JP2002343977A - 電界効果型トランジスタ - Google Patents

電界効果型トランジスタ

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JP2002343977A
JP2002343977A JP2002085523A JP2002085523A JP2002343977A JP 2002343977 A JP2002343977 A JP 2002343977A JP 2002085523 A JP2002085523 A JP 2002085523A JP 2002085523 A JP2002085523 A JP 2002085523A JP 2002343977 A JP2002343977 A JP 2002343977A
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layer
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Risho Ko
俐昭 黄
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 埋め込み絶縁層上の半導体層(SOI)に形
成された電界効果型トランジスタの特性劣化を抑制す
る。 【解決手段】 シリコン基板101上に、厚さ20nm
の空洞102を介し、厚さ10nmの単結晶シリコンよ
りなる半導体層103を備え、この半導体層103上に
は、厚さ3nmのゲート絶縁膜104を介してn+ ポリ
シリコンよりなるゲート電極105を備え、この下部の
領域を挾むようにソース・ドレイン領域106を備えて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、埋め込み絶縁層
上の半導体層(SOI)に形成された電界効果型トラン
ジスタおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】LSIの高集積化、高速化には、トラン
ジスタの微細化が有効であることは良く知られている。
多くのLSIには、電界効果型トランジスタが用いられ
るが、電界効果型トランジスタを微細化すると、しきい
値電圧やSファクタが変化してしまうという問題(短チ
ャネル効果等の性能劣化)が起きる。ここで、しきい値
電圧とは、トランジスタの導通状態と非導通状態との切
り替えが起きるゲート電圧であり、トランジスタの寸法
が変わってもこれが変わらないことが望ましい。
【0003】また、Sファクタとは、ゲート電圧がしき
い値電圧に達しない状態において、トランジスタに流れ
る電流の大きさを一桁変化させるために必要なゲート電
圧の変化量である。このSファクタについても、トラン
ジスタを微細化しても変わらないことが望ましい。な
お、しきい値電圧やSファクタの変化(劣化)は、主に
ドレイン領域からチャネル領域へ向かう二次元的な電界
(図15の矢印A)の影響によって、チャネル形成領域
の電位が変化するために起きる。
【0004】この問題を解決するために、例えば、図1
5に示す電界効果型トランジスタが有効であると報告さ
れている(文献:大村ら、1991年アイ・イー・ディ
ー・エム、テクニカルダイジェスト、679ページ(IED
M,Tech.Dig.))。この素子においては、支持基板150
1上に埋め込み絶縁層1502が設けられ、その上に薄
いシリコン単結晶からなるSOI層1503が設けられ
ている。また、SOI層1503上にはゲート絶縁膜1
504及びゲート電極1505が形成され、また、SO
I層1503中にはn+ 形のソース領域1506及びド
レイン領域1507が形成されている。
【0005】SOI層1503のうち、ゲート電極15
05の下部に位置し、ソース領域1506とドレイン領
域1507に挟まれた領域にはチャネルが形成される。
この領域を以下チャネル形成領域という。この素子で
は、ソース領域1506およびドレイン領域1507の
縦方向の深さXj は、SOI層1503の厚さで決ま
る。したがって、SOI層1503を薄くすることによ
って、Xjを小さくすることができる。Xjが小さくなる
と、ドレイン領域からチャネルへ向かう電界(図15中
矢印A)は弱まり、チャネル領域の電位を変化させる効
果が減るので、前述したトランジスタの特性劣化が抑え
られる。
【0006】これについて、図16のモデルを用いて説
明する。なお、この図16において、同一のものは、図
15と同一の符号を付してある。前述したドレイン領域
1507からの二次元的な電界による電位変動は、チャ
ネル形成領域の点pとドレイン領域1507間の容量に
相当する仮想的な容量C1 によって起きると考えること
ができる。ここで、ドレイン領域1507の厚さXj を
小さくすると、容量C1 を形成するコンデンサの面積が
減るので、容量C1 が小さくなる。この結果、C1 を介
した静電気的な結合が減るので、その結果チャネル形成
領域での電位変動が小さくなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した微細
化に伴う特性劣化は、埋め込み絶縁層を経由する電界
(図15の矢印B)によっても、矢印Aの電界による場
合と同様に、引き起こされる。このように、埋め込み絶
縁層を経由する横方向の電界(矢印Bの電界)は、ドレ
イン領域の側面(ドレイン領域とチャネル領域との界
面)だけでなく、ドレイン領域の下部界面からも発生す
るので、ドレイン領域を薄くしただけでは有効に減らせ
ない。これらの横方向の電界について、図16を用いて
説明する。ここでC1 は、チャネル形成領域における任
意の点pとドレイン側面との仮想的な容量を、C2 は点
pとドレイン底面との仮想的な容量である。
【0008】容量C1 は、それぞれドレイン側面とチャ
ネル形成領域との間の静電気的結合を代表しており、容
量C2 はドレイン底面とチャネル形成領域との間の静電
気的結合を代表している。そして容量C1 及び容量C2
の大きさは、それぞれ矢印A及び矢印Bで示した電界の
大きさと、正の相関を持つ。前述したようにXj を小さ
くするとドレイン側面の断面積が減るので容量C1は減
るが、Xj を小さくしても容量C2 は減らない。つま
り、いくらXj を小さくしても、容量C2 を介した静電
気的結合(図15の矢印Bの電界)は残存するので、チ
ャネル電位の変動やそれによるしきい値電圧、および、
Sファクタ等の特性劣化を充分に減らすことができな
い。
【0009】この発明は、以上のような問題点を解消す
るためになされたものであり、埋め込み絶縁層上の半導
体層(SOI)に形成された電界効果型トランジスタの
特性劣化を抑制することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の一形態におけ
る電界効果型トランジスタは、基板上に空洞を挾んで配
置された半導体層と、この半導体層上の表面にゲート絶
縁膜を介して形成されたゲート電極と、このゲート電極
下部の領域を残してこれを挾むように半導体層に表面よ
り形成されたソースおよびドレイン領域とを備え、半導
体層の裏面を、全域が空洞に接するように配置したもの
である。従って、半導体層(チャネル形成領域)下は、
シリコン酸化物より誘電率が低い低誘電率層となってい
る。この構造は、半導体層下の横方向の電界(図15の
矢印B)の経路に、低誘電率層となる空洞を設けるもの
である。これにより、矢印Bの電界が低減するので、前
述の特性劣化(しきい値電圧やSファクタの変化)を抑
制できる。矢印Bの電界が緩和されるのは、埋め込み絶
縁層となる空洞を通した静電気結合(仮想的な容量C2
で代表されるもの)が減るためである。
【0011】空洞とすることで、誘電率を著しく下げる
ことができ、埋め込み絶縁層を経由する電解をより低減
でき、特性劣化をより抑制できる。また、空洞はソース
・ドレイン領域下にまで延在しているようにした。ドレ
イン下部にもし誘電率の高いシリコン層があると、シリ
コン層の誘電率が高いために図17に矢印Cで示した電
界が強くなる。すると、空洞を設けて矢印Bの電界を緩
和したことにより得られる効果を相殺し、その効果を充
分に享受できなくなる。本発明ではソース・ドレイン領
域を半導体層と空洞の界面に達するように設けることに
より、この問題を解決する。これにより、ドレイン領域
下部からチャネルに至る電界の経路が、空洞によってよ
り多く占められるようになり、空洞部分を経由する電界
をより低減でき、特性劣化をより抑制できる。これは仮
想的な容量C2がより低減されるためであると説明でき
る。また、以上に述べた効果に加えて、チャネル領域下
部に設けた空洞はゲート−基板間、およびチャネル−基
板間の寄生容量を低減させる効果を持ち、ソース・ドレ
イン領域下に設けた空洞は、ソース・ドレイン領域−基
板間の寄生容量を低減させる効果を持ち、各々上記電界
効果型トランジスタにより構成した回路の高速化に寄与
する。
【0012】この発明の他の形態における電界効果型ト
ランジスタは、基板上に所定の間隔をあけて配置された
半導体層と、この半導体層側面に接し半導体層を基板上
に間隔をあけて支持する絶縁体からなる側壁と、半導体
層上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
このゲート電極下部の領域を残してこれを挾むように半
導体層に表面より形成されたソースおよびドレイン領域
とを備えたものである。この電界効果型トランジスタに
よれば、半導体層は、この側部において絶縁体からなる
側壁を介して基板とつながっている。従って、ソースお
よびドレイン領域に挾まれた半導体層下の領域がシリコ
ン酸化物より誘電率の低い状態となる。また、側壁に絶
縁体を用いることにより半導体と基板との導通を防ぐ。
また、上記電界効果型トランジスタにおいて、側壁は、
Si3N4から構成するようにしてもよく、また、側壁の
