JP2002354875A - ブラシレス直流電動機の拘束状態検出方法及び保護方法 - Google Patents

ブラシレス直流電動機の拘束状態検出方法及び保護方法

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JP2002354875A
JP2002354875A JP2001151335A JP2001151335A JP2002354875A JP 2002354875 A JP2002354875 A JP 2002354875A JP 2001151335 A JP2001151335 A JP 2001151335A JP 2001151335 A JP2001151335 A JP 2001151335A JP 2002354875 A JP2002354875 A JP 2002354875A
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brushless
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Shuichi Kobayashi
修一 小林
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Kokusan Denki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ブラシレス直流電動機が拘束状態になったこと
を検出する方法を提供する。 【解決手段】ブラシレス直流電動機の電機子コイルLu
〜Lwに供給する駆動電流をPWM制御する手段を駆動
部4に設けて、負荷が定格値を超える範囲で、駆動電流
のオンデューティ比を、負荷が定格値以下の範囲にある
ときのオンデューティ比の最小値よりも更に低い値まで
減少させるようにしておく。駆動電流のオンデューティ
比を判定値と比較して、オンデューティ比が判定値以下
になったときに電動機が拘束状態にあると判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブラシレス直流電
動機の拘束状態を検出する方法、及び該拘束状態により
電動機が破損するのを防止する電動機の保護方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、ブラシレス直流電動機
は、磁石界磁を備えた回転子と2相以上の多相の電機子
コイルを有する固定子とからなる電動機本体と、固定子
の各相のコイルに対して回転子の回転角度位置(回転子
の磁極の回転角度位置)を検出する位置検出器と、位置
検出器が出力する位置検出信号に応じて固定子の所定の
相の電機子コイルに駆動電流を供給する駆動部とを備え
ていて、回転子の回転角度位置に応じて多相の電機子コ
イルに所定の相順で転流する駆動電流を流すことにより
回転子を回転させる。
【0003】ブラシレス直流電動機の駆動部は、スイッ
チ素子のブリッジ回路からなるインバータ回路と、回転
子を所定の方向に回転させるために駆動電流を流す必要
がある電機子コイルの相を位置検出信号に応じて決定し
て、決定した相の電機子コイルに駆動電流を流すべく、
インバータ回路の所定のスイッチ素子に駆動信号(スイ
ッチ素子をオン状態にするためにスイッチ素子の制御端
子に与える信号)を与える制御装置とにより構成され
る。
【0004】また上記制御装置は、ドライバ回路からイ
ンバータ回路のスイッチ素子に与える駆動信号をPWM
変調された波形(所定のデューティ比で断続する波形)
とすることにより、駆動電流をPWM制御するPWM制
御手段を備えていて、このPWM制御手段により駆動電
流のオンデューティ比DFを制御することにより、電動
機の種々の制御を行うようになっている。
【0005】特に、ブラシレス直流電動機においては、
駆動電流が過大になるとインバータ回路のスイッチ素子
が破損するため、負荷が定格値を超える範囲で負荷の増
大に伴って駆動電流のオンデューティ比DFを小さくし
ていくことにより、駆動電流を減少させるようにしてい
る。
【0006】また定格負荷以下の負荷に対して電動機の
回転速度を設定値に保つために、負荷の増大に伴って駆
動電流のオンデューティ比を増大させる制御を行わせる
場合もある。
【0007】なお本明細書においては、駆動電流の波形
を、オン期間Tonとオフ期間Toffとが交互に現れる断
続波形とする場合に、駆動電流の1周期の期間(Ton+
Toff )において、オン期間Tonが占める割合Ton/
(Ton+Toff )を駆動電流のオンデューティ比DFと
している。
【0008】電動機により負荷を駆動する場合、電動機
