JP2002355328A - 消火栓装置 - Google Patents

消火栓装置

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JP2002355328A
JP2002355328A JP2001292205A JP2001292205A JP2002355328A JP 2002355328 A JP2002355328 A JP 2002355328A JP 2001292205 A JP2001292205 A JP 2001292205A JP 2001292205 A JP2001292205 A JP 2001292205A JP 2002355328 A JP2002355328 A JP 2002355328A
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雅之 中村
Mitsuru Yagi
充 八木
Teruo Hasegawa
照夫 長谷川
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Nohmi Bosai Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】消火設備の保守点検を能率良く、しかも、安全
に行う。 【解決手段】前傾扉10aの取手部45に掛合穴44を
設け、点検ロボット1のマニピュレータ2が掛合し易く
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、消火栓や消火器
等を備えている消火設備の消火栓装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】消火栓装置などの消火設備は、定期的に
保守点検することが必要である。そこで、従来、保守点
検員が次の要領で保守点検を行っている。
【0003】例えば、トンネル内の消火栓装置を保守点
検する場合には、複数の保守点検員が圧力計、放水流量
測定器等をトンネル内に持ち込み、消火栓ボックスの外
観を観察した後、取手に手をかけて手前に引いて開扉す
る。
【0004】そして、保守点検員は該ボックス内を目視
点検する。次に、消火栓に接続されているホース先端の
ノズルを取り外し、該ホ−スとノズルとの間に圧力計を
セットした後、開閉レバーを引いて消火栓弁を開き放水
圧力を測定すると共に、放水流量測定器により放水流量
を測定し記録する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来例の消火栓装置の
保守点検では、ノズルとホースとの間に圧力計をセット
しなればならないので、多くの時間と労力とがかかり効
率が良くない。又、トンネル内は、車が通るので、特に
監視通路がない場合はかなり危険である。
【0006】この発明は、上記事情に鑑み、消火設備の
保守点検を能率良く、しかも、安全に行うことを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、消火栓ボッ
クスの前面に設けられた、扉の取手部に掛合穴を設けた
ことを特徴とし、又は、掛合穴が消火栓装置の取手部の
解錠部に設けられていることを特徴とする。
【0008】この発明は、消火栓装置の扉に連結する閉
止手段と;この閉止手段を働かせる起動手段と;を有す
ることを特徴とし、又は、消火栓装置の扉に連結したピ
ストンを備えたシリンダと:このシリンダに圧力流体を
供給することにより前記扉を閉止方向に動かす起動手段
と;を有することを特徴とする。
【0009】この発明は、ワイヤリールに巻かれ、消火
栓装置の扉に連結するワイヤと;該ワイヤリールを回転
させるための接続部と;を有することを特徴とし、又
は、消火栓弁の開閉レバーに、ロボットが掛合する掛合
部を設けたことを特とする。
【0010】この発明は、消火栓装置の弁が、ロボット
で操作される起動弁により開、又は、閉する一斉開放機
構であることを特徴とする。
【0011】この発明は、消火栓装置の消火栓弁の二次
側に設けられた、方向切換弁の切換出口と;該切換出口
の周囲、又は、近傍に設けた挿着ガイドと;を備えてい
ることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明者は、トンネル内の火災消
火にロボットが用いられていることに着眼し、消火設備
の保守点検をロボットで行うことを考え、実験研究し
た。その結果、ロボットが操作し易いように、扉、消火
栓の開閉レバー、メンテナンス弁などを改良した。
【0013】
【実施例】この発明の第1実施例を図1〜図12に基づ
いて説明するが、この実施例は、トンネル内に多数配設
されている消火栓装置Sの保守点検に関するものであ
る。保守点検ロボット1は、マニピュレータ2と、IT
Vカメラ3と、放水接続口4を有する放水点検装置27
と、位置決めポジショナ5と、CPU(中央処理装置)
6及び記憶部8を有するコンピュータCPと、走行車輪
7と、を備えている。
【0014】保守点検ロボット1は、これらの消火栓装
置Sを自動制御または遠隔制御により点検を実行する。
ここで自動制御とは、操作者または自己の指示に基づい
てその所定の動作(または点検)を行うのに、人の判断
を得ずに必要な判断をしながら所定の動作(または点
検)を実行する制御であり、遠隔制御とは、操作者の指
示に基づいて保守点検ロボット1が判断することなく、
その指示の動作を実行する制御である。例えば、トンネ
ルTn内の全部の消火栓装置Sの点検作業、または一台
の消火栓装置Sの点検作業、もしくは点検項目一つの点
検作業において、その点検結果が正常か否かの判断は自
動制御で行われる。
【0015】マニピュレータ2は、CPU6の指示によ
り、消火栓ボックス10の前傾扉10a、消火器扉10b
の開閉、消火栓弁の開閉レバー12の開閉操作、等を行
うもので、操作に必要な荷重を測定するための荷重セン
サ13やストローク測定器39を備えている。このマニ
ピュレータ2の先端部は、鉤状に形成されているが、被
操作対象物、例えば、前傾扉10aの取手15に係合で
きる様な形状に構成されている。このマニピュレータ2
は、本実施例では、一個設けられているが、必要に応じ
て先端形状や機能(荷重やストロークなどを測る機能)
の異なるものが複数個配設される。
【0016】なお、異なる複数の先端部分が用意され、
これを必要に応じて交換できるようにしてもよい。荷重
センサ13はマニピュレータ2の先端や腕部に設けら
れ、形状、取付位置、荷重計測方向は被操作対象物に応
じたものが備えられている。
【0017】ITVカメラ3は、消火栓装置の状況及び
動作等を画像で捕らえる装置であり、その画像はCPU
6に送られ、画像処理判断されたり、図示しない画像送
信手段を介して防災センタ等に送られたりする。ITVカ
メラ3はCPU6により、外観観察したり、マニピュレー
タ2の操作中はその対象物を捕らえるように指向するよ
うに上下左右に回動もしくは上下左右前後に移動する手
段や自動焦点、ズームアップ機能が備えられている。図
示しない照明器がITVカメラ3の方向にITVカメラ3に搭
載されていて、暗さに応じて或いはITVカメラ3の使用
に応じて点灯される。
【0018】この照明器の光の色は、外観の観察時に塗
装色なのか錆などの異常色なのかを判断しやすくなるよ
うな光であれば、白色、または、トンネルの照明色の補
色でもよく、例えば、トンネル照明がナトリウムランプ
ならばオレンジ色なのでその補色の緑色光を採用する
と、合成色は白となって判断しやすくなる。
【0019】ITVカメラ3から離れた位置に図示しない
点光源に近い白色の照明器が上下左右前後に移動可能に
設けられている。
【0020】放水点検装置27の放水接続口4は、試験
用のメンテナンス弁17、に接続され、放水試験が行わ
れる。
【0021】放水点検装置27は、先端に放水接続口4
を備えた伸縮可能な筒体27aと、筒体27aの基端で
支持し自在に移動する回動元部27cと流量計と、筒体