外側に配置された酸化膜を設けるようにしても良い。ま
た、側壁の外側を埋め込むように形成されたフィールド
酸化膜を備え、ゲート電極が、フィールド酸化膜上に延
在して形成されるようにしてもよい。本発明の他の形態
における電界効果型トランジスタは、基板上に所定の間
隔をあけて配置された半導体層と、半導体層上にゲート
絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、このゲート電
極下部の領域を残してこれを挾むように半導体層に表面
から裏面に達して形成されたソースおよびドレイン領域
とを備えたものである。
【0013】この電界効果型トランジスタによれば、ソ
ース・ドレイン下に、誘電率の高いシリコン層が存在し
ない状態となる。この結果、図17に矢印Cで示した電
界が、誘電率の高いシリコン層が存在することにより強
くなることを抑制できるようになる。
【0014】本発明の他の形態における電界効果型トラ
ンジスタは、基板上に所定の間隔をあけて配置された半
導体層と、半導体層上にゲート絶縁膜を介して形成され
たゲート電極と、このゲート電極下部の領域を残してこ
れを挾むように半導体層に表面より形成されたソースお
よびドレイン領域と、半導体層に達するようにゲート電
極の側面に形成されたSi3N4からなるゲート側壁とを
備えたものである。このSi3N4からなるゲート側壁の
存在により、後述する製造工程において、犠牲層を除去
する際のエッチング時に、ゲート絶縁膜を保護すること
ができるので、ゲート絶縁膜をエッチングすることなく
残すことができる。
【0015】また、この発明の電界効果型トランジスタ
の製造方法は、支持基板上に埋め込み絶縁層を介して半
導体の膜が形成された埋め込み絶縁層基板を用意し、そ
の半導体の膜を選択的にエッチングし除去して素子が形
成される半導体層を形成する。次に、半導体層下の領域
を残すように半導体層周囲の埋め込み絶縁層を選択的に
除去し、半導体層下に犠牲層を形成する。次に、半導体
層および犠牲層側面にこの犠牲層とは異なる材料から構
成された側壁を形成する。次に、側壁の一部または半導
体層の一部に開口部を形成して犠牲層を露出させる。次
に、支持基板、半導体層、および側壁に対して犠牲層を
選択的に除去するエッチングにより、開口部を介して犠
牲層を除去して半導体層下部の少なくとも一部の領域に
空洞を形成する。こうして形成された半導体層上に、電
界効果型トランジスタを形成すれば、半導体装置のした
が誘電率の低い状態に形成される。
【0016】また、この発明の電界効果型トランジスタ
の製造方法は、支持基板上に埋め込み絶縁層を介して半
導体の膜が形成された埋め込み絶縁層基板を用意し、そ
の半導体の膜を選択的にエッチング除去して素子が形成
される半導体層を形成する。
【0017】次に、半導体層下の領域を残すように、半
導体層周囲の下の埋め込み絶縁層を選択的に除去し、半
導体層下に犠牲層を形成する。次に、半導体層および犠
牲層側面に犠牲層とは異なる材料から構成された側壁を
形成する。次に、側壁の一部に開口部を形成して犠牲層
側面を露出させる。次に、支持基板、半導体層、および
側壁に対して犠牲層を選択的に除去するエッチングによ
り、開口部を介して犠牲層を除去して半導体層の中央部
下部に空洞を形成する。次に、半導体層上にゲート絶縁
膜を介してゲート電極を形成する。そして、ゲート電極
両脇の半導体層にソース・ドレイン領域を形成するよう
にした。この結果、ソースおよびドレイン領域に挾まれ
た半導体層下の領域がシリコン酸化物より誘電率の低い
状態に形成される。
【0018】また、この発明の電界効果型トランジスタ
の製造方法は、支持基板上に埋め込み絶縁層を介して半
導体の膜が形成された埋め込み絶縁層基板を用意し、そ
の半導体の膜を選択的にエッチング除去して素子が形成
される半導体層を形成する。
【0019】次に、半導体層下の領域を残すように、半
導体層周囲の下の埋め込み絶縁層を選択的に除去し、半
導体層下に犠牲層を形成する。次に、半導体層および犠
牲層側面に犠牲層とは異なる材料から構成された側壁を
形成する。次に、半導体層上にゲート絶縁膜を介してゲ
ート電極を形成する。次に、ゲート電極両脇の半導体層
にソース・ドレイン領域を形成する。次に、側壁の一部
に開口部を形成して犠牲層側面を露出させる。そして、
支持基板、半導体層、および側壁に対して犠牲層を選択
的に除去するエッチングにより、開口部を介して犠牲層
を除去して半導体層の下部に空洞を形成するようにし
た。この結果、ソースおよびドレイン領域に挾まれた半
導体層下の領域がシリコン酸化物より誘電率の低い状態
に形成される。
【0020】また、この発明の電界効果型トランジスタ
の製造方法は、支持基板上に埋め込み絶縁層を介して半
導体の膜が形成された埋め込み絶縁層基板を用意し、そ
の半導体の膜を選択的にエッチング除去して素子が形成
される半導体層を形成する。
【0021】次に、半導体層下の領域を残すように、半
導体層周囲の下の埋め込み絶縁層を選択的に除去し、半
導体層下に犠牲層を形成する。次に、半導体層および犠
牲層側面に犠牲層とは異なる材料から構成された側壁を
形成する。次に、半導体層の一部に開口部を形成して犠
牲層側面を露出させる。次に、支持基板、半導体層、お
よび側壁に対して犠牲層を選択的に除去するエッチング
により、開口部を介して犠牲層を除去して半導体層の中
央部下部に空洞を形成する。次に、半導体層上にゲート
絶縁膜を介してゲート電極を形成する。そして、ゲート
電極両脇の半導体層にソース・ドレイン領域を形成する
ようにした。この結果、ソースおよびドレイン領域に挾
まれた半導体層下の領域がシリコン酸化物より誘電率の
低い状態に形成される。
【0022】また、この発明の電界効果型トランジスタ
の製造方法は、支持基板上に埋め込み絶縁層を介して半
導体の膜が形成された埋め込み絶縁層基板を用意し、半
導体の膜を選択的にエッチング除去して素子が形成され
る半導体層を形成する。次に、半導体層下の領域を残す
ように、半導体層周囲の下の埋め込み絶縁層を選択的に
除去し、半導体層下に犠牲層を形成する。次に、半導体
層および犠牲層側面に犠牲層とは異なる材料から構成さ
れた側壁を形成する。次に、半導体層上にゲート絶縁膜
を介してゲート電極を形成する。次に、ゲート電極両脇
の半導体層にソース・ドレイン領域を形成する。次に、
半導体層の一部に開口部を形成して犠牲層側面を露出さ
せる。そして、支持基板、半導体層、および側壁に対し
て犠牲層を選択的に除去するエッチングにより、開口部
を介して犠牲層を除去して半導体層の下部に空洞を形成
するようにした。この結果、ソースおよびドレイン領域
に挾まれた半導体層下の領域がシリコン酸化物より誘電
率の低い状態に形成される。
【0023】また、この発明の電界効果型トランジスタ
の製造方法は、シリコン基板上に高エッチングレート層
を形成する。次に、その高エッチングレート層上に半導
体層を形成する。次に、その半導体層の上に埋め込み絶
縁層を形成する。次に、その埋め込み絶縁層の一部をエ
ッチングして膜厚の薄くなった凹部を形成する。次に、
その絶縁層上に支持基板を加熱することで接着する。次
に、シリコン基板を除去する。次に、半導体層に対して
高エッチングレート層を選択的に除去して半導体層表面
を露出させる。次に、半導体層上にゲート絶縁膜、ゲー
ト電極、ソース・ドレイン領域を形成する。ここで、ゲ
ート電極はゲート絶縁膜上に、ソース・ドレイン領域は
ゲート電極両脇の半導体中に形成する。このとき、ソー
ス・ドレイン領域に挾まれた半導体層の領域が、凹部上
に配置されるようにした。従って、ソースおよびドレイ
ン領域に挾まれた半導体層下の領域がシリコン酸化物よ
り誘電率の低い状態に形成される。
【0024】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図を
参照して説明する。実施の形態1以下、この発明の第1
の実施の形態について説明する。図1は、この発明の実
施の形態1における電界効果型トランジスタの構成を示
す断面図である。この電界効果型トランジスタでは、ま
ず、シリコン基板101上に、たとえば厚さ20nmの
空洞102を介し、厚さ10nmの単結晶シリコンより
なる半導体層103が形成されている。また、この半導
体層103上には、厚さ3nmのゲート絶縁膜104を
介してn+ ポリシリコンよりなるゲート電極105が形
成されている。
【0025】また、半導体層103には、ゲート電極1
05下部の領域を挾むようにソース・ドレイン領域10
6が形成され、そのソース・ドレイン領域106に挾ま
れたゲート電極105下部の領域にチャネル形成領域1
07が形成されるようになる。ここで、ソース・ドレイ
ン領域106は、たとえばリンを1×1020cm-3導入
することで形成し、n+ 形の領域とする。そして、この
ソース・ドレイン領域106は、半導体層103下部界
面に到達するように形成する。
【0026】ここで、図17に示すように、ゲート電極
1705両脇のソース・ドレイン領域1706が半導体
層1703の下部界面に達していないと、ソース・ドレ
イン領域1706の下にはまだ半導体層1703が存在
することになる。すると、図15の矢印Bで示した電界
に加えて、ソース・ドレイン領域1706の下部から、
半導体層1703中を通ってチャネル形成領域1707
に向かう電界Cが形成される。一般のSOI構造のMO
SFETにおいては、半導体層はシリコンでありその誘
電率は埋め込み絶縁層を通常形成するSiO2 よりもさ
らに大きい。従って、誘電率が高い層(ソース・ドレイ
ン領域1706下部の半導体層1703)を介した静電
気的な結合C3 は大きくなるので、ドレイン領域の電界
がチャネル領域の電位に与える影響が増加し、微細化に
伴う特性の劣化が増強されてしまう。
【0027】従って、前述したように、ソース・ドレイ
ン領域106は、半導体層103下部界面に到達するよ
