JP2002349793A - 液化二酸化炭素貯蔵・排出装置および液化二酸化炭素海中投入システム - Google Patents

液化二酸化炭素貯蔵・排出装置および液化二酸化炭素海中投入システム

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JP2002349793A JP2001153721A JP2001153721A JP2002349793A JP 2002349793 A JP2002349793 A JP 2002349793A JP 2001153721 A JP2001153721 A JP 2001153721A JP 2001153721 A JP2001153721 A JP 2001153721A JP 2002349793 A JP2002349793 A JP 2002349793A
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三浩 川野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液化二酸化炭素の輸送効率が高く、ポンプに
よる液化二酸化炭素の排出に支障が生じることがなく、
またドライアイス発生による閉塞のおそれがない液化二
酸化炭素の貯蔵・排出装置と、それを備えた液化二酸化
炭素海中投入システムを提供する。 【解決手段】 液化二酸化炭素貯蔵・排出装置を、液化
二酸化炭素が供給されるとともに所定の貯蔵温度にタン
ク内温度が維持される液化二酸化炭素の貯蔵タンク、液
化二酸化炭素を貯蔵タンクから排出する排出ポンプ、貯
蔵タンクの所定の貯蔵圧力を維持するように貯蔵圧力と
同圧力の窒素ガスを貯蔵タンクに供給する窒素ガス供給
手段を備え、窒素ガス供給手段は同貯蔵圧力において排
出ポンプの所定の排出容量と同じ容積以上の窒素ガス供
給能力を有するように設定されてなるように構成した。
また、万が一のタンク内圧力の低下に備え、タンク内圧
力を検知した場合、排出ポンプを自動停止する機構とし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液化二酸化炭素を
貯蔵し、支障なく排出するための装置およびそれを備え
た液化二酸化炭素海中投入システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大気中の炭酸ガス濃度の増大によ
る地球温暖化問題が世界的な解決課題となっており、そ
の対策の一つとして、発電等により発生した燃焼排ガス
中の炭酸ガスを分離回収し、これを海中に投入し大気中
の炭酸ガス濃度の増大を抑制することが検討されてい
る。
【0003】その一つの方式としては、炭酸ガス(二酸
化炭素)を液化して液化二酸化炭素を生成し、さらにド
ライアイス(固体炭酸ガス)化して、海中に投入するも
のがある。
【0004】しかしこの方式は、炭酸ガス固体化設備の
コストが大きいことのほかに、ドライアイスを生成する
段階で、冷却固化のために一旦生成した液化二酸化炭素
の多くの部分を気化させる必要が生じること、海中投入
の段階でも多くの部分のドライアイスが気化し、大気中
に逸散する炭酸ガスが発生すること等、生成時のエネル
ギーと工程上の効率、海中投入時の損失の点で、未だ多
くの課題を残している。
【0005】そこで、炭酸ガスを固化せず、液化二酸化
炭素の状態で、所定の深度、温度の海中に投入管を介し
て投入する方式が検討されている。
【0006】以下、液化二酸化炭素海中投入システムの
一般的なシステム構成の概要を、図2に示し説明する。
図2において、1は火力発電所設備であり、火力発電所
設備1で発生した炭酸ガスを含んだ燃焼排ガスから、炭
酸ガス回収・処理装置2において炭酸ガスが回収され、
さらに液化され、液化二酸化炭素aとして陸上貯蔵タン
