JP2002347593A - 圧力関連ユニット検査方法および圧力関連ユニット検査システム - Google Patents

圧力関連ユニット検査方法および圧力関連ユニット検査システム

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JP2002347593A JP2001159912A JP2001159912A JP2002347593A JP 2002347593 A JP2002347593 A JP 2002347593A JP 2001159912 A JP2001159912 A JP 2001159912A JP 2001159912 A JP2001159912 A JP 2001159912A JP 2002347593 A JP2002347593 A JP 2002347593A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電磁弁と圧力センサとが組み込まれたアクチュ
エータにおける電磁弁の機能をその電磁弁がそのアクチ
ュエータに組み込まれている状態で検査する技術を改善
する。 【解決手段】検査されるべきアクチュエータ50に組み
込まれている圧力センサ1,・・・,nを用いてそのア
クチュエータ50における電磁弁(図示しない)の検査
を行う。したがって、アクチュエータ50の外部に配置
された圧力センサを用いてそのアクチュエータ50にお
ける電磁弁の検査が行われる場合に比較し、それら電磁
弁と圧力センサとの間における流路を短くすることが容
易となる。よって、圧力の応答性向上、圧力損失要因の
低減等が実現され、電磁弁の検査に必要な時間を容易に
短縮し得るとともに、その検査の精度を容易に向上させ
得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも1つの
圧力関連要素と少なくとも1つの圧力センサとが組み込
まれた圧力関連ユニットの機能を検査する技術に関する
ものであり、特に、圧力関連要素の機能をその圧力関連
要素が圧力関連ユニットに組み込まれている状態で検査
する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車のブレーキシステムにお
いては、少なくとも1つの圧力関連要素と少なくとも1
つの圧力センサとが組み込まれた圧力関連ユニットが使
用される。圧力関連要素が電磁弁を含む場合には、その
圧力関連ユニットは、電磁弁ユニットと称されること
や、アクチュエータと称されることがある。
【0003】ここに、圧力関連要素としては、例えば、
圧力源等、圧力を発生させる圧力発生要素や、電磁圧力
制御弁等、圧力を制御する圧力制御要素や、電磁流量制
御弁等、流量を制御する流量制御要素や、流体が流れる
方向を制御する方向制御要素があり、さらに、フィル
タ、シール、オリフィス、通路等もある。
【0004】以下、電磁弁ユニットの機能を検査する場
合を例にとり、圧力関連ユニットの機能を検査する技術
の従来例をいくつか説明する。
【0005】電磁弁ユニットは、それが使用される対象
物への取付けに先立って組立てが行われるとともに、そ
の組立てに際し、電磁弁ユニットの機能が検査される。
例えば、電磁弁ユニットにおける電磁弁については、そ
れの機能がその電磁弁ユニットに組み込まれている状態
で検査される。
【0006】特開平10−287228号公報には、電
磁弁ユニットの機能を検査する電磁弁ユニット検査方法
の一従来例が開示されている。
【0007】この従来の電磁弁ユニット検査方法によれ
ば、電磁弁ユニットがそれの検査のために取り付けられ
る検査システムが、電磁弁ユニットの第1ポートに気体
を供給する圧力源と、電磁弁ユニットの第2ポートを大
気に連通させる通路と、その通路を流れる気体の流量を
検出する流量センサと、それら第1ポートと第2ポート
との間における圧力差を検出する圧力差検出装置と、そ
れら流量センサおよび圧力差検出装置の出力信号に基づ
いて電磁弁ユニットを検査する検査装置とを含むように
構成される。
【0008】以上の説明から明らかなように、この従来
の電磁弁ユニット検査方法においては、検査されるべき
電磁弁ユニットの外部におけるセンサまたは検出装置を
使用することにより、その電磁弁ユニットの機能が検査
されるのである。
【0009】図26には、電磁弁ユニットを検査するた
めに使用される検査システムの別の従来例が系統的に示
されている。この検査システムも、先の従来例と同様
に、電磁弁ユニットしてのアクチュエータ400が一時
的に取り付けられるように設計されている。
【0010】この従来の検査システムは、圧力源として
のエア源402を備えている。そのエア源402は、加
減圧切換えのための複数のバルブ404、複数の調圧器
406、および複数の圧力センサ408をそれぞれ順に
介してアクチュエータ400における複数の高圧ポート
に接続される。それら複数のバルブ404は、ドライバ
412を介してコントローラ414に接続される。コン
トローラ414は、調圧のための指令と、バルブを駆動
するための指令とをドライバ412に供給する。
【0011】この従来の検査システムにおいては、アク
チュエータ400における複数のリザーバポートが、複
数の圧力センサ420、複数の流量センサ422および
複数のバルブ424を介して大気に開放される。それら
複数の圧力センサ420と複数の流量センサ422と
は、いずれも、増幅器(図において「AMP」で表
す。)426を介してコントローラ414に接続され
る。その増幅器426からコントローラ414には、圧
力および流量に関する計測値が供給される。これに対し
て、複数のバルブ424は、ドライバ412を介してコ
ントローラ414に接続される。
【0012】さらに、この従来の検査システムにおいて
は、アクチュエータ400における複数の圧力センサの
出力信号が増幅器426を介してコントローラ414に
取り込まれるようになっている。
【0013】コントローラ414は、それが検査システ
ムにおける各種機器に出力した信号と、アクチュエータ
400からコントローラ414に供給された信号とに基
づき、アクチュエータ400の機能が正常であるか否か
を判定する。
【0014】具体的には、コントローラ414は、アク
チュエータ400の外部における各圧力センサ408に
より検出された圧力と、アクチュエータ400の内部に
おける各圧力センサにより検出された圧力とが互いに整
合するか否かを判定することにより、アクチュエータ4
00における各圧力センサの機能を検査する。
【0015】コントローラ414は、さらに、バルブ4
04と調圧器406とにより、アクチュエータ400に
おける各電磁弁を検査するために必要な圧力環境を実現
し、その圧力環境のもと、各電磁弁の検査に必要な信号
を供給するとともに、それに応答して、アクチュエータ
400の外部における圧力センサ420により検出され
た圧力に基づき、各電磁弁の機能を検査する。各電磁弁
の機能を電磁弁ユニットに組み込まれている状態で検査
するのである。
【0016】そのようにして検査された結果は、コント
ローラ414に接続されたモニタ430を介して作業者
に表示される。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】以上、従来の電磁弁ユ
ニット検査方法を2つ説明したが、いずれの方法におい
ても、電磁弁ユニットの機能を検査するために、その電
磁弁ユニットの作動状態を反映した物理量の一例である
圧力を検査システムにおいて検出せざるを得なかった。
電磁弁ユニットの外部において検出せざるを得なかった
のである。
【0018】そのため、従来の電磁弁ユニット検査方法
においては、電磁弁ユニットの複数の構成要素のうち検
査されるべき検査対象(例えば、電磁弁)と、その検査
対象の作動状態を検出するセンサとの間における流路が
長くなる。その流路が長くなると、一般に、その流路の
容積も大きくなり、その結果、検査対象の作動の影響が
流体を伝播してセンサに到達するまでに長い時間が必要
となる。
【0019】このような事情から、従来の電磁弁ユニッ
ト検査方法においては、電磁弁ユニットの検査に長い時
間が必要であった。
【0020】さらに、従来の電磁弁ユニット検査方法に
おいては、電磁弁ユニットにおける検査対象と、その電
磁弁ユニットの外部においてその検査対象の作動状態を
検出するセンサ(以下、「外部センサ」という。)との
間に、電磁弁ユニットの外部に配置された外部通路が存
在する。さらに、それら検査対象と外部通路との接続部
が不連続になり易い。さらにまた、場合によっては、そ
の外部通路に、各種電磁弁やフィルタも存在する。
【0021】そのため、従来の電磁弁ユニット検査方法
においては、検査対象から外部センサまで圧力が伝播す
る際に圧力損失が生じ易い。
【0022】このような事情から、従来の電磁弁ユニッ
ト検査方法においては、検査対象の作動状態を外部セン
サによって正確に検出することによって電磁弁ユニット
の機能を正確に検査するために、慎重な配慮が必要であ
る場合もあった。
【0023】さらに、従来の検査システムにおいては、
電磁弁ユニット検査のためにその検査対象が置かれるべ
き圧力環境を実現するための機器や、その検査対象の作
動状態を反映した物理量を検出するための機器が不可欠
であった。前者の機器の一例は、図26における調圧器
406であり、後者の機器の一例は、同図における圧力
センサ420である。
【0024】そのため、従来の検査システムには、構造
が複雑になり易いという問題があった。
【0025】以上、電磁弁ユニットを検査する場合を例
にとり、従来の圧力関連ユニット検査方法および圧力関
連ユニット検査システムの問題を説明したが、電磁弁ユ
ニットにおける電磁弁以外の圧力関連要素を検査する場
合にも同様な問題があり、さらに、圧力関連要素として
電磁弁を有しない圧力関連ユニットを検査する場合にも
同様な問題がある。
【0026】
【課題を解決するための手段および発明の効果】以上説
明した事情を背景として、本発明は、圧力関連ユニット
の機能を検査する技術を時間的な観点、精度的な観点ま
たは設備的な観点から改善することを課題としてなされ
たものであり、本発明によって下記各態様が得られる。
各態様は、請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を
付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載
する。これは、本明細書に記載の技術的特徴のいくつか
およびそれらの組合せのいくつかの理解を容易にするた
めであり、本明細書に記載の技術的特徴やそれらの組合
せが以下の態様に限定されると解釈されるべきではな
い。 (1) ハウジングと、そのハウジングに組み込まれた
少なくとも1つの圧力関連要素と、その圧力関連要素を
流れる流体の圧力を検出するために前記ハウジングに組
み込まれた少なくとも1つの圧力センサとを備えた圧力
関連ユニットの機能を検査する方法であって、その圧力
関連ユニット内に圧力を生起する圧力生起工程と、その
圧力が生起されている状態で、前記少なくとも1つの圧
力センサのうち予め選択された少なくとも1つの選択圧
力センサの出力信号をセンサ信号として取り込む取り込
み工程と、その取り込まれたセンサ信号に基づき、前記
少なくとも1つの圧力関連要素のうち予め選択された少
なくとも1つの検査対象の機能を検査する検査工程とを
含む圧力関連ユニット検査方法。
【0027】この方法においては、検査されるべき圧力
関連ユニットに組み込まれている圧力センサを用いてそ
の圧力関連ユニットにおける検査対象の検査が行われ
