JP2002350060A - 乾燥装置及び農水産物の乾燥方法 - Google Patents

乾燥装置及び農水産物の乾燥方法

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JP2002350060A
JP2002350060A JP2001153978A JP2001153978A JP2002350060A JP 2002350060 A JP2002350060 A JP 2002350060A JP 2001153978 A JP2001153978 A JP 2001153978A JP 2001153978 A JP2001153978 A JP 2001153978A JP 2002350060 A JP2002350060 A JP 2002350060A
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drying chamber
drying
air
temperature
humidity
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Kazuo Tamura
和男 田村
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Original Assignee
SHINSEI BIO CORP
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境に悪影響を及ぼさず、野菜などの農水産
物の風味や香りを損なわずに短時間で乾燥できる乾燥装
置を提供する。 【解決手段】 乾燥室4内の空気を循環させる循環ファ
ン11と、遠赤外線を放射しマイナスイオンを生成するセ
ラミックス板7と、セラミックス板7を加熱するコード
ヒータ9と、乾燥室4内の空気を加熱する赤外線ヒータ
12と、外部から乾燥室4内へ空気を吸入する吸気口13
と、外部へ乾燥室4内の空気を排出する排気ファン15を
備えた排気口14と、乾燥室4内の温度を検出する温度検
出手段と、乾燥室4内の湿度を検出する湿度検出手段
と、コードヒータ9,赤外線ヒータ12又は排気ファン15
を制御する制御手段とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、野菜などの農水産
物を乾燥する乾燥装置及び農水産物の乾燥方法に関する
ものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来の野菜などの農水
産物を乾燥する乾燥装置は、熱源として灯油やガスなど
の燃料を用いたバーナーを用いたものが多かった。その
ため、二酸化炭素などの燃焼ガスが発生し、環境に悪影
響を及ぼす虞があった。また、従来のこのような乾燥装
置を用いた場合、被乾燥品の内部まで熱が浸透しにくい
上に、被乾燥品は加熱されやすい表面から乾燥するの
で、表面の組織が収縮して硬くなる。この表面硬化た
め、被乾燥品の内部の水分が抜けにくくなり、非常に長
い乾燥時間を要していた。その結果、被乾燥品が酸化し
てしまい、被乾燥品が本来有している風味や香りを損な
うことになっていた。さらに、乾燥時間が長時間となる
ため、乾燥に要する燃料費が嵩むという問題があった。
【0003】また、従来の乾燥装置を用いた農水産物の
乾燥方法において、乾燥時間を短縮するために乾燥室内
はなるべく高い温度に保たれていた。しかしながら、農
水産物に含まれる酵素はおおよそ60℃以上で活性を失
ってしまうので、高い温度での乾燥によって農水産物が
本来有する風味や香りが低下してしまうといった問題が
あった。さらに、一度乾燥させた農水産物は、乾燥前の
元に状態に戻すことは不可能であった。
【0004】そこで本発明は、上記事情を考慮して、環
境に悪影響を及ぼさず、野菜などの農水産物の風味や香
りを損なわずに短時間で乾燥できる乾燥装置、及び農水
産物が本来有する風味や香りが低下させることなく、さ
らに一度乾燥させた農水産物を乾燥前の元に状態に戻す
ことのできる農水産物の乾燥方法を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
乾燥装置は、被乾燥品を収納する乾燥室と、前記乾燥室
内の空気を循環させる循環ファンと、前記乾燥室に設け
られ遠赤外線を放射しマイナスイオンを生成するセラミ
ックス板と、前記セラミックス板を加熱する第1の電気
ヒータと、前記乾燥室内の空気を加熱する第2の電気ヒ
ータと、外部から前記乾燥室内へ空気を吸入する吸気口
と、外部へ前記乾燥室内の空気を排出する排気ファンを
備えた排気口と、前記乾燥室内の温度を検出する温度検
出手段と、前記乾燥室内の湿度を検出する湿度検出手段
と、前記温度検出手段からの温度検出信号及び前記湿度
検出手段からの湿度検出信号に基づき前記第1の電気ヒ
ータ,前記第2の電気ヒータ又は前記排気ファンを制御
する制御手段とを備えたものである。
【0006】したがって、熱源として電気ヒータを用い
