JP2002350980A - 背面投射型スクリーンおよびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 背面投射型スクリーンを構成する、フレネル
レンズシートおよびレンチキュラレンズシートなどのス
クリーンシートを簡便な方法で高い平面性で保持するこ
とができ、その結果、２重像の低減、及び／又は解像度
の向上とモアレの低減を可能にする背面投射型スクリー
ン及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 熱収縮性シートをベースとしてスクリー
ンシートを作成し、これを高剛性のフレームに固定後加
熱して熱収縮性シートを収縮させる。これにより、薄い
スクリーンシートを高い平面性で保持できる。この結
果、二重像が軽微で解像力の高い高品位映像表示が可能
な背面投射型スクリーンが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は陰極線管（以下、Ｃ
ＲＴと記す）、液晶パネル等の画像表示装置に形成した
画像を、投射レンズによって背面より投射して、前面か
ら観察するための背面投射型スクリーン、およびその製
造方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年ＴＶ受像機を中心に大画面に対する
ニーズが高まっており、大画面表示に適した装置として
背面投射型ディスプレイが注目されている。背面投射型
ディスプレイは、画像源としてＣＲＴを用いるのが一般
的であったが液晶パネル等による光変調を利用した装置
が開発され、更に軽量コンパクトを実現するものとして
期待されている。その基本構成を模式的に図４に示す。

【０００３】ランプ１から照射した光を液晶パネル２に
よって空間変調して形成した画像を投射レンズ３によっ
て背面投射型スクリーン４上に拡大投射する。なお、実
際の装置においては、カラー表示を実現するために３枚
の液晶パネルを用いるのが一般的であり、その場合、そ
の場合ランプ１からの光を赤、緑、青の成分に分解する
色分解光学系、３枚の液晶パネルを透過した光を合成す
る色合成光学系等を有し複雑な構造となるが、ここでは
それらを割愛している。

【０００４】また、空間変調素子を用いる同種の装置と
しては、変調素子として反射型の液晶表示素子を用いる
もの、更には角度を可変できる多数の微細なミラーを配
置した素子を用いるものなどがある。

【０００５】結像面に設置されるスクリーン４には、図
のように中心部から周辺部に向かって発散的で、部分的
には極めて指向性鋭い光が入射する。

【０００６】スクリーン４はこの様な投射光を適切に配
光して良好な画像認識を可能にする働きをする。

【０００７】投射レンズ３からスクリーン４に発散的に
入射する投射光を、主指向方向がほぼスクリーン面に垂
直な光に変換する働きをするのが、サーキュラー状フレ
ネルレンズを備えたフレネルレンズシート５であり、そ
の光を拡散して適切な視野範囲を与える働きをするのが
レンチキュラレンズシート６である。

【０００８】ここで、フレネルレンズシート５の厚みは
薄い方が望ましい。フレネルレンズシート５の両面での
反射に起因するダミー像、いわゆる２重像を軽減できる
からである。２重像の発生を図５によって説明する。

【０００９】図５はフレネルレンズシート５の周辺部の
部分拡大断面図である。フレネルレンズシート５の入射
面５１に発散的に入射する投射光３１は実線で示す経路
をたどり略平行光に変換されて出射面５２から信号光３
２として出射する。このとき、その一部は出射面５２で
反射率に応じて反射され、破線で示した経路をたどり、
入射面５１で全反射し、出射面５２の、信号光３２の出
射位置とは異なる位置からダミー光３３として出射す
る。信号光３２、ダミー光３３はそれぞれレンチキュラ
レンズシート６の作用で拡散され、信号像、ダミー像と
して観察される。ダミー光３３の光線強度は、信号光３
２の光線強度の数パーセント程度である。図５には、レ
ンチキュラレンズシート６（図示せず）によって拡散さ
れた後の信号光３２及びダミー光３３を各観察方向から
見たときの輝度分布を模式的に楕円状に示している。信
号光３２、ダミー光３３の拡散後の主指向方向はフレネ
ルレンズシート５からの出射方向であり、光線強度に応
じてダミー像の輝度分布を示す楕円は小さくなる。

【００１０】ダミー光３３の出射方向からスクリーンを
観察したときの信号像、ダミー像それぞれの輝度は楕円
内に太く示した矢印の長さに比例する。図５から明らか
なように、信号光３２に比べてダミー光３３の光線強度
が相対的に小さいにも関わらず、観察方向によってはダ
ミー像は信号像と同等あるいはそれ以上の輝度になり２
重像として観察される。

