JP2002344588A - 無線端末 - Google Patents

無線端末

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JP2002344588A
JP2002344588A JP2001143221A JP2001143221A JP2002344588A JP 2002344588 A JP2002344588 A JP 2002344588A JP 2001143221 A JP2001143221 A JP 2001143221A JP 2001143221 A JP2001143221 A JP 2001143221A JP 2002344588 A JP2002344588 A JP 2002344588A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の無線端末の違法分解を見分けられない
ために本来有償で修理されるものを無償で修理しなけれ
ばならなかった問題を解決し、筐体の違法分解を確実に
検知し、違法分解されたことを各所に通知できる無線端
末を提供する。 【解決手段】 筐体が分解されその後組み立てられたと
きに当該分解が違法に為されたことを違法分解検知手段
20が検知すると、違法分解通知手段11が違法分解さ
れたことを通知する無線端末であり、具体的には、警告
表示手段12が、違法分解されたことを表示部に表示す
る、又は通報メール送信手段13が無線端末の識別子と
共に違法分解されたことを通報する電子メールを送信す
る、若しくはその両方を行い、機能停止手段14が無線
端末の機能を停止する無線端末である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話機等の無
線端末に係り、特に筐体の違法分解を確実に検知し、違
法分解されたことを各所に通知できる無線端末に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の携帯電話機などの無線端末では、
ユーザによる違法分解を防止する最も一般的な方法とし
て、筐体を結合しているネジの形状を特殊な形状にする
方法があった。従来の無線端末におけるネジの位置及び
ネジ形状について、図7を使って説明する。図7は、従
来の無線端末におけるネジの位置及びネジ形状例を示す
説明図である。一般的に携帯端末、例えば携帯電話機で
は、製品の組み立て行程の最終段階として、図7(a)
に示すように、充電池のはめ込み部分から携帯電話機の
背面筐体130と基板102とを貫通して携帯電話機の
前面(キーパッドや表示部がある面)筐体132のネジ
受け穴に絞め込まれるように締結ネジ131を絞めてい
て、例えば、図7(b)に示すように4本の締結ネジ1
31で背面筐体130、基板102、前面筐体132を
固定している。この時、従来の無線端末では、ユーザに
よる違法分解を防止するために、図7(c)に示すよう
に、締結ネジ131として、(A)十字ネジや(B)す
りわりネジのような一般的なヘッド形状のネジを使用せ
ず、(C)6本溝、(D)5本溝、(E)3本溝のよう
な特殊なヘッド形状のネジを用いて筐体を固定し、一般
的なドライバでの分解ができないようにしてユーザによ
る違法分解を防止していた。
【0003】しかし、各特殊ネジに合うドライバを手に
入れれば分解は可能となってしまう。また、実際に携帯
電話分解用ドライバセットが普通の日曜大工用品店で販
売されていることからも、分解防止にはなっていないの
が実状であり、違法分解が実施されたかどうかを見分け
ることもできなかった。これを防止する手段として、充
電池のはめ込み部分に、通常は図7(b)に示すように
4本の締結ネジ131を避けた場所に貼られている製品
の銘板ラベル133を、図8に示すように、4本の締結
ネジ131の内の1本又は複数本若しくは全てに被せる
ように銘板ラベル133を貼り付けておき、分解された
場合には銘板ラベル133が破損してわかるようにする
手段もある。図8は、従来の無線端末における分解検知
を可能とする銘板ラベルの貼り付け状況を示す説明図で
ある。
【0004】尚、何らかの分解を検知して通報する従来
技術としては、平成9年5月2日公開の特開平9−11
5063号「盗難防止装置」(出願人:松下電器産業株
式会社、発明者:山田浩一他)がある。この従来技術
は、上ケースの植設された弾性を有する第1の接点と、
上ケースを閉じたときに第1の接点に当接するように下
ケースに固定して設けられた第2の接点と、電池収納ケ
ース後方に第1の接点が当接して摺動するように設けら
れた傾斜を有するリブを有する盗難防止装置であり、た
とえ商品を盗もうとする者が工具などを使用して盗難防
止装置を分解するとか電池からの電源の供給を遮断して
も、第1の接点と第2の接点が接触することにより、警
