JP2002352931A - 端子圧着状態判別方法 - Google Patents
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Abstract
かな不良まで検出できるとともに判別にかかる所要時間
を短縮できる端子圧着状態判別方法を提供する。 【解決手段】 端子圧着状態判別方法はステップS1で
良好な圧着状態の端子付金具を得た際の荷重値により基
準波形を生成する。基準波形を複数に分割し特異点を設
定する。ステップS2では複数に分割された分割領域の
うち特異点を含んだ基準部分波形を積分する。ステップ
S3では判別対象の端子付金具を得た際の荷重値により
特性波形を生成する。生成した特性波形を複数に分割し
基準部分波形に相当する部分波形を積分する。ステップ
S4では基準部分波形の積分値と部分波形の積分値とを
比較して判別対象品の良否を判別する。
Description
を構成する端子付電線をつくる端子圧着装置に係わり、
該端子圧着装置で圧着された端子の圧着状態を判別する
端子圧着状態判別方法に関する。
から端子圧着装置を用いてきた。前記電線は、端子と取
り付けられる前に、例えば端部などの被覆部が除去され
て、該端部の芯線が露出される。すなわち、前記電線は
皮むき作業を施される。前記端子は、前述したように露
出した芯線をかしめるための芯線かしめ足と、被覆部毎
電線をかしめる電線かしめ足とを備えている。
しめ足と電線かしめ足とをかしめることで、前記端子と
電線とが圧着されてきた。この圧着工程で圧着不良が生
じることがある。そこで、圧着された端子の圧着不良を
検出する圧着不良検出装置が用いられている。
特性値を時系列にサンプリングして特性波形を求め、こ
の特性波形と、良品について予め求められた特性波形で
ある基準波形とを比較することで良否を判別している。
これは、例えば正常圧着時と不良圧着時とで特性値(荷
重値)の変化の仕方が異なること、すなわち基準波形と
特性波形とで波形が異なることにより良否の判別ができ
るというものである。
開平1−185457号公報に開示されているものが提
案されている。特開平1−185457号公報に開示さ
れた圧着不良検出方法は、前記特性波形をサンプリング
した時間で積分して得られる積分値を、正常な端子付電
線を圧着する際に得られる基準波形の積分値と、比較す
ることにより、検出対象の端子が取り付けられた電線の
圧着の良否を判別している。
程度により基準波形と特性波形との波形の違いの程度に
も差がある。例えば、所望の箇所で皮むきされておらず
に被覆部が芯線かしめ足でかしめられた場合は、基準波
形と特性波形の差が大きくなる。また、芯線が皮むきさ
れた位置で切断された状態で芯線かしめ足がかしめられ
た場合も、基準波形と特性波形の差が大きくなる。この
ような、重欠陥不良では良否の判別が容易である。しか
し、基準波形と特性波形の差が小さくなる場合では、良
否の判別が困難となる。
示された圧着不良検出方法では、前述した積分値の差が
大きく出る重欠陥不良は検出されやすいが、特性波形の
高さが例えば圧着初期では基準波形より高くかつ圧着終
期では低く出るような不良時には積分値の差が出にく
く、良否の判別が困難となる。
良否の判別は、端子を電線に圧着する工程などで行われ
るため、作業にかかる所要時間をより短くすることが要
求されている。
足と電線かしめ足とを備えており、前記端子圧着装置が
前記芯線かしめ足と電線かしめ足とを同時にかしめる。
このため、特に圧着不良が生じると、特異点の特定が困
難となった。
良否の判別を安定して検出するとともに細かな不良まで
確実に検出でき、かつ判別作業にかかる所要時間を短縮
することが可能な端子圧着状態判別方法を提供すること
にある。
に、請求項1に記載の本発明の端子圧着状態判別方法
は、端子圧着装置で電線の芯線に端子を圧着する圧着過
程で得られる特性値の特性波形に基づいて、該端子の圧
着状態を判別する端子圧着状態判別方法において、正常
に圧着されたときの前記特性波形から基準波形を求め、
かつ該基準波形を複数分割しておき、判別対象の電線と
端子とを圧着した際に得られる特性波形を前記基準波形
と同数に複数分割し、互いに相当する前記基準波形を複
数分割して得られたうち一部の基準部分波形と、前記判
別対象の特性波形を複数分割して得られたうち一部の部
分波形と、に基いて、端子の圧着状態を判別することを
特徴としている。
別方法は、請求項1に記載の端子圧着状態判別方法にお
いて、前記基準波形の増分値から該基準波形の特異点を
求めておき、前記基準部分波形が、前記特異点を含んで
いることを特徴としている。
別方法は、請求項1に記載の端子圧着状態判別方法にお
いて、前記基準波形の増分値から該基準波形の特異点を
求めておき、前記基準波形が前記特異点を複数備えてい
るとともに、前記基準部分波形が、複数の特異点相互間
に位置していることを特徴としている。
別方法は、端子圧着装置で電線の芯線に端子を圧着する
圧着過程で得られる特性値の特性波形に基づいて、該端
子の圧着状態を判別する端子圧着状態判別方法におい
て、正常に圧着されたときの前記特性波形から基準波形
を求め、かつ該基準波形の増分値から該基準波形の特異
点を求めるとともに、該特異点を含んだ前記基準波形の
一部である第2基準部分波形を求め、判別対象の電線と
端子とを圧着した際に得られる特性波形の前記特異点に
相当する箇所を含んだ前記特性波形の一部である第2部
分波形を求め、前記第2基準部分波形と前記第2部分波
形と、に基いて、端子の圧着状態を判別することを特徴
としている。
別方法は、請求項2ないし請求項4のうちいずれか一項
に記載の端子圧着状態判別方法において、特異点は、前
記基準波形の増分値が極大となる箇所または、前記基準
波形の増分値が零となる箇所であることを特徴としてい
る。
別方法は、端子圧着装置で電線の芯線に端子を圧着する
圧着過程で得られる特性値の特性波形に基づいて、該端
子の圧着状態を判別する端子圧着状態判別方法におい
て、正常に圧着されたときの前記特性波形から基準波形
を求め、該基準波形の一定時間毎の基準特性値を求め、
判別対象の電線と端子とを圧着した際に得られる特性波
形の前記一定時間毎の特性値を求め、前記基準特性値と