【００１１】図５から明らかなように２重像の間隔はフ
レネルレンズシート５の厚みに比例するので、フレネル
レンズシート５は薄ければ薄いほど２重像として視認さ
れ難くなり好ましい。

【００１２】薄型フレネルレンズシートを作成する手段
としては、基材として透明なフィルム状シートを用い、
一方の面に紫外線硬化樹脂によってフレネルレンズを形
成する方法が有効である。

【００１３】一方、レンチキュラレンズシート６も別の
理由から薄型が望まれる場合がある。その理由を図６を
用いて説明する。

【００１４】レンチキュラレンズシート６の入射側に
は、ストライプ状に形成されたレンチキュラレンズ６１
が、その長手方向を上下方向として設けられている。レ
ンチキュラレンズ６１の焦点位置に出射面を設けること
によって有効出射領域を限定して、無効領域に光吸収層
６２を設ける。このことによって、投射光を損失するこ
となく、外光を吸収してコントラストを向上することが
できる。図６から明らかなように、拡散角を一定とすれ
ばレンチキュラレンズピッチとシート厚みは比例関係に
ある。

【００１５】高精細度を実現するため、および、モアレ
を低減するためには、レンチキュラレンズのピッチを小
さくすることが有効であり、これを実現しようとすれ
ば、レンチキュラレンズシート６の厚みを薄くする必要
がある。

【００１６】このような薄型レンチキュラレンズシート
を実現するために、透明な樹脂フィルムを基材とし、そ
の上に感光性樹脂によってレンズ形成する方法が提案さ
れている（特開平４−２０８９３３号公報参照）。

【００１７】以上のように、フレネルレンズシート５及
びレンチキュラレンズシート６のような、光学機能を有
するフィルム状スクリーンシートのスクリーン性能を大
幅に向上させるためには、いずれも薄型化することが有
効と考えられ、上記の製造方法により薄型スクリーンシ
ートを比較的簡便に実現することができる。

【００１８】しかしながら、このような薄型スクリーン
シートは剛性が低いため、単に枠にはめ込むような方法
では平面性を保って保持するのが困難であり表面にうね
りや撓みを生じやすい。上記フレネルレンズシートおよ
びレンチキュラレンズシートなどのスクリーンシートは
マクロには平面であることを前提に設計・製作されるの
で、前記の様なうねりや撓みを生じるとうねりや撓みに
応じた明暗を生じるなどの画像障害を発生する。

【００１９】また、フレネルレンズシートに前記うねり
や撓みが生じると必然的にレンチキュラレンズシートと
の間に部分的な空隙が生じて二重像間隔が大きくなり、
薄型にする利点が失われる。

【００２０】この様なうねりや撓みを除去してフィルム
状スクリーンシートを平面性高く保持するため、フィル
ム状スクリーンシートに均一なテンションを与えた状態
でその周辺部を比較的剛性の高い支持部材に固定する方
法が提案されている（特開平１２−０３９１３３号公報
参照）。

【００２１】

【発明が解決しようとする課題】この様に予め均一なテ
ンションを与えた状態でその周辺部を比較的剛性の高い
支持部材に固定すればフィルム状スクリーンシートを高
い平面性で保持することが可能になる。

【００２２】しかしながら、上記従来の方法ではスクリ
ーンシートを支持部材に固定する際にスクリーンシート
にテンションを与えるための機構が必要であり、前記ス
クリーンシートを前記支持部材に固定するための装置が
複雑で大型化するという問題があった。

【００２３】また、スクリーンシートにテンションを与
えるためにはスクリーンシートの周辺部をクランプする
必要があるが、クランプによってスクリーンシートが拘
束されるため、クランプ部はそのクランプにより張力が
与えられる方向と直交方向には伸びることが出来ずにテ
ンションが不均一になるという問題が生じる。

【００２４】前記不均一を緩和するためには、スクリー
ンシートのフレームへの固定部分より外側に遠く離れた
位置でクランプすることが有効だが、そのためにはスク
リーンとして機能する有効表示領域より外側の無効領域
を大きくする必要があり、材料ロスが大きくなる。

【００２５】本発明は、上記の従来の問題を解決し、ス
クリーンシートを薄くしても簡便な方法で高い平面性で
スクリーンシートを保持することができ、その結果、２
重像の低減、及び／又は解像度の向上とモアレの低減を
可能にする背面投射型スクリーン及びその製造方法を提
供することを目的とする。

