JP2002355509A - メッシュとその製造方法、及びメッシュを用いたフィルタとその製造方法 - Google Patents
メッシュとその製造方法、及びメッシュを用いたフィルタとその製造方法Info
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Abstract
型のコアピンにセットする際の位置合わせ作業を容易と
し、成形後の不良を抑えたメッシュとそのメッシュを用
いたフィルタを得る。 【解決手段】 フィルタ10のフィルタ本体12にイン
サート成形するメッシュ14は、両端部が重ね合わせら
れ接合された重ね合わせ部に、軸方向に沿って内方に折
り曲げて突出させた突出部30を形成する。インサート
成形時には、その突出部30をコアピンの溝部に嵌め合
わせてメッシュ14をコアピンにセットする。
Description
小粒や異物等を除去するメッシュとその製造方法、及び
メッシュを用いたフィルタとその製造方法に関する。
用オイル等の供給経路には、オイルタンク内に入り込ん
だ微小粒や異物等がエンジンや機器内に流れ込まないよ
うにするため、ろ過機能を有する多孔性のシート状素材
からなる金属メッシュを枠体(本体部)にインサート成
形したフィルタ(ストレーナ)が取り付けられている。
図13に示されるように、従来のフィルタに用いられる
メッシュ100は、所定形状に型抜きしたシート状素材
を筒状に曲げ加工し、両端部102、104を重ね合わ
せてスポット溶着や接着等により接合して作製される。
シュの接合部がはみ出さないようにするため、例えば特
公昭61−55408号公報に記載されているように、
金型のコアピン外周面に形成された溝部(スリット)に
メッシュの重ね合わせ部を位置合わせして、メッシュを
コアピンにセットし製造している。
うに、メッシュ両端部の接合には溶着等を用いず、端部
に重ね代と重ね代から折り返しのための延長部を形成
し、その延長部を重ね合わせ部分の内側あるいは外側に
折り返してメッシュを筒状に仮止めするとともに、折り
返し部がフィルタ本体の樹脂枠内に収まるよう位置合わ
せしてインサート成形する方法も提案されている。
のスポット溶着によりメッシュの端部を接合する構造で
は、コストが高い上、多点スポットになると溶着部10
6A、106B間でメッシュが盛り上がり、金型で挟み
込んで金型を破損させやすい問題がある。またシームレ
ススポット溶着や接着では、接合強度が安定しないため
に剥がれやすい欠点がある。
ィルタの製造方法では、コアピンとメッシュとの間にあ
るクリアランスによってメッシュの重ね合わせ部がコア
ピンの溝部から外れやすいため、射出成形時の圧力等に
よって位置ずれを起こし、成形後にフィルタ本体から重
ね合わせ部がはみ出した不良品を発生する。また特開昭
63−59326号の場合でも、延長部を重ね合わせて
形成した折り返し部では、金型に対するメッシュの位置
決めが難しく、且つ、位置決め精度が低いために、やは
り、フィルタ本体の樹脂枠内に折り返し部が収まらない
ことがある。
インサート成形するメッシュを金型のコアピンにセット
する際の位置合わせ作業が容易となり、またその位置合
わせのためにメッシュに設けた突出部が成形後に露出し
不良となることを抑えたメッシュとその製造方法、及び
メッシュを用いたフィルタとその製造方法を提供するこ
とを課題とする。
は、流路に取り付けられて流体に混入する微小粒や異物
等を除去するフィルタに用いられ、多孔性のシート状素
材を筒状に形成してフィルタの枠体にインサート成形さ
れるメッシュであって、前記メッシュの軸方向に沿って
内方に折り曲げられて突出された突出部を形成したこと
を特徴としている。
メッシュにおいて、前記突出部は、前記シート状素材の
両端部が重ね合わせられる重ね合わせ部に設けられてい
ることを特徴としている。
メッシュにおいて、前記シート状素材の一端側に断面略
U字状に折り返した挟み込み部を形成し、他端側の先端
縁を前記挟み込み部に嵌め入れ挟み込み部をかしめるこ
とにより前記突出部を前記重ね合わせ部に設けることを
特徴としている。
られて流体に混入する微小粒や異物等を除去するフィル
タに用いられ、多孔性のシート状素材を筒状に形成して
フィルタの枠体にインサート成形されるメッシュの製造
方法であって、前記メッシュの軸方向に沿って内方に折
り曲げて突出させた突出部を形成する工程を有すること
を特徴としている。
項3の何れか1項記載のメッシュをフィルタに用いたこ
とを特徴としている。
メッシュを金型に設けられたコアピンに挿入し、金型内
に樹脂材料を射出して形成される枠体に前記メッシュを
インサート成形するフィルタの製造方法であって、前記
メッシュに軸方向に沿って内方に折り曲げて突出させた