うに形成する。また、チャネル形成領域107には、た
とえば硼素が2×1018cm-3導入され、p- 領域が形
成されているまた、半導体層103は、その端部におい
てSi3N4よりなる絶縁体側壁108によって、シリコ
ン基板101上に空洞102を介して保持された状態と
している。なお、その絶縁体側壁108は、例えば高さ
30nmで厚さ(図1の横方向)30nmである。
【0028】以上示したように、この電界効果型トラン
ジスタは、半導体層103が絶縁体である空洞102上
に形成されたSOI構造に形成された構造となってい
る。ここで、半導体層103の厚さには特に制限はない
が、ソース・ドレイン領域106を半導体層103の下
まで届かせるという観点からは、100nm以下が好ま
しい。これよりも半導体層103が厚い場合には、ソー
ス・ドレイン領域106が半導体層106の下まで届く
ように、ソース・ドレイン領域106を形成するための
不純物を拡散させる必要があるが、この時、不純物が横
向きにも拡散してチャネル形成領域107に侵入するの
で、微細なチャネル長を持ったトランジスタを形成しに
くくなる。
【0029】この実施の形態1における電界効果型トラ
ンジスタでは、半導体層103下に、少なくともチャネ
ル形成領域107の下部に位置する一部の領域に、Si
O2よりも誘電率の低い領域である空洞102を設ける
ようにした。空洞102には空気等の気体を満たすか、
空洞102内を真空状態とする。空気等の気体の誘電率
はほぼ1程度と低く(SiO2 は約3.9)、また、真
空は理論上最も誘電率が低い状態である。
【0030】空洞102を介した静電気的な結合(図1
6のC2 に相当)は小さいので、この実施の形態1によ
れば、トランジスタの特性の劣化を有効に抑制できる。
【0031】以上に説明したように、この実施の形態1
の電界効果型トランジスタの構成は、埋め込み絶縁層中
を通した電界の影響を緩和するので、ソース・ドレイン
領域106から半導体層103を経由した電界の影響
(矢印Aの電界)が小さく、埋め込み絶縁層中を通した
電界(矢印Bの電界)の寄与が大きい電界効果型トラン
ジスタに用いると、効果が顕著になる。例えば、SOI
層(半導体層103)の厚さが30nm以下の電界効果
型トランジスタが挙げられる。
【0032】ところで、酸化シリコンよりも低誘電率な
埋め込み絶縁層である空洞102の厚さにも特に制限は
ない。空洞102が厚い場合には、ソース・ドレイン領
域106の寄生容量が減る効果が得られる。
【0033】ゲート絶縁膜104の比誘電率をε1(シ
リコン酸化膜の場合では3.9)、膜厚をTOXとし、半
導体層103の下部の領域(埋め込み絶縁層)の比誘電
率をε2、その厚さ(半導体層103とシリコン基板1
01との間隔)をTBGAPとすると、TOXとTBGAPの関係
を、K×TBGAP/ε2>TOX/ε1とすることにより、
埋め込み絶縁層側の容量すなわち半導体層103下部界
面とシリコン基板101との間の容量を、ゲート容量の
1/K以下にすることができる。通常Kの値は8から2
00である(ゲート酸化膜厚10nm、埋め込み絶縁層
厚80nmの組み合わせではε1=ε2でK=8、ゲー
ト酸化膜厚2nm、埋め込み絶縁層厚400nmの組み
合わせではε1=ε2でK=200)。
【0034】なお、ここで、低誘電率層(図1では空洞
102)の厚さを、たとえば100nm以下と薄くする
と、ソース・ドレイン領域106からの電界をシリコン
基板101で終端できる割合が増し、図15矢印Bの電
界を減少させ、短チャネル効果を抑制するという効果も
顕著になる。通常の埋め込み絶縁層を持つSOI構造
で、同様の効果を得るために埋め込み絶縁層を薄くする
と、ソース・ドレイン領域と基板間の寄生容量が増す。
【0035】しかし、この実施の形態1における電界効
果型トランジスタの空洞102の誘電率は酸化シリコン
よりも小さいので、その寄生容量が増えないという長所
がある。基板バイアス効果の増加及びSファクタの増加
という特性劣化をひき起こすチャネルー基板間容量につ
いても、同じことが言え、この実施の形態1の電界効果
型トランジスタによれば、その容量も小さくできる。
【0036】ところで、ゲート酸化膜(ゲート絶縁膜1
04)の膜厚は、一般に3nmから12nmが好まし
い。その厚さを3nm以上とするのはバンド間トンネル
による漏れ電流を防ぐためであるが、漏れ電流がLSI
の動作特性を損なわないように、回路設計がなされてい
る場合には3nm以下でも良い。また、その厚さを12
nm以下とするのは、一般にLSIにおいてドレイン電
流を確保するためであるが、高耐圧素子等において、ド
レイン電流の確保よりもゲート酸化膜を厚くすることに
よる耐圧の確保の方が重要である場合は、これよりも厚
くても良い。
【0037】また、絶縁体側壁108の幅は、そのゲー
ト絶縁膜104よりも大きくても良い。また、以降に示
すように、素子分離領域のフィールド酸化膜と連続して
形成するようにしても良い。この場合は、フィールド酸
化膜は絶縁体側壁と同じ材質であっても、異なる材質で
あっても良い。また、側壁とそれに隣接するフィールド
酸化膜は半導体中の熱を基板側に逃がす経路になるとい
う役割も持つ。
【0038】ところで、図2に示すように、空洞102
の内部、半導体層103の下部またはシリコン基板10
1の上部に、薄い絶縁膜110を備えるようにしてもよ
い。たとえば、空洞102を大気中に露出すれば、自然
酸化膜がこの領域に自然に成長して薄い絶縁膜110を
形成し、その界面を安定させる。また、熱酸化すること
で薄い絶縁膜110を形成することにより、より安定な
界面を形成することもできる。また、CVD法により絶
縁膜110を形成するようにしてもよい。これら人為的
に薄い絶縁膜110を形成して界面を安定化する場合、
その厚さは、通常ゲート酸化膜形成工程において形成さ
れる膜厚(12nm以下)と同程度か、より薄いことが
好ましい。
【0039】これは、半導体層101下に厚い酸化膜が
付くと、酸化膜を通して、ソース・ドレイン領域からの
電界がチャネル形成領域へ回り込むからである。すなわ
ち、矢印Bの電界が充分に低減されなくなるからであ
る。酸化膜が薄ければ、この影響は小さい。空洞の上下
に存在する酸化膜の影響についてシミュレーションをし
た結果を述べる。SOI膜厚は10nm、ゲート酸化膜
厚は3nm、ゲート長は0.06μmとし、ドレイン電
圧を0.1Vから1.0Vまで変化させた場合に生じる
しきい値電圧の変化(以下ΔVth1 と記す)を調べた。
チャネル幅0.06μmの素子において、10-7Aのド
レイン電流が流れるゲート電圧をしきい値電圧とした。
埋め込み絶縁層の全体の厚さは400nmとし、埋め込
み絶縁層の内部、その上下の両方にSiO2 が付着し、
SiO2 に挟まれた領域は空洞とした。上下に付着した
SiO2 の膜厚(以下Tbox1、一方における膜厚であり
両者の合計でなはい)は双方とも同じとし、その厚さが
変化した場合のΔVth1を調べた。
【0040】その結果を図18に示す。横軸はTbox1で
あり、Tbox1が増すとΔVth1 が増す。空洞内に酸化膜
が無い場合、ΔVth1 は63mVであった。ΔVth1 を
酸化膜が無い場合の1.5倍以下(94.5mV以下)
にするには、埋め込み絶縁層内の酸化膜厚Tbox1は12
nm以下とする必要がある。ΔVth1 を酸化膜が無い場
合の2倍以下(94.5mV以下)にするには、埋め込
み絶縁層内の酸化膜厚Tbox1は34nm以下とする必要
がある。従って、埋め込み絶縁層内の酸化膜の影響と抑
制してトランジスタの特性を向上させるという観点から
は、埋め込み絶縁層内の酸化膜厚は34nm以下が好ま
しく、より好ましくは11nm以下である。また、埋め
込み絶縁層内の酸化膜厚を通常ゲート酸化膜形成工程に
おいて形成される膜厚(12nm以下)とすれば、ΔV
th1 を酸化膜が無い場合の1.5倍以下(94.5mV
以下)にする条件を満たせると言える。また、ゲート長
が0.18μm以下のトランジスタでは、ゲート酸化膜
厚は6nm以下となるすることが多いので、ゲート長が
0.18μm以下のトランジスタでは、埋め込み絶縁層
内の酸化膜厚をゲート酸化膜厚の2倍以下とすれば良
い。
【0041】ここでは埋め込み絶縁層内の上下に酸化膜
が付く場合を述べたが、ソース・ドレイン領域に隣接す
る上部の酸化膜が重要であるので、上部だけに絶縁膜が
付く場合も、上の結果をそのまま用いても良い。また、
埋め込み絶縁層において、低誘電率層とSiO2 が層状
に形成される構造、低誘電率層がSiO2 の内部に含ま
れる構造を用いても良い。また、この条件では、Tbox1
とすると、上の定義によるΔVth1 を100mV以下に
抑制できるといえる。ΔVth1 を100mV以下に抑制
することは、CMOS回路などの回路において、漏れ電
流を抑制するという観点から好ましい。
【0042】次に、この実施の形態1における電界効果
型トランジスタの製造方法について、図3,4を用いて
説明する。なお、図4において、(b),(d),
(f),(h)は(a)のAA'断面を示し、(c),
(e),(g),(i)は(a)のBB'断面を示して
いる。まず、図3(a)に示すように、シリコン基板1
01上に厚さ80nmに酸化膜301、その上に単結晶
シリコンよりなる半導体層103aを持つ基板を用意
し、その上に、所定の領域を覆うようにレジストパター
ン302を形成する。このレジストパターン302は、
公知のフォトリソグラフィ技術により形成すればよい。
【0043】次に、図3(b)に示すように、レジスト
パターン302をマスクに、半導体層103aおよび酸
化膜301を、たとえばリアクティブイオンエッチング
(RIE)によりエッチング除去し、半導体層103が
犠牲酸化膜301a(犠牲層)上に形成された状態とす
る。次に、レジストパターン302を除去した後、図3
