JP4687485B2 - リニア制御弁の品質不良の検査方法、及び、検査装置 - Google Patents

リニア制御弁の品質不良の検査方法、及び、検査装置 Download PDF

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Description

本発明は、開閉される通路の導通状態を変化させるリニア制御を実行する機能を備えたリニア制御弁に関連するものであり、より詳しくは、リニア制御弁の特性不良、即ち、品質不良を検出するための技術に関するものである。
従来、電磁弁の特性不良を検出するための技術として、弁の開放前後における回路内の流体圧力の変化を検知することで、動作不良等を検出することが行われており、この種の技術について開示する文献も存在する(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に開示される技術では、電磁弁の弁体の動作の良否を検知することで、電磁弁の機能が低下した状態(動作不良)を検知するものであり、より詳しくは、全開/全閉とする信号を入力した後の圧力変化の応答時間に着目したものである。
他方、従来、開閉される通路の導通状態を変化させるリニア制御を実行する機能を備えたリニア制御弁が知られており、このリニア制御弁における弁体の動作は、全開状態/全閉状態のみならず、各状態に至るまでの中間の開度制御も行われるものである。
このリニア制御弁では、前述の中間の開度制御が重要となるものであり、この開度制御の不良の発生について検討を行ったところ、図5に示すごとくの圧力変化の挙動を捉えることができた。
この図5に示すグラフは、ノーマルオープン型のリニア制御弁にエアを流した際における、駆動電流Iの変化と、リニア制御弁のエアの入口側におけるエアの圧力変化の関係を示すものである。
ここで、正常な開度制御が行われるリニア制御弁では、特性線Aに示すごとく、駆動電流のスイープ(特性線C)に伴って、最初から最後まで略一定の傾きを持ってリニア(直線的)に圧力変化することが確認された。
一方、品質不良があるリニア制御弁では、特性線Bに示すごとく、圧力変化の初期期間Fにおいて、前記特性線Aよりも緩やかな傾きをもって変化し、その後の期間Gにおいて、より大きな傾きを持って変化することが確認された。
このことから、リニア制御弁の動作試験において、図5に示されるような初期期間Fの圧力変化の挙動を検知することによれば、品質不良のあるリニア制御弁を検出することが可能となる。
この圧力変化の検知は、全開状態/全閉状態の各状態に至るまでの中間の圧力変化を検知するものであり、特許文献1に開示されるような従来の技術では、この初期期間Fの圧力変化の挙動に着目したものではなかった。
特許第2892374号公報
そこで、本発明は、リニア制御弁を通過する流体の初期期間の圧力変化の挙動に着目し、リニア制御弁の品質不良を検出するための技術を提案するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上のごとくであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1に記載のごとく、
流体回路に検査対象となるリニア制御弁を設置し、
前記リニア制御弁の駆動電流のスイープ制御を行い、前記リニア制御弁の弁体の開度の変更が行われ、
前記駆動電流のスイープ制御時における、前記リニア制御弁の入口側、又は、出口側における流体の圧力変化を測定し、
前記駆動電流のスイープ制御時における或る期間での前記流体圧力の変化量を求め、
前記変化量の大小に基づいて、前記リニア制御弁の品質不良を検出
前記或る期間は、リニア制御弁の弁体の動作の開始から終了までの期間のうち、前記リニア制御弁が不良であった場合には、前記駆動電流のスイープ制御時における前記流体圧力の測定結果である特性線の傾きが、正常なリニア制御弁の前記特性線の傾きよりも小さくなる期間内にあるものである。