たので、二酸化炭素などの燃焼ガスが発生して環境に悪
影響を及ぼすことがない。また、循環ファンにより循環
される空気により、野菜などの被乾燥品の表面の水分が
気化しやすく、セラミックス板から放射される遠赤外線
により被乾燥品の内部まで均一に加熱されるので、野菜
などの被乾燥品の風味や香りを損なわずに短時間で乾燥
できる。また、第1の電気ヒータでセラミックス板を加
熱することでセラミックス板から遠赤外線を強く放射さ
せることができ、第2の電気ヒータで乾燥室内の空気を
加熱することで乾燥室内の温度を上げることができ、吸
気口と排気ファンを備えた排気口により常時新鮮な空気
を乾燥室内に取り入れることができるので、乾燥時間を
さらに短縮することができる。また、制御手段により乾
燥室内を任意の温度又は湿度を一定に保つことができ
る。さらに、セラミックス板から生成するマイナスイオ
ンの抗菌効果により乾燥品を腐敗させずに長期間保存す
ることができる。
【0007】また、請求項2記載の乾燥装置は、請求項
1において、前記循環ファン,前記第2の電気ヒータ,
前記吸気口及び前記排気口を備えた循環ファン室を前記
乾燥室に隣接して一体に設け、前記乾燥室内の下部から
上向きに空気が循環するように構成したものである。
【0008】したがって、循環ファン室内で吸気口から
吸入された新鮮な空気を第2の電気ヒータで加熱し、そ
の加熱された新鮮な空気を乾燥室内へ供給することがで
きるので、被乾燥品を短時間で乾燥することができる。
また、乾燥室内の空気が上向きに循環されるので乾燥室
内の蒸気を効率良く排出することができる。
【0009】また、請求項3記載の乾燥装置は、請求項
1又は請求項2において、前記乾燥室に空気の循環方向
を規定する方向板を設けたものである。
【0010】したがって、乾燥室内の空気を均一に循環
させることができる。
【0011】また、請求項4記載の農水産物の乾燥方法
は、被乾燥品を収納する乾燥室と、前記乾燥室内の空気
を循環させる循環ファンと、前記乾燥室に設けられ遠赤
外線を放射しマイナスイオンを生成するセラミックス板
と、前記セラミックス板を加熱する第1の電気ヒータ
と、前記乾燥室内の空気を加熱する第2の電気ヒータ
と、外部から前記乾燥室内へ空気を吸入する吸気口と、
外部へ前記乾燥室内の空気を排出する排気ファンを備え
た排気口と、前記乾燥室内の温度を検出する温度検出手
段と、前記乾燥室内の湿度を検出する湿度検出手段と、
前記温度検出手段からの温度検出信号及び前記湿度検出
手段からの湿度検出信号に基づき前記第1の電気ヒー
タ,前記第2の電気ヒータ又は前記排気ファンを制御す
る制御手段とを備えた乾燥装置を用い、前記乾燥室内の
温度を50℃以下に保ちながら乾燥するものである。
【0012】したがって、乾燥室内の温度を50℃以下
に保つことで農水産物に含まれる酵素の活性を失うこと
なく、農水産物が本来有する風味,色や香りを保ったま
ま短時間で乾燥することができる。さらに、セラミック
ス板から生成するマイナスイオンの抗菌効果により乾燥
させた農水産物を腐敗させずに長期間保存することがで
きる。
【0013】さらに、請求項5記載の農水産物の乾燥方
法は、請求項4において、乾燥前の重量から10〜35
%減少するまで乾燥するものである。
【0014】したがって、一度乾燥させた農水産物であ
っても、長期間保存した後、水に漬けるだけで乾燥前の
元の状態に短時間で簡単に戻すことができる。また、水
の代わりに塩水等に漬ければ、簡単に農水産物の漬物に
することができる。
【0015】
【発明の実施形態】本発明の乾燥装置の実施例につい
て、添付した図面を基に説明する。
【0016】1は乾燥装置であり、ステンレス板,鋼鈑
等から構成される筐体2とドア3により被乾燥品を収納
する乾燥室4は外部と隔離されている。乾燥室4内に
は、筐体2の右側面及び略中央にそれぞれ収納棚載置部
5が複数設けられており、収納棚載置部5には被乾燥物
を載置して収納する収納棚6が多段に載置されている。
この収納棚6は、通気性が良い網状の材質、例えば金網
にて形成されている。また、収納棚6の左右には手前か
ら奥へ2枚ずつ、収納棚6の奥には1枚、合計5枚のセ
ラミックス板7が表面を収納棚6に向けて設けられてい
る。
【0017】このセラミックス板7は、木節粘土約35
%,ペタライト約65%を混合,成形後約1200℃で
焼成することでその基板を得ることができ、素焼きの陶
磁器と同様に素焼き部分の表面は直径1/1000mm
以下の穴を多数有する多孔質構造になっており、この多
孔質構造が空気中の水分を吸収、放射する作用により、
湿度の変化を少なくする効果がある。そして、湿度が安
定することにより空気比熱がほぼ一定になり、その緩衝
作用により温度の変化を抑えるようになっている。ま
た、セラミックス板7の基板の表面には、表面積の50
%以上の部分に、触媒効果を有する上薬が焼成されてい
る。このように構成されたセラミックス板7の成分は、
SiO2 71.1%,Al23 23.3%,Fe2
3 1.41%,TiO2 0.59%,ZrO2 0.