(c)に示すように、全面にCVDにより厚さ30nm
のSi3N4膜を形成し、これをRIEでエッチバックす
ることによって、絶縁体側壁108を形成する。そして
全体を厚さ20nmのCVD酸化膜303で覆う。
【0044】次に図4(a)の平面図に示すように、C
VD酸化膜303の適当な位置に開口部303aを設け
る。この開口部303aの形成は、次のようにすればよ
い。まず、開口部303aの所に開口を持つレジストパ
ターンを、CVD酸化膜303上にフォトリソグラフィ
等により形成する。そして、そのレジストパターンをマ
スクにCVD酸化膜303をRIEまたはウェットエッ
チングにより除去する。ここで、ウェットエッチングの
ほうが、半導体層103に与えるダメージを小さくでき
る(図4(b),図4(c))。
【0045】次に、図4(d),(e)に示すように、
加熱したリン酸により、開口部303aにおいて、Si
3N4よりなる絶縁体側壁108を選択的に除去し、開口
部108aを形成する。この結果、図4(d)に示すよ
うに、開口部108aでは犠牲酸化膜301aの側面が
露出する。次に、全体を希フッ酸または緩衝フッ酸など
のエッチング液に浸すことにより、開口部303aおよ
び開口部108aからエッチング液を侵入させ、犠牲酸
化膜301aを選択的に除去する。このときCVD酸化
膜303も同時に除去される。そして、エッチング液を
純水等で洗い流した後、乾燥させると、犠牲酸化膜30
1aがあった位置に、図4(f),(g)に示すよう
に、空洞102が形成される。
【0046】この後、CVDによるSiO2 の堆積およ
びエッチバック、または,スパッタによるSiO2 等の
絶縁膜の堆積によって、開口部108aをSiO2 で塞
いだ後、ゲート絶縁膜104,ゲート電極105,およ
び,ソース・ドレイン領域106を形成すれば、図1に
示した電界効果型トランジスタが完成する。なお、この
場合、空洞102の高さは80nmになる。なお、上述
では、レジストパターン302を直接半導体層103a
上に形成するようにしたが、酸化膜を介して形成するよ
うにしてもよい。この場合、図3(b)に対応する工程
では、その酸化膜も同時にエッチングし、このパターン
形成された酸化膜は、側壁絶縁膜108の形成後に除去
するようにしてもよい。
【0047】ここで、たとえば、ゲート絶縁膜104
は、半導体層103表面を熱酸化することなどにより形
成すればよい。また、たとえば、ポリシリコンを堆積し
てこれを公知のフォトリソグラフィ技術およびエッチン
グ技術により加工してゲート電極104を形成すればよ
い。また、そのゲート電極104をマスクとしたイオン
注入などにより、自己整合的にソース・ドレイン領域1
06を形成すればよい。逆でも良い。
【0048】ここで、開口部を塞ぐための他の方法につ
いて説明する。まず、図5を用い、スパッタ法とCVD
法とにより堆積した2層のシリコン酸化膜により、開口
部を塞ぐ方法について説明する。なお、図5において、
(a)は平面図、また、(b),(d),(f),
(h)は(a)のAA'断面を示し、(c),(e),
(g),(i)は(a)のBB'断面を示している。ま
ず、シリコン基板101上に埋め込み酸化膜301、さ
らにその上に単結晶シリコン103aが形成されている
半導体基板(SOI基板)を用意し、埋め込み酸化膜3
01と単結晶シリコン103aをレジストパターン30
2を用いてパターニングし、図3(b)に示すように、
半導体層103が犠牲酸化膜301a上に形成された状
態とする。次いで、レジストパターン302を除去した
後、全面にCVDによりSi3N4膜を形成し、これをR
IEでエッチバックすることによって、絶縁体側壁10
8を形成し、図5(a)に示すように、その一部に開口
部108aを形成し、ここより犠牲酸化膜を除去した半
導体層103下部に空洞102ができた状態とする。こ
れは、図4(f),(g)に示す状態と同様である。
【0049】次に、図5(b),(c)に示すように、
スパッタ法により全面にSiO2 を堆積し、膜厚100
nm程度の酸化膜501を形成する。このとき、スパッ
タ法では堆積物の側部への回り込みが悪いため、半導体
層103の下部には酸化膜501がほとんど形成されな
い。この結果、半導体層103下部の空洞102を小さ
くすることがないという長所がある。但し、スパッタ法
で形成される酸化膜は脆弱な場合があるので、この堆積
に続いて、窒素、不活性ガス、または酸素中における、
例えば850℃10分間程度の熱処理をすることがのぞ
ましい。引き続き、図5(d),(e)に示すように、
今度はCVD法により全面にSiO2 を堆積し、厚さ5
0nm程度の酸化膜502を形成する。
【0050】次いで、それら酸化膜501および酸化膜
502を、RIEによりエッチバックする。このエッチ
バックは、半導体層103表面が露出するまで行う。こ
のとき、平坦化領域において酸化膜502がなくなり、
酸化膜501がエッチングされている状態において、特
に開口部108領域の半導体層103の側部において
は、酸化膜502の一部が残った状態となる。従って、
半導体層103表面が露出するまでエッチバックを行っ
ても、その酸化膜502の一部の下部の酸化膜501が
エッチングされずに残り、この部分によって、図5
(f)に示すように、絶縁体側壁108の開口部108
aが塞がれた状態が得られる。なお、図5(g)に示す
ように、開口部108が形成されていない絶縁体側壁1
08の外側にも、酸化膜501の一部が残る。
【0051】次に、CVD法だけで堆積したシリコン酸
化膜だけにより、開口部を塞ぐ方法について説明する。
CVD法だけでシリコン酸化膜を堆積すると、図6
(a)に示すように、シリコン基板101と半導体層1
03との間の空洞102内にまで、酸化膜601が形成
されていく。しかし、半導体層103下部の中央部にお
いて、その酸化膜601が形成されていなければよい。
なお、この図6(a)および以降に示す図6(b),
(c),(d)は、図5(a)におけるAA'断面に相
当する箇所を示している。なお、空洞内に酸化膜が侵入
しにくいようにするには、CVD法で用いるガスの圧力
を通常よりも高くすれば良い。
【0052】また、CVD法だけで堆積することで、シ
リコン基板101と半導体層103との間の空洞102
内にまで、図6(b)に示すように、酸化膜602が形
成され、半導体層103下部中央部にも酸化膜602が
形成される場合もある。しかし、酸化膜602の半導体
層103下部中央部の膜厚が薄ければ、前述した図2の
状態と同様の結果となる。ここで、その膜厚が厚くなる
と、空洞を形成した効果は薄くなるが、わずかであって
も、空洞が残っていれば、空洞を形成したことによる効
果を得ることができる。すなわち、半導体層103がシ
リコン基板101上に、所定の埋め込み絶縁層を介して
半導体層103が形成されている構造において、その埋
め込み絶縁層が全てシリコン酸化物から構成されている
より、その一部が空間に置き換わっている方が、埋め込
み絶縁層の誘電率を低下させることができる。この結
果、前述した実施の形態1における、短チャネル効果の
低減、チャネル−基板間容量の低減という効果を得るこ
とができる。
【0053】ここで、図6(c)や図6(d)に示すよ
うに、開口部分にスペーサ603もしくはスペーサ60
5を形成し、開口広さを小さくしておいてもよい。この
ようにすれば、CVDにより酸化膜を堆積しても、堆積
物がシリコン基板101と半導体層103との間の空洞
102内に入り込みにくくなる。この結果、図6(図6
(c)や図6(d)に示すように、ほぼ開口部を塞いだ
だけの状態に酸化膜604もしくは酸化膜606を形成
することができる。ここで、たとえば、図5(a)に示
したような、絶縁体側壁108の一部をエッチング除去
することで開口部108aを形成するときに、そのエッ
チングを途中で止めることで、上述したスペーサ605
を形成すればよい。また、開口部108aを完全に形成
した後、新たに絶縁物を(スパッタにより開口部を完全
に塞がない程度に)堆積してパタン形成するなどによ
り、スペーサ603を形成するようにしてもよい。
【0054】ところで、上述では、SOI構造の半導体
層側部に形成した絶縁体側壁の一部に開口を形成し、こ
の開口より半導体層下の犠牲酸化膜を除去するようにし
たが、これに限るものではない。SOI構造の半導体層
に開口を形成するようにしてもよい。すなわち、まず、
図7(a)に示すように、シリコン基板101上に、絶
縁体側壁108により支持された半導体層103が形成
された状態で、その半導体層103の周囲に近い箇所
に、直径0.2μm程度の開口部701を形成する。そ
して、その開口部701を介してエッチングすること
で、半導体層103下部に空洞102を形成するように
してもよい。
【0055】この場合、この空洞102の形成後で、C
VDによりSiO2 を例えば100nm堆積してこれを
エッチバックすることで、図7(b)に示すように、開
口部701を絶縁膜702で塞ぐようにすればよい。こ
の開口をふさぐ工程は、上述したように、空洞102形
成の直後でなく、トランジスタ構造の形成後や、あるい
は形成中(例えばゲート酸化後など)であっても良い。
図4の工程においては、SOI基板の埋め込み酸化膜を
犠牲層とし、犠牲層を抜き取ることによって半導体層の
下に空洞を設けることにより、半導体層(SOI層)の
厚さ及び埋め込み絶縁膜層の厚さに対する制御性と、こ
れらの膜厚における均一性を確保している。SOIMO
SFETにおいては、半導体層(SOI層)の厚さと、
埋め込み絶縁膜層の厚さに対する制御性が良く、またこ
れらの膜厚がより均一であることが望ましい。通常のS
OI基板(例えば、SIMOX、張り合わせ等)の埋め
込み酸化膜を抜き取り、空洞を形成する方法では、半導
体層(SOI層)の厚さと、埋め込み絶縁膜層の厚さに
おいて、原材料として用いた通常のSOI基板と同一の
良好な均一性が得られる。