る。
【0028】したがって、この方法によれば、その圧力
関連ユニットの外部に配置された圧力センサを用いてそ
の圧力関連ユニットにおける検査対象の検査が行われる
場合に比較し、それら検査対象と圧力センサとの間にお
ける流路を短くすることが容易となる。
【0029】よって、この方法によれば、その流路短縮
化による圧力応答性向上に起因し、圧力関連ユニットの
検査に必要な時間を短縮することが容易となる。
【0030】さらに、この方法によれば、検査されるべ
き圧力関連ユニットの外部に配置された通路や圧力セン
サを利用せずにその検査を行うことが可能となる。
【0031】よって、この方法によれば、圧力関連ユニ
ットにおける検査対象と圧力センサとの間に予定外の圧
力損失を生じさせる要因が存在しなくなり、その結果、
圧力センサによって検査対象の作動状態を正確に検出す
ることが容易となり、ひいては、圧力関連ユニットを正
確に検査することも容易となる。
【0032】本項に係る方法は、圧力関連ユニットにお
ける電磁弁の機能をその圧力関連ユニットに組み込まれ
ている状態で検査するために使用したり、圧力関連ユニ
ットにおける他の構成要素(例えば、流体通路、圧力
源、フィルタ等)の機能をその圧力関連ユニットに組み
込まれている状態で検査するために使用することが可能
である。
【0033】本項における「圧力センサ」は、圧力を連
続的に検出する形式としたり、2以上の複数のレベルで
段階的に検出する形式とすることが可能である。後者の
形式の一例は、圧力スイッチとして知られている。
【0034】また、本項において「圧力生起工程」は、
圧力関連ユニットの外部に配置された圧力源を利用して
その圧力関連ユニット内に圧力を生起する形式とした
り、圧力関連ユニットに圧力関連要素として組み込まれ
ている圧力源を利用してその圧力関連ユニット内に圧力
を生起する形式とすることが可能である。 (2) さらに、前記取り込み工程において前記センサ
信号が取り込まれるのに先立ち、前記選択圧力センサの
機能を検査するセンサ検査工程を含む(1)項に記載の
圧力関連ユニット検査方法。
【0035】この方法によれば、圧力関連ユニットにお
ける検査対象の検査に先行し、その検査において利用さ
れるべき圧力センサが検査される。
【0036】したがって、この方法によれば、異常であ
る圧力センサを用いることによって圧力関連ユニットが
検査されてしまう事態を回避し得、その結果、圧力関連
ユニットの検査結果に対する信頼性を向上させることが
容易となる。 (3) 前記センサ検査工程が、同じ圧力環境におい
て、前記選択圧力センサと、前記圧力関連ユニットの外
部における圧力センサとによりそれぞれ検出された2つ
の圧力が互いに整合する場合には、その選択圧力センサ
の機能が正常であると判定し、そうではない場合には、
その選択圧力センサの機能が正常ではないと判定する工
程を含む(2)項に記載の圧力関連ユニット検査方法。 (4) 前記選択圧力センサが、前記圧力関連ユニット
に組み込まれている複数の圧力センサを含み、前記セン
サ検査工程が、前記圧力関連ユニットにおける同じ圧力
環境において、それら複数の圧力センサによりそれぞれ
検出された複数の圧力が互いに整合する場合には、それ
ら複数の圧力センサのすべての機能が正常であると判定
し、そうではない場合には、それら複数の圧力センサの
いずれかの機能が正常ではないと判定する工程を含む
(2)または(3)項に記載の圧力関連ユニット検査方
法。
【0037】この方法によれば、前記(3)項に係る方
法とは異なり、圧力関連ユニットに組み込まれていない
圧力センサを利用することなく、その圧力関連ユニット
における複数の圧力センサを、それらの作動状態を相互
に比較することにより、より簡単にかつ短時間で検査す
ることが容易となる。 (5) 前記検査工程が、前記センサ信号により表され
る圧力に基づき、前記検査対象の機能を検査する工程を
含む(1)ないし(4)項のいずれかに記載の圧力関連
ユニット検査方法。
【0038】この方法によれば、圧力関連ユニットにお
ける検査対象の機能を、少なくともそれの静的な特性を
考慮することにより検査することが可能となる。 (6) 前記検査工程が、前記センサ信号により表され
る圧力の時間的変化勾配に基づき、前記検査対象の機能
を検査する工程を含む(1)ないし(5)項のいずれか
に記載の圧力関連ユニット検査方法。
【0039】この方法によれば、圧力関連ユニットにお
ける検査対象の機能を、少なくともそれの動的な特性を
考慮することにより検査することが可能となる。 (7) 前記少なくとも1つの圧力関連要素が、少なく
とも1つの電磁弁を含み、前記検査工程が、前記取り込
まれたセンサ信号に基づき、その少なくとも1つの電磁
弁のうち検査対象として予め選択された少なくとも1つ
の被検査電磁弁の機能を検査する電磁弁検査工程を含む
(1)ないし(6)項のいずれかに記載の圧力関連ユニ
ット検査方法。
【0040】この方法によれば、圧力関連ユニットにお
ける電磁弁が、その圧力関連ユニットに組み込まれてい
る状態で、かつ、同じ圧力関連ユニットに組み込まれて
いる圧力センサを利用することにより検査される。
【0041】したがって、この方法によれば、圧力関連
ユニットにおける電磁弁を簡単かつ迅速に検査すること
が容易となる。
【0042】特に、圧力関連ユニットに電磁弁が多数組
み込まれている場合や、組み込まれている電磁弁が、検
査に複雑な工程が必要で検査時間が長くなり易い形式の
電磁弁である場合(例えば、後述のリニア増圧弁やリニ
ア減圧弁である場合)には、本項に係る方法を実施する
ことにより、検査時間の効果的な短縮を容易に図り得
る。
【0043】本項における「電磁弁」としては、例え
ば、励磁電流に比例して開度が変化するリニア弁を選ん
だり、単純な開閉弁を選んだり、スプール弁を選んだり
することが可能である。この解釈は、他の項においても
採用することが可能である。 (8) さらに、前記被検査電磁弁の励磁電流を離散的
に変更する電流変更工程を含み、前記取り込み工程が、
その電流変更工程によって前記被検査電磁弁の励磁電流
が変更されるごとに前記センサ信号を取り込む工程を含
み、前記電磁弁検査工程が、前記被検査電磁弁に関する
複数の励磁電流と複数のセンサ信号との関係に基づき、
その被検査電磁弁の機能を検査する工程を含む(7)項
に記載の圧力関連ユニット検査方法。
【0044】この方法によれば、同じ電磁弁につき、複
数の励磁電流と複数のセンサ信号すなわち圧力に関する
静的または動的な性質との関係を取得し得、さらに、そ
の取得された関係に基づき、電磁弁を検査することが可
能となる。 (9) 前記少なくとも1つの電磁弁が、前記圧力関連
ユニットに組み込まれている複数の電磁弁を含み、当該
圧力関連ユニット検査方法が、さらに、それら複数の電
磁弁のうち前記被検査電磁弁を除くもののうち予め選択
された少なくとも1つの選択電磁弁を作動させることに
より、その被検査電磁弁を検査するために必要な圧力環
境を実現する圧力環境実現工程を含み、前記取り込み工
程が、その実現された圧力環境のもとに前記センサ信号
を取り込む工程を含む(7)または(8)項に記載の圧
力関連ユニット検査方法。
【0045】この方法によれば、検査されるべき圧力関
連ユニットにおけるある電磁弁の検査に必要な圧力環境
を、同じ圧力関連ユニットにおける別の電磁弁を用いて
実現される。
【0046】したがって、この方法によれば、検査に必
要な圧力環境を実現するために、圧力関連ユニットの外
部に配置された機器を使用することが不可欠ではなくな
る。
【0047】よって、この方法によれば、例えば、検査
に必要な圧力環境を迅速に実現することや、正確に実現
することが容易となる。 (10) さらに、前記被検査電磁弁の作動状態を、そ
れを検査するために予め定められた検査状態に変化させ
る状態変化工程を含み、前記取り込み工程が、その検査
状態において前記センサ信号を取り込む工程を含む
(7)ないし(9)項のいずれかに記載の圧力関連ユニ
ット検査方法。 (11) 前記電磁弁検査工程が、前記被検査電磁弁の
開度を検査する開度検査と、その被検査電磁弁における
流体のリークを検査するリーク検査と、その被検査電磁
弁を開かせるためにそれを励磁したことに応答してその
被検査電磁弁の開度が増加する特性である開弁応答性を
検査する開弁応答性検査と、前記被検査電磁弁が、それ
の入口と出口との間における圧力差によって自ら開く自
開を行うときのその圧力差である自開弁圧を検査する自
開弁圧検査と、前記被検査電磁弁が、それの入口と出口
との間における圧力差によって自ら閉じる自閉を行うと
きのその圧力差である自閉弁圧を検査する自閉弁圧検査
と、前記被検査電磁弁が、それの入口と出口との間にお
ける圧力差によって自ら閉じる自閉を行っている状態
で、その圧力差を減少させることによってその自閉が解
除されるときのその圧力差である自閉解除圧を検査する
自閉解除圧検査と、前記被検査電磁弁が、それの励磁電
流を増加させることによって開くときのその励磁電流で
ある開弁電流を検査する開弁電流検査との少なくとも1
つを行うものである(7)ないし(10)項のいずれか
に記載の圧力関連ユニット検査方法。
【0048】この方法においては、開度検査は、例え
ば、電磁弁の励磁電流と、圧力センサにより検出された
圧力またはそれの時間的変化勾配との関係を考慮するこ
とにより行うことが可能である。
【0049】また、リーク検査は、例えば、電磁弁の励
磁電流と、圧力センサにより検出された圧力の時間的変
化勾配との関係を考慮することにより行うことが可能で
ある。 (12) ハウジングと、そのハウジングに組み込まれ
た少なくとも1つの圧力関連要素と、その圧力関連要素
を流れる流体の圧力を検出するために前記ハウジングに
組み込まれた少なくとも1つの圧力センサとを備えた圧
力関連ユニットの機能を検査するためにその圧力関連ユ
ニットが一時的に取り付けられて使用される圧力関連ユ
ニット検査システムであって、その取り付けられた圧力
関連ユニット内に圧力を生起するためにその圧力関連ユ
ニットに接続される圧力源と、その圧力が生起されてい
る状態で、前記少なくとも1つの圧力センサのうち予め
選択された少なくとも1つの選択圧力センサの出力信号
をセンサ信号として取り込むとともに、その取り込まれ
たセンサ信号に基づき、前記少なくとも1つの圧力関連
要素のうち予め選択された少なくとも1つの検査対象の
機能を検査するコントローラとを含む圧力関連ユニット
検査システム。
【0050】このシステムによれば、検査されるべき圧
力関連ユニットに組み込まれている圧力センサを用いて
その圧力関連ユニットにおける検査対象の検査を行い得
る。
【0051】したがって、このシステムによれば、圧力
関連ユニットを検査するためにそのシステムに搭載する
ことが必要な機器の種類や数を削減することが容易とな
る。 (13) 前記コントローラが、前記センサ信号が取り
込まれるのに先立ち、前記選択圧力センサの機能を検査
するセンサ検査部を含む(12)項に記載の圧力関連ユ
ニット検査システム。
【0052】このシステムによれば、圧力関連ユニット
における検査対象の検査に先行し、その検査において利
用されるべき圧力センサが検査される。
【0053】したがって、このシステムによれば、異常
である圧力センサを用いることによって圧力関連ユニッ
トが検査されてしまう事態を回避し得、その結果、圧力
関連ユニットの検査結果に対する信頼性を向上させるこ
とが容易となる。 (14) 前記圧力源が、加圧源と負圧源との少なくと
も一方を含む(12)または(13)項に記載の圧力関
連ユニット検査システム。 (15) 前記少なくとも1つの圧力関連要素が、少な