15%,Li2O 2.87%,その他 0.58%と
なっている。
【0018】また、セラミックス板7は、常温で9.5
〜10μmの波長をピークとする遠赤外線を放射し、気
温24℃で放射する遠赤外線のエネルギーは2.8×1
-3W/cm2である。この遠赤外線の波長の分布は、
「育成光線」と呼ばれる生体や水分の遠赤外線吸収波長
帯である4〜15μmと極めて近く、水分活性に高い効
果を有するものである。また、このセラミックス板7は
マイナスイオンを生成し、そのマイナスイオンを生成す
る活性は、マイナスイオンを生成しやすいと言われてい
るトルマリン入りセラミックス,備長炭,竹炭と比較し
てもかなり高く、これらの約2倍のマイナスイオンを生
成することが確認されている。
【0019】なお、セラミックス板7は、ステンレス製
のパンチングメタル板のような小孔が多数穿たれた金属
板8に表面を当設させて固定され、セラミックス板7の
裏面には、第1の電気ヒータたるコードヒータ9が5枚
のセラミックス板7にそれぞれ密着して設けられてい
る。このコードヒータ9は被加熱物を80℃まで加熱す
る能力を有するものであり、消費電力は1本当り60W
である。したがって、5枚のセラミックス板7を加熱す
る5本のコードヒータ9の消費電力の合計は300Wと
なる。そして、コードヒータ9はセラミックス板7にの
み接して設けられ、熱をセラミックス板7に最大限効率
良く伝達できるようになっている。また、金属板8はセ
ラミックス板7の熱を収納棚6側へ放散する放熱板の役
割を果たすようになっている。なお、ここで、コードヒ
ータ9の代わりに面状のパネルヒータなどを用いてもよ
い。
【0020】また、乾燥室4と隣接して乾燥室4と一体
に循環ファン室10が設けられている。この循環ファン室
10は、乾燥装置1の略中央に設けられた金属板8によっ
て乾燥室4と区切られている。金属板8はその上部及び
下部において筐体2と所定の間隔を置いて設けられてお
り、乾燥室4と循環ファン室10は、乾燥装置1内の上部
と下部においてのみつながっている。
【0021】循環ファン室10の略中央には、乾燥室4内
の空気を循環させるための循環ファン11が上下2段及び
手前から奥へ3列、合計6台設けられている。この循環
ファン11は、小型の静音型であって1m離れた場所での
1台当りの騒音レベルは約41dB以下であり、1台当
りの最大風量は静圧=0のときで2.2m3/min程
度である。そして、循環ファン11は下向きに風を吹き出
すように設置されており、空気は循環ファン室10内の上
部から下向きに送られ、つぎに乾燥室4内の下部から上
向きへ、さらに循環ファン室の上部へと空気が循環する
ようになっている。
【0022】また、循環ファン室10内の循環ファン11の
下方には、第2の電気ヒータたる棒状の赤外線ヒータ12
が設けられている。この赤外線ヒータ12の消費電力は3
00Wであり、乾燥室4内の温度を上昇させるために設
置したものである。さらに、循環ファン室10の上部側面
には、新鮮な外部の空気を乾燥室4内へ吸入するための
吸気口13、及び循環ファン室10の上面には、乾燥室4内
の空気を外部へ排出するための排気口14が設けられてい
る。そして、排気口14には、乾燥室4内の空気を外部へ
排出する排気ファン15が設けられ、調節板16を調節つま
み17により操作することによって排気口14の開度を調節
できるようになっている。この排気ファン15は、循環フ
ァン11と同じ性能のものであり、1台のみ設置されてい
る。
【0023】また、図示しないが、乾燥室4内には、乾
燥室4内の温度を検出する温度検出手段たる温度センサ
ー及び乾燥室4内の湿度を検出する湿度検出手段たる湿
度センサーが設けられており、この温度センサーからの
温度検出信号及び湿度センサーからの湿度検出信号は、
図示しない制御手段へ出力され、この制御手段は、温度
センサーからの温度検出信号及び湿度センサーからの湿
度検出信号に基づいてコードヒータ9,赤外線ヒータ12
又は排気ファン15のうちの1つか2つ又は全てを制御し
て乾燥室4内の温度又は湿度を一定に保つことができる
ように構成されている。
【0024】また、乾燥室4,循環ファン室10には、空
気の循環方向を規定する方向板たる斜設板18及び水平板
19が設けられている。斜設板18は、乾燥室4内の空気が
スムーズに循環するように筐体2内部の4隅に斜めに設
けられている。水平板19は、乾燥室4の下部において循
環ファン室10と連通している部分に3枚平行に水平に設
けられている。そして、水平板の長さは、乾燥室4内に
おいて上部より下部の方が長くなっており、循環ファン
室10から循環してきた空気が乾燥室4の下部から上方へ
均一に吹き込んでむらなく収納棚6に載置された被乾燥
品に当るようになっている。
【0025】ドア3は筐体2の前面の乾燥室4側に設け
られており、このドア3を開けることで被乾燥品の載置
された収納棚6を乾燥室4内に出し入れすることができ
るようになっている。また、ドア3には小さい2つの窓
部20が開閉自在に設けられており、乾燥中に被乾燥品の
乾燥の度合いを検査したり、ドア3を開けずとも被乾燥
品を目視することができるようになっている。また、こ
の窓部20を開閉したときに、乾燥室4内の熱が窓部20か
ら極力逃げないようにするため、窓部20はできる限り小