の駆動トルク(出力トルク)が負荷トルクよりも十分に
大きければ、電動機を回転させることができる。ところ
が、負荷トルクが増大して駆動トルクと負荷トルクとの
間の差が小さくなっていくと、電動機の回転速度が低下
して停止状態または停止寸前の状態になることがある。
【0009】本明細書では、このように負荷の増大によ
り電動機の回転速度が低下させられて停止状態または停
止寸前の状態になった状態を拘束状態と呼ぶ。
【0010】ブラシレス直流電動機の運転中に負荷が過
大になって電動機が拘束状態になると、定常運転時より
も大きな駆動電流が電機子コイル及びインバータ回路の
スイッチ素子に流れるため、電機子コイル及びスイッチ
素子の温度が上昇して破壊するおそれがある。
【0011】このような状態が生じるのを防ぐために
は、電動機の拘束状態が起きたことを速やかに検出し
て、電動機への通電を停止する等の保護措置を講じる必
要がある。
【0012】電動機の拘束状態を検出する方法として
は、電動機に速度センサを取り付けて、該速度センサの
出力から電動機の回転速度が零になったことを検出する
方法が一般的である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来
は、電動機の拘束状態を検出するために、速度センサを
設ける必要があったため、コストが高くなるのを避けら
れなかった。
【0014】なおブラシ付きの直流電動機の拘束状態を
検出する方法としては、電動機の駆動電流を検出する方
法が知られている。図6はブラシ付きの直流電動機の負
荷特性を示したもので、同図においてNは電動機の回転
速度、Iは駆動電流(電機子電流)である。また図6の
横軸の「負荷」は、電動機により駆動する負荷の大きさ
を表す量、例えば負荷を動かすために必要なトルク(負
荷トルク)である。
【0015】図6に示すように、ブラシ付きの直流電動
機では、負荷の増大に伴って回転速度Nが低下してやが
て零(拘束状態)になるが、駆動電流Iは負荷の増大に
伴って増加していくため、駆動電流Iを検出して適当な
判定値と比較することにより電動機が拘束状態になって
いることを検出することができる。
【0016】ところが、ブラシレス直流電動機の場合に
は、前述のように、負荷が定格値を超える範囲で必ず駆
動電流を制限する制御を行うため、駆動電流を判定値と
比較する方法では拘束状態を検出することができない。
【0017】即ち、ブラシレス直流電動機の場合には、
図7に示したように、負荷が定格値Aを超える範囲で駆
動電流のオンデューティ比を減少させて、駆動電流(平
均値)を減少させる制御を行うため、駆動電流Iを判定
値と比較することによっては、電動機の拘束状態(図7
において負荷が定格値Aを超える範囲で回転速度Nが零
になる状態)を検出することができない。
【0018】本発明の目的は、速度センサを用いること
なく、ブラシレス直流電動機の拘束状態を検出する方法
を提供することにある。
【0019】本発明の他の目的は、ブラシレス直流電動
機が拘束状態になって破損するのを防止するブラシレス
直流電動機の保護装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、磁石界磁を備
えた回転子と2相以上の多相の電機子コイルを有する固
定子とからなる電動機本体と、回転子を回転させるべく
多相の電機子コイルに所定の相順で転流する駆動電流を
供給する駆動部とを備えたブラシレス直流電動機が拘束
状態になったことを検出する方法である。
【0021】本発明においては、駆動電流をPWM制御
する手段を駆動部に設けて、負荷が定格値を超える範囲
で、駆動電流のオンデューティ比を、該負荷が定格値以
下の範囲にあるときのオンデューティ比の最小値よりも
更に低い値まで減少させるようにしておき、駆動電流の
オンデューティ比を判定値と比較して、該オンデューテ
ィ比が判定値以下になったときに電動機が拘束状態にあ
ると判定する。
【0022】本発明の保護方法においては、上記のよう
にして電動機が拘束状態にあると判定されたときに、電
機子コイルへの駆動電流の供給を停止して、電機子コイ
ルと駆動部を構成する電子部品とを保護する。
【0023】電動機が拘束状態にあるときには、駆動転
流のオンデューティ比が最も小さくなるため、駆動電流
のオンデューティ比を適当な判定値と比較することによ
り、電動機が拘束状態になったことを確実に検出するこ
とができ、拘束状態が検出されたときに電機子コイルへ
の駆動電流の供給を停止させることにより、電機子コイ
ル及び該電機子コイルに駆動電流を供給する駆動部の構