くとも1つの電磁弁を含み、前記コントローラが、前記
取り込まれたセンサ信号に基づき、その少なくとも1つ
の電磁弁のうち検査対象として予め選択された少なくと
も1つの被検査電磁弁の機能を検査する電磁弁検査部を
含む(12)ないし(14)項のいずれかに記載の圧力
関連ユニット検査システム。
【0054】このシステムによれば、圧力関連ユニット
における電磁弁を、その圧力関連ユニットに組み込まれ
ている状態で、かつ、同じ圧力関連ユニットに組み込ま
れている圧力センサを利用することにより検査すること
が可能となる。
【0055】したがって、このシステムによれば、圧力
関連ユニットにおける電磁弁を簡単かつ迅速に検査する
ことが可能となる。
【0056】本項における「電磁弁検査部」は、前記
(2)ないし(11)項のいずれかに記載の特徴的技術
を実施する態様で実施することが可能である。 (16) 前記コントローラが、前記被検査電磁弁を作
動させる第1作動部を含む(15)項に記載の圧力関連
ユニット検査システム。 (17) 前記第1作動部が、前記被検査電磁弁の励磁
電流を離散的に変更する電流変更部を含み、前記電磁弁
検査部が、その電流変更部によって前記被検査電磁弁の
励磁電流が変更されるごとに前記センサ信号を取り込む
ことにより、その被検査電磁弁に関する複数の励磁電流
と複数のセンサ信号との関係に基づき、その被検査電磁
弁の機能を検査する手段を含む(16)項に記載の圧力
関連ユニット検査システム。
【0057】このシステムによれば、同じ電磁弁につ
き、複数の励磁電流と複数のセンサ信号すなわち圧力に
関する静的または動的な性質との関係を取得し得、さら
に、その取得された関係に基づき、電磁弁を検査するこ
とが可能となる。 (18) 前記少なくとも1つの電磁弁が、前記圧力関
連ユニットに組み込まれている複数の電磁弁を含み、前
記コントローラが、さらに、それら複数の電磁弁のうち
前記被検査電磁弁を除くもののうち予め選択された少な
くとも1つの選択電磁弁を作動させる第2作動部を含む
(15)ないし(17)項のいずれかに記載の圧力関連
ユニット検査システム。
【0058】このシステムによれば、検査されるべき圧
力関連ユニットにおけるある電磁弁の検査に必要な圧力
環境を、同じ圧力関連ユニットにおける別の電磁弁を用
いて実現することが可能となる。
【0059】したがって、このシステムによれば、検査
に必要な圧力環境を実現するために、圧力関連ユニット
の外部に配置された機器を使用することが不可欠ではな
くなる。
【0060】よって、このシステムによれば、検査に必
要な圧力環境を迅速に実現するためにそのシステムに搭
載することが必要な機器の種類や数を削減することが容
易となる。 (19) ハウジングと、そのハウジングに組み込まれ
た少なくとも1つの電磁弁と、その電磁弁を流れる流体
の圧力を検出するために前記ハウジングに組み込まれた
少なくとも1つの圧力センサとを備えた電磁弁ユニット
であって、その少なくとも1つの圧力センサのうち予め
選択された少なくとも1つの選択圧力センサが、当該電
磁弁ユニットがそれに予定された対象物において使用さ
れる場合のみならず、当該電磁弁ユニットが電磁弁ユニ
ット検査システムに一時的に取り付けられることによ
り、前記少なくとも1つの電磁弁のうち検査対象として
予め選択された少なくとも1つの被検査電磁弁の機能が
その被検査電磁弁が当該電磁弁ユニットに組み込まれて
いる状態で検査される場合にも、その被検査電磁弁の作
動状態の影響を受けた圧力を検出するために使用される
電磁弁ユニット。
【0061】この電磁弁ユニットによれば、電磁弁ユニ
ットにおける電磁弁を、その電磁弁ユニットに組み込ま
れている状態で、かつ、同じ電磁弁ユニットに組み込ま
れている圧力センサを利用することにより検査すること
が可能となる。
【0062】したがって、この電磁弁ユニットによれ
ば、電磁弁ユニットにおける電磁弁を簡単かつ迅速に検
査することが可能となる。
【0063】
【発明の実施の形態】以下、本発明のさらに具体的な一
実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0064】本発明の一側面の一実施形態に従う電磁弁
ユニット検査方法は、車両に搭載されるブレーキシステ
ムに組み込まれた複数の電磁弁を検査するものであり、
この方法は、本発明の別の側面の一実施形態に従う電磁
弁ユニット検査システムを用いて実施される。その電磁
弁ユニット検査方法は、前記(1)項に係る圧力関連ユ
ニット検査方法の一例であり、また、その電磁弁ユニッ
ト検査システムは、前記(12)項に係る圧力関連ユニ
ット検査システムの一例である。
【0065】図1には、そのブレーキシステムが液圧回
路図で示されている。このブレーキシステムは、左右前
輪FL,FRと左右後輪RL,RRとを備えた4輪車両
に搭載される。このブレーキシステムは、基本的には電
気制御式であり、ポンプ10とアキュムレータ12とを
主体とする電気的圧力源14を主圧力源として備えてい
る。この電気的圧力源14は、さらに、ポンプ10を駆
動するモータ16と、ポンプ10の圧力(アキュムレー
タ12の圧力と等しい)を検出するポンプ圧センサ18
とを備えている。
【0066】このブレーキシステムは、さらに、液圧ブ
ースタ付きマスタシリンダ(図2においては「M/C」
で表す。)22を主体とするマニュアル圧力源24を補
助圧力源として備えている。このマニュアル圧力源24
は、電気的圧力源14が故障した場合にそれに代わって
ブレーキシステムの圧力源として機能するように設計さ
れている。
【0067】液圧ブースタ付きマスタシリンダ22は、
よく知られているように、運転者により操作されるブレ
ーキ操作部材としてのブレーキペダル28の作動により
機械的にブレーキ液圧を発生させるとともに、電気的圧
力源14の液圧がそのブレーキペダル28の操作量(例
えば、操作ストローク、操作力、またはブレーキペダル
28により直接に加圧されるマスタシリンダ部の液圧)
に応じて調整されて導入されることにより、ブレーキペ
ダル28の操作量の割に高いブレーキ液圧を発生させる
ように設計されている。電気的圧力源14の液圧により
助勢されつつブレーキペダル28の操作量に応じた高さ
のブレーキ液圧を機械的に発生させるように設計されて
いるのである。
【0068】この液圧ブースタ付きマスタシリンダ22
は、さらに、リザーバ30と、電気的圧力源14の液圧
が上限設定値を超えないようにするためにリリーフ弁3
2とを備えている。
【0069】このブレーキシステムは、さらに、ブレー
キペダル28の操作量を検出する操作量センサ34と、
ストロークシミュレータ36とを備えている。ストロー
クシミュレータ36は、液圧ブースタ付きマスタシリン
ダ22から排出されるブレーキ液をそれの液圧の高さに
応じた量で圧力下に吸収する吸収器38と、液圧ブース
タ付きマスタシリンダ22をその吸収器38に連通させ
る状態とその吸収器38から遮断する状態とに切り換わ
る電磁弁としての常閉の電磁開閉弁40とを備えてい
る。この電磁開閉弁40は、電気的圧力源14が正常で
ある場合に、励磁されることにより、液圧ブースタ付き
マスタシリンダ22を吸収器38に連通させる。
【0070】電気的圧力源14が正常である場合には、
液圧ブースタ付きマスタシリンダ22がアクチュエータ
50から遮断される位置に後述の電磁開閉弁118,1
20が切り換えられる。この状態では、液圧ブースタ付
きマスタシリンダ22がこのブレーキシステムの圧力源
として機能せず、よって、本来であれば、その液圧ブー
スタ付きマスタシリンダ22からブレーキ液が排出され
ない。そのような状態であるにもかかわらず、運転者に
よるブレーキ操作力に応じてブレーキペダル28の操作
ストロークが変化する状態をシミュレートするためにス
トロークシミュレータ36が設けられているのである。
【0071】このブレーキシステムは、さらに、電磁弁
ユニットとしてのアクチュエータ50を備えている。こ
のアクチュエータ50は、図2に示すように、複数の液
通路と複数の電磁弁と複数の圧力センサとがそれらに共
通のハウジング54に組み込まれることによって構成さ
れている。それら液通路、電磁弁および圧力センサにつ
いては後に詳述する。
【0072】アクチュエータ50においては、それら液
通路および電磁弁の配置が、図1に示すように、4つの
車輪にそれぞれ設けられた4つのブレーキを作動させる
4つのホイールシリンダ(図2においては「W/C」で
表す。)60の液圧を互いに独立に制御するために設定
されている。
【0073】図1に示すように、このブレーキシステム
は、電気的圧力源14の作動時には、その電気的圧力源
14の液圧が、4つの車輪にそれぞれ設けられた4つの
ホイールシリンダ60に伝達される。これに対し、マニ
ュアル圧力源24は、互いに独立した2つのブレーキ系
統を備えている。そして、電気的圧力源14に代わって
マニュアル圧力源24が選択された場合には、2つのブ
レーキ系統からの液圧がそれぞれ、左右前輪FL,FR
の2つのホイールシリンダ60と、左右後輪RL,RR
の2つのホイールシリンダ60とに伝達される。
【0074】そのため、アクチュエータ50のハウジン
グ54には、電気的圧力源14から液圧をアクチュエー
タ50に導入するための1つの高圧ポート70と、マニ
ュアル圧力源24から液圧をアクチュエータ50に導入
するための2つの高圧ポート72,73とが形成されて
いる。
【0075】さらに、アクチュエータ50のハウジング
54には、4つの車輪にそれぞれ設けられた4つのホイ
ールシリンダ60にアクチュエータ50を接続するため
の4つのブレーキ液圧ポート74も形成されている。
【0076】さらにまた、アクチュエータ50のハウジ
ング54には、リザーバ30にアクチュエータ50を接
続するための1つのドレンポート(すなわち大気開放ポ
ート)76も形成されている。
【0077】アクチュエータ50のハウジング54に形
成されている複数の液通路は、電気的圧力源14のため
の高圧ポート70から延びる1つの主液通路80と、そ
の主液通路80から分岐して4つのブレーキ液圧ポート
74に向かって延びる4つの分岐液通路82とを含んで
いる。各分岐液通路82の途中には電磁弁としてのリニ
ア増圧弁86が接続されている。各分岐液通路82のう
ち各リニア増圧弁86と各ブレーキ液圧ポート74との
間の部分は、ドレンポート76に接続されている。この
接続は、4つの分岐液通路82からそれぞれ延びる4つ
の分岐液通路90と、それらに共通の1つの主液通路9
4とを用いて行われる。各分岐液通路90の途中には、
電磁弁としてのリニア減圧弁100が接続されている。
【0078】以上要するに、アクチュエータ50におい
ては、リニア増圧弁86とリニア減圧弁100との組み
合わせが各車輪のホイールシリンダ60ごとに設けられ
ているのである。
【0079】マニュアル圧力源24のための2つの高圧
ポート72,73の一方である高圧ポート72は、液通
路104により、左右前輪の一方の一例である右前輪の
ホイールシリンダ60に接続され、他方の高圧ポート7
3は、液通路106により、左右後輪の一方の一例であ
る右後輪のホイールシリンダ60に接続されている。各
液通路104,106は、同じホイールシリンダ60が
接続されている分岐液通路82のうち、それに対応する
分岐液通路90との接続位置とホイールシリンダ60と
の間の部分に接続されている。これにより、マニュアル
圧力源24の選択時であっても、リニア減圧弁100に
よりホイールシリンダ60の減圧が可能となっている。
【0080】左右前輪のための2つの分岐液通路82,
82は、それに対応する各分岐液通路90との接続位置