さく構成されるのが望ましい。また、ドア3にはドア3
を開閉するための引き手部21が設けられ、ドア3は蝶番
22により筐体2に開閉自在に保持されている。また、ド
ア3は内側にマグネットが設けられたマグネットドアで
あり、筐体2にマグネットの磁力によって密着するよう
に構成されている。
【0026】また、筐体2の外側下部には、乾燥装置1
を容易に移動できるように、キャスター23が設けられて
いる。乾燥室4内の最下部には、被乾燥品から発生する
水滴を受けるたものトレイ24が備えられている。
【0027】つぎに、本実施例の乾燥装置1の作用につ
いて説明する。
【0028】被乾燥品を収納棚6に載置し、収納棚6を
収納棚載置部5に載置し、ドア3を閉める。ドア3はマ
グネットドアであり、筐体2にマグネットの磁力によっ
て密着する。乾燥装置1に通電すると、コードヒータ9
と赤外線ヒータ12による加熱が開始されてセラミックス
板7及び乾燥室4内の温度が上昇するとともに、循環フ
ァン11が始動して乾燥室4内の下部から上向きに空気が
循環し、通気性の良い収納棚6に載置した被乾燥品の下
方から風が当る。この温度上昇中は、排気ファン15はま
だ起動されない。
【0029】その後、乾燥室4内の温度が設定温度に達
し、湿度が設定湿度に達すると、温度センサーからの温
度検出信号及び湿度センサーからの湿度検出信号によっ
て制御手段が排気ファン15を起動する。排気ファン15が
起動すると、乾燥室4内の水分を多く含む空気は排気口
14から外部へ排出されるとともに、新鮮な水分の少ない
空気が吸気口13から取り入れられて乾燥室4内の空気が
換気される。吸気口13から取り入れられた新鮮な空気は
赤外線ヒータ12により暖められる。また、換気によって
乾燥室4内の温度や湿度が低下すると、制御手段により
排気ファン15が停止される。なお、乾燥室4内の設定温
度又は設定湿度に上限値及び下限値をそれぞれ設けてお
き、設定温度又は設定湿度の一方が上限値に達したとき
に排気ファン15を起動し、設定温度又は設定湿度の一方
が下限値に達したときに排気ファン15を停止するように
してもよい。
【0030】そして、温度センサーからの温度検出信号
及び湿度センサーからの湿度検出信号に基づき制御手段
によって、コードヒータ9,赤外線ヒータ12又は排気フ
ァン15が制御され、乾燥室4内の温度及び湿度がほぼ一
定に保たれる。なお、制御手段によって排気ファン15の
みを制御して乾燥室4内の温度及び湿度を一定に保つよ
うにしてもよい。また、調節板16を調節つまみ17により
操作して排気口14の開度を調節することによって、乾燥
室4内の温度を調節することも可能である。さらには、
制御手段によりモータなどを用いて調節板16の開度を調
節できるように構成してもよい。また、セラミックス板
7の多孔質構造が空気中の水分を吸収、放射する作用に
より、乾燥室4内の湿度の変化が少なくなり、湿度が安
定することにより空気比熱がほぼ一定になって、その緩
衝作用により乾燥室4内の温度の変化が抑えられる。
【0031】セラミックス板7は、加熱をしなくとも遠
赤外線を放射するが、裏面に密着して設けられたコード
ヒータ9による加熱によって、9.5〜10μmの波長
をピークとする強い遠赤外線を放射する。この遠赤外線
は被乾燥品の中心部まで被乾燥品を均一に加熱するた
め、被乾燥品の水分量の分布は中心部と表面とでほぼ等
しい。被乾燥品の表面の水分が、循環ファン11による暖
かい風で吹き飛ばされると中心部の水分は表面へ移動す
るため、短時間で効率良く均一に被乾燥品を乾燥するこ
とができる。セラミックス板7が当設して固定されてい
る金属板8はセラミックス板7の熱を乾燥室4内へ放散
する。また、このセラミックス板7はマイナスイオンを
生成する。このマイナスイオンは消臭効果を有するとと
もに、マイナスイオンにより被乾燥品は抗菌効果が得ら
れる。なお、被乾燥品の乾燥の度合いは、ドア3に開閉
自在に設けられた窓部20から被乾燥品を取り出して検査
する。また、被乾燥品から発生する水滴は、トレイ24が
受ける。
【0032】乾燥室4内の空気は、斜設板18による効果
により筐体2内部の4隅で乱流を生じることもなくスム
ーズに循環する。また、循環ファン室10から循環してき
た空気は、水平板19による効果により乾燥室4内の下部
から上方へ均一に吹き込み、収納棚6に載置された被乾
燥品にむらなく当る。したがって、被乾燥品ごとの乾燥
むらが生じにくい。
【0033】以下、本発明の農水産物の乾燥方法の実施
例について説明する。なお、本実施例は、既に乾燥装置
の実施例として詳細に説明した乾燥装置1を用いたもの
である。したがって、本実施例で用いる乾燥装置の構成
については、その詳細な説明を省略する。また、符号に
ついては既述の実施例と同様とする。
【0034】はじめに、生椎茸を例にとって説明する。
生椎茸を収納棚6に載置し、収納棚6を収納棚載置部5
に載置し、ドア3を閉める。また、調節つまみ17により
調節板16を操作して排気口14を閉じておく。乾燥室4内
の設定温度を25〜35℃として、乾燥装置1に通電す
る。コードヒータ9と赤外線ヒータ12による加熱が開始
されてセラミックス板7及び乾燥室4内の温度が上昇す
るとともに、循環ファン11が始動して乾燥室4内の下部
から上向きに空気が循環し、通気性の良い収納棚6に載