前記特性値とに基いて、端子の圧着状態を判別すること
を特徴としている。
別方法は、請求項2ないし請求項5のうちいずれか一項
に記載の端子圧着状態判別方法において、前記電線が前
記芯線を被覆する被覆部を備えており、前記端子が前記
芯線をかしめるかしめ足を備えており、前記かしめ足が
前記被覆部を前記芯線とともにかしめたときの前記特性
波形から第1の不良波形を求め、前記基準波形と前記第
1の不良波形とから前記特異点のうち一つの第1の特異
点を求めることを特徴としている。
別方法は、請求項7に記載の端子圧着状態判別方法にお
いて、圧着作業の時間の経過にしたがって前記基準波形
の特性値より前記第1の不良波形の特性値が上回りはじ
める点を前記第1の特異点とすることを特徴としてい
る。
別方法は、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、
請求項7または請求項8に記載の端子圧着状態判別方法
において、前記芯線が複数の導線を束ねられて構成され
ており、前記端子が前記芯線をかしめるかしめ足を備え
ており、前記かしめ足が正常時より少ない本数の導線か
らなる芯線をかしめたときの前記特性波形から第2の不
良波形を求め、前記基準波形と前記第2の不良波形とか
ら前記特異点のうち一つの第2の特異点を求めることを
特徴としている。
判別方法は、請求項9に記載の端子圧着状態判別方法に
おいて、圧着作業の時間の経過にしたがって前記基準波
形の特性値より前記第2の不良波形の特性値が下回りは
じめる点を前記第2の特異点とすることを特徴としてい
る。
によれば、複数に分割された特性波形の一部に基づいて
端子の圧着状態の判別を行うことにより、端子の圧着状
態の良否の判別を安定して行うことができ、細かな圧着
不良まで検出できる。なお、判別に用いる特性波形の一
部は、圧着状態の良否によって顕著に特性値の差がでる
箇所であるのが望ましい。
形に基いて、圧着状態の良否を判別するので、判別にか
かる所要時間を短縮することができる。なお、特性波形
とは、圧着作業中における、変形する際の端子に加える
荷重または、圧着する際に用いられる圧着機の変形量で
あるのが望ましい。また、圧着状態の良否を判別する際
に用いる前記基準部分波形と前記部分波形とは、端子及
び電線などに応じて適宜選択することが望ましい。
によれば、判別の際に用いられる一部の基準部分波形が
特異点を含んでいるので、特に圧着状態の良否によって
前記特異点及びこれら特異点の近傍での前記荷重の値な
どが変化する端子の場合、より確実に細かな圧着不良ま
で検出できる。なお、判別に用いる特性波形の一部は、
圧着状態の良否によって顕著に特性値の差がでる箇所で
あるのが望ましい。
過程中で端子の一対のかしめ足が変形する過程におい
て、圧着する際に端子の一対のかしめ足が互いに接触す
る点、端子の一対のかしめ足が芯線に触れ始めて前記荷
重が上昇に代わる点、芯線をかしめる過程において前記
荷重が上昇から下降に代わる点、前記荷重が加えられな
くなる点など、であるのが望ましい。
によれば、判別の際に用いられる一部の基準部分波形が
特異点相互間に位置しているので、特に、圧着状態の良
否によって前記特異点相互間で変形のし易さ(し難さ)
即ち前記荷重の値などが変化する端子の場合、より一層
確実に細かな圧着不良まで検出できる。なお、判別に用
いる特性波形の一部は、圧着状態の良否によって顕著に
特性値の差がでる箇所であるのが望ましい。なお、端子
の圧着作業中では、前記端子は前記特異点相互間で主に
変形する。
過程中で端子の一対のかしめ足が変形する過程におい
て、圧着する際に端子の一対のかしめ足が互いに接触す
る点、端子の一対のかしめ足が芯線に触れ始めて前記荷
重が上昇に代わる点、芯線をかしめる過程において前記
荷重が上昇から下降に代わる点、前記荷重が加えられな
くなる点など、であるのが望ましい。
によれば、判別の際に用いられる一部の第2基準部分波
形が特異点を含んでおり、判別対象の特性波形の第2部
分波形が、前記特異点に相当する箇所を含んでいる。そ
して、第2基準部分波形と第2部分波形とに基いて、端
子の圧着状態の良否を判別する。このため、特に圧着状
態の良否によって前記特異点及びこれら特異点の近傍で
の前記荷重の値などが変化する端子の場合、より確実に
細かな圧着不良まで検出できる。なお、判別に用いる特
性波形の一部は、圧着状態の良否によって顕著に特性値
の差がでる箇所であるのが望ましい。
準部分波形と、前記特性波形の一部である第2部分波形
と、に基いて、圧着状態の良否を判別するので、判別に
かかる所要時間を短縮することができる。
る、変形する際の端子に加える荷重または、圧着する際
に用いられる圧着機の変形量であるのが望ましい。ま
た、特異点とは、端子圧着装置での圧着過程中で端子の
一対のかしめ足が変形する過程において、圧着する際に
端子の一対のかしめ足が互いに接触する点、端子の一対
のかしめ足が芯線に触れ始めて前記荷重が上昇に代わる
点、芯線をかしめる過程において前記荷重が上昇から下
降に代わる点、前記荷重が加えられなくなる点など、で
あるのが望ましい。
によれば、特異点が、基準波形の増分値が極大となる箇
所または零となる箇所なので、圧着する際に端子の一対
のかしめ足が互いに接触する点、端子の一対のかしめ足
が芯線に触れ始めて前記荷重が上昇に代わる点、芯線を
かしめる過程において前記荷重が上昇から下降に代わる
点、前記荷重が加えられなくなる点などとなる。このた
め、より一層確実に細かな圧着不良まで検出できる。
によれば、特性波形の一定時間毎の特性値に基づいて端
子の圧着状態の判別を行うことにより、端子の圧着状態
の良否の判別を安定して行うことができ、細かな圧着不
良まで検出できる。
基いて、圧着状態の良否を判別するので、判別にかかる
所要時間を短縮することができる。なお、特性波形と
は、圧着作業中における、変形する際の端子に加える荷
重または、圧着する際に用いられる圧着機の変形量であ
るのが望ましい。
によれば、かしめ足で被覆部とともに芯線をかしめた圧
着不良時の第1の不良波形と、正常に圧着した際の基準
波形と、から第1の特異点を定める。このため、第1の
特異点を確実に定めることができる。
によれば、基準波形より第1の不良波形が上回りはじめ