報が発せられ、不法行為が防止できるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の無線端末における銘板ラベル133をネジに被せる
ようにして張り付ける方法では、剥がし方によっては、
必ずしも破損するとは限らず、違法分解を完全に見分け
るには至っていないという問題点があった。この結果、
本来ならば有償修理対象である違法分解による故障修理
が、保証期間内であれば無償修理品として扱われ、実数
は定かではないが少なからず無線端末メーカに損害を与
えている。
【0006】本発明は上記実情に鑑みて為されたもの
で、従来の無線端末の違法分解を見分けられないために
本来有償で修理されるものを無償で修理しなければなら
なかった問題を解決するために、筐体の違法分解を確実
に検知し、違法分解されたことを各所に通知できる無線
端末を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
決するための本発明は、無線端末において、筐体が分解
されその後組み立てられたときに、当該分解が違法に為
されたことを検知する違法分解検知手段と、違法に分解
されたことが検知されると違法分解されたことを通知す
る違法分解通知手段とを有し、違法分解通知手段が、違
法分解されたことを表示部に表示する警告表示手段、又
は無線端末の識別子と共に違法分解されたことを通報す
る電子メールを送信する通報メール送信手段、若しくは
その両方の手段と、無線端末の機能を停止する機能停止
手段とを有するものなので、筐体の違法分解を確実に検
知し、違法分解されたことを各所に通知できる。
【0008】上記従来例の問題点を解決するための本発
明は、無線端末において、筐体が分解されその後組み立
てられたときに、当該分解が違法に為されたことを検知
する違法分解検知手段が、第1の電極と,第3の電極
と,第3電極とが配置され、出荷時及び正常分解後の組
み立て時には前記第1の電極と前記第3の電極とが接続
されるよう設定され、分解されると前記第1の電極と前
記第2の電極とが接続されるよう動作する分解検知スイ
ッチと、本体電源投入時に前記分解検知スイッチの状態
が前記第1の電極と前記第2の電極とを接続している場
合に、違法に分解されたと検知する違法分解検知部とを
有するものなので、簡単ではあるが外部からは容易に解
明できないスイッチの構造で、筐体の違法分解を確実に
検知し、違法分解されたことを各所に通知できる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照しながら説明する。尚、以下で説明する機能実現
手段は、当該機能を実現できる手段であれば、どのよう
な回路又は装置であっても構わず、また機能の一部又は
全部をソフトウェアで実現することも可能である。更
に、機能実現手段を複数の回路によって実現してもよ
く、複数の機能実現手段を単一の回路で実現してもよ
い。
【0010】上位概念的に説明すれば、本発明に係る無
線端末は、筐体が分解されその後組み立てられたとき
に、当該分解が違法に為されたことを検知すると違法分
解されたことを表示部に表示したり、無線端末の識別子
と共に違法分解されたことを通報する電子メールを送信
したり、無線端末の機能を停止するなどして、筐体の違
法分解を確実に検知し、違法分解されたことを各所に通
知できるものである。
【0011】機能実現手段で説明すれば、本発明に係る
無線端末は、筐体が分解されその後組み立てられたとき
に、当該分解が違法に為されたことを検知する違法分解
検知手段と、違法に分解されたことが検知されると違法
分解されたことを通知する違法分解通知手段とを有し、
違法分解通知手段が、違法分解されたことを表示部に表
示する警告表示手段、又は無線端末の識別子と共に違法
分解されたことを通報する電子メールを送信する通報メ
ール送信手段、若しくはその両方の手段と、無線端末の
機能を停止する機能停止手段とを有するものなので、筐
体の違法分解を確実に検知し、違法分解されたことを各
所に通知できるものである。
【0012】尚、本発明の実施の形態における各手段と
図1の各部との対応を示すと、違法分解検知手段は違法
分解検知手段20に相当し、違法分解通知手段は違法分
解通知手段11に相当し、警告表示手段は警告表示手段
12、通報メール送信手段は警告メール送信手段13、
機能停止手段は機能停止手段14に相当している。
【0013】まず、本発明の実施の形態にかかる無線端
末の概略構成について、図1を使って説明する。図1
は、本発明の実施の形態に係る無線端末の構成ブロック
図である。本発明の無線端末は、図1に示すように、無
線端末として一般的な構成である無線信号の送受信を行
うアンテナ1と、無線信号の変復調を行う無線部2と、
キーパッドなどの入力部3と、液晶表示装置(LCD:
Liquid Crystal Display)などの表示部4と、無線端末
の識別子及びユーザ設定項目を記憶している不揮発性メ
モリなどの記憶部5と、無線端末全体を制御する制御部
10とから構成され、更に本発明の特徴部分である違法
分解検知手段20が設けられている。尚、本発明の無線
端末の制御部10内には、本発明の特徴部分として違法
分解を通知する各種手段を具備する違法分解通知手段1
1が設けられている点が、一般的な無線端末の制御部1
0とは異なっている。
【0014】本発明の無線端末の各部について説明する
が、アンテナ1、無線部2、入力部3、表示部4、記憶
部5は、無線端末における一般的な構成であるので、詳
細な説明は省略する。違法分解検知手段20は、筐体が
違法に分解されたことを検知して、違法分解検知信号を
出力するものである。尚、筐体の分解としては、正常な
状態での分解、例えば、修理などの依頼に対して正当な
技術者が分解した場合は違法分解とはならないので、違
法分解と正常分解とを区別して、違法分解の場合にだけ
違法分解検知信号を出力するものである。違法分解検知
手段20の具体的な実現方法の詳細については、後述す
る。
【0015】制御部10は、無線端末における一般的な
制御に加えて、本発明の特徴部分として、違法分解検知
手段20で違法分解が検知されると、違法分解が為され
た旨を各方面に通知する違法分解通知手段11を有して
いる。違法分解通知手段11内の具体的な通知手段とし
ては、ここでは警告表示手段12と、警告メール送信手
段13と、機能停止手段14とを具備している。尚、警
告表示手段12と警告メール送信手段13とは、どちら
か一方のみを有する構成であっても構わない。
【0016】警告表示手段12は、違法分解検知手段2
0からの違法分解検知信号に従って、違法分解された旨
を表示部4に表示する手段である。表示内容としては、
違法分解を実施した本人への警告の意味で、「違法分解
されました」等のように表示したり、更に分解者への警
告度を高めるために「違法分解されましたので、サービ
ス窓口にて有償で修理を承ります」といった内容の表示
を行ってもよい。警告メール送信手段13は、違法分解
検知手段20からの違法分解検知信号に従って、違法分
解された旨のメール(違法分解通知メール)を予め設定
されている特定のメールアドレス宛に送信する手段であ
る。尚、違法分解通知メールには、記憶部5に記憶され
ている無線端末装置の識別子を含めるようにし、また特
定のメールアドレスとは、無線端末の通信事業者のサー
ビス窓口の管理用アドレスなどとする。機能停止手段1
4は、違法分解検知手段20からの違法分解検知信号に
従って、警告表示手段12による機能を除く全機能を停
止する手段である。尚、警告表示手段12、警告メール
送信手段13、機能停止手段14は、全て実現してもよ
いし、警告表示手段12と警告メール送信手段13はど
ちらか1つを実現してもよい。また、機能停止手段14
のみを実行するようにしても構わない。また、警告表示
手段12と警告メール送信手段13の実行順序は、どち
らが先であっても構わないが、確実にメールを送信する
ためには、警告メール送信手段13を先にした方がより
適当である。
【0017】次に、違法分解検知手段20の具体的な実
現方法について説明する。違法分解検知手段20は、筐
体が違法に分解されたことを検知して、違法分解検知信
号を出力するものであり、本発明では、本体へ電源を供
給する電源供給電極と、装置電源から正常時に電源を供
給する正常検知電極と、装置電源から異常時に電源を供
給する異常検知電極とを具備していて、出荷時及び正常
分解後の組み立て時にはスイッチが電源供給電極と正常
検知電極とを接続して本体へ電源を供給するようにして
組み立て、分解されるとスイッチが電源供給電極と異常
検知電極とを接続して本体へ電源を供給するように切り
替える分解検知スイッチ103と、本体電源投入時に分
解検知スイッチの状態が電源供給電極と異常検知電極と
を接続している場合に、違法に分解されたと検知して違
法分解信号を出力する違法分解検知部とで構成してい
る。
【0018】ここで、分解検知スイッチと違法分解検知
部の動作概念について、図2を使って説明する。図2
は、本発明の分解検知スイッチと違法分解検知部の動作
の基本概念を示す説明図である。本発明の分解検知スイ
ッチは、図2に示すように、装置電源(又は、制御部用
電源)からの供給電源を分岐して供給する分解検知用の
電源供給電極111と、正常を検知するポート(図2で
は、ポートB)に電源を供給する正常検知電極113
と、違法分解を検知するポート(図2では、ポートA)
に電源を供給する異常検知電極112とを設ける。図2
において、電源付近のスイッチは、無線端末の操作パネ
ル等に設けられている電源ボタンの押下によって切替が
成される電源スイッチである。尚、ここで、図2及び以