また、請求項2に記載のごとく、
駆動電流のスイープ制御時において、前記或る期間の開始のときである第一時間における前記流体の圧力と、前記第一時間から所定時間経過したときである第二時間における前記流体の圧力から、前記所定時間における前記流体の圧力変化量を求め、前記圧力変化量が規定値より小さいときに、品質不良とするものである。
また、請求項3に記載のごとく、
前記規定値は、正常に動作するリニア制御弁を検査対象として検査した場合での、前記第一時間における前記流体の圧力と、前記第二時間における前記流体の圧力の差で求まる、圧力変化量とするものである。
また、請求項4に記載のごとく、
駆動電流のスイープ制御の開始時間における圧力から、第一の圧力変化量だけ下がったときを、第一測定時間とし、前記第一測定時間における圧力から、第二の圧力変化量だけ下がったときを、第二測定時間とし、前記第一測定時間と前記第二測定時間の間の所要時間を求め、前記所要時間が規定時間よりも長いときに、品質不良とするものである。
また、請求項5に記載のごとく、
前記規定時間は、正常に動作するリニア制御弁における前記第一測定時間と、前記第二測定時間の間の所要時間であることとするものである。
また、請求項6に記載のごとく、
検査対象となるリニア制御弁を設置する流体回路と、
前記流体回路に検査用の流体を供給する流体供給手段と、
前記リニア制御弁に駆動電流を入力するとともに、前記駆動電流をスイープ制御するための動作制御手段と、
前記リニア制御弁の入口側、又は、出口側における前記流体回路内の前記流体の圧力検出手段と、
前記動作制御手段、及び、前記圧力検出手段と接続され、前記動作制御手段から前記リニア制御弁に入力される駆動電流の値と、前記圧力検出手段から入力される圧力の値を記憶するための測定手段と、
前記駆動電流のスイープ制御時における或る期間の流体圧力の変化量の大小に基づいて品質を判定する手段とを具備し、
前記或る期間は、リニア制御弁の弁体の動作の開始から終了までの期間のうち、前記リニア制御弁が不良であった場合には、前記駆動電流のスイープ制御時における前記流体圧力の測定結果である特性線の傾きが、正常なリニア制御弁の前記特性線の傾きよりも小さくなる期間内にある、
リニア制御弁の品質不良の検査装置とするものである。
また、請求項7に記載のごとく、
駆動電流のスイープ制御時において、前記或る期間の開始のときである第一時間における前記流体の圧力と、前記第一時間から所定時間経過したときである第二時間における前記流体の圧力から、前記所定時間における前記流体の圧力変化量を求め、前記圧力変化量が規定値より小さいときに、品質不良と判定する手段を備えたリニア制御弁の品質不良の検査装置とするものである。
また、請求項8に記載のごとく、
駆動電流のスイープ制御の開始時間における圧力から、第一の圧力変化量だけ下がったときを、第一測定時間とし、前記第一測定時間における圧力から、第二の圧力変化量だけ
下がったときを、第二測定時間とし、前記第一測定時間と前記第二測定時間の間の所要時間を求め、前記所要時間が規定時間よりも長いときに、品質不良と判定する手段を備えたリニア制御弁の品質不良の検査装置とするものである。
本発明によれば、正常に動作するリニア制御弁における流体圧力の挙動との比較を行うことで、リニア制御弁の品質不良を検出することができる。
図1に示す圧力変化のグラフは、図2に示される検査装置の構成例により、リニア制御弁の動作試験を行った場合における圧力変化を示すものである。
そして、この図1及び図2の例に示すように、
流体回路10に検査対象となるリニア制御弁1を設置し、
前記リニア制御弁1の駆動電流のスイープ制御を行い、前記リニア制御弁1の弁体の開度の変更が行われ、
前記駆動電流のスイープ制御時における、前記リニア制御弁の入口側、又は、出口側における流体の圧力変化を測定し、
前記駆動電流のスイープ制御時における或る期間(時間T1〜T2)での前記流体圧力の変化量を求め、