【0056】また、希フッ酸はほとんどSiとは反応し
ないので、希フッ酸(HF、あるいは緩衝フッ酸等)を
用いて埋め込み酸化膜を除去して空洞を形成する工程
が、半導体層にダメージを与えないという点において
も、本実施の形態の方法は優れる。通常のシリコン基板
上にトランジスタを形成し、トランジスタ下のシリコン
基板をエッチングして除去することにより空洞を形成し
ても良いが、図4等に示した埋め込み酸化膜を除去して
空洞を形成する工程は、上述のように、半導体層(SO
I層)の厚さと、埋め込み絶縁膜層の厚さに対する制御
性、及びこれらの膜厚の均一性において優れる。また、
支持体となる絶縁体側壁を設けた後、続いて開口部から
埋め込み酸化膜を除去しているので、埋め込み酸化膜を
除去しても半導体層が剥離することがない。また、後述
するようにソース・ドレイン領域等のトランジスタに必
要な構造を形成した後に、埋め込み酸化膜を抜き取る方
法は、ソース・ドレイン領域等を形成するための熱処理
によって、空洞周辺にストレスが発生することを低減で
きる。
【0057】実施の形態2次に、この発明の第2の実施
の形態における電界効果型トランジスタの製造方法につ
いて説明する。まず、実施の形態1の図3(a)と同様
に、シリコン基板101上に厚さ80nmに酸化膜30
1、その上に単結晶シリコンよりなる半導体層103a
を持つ基板を用意し、その上に、所定の領域を覆うよう
にレジストパターン302を形成する。このレジストパ
ターン302は、公知のフォトリソグラフィ技術により
形成すればよい。次に、図3(b)と同様に、レジスト
パターン302をマスクに、半導体層103aおよび酸
化膜301を、たとえばリアクティブイオンエッチング
(RIE)によりエッチング除去し、半導体層103が
犠牲酸化膜301a(犠牲層)上に形成された状態とす
る。
【0058】次に、レジストパターン302を除去した
後、図8(c)に示すように、全面にCVDにより厚さ
30nmのSi3N4膜を形成し、これをRIEでエッチ
バックすることによって、絶縁体側壁108を形成す
る。次いで、半導体層103上に、ゲート絶縁膜104
を介してゲート電極105を形成する。ついで、ゲート
電極105をマスクとしたイオン注入などにより、自己
整合的にソース・ドレイン領域106を形成する。これ
らは、公知の工程(ゲート酸化、ゲートポリシリコンの
堆積とRIEによるパターニング、イオン注入、不純物
拡散等によるソース・ドレイン領域の形成)によればよ
く、電界効果型トランジスタが構成される。
【0059】次いで、全体にSi3N4膜を10nm堆積
してこれをエッチバックすることにより、図8(b)に
示すように、ゲート側壁802を形成する。このゲート
側壁802により、ゲート絶縁膜104が保護されるよ
うになる。次に、図8(c)に示すように、半導体層1
03の絶縁体側壁108の近くに、開口部803を形成
する。これは、公知のフォトリソグラフィ技術とRIE
等のエッチング技術により形成すればよい。
【0060】そして、この開口部803を形成した後、
シリコン基板101ごと希弗酸に浸漬することにより、
開口部803より希弗酸を進入させて犠牲酸化膜801
を除去する。このエッチングの時、Si3N4からなるゲ
ート側壁802の存在により、ゲート絶縁膜104はエ
ッチングされずに残る。この結果、図8(d)に示すよ
うに、半導体層103とシリコン基板101との間に、
空洞102が形成されることになる。なお、それら希弗
酸によるエッチングの後、純水によるリンスなどを行っ
て、シリコン基板101上より希弗酸を除去した後、そ
れらを乾燥させる。
【0061】次に、図8(e)に示すように、CVD法
により酸化シリコンを膜厚500nm程度堆積すること
で、層間絶縁膜804を形成する。このとき、堆積され
たシリコン酸化物は、開口部803より空洞102端部
領域の一部にまで進入し、開口部803を塞ぐ。以上示
したことにより、半導体層103下にシリコン酸化物よ
り誘電率の低い埋め込み絶縁層が形成されたSOI構造
の電界効果型トランジスタが形成されたことになる。そ
して、この実施の形態2では、電界効果型トランジスタ
上の層間絶縁膜の形成時に、空洞102形成のための開
口部を同時に塞ぐようにしたものである。
【0062】ところで、上述では、半導体層にあけた開
口部より空洞を形成し、層間絶縁膜形成時にその開口部
を塞ぐようにしたが、これに限るものではない。以下に
示すように、半導体層を支持する絶縁体側壁にあけた開
口部より空洞を形成し、層間絶縁膜形成時にその開口部
を塞ぐようにしてもよい。すなわち、図9(a)に示す
ように、シリコン基板101と半導体層103との間の
側部に形成した開口部により空洞102を形成した場
合、CVD法により酸化シリコンを膜厚500nm程度
堆積することで、層間絶縁膜901を形成すればよい。
このとき、半導体層103端部の開口部より、層間絶縁
膜901の一部が半導体層103下に進入し、開口部を
塞ぐ。
【0063】また、図9(b)に示すように、シリコン
基板101と半導体層103との間の側部に形成した開
口部により空洞102を形成し、スパッタ法により酸化
シリコンを膜厚500nm程度堆積することで、層間絶
縁膜902を形成するようにしてもよい。スパッタ法に
よれば、半導体層103端部の開口部より、層間絶縁膜
902の一部が半導体層103下にあまり進入せずに、
開口部を塞ぐことができる。また、シリコン基板101
と半導体層103との間の側部に形成した開口部により
空洞102を形成し、CVD法により酸化シリコンを膜
厚500nm程度堆積する場合、開口部にスペーサ90
3を形成して狭めてからその堆積を行って層間絶縁膜9
04を形成すればよい。このように、スペーサ903に
より開口部を狭めておけば、層間絶縁膜904の一部が
半導体層103下にあまり進入せずに、開口部を塞ぐこ
とができる。
【0064】なお、図9においては、半導体層103上
には、ゲート絶縁膜104を介してゲート電極105が
形成され、また、半導体層103には、ゲート電極10
5下部の領域を挾むようにソース・ドレイン領域106
が形成され、電界効果型トランジスタが構成されてい
る。ここで、半導体層103の、特にソース・ドレイン
領域106に挾まれた領域の下部と半導体基板101と
の間に、シリコン酸化物より低誘電率の埋め込み絶縁層
が備えられているようにするために、空洞102そのま
ま用いるのではなく、空洞内をフッ素化アモルファスカ
ーボンやSiOF等の、SiO2 よりも誘電率の低い材
料で埋め込むようにしてもよい。それら材料は、被覆性
の良いCVD等によって形成すればよい。
【0065】また、ゲートあるいはソース・ドレイン領
域を形成後に空洞を形成する製造方法において、実施の
形態1に述べた製造方法(図5、6、及び7に係わる方
法)と同様に、層間絶縁膜の形成以前に開口部を塞いで
も良い。埋め込み絶縁層のすべてが低誘電率領域でない
場合、埋め込み絶縁層のうち、少なくともソース・ドレ
イン領域とチャネル形成領域との接続部の下部を含む領
域に、SiO2よりも誘電率の低い領域が設けることが
有効である。また、図9(a)のように、チャネル形成
とそれを挟む二つのソース・ドレイン領域との接続部の
下部を含んだ連続した一つの領域に、SiO2 よりも誘
電率の低い領域が設けられることが有効である。
【0066】埋め込み絶縁層を経由する横方向の電界
(図15のB)は、ソース・ドレイン領域とチャネル形
成領域の接続部の下に位置する埋め込み絶縁層を経由す
るものであるから、ソース・ドレイン領域の接続部の下
において、埋め込み絶縁層の誘電率をSiO2 の誘電率
よりも低くすることが、前記横方向の電界の影響を弱め
ることに有効である。また、チャネル形成領域の両側に
おいてソース・ドレイン領域とをなす二つの接続部に対
して、両方の該接続部の下部を含んだ連続した一つの領
域に、SiO2 よりも誘電率の低い領域を設ける方法
は、チャネル形成領域の下部、及び前記接続部の下部に
位置する、埋め込み絶縁層を経由する横方向の電界の経
路をすべて誘電率の低い材料に置き換えることになるの
で、前記横方向の電界の影響を弱めるためには、より有
効である。
【0067】実施の形態3次に、この発明の第3の実施
の形態における電界効果型トランジスタの製造方法につ
いて説明する。ところで、図10に示すように、上述し
た電界効果型トランジスタの形成領域1001は、素子
分離のための素子分離領域1002で囲われている。そ
して、たとえばゲート電極105は、半導体層103か
らこの素子分離領域1002上にまで延在して形成され
ている。なお、図10において、半導体層103側面に
は絶縁体側壁108が形成され、ゲート電極105側面
には、ゲート側壁1102が形成されている。この、素
子分離領域1002には、通常のメサ分離を行ったSO
IMOSFETでは埋め込み絶縁層が存在しており、ま
た通常のLOCOS分離を行ったSOIMOSFETで
は埋め込み絶縁層とフィールド酸化膜が存在しており、
たとえばこの上に延在するゲート電極があっても、その
ゲート電極とシリコン基板との間には厚い絶縁層がある
ので、寄生容量はほとんど問題にならない。
【0068】ところが、前述までに説明した状態では、
電界効果型トランジスタの形成領域1001以外は、シ
リコン基板101上を覆う絶縁膜がほとんどない状態と
なっている。たとえば、図4(f),(g)に引き続い
て、ゲート絶縁膜104,ゲート電極105などを形成
していく場合、素子分離領域1002に延在するゲート
電極105下にはゲート絶縁膜104しか存在しないこ
とになる。このように、ゲート絶縁膜104のみで、シ
リコン基板101とゲート電極105とが絶縁されてい
る状態では、それらの間の寄生容量により、電界効果型
トランジスタの動作特性に悪影響を及ぼす場合がある。
従って、その素子分離領域1002に、新たにフィール
ド酸化膜を形成するようにした方がよい。