成部品を温度上昇から保護することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図1ないし図5を参照して
本発明の実施の形態を説明する。
【0025】図1はブラシレス直流電動機の構成を示し
たもので、同図において1は回転子2と固定子3とを有
する電動機本体である。回転子2は、カップ状に形成さ
れた回転子ヨーク2aと、該回転子ヨークの周壁部の内
周に取り付けせられた永久磁石2bとからなっていて、
永久磁石2bが2極に着磁されて磁石界磁が構成されて
いる。
【0026】固定子3は、120度間隔で3つの突極部
3u,3v及び3wを有する電機子鉄心3aと、突極部
3u〜3wにそれぞれ巻回されて星形結線された3相の
電機子コイルLu〜Lwとを備えたもので、突極部3u
〜3wのそれぞれの先端に形成された磁極部が回転子2
の磁石界磁の磁極に空隙を介して対向させられている。
【0027】またHu,Hv及びHwはそれぞれ電機子
コイルLu,Lv及びLwに対して設けられた位置検出
器である。これらの位置検出器Hu,Hv,Hwは、対
応する電機子コイルLu,Lv,Lwがそれぞれ巻回さ
れた突極部3u〜3wの磁極の中心に対して所定の角度
だけ位相が進んだ位置に配置されて回転子の磁石界磁の
磁極の極性を検出するホールICからなっていて、検出
している磁極がN極のときとS極のときとで異なるレベ
ルを示す位置検出信号hu ,hv 及びhw を出力する。
【0028】また図1において、4は回転子2を所定の
方向(図示の例では図1において反時計方向)に回転さ
せるべく、多相の電機子コイルLu〜Lwに所定の相順
で転流する駆動電流を供給する駆動部で、この駆動部
は、インバータ回路5と、制御装置6とからなってい
る。
【0029】インバータ回路5は、MOSFETやバイ
ポーラトランジスタ等の電力用スイッチ素子Su〜Sw
及びSx〜Szのブリッジ回路からなる周知の回路で、
ブリッジの上辺を構成するスイッチ素子Su〜Swの一
端は、負極端子が接地された図示しない直流電源の正極
端子につながる共通接続点5aに接続され、スイッチ素
子Su〜Swの他端にはそれぞれブリッジの下辺を構成
するスイッチ素子Sx〜Szの一端が接続されている。
ブリッジの下辺を構成するスイッチ素子Sx〜Szの他
端は共通接続点5bに接続され、該共通接続点5bは、
電流検出用のシャント抵抗器rを通して接地されてい
る。上段のスイッチ素子Su〜Swの他端と下段のスイ
ッチ素子Sx〜Szの一端との接続点がそれぞれU,V
及びW相の出力端子5u,5v及び5wとなっていて、
これらの出力端子にそれぞれ電機子コイルLu,Lv及
びLwの中性点と反対側の端子が接続されている。
【0030】制御装置6は、例えば、回転子2を所定の
方向に回転させるために駆動電流を流す必要がある電機
子コイルの相を位置検出信号hu〜hwに応じて決定し
て、決定した相の電機子コイルに駆動電流を流すために
必要なインバータ回路5のスイッチ素子のオンオフパタ
ーンを示すスイッチパターン信号を発生するマイクロコ
ンピュータと、該マイクロコンピュータが発生するスイ
ッチパターン信号に応じて、インバータ回路5の所定の
スイッチ素子に駆動信号(スイッチ素子をオン状態にす
るためにスイッチ素子の制御端子に与える信号)u,
v,w及びx,y,zを与えるドライバ回路とにより構
成される。
【0031】制御装置6のマイクロコンピュータには、
シャント抵抗器rの両端に得られる電流検出信号がイン
ターフェース回路(I/F)7を通して入力されてい
る。制御装置のマイクロコンピュータは、インバータ回
路5の上段のスイッチ素子Su〜Sw及び(または)下
段のスイッチ素子Sx〜Szを所定のデューティ比でオ
ンオフさせることにより、該インバータ回路から電機子
コイルLu〜Lwに供給される駆動電流をPWM制御す
るPWM制御手段を構成するようにプログラムされ、こ
のPWM制御手段により駆動電流のオンデューティ比を
制御することによって、シャント抵抗器rを通して検出
された電動機の駆動電流が所定の制限値を超えないよう
に制御する過電流保護制御や、電動機の回転速度を設定
速度に保つように制御する定速度制御や、電動機の回転
速度を指示速度に一致させるように制御する可変速度制
御等の種々の制御を行うことができるようになってい
る。
【0032】上記電動機本体1と駆動部4とにより、ブ
ラシレス直流電動機が構成されている。
【0033】本発明においては、上記のように駆動電流
をPWM制御する手段を駆動部4に設けて、電動機の負
荷が定格値を超える範囲で、駆動電流のオンデューティ
比を、該負荷が定格値以下の範囲にあるときのオンデュ
ーティ比の最小値よりも更に低い値まで減少させるよう