前記変化量の大小に基づいて、前記リニア制御弁1の品質不良を検出する、
リニア制御弁の品質不良の検査方法とするものである。
また、図1に示すごとく、前記或る期間(時間T1〜T2)は、リニア制御弁1の弁体の動作の開始から終了までの期間のうちの前半の期間内、即ち、初期期間Fとするものである。
以上のようにして、正常に動作するリニア制御弁における流体圧力の挙動との比較を行うことで、リニア制御弁の品質不良を検出することができる。
以下、詳細について説明する。
図2に示すごとく、検査対象となるリニア制御弁1が検査用の流体回路10に設置される。
この流体回路10は、ポンプ11によって回路内を流体12が循環されるべく構成されるものであり、前記流体12には、例えば、エア(空気)が採用される。このように、エアを用いることによれば、検査後、特別なメンテナンスをすることなく、そのまま製品として出荷できることになる。
尚、この流体には、前記エアの他、オイル(作動油)の液体であってもよく、特に限定されるものではない。
また、本実施例において検査対象とするリニア制御弁1は、通電されたときに弁が閉じられ、通常は弁が開かれるノーマルオープン型の電磁弁であり、前記ポンプ11からエアが供給される側を入力側(IN)とし、エアを排出する側を出口側(OUT)としている。
また、前記リニア制御弁1には、動作制御手段14から駆動電流が入力されるようになっており、この駆動電流によって、リニア制御弁1が開閉制御されるようになっている。
また、前記動作制御手段14からリニア制御弁1に入力される駆動電流の値は、スイープ制御されるようになっている。
ここで、図1に示すごとく、スイープ制御とは、リニア制御弁1に入力される駆動電流Iの値を徐徐に減少させる(又は、増加させる)制御であり、一定の勾配を持って駆動電流Iの値を変化させる制御をいうものである。そして、このスイープ制御によって、弁体の開度がリニアに変化する、即ち、一定の割合で開度が増加/減少するようになっている。
また、前記流体回路10において、前記リニア制御弁1の入口側近傍には、当該入口側の流体圧力を検知するためのセンサ15が設置されている。このようにリニア制御弁1の入口側近傍にセンサ15を設置することにより、入口側における圧力変化をより正確に検知することが可能となる。
そして、前記動作制御手段14、及び、前記センサ15は、測定手段20に接続されており、この測定手段20では、前記動作制御手段14から前記リニア制御弁1に入力される駆動電流の値と、前記センサ15から入力される圧力の値が記憶され、図1に示すごとく、時間経過に伴う駆動電流I、及び、圧力変化を出力できるようになっている。
また、前記測定手段20には、図1に示すごとく、正常に動作するリニア制御弁の挙動を示す特性線Aが記憶されている。そして、測定手段20では、後述するごとく、この特性線Aと、検査対象のリニア制御弁1によって形成される特性線Bとを比較することによって、検査対象の品質不良の有無を検出することとするものである。
また、図2において、前記測定手段20は、前記ポンプ11の運転の開始/終了制御等も行うべく構成され、これにより、検査時において、検査の開始/終了を自動的に行えるようになっている。
尚、このポンプ11に関連する制御は、他の制御装置にて行うことや、手動にて行うこととしてもよく、特に限定されるものではない。
以上のようにしてリニア制御弁の品質不良の検査装置が構成されるものであり、図2に示すごとく、
検査対象となるリニア制御弁1を設置する流体回路10と、
前記流体回路10に検査用の流体(エア)を供給する流体供給手段であるポンプ11と、
前記リニア制御弁1に駆動電流を入力するとともに、前記駆動電流をスイープ制御するための動作制御手段14と、
前記リニア制御弁1の入口側、又は、出口側における前記流体回路10内の前記流体の圧力検出手段であるセンサ15と、
