JP2002349763A - 管等の保持具 - Google Patents

管等の保持具

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JP2002349763A
JP2002349763A JP2001161856A JP2001161856A JP2002349763A JP 2002349763 A JP2002349763 A JP 2002349763A JP 2001161856 A JP2001161856 A JP 2001161856A JP 2001161856 A JP2001161856 A JP 2001161856A JP 2002349763 A JP2002349763 A JP 2002349763A
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JP2001161856A
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Hideaki Nakanishi
秀彰 中西
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Nippon Pop Rivets and Fasteners Ltd
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Nippon Pop Rivets and Fasteners Ltd
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    • F16B21/07Releasable fastening devices with snap-action in which the socket has a resilient part
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 管等をボデーパネル等にスタッド係止部によ
って保持するため、管等からボデーパネル等(又はその
逆)へ伝わる振動の遮断特性を高く維持し、スタッド係
止部と管保持部の連結強度を高く維持する管等の保持具
を提供する。 【解決手段】 保持具1は、基部6と基部に一体的に連
結された管保持部7とから成り、基部には、ボデーパネ
ルに立設されたスタッドに係止するスタッド係止部10
が設けられ、基部には、スタッド係止部10を支持する
支持部14がスタッド係止部の外側に形成されており、
支持部14の内周とスタッド係止部の外周との間には、
スタッド係止部に形成されたスタッド受入穴の入口15
付近において、支持部とスタッド係止部とを連結する第
1薄肉連結片27が周方向に間をあけて複数の個所に形
成され、更に、入口からスタッド受入穴の軸方向に離れ
た位置において、支持部とスタッド係止部とを連結する
第2薄肉連結片29が周方向に間をあけて複数の個所に
形成され、スタッド係止部は、支持部に前記第1薄肉連
結片及び第2薄肉連結片だけで連結されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、管やワイヤーハーネス
等の細長い形状の物品を自動車のボデーパネル等の被取
付部材に保持するための管等の保持具に関し、特に、ボ
デーパネル等の被取付部材に立設されたスタッドに係合
することによって管保持部に保持された管等の細長い物
品を被取付部材に保持することのできる管等の保持具に
する。
【0002】
【従来技術】自動車の燃料管やブレーキ管、或いはワイ
ヤーハーネス等の長尺物をボデーパネルに取り付けるた
めの支持構造は、管等の振動をボデーパネル等に伝達し
ないようにあるいはボデーパネル等の振動を管等に伝達
しないようにすることが望ましい。従来は、この防振の
目的で、管等のまわりに防振ゴムを巻いて保持具に取り
付ける方法が一般的に採用されていた。その1つに、特
開平9−250517号公報に記載の管等の保持具があ
る。この保持具は、硬質のプラスチックに軟質の弾性プ
ラスチックを組合せることによって防振性を持たせてい
る。そのため、2種類のプラスチック材料を必要とし、