27aの基端に接続し流量計29を介して放水ノズル3
0に接続される管路27bと、放水ノズル30と、放水
ノズル30の手前に取り付けられた圧力センサ28とで
構成される。また、メンテナンス弁17の第2流出口2
2と筒体27aと管路27bと放水ノズル30とで放水
路38を形成する。なお、放水接続口4の近傍には、放
水接続口4のメンテナンス弁17への挿着を容易にする
ために、回動元部27cと連動してCPU6に制御されて
働く小形ITVカメラ4aが搭載されている。また、流量
計29は電磁流量計にすると、測定管内は遮蔽物が何も
ないので圧力損失がなく、正確なノズル圧力が測定でき
る。放水点検装置27の筒体27aは、図8に示す様
に、当初該ロボット1の中に実線で示す様に短縮状態で
真下に向けて縦に収納されている。
【0022】放水点検装置27の使用時には、CPU6
の制御により一点鎖線で示す様に、例えば、設計俯角ま
で持ち上がり、筒体27aが設計長さに伸長して先端の
放水接続口14がメンテナンス弁17に挿着される。挿
着の際、位置合わせの微調整のために放水点検装置27
の回動元部27cにおいて左右、上下または前後に可
動、また、左右の首振り及び軸回転も可能とする図示し
ない位置角度調整装置がCPU6によって働く。また、筒体
27aの先端がフレキシブルになっていて、多少の角度
の誤差は吸収するようにしている。この放水接続口4
は、例えば、図7に示す様に、メンテナンス弁17にワ
ンタッチで着脱できる様に形成されている。
【0023】このメンテナンス弁17は、消火栓弁11
の二次側に設けられた方向切り換え弁であり、弁体19
が第2弁座25に着座すると、第2流出口22が閉じ、
流入口23と第1流出口21とが連通する。又、弁体1
9が第1弁座26に着座すると第1流出口21が閉じ、
流入口23と第2流出口22とが連通する。
【0024】放水接続口4は、放水点検装置27の先端
部に設けられ、第2流出口22に着脱される。該接続口
4が第2流出口22に挿着されると弁体19が押し上げ
られて流路が切り変わると共に、該接続口4のスライダ
4cの係止部4bが係合溝22aに係合し、両者は固定
される。尚、両者を分離するときには、該接続口4、即
ち、放水点検装置27の筒体27aを軸廻りの所定方向
に回転させると係合状態が解除され、該接続口4を手前
に引けば容易に抜ける。
【0025】また、スライダ4cは、筒体27aに装着
され上端に係止部4bを備える円筒としてもいいし、先
端に係止部4bを備えた弾性を有する帯板としてもよ
い。
【0026】この接続口4の下流側には、圧力センサ2
8、流量計29、その消火栓装置と同一仕様の放水ノズ
ル30、等が設けられている。なお、放水ノズル30は
試験対象場所毎に最適なものに変更される。
【0027】位置決めポジショナ5は、図3に示すよう
に、光電式や磁力式などのセンサで、例えば、消火栓ボ
ックス10の設計位置に設けたバーコード14に検出光
を照射する発光器5aと、バーコード14からの反射光
を受ける受光器5bと、から構成されている。このポジ
ショナ5の出力に基きCPU6は、該ロボット1の位置
を制御するので、該ロボット1を精度良く消火栓装置の
設計点検位置に停止させることができる。尚、このバー
コード14には情報として、消火栓装置のメーカー、物
品名、型式番号、製造番号、消火栓装置Sの設置位置情
報、製造年月などを入れている。消火栓ボックス10前
面に貼着するバーコード14のシート14Pは、横長
(バーコードの構成バーは縦線)でも良いが、縦長(バ
ーコードの構成バーは縦線)のものを貼着するとよい。
縦長シートをに貼着することにより、水平移動しながら
走査する位置決めポジショナ5が上下位置のずれにより
検出し損なう恐れがなく、確実に点検すべき対象物の存
在を検出できる。なお、このバーコード14は光反射式
だけでなく磁力式のものでもよい。
【0028】コンピュータCPのCPU6は、該ロボッ
ト1の制御装置であり、走行の制御、マニピュレータ2
の制御、消火栓ボックス10との正対制御、ITVカメラ
3のカメラワーク制御、放水点検装置27の制御、照明
器の制御、防倒棒36の制御等を行うと共に、荷重セン
サ13、圧力センサ28、流量計29、ITVカメラ
3、位置決めポジショナ15、マニピュレータ2のスト
ローク測定器39、の情報等を処理する。又、CPU6
は、記憶部8に記憶されている予め決められた保守点検
プログラムを実行し、点検作業、測定作業をし、この測
定結果や情報処理などからその消火栓装置が正常か否か
の判断などを自動制御で行う。
【0029】また、操作者が遠隔から、トンネルTn内
の全部または一台の消火栓装置Sもしくは一点検項目の
点検作業、あるいは点検項目の中の一部の動作を実行す
るよう指示した場合は、この指示を受けたCPU6は、そ
の指示を遂行するために必要な情報、つまり該ロボット
1の周囲の状況を上記の制御や情報処理、例えばカメラ
ワーク制御や映像情報処理等によってCPU6が状況判断
をして、該ロボット1が自律的に動くように、CPU6は
自動制御するようにしてもよい。上記は自動制御の場合
であったが、遠隔制御の場合は、操作者が例えば図示し
ない操作桿を操作すると例えば連続的な動作指示信号が
送信され、受信したこの動作指示信号通りの動作を、CP
U6は状況判断なしで単純に該ロボット1に実行させる
ようにしてもよい。
【0030】走行車輪7は、該ロボット1の本体20を
動かす駆動輪で、バッテリ若しくは外部電源又はエンジ
ンによって保守点検ロボット1を所定方向に移動させ
る。この走行車輪7は、図示しない機構により、いかな
る向きの移動も出来る。なお、支持輪35は、本体20
の背面に突設する支持輪用脚体20aに設けられ車道3
2に接地し、該ロボットが扉を押して閉止するときなど
に異常な力がかかったとき車道32側に倒れないように
している。また、支持輪用脚体20aは監視通路33の
高さに応じて伸縮し高さを変えられ、段差無しでも対応
出来るようになっている。また、ガイド輪34は支持輪
用脚体20aの内側に設けられ、監視通路33の側面に
接して脚体20aが監視通路33に接して損傷しないよ
うにしている。なお、支持輪35や支持輪用脚体20a
は設けなくてもよい。
【0031】消火栓ボックス10は二つの扉即ち前傾扉
10aと消火器扉10bとを備えている。この消火栓ボッ
クス10は、トンネルTnの側壁31に埋設されてお
り、この消火栓ボックス10と車道32との間には監視
通路33が設けられている。
【0032】次に、この保守点検ロボット1の実施例の
作動及び点検方法の手順について説明する。図2に示す
ように、該ロボット1をトンネルTnの監視通路33に
載せ、支持輪35を車道32につけ、保守点検の準備を
行う(S1)。この時、防倒棒36は消火栓ボックス1
0の上部に近接可能な程度に突出している。この棒36
は、扉10aを開ける時など必要に応じてCPU6の制御
で伸縮する。この棒36は、前傾扉10a、消火器扉1
0b、表示灯等を除いた消火栓ボックス10の枠部分に
相対するように左右2本備えている。なお、防倒棒36
の数は必要に応じて選択するようにすればよい。
【0033】例えば、防災センタ内の図示しない制御盤
より、アンテナ37を介してCPU6に点検開始信号を
送出すると、走行車輪7が回転し該ロボット1が監視通
路33に沿って走行を開始する(S2)。この際、監視
通路33の縁から一定距離を保ってたどる図示しないト
レーサにより走行がガイドされ、該ロボット1は監視通
路33の縁から外れてしまうことはない。このトレーサ
がガイド輪34が担っても良い。この時、位置決めポジ
ショナ5も作動しており、該ロボット1が点検対象の消
火栓ボックス10の位置に到達すると、発光器5aの光
がバーコード14に反射して受光器5bに入る(S
3)。そうすると、受光器5bからCPU6に検出信号
が送出されるので、該CPU6は走行車輪7の駆動を停
止させる。そのため、該ロボット1は設計位置に正確に
停止する(S4)。
【0034】この時、該ロボット1の消火栓装置Sに対