より下流側の位置において液通路110により互いに接
続されている。この液通路110の途中に電磁弁として
の常開の電磁開閉弁112が接続されている。この電磁
開閉弁112は、電気的圧力源14の作動時には、励磁
されることにより、左右前輪の2つのホイールシリンダ
60を互いに遮断し、それにより、その電気的圧力源1
4によってそれらホイールシリンダ60の液圧が互いに
独立に制御される状態を実現する。これに対し、電気的
圧力源14の故障時、すなわち、マニュアル圧力源24
の選択時には、消磁されることにより、それらホイール
シリンダ60を互いに連通させる。この連通により、左
右前輪の2つのホイールシリンダ60の液圧がマニュア
ル圧力源24により等圧状態で機械的に制御される状態
が実現される。
【0081】すなわち、電磁開閉弁112は、必要に応
じ、同じブレーキ系統に属する2つのホイールシリンダ
60を互いに連通させる連通弁なのである。
【0082】それと同様な構成が左右後輪にも関連して
採用されている。すなわち、左右後輪のための2つの分
岐液通路82,82は、それに対応する各分岐液通路9
0との接続位置より下流側の位置において液通路114
により互いに接続され、さらに、この液通路114の途
中に電磁弁としての常開の電磁開閉弁116(連通弁)
が接続されているのである。
【0083】マニュアル圧力源24のための2つの高圧
ポート72,73のうち左右前輪に関連する高圧ポート
72から延びる液通路104の途中には、電磁弁として
の常開の電磁開閉弁118が接続されている。この電磁
開閉弁118は、電気的圧力源14の作動時には、励磁
されることにより、左右前輪の2つのホイールシリンダ
60をマニュアル圧力源24から遮断する。これに対
し、電気的圧力源14の故障時、すなわち、マニュアル
圧力源24の選択時には、消磁されることにより、左右
前輪の2つのホイールシリンダ60をマニュアル圧力源
24に連通させる。
【0084】すなわち、電磁開閉弁118は、必要に応
じ、アクチュエータ50を液圧ブースタ付きマスタシリ
ンダ22からカットするマスタシリンダ・カット弁なの
である。
【0085】それと同様な構成が左右後輪にも関連して
採用されている。すなわち、左右後輪に関連する高圧ポ
ート73から延びる液通路106の途中に、電磁弁とし
ての常開の電磁開閉弁120(マスタシリンダ・カット
弁)が接続されているのである。
【0086】このアクチュエータ50に組み込まれてい
る複数の圧力センサは、4つの車輪のホイールシリンダ
60の液圧をそれぞれ検出する4つの圧力センサ12
2,124,126,128を含んでいる。さらに、3
つの高圧ポート70,72,72における液圧をそれぞ
れ検出する3つの圧力センサ130,132,134を
含んでいる。
【0087】図3には、リニア増圧弁86が示されてい
る。このリニア増圧弁86は、ポペット式の流量制御弁
である。このリニア増圧弁86は、先端に弁子150が
形成されたプランジャ152と、その弁子150が選択
的に着座させられる弁座154が形成される中空の弁座
部材156とを含むように構成されている。それら弁子
150と弁座154とは、互いに共同することにより、
2つの液室160,162を選択的に連通・遮断する。
【0088】弁座部材156には、液通路164が形成
されている。この弁座部材156には、さらに、図4に
示すように、その液通路164の流路面積を局部的に絞
る絞りとしてのオリフィス166が形成されている。
【0089】このリニア増圧弁86は、前述のように、
常閉式であるため、プランジャ152は、図3に示すよ
うに、弾性部材としてのスプリング170により常時、
弁子150が弁座154に着座する向きに付勢されてい
る。この付勢力に打つ勝つ磁気力がコイルとしてのソレ
ノイド172によって発生させられる。したがって、こ
のリニア増圧弁86においては、ソレノイド172が励
磁されると、弁子150が弁座154から離間させられ
るとともに、その離間量すなわち弁子150のリフトが
ソレノイド172の励磁電流に対してリニアに変化させ
られることになる。
【0090】プランジャ152は、2つの液室160,
162の液圧を互いに逆向きに受ける。したがって、リ
ニア増圧弁86が励磁されていない状態においては、そ
れら2つの液室160,162間における液圧差に応じ
てプランジャ152が移動させられる。弁子150が弁
座154に着座する閉位置と、弁子150が弁座154
から離間する開位置とに移動させられるのである。ここ
に、その液圧差によってリニア増圧弁86が開状態から
閉状態に変化する現象を自閉、逆に閉状態から開状態に
変化する現象を自開と称することができる。そして、こ
のリニア増圧弁86においては、電気的圧力源14の液
圧がプランジャ152に、それの弁子150を弁座15
4から離間させる方向すなわち自開方向に作用するよう
になっている。
【0091】以上、リニア増圧弁86の構成を説明した
が、リニア減圧弁100も同じ構成を有している。
【0092】本実施形態においては、以上のように構成
されたアクチュエータ50が、車両への搭載に先立ち、
電磁弁ユニット検査システムを用いて検査される。
【0093】図5には、その電磁弁ユニット検査システ
ムが概略的に示されている。この電磁弁ユニット検査シ
ステムは、アクチュエータ50における各電磁弁を同じ
アクチュエータ50における各圧力センサを用いて検査
する電磁弁検査と、それに先立ってアクチュエータ50
における各圧力センサを検査するセンサ検査とを行うた
めに使用される。
【0094】上記電磁弁ユニット検査システムは、加圧
源としてのエア源180を備えている。エア源180
は、アクチュエータ50の3つの高圧ポート70,7
2,73に接続され、それにより、高圧空気をアクチュ
エータ50に導入する。本実施形態においては、検査時
には、電気的圧力源14およびマニュアル圧力源24が
エア源180で再現されるとともに、正規の使用状態で
アクチュエータ50に流れるブレーキ液がエアで再現さ
れるようになっているのである。
【0095】この電磁弁ユニット検査システムは、さら
に、そのエア源180の下流側においてバルブ182を
備えている。このバルブ182は、例えば、エア源18
0とアクチュエータ50とを互いに連通させる状態と互
いに遮断する状態とを選択的に実現したり、センサ検査
時に、アクチュエータ50における各圧力センサに作用
する空気圧を加圧したり減圧したりするために使用され
る。
【0096】この電磁弁ユニット検査システムは、さら
に、そのバルブ182の下流側において圧力センサ18
4を備えている。この圧力センサ184は、例えば、セ
ンサ検査時に、アクチュエータ50における各圧力セン
サに実際に作用する空気圧を検出するために使用され
る。
【0097】センサ検査時および電磁弁検査時には、ア
クチュエータ50のドレンポート76は、サイレンサ1
88を経て大気に開放される。これに対し、アクチュエ
ータ50の4つのブレーキ液圧ポート74は、いずれも
閉栓される。
【0098】以上、この電磁弁ユニット検査システムの
機械的構成を説明したが、電気的構成を説明すると、こ
の電磁弁ユニット検査システムは、バルブ182に接続
されたドライバ192と、そのドライバ192にバルブ
駆動指令を供給するコントローラ194とを備えてい
る。コントローラ194はコンピュータを主体として構
成されている。そのコンピュータのプロセシング・ユニ
ットが記録媒体としてのメモリに記憶されている検査プ
ログラムを実行することにより、アクチュエータ50に
対する検査が行われる。
【0099】圧力センサ184は、増幅器198(図5
においては「AMP」で表す。)を介してコントローラ
194に接続されており、これにより、圧力センサ18
4の出力信号が増幅されてコントローラ194に供給さ
れる。この増幅器198は、さらに、アクチュエータ5
0における各圧力センサの出力信号を増幅してコントロ
ーラ194に供給する機能をも有する。
【0100】この電磁弁ユニット検査システムは、さら
に、アクチュエータ50における各電磁弁を駆動するた
めのドライバ200を備えている。このドライバ200
は、コントローラ194から供給されるアクチュエータ
駆動指令に基づき、アクチュエータ50における各電磁
弁を駆動する。
【0101】コントローラ194は、電磁弁検査時に
は、各電磁弁の駆動状態(正確には、コントローラ19
4がドライバ200に出力したアクチュエータ50駆動
指令の内容)と、各圧力センサにより検出された圧力と
のうちの少なくとも圧力に基づき、各電磁弁を検査す
る。コントローラ194には出力装置としてモニタ20
4が接続されており、コントローラ194はそのモニタ
204を介し、各電磁弁の検査結果を作業者に表示す
る。
【0102】電磁弁検査は、アクチュエータ50に組み
込まれた圧力センサを用いて行われるが、前述のよう
に、その電磁弁検査に先立ってセンサ検査が行われ、そ
れにより、異常な圧力センサを有するアクチュエータ5
0は不良品として電磁弁検査の対象から除外される。し
たがって、すべての圧力センサが正常であるアクチュエ
ータ50に対してのみ電磁弁検査が圧力センサを用いて
行われることとなる。
【0103】すなわち、本実施形態においては、図6に
工程図で示すように、まず、ステップ1において、検査
されるべきアクチュエータ50が電磁弁ユニット検査シ
ステムに取り付けられる。次に、ステップ2において、
上記センサ検査が行われる。続いて、ステップ3におい
て、そのセンサ検査においてすべての圧力センサが正常
であると判定されたか否かが判定される。正常であると
判定された場合には、ステップ4において、上記電磁弁
検査が行われる。
【0104】この電磁弁検査においては、アクチュエー
タ50の外部にある加圧源であるエア源180を利用す
ることにより、アクチュエータ50内に圧力が生起され
る。これが前記(1)項における「圧力生起工程」の一
例であり、アクチュエータ50が「圧力関連ユニット」
の一例である。また、アクチュエータ50は、電磁弁ユ
ニットの一例でもある。
【0105】さらに、この電磁弁検査においては、その
圧力が生起されている状態で、アクチュエータ50にお
ける複数の圧力センサのうち予め選択された少なくとも
1つの選択圧力センサの出力信号がセンサ信号としてコ
ントローラ194に取り込まれる。これが前記(1)項
における「取り込み工程」の一例である。
【0106】この電磁弁検査においては、さらに、その
取り込まれたセンサ信号に基づき、アクチュエータ50
における複数の電磁弁の要素のうち検査対象として予め
選択された少なくとも1つの被検査電磁弁の機能が検査
される。これが前記(1)項における「検査工程」の一
例であり、また、電磁弁が「圧力関連要素」の一例であ
る。
【0107】以上説明した電磁弁検査が終了すると、そ
の後、ステップ5において、その電磁弁検査においてす
べての電磁弁が正常であると判定されたか否かが判定さ
れる。正常であると判定された場合には、ステップ6に
おいて、今回のアクチュエータ50が正常であることが
モニタ204上に表示される。続いて、ステップ7にお
いて、今回のアクチュエータ50が電磁弁ユニット検査
システムから取り外される。以上で、一回の検査が終了
する。その取り外されたアクチュエータ50は、ブレー
キシステムの一部を構成するように車両に搭載される。
【0108】これに対して、ステップ2のセンサ検査に
おいてアクチュエータ50におけるすべての圧力センサ
が正常であるとは判定されなかった場合には、ステップ
3の判定がNOとなり、ステップ4の電磁弁検査がスキ
ップされるとともに、ステップ8において、今回のアク
