JP2002351191A - フルカラー電子写真装置 - Google Patents

フルカラー電子写真装置

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JP2002351191A
JP2002351191A JP2002080416A JP2002080416A JP2002351191A JP 2002351191 A JP2002351191 A JP 2002351191A JP 2002080416 A JP2002080416 A JP 2002080416A JP 2002080416 A JP2002080416 A JP 2002080416A JP 2002351191 A JP2002351191 A JP 2002351191A
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image forming
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filler
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JP2002080416A
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English (en)
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Tatsuya Niimi
達也 新美
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高耐久で繰り返し使用に対し安定な画像を形
成可能で、かつ低コストな高速フルカラー用電子写真装
置を提供する。 【解決手段】 フルカラー電子写真装置であって、黒色
トナー像を形成する画像形成要素に備えられた感光体の
保護層にフィラーを含有し、かつ黒色以外のトナー像を
形成する画像形成要素に搭載された感光体の保護層にフ
ィラーを含有しないことを特徴とするフルカラー電子写
真装置である。または、黒色トナー像トナー像用画像形
成要素に搭載される感光体の保護層中のフィラー濃度
を、黒色以外のトナー像用画像形成要素に搭載される感
光体の保護層中のフィラー濃度より高くすることを特徴
とするフルカラー電子写真装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タンデム型電子写
真方式の画像形成装置に関する。詳しくは、高速フルカ
ラーの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式を利用したフルカラー画像
形成装置としては、一般的には2つの方式が知られてい
る。1つはシングル方式あるいはシングルドラム方式呼
ばれるものであり、装置中に1つの電子写真感光体が搭
載され、4色の現像部材が搭載されたものである。この
方式においては、後述のタンデム方式に比べ、小型で、
低コストに設計することが可能である。
【0003】一方、もう1つの方式としてタンデム方式
あるいはタンデムドラム方式と呼ばれるものがある。こ
れは、少なくとも装置中に複数の電子写真感光体が搭載
されたものである。一般的には、1本のドラムに対し、
帯電、露光、現像、クリーニングの各部材が1つずつ配
置され、1つの電子写真要素を形成し、これが複数個
(一般的には4つ)搭載されている。この方式において
は、1つの電子写真要素で1色のトナー像を形成し、順
次、被転写体にトナー像を転写し、フルカラー像を形成
する。この方式のメリットは、第1に高速画像形成が可
能であることが挙げられる。これは上述のように、各色
のトナー像を並列処理にて作製できるためである。この
ため、シングル方式に比べ、画像形成処理時間がおよそ
4分の1の時間で済み、4倍の高速プリントに対応が可
能になる。第2のメリットは、感光体をはじめとする前
記電子写真要素中に具備された各部材の耐久性を実質的
に高められると言うことである。これは、シングル方式
においては、1本の感光体で4回の帯電、露光、現像の
各工程を行い、1つのフルカラー像を形成するのに対
し、タンデム方式では上記動作を1本で1回しか行わな
いからである。
【0004】ところが、装置全体が大きくなってしまう
という、またコストが高いものになってしまうというデ
メリットも併せ持っている。装置全体が大きくなる点に
関しては、感光体を小径化し、感光体周りに設置される
各部材を小型化し、1つの電子写真要素を小さくするこ
とで対応が行われてきた。これにより、装置の小型化の
みならず材料費の低減といった効果も生じ、装置全体と
しての低コスト化も多少進んだ。しかしながら、装置の
コンパクト化・小型化に伴い、電子写真要素に搭載され
た感光体を含めた各部材の耐久性を上げなければならな
いという、新しい課題も新たに発生した。
【0005】このような課題に対し、無機系光導電材料
の代表であるアモルファスシリコンを用いた画像形成装
置も提案されているが、光導電層にアモルファスシリコ
ンを用いた感光体は、帯電能が低く、シアン、マゼン
タ、イエローの各色においてコントラストが得られない
という問題点がある。この問題に対し、特開平10−3
33393号公報では、黒色トナー像を使用する感光体
に特定の膜厚以上のアモルファスシリコン感光体を用
い、他のカラー3色用としてOPC(有機感光体)を用
いる提案がなされている。この場合、アモルファスシリ
コン感光体の帯電能の低さをカバーするために、OPC
とアモルファスシリコン感光体の帯電差を所定(200
V)以下にコントロールして用いるものであった。ま
た、特開平11−82599号公報では、黒色トナー像
を使用する感光体に特定の膜厚以上のa−SiC光導電
層からなるものを使用する提案がなされている。この場
合にも、黒色トナー像を使用する感光体の電位コントロ
ールを行うものであった。
【0006】いずれもフルカラープリンタもしくは複写
機において、出力される原稿のうち、モノクロ(黒色)
印字の割合が多く、黒色トナー像を形成する感光体の耐
久性を高めることで、実質的にシステム全体の耐久性を
高めようとするものである。この考え方はコストを考慮
した寿命設計上、極めてリーズナブルな考え方である。
しかしながら、1つの画像形成装置中に複数個の画像形
成要素を用い、お互いに光導電層が異なる感光体を設置
すると、それぞれの特性差により所望通りの着色が得ら
れない問題が発生する。この点に関しては、前記公報中
にも記載がある。この点に関し、特定の電位コントロー
ルを行うことにより、この欠点をカバーするものであっ
た。
【0007】しかしながら上記方法では、画像形成装置
の使用環境が変化した場合、感光体の特性が変化してし
まい、必ずしも狙い通りのコントロールが得られない場
合が存在する。また、特定の電位コントロールを行う機
能が必要になり、コスト高になってしまう。更に、2種
類の感光体を用いることにより、感光体の製造コストが
高くなる。特に有機材料で形成されたOPCは大量生産
に向いた湿式塗工法により作製され、製造コストが比較
的安価で済むことに比べ、アモルファスシリコンに代表
される無機系の光導電層を有する感光体は一般的に真空
薄膜形成法により成膜されるため、非常に高価な設備を
必要とし、バッチ方式になってしまうため、生産性が低
いものになってしまう。
【0008】
【本発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高
耐久で繰り返し使用に対し安定な画像を形成可能で、か
つ低コストな高速フルカラー用電子写真装置を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、保護層を有す
る電子写真感光体を備えた画像形成要素を複数配列した
フルカラー電子写真装置であって、黒色トナー像を形成
する画像形成要素に備えられた感光体の保護層にフィラ
ーを含有し、かつ黒色以外のトナー像を形成する画像形
成要素に搭載された感光体の保護層にフィラーを含有し
ないことを特徴とするフルカラー電子写真装置である。
【0010】また、いずれの感光体にもフィラーを含有
する保護層を積層するが、黒色トナー像用画像形成要素
に搭載される感光体の保護層中のフィラー濃度を、黒色
以外のトナー像用画像形成要素に搭載される感光体の保
護層中のフィラー濃度より高くすることを特徴とするフ
ルカラー電子写真装置である。
【0011】
【発明の実施の形態】少なくとも低コスト、高速フルカ
ラー対応、高耐久の3つの柱を満足するためには、以下
の条件が必要不可欠である。すなわち、 タンデム型電子写真装置(画像形成装置)を低コスト
で高耐久化するためには、耐久性の律速である黒トナー
像を形成する画像形成要素の耐久性を向上することが必
要である。具体的には、黒トナー像を形成する画像形成
要素の寿命を他の3色のカラートナー像を形成する画像
形成要素の寿命の2倍程度に高めることが必要である。 電子写真装置の使用環境がいろいろ変化することに対
応するためには、複数の画像形成要素の環境に対する特
性の変化(特に帯電性と光減衰特性が重要)がほぼ同一
である必要がある。 低コスト実現に関しては、材料及び製造コストの安い
有機系光導電材料を用い、湿式塗工方法にて感光体を作
製し、感光層そのものの静電的高耐久化も併せて発現さ
せる必要がある。
【0012】上記の設計指針に基づき、タンデム型フル
カラー電子写真装置に使用する画像形成要素の構成につ
いて検討した結果、複数の画像形成要素に搭載される感
光体の感光層を有機光導電材料で構成し、複数本とも同
一の構成にする。そして、黒色トナー像用画像形成要素