る点を第1の特異点としている。このため、第1の特異
点をより確実に定めることができる。
によれば、かしめ足で導線が不足した芯線をかしめた圧
着不良時の第2の不良波形と、正常に圧着した際の基準
波形と、から第2の特異点を定める。このため、第2の
特異点を確実に定めることができる。
法によれば、基準波形より第2の不良波形が下回りはじ
める点を第2の特異点としている。このため、第2の特
異点をより確実に定めることができる。
1の実施形態について図1ないし図8及び図15を参照
して説明する。図1は本発明を適用した端子圧着装置の
正面図、図2は同端子圧着装置の側面図である。図1及
び図2に示した端子圧着装置200は、図15に示す電
線61に端子としての圧着端子51を圧着して取り付け
るための装置である。
60を被覆する絶縁性の被覆部62とを備えている。芯
線60は、複数の導線が撚られて(束ねられて)構成さ
れており、断面形状が丸形に形成されている。芯線60
を構成する導線は、例えば、銅、銅合金、アルミニウム
またはアルミニウム合金などの導電性を有する金属から
なる。被覆部62は、絶縁性の合成樹脂からなる。電線
61は、圧着端子51が取り付けられる前に、一部の被
覆部62が除去されて、該一部の芯線60が露出した状
態となっている。
るなどして形成されている。圧着端子51は、後述する
電気接触部53が筒状に形成された所謂雌端子である。
圧着端子51は、電線61と接続するための電線接続部
52と、他の端子金具と接続するための電気接触部53
と、これらの電線接続部52と電気接触部53とを互い
に連ねる底壁54と、を備えている。
5と、一対の芯線かしめ足50と、を備えている。な
お、一対の芯線かしめ足50は、本明細書に記したかし
め足をなしている。一対の電線かしめ足55は、それぞ
れ、底壁54の両縁から立設している。電線かしめ足5
5は、底壁54に向かって曲げられることにより、底壁
54との間に被覆部62毎電線61を挟む。こうして、
一対の電線かしめ足55は、電線61をかしめる。
壁54の両縁から立設している。芯線かしめ足50は、
底壁54に向かって曲げられることにより、底壁54と
の間に露出した芯線60を挟む。こうして、一対の芯線
かしめ足50は、芯線60をかしめる。図1及び図2に
示された端子圧着装置200は、かしめ足50,55を
底壁54に向かって曲げて、圧着端子51を電線61に
かしめる装置である。図1において、1は端子圧着装置
200のフレームであって、該フレーム1は、基板2と
その両側の側板3,3とを備えている。
えたサーボモータ4が固定されている。減速機5の出力
軸6には偏心ピン(クランク軸)8を有する円板7が軸
装され、偏心ピン8にはスライドブロック9が枢着され
ている。スライドブロック9はラム11に取付けられた
受座10,10a間に摺動自在に装着されている。スラ
イドブロック9は、円板7の回転により受座10,10
a間を左右方向にスライドするとともにラム11が上下
方向に移動する。
たラムガイド12,12に上下摺動自在に装着されてい
る。円板7、スライドブロック9、受座10,10a、
ラム11およびラムガイド12がピストン−クランク機
構を構成している。ラム11は下端部に係合凹部13を
有し、該係合凹部13にはクリンパ14を取付けたクリ
ンパホルダ15の係合凸部16が着脱自在に装着されて
いる。
いる。アンビル17は、基板2上のアンビル取付台24
に固定されている。また、ラム11と、クリンパホルダ
15との間には、図3に示すように、圧力センサ100
が設けられている。この圧力センサ100は圧着不良検
出装置300に接続されている。そして、圧力センサ1
00の出力により圧着不良検出装置300でクリンパ1
4からの上下方向の荷重(以下この荷重の値を荷重値と
呼ぶ)が検出され、この検出された荷重値が、圧着過程
での特性値として処理される。なお、この荷重は、圧着
作業中の圧着端子51からの反力及び圧着端子51に加
える力をなしている。
端子供給装置である。この端子供給装置18は、図示し
ない連鎖状の圧着端子51を支持する端子ガイド19、
端子押さえ20、先端に端子送り爪21を有する端子送
りアーム22および該端子送りアーム22を進退させる
揺動リンク23等を備えている。
昇に合わせて前後に揺動し、端子送り爪21により圧着
端子51を一個ずつアンビル17上に送り込むようにな
っている。また、アンビル17はアンビル取付台24の
ハンドル25の操作によりクリンパ14に対する位置調
整や撤去、交換等を容易にできるようになっている。
ストン−クランク機構によりラム11、即ちクリンパ1
4を降下および上昇させるものである。サーボモータ4
は、該サーボモータ4の駆動を制御するドライバ32に
接続されている。そして、クリンパ14の下降および上
昇により、このクリンパ14とアンビル17との間に配
置された、圧着端子51および電線61の圧着が行われ
る。
されている。入力部33は、圧着端子51の規格(又は
サイズ)、対応する電線61のサイズ、クリンプハイト
およびサーボモータ4にかかる負荷(電流)などの基準
データを入力するようになっている。また、サーボモー
タ4の図示しない出力軸にはエンコーダ31が付設され
ており、その回転数に基いてクリンパ14の位置を検出
してドライバ32にフィードバックしている。
装置300のブロック図である。圧着不良検出装置30
0は、圧力センサ100の出力を増幅するアンプ41、
アンプ41から出力されるアナログ電圧信号をデジタル
の電圧データに変換するA/D変換器42、入力部4
3、CPU44、ROM45、RAM46、表示部47
および通信インターフェース48を備えている。
AM46、表示部47および通信インターフェース48
はマイクロコンピュータを構成している。CPU44は
ROM45に格納された制御プログラムに基づいてRA
M46のワーキングエリアを使用して制御を行う。
圧力センサ100による荷重値のデータを特性値として
サンプリングする。また、CPU44は、サンプリング
した特性値に基づいて演算を行い、基準波形71(図5
などに示す)の生成処理、基準波形71の分割処理、基
準波形71の特異点の検出処理、後述する基準部分波形
72a,72b,72c,72dの積分処理、しきい値
