JP2002349319A - エンジン噴射量調整方法 - Google Patents

エンジン噴射量調整方法

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JP2002349319A
JP2002349319A JP2001153347A JP2001153347A JP2002349319A JP 2002349319 A JP2002349319 A JP 2002349319A JP 2001153347 A JP2001153347 A JP 2001153347A JP 2001153347 A JP2001153347 A JP 2001153347A JP 2002349319 A JP2002349319 A JP 2002349319A
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fuel
injection amount
response
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JP2001153347A
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English (en)
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Shigeyuki Tani
繁幸 谷
Shinsuke Takahashi
信補 高橋
Chiaki Kato
千昭 加藤
Kozo Katogi
工三 加藤木
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】使用燃料の性状が変わった場合に、使用燃料の
性状の変化によるトルクダウンや排気ガスの劣化を抑制
するために、燃料性状の差に対して運転時におけるエン
ジン噴射量を調整するエンジン噴射量調整方法を提供す
る。 【解決手段】加速時の気筒流入燃料量を計測し、その応
答が前回以前の加速時の応答に対して変化しているかど
うかを検出し、変化が検出された場合には、気筒流入燃
料応答の進みまたは遅れを解消する方向に、例えば気筒
流入燃料量の応答が遅くなった場合には燃料噴射量の応
答を早める制御パラメータに、逆に気筒流入燃料量の応
答が早くなった場合には燃料噴射量の応答を遅らせる制
御パラメータに、燃料噴射量の制御パラメータを変更
し、燃料噴射量を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】燃料性状の差に対して運転時
におけるエンジン噴射量を調整するエンジン噴射量調整
方法であって、特に、過渡応答時の気筒に流入する燃料
量応答の変化を検出し、応答の変化を検出した場合に燃
料の噴射量を増量または減量するエンジン噴射量調整方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジン運転時にエンジン燃料の性状の
差を検出する従来技術では、車両を加速した時の燃空比
のリーン信号から燃料性状が重質か軽質かを判別する、
あるいは性状センサにより燃料性状を検出する方法があ
る。加速時の空燃比のリーン信号から燃料性状が重質か
軽質かを判別する方法としては、例えば、特開平3-1116
42に示される様に、加速時の空燃比のリーン側へのずれ
から燃料性状が重質か標準かを判定する方法や、特開平
4-58051に示される様に、加速時にリーン信号が所定時
間以上継続した場合に重質燃料と判別する方法がある。
【0003】また、性状センサにより燃料性状を検出す
る方法としては、特開平3-117650に示される様に、比重
差・蒸気圧差を検出して燃料性状を判別する方法や、特
開平3-271541に示される様に、性状センサにより燃料性
状を検出する方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図2(1)実線に示す
様に加速時に運転者がアクセルを変化させた場合、図2
(2)実線に示す様にコントローラはその加速要求に応
じて燃料噴射量を変化させる。この燃料噴射量に対し、
管内の輸送伝達遅れや壁面付着による遅れにより、図2
(3)実線に示す様に実際に気筒に流入される気筒流入
燃料量は図2(2)実線の燃料噴射量応答を遅らせた応
答として現れる。
【0005】ここで、性状が異なる燃料では、壁面に付
着する量や付着燃料の揮発速度が異なるため、燃料噴射
量が同じ応答であっても、実際に気筒に流入してくる燃
料応答が異なってくる。つまり、図2(3)に示す様
に、粘性が弱く揮発性が高い軽質燃料(図2(3)実
線)に対して、粘性が強く揮発性が低い重質燃料(図2
(3)太線)の場合、気筒流入燃料量は遅い応答として
現れてくる。
【0006】気筒に流入する燃料が変化した場合、例え
ば燃料が軽質から重質に変化した場合には、気筒に流入
する空気量に対して気筒に流入する燃料が不足する状況
が現れるため、図2(4)太線に示す様に、空燃比値の
応答が図2(4)実線に対してリーン側に現れトルクダ
ウンを発生する。逆に、より軽質な燃料に変化した場合
には、気筒に流入する燃料が過剰となり空燃比値がリッ
チ側に現れ排気ガスの劣化を引起す。またトルクダウン
の現象は回転数の応答にも現れ、燃料が軽質から重質に
変化する場合には図2(5)太線に示すようにトルクダ
ウンにより回転数の落ち込みが発生する。
【0007】この問題を解決するためには、燃料給油な
どにより使用燃料の性状が変化した場合に、その変化に
対して適切なトルク・適切な空燃比が得られるように燃
