JP2002348954A - ブレース構造 - Google Patents
ブレース構造Info
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Abstract
いて、ブレースの弛みによる引っ張りの効き低下を防止
できるブレース構造を提供する。 【構成】 一対の金属製ブレース3A・3Bは、ターン
バックル2A・2Bを具備して引っ張り形式として方形
枠構造部においてクロス形式に配置されている。金属製
ブレース3A・3Bの端部は、ブレースシート5に直接
連結されるのではなく、このブレースシート5に固定さ
れたブレース保持機構4A・4Bに連結された構造にな
っている。このブレース保持機構4A・4Bは、金属製
ブレース3A・3Bを引っ張る方向に対しては係止固定
する一方、引っ張る方向とは逆の方向に対しては移動を
許容する。
Description
レース構造に関する。
し引っ張り形式でブレース51・51を配置して成るブ
レース構造50を示した説明図である。この従来のブレ
ース構造50を用いた建物において、同図(a)に示す
ごとく、一対のブレース51は方形枠構造部においてク
ロス形式に配置されており、各ブレースの端部は、柱な
どの建物躯体に取り付けられたブレースシート52…に
溶接されるか、又はボルト接合される。
来の引っ張り形式のブレース構造50では、塑性変形を
伴う変形をして大地震のエネルギーを吸収することにな
るが、正負変形の繰り返し履歴下では、スリップ挙動を
示し、同図(b)乃至同図(d)に示すごとく、ブレー
ス51に弛みが生じるため、ラーメン構造や圧縮形式の
ブレース構造に比べて、エネルギー吸収能力が小さいこ
とが知られている。図7(a)には引っ張り形式のブレ
ース構造を示し、同図(b)にはそのエネルギー吸収能
力を例示している。また、図8(a)にはラーメン構造
を示し、同図(b)にはそのエネルギー吸収能力を例示
している。ここで、上記各図(b)の平行四辺形領域が
大きいほどエネルギー吸収能力は高い。これらの図によ
り、ブレース構造50はラーメン構造に比べて初期剛性
は高いがエネルギー吸収能力は低い(図7(b)のハッ
チング部分での吸収が無い)ことが分かる。これは、ク
ロス配置された一方のブレース51が塑性変形したため
に、他方のブレース支持間隔が短くなり、この他方のブ
レース51の弛みによって逆方向への変形時に2本のブ
レース51が共に効いていない状態が発生するためであ
る。ブレース51が弛むことによってエネルギー吸収能
力が低下すると、構造特性係数(Ds値:骨組みを弾性
とした場合の、大地震時の水平力Qudを低減する係数
(図9参照))が大きくなり、設計上不利になる。な
お、図9の三角状の応答(仕事量)は弾性構造物のもの
であり、台形状の応答(仕事量)は弾塑性構造物のもの
である。
を引っ張り形式で配置する構造において、ブレースの弛
みによる引っ張りの効き低下を防止することができるブ
レース構造を提供することを目的とする。
は、上記の課題を解決するために、引っ張り形式として
設けられたブレースを引っ張る方向に対しては係止固定
する一方、引っ張る方向とは逆の方向に対しては移動を
許容するブレース保持機構を備えたことを特徴とする。
一対のブレースを設けたとして、その一方のブレースに
引っ張り方向の力が加わり、当該ブレースが塑性延び変
形し、他方のブレースの支持間隔が短くなったとき、ブ
レースとブレース保持機構との間で係止箇所の移動(ス
ライド)が生じ、この移動後には逆方向変形に対して直
ちに引っ張り力を負担する状態となり、ブレースの効き
が確保されることになる。また、逆方向変形において、
前記一方の塑性延び変形したブレースにおいては、その
延びの分だけブレース保持機構との間で係止箇所の移動
(スライド)が生じ、この移動後には直ちに引っ張り力
を負担する状態となり、ブレースの効きが確保されるこ
とになる。
間隔で交互に形成されており、ブレース保持機構は前記
引っ張る方向に対しては分割くわえ部材が互いに接近し
て締まり、前記逆方向に対しては分割くわえ部材が互い
に離間するように構成されたチャック機構から成り、分
割くわえ部材には前記凹箇所及び凸箇所に対応する凸箇
所及び凹箇所が形成されている構造としてもよい。
が一定間隔で交互に形成されており、ブレース保持機構
は前記引っ張る方向に対しては爪部材の前記凹箇所に対
する係合状態を保持し、前記逆方向に対しては前記凹箇
所に係合する爪部材が回動してブレースの移動を許容す
るように構成された爪機構から成っていてもよい。
ース構造を図1乃至図5に基づいて説明していく。
ブレース構造1においては、一対の金属製ブレース3A