突出部を形成し、その突出部を前記コアピンの外周面に
軸方向に沿って形成された溝部に嵌め合わせることを特
徴としている。
に突出する突出部がコアピンの溝部に確実に嵌め合わせ
られるため、メッシュをコアピンにセットする際の位置
合わせ作業が容易になる。また、射出成形時に加わる圧
力等によっても突出部が溝部から外れることがないた
め、成形後に突出部が露出して不良となることもない。
ね合わせられる重ね合わせ部に設けることで、突出部の
加工が容易となる。
より接合することで突出部の板厚が薄くされ、従来のス
ポット溶接で発生したメッシュの盛り上がりによる金型
での挟み込みが回避される。また高い接合強度が得られ
ることで、接着等で起きた接合部の剥がれも抑えられ
る。
施の形態を説明する。図1及び図2には、本発明の一実
施形態に係るフィルタの斜視図が示されており、図3に
はその水平線断面図が示されている。
射出成形により枠状に形成したフィルタ本体12に、多
孔性を有する金属製(SUS304等)のシート状素材
を下方に先細りするテーパー形状の筒状に形成したメッ
シュ14がインサート成形されて構成されている。
る上部に設けられた円環状の接続環20と、下部に設け
られた円板状の取付板22が、円周方向に180度間隔
で配置された2個の桟部24により繋がれている。さら
に取付板22の下面には、下面から略垂直に片持ち状に
突出して弾性変形可能とされ、先端部には外方へと膨出
する係合爪26が設けられて、取付機器に形成された取
付孔に係合する弾性片28が同一円周上に等間隔で4個
形成されている。
端部が重ね合わせられ接合された重ね合わせ部に、軸方
向に沿って内方に折り曲げられて突出された突出部30
が形成されている。この突出部30は、メッシュ14の
一端側を断面略U字状に折り返して形成された挟み込み
部32に、内方に略直角に曲げられた他端側の先端縁3
4が嵌め入れられ、挟み込み部32がかしめられること
で両端部が接合された構造とされており、フィルタ本体
12に設けられた一方の桟部24内に埋入されている。
フォーミングマシン36のフォーミング加工部が示され
ている。このマルチフォーミングマシン36は、素材の
投入から、抜き、曲げ(フォーミング)、かしめまでを
1工程で加工する加工機械であり、フォーミング加工部
のほぼ中央には所定のテーパー形状とされた分割構造の
芯金38、40を備え、その周囲には、芯金38、40
の右側方に設けられたツール42から反時計方向に順
に、ツール44、46、48、50、52、54、56
が配置され、芯金38、40の左右側部近傍にはツール
57、58、60が配置されている。
連結されて駆動し、ツール42は上下方向に、ツール4
4〜56は芯金38、40に近接及び離間する方向に、
ツール57、58、60は前後方向にそれぞれ移動する
ようになっている。
加工方法を説明する。先ず抜き加工工程では、図5に示
すように、シート状素材62を図中矢印A方向に送りな
がら、(1)工程にて展開形状にトリミングし、(2)
工程にて抜きバリを押さえるためスタンプし、(3)工
程にてトリミング部分をフォーミング部に送り素材から
切断する。
にて送られてきた素材を芯金38とツール54でクラン
プし、ツール42にて切断した後(図5(3)と同
じ)、図6(B)工程にてツール52、56及び芯金3
8によりメッシュ14をU字状に曲げる。次に図6
(C)工程にてツール48、57によりメッシュ14の
左側先端部を予備曲げし、図7(D)工程にてツール4
6、57によりメッシュ14の左側先端部曲げ(先端縁
34)を完了させる(図7(E)工程)。
芯金38により右側端部を内側に曲げ、図8(G)工程
にてツール46と芯金38、40とにより右側先端部を
内方に曲げ加工し(図8(H)工程)、図8(I)工程
にてツール48及び芯金40により左側端部を内側に曲
げて先端縁34を右側先端部の曲げ部に嵌め合わせ、図
9(J)工程にてツール46及び芯金38、40により
嵌め合わせた先端縁34を右側先端部の曲げ部に押し込
む。
り芯金40を右方向に押して右側先端部の曲げ部を先端
縁34にかしめ、突出部30を形成し、図9(L)工程
にてツール58、60により製品となったメッシュ14
を前方に押し出す。
マシン36によって形成されたメッシュ14をフィルタ
10にインサート成形する際は、図10及び図11に示
されるように、金型に設けられたコアピン64の溝部6
6に突出部30を嵌め合わせるようにしてメッシュ14
をコアピン64に挿入しセットする。そして金型内に樹
脂材料を射出すると、図1及び図2に示したフィルタ1
0が作製され、また図3に示したように、フィルタ本体
12の桟部24にはメッシュ14の突出部30が埋入さ
れる。