前記動作制御手段14、及び、前記圧力検出手段(センサ15)と接続され、前記動作制御手段14から前記リニア制御弁1に入力される駆動電流の値と、前記センサ15から入力される圧力の値を記憶するための測定手段20と、
を具備する構成とするものである。
尚、以上の動作制御手段14、測定手段20は、物理的に独立して構成される電子制御装置であってもよく、また、物理的に一体的に構成され、ソフトウエアにてそれぞれの処理を実行すべく構成されるコンピュータであってもよく、また、周知の技術によって構成することができ、具体的な構成に特に限定されるものではない。
そして、以上のように検査装置を構成し、前記測定手段20において、前記センサ15から入力される圧力変化を解析することで、リニア制御弁1の品質不良の有無の検査が行われる。
この検査方法の実施例について説明すると、図2に示すごとく、まず、流体回路10に検査対象となるリニア制御弁1を設置する。
次に、前記ポンプ11を駆動して、流体回路10にエアを流通させる。
次に、前記動作制御手段14にて、リニア制御弁1のソレノイドに通電し、ノーマルオープンとされている通路を完全に閉じ、しばらく時間を置くことで、リニア制御弁1の入口側の圧力を安定させる。
尚、この安定化は、前記ポンプ11とリニア制御弁1の間に、開閉弁を設けるとともに、当該開閉弁を閉じ、しばらく時間を置くこと等により行うことができる。
次に、図1に示すごとく、前記動作制御手段14によりリニア制御弁1に入力する駆動電流Iの値を徐徐に減少させるようにスイープさせ、リニア制御弁1の開度を大きくし、最終的には、駆動電流Iの値をゼロとすることで、リニア制御弁1の通路を完全に開く。
以上のような駆動電流Iのスイープ制御によって、図1の特性線Bに示すごとく、リニア制御弁1の入力側で検知される圧力は、徐徐に減少されることになる。
そして、測定結果である特性線Bと、正常に動作するリニア制御弁における圧力変化の挙動を示す特性線Aとを比較し、不良の判定が行われる。
ここで、図1に示すごとく、正常に動作するリニア制御弁の場合では、最初から最後まで略一定の傾きを持ってリニア(直線的)に圧力変化するものであり、駆動電流Iのスイープ制御の初期期間Fにおける時間T1〜T2の間で、圧力はP5からP6まで低下する。この場合では、リニア制御弁が正常に動いて、入口側から出口側へ規定の流量のエアが流れることになる。
特性線Bの場合、前記初期期間Fにおける時間T1〜T2の間で、圧力はP3からP4まで低下することになるが、この変化量は、前記特性線Aにおけるものよりも小さいこととなる。
つまり、本来正常であれば、駆動電流Iにつき、同様のスイープ制御を行った場合における変化量(圧力低下量)は、特性線Aにおけるものと一致するものであるが、正常に動作せず、弁の開きが少ないために、リニア制御弁1の入口側の圧力の変化量(圧力低下量)が少ないものとなるのである。
換言すれば、前記初期期間Fにおける特性線Bの傾きが、正常に動作するリニア制御弁の特性線Aの傾きよりも小さいということになる。
そして、以上のように、初期期間Fにおける特性線Bの圧力の変化量(特性線Bの傾き)を解析することにより、リニア制御弁1の不良を検出することができる。
以上のようにして、リニア制御弁1の不良を検出することができる。
そして、以上のように、正常に動作するリニア制御弁における流体圧力の挙動との比較により、リニア制御弁の不良を検出し、良否の判定をすることになるが、この判定の方法については、以下の二つの例が考えられる。
まず、リニア制御弁の品質不良の判定方法の第一の例について説明する。
第一の例では、図1に示すごとく、駆動電流Iのスイープ制御を実施する期間T0〜T3において、第一時間T1における前記流体の圧力P3と、前記第一時間T1から所定時間Δt(単位は、例えば、ミリ秒)経過した第二時間T2における前記流体の圧力P4から、前記所定時間Δtにおける前記流体の圧力変化量|P3−P4|を求め、前記圧力変化量|P3−P4|が規定値より小さいときに、品質不良とするものである。