コストアップにつながり、また重量も増大する。特開平
7−310866号公報には、スタッド係止部と管保持
部との間に屈曲性ブリッジ部材が設けられて、スタッド
係止部と管保持部との間の振動の伝達の防止を図る管保
持具が開示されている。また、特開昭61−11618
9号公報にも、スタッド係止部と管保持部との間に可撓
性の帯条片を設けて、スタッド係止部と管保持部との間
の振動の伝達の防止を図る管保持具が開示されている。
これらの保持具は単一のプラスチックで成形できるので
上記のコストアップ等の問題を解消する。しかし、これ
らの保持具は、やや特殊な形状をしており、3本以上の
多数の管を保持するのには、保持力が十分でなかった
り、あるいは成形が厄介であったりして、やや汎用性に
欠ける面がある。
【0003】特開平7−91570号公報及び特開平9
−126357号公報には、基部と基部に一体的に連結
された管保持部とから成り、基部には、ボデーパネル等
の被取付部材に立設されたスタッドに係止するスタッド
係止部が設けられ、スタッドにスタッド係止部を係合す
ることによって管保持部に保持された管等の細長い物品
を前記被取付部材に保持することのできる管等の保持具
が開示されている。これらの保持具において、スタッド
係止部と管保持部とは、その連結部分をできるだけ少な
くして、その連結部分の断面の面積も小さくして、スタ
ッド係止部と管保持部との間の振動の伝達を防止しよう
としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平7−915
70号公報及び特開平9−126357号公報の保持具
は、スタッド係止部と管保持部との間の振動の伝達を防
止する点では一定の成果が得られるであろう。また3本
以上の管を保持する形状にも成形できると思われる。し
かし、スタッド係止部と管保持部との間の振動伝達防止
を強調しているため、スタッド係止部と管保持部との連
結部の強度がやや弱いという課題がある。
【0005】従って、本発明の目的は、管等の細長い物
品をボデーパネル等の被取付部材にスタッド係止部によ
って保持する管等の保持具において、管等からボデーパ
ネル等(あるいはその逆)へ伝達される振動の遮断特性
を高く維持しながら、スタッド係止部と管保持部との連
結強度を高く維持する管等の保持具を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決する手段】かかる目的を達成するため、本
発明は、基部と該基部に一体的に連結された管保持部と
から成り、前記基部には、自動車のボデーパネル等の被
取付部材に立設されたスタッドに係止するスタッド係止
部が設けられ、前記スタッドに前記スタッド係止部を係
合することによって前記管保持部に保持された管等の細
長い物品を前記被取付部材に保持することのできる管等
の保持具であって、前記基部には、前記スタッド係止部
を支持する支持部が該スタッド係止部の外側に形成され
ており、該支持部の内周と前記スタッド係止部の外周と
の間には、該スタッド係止部に形成されたスタッド受入
穴の入口付近において、前記支持部と前記スタッド係止
部とを連結する第1薄肉連結片が周方向に間をあけて複
数の個所に形成されており、更に、前記入口からスタッ
ド受入穴の軸方向に離れた位置において、前記支持部と
前記スタッド係止部とを連結する第2薄肉連結片が周方
向に間をあけて複数の個所に形成されており、前記スタ
ッド係止部は、前記支持部に前記第1薄肉連結片及び第
2薄肉連結片だけで連結されていることを特徴とする管
等の保持具を提供する。このように、スタッド係止部
は、基部の支持部に入口付近の第1薄肉連結片とこの入
口から離れた位置の第2薄肉連結片とだけで支持部に連
結されているので、管等からボデーパネル等(あるいは
その逆)へ伝達される振動は支持部とスタッド係止部と
の間の第1及び第2薄肉連結片だけを通り、これらの薄
肉連結片は振動を殆ど伝達しないので支持部からスタッ
ド係止部(あるいはその逆)への遮断特性は高く維持さ
れ、しかも、第1薄肉連結片とこれとは異なる位置の第
2薄肉連結片とによって連結されているので、支持部へ