チュエータ50においては圧力センサが異常であること
がモニタ204上に表示される。その後、ステップ7に
おいて、そのアクチュエータ50が電磁弁ユニット検査
システムから取り外される。
【0109】また、ステップ4の電磁弁検査においてア
クチュエータ50におけるすべての電磁弁が正常である
とは判定されなかった場合には、ステップ5の判定がN
Oとなり、ステップ9において、今回のアクチュエータ
50においては電磁弁が異常であることがモニタ204
上に表示される。その後、ステップ7において、そのア
クチュエータ50が電磁弁ユニット検査システムから取
り外される。
【0110】以上の説明から明らかなように、本実施形
態においては、アクチュエータ50が前記(19)項に
係る「電磁弁ユニット」の一例であり、エア源180が
前記(14)項における「圧力源」の一例なのである。
さらに、電磁弁ユニット検査システムのうちセンサ検査
を行う部分が前記(13)項における「センサ検査部」
の一例であり、電磁弁検査を行う部分が前記(15)項
における「電磁弁検査部」の一例なのである。
【0111】電磁弁検査時、アクチュエータ50におけ
るいくつかの電磁弁を駆動することが必要となる場合が
ある。駆動される電磁弁は、検査されるべき被検査電磁
弁と一致する場合と一致しない場合とがある。駆動され
る電磁弁を、被検査電磁弁と一致するように選択するこ
とが必要になるのは、例えば、電磁弁の実際の状態がそ
の電磁弁に出力された信号を正確に反映しているか否か
を判定することを目的として検査が行われる場合であ
る。これに対して、駆動される電磁弁を、被検査電磁弁
と一致しないように選択することが必要になるのは、例
えば、被検査電磁弁の入口側または出口側における圧力
に関する環境を、検査に適したものとして実現すること
を目的として検査が行われる場合である。
【0112】すなわち、本実施形態においては、電磁弁
ユニット検査システムのうち、被検査電磁弁をその検査
のために作動させる部分が前記(16)項における「第
1作動部」の一例を構成し、電磁弁の検査に必要な圧力
環境を実現するために、被検査電磁弁ではない電磁弁を
作動させる部分が前記(18)項おける「第2作動部」
の一例を構成しているのである。
【0113】電磁弁を検査する目的には種々のものが考
えられる。以下、電磁弁を検査する種々の目的と、各目
的を実現するための電磁弁検査方法とを例示する。 (1)開度検査 この開度検査は、常閉の電磁弁の励磁電流を変化させる
ことによってその電磁弁の開度が変化する特性である電
流−開度特性が許容範囲内であるか否かを検査すること
を意味する。
【0114】この開度検査は、常閉のリニア増圧弁86
およびリニア減圧弁100を対象として行われる。
【0115】この開度検査においては、例えば、図7に
示すように、アクチュエータ50のうち、加圧源と大気
との間において常閉の電磁弁SOLと絞りとしてのオリ
フィスORSとがそれらの順に互いに直列に接続され、
かつ、それら電磁弁SOLとオリフィスORSとの間に
は第1圧力センサ、そのオリフィスORSの下流側には
第2圧力センサが配置された検査用液圧回路と等価な回
路部分に着目される。ただし、大気の圧力は既知である
から、第2圧力センサを省略することが可能である。
【0116】その等価回路部分の一例は、図1に示すよ
うに、高圧ポート70と、右前輪用のリニア増圧弁86
と、右前輪用のリニア減圧弁100と、右前輪用の圧力
センサ122と、ドレンポート76とを含む部分であ
る。
【0117】この等価回路部分においては、高圧ポート
70が加圧源に相当し、リニア増圧弁86が、検査対象
である電磁弁SOLに相当し、検査中は励磁されて開状
態に維持されるリニア減圧弁100がオリフィス166
を有することから、そのリニア減圧弁100がオリフィ
スORSに相当し、圧力センサ122が第1圧力センサ
に相当し、ドレンポート76において大気に開放されて
いる。
【0118】この等価回路部分においては、リニア減圧
弁100は、検査中は励磁されて開状態に維持されるこ
とにより、リニア増圧弁86の出口圧を降圧可能とす
る。さらに、この等価回路部分においては、大気の圧力
が既知であることに着目し、第2圧力センサに相当する
要素が省略されている。さらにまた、この等価回路部分
においては、電磁開閉弁118,120が励磁されて閉
じられることにより、リニア増圧弁86およびリニア減
圧弁100が高圧ポート72,73から遮断される。
【0119】図7に示す検査用液圧回路においては、第
1圧力センサにより検出される圧力P1と第2圧力セン
サにより検出される圧力P2との差と、その検査用液圧
回路を流れるエアの流量との間の関係、すなわち、 Q=(1/4)απd2×((2(P1−P2)/ρ)
の平方根) なる式で表される関係が利用される。ただし、 Q:流体であるエアの流量 α:係数 d:オリフィス ORSの流路径 ρ:流体であるエアの比重量 さらに、この検査用液圧回路においては、流量Qと電磁
弁SOLの開度との間に存在する一定の関係も利用され
る。
【0120】この検査用液圧回路においては、電磁弁S
OLの励磁電流Iを離散的に変更するごとに、そのとき
の圧力P1が測定される。ここに、圧力P1は、圧力P
2が大気圧であることから、結局、オリフィスORSの
入口と出口との間における液圧差を意味し、さらに、こ
の圧力P1は、流量Qすなわち電磁弁SOLの開度を反
映した物理量を意味する。
【0121】すなわち、本実施形態においては、電磁弁
SOLの励磁電流Iを離散的に変更する工程が、前記
(8)項における「電流変更工程」の一例を構成すると
ともに、前記(10)項における「状態変化工程」の一
例を構成し、電磁弁ユニット検査システムのうちその工
程を実施する部分が、前記(16)項における「第1作
動部」の一例を構成するとともに、前記(17)項にお
ける「電流変更部」の一例を構成しているのである。
【0122】図8には、励磁電流Iの測定値と圧力P1
の検出値との対応関係がグラフで示されている。このグ
ラフから明らかなように、励磁電流Iの増加過程と減少
過程とで、同じ励磁電流Iに対応する圧力P1が一致せ
ず、よって、それら励磁電流Iと圧力P1との関係はヒ
ステリシスを有するものとなっている。
【0123】本実施形態においては、コントローラ19
4においてコンピュータが検査プログラムを実行するこ
とにより、励磁電流Iの増加過程におけるグラフの勾配
と、減少過程におけるグラフの勾配とがいずれも、許容
範囲内にあるという条件が成立するか否かが判定される
とともに、それら2つのグラフのずれ量すなわちヒステ
リシスの大きさが許容範囲内であるという条件も一緒に
成立するか否かが判定される。
【0124】本実施形態においては、さらに、コントロ
ーラ194においてコンピュータが検査プログラムを実
行することにより、それら勾配に関する条件とヒステリ
シスに関する条件とが共に成立した場合には、今回の検
査対象である電磁弁SOLの開度が正常であると判定さ
れ、これに対し、それら2つの条件が共には成立しなか
った場合には、今回の検査対象である電磁弁SOLの開
度が異常であると判定される。
【0125】いずれの場合にも、電磁弁SOLの機能に
関する判定結果すなわち検査結果がモニタ204を介し
て作業者に表示される。
【0126】図7に示す検査用液圧回路においては、励
磁電流Iと圧力P1との関係から電磁弁の開度に関する
検査が行われるが、励磁電流Iと圧力P1の勾配(時間
的変化勾配)との関係から電磁弁の開度に関する検査を
行うことも可能である。
【0127】図9には、後者の方式に従って電磁弁の開
度を検査するための検査用液圧回路の一例が示されてい
る。この例においては、アクチュエータ50のうち、加
圧源と大気との間において常閉の第1電磁弁SOL1と
常閉の第2電磁弁SOL2とがそれらの順に互いに直列
に接続され、かつ、それら電磁弁SOL1とSOL2と
の間には第1圧力センサが配置された検査用液圧回路と
等価な回路部分に着目される。
【0128】その等価回路部分の一例は、図1に示すよ
うに、高圧ポート70と、右前輪用のリニア増圧弁86
と、右前輪用のリニア減圧弁100と、右前輪用の圧力
センサ122と、ドレンポート76とを含む部分であ
る。
【0129】この等価回路部分においては、高圧ポート
70が加圧源に相当し、リニア増圧弁86が、検査対象
である第1電磁弁SOL1に相当し、リニア減圧弁10
0が、その第1電磁弁SOL1を検査するための圧力環
境を実現するための第2電磁弁SOL2に相当し、圧力
センサ122が第1圧力センサに相当し、ドレンポート
76において大気に開放されている。
【0130】この等価回路部分においては、電磁開閉弁
118,120が励磁されて閉じられることにより、リ
ニア増圧弁86およびリニア減圧弁100が高圧ポート
72,73から遮断される。
【0131】すなわち、本実施形態においては、第1電
磁弁SOL1を検査するための圧力環境を実現するため
に第2電磁弁SOL2を作動させる工程が、前記(9)
項における「圧力環境実現工程」の一例を構成している
のである。
【0132】図9に示す検査用液圧回路においては、図
10にタイムチャートで示すように、第2電磁弁SOL
が閉状態に維持されることにより、第1電磁弁SOL1
の開度の増加に応じてそれら電磁弁SOL1とSOL2
との間における部分の圧力P1が昇圧可能とされる。
【0133】この検査用液圧回路においては、第1電磁
弁SOL1が瞬間的に励磁されて閉状態から開状態に切
り換えられる。この切換えに応答して圧力P1が上昇
し、やがて飽和する。その上昇過程を表すグラフを代表
する勾配がΔPとして測定される。
【0134】第1電磁弁SOL1の励磁電流Iは、一連
の工程、すなわち、第1電磁弁SOL1の励磁、圧力P
1の上昇、圧力P1の飽和、および第1電磁弁SOL1
の消磁と、その後に第2電磁弁SOL2を一時的に開い
て圧力P1を大気圧まで下降させる初期化とを含むもの
が終わるごとに、離散的に変更される。その結果、図8
に示す例に準じに、励磁電流Iと勾配ΔPとの対応関係
が取得される。
【0135】ここに、勾配ΔPは、今回の検査用液圧回
路の流量Qと一定の関係を有する物理量である。したが
って、励磁電流Iと勾配ΔPとの対応関係は、励磁電流
Iと流量Qとの対応関係に相当し、さらに、励磁電流I
と第1電磁弁SOL1の開度との対応関係にも相当する
ことになる。
【0136】図9に示す検査用液圧回路においては、そ
のようにして取得された対応関係に基づき、第1電磁弁
SOL1の開度が正常であるか否かが判定される。
【0137】その検査用液圧回路においては、第1電磁
弁SOL1の作動によって変化させられる圧力P1であ
ってその第1電磁弁SOL1を検査するために第1圧力
センサにより検出されるものを示すエアが存在する通路
の容積(図9においては「下流容積」で表す。)が、そ
の第1圧力センサに相当するセンサがアクチュエータ5
0の外部に位置させられた前述の従来の電磁弁ユニット
検査システムを使用する場合におけるより小さくなる。
【0138】したがって、本実施形態によれば、第1圧
力センサにより検出される圧力P1が、第1電磁弁SO
L1の作動状態の変化に敏感に応答することとなり、圧
力P1の検出に長い時間を費やさずに済む。
【0139】さらに、本実施形態によれば、前述の従来
の電磁弁ユニット検査システムにおけるとは異なり、第
1電磁弁SOL1と第1圧力センサとの間に、アクチュ
エータ50にあっては存在しない、圧力損失(または圧
力検出に対する外乱)を生じさせる要素が存在せずに済
む。そのような要素には、例えば、アクチュエータ50
と電磁弁ユニット検査システムとの接続部や、その電磁