料噴射量を調整する必要がある。例えば元々軽質燃料を
前提に燃料噴射量を決定している場合を考えると、燃料
の性状が軽質から重質に変化すると、図2(3)に示す
様に気筒流入燃料応答は図2(3)実線から太線に変化
する。この変化を検出した場合に、図3(2)に示す様
に、燃料噴射量の応答を実線から点線へ応答を進める方
向に調整する。
【0008】これにより、図3(3)実線であった気筒
流入燃料量の応答が進み、点線に示す応答に修正され
る。また、これにより、図3(4)に示す様に空燃比の
応答も太線から点線に修正されリーンバーンを抑制す
る。さらにトルクダウンが抑制され図3(5)の実線か
ら点線の様に回転数の落ち込みが無くなる。
【0009】本発明の目的は、使用燃料の性状が変わっ
た場合に、使用燃料の性状の変化に応じてトルクダウン
や排気ガスの劣化を抑制することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に以下の処理を行なう。 (1)運転時におけるエンジン噴射量を調整するエンジ
ン噴射量調整方法において、所定の運転条件における気
筒に流入する燃料量応答の変化を検出し、その応答の変
化を検出した場合に燃料の噴射量を増量または減量する
ことにより、使用燃料の性状の変化により発生するトル
クダウンや排気ガス劣化を抑制する。 (2)運転時におけるエンジン噴射量を調整するエンジ
ン噴射量調整方法において、所定の運転条件における気
筒に流入する燃料量応答の変化を検出し、その応答の変
化を検出した場合に燃料の噴射量の応答を進めるまたは
遅らせることにより、使用燃料の性状の変化により発生
するトルクダウンや排気ガス劣化を抑制する。 (3)上記(1)及び(2)において、気筒に流入する
概燃料量を、気筒流入空気量と空燃比値から推定するこ
とにより、気筒流入燃料量を直接計測できないエンジン
においても、既存の計測機器により気筒流入燃料量を間
接的に推定できる。 (4)運転時におけるエンジン噴射量を調整するエンジ
ン噴射量調整方法において、所定の運転状態における回
転数応答の変化を検出し、その応答の変化を検出した時
に燃料の噴射量を増量または減量するあるいは噴射量の
応答を進めるまたは遅らせることにより、回転数の応答
が計測できる状況において、トルクダウンなどによる回
転数応答の変化から燃料性状の変化を検出し、燃料性状
の変化により発生する問題を抑制できる。 (5)燃料性状の差に対して運転時におけるエンジン噴
射量を調整するエンジン噴射量調整方法において、所定
の運転条件における空燃比応答の変化を検出し、その応
答の変化を検出した場合に燃料の噴射量を増量または減
量するあるいは噴射量の応答を進めるまたは遅らせるこ
とにより、空燃比の応答を計測できる状況において、燃
料性状の変化により発生する問題を抑制できる。 (6)運転時におけるエンジン噴射量を調整するエンジ
ン噴射量調整方法において、過渡応答時の気筒に流入す
る燃料量応答と予め構築した基準モデルの応答とを比較
し、比較結果から性状の変化を検出し、その変化から使
用燃料の性状を判別し、判別した性状に応じた燃料噴射
量を設定することにより、予め判別される燃料性状ごと
に適した燃料噴射量を用意でき、使用燃料の性状に適し
た燃料噴射量を実現できる。 (7)性状の変化が少なくとも2回以上検出された時
に、2回以上検出された変化に応じて燃料の噴射量を増
量または減量するあるいは噴射量の応答を進めるまたは
遅らせることにより、1回の変化検出では検出精度が低
い場合にも、高い精度で応答の変化を検出し、性状の変
化があったことを判定できる。 (8)2回以上検出された性状の変化のパターンと予め
記憶しておいた少なくとも1つ以上のパターンとを比較
して、そのパターン同士の一致量を計算し、一致量が所
定の量以上または以下かを計算し、予め使用する燃料性
状検出装置の検出特性に合った標準パターンを構築して
おくことにより、高精度に燃料性状の変化を検出でき
る。 (9)上記(6)において、気筒に流入する燃料量の応
答から使用燃料の性状を判別し、判別結果を記憶し、2
回以上の判別結果が記憶された場合に、判別結果に応じ
て燃料噴射量を増量または減量するあるいは噴射量の応
答を進めるまたは遅らせる手段により、単独では判別精
度が低い燃料性状判別装置を用いても、高い精度で性状
を判定できる。また、判別精度を向上させるために、加
速パターンなどの判別条件を厳しくして判別機会を減ら
す必要がなくなる。 (10)上記(9)において、予め計測した各燃料性状
の判別率を記憶しておき、2回以上の判別結果とその判
別率とから、使用燃料が所定の性状である確からしさを
計算し、その確からしさが所定の閾値以下または以上で
あるかを比較する手段により、低い判別精度の燃料性状
判別装置を用いても、確率的に妥当な回数だけ判別を繰
り返すことにより、高い精度で燃料性状を判定できる。 (11)上記(10)において、給油タイミングを検出
し、自車両の位置を検出し、地図情報から給油を行った
地点の地域情報または給油を行った燃料販売店情報を検
索し、その情報からその地域の燃料性状の分布率または
その店舗に燃料を供給している燃料製造業者の燃料性状
分布率を検索し、その分布率から確からしさを計算する
ことにより、地域に見合った燃料性状または燃料を購入
した店舗に見合った燃料性状の確からしさを計算でき、
地域を考慮して高い精度で燃料性状を判定できる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1から図
13に基づいて説明する。