降の図における各電極と請求項との対応は、電源供給電
極111が請求項の第1の電極に相当し、異常検知電極
112が請求項の第2の電極に相当し、正常検知電極1
13が請求項の第3の電極に相当している。また、図2
において、電源供給電極111、異常検知電極112、
正常検知電極113及びその間で切り替わるスイッチ
(接続端子)部分が分解検知スイッチ103に相当し、
制御部10内で、ポートA及びポートBの電位確認によ
って、接続端子がスイッチ異常検知電極112に接続さ
れているか正常検知電極11に接続されているかを判断
する部分が、違法分解検知部に相当している。
【0019】そして正常時には、正常検知電極113と
電源供給電極111とをスイッチが接続した状態(正常
状態)とし、本体電源が投入されると、装置電源から正
常検知電極113を介して制御部10のポートBに電源
を供給する。そして、分解されるとスイッチが切り替わ
って異常検知電極112と電源供給電極111とをスイ
ッチが接続した状態(異常状態)になり、本体電源が投
入されると、異常検知電極112を介して制御部10の
ポートAに電源が供給されるようにする。そして、本体
電源が投入された時に、制御部10において、ポートA
及びポートBの電位を監視し、ポートBの高電位が検知
されれば、正常検知電極113と電源供給電極111と
が接続されている為正常であると認識し、逆にポートA
の高電位が検知されれば、異常検知電極112と電源供
給電極111とが接続されている為違法分解が成された
と認識して違法分解検知信号を出力するようにすればよ
い。
【0020】尚、分解によって、スイッチが異常検知電
極112側に切り替わっても、筐体組み立て前に、当該
スイッチの仕組みを承知しているメーカの修理担当者等
がスイッチを正常検知電極113側に戻して筐体を組み
立てれば、本体電源投入時には、違法分解とは認識され
ず、違法分解検知信号の出力は為されないようになって
いる。
【0021】次に、本発明の分解検知スイッチ103の
実装について、図3を使って説明する。図3は、本発明
の無線端末の分解検知スイッチの実装例を携帯電話機の
例で示す説明図であり、(a)が携帯電話機の上面図
(一部透視図)であり、(b)が(a)における縦線
(一部屈折有り)A−A′で切断した断面図Aであり、
(c)が(a)における横線B−B′で切断した断面図
Bである。本発明の分解検知スイッチ103は、図3
(a)に示すように、携帯電話機の本体101の例えば
最下部で基板102上に実装する。これは、通常の組立
工程においては、無線端末装置の入力部3や表示部4が
ある面(前面と呼ぶ)を下にした状態で、前面の筐体ケ
ース部104-aの上に基板102をのせ、その上に装置
上部及び側部の複数のツメを咬ませながら背面の筐体ケ
ース部104-bをかぶせ、最終的に充電池設置部分のネ
ジで固定するため、筐体の分解の際には、まず最下部か
ら前面の筐体ケース部104-aと背面の筐体ケース部1
04-bを分解するので、この部分に設けるのが最適であ
る。
【0022】そして、図3(b)、(c)に示すよう
に、基板102上に分解検知スイッチ103を実装し、
前面の筐体ケース部104-aの内部に設けられた突起1
05で分解検知スイッチ103のボタンを押す構造とし
ておき、前面の筐体ケース部104-aと背面の筐体ケー
ス部104-bとが分解されると、押下されていたボタン
がフリーになり、それによって上記説明した電源供給電
極111と正常検知電極113又は異常検知電極112
とを接続するスイッチが切り替わるような仕組みにし、
分解を検知するようになっている。
【0023】次に、分解検知スイッチ103の構造の詳
細と動作原理について、分解検知スイッチ103を組み
立てる手順に沿って説明する。分解検知スイッチ103
の組み立て手順は、第1のスイッチ基本状態、第2のス
イッチ設定状態、第3のスイッチ固定状態である。ま
ず、第1のスイッチ基本状態について、図4を使って説
明する。図4は、本発明の分解検知スイッチ103の基
本状態を示す構造図であり、(a)は分解検知スイッチ
103内部の上面図であり、(b)は(a)に示した分
解検知スイッチ103内部をA方向から見たA方向透視
図であり、(c)は(a)に示した分解検知スイッチ1
03内部をB方向から見たB方向透視図であり、(d)
は、(a)に示した分解検知スイッチ103に外ケース
123を取り付けた状態の上面図である。
【0024】本発明の分解検知スイッチ103は、図4
(a)に示すように、電極として電源供給電極111、
異常検知電極112、正常検知電極113の3極を設
け、各電極は、ケース内部の下ベース板121上で後述
する接続端子115が接続される部分と内ケース122
及び外ケース123を跨いでケース外部に突出する部分
を持つようになっている。そして、電源供給電極111
のケース内部に位置する部分の中心付近を中心軸として