弁ユニット検査システムにおけるフィルタや、第1電磁
弁SOL1と電磁弁ユニット検査システムにおける圧力
センサとの間における、アクチュエータ50または電磁
弁ユニット検査システムにおける別の電磁弁がある。
【0140】したがって、本実施形態によれば、第1電
磁弁SOL1の作動を反映した圧P1力の検出を精度よ
く行うことが可能となり、これにより、第1電磁弁SO
L1の検査も精度よく行うことが可能となる。 (2)リーク検査 このリーク検査は、電磁弁の閉状態においてその電磁弁
からエアが洩れるか否かを検査することを意味する。
【0141】このリーク検査は、常閉のリニア増圧弁8
6およびリニア減圧弁100を対象として行われる。
【0142】このリーク検査は、例えば、上記開度検査
と同様に、図9に示す検査用液圧回路を用いて行うこと
が可能である。このリーク検査においては、第2電磁弁
SOL2と同様に、第1電磁弁SOL1も閉状態に維持
される。第1電磁弁SOL1にリークが発生しないので
あれば、第1電磁弁SOL1の入口がエア源180によ
って加圧されるにもかかわらず、圧力P1は上昇しない
はずである。
【0143】このような知見に基づき、このリーク検査
においては、上記開度検査と同様にして、圧力P1の勾
配ΔPが測定され、その測定値が許容範囲内にあるか否
かによって第1電磁弁SOL1のシール機能が正常であ
るか否かが検査される。 (3)開弁応答性検査 この開弁応答性検査は、消磁状態にある常閉の電磁弁を
素早く開かせるためにその電磁弁を瞬間的に励磁したこ
とに応答してその電磁弁の開度が増加する特性である開
弁応答性が許容範囲内であるか否かを検査することを意
味する。
【0144】この開弁応答性検査は、常閉のリニア増圧
弁86およびリニア減圧弁100、ならびに常開の電磁
開閉弁112,116,118,120を対象として行
われる。
【0145】この開弁応答性検査も、例えば、上記開度
検査およびリーク検査と同様に、図9に示す検査用液圧
回路を用いて行うことが可能である。この開弁応答性検
査においては、上記開度検査およびリーク検査と同様
に、図11にタイムチャートで示すように、第2電磁弁
SOLが閉状態に維持されることにより、第1電磁弁S
OL1の開度に応じてそれら電磁弁SOL1とSOL2
との間における部分の圧力P1が昇圧可能とされる。
【0146】さらに、この開弁応答性検査においては、
上記開度検査およびリーク検査と同様に、第1電磁弁S
OL1が瞬間的に励磁されて閉状態から開状態に切り換
えられる。この切換えに応答して圧力P1が上昇し、や
がて飽和する。
【0147】この開弁応答性検査においては、第1電磁
弁SOL1の励磁開始時期から、その第1電磁弁SOL
1が開き始めたために圧力P1が上昇し始めた時期まで
の時間が圧力応答時間t0として測定される。
【0148】さらに、この開弁応答性検査においては、
第1電磁弁SOL1の励磁開始時期から、その第1電磁
弁SOL1がやや大きく開いたために圧力P1が設定圧
Pxまで上昇した時期までの時間が昇圧応答時間txと
して測定される。
【0149】この開弁応答性検査においては、その後、
圧力応答時間t0が許容範囲内であるという条件と、昇
圧応答時間txが許容範囲内であるという条件とが共に
成立した場合には、第1電磁弁SOL1の開弁応答性が
正常であると判定され、そうではない場合には、第1電
磁弁SOL1の開弁応答性が異常であると判定される。 (4)閉弁応答性検査 この閉弁応答性検査は、励磁されて開状態にある常閉の
電磁弁を素早く閉じさせるためにその電磁弁を瞬間的に
消磁したことに応答してその電磁弁の開度が減少する特
性である閉弁応答性が許容範囲内であるか否かを検査す
ることを意味する。
【0150】この閉弁応答性検査は、常閉のリニア増圧
弁86およびリニア減圧弁100を対象として行われ
る。
【0151】この閉弁応答性検査も、例えば、上記開弁
応答性検査と同様に、図9に示す検査用液圧回路を用い
て行うことが可能である。この閉弁応答性検査において
は、図12にタイムチャートで示すように、第2電磁弁
SOL2が開状態に維持されることにより、開状態にあ
る第1電磁弁SOL1の開度の減少に応じてそれら電磁
弁SOL1とSOL2との間における部分の圧力P1が
降圧可能とされる。
【0152】さらに、この閉弁応答性検査においては、
第2電磁弁SOL2が開状態に維持されつつ、第1電磁
弁SOL1が消磁されて閉状態に切り換えられる。この
切換えに応答して圧力P1が下降し、やがて大気圧と等
しくなる。
【0153】その後、第1電磁弁SOL1が瞬間的に消
磁され、それにより、開状態から閉状態に素早く切り換
えられる。この切換えによって第1電磁弁SOL1の開
度が減少し、この開度減少に応答して圧力P1が下降
し、やがて大気圧に至る。
【0154】この閉弁応答性検査においては、上記開弁
応答性検査に準じ、第1電磁弁SOL1の消磁開始時期
から、その第1電磁弁SOL1が閉じ始めたために圧力
P1が下降し始めた時期までの時間が圧力応答時間t0
として測定される。
【0155】さらに、この閉弁応答性検査においては、
上記開弁応答性検査に準じ、第1電磁弁SOL1の消磁
開始時期から、その第1電磁弁SOL1がやや大きく閉
じたために圧力P1が設定圧Pxまで下降した時期まで
の時間が降圧応答時間txとして測定される。
【0156】この閉弁応答性検査においては、その後、
上記開弁応答性検査と同様に、圧力応答時間t0が許容
範囲内であるという条件と、降圧応答時間txが許容範
囲内であるという条件とが共に成立した場合には、第1
電磁弁SOL1の閉弁応答性が正常であると判定され、
そうでない場合には、第1電磁弁SOL1の閉弁応答性
が異常であると判定される。 (5)自開弁圧検査 この自開弁圧検査は、消磁状態にある常閉の電磁弁の入
口と出口との間における液圧差を増加させることによっ
てその電磁弁が自開するときのその液圧差が許容範囲内
であるか否かを検査することを意味する。
【0157】この自開弁圧検査は、常閉のリニア増圧弁
86およびリニア減圧弁100を対象として行われる。
【0158】図13には、その自開弁圧検査のための検
査用液圧回路の一例が示されている。この検査用液圧回
路においては、加圧源と大気との間において常閉の第1
電磁弁SOL1と常閉の第2電磁弁SOL2とがそれら
の順に互いに直列に接続され、かつ、第1電磁弁SOL
1の上流側には第1圧力センサが配置され、第1電磁弁
SOL1と第2電磁弁SOL2との間には第2圧力セン
サが配置されている。
【0159】この検査用液圧回路については、それと等
価な回路部分がアクチュエータ50に存在する。それ
は、図1に示すように、高圧ポート70と、右前輪用の
圧力センサ130と、右前輪用のリニア増圧弁86と、
右前輪用の圧力センサ122と、右前輪用のリニア減圧
弁100と、ドレンポート76とを含む部分である。
【0160】この等価回路部分においては、高圧ポート
70が加圧源に相当し、圧力センサ130が第1圧力セ
ンサに相当し、リニア増圧弁86が、検査対象である第
1電磁弁SOL1に相当し、圧力センサ122が第2圧
力センサに相当し、リニア減圧弁100が、第1電磁弁
SOL1を検査するための圧力環境を実現するための第
2電磁弁SOL2に相当し、ドレンポート76において
大気に開放されている。
【0161】この等価回路部分においては、電磁開閉弁
118,120が励磁されて閉じられることにより、リ
ニア増圧弁86およびリニア減圧弁100が高圧ポート
72,73から遮断される。
【0162】さらに、この等価回路部分においては、電
磁開閉弁112が励磁されて閉じられることにより、右
前輪用の圧力センサ122が左前輪用の圧力センサ12
4から遮断される。
【0163】図13に示す検査用液圧回路においては、
図14にタイムチャートで示すように、その検査中、第
1圧力センサにより検出される圧力P1は、エア源18
0の圧力と等しい基準圧力Prefに維持される。この状
態で、まず、第1電磁弁SOL1が励磁されて開かれる
ことにより、第2圧力センサにより検出される圧力P2
が大気圧から基準圧力Prefまで増圧される。その後、
第1電磁弁SOL1が消磁されて閉じられる。
【0164】続いて、第2電磁弁SOL2が断続的に励
磁され、その結果、圧力P2が下降し、ある時期に第1
電磁弁SOL1が自開する。第1電磁弁SOL1が自開
すると、圧力P2が上昇し始める。その上昇開始時期に
おける圧力P1(=Pref)と圧力P2(=P01)との
差が、第1電磁弁SOL1の自開弁圧Poである。
【0165】この自開弁圧検査においては、その後、そ
の測定された自開弁圧Poが許容範囲内であれば、第1
電磁弁SOL1の自開弁圧Poが正常であると判定さ
れ、そうでない場合には、第1電磁弁SOL1の自開弁
圧Poが異常であると判定される。
【0166】以上、図13に示す検査用液圧回路を用い
ることにより、第1電磁弁SOL1の自開弁圧Poを取
得する技術を説明したが、次に、第2電磁弁SOL2の
自開弁圧Poを取得する技術を説明する。
【0167】この場合、図13に示す検査用液圧回路に
おいては、図15にタイムチャートで示すように、第1
電磁弁SOL1が、第2電磁弁SOL2の検査に必要な
圧力環境を実現すべく、断続的に励磁される。それによ
り、第2電磁弁SOL2の入口圧と等しい圧力P2が上
昇する。やがて第2電磁弁SOL2が自開し、圧力P2
が下降する。その下降開始時期における圧力P2が第2
電磁弁SOL2の自開弁圧Poとして取得される。
【0168】図16には、この自開弁圧検査のための検
査用液圧回路のさらに別の例が示されている。ただし、
この例は、それと等価な回路部分がアクチュエータ50
に存在しない構成とされている。
【0169】図16に示す検査用液圧回路においては、
加圧源と大気との間において常閉の第1電磁弁SOL1
と常閉の第2電磁弁SOL2とオリフィスORSとがそ
れらの順に互いに直列に接続され、かつ、それら電磁弁
SOL1とSOL2との間には第1圧力センサが配置さ
れ、第2電磁弁SOL2とオリフィスORSとの間には
第2圧力センサが配置されている。
【0170】この自開弁圧検査においては、図17にタ
イムチャートで示すように、第2電磁弁SOL2の閉状
態において第1電磁弁SOL1が断続的に励磁されるこ
とにより、第1圧力センサにより検出される圧力P1が
上昇する。第2電磁弁SOL2の閉状態においては、第
2圧力センサにより検出される圧力P2は上昇せず、大
気圧に維持される。
【0171】圧力P1がさらに上昇すると、第2電磁弁
SOL2が自開し、圧力P2が上昇し始める。その上昇
開始時期における圧力P1が自開弁圧Poとして測定さ
れる。 (6)自閉解除圧検査 この自閉解除圧検査は、励磁されて閉状態にある常開の
電磁弁を消磁するに先立ってその電磁弁の入口と出口と
の間における液圧差を増加させることによってその電磁
弁を自閉させ、その後、その液圧差を減少させることに
よってその電磁弁の自閉が解除されたときのその液圧の
高さが許容範囲内であるか否かを検査することを意味す
る。
【0172】この自閉解除圧検査は、常開の電磁開閉弁
112を対象として行われる。
【0173】この自閉解除圧検査においては、例えば、
図18に示すように、アクチュエータ50のうち、加圧
源に、常開の第1電磁弁SOL1と常閉の第3電磁弁S
OL3との直列回路が接続されるとともに、その直列回
路に並列に、加圧源と大気との間において常開の第2電
磁弁SOL2が接続され、かつ、加圧源と第2電磁弁S
OL2との間には第1圧力センサが配置され、第1電磁
弁SOL1と第3電磁弁SOL3との間には第2圧力セ
ンサが配置された検査用液圧回路と等価な回路部分に着
目される。