【0069】以下、そのフィールド酸化膜の形成につい
て図11を用いて説明する。なお、図11は、図10の
AA'断面を示している。まず、図11(a)に示すよ
うに、シリコン基板101上に絶縁体側壁108に支持
されて下部に空洞102がある半導体層103が形成さ
れた状態で、全域に厚さ150nm程度に酸化シリコン
を堆積して絶縁膜を形成し、この絶縁膜をケミカルメカ
ニカルポリッシュ(CMP)によって平坦化研磨して半
導体層103上を露出させ、その周囲がフィールド酸化
膜1101で埋め込まれた状態とする。この後、図11
(b)に示すように、ゲート絶縁膜104を介してゲー
ト電極105を形成し、引き続いて、ソース・ドレイン
領域を形成したり、ゲート側壁1102を形成するなど
により、電界効果型トランジスタを形成すればよい。
【0070】この結果、図11(b)に示すように、半
導体層103より延在しているゲート電極104とシリ
コン基板101とがフィールド酸化膜1101により離
間しているので、寄生容量がほとんど問題にならなくな
る。また、図11(a)及び(b)の構造に比べて平坦
性は劣るが、シリコン基板101上に絶縁体側壁108
に支持されて下部に空洞102がある半導体層103が
形成された状態で、全体にCVDによりフィールド酸化
膜1101を堆積し、半導体層上のフィールド酸化膜
を、半導体層の端に近い部分を除いて、フォトリソグラ
フィとRIEによりフィールド酸化膜1101を除去す
る工程を用いても良い。この場合も同様の効果を得るこ
とができる。これを図11(c)に示す。
【0071】また、図3(c)の工程で、全体に堆積す
るSi3N4膜を例えば200nmと厚めにする。そし
て、半導体層の中央部を除いてレジストで覆ったのち、
RIE等によってSi3N4膜エッチングし、図11
(c)における側壁108と、フィールド絶縁膜110
1が、一体のSi3N4膜で形成される構造を得る。こ
の方法ではあらためてフィールド絶縁膜を堆積しないぶ
んだけ、工程が短縮できる。また、図11の各図面を参
照して述べたフィールド酸化膜1101の形成を、空洞
がまだ形成されていない状態(犠牲層が除かれていない
状態)で行い、フィールド酸化膜を形成したのちに、あ
るいはさらにゲート電極やソース・ドレイン領域を形成
したのち、犠牲層を除いて空洞を形成しても良い。この
方法では、フィールド酸化膜の形成に関する熱ストレス
が空洞の周辺に影響を与えることを防ぐことができる。
【0072】実施の形態4次に、この発明の第4の実施
の形態における電界効果型トランジスタの製造方法につ
いて説明する。上記実施の形態3では、フィールド酸化
膜を新たに形成するようにしたが、これに限るものでは
ない。まず、図12(a)に示すように、シリコン基板
101上に酸化膜301を形成し、その上に単結晶シリ
コンよりなる半導体層103aを形成し、その上に、所
定の領域を覆うようにレジストパターン302を形成す
る。このレジストパターン302は、公知のフォトリソ
グラフィ技術により形成すればよい。
【0073】ここまでは、前述した図3(a)により説
明した製造方法と同様である。しかし、この実施の形態
4では、図12(b)に示すように、そのレジストパタ
ーン302を用いて半導体層103aのみを選択エッチ
ングして、半導体層103を形成する。次いで、今度
は、図12(c)に示すように、半導体層103の周囲
の所定幅の領域がスリット状に開口したレジストパター
ン1201を設ける。レジストパターンは半導体上のレ
ジストパターン1201と、埋め込み絶縁層上のレジス
トパターン1203から成り、両者の間に前記スリット
が設けられる。そのスリットの幅は、たとえば、2μm
程度とすればよい。レジストパターン1201及び12
03は、レジストパターン302を除去したのちに、同
時に形成しても良い。あるいはレジストパターン302
を除去せずに残して、これをレジストパターン1203
とし、その上にレジストを塗布して露光、現像を施すこ
とにより、レジストパターン1201を形成しても良
い。
【0074】次に、そのレジストパターン1201をマ
スクとして酸化膜301を選択的にエッチングすること
で、図12(d)に示すように、半導体層103下に犠
牲酸化膜301aが形成され、加えて、半導体層103
周囲のシリコン基板101上にはフィールド酸化膜12
02が形成された状態が得られる。この後、レジストパ
ターン1201を除去し、CVD法により厚さ120n
mのSi3N4膜を堆積し、これをエッチバックすること
により、図12(e)に示すように、絶縁体側壁108
を形成し、後は、前述した実施の形態1と同様にすれば
よい。この結果、この実施の形態4によれば、上述した
実施の形態3の図11で説明したように、新たにフィー
ルド酸化膜1101を形成する必要がない。
【0075】なお、実施の形態3及び4に述べた素子分
離領域に係わる製造方法00を、実施の形態2のよう
に、ゲートあるいはソース・ドレイン領域形成後に、空
洞を開口する製造方法に適用しても良い。また実施の形
態3及び4に述べた素子分離領域に係わる構造を、実施
の形態2のように、ゲートあるいはソース・ドレイン領
域形成後に、空洞を開口して得られる構造に適用しても
良い。例えば図8(a)と図8(b)の工程の間に、図
11(a)あるいは(c)と同様に述べたフィールドを
形成する工程を挿入すれば良い。また、図12(e)の
構造を得た後、先にゲート電極やソース・ドレイン領域
を形成したのち、空洞を形成すれば良い。
【0076】実施の形態5次に、この発明の第5の実施
の形態における電界効果型トランジスタの製造方法につ
いて説明する。以下では、張り合わせによる製造方法に
ついて説明する。まず、図13(a)に示すように、シ
リコン基板1301上に高エッチングレート層1302
を形成し、その上に、ノンドープのシリコン層1303
を形成する。ここで、高エッチングレート層1302は
水素イオン注入により設けた多孔質なシリコンやリン等
の不純物を多量に導入したシリコンを用いればよく、適
当なエッチャントに対してノンドープのシリコン層13
03よりエッチングされにくい材料を用いればよい。ま
た、シリコン層1303は、気相エピタキシャル成長に
より形成した不純物濃度の低い層であり、膜厚は例えば
100nmとする。
【0077】次に、図13(b)に示すように、シリコ
ン層1303上に、部分的に除去された開口部を有する
絶縁膜1304を形成する。その開口部において、下層
のシリコン層1303が露出していてもよく、薄く絶縁
膜1304が存在している状態でもよい。次いで、図1
3(c)に示すように、絶縁膜1304上に支持基板1
305を加熱接着する。この結果、支持基板1305と
シリコン層1303との間には、空洞1306が形成さ
れる。
【0078】次いで、図13(d)に示すように、シリ
コン基板1301を除去する。このとき、たとえばフッ
酸と硝酸の混合液を用いたエッチング、研削、研磨等の
機械的方法によりシリコン基板1301をエッチング除
去する。この後、濃度の低いフッ酸と硝酸の混合液、あ
るいは、これに酢酸,ヨードなどを加えたエッチング液
を用い、高エッチングレート層1302のみを選択的に
エッチング除去する。ここで、高エッチングレート層の
材料とエッチング液の組み合わせは、高エッチングレー
ト層のエッチングレートが表面のシリコン層1303よ
りも大きくなるという条件を満たせば良い。このエッチ
ングでは、シリコン層1303はエッチングされにくい
ので、このエッチングをシリコン層1303表面で停止
させることは容易である。
【0079】そして、各空洞1306形成部上の領域を
覆うような平面形状に、シリコン層1303をパターニ
ングして分離し、図13(e)に示すように、SOI構
造の半導体層1313を形成し、この上に、ゲート絶縁
膜1314を介してゲート電極1315を形成し、その
両脇の半導体層1313にソース・ドレイン領域131
6を形成すれば、この実施の形態5における電界効果型
トランジスタが形成されることになる。そして、この電
界効果型トランジスタは、支持基板1305上の領域と
半導体層1313に挾まれた、ソース・ドレイン領域1
306の間のチャネル形成領域下が、シリコン酸化物よ
り誘電率の低い埋め込み絶縁層である空洞1306とな
っている。なお、凹凸のある酸化膜はノンドープシリコ
ン層上でなく、支持基板側に設けても良い。すなわち、
ノンドープシリコン層上には酸化膜を堆積せず、支持基
板上に酸化膜を堆積し、これに凹凸を加工した後、張り
合わせるという方法を用いても良い。また、凹凸の凹部
では酸化膜が完全に除去されても良いし、酸化膜が一部
残るように加工されていても良い。
【0080】実施の形態6以下、この発明の第6の実施
の形態について説明する。この実施の形態6において
も、張り合わせによる電界効果型トランジスタの製造方
法について述べる。まず、図14(a)に示すように、
シリコン基板1401上に高エッチングレート層140
2を形成し、その上に、ノンドープのシリコン層140
3を形成する。ここで、高エッチングレート層1402
は水素イオン注入により設けた多孔質なシリコンやリン
等の不純物を多量に導入したシリコンを用いればよく、
適当なエッチャントに対してシリコン基板1401より
エッチングされにくい材料を用いればよい。また、シリ
コン層1403は、気相エピタキシャル成長により形成
した不純物濃度の低い層であり、膜厚100nmとす
る。以上のことは、上述した実施の形態5と同様であ
る。
【0081】次に、図14(b)に示すように、シリコ
ン層1403上に、低誘電率絶縁層1404を形成す
る。この低誘電率絶縁層1404は、たとえば、SiO
Fや多孔質SiO2 などのバルクの酸化シリコンよりも
誘電率が低い材料を用いればよい。次に、図14(c)
に示すように、低誘電率絶縁層1404表面に支持基板
1405を加熱接着する。次に、図14(d)に示すよ