および許容限度の入力処理、圧着不良の検出処理、等を
行い、検出結果を表示部47に表示する。
00による荷重値のデータである特性値が得られ、例え
ば図5(A)に示したような特性波形71が得られる。
この特性波形71は、時間の経過に応じた荷重値の変化
を示している。図5(A)に示された特性波形71は正
常に圧着されたときの波形であり、このように正常に圧
着されたときの特性波形71を複数求めて所定のフォー
マットでRAM46に記憶しておく。なお、図5(A)
に示された正常に圧着されたときの特性波形71を、以
下基準波形71と呼ぶ。
ルでデジタルデータが確定する毎にそのデータを出力す
るので、CPU44は、例えばこのデータの出力タイミ
ングをタイムベースとして特性値を時系列にサンプリン
グすることができ、基準波形(特性波形)71のデータ
を時系列なデータとしてRAM46に記憶しておくこと
ができる。そして、圧着状態が正常であった複数の特性
波形のデータの平均等により基準波形71のデータをR
AM46内に生成する。
う用語は正常に圧着された場合と正常に圧着されなかっ
た場合の何れの場合にも使用し、「基準波形」という用
語は正常に圧着された場合の特性波形から得た波形につ
いて使用する。
ると、CPU44は、この基準波形71のデータから特
性値の単位時間あたりの増分値を求め、図5(B)のよ
うな増分値の波形73のデータを得る。
極値やゼロクロス点となる位置(時間軸上の位置)を検
出し、この位置を特異点とする。図示例では、端子圧着
過程におけるいくつかの特別な箇所となる4つの箇所A
点、B点、C点、D点を前記特異点としている。また、
増分値の極値となる位置は上記4点以外にもあるが、上
記の4点は、圧着過程の1サイクル中での以下のような
特別な点であり予め大まかな位置が既知であるので、上
記4点を抽出することができる。
ぞれ、前記基準波形71の増分値が極大となる箇所及び
この極大となる箇所の近傍または、前記基準波形71の
増分値が零となる箇所及びこの零となる箇所の近傍であ
る。
端子51の一対の芯線かしめ足50および芯線60の圧
着過程の断面図である。なお、見やすくするために平行
斜線を一部省略してある。同図(A)から(D)は、そ
れぞれ上記4つの特異点A,B,C,Dにおける状態を
示し、同図(E)は圧着開始直前の状態を示している。
4つの特異点A,B,C,Dは、それぞれ、以下のよう
な点である。なお、特異点Aは、本明細書に記した第1
の特異点をなしている。特異点Bは、本明細書に記した
第2の特異点をなしている。
の一対の芯線かしめ足50が、クリンパ14上部のアー
ル(曲面部分)により変形する過程において、互いに接
触する点。 B点:図6(B)のように、圧着端子51の一対の芯線
かしめ足50が芯線60に触れ始め、力(荷重値)が上
昇に代わる点。 C点:図6(C)のように、圧着端子51の一対の芯線
かしめ足50により芯線60をかしめる過程において、
力(荷重値)が上昇から下降に代わる点。 D点:図6(D)のように、圧着端子51の一対の芯線
かしめ足50により芯線60が完全にかしめられて力
(荷重値)がピークになる点。
の波形73のデータも、特性波形のデータと同様なタイ
ムベースにより時系列なデータとして扱うことができる
ことはいうまでもない。また、上記特異点の位置もこれ
らの時系列なデータに対応付けてタイミングのデータと
して記憶しておくことができる。
1を複数に分割し、これら複数に分割して得られるもの
のうち前記特異点A,B,C,Dを含んだものを、図5
中に平行斜線で示す基準部分波形72a,72b,72
c,72dとして設定する。これらの基準部分波形72
a,72b,72c,72d毎に特性波形に基づいて圧
着状態の良否の判別を行う。なお、図示例では、基準波
形71を等時間間隔に20分割している。
2d毎に圧着不良の判別を行う際には、CPU44は、
図5中平行斜線で示した基準部分波形72a,72b,
72c,72d毎の面積を、前記基準波形71の生成、
特異点A,B,C,Dの特定などとともに算出してお
く。
圧着端子51が取り付けられた電線61の圧着作業中で
前述した基準波形71と同様に特性波形81(図7中に
一点鎖線で示す)を生成する。CPU44は、該特性波
形81を基準波形71と同様に複数に分割し、前記基準
部分波形72a,72b,72c,72dに相当する箇
所の部分波形82a,82b,82c,82dの面積を
算出する。
72a,72b,72c,72dそれぞれと、部分波形
82a,82b,82c,82dそれぞれと、の面積の
差を算出し、これら面積の差(図7(A)及び図7
(B)中に平行斜線で示す)のうち少なくとも一つが予
め定められるしきい値を超えると圧着端子51が取り付
けられた電線61を圧着不良であると判別し、これら面
積の差のうちいずれもが予め定められるしきい値以内で
あれば良品であると判別する。
領域毎に判別を行うとそれぞれの領域での特性波形の状
態により、正常圧着(良品)と異常圧着(不良品)が判
別し易くなる。例えば、被覆部62を噛み込むような異
常圧着(絶縁噛み)の場合は、図7(A)中に示すよう
に、A−B間とB−C間で特性波形81は基準波形71
より高く、C−D間では特性波形81は基準波形71よ
り低くなる。
きされた位置で切断されていたり芯線60の導線が少な
い異常圧着(芯線切れ)の場合は、図7(B)に示すよ
うに、A−B間では特性波形81と基準波形71には差
が無く、B−C間とC−D間では特性波形81は基準波
形71より低くなる。
だ分割領域で特性波形を調べれば、各不良の特徴が顕著
に現れ、圧着不良の検出能力が高まる。
00で圧着端子51と電線61とを圧着して、圧着端子
51が取り付けられた電線61の良否を判別する工程の
流れを、図8に示したフローチャートを参照して説明す
る。
0で圧着端子51と電線61とを圧着して、圧着状態が
良好の圧着端子51が取り付けられた電線61を複数回
製造して、基準波形71を生成してステップS2に進
む。
71を複数に分割するとともに、CPU44または作業
者の指定により前述した特異点A,B,C,Dを設定す
る。CPU44が特異点A,B,C,Dを含んだ分割領
域である基準部分波形72a,72b,72c,72d
