
提案されている(特公昭61−41272)。しかしな
がら、この方法では、塗料の旧塗膜に対する密着性が不
十分であったり、使用できるプライマーが限られてい
た。又、この塗料は主剤、硬化剤の2剤を塗装直前に混
合するという作業が必要であった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の問
題点を解決すべく鋭意検討した結果、マレイミド基を有
する重合体から調製した組成物が、構造物に存在する旧
塗膜やプライマーへの密着性に優れて、1液型であり、
しかも塗装後に屋外に放置する事で硬化し、得られる硬
化膜が、耐候性及び耐汚染性等の塗膜物性が優れている
ことを見出し、本発明を完成した。以下、本発明を詳細
に説明する。尚、本明細書においては、アクリレート又
はメタクリレートを(メタ)アクリレートと表し、アク
リル酸又はメタクリル酸を(メタ)アクリル酸と表す。
【0004】1.マレイミド基を有する重合体 本発明においては、補修材としてマレイミド重合体(以
下マレイミド重合体という)を含む組成物を使用する。
本発明のマレイミド重合体は、種々の方法で製造された
ものが使用できるが、製造が容易である点で、マレイミ
ド基を有するエチレン性不飽和単量体(以下マレイミド
単量体という)の単独重合体、又はマレイミド単量体及
びこれと共重合可能なエチレン性不飽和単量体(以下単
に不飽和単量体という)の共重合体が好ましい。以下マ
レイミド単量体について説明する。
【0005】1-1.マレイミド単量体 マレイミド単量体としては、エチレン性不飽和基と、下
記式(1)で表される環状イミド基を有する化合物が好ま
しい。
【0006】
【化2】
【0007】(但し、式(1)中、R1及びR2は、それぞ
れ独立した水素原子若しくはアルキル基、どちらか一方
が水素原子で、他方がアルキル基、又はそれぞれが結合
して炭素環を形成する基である。)
【0008】マレイミド単量体における、エチレン性不
飽和基としては、ビニル基、及び、(メタ)アクリロイ
ル基が挙げられ、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
【0009】R1及びR2としては、それ自身の重合性又
はエチレン性不飽和基含有単量体との共重合性に優れて
いる点で、それぞれ独立したアルキル基、又はそれぞれ
が結合して炭素環を形成する基が好ましい。アルキル基
としては、炭素数4以下のものが好ましい。さらに、マ
レイミド単量体の製造が容易で、収率に優れ、又得られ
る共重合体が耐水性に優れたものとなる点で、それぞれ
が結合して炭素環を形成する基が好ましく、より好まし
くは、基−CH2CH2CH2−、又は基−CH2CH2
2CH2−が好ましく、特に好ましくは基−CH2CH2
CH2CH2−である。
【0010】マレイミド単量体としては、下記(2)で表
されるマレイミド基を含有する(メタ)アクリレート
〔以下イミド(メタ)アクリレートという〕が好ましい。
【0011】
【化3】
【0012】但し、式(2)において、R1及びR2は前記
と同様の基である。R3はアルキレン基で、R4は水素又
はメチル基であり、nは1〜6の整数である。
【0013】式(2)の中でも、nが1〜2のものが好ま
しく、より好ましいものは、1のものである。R3とし
ては、炭素数1〜6のものが好ましく、より好ましくは
エチレン基及びプロピレン基が挙げられる。
【0014】イミド(メタ)アクリレートは、以下の文
献及び特許に記載された方法により、酸無水物、アミノ
アルコール及び(メタ)アクリル酸から製造することが
できる。 ・加藤清ら、有機合成化学協会誌30(10)、89
7、(1972) ・Javier de Abajoら、Polymer、vol33
(5)、(1992) ・特開昭56−53119号公報、特開平1−2425
69号公報
【0015】1-2.不飽和単量体 本発明におけるマレイミド重合体は、マレイミド単量体
と不飽和単量体の共重合体が、得られる組成物の硬化収
縮が少ない点で好ましい。不飽和単量体としては、種々
の単量体が使用可能であるが、塗膜の物性及びマレイミ
ド単量体との共重合性に優れる点から、アルキル(メ
タ)アクリレートが好ましい。
【0016】アルキル(メタ)アクリレートは、種々の
化合物が使用可能であり、直鎖状、分岐状又は環状のア
ルキル基のいずれも使用可能である。直鎖状アルキル基
を有する(メタ)アクリレートとしては、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロ
ピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレー
ト、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)
アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル
(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、
ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)ア
クリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル
(メタ)アクリレート及びベヘニル(メタ)アクリレー
ト等が例示される。該単量体のアルキル基には、芳香族
環、酸素、窒素、硫黄、ハロゲン等を含んでも良い。か
かる(メタ)アクリレートとしては、ベンジル(メタ)
アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレー
ト、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エチルカル
ビトール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸エ
トキシポリエチレングリコール、アミノエチル(メタ)
アクリレート、クロロエチル(メタ)アクリレート、ト
リフルオロエチル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフ
ルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート等が例示さ
れる。
【0017】分岐状アルキル基を有する(メタ)アクリ
レートとしては、イソプロピル(メタ)アクリレート、
イソブチル(メタ)アクリレート、s−ブチル(メタ)
アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ネオ
ペンチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート及
びイソステアリル(メタ)アクリレート等が例示され
る。該単量体のアルキル基には、芳香族環、酸素、窒
素、硫黄、ハロゲン等を含んでも良い。かかる単量体と
しては、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、メ
トキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート
及びヘキサフルオロプロピル(メタ)アクリレート等が
例示される。
【0018】環状アルキル基を有する(メタ)アクリレ
ートとしては、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、
イソボルニル(メタ)アクリレート及びトリシクロデシ
ニル(メタ)アクリレート等が例示される。該単量体の
アルキル基には、芳香族環、酸素、窒素、硫黄及びハロ
ゲン等を含んでも良い。かかる単量体としては、(メ
タ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリ
レート及びモルホリノエチル(メタ)アクリレート等が
例示される。
【0019】これらアルキル(メタ)アクリレートは、
単独で使用することも、複数種併用することもできる。
本発明においては、これらアルキル(メタ)アクリレー
トの中でも、得られる塗膜の硬度及び耐候性に優れる点
で、炭素数1〜20のアルキル基を有することが好まし
く、炭素数1〜8のアルキル基を有することが特に好ま
しい。かかる単量体としては、メチル(メタ)アクリレ
ート、(メタ)アクリル酸エチル、ブチル(メタ)アク
リレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチ
ル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アク
リレート及びシクロヘキシル(メタ)アクリレートが例
示される。
【0020】不飽和単量体としては、官能基含有単量体
を使用することができる。官能基としては水酸基、カル
ボキシル基、エポキシ基及び加水分解性シリル基が挙げ
られる。
【0021】水酸基含有単量体としては、ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート及びヒドロキシブチル(メタ)ア
クリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレー
ト;2−ヒドロキシクロロプロピル(メタ)アクリレー
ト;ポリエチレングリコール及びポリプロピレンモノ
(メタ)アクリレート等のポリアルキレングルコールモ
ノ(メタ)アクリレート、ラクトン変性ヒドロキシエチ
ル変性(メタ)アクリレート並びに水酸基含有(メタ)ア
クリレートオリゴマー等が挙げられる。ラクトン変性ヒ
ドロキシエチル変性(メタ)アクリレートは市販されて
おり、ダイセル化学(株)製のプラクセルFシリーズ等
がある。水酸基含有オリゴマーは市販されており、末端
に水酸基を有するアクリレートオリゴマーである東亞合
成(株)製のアロニクス5700(商品名)、日本触媒
化学工業社製のHE−10、HE−20、HP−10及
びHP−20(いずれも商品名)等がある。
【0022】カルボキシル基含有単量体としては、(メ
タ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、
ビニル酢酸及びクロトン酸等が挙げられる。
【0023】エポキシ基含有単量体としては、(メタ)
アクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル及び
グリシジルビニルエーテル等が挙げられる。
【0024】加水分解性シリル基含有単量体としては、
トリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、ト
リエトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、メチ
ルジメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、ビ
ニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0025】又、不飽和単量体としては、上記以外に
も、エチレン、プロピレン及びイソブチレン等のαオレ
フィン;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル及
びフッ化ビニリデン等の部分ハロゲン化オレフィン;酢
酸アリル及び酪酸アリル等のアリル化合物、クロトン酸
エチル及びクロトン酸プロピル等のクロトン酸エステ
ル;エチルビニルエーテル及びシクロヘキシルビニルエ
ーテル等のビニルエーテル;酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル及びバーサチック酸ビニル等のカルボン酸ビニ
ル;スチレン、αメチルスチレン及びビニルトルエン等
の置換スチレン類;アクリロニトリル、アクリルアミ
ド、並びにメタクリルアミド等が挙げられる。これら単
量体は、2種類以上併用しても良い。
【0026】本発明に用いるマレイミド重合体がマレイ
ミド単量体と不飽和単量体の共重合体である場合、単量
体の共重合割合としてはマレイミド単量体4〜40質量
部、不飽和単量体96〜60質量部であることが好まし
い。マレイミド単量体が4質量部より少ないと、架橋点
が少なく、硬化性や硬化塗膜の性能が低下してしまうこ
とがあり、一方40重量部より多いと、得られる塗膜が
脆く、耐候性が低下する場合がある。
【0027】本発明の上塗り塗料において、マレイミド
重合体は、有機溶剤に溶解した形態、有機溶剤に非水分
散した形態、水分散型した形態のいずれの形態でも良
い。
【0028】マレイミド重合体の平均分子量は、ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー法によるポリスチレ
ン換算の数平均分子量(以下Mnという)で1,000
〜1000,000であることが好ましい。マレイミド
重合体を有機溶剤に溶解した有機溶剤型塗料及び非水分
散塗料として用いる場合には、Mnが3,000〜10
0,000であることが好ましく、一方、重合体を乳化
・懸濁して水性媒体中の分散体として使用する場合は、
Mnがが10,000〜500,000であることが好
ましい。
【0029】マレイミド重合体のガラス転移点(以下T
gという)は5℃〜80℃の範囲が好しいい。5℃未満
では、塗膜の耐汚染性が低下する場合があり、又80℃
を超えると塗膜の下地追従性が悪くなり、ひび割れが生
じる可能性がある。
【0030】1-3.マレイミド重合体の製造方法 マレイミド重合体は、ラジカル重合開始剤の存在下、前
記単量体を共重合させ製造することができる。重合方法
としては、塊状重合、水性媒体中での懸濁重合及び乳化
重合、有機溶剤中での溶液重合等の方法が採用可能であ
る。ラジカル重合開始剤としては、ジイソプロピルパー
オキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシピバレ
ート、ベンゾイルパーオキサイド及びラウロイルパーオ
キサイド等の過酸化物、過硫酸アンモニウム及び過硫酸
カリウム等の無機過酸化物、並びにアゾビスイソブチロ
ニトリル及びアゾビスイソバレロニトリル等のアゾ化合
物が使用できる。その使用量としては、全単量体量に対
し0.0001〜10重量%が好ましい。又、いずれの
重合においても、必要に応じてラウリルメルカプタン等
の連鎖移動剤を加えても良い。
【0031】マレイミド重合体を乳化重合で製造する場
合、乳化剤としては、アニオン型、ノニオン型及びその
併用が好ましい。アニオン型乳化剤の例としては、高級
アルコール硫酸エステルナトリウム塩が挙げられ、ノニ
オン型乳化剤の例としては、ポリエチレングリコールア
ルキルエーテル等が挙げられる。又、反応性乳化剤も使
用可能であり、具体的にはラテムル〔花王(株)〕、エレ
ミノール〔三洋化成(株)〕、アクアロン〔第一工業製薬
(株)〕及びアデカリアソープ〔旭電化工業(株)〕等が挙
げられる。乳化剤の使用量としては、全単量体量100
質量部に対して0.1〜50質量部の範囲あることが好
ましい。又必要によりpH調整剤として、炭酸カリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、ハイドロタルサイト及び陰イ
オン交換樹脂等を加えてもよい。
【0032】マレイミド重合体を溶液重合で製造する場
合、使用する有機溶媒としては、テトラヒドロフラン及
びジオキサン等の環状エーテル;n−ヘキサン及びシク
ロヘキサン等の炭化水素;ベンゼン、トルエン及びキシ
レン等の芳香族炭化水素化合物;酢酸エチル及び酢酸ブ
チル等の酢酸エステル;アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン及び
シクロヘキサノン等のケトン;エタノール、イソプロパ
ノール、n−ブタノール及びn−ブチルセロソルブ等の