に搭載される感光体の高耐久化を実現するために、以下
の方法を用いる。
【0013】いずれの感光体にも保護層を積層するが、
黒色トナー像用画像形成要素に搭載される感光体の保護
層にフィラーを含有させ、黒色以外のトナー像用画像形
成要素に搭載される感光体の保護層にフィラーを含有さ
せない。
【0014】あるいは、いずれの感光体にもフィラーを
含有する保護層を積層するが、黒色トナー像用画像形成
要素に搭載される感光体の保護層中のフィラー濃度を、
黒色以外のトナー像用画像形成要素に搭載される感光体
の保護層中のフィラー濃度より高くする。
【0015】以上の構成用件を満足することにより、低
コストで高耐久・高安定なタンデム型電子写真装置を設
計できることできる。
【0016】本発明の一つの実施形態は、保護層を有す
る電子写真感光体を具備してなる画像形成要素を複数配
列したフルカラー電子写真装置であって、黒色トナー像
を形成する画像形成要素に搭載された感光体の保護層に
フィラーを含有し、かつ黒色以外のトナー像を形成する
画像形成要素に搭載された感光体の保護層にフィラーを
含有しないことを特徴とするフルカラー電子写真装置で
ある。
【0017】また、別の実施形態は、保護層を有する電
子写真感光体を具備してなる画像形成要素を複数配列し
たフルカラー電子写真装置であって、黒色トナー像を形
成する画像形成要素に搭載された感光体の保護層のフィ
ラー濃度が、黒色以外のトナー像を形成する画像形成要
素に搭載された感光体の保護層中のフィラー濃度より高
いこと特徴とするフルカラー電子写真装置である。
【0018】また、前記フルカラー電子写真装置のすべ
ての画像形成要素に搭載された感光体の保護層中に電荷
輸送物質を含有することができる。
【0019】また、フルカラー電子写真装置のすべての
画像形成要素に搭載された感光体の保護層に含有される
電荷輸送物質が高分子電荷輸送物質であることができ
る。
【0020】また、感光体の保護層に含有される高分子
電荷輸送物質が少なくともトリアリールアミン構造を主
鎖および/または側鎖に含むポリカーボネートを含有す
ることができる。
【0021】また、画像形成要素に搭載された帯電手段
が感光体に対し、接触もしくは近接配置されたものであ
ることができる。
【0022】また、帯電部材に対し直流成分に交流成分
を重畳した電圧を印可することにより、感光体に帯電を
与えることができる。
【0023】好ましい実施の形態において、本発明は、
少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手
段、および保護層を有する電子写真感光体を具備してな
る画像形成要素を複数配列したフルカラー電子写真装置
であって、黒色トナー像を形成する画像形成要素に搭載
された感光体の保護層にフィラーを含有し、かつ黒色以
外のトナー像を形成する画像形成要素に搭載された感光
体の保護層にフィラーを含有しないことを特徴とするフ
ルカラー電子写真装置である。
【0024】別の好ましい実施の形態においては、少な
くとも帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段、
および保護層を有する電子写真感光体を具備してなる画
像形成要素を複数配列したフルカラー電子写真装置であ
って、黒色トナー像を形成する画像形成要素に搭載され
た感光体の保護層中のフィラー濃度が、黒色以外のトナ
ー像を形成する画像形成要素に搭載された感光体の保護
層中のフィラー濃度より高いこと特徴とするフルカラー
電子写真装置である。
【0025】すべての画像形成要素に搭載された感光体
の感光層は、好ましくは有機系感光層である。また、好
ましくは、すべての画像形成要素に搭載された感光体の
感光層が同一の組成物からなるものである。
【0026】また、好ましくは、感光体の保護層中に電
荷輸送物質を含有したことを特徴とする。さらに好まし
くは、すべての画像形成要素に搭載された感光体の保護
層に含有される電荷輸送物質が高分子電荷輸送物質であ
ることを特徴とする。高分子電荷輸送物質としては、少
なくともトリアリールアミン構造を主鎖および/または
側鎖に含むポリカーボネートを含有することが好まし
い。
【0027】また、フルカラー電子写真装置のすべての
画像形成要素に搭載された帯電手段が感光体に対し、接
触もしくは近接配置されたものであることが好ましく、
前記帯電部材に対し直流成分に交流成分を重畳した電圧
を印可することにより、感光体に帯電を与えることが特
に好ましい。
【0028】次に図面を用いて本発明の電子写真装置を
詳しく説明する。図1は、本発明の電子写真装置を説明
するための概略図であり、下記するような変形例も本発
明の範疇に属するものである。
【0029】図1において、符号1C,1M,1Y,1
Kはドラム状の感光体であり、この感光体1C,1M,
1Y,1Kは図中の矢印方向に回転し、その周りに少な
くとも回転順に帯電部材2C,2M,2Y,2K、現像
部材4C,4M,4Y,4K、クリーニング部材5C,
5M,5Y,5Kが配置されている。帯電部材2C,2
M,2Y,2Kは、感光体表面を均一に帯電するための
帯電装置を構成する帯電部材である。この帯電部材2
C,2M,2Y,2Kと現像部材4C,4M,4Y,4
Kの間の感光体表面に図示しない露光部材からのレーザ
ー光3C,3M,3Y,3Kが照射され、感光体1C,
1M,1Y,1Kに静電潜像が形成されるようになって
いる。そして、このような感光体1C,1M,1Y,1
Kを中心とした4つの画像形成要素6C,6M,6Y,
6Kが、転写材搬送手段である転写搬送ベルト10に沿
って並置されている。転写搬送ベルト10は各画像形成
ユニット6C,6M,6Y,6Kの現像部材4C,4
M,4Y, 4Kとクリーニング部材5C,5M,5
Y,5Kの間で感光体1C,1M,1Y,1Kに当接し
ており、転写搬送ベルト10の感光体側の裏側に当たる
面(裏面)には転写バイアスを印加するための転写ブラ
シ11C,11M,11Y,11Kが配置されている。
各画像形成要素6C,6M,6Y,6Kは現像装置内部
のトナーの色が異なるのと、本発明に係わる黒色トナー
像形成用感光体1Kは他の感光体と保護層の構成(フィ
ラー添加の有無、又は濃度)が異なるだけで、その他は
全て同様の構成となっている。
【0030】図1に示す構成のカラー電子写真装置にお
いて、画像形成動作は次のようにして行われる。まず、
各画像形成要素6C,6M,6Y,6Kにおいて、感光
体1C,1M,1Y,1Kが矢印方向(感光体と連れ周
り方向)に回転する帯電部材2C,2M,2Y,2Kに
より帯電され、次に露光部でレーザー光3C,3M,3
Y,3Kにより、作成する各色の画像に対応した静電潜
像が形成される。次に現像部材4C,4M,4Y,4K
により潜像を現像してトナー像が形成される。現像部材
4C,4M,4Y,4Kは、それぞれC(シアン),M
(マゼンタ),Y(イエロー),K(ブラック)のトナ
ーで現像を行う現像部材で、4つの感光体1C,1M,
1Y,1K上で作られた各色のトナー像は転写紙上で重
ねられる。転写紙7は給紙コロ8によりトレイから送り
出され、一対のレジストローラ9で一旦停止し、上記感
光体上への画像形成とタイミングを合わせて転写搬送ベ
ルト10に送られる。転写搬送ベルト10上に保持され
た転写紙7は搬送されて、各感光体1C,1M,1Y,
1Kとの当接位置(転写部)で各色トナー像の転写が行
われる。感光体上のトナー像は、転写ブラシ11C,1
1M,11Y,11Kに印加された転写バイアスと感光
体1C,1M,1Y,1Kとの電位差から形成される電
界により、転写紙7上に転写される。そして4つの転写
部を通過して4色のトナー像が重ねられた記録紙7は定
着装置12に搬送され、トナーが定着されて、図示しな
い排紙部に排紙される。また、転写部で転写されずに各
感光体1C,1M,1Y,1K上に残った残留トナー
は、クリーニング装置5C,5M,5Y,5Kで回収さ
れる。尚、図1の例では画像形成要素は転写紙搬送方向
上流側から下流側に向けて、C(シアン),M(マゼン
タ),Y(イエロー),K(ブラック)の色の順で並ん
でいるが、この順番に限るものでは無く、色順は任意に
設定されるものである。また、黒色のみの原稿を作成す
る際には、黒色以外の画像形成要素(6C,6M,6
Y)が停止するような機構を設けることは本発明に特に
有効に利用できる。
【0031】更に、図1において帯電部材は感光体と当
接しているが、両者の間に適当なギャップ(10〜20
0μm 程度)を設けてやることにより、両者の摩耗量
が低減できると共に、帯電部材へのトナーフィルミング
が少なくて済み良好に使用できる。
【0032】ここでいう接触方式の帯電部材とは、感光
体表面に帯電部材の表面が接触するタイプのものであ
り、帯電ローラー、帯電ブレード、帯電ブラシの形状が
ある。中でも帯電ローラーや帯電ブラシが良好に使用さ
れる。
【0033】また、近接配置した帯電部材とは、感光体
表面と帯電部材表面の間に200μm以下の空隙(ギャ
ップ)を有するように非接触状態で近接配置したタイプ
のものである。空隙の距離から、コロトロン、スコロト
ロンに代表される公知の帯電器とは区別されるものであ
る。本発明において使用される近接配置された帯電部材
は、感光体表面との空隙を適切に制御できる機構のもの
であればいかなる形状のものでも良い。例えば、感光体
の回転軸と帯電部材の回転軸を機械的に固定して、適正
ギャップを有するような配置にすればよい。中でも、帯
電ローラーの形状の帯電部材を用い、帯電部材の非画像
形成部両端にギャップ形成部材を配置して、この部分の
みを感光体表面に当接させ、画像形成領域を非接触配置
させる、あるいは感光体非画像形成部両端ギャップ形成
部材を配置して、この部分のみを帯電部材表面に当接さ