する相対的な位置や方向は、走行方向ではバーコード1
4と位置決めポジショナ5とにより位置出しが出来る
が、消火栓装置Sとの対面距離と傾斜角(対面水平角
度)については、2本の防倒棒36を伸長させて、対面
の消火栓装置に当接させるようにすると得られる。2本
の防倒棒36の先端には図示しない当接センサが設けら
れ、また防倒棒36の腕部には伸長寸法を検出できる図
示しないストロークセンサが設けられていて、伸縮に対
応したストローク寸法がそれぞれ出力されるので、これ
らの測定値からCPU6により対面する消火栓装置までの
距離と傾斜角を知ることが出来る。この測定値から、CP
U6により走行車輪7を制御して該ロボットと消火栓装
置Sとを平行にさせたりして所定の相対位置関係を得
る、すなわち正対させるよううにしてもよい。
【0035】位置決めポジショナ5は、バーコード14
を読みCPU6に送信する。該CPU6は、この情報に
より点検対象の消火栓装置であるか否か、消火栓装置と
正対しているか否か、を確認する(S5)。
【0036】CPU6は、前記を確認すると、点検開始
を指示する。まず最初に、ITVカメラ3を回動させ、
必要に応じて照明器を点灯させて、消火栓ボックス10
の外観撮影をし、その撮影画像をCPU6に送る。この
外観チェックは、主に、外観の破損、変形、腐食、表示
灯の点灯状態、等をチェックする(S6)。外観チェッ
クは、例えば、個々の消火栓装置Sについて初めて該ロ
ボット1で外観撮影したときの画像、もしくは、新品の
状態の消火栓装置Sの画像等、つまり所定の状況である
基準画像と、観察された状況としての点検で撮影した消
火栓装置Sの画像とを、画像処理により比較する。すな
わち、点検で撮影した消火栓装置Sの画像を、例えば、
基準画像と同じ距離角度から見た外観画像、かつ、同じ
平均明るさの画像に画像変換して、これらを比較し差を
とることにより、外観の破損、変形の有無をCPU6に
より判断する。所定以上の差がなければ、外観チェック
は正常とCPU6は判断する。表示灯の点灯状態は、例
えば、基準画像として消灯時のものを採用すると、基準
画像よりある程度以上に明るければ正常とするが、ここ
では表示灯の表面反射光を誤認しないため、赤色光を認
識するようにしてもよい。腐食については、図示しない
洗浄装置で洗浄の後、画像比較して、汚れとの区別がで
きるようにする。この判断(評価)は、記憶部8に記憶
されるとともに、防災センタの制御盤に送出される。な
お、撮影画像は、バーコード14のデータと共に防災セ
ンタへ送出するようにしても良い。
【0037】次に、CPU6からの制御によってITVカメラ
3で消火栓装置の前面を撮影した画像と、防倒棒36の
ストロークセンサからの測定距離とから、消火栓扉であ
る前傾扉10aの取手15の位置をCPU6は認識する。
そして、CPU6からの制御によって該ロボット1は 図
4に示すように、マニピュレータ2を伸ばして取手15
に挿入し、その鉤部2aの内側に取り付けられた荷重セ
ンサ13を解錠部15aの裏面に係合させ、係合した状
態を保持しながら矢印A12方向にゆっくり引っ張る。
この時、該ロボット1は消火栓ボックス10側に引っ張
られるが、防倒棒36がボックス10の枠部分に当接す
るので、倒れない。そうすると、解錠部15aが引か
れ、解錠部15aにリンクするラッチ部15bが消火栓
ボックス10の図示しないロック孔から外れ、図5に示
すように、前傾扉10aが回転して倒れ、扉が開く(S
7)。消火栓ボックス10には、閉止中の前傾扉10a
との間に図示しない閉止リミットスイッチを備えてお
り、ラッチ部15bが外れて前傾扉10aが開扉し始め
た時、つまり開放開始時にこの閉止リミットスイッチが
オフするようになっていて、ラッチ部15bの解錠、施
錠がこの閉止リミットスイッチにより認識されるように
なっている。また、消火栓ボックス10には全開の前傾
扉10aとの間に図示しない全開リミットスイッチを備
えており、前傾扉10aが全開のときにのみオンされる
ようになっている。
【0038】なお、閉止リミットスイッチ、及び全開リ
ミットスイッチのオンオフ状態はそれぞれ消火栓装置S
前面に設けられた図示しないLED等の表示手段で表示
し、これらの表示手段の表示状況をITVカメラ3により
捕らえて、CPU6が前傾扉10aの全開、全閉を認識する
ようにしてもよい。
【0039】そして、荷重センサ13が解錠部15aに
係合開始してからラッチ部15bが外れるまでの間に、
マニピュレータ2に設けた荷重センサ13が荷重を測定
し、その測定結果がCPU6に送出される。CPU6は
該測定値から前傾扉10aの解錠部15aの操作に必要
な荷重、即ち、測定値の最大荷重と基準荷重の許容範囲
とを比較して、正常か否かを判断する(S8)。この判
断(評価)は、記憶部8に記憶されるとともに、防災セ
ンタの制御盤に送出される。
【0040】なお、上記には荷重センサ13をマニピュ
レータ2の先端の鉤部2aの内側に取り付けていたが、
マニピュレータ2の腕部に腕の軸方向の牽引を捕らえる
ように荷重センサを取り付けてもよい。この場合は、前
傾扉10aを開ける際、マニピュレータ2を伸ばして取
手15に挿入し、その鉤部2aの内側を解錠部15aの
裏面に係合させる。この時、係合する直前から解錠完了
までの腕部の荷重センサの測定値を時間と共に記憶して
いく、あるいは、係合直前の測定値と解錠完了までの最
大荷重値を記憶する。なお、解錠完了は、前記LED等の
表示状況をITVカメラ3にて捕らえて前記閉止リミット
スイッチのオフをCPU6が認識して判断する。前記閉止
リミットスイッチが備えられていない消火栓装置の場合
の解錠完了の認識は、例えばITVカメラ3にて、前傾扉
10aの縁やコーナーを時刻と共にクローズアップで撮
影記録し、画像処理にて前傾扉10aが開き始めた瞬間
を解錠完了と判断する、あるいは、正常な消火栓扉の取
手15への係合開始から解錠完了までのマニピュレータ
2の鉤部2aの動く距離をストローク測定器39が測定
しておき、これを基準として測定値を比較して、取手1
5を引きながら所定のストロークが発生した時を解錠完
了と判断するようにしてもよい。
【0041】また、その後、前傾扉10aの動作状況は
ITVカメラ3で撮影され、動画処理され、 前傾扉10aの開放速度、開放に要する時間等の動作
状況が正常であるか否か前傾扉10a内の構成部品が
正常な状態で保管されているか否か、有害な破損、変
形、腐食、があるか否か、等が観察チェックされる(S
9)。前記については、前傾扉10aにマニピュレー
タ2を係合して荷重センサ13の荷重検出開始により撮
影を開始し、所定の位置の動き、例えば前傾扉10aの
開放動作における上端縁の動きを捕らえ、解錠直後から
所定の開度(例えば30度、45度、60度、90度な
ど)までにかかる所要時間、又は、「開放速度」を割り
出し、このデータを基準となる所定の開放時間または開
放速度と比較して、このデータがそれぞれの基準値の許
容範囲内、例えば基準値の1/4〜2倍の範囲であるか
否かを判断する。例えば、まず正常な消火栓装置Sの消
火栓扉10aが30度開いた時の画像と所要時間とを基
準として記憶しておき、点検の際には、消火栓扉10a
の開放動作を基準と同じカメラ視点にて撮影し、この撮
影画像が前記基準画像と一致した時に30度開いたもの
として所要時間を記憶し、これをCPU6が前記基準と比
較し許容範囲かをみて、正常か否かを判断するようにし
てもよい。
【0042】また、閉止リミットスイッチがオフしてか
ら全開リミットスイッチがオンするまでの時間を出して
「開放に要する時間」とする。「開放速度」は前傾扉1
0aの回動が見える側縁の動きを画像処理で捕らえて、
角速度を算出してもよい。また、前記全開リミットスイ
ッチがない場合には、画像処理で開扉動作停止角度が、
全開と見なす角度(例えば85度〜95度)から外れた
場合は全開異常と判断される。開放速度などは、遅すぎ
るか早すぎる場合についてチェックする。
【0043】上記では、前傾扉10aの動作状況が正常