【００２６】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は以下の構成とする。

【００２７】本発明の背面投射型スクリーンは、画像表
示装置に形成した画像を投射レンズを用いて一方の面に
拡大投射し、他方の面より前記拡大投射された画像を観
察するための背面投射型スクリーンであって、光学機能
を有するフィルム状スクリーンシートを有し、前記フィ
ルム状スクリーンシートは、熱収縮性シートを基材と
し、その有効表示領域より外側部分で相対的に高剛性の
支持部材によって固定されていることを特徴とする。

【００２８】また、本発明の背面投射型スクリーンの製
造方法は、熱収縮性シートを基材として光学機能を有す
るフィルム状スクリーンシートを形成する工程と、前記
フィルム状スクリーンシートを、その有効表示領域より
外側部分で相対的に高剛性の支持部材に固定する工程
と、前記支持部材に固定されたフィルム状スクリーンシ
ートを、前記熱収縮性シートの収縮温度以上に加熱する
工程とを含むことを特徴とする。

【００２９】上記の本発明の背面投射型スクリーン及び
その製造方法によれば、複雑な装置を用いることなく簡
便な方法によって薄型のフィルム状スクリーンシートを
うねり、撓みを生じることなく極めて高い平面性で保持
することができる。その結果、高品位の映像表示が可能
な背面投射型スクリーンを提供することができる。

【００３０】上記において、支持部材が「相対的に高剛
性」とは、スクリーンシートより剛性が高く、スクリー
ンシートを略平面に保持できる程度の剛性を意味する。

【００３１】また、上記において、前記支持部材は、材
質が金属で、矩形状の枠構造を有することが好ましい。
これにより、簡単かつ安価に高剛性の支持部材を得るこ
とができる。また、スクリーンシートを略均一なテンシ
ョンで保持することができる。

【００３２】また、前記フイルム状スクリーンシート
は、前記熱収縮性シートの一方の面にサーキュラー状フ
レネルレンズが形成されたフレネルレンズシートである
ことが好ましい。これにより、フレネルレンズシートの
薄型化と平面性の向上とが実現でき、２重像の低減され
た背面投射型スクリーンを得ることができる。

【００３３】あるいは、前記フイルム状スクリーンシー
トは、前記熱収縮性シートの少なくとも一方の面にスト
ライプ状のレンチキュラレンズアレイが形成されたレン
チキュラレンズシートであっても良い。これにより、レ
ンチキュラレンズシートの薄型化と平面性の向上とが実
現でき、高精細度でモアレが低減された背面投射型スク
リーンを得ることができる。

【００３４】

【発明の実施の形態】樹脂材料の中には、ある一定以上
の温度にすると収縮性を示すものがある。

【００３５】たとえば、無延伸のＰＥＴ（ポリエチレン
テレフタレート）シートは、常温付近では温度上昇に伴
って膨張するが、１００℃前後から逆に収縮を示すよう
になり、１５０℃に３０分程度保持すると数％収縮す
る。

【００３６】発明者らはこの様な熱収縮性シートを基材
として用いることにより、フィルム状スクリーンシート
を簡便にかつ高い平面性で保持する構造および製造方法
を見出しだ。

【００３７】以下、本発明の実施の形態について、図面
を用いて説明する。

【００３８】（実施の形態１）図１（Ａ）は本発明の実
施の形態に係る背面投射型スクリーンの概略構成を示し
た水平方向断面図、図１（Ｂ）は、図１（Ａ）における
部分１Ａの拡大断面図である。また、図２は本実施の形
態に係る背面投射型スクリーンを構成するフィルム状フ
レネルレンズシートの保持構造を示す一部切り欠き斜視
図である。

【００３９】本実施の形態の背面投射型スクリーンは、
フィルム状フレネルレンズシート７とレンチキュラレン
ズシート６とから構成される。これらは図４に示した従
来の背面投射型スクリーン４を構成するフレネルレンズ
シート５及びレンチキュラレンズシート６とそれぞれ実
質的に同様の光学的作用を有する。従って、フレネルレ
ンズシート７とレンチキュラレンズシート６の詳細な説
明は、重複説明を避けるために省略する。

【００４０】フィルム状フレネルレンズシート７は、熱
収縮性シート７１を基材とし、その一方の面にフレネル
レンズ７２が形成されて構成される。このようなフレネ
ルレンズシート７は、フレネルレンズ７２とは反対側の
面の周辺部を、矩形状の金属枠８の片面に接着剤９によ
って接着固定することで、金属枠８に保持されている。
なお、このとき、レンチキュラレンズシート６は任意の
保持構造で略平面状に保持されている。