せ、画像形成領域を非接触配置させる様な方法が、簡便
な方法でギャップを安定して維持できる方法である。特
に特願平13−211448号、特願平13−2264
32号に記載された方法は良好に使用できる。帯電部材
側にギャップ形成部材を配置した近接帯電機構の一例を
図5に示す。
【0034】以上に示すような画像形成手段は、複写装
置、ファクシミリ、プリンター内に固定して組み込まれ
ていてもよいが、各々の電子写真要素はプロセスカート
リッジの形でそれら装置内に組み込まれてもよい。プロ
セスカートリッジとは、感光体を内蔵し、他に帯電手
段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手
段、除電手段等を含んだ1つの装置(部品)である。
【0035】以下、本発明に用いられる電子写真感光体
を図面に沿って説明する。本発明において、黒色トナー
像用感光体と黒色以外のトナー像用感光体は、使用する
感光体の保護層の構成(フィラー添加の有無、又は濃
度)が異なるだけであり、感光層の図面上の構成は共通
である。従って、図2〜4はいずれも共通の図面であ
る。
【0036】図2は、導電性支持体31上に、電荷発生
材料と電荷輸送材料を主成分とする単層感光層33が設
けられており、その上に保護層39が積層されている。
【0037】図3及び4は、本発明の電子写真感光体の
別の構成例を示す断面図であり、電荷発生材料を主成分
とする電荷発生層35と、電荷輸送材料を主成分とする
電荷輸送層37とが、積層された構成をとっており、そ
の上に保護層39が積層されている。
【0038】導電性支持体31としては、体積抵抗10
10Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミ
ニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白
金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸
化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状
もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あ
るいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、
ステンレスなどの板およびそれらを、押し出し、引き抜
きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの
表面処理した管などを使用することができる。また、特
開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニ
ッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支
持体31として用いることができる。
【0039】また、これらの中でも陽極酸化皮膜処理を
簡便に行うことのできるアルミニウムからなる円筒状支
持体が最も良好に使用できる。ここでいうアルミニウム
とは、純アルミ系あるいはアルミニウム合金のいずれを
も含むものである。具体的には、JIS1000番台、
3000番台、6000番台のアルミニウムあるいはア
ルミニウム合金が最も適している。陽極酸化皮膜は各種
金属、各種合金を電解質溶液中において陽極酸化処理し
たものであるが、中でもアルミニウムもしくはアルミニ
ウム合金を電解質溶液中で陽極酸化処理を行ったアルマ
イトと呼ばれる被膜が本発明に用いる感光体には最も適
している。特に、反転現像(ネガ・ポジ現像)に用いた
際に発生する点欠陥(黒ポチ、地汚れ)を防止する点で
優れている。
【0040】陽極酸化処理は、クロム酸、硫酸、蓚酸、
リン酸、硼酸、スルファミン酸などの酸性浴中において
行われる。このうち、硫酸浴による処理が最も適してい
る。一例を挙げると、硫酸濃度:10〜20%、浴温:
5〜25℃、電流密度:1〜4A/dm、電解電圧:
5〜30V、処理時間:5〜60分程度の範囲で処理が
行われるが、これに限定するものではない。このように
作製される陽極酸化皮膜は、多孔質であり、又絶縁性が
高いため、表面が非常に不安定な状況である。このた
め、作製後の経時変化が存在し、陽極酸化皮膜の物性値
が変化しやすい。これを回避するため、陽極酸化皮膜を
更に封孔処理することが望ましい。封孔処理には、フッ
化ニッケルや酢酸ニッケルを含有する水溶液に陽極酸化
皮膜を浸漬する方法、陽極酸化皮膜を沸騰水に浸漬する
方法、加圧水蒸気により処理する方法などがある。この
うち、酢酸ニッケルを含有する水溶液に浸漬する方法が
最も好ましい。封孔処理に引き続き、陽極酸化皮膜の洗
浄処理が行われる。これは、封孔処理により付着した金
属塩等の過剰なものを除去することが主な目的である。
これが支持体(陽極酸化皮膜)表面に過剰に残存する
と、この上に形成する塗膜の品質に悪影響を与えるだけ
でなく、一般的に低抵抗成分が残ってしまうため、逆に
地汚れの発生原因にもなってしまう。洗浄は純水1回の
洗浄でも構わないが、通常は他段階の洗浄を行う。この
際、最終の洗浄液が可能な限りきれい(脱イオンされ
た)ものであることが好ましい。また、他段階の洗浄工
程のうち1工程に接触部材による物理的なこすり洗浄を
施すことが望ましい。以上のようにして形成される陽極
酸化皮膜の膜厚は、5〜15μm程度が望ましい。これ
より薄すぎる場合には陽極酸化皮膜としてのバリア性の
効果が十分でなく、これより厚すぎる場合には電極とし
ての時定数が大きくなりすぎて、残留電位の発生や感光
体のレスポンスが低下する場合がある。
【0041】この他、上記支持体上に導電性粉体を適当
な結着樹脂に分散して塗工したものも、本発明の導電性
支持体31として用いることができる。この導電性粉体
としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、ま
たアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、
銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなど
の金属酸化物粉体などがあげられる。また、同時に用い
られる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリ
ロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、
スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポ
リ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ
酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹
脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロー
ス樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ
−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン
樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フ
ェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化
性樹脂または光硬化性樹脂があげられる。このような導
電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶
剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メ
チルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布するこ
とにより設けることができる。
【0042】さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニ
ル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン
(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた
熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、
本発明の導電性支持体31として良好に用いることがで
きる。
【0043】次に感光層について説明する。感光層は単
層でも積層でもよいが、説明の都合上、先ず電荷発生層
35と電荷輸送層37で構成される場合から述べる。
【0044】電荷発生層35は、電荷発生物質を主成分
とする層である。電荷発生層35には、公知の電荷発生
物質を用いることが可能であり、その代表として、モノ
アゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン系
顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン系
縮合多環化合物、スクアリック酸系染料、他のフタロシ
アニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズレニウム
塩系染料等が挙げられ用いられる。中でもアゾ顔料およ
び/またはフタロシアニン顔料が有効に用いられる。特
に下記構造式(XI)で表されるアゾ顔料、およびチタニ
ルフタロシアニン、特にCuKαの特性X線(波長1.