ッシュ14をインサート成形したフィルタ10では、メ
ッシュ14に形成した内方に突出する突出部30がコア
ピン64の溝部66に確実に嵌め合わせられるため、メ
ッシュ14をコアピン64にセットする際の位置合わせ
作業が容易になる。また、射出成形時に加わる圧力等に
よっても突出部30が溝部66から外れることはなく、
これにより、成形後に突出部30がフィルタ本体12の
桟部24から露出して不良となることもない。
が重ね合わせられる重ね合わせ部に設けたことで加工が
容易となり、さらに、その重ね合わせ部をかしめて接合
したことにより、突出部30の板厚が薄くされて金型で
の挟み込みが回避される。また高い接合強度が得られ
て、接合部の離間も抑えられる。
部の変形例を示したフィルタ70の断面図が示されてい
る。図示のように、メッシュ72の両端部を各々内方に
略直角に折り曲げて形成した重ね合わせ部74を突出部
とする他、メッシュの一部を内方に折り曲げ加工するこ
とでも突出部76を設けることができ、このように突出
部を複数箇所設けた構造とすることもできる。
に限らず、例えば、繊維素材等で形成したものでもよ
い。また形状についてはテーパー形状以外でもよく、例
えばストレート形状等でも構わない。フィルタにおいて
は、オイル等の液体用の他に、気体用のものにも適用す
ることができる。
メッシュを用いたフィルタとその製造方法は上記構成と
したので、フィルタにインサート成形するメッシュを金
型のコアピンにセットする際の位置合わせ作業が容易と
なり、またその位置合わせのためにメッシュに設けた突
出部が成形後に露出し不良となることが抑えられる。
見た斜視図である。
見た斜視図である。
マルチフォーミングマシンのフォーミング加工部を示し
た斜視図である。
工程を説明する図である。
工程を説明する図であり、(A)が素材切断工程、
(B)がU字状曲げ工程、(C)が左側先端部予備曲げ
工程である。
工程を説明する図であり、(D)が左側先端部曲げ工
程、(E)が左側先端部の曲げ加工状態、(F)が右側
端部曲げ工程である。
工程を説明する図であり、(G)が右側先端部曲げ工
程、(H)が右側先端部の曲げ加工状態、(I)が両先
端部の嵌め合わせ工程である。
工程を説明する図であり、(J)が左側先端部を右側先
端部に押し込む押し込み工程、(K)が先端部のかしめ
工程、(L)が製品の取り出し工程である。
ンにセットする様子を示した斜視図である。
ンにセットされた状態の斜視図である。
サート成形したフィルタの断面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 流路に取り付けられて流体に混入する微
小粒や異物等を除去するフィルタに用いられ、多孔性の
シート状素材を筒状に形成してフィルタの枠体にインサ
ート成形されるメッシュであって、 前記メッシュの軸方向に沿って内方に折り曲げられて突
出された突出部を形成したことを特徴とするメッシュ。 - 【請求項2】 前記突出部は、前記シート状素材の両端
部が重ね合わせられる重ね合わせ部に設けられているこ
とを特徴とする請求項1記載のメッシュ。 - 【請求項3】 前記シート状素材の一端側に断面略U字
状に折り返した挟み込み部を形成し、他端側の先端縁を
前記挟み込み部に嵌め入れ挟み込み部をかしめることに
より前記突出部を前記重ね合わせ部に設けることを特徴
とする請求項2記載のメッシュ。 - 【請求項4】 流路に取り付けられて流体に混入する微
小粒や異物等を除去するフィルタに用いられ、多孔性の
シート状素材を筒状に形成してフィルタの枠体にインサ
ート成形されるメッシュの製造方法であって、 前記メッシュの軸方向に沿って内方に折り曲げて突出さ
せた突出部を形成する工程を有することを特徴とするメ
ッシュの製造方法。 - 【請求項5】 請求項1〜請求項3の何れか1項記載の
メッシュを用いたフィルタ。 - 【請求項6】 筒状に形成したメッシュを金型に設けら
れたコアピンに挿入し、金型内に樹脂材料を射出して形
成される枠体に前記メッシュをインサート成形するフィ
ルタの製造方法であって、 前記メッシュに軸方向に沿って内方に折り曲げて突出さ
せた突出部を形成し、その突出部を前記コアピンの外周
面に軸方向に沿って形成された溝部に嵌め合わせること
を特徴とするフィルタの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001165679A JP2002355509A (ja) | 2001-05-31 | 2001-05-31 | メッシュとその製造方法、及びメッシュを用いたフィルタとその製造方法 |
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