置した生椎茸の下方から風が当る。この温度上昇中に
は、排気口14は閉じており、排気ファン15はまだ起動さ
れない。
【0035】その後、乾燥室4内の温度が設定温度の2
5〜35℃に達して生椎茸の温度と乾燥室4内の湿度が
均一になり、湿度が85%に達したところで、排気口14
を手動で開け、排気ファン15を手動で起動する。なお、
ここで、手動で排気口14を開け排気ファン15を始動させ
る操作を行っているが、この操作を制御手段によって自
動的に行うようにしてもよい。また、ここで生椎茸の温
度と乾燥室4内の湿度が均一になるまで排気口14を開け
ないことにより、生椎茸の表面硬化や細胞の破壊が防止
され、生椎茸を均一に乾燥することができる。
【0036】排気ファン15が起動すると、乾燥室4内の
水分を多く含む空気は排気口14から外部へ排出されると
ともに、新鮮な水分の少ない空気が吸気口13から取り入
れられて換気が行われる。吸気口13から取り入れられた
新鮮な空気は赤外線ヒータ12により暖められる。また、
換気によって乾燥室4内の湿度が10〜20%まで低下
すると、制御手段によって排気ファン15が自動的に停止
する。
【0037】そして、温度センサーからの温度検出信号
及び湿度センサーからの湿度検出信号に基づき制御手段
によって、排気ファン15が制御され、乾燥室4内の温度
が設定温度の25〜35℃に一定に保たれる。
【0038】セラミックス板7は、加熱をしなくとも遠
赤外線を放射するが、裏面に密着して設けられたコード
ヒータ9による加熱によって、9.5〜10μmの波長
をピークとする強い遠赤外線を放射する。この遠赤外線
は生椎茸の中心部まで生椎茸を均一に加熱するため、生
椎茸の水分量の分布は中心部と表面とでほぼ等しい。ま
た、生椎茸の表面の水分が、循環ファン11による暖かい
風で吹き飛ばされると中心部の水分は表面へ移動するた
め、短時間で効率良く均一に生椎茸を乾燥することがで
きる。また、このセラミックス板7はマイナスイオンを
生成する。このマイナスイオンは消臭効果を有するとと
もに、マイナスイオンにより生椎茸は抗菌効果が得られ
る。なお、被乾燥品の乾燥の度合いは、ドア3に開閉自
在に設けられた窓部20から被乾燥品を取り出して検査す
る。
【0039】なお、乾燥室4内の温度が60℃以上にな
ると、椎茸の香りの素となる酵素の構造中の蛋白質が変
性して椎茸本来の良い香りが失われてしまい、乾燥中の
椎茸が変色、酸化したり、椎茸の細胞が破壊される虞が
あるので注意が必要である。また、酵素は熱に敏感であ
ることを考慮すると、50℃以下で乾燥するのが好まし
い。
【0040】このように、乾燥室4内の設定温度を25
〜35℃として椎茸を3〜5時間乾燥したところ、初期
重量から重量が10〜35%減少した乾燥椎茸が得られ
た。また、従来の生椎茸の乾燥は高温で長時間を要して
いたため酸化して香りがなくなっていたが、本実施例の
場合は、それとは逆に、乾燥室4内の温度によって生椎
茸の酵素の働きが活発になり、香りが強い乾燥椎茸が得
られた。
【0041】つぎに、この乾燥椎茸の祖熱をとり、水分
吸収のために数個ずつ紙などに包み、ビニール袋などに
密閉して、冷蔵庫又は低温倉庫で5℃で保存した。1.
5ヶ月保存後しても全く変色や腐敗は見られなかった。
また、中心に水分が少ないので、害虫の発生を抑えるこ
とができた。
【0042】その後、水に浸漬したところ、20分ほど
で乾燥前の生椎茸の状態に戻った(従来の乾燥品では4
〜5時間要していた。)。これは、乾燥時に椎茸の中心
から水分が抜けるため、細胞が破壊されることがなく、
また表面硬化が起こらないので、水の吸収が早く短時間
で乾燥前の状態に戻すことができるものである。また、
色、食感等を、乾燥していない生椎茸と比較したが、ほ
とんど差異は見られないばかりか、生椎茸本来の良い香
りは乾燥していないものよりも強くなっていた。さら
に、ビタミンなどの栄養素の分解もほとんど見られなか
った。
【0043】ところで、生椎茸の栽培において、生椎茸
は気温が30℃を超えると生育しなくなり、実際、気温
が30℃以上となる夏場には、例年、生椎茸が不足して
価格が平常の約3倍まで高騰していた。本実施例の乾燥
方法によれば、乾燥後1.5ヶ月以上保存でき、保存
後、乾燥前の生椎茸と同様の状態に戻すことができるの
で、このような椎茸の価格の高騰を防ぐことが可能にな
る。
【0044】つぎに、大根及びきゅうりを、上記の生椎
茸の場合と同様の方法で乾燥した。この場合、乾燥室4
内の設定温度を25〜35℃として5〜10時間乾燥し
たところ、初期重量から重量が15〜30%減少した乾
燥大根及び乾燥きゅうりが得られた。また、乾燥室4内
の温度によって酵素の働きが活発になり、香りが強い乾
燥大根及び乾燥きゅうりが得られた。
【0045】つぎに、この乾燥大根及び乾燥きゅうりの
祖熱をとり、水分吸収のために数個ずつ紙などに包み、
ビニール袋などに密閉して、冷蔵庫又は低温倉庫で5℃
で保存した。1ヶ月保存後しても全く変色や腐敗は見ら
れなかった。
【0046】その後、水に浸漬したところ、乾燥前の状
態に戻った。これは、乾燥時に中心から水分が抜けるた
め、細胞が破壊されることがなく、また表面硬化が起こ
らないので、短時間で乾燥前の状態に戻すことができる
ものである。また、色、食感等を、乾燥していない大根