の連結強度が高く、従って、スタッド係止部と管保持部
との連結強度を高く維持することができる。
【0007】好ましい態様において、前記第1薄肉連結
片は、スタッド係止部の入口の外周の4個所に設けら
れ、第2薄肉連結片は、入口と反対側のスタッド係止部
端部のスタッド係止部の外周の4個所に設けられてい
る。この保持具において、各薄肉連結片は、スタッド受
入穴の軸方向からみてCの字形状の、該軸方向に延びる
板状体で形成されている。
【0008】また、前記スタッド係止部は、前記入口か
らスタッドの挿入方向に延び且つ前記管保持部に保持さ
れる細長い物品の長手方向に延びる板状の一対の対向す
る側壁部と、該側壁部の入口側の端部を支持し且つスタ
ッド受入穴の入口を形成する矩形の入口壁部と、前記入
口壁部と反対側のスタッド係止部端部を支持する矩形の
底壁部とから形成され、前記支持部は、スタッド係止部
を包囲するように前記スタッド係止部側壁部の外側に設
けられた一対の対向する側壁部と、該両側壁部を支持す
るとともに前記スタッド係止部入口部を包囲する矩形の
入口リング部と、前記両側壁部を支持するとともに前記
スタッド係止部底壁部を包囲する矩形の底部リング部と
から形成され、前記第1薄肉連結部は、前記スタッド係
止部入口壁部と前記支持部入口リング部とを、前記スタ
ッド係止部側壁部に隣接する4つの位置で連結してお
り、前記第2薄肉連結部は、前記スタッド係止部底壁部
と前記支持部底部リング部とを、前記スタッド係止部側
壁部に隣接する4つの位置で連結している。
【0009】更に、上記の保持具において、スタッド係
止部の側壁部には、前記支持部が前記薄肉連結片を破壊
するほどにスタッドから抜け出る方向に移動するのを阻
止するストッパが前記支持部入口リング部に隣接する位
置に形成されている。このストッパを、スタッド受入穴
軸方向に直交する方向において外側に長く形成して、た
とえ薄肉連結片が破壊されても支持部がスタッド係止部
から抜け外れるのを防止するようにできる。スタッド係
止部の側壁部には、前記支持部底部リング部に隣接し
て、前記支持部が前記薄肉連結片を破壊するほどにスタ
ッドへの挿入方向に移動するのを阻止する第2のストッ
パを形成することができる。これにより、支持部にスタ
ッドから抜け出る方向だけでなく、スタッドへの挿入方
向に過剰な力が加わった場合にも薄肉連結片の破壊を阻
止できる。前記ストッパの各々は、前記薄肉連結片の各
々を受ける位置に設けられている。これによって、スト
ッパは支持部だけでなく薄肉連結片の移動も規制でき、
ストッパの機能を強化する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について、
図面を参照しながら説明する。図1〜図7に本発明の第
1実施例に係る管等の保持具1を示している。図1、図
2、図3は、それぞれ、保持具1の平面図、正面図、底
面図であり、図4は図2のA−A線断面図、図5は図1
のB−B線断面図であり、図6は、図1のB−B線で切
断した部分の斜視図である。図7は、被取付部材として
の自動車のボデーパネル2に立設されたスタッド3に保
持具1を係合することによって、種々の管をボデーパネ
ル2に保持した状態を示している。本発明に係る管等の
保持具1は、プラスチックの一体成形品で成り、図1〜
図3に示すように、基部6と基部6の両側に一体的に連
結された管保持部7とから成る。基部6は、管保持部7
が多数の管を並列に保持する形状に形成できるように細
長く形成されており、中央には、スタッドに係合するス
タッド係止部10が形成されている。管保持部7は、そ
の各管収容部5が、各管を押込みによって保持できる形
状に形成されている。更に、管保持部7には、管収容同
士であるいは基部6に振動を伝達しないように、連結部
分を極力少なくする形状の薄肉連結部9が形成されてい
る。かかる形状については、例えば、特開2000−1
8433号公報に開示されている。保持具1は、例え
ば、ボデーパネルに多数の管を取付けるため、長く延び
る管の複数の個所に取付けられて、ボデーパネルの複数
の所定の位置にあるスタッドのそれぞれに取付けられ
る。
【0011】スタッド係止部10は、スタッド3(図