にしておき、駆動電流のオンデューティ比を判定値と比
較して、該オンデューティ比が判定値以下になったとき
に電動機が拘束状態にあると判定する。
【0034】図1に示した例では、制御装置6のマイク
ロコンピュータから、D/A変換器を通して各瞬時にお
ける駆動電流のオンデューティ比を与えるオンデューテ
ィ信号(オンデューティ比に比例した電圧信号)Vdを
出力させて、該オンデューティ信号Vdを拘束状態判定
手段を構成する判定回路8に入力し、該判定回路8でオ
ンデューティ比を判定値と比較するようにしている。
【0035】図2は判定回路8の構成例を示したもの
で、この例の判定回路8は、直列接続された抵抗R1 及
びR2 からなっていて、図示しない定電圧直流電源の出
力電圧を分圧して拘束状態の判定値を与える基準電圧V
dsを出力する基準電圧発生回路8aと比較器CP1 とを
備えていて、基準電圧Vds及びオンデューティ信号Vd
がそれぞれ比較器CP1 の非反転入力端子及び反転入力
端子に入力されている。
【0036】図2に示した例では、オンデューティ信号
Vdが判定値Vdsよりも小さくなったときに比較器CP
1 が高レベルの拘束状態検出信号Vaを出力して、該拘
束状態検出信号Vaを制御装置6内のマイクロコンピュ
ータに入力する。このときマイクロコンピュータはイン
バータ回路5の上段のスイッチ素子Su〜Sw及び下段
のスイッチ素子Sx〜Szの少くとも一方をすべてオフ
状態にすることを指令して(駆動電流のオンデューティ
比を零にして)電機子コイルへの駆動電流の供給を停止
させる。
【0037】今、図1のブラシレス直流電動機におい
て、制御装置6が、電動機の速度制御を行わずに、過電
流保護制御のみを行うものとすると、このときの電動機
の負荷特性は図4に示すようになる。図4においてNは
電動機の回転速度[r/min]、Iは電機子コイルに
供給される駆動電流、DFは駆動電流Iのオンデューテ
ィ比である。また横軸は電動機の負荷を表す量(例えば
負荷トルク)であり、Aは負荷の定格値を示している。
【0038】速度制御を行わない場合には、図4に示す
ように、負荷が定格値A以下の値を示す範囲でオンデュ
ーティ比DFを100[%]に保つ。このとき回転速度
Nは負荷の増大に伴って低下していき、駆動電流Iは負
荷の増大に伴って増加していく。負荷が定格値Aを超え
る範囲では、オンデューティ比DFを急速に減少させて
駆動電流Iを減少させる。負荷が定格値Aを超える範囲
では、回転速度Nが急速に低下して、やがて零(拘束状
態)になる。
【0039】上記のように、駆動電流のオンデューティ
比DFは、負荷が定格値Aを超える範囲で減少させられ
るため、オンデューティ比DFを適当な判定値(例えば
図4のDFs)と比較すると、オンデューティ比DFが
判定値DFs以下になったときに回転速度Nが零になる
拘束状態が生じたことを検出することができる。
【0040】また電動機の負荷が定格値A以下の範囲で
電動機の回転速度を設定値に保つ定速度制御を行う場合
には、図5に示すように、負荷が定格値A以下の範囲
で、負荷の増大に伴って駆動電流のオンデューティ比D
Fを増加させ、負荷が定格値Aを超える範囲でオンデュ
ーティ比DFを、負荷が定格値以下の範囲にあるときの
オンデューティ比の最小値(電動機の起動時のオンデュ
ーティ比DFo )よりも更に低い値まで急速に減少させ
る。このとき電動機の回転速度Nは、負荷が定格値A以
下の値をとる範囲で設定値Nsに保たれ、負荷が定格値
Aを超えると急速に低下させられて、やがて零(拘束状
態)になる。この場合も、オンデューティ比DFを、負
荷が定格値以下の範囲にある場合の最小値DFo よりも
更に小さい値に選定した適当な判定値DFsと比較すれ
ば、オンデューティ比DFが判定値DFs以下になった
ときに電動機が拘束状態になったことを検出することが
できる。
【0041】上記の例では、拘束状態判定手段をハード
ウェア回路により構成しているが、図1に示した例のよ
うに制御装置6内にマイクロコンピュータが設けられる
場合には、該マイクロコンピュータに所定のプログラム
を実行させることにより、ソフトウェア的に拘束状態判
定手段を構成することもできる。
【0042】拘束状態判定手段をソフトウェア的に構成
する場合に、マイクロコンピュータに実行させるプログ
ラムのアルゴリズムの一例を図3に示した。図3に示し
たルーチンは一定の時間毎に実行されるもので、このル
ーチンが開始されると先ずステップ1においてオンデュ
ーティ比DFを読み込み、ステップ2で読み込んだオン
デューティ比DFを判定値DFsと比較する。その結
果、オンデューティ比DFが判定値DFs以下の場合に