及びきゅうりと比較したが、ほとんど差異は見られない
ばかりか、本来の良い香りは乾燥していないものよりも
強くなっていた。さらに、ビタミンなどの栄養素の分解
もほとんど見られなかった。
【0047】ところで、漬物素材の大根やきゅうりは、
かなりの量が輸入されており、その大半が塩漬による輸
入である。このようにして輸入された大根やきゅうりは
加工前に塩分を抜くために水に浸漬する必要がある。そ
の結果、塩分を含んだ廃水処理に負担が生じていた。ま
た、脱塩された漬物素材は脱色し風味がないために、着
色料や化学調味料等を加える必要があった。本実施例の
乾燥方法によれば、低温乾燥を行うために素材の酵素を
失うことなく、素材本来が有している色素を失うことな
く保存することができるので、脱塩、廃水処理、着色料
等の添加の必要は一切ない。現地で大根やきゅうりを本
実施例の方法で乾燥してから輸入すれば、塩分処理や着
色料等に要していた費用を削減することができる。
【0048】また、本実施例による乾燥大根及び乾燥き
ゅうりを塩水に浸漬して戻したところ、漬物に仕上がる
ことが確認できた。本実施例を漬物加工に応用すれば、
従来要していた加工コストを大幅に削減することが可能
である。
【0049】この他、本発明による農水産物の乾燥方法
は、まいたけ,人参,葉野菜,ドライフラワーなどに適
用することができる。まいたけや人参などでは水戻しが
短時間ででき、まいたけや葉野菜などでは本来の香りが
強くなる。また、葉野菜やドライフラワーなどでは鮮や
かな色が出て、その後も色落ちしにくいといった効果が
確認された。また、生ごみに適用すれば、生ごみ中の水
分を減らすことができるので、焼却炉の負担を減らすこ
とができる。
【0050】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲において種々の変形実
施が可能である。例えば、本実施例の乾燥装置は循環フ
ァン室10に循環ファン11,赤外線ヒータ12等を設けた
が、循環ファン室10を設けずに、乾燥室4に循環ファン
11,赤外線ヒータ12等を設けてもよい。その場合、循環
ファン11は乾燥室4の奥面に設けて奥から風を吹き込む
ようにし、赤外線ヒータ12は乾燥室4の底面に設けるな
どすればよい。
【0051】以上のとおり、本実施例の乾燥装置1は、
被乾燥品を収納する乾燥室4と、前記乾燥室4内の空気
を循環させる循環ファン11と、前記乾燥室4に設けられ
遠赤外線を放射しマイナスイオンを生成するセラミック
ス板7と、前記セラミックス板7を加熱する第1の電気
ヒータたるコードヒータ9と、前記乾燥室4内の空気を
加熱する第2の電気ヒータたる赤外線ヒータ12と、外部
から前記乾燥室4内へ空気を吸入する吸気口13と、外部
へ前記乾燥室4内の空気を排出する排気ファン15を備え
た排気口14と、前記乾燥室4内の温度を検出する温度検
出手段と、前記乾燥室4内の湿度を検出する湿度検出手
段と、前記温度検出手段からの温度検出信号及び前記湿
度検出手段からの湿度検出信号に基づき前記第1の電気
ヒータたるコードヒータ9,前記第2の電気ヒータたる
赤外線ヒータ12又は前記排気ファン15を制御する制御手
段とを備えたものである。
【0052】したがって、熱源として電気ヒータたるコ
ードヒータ9及び赤外線ヒータ12を用いたので、二酸化
炭素などの燃焼ガスが発生して環境に悪影響を及ぼすこ
とがない。また、燃料に灯油を用いる従来のストーブな
どの熱源と比較して、燃料費が安く上がる。また、循環
ファン11により循環される空気により、野菜などの被乾
燥品の表面の水分が気化しやすく、セラミックス板7か
ら放射される遠赤外線により被乾燥品の内部まで均一に
加熱されるので、野菜などの被乾燥品の風味や香りを損
なわずに短時間で乾燥できる。また、第1の電気ヒータ
たるコードヒータ9でセラミックス板7を加熱すること
でセラミックス板7から遠赤外線を強く放射させること
ができ、第2の電気ヒータたる赤外線ヒータ12で乾燥室
4内の空気を加熱することで乾燥室4内の温度を上げる
ことができ、吸気口13と排気ファン15を備えた排気口14
により常時新鮮な空気を乾燥室4内に取り入れることが
できるので、乾燥時間をさらに短縮することができる。
また、制御手段により乾燥室4内を任意の温度又は湿度
を一定に保つことができる。さらに、セラミックス板7
から生成するマイナスイオンの抗菌効果により乾燥品を
腐敗させずに長期間保存することができる。また、セラ
ミックス板7は蓄熱性が高いので、消費電力を省くこと
も可能である。さらに、遠赤外線が被乾燥品の内部を含
む全体を均等に加温するので、従来のように乾燥を早め
るための大型の送風機を用いる必要がないので、乾燥時
の騒音を抑えることもできる。
【0053】また、前記循環ファン11,前記第2の電気
ヒータたる赤外線ヒータ12,前記吸気口13及び前記排気
口14を備えた循環ファン室10を前記乾燥室4に隣接して
一体に設け、前記乾燥室4内の下部から上向きに空気が
循環するように構成したものである。
【0054】したがって、循環ファン室10内で吸気口13
から吸入された新鮮な空気を第2の電気ヒータたる赤外
線ヒータ12で加熱し、その加熱された新鮮な空気を乾燥
室4内へ供給することができるので、被乾燥品を短時間
で乾燥することができる。また、乾燥室4内の空気が上