回転する接続端子115を、下ベース板121に固定さ
れた接続端子軸120にはめこむ。
【0025】ここで、接続端子115が、上記説明した
正常時と分解時とで電極を切り換えるスイッチの働きを
する物で、図4では接続端子115を接続端子軸120
を軸にして回転させることによって、電源供給電極11
1と違法分解通知手段11又は電源供給電極111と正
常検知電極113とを接続して通電させることができる
ようになっている。また、図4(b)に示すように、接
続端子115の接続端子軸部分15′は、内ケース12
2にあけられた穴から内ケース122上部に突出してお
り、接続端子軸部分15′の先端にすり割り等のまわり
止めを設け、その上部にツマミ124を内ケース122
を挟むように差し込む。ツマミ124は、内ケース12
2上でツマミ124を回すことによって、接続端子11
5を回転できる構造になっており、ツマミ124の上部
に接続端子115の位置が認識できるようなネジ山又は
模様を設けておく。
【0026】そして、接続端子115は、接続端子用バ
ネ116によって反時計回りの方向で加重がかけられ、
バネの開いた状態で異常検知電極112に接触するよう
にし、ツマミ124を時計回り方向に回すことによって
接続端子用バネ116に加圧することでバネが閉じた状
態になると、接続端子115を正常検知電極113に接
触する状態にできるが、その力を除くと異常検知電極1
12側に戻ってしまう構造にする。
【0027】そして、正常検知電極113付近に、ツマ
ミ124を時計回り方向に回転させることによって移動
してきた接続端子115を正常検知電極113側でロッ
クするための板バネ117を設ける。板バネ117は、
図4(c)に示すように、一端が板バネ固定板114に
固定され、板バネ固定板114を挟むように湾曲され
て、異常検知電極112側から正常検知電極113側
(図4(c)右側から左側)に接続端子115が移動し
てくるのに従って下方向に加重(加圧)されて更に湾曲
し、接続端子115が板バネ117を越えたところで、
下方向の加重が除かれて開放されバネが戻る仕組みにな
っている。また、板バネ117は、ボタン118の押下
によっても、下方向に加重されて湾曲するようになって
いる。
【0028】また、板バネ117の上部に設けられたボ
タン118は、ボタン用バネ119によって常に上に持
ち上げる加重がかけられ、内ケース122と外ケース1
23の間に取り付けられている。そして、ボタン118
の上部から加重がかからない状態では、ボタン118が
外ケース123上部に突出し、内ケース122内部に
は、突出しない状態となり、ボタン118の上部から加
重をかけると、ボタン118が外ケース123上部には
さほど突出せず、内ケース122内部に突出する状態に
なり、その結果、板バネ117を加圧することになる。
【0029】図4(a)、(b)、(c)に示す状態で
外ケース123が被せられていると、図4(d)に示す
ように、外ケース123の上部からは、突出したボタン
118と、穴からツマミ124の上部の様子を見ること
ができ、例えば、接続端子115が異常検知電極112
側に接触している時に、ツマミ124上の模様は十字の
状態であるとする。
【0030】次に、第2のスイッチ設定状態について、
図5を使って説明する。図5は、本発明の分解検知スイ
ッチ103の設定状態を示す構造図であり、(a)は分
解検知スイッチ103内部の上面図であり、(b)は
(a)に示した分解検知スイッチ103内部をA方向か
ら見たA方向透視図であり、(c)は(a)に示した分
解検知スイッチ103内部をB方向から見たB方向透視
図であり、(d)は、(a)に示した分解検知スイッチ
103に外ケース123を取り付けた状態の上面図であ
る。出荷前の組み立て段階や、正規修理を実施して完了
後に再組み立てする場合には、筐体を閉じる前に、ツマ
ミ124を時計回り方向に回転させ、図5(a)に示す
ように、接続端子115を正常検知電極113側に移動
させる。この時、板バネ117は接続端子115が正常
検知電極113側(図5(c)右側から左側)に移動し
てくるのに従って下方向に加重されて一旦湾曲し、接続
端子115が板バネ117を越えたところで、下方向の
加重が除かれてバネが戻り、図5(c)に示すように、
接続端子115に引掛かって固定し、接続端子115が
正常検知電極113上でロックされることになる。図5
(a)、(b)、(c)に示す状態で外ケース123が
被せると、図5(d)に示すように、外ケース123の
上部からは、突出したボタン118と、穴からツマミ1
24の上部の様子を見ることができ、接続端子115が
正常検知電極113側に接触し、板バネ117でロック
されている状態は、ツマミ124上の十字模様が図4
(d)の状態から約45度回転した状態になっている。