か否かを判断する判断手段としては、この記憶された画
像を基準画像と比較できるように画像処理し、基準画像
と比較し、正常か否かを判断するCPU6が用いられてい
る。なお、上記では解錠直後から全開までの所要時間を
扱っていたが、これを、取手係合から解錠を経て全開ま
での所要時間について正常か否かを判断するようにして
もよい。また、例えば消火栓扉の解錠後から全開までに
開扉する力を要する場合などは、消火栓装置の扉の動作
状況として、消火栓扉の取手係合から解錠を経て全開状
態までの扉開放荷重の時間的な変化をとらえるようにし
てもよい。この場合マニピュレータ2の荷重センサ13
で測定するが、消火栓扉が回動式のものについては、所
定の開度(例えば45度)より前は消火栓扉の取手を引
くようにし、それ以降は図示しない第2のマニピュレー
タに持ち替えて消火栓扉の縁を第2の荷重センサを介し
て押し開くようにしてもよい。この二つの荷重センサの
測定値を記憶部8で記憶する。CPU6(判断手段)はこ
の動作状況が正常か否かを、この記憶された測定値の最
大値(開放に要する力)と基準値とを比較して判断す
る。
【0044】前記、については、基本的には前記外
観チェックと同じように実施し判断をする。すなわち扉
内側に備えられた可動構成部品(ホース、ノズル、ホー
スリールなど)を画像処理で判断から外し、その他の部
分について外観チェックの方法で基準画面との比較をと
る。なお、開閉レバーについては定位置(閉止)の画像
を基準として比較をする。
【0045】また、比較する基準画面として移動構成部
品(ホース、ノズルなど)を除いた画面を用い、この画
面と画像処理した画面の比較を行い、その差の画面に移
動構成部品の位置に移動構成部品の平均的な色などの特
徴をCPU6が認識した場合に、その移動構成部品は存在
していると判断するようにしてもよい。例えば、黒いゴ
ムホースについては、ホースリールの中央位置に黒い部
分がある程度の面積で存在しているのを認識した場合、
ホースリールは存在しているとCPU6が判断するように
してもよい。
【0046】上記によって「異常」と判断されたもの
は、その画像を消火栓装置番号と共に防災センタ等に送
り対応を促す。又、画像を記憶しておき後で点検管理員
がその画像を見て該当の評価項目について確認又は訂正
できようにする。なお、ITVカメラ3の撮影にあたり、
点検対象物の動作や外観状況がよりよく判断出来るため
に、図示しない照明器の位置をITVカメラ3から離して
取り付け、なるべく点光源に近い白色照明を1灯のみ点
灯することにより、点検対象物の影が鮮明に出すことが
できる。また、点検対象物の中を観察する場合には、内
部がよく見えるように照らす所定の位置にこの照明器が
移動する。なお、照明器の数は、必要に応じて選択でき
る。
【0047】次に放水点検を行うが、図8に示すよう
に、当初該ロボット1が前述のようにバーコード14等
によって、消火栓ボックス10に正対、すなわち該ロボ
ット1が消火栓ボックス10に対して設計位置および対
面設計角度(この実施例においては零度すなわち平行状
態)に位置していれば、消火栓扉解放後該ロボット1の
放水点検装置27が起動して筒体27aが、例えば、設
計角度に起き上がった時に、放水接続口4の左右(走行
方向)の位置と俯角とは、消火栓装置のメンテナンス弁
17の第2流出口22の左右の位置と仰角に互いに一致
して対向する、というようにしても良い。そこで該ロボ
ット1は、放水点検装置27の筒体27aを伸ばしてメ
ンテナンス弁17の第2流出口22に挿着する(S1
0)。そうすると、弁体19は、放水接続口4に押され
て第1弁座26に圧接するので、第1流出口21は閉じ
られ、第2流出口22と、流入口23とが連通する。な
お、放水接続口4の近傍の円筒頂部に小型ITVカメラ
4aが設けられているので、メンテナンス弁17との接
続の位置調整をCPU6にて容易に行うことができる。
【0048】このように、放水点検装置27とメンテナ
ンス弁が接続されると放水路38が形成され、まだポン
プが起動されていなければ、消火栓ボックス前面の発信
機等のボタンをマニピュレータ2で押してポンプの起動
がなされると、放水試験の準備が整う。なお、ポンプ停
止は、トンネルTn内の全ての消火栓装置Sの点検が終
わった後で防災センターなどにあるのポンプ制御盤にて
操作してもよい。
【0049】該ロボット1は、マニピュレータ2を移動
させて開閉レバー12を掴み手前に引いて(S11)消火栓
弁11を開く。このとき、マニピュレータ2の荷重セン
サ13は、開閉レバー12を介して消火栓弁11の開弁
に要する操作荷重を測定(S12)し、マニピュレータ2に
備わるストローク測定器39は、開閉レバー12のスト
ロークを測定し、放水路38に設けた圧力センサ28
は、消火栓弁11の開弁による放水圧を測定し、流量計
29はその放水流量を測定し、それぞれの測定値をCP
U6に送出する。CPU6は、送られてきた開閉レバー
12のストロークは消火栓弁11の全開に対応している
か、測定値から操作荷重の最大値(但し全開ストローク
時の荷重データは除く)は基準値と比較して正常か否
か、放水圧や放水流量は所定時間経過後の安定流になっ
てからの測定値が設計値と比較して正常か否かをそれぞ
れ判断し、記憶部8に記憶する(S13)と共に、防災セ
ンタの制御盤に送出する。
【0050】次に、前記と逆の要領で復旧作業を行う
(S14)。即ち、マニピュレータ2により開閉レバー1
2を押して消火栓弁11を閉じ、放水接続口4をメンテ
ナンス弁17から外して元の位置に戻すと共に、マニピ
ュレータ2により前傾扉10aを閉方向に回転させて閉
じる。開閉レバー12をマニピュレータ2で掴んで押す
操作の際、マニピュレータ2の鉤部2aに押す時に当接
する面に図示しない荷重センサを備えておいて、その荷
重の最大値が正常か否か、及び開閉レバー12のストロ
ークはマニピュレータ2に備えられたストローク測定器
39により測定し、消火栓弁11の全開に対応している
かをそれぞれCPU6が判断する。なお、開閉レバー1
2のストロークは、ITVカメラ3により撮影し、CPU6に
て画像処理して基準画面と比較することにより、開閉レ
バー12が正常に全開又は全閉状態なっているか否かを
判断するようにしてもよい。
【0051】また、開閉レバー12の押し止まりにより
消火栓弁11が全閉しているかどうかの確認について
は、例えば、圧力センサ28と放水ノズル30の間に図
示しないノズル弁を設けるようにしてもよい。この場
合、このノズル弁を閉止させてから開閉レバー12の閉
止操作をし、消火栓弁11とノズル弁との間を満水させ
て、次にこの間に備えられた図示しない圧抜き弁を一度
開閉して無圧にするようにする。それから所定時間待機
して、圧力センサ28が昇圧を検知すれば消火栓弁の全
閉は不全である。ここで、上記のように再度ノズル弁と
開閉レバー12及び圧抜き弁を操作して無圧にし、待機
するようにしてもよい。再び上記同様に昇圧を検知すれ
ば、この時点で消火栓弁全閉不全としてCPU6は判断
し、記憶部8に記憶すると共に、防災センタの制御盤に
送出する。
【0052】図12に示すように、開放した前傾扉10
aを閉止させる場合、前傾扉10aをマニピュレータ2
で支持して、前傾扉10aを実線で示す水平状態から持
ち上げ起こして鎖線で示す垂直状態に押し立てる動作と
なる。そのために、例えば3枚の矩形の宛板を上板9
a、中板9b、外板9cの順で断面ほぼZ字状(一対の
錯角は90度と例えば135度)に結合形成し、上板9
aの上面には、マニピュレータ2の先端部と俯仰可能に
連結する連結部9dを突設して、この連結部9dと3枚
の宛板9a、9b、9cからなる把持部9を構成する。
なお、連結部9dには、必要なモーメントをマニピュレ
ータ2から与えることができる。また、中板9bと外板
9cの上板9a側の面には、図示しない荷重センサを備
えている。ここで、前傾扉10aの回動軸10pとは反
対側の端、すなわち開放端(全開状態では手前側縁)に
は、上板9aをあてがい、前傾扉10aの前面(全開状
