JP2002348501A - キャップオフ性能に優れた修正液組成物及び修正具 - Google Patents

キャップオフ性能に優れた修正液組成物及び修正具

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仁 中村
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隆博 長田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャップオフの状態にて長期間大気中にさら
してもドライアップすることなく、使用開始直後より良
好な修正作業をすることができるからキャップオフ性能
に優れた修正液組成物及びボールペン型タイプの修正具
などに好適な修正具を提供する。 【解決手段】 少なくとも酸化チタンと溶剤と樹脂とを
含有する修正液組成物であって、キャップオフ性能向上
剤として少なくともパラフィンワックス類を含有するこ
とを特徴とするキャップオフ性能に優れた修正液組成
物。本発明の修正具10は、先端にボール11及びホル
ダー12を有するチップIと、後方に修正液収納部30
とを備え、先端ボール11がチップ先端のボール抱持部
の内縁に密接するように先端ボールの背面に押圧手段4
0により押圧が付与されてなる修正具10であって、上
記修正液収納部30に上記組成となる修正液組成物が充
填されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャップオフの状
態にて長期間大気中にさらしてもドライアップすること
なく、使用開始直後より良好な修正作業をすることがで
きるキャップオフ性能に優れた修正液組成物及び修正具
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、修正液組成物は、隠蔽材とな
る酸化チタンと、シクロへキサン、メチルシクロへキサ
ンなどの溶剤と、塗膜を形成すための樹脂とを主成分と
するものであり、刷毛型の修正具やボールペン型の修正
具等の修正液収納部に充填されて使用されている。この
修正液組成物に用いる溶剤は、揮発速度が高いために未
使用時はキャップを被せて修正液組成物の乾燥を防止し
ている。
【0003】しかしながら、使用する毎に、キャップを
取り外す手間があり、また、使用後にキャップを被せる
のを怠ると、短時間で修正液組成物が乾燥固化し、使用
できなくなる課題を有するものである。
【0004】一方、ボールペン型の修正具等において、
例えば、スプリングなどの押圧手段により金属製のボー
ルを先端開口部に押し付けてシールする手段を備えた修
正具は数多く知られている(例えば、本願出願人の特開
平8−58292号公報、特開平8−118896号公
報)。しかしながら、金属ボールを開口部に押圧すると
いう、金属−金属による接触のため、完全に先端部をシ
ールすることはできず、未使用時には常にキャップを被
せるという課題は解消されないものである。
【0005】他方、従来より、筆記具用インキ組成物に
レシチン等のキャップオフ性能向上剤を添加してドライ
アップを防止したマーキングペン用インキ組成物等は数
多く知られている。しかしながら、修正液組成物に用い
る溶剤は、基本的に筆記具用インキ組成物に用いる溶剤
に較べ、揮発速度が高いため使用溶剤種が異なるもので
あり、また、沈降しやすい酸化チタンを用いているた
め、筆記具用インキ組成物に用いるレシチン等のキャッ
プオフ性能向上剤を修正液組成物に用いると、分散系の
破壊による酸化チタン同士の凝集沈降、並びに、それに
伴う液の分離などが生じることがあり、簡単に筆記具用
インキ組成物に用いられているキャップオフ性能向上剤
を修正液組成物に転用できるものではないのが現状であ
る。また、特開平5−117559号公報には、白色顔
料、有機溶剤、有機溶剤に可溶な樹脂と、流動パラフィ
ンなどを含有してなる修正液が開示されているが、この
流動パラフィンは樹脂の可塑剤として用いることによ
り、修正液容器開口部又はペン式修正液におけるペン先
周辺部に付着する修正液の溶剤揮散による固化物の形成
を抑制するものであり、本願発明のキャップオフ性能向
上剤の作用とは全く異なるものであり、その技術思想は
異なるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
課題等に鑑み、これを解消しようとするものであり、キ
ャップオフの状態にて長期間大気中にさらしてもドライ
アップすることなく、使用開始直後より良好な修正作業
をすることができるキャップオフ性能に優れた修正液組