向きに循環されるので乾燥室4内の蒸気を効率良く排出
することができる。
【0055】また、前記乾燥室4に空気の循環方向を規
定する方向板たる斜設板18及び水平板19を設けたもので
ある。
【0056】したがって、乾燥室4内の空気を均一に循
環させることができる。
【0057】また、実施例上の効果として、循環ファン
11及び排気ファン15は、小型の静音型である。したがっ
て、騒音を発生する虞がないので、店舗や家庭でも使用
可能である。
【0058】また、本実施例の農水産物の乾燥方法は、
被乾燥品を収納する乾燥室4と、前記乾燥室4内の空気
を循環させる循環ファン11と、前記乾燥室4に設けられ
遠赤外線を放射しマイナスイオンを生成するセラミック
ス板7と、前記セラミックス板7を加熱する第1の電気
ヒータたるコードヒータ9と、前記乾燥室4内の空気を
加熱する第2の電気ヒータたる赤外線ヒータ12と、外部
から前記乾燥室4内へ空気を吸入する吸気口13と、外部
へ前記乾燥室4内の空気を排出する排気ファン15を備え
た排気口14と、前記乾燥室4内の温度を検出する温度検
出手段と、前記乾燥室内の湿度を検出する湿度検出手段
と、前記温度検出手段からの温度検出信号及び前記湿度
検出手段からの湿度検出信号に基づき前記第1の電気ヒ
ータたるコードヒータ9,前記第2の電気ヒータたる赤
外線ヒータ12又は前記排気ファン15を制御する制御手段
とを備えた乾燥装置1を用い、前記乾燥室4内の温度を
50℃以下に保ちながら乾燥するものである。
【0059】したがって、乾燥室4内の温度を50℃以
下に保つことで農水産物に含まれる酵素の活性を失うこ
となく、農水産物が本来有する風味,色や香りを保った
まま短時間で乾燥することができる。さらに、セラミッ
クス板から生成するマイナスイオンの抗菌効果により乾
燥させた農水産物を腐敗させずに長期間保存することが
できる。
【0060】さらに、乾燥前の重量から10〜35%減
少するまで乾燥するものである。
【0061】したがって、一度乾燥させた農水産物であ
っても、長期間保存した後、水に漬けるだけで乾燥前の
元の状態に短時間で簡単に戻すことができる。また、水
の代わりに塩水等に漬ければ、簡単に農水産物の漬物に
することができる。
【0062】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の乾燥装置は、被
乾燥品を収納する乾燥室と、前記乾燥室内の空気を循環
させる循環ファンと、前記乾燥室に設けられ遠赤外線を
放射しマイナスイオンを生成するセラミックス板と、前
記セラミックス板を加熱する第1の電気ヒータと、前記
乾燥室内の空気を加熱する第2の電気ヒータと、外部か
ら前記乾燥室内へ空気を吸入する吸気口と、外部へ前記
乾燥室内の空気を排出する排気ファンを備えた排気口
と、前記乾燥室内の温度を検出する温度検出手段と、前
記乾燥室内の湿度を検出する湿度検出手段と、前記温度
検出手段からの温度検出信号及び前記湿度検出手段から
の湿度検出信号に基づき前記第1の電気ヒータ,前記第
2の電気ヒータ又は前記排気ファンを制御する制御手段
とを備えたものである。
【0063】したがって、熱源として電気ヒータを用い
たので、二酸化炭素などの燃焼ガスが発生して環境に悪
影響を及ぼすことがない。また、循環ファンにより循環
される空気により、野菜などの被乾燥品の表面の水分が
気化しやすく、セラミックス板から放射される遠赤外線
により被乾燥品の内部まで均一に加熱されるので、野菜
などの被乾燥品の風味や香りを損なわずに短時間で乾燥
できる。また、第1の電気ヒータでセラミックス板を加
熱することでセラミックス板から遠赤外線を強く放射さ
せることができ、第2の電気ヒータで乾燥室内の空気を
加熱することで乾燥室内の温度を上げることができ、吸
気口と排気ファンを備えた排気口により常時新鮮な空気
を乾燥室内に取り入れることができるので、乾燥時間を
さらに短縮することができる。また、制御手段により乾
燥室内を任意の温度又は湿度を一定に保つことができ
る。さらに、セラミックス板から生成するマイナスイオ
ンの抗菌効果により乾燥品を腐敗させずに長期間保存す
ることができる。
【0064】また、請求項2記載の乾燥装置は、請求項
1において、前記循環ファン,前記第2の電気ヒータ,
前記吸気口及び前記排気口を備えた循環ファン室を前記
乾燥室に隣接して一体に設け、前記乾燥室内の下部から
上向きに空気が循環するように構成したものである。
【0065】したがって、循環ファン室内で吸気口から
吸入された新鮮な空気を第2の電気ヒータで加熱し、そ
の加熱された新鮮な空気を乾燥室内へ供給することがで
きるので、被乾燥品を短時間で乾燥することができる。
また、乾燥室内の空気が上向きに循環されるので乾燥室
内の蒸気を効率良く排出することができる。
【0066】また、請求項3記載の乾燥装置は、請求項
1又は請求項2において、前記乾燥室に空気の循環方向
を規定する方向板を設けたものである。
【0067】したがって、乾燥室内の空気を均一に循環
させることができる。
【0068】また、請求項4記載の農水産物の乾燥方法
は、被乾燥品を収納する乾燥室と、前記乾燥室内の空気
を循環させる循環ファンと、前記乾燥室に設けられ遠赤
外線を放射しマイナスイオンを生成するセラミックス板
と、前記セラミックス板を加熱する第1の電気ヒータ