アルコール類;並びにミネラルスピリット、炭化水素系
混合溶剤のペガソール3040(芳香族分20質量
%)、及びペガソールAN−45(芳香族分30質量
%)[いずれもエクソンモービル化学製、商品名]、L
AWS(芳香族分30質量%)、HAWS(芳香族分5
0質量%)[いずれもシェル化学製、商品名]、および
スワゾール1000[丸善石油製、商品名]等の炭化水
素系溶剤等が挙げられる。これら有機溶剤は、2種以上
を併用することもできる。有機溶剤の使用量は、全単量
体量100質量部に対して20〜200部の範囲である
ことが好ましい。
【0033】マレイミド重合体を非水分散重合で製造す
る場合、炭化水素系溶剤中に長鎖アルキル(メタ)アク
リレート共重合体等の当該溶剤に可溶な重合体の存在下
に、当該溶剤に不溶となる組成の上記単量体を共重合す
る。この場合に使用される炭化水素系溶剤としては、前
記したものが挙げられる。
【0034】重合条件としては、特に限定されないが、
好ましい反応における好適な重合温度は20〜140℃
あり、通常は常圧でおこなわれる。好適な重合時間は3
〜40時間である。重合に使用する単量体は、その全量
を初期にバッチ仕込みしてもよいし、重合の進行と共に
一部の単量体を逐次添加してもよい
【0035】本発明で使用する補修材が有機溶剤型塗料
である場合、使用する有機溶剤としては、沸点が60℃
以上のものが好ましい。沸点が60℃未満の有機溶剤を
使用すると、塗料にした場合、乾燥が早すぎ造膜性が低
下する場合がある。当該有機溶剤の具体例としては、前
記有機溶剤の例として挙げたもの以外にも、芳香族炭化
水素系混合溶剤〔市販品としては、スワゾール100
0、丸善石油(株)製等がある〕等;オルト擬蟻酸メチル
及びオルト酢酸メチル等のオルト酸類;エチレングリコ
ールモノブチルエーテル及びジエチレングリコールモノ
ブチルエーテル等のセロソルブ系又はカルビトール系溶
剤;プロピレングリコールメチルエーテル及びプロピレ
ングリコールブチルエーテル等のアルキレングリコール
アルキルエーテル;ソルフィット及びソルフィットアセ
テート等のイソプレングリコール系溶剤;ミネラルスピ
リット、ナフサNo5、ナフサNo6、LAWS及びH
AWS等のターペン等が挙げられる。本発明の組成物が
非水分散型塗料である場合、使用される有機溶剤として
は、ミネラルスピリット、ナフサNo5、ナフサNo
6、LAWS及びHAWS等のターペン類が好ましい。
有機溶剤の割合としては、マレイミド重合体:有機溶剤
=20:8〜75:25(質量比)が好ましい。
【0036】本発明で使用する補修材が水性塗料である
場合には、エタノール、エチレングリコール、ソルフィ
ット(3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール〔ク
ラレ(株)〕)、ソルフィットアセテート(3−メチル−
3−メトキシブチルアセテート〔クラレ(株)〕)及びテ
キサノールCS12(2,2,4−トリメチル−1,3
−ペンタンジオールモノイソブチレート)〔チッソ
(株)〕)、エチレングリコールモノブチルエーテル及び
ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のセロソル
ブ系又はカルビトール系溶剤;プロピレングリコールメ
チルエーテル及びプロピレングリコールブチルエーテル
等のアルキレングリコールアルキルエーテル等の有機溶
剤を加えても良い。水性媒体の割合としては、マレイミ
ド重合体:水性媒体=30:70〜60:40(質量
比)が好ましい。
【0037】本発明で使用する補修材には、前記マレイ
ミド重合体の溶液、又は分散液に、顔料、分散剤及び増
粘剤等を加えて、通常の方法で調製できる。又、必要に
応じ、紫外線吸収剤、光安定剤、レベリング剤、色別れ
防止剤、表面調整剤、シランカップリング剤及び増粘剤
等の添加剤を加えることもできる。又、耐汚染性を向上
させるためにアルキルシリケート、アルキルシリケート
オリゴマーを添加することもできる。
【0038】使用できる顔料としては、例えば、酸化チ
タン、べんがら、焼成顔料及びパール顔料等の無機顔
料;フタロシアニンブルー、キナクリドンレッド、イソ
インドリノン及びカーボンブラック等の有機顔料;炭酸
カルシウム、硫酸バリウム等の体積顔料;並びにアルミ
フレーク及びステンレスフレーク等のメタリック顔料が
挙げられる。又、艶消し剤として、ポリエチレンワック
ス、ポリプロピレンワックス、シリカ系艶消し剤を添加
することもできる。紫外線吸収剤はベンゾフェノン系化
合物、ベンゾトリアゾール系化合物、蓚酸アニリド系化
合物等の有機系紫外線吸収剤、超微粒子酸化チタン、酸
化セリウム等の無機系紫外線吸収剤が使用できる。シラ
ンカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリメトキシシラン、γ−イソシアネート
プロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピル
トリメトキシシランの他、通常の塗料添加剤として使用
できるものが使用可能である。
【0039】本発明で使用する補修材として着色塗料を
使用する場合には、硬化速度を上げる目的で硬化触媒を
使用する事が好ましい。使用できる硬化触媒としては、
光増感剤、光開始剤、金属ドライヤー及び金属キレート