6)を受入れるスタッド受入穴11を有する。スタッド
受入穴11は、管保持部7に保持される管の長手方向
(図1の上下の方向)に平行な方向に長く形成されてい
る。スタッド係止部10には、スタッドのねじ又は溝部
分に係止する係止爪13が形成される。係止爪13は、
スタッド受入穴11の長手方向に平行に延びる板状体で
形成され、スタッド受入穴11を挟んで2対形成されて
いる。スタッド受入穴11が長穴に形成され、係止爪1
3がその長穴の長手方向に長く形成されることによっ
て、管に取付けた複数の保持具1の位置がボデーパネル
のスタッドの位置に対してずれても、そのずれに対応し
て取付け位置を修正できる。係止爪13は、ねじスタッ
ドの場合にはねじピッチに合わせて高さ方向(図2の上
下の方向)にずらされている。これによってねじへの係
合力を強固にできる。
【0012】本発明において、基部6には、スタッド係
止部10を支持する支持部14がスタッド係止部10の
外側に形成されている。支持部14は、両側の管保持部
7、7を保持する細長い部分に、高い剛性をもって直立
するように形成されて、管保持部を保持する部分ととも
に、基部6の本体を成している。支持部14に支持され
るスタッド係止部10は、スタッド受入穴11の入口1
5(図2、図4、図5参照)を形成する矩形の入口壁部
16と、入口壁部16の両側からスタッドを挿入する方
向(図2及び図4の下向きの方向)に延びて形成された
一対の対向する側壁部17と、両側壁部17の入口壁部
16と反対側の端部(図2及び図4の下端部)を連結す
る矩形の底壁部18とから形成されている。側壁部1
7、17は管保持部7に並ぶ側に形成され、他の側(図
2の正面及び裏面側)には壁部は形成されず、空洞にな
っている。かかる形状によって、保持部を係止爪13を
含めて2面割型によって形成することができる。この空
洞による強度の低下を防止するため、支柱19が正面側
と裏面側のほぼ中央に形成されている。このような形状
のスタッド係止部10を外側から支持するように、支持
部14が形成されている。
【0013】支持部14は、スタッド係止部10を包囲
するように、スタッド係止部側壁部17の外側に間隔を
おいて設けられた一対の対向する側壁部21、21と、
両側壁部21の入口側の端部を支持するとともにスタッ
ド係止部入口壁部16を間隔をあけて包囲する矩形の入
口リング部22と、両側壁部21の入口リング部22と
反対の端部を支持するとともにスタッド係止部底壁部1
8と支持部を間隔をあけて包囲する矩形の底部リング部
23とから形成されている。このように、支持部14
は、全体として、直方体形状の箱形に形成され、図2の
正面側から裏面側には、スタッド係止部10等の成形の
ため空洞に形成されている。支持部14の側壁部21及
び底部リング部23は、管保持部7を支持する細長い部
分に連続して剛性の基部6の本体を形成している。
【0014】図1に示すように、スタッド受入穴11の
入口15の付近において、スタッド係止部10の入口壁
部16と支持部14の入口リング部22との間には、図
1の上下の位置に大きめの空間25が形成されている。
また、図3に示すように、入口15から離れている底部
側端部付近において、スタッド係止部底壁部18と支持
部底部リング部23との間には、図3の上下の位置に大
きめの空間26が形成されている。空間25には、スタ
ッド係止部入口壁部16と支持部入口リング部22とを
連結する第1薄肉連結片27が、スタッド係止部10の
周方向に間をあけた4つの個所、詳細には、矩形の入口
壁部16と入口リング部22の4つのコーナ付近に形成
されている。空間26には、スタッド係止部底壁部18
と支持部底部リング部23とを連結する第2薄肉連結片
29が、スタッド係止部10の周方向に間をあけて4つ
の個所、詳細には、矩形の底壁部18と底部リング部2
3の4つのコーナ付近に形成されている。そして、スタ
ッド係止部10は、支持部14に対して、第1薄肉連結
片27と第2薄肉連結片29とだけで連結されている。
従って、支持部14からスタッド係止部10への振動
(あるいはスタッド係止部から支持部への振動)は、必
ず、第1及び第2薄肉連結片27及び29だけを通る。