【0174】その等価回路部分の一例は、図1に示すよ
うに、高圧ポート72と、電磁開閉弁118と、右前輪
用の圧力センサ122と、電磁開閉弁112と、左前輪
用の圧力センサ124と、左前輪用のリニア減圧弁10
0と、右前輪用のリニア減圧弁100と、ドレンポート
76とを含む部分である。
【0175】この等価回路部分においては、高圧ポート
72が加圧源に相当し、電磁開閉弁112が、検査対象
である第1電磁弁SOL1に相当し、圧力センサ122
が第1圧力センサに相当し、圧力センサ124が第2圧
力センサに相当し、左前輪用のリニア減圧弁100が、
第1電磁弁SOL1を検査するための圧力環境を実現す
るための第3電磁弁SOL3であって第1電磁弁SOL
1の出口圧を昇圧可能にするものに相当し、右前輪用の
リニア減圧弁100が、第1電磁弁SOL1を検査する
ための圧力環境を実現するための第2電磁弁SOL1で
あって第1電磁弁SOL1の入口圧を減圧するものに相
当し、ドレンポート76において大気に開放されてい
る。
【0176】この等価回路部分においては、常開の電磁
開閉弁118が、単なる液通路として機能するようにさ
れる。
【0177】この自閉解除圧検査においては、図19に
タイムチャートで示すように、第1電磁弁SOL1が励
磁されて開かれ、これに伴い、圧力P1が上昇する。第
1電磁弁SOL1がそれの自閉により閉状態に維持され
るのに必要な高さ以上に圧力P1が上昇する時期に、第
1電磁弁SOL1が消磁される。この消磁により第1電
磁弁SOL1は直ちには開かない。このとき、第2電磁
弁SOL2は、閉状態にあるため、圧力P2が大気圧に
維持される。
【0178】その後、第2電磁弁SOL2が断続的に励
磁されて開閉を繰り返される。これにより、圧力P1が
下降し始め、やがて第1電磁弁SOL1の自閉が解除さ
れる。その解除に伴い、圧力P2が上昇し始められる。
その上昇開始時期における圧力P1が自閉解除圧Pxx
として測定される。
【0179】この自閉解除圧検査においては、その後、
その測定された自閉解除圧Pxxが許容範囲内であれ
ば、第1電磁弁SOL1の自閉解除圧が正常であると判
定され、そうでない場合には、第1電磁弁SOL1の自
閉解除圧が異常であると判定される。 (7)自開・自閉弁圧検査 この自開・自閉弁圧検査は、消磁状態にある常閉の電磁
弁の入口と出口との間における液圧差を増加させること
によってその電磁弁が自開したときのその液圧差である
自開弁圧と、その状態で、その液圧差を減少させること
によってその電磁弁が自閉したときのその液圧差である
自閉弁圧とが共に許容範囲内にあるか否かを検査するこ
とを意味する。
【0180】この自開・自閉弁圧検査は、常閉のリニア
増圧弁86およびリニア減圧弁100を対象として行わ
れる。
【0181】図20には、この自開・自閉弁圧検査のた
めの検査用液圧回路の一例が示されている。ただし、こ
の例は、それと等価な回路部分がアクチュエータ50に
存在しない構成とされている。
【0182】図20に示す検査用液圧回路においては、
加圧源と大気との間に、常開の第1電磁弁SOL1と常
閉の第2電磁弁SOL2とがそれらの順に互いに直列に
接続されるとともに、その第2電磁弁SOL2をバイパ
スするバイパス液通路の途中に常閉の第3電磁弁SOL
3と絞りとしてのオリフィスORSとがそれらの順に並
んで接続されている。さらに、この検査用液圧回路にお
いては、第1電磁弁SOL1と第2電磁弁SOL2との
間に第1圧力センサが接続され、第3電磁弁SOL3と
オリフィスORSとの間に第2圧力センサが接続されて
いる。
【0183】この検査用液圧回路においては、図21に
タイムチャートで示すように、第1電磁弁SOL1が断
続的に励磁され、これに伴い、第1圧力センサにより検
出される圧力P1が上昇する。この上昇により、第3電
磁弁SOL3が自開すると、第2圧力センサにより検出
される圧力P2が上昇を開始する。このときの圧力P1
と圧力P2との差が、第3電磁弁SOL3の自開弁圧P
oである。
【0184】その後、第1電磁弁SOL1が閉状態に維
持されつつ、第2電磁弁SOL2が断続的に励磁され
る。これに伴い、圧力P1が下降する。この下降によ
り、第3電磁弁SOL3が自閉すると、圧力P2が大気
圧に低下する。このときの圧力P1と圧力P2との差
が、第3電磁弁SOL3の自閉弁圧Psである。
【0185】この自開・自閉弁圧検査においては、その
後、そのようにして測定された自開弁圧Poが許容範囲
内であるという条件と、自閉弁圧Psが許容範囲内であ
るという条件とが共に成立した場合には、第3電磁弁S
OL3の自開・自閉弁圧が正常であると判定され、そう
でない場合には、第3電磁弁SOL3の自開・自閉弁圧
が異常であると判定される。 (8)開弁電流検査 この開弁電流検査は、消磁状態にある常閉の電磁弁の入
口と出口との間における液圧差を増加させた状態でその
電磁弁の励磁電流を増加させることによってその電磁弁
が開かれるときの、その液圧差とその励磁電流の大きさ
との関係が許容範囲内であるか否かを検査することを意
味する。
【0186】この開弁電流検査は、常閉のリニア増圧弁
86およびリニア減圧弁100を対象として行われる。
【0187】この開弁電流検査においては、例えば、前
記リーク検査と同様に、図22に示すように、アクチュ
エータ50のうち、加圧源と大気との間において常閉の
第1電磁弁SOL1と常閉の第2電磁弁SOL2とがそ
れらの順に互いに直列に接続され、かつ、それら電磁弁
SOL1とSOL2との間には第1圧力センサが配置さ
れた検査用液圧回路と等価な回路部分に着目される。
【0188】その等価回路部分の一例は、図1に示すよ
うに、高圧ポート70と、右前輪用のリニア増圧弁86
と、右前輪用のリニア減圧弁100と、右前輪用の圧力
センサ122と、ドレンポート76とを含む部分であ
る。
【0189】この等価回路部分においては、高圧ポート
70が加圧源に相当し、リニア増圧弁86が、第2電磁
弁SOL2を検査するための圧力環境を実現するための
第1電磁弁SOL1に相当し、リニア減圧弁100が、
検査対象である第2電磁弁SOL2に相当し、圧力セン
サ122が第1圧力センサに相当し、ドレンポート76
において大気に開放されている。
【0190】この等価回路部分においては、電磁開閉弁
118,120が励磁されて閉じられることにより、リ
ニア増圧弁86およびリニア減圧弁100が高圧ポート
72,73から遮断される。
【0191】図22に示す検査用液圧回路においては、
図23にタイムチャートで示すように、第1電磁弁SO
L1が断続的に励磁され、これに伴い、第1圧力センサ
により検出される圧力P1が上昇する。その圧力P1が
基準圧力Prefに達した後には、第1電磁弁SOL1が
閉状態に維持される。その結果、圧力P1が一定に維持
される。
【0192】この状態で、第2電磁弁SOL2の励磁電
流Iが連続的に増加させられ、やがて、第2電磁弁SO
L2が開き、その結果、圧力P1が下降する。このとき
の励磁電流Iが開弁電流Ioとして測定される。
【0193】そのような開弁電流Ioの測定は、基準圧
力Prefを離散的に変更するごとに行われる。その結
果、図24にグラフで示すように、それら開弁電流Io
と基準圧力Prefとの関係が測定されることとなる。
【0194】この開弁電流検査においては、その後、そ
のようにして測定された関係が許容範囲内であれば、第
2電磁弁SOL2の開弁電流Ioが正常であると判定さ
れ、そうでない場合には、第2電磁弁SOL2の開弁電
流Ioが異常であると判定される。
【0195】以上、第2電磁弁SOL2を対象として開
弁電流Ioを検査する一例を説明したが、第1電磁弁S
OL1を対象として開弁電流Ioを検査することも可能
である。
【0196】例えば、図25にタイムチャートで示すよ
うに、第1電磁弁SOL1が断続的に励磁され、これに
伴い、第1圧力センサにより検出される圧力P1が上昇
する。その圧力P1がエア源180の圧力であるエア源
圧Pairと等圧になった後には、第1電磁弁SOL1が
閉状態に維持される。その結果、圧力P1がエア源圧P
airに維持される。
【0197】この状態で、第2電磁弁SOL2が断続的
に励磁され、その結果、圧力P1が下降する。この下降
は、圧力P1が基準圧力Prefに達するまで行われる。
【0198】圧力P1が基準圧力Prefに達した後、第
1電磁弁SOL1の励磁電流が連続的に増加させられ、
やがて第1電磁弁SOL1が開くと、圧力P1が基準圧
力P refからエア源圧Pairに向かって上昇する。このと
きの第1電磁弁SOL1の励磁電流Iが開弁電流Ioと
して測定される。
【0199】そのような開弁電流Ioの測定は、基準圧
力Prefを離散的に変更するごとに行われる。その結
果、それら開弁電流Ioと基準圧力Prefとの関係が測
定されることとなる。
【0200】この開弁電流検査においては、その後、そ
のようにして測定された関係が許容範囲内であれば、第
1電磁弁SOL1の開弁電流Ioが正常であると判定さ
れ、そうでない場合には、第1電磁弁SOL1の開弁電
流Ioが異常であると判定される。
【0201】以上、本発明の一実施形態を図面に基づい
て詳細に説明したが、これは例示であり、前記[課題を
解決するための手段および発明の効果]の欄に記載の態
様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、
改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に従う電磁弁ユニット検査
方法が実施されるアクチュエータ50を含むブレーキシ
ステムを示す系統図である。
【図2】図1におけるアクチュエータ50の実際の構造
を概念的に示す平面図である。
【図3】図1におけるリニア増圧弁86を示す正面断面
図である。
【図4】図3におけるオリフィス166およびそれの近
傍を拡大して示す正面断面図である。
【図5】前記電磁弁ユニット検査方法を実施するために
使用される電磁弁ユニット検査システムを示す系統図で
ある。
【図6】前記電磁弁ユニット検査方法を示す工程図であ
る。
【図7】前記電磁弁ユニット検査方法により電磁弁SO
Lの開度を検査するための検査用液圧回路を示す液圧回
路図である。
【図8】図7における電磁弁SOLの励磁電流Iと第1
圧力センサにより検出される圧力P1との関係の一例を
示すグラフである。
【図9】前記電磁弁ユニット検査方法により第1電磁弁
SOL1の開度を検査するための別の検査用液圧回路を
示す液圧回路図である。
【図10】前記電磁弁ユニット検査方法により第1電磁
弁SOL1の開度を検査するためのタイムチャートであ
って、図9における第1電磁弁SOL1および第2電磁
弁SOL2の各作動状態の時間的推移と、第1圧力セン
サにより検出される圧力P1の時間的推移とを互いに時
期的に関連付けて示すタイムチャートである。
【図11】前記電磁弁ユニット検査方法により第1電磁
弁SOL1の開弁応答性を検査するためのタイムチャー
トであって、図9における第1電磁弁SOL1および第
2電磁弁SOL2の各作動状態の時間的推移と、第1圧
力センサにより検出される圧力P1の時間的推移とを互
いに時期的に関連付けて示すタイムチャートである。
【図12】前記電磁弁ユニット検査方法により第1電磁
弁SOL1の閉弁応答性を検査するためのタイムチャー
トであって、図9における第1電磁弁SOL1および第
2電磁弁SOL2の各作動状態の時間的推移と、第1圧
力センサにより検出される圧力P1の時間的推移とを互
いに時期的に関連付けて示すタイムチャートである。
【図13】前記電磁弁ユニット検査方法により第1電磁
弁SOL1または第2電磁弁SOL2の自開弁圧を検査