・3Bがターンバックル2A・2Bを具備して引っ張り
形式として方形枠構造部においてクロス形式に配置され
ており、各ブレース3A・3Bの端部は、ブレースシー
ト5に直接連結されるのではなく、このブレースシート
5に固定されたブレース保持機構4A・4Bに連結され
た構造になっている。このブレース保持機構4A・4B
は、金属製ブレース3A・3Bを引っ張る方向に対して
は係止固定する一方、引っ張る方向とは逆の方向に対し
ては移動を許容する構造を有している。これにより、同
図(b)に示すように、方形枠構造部において矢示方向
に変形力が加わり、一方の金属製ブレース3Aに引っ張
り方向の力が加わり、当該ブレース3Aが塑性延び変形
し、他方の金属製ブレース3Bの支持間隔が短くなった
とき、金属製ブレース3Bとブレース保持機構4Bとの
間で係止箇所の移動(スライド)が生じ、この移動後に
は逆方向変形に対して直ちに引っ張り力を負担する状態
となり、ブレースの効きが確保されることになる。ま
た、同図(c)(d)に示すように、逆方向変形が生じ
たとき、塑性延び変形を生じた一方の金属製ブレース3
Aにおいては、その延びの分及び支持間隔が短くなった
分だけブレース保持機構4Aとの間で係止箇所の移動
(スライド)を生じ、この移動後には引っ張り力を負担
する状態となり、ブレースの効きが確保されることにな
る。
ス保持機構4を示した拡大図であって、同図(a)は縦
断面図であり、同図(b)は同図(a)のA−A矢視断
面図である。金属製ブレース3の端部には周状凹箇所と
周状凸箇所が一定間隔で交互に形成されている。ブレー
ス保持機構4は、略円筒形状のチャック枠部4aと、全
体で略円筒形を成す3つの分割くわえ部材4bと、これ
ら3つの分割くわえ部材4bを図の矢印方向に付勢する
図示しないばねとから成る。各分割くわえ部材4bの先
端内側には、前記ブレース3の周状凹箇所及び周状凸箇
所に対応する凸箇所及び凹箇所が形成されている。チャ
ック枠部4aの先端内側にはテーパ部が形成されてお
り、3つの分割くわえ部材4bの先端外側にも上記テー
パ部に当接するテーパ部が形成されている。そして、3
つの分割くわえ部材4bが金属製ブレース3をくわえた
状態で分割くわえ部材4bの外面とチャック枠部4aの
内面との間で隙間が確保される構造になっている。3つ
の分割くわえ部材4bが前記ばねの付勢に抗して動く
と、前記テーパ部の作用にて分割くわえ部材4bは前記
隙間を利用して互いに離間する一方、3つの分割くわえ
部材4bが前記ばねの付勢方向に動くときには、このば
ねとテーパ部の作用にて分割くわえ部材4bが互いに接
近して締まり、金属製ブレース3をしっかりと固定する
ことになる。
ース3の先端との相対移動状態を表した説明図であり、
同図(a)は分割くわえ部材4bが金属製ブレース3の
引っ張りを受け止めて張力が効いている初期状態を表し
ており、同図(b)乃至同図(e)は、金属製ブレース
3が図の矢印方向に移動し(ブレース3の支持間隔が短
くなったときに発生)、分割くわえ部材4bがばねの付
勢に抗して動き、分割くわえ部材4bの凹凸とブレース
3の端部凹凸との係合が一段ずれるまでの様子を表して
いる。
力(Q)と層間変形(δ)関係)を表した説明図であ
り、同図(b)はブレース構造を示している。このブレ
ース構造を表す図において、上部左端には前記図3に示
す状態に対応した英文字を付記し、上部右端には同じく
前記図3に示す状態に対応した数字を付記している。す
なわち、ブレース構造の上部左右の端において、図3に
示す状態が生じることになり、図4(a)に示すごと
く、状態1〜5及び状態A〜Eが互いに異なるタイミン
グで生じることになる。そして、この変化の軌跡による
面積は、ブレースの弛みが防止されたことで大きくな
り、従来のブレース構造に比べて高いエネルギー吸収効
率が得られることになる。従って、構造特性係数(Ds
値:骨組みを弾性とした場合の、大地震時の水平力Qu
dを低減する係数)が小さくなり建物設計の容易化・効
率化を図ることが可能となる。
る。金属製ブレース3の端部には凹箇所と凸箇所が一定
間隔で交互に形成されている。ブレース保持機構は、こ
の例では前記凹箇所に係合する一対の爪部材41・41
から成っている。各爪部材41は軸41aを中心に回動
可能に設けられ、且つ図示しないばねにて矢印方向(ブ
レースに接しようとする方向)に付勢されている。この
ように設けられた各爪部材41は、前記金属製ブレース
3が引っ張られる方向に対しては前記凹箇所に対する係
合状態を保持し、引っ張られる方向とは逆の方向に対し
ては回動して金属製ブレース3の移動を許容するように
なっている。かかる図5に示すブレース保持機構を有す
るブレース構造においても、金属製ブレース3の弛みが