そして、前記規定値は、正常に動作するリニア制御弁1を検査対象として検査した場合での、前記第一時間T1における前記流体の圧力P5と、前記第二時間T2における前記流体の圧力P6の差で求まる、圧力変化量|P5−P6|とするものである。
以上のように、正常に動作するリニア制御弁の圧力変化量|P5−P6|と、検査対象であるリニア制御弁1の圧力変化量|P3−P4|を比較することで、正常に動作するリニア制御弁と、検査対象であるリニア制御弁1の弁体の動作状況を比較し、動作不良の有無を判断することができる。
仮に、検査対象のリニア制御弁1の圧力変化量|P3−P4|が、正常に動作するリニア制御弁の圧力変化量|P5−P6|よりも小さい場合では、検査対象のリニア制御弁1の弁体の動作が悪く、流体が十分に流通していないことから、動作不良が発生しているものと判断することができる。
そして、この判断においては、圧力変化の勾配が評価されるものであり、従来技術において、単に、弁体の作動前後の圧力変化を比較していたものとは異なり、「圧力がどのように変化するか」ということに着目したものであり、リニア制御弁1において全開状態/全閉状態の各状態に至るまでの中間の開度制御の良否について、適切に評価できるものとなる。
また、前記測定手段20(図2参照)に、前記圧力変化量|P3−P4|、と、前記圧力変化量|P5−P6|(規定値)の比較を行う判定手段を設けることにより、検査対象となるリニア制御弁1の品質の良否を自動的に判定させることができる。
尚、図1に示される特性線Bにおける前記圧力変化量|P3−P4|と、特性線Aにおける前記圧力変化量|P5−P6|(規定値)の大小比較において、圧力測定の誤差や、製品の個体差を加味し、補正値を設定することとしてもよい。
例えば、前記圧力変化量|P3−P4|に補正値を付加した合計値と、前記圧力変化量|P5−P6|の大小比較を行うことである。このことにより、不良判定において、前記補正値の値に対応した、いわゆる余裕幅を設けることができ、不良判定の厳しさを設定することが可能となる。
また、図1に示すごとく、前記第一時間T1、及び、前記第二時間T2は、駆動電流Iのスイープ制御を実施する期間T0〜T3のうちの前半の期間内に設定される。
これは、リニア制御弁1の弁体の動作の開始から終了までの期間のうちの前半の期間内にある初期期間Fにおいて、弁体が正常に動作するかを判断しようとするものであり、また、多くの場合、この初期期間Fにおいて動作不良が確認されていることからである。
また、このリニア制御弁1が、例えば、自動車のブレーキアクチュエータユニットの流量制御用の機能部品として適用される場合では、図3に示すごとく、この初期期間Fの弁体の動作は、ブレーキペダルの踏み込み量(ストローク)が少ない範囲に対応することになる。そして、この踏み込み量が少ない範囲において、前記リニア制御弁1が正常に動作しないと、ブレーキフィーリングに悪影響が及ぼされることになる。
つまり、例えば、ブレーキディスクに対するブレーキパッドの接触圧力につき、所望の圧力が瞬時に得られないといった制御遅れが生じ、ブレーキの効くタイミングが遅れてやってくるといったことが考えられる。
また、このブレーキ操作においてブレーキペダルの踏み込み量が少ない範囲では、ドライバーは、ブレーキフィーリングの良否を感じやすいため、図3に示される低流量領域M、即ち、踏み込み量が少ない範囲は、ブレーキ制御において重要な領域となる。
このことから、特に、リニア制御弁を自動車のブレーキアクチュエータユニットの流量制御用の機能部品として適用する場合において、前述のように初期期間Fにおいて、動作不良の有無を確認することは重要なポイントとなる。
尚、図3における低流量領域Mにつき、不良品では、流量が略一定でリニア(一定に傾きを有するということ)に変化しない領域が存在し、正常品では、低流量領域Mにおいても、流量がリニアに変化することが示されている。