【0012】図1は本発明のエンジン運転時における過
渡応答を計測しエンジン燃料性状を判別する燃料性状判
別システムの全体構成図である。図1に示す通り、制御
ユニットは、CPU101、ROM102、RAM103、タイ
マー104、I/Oポート105、および、それらを接
続するバス106からなる。I/Oポート105には、
アクセル踏み込み角を検出するアクセル角センサ10
7、エンジンへの流入空気を検出する空気量センサ10
8、回転数を検出するクランク角センサ109、冷却水
温を検出する水温センサ110、排気空燃比を検出する
空燃比センサ111からの信号が入力される。
【0013】また、I/Oポート105からは、燃料噴
射器112へのパルス信号や、スロットル開度を目標値
に制御するスロットル制御装置113への目標開度信号
が出力される。タイマー104は一定周期で割り込み信
号を発生し、信号に応じてCPU101はROM102
に格納されたプログラムを実行する。
【0014】次に、図4のフローチャートに基づいてR
OMに格納された燃料性状判別プログラムの処理を説明
する。
【0015】実施例1として、ある運転状態の気筒流入
燃料量を計測し(例えば所定の運転状態として加速状態
を考える。)、その応答が前回以前の同じ運転状態での
応答に対して変化しているかどうかを検出し、変化が検
出された場合には、気筒流入燃料応答の進みまたは遅れ
を解消する様に燃料噴射量の応答を調整する実施例を説
明する。例えば気筒流入燃料量の応答が遅くなった場合
には、燃料噴射量の応答を早める。逆に気筒流入燃料量
の応答が早くなった場合には、燃料噴射量の応答を遅ら
せる。これにより、燃料性状の変化により発生するトル
クダウンや排ガス特性の劣化を抑制し、使用燃料の性状
の影響による運転性の劣化や排ガス特性の劣化を抑制で
きる。
【0016】(実施例1)図4は実施例1の処理のフロ
ーチャートである。実施例1では加速開始を検出し、加
速開始が検出されると、加速終了が検出されるまで気筒
流入燃料量の応答を保存する。加速終了が検出される
と、その時の加速パターンを判定し、過去の加速記録の
中で同じ加速パターンの記録を検索し、その時の気筒流
入燃料量の応答と最新加速時の気筒流入燃料量の応答を
比較し、応答に変化があるか否かを検出する。応答に変
化があった場合には、使用燃料の性状が変わったと判定
し、気筒流入燃料量の応答が遅くなる方向に変化した場
合には、燃料噴射量の応答が速くなるように、また気筒
流入燃料量の応答が速くなる方向に変化した場合には、
燃料噴射量の応答が遅くなるように燃料噴射量制御の制
御パラメータを変更する。
【0017】各処理は所定周期(例えば10ms)ごと
に実行される。以下に図1〜図4を用いて実施例1を詳
細に説明する。
【0018】ステップ401では、加速が開始されたか
否かを検出する。ここでは図2(1)に示す様にアクセ
ル角度センサ107の値を計測しておき、アクセル角度
がある一定値以上変化した場合に加速が開始されたと判
定する。加速開始が検出された場合にはステップ402
に移行し、加速開始が検出されなかった場合には処理を
終了する。
【0019】ステップ402では、加速開始後の気筒流
入燃料量の値を記憶する。またここでは、ステップ40
4で加速パターンを判定するために、例えば加速開始後
のアクセル角の値を記憶しておく。さらに気筒流入燃料
量を直接計測するセンサを気筒内に設置でき、既存の空
気量センサ108と空燃比センサ111の値から数1に
より気筒流入燃料量を推定できる。
【0020】
【数1】 ここで、空燃比センサ計測遅れiとは、気筒内のガスが
空燃比センサの設置位置までに輸送されてくる輸送遅れ
時間を示しており、空燃比センサの設置位置や計測され
た時の回転数により異なってくる。
【0021】ステップ403では、加速が終了したか否
かを検出する。ここでは図2(5)に示す様にクランク
角センサ109により回転数を計測しておき、加速後に
回転数が所定値以上になった場合に加速が終了したと判
定する。加速終了が検出された場合にはステップ404
に移行し、加速終了が検出されない場合には処理を終了
し次周期でステップ402の処理から開始する。
【0022】ステップ404では、ステップ402で記
憶されたアクセル角の応答から加速パターンを判定し、
ステップ405では、前回以前に記録された加速パター
ンの中から同等の加速パターンが行われた加速記録を検
索する。ここで同等の加速パターンと判定する方法とし
ては、最新加速時のアクセル角応答と前回以前の加速時
のアクセル角応答との差の積分を計算し、その値が一定
値以下である場合には同等と判定する方法や、アクセル
角応答の特徴値、例えば加速時間・アクセル角最大偏差
・アクセル角変化率を計算し、その値が類似したパター
ンを同等と判定する方法がある。
【0023】ステップ406では、ステップ405で検
出された前回以前の同等加速時の気筒流入燃料量値を読
込み、ステップ402で記録した最新加速時の気筒流入
燃料量値と比較する。ここでは数2に示す様に2つの応
答の差を積分し、その値Eがある閾値以下(E<A1)な
らば応答が遅くなる方向に変化したと判定し、ある閾値
以上(E>A2)ならば応答が速くなる方向に変化したと
判定し、A1≦E≦A2ならば変化なしと判定する。
【0024】
【数2】 あるいは、2つの応答の最大変化率(max(ΔFenew
(k))、max(ΔFeold(k)))を計算し、その変化率の差(D
=max(ΔFenew(k))−max(ΔFeold(k)))が一定値以上
(D>B1)であれば応答が速くなる方向に変化したと