第1薄肉連結片27及び第2薄肉連結片29は、薄肉の
小さい連結片として形成され、しかもその数は少なく、
それらの振動がそのまま大きさで伝達されることはな
く、大きく減衰して殆ど伝達されない。従って、第1及
び第2薄肉連結片27及び29による振動の遮断効果は
高い。
【0015】その振動遮断特性を向上させるため、第1
及び第2薄肉連結片27及び29の各々は、スタッド受
入穴11の軸方向からみて(図1及び図3)Cの字形状
に形成されている。この形状によって、振動は直進する
ことができないので振動エネルギーが薄肉連結片を伝わ
る途中で更に減衰する。一方、各薄肉連結片は、支持部
14とスタッド係止部10を連結するものであるので、
軸方向に延びる薄肉の板状体で形成され、その強度を高
くしている。かかる薄肉連結片が、入口側と底部側にお
いてそれぞれ複数個所(実施例では4個所)に設けられ
ているので、スタッド係止部10を支持部14へ連結す
る強度を高く維持している。
【0016】スタッド係止部側壁部17には、支持部1
4が薄肉連結片27及び29を破壊するほどにスタッド
から抜け出る方向に移動するのを阻止するストッパ30
が支持部入口リング部22に隣接する位置に形成されて
いる。図2、図4及び図6において、管等への外力によ
って基部6にスタッドから抜け出る方向(各図の下向き
の方向、図4の矢印aの方向)に強い力が加わった場
合、支持部14もそれに伴って抜け出る方向に移動す
る。この移動によって第1薄肉連結片27及び第2薄肉
連結片29は、支持部14側の部分が抜け出る方向に引
きずられる。他方、スタッド係止部10はボデーパネル
のスタッドに係合しているため、抜け出る方向の移動に
は抵抗する。このため、薄肉連結片27及び29は、支
持部14側の部分だけが抜け出る方向に引きずられて破
断する惧れがある。
【0017】ストッパ30は、支持部14がスタッド係
止部10に対してスタッドから抜け出る方向に移動する
のを規制する。すなわち、スタッド係止部側壁部17に
は、図2の正面側及び裏面側において且つ図4の両側に
延び出るストッパ30が支持部14の入口リング部22
の直ぐ下に張出すように、4個所に形成されている。こ
れらのストッパ30によって、支持部14を含む基部6
の本体に、スタッド軸方向にボデーパネルから離れる過
剰な力が加わっても、支持部14は、ストッパ30に当
接してそれ以上はスタッド係止部10に対して移動でき
ないので、支持部14の移動が一定に制限され、薄肉連
結片27及び29の破壊を防止できる。更に、各ストッ
パ30は、第1薄肉連結片27がある位置すなわち各第
1薄肉連結片27を受ける位置に設けられている。これ
によって、各ストッパ30は、支持部14だけでなく第
1薄肉連結片27の移動も規制でき、ストッパ30とし
ての機能を強化する。
【0018】なお、支持部14の入口リング部22の上
面には、ボデーパネル側へ弾性的に張出す押さえ片31
が複数個所に設けられている。これによって、支持部1
4をボデーパネルに押込んだとき、押さえ片31が撓ん
で、保持具1をボデーパネルにがたつきなく保持させる
ことができる。
【0019】図7は、細長い物品すなわち管等が取付け
られる被取付部材すなわちボデーパネル2に、保持具1
を用いて、多数の管を取付けた様子を示している。管保
持部7、7には、6本の燃料油管またはブレーキ油管3
3〜35及び37〜39が保持してある。スタッド係止
部10にはスタッド3が挿入されて、係止爪13がスタ
ッド3のねじまたは溝に係合している。これによって、
管33〜35、37〜39は、ボデーパネル2に取付け
られる。スタッド係止部10は、支持部14に入口15
付近と底部側とで第1及び第2薄肉連結片27及び29
によって連結され、薄肉連結部27及び29だけでスタ
ッド係止部10は支持部14に連結されているので、管
等からボデーパネル等(あるいはその逆)へ伝達される
振動の遮断特性は高く、しかも、スタッド係止部10と
支持部14(ひいては管保持部)との連結強度を高く維
持する。
【0020】図8は、変形したストッパ41を有する、
第2の実施例を示す。ストッパ41は、スタッド係止部
側壁部17の両側からスタッド受入穴軸方向に直交する