また、図1に示すごとく、前記第一時間T1、第二時間T2の設定例については、例えば、測定される圧力の減少勾配が、0.0025Mpa/msecとなった時点を第一時間T1とし、その後、150ミリ秒(時間Δt)経過後の時間を第二時間T2とし、この場合において、第一時間T1における圧力P3と、第二時間T2における圧力P4の圧力変化量|P3−P4|が0.3Mpa以上であるときに、正常と判定すること等が考えられる。
次に、リニア制御弁の品質不良の判定方法の第二の例について説明する。
第二の例では、図1に示すごとく、駆動電流Iのスイープ制御の開始時間T0における圧力P1から、第一の圧力変化量ΔPaだけ下がったときを、第一測定時間Taとし、前記第一測定時間Taにおける圧力P3から、第二の圧力変化量ΔPbだけ下がったときを、第二測定時間Tbとし、前記第一測定時間Taと前記第二測定時間Tbの間の所要時間Δtaを求め、前記所要時間taが規定時間よりも長いときに、品質不良とするものである。
また、前記規定時間は、特性線Aにて表現されるように、正常に動作するリニア制御弁における前記第一測定時間Tcと、前記第二測定時間Tdの間の所要時間Δtbであることとするものである。
また、前記第一測定時間Ta・Tc、及び、前記第二測定時間Tb・Tdは、駆動電流Iのスイープ制御を実施する期間T0〜T3のうちの前半の期間内に設定される。
これは、駆動電流Iのスイープ制御の初期期間Fにおける弁体の動作を評価しようとするものであり、その理由は、前述と同様である。
また、図4に示すごとく、この第二の方法においては、例えば、測定される圧力の減少勾配が、0.0025Mpa/msecとなった時点を第一測定時間Ta・Tcとし、前記第一測定時間Ta・Tcにおける圧力P3から、0.3Mpaだけ下がったときを、第二測定時間Tbとし、前記第一測定時間Taと前記第二測定時間Tbの間の所要時間Δtaを求め、前記所要時間Δtaが所要時間150msecよりも短いときに、正常と判定すること等が考えられる。
そして、以上に述べた第一、第二のリニア制御弁の品質不良の判定方法を実施することで、リニア制御弁の品質不良を検出することができる。
また、特に、前記初期期間Fにおけるリニア制御弁の動作を評価することで、品質不良のあるリニア制御弁において多く発生する不具合を的確に捉えることができ、確実に品質不良を検出することが可能となる。
また、図2に示すごとく、検査対象となるリニア制御弁1を一つずつ検査することによれば、製品単体にて検査を行うことができ、品質不良のあるリニア制御弁1をリジェクトすることができる。
また、この他、例えば、自動車のブレーキアクチュエータユニットといったような回路を形成するとともに、この回路にエアを導通させてリニア制御弁の検査を実施してもよい。
また、以上のように、製品単体や、ブレーキアクチュエータ等のユニット単位で検査をすることによれば、製品やユニットを組付ける前段階において検査を実施することが可能となり、組付け後における動作不良による機能障害や、それに伴う大掛かりな交換作業等を未然に防ぐことが可能となる。
また、以上の実施例においては、ノーマルオープン型のリニア制御弁を例に挙げて説明をしたが、ノーマルクローズ型のリニア制御弁でも同様にして検査をすることが可能であることはいうまでもない。
実施例における検査結果について示す図。 検査装置の構成例について示す図。 不良/正常なリニア制御弁における流体の流量の挙動について示す図。 第二のリニア制御弁の品質不良の判定方法について説明する図。 品質不良のあるリニア制御弁の挙動について説明する図。
1 リニア制御弁
10 流体回路
11 ポンプ
12 流体
14 動作制御手段
15 センサ
20 測定手段

Claims (8)

  1. 流体回路に検査対象となるリニア制御弁を設置し、
    前記リニア制御弁の駆動電流のスイープ制御を行い、前記リニア制御弁の弁体の開度の変更が行われ、
    前記駆動電流のスイープ制御時における、前記リニア制御弁の入口側、又は、出口側における流体の圧力変化を測定し、