判定し、一定値以下(D<B2)であれば応答が遅くな
る方向に変化したと判定し、B2≦D≦B1ならば変化
なしと判定する。応答の変化が検出された場合にはステ
ップ407に移行し、検出されなかった場合には処理を
終了する。
【0025】ステップ407では、ステップ405で検
出された気筒流入燃料量の応答の変化が応答が遅くなる
方向への変化である場合には、燃料噴射量を増量(図2
(5)に示す様に燃料噴射量の応答が速くなるように)
する様に制御パラメータを変更し、応答の変化が応答が
速くなる方向への変化である場合には、燃料噴射量を減
量(燃料噴射量の応答が遅くなるように)する様に制御
パラメータを変更する。ここでは数3に示す様に空気量
QAR(k)と理想空燃比AF0と壁面付着燃料量M(k)とから噴
射量指令値GF(k)を決定する制御プログラムが毎制御周
期に同時に作動している場合を考える。
【0026】
【数3】 この場合、壁面に付着燃料量が揮発する割合を示すX1
と燃料噴射量の中で壁面に付着する燃料の比率を示すX
2の2つが調整される制御パラメータとなり、図12に
示す様に、気筒流入燃料量の変化が検出された場合に、
その応答の進みあるいは遅れの変化に対応して、制御パ
ラメータX1およびX2を変更する。
【0027】例えば、検出された気筒流入燃料量の応答
の変化が応答が遅くなる方向への変化である場合には、
噴射量指令値Gf(k)の値を大きく(応答が早く)なる
ようにX1とX2の値を大きくする。応答の変化が応答
が速くなる方向への変化である場合には、噴射量指令値
Gf(k)の値を小さく(応答が遅く)なるようにX1と
X2の値を小さくする。
【0028】さらに、ステップ402で気筒流入燃料の
応答値を保存する代わりに、空燃比センサ111の値を
保存できる。この場合には図2(5)に示す様にステッ
プ405で検出する空燃比応答ABFnew(k)と前回以前の
加速時の空燃比応答ABFold(k)の差の積分Eabfが正の場
合には燃料噴射量を増量するように制御パラメータを変
更し、負の場合には燃料噴射量を減量するように制御パ
ラメータを変更できる。
【0029】また、気筒流入燃料の応答値を保存する代
わりに、クランク角センサにより計測される回転数を保
存することが考えられる。この場合には図2(6)にト
ルクダウンによる回転数低下がみられる場合には、噴射
量応答が速くなる方向に制御パラメータを変更すること
も考えられる。
【0030】このステップ401〜407で示した処理
をCPU上で常に起動させておくことにより、使用燃料の
性状の変化による気筒流入燃料量の応答の変化を検出
し、その応答の変化の方向によって、燃料噴射量を調整
することにより、使用燃料の性状が変化した場合に発生
するトルクダウンや排ガス特性の劣化を抑制できる。
【0031】次に、予め基準モデルを構築しておき、加
速時に記憶した気筒流入燃料応答と、基準モデルを用い
たシミュレーション応答とを比較して、その比較結果か
ら使用している燃料の性状を判別し、判別した燃料性状
に適した制御パラメータを設定する実施例2を説明す
る。これにより、使用燃料の性状を判別でき、その燃料
性状に適した制御パラメータを設定することにより、使
用燃料の性状の変化により運転性の劣化や排ガス特性の
劣化を抑制できる。
【0032】(実施例2)図5は実施例2の処理のフロ
ーチャートである。実施例2では加速開始を検出し、加
速開始が検出されると、加速開始の状態に応じた基準モ
デルを選択し、加速終了が検出されるまで気筒流入燃料
応答の記録と基準応答のシミュレーション計算を行う。
加速終了が検出されると、計算された基準応答と記録さ
れた気筒流入燃料応答とを比較して、使用燃料の性状を
判別する。燃料性状に変化があった場合には、制御パラ
メータを燃料性状に対応して変更し、使用燃料の性状に
適した燃料噴射量を実現する。各処理は所定周期(例え
ば10ms)ごとに実行される。以下に図5を用いて実
施例2を詳細に説明する。
【0033】ステップ401は実施例1と同様の処理
で、加速が開始されたか否かを判定する。加速が開始さ
れた場合にはステップ501に移行し、加速が開始され
ていない場合には処理を終了する。ステップ501で
は、予め構築し記憶しておいた基準モデルを加速開始の
状態に応じて選択する。ここでは水温ごとに基準モデル
を構築し、水温のテーブルルックアップデータとして記
憶し、加速開始時に測定された冷却水温度センサ110
の値から、基準モデルを選択する。これにより水温の差
により生じる燃料輸送特性の変化に対応できる。
【0034】ステップ402は実施例1と同様の処理
で、加速開始後の気筒流入燃料量の応答を記録する。ま
た実施例1と同様に空気量と空燃比値から気筒流入燃料
量を推定する。
【0035】ステップ502では、数4に示す様にステ
ップ501で選択された基準モデルと燃料噴射量とから
基準応答をシミュレーション計算する。
【0036】
【数4】 ここでは、基準モデルとして数4に示した離散時間モデ
ルと連続時間モデルとの何れかを用いることを考え、燃
料噴射量データが一定サンプルkの離散データとして計
測される場合には離散時間モデルを用い、燃料噴射量デ
ータが時間領域tのデータとして計測される場合には連
続時間モデルを用いる。
【0037】ステップ403は実施例1と同様の処理で
加速終了を検出する。加速終了が検出された場合にはス
テップ503に移行し、加速終了が検出されない場合に
はステップ402に戻り、再び気筒流入燃料量の記録と
基準応答のシミュレーション計算を繰返す。
【0038】ステップ503では、ステップ402で記