ク3に一時貯蔵される。
【0007】4は指定海域に留まるように設けられた洋
上浮体設備であり、洋上浮体設備4からは海中に投入管
5が垂下されている。液化二酸化炭素は陸上貯蔵タンク
3近傍の岸壁から液化二酸化炭素輸送船6に積み込まれ
て洋上浮体設備4まで海上輸送される。
【0008】洋上浮体設備4に係留された液化二酸化炭
素輸送船6から、液化二酸化炭素aは投入管5を通じ
て、海中へ投入される。投入管5の下端の深度は、液化
二酸化炭素が気化せず、海水に溶け込み或いは水和物と
なって海水中に留まり、あるいは沈下することができる
水圧と温度が得られるように設定される。
【0009】二酸化炭素は、一般に図3に示すように、
圧力と温度に対応して、気体、液体、固体の状態となる
ことが知られている。図中横軸は等間隔目盛で温度を示
し、縦軸は対数目盛で圧力を示している。
【0010】3図中A−B−CおよびB−Dの2本の線
によって、状態が3つの区分(X、Y、Z)に分かれて
いるが、A−B−Dの左上の区分(X)の状態では固
体、D−B−Cの右上の区分(Y)の状態では液体、A
−B−Cの右下の区分(Z)では気体である。
【0011】Bは三重点であり、約5.3気圧、約−5
7°Cである。またB−Cの線は、各温度における液化
二酸化炭素の飽和圧力線である。
【0012】したがって、液化二酸化炭素の貯蔵、海上
輸送において貯蔵タンク7内の温度Tと圧力Pは、上記
区分(Y)の中に入るように設定される。例えば、図中
F点であれば、温度T=約−50°C、圧力P=約7k
gf/cm2 、G点であれば、T=約−20°C、P=
約20kgf/cm2 、H点であれば、T=約−2°
C、P=約38kgf/cm2 であり、設備の設計上、
使用上の条件により設定される。(勿論、上記F、G、
H点に限定されるものではない。) 前述のように、液化二酸化炭素aを投入管5で圧送する
に際しては、液化二酸化炭素輸送船6の貯蔵タンク7か
ら、ポンプ8によって(あるいは洋上浮体設備4に中継
タンクが有る場合は中継タンクから洋上浮体設備4のポ
ンプによって)、前記海中投入条件に合わせた所定の圧
力で投入管5に液化二酸化炭素を排出することとなる
が、液化二酸化炭素aの排出に伴い、ポンプ8の吸込み
側である貯蔵タンク7においては液位が低下し、貯蔵タ
ンク7内の圧力が低下する。
【0013】例えば、図3中G点、温度T=約−20°
C、圧力P=約20kgf/cm2で液化二酸化炭素を
貯蔵していた時、排出によって貯蔵タンク7内の圧力P
が低下し、図中矢印G’のように状態が変化すると、そ
の温度Tにおける液化二酸化炭素の飽和圧力より圧力P
が低くなる。
【0014】従来の液化二酸化炭素の貯蔵・排出装置に
おいては、そこで貯蔵タンク7内で圧力Pがその時の温
度Tに対応した飽和圧力にバランスするまで液化二酸化
炭素の気化が生じることとなり、その結果、気化した炭
酸ガスにより圧力が回復し再度圧力Pが飽和圧力とな
る。
【0015】したがって従来の液化二酸化炭素の貯蔵・
排出装置では、貯蔵タンク内は炭酸ガスでその時の温度
Tに対応した飽和圧力に加圧された状態で運転されるも
のとなるが、そのため、以下のような問題が生じること
になった。
【0016】(1)貯蔵タンク内で気化し充満した炭酸
ガスは、ポンプで排出できないので、貯蔵タンク内の二
酸化炭素の残量が増大し、液化二酸化炭素の輸送効率が
低下し、液化二酸化炭素海中投入システムにおいて投入
能力が低下する。
【0017】(2)液化二酸化炭素の海中投入のように
大容量の排出を行なう場合、ポンプの吸込み量に対して
飽和圧力へのバランスが間に合わなくなり易く、ポンプ
の吸込み部で気化が生じて、ポンプの動作が不安定とな
り、さらにポンプによる液化二酸化炭素の圧送ができな
くなり、液化二酸化炭素海中投入システムにおいて海中