は、ステップ3で拘束状態が生じていると判定し、ステ
ップ4で電動機への駆動電流の供給を停止させる。また
ステップ2においてオンデューティ比DFが判定値DS
sを超えていると判定された場合には、ステップ5にお
いて拘束状態でないと判定する。
【0043】上記の例では、3相の電機子コイルを有す
るブラシレス直流電動機に本発明を適用したが、3相の
ブラシレス直流電動機に限らず、2相以上の多相の電機
子コイルを有するブラシレス直流電動機を本発明を適用
することができる。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、速度セ
ンサを用いずにブラシレス直流電動機が拘束状態になっ
たことを検出することができるため、コストの上昇を招
くことなく、電動機の拘束状態を検出することができ、
拘束状態を検出したときに電動機への通電を停止させて
電動機の保護を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用するブラシレス直流電動機の一構
成例を示した構成図である。
【図2】本発明の一実施形態において拘束状態判定手段
を構成する判定回路の構成例を示した回路図である。
【図3】本発明の他の実施形態において、拘束状態判定
手段を実現するためにマイクロコンピュータに実行させ
るプログラムのアルゴリズムの一例を示したフローチャ
ートである。
【図4】図1のブラシレス直流電動機において速度制御
を行わずに、過電流保護制御のみを行った場合の負荷特
性の一例を示した線図である。
【図5】図1のブラシレス直流電動機において速度制御
と過電流保護制御とを行った場合の負荷特性の一例を示
した線図である。
【図6】ブラシ付き直流電動機の負荷特性の一例を示し
た線図である。
【図7】ブラシレス直流電動機の負荷特性の一例を示し
た線図である。
【符号の説明】
1…電動機本体、2…回転子、3…固定子、3a…電機
子鉄心、Lu〜Lw…電機子コイル、Hu〜Hw…位置
検出器、4…駆動部、5…インバータ回路、Su〜S
w,Sx〜Sz…スイッチ素子、6…制御装置、8…判
定回路。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁石界磁を備えた回転子と2相以上の多
    相の電機子コイルを有する固定子とからなる電動機本体
    と、前記回転子を回転させるべく前記多相の電機子コイ
    ルに所定の相順で転流する駆動電流を供給する駆動部と
    を備えたブラシレス直流電動機が拘束状態になったこと
    を検出する方法において、 前記駆動電流をPWM制御する手段を前記駆動部に設け
    て、前記負荷が定格値を超える範囲で、前記駆動電流の
    オンデューティ比を、該負荷が定格値以下の範囲にある
    ときのオンデューティ比の最小値よりも更に低い値まで
    減少させるようにしておき、 前記駆動電流のオンデューティ比を判定値と比較して、
    該オンデューティ比が判定値以下になったときに前記電
    動機が拘束状態にあると判定することを特徴とするブラ
    シレス直流電動機の拘束状態検出方法。
  2. 【請求項2】 磁石界磁を備えた回転子と2相以上の多
    相の電機子コイルを有する固定子とからなる電動機本体
    と、前記回転子を回転させるべく前記多相の電機子コイ
    ルに所定の相順で転流する駆動電流を供給する駆動部と
    を備えたブラシレス直流電動機の保護方法において、 前記駆動電流をPWM制御する手段を前記駆動部に設け
    て、前記負荷が定格値を超える範囲で、前記駆動電流の
    オンデューティ比を、該負荷が定格値以下の範囲にある
    ときのオンデューティ比の最小値よりも更に低い値まで
    減少させるようにしておき、 前記駆動電流のオンデューティ比を判定値と比較して、
    該オンデューティ比が判定値以下になったときに前記電
    動機が拘束状態にあると判定して、前記電機子コイルへ
    の駆動電流の供給を停止させることを特徴とするブラシ
    レス直流電動機の保護方法。
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JP2006074928A (ja) * 2004-09-03 2006-03-16 Fujitsu Ten Ltd モータ制御装置
CN100442650C (zh) * 2005-07-27 2008-12-10 台达电子工业股份有限公司 马达控制方法及其装置

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