録された気筒流入燃料応答Fe(k)とステップ502で計
算された基準応答Febase(k)とを比較し、使用燃料の性
状を判別する。燃料性状を判別する方法としては図13
に示す様に、基準応答と気筒流入燃料量の応答との差の
積分値(E=Σ[Fe(k)−Febase(k) ])を計算し、その値
が正であれば性状A、負であれば性状B(性状Aよりも
重い性状)であると判別する。この方法では1つの基準
モデルでは性状Aと性状Bをのみを判別することになる
が、他の性状間(例えば性状Aと性状C、性状Bと性状
D)を判別する基準モデルを複数構築し、複数の基準応
答を計算することで、複数の性状を判別できる。
【0039】また、ステップ503の基準応答と気筒流
入燃料量の応答との差の積分を計算する処理をステップ
402〜ステップ403の繰返し処理に含めることもで
きる。繰返し処理に含めることによりステップ402お
よびステップ502で気筒流入燃料量や基準応答の値を
記録する必要がなくなり、記録容量を低減できる。
【0040】ステップ504では、ステップ503で判
別された性状が前回加速時に判別された性状から変化し
たかどうかを判定し、性状に変化があった場合にはステ
ップ505に移行し、性状に変化がなかった場合には処
理を終了する。
【0041】ステップ505では、数3に示した制御プ
ログラムが制御周期ごとに動いているので、予め各性状
に適した制御パラメータX1、X2を構築しておき、ステ
ップ503では、判別された燃料性状に従って、ステッ
プ407および図12と同様に制御パラメータX1、X2
を変更する。
【0042】このステップ401〜505で示した処理
をCPU上で常に起動させておくことにより、気筒流入燃
料量の応答の変化から、使用燃料の性状を判別し、判別
された燃料性状に従って適切な燃料噴射量を実現する制
御パラメータに変更する。これにより使用燃料の性状が
変化した場合に発生するトルクダウンや排ガス特性の劣
化を抑制できる。
【0043】実施例1、2は1回の運転状態のデータか
ら燃料性状を判定したが、実施例3〜5では複数回判定
を行い、その結果を統合して最終的な性状を判定する。
【0044】まず、実施例3では、車両運転時に燃料性
状判別処理を複数回行い、複数の判別結果の時系列デー
タを保存し、保存された判別結果の時系列パターン(判
別結果パターン)と予め実験により構築しておいた所定
の性状である確からしさが高い時系列パターン(標準パ
ターン)とを比較して燃料性状を判定する実施例を示
す。これにより、単独では判別精度が低い燃料性状判別
装置を用いた場合でも、高い精度で燃料性状を判定でき
る。また判別条件緩和が可能となり、判別機会損失が抑
制される。さらに予め使用する燃料性状判別装置の特性
に合った標準パターンを構築しておくことにより、高い
精度で燃料性状を判定できる。
【0045】図6は実施例3〜5のエンジン燃料性状を
判定する燃料性状判定システムの全体構成図である。図
6に示す通り、制御ユニット601とエンジン602と
燃料タンク603と給油口604とカーナビ605とか
らなる。制御ユニット601はメモリ・CPU・I/O
ポートから構成され、実施例2のような燃料性状判別装
置が既に搭載されており、エンジン602に設置された
センサなどを利用して燃料性状の判別処理を行ってい
る。エンジン102にはアクチュエータとセンサが設置
されており、制御ユニット601からの制御指令に従っ
てエンジンを駆動している。また燃料タンク603には
所定の性状の燃料が貯蓄されており、この燃料をエンジ
ン602に供給する。また燃料タンク603には給油口
604が設置されており、燃料供給が行われた場合には
給油口604に設置されたセンサが給油タイミングを感
知し、燃料タンク603へ新たな燃料が供給されたこと
を制御ユニット601に伝達する。
【0046】カーナビ605は自車両の位置を検出する
GPS(センサ)と位置情報から地域を推定する地図情
報データベース(DB)と地域ごとの燃料性状分布率を
記憶した燃料性状分布率データベース(DB)とから構
成されている。カーナビ605では特に、給油口604
で燃料給油タイミングを検出した場合に、給油が行われ
た地域の燃料性状分布率を検索し、その地域の燃料性状
分布率に従って燃料性状を判定する。
【0047】(実施例3)始めに予め各性状Ck{k=1,2,3
…n}を用いて判別実験を行い、その時計測された判別結
果時系列パターンから、使用燃料が任意の性状Ciであ
る確率が高い時系列パターンを1つ抽出し性状Ciの標
準パターンとする。(図11の場合、判別する性状は重
質と軽質の2つであり、上の3パターンが重質の標準パ
ターン、下の3パターンが軽質の標準パターンであ
る。)図10に示す様に、この標準パターンからなる標
準パターンデータベース(DB)を構築し、制御ユニッ
ト601にその標準パターンDBを保存しておく。燃料
性状判別装置で最新の判別結果が得られると、制御ユニ
ットのメモリに判別結果が記憶され、最新の判別結果パ
ターンとデータベース上の全ての標準パターンとを比較
して、判別結果パターンが所定の標準パターンと一致す
る場合には、使用する燃料の性状をその標準パターンが
属する燃料性状Ciであると判定し、制御パラメータを
その性状に適したパラメータに変更する。また、判別結
果パターンがどの標準パターンとも一致しない場合に
は、一致する判別結果パターンが現れるまで判別処理を
繰り返す。制御パラメータも予め実験により各性状に適
した制御パラメータを構築しておくことができる。ある
いは性状の差を定量化し、その量に比例させて制御パラ
メータを変化させる方法もある。