への投入が不可能となる。
【0018】(3)液化二酸化炭素の一部が急激に気化
すると、気化熱により周囲の二酸化炭素から熱を奪うた
め、貯蔵タンク、配管内等にドライアイスが生成され、
貯蔵タンク、配管等が閉塞される危険があり、液化二酸
化炭素海中投入システムにおいて液化二酸化炭素の海中
への投入が不可能となる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来の装置における問題を解消し、液化二酸化炭素の
輸送効率が高く、ポンプによる液化二酸化炭素の排出に
支障が生じることがなく、またドライアイス発生による
閉塞のおそれがない液化二酸化炭素の貯蔵・排出装置
と、それを備えた液化二酸化炭素海中投入システムを提
供することを課題とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】(1)本発明は、上記の
課題を解決するためになされたものであり、その第1の
手段として、液化二酸化炭素が供給されるとともに所定
の貯蔵温度にタンク内温度が維持される液化二酸化炭素
の貯蔵タンク、液化二酸化炭素を前記貯蔵タンクから排
出する排出ポンプ、前記貯蔵タンクの所定の貯蔵圧力を
維持するように同貯蔵圧力と同圧力の窒素ガスを前記貯
蔵タンクに供給する窒素ガス供給手段を備え、前記窒素
ガス供給手段は同貯蔵圧力において前記排出ポンプの所
定の排出容量と同じ容積以上の窒素ガス供給能力を有す
るように設定されてなることを特徴とする液化二酸化炭
素貯蔵・排出装置を提供する。
【0021】上記のように構成された第1の手段によれ
ば、排出ポンプが貯蔵タンクから所定の排出容量で液化
二酸化炭素の排出を行なった場合、窒素ガス供給手段か
らは貯蔵圧力と同圧力の窒素ガスが同容量貯蔵タンクに
供給されるので、貯蔵タンク内圧力は低下することなく
貯蔵圧力が維持されて液化二酸化炭素の不測の気化が防
がれ、貯蔵タンクの気相部分は窒素ガスで殆ど占められ
て貯蔵タンク内に残留する炭酸ガスが減じられ。
【0022】また、液化二酸化炭素の気化が生じないの
で、排出ポンプの吸込み側の気化による吸込みの不安定
または吸込み不能の事態は回避することができ、二酸化
炭素の過冷却によってドライアイスが生じることが防止
される。
【0023】(2)第2の手段としては、第1の手段の
液化二酸化炭素貯蔵・排出装置において、前記排出ポン
プは前記貯蔵タンク内の圧力が設定した所定の最低圧力
より低下したとき停止するように制御されてなることを
特徴とする液化二酸化炭素貯蔵・排出装置を提供する。
【0024】第2の手段によれば、第1の手段の作用に
加え、貯蔵タンク内の圧力が所定の最低圧力に達したら
排出ポンプを停止するので、不測の急激な液化二酸化炭
素の気化が防止できる。
【0025】(3)また、第3の手段として、第1の手
段または第2の手段の液化二酸化炭素貯蔵・排出装置を
備えてなることを特徴とする液化二酸化炭素海中投入シ
ステムを提供する。
【0026】第3の手段によれば、液化二酸化炭素海中
投入システムにおいて、第1の手段または第2の手段の
作用を奏することができるほか、液化二酸化炭素の気化
による液化二酸化炭素輸送船等の貯蔵タンクでの輸送効
率の低下が防止され、液化二酸化炭素の不測の気化によ
って液化二酸化炭素の海中への投入が不可能になるおそ
れがなくなる。
【0027】
【発明の実施の形態】図1に基づき本発明の実施の一形
態にかかる液化二酸化炭素の貯蔵・排出装置を説明す
る。図1は本実施の形態の液化二酸化炭素の貯蔵・排出
装置の構成概要説明図である。
【0028】図1において、10は液化二酸化炭素aの
貯蔵タンクであり、図示しない供給ラインから液化二酸
化炭素aが供給されるとともに、温度検出器11の検知
するタンク内温度Tに基づき、図示しない温度調整装置