【００４１】フィルム状フレネルレンズシート７は、後
述する実施の形態２に示すように金属枠８に固定した後
に基材シート７１の熱収縮温度以上に加熱することによ
って、極めて高い平面度で保持されている。従って、フ
レネルレンズシート７の厚みを薄くすることが可能とな
り、２重像を大幅に低減された背面投射型スクリーンを
実現できる。しかも、この方法によれば、フレネルレン
ズシート７に予めテンションを与えながら固定する場合
の様な複雑で大掛かりな装置を必要とせずに製造でき
る。

【００４２】上記実施の形態１では、熱収縮性シート７
１を基材とするフィルム状フレネルレンズシート７を金
属枠８に保持する構造を記述したが、本発明の背面投射
型スクリーンはこのような構成に限定されない。

【００４３】例えば、ピッチのきわめて小さなフィルム
状レンチキュラレンズシート６を上記と同様に保持して
も良い。即ち、上記実施の形態１と同様の熱収縮性シー
トを基材とし、その一方の面にレンチキュラレンズを形
成したフィルム状レンチキュラレンズシート６を、該熱
収縮性シートの他方の面で金属枠に固定して、同様に熱
処理することで、レンチキュラレンズシート６を極めて
高い平面度で保持することができる。これにより、レン
チキュラレンズシート６を薄くすることが可能となり、
高解像度で、モアレが低減された背面投射型スクリーン
を実現できる。

【００４４】更に、上記実施の形態１の構造で保持され
たフレネルレンズシート７と、これと同様の構造で保持
されたレンチキュラレンズシート６とを用いて背面投射
型スクリーンを構成することもできる。これにより、２
重像が低減され、高解像度で、モアレが低減された背面
投射型スクリーンを実現できる。

【００４５】なお、上記の例では、基材である熱収縮性
シートの、フレネルレンズ又はレンチキュラレンズを形
成した面とは反対側の面を金属枠に接着固定する例を示
したが、フレネルレンズ又はレンチキュラレンズを形成
した面と同じ側の面を金属枠に接着固定することもでき
る。これを応用すれば、共通する１つの金属枠の一方の
面にフィルム状レンチキュラシート６を固定し、他方の
面にフィルム状フレネルレンズシート７を固定して、両
シート６，７を一体に構成することも可能である。これ
により、上記の効果に加えて、部品点数を低減でき、背
面投射型スクリーンの取り付け工程を簡素化することが
できる。

【００４６】また、レンチキュラシート６及び／又はフ
レネルレンズシート７の固定方法は、上記のような接着
剤を使用する方法に限定されず、他の周知の固定方法を
用いることも可能である。

【００４７】（実施の形態２）図３（Ａ）〜図３（Ｄ）
は上記実施の形態１の図１，図２に示した、金属枠８に
保持されたフレネルレンズシート７の製造方法を工程順
に示した断面図である。図３（Ａ）〜図３（Ｄ）従っ
て、該製造方法を説明する。

【００４８】まず、図３（Ａ）に示すように、透明な熱
収縮性シート７１の片面上に、周知の方法で感光性樹脂
によってフレネルレンズ７２を形成してフィルム状フレ
ネルレンズシート７を形成する。

【００４９】次いで、図３（Ｂ）に示すように、上記フ
ィルム状フレネルレンズシート７の周辺をクランパー１
０によってクランプして略平面状に保持する。一方、矩
形状金属枠８の片面（上面）に接着剤９を塗布する。

【００５０】そして、図３（Ｃ）に示すように、フィル
ム状フレネルレンズシート７の周辺部と金属枠８の上面
の接着剤９とを密接させ、接着剤９を硬化させる。

【００５１】接着剤９の硬化が完了後、図３（Ｄ）に示
すように、基材シート７１の収縮温度以上の温度に設定
した乾燥炉１１中に一定時間以上投入して、基材シート
７１を収縮させる。

【００５２】なお、金属枠８よりはみ出したフレネルレ
ンズシート７の端部（耳部）は、接着剤９が硬化した後
の適当な段階で除去しても良い。

【００５３】このように本発明の製造方法は、フレネル
レンズシート７を金属枠８に接着固定した後の熱処理工
程でシート基材７１を熱収縮させることによりフレネル
レンズシート７に自動的に適度なテンションを与える。
その結果、薄く機械強度の弱いフィルム状フレネルレン
ズシートを平面度高く保持することが可能になる。従っ
て、従来のようにフレネルレンズシート７に所定のテン
ションを付与した状態で支持部材に接着固定する必要が
なくなり、これを実施するための複雑で大掛かりな装置
も不要になる。また、テンションの均一性を確保するた
めに従来実施していた、支持部材より外側方向に遠く離
れた位置でフレネルレンズシートをクランプする必要が
なくなり、切り落とされる耳部の面積を小さくすること
ができ、材料の無駄を少なくして、低コスト化を実現で
きる。