態では下面)には、中板9bをあてがう。そのまま、こ
の2枚の宛板9a、9bが前傾扉10aから離れないよ
うに連結部9dにモーメントを保持しながら、マニュピ
レータ2はそのまま前傾扉10aの上縁を持ち上げてい
く。該扉10aの荷重は、中板9bの図示しない荷重セ
ンサにかかり、閉じ終わりの直前には前傾扉10aの上
縁に備えられたラッチ部が消火栓ボックス10のラッチ
孔にロックされるように、把持部9に上向きのモーメン
トを与えて、上板9aと中板9bを手前に起しながら把
持部9を上方向に回動させ、外板9cを前傾扉10aの
前面にあてがい押しやる。このとき、該扉10aの抵抗
力は、外板9cの図示しない荷重センサにより測定され
るので、荷重を知ることができる。前傾扉10aの全開
から離れるとき全開リミットスイッチがオフとなり、閉
じられるとき閉止リミットスイッチがオンとなるが、例
えば、全開から全閉までの間でラッチのロック完了ま
で、或いはロック直前までが閉止動作であり、閉止動作
状況としては前傾扉10aの閉止(持ち上げから押込み
まで)荷重の変化があり、この最大荷重がCPU6によ
り、正常か否かが判断される。
【0053】また、前傾扉10aの閉止動作の評価を、
扉の閉止荷重を測定するのではなく、上記2つのスイッ
チが作動する間の時間で判断するようにしてもよい。こ
の場合、閉止する力は不必要に勢いよく閉止することの
ないように、閉止速度が所定値を越えないように、例え
ば、一定速さでマニュピレータ2で閉じる様にして加減
し、前傾扉10aの全開から離れるとき全開リミットス
イッチがオフとなる時の時刻と、閉じられるとき閉止リ
ミットスイッチがオンとなる時の時刻とを記憶してお
き、その差が正常か否かがCPU6により判断される。
この判断(評価)は、記憶部8に記憶されるとともに、
防災センタの制御盤に送出される。
【0054】次に、消火器の保守点検を行う。マニピュ
レータ2を伸ばして消火器扉10bの取手151に係止さ
せ、手前に引いて開扉する(S15)。この時、マニピュ
レータ2に設けた荷重センサ13が荷重を測定し、その
測定結果がCPU6に送出される。CPU6は前記測定
値を基準値と比較して消火器扉10bの開扉の操作に必
要な荷重が正常か否かを判断する(S16)。この判断
(評価)は、記憶部8に記憶されるとともに、防災セン
タの制御盤に送出される。
【0055】又、消火器扉10bの動作及び内部状況
は、ITVカメラ3で撮影されて動画処理され、扉1
0bの開放速度、開放に要する時間等の動作状況が正常
であるか否か有害な破損、変形、腐食、があるか否
か、消火器扉10b内の消火器が正常に格納されてい
るか否か、圧力計装備の消火器であれば、正常な圧力
を指示しているか否か、がチェックされる。なお、必要
であれば、マニピュレータ2を伸ばして消火器を持ち上
げ、重量が正常であるか否か、をチェックする(S1
7)。消火器を持ち上げるマニピュレータ2の先端は、
例えば内側に荷重センサを備えたL字形のフックの形状
にして、消火器の取手に荷重センサが当接するように掛
合する。そのまま消火器を持ち上げると、荷重センサは
取手から消火器の重量を受けてその荷重が測定される。
上記はITVカメラ3にてズームアップし消火器の圧力
計の指針を撮影し、画像処理して、正常か否かを判断す
る。この判断(評価)は、記憶部8に記憶されるととも
に、防災センタの制御盤に送出される。
【0056】次に、前記と逆の要領で復旧作業を行う
(S18)。即ち、マニピュレータ2により消火器扉10
bを閉方向に回転させて閉じる。
【0057】以上で消火栓装置Sの保守点検が終了する
が、更に消火栓装置Sの保守点検を行う場合には、CP
U6は該ロボット1を走行させ次の消火栓装置Sに向か
う(S19)。なお、保守点検ロボット1に測距計、例え
ば、レーザ式測距計を設け、この測距計で該ロボット1
と消火栓ボックス10との間の何点かの距離を測定し、
ボックス10が該ロボット1に対して必要以上に傾斜し
ていないか、或いは、監視通路33に対する傾斜等を判
断することもできる。又、この測距計を正対手段として
使用することができる。もし、該ロボット1が消火栓ボ
ックス10に対して許容範囲を越えた傾斜角があると観
測された場合、CPU6は該ロボット1が消火栓ボックス
10に対し正対するように走行車輪7の向きや高さを変
えて動いて傾斜角を調整する。
【0058】上記点検で異常が発見された場合には、該
異常項目を記録又は防災センタに連絡若しくは検査結果
シートをプリントアウトして修理を行う際の情報として
提供する。
【0059】上記点検では、正常でない場合を異常とし
たが、異常の中でも、例えば扉を開放させる際の牽引荷
重が30kg以上あるいは開かない等、使用不可能に近い
レベルの場合を「障害」、それ以下で使用可能な場合は
「不適」などと、判断結果のランクを分けて、対応への
緊急度が分かるようにしてもよい。上記実施例では、遠
隔の指示で起動がかけられ、保守点検ロボット1がプロ
グラムに従い、一台の消火栓装置Sの保守点検作業、ま
たはトンネルTn内の全部の消火栓装置Sの保守点検作
業、すなわち所定の動作を、人の判断を得ることなく実
行するために、該ロボット1の周囲の状況で必要な情報
を各種センサや装置からCPU6が得て、該ロボット1が
点検準備などのために動く際の判断をし、測定作業や点
検結果の評価判断など、所定の動作を自律的に完了させ
るという自動制御の例を示すものであった。しかし、起
動において上記と異なる方法、例えばロボット本体20
の図示しない起動スイッチによって起動させてもよい。
また、起動に続きトンネル内の全部の消火栓装置Sを点
検した後、そのまま走行して戻ってきて所定の位置に停
止しスイッチが自動的にオフになるようにしてもよい。
また、この点検が定期的にその日が来たら自動的に行う
ようにプログラムを組んでもよい。また、上記のように
一回の指示により一台またはトンネルTn内の全ての消
火栓装置Sの保守点検作業を行うのではなく、例えば制
御盤からの一回の指示により、指示された一つの点検項
目だけの保守点検を自動制御で行うようにしてもよい。
例えば、消火栓扉を開放するという一つの点検項目であ
る所定の動作を行うよう指示された時は、この指示に基
づいて、該ロボット1の周囲の状況について各種センサ
や装置からの情報を得て、自律的に開扉操作し、開扉時
に得られた情報例えば開扉荷重や開扉所要時間から、そ
の荷重や所要時間が正常か否かを該ロボット1が判断す
るなどの所定の動作を完了させるという自動制御をして
もよい。また、一つの点検項目の中の一つの動作を自動
制御で行うようにしてもよい。例えば、操作者からの指
示により、一つの点検項目の中の一部の所定の動作、例
えば「マニピュレータ2を消火栓扉の取手15に係合さ
せる」という動作、が例えば制御盤にて選択され指示さ
れた場合、CPU6はITVカメラ3や各種センサ等で周囲状
況を認識しながら自律的な制御(自動制御)によって、
この指示を実行する。例えば、まずCPU6は、バーコー
ド14から得た消火栓装置Sの型式番号から取手15の
位置と構造を知り、マニピュレータ2の先端部が取手1
5に適合するものを選択し、ITVカメラ3から得た映像
の画像処理で取手15の存在を認識し、防倒棒36のス
トロークセンサと画像から取手15位置を知り、マニピ
ュレータ2の先端の鉤部2aを伸ばして取手15の凹部
に差し入れ、鉤部2aを所定寸法だけ上方と手前に移動
して、解錠部15aの背面に鉤部2aに設けられた荷重
センサ13が接触し、当接を検出したところで止まり、
指示された所定の動作の完了の信号を返す。また、以上
では該ロボット1の自動制御の場合について述べたが、
以下に遠隔制御の場合について述べる。該ロボット1か
ら離れている場所、例えば制御盤で操作者が、例えば該
ロボット1のマニピュレータ2の先端などを動かす場
合、該ロボット1の周囲の状況を認識するための各種セ
ンサや装置から、該ロボット1を操作するための情報、
例えば、ITVカメラ3による映像情報を見ながら、マニ
ピュレータ2の先端の動きを操作の動きと同一的に動く