【0048】例えば、図10は、燃料の性状として重質
と軽質の2つを考えた場合で、最新4個の判別結果から
なる時系列パターンと標準パターンを比較する例を示
す。図10において軽質を示す標準パターンの1つとし
て[L・L・H・L]という標準パターンがデータベース
に記憶されており、これが最新の判別結果パターン[L
・L・H・L]と一致していることから軽質と判定して
いる。
【0049】ここで標準パターンとしては最新N個の判
別結果のみを用いることができる。(例えば図10では
最新の4個の判別結果を利用。)また、一致の判定に関
してもN個所全ての判別結果・判別順番が一致している
場合を一致とすることもでき、またN個所中M個所(M
≦N)の判別結果が同じ場合に一致していると判定する
こともできる。
【0050】また、標準パターンの構築方法としては、
予め各性状の燃料を用いて実験を行い、その時の判別結
果パターンを記録しておき、所定の性状の燃料を用いて
実験を行った場合にしか現れなかった判別結果パターン
を、所定の性状を示す標準パターンとして設定でき、複
数の性状に対して同じパターンが現れた場合にも、その
パターンが現れた全回数に対して所定の性状を用いて実
験を行った場合にそのパターンが現れる回数が占める割
合が所定の閾値以上の場合(例えば95%以上の割合な
ど)にその性状に対する標準パターンと設定することも
できる。
【0051】図7は実施例3の処理のフローチャートで
ある。ステップ701ではエンジン602のセンサ情報
や制御ユニット601の制御指令情報から使用燃料の性
状を判別する。
【0052】ステップ702ではステップ701で判別
された判別結果と過去の判別結果からなる判別結果パタ
ーンを制御ユニット601上のメモリに記憶する。但
し、制御ユニット601には既に前回判別機会にN個か
らなる判別結果パターンが記憶されており、ここでは最
新の判別結果と既に記憶されている判別結果パターンの
中で時系列的に新しい(N−1)個の判別結果から最新
の判別結果パターンを構築する。例えば、図10の場合
最新の判別結果は「L」であり前回判別結果パターンの
中の時系列的に新しい3個の判別結果「L・H・L」か
ら最新の判別結果「L・L・H・L」を構築している。
【0053】ステップ703では標準パターンDBから
標準パターンを1つづつ読出し、その標準パターンとス
テップ702で記憶した最新の判別結果パターンとを比
較する。ステップ704では最新の判別結果パターンと
全標準パターンとが1つも一致していない場合にはステ
ップ701に移行し、再び判別結果パターンを構築す
る。また、最新の判別結果パターンが任意の標準パター
ンと一致している場合にはステップ705へ移行する。
【0054】ステップ705では、使用燃料の性状をス
テップ704で一致した標準パターンが属する燃料性状
Ciと判定する。ステップ706では、燃料噴射量制御
などの制御パラメータを、ステップ705で判定した燃
料性状Ciに適した制御パラメータに書き換える。前述
したように、この制御パラメータも予め実験により各性
状に適した制御パラメータを構築しておく。
【0055】このステップ701〜706で示した燃料
性状判別プログラムをCPU上で常に起動させておき、燃
料性状判別装置で性状が判別された場合に、過去の判別
結果と複合して、所定の性状であるかどうかを判定す
る。これにより、1回ごとの判別精度が低い燃料性状判
別装置を用いても、所定の精度を実現する標準パターン
からなる標準パターンデータベースを予め構築しておく
ことにより、ユーザが期待する精度の燃料性状判定が可
能となる。また、判定精度が向上することから誤判別を
低減し、誤った制御パラメータが設定される危険を回避
し、燃料性状誤判定による運転性の劣化や排ガス抑制能
力の劣化を低減する。
【0056】次に、所定の性状に対する判別率を予め実
験により統計的に求めておき、現時刻までの判別結果パ
ターンが発生した場合に、使用燃料が所定の性状である
確からしさを計算し、その確からしさがある閾値を超え
た場合に、使用燃料の性状がその性状であると判定する
実施例4を説明する。これにより単独では低い判別率の
燃料性状判別装置を用いても、所定の閾値を設定するこ
とで、統計的にユーザが期待する判定率で燃料性状を判
定できる。
【0057】(実施例4)図8は実施例4の処理のフロ
ーチャートである。燃料性状判別装置で判別を行い、判
別結果をメモリ上に記憶する処理は実施例3のステップ
701〜ステップ702の処理と同じである。
【0058】ステップ801においては、予め実験によ
り求め制御ユニット601に記憶されている性状Ciの
判別率P(i,j) を読み出し(ここでP(i,j)は性状
Ciの燃料を用いている時に性状Cjであると判別され
る確率である。特にP(i,i)は各燃料性状Ciについ
て正常に判別される確率である。また、性状Ciに関す
る全判別率の和 Σ{P(i,k):k=1〜n}は1とな
る。)、メモリ上に記憶された最新N個(例えば最新4
個)の時系列パターンPA {Pa(k):k=1…N}が発生した場
合の、所定の性状Ciである確からしさS(i)を数5に
示す式で計算する。
【0059】
【数5】 ここではD(i)は燃料性状Ciの分布率示している。
(例えばD(1)は性状C1の燃料が全燃料に占める割合)
この分布率D(i)が不明な場合には全て等しいと仮定し
てD(i)=(100/n)%(nは全性状数)を用いること
ができる。また予め燃料の性状分布を調査して、その分
布率を記憶しておくこともできる。例えば、燃料性状C