542Å)に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±
0.2゜)として、少なくとも27.2゜に最大回折ピ
ークを有するチタニルフタロシアニンが有効に使用でき
る。
【化1】 ・・・(XI) 式中、Cp,Cpはカップラー残基を表し、同一で
も異なっていても良い。R201,R202はそれぞ
れ、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ
基、シアノ基のいずれかを表し、同一でも異なっていて
も良い。またCp,Cpは下記(XII)式で表さ
れ、
【化2】 ・・・(XII) 式中、R203は、水素原子、メチル基、エチル基など
のアルキル基、フェニル基などのアリール基を表す。R
204,R205,R206,R207,R20 はそ
れぞれ、水素原子、ニトロ基、シアノ基、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子、トリフルオロメ
チル基、メチル基、エチル基などのアルキル基、メトキ
シ基、エトキシ基などのアルコキシ基、ジアルキルアミ
ノ基、水酸基を表し、Zは置換もしくは無置換の芳香族
炭素環または置換もしくは無置換の芳香族複素環を構成
するのに必要な原子群を表す。
【0045】特に、前記CpとCpが異なる構造の
非対称アゾ顔料は、CpとCpが同一構造である対
象型のアゾ顔料よりも、光感度が良好な場合が多く、感
光体の小径化、使用プロセスの高速化に対応できるもの
であり、有効に使用される。
【0046】また、ブラッグ角2θの回折ピーク(±
0.2゜)として27.2゜に最大回折ピークを有するチ
タニルフタロシアニンの中でも、最低角として7.3゜
にピークを有するチタニルフタロシアニン(特開200
1−19871号公報に記載)が、高感度であり、繰り
返し使用における帯電性の低下が小さく、特に有効に使
用できる。
【0047】これら電荷発生物質は単独でも、2種以上
混合してもかまわない。
【0048】電荷発生層35は、必要に応じて結着樹脂
とともに適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サ
ンドミル、超音波などを用いて分散し、これを導電性支
持体上に塗布し、乾燥することにより形成される。
【0049】必要に応じて電荷発生層35に用いられる
結着樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキ
シ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹
脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニル
ホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリス
ルホン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリル
アミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノ
キシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸
ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビ
ニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対し0〜
500重量部、好ましくは10〜300重量部が適当で
ある。
【0050】ここで用いられる溶剤としては、イソプロ
パノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキ
サノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセル
ソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジ
クロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、
トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられるが、特
にケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒が良
好に使用される。塗布液の塗工法としては、浸漬塗工
法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、ス
ピナーコート、リングコート等の方法を用いることがで
きる。
【0051】電荷発生層35の膜厚は、0.01〜5μ
m程度が適当であり、好ましくは0.1〜2μmであ
る。
【0052】電荷輸送層37は、電荷輸送物質および結
着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発
生層上に塗布、乾燥することにより形成できる。また、
必要により可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加
することもできる。
【0053】電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸
送物質とがある。電荷輸送物質としては、例えばクロル
アニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラ
シアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フ
ルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フル
オレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、
2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−
トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン
−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェ
ン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電
子受容性物質が挙げられる。正孔輸送物質としては、ポ
リ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−
γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導
体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導
体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポ
リシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導
体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、
ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、
スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベ
ンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリー
ルメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピ
ラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン
誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘
導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等その
他公知の材料が挙げられる。これらの電荷輸送物質は単
独、または2種以上混合して用いられる。
【0054】結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン
共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエ
ステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアレ
ート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロ
ース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ
−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン
樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フ
ェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬
化性樹脂が挙げられる。
【0055】電荷輸送物質の量は結着樹脂100重量部
に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150
重量部が適当である。また、電荷輸送層の膜厚は5〜1
00μm程度とすることが好ましい。ここで用いられる
溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トル
エン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロ
エタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセ
トンなどが用いられる。
【0056】また、電荷輸送層には電荷輸送物質として
の機能とバインダー樹脂の機能を持った高分子電荷輸送
物質も良好に使用される。これら高分子電荷輸送物質か
ら構成される電荷輸送層は耐摩耗性に優れたものであ
る。高分子電荷輸送物質としては、公知の材料が使用で
きるが、特に、トリアリールアミン構造を主鎖および/
または側鎖に含むポリカーボネートが良好に用いられ
る。中でも、(I)〜(X)式で表される高分子電荷輸
送物質が良好に用いられ、これらを以下に例示し、具体