うに、シリコン基板1401を除去し、加えて、高エッ
チングレート層1402を除去する。
【0082】このシリコン基板1401の除去は、前述
した実施の形態5と同様であり、たとえば、フッ酸と硝
酸の混合液を用いたエッチング、あるいは研削、研磨等
の機械的方法を用いる。次いで、たとえば、濃度の低い
フッ酸と硝酸の混合液、あるいは、これに酢酸、ヨード
などを加えたエッチング液により高エッチングレート層
1402のみを選択的にエッチング除去する。この結
果、支持基板1405上に、低誘電率絶縁層1404を
介してシリコン層1403が形成された状態が得られ
る。
【0083】そして、所定の領域を残すようにシリコン
層1403をパターニングして分離し、図14(e)に
示すように、SOI構造の半導体層1413を形成し、
この上に、ゲート絶縁膜1414を介してゲート電極1
415を形成し、その両脇の半導体層1413にソース
・ドレイン領域1416を形成すれば、この実施の形態
6における電界効果型トランジスタが形成されることに
なる。そして、この電界効果型トランジスタは、支持基
板1405上の領域と半導体層1413に挾まれた、ソ
ース・ドレイン領域1416の間のチャネル形成領域下
が、シリコン酸化物より誘電率の低い埋め込み絶縁層で
ある低誘電率絶縁層1404となっている。
【0084】以下、他の実施の形態について述べると、
前記の実施の形態1〜6においては、以下のような構成
を用いても良い。上述したこの発明の電界効果型トラン
ジスタにおいて、ソース・ドレイン領域に導入する不純
物は、上述したリンに限るものではなく、ヒ素やまたそ
の他のドナーを用いるようにしてもよい。また、上述で
は、nチャネルトランジスタの構成について説明した
が、pチャネルトランジスタの構成としても、同様であ
る。この場合、ソース・ドレイン領域には、硼素などの
アクセプタを導入するようにすればよい。また、ソース
・ドレイン領域に導入するそれらの不純物の濃度は、5
×1018cm-3から2×1021cm-3程度の範囲とすれ
ばよい。一般的には、1×1019cm-3から2×1020
cm-3の範囲とされている。これらは、ソース・ドレイ
ン領域の低抵抗化と、その領域の結晶性の確保が実現で
きるようにすればよい。
【0085】また、ソース・ドレイン領域に挾まれたチ
ャネル形成領域に導入する不純物は、nチャネルトラン
ジスタを構成する場合は、硼素などのアクセプタを用い
ればよい。また、pチャネルトランジスタを構成する場
合は、チャネル形成領域に導入する不純物として、リン
やヒ素などのドナーを用いるようにすればよい。これら
の不純物濃度は、一般的には、2×1017cm-3から5
×1018cm-3の範囲とすればよく、トランジスタの動
作における所望とするしきい値を満たすように適宜設定
すればよい。なお、不純物散乱の抑制という観点から
は、その不純物濃度は、2×1018cm-3以下としたほ
うがよい。
【0086】ところで、上述した不純物濃度は、ゲート
電極にポリシリコンを用いた場合である。たとえば、n
チャネルトランジスタにおいて、ポリシリコンあるいは
n+形のポリシリコンよりも仕事関数の大きい材料によ
りゲート電極を構成する場合、また、ゲート絶縁膜に接
する一部がより仕事関数の大きい材料である場合、チャ
ネル形成領域の不純物濃度は、以上に示した2×1017
cm-3以下の濃度としもよい。また、チャネル形成領域
に、同程度かそれ以下の濃度のドナーを導入するように
してもよい。典型的には、チャネル領域に不純物を導入
しないようにすればよい。またゲート電極は、埋め込み
ゲート形成プロセスや、自己整合でない方法を用いるこ
とにより、ソース・ドレイン領域の形成後に形成しても
良い。
【0087】n+ 形のポリシリコンよりも仕事関数の大
きい材料をゲート電極に用いた場合、トランジスタの動
作のしきい値を上昇させる作用があるためであり、通常
不純物導入によるしきい値の設定を必要としないからで
ある。ここで、n+ 形のポリシリコンよりも仕事関数の
大きい材料としては、TiN,Mo,W,タングステン
シリサイド,モリブデンシリサイドなどの、高融点金属
あるいは高融点金属化合物、もしくは、高融点金属のシ
リサイドなどがあげられる。
【0088】また、pチャネルトランジスタにおいて、
上述したような金属からなるゲート電極を用いるように
した場合、やはりチャネル形成領域の不純物濃度は、前
述した値より低くするようにしてもよい。また、同程度
かそれ以下の濃度のアクセプタを導入するようにしても
よい。この場合においても、典型的には、チャネル領域
に不純物を導入しないようにすればよい。また、しきい
値を所望とする値に設定するために、シリコン基板に適
当な電位を印加するようにしてもよい。これは、nチャ
ネルトランジスタの場合は負の電位を印加し、pチャネ
ルトランジスタの場合は正の電位を印加するようにすれ
ばよい。
【0089】なお、上述したこの発明による電界効果型
トランジスタのしきい値電圧(ゲート電圧)は、通常の
メモリや論理回路などの集積回路に用いられているトラ
ンジスタと同等とすればよい。たとえば、nチャネルト
ランジスタに構成する場合は、そのしきい値を0.1V
から1Vとすればよい。また、pチャネルトランジスタ
に構成する場合は、そのしきい値を−1Vから−0.1
Vとすればよい。ただし、高耐圧トランジスタやパワー
トランジスタなどに用い、高い電圧が印加される場合
は、しきい値電圧をこれより高くするようにしてもよ
い。たとえば、数十Vから数百Vに達する値としてもよ
い。
【0090】また、ディプリーションモードのトランジ
スタに構成する場合は、しきい値電圧を、nチャネルト
ランジスタでは0.1V以下、pチャネルトランジスタ
では−0.1V以上に設定してもよい。また、ディプリ
ーションモードのトランジスタとするためには、nチャ
ネルトランジスタの場合はチャネル形成領域にドナーを
導入し、pチャネルトランジスタの場合はチャネル形成
領域にアクセプタを導入すればよい。そして、その濃度
は、2×1017cm-3から5×1018cm-3の範囲とす
ればよい。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、この発明では、基
板上に形成された埋め込み絶縁層と、この埋め込み絶縁
層上に接して形成された半導体層と、この半導体層上に
ゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、このゲ
ート電極下部の領域を残してこれを挾むように半導体層
にその表面より形成されたソースおよびドレイン領域と
を備え、ソースおよびドレイン領域に挾まれた半導体層
下の領域の一部または全部が、シリコン酸化物より誘電
率が低い低誘電率層となっているようにした。また、こ
の発明では、基板上に所定の間隔をあけて配置された半
導体層と、この半導体層側部に形成され半導体層を基板
上に間隔をあけて支持する側壁と、半導体層上にゲート
絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、このゲート電
極下部の領域を残してこれを挾むように半導体層にその
表面より形成されたソースおよびドレイン領域とを備え
るようにした。従ってドレイン領域下部からゲート電極
下に向かう電界が緩和されるので、短チャネル効果を抑
制できる。また、チャネルと基板間の寄生容量を低減で
きる。また、本発明では低誘電率領域をソース・ドレイ
ン領域下まで延長する。これによりソース・ドレイン領
域と基板間の寄生容量を低減できる。この結果、埋め込
み絶縁層上の半導体層(SOI)に形成された電界効果
型トランジスタの特性劣化を抑制すると同時に、特性を
向上できるようになる。
【0092】また、この発明では、まず、支持基板上に
埋め込み絶縁層を介して半導体の膜が形成された埋め込
み絶縁層基板を用意し、その半導体の膜を選択的にエッ
チング除去して素子が形成される半導体層を形成する。
次に、半導体層下の領域を残すように、半導体層周囲の
下の埋め込み絶縁層を選択的に除去し、半導体層下に犠
牲層を形成する。次に、半導体層および犠牲層側面に犠
牲層とは異なる材料から構成された側壁を形成する。次
に、側壁の一部に開口部を形成して犠牲層側面を露出さ
せる。次に、支持基板,半導体層,および,側壁に対し
て犠牲層を選択的に除去するエッチングにより、開口部
を介して犠牲層を除去して半導体層の中央部下部に空洞
を形成する。次に、半導体層上にゲート絶縁膜を介して
ゲート電極を形成する。そして、ゲート電極両脇の半導
体層にソース・ドレイン領域を形成するようにした。
【0093】また、この発明では、まず、支持基板上に
埋め込み絶縁層を介して半導体の膜が形成された埋め込
み絶縁層基板を用意し、その半導体の膜を選択的にエッ
チング除去して素子が形成される半導体層を形成する。
次に、半導体層下の領域を残すように、半導体層周囲の
下の埋め込み絶縁層を選択的に除去し、半導体層下に犠
牲層を形成する。次に、半導体層および犠牲層側面に犠
牲層とは異なる材料から構成された側壁を形成する。次
に、半導体層上にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形
成する。次に、ゲート電極両脇の半導体層にソース・ド
レイン領域を形成する。次に、側壁の一部に開口部を形
成して犠牲層側面を露出させる。そして、支持基板、半
導体層、および側壁に対して犠牲層を選択的に除去する
エッチングにより、開口部を介して犠牲層を除去して半
導体層の中央部下部に空洞を形成するようにした。
【0094】また、この発明では、まず、支持基板上に
埋め込み絶縁層を介して半導体の膜が形成された埋め込
み絶縁層基板を用意し、その半導体の膜を選択的にエッ
チング除去して素子が形成される半導体層を形成する。
次に、半導体層下の領域を残すように、半導体層周囲の