1の分布率D(1)=50%、燃料性状C2の分布率D(2)=
30%、燃料性状C3の分布率D(3)=20%など、こ
こでΣD(i)=100%。
【0060】ステップ802では、ステップ801で計
算した各性状Ciの確からしさS(i)が所定の閾値Aに
対して数6を満足する場合に、使用している燃料の性状
をその所定の性状と判定する。例えばユーザが95%の
判別精度を要求した場合には、A=0.95と設定する。ま
た、数6を満足する確からしさS(i)が存在しない場合
にはステップ701に戻る。
【0061】
【数6】 ここで、閾値Aとして50%以上の値を設定することに
より、2つ以上の性状と判定されることが無くなる。5
0%以下の値を閾値Aとして用いた場合には、状況によ
り複数の性状の確からしさに対して数6が満足される可
能性が出てくる。また、実施例4の標準パターンを構築
する方法として、考えられる判別結果パターンについて
確からしさS(i)を計算し、所定の性状Ci に対して確
からしさS(i)が閾値A以上となる判別結果パターン
を、性状Ciの標準パターンとすることもできる。
【0062】この様に実施例4を用いることにより、単
独の判別率が低い燃料性状判別装置を用いても、複数回
の判別結果について所定の性状Ciである確からしさS
(i)を計算することにより、また予め実験により燃料性
状判別装置の各性状に対する判別率を統計的に求めてお
くことにより、ユーザが期待する判別精度で使用燃料の
性状を判定できる。
【0063】次に、自車両の位置を計測できるカーナビ
ゲーションシステムと給油タイミングが検出できる給油
タイミング検出装置を搭載した車両において、給油が行
われた地域を検出し、その地域の燃料性状分布率に従っ
て、使用されている燃料の確からしさを計算する実施例
5を図9を用いて説明する。この実施例5により、地域
や店舗により燃料性状の分布率に偏りがある場合にも、
その地域や店舗の分布率に従って使用燃料の性状の確か
らしさS(i)を計算でき、より高い精度で燃料性状を判
定できる。
【0064】(実施例5)図9のフローチャートは実施
例4のフローチャートである図8にステップ401〜ス
テップ405の処理を追加したもので、燃料性状判別の
処理、判別結果の記録、確からしさの閾値との比較、燃
料性状の判定、制御パラメータ変更といった処理は実施
例4の処理と同じである。ここでは主に追加したステッ
プ901〜ステップ905の処理について説明する。
【0065】ステップ901では、新たに給油が行われ
た否かを検出する。新たに給油が行われた場合にはステ
ップ902に移行し、給油が行われていない場合にはス
テップ701に移行する。
【0066】ステップ902では給油が行われた時点で
の自車両の位置をカーナビゲーションシステム605の
GPSセンサにより検出する。ステップ903では推定
された自車両の位置から地図情報を用いて給油を行った
地域を検索する。
【0067】ステップ904では予め構築しておいた地
域ごとの燃料性状分布率データベースを用い、検索され
た地域における燃料性状分布率{ D(i):i=1〜n}を検索
する。ここで、地図情報から給油を行ったガソリンスタ
ンドを特定することもできる。この場合には、地域によ
る燃料性状分布率情報以外に、その店舗にガソリンを供
給しているガソリン供給メーカーごとの燃料性状分布率
情報を利用することも考えられる。また、本システムに
カレンダー情報を持たすことにより、季節による燃料性
状分布率情報を用いることもできる。
【0068】ステップ905では数5で示した確からし
さS(i)の計算処理において、性状Ciの燃料の分布率D
(i)として、ステップ904でカーナビゲーションシス
テムから読込んだ、給油を行った地域の燃料性状分布率
{ D(i):i=1〜n}を使用する。
【0069】この様に、実施例5を用いることにより、
地域や店舗や季節により燃料性状分布率が異なる場合に
も、給油を行った地域や店舗や季節に適した分布率情報
に基づいて燃料性状判定を行うことができ、より高い判
定精度で使用燃料の性状を判定できる。
【0070】
【発明の効果】本発明によれば、加速時の気筒流入燃料
量を計測し、その応答が前回以前の加速時の応答に対し
て変化しているかどうかを検出し、変化が検出された場
合には、気筒流入燃料応答の進みまたは遅れを解消する
様に燃料噴射量の応答を調整することにより、燃料性状
の変化により発生するトルクダウンや排ガス特性の劣化
を抑制し、使用燃料の性状の影響による運転性の劣化や
排ガス特性の劣化を抑制できる。
【0071】また、複数回の判別結果を複合すること
で、低い精度の燃料性状判別装置を用いても、ユーザが
期待する精度での燃料性状を判定でき、誤判定による運
転性の劣化・排気ガス劣化の可能性を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を用いた燃料噴射量調整システムの全体
構成図である。
【図2】燃料性状の変化による各応答の変化を示した図
である。
【図3】燃料性状の変化対する調整有無の応答を示した
図である。
【図4】実施例1のフローチャート図である。
【図5】実施例2のフローチャート図である。
【図6】判別結果を複合して判定するシステムの全体構
成図である。
【図7】実施例3のフローチャート図である。
【図8】実施例4のフローチャート図である。
【図9】実施例5のフローチャート図である。
【図10】標準パターンデータベースと判別結果パター
ンとの比較の1例を示す。
【図11】標準パターンの1例を示した図である。
【図12】燃料噴射量制御および制御パラメータ変更を
示した図である。