により所定の貯蔵温度Toにタンク内温度Tが維持され
ている(T=To) 。
【0029】また、貯蔵タンク10の貯蔵圧力Poは、
貯蔵温度Toに対応した液化二酸化炭素aの飽和圧力よ
り高く設定されている12は液化二酸化炭素aを貯蔵タ
ンク10から排出する排出ポンプであり、ポンプ制御装
置13により制御される電動モータ14により駆動され
る。15a、15bは排出ポンプ12の前後に設けられ
る開閉弁である。
【0030】16は貯蔵タンク10内の圧力Pを検出す
る圧力検出器であり、圧力検出信号16aはポンプ制御
装置13に入力される。
【0031】17は窒素ガス供給装置であり、圧力調整
弁18を介して、貯蔵タンク10の液化二酸化炭素aの
貯蔵圧力Poの窒素ガスcを貯蔵タンク10に供給する
ように構成され、具体的には窒素ガスボンベ、または窒
素ガス発生装置等により構成される。
【0032】圧力調整弁18は、貯蔵タンク10におけ
る貯蔵温度Toに対応した液化二酸化炭素aの飽和圧力
より高く設定した貯蔵圧力Poで、窒素ガス供給装置1
7からの窒素ガスcを貯蔵タンク10に供給するように
設定できるもので、窒素ガス供給装置17とともに貯蔵
タンク10への窒素供給手段を構成する。なお、19
a、19bは圧力調整弁18の前後に設けられる開閉弁
である。
【0033】従って、貯蔵タンク10内の液化二酸化炭
素aの貯蔵温度Toと貯蔵圧力Poは、図3中、Yの領
域内に設定されるものであり、例えば図3中G点で示し
た、To=約−20°C、Po=約20kgf/cm2
である。
【0034】また、窒素ガス供給装置17及び圧力調整
弁18の窒素ガス供給容量(貯蔵圧力Poにおける容
積)は少なくとも、貯蔵タンク10から液化二酸化炭素
aを排出する排出ポンプの所定の排出容量と同じ容積以
上のものとしてある。
【0035】圧力検出器16は、貯蔵タンク10内の圧
力が安全上設定された所定の最低圧力Pminに達する
と圧力検出信号16aを発し、圧力検出信号16aを入
力したポンプ制御装置13は、電動モータ14を停止さ
せ、急激な液化二酸化炭素aの気化状態が発生すること
を防止するものであり、安全装置として備えられる。
【0036】所定の最低圧力Pminは、例えば、貯蔵
温度Toにおける飽和圧力に設定されてもよく、また温
度条件にかかわらず液化二酸化炭素の状態を維持できな
くなる三重点の圧力約5.3kgf/cm2 を考慮して
設定してもよく、運転条件、環境条件等に合わせて決定
される。
【0037】なお、圧力検出器16は、所定の最低圧力
Pminを設定した単なる圧力スイッチとし、圧力検出
信号16aは圧力スイッチからのON/OFF信号であ
ってもよい。
【0038】上記のように構成された本実施の形態の液
化二酸化炭素の貯蔵・排出装置においては、排出ポンプ
12が稼働し、貯蔵タンク10から所定の排出容量で液
化二酸化炭素aの排出を行なった場合、窒素ガス供給装
置17からは圧力調整弁18を介して常時貯蔵圧力Po
の窒素ガスcが貯蔵タンク10に供給されるので、貯蔵
タンク10内の液化二酸化炭素aの減量容積は同容積の
窒素ガスcによって補われ、貯蔵タンク内圧力は低下す
ることなく窒素ガスcの加圧で貯蔵圧力Poが維持され
る。
【0039】窒素ガス供給装置17及び圧力調整弁18
は上記のように貯蔵圧力Poにおいて液化二酸化炭素の
貯蔵タンク10から所定の排出容量と同じ容積以上の窒
素ガス供給容量を備えているので、窒素ガスcの供給が
足りず、貯蔵タンク10内の圧力が低下し、液化二酸化
炭素aが不測の気化を開始し、従来例で説明したような
気化に伴う問題を起こす、ということはない。
【0040】したがって、貯蔵タンク内圧力が、貯蔵温
度Toにおける飽和圧力以下に減圧することはなく、液
化二酸化炭素aの気化は生じない。貯蔵タンク10の気