成物及びボールペン型タイプの修正具などに好適な修正
具を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
の課題等を解決するために鋭意研究を行った結果、少な
くとも酸化チタンと溶剤と樹脂とを含有する修正液組成
物に、キャップオフ性能向上剤として特定の化合物を含
有せしめることにより、上記目的のキャップオフ性能に
優れた修正液組成物及び修正具が得られることを見い出
し、本発明を完成するに至ったのである。
【0008】すなわち、本発明のキャップオフ性能に優
れた修正液組成物及び修正具、次の(1)〜(3)に存する。 (1) 少なくとも酸化チタンと溶剤と樹脂とを含有する修
正液組成物であって、キャップオフ性能向上剤として少
なくともパラフィンワックス類を含有することを特徴と
するキャップオフ性能に優れた修正液組成物。 (2) パラフィンワックス類の含有量が修正液組成物全量
に対して、0.01〜5.0重量%である上記(1)記載
のキャップオフ性能に優れた修正液組成物。 (3) 先端にボール及びホルダーを有するチップと、後方
に修正液収納部とを備え、先端ボールがチップ先端のボ
ール抱持部の内縁に密接するように先端ボールの背面に
押圧手段により押圧が付与されてなる修正具であって、
上記修正液収納部に上記(1)又は(2)記載の修正液組成物
が充填されていることを特徴とする修正具。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を詳細
に説明する。本発明のキャップオフ性能に優れた修正液
組成物、少なくとも酸化チタンと溶剤と樹脂とを含有す
る修正液組成物であって、キャップオフ性能向上剤とし
て少なくともパラフィンワックス類を含有することを特
徴とするものである。
【0010】本発明に用いる酸化チタンは、隠蔽材とし
て用いるものであり、ルチル型、アナターゼ型などの各
種が使用でき、市販品としては、商品名クロノスKR−
310、同KR−380、同KR−480、同KA−1
0、同KA−30〔以上、チタン工業(株)製〕、商品
名タイペークR−780、同R−820、同CR−5
0、同CR−93、同A−100、同A−220〔以
上、石原産業(株)製〕、商品名タイピュアR−90
0、同R−931〔以上、デュポン社製〕、JR−70
1、JR−600、JR−801、JRNC、JA−
3、JA−5〔以上、テイカ(株)製〕などが挙げら
れ、これらは単独で、または2種以上を組合わせて用い
ることができる。酸化チタンの含有量は、修正液組成物
全量に対して、20〜60重量%、好ましくは、30〜
50重量%である。
【0011】本発明に用いる溶剤は、樹脂の溶剤、粘度
調製などに用いるものであり、具体的には、トルエン、
キシレン、n−へプタン、n−オクタン、3−メチルペ
ンタン、2,2,4−トリメチルペンタン、シクロヘキ
サン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロへキサン、
シクロペンタン、メチルシクロペンタンなどの炭化水素
系、1,1,1−トリクロロエチレン、テトラクロロエ
チレンなどのハロゲン炭化水素系、1,4−ジオキサ
ン、n−ブチルエーテルなどのエーテル系、エチルメチ
ルケトン、メチル−n−プロピルケトンなどのケトン
系、酢酸エチル、ギ酸プロピルなどのエステル系溶剤等
が挙げられ、これらは単独で、または2種以上を組合わ
せて用いることができる。好ましくは、筆跡が水性イン
キによるもの、または油性インキによるものであっても
使用できる点等から、シクロへキサン、メチルシクロへ
キサン、エチルシクロヘキサン、シクロペンタン、メチ
ルシクロペンタンなどのナフテン系炭化水素、n−へプ
タン、n−オクタン、3−メチルペンタン、2,2,4
−トリメチルペンタン等のパラフィン系溶剤が望まし
い。溶剤の含有量は、修正液組成物全量に対して、20
〜70重量%、好ましくは、30〜60重量%である。
【0012】本発明に用いる樹脂は、塗膜を形成するた
めに用いるものであり、具体的には、アクリル樹脂、ポ
リエステル樹脂、アルキッド樹脂、ビニル樹脂等が挙げ
られ、これらは単独で、または2種以上を組合わせて用
いることができる。好ましくは、修正した塗膜が再筆記
に耐えられる硬度を有すること、塗布部の折れ曲がりに
伴い塗膜が剥がれない接着性を有することの点等から、
アクリル樹脂、アルキッド樹脂が望ましい。樹脂の含有
量は、修正液組成物全量に対して、1〜40重量%、好
ましくは、5〜20重量%である。
【0013】本発明に用いるパラフィンワックス類は、