例を示す。
【0057】
【化3】(I)式 式中、R、R、Rはそれぞれ独立して置換もしく
は無置換のアルキル基又はハロゲン原子、Rは水素原
子又は置換もしくは無置換のアルキル基、R、R
置換もしくは無置換のアリール基、o、p、qはそれぞ
れ独立して0〜4の整数、k、jは組成を表し、0.1
≦k≦1、0≦j≦0.9、nは繰り返し単位数を表し
5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状
脂肪族の2価基、または下記一般式で表される2価基を
表す。
【化4】 101、R102は各々独立して置換もしくは無置換
のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を表す。
l、mは0〜4の整数、Yは単結合、炭素原子数1〜1
2の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O
−、−S−、−SO−、−SO−、−CO−、−CO
−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の2価基を表
す。)または、
【化5】 (aは1〜20の整数、bは1〜2000の整数、R
103、R104は置換または無置換のアルキル基又は
アリール基を表す)を表す。ここで、R101とR
102、R103とR104は、それぞれ同一でも異な
ってもよい。)
【0058】(II)式
【化6】 式中、R, Rは置換もしくは無置換のアリール
基、Ar,Ar,Arは同一又は異なるアリレン基
を表す。 X,k,jおよびnは、(I)式の場合と同
じである。
【0059】(III)式
【化7】 式中、R,R10は置換もしくは無置換のアリール
基、Ar,Ar,Ar は同一又は異なるアリレン
基を表す。 X,k,jおよびnは、(I)式の場合と
同じである。
【0060】(IV)式
【化8】 式中、R11,R12は置換もしくは無置換のアリール
基、Ar,Ar8,Ar9は同一又は異なるアリレン基、
pは1〜5の整数を表す。X,k,jおよびnは、
(I)式の場合と同じである。
【0061】(V)式
【化9】 式中、R13,R14は置換もしくは無置換のアリール
基、Ar10,Ar11,Ar12は同一又は異なるア
リレン基、X,X は置換もしくは無置換のエチレ
ン基、又は置換もしくは無置換のビニレン基を表す。
X,k,jおよびnは、(I)式の場合と同じである。
【0062】(VI)式
【化10】 式中、R15,R16,R17,R18は置換もしくは
無置換のアリール基、Ar13, Ar14,A
15,Ar16は同一又は異なるアリレン基、
,Y,Yは単結合、置換もしくは無置換のアル
キレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、
置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原
子、硫黄原子、ビニレン基を表し同一であっても異なっ
てもよい。X,k,jおよびnは、(I)式の場合と同
じである。
【0063】(VII)式
【化11】 式中、R19,R20 は水素原子、置換もしくは無置
換のアリール基を表し,R19とR20は環を形成して
いてもよい。Ar17,Ar18,Ar19 は同一又
は異なるアリレン基を表す。X,k,jおよびnは、
(I)式の場合と同じである。
【0064】(VIII)式
【化12】 式中、R21は置換もしくは無置換のアリール基、Ar
20,Ar21,Ar ,Ar23 は同一又は異な
るアリレン基を表す。 X,k,jおよびnは、(I)
式の場合と同じである。
【0065】(IX)式
【化13】 式中、R22,R23,R24,R25は置換もしくは
無置換のアリール基、Ar24,Ar25,Ar26
Ar27,Ar28は同一又は異なるアリレン基を表
す。 X,k,jおよびnは、(I)式の場合と同じで
ある。
【0066】(X)式
【化14】 式中、R26,R27は置換もしくは無置換のアリール
基、Ar29,Ar30,Ar31は同一又は異なるア
リレン基を表す。 X,k,jおよびnは、(VII)式
の場合と同じである。
【0067】また、電荷輸送層に使用される高分子電荷
輸送物質として、上述の高分子電荷輸送物質の他に、電
荷輸送層の成膜時には電子供与性基を有するモノマーあ
るいはオリゴマーの状態で、成膜後に硬化反応あるいは
架橋反応をさせることで、最終的に2次元あるいは3次
元の架橋構造を有する重合体も含むものである。
【0068】これら電子供与性基を有する重合体から構
成される電荷輸送層、あるいは架橋構造を有する重合体
は耐摩耗性に優れたものである。通常、電子写真プロセ
スにおいては、帯電電位(未露光部電位)は一定である
ため、繰り返し使用により感光体の表面層が摩耗する
と、その分だけ感光体にかかる電界強度が高くなってし
まう。この電界強度の上昇に伴い、地汚れの発生頻度が
高くなるため、感光体の耐摩耗性が高いことは、地汚れ
に対して有利である。これら電子供与性基を有する重合
体から構成される電荷輸送層は、自身が高分子化合物で
あるため成膜性に優れ、低分子分散型高分子からなる電
荷輸送層に比べ、電荷輸送部位を高密度に構成すること
が可能で電荷輸送能に優れたものである。このため、高
分子電荷輸送物質を用いた電荷輸送層を有する感光体に
は高速応答性が期待できる。
【0069】その他の電子供与性基を有する重合体とし
ては、公知単量体の共重合体や、ブロック重合体、グラ
フト重合体、スターポリマーや、また、例えば特開平3
−109406号公報、特開20000−206723
号公報、特開2001−34001号公報等に開示され
ているような電子供与性基を有する架橋重合体などを用
いることも可能である。
【0070】本発明の感光体において電荷輸送層37中
に可塑剤やレベリング剤を添加してもよい。可塑剤とし
ては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなど
一般の樹脂の可塑剤として使用されているものがそのま
ま使用でき、その使用量は、結着樹脂に対して0〜30
重量%程度が適当である。レベリング剤としては、ジメ
チルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイ
ルなどのシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロア
ルキル基を有するポリマーあるいは、オリゴマーが使用
され、その使用量は結着樹脂に対して、0〜1重量%が
適当である。
【0071】次に感光層が単層構成33の場合について
述べる。上述した電荷発生物質を結着樹脂中に分散した
感光体が使用できる。単層感光層は、電荷発生物質およ
び電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ない
し分散し、これを塗布、乾燥することによって形成でき
る。さらに、この感光層には上述した電荷輸送材料を添
加した機能分離タイプとしても良く、良好に使用でき
る。また、必要により、可塑剤やレベリング剤、酸化防
止剤等を添加することもできる。
【0072】結着樹脂としては、先に電荷輸送層37で
挙げた結着樹脂をそのまま用いるほかに、電荷発生層3
5で挙げた結着樹脂を混合して用いてもよい。もちろ
ん、先に挙げた高分子電荷輸送物質も良好に使用でき
る。結着樹脂100重量部に対する電荷発生物質の量は
5〜40重量部が好ましく、電荷輸送物質の量は0〜1
90重量部が好ましくさらに好ましくは50〜150重
量部である。単層感光層は、電荷発生物質、結着樹脂を
必要ならば電荷輸送物質とともにテトラヒドロフラン、
ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等の溶媒
を用いて分散機等で分散した塗工液を、浸漬塗工法やス
プレーコート、ビードコートなどで塗工して形成でき
る。単層感光層の膜厚は、5〜100μm程度が適当で
ある。
【0073】本発明の感光体においては、導電性支持体
31と感光層との間に下引き層を設けることができる。
下引き層は一般には樹脂を主成分とするが、これらの樹
脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考えると、
一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であること
が望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアル
コール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶
性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等
のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹
脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポ
キシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が
挙げられる。また、下引き層にはモアレ防止、残留電位
の低減等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化
ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示でき
る金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。
【0074】これらの下引き層は前述の感光層の如く適
当な溶媒、塗工法を用いて形成することができる。更に
本発明の下引き層として、シランカップリング剤、チタ
ンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用する
こともできる。この他、本発明の下引き層には、Al
を陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン
(パリレン)等の有機物やSiO、SnO、TiO
、ITO、CeO等の無機物を真空薄膜作成法にて
設けたものも良好に使用できる。このほかにも公知のも
のを用いることができる。下引き層の膜厚は0〜5μm
が適当である。
【0075】本発明の感光体においては、感光層保護の
目的で、保護層39が感光層の上に設けられる。保護層
39に使用される材料としてはABS樹脂、ACS樹
脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリ
エーテル、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタ
ール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレー
ト、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレン
テレフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、
ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチル
ベンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、
ポリスルホン、ポリスチレン、AS樹脂、ブタジエン−
スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられ
る。中でも、ポリカーボネートもしくはポリアリレート
が最も良好に使用できる。
【0076】また、黒色トナー像用感光体の保護層に
は、耐摩耗性を向上する目的でポリテトラフルオロエチ
レンのような弗素樹脂、シリコーン樹脂、及びこれらの
樹脂に酸化チタン、酸化錫、チタン酸カリウム、シリカ
等の無機フィラー、また有機フィラーを分散したもの等
を添加する。この際、黒色以外のトナー像用感光体に
は、フィラーを含有しない、又は、フィラー濃度がより
低い濃度の保護層が用いられる。この理由として、保護
層にフィラーを高濃度で含有すると、耐摩耗性が向上す
る反面、残留電位が上昇したり、解像度が低下したりす
る副作用が生じる場合があるためであり、黒色以外のカ
ラー画像に関しては不利な場合が生じる場合があるから
である。
【0077】また、感光体の保護層に用いられるフィラ
ー材料のうち有機性フィラー材料としては、ポリテトラ
フルオロエチレンのようなフッ素樹脂粉末、シリコ−ン
樹脂粉末、a−カーボン粉末等が挙げられ、無機性フィ
ラー材料としては、銅、スズ、アルミニウム、インジウ
ムなどの金属粉末、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チ
タン、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマ
ス、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸
化インジウム等の金属酸化物、チタン酸カリウムなどの
無機材料が挙げられる。特に、フィラーの硬度の点から
は、この中でも無機材料を用いることが有利である。特
に、シリカ、酸化チタン、アルミナが有効に使用でき
る。
【0078】保護層中のフィラー濃度は使用するフィラ
ー種により、また感光体を使用する電子写真プロセス条
件によっても異なるが、保護層の最表層側において全固
形分に対するフィラーの比で、5重量%以上、好ましく
は10重量%以上、50重量%以下、好ましくは30重
量%以下程度が良好である。
【0079】また、使用するフィラーの体積平均粒径
は、0.1μm〜2μmの範囲が良好に使用され、好ま
しくは0.3μm〜1μmの範囲である。この場合、平
均粒径が小さすぎると耐摩耗性が十分に発揮されず、大
きすぎると塗膜の表面性が悪くなったり、塗膜そのもの
が形成できなかったりするからである。
【0080】尚、本発明におけるフィラーの平均粒径と
は、特別な記載のない限り体積平均粒径であり、例え
ば、超遠心式自動粒度分布測定装置:CAPA−700
(堀場製作所製)により求められるものである。この
際、累積分布の50%に相当する粒子径(Median
径)として算出されたものである。また、同時に測定さ
れる各々の粒子の標準偏差が1μm以下であることが重
要である。これ以上の標準偏差の値である場合には、粒
度分布が広すぎて、本発明の効果が顕著に得られなくな
ってしまう場合がある。
【0081】また、本発明で使用するフィラーのpHも
解像度やフィラーの分散性に大きく影響する。その理由
の一つとしては、フィラー、特に金属酸化物は製造時に
塩酸等が残存することが考えられる。その残存量が多い
場合には、画像ボケの発生は避けられず、またそれは残
存量によってはフィラーの分散性にも影響を及ぼす場合
がある。
【0082】もう一つの理由としては、フィラー、特に
金属酸化物の表面における帯電性の違いによるものであ
る。通常、液体中に分散している粒子はプラスあるいは
マイナスに帯電しており、それを電気的に中性に保とう
として反対の電荷を持つイオンが集まり、そこで電気二
重層が形成されることによって粒子の分散状態は安定化
している。粒子から遠ざかるに従いその電位(ゼータ電
位)は徐々に低くなり、粒子から十分に離れて電気的に
中性である領域の電位はゼロとなる。従って、ゼータ電
位の絶対値の増加によって粒子の反発力が高くなること
によって安定性は高くなり、ゼロに近づくに従い凝集し
やすく不安定になる。一方、系のpH値によってゼータ
電位は大きく変動し、ある pH値において電位はゼロ
となり等電点を持つことになる。従って、系の等電点か
らできるだけ遠ざけて、ゼータ電位の絶対値を高めるこ
とによって分散系の安定化が図られることになる。
【0083】本発明の構成においては、フィラーとして
は前述の等電点におけるpHが、5以上を示すものが画
像ボケ抑制の点から好ましく、より塩基性を示すフィラ
ーであるほどその効果が高くなる傾向があることが確認
された。等電点におけるpHが高い塩基性を示すフィラ
ーは、系が酸性であった方がゼータ電位はより高くなる
ことにより、分散性及びその安定性は向上することにな
る。
【0084】ここで、本発明におけるフィラーのpH
は、ゼータ電位から等電点におけるpH値を記載した。
この際、ゼータ電位の測定は、大塚電子(株)製レーザ
ーゼータ電位計にて測定した。
【0085】更に、画像ボケが発生しにくいフィラーと
しては、電気絶縁性が高いフィラー(比抵抗が1010
Ω・cm以上)が好ましく、フィラーのpHが5以上を
示すものやフィラーの誘電率が5以上を示すものが特に
有効に使用できる。また、pHが5以上のフィラーある
いは誘電率が5以上のフィラーを単独で使用することは
もちろん、pHが5以下のフィラーとpHが5以上のフ
ィラーとを2種類以上を混合したり、誘電率が5以下の
フィラーと誘電率が5以上のフィラーとを2種類以上混
合したりして用いることも可能である。また、これらの
フィラーの中でも高い絶縁性を有し、熱安定性が高い上
に、耐摩耗性が高い六方細密構造であるα型アルミナ
は、画像ボケの抑制や耐摩耗性の向上の点から特に有用
である。
【0086】本発明において使用するフィラーの比抵抗
は以下のように定義される。フィラーのような粉体は、
充填率によりその比抵抗値が異なるので、一定の条件下
で測定する必要がある。本発明においては、特開平5−
94049号公報(図1)、特開平5−113688号
公報(図1)に示された測定装置と同様の構成の装置を
用いて、フィラーの比抵抗値を測定し、この値を用い
た。測定装置において、電極面積は4.0cmであ
る。測定前に片側の電極に4kgの荷重を1分間かけ、
電極間距離が4mmになるように試料量を調節する。測
定の際は、上部電極の重量(1kg)の荷重状態で測定
を行い、印加電圧は100Vにて測定する。10Ω・
cm以上の領域は、HIGH RESISTANCE
METER(横河ヒューレットパッカード)、それ以下
の領域についてはデジタルマルチメーター(フルーク)
により測定した。これにより得られた比抵抗値を本発明
の言うところの比抵抗値と定義するものである。
【0087】フィラーの誘電率は以下のように測定し
た。上述のような比抵抗の測定と同様なセルを用い、荷
重をかけた後に、静電容量を測定し、これより誘電率を
求めた。静電容量の測定は、誘電体損測定器(安藤電
気)を使用した。
【0088】更に、これらのフィラーは少なくとも一種
の表面処理剤で表面処理させることが可能であり、そう
することがフィラーの分散性の面から好ましい。フィラ
ーの分散性の低下は残留電位の上昇だけでなく、塗膜の
透明性の低下や塗膜欠陥の発生、さらには耐摩耗性の低
下をも引き起こすため、高耐久化あるいは高画質化を妨
げる大きな問題に発展する可能性がある。表面処理剤と
しては、従来用いられている表面処理剤すべてを使用す
ることができるが、フィラーの絶縁性を維持できる表面
処理剤が好ましい。例えば、チタネート系カップリング
剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネー
ト系カップリング剤、高級脂肪酸等、あるいはこれらと
シランカップリング剤との混合処理や、Al、T
iO、ZrO、シリコーン、ステアリン酸アルミニ
ウム等、あるいはそれらの混合処理がフィラーの分散性
及び画像ボケの点からより好ましい。シランカップリン
グ剤による処理は、画像ボケの影響が強くなるが、上記
の表面処理剤とシランカップリング剤との混合処理を施
すことによりその影響を抑制できる場合がある。表面処
理量については、用いるフィラーの平均一次粒径によっ
て異なるが、3〜30wt%が適しており、5〜20w
t%がより好ましい。表面処理量がこれよりも少ないと
フィラーの分散効果が得られず、また多すぎると残留電
位の著しい上昇を引き起こす。これらフィラ−材料は単
独もしくは2種類以上混合して用いられる。フィラーの
表面処理量に関しては、上述のようにフィラー量に対す
る使用する表面処理剤の重量比で定義される。
【0089】これらフィラー材料は、適当な分散機を用
いることにより分散できる。また、保護層の透過率の点
から使用するフィラーは1次粒子レベルまで分散され、
凝集体が少ない方が好ましい。
【0090】また、保護層には残留電位低減、応答性改
良のため、電荷輸送物質を含有しても良い。電荷輸送物
質は、電荷輸送層の説明のところに記載した材料を用い
ることができる。電荷輸送物質として、低分子電荷輸送
物質を用いる場合には、保護層中における濃度傾斜を設
けても構わない。耐摩耗性向上のため、表面側を低濃度
にすることは有効な手段である。ここで言う濃度とは、
保護層を構成する全材料の総重量に対する低分子電荷輸
送物質の重量の比を表し、濃度傾斜とは上記重量比にお
いて表面側において濃度が低くなるような傾斜を設ける
ことを示す。また、高分子電荷輸送物質を用いること
は、感光体の耐久性を高める点で非常に有利である。