それぞれを積分して、ステップS3に進む。
着端子51と電線61とを圧着する。圧着端子51が取
り付けられた電線61を製造する際に得られた特性波形
81を、基準波形71と同様に分割する。前記基準部分
波形72a,72b,72c,72dに対応する部分波
形82a,82b,82c,82dを積分して、ステッ
プS4にすすむ。
a,72b,72c,72dの積分値(面積)それぞれ
と、前記部分波形82a,82b,82c,82dの積
分値(面積)それぞれと、を比較する。これらの積分値
(面積)の差がしきい値を超えると不良品であると判別
し、前記積分値(面積)の差がしきい値を超えない場合
には良品であると判別する。
性波形に基づいて圧着端子51の圧着状態の判別を行う
ことにより、圧着端子51の圧着状態の良否の判別を安
定して行うことができ、細かな圧着不良まで検出でき
る。
芯線かしめ足50がクリンパ14のアール(曲面部分)
により変形する過程において、特異点Aは、前記一対の
芯線かしめ足50が互いに接触する点である。特異点B
は、前記一対の芯線かしめ足50が芯線60に触れ始め
て圧着する際に生じる荷重の値(荷重値)が上昇に代わ
る点である。特異点Cは、芯線をかしめる過程において
前記荷重が上昇から下降に代わる点である。特異点D
は、前記荷重が加えられなくなる点などである。圧着端
子51が取り付けられた電線61の圧着状態の良否を判
別する際に、これらの特異点A,B,C,Dを含んだ基
準部分波形72a,72b,72c,72dを用いてい
る。このため、圧着端子51の圧着作業中において、前
記特異点A,B,C,D及びこれら特異点A,B,C,
Dの近傍において、前記圧着の良否によって前記荷重値
が変化する場合があるので、より一層確実に細かな圧着
不良まで検出できる。
ち一部の部分波形82a,82b,82c,82dに基
いて、圧着状態の良否を判別するので、判別にかかる所
要時間を短縮することができる。
図9及び図10を参照して説明する。なお、前述した第
1の実施形態と同一箇所には同一符号を付して説明を省
略する。
1を生成して分割しかつ特異点A,B,C,Dを設定し
た後、例えば、分割領域のうちB点とC点間に位置する
一つを基準部分波形72eとし、分割領域のうちC点と
D点間に位置する一つを基準部分波形72fとする。そ
して、基準部分波形72e及び基準部分波形72fそれ
ぞれの面積を算出する。
圧着端子51を電線61に圧着する際に得られた特性波
形81(図10中の一点鎖線で示す)を基準波形71と
同様に分割する。前記基準部分波形72e,72fそれ
ぞれに対応する部分波形82e,82fそれぞれと、前
述した基準部分波形72e,72fそれぞれとの面積の
差(図10中平行斜線で示す領域)に基いて、良否を算
出する。なお、図10(A)中の一点鎖線は、被覆部6
2を噛み込むような異常圧着(絶縁噛み)の場合を示し
ており、図10(B)中の一点鎖線は、芯線60が皮む
きされた位置で切断されていたり芯線60の導線が少な
い異常圧着(芯線切れ)の場合を示している。
性波形81のうち一部の部分波形82e,82fに基い
て、圧着状態の良否を判別するので、判別にかかる所要
時間を短縮することができる。
アール(曲面部分)により変形する過程において、一対
の芯線かしめ足50が互いに接触する点を特異点Aとし
ている。前記一対の芯線かしめ足50が芯線60に触れ
始めて圧着する際に生じる荷重が上昇に代わる点を特異
点Bとしている。芯線60をかしめる過程において前記
荷重が上昇から下降に代わる点を特異点Cとしている。
前記荷重が加えられなくなる点などを特異点Dとしてい
る。
て、前記圧着端子51は前記特異点A,B,C,D相互
間で主に変形する場合がある。この場合、前記圧着端子
51は、圧着状態の良否によって変形のし易さ(し難
さ)即ち前記荷重値が変化する。このように、圧着状態
の良否によって、前記特異点A,B,C,D相互間での
前記荷重値が変化する端子の場合、前記特異点A,B,
C,D相互間の特性波形の面積に基いて判別するため、
確実に細かな圧着不良まで検出できる。
及び図12を参照して説明する。なお、前述した第1及
び第2の実施形態と同一箇所には同一符号を付して説明
を省略する。
1を生成した後に、前述した第1及び第2の実施形態の
ようには、前記基準波形71を分割しない、そして、前
記CPU44は、前記基準波形71から前述した第1の
実施形態と同様に、図11(B)に示すように、特異点
A,B,C,Dを設定する。各特異点A,B,C,Dそ
れぞれの圧着開始からの経過時間TA,TB,TC,T
Dを求める。前記基準波形71の各経過時間TA,T
B,TC,TDの前後ΔT時間の領域を、図11(A)
に平行斜線で示す第2基準部分波形74a,74b,7
4c,74dとする。そして、第2基準部分波形74
a,74b,74c,74dそれぞれの面積を算出す
る。
前記各経過時間TA,TB,TC,TD及び前記時間Δ
Tから、圧着端子51を電線61に圧着する際に得られ
た特性波形81(図12中の一点鎖線で示す)の第2部
分波形84a,84b,84c,84dを求める。な
お、これらの第2部分波形84a,84b,84c,8
4dは、それぞれ、前記第2基準部分波形74a,74
b,74c,74dに対応する。このため、第2部分波
形84a,84b,84c,84dは、それぞれ、特異
点A,B,C,Dに相当する箇所を含んでいる。
4dそれぞれと、第2基準部分波形74a,74b,7
4c,74dそれぞれとの面積の差(図12中平行斜線
で示す領域)に基いて、圧着状態の良否を算出する。判
別する際には、例えば、前記面積の差すべてが、予め定
められるしきい値以内であれば良品と判別し、前記面積
の差のうち少なくとも一つが予め定められるしきい値を
超えると不良品と判別する。
部62を噛み込むような異常圧着(絶縁噛み)の場合を
示しており、図12(B)中の一点鎖線は、芯線60が
皮むきされた位置で切断されていたり芯線60の導線が
少ない異常圧着(芯線切れ)の場合を示している。
B,C,Dを含んだ第2基準部分波形74a,74b,
74c,74dと、前記特異点A,B,C,Dに相当す
る箇所を含んだ第2部分波形84a,84b,84c,
84dと、に基いて、圧着状態の良否を判別する。