キャップオフ性能向上剤として用いるものであり、具体
的には、商品名パラフィンワックス155、同150、
同140、同135、同130、同125、同120、
同115、HNP−3、HNP−9、HNP−10、H
NP−11、HNP−12、SP−0145、SP−1
035、SP−3040、SP−3035、SP−01
10〔以上、日本精鑞(株)製〕、パラフィンmp42
〜44℃、同46〜48℃、同48〜50℃、同50〜
52℃、同52〜54℃、同54〜56℃、同56〜5
8℃、同58〜60℃、同60〜62℃、同62〜64
℃、同64〜66℃、同66〜68℃、同68〜70℃
〔以上、和光純薬工業(株)製〕等が挙げられ、これら
は単独で、または2種以上を組合わせて用いることがで
きる。なお、これらのパラフィンワックス類は、常温
(25℃)で固体であり、融点が40〜80℃である、
平均分子量(ガスクロ法による)が300以上である。
好ましくは、夏場の高温時期においても容易には溶解せ
ずに、キャップオフ性能が維持できる点から、50℃以
上の融点を有するパラフィンワックス類が望ましい。パ
ラフィンワックス類の含有量は、修正液組成物全量に対
して、0.01〜5.0重量%、好ましくは、0.05
〜3.0重量%である。パラフィンワックス類の含有量
が0.01重量%未満であると、本発明の効果を発揮せ
しめることができず、また、5.0重量%を越えると、
分散系の破壊による酸化チタン同士の凝集沈降が生じる
こととなり、好ましくない。更に、パラフィンワックス
類の他に、キャップオフ性能向上剤としてマイクロクリ
スタリンワックス、ペトロワックス、グリセリンステア
レート類等をパラフィンワックス類と共に、上記含有量
の範囲(0.01〜5.0重量%)で用いることができ
る。
【0014】本発明では、上記した成分の他に、本発明
の効果を損なわない範囲で、塗膜の隠蔽性の向上等の点
から中空粒子などの中空樹脂を酸化チタンと共に併用し
たり、修正した箇所を即座に知るために着色顔料を併用
したりすることができる。また、分散安定性の点から分
散剤、沈降防止剤を、粘度調整の点から増粘剤を、塗膜
の硬度調整の点から可塑剤を用いることができ、更に、
防錆剤、潤滑剤等の任意成分を適宜量含有せしめること
ができる。本発明の修正液組成物は、上記酸化チタン、
溶剤、樹脂、パラフィンワックス類、必要に応じて含有
する任意成分をボールミル、ペイントシェーカー等の分
散機で分散混合することによって得られる。
【0015】このように構成される本発明の修正液組成
物は、例えば、従来から公知の刷毛型の修正具やボール
ペン型の修正具等の修正液収納部に充填し使用に供され
ることとなる。本発明では、特に、図1及び2に示され
るボールペン型の修正具10に好適に用いることができ
る。この修正具10は、先端に金属(ステンレス又はセ
ラミック)製のボール11及び金属(ステンレス又はセ
ラミック)製のホルダー12を有するチップ20と、後
方に本発明の修正液組成物Aを充填してなる軸体となる
修正液収納部30とを備え、ボール11がチップ20先
端のボール抱持部21の内縁に密接するようにボール1
1の背面に押圧手段40により押圧が付与されてなるも
のである。なお、31は撹拌ボールである。押圧手段4
0は、先端に押圧部41を有する押圧棒42と、該押圧
棒42を常時先端側に付勢するスプリング部材43とを
備えたものである。この構成の修正具10で修正作業を
行う場合は、筆記と同様に筆跡部をボール11でなぞる
と、ボール11が沈みボール11とボール抱持部21と
の間にクリアランス部13ができることとなる。この際
に収納部42の修正液組成物Aは上記クリアランス部1
3を通って適正な流出量で外部に流出して、筆跡部を修
正することができることとなる。修正作業が終わると
(通常の状態では)、押圧手段40により、ボール11
がチップ20先端のボール抱持部21の内縁に密接して
修正液組成物Aは流出しない構造となるものである。な
お、未使用時には、キャップをして保管されるものであ
る。
【0016】本発明の修正液組成物では、キャップオフ
性能向上剤として用いるパラフィンワックス類は本発明
で用いるシクロへキサン、メチルシクロへキサン、メチ
ルシクロペンタンなどのナフテン系炭化水素等の溶剤と
共存してもその物性は変化することがなく、また、パラ
フィンワックス類含有により、酸化チタンや樹脂の機能
にも悪影響を及ぼすことなくキャップオフ性能を向上さ
せることができる。すなわち、上記修正具10におい
て、キャップオフの状態にて長期間大気中に晒した場
合、ボール11は開口部となる押圧手段40によりボー