【0031】次に、第3のスイッチ固定状態について、
図6を使って説明する。図6は、本発明の分解検知スイ
ッチ103の固定状態を示す構造図であり、(a)は分
解検知スイッチ103内部の上面図であり、(b)は
(a)に示した分解検知スイッチ103内部及び前面の
筐体ケース部104を取り付けた状態をA方向から見た
A方向透視図であり、(c)は(a)に示した分解検知
スイッチ103内部及び前面の筐体ケース部104を取
り付けた状態をB方向から見たB方向透視図であり、
(d)は、(a)に示した分解検知スイッチ103に外
ケース123を取り付けた状態の一部の上面図である。
【0032】図5に示したスイッチ設定状態で、前面の
筐体ケース部104-a、分解検知スイッチ103の付い
た基板102、背面の筐体ケース部104-bを閉じる
と、図6(b)(c)に示すように、前面の筐体ケース
部104-aの内側に設けられた突起105がボタン11
8を外ケース123まで押下する。これにより、図6
(c)に示すように、ボタン118の下部の先端が板バ
ネ117を押し下げ、これまで接続端子115をロック
していた板バネ117が外れて接続端子115のロック
が解除され、接続端子115は接続端子用バネ116の
働きによって異常検知電極112側に戻ろうとする。し
かし、この時ボタン118が板バネ117の上部に接触
する形で存在するため、接続端子115はボタン118
に引っかかって止まり、接続端子115はボタン118
によって再びロックされ、接続端子115と正常検知電
極113との接触は保たれることになる。図6(a)、
(b)、(c)に示す状態で外ケース123上から見た
状態を予測すると、図6(d)に示すように、接続端子
115が正常検知電極113側に接触し、ボタン118
でロックされている状態は、ツマミ124上の十字模様
が図5(d)の状態からほんの少し戻った角度だけ回転
した状態になっている。
【0033】上記説明した図6に示す状態で、無線端末
は出荷されて使用され、その後、筐体が分解されて筐体
が開かれると、図6に示す前部の筐体ケース部104-a
が外れて、ボタン118を上部から押下する力が除去さ
れ、ボタン118がボタン用バネ119が戻る力で持ち
上がり、接続端子115のロックが外れてフリーとな
り、接続端子用バネ116の戻る(開く)力で異常検知
電極112側に回転して戻り、異常検知電極112と接
触して、図4に示した状態に戻ることになる。
【0034】ここで行われた分解が、メーカのサービス
等による正規の修理であれば、当然分解検知スイッチ1
03の仕組みを承知していて、組み立て時と同様に上記
説明したステップで接続端子115を再び板バネ117
でロックさせてから、筐体ケース部104を閉じること
により、電源供給電極111と正常検知電極113の接
触によって、本体の電源を投入したときには正常の電源
供給が成され違法分解検知信号は出力されない。
【0035】一方、違法分解時には、この分解検知スイ
ッチ103の仕組みが判らず、そのままで筐体ケース部
104を閉じるので、接続端子115は異常検知電極1
12側で接触したままとなり、本体の電源を投入したと
きには異常検知電極112を介して電源供給が成され、
違法分解検知部の働きで違法に分解されたと検知され異
常検知信号が出力されるようになる。
【0036】次に、本発明の無線端末の動作について説
明する。本発明の無線端末では、組み立て時に、図3に
示す本体101下部に設けた分解検知スイッチ103に
おいて、図4に示すツマミ124を右方向に回転させ、
接続端子115を正常検知電極113側に移動させて、
図5に示すように板バネ117でロックさせておき、図
6に示すように前面の筐体ケース部104-aの突起10
5部分にボタン118がくるようにして筐体ケース部1
04を組み立てる。それにより、突起105部分がボタ
ン118を押下した形で固定され、板バネ117のロッ
クが外れ、接続端子115がボタン118によって再び
ロックされた状態となり、接続端子115と正常検知電
極113とが接触した正常状態で出荷される。この時、
装置電源が投入されると、正常検知電極113から電源
供給電極111に電流が流れ、正常状態で電源が供給さ
れる。
【0037】そして、無線端末が分解されると、前面の
筐体ケース部104-aの突起105がボタン118から
離れ、ボタン118が戻ることによって接続端子115
のロックが外れ、接続端子115が異常検知電極112
側に戻ってしまう。このまま筐体ケース部104が閉じ
られると、接続端子115の状態は変化せず、装置電源
が投入されると、異常検知電極112から電源供給電極
111に電流が流れ、異常状態で電源が供給され、違法
分解検知信号が制御部10に出力される。
【0038】そして、制御部10の違法分解通知手段1
1では、この違法分解検知信号に従い、警告表示手段1