方向において外側に長く形成されて、支持部側壁部21
より外側に突き出ている。これによって、たとえ、薄肉
連結片27、29が破壊されて支持部14との連結がな
くなっても、支持部14がスタッド係止部10から抜け
外れるのを防止することができる。
【0021】図9は、第3実施例を示す。この実施例で
は、スタッド係止部10の入口15付近に設けられるス
トッパ30の外に、スタッド係止部10の底部側の側壁
部17に、支持部底部リング部23に隣接して、支持部
14が薄肉連結片27、29を破壊するほどにスタッド
への挿入方向(矢印bの方向)に移動するのを阻止する
第2のストッパ42が形成されている。これにより、支
持部14にスタッドから抜け出る方向(矢印aの方向)
だけでなく、スタッドへの挿入方向(矢印bの方向)に
過剰な力が加わった場合にも、薄肉連結片27、29の
破壊を阻止できる。このストッパ42は、ストッパ30
に合わせて4個所に設けられる。
【0022】
【発明の効果】本発明による管等の保持具によれば、ス
タッド係止部は、基部の支持部に入口付近の第1薄肉連
結片とこの入口から離れた位置の第2薄肉連結片とだけ
で支持部に連結されているので、管等からボデーパネル
等(あるいはその逆)へ伝達される振動は、支持部とス
タッド係止部との間の第1及び第2薄肉連結片だけを通
り、これらの薄肉連結片は振動を殆ど伝達しないので支
持部からスタッド係止部(あるいはその逆)への遮断特
性は高く維持され、しかも、第1薄肉連結片とこれとは
異なる位置の第2薄肉連結片とによって連結されている
ので、支持部への連結強度が高く、従って、スタッド係
止部と管保持部との連結強度を高く維持することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る管等の保持具の平
面図である。
【図2】 図1の保持具の正面図である。
【図3】 図1の保持具の底面図である。
【図4】 図2の保持具のA−A線断面図である。
【図5】 図1の保持具のB−B線断面図である。
【図6】 図1の保持具のB−B線で切断した部分の斜
視図である。
【図7】 図1の保持具を用いて複数の管をボデーパネ
ルに取付けた様子を示す正面図である。
【図8】 本発明の第2実施例に係る保持具の図4と同
様の断面図である。
【図9】 本発明の第3実施例に係る保持具の図4と同
様の断面図である。
【符号の説明】 1 第1実施例の管等の保持具 2 被取付部材としてのボデーパネル 3 スタッド 5 管収容部 6 基部 7 管保持部 9 管保持部の薄肉連結部 10 スタッド係止部 11 スタッド受入穴 13 係止爪 14 支持部 15 入口 16 スタッド係止部の入口壁部 17 スタッド係止部の側壁部 18 スタッド係止部の底壁部 19 支柱 21 支持部の側壁部 22 支持部の入口リング部 23 支持部の底部リング部 25 入口側の空間 26 底部側の空間 27 第1薄肉連結片 29 第2薄肉連結片 30 ストッパ 31 押さえ片 33〜35、37〜39 管 41 ストッパ 42 ストッパ
フロントページの続き Fターム(参考) 3H023 AA04 AA05 AB01 AC31 AC41 AD01 AD54 AE06 3J001 FA18 GB01 GC04 GC09 GC12 HA02 JA08 JC02 KA12 KB02 3J022 DA01 DA19 EA15 EC02 EC14 EC17 EC22 FB04 FB08 FB12 HB06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基部と該基部に一体的に連結された管保
    持部とから成り、前記基部には、自動車のボデーパネル
    等の被取付部材に立設されたスタッドに係止するスタッ
    ド係止部が設けられ、前記スタッドに前記スタッド係止
    部を係合することによって前記管保持部に保持された管
    等の細長い物品を前記被取付部材に保持することのでき
    る管等の保持具において、 前記基部には、前記スタッド係止部を支持する支持部が
    該スタッド係止部の外側に形成されており、該支持部の