ル抱持部21の内縁に密接してシールするものとなって
いるが、金属(又はセラミック)−金属(又はセラミッ
ク)による接触のため、完全に先端部をシールすること
はできないものである。具体的(ミクロ的)には、修正
液組成物は外部には流出しないが、極めて僅かな微小空
間部ができ、チップ内は該微小空間部を介して大気と連
通した状態となっている。この状態(キャップオフ状
態)で修正具10を長期間放置すると、修正液組成物中
の溶剤が蒸発することにより当該微小空間部で修正液組
成物が乾燥固化したり、チップ内の修正液組成物が乾燥
しやすくなることとなり、修正液組成物の吐出ができな
くなったり、または、正常な流出量とならないものとな
る。
【0017】本発明では、修正液組成物中にキャップオ
フ性能向上剤として少なくともパラフィンワックス類が
溶解されているので、キャップオフ状態で空気中にさら
されていても、溶剤との相互作用でボール11とボール
抱持部21の微小空間部にパラフィンワックス類による
被膜が形成され、この被膜により揮発成分である溶剤の
蒸発が抑制されチップ内等の修正液組成物の乾燥固化が
防止され、修正液組成物の正常な吐出ができると共に、
正常な流出量となるものである。この被膜は修正作業
(ボール11を動かすだけ)で破れてボールから適性に
修正液組成物が流出するものとなり、再度、長期間キャ
ップオフ状態にした場合に上記と同様に微小空間部に被
膜が形成されることとなる。この被膜形成→塗布(筆
記)→被膜形成→塗布(筆記)………は何回も繰り返し
効果を示すもの、すなわち、微小空間部に常時再生し、
塗布(筆記)時には破れる再生被膜が形成されるもので
ある。この効果は修正液収納部に充填した修正液組成物
を使い果たすまで繰り返すこととなり、また、筆跡部を
きれいに塗布(修正)することができることとなる。従
って、本発明の修正液組成物により、修正時に被膜が破
れた後も再度被膜が再生することにより何度修正(筆
記)しても被膜が再生されるので、キャップオフの状態
にて長期間大気中にさらしてもドライアップすることな
く、使用開始直後より良好な修正作業をすることができ
るキャップオフ性能に優れた修正液組成物及び修正具が
提供されることとなる。
【0018】本発明の修正具は、上述の如く構成される
ものであるが、上記実施形態に限定されるものではな
く、本発明の技術思想の範囲内で適宜変更することがで
きる。例えば、修正具10において、ボール11がチッ
プ20先端のボール抱持部21の内縁に密接するように
ボール11の背面に押圧手段40により押圧する構造と
したが、チップ内にボール11を2つ収納した構造の修
正具であってもよいものである。また、押圧手段40
を、先端に押圧部41を有する押圧棒42と、該押圧棒
42を常時先端側に付勢するスプリング部材43とを備
えたもので構成したが、スプリング部材43の先端を押
圧部として押圧棒42を省略して構成としてもよいもの
である。
【0019】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例により、更
に具体的に説明するが、本発明は下記実施例によって何
等限定されるものではない。
【0020】〔実施例1〜6及び比較例1〜3〕下記表
1に示される配合組成となる修正液組成物を調製した。
各修正液組成物は、酸化チタン、樹脂及び溶剤(及び任
意成分)を室温下でペイントシェーカーにて1時間分散
後、キャップオフ性能向上剤等を投入し、70℃の温度
環境下で撹拌混合した。なお、比較例1〜2のキャップ
オフ性能向上剤を投入しない場合は、1時間の分散混合
で調製した。
【0021】得られた各修正液組成物を図1及び2に示
される下記構成のチップ内にスプリング、押圧手段内蔵
の修正具又は図1及び図2に示されもので、下記構成で
チップ内にスプリング、押圧手段を有しない(ボールを
ボール抱持部21で抱持する)軸体となる修正液収容部
に夫々18ml充填し、下記方法により、キャップオフ
性、塗布性及び沈降分離性の評価を行った。これらの結
果を下記表1に示す。 修正具の構成: ボール:直径1.0mm、ステンレス製 ホルダー:ステンレス製 軸体:ナイロン製 クリアランス部の最小幅:0.1mm
【0022】〔キャップオフ性の試験方法〕キャップオ
フ性は、溶剤の揮発量の変化で評価した。すなわち、充
填した修正液の液重量を測定した後、キャップオフ状態
でRT(25℃、60%、以下同様)にて放置し、2週
間後に再び修正液のみの重量減少変化(重量%)を測定
して、キャップオフ性を評価した。
【0023】〔塗布性の試験方法〕キャップオフ状態で