等が使用可能である。
【0040】光重合開始剤、光増感剤の具体例として
は、ナフタレン及びフェナントレン等の炭化水素系増感
剤;ニトロベンゼン、p−ジニトロベンゼン及びp−ニ
トロアニリン等のニトロベンゼン誘導体;アセトフェノ
ン、プロピオフェノン、ベンゾフェノン、[4−(メチ
ルフェニルチオ)フェニル]フェニルメタン、ベンズア
ルデヒド、3−メチルアセトフェノン、4−メチルアセ
トフェノン、3−ペンチルアセトフェノン、4−メトキ
シアセトフェン、3−ブロモアセトフェノン、4−アリ
ルアセトフェノン、p−ジアセチルベンゼン、3−メト
キシベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4−
クロロベンゾフェノン、4,4‘−ジメトキシベンゾフ
ェノン、1,1’− ジメトキシ−1−フェニルベンゾ
フェノン、4−クロロ−4′−ベンジルベンゾフェノ
ン、p,p’−ジエチルアミノベンゾフェノン、p,
p’−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジエトキシアセ
トフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニ
ルプロパン−1−オン、ビス(4−ジメチルアミノフェ
ニル)ケトン、ビス(4−ジエチルアミノフェニル)ケ
トン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−
モルフォリノエーテル)ブタノン−1等のベンズフェノ
ン及びアセトフェノン誘導体;イソブチルベンゾインエ
ーテル、イソプロピルベンゾインエーテル、ベンゾイン
エチルエーテル、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾ
インエーテル類;2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェ
ニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシル
フェニルケトン、ベンジル等のベンジルケタール類;3
−クロロキサントン、3,9−ジクロロキサントン、3
−クロロ−8−ノニルキサントン、2−クロロチオキサ
ントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のキサント
ン類;ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,
4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、ビ
ス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォ
スフィンオキシド等のアシルフォスフィンオキシド類;
ベンゾイル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブ
チルエーテル、ベンジルメトキシケタール及びエチルア
ントラキノン等が挙げられる。この中でも、ベンズフェ
ノン誘導体、アセトフェノン誘導体、キサントン類、ア
シルフォスフィンオキシド類が好ましく、最も好ましく
はキサントン類である。光重合開始剤又は光増感剤は、
単独で使用しても、2種以上を併用しても良い。光増感
剤又は光開始剤の使用量としては、マレイミド基含有重
合体100質量部当たり、0.1〜10質量部が好まし
く、より好ましくは0.5〜5質量部である。0.1質
量部より少ない場合には、硬化速度の向上が少なく、
又、10質量部を超えると、塗膜の変色が大きくなる。
【0041】金属ドライヤーとしては、アルキド塗料等
の不飽和脂肪酸部分を含有する塗料の酸化重合を促進す
るため通常使用される金属ドライヤーが好ましい。金属
ドライヤーにおける金属としては、鉛、コバルト、銅、
錫、亜鉛、鉄、マンガン、ビスマス及びジルコニウム等
が挙げられる。具体的には、ナフテン酸鉛、オクテン酸
鉛、ナフテン酸コバルト、オクテン酸コバルト、ナフテ
ン酸亜鉛、オクテン酸亜鉛、ナフテン酸マンガン、オク
テン酸マンガン、ナフテン酸銅、オクテン酸銅、ナフテ
ン酸鉄、オクテン酸鉄、ナフテン酸カルシウム、ナフテ
ン酸ジルコニウム、オクテン酸ジルコニウム及びオクテ
ン酸ビスマス等が挙げられる。金属キレート化合物の具
体例としては、アルミニウムトリス(アセチルアセトネ
ート)、チタニウムテトラキス(アセチルアセトネー
ト)、チタニウムビス(ブトキシ)ビス(アセチルアセ
トネート)、チタニウムビス(イソプロポキシ)ビス
(アセチルアセトネート)、コバルトビス(アセチルア
セトネート)、コバルトトリス(アセチルアセトネー
ト)、銅ビス(アセチルアセトネート)、鉄トリス(ア
セチルアセトネート)、マンガンビス(アセチルアセト
ネート)ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトネー
ト)、ジルコニウムビス(イソプロポキシ)ビス(アセ
チルアセトネート)等が挙げられる。金属ドライヤー、
金属キレートは単独で使用しても、又は2種以上を併用
して使用することもできる。金属ドライヤー、金属キレ
ートの使用量は、マレイミド重合体100質量部当たり
0.01〜10質量部が好ましく、より好ましくは0.