    内周と前記スタッド係止部の外周との間には、該スタッ
    ド係止部に形成されたスタッド受入穴の入口付近におい
    て、前記支持部と前記スタッド係止部とを連結する第1
    薄肉連結片が周方向に間をあけて複数の個所に形成され
    ており、更に、前記入口からスタッド受入穴の軸方向に
    離れた位置において、前記支持部と前記スタッド係止部
    とを連結する第2薄肉連結片が周方向に間をあけて複数
    の個所に形成されており、前記スタッド係止部は、前記
    支持部に前記第1薄肉連結片及び第2薄肉連結片だけで
    連結されていることを特徴とする管等の保持具。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の保持具において、前記
    第1薄肉連結片は、スタッド係止部の入口の外周の4個
    所に設けられ、第2薄肉連結片は、入口と反対側のスタ
    ッド係止部端部の外周の4個所に設けられていることを
    特徴とする保持具。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の保持具におい
    て、各薄肉連結片は、スタッド受入穴の軸方向からみて
    Cの字形状の前記軸方向に延びる板状体で形成されてい
    ることを特徴とする保持具。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3に記載のいずれか1項に保
    持具において、前記スタッド係止部は、前記入口からス
    タッドの挿入方向に延び且つ前記管保持部に保持される
    細長い物品の長手方向に延びる板状の一対の対向する側
    壁部と、該側壁部の入口側の端部を支持し且つスタッド
    受入穴の入口を形成する矩形の入口壁部と、前記入口壁
    部と反対側のスタッド係止部端部を支持する矩形の底壁
    部とから形成され、前記支持部は、スタッド係止部を包
    囲するように前記スタッド係止部側壁部の外側に設けら
    れた一対の対向する側壁部と、該両側壁部を支持すると
    ともに前記スタッド係止部入口部を包囲する矩形の入口
    リング部と、前記両側壁部を支持するとともに前記スタ
    ッド係止部底壁部を包囲する矩形の底部リング部とから
    形成され、前記第1薄肉連結部は、前記スタッド係止部
    入口壁部と前記支持部入口リング部とを、前記スタッド
    係止部側壁部に隣接する4つの位置で連結しており、前
    記第2薄肉連結部は、前記スタッド係止部底壁部と前記
    支持部底部リング部とを、前記スタッド係止部側壁部に
    隣接する4つの位置で連結していること特徴とする保持
    具。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の保持具において、前記
    スタッド係止部の側壁部には、前記支持部が前記薄肉連
    結片を破壊するほどにスタッドから抜け出る方向に移動
    するのを阻止するストッパが前記支持部入口リング部に
    隣接する位置に形成されていることを特徴とする保持
    具。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の保持具において、前記
    ストッパは、前記スタッド受入穴軸方向に直交する方向
    において外側に長く形成されていることを特徴とする保
    持具。
  7. 【請求項7】 請求項4又は5に記載の保持具におい
    て、前記スタッド係止部の側壁部には、前記支持部底部
    リング部に隣接して、前記支持部が前記薄肉連結片を破
    壊するほどにスタッドへの挿入方向に移動するのを阻止
    する第2のストッパが形成されていることを特徴とする
    保持具。
  8. 【請求項8】 請求項5〜7のいずれか1項に記載の保
    持具において、前記ストッパの各々は、前記薄肉連結片
    の各々を受ける位置に設けられていることを特徴とする
    保持具。
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