するための検査用液圧回路の一例を示す液圧回路図であ
る。
【図14】前記電磁弁ユニット検査方法により第1電磁
弁SOL1の自開弁圧を検査するためのタイムチャート
であって、図13における第1電磁弁SOL1および第
2電磁弁SOL2との各作動状態の時間的推移と、第1
圧力センサにより検出される圧力P1の時間的推移と、
第2圧力センサにより検出される圧力P2の時間的推移
とを互いに時期的に関連付けて示すタイムチャートであ
る。
【図15】前記電磁弁ユニット検査方法により第2電磁
弁SOL2の自開弁圧を検査するためのタイムチャート
であって、図13における第1電磁弁SOL1の作動状
態の時間的推移と、第2圧力センサにより検出される圧
力P2の時間的推移とを互いに時期的に関連付けて示す
タイムチャートである。
【図16】前記電磁弁ユニット検査方法により第2電磁
弁SOL2の自開弁圧を検査するための検査用液圧回路
を示す液圧回路図である。
【図17】前記電磁弁ユニット検査方法により第2電磁
弁SOL2の自開弁圧を検査するためのタイムチャート
であって、図16における第1電磁弁SOL1の作動状
態の時間的推移と、第1圧力センサにより検出される圧
力P1の時間的推移と、第2圧力センサにより検出され
る圧力P2の時間的推移とを互いに時期的に関連付けて
示すタイムチャートである。
【図18】前記電磁弁ユニット検査方法により第1電磁
弁SOL1の自閉解除圧を検査するための検査用液圧回
路を示す液圧回路図である。
【図19】前記電磁弁ユニット検査方法により第1電磁
弁SOL1の自閉解除圧を検査するためのタイムチャー
トであって、図18における第1電磁弁SOL1および
第2電磁弁SOL2の各作動状態の時間的推移と、第1
圧力センサにより検出される圧力P1の時間的推移と、
第2圧力センサにより検出される圧力P2の時間的推移
とを互いに時期的に関連付けて示すタイムチャートであ
る。
【図20】前記電磁弁ユニット検査方法により第3電磁
弁SOL3の自開・自閉弁圧を検査するための検査用液
圧回路を示す液圧回路図である。
【図21】前記電磁弁ユニット検査方法により第3電磁
弁SOL3の自開・自閉弁圧を検査するためのタイムチ
ャートであって、図20における第1電磁弁SOL1お
よび第2電磁弁SOL2の各作動状態の時間的推移と、
第1圧力センサにより検出される圧力P1の時間的推移
と、第2圧力センサにより検出される圧力P2の時間的
推移と、それら圧力P1と圧力P2との差の時
間的推移とを互いに時期的に関連付けて示すタイムチャ
ートである。
【図22】前記電磁弁ユニット検査方法により第2電磁
弁SOL2の開弁電流Ioを検査するための検査用液圧
回路を示す液圧回路図である。
【図23】前記電磁弁ユニット検査方法により第2電磁
弁SOL2の開弁電流Ioを検査するためのタイムチャ
ートであって、図22における第1電磁弁SOL1の作
動状態の時間的推移と、第1圧力センサにより検出され
る圧力P1の時間的推移と、第2電磁弁SOL2の励磁
電流Iの時間的推移とを互いに時期的に関連付けて示す
タイムチャートである。
【図24】図23における基準圧力Prefと開弁電流I
oとの関係の一例を示すグラフである。
【図25】前記電磁弁ユニット検査方法により第1電磁
弁SOL1の開弁電流Ioを検査するためのタイムチャ
ートであって、図22における第1電磁弁SOL1の作
動状態の時間的推移(励磁電流Iの時間的推移を含む)
と、第1圧力センサにより検出される圧力P1の時間的
推移と、第2電磁弁SOL2の作動状態の時間的推移と
を互いに時期的に関連付けて示すタイムチャートであ
る。
【図26】圧力関連ユニットとしてのアクチュエータに
おいて圧力関連要素としての電磁弁を検査する圧力関連
ユニット検査システムの一従来例を示す系統図である。
【符号の説明】
50 アクチュエータ 54 ハウジング 70,72,73 高圧ポート 74 ブレーキ液圧ポート 76 ドレンポート 86 リニア増圧弁 100 リニア減圧弁 112,116,118,120 電磁開閉弁 122,124,126,128,130,132,1
34 圧力センサ 166 オリフィス 180 エア源 194 コントローラ 204 モニタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G024 AD18 BA11 CA16 DA15 3D046 BB01 CC02 HH02 HH16 LL00 LL11 LL23 MM03 MM21 3D049 BB03 BB36 CC02 HH00 HH20 HH42 HH47 KK20 RR04 RR13

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングと、そのハウジングに組み込
    まれた少なくとも1つの圧力関連要素と、その圧力関連
    要素を流れる流体の圧力を検出するために前記ハウジン
    グに組み込まれた少なくとも1つの圧力センサとを備え
    た圧力関連ユニットの機能を検査する方法であって、 その圧力関連ユニット内に圧力を生起する圧力生起工程
    と、 その圧力が生起されている状態で、前記少なくとも1つ
    の圧力センサのうち予め選択された少なくとも1つの選
    択圧力センサの出力信号をセンサ信号として取り込む取
    り込み工程と、 その取り込まれたセンサ信号に基づき、前記少なくとも
    1つの圧力関連要素のうち予め選択された少なくとも1
    つの検査対象の機能を検査する検査工程とを含む圧力関
    連ユニット検査方法。
  2. 【請求項2】 さらに、前記取り込み工程において前記
    センサ信号が取り込まれるのに先立ち、前記選択圧力セ
    ンサの機能を検査するセンサ検査工程を含む請求項1に
    記載の圧力関連ユニット検査方法。
  3. 【請求項3】 前記検査工程が、前記センサ信号により
    表される圧力の時間的変化勾配に基づき、前記検査対象
    の機能を検査する工程を含む請求項1または2に記載の
    圧力関連ユニット検査方法。
  4. 【請求項4】 前記少なくとも1つの圧力関連要素が、
    少なくとも1つの電磁弁を含み、 前記検査工程が、前記取り込まれたセンサ信号に基づ
    き、その少なくとも1つの電磁弁のうち検査対象として
    予め選択された少なくとも1つの被検査電磁弁の機能を
    検査する電磁弁検査工程を含む請求項1ないし3のいず
    れかに記載の圧力関連ユニット検査方法。
  5. 【請求項5】 さらに、前記被検査電磁弁の励磁電流を
    離散的に変更する電流変更工程を含み、 前記取り込み工程が、その電流変更工程によって前記被
    検査電磁弁の励磁電流が変更されるごとに前記センサ信
    号を取り込む工程を含み、 前記電磁弁検査工程が、前記被検査電磁弁に関する複数
    の励磁電流と複数のセンサ信号との関係に基づき、その
    被検査電磁弁の機能を検査する工程を含む請求項4に記
    載の圧力関連ユニット検査方法。
  6. 【請求項6】 前記少なくとも1つの電磁弁が、前記圧
    力関連ユニットに組み込まれている複数の電磁弁を含
    み、 当該圧力関連ユニット検査方法が、さらに、それら複数
    の電磁弁のうち前記被検査電磁弁を除くもののうち予め
    選択された少なくとも1つの選択電磁弁を作動させるこ
    とにより、その被検査電磁弁を検査するために必要な圧
    力環境を実現する圧力環境実現工程を含み、 前記取り込み工程が、その実現された圧力環境のもとに
    前記センサ信号を取り込む工程を含む請求項4または5
    に記載の圧力関連ユニット検査方法。
  7. 【請求項7】 ハウジングと、そのハウジングに組み込
    まれた少なくとも1つの圧力関連要素と、その圧力関連
    要素を流れる流体の圧力を検出するために前記ハウジン
    グに組み込まれた少なくとも1つの圧力センサとを備え
    た圧力関連ユニットの機能を検査するためにその圧力関
    連ユニットが一時的に取り付けられて使用される圧力関
    連ユニット検査システムであって、 その取り付けられた圧力関連ユニット内に圧力を生起す
    るためにその圧力関連ユニットに接続される圧力源と、 その圧力が生起されている状態で、前記少なくとも1つ
    の圧力センサのうち予め選択された少なくとも1つの選
    択圧力センサの出力信号をセンサ信号として取り込むと
    ともに、その取り込まれたセンサ信号に基づき、前記少
    なくとも1つの圧力関連要素のうち予め選択された少な
    くとも1つの検査対象の機能を検査するコントローラと
    を含む圧力関連ユニット検査システム。
  8. 【請求項8】 前記コントローラが、前記センサ信号が
    取り込まれるのに先立ち、前記選択圧力センサの機能を
    検査するセンサ検査部を含む請求項7に記載の圧力関連
    ユニット検査システム。
  9. 【請求項9】 前記少なくとも1つの圧力関連要素が、
    少なくとも1つの電磁弁を含み、 前記コントローラが、前記取り込まれたセンサ信号に基
    づき、その少なくとも1つの電磁弁のうち検査対象とし
    て予め選択された少なくとも1つの被検査電磁弁の機能
    を検査する電磁弁検査部を含む請求項8に記載の圧力関
    連ユニット検査システム。
  10. 【請求項10】 前記コントローラが、前記被検査電磁
    弁を作動させる第1作動部を含む請求項9に記載の圧力
    関連ユニット検査システム。
  11. 【請求項11】 前記第1作動部が、前記被検査電磁弁
    の励磁電流を離散的に変更する電流変更部を含み、 前記電磁弁検査部が、その電流変更部によって前記被検
    査電磁弁の励磁電流が変更されるごとに前記センサ信号
    を取り込むことにより、その被検査電磁弁に関する複数
    の励磁電流と複数のセンサ信号との関係に基づき、その
    被検査電磁弁の機能を検査する手段を含む請求項10に
    記載の圧力関連ユニット検査システム。
  12. 【請求項12】 前記少なくとも1つの電磁弁が、前記
    圧力関連ユニットに組み込まれている複数の電磁弁を含
    み、 前記コントローラが、さらに、それら複数の電磁弁のう
    ち前記被検査電磁弁を除くもののうち予め選択された少
    なくとも1つの選択電磁弁を作動させる第2作動部を含
    む請求項9ないし11のいずれかに記載の圧力関連ユニ
    ット検査システム。
  13. 【請求項13】 ハウジングと、そのハウジングに組み
    込まれた少なくとも1つの電磁弁と、その電磁弁を流れ
    る流体の圧力を検出するために前記ハウジングに組み込
    まれた少なくとも1つの圧力センサとを備えた電磁弁ユ
    ニットであって、 その少なくとも1つの圧力センサのうち予め選択された
    少なくとも1つの選択圧力センサが、当該電磁弁ユニッ
    トがそれに予定された対象物において使用される場合の
    みならず、当該電磁弁ユニットが電磁弁ユニット検査シ
    ステムに一時的に取り付けられることにより、前記少
    なくとも1つの電磁弁のうち検査対象として予め選択さ
    れた少なくとも1つの被検査電磁弁の機能がその被検査
    電磁弁が当該電磁弁ユニットに組み込まれている状態で
    検査される場合にも、その被検査電磁弁の作動状態の影
    響を受けた圧力を検出するために使用される電磁弁ユニ
    ット。
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