2で違法分解があった旨を表示部4に表示し、警告メー
ル送信手段13で記憶部5に記憶されている当該無線端
末の識別子を含めた違法分解された旨のメール(違法分
解通知メール)を予め設定されている通信事業者のサー
ビス窓口などの特定のメールアドレス宛に送信し、機能
停止手段14で、無線端末の警告表示手段12による機
能を除く全機能を停止する。尚、警告表示手段12と警
告メール送信手段13の実行順序は、どちらが先であっ
ても構わない。また、警告表示手段12と警告メール送
信手段13とは、どちらか一方のみを実行するようにし
ても構わない。
【0039】本発明の実施の形態の無線端末によれば、
違法分解検知手段20で違法分解を検知すると、警告表
示手段12で表示部4に違法分解されました旨の警告文
を表示して、機能停止手段14で警告文の表示を除く全
機能を停止するので、違法分解を実施した本人への警告
を発することができると共に、通信事業者のサービス窓
口などに修理依頼があったときに、事業者及び修理依頼
者の双方で違法分解されたことを確認でき、トラブルこ
となく無償修理の対象外にする措置がとれる効果があ
る。
【0040】また、本発明の実施の形態の無線端末によ
れば、違法分解検知手段20で違法分解を検知すると、
警告メール送信手段13で当該無線端末の識別子を含む
違法分解されました旨の警告文(違法分解通知メール)
を通信事業者のサービス窓口などの特定のメールアドレ
ス宛に送信して、機能停止手段14で警告文の表示を除
く全機能を停止するので、事業者側では、修理依頼があ
ったときに、当該無線端末の識別子から違法分解された
ことが確認でき、無償修理の対象外にする措置がとれる
効果がある。また、違法分解通知メールを送信してか
ら、全機能を停止するので、たとえ再分解して分解検知
スイッチ103の構造を解明して復帰させたとしても、
違法分解した事実は通信事業者側に記録されるので、無
償修理対象から除外することが可能である。
【0041】また、本発明の無線端末によれば、上記説
明のように、表示及び違法分解通知メールによって無線
端末の違法分解の証拠が残るので、通信事業者側(又は
メーカ側)としては違法分解された製品を無償で修理す
る必要がなくなり、修理費用を確実に回収できる効果が
ある。また、違法分解について心無いユーザに警告を発
することができ、更にむやみに分解しようとは思わなく
なるので、感電等の事故からユーザを守ることができる
効果がある。また、違法分解通知メールを蓄積管理する
ことによって、購入ユーザのデータとの関連づけで違法
分解の常習者を認識し、販売時のブラックリストなどに
も利用できる効果がある。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、筐体が分解されその後
組み立てられたときに当該分解が違法に為されたことを
違法分解検知手段が検知すると、違法分解通知手段が違
法分解されたことを通知する無線端末であり、具体的に
は、警告表示手段が、違法分解されたことを表示部に表
示する、又は通報メール送信手段が無線端末の識別子と
共に違法分解されたことを通報する電子メールを送信す
る、若しくはその両方を行い、機能停止手段が無線端末
の機能を停止する無線端末としているので、筐体の違法
分解を確実に検知し、違法分解されたことを各所に通知
できる効果がある。
【0043】また、本発明によれば、筐体が分解されそ
の後組み立てられたときに、当該分解が違法に為された
ことを検知する違法分解検知手段が、第1の電極と,第
3の電極と,第3電極とが配置され、出荷時及び正常分
解後の組み立て時には第1の電極と第3の電極とが接続
されるよう設定され、分解されると第1の電極と第2の
電極とが接続されるよう動作する分解検知スイッチと、
本体電源投入時に分解検知スイッチの状態が第1の電極
と第2の電極とを接続している場合に、違法に分解され
たと検知する違法分解検知部とを有する無線端末として
いるので、簡単ではあるが外部からは容易に解明できな
いスイッチの構造で、筐体の違法分解を確実に検知し、
違法分解されたことを各所に通知できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る無線端末の構成ブロ
ック図である。
【図2】本発明の分解検知スイッチと違法分解検知部の
動作の基本概念を示す説明図である。
【図3】本発明の無線端末の分解検知スイッチの実装例
を携帯電話機の例で示す説明図である。
【図4】本発明の分解検知スイッチの基本状態を示す構
造図である。
【図5】本発明の分解検知スイッチの設定状態を示す構
造図である。
【図6】本発明の分解検知スイッチの固定状態を示す構
造図である。
【図7】従来の無線端末におけるネジの位置及びネジ形
状例を示す説明図である。
【図8】従来の無線端末における分解検知を可能とする
銘板ラベルの貼り付け状況を示す説明図である。