【0091】保護層の形成法としては通常の塗布法が採
用される。なお保護層の厚さは0.1〜10μm程度が
適当である。
【0092】本発明の感光体においては感光層と保護層
との間に中間層を設けることも可能である中間層には、
一般にバインダー樹脂を主成分として用いる。これら樹
脂としては、ポリアミド、アルコール可溶性ナイロン、
水溶性ポリビニルブチラール、ポリビニルブチラール、
ポリビニルアルコールなどが挙げられる。中間層の形成
法としては、前述のごとく通常の塗布法が採用される。
なお、中間層の厚さは0.05〜2μm程度が適当であ
る。
【0093】また、本発明においては、耐環境性の改善
のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止す
る目的で、各層に酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸
収剤、低分子電荷輸送物質およびレベリング剤を添加す
ることができる。これらの化合物の代表的な材料を以下
に記す。
【0094】各層に添加できる酸化防止剤として、例え
ば、フェノール系化合物、パラフェニレンジアミン類、
ハイドロキノン類、有機硫黄化合物類、有機燐化合物類
などが挙げられる。
【0095】各層に添加できる可塑剤として、例えば、
リン酸エステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、
芳香族カルボン酸エステル系可塑剤、脂肪族二塩基酸エ
ステル系可塑剤、脂肪酸エステル誘導体、オキシ酸エス
テル系可塑剤、エポキシ可塑剤、二価アルコールエステ
ル系可塑剤、含塩素可塑剤、ポリエステル系可塑剤、ス
ルホン酸誘導体、クエン酸誘導体などが挙げられる。
【0096】各層に添加できる滑剤としては、例えば、
炭化水素系化合物、脂肪酸系化合物、脂肪酸アミド系化
合物、エステル系化合物、アルコール系化合物、金属石
けん、天然ワックス、シリコーン化合物、フッ素化合物
などが挙げられる。
【0097】各層に添加できる紫外線吸収剤として、例
えば、ベンゾフェノン系化合物、サルシレート系化合
物、ベンゾトリアゾール系化合物、シアノアクリレート
系化合物、クエンチャー(金属錯塩系化合物)、HAL
S(ヒンダードアミン)などが挙げられる。
【0098】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて説明するが、
本発明が実施例により制約を受けるものではない。な
お、部はすべて重量部である。
【0099】実施例1 (黒色以外トナー像用感光体の作製)アルミニウムシリ
ンダー上に下記組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工
液、電荷輸送層塗工液、および保護層塗工液を、順次塗
布・乾燥し、3.5μmの中間層、0.2μmの電荷発
生層、26μmの電荷輸送層、3μmの保護層からなる
電子写真感光体を形成した。 ◎下引き層塗工液 二酸化チタン粉末 400部 メラミン樹脂 65部 アルキッド樹脂 120部 2−ブタノン 400部 ◎電荷発生層塗工液 下記構造のジスアゾ顔料 8部
【化15】 下記構造のトリスアゾ顔料 6部
【化16】 ポリビニルブチラール 5部 2−ブタノン 200部 シクロヘキサノン 400部 ◎電荷輸送層塗工液 ポリカーボネート 10部 下記構造式の電荷輸送物質 8部
【化17】 塩化メチレン 80部 ◎保護層塗工液 ポリカーボネート 10部 下記構造式の電荷輸送物質 3部
【化18】 塩化メチレン 80部
【0100】(黒色トナー像用感光体の作製)前記黒色
以外トナー像用感光体の保護層を以下の組成のものに変
更した以外は、同様に感光体を作製した。 ◎保護層塗工液 ポリカーボネート 10部 下記構造式の電荷輸送物質 3部
【化19】 酸化チタン(比抵抗:1.5x1010Ω・cm、平均一次粒径:0.3μm) 1部 塩化メチレン 80部
【0101】実施例2 実施例1の黒色トナー像用感光体の保護層塗工液を以下
の組成にした以外は、実施例1と同様に感光体を作製し
た。 ◎保護層塗工液 ポリカーボネート 10部 下記構造式の電荷輸送物質 5部
【化20】 酸化チタン(比抵抗:1.5x1010Ω・cm、平均一次粒径:0.3μm) 2部 塩化メチレン 80部
【0102】実施例3 実施例1の黒色トナー像用感光体の保護層塗工液を以下
の組成にした以外は、実施例1と同様に感光体を作製し
た。 ◎保護層塗工液 下記構造式の高分子電荷輸送物質(Mw=130000) 10部
【化21】 酸化チタン(比抵抗:1.5x1010Ω・cm、平均一次粒径:0.3μm) 2部 塩化メチレン 80部
【0103】実施例4 実施例3の黒色以外トナー用感光体の保護層塗工液を以
下の組成のものに変更した以外は、実施例3と同様に感
光体を作製した。 ◎保護層塗工液 下記構造式の高分子電荷輸送物質 (Mw=130000) 10部
【化22】 塩化メチレン 80部
【0104】比較例1 実施例1における黒色トナー像用感光体を黒色以外のト
ナー像用感光体と共通にした以外は実施例1と同様にし
た。
【0105】試験例1 以上のように作製した電子写真感光体を図1に示す電子
写真装置に装着し、4つの画像形成要素は以下に示すプ
ロセス条件にてモノクロ(黒色のみ)15000枚、フ
ルカラー画像15000枚の合計30000枚の画像評
価を行った。結果を表1に示す。 ・帯電条件:(帯電部材は、感光体表面に当接するよう
に配置されている) DCバイアス: −800V ACバイアス: 2.0kV(peak to pea
k)、周波数2kHz ・露光条件:780nmの半導体レーザー(ポリゴンミ
ラーによる画像書き込み)また、30000枚後の感光
体の摩耗量も併せて測定した。
【表1】
【0106】実施例5 実施例4で作製した感光体を用い、先の図1に示す装置
のすべての画像形成要素の帯電条件を、ACバイアスを
印可しない条件に変え、試験例1と同様に連続3000
0枚の印刷を行った。その結果、初期および30000
枚後でも画像は良好であった。但し、30000枚後の
画像において、問題にならないレベルではあるが、帯電
ムラに起因する画像濃度ムラ(色ムラ)がわずかに発生
した。
【0107】実施例6 実施例4の感光体を用い、図1に示す電子写真装置の帯
電部材を、帯電ローラーからスコロトロンチャージャー
に変更した。試験例1と同じ表面電位になるように帯電
を施し、同様に30000枚の画像出力を行った。その
結果、30000枚まで特別な異常画像は認められなか
ったが、実施例4に比べオゾン臭がひどかった。また、
実施例4と実施例6の試験後に、いずれも高温高湿(3
0℃−90%RH)下で画像を出力したが、実施例6の
場合には僅かに画像ボケを生じた。
【0108】実施例7 実施例4の感光体を用い、図1に示す電子写真装置の帯
電部材(感光体と当接)のセッティング方法を変えて、
感光体表面と帯電部材表面間に70μmのギャップを設
けて、実施例4と同様に30000枚のランニングテス
トを行った。その結果、実施例4よりも帯電部材へのト
ナーフィルミングが少なく良好であった。
【0109】実施例8 実施例7における感光体−帯電部材間のギャップを70
μmから150μmに変更した以外は、実施例7と同様
にランニングテストを行った。その結果、実施例7と同
様に20000枚後の画像においても良好な画像を得
た。
【0110】実施例9 実施例7における感光体−帯電部材間のギャップを70
μmから250μmに変更した以外は、実施例7と同様
にランニングテストを行った。その結果、初期及び20
000枚後の画像においても良好な画像を得た。しかし
ながら、中間調の画像において、わずかな色ムラが発生
した。
【0111】実施例10 実施例2の黒色トナー像用感光体に使用したフィラーに
処理量が20%になるようにチタネート系カップリング
剤による表面処理を行った。このフィラーを用いて、実
施例2における黒色トナー像用感光体の保護層塗工液を
作製した。この保護層用塗工液を用いて、実施例2と同
様に電子写真感光体を作製した。
【0112】実施例11 実施例2の黒色トナー像用感光体に使用したフィラーに
処理量が20%になるようにAlによる表面処理
を行った。このフィラーを用いて、実施例2における黒
色トナー像用感光体の保護層塗工液を作製した。この保
護層用塗工液を用いて、実施例2と同様に電子写真感光
体を作製した。
【0113】試験例2 実施例2、10、11で作製した黒色トナー像用感光体
の保護層塗工液中の平均粒径を堀場製作所:CAPA7
00で測定し、また塗工液の沈降性(試験管内で静置し
た塗工液粒子の沈降度合いを肉眼で確認)について評価
した。更に、実施例2、10、11で作製した感光体を
試験例1で使用した電子写真装置に搭載し、黒現像部に
て画像を出力し、解像性の評価を行った。結果を表2に
示す。
【表2】
【0114】実施例12 (黒色以外トナー像用感光体の作製)アルミニウムシリ
ンダー上に下記組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工
液、電荷輸送層塗工液、および保護層塗工液を、順次塗
布・乾燥し、3.5μmの中間層、0.2μmの電荷発
生層、26μmの電荷輸送層、3μmの保護層からなる
電子写真感光体を形成した。 ◎下引き層塗工液 二酸化チタン粉末 400部 メラミン樹脂 65部 アルキッド樹脂 120部 2−ブタノン 400部 ◎電荷発生層塗工液 図6に示すXDスペクトルを有するチタニルフタロシアニン 6部 (特開2001−19871号公報に記載のチタニルフタロシアニン) ポリビニルブチラール 5部 2−ブタノン 200部 シクロヘキサノン 400部 ◎電荷輸送層塗工液 ポリカーボネート 10部 下記構造式の電荷輸送物質 8部
【化23】 塩化メチレン 80部 ◎保護層塗工液 ポリカーボネート 10部 下記構造式の電荷輸送物質 8部
【化24】 アルミナ微粉末(比抵抗:2.5x1012Ω・cm、平均一次粒径:0.5μ m) 1部 塩化メチレン 80部
【0115】(黒色トナー像用感光体の作製)前記黒色
以外トナー像用感光体の保護層を以下の組成のものに変
更した以外は、同様に感光体を作製した。 ◎保護層塗工液 ポリカーボネート 10部 下記構造式の電荷輸送物質 8部
【化25】 アルミナ微粉末 (比抵抗:2.5x1012Ω・cm、平均一次粒径:0.5 μm) 4部 塩化メチレン 80部
【0116】実施例13 実施例12の黒色トナー像用感光体の保護層塗工液を以
下の組成にした以外は、実施例12と同様に感光体を作