防止されるため、高いエネルギー吸収効率が得られるこ
とになる。
凸箇所の間隔(一山分)を、クロス配置された一対の金
属製ブレース3の他方が塑性変形となる延び量を生じた
ときの他方の金属製ブレース3の支持間隔の縮み量に対
応させておくことにより、一方の金属製ブレース3が塑
性変形したそのときから、他方の金属製ブレース3の効
きを確保することができる。
ば、ブレースの支持間隔の変化による弛みを防止できる
ので、高いエネルギー吸収効率を獲得することができる
という効果を奏する。
した図であって、同図(a)乃至(d)は各々その変形
状態を示した説明図である。
の詳細を示した図であって、同図(a)は縦断面図、同
図(b)は同図(a)のA−A矢視断面図である。
レース先端部との相対移動状態を表した説明図である。
関係におけるブレース端部の状態を表した説明図であ
り、同図(b)はブレース構造の変形状態を示した説明
図である。
の例を示した説明図である。
(a)乃至(d)は各々その変形状態を示した説明図で
ある。
造の説明図であり、同図(b)はそのエネルギー吸収能
力を示したグラフである。
図(b)はそのエネルギー吸収能力を示したグラフであ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 引っ張り形式として設けられたブレース
を引っ張る方向に対しては係止固定する一方、引っ張る
方向とは逆の方向に対しては移動を許容するブレース保
持機構を備えたことを特徴とするブレース構造。 - 【請求項2】 請求項1に記載のブレース構造におい
て、ブレースの一部には凹箇所と凸箇所が一定間隔で交
互に形成されており、ブレース保持機構は前記引っ張る
方向に対しては分割くわえ部材が互いに接近して締ま
り、前記逆方向に対しては分割くわえ部材が互いに離間
するように構成されたチャック機構から成り、分割くわ
え部材には前記凹箇所及び凸箇所に対応する凸箇所及び
凹箇所が形成されていることを特徴とするブレース構
造。 - 【請求項3】 請求項1に記載のブレース構造におい
て、ブレースの一部には凹箇所と凸箇所が一定間隔で交
互に形成されており、ブレース保持機構は前記引っ張る
方向に対しては爪部材の前記凹箇所に対する係合状態を
保持し、前記逆方向に対しては前記凹箇所に係合する爪
部材が回動してブレースの移動を許容するように構成さ
れた爪機構から成ることを特徴とするブレース構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001156371A JP2002348954A (ja) | 2001-05-25 | 2001-05-25 | ブレース構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001156371A JP2002348954A (ja) | 2001-05-25 | 2001-05-25 | ブレース構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002348954A true JP2002348954A (ja) | 2002-12-04 |
Family
ID=19000386
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001156371A Pending JP2002348954A (ja) | 2001-05-25 | 2001-05-25 | ブレース構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2002348954A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006112084A (ja) * | 2004-10-13 | 2006-04-27 | Kitakyushu Foundation For The Advancement Of Industry Science & Technology | 引張り筋違材 |
JP2011202366A (ja) * | 2010-03-24 | 2011-10-13 | Bridgestone Corp | 筋交い及び耐震構造 |
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-
2001
- 2001-05-25 JP JP2001156371A patent/JP2002348954A/ja active Pending
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