性波形81のうち一部の第2部分波形84a,84b,
84c,84dに基いて、圧着状態の良否を判別するの
で、判別にかかる所要時間を短縮することができる。
アール(曲面部分)により変形する過程において、一対
の芯線かしめ足50が互いに接触する点を特異点Aとし
ている。前記一対の芯線かしめ足50が芯線60に触れ
始めて圧着する際に生じる荷重が上昇に代わる点を特異
点Bとしている。芯線60をかしめる過程において前記
荷重が上昇から下降に代わる点を特異点Cとしている。
前記荷重が加えられなくなる点などを特異点Dとしてい
る。
4dに基いて、圧着状態の良否を判別するので、圧着作
業中において、前記特異点A,B,C,D及びこれら特
異点A,B,C,Dの近傍において、前記圧着の良否に
よって前記荷重値が変化する端子の場合、特に、より一
層確実に細かな圧着不良まで検出できる。
及び図14を参照して説明する。なお、前述した第1な
いし第3の実施形態と同一箇所には同一符号を付して説
明を省略する。
1を生成した後に、前記特異点A,B,C,Dを設定す
ることなく、前記基準波形71を一定時間T毎に分割す
る。そして、図13に示すように、前記一定時間T毎
の、基準特性値としての基準荷重値P1,P2,P3,
…,Pnを求める。
圧着端子51を電線61に圧着する際に得られた特性波
形81(図14中の一点鎖線で示す)を一定時間T毎に
分割する。そして、前記一定時間T毎の、特性値として
の荷重値Pa1,Pa2,Pa3,…,Panを求め
る。
2,P3,…,Pnそれぞれと、前記特性波形81の荷
重値Pa1,Pa2,Pa3,…,Panそれぞれとの
差(図14中に符号ΔP2,ΔP3,ΔP4,ΔP5,
ΔP6,ΔP7…,ΔPnで示す部分)に基いて、圧着
状態の良否を算出する。判別する際には、例えば、前記
荷重値の差ΔP2,ΔP3,ΔP4,ΔP5,ΔP6,
ΔP7…,ΔPnすべてが、予め定められるしきい値以
内であれば良品と判別し、前記荷重値の差ΔP2,ΔP
3,ΔP4,ΔP5,ΔP6,ΔP7…,ΔPnの少な
くとも一つが予め定められるしきい値を超えると不良品
と判別する。
部62を噛み込むような異常圧着(絶縁噛み)の場合を
示しており、図14(B)中の一点鎖線は、芯線60が
皮むきされた位置で切断されていたり芯線60の導線が
少ない異常圧着(芯線切れ)の場合を示している。この
ように、本実施形態では、一定時間T毎の荷重値に基い
て、圧着端子51の圧着状態の良否を判別する。
部の荷重値Pa1,Pa2,Pa3,…,Panなどに
基いて、圧着状態の良否を判別するので、判別にかかる
所要時間を短縮することができる。
Pa2,Pa3,…,Panなどに基くので、判別時に
は、複数の荷重値を用いている。このため、図14
(A)に示す被覆部62を噛み込むような異常圧着(絶
縁噛み)の場合や、図14(B)中の一点鎖線は、芯線
60が皮むきされた位置で切断されていたり芯線60の
導線が少ない異常圧着(芯線切れ)の場合でも、細かな
圧着不良まで検出できる。
は、前記一定時間Tは、すべて等しい場合を示してい
る。しかしながら、本発明では、基準波形71と特性波
形81との間で対応させておけば、常に同じ時間間隔毎
の荷重値でなくても良い。
以下に示すように、特異点A,Bを定めても良い。ま
ず、前述したように特性波形71(図16中に実線で示
す)を生成する。その後、芯線かしめ足50が被覆部6
2とともに芯線60をかしめた圧着不良(絶縁噛み)時
の第1の不良波形91(図16中に一点鎖線で示す)を
生成する。
に、第1の不良波形91の荷重値(特性値)が基準波形
71の荷重値(特性値)より上回りはじめる圧着開始か
らの経過時間TAを求める。圧着開始からの経過時間T
Aの点を特異点(第1の特異点)Aと定める。この場
合、特異点Aが一対の芯線かしめ足50が互いに接触す
る箇所なので、該特異点Aでは第1の不良波形91の荷
重値(特性値)が基準波形71の荷重値(特性値)より
上回る。このように、第1の不良波形91の荷重値と基
準波形71の荷重値とに基づくことによって、特異点A
を確実に定めることができる。したがって、特異点Aを
確実にかつ容易に定めることができ、より一層細かな圧
着不良まで検出できる。
生成した後、芯線かしめ足50が正常時より少ない本数
の導線からなる芯線60をかしめた圧着不良(芯線切
れ)時の第2の不良波形92(図17中に一点鎖線で示
す)を生成する。圧着開始から圧着作業の時間の経過と
ともに、第2の不良波形92の荷重値(特性値)が基準
波形71の荷重値(特性値)より下回りはじめる圧着開
始からの経過時間TBを求める。
(第2の特異点)Bと定める。この場合、特異点Bが一
対の芯線かしめ足50が芯線60に接触する箇所なの
で、該特異点Bでは第2の不良波形92の荷重値(特性
値)が基準波形71の荷重値(特性値)より下回る。こ
のように、第2の不良波形92の荷重値と基準波形71
の荷重値とに基づくことによって、特異点Bを確実に定
めることができる。したがって、特異点Bを確実にかつ
容易に定めることができ、より一層細かな圧着不良まで
検出できる。
記通信インターフェース48を用いてネットワークシス
テムを構成することもできる。例えば、複数の端子圧着
装置200のそれぞれに備えられた複数の圧着不良検出
装置300をネットワークを介してポータブルコンピュ
ータに接続する。各圧着不良検出装置300で設定した
基準波形71のデータをポータブルコンピュータに転送
し、ポータブルコンピュータに内蔵されたハードディス
ク等に各基準波形71のデータを記憶しておく。そし
て、このポータブルコンピュータで各圧着不良検出装置
300における基準波形71を管理する。
て、クリンパホルダ15からラム11などに伝えられる
荷重値を検出するようにしているが、アンビル17に加
わる圧力(荷重)、クリンパ14からクリンパホルダ1
5に伝えられるラム11に加わる圧力などを圧力センサ
100で検出して、これを特性値とするようにしてもよ
い。
い弾性変形部を形成しておき、圧着時の前記弾性変形部
の変形量を前述した特性値として用いても良い。この場
合、変位センサのプローブを前記弾性変形部に当接させ
るように配置するのが望ましい。この場合、フレーム1
の側板3間に前述した変位を測定するセンサを設けても