相部分は、一部初期的に発生した炭酸ガスbを少量含む
他は、液化二酸化炭素aの排出が進行しても貯蔵温度T
o、貯蔵圧力Poの窒素ガスで殆ど占められ、排出完了
時点で貯蔵タンク10内に残留する炭酸ガスbの問題は
実質的に生じない。
【0041】また、液化二酸化炭素aの気化が生じない
ので、排出ポンプ12の吸込み側の気化による吸込みの
不安定または吸込み不能の事態は回避することができ
る。
【0042】さらに、気化による二酸化炭素の過冷却に
よってドライアイスが生じる事もないから、ドライアイ
スによる貯蔵タンク10、排出ポンプ12、その他配管
類の閉塞のおそれがなくなる。
【0043】また、貯蔵タンク10内の圧力が所定の最
低圧力Pminに達したら排出ポンプ12を停止するよ
うに安全装置が設定されるので、不測の急激な液化二酸
化炭素の気化が防止でき、安全性と信頼性を高めること
ができる。
【0044】したがって、本実施の形態の液化二酸化炭
素の貯蔵・排出装置を液化二酸化炭素海中投入システム
に備えた場合は、図2に示す液化二酸化炭素海中投入シ
ステムにおいて、図2中上述の従来の貯蔵タンク7、ポ
ンプ8等に代えて、上記実施の形態の液化二酸化炭素の
貯蔵・排出装置を備えた液化二酸化炭素海中投入システ
ムが構成されるので、液化二酸化炭素aの気化による液
化二酸化炭素輸送船や中継の各貯蔵タンクでの輸送効率
の低下が防止され、液化二酸化炭素aの不測の気化によ
って液化二酸化炭素の海中への投入が不可能になるおそ
れがなくなり、信頼性の高い液化二酸化炭素海中投入シ
ステムを構築できる。
【0045】また、本実施の形態の液化二酸化炭素の貯
蔵・排出装置は液化二酸化炭素海中投入システムにおい
て、液化二酸化炭素輸送船6の貯蔵タンク7とポンプ8
に限らず、陸上貯蔵タンクとそこからの液化二酸化炭素
の排出装置、あるいは洋上浮体設備に中継タンクが有る
場合は中継タンクとその排出ポンプ等にも適用できるも
のである。
【0046】なお、本発明の説明にあたり、液化二酸化
炭素海中投入システムの液化二酸化炭素輸送船6の、従
来の貯蔵タンク7とポンプ8を例に問題点、課題を説明
したが、本発明の課題は液化二酸化炭素の貯蔵・排出装
置一般に共通のものであり、本発明は液化二酸化炭素海
中投入システムに限らず、液化二酸化炭素の貯蔵・排出
装置一般に適用できるものである。
【0047】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、
本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えて
もよいことは言うまでもない。
【0048】
【発明の効果】(1)請求項1の発明によれば、液化二
酸化炭素貯蔵・排出装置を、液化二酸化炭素が供給され
るとともに所定の貯蔵温度にタンク内温度が維持される
液化二酸化炭素の貯蔵タンク、液化二酸化炭素を前記貯
蔵タンクから排出する排出ポンプ、前記貯蔵タンクの所
定の貯蔵圧力を維持するように同貯蔵圧力と同圧力の窒
素ガスを前記貯蔵タンクに供給する窒素ガス供給手段を
備え、前記窒素ガス供給手段は同貯蔵圧力において前記
排出ポンプの所定の排出容量と同じ容積以上の窒素ガス
供給能力を有するように設定されてなるように構成した
ので、排出ポンプが貯蔵タンクから所定の排出容量で液
化二酸化炭素の排出を行なった場合、窒素ガス供給手段
からは貯蔵圧力と同圧力の窒素ガスが同容量貯蔵タンク
に供給されるため、貯蔵タンク内圧力は低下することな
く貯蔵圧力が維持されて液化二酸化炭素の不測の気化が
防がれ、貯蔵タンクの気相部分は窒素ガスで殆ど占めら
れて貯蔵タンク内に残留する炭酸ガスが減じられ、液化
二酸化炭素の貯蔵・排出の効率が向上する。
【0049】また、液化二酸化炭素の気化が生じないの
で、排出ポンプの吸込み側の気化による吸込みの不安定