仕組みに作られた制御盤側の例えば図示しない操作桿を
操作することにより、マニピュレータ2が何かに衝突し
ないかどうか等については操作者が判断しながら、その
指示の動作を単純に実行するという遠隔制御を行なうよ
うにしてもよい。ここで、遠隔制御の指示と自動制御の
指示の違いをCPU6に認識させるために、識別信号を送
出するようにしてもよい。また、例えば一つの点検項目
の保守点検を、遠隔制御と自動制御とで交互に実行する
ようにしてもよい。例えば、消火栓扉を開放するという
点検項目を制御盤にいる操作者が選択したときに、例え
ば扉10aの取手15にマニピュレータ2を係合するの
は、操作者がITVカメラ3からの映像を図示しない受像
機を通して見ながら操作桿にて遠隔制御で実行し、係合
の後は、操作者が例えば「消火栓扉の開扉点検」におけ
る「消火栓扉牽引開始」を選んで指示することにより、
CPU6がマニピュレータ2で扉10aを全開させ、開扉
荷重測定や開扉所要時間測定とその点検の合否判断まで
を含めて自動制御で実行するようにしてもよい。また上
記では、該ロボット1の制御装置CPU6を該ロボット1
の中に備えたが、該ロボット1の外の、例えば制御盤の
中に備えるようにしてもよい。
【0059】保守点検ロボット1で円滑な保守点検を行
うには、マニピュレータ2によって容易に、かつ、確実
に操作できる必要がある。そこで、消火栓扉である前傾
扉、消火器扉、開閉レバー、給水栓(消防隊専用栓)を
次の様に改良した。
【0060】前傾扉又は消火器扉の取手とマニピュレー
タ。 図13に示すように、第2実施例は、前傾扉10a(図
には前傾扉の一部を示す)の凹状の取手部41の表面側
に、解錠部である取付板45を手を入れるための空間部
41aを残して設けると共に、マニピュレータ42の先
端部42aをC字状にし、空間路42bを形成する。前
記取付板45は、方形状の掛合穴である切欠穴44を備
えている。
【0061】なお、解錠部とは、ラッチ等により施錠さ
れた扉の解錠操作する取付板など扉の表面側に設けられ
た解錠操作部であり、解錠部のみの操作によってしか扉
は解錠されない。
【0062】人が前傾扉10aを開く時には、取付板4
5を手前に引くと、該扉10aと消火栓ボックス10と
の間の図示しないラッチ機構が解錠される。この取付板
45の空間部41a側の端縁45aの背面側には、図示し
ないかまぼこ状の凸部が端縁45aに沿って形成されて
おり、この凸部の幅は切欠穴44から端縁45aまでの
部分、つまり掛止部46の幅と等しく、凸部の長さは切
欠穴44の長さ以上であればよい。
【0063】本実施例では、マニピュレータ42の先端
部42aを空間部41aに挿入して、取付板45の背面
側にした後、上方に移動させて手前に引くと、掛止部4
6は空間路42bを通って先端部42aに掛合する。こ
の時、先端部42aはC字状に形成されているので、掛
止部46は確実に掛合状態を維持することができる。ま
た、掛合状態においてマニピュレータ42のC字状の先
端部42aの円状内縁と掛止部46のかまぼこ状の凸部
が滑らかに当接摺動するので、取付板45の回動時も掛
止部46と先端部42aは摺動上引っかかることはな
い。
【0064】次に、掛合状態でマニピュレータ42によ
り取付板45を引くとラッチ機構が解錠し前傾扉10a
が開かれる。該ロボット1には、前傾扉10aを開ける
ときの荷重が適正範囲であるかを点検するために、マニ
ピュレータ42側に荷重センサWを取り付けている。マ
ニピュレータ42のC字状の先端部42aの円状内縁
と、取付板45の係止部46のかまぼこ状の凸部とが当
接する当接点は、マニピュレータ42の掛合時は前記円
状内縁の最奥部(あるいは最先端内側部)に位置する。
マニピュレータ42の牽引時でもC字状の円状内縁上で
は当接点は最奥部に位置してほぼ変わらない。また、荷
重の加わる方向もほぼ当接面に垂直になる。そのため、
この円状内縁の最奥部に荷重センサWを取り付けると、
前傾扉10aをマニピュレータ42が引いて取付板45
が回動しても当接点はいつも荷重センサW上のほぼ定点
に位置するので、荷重センサWは1個で済み、簡単な構
造で、荷重がほぼ垂直にかかるので荷重を正しく測るこ
とが出来る。荷重センサWの表面は平らでもよいが、円
状内縁に滑らかにつながる円弧状に形成してもよい。な
お、取手板45の端縁45aの背面側に凸部があると、
人が取手板45に手を掛けて前傾扉10aを開けようと
する際、凸部に手がひっかかるので開けやすい。
【0065】マニピュレータ42を掛止部46から外す
ときには、前記と逆の工程を行えば良いので、着脱を簡
単に行うことができる。なお、上記切欠穴44は方形状
でなくてもよく、マニピュレータ42の先端部42aは
棒状でなくてもよく、例えば板状の先端をC字状または
U字状に形成したものであってもよい。
【0066】図14に示すように、第3実施例は、前傾
扉10aの凹状の取手部51の表面側に、支持突起54
を有する取付板55を設け、該支持突起54に円形の掛
合穴である貫通横孔56を設けると共に、マニピュレー
タ52の先端部52aは貫通横穴56よりも小径の棒状
に形成し、それをL字状に形成した。
【0067】この実施例では、マニピュレータ52の先
端部52aを貫通横孔56に挿入し手前に引くと開扉す
る。マニピュレータ52を外すときには該マニピュレー
タ52を前記と逆の横方向に移動させれば良いので、着
脱が容易である。また、掛合状態においてマニピュレー
タ52のL字状の先端部52aの丸棒外側と貫通横穴5
6の円筒状の内側面が滑らかに当接摺動するので、取付
板45の回動時も貫通横穴56と先端部52aは引っか
かることはない。また、マニピュレータ52の先端部5
2aの先端を円錐に形成すると、貫通横穴56に挿入す
る際容易となるので、作業が早く出来る。なお、上記支
持突起54は取付板55に縦に設けられた部分的または
全体的な環体としてもよい。上記第2、第3実施例では
解錠部に掛合穴を設けたが、解錠部が無い場合、例え
ば、消火器扉10bの様に、マグネットで消火栓ボック
ス10にロックされる構造等の扉等、は、取手等に上記
のような掛合穴を設ける。
【0068】なお、解錠部の無い扉の場合は、掛合穴は
固定的な取手151だけでなく、取手以外の扉の表面部
分に掛合穴を設けるようにしてもよい。また、開扉力を
最小とするために、扉の回動軸から最遠端部に掛合穴を
設けてもよい。
【0069】前傾扉の開閉機構。 従来の前傾扉は持ち上げて閉止する以外に方法がなく、
自動化には適していない。そこで、次の様に改良をし
た。図15に示すように、第4実施例は、水圧を利用す
るもので、前傾扉10aの下端部10dを液圧シリンダ
60のピストン61(閉止手段)に連結すると共に、該
シリンダ60を起動手段である小型の弁63、例えば、
三方ボール弁を介して消火栓弁の一次側64に接続し
た。三方ボール弁63は、前傾扉10aの開扉状態では
シリンダ60と大気が連通して前記一次側64は閉止さ
れ、閉扉状態ではシリンダ60と一次側64が連通して
大気側は閉止される構成としている。
【0070】この実施例では、マニピュレータ62で三
方ボール弁63を閉扉の方に回すと一次側64とシリン
ダ60が連通し、シリンダ60内に圧力水が流入し、ピ
ストン61を摺動させる。そのため、前傾扉10aの下
端部10dが押圧されて扉回転軸10Cを中心にして回
転し、閉扉して扉がロックされる。また、前傾扉10a
をいつでも開けられる様にするためには、扉のラッチで
ロックの後にマニピュレータ62で三方ボール弁63を
閉弁の方向に回してシリンダ60と大気を連通させて、
シリンダ60内の圧力水を排水させればよいので、扉の
開閉を容易に行うことができる。
【0071】図16に示すように、第5実施例は、空気
圧を利用する点で前記第4実施例と相違する。この実施
例5ではシリンダ60に連通する空気給排口66に自動
点検装置67からの空気供給口を接続して圧縮空気が供
給される(起動手段)。圧縮空気がシリンダ60に流入
すると、ピストン61が摺動して前傾扉10aの下端部