よい。
着装置200は、圧着時の反力を受けてフレーム1が変
形する。その変形量はフレーム1の構造により剛性が異
なるので端子圧着装置200の種類により違いがある。
つまり、変形量が大きい端子圧着装置200や小さい端
子圧着装置200等が存在する。変形量がほとんどゼロ
に等しい端子圧着装置200も考えられるが、実用的で
はない。
は、基本的に変形するので、この変形量を特性値として
用いることができる。このことは、フレーム1の変形量
を測定するだけでなく、実施形態のラム11と同様にピ
ストン−クランク機構に切欠き部をつけ弾性変形し易く
すれば、前述した変位センサなどを内蔵させることが可
能となる。
変形する過程等を加速度センサで測定し、その測定値で
圧着時の特性波形81を取っても良品と不良品を識別す
るのに十分なデータを得ることができる。
よっては特性値の出方が異なることから増分値の波形
も、図5(B)に示す場合と異なる場合もある。この場
合でも、特性値の零クロス点やピーク点により、図6と
同様な圧着過程の1サイクル中での特別な点としての前
記特異点A,B,C,Dを求めることができる。
装置200はサーボモータ4の駆動により圧着端子51
の圧着を行うものであるが、本発明はどのような圧着機
構であってもよいことはいうまでもない。
A,B,C,Dが比較的明瞭に表れる場合を示している
が、本発明では、以下のようにすることにより、特異点
A,B,C,Dが明瞭に表れない場合にも対応すること
ができる。この場合、圧着状態が良好である場合の特性
波形71と、圧着状態が不良である場合の特性波形81
と、を比較して、積分値の差が大きい分割領域を前述し
た基準部分波形72a,72b,72c,72d,72
e,72f,74a,74b,74c,74dとして用
いる。
A,B,C,Dを含んだ基準部分波形72a,72b,
72c,72dを用い、第2の実施形態では特異点A,
B,C,Dを含まない基準部分波形72e,72fを用
いている。しかしながら、本発明では、前記基準波形7
1と特性波形81とのすべてを判別に用いないのであれ
ば、圧着状態の良否の判別に用いる基準部分波形及び部
分波形を、前記基準波形71と特性波形81とを予め分
割した中から、圧着端子51及び電線61などに応じて
適宜選択しても良いことは勿論である。さらに、特異点
A,B,C,Dが4箇所ある場合にも、本発明では、圧
着状態の良否によって、前記荷重値が顕著に異なるので
あれば、判別に用いる部分波形を、例えば3箇所として
も良いことは勿論である。
本発明によれば、複数に分割された特性波形の一部に基
づいて端子の圧着状態の判別を行うことにより、端子の
圧着状態の良否の判別を安定して行うことができ、細か
な圧着不良まで検出できる。
形に基いて、圧着状態の良否を判別するので、判別にか
かる所要時間を短縮することができる。なお、特性波形
とは、圧着作業中における、変形する際の端子からの反
力または、該端子の変形量であるのが望ましい。また、
圧着状態の良否を判別する際に用いる前記基準部分波形
と前記部分波形とは、端子及び電線などに応じて適宜選
択することが望ましい。
際に用いられる一部の基準部分波形が特異点を含んでい
るので、特に、圧着状態の良否によって前記特異点及び
これら特異点の近傍での前記荷重の値などが変化する端
子の場合、より一層確実に細かな圧着不良まで検出でき
る。
のかしめ足が変形する過程において一対のかしめ足が互
いに接触する点、圧着する際に端子に加える荷重が上昇
に代わる点、圧着する際に端子に加える荷重が上昇から
下降に代わる点、前記荷重が加えられなくなる点など、
であるのが望ましい。
際に用いられる一部の基準部分波形が特異点相互間に位
置しているので、特に、圧着状態の良否によって前記特
異点相互間で前記荷重の値などが変化する端子の場合、
より一層確実に細かな圧着不良まで検出できる。
のかしめ足が変形する過程において一対のかしめ足が互
いに接触する点、圧着する際に端子に加える荷重が上昇
に代わる点、前記荷重が上昇から下降に代わる点、前記
荷重が加えられなくなる点など、であるのが望ましい。
際に用いられる一部の第2基準部分波形が特異点を含ん
でおり、判別対象の特性波形の第2部分波形が前記特異
点に相当する箇所を含んでいる。このため、特に、圧着
状態の良否によって前記特異点及びこれら特異点の近傍
での前記荷重の値などが変化する端子の場合、より確実
に細かな圧着不良まで検出できる。
準部分波形と、前記特性波形の一部である第2部分波形
と、に基いて、圧着状態の良否を判別するので、判別に
かかる所要時間を短縮することができる。
る、変形する際の端子に加える荷重または、圧着する際
に用いられる圧着機の変形量であるのが望ましい。ま
た、特異点は、圧着する際に端子の一対のかしめ足が変
形する過程において一対のかしめ足が互いに接触する
点、圧着する際に端子に加える荷重が上昇に代わる点、
前記荷重が上昇から下降に代わる点、前記荷重が加えら
れなくなる点など、であるのが望ましい。
が、特性波形の増分値が極大となる箇所または零となる
箇所なので、圧着する際に端子の一対のかしめ足が互い
に接触する点、端子の一対の加締め足が芯線に触れ始め
て前記荷重が上昇に代わる点、芯線をかしめる過程にお
いて前記荷重が上昇から下降に代わる点、前記荷重が加
えられなくなる点などとなる。このため、より一層確実
に細かな圧着不良まで検出できる。
形の一定時間毎の特性値に基づいて端子の圧着状態の判
別を行うことにより、端子の圧着状態の良否の判別を安
定して行うことができ、細かな圧着不良まで検出でき
る。
基いて、圧着状態の良否を判別するので、判別にかかる
所要時間を短縮することができる。なお、特性波形と
は、圧着作業中における、変形する際の端子に加える荷
重または、圧着する際に用いられる圧着機の変形量であ
るのが望ましい。
足で被覆部とともに芯線をかしめた圧着不良時の第1の
不良波形と、正常に圧着した際の基準波形と、から第1
の特異点を定める。このため、第1の特異点を確実に定
めることができる。したがって、第1の特異点を確実で
かつ容易に定めることができるので、より一層細かな圧
着不良まで検出できる。
形より第1の不良波形が上回りはじめる点を第1の特異