    前記駆動電流のスイープ制御時における或る期間での前記流体圧力の変化量を求め、
    前記変化量の大小に基づいて、前記リニア制御弁の品質不良を検出
    前記或る期間は、リニア制御弁の弁体の動作の開始から終了までの期間のうち、前記リニア制御弁が不良であった場合には、前記駆動電流のスイープ制御時における前記流体圧力の測定結果である特性線の傾きが、正常なリニア制御弁の前記特性線の傾きよりも小さくなる期間内にある、
    リニア制御弁の品質不良の検査方法。
  2. 駆動電流のスイープ制御時において、前記或る期間の開始のときである第一時間における前記流体の圧力と、前記第一時間から所定時間経過したときである第二時間における前記流体の圧力から、前記所定時間における前記流体の圧力変化量を求め、前記圧力変化量が規定値より小さいときに、品質不良とする、
    ことを特徴とする、請求項1に記載のリニア制御弁の品質不良の検査方法。
  3. 前記規定値は、正常に動作するリニア制御弁を検査対象として検査した場合での、前記第一時間における前記流体の圧力と、前記第二時間における前記流体の圧力の差で求まる、圧力変化量とする、
    ことを特徴とする、請求項2に記載のリニア制御弁の品質不良の検査方法。
  4. 駆動電流のスイープ制御の開始時間における圧力から、第一の圧力変化量だけ下がったときを、第一測定時間とし、前記第一測定時間における圧力から、第二の圧力変化量だけ下がったときを、第二測定時間とし、前記第一測定時間と前記第二測定時間の間の所要時間を求め、前記所要時間が規定時間よりも長いときに、品質不良とする、
    ことを特徴とする、請求項1に記載のリニア制御弁の品質不良の検査方法。
  5. 前記規定時間は、正常に動作するリニア制御弁における前記第一測定時間と、前記第二測定時間の間の所要時間である、
    ことを特徴とする、請求項4に記載のリニア制御弁の品質不良の検査方法。
  6. 検査対象となるリニア制御弁を設置する流体回路と、
    前記流体回路に検査用の流体を供給する流体供給手段と、
    前記リニア制御弁に駆動電流を入力するとともに、前記駆動電流をスイープ制御するための動作制御手段と、
    前記リニア制御弁の入口側、又は、出口側における前記流体回路内の前記流体の圧力検出手段と、
    前記動作制御手段、及び、前記圧力検出手段と接続され、前記動作制御手段から前記リニア制御弁に入力される駆動電流の値と、前記圧力検出手段から入力される圧力の値を記憶するための測定手段と、
    前記駆動電流のスイープ制御時における或る期間の流体圧力の変化量の大小に基づいて品質を判定する手段とを具備し、
    前記或る期間は、リニア制御弁の弁体の動作の開始から終了までの期間のうち、前記リニア制御弁が不良であった場合には、前記駆動電流のスイープ制御時における前記流体圧力の測定結果である特性線の傾きが、正常なリニア制御弁の前記特性線の傾きよりも小さくなる期間内にある、
    リニア制御弁の品質不良の検査装置。
  7. 駆動電流のスイープ制御時において、前記或る期間の開始のときである第一時間における前記流体の圧力と、前記第一時間から所定時間経過したときである第二時間における前記流体の圧力から、前記所定時間における前記流体の圧力変化量を求め、前記圧力変化量が規定値より小さいときに、品質不良と判定する手段を備えた請求項6に記載のリニア制御弁の品質不良の検査装置。
  8. 駆動電流のスイープ制御の開始時間における圧力から、第一の圧力変化量だけ下がったときを、第一測定時間とし、前記第一測定時間における圧力から、第二の圧力変化量だけ下がったときを、第二測定時間とし、前記第一測定時間と前記第二測定時間の間の所要時間を求め、前記所要時間が規定時間よりも長いときに、品質不良と判定する手段を備えた請求項6に記載のリニア制御弁の品質不良の検査装置。
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