10dが押圧されて回転し、閉扉して扉がラッチでロッ
クされる。そこで、空気給排口66から自動点検装置6
7の空気供給口を外すと、空気給排口66からシリンダ
60の圧縮空気が排気される。なお、上記実施例4,5
では、ピストン61を前傾扉10aの下端部10dに連
結し、シリンダ60に流体を供給することにより、該扉
の下端部10dを押圧して閉扉させているが、ピストン
61を前傾扉10aの扉回転軸10Cの上端側に連結
し、シリンダ60に流体を供給することにより、該扉の
上端側を引っ張って閉扉させるようにしても良い。
【0072】図17に示すように、第6実施例は、ワイ
ヤによる巻き上げを利用するもので、消火栓ボックス1
0内の上部に、ワイヤリール70が設けられ該ワイヤリ
ール70のワイヤ71はガイドローラ73を介して前傾
扉10aの中央部10fに連結されている。
【0073】この実施例では、ワイヤリール70の軸な
どに設けられた接続部74にマニピュレータ72を接続
して矢印A70方向に回転させると、ワイヤ71がワイ
ヤリール70に巻き上げられ前傾扉10aが引っ張られ
て閉扉しラッチによりロックされる。また、前傾扉10
aを開けるときには、解錠部15aを手又はマニピュレ
ータ72で引くと、前傾扉10aは、ラッチのロックが
外れ回動する。この時、ワイヤリール70は、フリー状
態で回転しワイヤ71は繰り出される。ここで、ワイヤ
71及びワイヤリール70は、閉止手段であり、接続部
74は起動手段となる。
【0074】開閉レバー。 図18に示すように、第7実施例では、開閉レバー82
の握りの部分、又は、先端部82aに掛合部である貫通
横穴83を形成すると共に、保守点検用ロボット1のマ
ニピュレータ80の先端部80aをU字状に形成した。
この実施例ではマニピュレータ80の先端部80aを貫
通横穴83に挿入し、開閉レバー82を手前に引っ張る
ことにより消火栓弁11が開弁する。又、消火栓弁11
を閉弁する時には、前記と同様に該マニピュレータ80
の先端部80aを貫通横穴83に挿入し、前記と逆方向
に押せば良いので、該弁の開閉が容易となる。なお、貫
通横穴83は、開閉レバー82の何処に設けても良く、
大きさや形状も適宜選ぶことができる。又、有底穴とし
ても良い。
【0075】図19に示すように、第8実施例では、開
閉レバー85の先端部85aに左右に規制部であるフラ
ンジ状の板89に挟持され、空間部86を介して対向す
る掛合部87を設けると共に、マニピュレータ88の先
端部88aをU字状に形成した。この実施例では、マニ
ピュレータ88の先端部88aで開閉レバー85の掛合
部87を挟みながら手前に引っ張ると、消火栓弁11が
開弁する。この時、マニピュレータ88の先端部88a
は、掛合部87の左右の規制部であるフランジ状の板8
9があるため、先端部88aは掛合部87の左右端から
外れることはない。又、消火栓弁11を閉弁する時に
は、前記と同様に該マニピュレータ88の先端部88a
で掛合部87を挟みながら、前記と逆方向に押せば良い
ので、該弁の開閉が容易となる。なお、空間部86は、
貫通孔でも良いが、凹部であっても良い。
【0076】また、この実施例では掛合部87を短い横
棒としたが、その長さ形状を適宜選ぶことが出来る。ま
た、規制部は無くてもよく、空間部86も無くし単に開
閉レバー85に設けられた掛合部である横棒としてもよ
い。更に、掛合部は開閉レバーのいずれに設けてもよ
い。
【0077】図20に示すように、第9実施例では、開
閉レバー90の先端部90aに掛合部である掛合突起9
1を設けるとともに、マニピュレー92の先端部92a
を円環状に形成した。
【0078】この実施例では、マニピュレータ92の先
端部92aで掛合突起91に差し込んで手前に引くと、
消火栓弁11が開弁する。又、消火栓弁11を閉弁する
時には、前記と同様に該マニピュレータ92の先端部9
2aで掛合突起91に差し込み、前記と逆方向に押せば
よいので、該弁の開閉が容易となる。なお、掛合突起9
1の中央部がくびれているので、円環状の先端部が操作
中に滑って抜けるのを防止できる。なお、この掛合突起
91は、開閉レバーいずれに設けても良く、その大きさ
形状は適宜選ぶことができる。
【0079】給水栓(消防隊専用栓)。 従来の給水栓は回転ハンドル式の給水栓であるので、放
水試験の自動化に適していない。また、給水栓シールが
ハンドル回転トルクに依存しているため、安定したシー
ル状態を得られないことがある。そこで、図21に示す
ように、第10実施例では、給水栓100を一斉開放構
造とし、小型のボール弁101を起動弁として開閉する
ようにした。この実施例では、給水栓100の二次側に
設けられた第2接続部103に放水点検装置27の接続
口4に接続する。
【0080】当初においては、一次側の水圧108によ
り、弁体に形成されたオリフィス109を通して弁室1
04が一次圧と同圧となり、ばね106と受圧面積差に
より弁体105は閉じられている。
【0081】次に、第1接続部102に該ロボット1の
マニピュレータ2を接続して回転させると、起動弁10
1が開き、弁体105の背面に形成されている弁室10
4内の圧力水が二次側に排出される。
【0082】ここで起動弁101の弁室104からの排
水が、オリフィス109の弁室104への給水よりも大
きいため、該弁室内の圧力が低下するので、一次側の水
圧108を受けている弁体105は、ばね106に抗し
て摺動し、弁座107から離れ、開弁する。
【0083】次に、マニピュレータ2で第1接続部10
2を介して起動弁101を閉じると、水圧108がオリ
フィス109を介して弁室104に伝わり弁体105が
閉じられる。 この起動弁101は、給水栓100に比
べかなり小さい弁であるため、小さな力で開閉できるの
で、簡単に給水栓100の開閉を行うことができるとと
もに、安定したシール状態を得ることができる。
【0084】図22は、第11実施例を示す図である
が、前記第10実施例(図21)との相違は、一斉開放
弁が加圧式である点である。この実施例では、給水栓1
00Bの二次側に設けられた第2接続部103に放水点
検装置27の放水接続口4に接続する。
【0085】当初において、一次側の水圧108によ
り、弁体105Vに一次圧がかかり、ばね106Sの弁
体105Vを押す力も加えられ弁体105Vは閉じられ
ている。
【0086】次に、起動弁(ボール弁)101の第1接
続部102に、該ロボット1のマニピュレータ2を接続
して回転させると、起動弁101が開き、一次側の圧力
水がシリンダ室100S内に流入し、弁座107Sとピ
ストン100Pの受圧面積差に一次圧がかかって、ばね
106Sに抗してピストン100Pを押し上げる。その
ため、弁体105Vは、弁座107Sから離れるので、
開弁する。
【0087】マニピュレータ2で第1接続部102を介
して起動弁101を閉じると、シリンダ室100S内が
大気に連通するオリフィスを介して無圧となり、ばね1
06S及び弁体105Vにかかる圧力により弁体105
Vが閉じられる。
【0088】メンテナンス弁。 図23は、第12実施例を示す図で、メンテナンス弁1
7の第2流出口22の周囲にらっぱ状の挿着ガイド20
0を設けたり、又は、メンテナンス弁17の第2流出口
22の近傍に、放水点検装置27の放水接続口4の近傍
に搭載された小型ITVカメラ4aのガイドのための一対
の照準体201,202を挿着ガイドとして設けたりし
たものである。
【0089】このラッパ状の挿着ガイド200は、全周
を円錐状に形成したものであるが、接続口4と第2流出
口22の挿着後の係合機構が、例えば図7における筒体
27aに設けられたスライダ4cで帯板状のものの場
合、スライダ4cに対応する部分に切欠を形成したラッ
パ状の挿着ガイド200としてもよい。また、このラッ
パ状の挿着ガイドに加えて、第2流出口22の放水接続
口4の装着口における口径の異なる二つの段部22b、
22cの手前側(開口側)にそれぞれテーパT1,T2
を形成しているが、これにより放水接続口4の先端が装