下の埋め込み絶縁層を選択的に除去し、半導体層下に犠
牲層を形成する。次に、半導体層および犠牲層側面に犠
牲層とは異なる材料から構成された側壁を形成する。次
に、半導体層の一部に開口部を形成して犠牲層側面を露
出させる。次に、支持基板、半導体層、および側壁に対
して犠牲層を選択的に除去するエッチングにより、開口
部を介して犠牲層を除去して半導体層の中央部下部に空
洞を形成する。次に、半導体層上にゲート絶縁膜を介し
てゲート電極を形成する。そして、ゲート電極両脇の半
導体層にソース・ドレイン領域を形成するようにした。
【0095】また、この発明では、まず、支持基板上に
埋め込み絶縁層を介して半導体の膜が形成された埋め込
み絶縁層基板を用意し、半導体の膜を選択的にエッチン
グ除去して素子が形成される半導体層を形成する。次
に、半導体層下の領域を残すように、半導体層周囲の下
の埋め込み絶縁層を選択的に除去し、半導体層下に犠牲
層を形成する。次に、半導体層および犠牲層側面に犠牲
層とは異なる材料から構成された側壁を形成する。次
に、半導体層上にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形
成する。次に、ゲート電極両脇の半導体層にソース・ド
レイン領域を形成する。次に、半導体層の一部に開口部
を形成して犠牲層側面を露出させる。そして、支持基
板、半導体層、および側壁に対して犠牲層を選択的に除
去するエッチングにより、開口部を介して犠牲層を除去
して半導体層の中央部下部に空洞を形成するようにし
た。
【0096】この結果、ソースおよびドレイン領域に挾
まれた半導体層下の領域がシリコン酸化物より誘電率の
低い状態に形成されるので、まず、ドレイン領域下部か
らゲート電極下にかけて形成される寄生の容量が低下す
るので短チャネル効果を抑制できる。また、ソース・ド
レイン領域と基板間の寄生容量を低減できる。また、チ
ャネルと基板間の寄生容量を低減できる。この結果、こ
の発明によれば、埋め込み絶縁層上の半導体層(SO
I)に形成された電界効果型トランジスタの特性劣化を
抑制できるようになる。
【0097】また、この発明では、まず、シリコン基板
上に高エッチングレート層を形成する。次に、その高エ
ッチングレート層上に半導体層を形成する。次に、その
半導体層の上に埋め込み絶縁層を形成する。次に、その
埋め込み絶縁層の一部をエッチングして膜厚の薄くなっ
た凹部を形成する。次に、その絶縁層上に支持基板を加
熱することで接着する。次に、その高エッチングレート
層に対してシリコン基板を選択的に除去する。次に、半
導体層に対して高エッチングレート層を選択的に除去し
て半導体層表面を露出させる。次に、半導体層上にゲー
ト絶縁膜を介してゲート電極を形成する。そして、ゲー
ト電極両脇の半導体層にソース・ドレイン領域を形成
し、このとき、ソース・ドレイン領域に挾まれた半導体
層の領域が、凹部上に配置されるようにした。従って、
ソースおよびドレイン領域に挾まれた半導体層下の領域
がシリコン酸化物より誘電率の低い状態に形成されるの
で、まず、ドレイン領域下部からゲート電極下にかけて
形成される電界の影響が低下するので短チャネル効果を
抑制できる。また、チャネルと基板間の寄生容量を低減
できる。また、低誘電率層がソース・ドレイン領域下の
一部まで延長されると、ソース・ドレイン領域と基板間
の寄生容量を低減できる。この結果、この発明によれ
ば、埋め込み絶縁層上の半導体層(SOI)に形成され
た電界効果型トランジスタの特性劣化を抑制し、特性を
向上できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1における電界効果型
トランジスタの構成を示す断面図である。
【図2】 この発明の他の形態における電界効果型トラ
ンジスタの構成を示す断面図である。
【図3】 実施の形態1における電界効果型トランジス
タの製造方法を説明するための説明図である。
【図4】 図3に続く、実施の形態1における電界効果
型トランジスタの製造方法を説明するための説明図であ
る。
【図5】 この発明の電界効果型トランジスタの他の形
態の製造方法を説明するための説明図である。
【図6】 この発明の他の形態における電界効果型トラ
ンジスタの一部の構成を示す断面図である。
【図7】 この発明の電界効果型トランジスタの他の形
態の製造方法を説明するための説明図である。
【図8】 この発明の第2の実施の形態における電界効
果型トランジスタの製造方法について説明するための説
明図である。
【図9】 この発明の他の形態における電界効果型トラ
ンジスタの構成を示す断面図である。
【図10】 この発明の第3の実施の形態における電界
効果型トランジスタの製造方法について説明するための
説明図である。
【図11】 この発明の第3の実施の形態における電界
効果型トランジスタの製造方法について説明するための
説明図である。
【図12】 この発明の第4の実施の形態における電界
効果型トランジスタの製造方法について説明する説明図
である。
【図13】 この発明の第5の実施の形態における電界
効果型トランジスタの製造方法について説明する説明図
である。
【図14】 この発明の第6の実施の形態における電界
効果型トランジスタの製造方法について説明する説明図
である。
【図15】 従来よりあるSOI構造の電界効果型トラ
ンジスタの構成を示す断面図である。
【図16】 従来よりあるSOI構造の電界効果型トラ
ンジスタの他の構成を示す断面図である。
【図17】 従来よりあるSOI構造の電界効果型トラ
ンジスタの他の構成を示す断面図である。
【図18】 空洞内の上もしくは下に付着したSiO2
の膜厚(Tbox1)が変化した場合のΔVth1 の変化を示
す特性図である。
【符号の説明】
101…シリコン基板 102…空洞 103…半導体層 104…ゲート絶縁膜 105…ゲート電極 106…ソース・ドレイン領域 107…チャネル形成領域 108…絶縁体側壁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F032 AA03 AA09 AC02 BA01 CA01 CA17 DA02 DA07 DA24 DA25 DA30 DA33 DA43 DA53 DA71 DA74 DA78 5F110 AA02 AA30 CC02 DD05 DD12 DD21 DD30 EE04 EE05 EE09 EE32 FF02 FF23 GG02 GG12 GG22 GG25 GG32 GG60 HJ01 HJ04 HJ13 HM15 NN02 NN23 NN34 NN35 NN62 QQ05 QQ11 QQ17 QQ19

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に空洞を挟んで配置された半導体層
    と、 この半導体層側面に接し、前記半導体層を前記基板上に
    空洞をあけて支持する絶縁体からなる側壁と、 前記半導体層上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲー
    ト電極と、 このゲート電極下部の領域を残してこれを挾むように前
    記半導体層に表面より形成されたソースおよびドレイン
    領域とを備えたことを特徴とする電界効果型トランジス
    タ。
  2. 【請求項2】前記半導体層の裏面は、全域が前記空洞に
    接して配置されたものであることを特徴とする請求項1
    に記載の電界効果型トランジスタ。
  3. 【請求項3】前記側壁は、Si34から構成されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電界効果型
    トランジスタ。
  4. 【請求項4】前記側壁の外側に配置された酸化膜を備え
    たことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記
    載の電界効果型トランジスタ。
  5. 【請求項5】前記側壁の外側を埋め込むように形成され
    たフィールド酸化膜を備え、 前記ゲート電極は、前記フィールド酸化膜上に延在して
    形成されたことを特徴とする請求項1から4のいずれか
    一項に記載の電界効果型トランジスタ。
  6. 【請求項6】前記ソースおよびドレイン領域は、前記半
    導体層に表面から裏面に達して形成されていることを特
    徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の電界効果
    型トランジスタ。
  7. 【請求項7】前記半導体層に達するように前記ゲート電
    極の側面に形成されたSi3N4からなるゲート側壁を有
    することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記
    載の電界効果型トランジスタ。
  8. 【請求項8】基板上に、基板と半導体層との間の少なく
    とも一部に空洞を有して配置された半導体層と、 前記半導体層上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲー
    ト電極と、 このゲート電極下部の領域を残してこれを挾むように前
    記半導体層に表面より形成されたソースおよびドレイン
    領域と、 前記半導体層に達するように前記ゲート電極の側面に形
    成されたSi34からなるゲート側壁とを備えたことを
    特徴とする電界効果型トランジスタ。
  9. 【請求項9】請求項8記載の電界効果型トランジスタに
    おいて、 前記半導体層側面に接続し、前記半導体層を前記基板上
    に支持する絶縁体からなる側壁を備えたことを特徴とす
    る電界効果型トランジスタ。
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