【００５４】なお、上記においてはフィルム状フレネル
レンズシート７を金属枠８に保持する工程を説明した
が、フィルム状フレネルレンズシート７に代えてピッチ
のきわめて小さなフィルム状レンチキュラレンズシート
を同様の方法で金属枠８に保持することもできる。この
場合には、高解像度で、モアレが低減された背面投射型
スクリーンを製造できる。更に、共通する一つの金属枠
の一方の面にフィルム状レンチキュラレンズシートを、
他方の面にフィルム状フレネルレンズシートを、それぞ
れ上記と同様の方法で固定し、その後熱処理すること
で、レンチキュラレンズシートとフレネルレンズシート
とが金属枠の両面に高い平面性で保持された背面投射型
スクリーンを製造することもできる。

【００５５】

【発明の効果】以上のように、本発明の背面投射型スク
リーンおよびその製造方法によれば、複雑な装置を用い
ることなく簡便な方法によって薄型のフィルム状スクリ
ーンシートをうねり、撓みを生じることなく極めて高い
平面性で保持することができる。その結果、高品位の映
像表示が可能な背面投射型スクリーンを提供することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１（Ａ）は本発明の実施の形態１における背
面投射型スクリーンの概略構成を示した水平方向断面
図、図１（Ｂ）は、図１（Ａ）における部分１Ａの拡大
断面図である。

【図２】図２は本発明の実施の形態１における背面投射
型スクリーンを構成するフィルム状フレネルレンズシー
トの保持構造を示す一部切り欠き斜視図である。

【図３】図３（Ａ）〜図３（Ｄ）は本発明の実施の形態
２におけるフィルム状スクリーンシートの保持構造を実
現するための製造方法を工程順に示した断面図である。

【図４】背面投射型画像表示装置の基本構成を示す模式
的断面図である。

【図５】フレネルレンズシートにより発生する２重像を
説明するための部分拡大断面図である。

【図６】レンチキュラレンズシートの作用を示す部分拡
大断面図である。

【符号の説明】

１ ランプ ２ 液晶パネル ３ 投射レンズ ３１ 投射光 ３２ 信号光 ３３ ダミー光 ４ 背面投射型スクリーン ５ フレネルレンズシート ５１ 入射面 ５２ 出射面 ６ レンチキュラレンズシート ６１ レンチキュラレンズ ６２ 光吸収層 ７ フィルム状フレネルレンズシート ７１ 熱収縮性シート ７２ フレネルレンズ ８ 金属枠 ９ 接着剤 １０ クランパー １１ 乾燥炉

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 画像表示装置に形成した画像を投射レン
   ズを用いて一方の面に拡大投射し、他方の面より前記拡
   大投射された画像を観察するための背面投射型スクリー
   ンであって、 光学機能を有するフィルム状スクリーンシートを有し、 前記フィルム状スクリーンシートは、熱収縮性シートを
   基材とし、その有効表示領域より外側部分で相対的に高
   剛性の支持部材によって固定されていることを特徴とす
   る背面投射型スクリーン。
2. 【請求項２】 前記支持部材は、材質が金属で、矩形状
   の枠構造を有することを特徴とする請求項１に記載の背
   面投射型スクリーン。
3. 【請求項３】 前記フイルム状スクリーンシートは、前
   記熱収縮性シートの一方の面にサーキュラー状フレネル
   レンズが形成されたフレネルレンズシートであることを
   特徴とする請求項１又は２に記載の背面投射型スクリー
   ン。
4. 【請求項４】 前記フイルム状スクリーンシートは、前
   記熱収縮性シートの少なくとも一方の面にストライプ状
   のレンチキュラレンズアレイが形成されたレンチキュラ
   レンズシートであることを特徴とする請求項１又は２に
   記載の背面投射型スクリーン。
5. 【請求項５】 熱収縮性シートを基材として光学機能を
   有するフィルム状スクリーンシートを形成する工程と、 前記フィルム状スクリーンシートを、その有効表示領域
   より外側部分で相対的に高剛性の支持部材に固定する工
   程と、 前記支持部材に固定されたフィルム状スクリーンシート
   を、前記熱収縮性シートの収縮温度以上に加熱する工程
   とを含むことを特徴とする背面投射型スクリーンの製造
   方法。