製した。 ◎保護層塗工液 ポリカーボネート 10部 下記構造式の電荷輸送物質 8部
【化26】 アルミナ微粉末 (比抵抗:2.5x1012Ω・cm、平均一次粒径:0.5 μm) 6部 塩化メチレン 80部
【0117】実施例14 実施例12の黒色トナー像用感光体の保護層塗工液を以
下の組成にした以外は、実施例12と同様に感光体を作
製した。 保護層塗工液 下記構造式の高分子電荷輸送物質(Mw=140000) 10部
【化27】 アルミナ微粉末(比抵抗:2.5x1012Ω・cm、平均一次粒径:0.5μ m) 4部 塩化メチレン 80部
【0118】実施例15 実施例12の黒色以外トナー用感光体の保護層塗工液を
以下の組成のものに変更した以外は、実施例12と同様
に感光体を作製した。 保護層塗工液 下記構造式の高分子電荷輸送物質(Mw=140000) 10部
【化28】 アルミナ微粉末(比抵抗:2.5x1012Ω・cm、平均一次粒径:0.5μ m) 2部 塩化メチレン 80部
【0119】実施例16 実施例13における黒色および黒色以外のトナー像用感
光体の保護層に使用したフィラーを以下のものに変更し
た以外は、実施例13と同様に感光体を作製した。 シリカ微粉末(比抵抗:4x1013Ω・cm、平均一
次粒径:0.3μm)
【0120】実施例17 実施例13における黒色および黒色以外のトナー像用感
光体の保護層に使用したフィラーを以下のものに変更し
た以外は、実施例13と同様に感光体を作製した。 酸化錫−酸化アンチモン粉末 (比抵抗:10Ω・c
m、平均1次粒径0.4μm)
【0121】比較例2 実施例12における黒色トナー像用感光体を黒色以外の
トナー像用感光体と共通にした以外は実施例12と同様
にした。
【0122】試験例3 実施例12〜17、及び比較例2の電子写真感光体を図
1に示す電子写真装置に装着し、4つの画像形成要素は
以下に示すプロセス条件にてモノクロ(黒色のみ)20
000枚、フルカラー画像20000枚の合計4000
0枚の画像評価を行った。結果を表3に示す。 ・帯電条件:(帯電部材は、感光体表面に当接するよう
に配置されている) DCバイアス: −800V ACバイアス: 2.0kV(peak to pea
k)、周波数2kHz ・露光条件:780nmの半導体レーザー(ポリゴンミ
ラーによる画像書き込み) また、40000枚後の感光体の摩耗量も併せて測定し
た。
【表3】
【0123】実施例18 実施例12において、アルミニウムシリンダー(JIS
1050)を以下の陽極酸化皮膜処理を行い、次いで下
引き層を設けずに、感光体作製例9と同様に電荷発生
層、電荷輸送層、保護層を設け、感光体を作製した。 ◎陽極酸化皮膜処理 支持体表面の鏡面研磨仕上げを行い、脱脂洗浄、水洗浄
を行った後、液温20゜C、硫酸15vol%の電解浴に
浸し、電解電圧15Vにて30分間陽極酸化皮膜処理を
行った。更に、水洗浄を行った後、7%の酢酸ニッケル
水溶液(50゜C)にて封孔処理を行った。その後純水に
よる洗浄を経て、6μmの陽極酸化皮膜が形成された支
持体を得た。
【0124】実施例18で作製した感光体を実施例12
と同じプロセス条件において、モノクロ(黒色のみ)2
0000枚、フルカラー画像20000枚の合計400
00枚の画像評価を行った。その結果、いずれも400
00枚目の画像において良好な画像を出力したが、実施
例18で作製した感光体を用いて出力した画像の地肌部
は、実施例12で作製した感光体の画像地肌部よりも、
点欠陥が少なく良好であった。
【0125】実施例19 実施例15で作製した感光体を用い、先の図1に示す装
置のすべての画像形成要素の帯電条件を、ACバイアス
を印可しない条件に変え、実施例15と同様に連続40
000枚の印刷を行った。その結果、初期および400
00枚後でも画像は良好であった。但し、40000枚
後の画像において、問題にならないレベルではあるが、
帯電ムラに起因する画像濃度ムラ(色ムラ)がわずかに
発生した。
【0126】実施例20 実施例15の感光体を用い、図1に示すような電子写真
装置の帯電部材を、帯電ローラーからスコロトロンチャ
ージャーに変更した。試験例3と同じ表面電位になるよ
うに帯電を施し、同様に40000枚の画像出力を行っ
た。その結果、40000枚まで特別な異常画像は認め
られなかったが、実施例15に比べオゾン臭がひどかっ
た。
【0127】実施例21 実施例15の感光体を用い、図1に示すような電子写真
装置の帯電部材(感光体と当接)のセッティング方法を
変えて、感光体表面と帯電部材表面間に50μmのギャ
ップを設けて、試験例3と同様に40000枚のランニ
ングテストを行った。その結果、実施例15よりも帯電
部材へのトナーフィルミングが少なく良好であった。
【0128】
【発明の効果】本発明によれば、高耐久で繰り返し使用
に対し安定な画像を形成可能で、かつ低コストな高速フ
ルカラー用電子写真装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真装置の説明用概略図である。
【図2】本発明の電子写真感光体の一例の断面図であ
る。
【図3】本発明の電子写真感光体の一例の断面図であ
る。
【図4】本発明の電子写真感光体の一例の断面図であ
る。
【図5】非接触帯電機構を示す概略図(ギャップ保持機
構が帯電部材側に形成されている)。
【図6】実施例12に使用したチタニルフタロシアニン
のXDスペクトル図である。
【符号の説明】
1 感光体 2 帯電部材 3 レーザー光 4 現像部材 5 クリーニング部材 6 画像形成要素 7 転写紙 8 給紙コロ 9 レジストローラ− 10 転写搬送ベルト 11 転写ブラシ 12 定着ブラシ 31 導電性支持体 33 感光層 35 電荷発生層 37 電荷輸送層 39 保護層 40 感光体 41 帯電ローラー 42 ギャップ形成部材 43 金属シャフト 44 画像形成領域 45 非画像形成領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 5/14 101 G03G 5/14 101B 5/147 503 5/147 503 504 504

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保護層を有する電子写真感光体を備えた
    画像形成要素を複数配列したフルカラー電子写真装置で
    あって、黒色トナー像を形成する画像形成要素に備えら
    れた感光体の保護層にフィラーを含有し、かつ黒色以外
    のトナー像を形成する画像形成要素に搭載された感光体
    の保護層にフィラーを含有しないことを特徴とするフル
    カラー電子写真装置。
  2. 【請求項2】 保護層を有する電子写真感光体を具備し
    てなる画像形成要素を複数配列したフルカラー電子写真
    装置であって、黒色トナー像を形成する画像形成要素に
    搭載された感光体の保護層中のフィラー濃度が、黒色以
    外のトナー像を形成する画像形成要素に搭載された感光
    体の保護層中のフィラー濃度より高いこと特徴とするフ
    ルカラー電子写真装置。
  3. 【請求項3】 すべての画像形成要素に搭載された感光
    体の感光層が有機系感光層であることを特徴とする請求
    項1又は2記載のフルカラー電子写真装置。
  4. 【請求項4】 前記有機系感光層に含有される電荷発生
    物質がアゾ顔料もしくはフタロシアニン顔料であること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のフル
    カラー電子写真装置。
  5. 【請求項5】 すべての画像形成要素に搭載された感光
    体の感光層が同一の組成物からなることを特徴とする請
    求項1〜4のいずれか1項に記載のフルカラー電子写真
    装置。
  6. 【請求項6】 前記保護層に含有されるフィラーが比抵
    抗1010Ω・cm以上の無機顔料又は金属酸化物であ
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載
    のフルカラー電子写真装置。
  7. 【請求項7】 前記無機顔料もしくは金属酸化物が、シ
    リカ、アルミナ、酸化チタンの中から選ばれ、かつその
    比抵抗が1010Ω・cm以上であることを特徴とする
    請求項6記載のフルカラー電子写真装置。
  8. 【請求項8】 前記無機顔料もしくは金属酸化物が、少
    なくとも1種の表面処理剤で表面処理を施されているこ
    とを特徴とする請求項6又は7に記載のフルカラー電子
    写真装置。
  9. 【請求項9】 すべての画像形成要素に搭載された感光
    体の保護層中に電荷輸送物質を含有したことを特徴とす
    る請求項1〜8のいずれか1項に記載のフルカラー電子
    写真装置。
  10. 【請求項10】 すべての画像形成要素に搭載された感
    光体の保護層に含有される電荷輸送物質が高分子電荷輸
    送物質であることを特徴とする請求項9記載のフルカラ
    ー電子写真装置。
  11. 【請求項11】 すべての画像形成要素に搭載された感
    光体の保護層に含有される高分子電荷輸送物質が、トリ
    アリールアミン構造を主鎖または側鎖に含むポリカーボ
    ネートを含有することを特徴とする請求項10記載のフ
    ルカラー電子写真装置。
  12. 【請求項12】 前記電子写真感光体の導電性支持体表
    面が陽極酸化皮膜処理されたものであることを特徴とす
    る請求項1〜11項のいずれか1項に記載のフルカラー
    電子写真装置。
  13. 【請求項13】 すべての画像形成要素に帯電手段が搭
    載され、該帯電手段としての帯電部材が感光体に対し、
    接触もしくは近接配置されたものであることを特徴とす
    る請求項1〜12のいずれか1項に記載のフルカラー電
    子写真装置。
  14. 【請求項14】 前記帯電部材と感光体間の空隙が20
    0μm以下であることを特徴とする請求項13記載のフ
    ルカラー電子写真装置。
  15. 【請求項15】 帯電部材に対し直流成分に交流成分を
    重畳した電圧を印可することにより、感光体に帯電を与
    えることを特徴とする請求項13又は14のいずれか1
    項に記載のフルカラー電子写真装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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