05〜5質量部である。0.01質量部より少ない場合
には、硬化速度があまり向上せず、又10質量部より多
い場合には、塗膜の変色が大きくなる。
【0042】本発明で使用する補修材におけるマレイミ
ド重合体が、更に水酸基を含有する共重合体である場
合、硬化剤として、ポリイソシアネートを使用する事も
可能である。又、本発明で使用する補修材におけるマレ
イミド重合体が更にアルコキシシリル基を含有する場合
には、アルコキシル基の加水分解触媒を添加する事も可
能である。
【0043】2.補修方法 本発明は、構造物の塗膜上に、直接補修材を塗装する
か、又はプライマーの塗膜を形成した後補修材を塗装す
る方法において、補修材としてマレイミド重合体を含む
組成物を使用する構造物の補修方法である。
【0044】補修材の粘度としては、使用する目的に応
じて適宜設定すれば良く、刷毛又はローラーで塗装する
場合は、岩田カップで60秒以下が好ましく、スプレー
で塗装する場合は、岩田カップで20秒以下が好まし
い。
【0045】本発明において、補修対象となる旧塗膜の
塗料の種類としては、アクリル樹脂塗料、アルキッド樹
脂塗料、ウレタン樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料、アクリ
ルシリコン塗料、ビニル樹脂塗料、フェノール樹脂塗
料、ポリエステル樹脂塗料、フッ素樹脂塗料、メラミン
樹脂塗料等の熱硬化型もしくは熱溶融型塗料、あるい
は、アクリル樹脂塗料、アルキッド樹脂塗料、ウレタン
樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料、塩化ゴム塗料、繊維素誘
導体系塗料、フッ素樹脂塗料、油性塗料及びビニル樹脂
塗料等の常温乾燥型塗料等があげられる。又、旧塗膜は
クリア塗料であっても、着色塗料であっても構わない。
【0046】本発明において、補修の対象となる構造物
を構成する基材としては、鉄、鋼板、スレンレス、アル
ミ及び亜鉛鋼板等の金属;ABS樹脂、FRP樹脂、P
C樹脂、硬質PVC樹脂、ベークライト樹脂、エポキシ
樹脂、アクリル樹脂及びポリウレタン樹脂等のプラスチ
ック;並びにセメント、コンクリート躯体、モルタル、
セメント・アスベスト板、木質セメント板、ALC、珪
酸カルシウム板及び繊維補強セメント板等のアルカリ性
無機硬化体の他、瓦、木材等が挙げられ、コンクリート
構造物に好ましく適用できる。
【0047】旧塗膜の補修方法としては、旧塗膜にフク
レ、チョーキングが発生している場合、又は汚染物質が
付着している場合には、あらかじめサンドペーパー、、
ブラシ等により研磨処理するか、高圧水洗した後、本発
明の塗装を行う事が好ましい。補修材の塗装は、刷け、
スプレー及びローラー等を用いて行うことができる。補
修方法としては、前処理した旧塗膜に、直接補修材を塗
装する方法、又は、旧塗膜の塗料に応じて、各種樹脂か
らなる塗料をプライマーとして塗装、乾燥させた後に上
塗り塗料を塗装する方法で行う。この場合、プライマー
と補修材の塗装間隔は半日〜1週間であることが好まし
い。
【0048】プライマーとしては、種々のものが使用で
き、水分散型プライマー及び弱溶剤型プライマーが好ま
しい。水分散型プライマーとしては、水分散型エポキシ
塗料、水分散アクリル塗料及び水分散アクリルウレタン
塗料等が挙げられる。弱溶剤型プライマーは、樹脂が炭
化水素系有機溶剤を主成分とする溶剤に溶解、又は分散
しているものであり、具体的には、弱溶剤可溶型アクリ
ルウレタン塗料、弱溶剤分散型アクリルウレタン塗料、
弱溶剤可溶型エポキシ塗料、弱溶剤分散型エポキシ塗
料、弱溶剤可溶エポキシ塗料でケチミン硬化剤を用いる
タイプ、弱溶剤分散型エポキシ塗料でケチミン硬化剤を
用いるタイプ、弱溶剤可溶型アルキド塗料及び弱溶剤分
散型ウレタン塗料等が挙げられる。
【0049】補修材及びプライマーの膜厚は、それぞれ
100μ以下であることが好ましい。上塗り塗料の塗装
は屋内、屋外のいずれで行なっても良い。乾燥は上塗り
塗料を硬化させるために屋外で行なうのが好ましい。
【0050】上記補修方法で得られた塗膜は、旧塗膜に
対する密着性が優れており、又、トップコートの耐候性
が優れているため、次の塗り替えまでの間隔が長くな
る。よって、塗り替えに要する費用や工数を著しく削減
することができる。
【0051】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を挙げ、本発明を
より具体的に説明する。尚、以下において、「%」は質
量%を意味する。 ○顔料分散液の調製 ・W−1 マレイミド基含有重合体として、後記表1に示す種類及