または吸込み不能の事態は回避することができ、二酸化
炭素の過冷却によってドライアイスが生じることが防止
されるので、ドライアイスによる貯蔵タンク、排出ポン
プ、その他配管類の閉塞のおそれがなくなる。
【0050】(2)請求項2の発明によれば、請求項1
に記載の液化二酸化炭素貯蔵・排出装置において、前記
排出ポンプは前記貯蔵タンク内の圧力が設定した所定の
最低圧力より低下したとき停止するように制御されてな
るように構成したので、請求項1の発明の効果に加え、
貯蔵タンク内の圧力が所定の最低圧力に達したら排出ポ
ンプを停止するため、不測の急激な液化二酸化炭素の気
化が防止でき、安全性と信頼性を高めることができる。
【0051】(3)また、請求項3の発明によれば、液
化二酸化炭素海中投入システムを、請求項1または請求
項2に記載の液化二酸化炭素貯蔵・排出装置を備えてな
るように構成したので、液化二酸化炭素海中投入システ
ムにおいて請求項1または請求項2び発明の効果を奏す
ることができるほか、液化二酸化炭素の気化による液化
二酸化炭素輸送船等の貯蔵タンクでの輸送効率の低下が
防止され、液化二酸化炭素の不測の気化によって液化二
酸化炭素の海中への投入が不可能になるおそれがなくな
り、信頼性の高い液化二酸化炭素海中投入システムが構
築される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態にかかる液化二酸化炭素
の貯蔵・排出装置の構成概要説明図である。
【図2】液化二酸化炭素海中投入システムの一般的な構
成概要説明図である。
【図3】二酸化炭素の圧力と温度に対応した、気体、液
体、固体の状態説明図である。
【符号の説明】
1 火力発電所設備 2 炭酸ガス回収・処理装置 3 陸上貯蔵タンク 4 洋上浮体設備 5 投入管 6 液化二酸化炭素輸送船 10 貯蔵タンク 11 温度検出器 12 排出ポンプ 13 ポンプ制御装置 14 電動モータ 16 圧力検出器 17 窒素ガス供給装置 18 圧力調整弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E072 AA03 CA03 DB01 GA30 4G075 AA04 AA46 AA61 BB03 BD03 BD15 CA01 CA05 CA65 CA66 CA74 DA01 EB01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液化二酸化炭素が供給されるとともに所
    定の貯蔵温度にタンク内温度が維持される液化二酸化炭
    素の貯蔵タンク、液化二酸化炭素を前記貯蔵タンクから
    排出する排出ポンプ、前記貯蔵タンクの所定の貯蔵圧力
    を維持するように同貯蔵圧力の窒素ガスを前記貯蔵タン
    クに供給する窒素ガス供給手段を備え、前記窒素ガス供
    給手段は同貯蔵圧力において前記排出ポンプの所定の排
    出容量と同じ容積以上の窒素ガス供給能力を有するよう
    に設定されてなることを特徴とする液化二酸化炭素貯蔵
    ・排出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の液化二酸化炭素貯蔵・
    排出装置において、前記排出ポンプは前記貯蔵タンク内
    の圧力が設定した所定の最低圧力より低下したとき停止
    するように制御されてなることを特徴とする液化二酸化
    炭素貯蔵・排出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の液化二
    酸化炭素貯蔵・排出装置を備えてなることを特徴とする
    液化二酸化炭素海中投入システム。
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