点としている。このため、第1の特異点をより確実に定
めることができる。したがって、第1の特異点をより確
実でかつより容易に定めることができるので、より一層
細かな圧着不良まで検出できる。
足で導線が不足した芯線をかしめた圧着不良時の第2の
不良波形と、正常に圧着した際の基準波形と、から第2
の特異点を定める。このため、第2の特異点を確実に定
めることができる。したがって、第2の特異点を確実で
かつ容易に定めることができるので、より一層細かな圧
着不良まで検出できる。
波形より第2の不良波形が下回りはじめる点を第2の特
異点としている。このため、第2の特異点をより確実に
定めることができる。したがって、第2の特異点をより
確実でかつより容易に定めることができるので、より一
層細かな圧着不良まで検出できる。
判別方法を適用した端子圧着装置の正面図である。
す図である。
ク図である。
特異点及び基準部分波形の例を示す図である。
の一対の芯線かしめ足および芯線の圧着過程の断面図で
ある。
に応じた特性波形との関係の一例を示す図である。
を示すフローチャートである。
基準部分波形の例を示す図である。
類に応じた特性波形との関係の一例を示す図である。
び第2基準部分波形の例を示す図である。
類に応じた特性波形との関係の一例を示す図である。
図である。
類に応じた特性波形との関係の一例を示す図である。
けられた電線と圧着端子とを示す斜視図である。
て、特異点Aを求める他の方法を示す説明図である。
て、特異点Bを求める他の方法を示す説明図である。
準部分波形 74a,74b,74c,74d 第2基準部分波形 81 特性波形 82a,82b,82c,82d,82e,82f 部
分波形 84a,84b,84c,84d 第2部分波形 91 第1の不良波形 92 第2の不良波形 200 端子圧着装置 A 特異点(第1の特異点) B 特異点(第2の特異点) C 特異点 D 特異点 P1,P2,P3,Pn 基準荷重値(基準特性値) Pa1,Pa2,Pa3,Pan 荷重値(特性値)
Claims (10)
- 【請求項1】 端子圧着装置で電線の芯線に端子を圧着
する圧着過程で得られる特性値の特性波形に基づいて、
該端子の圧着状態を判別する端子圧着状態判別方法にお
いて、 正常に圧着されたときの前記特性波形から基準波形を求
め、かつ該基準波形を複数分割しておき、 判別対象の電線と端子とを圧着した際に得られる特性波
形を前記基準波形と同数に複数分割し、 互いに相当する前記基準波形を複数分割して得られたう
ち一部の基準部分波形と、前記判別対象の特性波形を複
数分割して得られたうち一部の部分波形と、に基いて、
端子の圧着状態を判別することを特徴とする端子圧着状
態判別方法。 - 【請求項2】 前記基準波形の増分値から該基準波形の
特異点を求めておき、 前記基準部分波形が、前記特異点を含んでいることを特
徴とする請求項1記載の端子圧着状態判別方法。 - 【請求項3】 前記基準波形の増分値から該基準波形の
特異点を求めておき、前記基準波形が前記特異点を複数
備えているとともに、 前記基準部分波形が、複数の特異点相互間に位置してい
ることを特徴とする請求項1記載の端子圧着状態判別方
法。 - 【請求項4】 端子圧着装置で電線の芯線に端子を圧着
する圧着過程で得られる特性値の特性波形に基づいて、
該端子の圧着状態を判別する端子圧着状態判別方法にお
いて、 正常に圧着されたときの前記特性波形から基準波形を求
め、かつ該基準波形の増分値から該基準波形の特異点を
求めるとともに、該特異点を含んだ前記基準波形の一部
である第2基準部分波形を求め、判別対象の電線と端子
とを圧着した際に得られる特性波形の前記特異点に相当
する箇所を含んだ前記特性波形の一部である第2部分波
形を求め、前記第2基準部分波形と前記第2部分波形
と、に基いて、端子の圧着状態を判別することを特徴と
する端子圧着状態判別方法。 - 【請求項5】 特異点は、前記基準波形の増分値が極大
となる箇所または、前記基準波形の増分値が零となる箇
所であることを特徴とする請求項2ないし請求項4のう
ちいずれか一項に記載の端子圧着状態判別方法。 - 【請求項6】 端子圧着装置で電線の芯線に端子を圧着
する圧着過程で得られる特性値の特性波形に基づいて、
該端子の圧着状態を判別する端子圧着状態判別方法にお
いて、 正常に圧着されたときの前記特性波形から基準波形を求
め、該基準波形の一定時間毎の基準特性値を求め、 判別対象の電線と端子とを圧着した際に得られる特性波
形の前記一定時間毎の特性値を求め、前記基準特性値と
前記特性値とに基いて、端子の圧着状態を判別すること
を特徴とする端子圧着状態判別方法。 - 【請求項7】 前記電線が前記芯線を被覆する被覆部を
備えており、 前記端子が前記芯線をかしめるかしめ足を備えており、 前記かしめ足が前記被覆部を前記芯線とともにかしめた
ときの前記特性波形から第1の不良波形を求め、前記基
準波形と前記第1の不良波形とから前記特異点のうち一
つの第1の特異点を求めることを特徴とする請求項2な
いし請求項5のうちいずれか一項に記載の端子圧着状態
判別方法。 - 【請求項8】 圧着作業の時間の経過にしたがって前記
基準波形の特性値より前記第1の不良波形の特性値が上
回りはじめる点を前記第1の特異点とすることを特徴と
する請求項7に記載の端子圧着状態判別方法。 - 【請求項9】 前記芯線が複数の導線を束ねられて構成
されており、 前記端子が前記芯線をかしめるかしめ足を備えており、 前記かしめ足が正常時より少ない本数の導線からなる芯
線をかしめたときの前記特性波形から第2の不良波形を
求め、前記基準波形と前記第2の不良波形とから前記特
異点のうち一つの第2の特異点を求めることを特徴とす
る請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項7
または請求項8に記載の端子圧着状態判別方法。 - 【請求項10】 圧着作業の時間の経過にしたがって前
記基準波形の特性値より前記第2の不良波形の特性値が
下回りはじめる点を前記第2の特異点とすることを特徴
とする請求項9に記載の端子圧着状態判別方法。
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