び割合の単量体を使用して製造した共重合体(T−1、
Tg:35℃、Mn:19000)のHAWS50%溶
液を使用した。T1の溶液と表2に示す各成分を使用
し、高速攪拌機を使用し、常法に従い各成分を攪拌・混
合し、白色分散液(W−1)を調製した。
【0052】・W−2 マレイミド基含有重合体として、後記表1に示す種類及
び割合の単量体を使用して製造した共重合体(T−2、
Tg:35℃、Mn:22000)の50%LAWS溶
液を使用し、表2に示す成分を使用し、W−1と同様の
方法により白色分散液(W−2)を調製した。
【0053】・W−3 マレイミド基含有重合体として、後記表1に示す種類及
び割合の単量体と、乳化剤として、反応性乳化剤である
アクアロンHS10〔第一工業製薬(株)〕を使用し、乳
化重合により製造した共重合体(T−3)の水性分散体
(固形分45%)を使用した。表2に示す成分を攪拌、
混合し、白色分散液(W−3)を調製した。
【0054】・W−4 マレイミド基を有しない重合体として、後記表1に示す
種類及び割合の単量体を使用して得られた共重合体(T
−4、Tg:32℃、Mn:23000)のLAWS5
0%溶液を使用し、表2に示す成分を使用し、W−1と
同様の方法により白色分散液(W−4)を調製した。
【0055】・W−5 マレイミド基を有しない重合体として、後記表1に示す
種類及び割合の単量体と、乳化剤として、反応性乳化剤
であるアクアロンHS10〔第一工業製薬(株)〕を使用
し、乳化重合により製造した共重合体(T−5)の水性
分散体(固形分45%)を使用した。表2に示す成分を
攪拌、混合し、白色分散液(W−5)を調製した。
【0056】
【表1】
【0057】表1における略号は、以下の意味を示す。 THPI:下記式(3)で示されるイミドアクリレート
【0058】
【式4】
【0059】DMMI:下式(4)で示されるイミドアク
リレート
【0060】
【式5】
【0061】CHA:シクロヘキシルアクリレート MMA:メチルメタクリレート BMA:ブチルメタクリレート IBMA:イソブチルメタクリレート BA:ブチルアクリレート EHMA:2−エチルヘキシルメタクリレート HEMA:ヒドロキシエチルメタクリレート ST:スチレン AA:アクリル酸 MAA:メタクリル酸
【0062】
【表2】
【0063】○補修材の調製 表3に示す各成分を使用し、各成分を混合して、補修材
組成物を調製した。得られた組成物を使用して、後記す
る評価方法に従い評価した。
【0064】
【表3】
【0065】1)DETX−S:光増感剤、日本化薬
(株)製KAYACURE DETX−S、2,4−ジエ
チルチオキサントンの20%ソルフィットアセテート溶
液 2)Oc−Co:オクテン酸コバルトのLAWS溶液
(コバルト分として1%)
【0066】○試験用基材の調製 A:サンシャインウエザメーターで2000時間経過さ
せ白亜化したポリエステル粉体塗料塗装ボンデ板を水洗
し、乾燥したものを用いた。 B:サンシャインウエザメーターで2000時間経過さ
せ白亜化したアクリルウレタン塗装スレート板を水洗し
乾燥したものを用いた。
【0067】(塗装例1)劣化塗膜Aに補修材1をロー
ラー塗装し(乾燥膜厚約30μ)、塗装翌日、屋外に出
し2週間乾燥した。
【0068】(塗装例2)劣化塗膜Aにエトン2100
HBプライマー(川上塗料(株)製エポキシプライマ
ー)をローラーで塗装した(乾燥膜厚約40μ)。翌
日、補修材2をローラーで塗装した(乾燥膜厚約30
μ)。塗装翌日、屋外に出し2週間乾燥した。
【0069】(塗装例3)劣化塗膜Aに補修材3をロー
ラーで塗装した(乾燥膜厚約30μ)。塗装翌日、屋外
に出し2週間乾燥した。
【0070】(塗装例4)劣化塗膜Bにエトン2100
EMKシーラー(川上塗料(株)製プライマー)をロー
ラーで塗装した(乾燥膜厚約40μ)。翌日、補修材1
をローラー塗装し(乾燥膜厚約30μ)、塗装翌日、屋
外に出し2週間乾燥した。
【0071】(塗装例5)劣化塗膜Bにエトン2100
EMKシーラー(川上塗料(株)製プライマー)をロー
ラーで塗装した(乾燥膜厚約40μ)。翌日、補修材2
をローラーで塗装した(乾燥膜厚約30μ)。塗装翌
日、屋外に出し2週間乾燥した。
【0072】(塗装例6)劣化塗膜Bに水性シリコンシ
ーラー(水谷ペイント(株)製シーラー)をローラーで
ローラーで塗装した(乾燥膜厚約30μ)。翌日、補修
材3をローラーで塗装した(乾燥膜厚約30μ)。塗装
翌日、屋外に出し2週間乾燥した。
【0073】(比較塗装例1)劣化塗膜Aに補修材4を
ローラーで塗装した(乾燥膜厚約30μ)。塗装翌日、
屋外に出し2週間乾燥した。
【0074】(比較塗装例2)劣化塗膜Aに補修材5を