【符号の説明】
1…アンテナ、 2…無線部、 3…入力部、 4…表
示部、 5…記憶部、10…制御部、 11…違法分解
通知手段、 12…警告表示手段、 13…警告メール
送信手段、 14…機能停止手段、 101…本体、
102…基板、 103…分解検知スイッチ、 104
…筐体ケース部、 105…突起、111…電源供給電
極、 112…異常検知電極、 113…正常検知電
極、114…板バネ固定板、 115…接続端子、 1
16…接続端子用バネ、 117…板バネ、 118…
ボタン、 119…ボタン用バネ、 120…接続端子
軸、 121…下ベース板、 122…内ケース、 1
23…外ケース、 124…ツマミ、 130…背面筐
体、 131…締結ネジ、 132…前面筐体、 13
3…銘板ラベル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K011 AA03 DA00 HA05 JA01 KA17 5K023 AA07 BB21 HH01 HH06 LL02 LL06 5K027 AA11 FF12 FF22 FF30 LL02 MM02 MM04 5K067 AA32 EE02 KK17

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筐体が分解されその後組み立てられたと
    きに、当該分解が違法に為されたことを検知する違法分
    解検知手段と、違法に分解されたことが検知されると違
    法分解されたことを通知する違法分解通知手段とを有す
    ることを特徴とする無線端末。
  2. 【請求項2】 違法分解通知手段が、違法分解されたこ
    とを表示部に表示する警告表示手段、又は無線端末の識
    別子と共に違法分解されたことを通報する電子メールを
    送信する通報メール送信手段、若しくはその両方の手段
    と、無線端末の機能を停止する機能停止手段とを有する
    違法分解通知手段であることを特徴とする請求項1記載
    の無線端末。
  3. 【請求項3】 違法分解検知手段が、 第1の電極と,第2の電極と,第3電極とが配置され、
    出荷時及び正常分解後の組み立て時には前記第1の電極
    と前記第3の電極とが接続されるよう設定され、分解さ
    れると前記第1の電極と前記第2の電極とが接続される
    よう動作する分解検知スイッチと、 本体電源投入時に前記分解検知スイッチの状態が前記第
    1の電極と前記第2の電極とを接続している場合に、違
    法に分解されたと検知する違法分解検知部とを有する違
    法分解検知手段であることを特徴とする請求項1又は請
    求項2記載の無線端末。
  4. 【請求項4】 分解検知スイッチが、 第1の電極と第3の電極とを接続する正常状態と、前記
    第1の電極と第2の電極とを接続する異常状態との間で
    移動して切り替わる接続端子と、 前記接続端子に接続され、開いた状態で前記接続端子を
    前記異常状態とし、閉じた状態で前記接続端子を前記正
    常状態とする第1のバネと、 前記異常状態から前記正常状態へ移行する過程で前記接
    続端子によって加圧されるが、前記正常状態となると開
    放されて前記接続端子をロックし、再び外部から加圧さ
    れると前記接続端子のロックを解除する板バネと、 外部からの圧力で前記板バネに加圧すると共に板バネの
    ロックが解除された前記接続端子を再びロックし、外部
    からの圧力がなくなると前記接続端子のロックを解除し
    て、前記異常状態に戻すボタンと、 前記ボタンが外部から加圧されると縮んだ状態となり、
    前記外部からの加圧がなくなると戻った状態になって前
    記ボタンを戻して前記ボタンによる前記接続端子のロッ
    クを解除させる第2のバネとを有し、 出荷時及び正常分解後の組み立て時には、前記異常状態
    から前記正常状態に移行されて前記第1のバネが閉じた
    状態になり、前記板バネで前記接続端子をロックし、 筐体が閉じられると、筐体内部の突起によって前記ボタ
    ンが押下されて前記板バネに加圧して前記接続端子の前
    記板バネによるロックを解除し、前記ボタンで前記接続
    端子を再びロックして、正常状態となるように設定さ
    れ、 分解して筐体が開かれると、前記筐体内部の突起から前
    記ボタンが開放されて外部からの圧力がなくなり、前記
    ボタンによる前記接続端子のロックが解除され、前記第
    1のバネが開いた状態となって前記異常状態に戻るよう
    に動作する分解検知スイッチであることを特徴とする請
    求項3記載の無線端末。
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