【図13】基準モデル応答による燃料性状判別方法を示
した図である。
【符号の説明】
101 CPU 102 ROM 103 RAM 109 クランク角センサ 110 冷却水温度センサ 111 空燃比センサ 112 燃料噴射器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01C 21/00 G01C 21/00 A (72)発明者 加藤 千昭 神奈川県川崎市麻生区王禅寺1099番地 株 式会社日立製作所システム開発研究所内 (72)発明者 加藤木 工三 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器グループ内 Fターム(参考) 2F029 AA02 AB07 AC02 AC09 AC12 3G084 BA05 BA13 CA04 DA01 DA10 DA25 EA11 EB06 EC04 FA04 FA07 FA10 FA14 FA20 FA26 FA38 3G093 AA01 BA18 BA20 CB06 DA01 DA06 DA08 DA09 DA11 DA14 DB00 DB23 EA05 EA09 FA03 FA11 FB01 FB02 3G301 JA01 JA21 KA12 LA03 MA11 NA08 NB02 NC01 ND43 ND45 NE01 NE06 PA01Z PB02Z PB03Z PB10Z PD01Z PE01Z PE03Z PE08Z PF03Z PF04Z PG00Z

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】運転時におけるエンジン噴射量を調整する
    エンジン噴射量調整方法において、所定の運転条件にお
    ける気筒に流入する燃料量応答の変化を検出し、前記応
    答の変化を検出した場合に燃料の噴射量を変化させるこ
    とを特徴とするエンジン噴射量調整方法。
  2. 【請求項2】運転時におけるエンジン噴射量を調整する
    エンジン噴射量調整方法において、所定の運転条件にお
    ける気筒に流入する燃料量応答の変化を検出し、前記応
    答の変化を検出した場合に燃料の噴射量の応答の時間を
    変化させることを特徴とするエンジン噴射量調整方法。
  3. 【請求項3】請求項1及び2において、気筒に流入する
    前記燃料量を、気筒流入空気量と空燃比値から推定する
    ことを特徴とするエンジン噴射量調整方法。
  4. 【請求項4】運転時におけるエンジン噴射量を調整する
    エンジン噴射量調整方法において、所定の運転状態にお
    ける回転数応答の変化を検出し、前記応答の変化を検出
    した時に燃料の噴射量あるいは噴射量の応答の時間の少
    なくとも一つを変化させることを特徴とするエンジン噴
    射量調整方法。
  5. 【請求項5】燃料性状の差に対して運転時におけるエン
    ジン噴射量を調整するエンジン噴射量調整方法におい
    て、所定の運転条件における空燃比応答の変化を検出
    し、前記応答の変化を検出した場合に燃料の噴射量ある
    いは噴射量の応答の時間の少なくとも一つを変化させる
    ことを特徴とするエンジン噴射量調整方法。
  6. 【請求項6】運転時におけるエンジン噴射量を調整する
    エンジン噴射量調整方法において、過渡応答時の気筒に
    流入する燃料量応答と予め構築した基準モデルの応答と
    を比較し、前記比較結果から性状の変化を検出し、前記
    変化から使用燃料の性状を判別し、前記判別した性状に
    応じた燃料噴射量を設定することを特徴とするエンジン
    噴射量調整方法。
  7. 【請求項7】請求項1から6において、前記変化が少な
    くとも2回以上検出された時に、2回以上検出された前
    記変化に応じて燃料の噴射量を変化させることを特徴と
    するエンジン噴射量調整方法。
  8. 【請求項8】請求項7において、前記2回以上検出され
    た変化のパターンと予め記憶しておいた少なくとも1つ
    以上のパターンとを比較して、前記パターン同士の一致
    量を計算し、前記一致量が所定の量以上または以下かを
    計算することを特徴とするエンジン噴射量調整方法。
  9. 【請求項9】請求項6において、気筒に流入する燃料量
    の応答から使用燃料の性状を判別し、前記判別結果を記
    憶し、2回以上の判別結果が記憶された場合に、前記判
    別結果に応じて燃料噴射量を変化させることを特徴とす
    るエンジン噴射量調整方法。
  10. 【請求項10】請求項9において、予め計測した各燃料
    性状の判別率を記憶し、前記2回以上の判別結果と前記
    判別率とから、使用燃料が所定の性状である確からしさ
    を計算し、前記確からしさが所定の閾値以下または以上
    であるかを比較することを特徴とするエンジン噴射量調
    整方法。
  11. 【請求項11】請求項10において、給油タイミングを
    検出し、自車両の位置を検出し、地図情報から給油を行
    った地点の地域情報または給油を行った燃料販売店情報
    を検索し、前記情報から前記地域の燃料性状の分布率ま
    たは前記店舗に燃料を供給している燃料製造業者の燃料
    性状分布率を検索し、前記分布率から前記確からしさを
    計算することを特徴とするエンジン噴射量調整方法。
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