ローラーで塗装した(乾燥膜厚約30μ)。塗装翌日、
屋外に出し2週間乾燥した。
【0075】(比較塗装例3)劣化塗膜Bにエトン21
00EMKシーラー(川上塗料(株)製プライマー)を
ローラーで塗装した(乾燥膜厚約40μ)。翌日、補修
材4をローラーで塗装した(乾燥膜厚約30μ)。塗装
翌日、屋外に出し2週間乾燥した。
【0076】(比較塗装例4)劣化塗膜Bに水性シリコ
ンシーラー(水谷ペイント(株)製シーラー)をローラ
ーで塗装した(乾燥膜厚約30μ)。翌日、補修材5を
ローラーで塗装した(乾燥膜厚約30μ)。塗装翌日、
屋外に出し2週間乾燥した。
【0077】(評価)塗装例1〜6、及び比較塗装例1
〜4で作成した補修塗装板について以下の試験を行っ
た。結果を表1に示す。
【0078】・密着性 塗装板を水道水に室温で24時間浸漬する。取り出し、
風乾2時間行った後、JIS K5400に準じて碁盤
目剥離試験を行い、残率を測定する基材Aについては、
100目の残率を、基材Bについては25目の残率を示
す。
【0079】・耐候性 塗装板をサンシャインウエザメーター1000時間試験
した前後の光沢60度を測定し、保持率(%)を算出し
た。
【0080】・耐汚染性 塗装例1〜3、及び比較塗装例1〜2で作成した補修塗
装板について試験を行った。名古屋市南部工業地帯にお
いて、屋外に試験片を南面60度の角度で固定し、設置
し、5ケ月間暴露を行った。試験前後のL値の変化(Δ
L)を測定した。−ΔL値が大きいほど汚れていること
を示す。
【0081】
【表4】
【0082】
【発明の効果】本発明の補修塗装方法は、旧塗膜への密
着性に優れ、得られる硬化膜が耐候性及び耐汚染性に優
れる補修方法であり、従来の補修塗装方法に比較して次
回の補修塗装までの間隔を伸ばすことができ有用な方法
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E176 AA05 BB04 4D075 AE03 CA13 CA32 CA34 CA47 DA06 DA23 DA27 DB02 DB04 DB05 DB07 DB12 DB21 DB35 DB37 DB38 DB43 DB46 DB47 DB48 DB50 DB61 DC01 DC05 DC08 DC11 DC15 EA06 EA07 EA10 EA23 EA41 EB07 EB13 EB14 EB15 EB16 EB19 EB20 EB22 EB23 EB32 EB33 EB35 EB36 EB37 EB38 EB43 EB45 4J038 CG141 CH031 CH041 CH071 CH191 CJ001 CR071 GA09 HA156 JA01 JA17 JA25 JA32 JA55 JC14 KA06 KA09 MA08 MA09 NA03 NA05 NA12 NA23 PB04 PB05 PB06 PB07 PB12 PC02 PC03 PC04 PC06 PC08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】構造物の塗膜上に、直接補修材を塗装する
    か、又はプライマーの塗膜を形成した後補修材を塗装す
    る方法において、補修材としてマレイミド基を有する重
    合体を含む組成物を使用することを特徴とする構造物の
    補修方法。
  2. 【請求項2】前記マレイミド基を有する重合体における
    マレイミド基が下記式(1)で表されるものである請求項
    1記載の構造物の補修方法。 【化1】 (但し、式(1)中、R1及びR2は、それぞれ独立した水
    素原子若しくはアルキル基、どちらか一方が水素原子
    で、他方がアルキル基、又はそれぞれが結合して炭素環
    を形成する基である。)
  3. 【請求項3】前記補修材が、水分散型組成物であるか、
    又は脂肪族炭化水素系溶剤を主溶剤として構成される組
    成物である請求項1又は請求項2のいずれかに記載の補
    修方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015046426A1 (ja) * 2013-09-30 2015-04-02 正宜 田辺 塗装面再生剤及び塗装面再生方法
JP2016204981A (ja) * 2015-04-22 2016-12-08 株式会社ハマキャスト 外壁補修方法
JP2020055264A (ja) * 2018-10-04 2020-04-09 凸版印刷株式会社 化粧シート表面の補修方法

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