RTにて放置し、2週間後に油性インキで筆記した文字
の修正を行い、下記評価基準により、塗布性を評価し
た。 評価基準: ◎:初筆より容易に修正できた。 〇:5文字以内で修正できた(1文字サイズは約1×1
cm) △:5文字以上より修正できた(1文字サイズは約1×
1cm) ×:チップ先端のボール抱持部が固化したため使用不
可。
【0024】〔沈降分離性の試験方法〕得られた修正液
をガラス容器内で入れ密閉した後、RTにて30日間静
置した後、下記評価基準により、沈降分離性を評価し
た。 評価基準: ◎:沈降、液分離共に無し 〇:沈降、液分離共に多少有り ×:沈降、液分離共に有り
【0025】
【表1】
【0026】上記表1の結果から明らかなように、本発
明範囲となる実施例1〜6は、本発明の範囲外となる比
較例1〜3に較べて、溶剤の揮発量が少なく、塗布性に
優れ、沈降分離もなく、キャップオフの状態にて長期間
大気中にさらしてもドライアップすることなく、使用開
始直後より良好な修正作業をすることができるキャップ
オフ性能に優れた修正液組成物であることが判明した。
個別的にみると、実施例1〜6は、少なくとも酸化チタ
ンと溶剤と樹脂とを含有する修正液組成物に、キャップ
オフ性能向上剤を含有したものであり、実施例1及び2
はこの修正液組成物をチップ内にスプリング、押圧手段
を有しない修正具に充填したもの、実施例3〜6はチッ
プ内にスプリング、押圧手段を有する修正具に充填した
ものであり、いずれも修正具を用いたものであっても、
溶剤の揮発量が少なく、塗布性に優れ、沈降分離もな
く、キャップオフの状態にて長期間大気中にさらしても
ドライアップすることなく、使用開始直後より良好な修
正作業をすることができることが判った。なお、実施例
5は酸化チタンと共に中空樹脂を併用した場合であり、
実施例6は防錆剤を更に配合した場合である。これに対
して、比較例1は、キャップオフ性能向上剤を配合しな
い修正液組成物をチップ内にスプリング、押圧手段を有
しない修正具に充填したものであり、この場合は、溶剤
の揮発量が多く、塗布性に劣ることが判った。また、比
較例2は、キャップオフ性能向上剤を配合しない修正液
組成物をチップ内にスプリング、押圧手段を有する修正
具に充填したものであり、この場合は、溶剤の揮発量が
比較例1より少なくなったが実施例よりは明らかに多
く、また、塗布性に劣ることが判った。比較例3は、キ
ャップオフ性能向上剤としてレシチンを配合した修正液
組成物をチップ内にスプリング、押圧手段を有する修正
具に充填したものであり、この場合は、溶剤の揮発量が
少なくなったが、塗布性に劣ると共に、液の沈降、液分
離が起こった。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、キャップオフの状態に
て長期間大気中にさらしてもドライアップすることな
く、使用開始直後より良好な修正作業をすることができ
るからキャップオフ性能に優れた修正液組成物及び刷毛
型タイプ、ボールペン型タイプの修正具などに好適な修
正具が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の修正具の実施形態の一例を示す縦断面
図である。
【図2】図1のチップ部分(I部分)の拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
10 修正具 11 ボール 12 ホルダー 20 チップ 30 修正液収納部 40 押圧手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも酸化チタンと溶剤と樹脂とを
    含有する修正液組成物であって、キャップオフ性能向上
    剤として少なくともパラフィンワックス類を含有するこ
    とを特徴とするキャップオフ性能に優れた修正液組成
    物。
  2. 【請求項2】 パラフィンワックス類の含有量が修正液
    組成物全量に対して、0.01〜5.0重量%である請
    求項1記載のキャップオフ性能に優れた修正液組成物。
  3. 【請求項3】 先端にボール及びホルダーを有するチッ
    プと、後方に修正液収納部とを備え、先端ボールがチッ
    プ先端のボール抱持部の内縁に密接するように先端ボー
    ルの背面に押圧手段により押圧が付与されてなる修正具
    であって、上記修正液収納部に請求項1又は2記載の修
    正液組成物が充填されていることを特徴とする修正具。
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