着ガイド200に案内されて挿入されるとき、段部22
b、22cにつまずくことなくテーパT1,T2に沿っ
て容易に装着される。
【0090】前記ガイド200を設けると、放水点検装
置27の放水接続口4が第2流出口22に挿着する際、
挿着ガイドに案内されて挿着が容易となる。
【0091】なお、上記挿着ガイドはラッパ状とした
が、第2流出口22すなわちメンテナンス弁17の挿着
部の周囲に放射状に縦に取り付けられた2枚以上のガイ
ド板をもって挿着ガイドとしてもよく、放水接続口4の
先端をこれらのガイド板の縁に当接させて摺動案内され
て挿着するようにしてもよい。
【0092】前記一対の照準体201,202は、例え
ば、離れた2箇所の突起体であり、この一対の突起体の
先端201p、202pを結ぶ直線xは、第2流出口2
2の軸芯cに平行であって、この直線xの軸芯cからの
距離lを、放水接続口4に搭載された小型ITVカメラ4
aの視点4pと放水接続口4の軸芯Yとの距離に等しく
設定したものである。このように設定すると、放水接続
口4と第2流出口22の挿着状態で、2箇所の突起体の
先端201p、202pと小型ITVカメラ4aの視点と
は、一直線上に並び、小型ITVカメラ4aからは2箇所
の突起体の先端201p、202pは重なって見えるこ
とになる。放水接続口4を第2流出口22に挿着する際
は、放水接続口4に搭載された小型ITVカメラから見
て、第2流出口22の近傍の一対の照準体201,20
2の照準点(突起体の先端)201p、202pが一点
に重なるように見える位置で、放水点検装置27の筒体
27aを伸ばしていくようにすると、放水接続口4は第
2流出口22に容易に案内されてスムースに挿着する。
このようにすると、放水点検装置27をメンテナンス弁
17に挿着するのが非常に容易となり、一対の照準体2
01,202は、構造も単純でかさばらない。なお、一
対の照準体201,202を認識し一点に重なるように
制御するのは、CPU6が画像処理にて行ない判断する。
【0093】なお、照準の合わせ方は上記の例に限ら
ず、例えば、目盛りのある一対の透明定規状の照準体を
平行に対面して備え、対応する所望の目盛り同士を前後
に透視して重なるようにして照準を合わせてもよい。ま
た、エッヂのある一枚の板体のエッヂ線を図23におけ
る視点を通る直線Xに重なるように配置する一枚の板状
照準体としてもよい。また、2つの照準点のうちの一方
をメンテナンス弁17の壁部に刻印された点表示を用い
ても構わない。また、図23における直線Xに垂直に設
けられる鏡面でもよい。なお、図23には二つの挿着ガ
イドを設けたが、いずれか一つでも構わない。
【0094】
【発明の効果】この発明は、扉の取手部に掛合穴を設け
たので、該掛合穴に点検ロボットのマニピュレータを掛
合させて、取手部を引いたり、押したりして、確実に扉
を開閉させることができる。
【0095】この発明は、消火栓装置の扉に連結する閉
止手段と;この閉止手段を働かせる起動手段と;を有す
るので、簡単に扉を閉止させることができる。
【0096】この発明は、消火栓装置の扉に接続された
ピストンを備えたシリンダと:このシリンダに圧力流体
を供給することにより前記扉を閉止方向に動かす起動手
段と;を有するので、圧力流体の給排により、簡単に、
確実に扉を閉止することができる。
【0097】この発明は、ワイヤリールに巻かれ、消火
栓装置の扉に連結するワイヤと;該ワイヤリールを回転
させるための接続部と;を有するので、ワイヤリールを
回転させることにより、簡単に扉の閉止を行うことがで
きる。
【0098】この発明は、消火栓弁の開閉レバーに、ロ
ボットが掛合する掛合部を設けたので、ロボットによる
開閉レバーを容易に、かつ、確実に行うことができる。
を特徴とする消火栓装置。
【0099】この発明は、消火栓装置の弁が、ロボット
で操作される起動弁により開又は閉する一斉開放機構で
あるので、小さな力で足りる起動弁を操作するだけで、
簡単に、かつ、迅速に、消火栓弁等を開放することがで
きる。
【0100】この発明は、消火栓装置の消火栓弁の二次
側に設けられた、方向切換弁の切換出口と;該切換出口
の周囲又は近傍に設けた挿着ガイドと;を備えているの
で、放水点検装置等を前記切換出口に容易に接続するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の斜視図である。
【図2】縦断面図である。
【図3】図2のバーコードとセンサの拡大平面図であ
る。
【図4】図2の取手部分の拡大断面図である。
【図5】前傾扉を開いたときの縦断面図である。
【図6】前傾扉を開いた時の消火栓装置の横断面図であ
る。
【図7】メンテナンス弁に放水点検装置を接続した状態
を示す縦断面図である。
【図8】図5の他の状態を示す縦断面図である。
【図9】保守点検ロボットの背面側からの斜視図であ
る。
【図10】保守点検のフローチャートの一部である。
【図11】図10の保守点検のフローチャートに続く部
分である。
【図12】前傾扉を閉めるときの状態を示す側面図であ
る。
【図13】本発明の第2実施例の斜視図である。
【図14】本発明の第3実施例の斜視図である。
【図15】本発明の第4実施例の縦断面図である。
【図16】本発明の第5実施例の縦断面図である。
【図17】本発明の第6実施例の縦断面図である。
【図18】本発明の第7実施例の斜視図である。
【図19】本発明の第8実施例の斜視図である。
【図20】本発明の第9実施例の斜視図である。
【図21】本発明の第10実施例の縦断面図である。
【図22】本発明の第11実施例の縦断面図である。
【図23】本発明の第12実施例の縦断面図である。
【符号の説明】
1 保守点検ロボット 2 マニピュレータ 3 ITVカメラ 4 放水接続口 5 位置決めポジショナ 6 CPU 7 走行車輪 10 消火栓ボックス 10a 前傾扉 10b 消火器扉 12 開閉レバー 15 取手 17 メンテナンス弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 照夫 東京都千代田区九段南4丁目7番3号 能 美防災株式会社内 Fターム(参考) 2E189 EB02 EB05 HA17 3C007 AS32 CS08 KS18 KS34 KT01 WA16 WC11 WC16

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】消火栓ボックスの前面に設けられた、扉の
    取手部に掛合穴を設けたことを特徴とする消火栓装置。
  2. 【請求項2】掛合穴を取手部の解錠部に設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の消火栓装置。
  3. 【請求項3】消火栓装置の扉に連結する閉止手段と;こ
    の閉止手段を働かせる起動手段と;を有することを特徴
    とする消火栓装置。
  4. 【請求項4】消火栓装置の扉に連結されたピストンを備
    えたシリンダと:このシリンダに圧力流体を供給するこ
    とにより前記扉を閉止方向に動かす起動手段と;を有す
    ることを特徴とする消火栓装置。
  5. 【請求項5】ワイヤリールに巻かれ、消火栓装置の扉に
    連結するワイヤと;該ワイヤリールを回転させるための
    接続部と;を有することを特徴とする消火栓装置。
  6. 【請求項6】消火栓弁の開閉レバーに、ロボットが掛合
    する掛合部を設けたことを特徴とする消火栓装置。
  7. 【請求項7】消火栓装置の弁が、ロボットで操作される
    起動弁により開、又は、閉する一斉開放機構であること
    を特徴とする消火栓装置。
  8. 【請求項8】消火栓装置の消火栓弁の二次側に設けられ
    た、方向切換弁の切換出口と;該切換出口の周囲、又
    は、近傍に設けた挿着ガイドと;を備えていることを特
    徴とする消火栓装置。
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