と、前記乾燥室内の空気を加熱する第2の電気ヒータ
と、外部から前記乾燥室内へ空気を吸入する吸気口と、
外部へ前記乾燥室内の空気を排出する排気ファンを備え
た排気口と、前記乾燥室内の温度を検出する温度検出手
段と、前記乾燥室内の湿度を検出する湿度検出手段と、
前記温度検出手段からの温度検出信号及び前記湿度検出
手段からの湿度検出信号に基づき前記第1の電気ヒー
タ,前記第2の電気ヒータ又は前記排気ファンを制御す
る制御手段とを備えた乾燥装置を用い、前記乾燥室内の
温度を50℃以下に保ちながら乾燥するものである。
【0069】したがって、乾燥室内の温度を50℃以下
に保つことで農水産物に含まれる酵素の活性を失うこと
なく、農水産物が本来有する風味,色や香りを保ったま
ま短時間で乾燥することができる。さらに、セラミック
ス板から生成するマイナスイオンの抗菌効果により乾燥
させた農水産物を腐敗させずに長期間保存することがで
きる。
【0070】さらに、請求項5記載の農水産物の乾燥方
法は、請求項4において、乾燥前の重量から10〜35
%減少するまで乾燥するものである。
【0071】したがって、一度乾燥させた農水産物であ
っても、長期間保存した後、水に漬けるだけで乾燥前の
元の状態に短時間で簡単に戻すことができる。また、水
の代わりに塩水等に漬ければ、簡単に農水産物の漬物に
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の乾燥装置の内部を示す一部
を切り欠いた正面図である。
【図2】同上乾燥装置の乾燥室の内部を示す一部を切り
欠いた側面図である。
【図3】同上乾燥装置の循環ファン室の内部を示す一部
を切り欠いた側面図である。
【図4】同上乾燥装置の外面を示す正面図である。
【符号の説明】
1 乾燥装置 4 乾燥室 7 セラミックス板 9 コードヒータ(第1の電気ヒータ) 10 循環ファン室 11 循環ファン 12 赤外線ヒータ(第2の電気ヒータ) 13 吸気口 14 排気口 15 排気ファン 18 斜設板(方向板) 19 水平板(方向板)
フロントページの続き Fターム(参考) 3L113 AA01 AB02 AB06 AC08 AC10 AC43 AC45 AC46 AC52 AC53 AC54 AC67 AC74 AC76 BA18 CA08 CA09 CB05 CB06 CB24 DA01 DA10 DA11 DA24 4B022 LA04 LF01 LR01 LT05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被乾燥品を収納する乾燥室と、前記乾燥
    室内の空気を循環させる循環ファンと、前記乾燥室に設
    けられ遠赤外線を放射しマイナスイオンを生成するセラ
    ミックス板と、前記セラミックス板を加熱する第1の電
    気ヒータと、前記乾燥室内の空気を加熱する第2の電気
    ヒータと、外部から前記乾燥室内へ空気を吸入する吸気
    口と、外部へ前記乾燥室内の空気を排出する排気ファン
    を備えた排気口と、前記乾燥室内の温度を検出する温度
    検出手段と、前記乾燥室内の湿度を検出する湿度検出手
    段と、前記温度検出手段からの温度検出信号及び前記湿
    度検出手段からの湿度検出信号に基づき前記第1の電気
    ヒータ,前記第2の電気ヒータ又は前記排気ファンを制
    御する制御手段とを備えたことを特徴とする乾燥装置。
  2. 【請求項2】 前記循環ファン,前記第2の電気ヒー
    タ,前記吸気口及び前記排気口を備えた循環ファン室を
    前記乾燥室に隣接して一体に設け、前記乾燥室内の下部
    から上向きに空気が循環するように構成したことを特徴
    とする請求項1記載の乾燥装置。
  3. 【請求項3】 前記乾燥室に空気の循環方向を規定する
    方向板を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2
    記載の乾燥装置。
  4. 【請求項4】 被乾燥品を収納する乾燥室と、前記乾燥
    室内の空気を循環させる循環ファンと、前記乾燥室に設
    けられ遠赤外線を放射しマイナスイオンを生成するセラ
    ミックス板と、前記セラミックス板を加熱する第1の電
    気ヒータと、前記乾燥室内の空気を加熱する第2の電気
    ヒータと、外部から前記乾燥室内へ空気を吸入する吸気
    口と、外部へ前記乾燥室内の空気を排出する排気ファン
    を備えた排気口と、前記乾燥室内の温度を検出する温度
    検出手段と、前記乾燥室内の湿度を検出する湿度検出手
    段と、前記温度検出手段からの温度検出信号及び前記湿
    度検出手段からの湿度検出信号に基づき前記第1の電気
    ヒータ,前記第2の電気ヒータ又は前記排気ファンを制
    御する制御手段とを備えた乾燥装置を用い、前記乾燥室
    内の温度を50℃以下に保ちながら乾燥することを特徴
    とする農水産物の乾燥方法。
  5. 【請求項5】 乾燥前の重量から10〜35%減少する
    まで乾燥することを特徴とする請求項4記載の農水産物
    の乾燥方法。
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